JPH11189895A - バルブ金属の陽極処理の方法および電解液 - Google Patents
バルブ金属の陽極処理の方法および電解液Info
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- JPH11189895A JPH11189895A JP10289892A JP28989298A JPH11189895A JP H11189895 A JPH11189895 A JP H11189895A JP 10289892 A JP10289892 A JP 10289892A JP 28989298 A JP28989298 A JP 28989298A JP H11189895 A JPH11189895 A JP H11189895A
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- C25—ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
- C25D—PROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
- C25D11/00—Electrolytic coating by surface reaction, i.e. forming conversion layers
- C25D11/02—Anodisation
- C25D11/26—Anodisation of refractory metals or alloys based thereon
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 誘電率が高く傷が少ない陽極の皮膜を作製す
ることができ、高い熱安定性を有し、安全で、毒性が低
く、不快な臭いの成分が少なく、ほとんど中性のpHで
あり、低コストの組成であり、組成が固有な安定性を有
しており、抵抗率が比較的低い陽極処理の方法および電
解液を提供する。 【解決手段】 グリセリンおよび二塩基性リン酸カリウ
ムを含む電解質溶液。本電解質溶液は1000ppmを
下回る水分を含み、グリセリンおよび二塩基性リン酸カ
リウムを混合したのちに150ないし180℃で約1な
いし12時間加熱することによって調製される。グリセ
リンおよび二塩基性リン酸カリウムを含む電解質溶液を
用いて金属上に皮膜を形成することを含む金属の陽極処
理の方法。この金属は、例えばタンタルのようなバルブ
金属であることが好ましい。また、皮膜は150℃以上
の温度において形成されることが好ましい。
ることができ、高い熱安定性を有し、安全で、毒性が低
く、不快な臭いの成分が少なく、ほとんど中性のpHで
あり、低コストの組成であり、組成が固有な安定性を有
しており、抵抗率が比較的低い陽極処理の方法および電
解液を提供する。 【解決手段】 グリセリンおよび二塩基性リン酸カリウ
ムを含む電解質溶液。本電解質溶液は1000ppmを
下回る水分を含み、グリセリンおよび二塩基性リン酸カ
リウムを混合したのちに150ないし180℃で約1な
いし12時間加熱することによって調製される。グリセ
リンおよび二塩基性リン酸カリウムを含む電解質溶液を
用いて金属上に皮膜を形成することを含む金属の陽極処
理の方法。この金属は、例えばタンタルのようなバルブ
金属であることが好ましい。また、皮膜は150℃以上
の温度において形成されることが好ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属、特にバルブ
金属の陽極処理の方法および電解質溶液に関する。
金属の陽極処理の方法および電解質溶液に関する。
【0002】
【従来の技術】1世紀以上に渡り、いわゆる「バルブ金
属」(すなわち、粘着性で電気的に絶縁性の陽極酸化皮
膜を形成する金属、例えば、アルミニウム、タンタル、
ニオブ、チタン、ジルコニウム、シリコン等)が皮膜の
用途に用いられてきた。これらの用途には、電解コンデ
ンサー、整流器、避雷器、および陽極皮膜が従来の電気
絶縁物の代わりをしている装置、例えば、特別なトラン
ス、モーター、リレー等が含まれる。
属」(すなわち、粘着性で電気的に絶縁性の陽極酸化皮
膜を形成する金属、例えば、アルミニウム、タンタル、
ニオブ、チタン、ジルコニウム、シリコン等)が皮膜の
用途に用いられてきた。これらの用途には、電解コンデ
ンサー、整流器、避雷器、および陽極皮膜が従来の電気
絶縁物の代わりをしている装置、例えば、特別なトラン
ス、モーター、リレー等が含まれる。
【0003】適切な(すなわち、非腐食性)水性のまた
は部分的に水性の電解液中で、正のバイアスをかける
と、アルミニウムまたはタンタルのような典型的なバル
ブ金属は、均一な厚さの誘電体の皮膜によってコーティ
ングされる。一定の温度のもとでは、皮膜の厚さは印加
電圧に比例し、皮膜の成長速度は電流密度に正比例す
る。これらの特性については、エル.ヤング(L.Yo
ung)の本である「陽極酸化皮膜(Anodic O
xide Films)」(1961、アカデミックプ
レス(Academic Press)、ロンドン)の
中で、詳しく説明されている。
は部分的に水性の電解液中で、正のバイアスをかける
と、アルミニウムまたはタンタルのような典型的なバル
ブ金属は、均一な厚さの誘電体の皮膜によってコーティ
ングされる。一定の温度のもとでは、皮膜の厚さは印加
電圧に比例し、皮膜の成長速度は電流密度に正比例す
る。これらの特性については、エル.ヤング(L.Yo
ung)の本である「陽極酸化皮膜(Anodic O
xide Films)」(1961、アカデミックプ
レス(Academic Press)、ロンドン)の
中で、詳しく説明されている。
【0004】さらに、一定電圧における陽極皮膜の厚さ
は、電解液の絶対(ケルビン)温度に正比例する。これ
は、エー.エフ.トーリシ(A.F.Torrisi)
(「陽極タンタル皮膜のある特性と色との関係」(Re
lation of Color to Certai
n Characteristics of Anod
ic Tantalum Films)、電気化学学会
会誌(Journalof the Electroc
hemical Society)、第102巻、第4
号、4月、1955年、176−180ページ)によっ
て、タンタル上の皮膜について、0℃ないし200℃の
温度範囲および500ボルトまでの印加電圧について、
そしておそらくグリコール−ホウ酸塩の電解液(これら
の電解液は、エステル化によって生じた自由水(fre
e water)を常に多少含んでおり、これは皮膜形
成のための酸素を供給する)を同時に用いて、示され
た。
は、電解液の絶対(ケルビン)温度に正比例する。これ
は、エー.エフ.トーリシ(A.F.Torrisi)
(「陽極タンタル皮膜のある特性と色との関係」(Re
lation of Color to Certai
n Characteristics of Anod
ic Tantalum Films)、電気化学学会
会誌(Journalof the Electroc
hemical Society)、第102巻、第4
号、4月、1955年、176−180ページ)によっ
て、タンタル上の皮膜について、0℃ないし200℃の
温度範囲および500ボルトまでの印加電圧について、
そしておそらくグリコール−ホウ酸塩の電解液(これら
の電解液は、エステル化によって生じた自由水(fre
e water)を常に多少含んでおり、これは皮膜形
成のための酸素を供給する)を同時に用いて、示され
た。
【0005】電圧、温度、電流密度および陽極皮膜の厚
さの間の上述の関係は、完成した装置の電圧およびキャ
パシタンスの要求に従って厚さの異なる陽極皮膜を得る
ために、電解コンデンサーの製造業者によって成功裏に
開発されてきたアルミニウムコンデンサーの陽極フォイ
ル(foil)は、通常陽極処理される。この処理は、
表面領域を増加させるための適切なエッチングプロセス
に従って、一連の陽極処理タンクの中をゆっくりとフォ
イルを通過させることによって行われる。各タンクは、
アルミニウムフォイルに対して段々と負に印加されてい
る。各タンクの中をフォイルを通過させる速度が遅いこ
とで、陽極皮膜は、フォイルと各電解液のタンクとの間
の電位差に対する限界の厚さに達することが可能とな
る。
さの間の上述の関係は、完成した装置の電圧およびキャ
パシタンスの要求に従って厚さの異なる陽極皮膜を得る
ために、電解コンデンサーの製造業者によって成功裏に
開発されてきたアルミニウムコンデンサーの陽極フォイ
ル(foil)は、通常陽極処理される。この処理は、
表面領域を増加させるための適切なエッチングプロセス
に従って、一連の陽極処理タンクの中をゆっくりとフォ
