JPH11186060A - インダクタ - Google Patents
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- JPH11186060A JPH11186060A JP35813597A JP35813597A JPH11186060A JP H11186060 A JPH11186060 A JP H11186060A JP 35813597 A JP35813597 A JP 35813597A JP 35813597 A JP35813597 A JP 35813597A JP H11186060 A JPH11186060 A JP H11186060A
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- inductor
- thickness direction
- insulator
- silicon
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 巻鉄心の製造が容易なインダクタを得る。
【解決手段】 板厚方向における中央層のケイ素濃度が
3.0%であり、板厚方向における表面層のケイ素濃度
が6.5パーセントであるケイ素鋼板を、巻回して巻鉄
心1を形成する。この巻鉄心1を、本体3と蓋体4で形
成される絶縁体2に保護する。絶縁体2にエナメル線を
巻回し、コイル5を形成する。
3.0%であり、板厚方向における表面層のケイ素濃度
が6.5パーセントであるケイ素鋼板を、巻回して巻鉄
心1を形成する。この巻鉄心1を、本体3と蓋体4で形
成される絶縁体2に保護する。絶縁体2にエナメル線を
巻回し、コイル5を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はインダクタに係
り、例えば、通常モードにおける電源ラインに生じるノ
イズを吸収するためのノイズ吸収用インダクタ、および
平滑回路に用いられ、波形のリップルを抑えて平滑化を
図るとともにコンデンサへの突入電流を抑えるためのイ
ンダクタ等のチョークコイルに関するものである。
り、例えば、通常モードにおける電源ラインに生じるノ
イズを吸収するためのノイズ吸収用インダクタ、および
平滑回路に用いられ、波形のリップルを抑えて平滑化を
図るとともにコンデンサへの突入電流を抑えるためのイ
ンダクタ等のチョークコイルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種、従来のチョークコイルは図5お
よび図6に示したものが知られている。まず、図5およ
び図6に示されたチョークコイルの製造方法について説
明する。図5のステップS101に示すように、JIS
C−2553の特性に示される板厚0.23mmの方
向性ケイ素鋼板(ケイ素濃度が3.5%のケイ素鋼板)
を幅15mmにスリットしたものを準備する。この準備
されたケイ素鋼板101を、図5のステップS102に
示すように、通常知られている方法によって、例えば、
27回巻回し、巻回体102を形成する。この時の巻回
体102はその内径が、例えば23mm、外径が36m
mにされる。
よび図6に示したものが知られている。まず、図5およ
び図6に示されたチョークコイルの製造方法について説
明する。図5のステップS101に示すように、JIS
C−2553の特性に示される板厚0.23mmの方
向性ケイ素鋼板(ケイ素濃度が3.5%のケイ素鋼板)
を幅15mmにスリットしたものを準備する。この準備
されたケイ素鋼板101を、図5のステップS102に
示すように、通常知られている方法によって、例えば、
27回巻回し、巻回体102を形成する。この時の巻回
体102はその内径が、例えば23mm、外径が36m
mにされる。
【0003】上記したケイ素鋼板101は図7のIに示
すような直流磁気特性を有しており、残留磁束密度Br
は1.7テスラ[T]と高く、磁界の強さHに対する磁
束密度Bの初期特性(図7図示に示す曲線A)の立ち上
がりが急峻である。その結果、上記した巻回体102を
そのまま巻鉄心としてインダクタを構成した場合、コイ
ルに流れる電流が大きくなると透磁率μが急激に低下
