JPH11200003A - 熱延下地溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっ き鋼板の製造方法 - Google Patents
熱延下地溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっ き鋼板の製造方法Info
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- JPH11200003A JPH11200003A JP108698A JP108698A JPH11200003A JP H11200003 A JPH11200003 A JP H11200003A JP 108698 A JP108698 A JP 108698A JP 108698 A JP108698 A JP 108698A JP H11200003 A JPH11200003 A JP H11200003A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 熱延鋼板の脱スケール酸洗工程を連続式溶融
めっきラインに組み込んで生産コストを低減すると共
に、酸洗速度を調整できる高速酸洗装置を用いて、酸洗
後のスマットの悪影響を解決し、さらに還元焼鈍時の加
熱温度の低減を可能とし、操業コスト・設備コストを低
減し、連続式溶融めっき設備において安価でめっき密着
性に優れた溶融めっき鋼板を製造する。 【解決手段】 熱延鋼板に亜鉛又は亜鉛系の合金を溶融
めっきするに際して、熱延鋼板を酸液に浸漬し、脱スケ
ール速度が1秒当たり4g/m2以上の高速で酸洗脱スケ−ル
処理を行い、引き続いて連続する連続めっき工程に、前
記処理を施された熱延鋼板を導入して、溶融めっきす
る。酸洗能力を向上することによって、スケ−ルを完全
に除去するために必要な時間を短縮すると同時に、スケ
ール除去後の鋼板表面が均一になるため、めっき浴との
反応性が均一になり、めっき密着性と表面外観に優れ
る。
めっきラインに組み込んで生産コストを低減すると共
に、酸洗速度を調整できる高速酸洗装置を用いて、酸洗
後のスマットの悪影響を解決し、さらに還元焼鈍時の加
熱温度の低減を可能とし、操業コスト・設備コストを低
減し、連続式溶融めっき設備において安価でめっき密着
性に優れた溶融めっき鋼板を製造する。 【解決手段】 熱延鋼板に亜鉛又は亜鉛系の合金を溶融
めっきするに際して、熱延鋼板を酸液に浸漬し、脱スケ
ール速度が1秒当たり4g/m2以上の高速で酸洗脱スケ−ル
処理を行い、引き続いて連続する連続めっき工程に、前
記処理を施された熱延鋼板を導入して、溶融めっきす
る。酸洗能力を向上することによって、スケ−ルを完全
に除去するために必要な時間を短縮すると同時に、スケ
ール除去後の鋼板表面が均一になるため、めっき浴との
反応性が均一になり、めっき密着性と表面外観に優れ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱延鋼板の上に亜
鉛又は亜鉛系合金を溶融めっきした鋼板の製造方法に関
するものである。
鉛又は亜鉛系合金を溶融めっきした鋼板の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、熱延下地溶融亜鉛めっき鋼板
は、熱間圧延ラインにおいて圧延された熱延鋼板を、コ
イルに巻き取り常温まで冷却した後、酸洗ラインにおい
て80〜90℃程度の温度で酸洗することにより、熱延時に
鋼板表面に生成したスケールを除去し、連続式溶融亜鉛
めっきラインにおいて所定の還元性雰囲気を保った焼鈍
炉内で鋼板を700〜800℃程度の温度にて還元焼鈍し、そ
の雰囲気を保ったまま連続的に溶融めっきを施して製造
されている。すなわち、従来の連続式溶融めっきライン
は、図2に示すように、焼鈍炉4と溶融めっき槽5とを
備えた連続溶融めっき装置3を有し、コイル1から繰り
出された熱延鋼板2は、先ず焼鈍炉4で還元焼鈍され、
その後、還元性雰囲気を保ったまま溶融めっき槽5で連
続的にめっきが施される。
は、熱間圧延ラインにおいて圧延された熱延鋼板を、コ
イルに巻き取り常温まで冷却した後、酸洗ラインにおい
て80〜90℃程度の温度で酸洗することにより、熱延時に
鋼板表面に生成したスケールを除去し、連続式溶融亜鉛
めっきラインにおいて所定の還元性雰囲気を保った焼鈍
炉内で鋼板を700〜800℃程度の温度にて還元焼鈍し、そ
の雰囲気を保ったまま連続的に溶融めっきを施して製造
されている。すなわち、従来の連続式溶融めっきライン
は、図2に示すように、焼鈍炉4と溶融めっき槽5とを
備えた連続溶融めっき装置3を有し、コイル1から繰り