イルを通過させることによって行われる。各タンクは、
アルミニウムフォイルに対して段々と負に印加されてい
る。各タンクの中をフォイルを通過させる速度が遅いこ
とで、陽極皮膜は、フォイルと各電解液のタンクとの間
の電位差に対する限界の厚さに達することが可能とな
る。
【0006】タンタルコンデンサーの製造においては、
粉末冶金技術を用いて、理論上の密度を大きく下回って
はいるが内部に高い表面領域を有するスラグ(slu
g)様のコンデンサー本体を作製している。陽極の誘電
体皮膜は、コンデンサー本体を電解液に浸漬し、所望の
電圧に達するまで電流(通常、一定の電流)を流し、そ
して陽極本体の隙間内に均一な厚さの皮膜を保証するた
めに十分に長い時間陽極本体をこの電圧に保つことによ
って、作製される。
粉末冶金技術を用いて、理論上の密度を大きく下回って
はいるが内部に高い表面領域を有するスラグ(slu
g)様のコンデンサー本体を作製している。陽極の誘電
体皮膜は、コンデンサー本体を電解液に浸漬し、所望の
電圧に達するまで電流(通常、一定の電流)を流し、そ
して陽極本体の隙間内に均一な厚さの皮膜を保証するた
めに十分に長い時間陽極本体をこの電圧に保つことによ
って、作製される。
【0007】適切な陰極と接触すると、上述のようにし
て陽極皮膜によって被覆された陽極材料は、陽極皮膜が
誘電体として働く有極性コンデンサーの正のコンデンサ
ー「電極(plate)」となる。これらのデバイス
は、静電コンデンサーと比べて、単位体積あたりのキャ
パシタンスが比較的高く、単位キャパシタンスあたりの
コストが比較的低いことが特徴である。
て陽極皮膜によって被覆された陽極材料は、陽極皮膜が
誘電体として働く有極性コンデンサーの正のコンデンサ
ー「電極(plate)」となる。これらのデバイス
は、静電コンデンサーと比べて、単位体積あたりのキャ
パシタンスが比較的高く、単位キャパシタンスあたりの
コストが比較的低いことが特徴である。
【0008】また、これらのデバイスは、いわゆる「バ
ルブ」作用を示す「有極性」デバイスでもある。つま
り、バルブ金属を正にバイアスすると定格の電圧範囲内
で電流をさえぎり、バルブ金属を負にバイアスすると容
易に電流を流す(初期の整流器はこの事実に基いてお
り、バルブ金属としてアルミニウムまたはタンタルを含
んでいた)。
ルブ」作用を示す「有極性」デバイスでもある。つま
り、バルブ金属を正にバイアスすると定格の電圧範囲内
で電流をさえぎり、バルブ金属を負にバイアスすると容
易に電流を流す(初期の整流器はこの事実に基いてお
り、バルブ金属としてアルミニウムまたはタンタルを含
んでいた)。
【0009】ボルトあたりの厚さが小さくまた誘電率が
高い陽極酸化皮膜をもたらすように陽極処理の改善を行
うことが好都合であることは、容易に明らかである。そ
れは、これらの改善によって、バルブ金属の表面領域あ
たりのキャパシタンスが所定の陽極処理電圧において最
大となるからである。「アルミニウムの陽極処理への結
晶アルミナの影響(The Influence of
Crystalline Alumina on t
he Anodization of Aluminu
m)」(1978年、5月21−26日、ワシントン
州、シアトルでの電気化学学会の会合での発表)のタイ
トルの論文のシー.クリーブコール(C.Crevec
oeur)とエイチ.ジェー.デウィット(H.J.D
eWit)によって、非常に希釈されたクエン酸溶液中
でアルミニウムを陽極処理することでボルトあたり8オ
ングストロームの厚さの「結晶性」陽極酸化物が生じ、
一方で、従来の希釈されたホウ酸塩電解液中で作製した
皮膜の厚さはボルトあたり11オングストロームである
ことが報告されている。このことは、カルボン酸の溶液
中で作製した皮膜にとって約30%のキャパシタンスの
優位となる結果となる。
高い陽極酸化皮膜をもたらすように陽極処理の改善を行
うことが好都合であることは、容易に明らかである。そ
れは、これらの改善によって、バルブ金属の表面領域あ
たりのキャパシタンスが所定の陽極処理電圧において最
大となるからである。「アルミニウムの陽極処理への結
晶アルミナの影響(The Influence of
Crystalline Alumina on t
he Anodization of Aluminu
m)」(1978年、5月21−26日、ワシントン
州、シアトルでの電気化学学会の会合での発表)のタイ
トルの論文のシー.クリーブコール(C.Crevec
oeur)とエイチ.ジェー.デウィット(H.J.D
eWit)によって、非常に希釈されたクエン酸溶液中
でアルミニウムを陽極処理することでボルトあたり8オ
ングストロームの厚さの「結晶性」陽極酸化物が生じ、
一方で、従来の希釈されたホウ酸塩電解液中で作製した
皮膜の厚さはボルトあたり11オングストロームである
ことが報告されている。このことは、カルボン酸の溶液
中で作製した皮膜にとって約30%のキャパシタンスの
優位となる結果となる。
【0010】陽極皮膜の誘電特性(すなわち、耐圧、誘
電率)は、陽極処理の間に取り込まれる少量の炭素質材
料の存在によって、異常な程度にまで影響されるように
見える。
電率)は、陽極処理の間に取り込まれる少量の炭素質材
料の存在によって、異常な程度にまで影響されるように
見える。
【0011】米国特許第4,159,927号によって、主要な
ホウ酸溶液に加えて少量のヒドロキシカルボン酸(すな
わち、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸等)を含む陽極電解
液によって、1%未満の炭素を含む陽極皮膜がアルミニ
ウムの上に生じることが示されている。しかし、この皮
膜は、水と反応して水和種(hydrated spe
cies)を形成する速度が、炭素質種(carbon
aceous species)を含まない従来の皮膜
と比べて非常に低いということによって示されるよう
に、拡散特性が大きく異なっている。少量のヒドロキシ
カルボン酸を含む水性の電解液中では、取り込まれる炭
素質種はカルボン酸の炭素によって生じる。しかし、こ
のことは必ずしもすべての電解液にとって真実であるわ
けではない。
ホウ酸溶液に加えて少量のヒドロキシカルボン酸(すな
わち、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸等)を含む陽極電解
液によって、1%未満の炭素を含む陽極皮膜がアルミニ
ウムの上に生じることが示されている。しかし、この皮
膜は、水と反応して水和種(hydrated spe
cies)を形成する速度が、炭素質種(carbon
aceous species)を含まない従来の皮膜
と比べて非常に低いということによって示されるよう
に、拡散特性が大きく異なっている。少量のヒドロキシ
カルボン酸を含む水性の電解液中では、取り込まれる炭
素質種はカルボン酸の炭素によって生じる。しかし、こ
のことは必ずしもすべての電解液にとって真実であるわ
けではない。
【0012】ホルムアミド中のホウ酸の溶液によって、
著しい量の取り込まれた炭素質種を含む陽極皮膜が60
ないし100℃においてアルミニウム上に生じる。
(「非水系ホウ酸ホルムアミドからのアルミニウム上へ
の厚い陽極酸化皮膜の形成の特性とメカニズム」(Pr
operties and Mechanism of
Formation of Thick Anodic
Oxide Films on Aluminum
from the Non−Aqueous Syst
em Boric Acid−Formamide)エ
ス.タジマ(S.Tajima)、エヌ.ババ(N.B
aba)、およびティ.モリ(T.Mori)、エレク
トロケミカルアクタ(ElectroChemical
Acta)、1964、第9巻、1509−1519
ページ)。
著しい量の取り込まれた炭素質種を含む陽極皮膜が60
ないし100℃においてアルミニウム上に生じる。
(「非水系ホウ酸ホルムアミドからのアルミニウム上へ
の厚い陽極酸化皮膜の形成の特性とメカニズム」(Pr
operties and Mechanism of
Formation of Thick Anodic
Oxide Films on Aluminum
from the Non−Aqueous Syst
em Boric Acid−Formamide)エ
ス.タジマ(S.Tajima)、エヌ.ババ(N.B
aba)、およびティ.モリ(T.Mori)、エレク
トロケミカルアクタ(ElectroChemical
Acta)、1964、第9巻、1509−1519
ページ)。
【0013】英国第2,168,383A号には、溶解性のアミ
ンリン酸塩(amine phosphate)または