し、透磁率μが低下するとインダクタンスが下がる。つ
まり、図4に曲線aにて示すようにコイルに流れる電流
(直流重畳電流)が大きくなるとインダクタンスが急激
に低下するため、非常に小さい範囲での電流にしか用い
ることが出来ず、チョークコイルとしての実用に供さな
いものである。
すような直流磁気特性を有しており、残留磁束密度Br
は1.7テスラ[T]と高く、磁界の強さHに対する磁
束密度Bの初期特性(図7図示に示す曲線A)の立ち上
がりが急峻である。その結果、上記した巻回体102を
そのまま巻鉄心としてインダクタを構成した場合、コイ
ルに流れる電流が大きくなると透磁率μが急激に低下
し、透磁率μが低下するとインダクタンスが下がる。つ
まり、図4に曲線aにて示すようにコイルに流れる電流
(直流重畳電流)が大きくなるとインダクタンスが急激
に低下するため、非常に小さい範囲での電流にしか用い
ることが出来ず、チョークコイルとしての実用に供さな
いものである。
【0004】そこで、従来は上記した巻回体102にギ
ャップを形成し、残留磁束密度Brをほぼ0とし、磁界
の強さHに対する磁束密度Bの初期特性の立ち上がりを
緩やかにし、インダクタを構成した場合におけるコイル
に流れる電流が大きくなっても透磁率μが急激に低下し
ないようにしている。すなわち、上記した巻回体102
に、図5のステップS103に示すように熱処理を行
い、その後、図6のステップS104に示すように、巻
回体102に樹脂を含浸させ、巻回体102自身を固着
させる。この樹脂が含浸された巻回体102を、図6の
ステップS105に示すように一部切断し、ギャップ1
03を形成する。
ャップを形成し、残留磁束密度Brをほぼ0とし、磁界
の強さHに対する磁束密度Bの初期特性の立ち上がりを
緩やかにし、インダクタを構成した場合におけるコイル
に流れる電流が大きくなっても透磁率μが急激に低下し
ないようにしている。すなわち、上記した巻回体102
に、図5のステップS103に示すように熱処理を行
い、その後、図6のステップS104に示すように、巻
回体102に樹脂を含浸させ、巻回体102自身を固着
させる。この樹脂が含浸された巻回体102を、図6の
ステップS105に示すように一部切断し、ギャップ1
03を形成する。
【0005】次に、図6のステップS106に示すよう
に、このギャップ103が形成された巻回体102を、
本体104に収納するとともに、上記ギャップ103に
樹脂体105を装填する。樹脂体105を装填した巻回
体102が巻鉄心106として機能する。この巻鉄心1
06は図3のIIに示すような磁気特性を有しており、残
留磁束密度Brがほぼ0(0.05T)、磁界の強さH
に対する磁束密度Bの初期特性(図3図示に示す直線
B)の立ち上がりが緩やかになっている。
に、このギャップ103が形成された巻回体102を、
本体104に収納するとともに、上記ギャップ103に
樹脂体105を装填する。樹脂体105を装填した巻回
体102が巻鉄心106として機能する。この巻鉄心1
06は図3のIIに示すような磁気特性を有しており、残
留磁束密度Brがほぼ0(0.05T)、磁界の強さH
に対する磁束密度Bの初期特性(図3図示に示す直線
B)の立ち上がりが緩やかになっている。
【0006】次に、図6のステップS106に示すよう
に、蓋体107を本体104に接着し、巻鉄心106
を、本体104と蓋体107で形成される絶縁体108
内に収納し、保護する。次に、この絶縁体108にエナ
メル線を例えば、26回巻回し、コイル109を形成す
る。このコイル109の両端部それぞれが引出部110
となり、例えば電源ラインのノイズ吸収用として用いら
れるものであれば、電源ラインに引出部110が接続さ
れることになる。
に、蓋体107を本体104に接着し、巻鉄心106
を、本体104と蓋体107で形成される絶縁体108
内に収納し、保護する。次に、この絶縁体108にエナ
メル線を例えば、26回巻回し、コイル109を形成す
る。このコイル109の両端部それぞれが引出部110
となり、例えば電源ラインのノイズ吸収用として用いら
れるものであれば、電源ラインに引出部110が接続さ
れることになる。
【0007】このように構成されたインダクタにあって
は、コイルに流れる電流が大きくなっても透磁率μが急