出された熱延鋼板2は、先ず焼鈍炉4で還元焼鈍され、
その後、還元性雰囲気を保ったまま溶融めっき槽5で連
続的にめっきが施される。
【0003】これは、めっき浴浸漬時に鋼板の表面に酸
化膜が多量に存在すると、鋼板とめっき浴の反応が妨げ
られてめっきの密着性が劣化したり、亜鉛がはじかれて
不めっきを生じ、外観ならびに耐食性が低下するため、
それを防止する意図からなされるものである。
化膜が多量に存在すると、鋼板とめっき浴の反応が妨げ
られてめっきの密着性が劣化したり、亜鉛がはじかれて
不めっきを生じ、外観ならびに耐食性が低下するため、
それを防止する意図からなされるものである。
【0004】従って、熱延下地溶融亜鉛めっき鋼板の製
造に際しては、熱延鋼板は酸洗ラインを経ることによっ
て熱延時に鋼板表面に生成したスケールを完全に除去す
ること、連続式溶融めっきラインにおいて、700〜800℃
程度の高温にまで加熱し、還元焼鈍することが不可欠で
あった。
造に際しては、熱延鋼板は酸洗ラインを経ることによっ
て熱延時に鋼板表面に生成したスケールを完全に除去す
ること、連続式溶融めっきラインにおいて、700〜800℃
程度の高温にまで加熱し、還元焼鈍することが不可欠で
あった。
【0005】しかしながら、酸洗ラインを経ることは、
その搬送費ならびに運転費の増大を招くことになる。そ
こで、特公昭51-40018号公報では、酸洗処理とめっき処
理を同一ラインで連続的に処理することに着目し、熱延
鋼板を硫酸と塩酸の混酸よりなる酸洗処理液中を通して
スケールを除去し、引き続いて連続するめっき工程に通
して亜鉛めっきする技術(以下、従来技術1)が開示さ
れている。さらに、特開平4-304357号公報では、酸洗後
にバフロールによるブラッシングを施した後、溶融めっ
きする技術(以下、従来技術2という)、特開平8-8174
8号公報では、酸洗後に電解清浄により脱スマットし、
次いで溶融亜鉛めっきする技術(以下、従来技術3とい
う)が開示されている。
その搬送費ならびに運転費の増大を招くことになる。そ
こで、特公昭51-40018号公報では、酸洗処理とめっき処
理を同一ラインで連続的に処理することに着目し、熱延
鋼板を硫酸と塩酸の混酸よりなる酸洗処理液中を通して
スケールを除去し、引き続いて連続するめっき工程に通
して亜鉛めっきする技術(以下、従来技術1)が開示さ
れている。さらに、特開平4-304357号公報では、酸洗後
にバフロールによるブラッシングを施した後、溶融めっ
きする技術(以下、従来技術2という)、特開平8-8174
8号公報では、酸洗後に電解清浄により脱スマットし、
次いで溶融亜鉛めっきする技術(以下、従来技術3とい
う)が開示されている。
【0006】また、酸洗工程を省略するという考えに基
づいた溶融めっき鋼板の製造方法として、特開昭54-133
438号公報では、熱延鋼板を圧下率40%以上の冷間圧延
を施した後に水素濃度4%以上の還元性雰囲気内で還元
焼鈍し溶融亜鉛めっきする技術(以下、従来技術4とい
う)や、特開平6-279967号公報では熱延鋼板の表面酸化
皮膜厚に合わせて、還元処理条件を制御する技術(以
下、従来技術5という)が開示されている。
づいた溶融めっき鋼板の製造方法として、特開昭54-133
438号公報では、熱延鋼板を圧下率40%以上の冷間圧延
を施した後に水素濃度4%以上の還元性雰囲気内で還元
焼鈍し溶融亜鉛めっきする技術(以下、従来技術4とい
う)や、特開平6-279967号公報では熱延鋼板の表面酸化
皮膜厚に合わせて、還元処理条件を制御する技術(以
下、従来技術5という)が開示されている。
【0007】一方、めっき密着性に必要な表面清浄性を
確保するために、700〜800℃程度の高温に加熱すること
は、膨大なエネルギーと長大な加熱炉を必要とし、操業
コストの増加を招く。また、その後めっき浴の温度(50
0℃程度)近傍まで冷却することは熱エネルギーの多大
な損失となる。さらに、高温の水素雰囲気中では鋼板に
水素が吸蔵され、めっき後、この水素が鋼板とめっき皮
膜の界面に放出され、めっき皮膜に膨れ状欠陥を発生さ
せる問題もある。
確保するために、700〜800℃程度の高温に加熱すること
は、膨大なエネルギーと長大な加熱炉を必要とし、操業
コストの増加を招く。また、その後めっき浴の温度(50
0℃程度)近傍まで冷却することは熱エネルギーの多大
な損失となる。さらに、高温の水素雰囲気中では鋼板に
水素が吸蔵され、めっき後、この水素が鋼板とめっき皮
膜の界面に放出され、めっき皮膜に膨れ状欠陥を発生さ
せる問題もある。
【0008】これらの問題を解決する手段として、特開
平4-346645号公報では、熱延鋼板を酸洗後Niプレめっき
を行い、430〜500℃に加熱後、溶融亜鉛めっきを施す技