リン酸の有極性の非プロトン性溶媒の溶液を用いた、約
30℃を下回る温度で実施される陽極処理プロセスが開
示されている。これらの電解液中でチタンのクーポン
(coupon)上に形成した陽極皮膜には、取り込ま
れた炭素質材料が含まれていることが立証されている。
(「高純度チタンにおける陽極処理のメカニズム(An
odizing Mechanism in High
Purity Titanium)」、エイチ.ダブ
リュー.ローゼンバーグ(H.W.Rosenber
g)、エム.エス.クーパー(M.S.Coope
r)、およびカール.ブロス(Karl Blos
s)、「チタン’92」チタンに関する第7回国際会議
での発表、サンディエゴ、カリフォルニア州、1992
年)。
ンリン酸塩(amine phosphate)または
リン酸の有極性の非プロトン性溶媒の溶液を用いた、約
30℃を下回る温度で実施される陽極処理プロセスが開
示されている。これらの電解液中でチタンのクーポン
(coupon)上に形成した陽極皮膜には、取り込ま
れた炭素質材料が含まれていることが立証されている。
(「高純度チタンにおける陽極処理のメカニズム(An
odizing Mechanism in High
Purity Titanium)」、エイチ.ダブ
リュー.ローゼンバーグ(H.W.Rosenber
g)、エム.エス.クーパー(M.S.Coope
r)、およびカール.ブロス(Karl Blos
s)、「チタン’92」チタンに関する第7回国際会議
での発表、サンディエゴ、カリフォルニア州、1992
年)。
【0014】より最近においては、ウエ(Ue)らによ
って、第四級アンモニウム塩を含む無水(約10ppm
の水分)4−ブチロラクトン中で陽極処理したアルミニ
ウム上の陽極皮膜が、従来の水性の陽極処理電解液によ
って得られる誘電率の10ないし20倍高い値の誘電率
の増加を示すことが、立証されている(日本国特許第8
−134693号)。これらの著者は、エチレングリコ
ール中の酸素含有鉱酸の第四級アンモニウム塩の無水溶
液を含むように、この陽極処理の方法を拡張し、そして
同様な、しかしそれほど顕著ではない誘電率の上昇を、
アルミニウム上の陽極皮膜について得ている(日本国特
許第8−134,692号)。また、これらの著者は、
技術論文「非水性電解質溶液中のバルブ金属の陽極酸化
(Anodic Oxidation of Valv
e Metals in Non−Aqueous E
lectrolyte Solutions)」(電気
化学学会議事録、第96−18巻、84−95ページ)
の中で、この陽極処理方法をチタン、ジルコニウム、ハ
フニウム、ニオブ、およびタンタルに拡張することを主
張しているが、この主張を支持するデータは何ら与えら
れていない。ウエらによる電解液中での陽極皮膜の成長
は、陽極処理の動力学(kinetics)に関する限
り従来的なものであり、ある厚さまでの皮膜の成長は電
圧に依存している。
って、第四級アンモニウム塩を含む無水(約10ppm
の水分)4−ブチロラクトン中で陽極処理したアルミニ
ウム上の陽極皮膜が、従来の水性の陽極処理電解液によ
って得られる誘電率の10ないし20倍高い値の誘電率
の増加を示すことが、立証されている(日本国特許第8
−134693号)。これらの著者は、エチレングリコ
ール中の酸素含有鉱酸の第四級アンモニウム塩の無水溶
液を含むように、この陽極処理の方法を拡張し、そして
同様な、しかしそれほど顕著ではない誘電率の上昇を、
アルミニウム上の陽極皮膜について得ている(日本国特
許第8−134,692号)。また、これらの著者は、
技術論文「非水性電解質溶液中のバルブ金属の陽極酸化
(Anodic Oxidation of Valv
e Metals in Non−Aqueous E
lectrolyte Solutions)」(電気
化学学会議事録、第96−18巻、84−95ページ)
の中で、この陽極処理方法をチタン、ジルコニウム、ハ
フニウム、ニオブ、およびタンタルに拡張することを主
張しているが、この主張を支持するデータは何ら与えら
れていない。ウエらによる電解液中での陽極皮膜の成長
は、陽極処理の動力学(kinetics)に関する限
り従来的なものであり、ある厚さまでの皮膜の成長は電
圧に依存している。
【0015】水分の低いリン酸塩の4−ブチロラクトン
溶液中でチタン上に成長した陽極皮膜の誘電率が上昇す
ることが、英国特許第2,168,383A号の実施例第4の中で
開示された。この中で、従来通りに形成したタンタル酸
化物の誘電率の8倍の誘電率が100ボルトでもたらさ
れた。より好ましい態様においては、実施例第7で開示
されたように、水分の低いリン酸塩のN−メチル−2−
ピロリドン溶液中で500ボルトにおいて陽極の酸化チ
タンを作製することで、従来の電解液中で500ボルト
で陽極処理したタンタルの等しい表面領域におけるキャ
パシタンスの30倍を上回るキャパシタンスがもたらさ
れた。
溶液中でチタン上に成長した陽極皮膜の誘電率が上昇す
ることが、英国特許第2,168,383A号の実施例第4の中で
開示された。この中で、従来通りに形成したタンタル酸
化物の誘電率の8倍の誘電率が100ボルトでもたらさ
れた。より好ましい態様においては、実施例第7で開示
されたように、水分の低いリン酸塩のN−メチル−2−
ピロリドン溶液中で500ボルトにおいて陽極の酸化チ
タンを作製することで、従来の電解液中で500ボルト
で陽極処理したタンタルの等しい表面領域におけるキャ
パシタンスの30倍を上回るキャパシタンスがもたらさ
れた。
【0016】不幸なことに、陽極酸化物の誘電率の上昇
をもたらす上述の陽極処理の方法にはすべて、生産規模
の陽極処理プロセスにおいて使用するときに、重大な欠
点または制約がある。第四級アンモニウム塩は、高価で
手に入りにくい。電解液に溶解可能なリン酸塩を形成す
るピリジンやピコリンのようなアミンは、有害で非常に
不快な臭いを有する傾向がある。4−ブチロラクトン、
N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド等のような適切な溶液のほとんど
は有害、可燃性であるか、または、循環ポンプのシール
を腐食するので通常の陽極処理機器に備えるのが困難で
ある。
をもたらす上述の陽極処理の方法にはすべて、生産規模
の陽極処理プロセスにおいて使用するときに、重大な欠
点または制約がある。第四級アンモニウム塩は、高価で
手に入りにくい。電解液に溶解可能なリン酸塩を形成す
るピリジンやピコリンのようなアミンは、有害で非常に
不快な臭いを有する傾向がある。4−ブチロラクトン、
N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド等のような適切な溶液のほとんど
は有害、可燃性であるか、または、循環ポンプのシール
を腐食するので通常の陽極処理機器に備えるのが困難で
ある。
【0017】さらに、生産する環境において、有極性の
溶液を基礎とする電解液を無水状態に保つのは非常に難
しい。約2%を上回る水分を含む非プロトン性の溶媒の
リン酸塩溶液に対して陽極処理の効率および陽極皮膜の
破壊電圧を低減することが、英国特許第2,168,383A号に
記載されている。一方、ウエらによって、電解液の30
0ppmの水分の増加を伴う、ボルトあたり3倍の差の
酸化物の厚さについて述べられている(前に引用した電
気化学学会議事録の論文、86ページ)。
溶液を基礎とする電解液を無水状態に保つのは非常に難
しい。約2%を上回る水分を含む非プロトン性の溶媒の
リン酸塩溶液に対して陽極処理の効率および陽極皮膜の
破壊電圧を低減することが、英国特許第2,168,383A号に
記載されている。一方、ウエらによって、電解液の30
0ppmの水分の増加を伴う、ボルトあたり3倍の差の
酸化物の厚さについて述べられている(前に引用した電
気化学学会議事録の論文、86ページ)。
【0018】湿分を追い出すために水の沸点を上回る温
度まで陽極処理の電解液を単に加熱するという処置は、
過剰な溶液の蒸発、増加する火事の可能性、揮発性のア
ミンの損失、および溶媒の溶質との反応のために、実際
的ではない。より高い温度において、4−ブチロラクト
ンはアミンおよびリン酸塩と反応し、ジメチルスルホキ
シドは硫化ジメチルおよびジメチルスルホンに転化し、
そしてアルキルアミドはリン酸塩と反応してホスホルア
ミド等を形成する。
度まで陽極処理の電解液を単に加熱するという処置は、
過剰な溶液の蒸発、増加する火事の可能性、揮発性のア
ミンの損失、および溶媒の溶質との反応のために、実際
的ではない。より高い温度において、4−ブチロラクト
ンはアミンおよびリン酸塩と反応し、ジメチルスルホキ
シドは硫化ジメチルおよびジメチルスルホンに転化し、
そしてアルキルアミドはリン酸塩と反応してホスホルア