激に低下せず、広い範囲の電流に対して透磁率が略一定
になっている。その結果、図4の曲線bにて示すように
コイルに流れる電流(直流重畳電流)が大きくなっても
インダクタンスが略一定になっている。従って、広い範
囲の電流(直流重畳電流)に対して略一定のインダクタ
ンスが得られ、チョークコイルとして利用できるもので
ある。
は、コイルに流れる電流が大きくなっても透磁率μが急
激に低下せず、広い範囲の電流に対して透磁率が略一定
になっている。その結果、図4の曲線bにて示すように
コイルに流れる電流(直流重畳電流)が大きくなっても
インダクタンスが略一定になっている。従って、広い範
囲の電流(直流重畳電流)に対して略一定のインダクタ
ンスが得られ、チョークコイルとして利用できるもので
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、このように
構成されたチョークコイルは、巻鉄心106を形成する
ために、巻回体102に対して、熱処理、樹脂の含浸、
ギャップ103の形成、ギャップ103への樹脂体10
5の装填という処理を行わなければならないものであっ
た。
構成されたチョークコイルは、巻鉄心106を形成する
ために、巻回体102に対して、熱処理、樹脂の含浸、
ギャップ103の形成、ギャップ103への樹脂体10
5の装填という処理を行わなければならないものであっ
た。
【0009】この発明は、上記した点に鑑みてなされた
ものであり、巻鉄心の製造が容易であり、ひいてはイン
ダクタの製造が容易なインダクタを得ることを目的とす
る。
ものであり、巻鉄心の製造が容易であり、ひいてはイン
ダクタの製造が容易なインダクタを得ることを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係るインダ
クタは、飽和磁束密度に対する残留磁束密度の比(残留
磁束密度/飽和磁束密度)が0.35以下である鋼板を
複数回巻回して形成された巻鉄心と、この巻鉄心を保護
する絶縁体と、この絶縁体に巻回されるコイルとを設け
たものである。
クタは、飽和磁束密度に対する残留磁束密度の比(残留
磁束密度/飽和磁束密度)が0.35以下である鋼板を
複数回巻回して形成された巻鉄心と、この巻鉄心を保護
する絶縁体と、この絶縁体に巻回されるコイルとを設け
たものである。
【0011】第2の発明に係るインダクタは、板厚方向
に中央から表面にケイ素濃度が高いケイ素鋼板を複数回
巻回して形成された巻鉄心と、この巻鉄心を保護する絶
縁体と、この絶縁体に巻回されるコイルとを設けたもの
である。
に中央から表面にケイ素濃度が高いケイ素鋼板を複数回
巻回して形成された巻鉄心と、この巻鉄心を保護する絶
縁体と、この絶縁体に巻回されるコイルとを設けたもの
である。
【0012】第3の発明に係るインダクタは、板厚方向
における中央層のケイ素濃度が2.5〜3.5%であ
り、板厚方向における表面層のケイ素濃度が6.0〜
7.0%であるケイ素鋼板を複数回巻回して形成された
巻鉄心と、この巻鉄心を保護する絶縁体と、この絶縁体
に巻回されるコイルとを設けたものである。
における中央層のケイ素濃度が2.5〜3.5%であ
り、板厚方向における表面層のケイ素濃度が6.0〜
7.0%であるケイ素鋼板を複数回巻回して形成された
巻鉄心と、この巻鉄心を保護する絶縁体と、この絶縁体
に巻回されるコイルとを設けたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】実施の形態1.この発明の実施の
形態1を図1および図2に基づいて説明する。図におい
て、1は飽和磁束密度(Bs)に対する残留磁束密度
(Br)の比(残留磁束密度/飽和磁束密度=Br/B
s)が0.35以下である鋼板を複数回巻回して形成さ
れた巻鉄心で、この実施の形態1では、板厚方向に中央
から表面にケイ素濃度が高いケイ素鋼板、具体的には板
厚方向における中央層のケイ素濃度が3.0%であり、
板厚方向における表面層のケイ素濃度が6.5%である
ケイ素鋼板を複数回巻回して形成したものである。
形態1を図1および図2に基づいて説明する。図におい
て、1は飽和磁束密度(Bs)に対する残留磁束密度
(Br)の比(残留磁束密度/飽和磁束密度=Br/B
s)が0.35以下である鋼板を複数回巻回して形成さ
れた巻鉄心で、この実施の形態1では、板厚方向に中央
から表面にケイ素濃度が高いケイ素鋼板、具体的には板
厚方向における中央層のケイ素濃度が3.0%であり、
板厚方向における表面層のケイ素濃度が6.5%である
ケイ素鋼板を複数回巻回して形成したものである。
【0014】2はこの巻鉄心を保護する絶縁性材料にて
形成されるケースである絶縁体で、この実施の形態1で
は、ドーナツ状の底部とそれに連なる筒状の内壁および
外壁を有する本体3と、ドーナツ状の底部とそれに連な
る筒状の内壁および外壁を有する蓋体4とからなり、本
体3の内壁および外壁の端面と蓋体4の内壁および外壁
の端面とが接着材にて固定される。5はこの絶縁体に巻
回されるコイルで、この実施の形態1ではエナメル線を
例えば、26回巻回して形成したものであり、その両端
部それぞれが引出部6となり、例えば電源ラインのノイ
ズ吸収用として用いられるものであれば、電源ラインに
引出部6が接続されることになる。
形成されるケースである絶縁体で、この実施の形態1で
は、ドーナツ状の底部とそれに連なる筒状の内壁および
外壁を有する本体3と、ドーナツ状の底部とそれに連な
る筒状の内壁および外壁を有する蓋体4とからなり、本
体3の内壁および外壁の端面と蓋体4の内壁および外壁
の端面とが接着材にて固定される。5はこの絶縁体に巻
回されるコイルで、この実施の形態1ではエナメル線を
例えば、26回巻回して形成したものであり、その両端
部それぞれが引出部6となり、例えば電源ラインのノイ
ズ吸収用として用いられるものであれば、電源ラインに
引出部6が接続されることになる。
【0015】次に、このように構成されたチョークコイ
ルとなるインダクタの製造方法について説明する。ま
す、図1のステップS1に示すように、板厚方向におけ
る中央層のケイ素濃度が3.0%であり、板厚方向にお
ける表面層のケイ素濃度が6.5パーセントであるケイ
素鋼板を、例えば、板厚0.2mm、幅15mmにスリ
ットしたものを準備する。この準備されたケイ素鋼板1
1を、図1のステップS2に示すように、通常知られて
いる方法によって、例えば、32回巻回し、巻回体12
を形成する。この時の巻回体12はその内径が、例えば
23mm、外径が36mmにされる。
ルとなるインダクタの製造方法について説明する。ま
す、図1のステップS1に示すように、板厚方向におけ
る中央層のケイ素濃度が3.0%であり、板厚方向にお
ける表面層のケイ素濃度が6.5パーセントであるケイ
素鋼板を、例えば、板厚0.2mm、幅15mmにスリ
ットしたものを準備する。この準備されたケイ素鋼板1
1を、図1のステップS2に示すように、通常知られて
いる方法によって、例えば、32回巻回し、巻回体12
を形成する。この時の巻回体12はその内径が、例えば
23mm、外径が36mmにされる。
【0016】上記したケイ素鋼板11は図3のIIIに示
すような磁気特性を有しており、残留磁束密度Brは略
0.05テスラ[T]と非常に低く、磁界の強さHに対
する磁束密度Bの初期特性(図3図示に示す曲線C)の
立ち上がりも緩やかである。なお、この時の飽和磁束密
度(Bs)に対する残留磁束密度(Br)の比(残留磁
束密度/飽和磁束密度=Br/Bs)は0.03であ
る。その結果、上記した巻回体12をそのまま巻鉄心1
として利用してインダクタを構成した場合でも、透磁率
μはコイル5に流れる電流がかなり大きな値まで略一様
な値を示し、図4の曲線cにて示すようにコイル5に流
れる電流(直流重畳電流)がかなり大きな値、具体的に
は13Aまでインダクタンスがほぼ一様になっている。
しかも、上記した従来の技術にて示したインダクタのイ
ンダクタンスに対して2倍強のインダクタンスをもつも
のである。このように広い電流の範囲で透磁率μが一様
であり、インダクタンスが一様であるため、この巻回体
12をそのまま巻鉄心1として利用しても、チョークコ
イルとして全く問題なく利用できるものである。
すような磁気特性を有しており、残留磁束密度Brは略
0.05テスラ[T]と非常に低く、磁界の強さHに対
する磁束密度Bの初期特性(図3図示に示す曲線C)の
立ち上がりも緩やかである。なお、この時の飽和磁束密