ミド等を形成する。
【0019】英国特許第2,168,383A号の方法および溶媒
等を用い、そして水分を減らすためにリン酸をポリリン
酸と取り換えるという簡単な処置が試みられ(米国特許
第5,211,832号)、そして不幸なことに、誘電率が約2
0の陽極の二酸化チタンの皮膜が作製されることになる
ということが見出されている。この値は、英国特許第2,
168,383A号に従ってリン酸を用いて得た値よりも数倍低
いものである。
等を用い、そして水分を減らすためにリン酸をポリリン
酸と取り換えるという簡単な処置が試みられ(米国特許
第5,211,832号)、そして不幸なことに、誘電率が約2
0の陽極の二酸化チタンの皮膜が作製されることになる
ということが見出されている。この値は、英国特許第2,
168,383A号に従ってリン酸を用いて得た値よりも数倍低
いものである。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】誘電率が高くまた傷
(flaw)が少ない陽極の皮膜を作製することが可能
な陽極処理の電解液または一連の電解液を提供すること
が求められている。また、熱のみを利用して水分を十分
に低いレベルに保つことができる(すなわち、真空処理
等の必要のない)ように、高い熱安定性を有することが
望まれている。さらに、安全で、毒性が低く、不快な臭
いの成分が少なく、ほとんど中性のpH(すなわち、
「作業員にとって使いやすい(worker−frie
ndly)」組成)であり、(手ごろな価格で大量生産
できる)低コストの組成であることが望まれている。ま
た、電解液の組成を保つために頻繁に分析して成分を添
加する必要性を避けるために作業期間(operati
ng life)に渡って組成が固有な安定性を有して
いること、そして陽極と陰極の表面の間の分離が変化し
ても均一な厚さの陽極皮膜を作製するために抵抗率が比
較的低いことが求められている。
(flaw)が少ない陽極の皮膜を作製することが可能
な陽極処理の電解液または一連の電解液を提供すること
が求められている。また、熱のみを利用して水分を十分
に低いレベルに保つことができる(すなわち、真空処理
等の必要のない)ように、高い熱安定性を有することが
望まれている。さらに、安全で、毒性が低く、不快な臭
いの成分が少なく、ほとんど中性のpH(すなわち、
「作業員にとって使いやすい(worker−frie
ndly)」組成)であり、(手ごろな価格で大量生産
できる)低コストの組成であることが望まれている。ま
た、電解液の組成を保つために頻繁に分析して成分を添
加する必要性を避けるために作業期間(operati
ng life)に渡って組成が固有な安定性を有して
いること、そして陽極と陰極の表面の間の分離が変化し
ても均一な厚さの陽極皮膜を作製するために抵抗率が比
較的低いことが求められている。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、グリセリンお
よび二塩基性リン酸カリウムを含む電解質溶液に向けら
れている。また、本発明は、水分が1000ppmを下
回る電解質溶液に向けられている。加えて、本発明は、
グリセリンおよび二塩基性リン酸カリウムを混合したの
ち約1ないし12時間の間約150ないし180℃に加
熱することによって調製される電解質溶液に向けられて
いる。
よび二塩基性リン酸カリウムを含む電解質溶液に向けら
れている。また、本発明は、水分が1000ppmを下
回る電解質溶液に向けられている。加えて、本発明は、
グリセリンおよび二塩基性リン酸カリウムを混合したの
ち約1ないし12時間の間約150ないし180℃に加
熱することによって調製される電解質溶液に向けられて
いる。
【0022】また、本発明は、グリセリンおよび二塩基
性リン酸カリウムを含む電解質溶液によって金属上に皮
膜を形成することを含む金属の陽極処理の方法に向けら
れている。金属はタンタルのようなバルブ金属であるこ
とが好ましく、また皮膜は150℃以上の温度で形成す
ることが好ましい。
性リン酸カリウムを含む電解質溶液によって金属上に皮
膜を形成することを含む金属の陽極処理の方法に向けら
れている。金属はタンタルのようなバルブ金属であるこ
とが好ましく、また皮膜は150℃以上の温度で形成す
ることが好ましい。
【0023】上述の一般的な説明および後述する詳細な
説明は、両方とも典型的で説明的であるだけであり、ク
レームされた本発明を限定するものではない。
説明は、両方とも典型的で説明的であるだけであり、ク
レームされた本発明を限定するものではない。
【0024】
【発明の実施の形態】調製したばかりの二塩基性リン酸
カリウムのグリセリン溶液は、電解液として使用すると
きに、典型的な陽極の酸化タンタル皮膜をもたらすこと
が確かめられた。酸化皮膜の厚さは印加した電圧に比例
し、ボルトあたりの皮膜の相対的な厚さは125ないし
180℃の温度範囲に渡って電解液の絶対(すなわちケ
ルビン)温度に正比例する。
カリウムのグリセリン溶液は、電解液として使用すると
きに、典型的な陽極の酸化タンタル皮膜をもたらすこと
が確かめられた。酸化皮膜の厚さは印加した電圧に比例
し、ボルトあたりの皮膜の相対的な厚さは125ないし
180℃の温度範囲に渡って電解液の絶対(すなわちケ
ルビン)温度に正比例する。
【0025】予期しないことに、180℃で1ないし2
時間のあいだ加熱されているかまたは150℃で終夜加
熱されている二塩基性リン酸カリウムのグリセリン溶液
は、陽極処理の電解液として150℃以上で使用すると
きに、熱処理されなかった溶液と比べてはるかに異なる
挙動を示すことが発見された。熱処理に続いて、電解質
溶液を用いてタンタルおよび他のバルブ金属上に陽極皮
膜を形成した。これらの皮膜は、陽極処理の電圧に従っ
て厚さが制限されるようなことがなく、その代わりに電
圧を印加している間は成長してより厚くなり続けた。
時間のあいだ加熱されているかまたは150℃で終夜加
熱されている二塩基性リン酸カリウムのグリセリン溶液
は、陽極処理の電解液として150℃以上で使用すると
きに、熱処理されなかった溶液と比べてはるかに異なる
挙動を示すことが発見された。熱処理に続いて、電解質
溶液を用いてタンタルおよび他のバルブ金属上に陽極皮
膜を形成した。これらの皮膜は、陽極処理の電圧に従っ
て厚さが制限されるようなことがなく、その代わりに電
圧を印加している間は成長してより厚くなり続けた。
【0026】二塩基性リン酸カリウムのグリセリン電解
質溶液は、例えば、当該リン酸塩およびグリセリンを攪
拌するなどして室温で同時に混合することによって、調
製することができる。溶液の総重量に基いて、約0.1
ないし15重量%、好ましくは約2ないし10重量%の
量の二塩基性リン酸カリウムが、添加される。次に、溶
液は1ないし12時間の間、約150ないし180℃の
間で加熱される。溶液中に存在する水分の量は、100
0ppmを下回り、好ましくは900ppmを下回って
いる。
質溶液は、例えば、当該リン酸塩およびグリセリンを攪
拌するなどして室温で同時に混合することによって、調
製することができる。溶液の総重量に基いて、約0.1
ないし15重量%、好ましくは約2ないし10重量%の
量の二塩基性リン酸カリウムが、添加される。次に、溶
液は1ないし12時間の間、約150ないし180℃の
間で加熱される。溶液中に存在する水分の量は、100
0ppmを下回り、好ましくは900ppmを下回って
いる。
【0027】本発明に係る電解液は、約290ないし約
350℃の、好ましくは約295℃を上回る沸点を有し
ており、また、比較的低い蒸気圧を示し150℃以上の
温度において蒸発による損失が低い。本発明に係る電解
質溶液は、毒性が低く、またほとんど中性のpH(8な
いし9)を示す。さらに、本溶液は、抵抗率が低く、ま
た150℃ないし180℃の昇温された温度で放置して
も安定である。
350℃の、好ましくは約295℃を上回る沸点を有し
ており、また、比較的低い蒸気圧を示し150℃以上の
温度において蒸発による損失が低い。本発明に係る電解
質溶液は、毒性が低く、またほとんど中性のpH(8な
いし9)を示す。さらに、本溶液は、抵抗率が低く、ま
た150℃ないし180℃の昇温された温度で放置して
も安定である。
【0028】本発明に係る電解質溶液を使用して、アル
ミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ジルコニウム、
シリコンなどのような「バルブ」金属を含むほとんどの
タイプの金属上に陽極皮膜を作製することができる。タ
ンタルが、もっとも一般的に用いられているバルブ金属
である。
ミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ジルコニウム、
シリコンなどのような「バルブ」金属を含むほとんどの
タイプの金属上に陽極皮膜を作製することができる。タ
ンタルが、もっとも一般的に用いられているバルブ金属
である。
【0029】本発明に係る電解質溶液を用いて調製した
陽極皮膜は、125ないし150℃の範囲を上回る一定
温度において電圧をかけた状態に保持された時間に皮膜
の厚さがほぼ比例しながら、一定電圧において製造する
ことができる。これらの溶液中での皮膜の成長速度は、
印加した電圧および電解液の温度の両方の関数である。
本発明に従って作製した皮膜の厚さについては、上限は
知られていない。
陽極皮膜は、125ないし150℃の範囲を上回る一定
温度において電圧をかけた状態に保持された時間に皮膜
の厚さがほぼ比例しながら、一定電圧において製造する
ことができる。これらの溶液中での皮膜の成長速度は、
印加した電圧および電解液の温度の両方の関数である。
本発明に従って作製した皮膜の厚さについては、上限は
知られていない。
【0030】パルス間で少なくとも0.3秒のバイアス
されていないまたは開回路である時間、および約0.3
秒以下の間続く正の電圧を用いて、陽極本体への印加電
圧がパルス化された直流として印加されるとき、比較的
均一な厚さの皮膜をタンタルの粉末冶金コンデンサーの
陽極の表面上および隙間内に作製することができる。ま
た、これらの電解液中で均一な陽極皮膜を形成するため
に、パルス化された直流の所定の位置において交流、半
波交流、のこ歯波形等を使用することができる。
されていないまたは開回路である時間、および約0.3
秒以下の間続く正の電圧を用いて、陽極本体への印加電
圧がパルス化された直流として印加されるとき、比較的
均一な厚さの皮膜をタンタルの粉末冶金コンデンサーの
陽極の表面上および隙間内に作製することができる。ま
た、これらの電解液中で均一な陽極皮膜を形成するため
に、パルス化された直流の所定の位置において交流、半
波交流、のこ歯波形等を使用することができる。
【0031】本発明の陽極処理の条件および電解液を用
いることで、皮膜の成長速度は印加電圧に依存する。タ
ンタルの粉末冶金コンデンサーの陽極本体を一定の電圧
および直流を用いて陽極処理することで、陽極の内部の
表面を覆う陽極皮膜よりもはるかに厚い外部の陽極皮膜
を形成することがもたらされる(すなわち、陽極本体の
隙間内では電解液を通しての電圧降下があるため、陽極
皮膜は内部の表面上ではより低い速度で成長する)。陽
極本体の外側のおおいを覆う陽極皮膜をより厚くするこ
とで皮膜の厚さを区別することを利用して、本明細書中
で参照によって引用される米国特許第4,131,520号で概
説されている目的にとって優位とすることができる。目
的とは、すなわち、機械的損傷および電界の応力に抵抗
する外側の厚い皮膜を作製する一方で、内部の比較的薄
い皮膜を維持してデバイスのキャパシタンスを最大にす
ることである。
いることで、皮膜の成長速度は印加電圧に依存する。タ
ンタルの粉末冶金コンデンサーの陽極本体を一定の電圧
および直流を用いて陽極処理することで、陽極の内部の
表面を覆う陽極皮膜よりもはるかに厚い外部の陽極皮膜
を形成することがもたらされる(すなわち、陽極本体の
隙間内では電解液を通しての電圧降下があるため、陽極
皮膜は内部の表面上ではより低い速度で成長する)。陽
極本体の外側のおおいを覆う陽極皮膜をより厚くするこ
とで皮膜の厚さを区別することを利用して、本明細書中
で参照によって引用される米国特許第4,131,520号で概
説されている目的にとって優位とすることができる。目
的とは、すなわち、機械的損傷および電界の応力に抵抗
する外側の厚い皮膜を作製する一方で、内部の比較的薄
い皮膜を維持してデバイスのキャパシタンスを最大にす
ることである。
【0032】本発明に係る電解質溶液の用途には制限が
なく、電解コンデンサー、整流器、避雷器、および陽極
皮膜が従来の電気絶縁物の代わりをしている装置、例え
ば、特別なトランス、モーター、リレー等が含まれる。
さらに、本発明によって得られる均一性のために、本発
明に係る電解質溶液は、誘導電流は最小であることが望
ましい外科用の移植片の製造において用いることができ
る。また、本発明によって実現される速い成長速度は、
バルブ金属および合金から製造されるコネクターおよび
配管に対して実際的な焼付け防止(anti−seiz
e)コーティングの製造を可能とするものである。
なく、電解コンデンサー、整流器、避雷器、および陽極
皮膜が従来の電気絶縁物の代わりをしている装置、例え
ば、特別なトランス、モーター、リレー等が含まれる。
さらに、本発明によって得られる均一性のために、本発
明に係る電解質溶液は、誘導電流は最小であることが望
ましい外科用の移植片の製造において用いることができ
る。また、本発明によって実現される速い成長速度は、
バルブ金属および合金から製造されるコネクターおよび
配管に対して実際的な焼付け防止(anti−seiz
e)コーティングの製造を可能とするものである。
【0033】皮膜は、バルブ金属の酸化物へリン酸をド
ープすることを伴う高い熱安定性を有している(取り込
まれるリン酸として存在するリンは、高温における酸素
の拡散を数オーダーの程度で低減する)。従って、本発
明を利用して、航空機または航空宇宙技術の用途に対し
て有用であるチタンおよび他のバルブ金属への熱酸化防
止コーティングをもたらすことができる。
ープすることを伴う高い熱安定性を有している(取り込
まれるリン酸として存在するリンは、高温における酸素
の拡散を数オーダーの程度で低減する)。従って、本発
明を利用して、航空機または航空宇宙技術の用途に対し
て有用であるチタンおよび他のバルブ金属への熱酸化防
止コーティングをもたらすことができる。
【0034】
【実施例】以下の実施例を参照して、本発明をさらに説
明する。これらの実施例は、本発明を限定するために何
ら用いられるものではない。
明する。これらの実施例は、本発明を限定するために何
ら用いられるものではない。
【0035】(実施例1)二塩基性リン酸カリウムの1
0重量%グリセリン溶液についての溶液の抵抗率対温度
は下表1の通りである。
0重量%グリセリン溶液についての溶液の抵抗率対温度
は下表1の通りである。
【0036】
【表1】 90℃ないし180℃の温度における抵抗率の値は、タ
ンタルコンデンサーの陽極を商業的に陽極処理するため
に用いられている従来の電解液の典型的な抵抗率の範囲
内であった。メロディ(Melody)らによる「タン
タルコンデンサーの陽極の陽極処理において用いるため
の改善された一連の電界液(An Improved
Series Of Electrolytes Fo
r Use In The Anodization
Of Tantalum Capacitor Ano
des)」、1992コンデンサーおよびレジスター技
術シンポジウムの議事録(Proceedings o
f the 1992 Capacitor and
Resistor Technology Sympo
sium)、トゥーソン(Tucson)、アリゾナ、
3月17日、1992年を参照されたい。
ンタルコンデンサーの陽極を商業的に陽極処理するため
に用いられている従来の電解液の典型的な抵抗率の範囲
内であった。メロディ(Melody)らによる「タン
タルコンデンサーの陽極の陽極処理において用いるため
の改善された一連の電界液(An Improved
Series Of Electrolytes Fo
r Use In The Anodization
Of Tantalum Capacitor Ano
des)」、1992コンデンサーおよびレジスター技
術シンポジウムの議事録(Proceedings o
f the 1992 Capacitor and
Resistor Technology Sympo
sium)、トゥーソン(Tucson)、アリゾナ、
3月17日、1992年を参照されたい。
【0037】この電解液が極めて安定であることは、屋
外で150℃に数日間さらした後の125℃における1
KHzの抵抗率が変化しないこと(すなわち、130o
hm・cm)に反映されている。このテストの間に溶液
に加えられた唯一のものは、蒸発による損失を補うため
の少量のグリセリンであった。
外で150℃に数日間さらした後の125℃における1
KHzの抵抗率が変化しないこと(すなわち、130o
hm・cm)に反映されている。このテストの間に溶液
に加えられた唯一のものは、蒸発による損失を補うため
の少量のグリセリンであった。
【0038】(実施例2)より希釈された二塩基性リン
酸カリウムの2重量%グリセリン溶液の抵抗率を測定し
た。
酸カリウムの2重量%グリセリン溶液の抵抗率を測定し
た。
【0039】