度(Bs)に対する残留磁束密度(Br)の比(残留磁
束密度/飽和磁束密度=Br/Bs)は0.03であ
る。その結果、上記した巻回体12をそのまま巻鉄心1
として利用してインダクタを構成した場合でも、透磁率
μはコイル5に流れる電流がかなり大きな値まで略一様
な値を示し、図4の曲線cにて示すようにコイル5に流
れる電流(直流重畳電流)がかなり大きな値、具体的に
は13Aまでインダクタンスがほぼ一様になっている。
しかも、上記した従来の技術にて示したインダクタのイ
ンダクタンスに対して2倍強のインダクタンスをもつも
のである。このように広い電流の範囲で透磁率μが一様
であり、インダクタンスが一様であるため、この巻回体
12をそのまま巻鉄心1として利用しても、チョークコ
イルとして全く問題なく利用できるものである。
【0017】上記したケイ素鋼板11は残留磁束密度が
低く、初期特性の立ち上がりも低い理由は以下のことと
推定される。すなわち、上記したケイ素鋼板11は板厚
方向に中央から表面にケイ素濃度が高くされた傾斜材料
とされているので、中央層と表面層との成分の違いによ
り、中央層と表面層との磁歪定数が異なるため、張力が
異なる結果と推定される。
低く、初期特性の立ち上がりも低い理由は以下のことと
推定される。すなわち、上記したケイ素鋼板11は板厚
方向に中央から表面にケイ素濃度が高くされた傾斜材料
とされているので、中央層と表面層との成分の違いによ
り、中央層と表面層との磁歪定数が異なるため、張力が
異なる結果と推定される。
【0018】次に、図2のステップS3に示すように、
巻回体12そのままからなる巻鉄心1を、本体3に収納
する。次に、図2のステップS4に示すように、蓋体4
の内壁および外壁の端面を本体3の内壁および外壁の端
面に接着し、巻鉄心1を、本体3と蓋体4で形成される
絶縁体2に収納し、保護する。次に、この絶縁体2にエ
ナメル線を例えば、26回巻回し、コイル5を形成す
る。このコイル5の両端部それぞれが引出部6となり、
例えば電源ラインのノイズ吸収用として用いられるもの
であれば、電源ラインに引出部6が接続されることにな
る。
巻回体12そのままからなる巻鉄心1を、本体3に収納
する。次に、図2のステップS4に示すように、蓋体4
の内壁および外壁の端面を本体3の内壁および外壁の端
面に接着し、巻鉄心1を、本体3と蓋体4で形成される
絶縁体2に収納し、保護する。次に、この絶縁体2にエ
ナメル線を例えば、26回巻回し、コイル5を形成す
る。このコイル5の両端部それぞれが引出部6となり、
例えば電源ラインのノイズ吸収用として用いられるもの
であれば、電源ラインに引出部6が接続されることにな
る。
【0019】このように構成されたインダクタにあって
は、コイルに流れる電流が大きくなっても透磁率μが急
激に低下せず、広い範囲の電流に対して透磁率が徐々に
低下する傾向になっている。従って、図4の曲線cに示
すように、広い範囲の電流(直流重畳電流)に対して徐
々に低下する傾向のインダクタンスが得られ、チョーク
コイルとして利用できるものである。
は、コイルに流れる電流が大きくなっても透磁率μが急
激に低下せず、広い範囲の電流に対して透磁率が徐々に
低下する傾向になっている。従って、図4の曲線cに示
すように、広い範囲の電流(直流重畳電流)に対して徐
々に低下する傾向のインダクタンスが得られ、チョーク
コイルとして利用できるものである。
【0020】次に、板厚方向における中央層のケイ素濃
度が3.5%であり、板厚方向における表面層のケイ素
濃度が6.5%である上記したケイ素鋼板の製造方法に
ついて説明する。まず、ケイ素濃度が3.0%の方向性
ケイ素鋼板を圧延加工によって、0.2mmの厚さにす
る。この厚さ0.2mmのケイ素鋼板を、例えば120
0゜Cの雰囲気にて数時間以上加熱する。その後、四塩
化ケイ素(SiCl4)を含み、例えば1200゜Cの雰囲
気にて数十秒〜数十分、化学気相成長(CVD、Chemic
alVapor deposition)法によってケイ素鋼板の両表面か
らケイ素を浸透させる。次に、例えば、1200゜Cの
雰囲気にて数十秒〜数十分加熱し、両表面から浸透され
たけい素を中央へ拡散した後、自然冷却させる。このよ
うにして、板厚方向における中央層のケイ素濃度が3.