【表2】 90℃ないし180℃の温度における抵抗率の値は、タ
ンタルコンデンサーの陽極を陽極処理するために商業的
に用いられている従来の電解液の典型的な抵抗率の範囲
内にあった。溶液の安定性は、より高い濃度の溶質を有
する溶液と同様であり、屋外で150℃に数日間さらし
た後の130℃における抵抗率が事実上変化せずにい
た。
ンタルコンデンサーの陽極を陽極処理するために商業的
に用いられている従来の電解液の典型的な抵抗率の範囲
内にあった。溶液の安定性は、より高い濃度の溶質を有
する溶液と同様であり、屋外で150℃に数日間さらし
た後の130℃における抵抗率が事実上変化せずにい
た。
【0040】(実施例3)この実施例によって、グリセ
リン中の二塩基性リン酸カリウムの高い溶解度と生じた
溶液の高い熱安定性の独特の組合わせが実証された。以
下に示すのは、室温における様々な可能性のある陽極処
理の電解質溶媒中での塩の溶解度テストの結果である。
リン中の二塩基性リン酸カリウムの高い溶解度と生じた
溶液の高い熱安定性の独特の組合わせが実証された。以
下に示すのは、室温における様々な可能性のある陽極処
理の電解質溶媒中での塩の溶解度テストの結果である。
【0041】
【表3】 100℃まで加熱することによって、エチレングリコー
ル溶液から多量の沈殿物が得られた。テストした溶媒の
うち、グリセリンだけが室温から180℃以上において
安定した溶液を形成した。
ル溶液から多量の沈殿物が得られた。テストした溶媒の
うち、グリセリンだけが室温から180℃以上において
安定した溶液を形成した。
【0042】(実施例4)調製したばかりの二塩基性リ
ン酸カリウムの10重量%グリセリン溶液を用いて、電
界液の1インチの深さまで浸漬したのち20ボルトの電
圧にさらした幅1インチのタンタルのクーポン(cou
pon)を陽極処理する間の時効降伏(age−dow
n)電流の異常として、厚さ無制限(non−limi
tingthickness)に陽極皮膜を形成する挙
動を観察した。
ン酸カリウムの10重量%グリセリン溶液を用いて、電
界液の1インチの深さまで浸漬したのち20ボルトの電
圧にさらした幅1インチのタンタルのクーポン(cou
pon)を陽極処理する間の時効降伏(age−dow
n)電流の異常として、厚さ無制限(non−limi
tingthickness)に陽極皮膜を形成する挙
動を観察した。
【0043】
【表4】 従来の陽極処理では、電流は時間とともに減少するだけ
のはずである。酸化物の干渉色は、85℃における25
ボルト、または180℃における20ボルトを示す予想
された色の代わりに、85℃における150ボルト、ま
たは180℃における120ボルトの標準的な陽極処理
の条件のもとで作製した皮膜の厚さに等しい厚さを示し
た(すなわち、皮膜は通常の条件のもとで予想されるよ
りも6倍厚く現れる)。
のはずである。酸化物の干渉色は、85℃における25
ボルト、または180℃における20ボルトを示す予想
された色の代わりに、85℃における150ボルト、ま
たは180℃における120ボルトの標準的な陽極処理
の条件のもとで作製した皮膜の厚さに等しい厚さを示し
た(すなわち、皮膜は通常の条件のもとで予想されるよ
りも6倍厚く現れる)。
【0044】(実施例5)熱処理した電解液中で形成し
た皮膜について陽極皮膜厚さ対時間を定量的に決定する
ために、幅1インチのタンタルのクーポンのグループ
を、約180℃の二塩基性リン酸カリウムの2重量%グ
リセリン溶液に浸漬した。クーポンのグループに20ボ
ルトを印加して、合計6つのクーポンとするために30
分ごとに1つづつクーポンを取り除いた。実験を始める
前に、電解液は約1時間の間180℃において熱処理し
た。それぞれのクーポンを取り除く前にグループに対す
る電流を読み、その結果、実際には皮膜の成長速度は電
圧をかけた状態で時間とともに増加していることが示さ
れた。
た皮膜について陽極皮膜厚さ対時間を定量的に決定する
ために、幅1インチのタンタルのクーポンのグループ
を、約180℃の二塩基性リン酸カリウムの2重量%グ
リセリン溶液に浸漬した。クーポンのグループに20ボ
ルトを印加して、合計6つのクーポンとするために30
分ごとに1つづつクーポンを取り除いた。実験を始める
前に、電解液は約1時間の間180℃において熱処理し
た。それぞれのクーポンを取り除く前にグループに対す
る電流を読み、その結果、実際には皮膜の成長速度は電
圧をかけた状態で時間とともに増加していることが示さ
れた。
【0045】次に、クーポン上の陽極皮膜をイオンミリ
ングに供して皮膜の断面を見せたのち、走査型電子顕微
鏡(S.E.M.)を用いて厚さを測定した。
ングに供して皮膜の断面を見せたのち、走査型電子顕微
鏡(S.E.M.)を用いて厚さを測定した。
【0046】
【表5】 80ないし90℃において形成した陽極タンタル酸化皮
膜の公称の厚さは、20オングストローム/ボルトであ
った。そのため、100ボルトの従来の皮膜において2
300オングストロームの厚さが得られたことは、厚さ
の値について約+/−15%の精度の限界があることを
示している。従って、180℃の電解液中で20ボルト
に190分間さらすことで作製した皮膜の厚さは、従来
の陽極処理電解液中で85℃において約870ボルトで
作製した皮膜と等しかった。
膜の公称の厚さは、20オングストローム/ボルトであ
った。そのため、100ボルトの従来の皮膜において2
300オングストロームの厚さが得られたことは、厚さ
の値について約+/−15%の精度の限界があることを
示している。従って、180℃の電解液中で20ボルト
に190分間さらすことで作製した皮膜の厚さは、従来
の陽極処理電解液中で85℃において約870ボルトで
作製した皮膜と等しかった。
【0047】カールフィッシャー分析によれば、調製し
たばかりの溶液には約3000ppmの水分が含まれて
いることが示され、一方で、150℃において長い間エ
ージングした溶液には約1000ppm以下の水分が含
まれていることが示されている。
たばかりの溶液には約3000ppmの水分が含まれて
いることが示され、一方で、150℃において長い間エ
ージングした溶液には約1000ppm以下の水分が含
まれていることが示されている。
【0048】(実施例6)通常の皮膜成長対厚さ無制限
の皮膜成長の動力学のメカニズムに対する制御パラメー
ターとしての溶液の水分と温度とを確認するために、一
連の実験を行った。これらの実験においては、異なる温
度および異なるレベルで存在する水分において、二塩基
性リン酸カリウムのグリセリン溶液中でタンタルのクー
ポンを陽極処理した。
の皮膜成長の動力学のメカニズムに対する制御パラメー
ターとしての溶液の水分と温度とを確認するために、一
連の実験を行った。これらの実験においては、異なる温
度および異なるレベルで存在する水分において、二塩基
性リン酸カリウムのグリセリン溶液中でタンタルのクー
ポンを陽極処理した。
【0049】水分を約1000ppm未満に下げるため
に熱処理した二塩基性リン酸カリウムのグリセリン溶液
に対して、厚さ無制限の成長の動力学の始まりが起こっ
たおおよその温度が、125℃ないし150℃にあるこ
とが見出された。このことは、電解液中に約3cmまで
浸漬した幅1cmのTaのクーポンを(20ボルトにお
いて)陽極処理する間に観察された電流によって示され
た。
に熱処理した二塩基性リン酸カリウムのグリセリン溶液
に対して、厚さ無制限の成長の動力学の始まりが起こっ
たおおよその温度が、125℃ないし150℃にあるこ
とが見出された。このことは、電解液中に約3cmまで
浸漬した幅1cmのTaのクーポンを(20ボルトにお
いて)陽極処理する間に観察された電流によって示され
た。
【0050】
【表6】 125℃における皮膜の色は、85℃における23ない
し25ボルトを示していた。150℃における皮膜の色
は、85℃における70ないし75ボルトを示してい
た。
し25ボルトを示していた。150℃における皮膜の色
は、85℃における70ないし75ボルトを示してい
た。
【0051】(実施例7)約1000ppmを大きく上
回る濃度の水分の存在によって、二塩基性リン酸カリウ
ムのグリセリン溶液において厚さに制限のある(lim
iting thickness)挙動が起こることを
証明するために、実施例6で説明した陽極処理の試験
(run)の間150℃の電解液を保持していたセルに
水を加えた。セルを流れる電流(およびその結果である
皮膜成長速度)に対する影響を下に示す。
回る濃度の水分の存在によって、二塩基性リン酸カリウ
ムのグリセリン溶液において厚さに制限のある(lim
iting thickness)挙動が起こることを
証明するために、実施例6で説明した陽極処理の試験
(run)の間150℃の電解液を保持していたセルに
水を加えた。セルを流れる電流(およびその結果である
皮膜成長速度)に対する影響を下に示す。
【0052】
【表7】 明らかに、水分は重要な要因であり、厚さ無制限の陽極
皮膜の作製を妨げている。
皮膜の作製を妨げている。
【0053】(実施例8)厚さ無制限の陽極皮膜の作製
の動力学に対する水分の抑止効果の可逆的な性質を立証
するために、タンタルのクーポンを、最初に、2重量%
の二塩基カリウムおよび約0.4%の水分を含むグリセ
リン電解液中で150℃において20ボルトで陽極処理
した。次に、170ないし200℃において3時間加熱
することによって、電解液を「乾燥」した。次に、クー
ポンを150℃の電解液に戻して20ボルトを再印加し
た。
の動力学に対する水分の抑止効果の可逆的な性質を立証
するために、タンタルのクーポンを、最初に、2重量%
の二塩基カリウムおよび約0.4%の水分を含むグリセ
リン電解液中で150℃において20ボルトで陽極処理
した。次に、170ないし200℃において3時間加熱
することによって、電解液を「乾燥」した。次に、クー
ポンを150℃の電解液に戻して20ボルトを再印加し
た。
【0054】(1)水分を含む電解液 3時間後の電流=0.000021アンペア。酸化物の
色は85℃における23ないし25ボルトを示してい
る。
色は85℃における23ないし25ボルトを示してい
る。
【0055】(2)「乾燥」した電解液 さらに1.5時間後の電流=0.000276アンペ
ア。酸化物の色は85℃における80ボルト/85℃を
示している。
ア。酸化物の色は85℃における80ボルト/85℃を
示している。
【0056】(実施例9)電解液中に存在する水分が、
陽極皮膜との簡単な接触を通して分子種として皮膜に入
るのか、それとも電解の作用によってイオン種として入
るのかを決定するために、150℃の「乾燥」した二塩
基性リン酸カリウムの2重量%グリセリン溶液中で、2
0ボルトで2時間の間タンタルのクーポンを陽極処理し
た。次に、クーポンを、4重量%の水分を含む150℃
の二塩基性リン酸カリウムの2重量%グリセリン溶液中
に30分間浸漬した(水のどんな作用も強めるために、
多量に過剰の水を用いた)。次に、クーポンを当初の1
50℃の「乾燥」した電解液に戻して20ボルトを再印
加した。電流密度は、水を含む溶液中で30分間浸漬す
る前と同じであることが見出された。
陽極皮膜との簡単な接触を通して分子種として皮膜に入
るのか、それとも電解の作用によってイオン種として入
るのかを決定するために、150℃の「乾燥」した二塩
基性リン酸カリウムの2重量%グリセリン溶液中で、2
0ボルトで2時間の間タンタルのクーポンを陽極処理し
た。次に、クーポンを、4重量%の水分を含む150℃
の二塩基性リン酸カリウムの2重量%グリセリン溶液中
に30分間浸漬した(水のどんな作用も強めるために、
多量に過剰の水を用いた)。次に、クーポンを当初の1
50℃の「乾燥」した電解液に戻して20ボルトを再印
加した。電流密度は、水を含む溶液中で30分間浸漬す
る前と同じであることが見出された。
【0057】(実施例10)本発明に係る方法および電
解液によってタンタル上に形成した陽極皮膜の誘電率を
決定するために、幅1cmのタンタルのクーポンを二塩
基性リン酸カリウムの2重量%グリセリン溶液を含む電
解液中に浸漬した。電解液は、150℃で終夜加熱する
ことによって、1000ppmを下回る水分にまで事前
に「乾燥」してあった。
解液によってタンタル上に形成した陽極皮膜の誘電率を
決定するために、幅1cmのタンタルのクーポンを二塩
基性リン酸カリウムの2重量%グリセリン溶液を含む電
解液中に浸漬した。電解液は、150℃で終夜加熱する
ことによって、1000ppmを下回る水分にまで事前
に「乾燥」してあった。
【0058】次に、タンタルのクーポンを、155ない
し156℃における20ボルトで2時間18分間の間、
陽極処理した。皮膜の色は、80ないし90℃の従来の
電解液中において95ボルトで得られた皮膜の厚さと等
しい厚さを示した。皮膜のキャパシタンスは、ゲンラッ
ドモデル 1692RLC ディジブリッジ(GenR
ad Model 1692RLC Digibrid
ge)と、表面領域が非常に高いタンタルのカソードを
備えた600ミリリットルのビーカーとを組み合わせ
て、測定した。回路は20重量%の硝酸によって完成さ
れた。
し156℃における20ボルトで2時間18分間の間、
陽極処理した。皮膜の色は、80ないし90℃の従来の
電解液中において95ボルトで得られた皮膜の厚さと等
しい厚さを示した。皮膜のキャパシタンスは、ゲンラッ
ドモデル 1692RLC ディジブリッジ(GenR
ad Model 1692RLC Digibrid
ge)と、表面領域が非常に高いタンタルのカソードを
備えた600ミリリットルのビーカーとを組み合わせ
て、測定した。回路は20重量%の硝酸によって完成さ
れた。
【0059】7cm2 の100Hzキャパシタンス=
4.34マイクロファラッド(損失係数(d.f.)=
6.3%)。従って、95ボルト相当の85℃での厚さ
において1cm2 =0.62マイクロファラッドであ
る。また、C.V.=58.9マイクロファラッド×ボ
ルト/cm2 である。
4.34マイクロファラッド(損失係数(d.f.)=
6.3%)。従って、95ボルト相当の85℃での厚さ
において1cm2 =0.62マイクロファラッドであ
る。また、C.V.=58.9マイクロファラッド×ボ
ルト/cm2 である。
【0060】80ないし90℃の通常の電解液において
は、タンタルの表面において11.2マイクロファラッ
ド×ボルト/cm2 のC.V.積が生じる。従って、本
発明を適用することによって、通常の誘電率(すなわ
ち、28)×C.V.積/cm2 の比に等しい誘電率、
すなわち(58.9/11.2)×(28)=約147
となる通常の誘電率の5倍以上も大きい誘電率を有する
陽極皮膜が得られる。
は、タンタルの表面において11.2マイクロファラッ
ド×ボルト/cm2 のC.V.積が生じる。従って、本
発明を適用することによって、通常の誘電率(すなわ
ち、28)×C.V.積/cm2 の比に等しい誘電率、
すなわち(58.9/11.2)×(28)=約147
となる通常の誘電率の5倍以上も大きい誘電率を有する
陽極皮膜が得られる。
【0061】(実施例11)実施例10で説明した皮膜
について比較的高い損失係数が観察されたので、誘電率
が高まったのは、皮膜中に過剰に存在するタンタルイオ
ン(本発明に係る電解液を用いて陽極処理する間に、皮
膜にタンタルイオンを注入する速度が比較的高いことに
よる)による酸化物の非化学量論の結果であるかも知れ
ないと考えた。潜在的などんな非化学量論も修正するた
めに、実施例10で得られたクーポンを85℃の従来の
陽極処理の電解液中に浸漬した。
について比較的高い損失係数が観察されたので、誘電率
が高まったのは、皮膜中に過剰に存在するタンタルイオ
ン(本発明に係る電解液を用いて陽極処理する間に、皮
膜にタンタルイオンを注入する速度が比較的高いことに
よる)による酸化物の非化学量論の結果であるかも知れ
ないと考えた。潜在的などんな非化学量論も修正するた
めに、実施例10で得られたクーポンを85℃の従来の
陽極処理の電解液中に浸漬した。
【0062】90ボルトを25分間印加した。初期の電
流=0.82ミリアンペアであり、25分後には電流=
0.12ミリアンペアであった。
流=0.82ミリアンペアであり、25分後には電流=
0.12ミリアンペアであった。
【0063】次に、キャパシタンスを実施例10でと同
じように測定した。
じように測定した。
【0064】100Hzでのキャパシタンス=1.05
8マイクロファラッド(損失係数)。
8マイクロファラッド(損失係数)。
【0065】誘電率={(90V)/(95V)}×
{(1.058)/(4.34)}=33.9、または
陽極の酸化タンタルに対して得られた通常の値よりも2
1%大きい値であった。
{(1.058)/(4.34)}=33.9、または
陽極の酸化タンタルに対して得られた通常の値よりも2
1%大きい値であった。
【0066】本発明に係る方法および電解液によって形
成した陽極皮膜をS.E.M.によって調べたところ、
これらの皮膜は比較的滑らかで、均一で、そして従来の
電解液で形成した皮膜中に存在するふくれ様の(bli
ster−like)傷がおおむね無いことが示され
た。このことは、従来の電解液および陽極処理技術によ
って作製するためには数100ボルトの電位を必要とす
る厚めの皮膜に対して、特に言えることである。
成した陽極皮膜をS.E.M.によって調べたところ、
これらの皮膜は比較的滑らかで、均一で、そして従来の