0%であり、板厚方向における表面層のケイ素濃度が
6.5%である板厚0.2mmのケイ素鋼板を得た。
度が3.5%であり、板厚方向における表面層のケイ素
濃度が6.5%である上記したケイ素鋼板の製造方法に
ついて説明する。まず、ケイ素濃度が3.0%の方向性
ケイ素鋼板を圧延加工によって、0.2mmの厚さにす
る。この厚さ0.2mmのケイ素鋼板を、例えば120
0゜Cの雰囲気にて数時間以上加熱する。その後、四塩
化ケイ素(SiCl4)を含み、例えば1200゜Cの雰囲
気にて数十秒〜数十分、化学気相成長(CVD、Chemic
alVapor deposition)法によってケイ素鋼板の両表面か
らケイ素を浸透させる。次に、例えば、1200゜Cの
雰囲気にて数十秒〜数十分加熱し、両表面から浸透され
たけい素を中央へ拡散した後、自然冷却させる。このよ
うにして、板厚方向における中央層のケイ素濃度が3.
0%であり、板厚方向における表面層のケイ素濃度が
6.5%である板厚0.2mmのケイ素鋼板を得た。
【0021】上記のように構成されたインダクタにあっ
ては、板厚方向における中央層のケイ素濃度が3.0%
であり、板厚方向における表面層のケイ素濃度が6.5
パーセントであるケイ素鋼板を所定数巻回しただけで、
巻鉄心を構成できるため、巻鉄心の製造が容易であり、
ひいてはインダクタの製造が容易になるという効果を有
する。
ては、板厚方向における中央層のケイ素濃度が3.0%
であり、板厚方向における表面層のケイ素濃度が6.5
パーセントであるケイ素鋼板を所定数巻回しただけで、
巻鉄心を構成できるため、巻鉄心の製造が容易であり、
ひいてはインダクタの製造が容易になるという効果を有
する。
【0022】なお、上記した実施の形態1においては、
ケイ素鋼板11の板厚を0.2mmのものとしたが、こ
れに限られるものではなく、0.1mm、0.05mm
のものであってもよく、また、インダクタの所望される
インダクタンスに応じて幅、長さおよび巻鉄心1とする
ための巻回数を適宜選択すればよいものである。
ケイ素鋼板11の板厚を0.2mmのものとしたが、こ
れに限られるものではなく、0.1mm、0.05mm
のものであってもよく、また、インダクタの所望される
インダクタンスに応じて幅、長さおよび巻鉄心1とする
ための巻回数を適宜選択すればよいものである。
【0023】また、上記した実施の形態1においては、
ケイ素鋼板11として、板厚方向における中央層のケイ
素濃度が3.0%であり、板厚方向における表面層のケ
イ素濃度が6.5%であるケイ素鋼板を用いたが、板厚
方向に中央から表面にケイ素濃度が高いケイ素鋼板であ
れば、同様の効果を奏するものである。しかるに、所望
の薄さ、例えば0.2mm以下のケイ素鋼板を得るため
には、圧延加工によって薄くする必要があり、ケイ素鋼
板としてある程度の粘性を必要とするため、出発材料と
してケイ素濃度が3.0%のケイ素鋼板を用いるのがよ
い。好ましくは、中央層のケイ素濃度は2.5〜3.5
%であればよい。また、ケイ素鋼板として残留磁束密度
を非常に低い値にする必要があるため、表面層のケイ素
濃度を高くする必要があるが、あまりケイ素濃度を高く
しすぎると脆くなり、巻鉄心1にするために巻回する際
切断される恐れが生じる。種々実験の結果、けい素鋼板
11を切断することなく巻回できて巻鉄心1を構成で
き、かつ、インダクタとして用いられる巻鉄心1として
の所望の残留磁気特性を有するには、表面層のケイ素濃
度を6.5%にするのが最適であることが判明した。好
ましくは表面層のケイ素濃度は6.0〜7.0%であれ
ばよい。
ケイ素鋼板11として、板厚方向における中央層のケイ
素濃度が3.0%であり、板厚方向における表面層のケ
イ素濃度が6.5%であるケイ素鋼板を用いたが、板厚
方向に中央から表面にケイ素濃度が高いケイ素鋼板であ
れば、同様の効果を奏するものである。しかるに、所望
の薄さ、例えば0.2mm以下のケイ素鋼板を得るため
には、圧延加工によって薄くする必要があり、ケイ素鋼