電解液で形成した皮膜中に存在するふくれ様の(bli
ster−like)傷がおおむね無いことが示され
た。このことは、従来の電解液および陽極処理技術によ
って作製するためには数100ボルトの電位を必要とす
る厚めの皮膜に対して、特に言えることである。
【0067】(実施例12)バルブ金属の上に厚い酸化
物の皮膜を急速に作製することに本発明を利用すること
を説明するために、商業上純粋なチタンであるグレード
Iのクーポンを、二塩基性リン酸カリウムの2重量%グ
リセリン溶液を含む電解液中において陽極酸化した。温
度は125℃ないし195℃において変化させた。陽極
処理の時間は6時間であり、3.5時間の間は150℃
以上であった。急速に皮膜を成長させるために、印加し
た電圧は100ボルトであった。そして、この電圧によ
って、タンタルを用いて150℃ないし180℃の温度
範囲よりも20ないし30ボルト高い電圧において得ら
れる電流よりも、約10倍高い電流が得られた。この1
0倍高い皮膜の成長速度によって、非常に厚い皮膜(実
施例5で得られた最大厚さの約10倍)の作製がもたら
された。陽極皮膜の表面をS.E.M.によって調べた
ところ、この厚さの誘電体皮膜において顕著であるふく
れまたは他の主要な欠陥が無いことが明らかになった。
物の皮膜を急速に作製することに本発明を利用すること
を説明するために、商業上純粋なチタンであるグレード
Iのクーポンを、二塩基性リン酸カリウムの2重量%グ
リセリン溶液を含む電解液中において陽極酸化した。温
度は125℃ないし195℃において変化させた。陽極
処理の時間は6時間であり、3.5時間の間は150℃
以上であった。急速に皮膜を成長させるために、印加し
た電圧は100ボルトであった。そして、この電圧によ
って、タンタルを用いて150℃ないし180℃の温度
範囲よりも20ないし30ボルト高い電圧において得ら
れる電流よりも、約10倍高い電流が得られた。この1
0倍高い皮膜の成長速度によって、非常に厚い皮膜(実
施例5で得られた最大厚さの約10倍)の作製がもたら
された。陽極皮膜の表面をS.E.M.によって調べた
ところ、この厚さの誘電体皮膜において顕著であるふく
れまたは他の主要な欠陥が無いことが明らかになった。
【0068】(実施例13)98重量%のグリセリンお
よび2重量%の二塩基性リン酸カリウムからなる溶液
を、180ないし185℃で2時間の間、予備乾燥し
た。熱処理した溶液中にタンタルのクーポンを浸漬して
30ボルトを3.5時間印加することによって、クーポ
ン上に陽極皮膜を成長させた。溶液の温度は、180な
いし185℃に保たれた。酸化皮膜の厚さは、4000
0オングストロームを越えるかまたは85℃において2
000ボルトを越えるときの値と等しいことが分かっ
た。従来の皮膜のコーティング方法のもとでは、この厚
さは実現し得ないものであった。従来のコーティング方
法においては、多くて600ないし700ボルトがうま
く発生する。本発明は、以前の方法よりも少なくとも3
倍厚い機能塗料膜の生成を可能とするものである。
よび2重量%の二塩基性リン酸カリウムからなる溶液
を、180ないし185℃で2時間の間、予備乾燥し
た。熱処理した溶液中にタンタルのクーポンを浸漬して
30ボルトを3.5時間印加することによって、クーポ
ン上に陽極皮膜を成長させた。溶液の温度は、180な
いし185℃に保たれた。酸化皮膜の厚さは、4000
0オングストロームを越えるかまたは85℃において2
000ボルトを越えるときの値と等しいことが分かっ
た。従来の皮膜のコーティング方法のもとでは、この厚
さは実現し得ないものであった。従来のコーティング方
法においては、多くて600ないし700ボルトがうま
く発生する。本発明は、以前の方法よりも少なくとも3
倍厚い機能塗料膜の生成を可能とするものである。
【0069】当該技術に精通している者にとっては、本
発明の精神および範囲を逸脱することなく本発明に係る
方法および構成において様々な改善および変化が可能で
あることが、明らかである。従って、もしこの発明の改
善および変化が請求項およびそれらと同等なものの範囲
内であるならば、本発明はその発明の改善および変化に
も及ぶものである。
発明の精神および範囲を逸脱することなく本発明に係る
方法および構成において様々な改善および変化が可能で
あることが、明らかである。従って、もしこの発明の改
善および変化が請求項およびそれらと同等なものの範囲
内であるならば、本発明はその発明の改善および変化に
も及ぶものである。
フロントページの続き (71)出願人 596013785 P.O. Box 5928,Highway 385,S.E.,Greenville, South Carolina 29606, United States of Am erica (72)発明者 ジョン・ティー・キナード アメリカ合衆国、サウスカロライナ州 29680、シンプソンビル、ナンバー 219、 フェアビュー・ロード 630 (72)発明者 ブライアン・ジェイ・メロディ アメリカ合衆国、サウスカロライナ州 29650、グリーア、ウッディ・クリーク・ ロード 124 (72)発明者 フィリップ・エム・レスナー アメリカ合衆国、サウスカロライナ州 29681、シンプソンビル、サークル・スロ ープ・ドライブ 140
Claims (10)
- 【請求項1】 グリセリンおよび二塩基性リン酸カリウ
ムを含むことを特徴とする電解質溶液。 - 【請求項2】 該溶液が約0.1ないし12重量%の二
塩基性リン酸カリウムを含むことを特徴とする請求項1
記載の電解質溶液。 - 【請求項3】 該溶液が約2ないし10重量%の二塩基
性リン酸カリウムを含むことを特徴とする請求項2記載
の電解質溶液。 - 【請求項4】 水分が1000ppmを下回ることを特
徴とする請求項1記載の電解質溶液。 - 【請求項5】 水分が900ppmを下回ることを特徴
とする請求項4記載の電解質溶液。 - 【請求項6】 グリセリンおよび二塩基性リン酸カリウ
ムを混合したのち約1ないし12時間の間約150ない
し180℃に加熱することによって調製されることを特
徴とする請求項1記載の電解質溶液。 - 【請求項7】 グリセリンおよび二塩基性リン酸カリウ
ムを含む電解質溶液を用いて金属上に皮膜を形成するこ
とを含むことを特徴とする金属の陽極処理の方法。 - 【請求項8】 該金属がバルブ金属であることを特徴と
する請求項7記載の方法。 - 【請求項9】 該金属がタンタルであることを特徴とす
る請求項8記載の方法。 - 【請求項10】 150℃以上の温度において皮膜を形
成することをさらに含むことを特徴とする請求項7記載
の方法。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US948783 | 1997-10-10 | ||
| US08/948,783 US5837121A (en) | 1997-10-10 | 1997-10-10 | Method for anodizing valve metals |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11189895A true JPH11189895A (ja) | 1999-07-13 |
Family
ID=25488248
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10289892A Pending JPH11189895A (ja) | 1997-10-10 | 1998-10-12 | バルブ金属の陽極処理の方法および電解液 |
Country Status (6)
| Country | Link |
|---|---|
| US (2) | US5837121A (ja) |
| EP (1) | EP0908540B1 (ja) |
| JP (1) | JPH11189895A (ja) |
| CN (1) | CN1218848A (ja) |
| DE (1) | DE69821181T2 (ja) |
| SG (1) | SG67563A1 (ja) |
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| JP6613444B1 (ja) * | 2018-07-11 | 2019-12-04 | Next Innovation合同会社 | 絶縁層形成方法 |
| WO2020013304A1 (ja) * | 2018-07-11 | 2020-01-16 | Next Innovation合同会社 | 絶縁層形成方法、絶縁層付部材、抵抗測定方法及び接合型整流素子 |
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