板としてある程度の粘性を必要とするため、出発材料と
してケイ素濃度が3.0%のケイ素鋼板を用いるのがよ
い。好ましくは、中央層のケイ素濃度は2.5〜3.5
%であればよい。また、ケイ素鋼板として残留磁束密度
を非常に低い値にする必要があるため、表面層のケイ素
濃度を高くする必要があるが、あまりケイ素濃度を高く
しすぎると脆くなり、巻鉄心1にするために巻回する際
切断される恐れが生じる。種々実験の結果、けい素鋼板
11を切断することなく巻回できて巻鉄心1を構成で
き、かつ、インダクタとして用いられる巻鉄心1として
の所望の残留磁気特性を有するには、表面層のケイ素濃
度を6.5%にするのが最適であることが判明した。好
ましくは表面層のケイ素濃度は6.0〜7.0%であれ
ばよい。
【0024】さらに、上記した実施の形態1では、板厚
方向における中央層のケイ素濃度が3.0%であり、板
厚方向における表面層のケイ素濃度が6.5%であり、
残留磁束密度が0.05〜0.1Tとなるケイ素鋼板を
用いてインダクタを構成したが、これに限られるもので
はなく、種々の残留磁束密度を有する鋼板を作製し、イ
ンダクタを製造したところ、飽和磁束密度(Bs)に対
する残留磁束密度(Br)の比(残留磁束密度/飽和磁
束密度=Br/Bs)が0.35以下である鋼板を用い
たインダクタは、巻鉄心1の形成に際して、上記従来の
技術で述べたような、(1)巻回体を熱処理する、
(2)巻回体に樹脂を含浸させる、(3)巻回体にギャ
ップを設ける、(4)巻回体のギャップに樹脂体を装填
するということを必要とせずに、チョークコイルとして
所望の特性が得られた。
方向における中央層のケイ素濃度が3.0%であり、板
厚方向における表面層のケイ素濃度が6.5%であり、
残留磁束密度が0.05〜0.1Tとなるケイ素鋼板を
用いてインダクタを構成したが、これに限られるもので
はなく、種々の残留磁束密度を有する鋼板を作製し、イ
ンダクタを製造したところ、飽和磁束密度(Bs)に対
する残留磁束密度(Br)の比(残留磁束密度/飽和磁
束密度=Br/Bs)が0.35以下である鋼板を用い
たインダクタは、巻鉄心1の形成に際して、上記従来の
技術で述べたような、(1)巻回体を熱処理する、
(2)巻回体に樹脂を含浸させる、(3)巻回体にギャ
ップを設ける、(4)巻回体のギャップに樹脂体を装填
するということを必要とせずに、チョークコイルとして
所望の特性が得られた。
【0025】またさらに、上記した実施の形態1では、
巻鉄心1の保護を、本体3と蓋体4とからなるケースで
ある絶縁体2によって行っているものを示したが、これ
に限られるものではなく、例えば、巻鉄心1に粉体樹脂
を流動塗装により直接塗装して巻鉄心1の保護のための
絶縁体2としてもよく、また、液状樹脂を直接ディッピ
ングコーティングして巻鉄心1の保護のための絶縁体2
としてもよい。
巻鉄心1の保護を、本体3と蓋体4とからなるケースで
ある絶縁体2によって行っているものを示したが、これ
に限られるものではなく、例えば、巻鉄心1に粉体樹脂
を流動塗装により直接塗装して巻鉄心1の保護のための
絶縁体2としてもよく、また、液状樹脂を直接ディッピ
ングコーティングして巻鉄心1の保護のための絶縁体2
としてもよい。
【図1】 この発明の実施の形態1であるインダクタの
製造方法を製造工程順に示す図。
製造方法を製造工程順に示す図。
【図2】 この発明の実施の形態1であるインダクタの
製造方法を製造工程順に示す図。
製造方法を製造工程順に示す図。
【図3】 この発明の実施の形態1および従来例におけ
るケイ素鋼板の磁気特性を示す図。
るケイ素鋼板の磁気特性を示す図。
【図4】 この発明の実施の形態1および従来例におけ
る直流重畳電流に対するインダクタンスとの関係を示す
図。
る直流重畳電流に対するインダクタンスとの関係を示す
図。
【図5】 従来のインダクタの製造方法を製造工程順に
示す図。
示す図。
【図6】 従来のインダクタの製造方法を製造工程順に
示す図。
示す図。
【図7】 従来のインダクタにおけるケイ素鋼板の磁気
特性を示す図。
特性を示す図。
1 巻鉄心、2 絶縁体、5 コイル。
Claims (4)
- 【請求項1】 飽和磁束密度に対する残留磁束密度の比
(残留磁束密度/飽和磁束密度)が0.35以下である
鋼板を複数回巻回して形成された巻鉄心、 この巻鉄心を保護する絶縁体、 この絶縁体に巻回されるコイルを備えたインダクタ。 - 【請求項2】 板厚方向に中央から表面にケイ素濃度が
高いケイ素鋼板を複数回巻回して形成された巻鉄心、 この巻鉄心を保護する絶縁体、 この絶縁体に巻回されるコイルを備えたインダクタ。 - 【請求項3】 板厚方向における中央層のケイ素濃度が
2.5〜3.5%であり、板厚方向における表面層のケ
イ素濃度が6.0〜7.0%であるケイ素鋼板を複数回
巻回して形成された巻鉄心、 この巻鉄心を保護する絶縁体、 この絶縁体に巻回されるコイルを備えたインダクタ。 - 【請求項4】 上記巻鉄心におけるケイ素鋼板は、板厚
方向における中央層のケイ素濃度が3.0%であり、板
厚方向における表面層のケイ素濃度が6.5%であるこ
とを特徴とする請求項3記載のインダクタ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35813597A JPH11186060A (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | インダクタ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35813597A JPH11186060A (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | インダクタ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11186060A true JPH11186060A (ja) | 1999-07-09 |
Family
ID=18457730
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP35813597A Pending JPH11186060A (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | インダクタ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11186060A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001338823A (ja) * | 2000-05-30 | 2001-12-07 | Toshiba Corp | 磁性コアとその製造方法、およびそれを用いた磁性部品 |
| WO2017221630A1 (ja) * | 2016-06-21 | 2017-12-28 | 株式会社エス・エッチ・ティ | コモンモードチョークコイル |
-
1997
- 1997-12-25 JP JP35813597A patent/JPH11186060A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001338823A (ja) * | 2000-05-30 | 2001-12-07 | Toshiba Corp | 磁性コアとその製造方法、およびそれを用いた磁性部品 |
| WO2017221630A1 (ja) * | 2016-06-21 | 2017-12-28 | 株式会社エス・エッチ・ティ | コモンモードチョークコイル |
| JP2017228606A (ja) * | 2016-06-21 | 2017-12-28 | 株式会社エス・エッチ・ティ | コモンモードチョークコイル |
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