術(以下、従来技術6という)が開示されている。
平4-346645号公報では、熱延鋼板を酸洗後Niプレめっき
を行い、430〜500℃に加熱後、溶融亜鉛めっきを施す技
術(以下、従来技術6という)が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術1〜6には個々に以下のような問題点があ
る。
た従来技術1〜6には個々に以下のような問題点があ
る。
【0010】従来技術1においては、酸洗によって熱延
鋼板を脱スケールすると、セメンタイトを主体とするス
マットが鋼板表面に残存し、還元焼鈍時に分解除去され
ないスマットに起因するめっきはじき(いわゆる、不め
っき)が発生する。
鋼板を脱スケールすると、セメンタイトを主体とするス
マットが鋼板表面に残存し、還元焼鈍時に分解除去され
ないスマットに起因するめっきはじき(いわゆる、不め
っき)が発生する。
【0011】従来技術2においては、酸洗時に生成した
スマットはバフロールによる研削である程度除去される
ものの、鋼板が湾曲している場合や、鋼板表面にミクロ
凹凸が存在する場合には、均一にブラシが当たらないた
め、局部的にスマットが残存しやすい。また、研削の有
無によって焼鈍後の結晶組織が不均一なり、合金層が不
均一に成長しめっき密着性が劣化する。さらに、ブラシ
ロールの毛抜けが、欠陥を発生させたり、ブラシロール
の不均一による線状ムラやチャーターマークなどが発生
し外観を損なうなどの問題点もある。
スマットはバフロールによる研削である程度除去される
ものの、鋼板が湾曲している場合や、鋼板表面にミクロ
凹凸が存在する場合には、均一にブラシが当たらないた
め、局部的にスマットが残存しやすい。また、研削の有
無によって焼鈍後の結晶組織が不均一なり、合金層が不
均一に成長しめっき密着性が劣化する。さらに、ブラシ
ロールの毛抜けが、欠陥を発生させたり、ブラシロール
の不均一による線状ムラやチャーターマークなどが発生
し外観を損なうなどの問題点もある。
【0012】従来技術3においては、上記従来技術2の
様な問題点は解決されるが、電解設備が必要となり、操
業コストの増大を招く。
様な問題点は解決されるが、電解設備が必要となり、操
業コストの増大を招く。
【0013】ところで、酸洗処理とめっき処理を同一ラ
インで連続的に処理する場合、焼鈍工程やめっき工程な
ど酸洗処理以外の工程の制約からライン速度が制約され
るので、酸洗処理に利用できる時間を一定にできない。
また、既存の連続溶融めっき装置に酸洗処理装置を新設
する場合、設置スペースが限られるので必然的に酸洗処
理に利用できる時間が限られる。したがって、連続溶融
めっき装置に設置する酸洗処理装置は、焼鈍工程やめっ
き工程などの工程の制約を受けない高速の酸洗処理が可
能で、かつ酸洗速度を制御できることが望ましい。
インで連続的に処理する場合、焼鈍工程やめっき工程な
ど酸洗処理以外の工程の制約からライン速度が制約され
るので、酸洗処理に利用できる時間を一定にできない。
また、既存の連続溶融めっき装置に酸洗処理装置を新設
する場合、設置スペースが限られるので必然的に酸洗処
理に利用できる時間が限られる。したがって、連続溶融
めっき装置に設置する酸洗処理装置は、焼鈍工程やめっ
き工程などの工程の制約を受けない高速の酸洗処理が可
能で、かつ酸洗速度を制御できることが望ましい。
【0014】従来技術4においては、冷間圧延してスケ
ールを薄くすることで還元焼鈍時のスケール還元を補助
するものであるが、冷間圧延のための莫大な設備が必要
であり、材質的に不安定になる問題がある。
ールを薄くすることで還元焼鈍時のスケール還元を補助
するものであるが、冷間圧延のための莫大な設備が必要
であり、材質的に不安定になる問題がある。
【0015】従来技術5においては、通常のスケール厚
さでの利用も可能であるが、還元処理にかかる温度・時
間・H2濃度が増すために、操業コスト・設備コストを上
昇させるものであった。さらに、鋼板に溶融めっき処理
を施す前にスケール厚さを測定する必要があるが、これ
は連続処理を妨げ、生産性に悪影響を与える。
さでの利用も可能であるが、還元処理にかかる温度・時
間・H2濃度が増すために、操業コスト・設備コストを上
昇させるものであった。さらに、鋼板に溶融めっき処理
を施す前にスケール厚さを測定する必要があるが、これ
は連続処理を妨げ、生産性に悪影響を与える。
【0016】従来技術6においては、前処理としてNiプ
レめっきを施すため、プレめっきのための設備コストが
増大する問題点がある。
レめっきを施すため、プレめっきのための設備コストが
増大する問題点がある。
【0017】本発明は、前記事情に鑑みて、通常行われ
る熱延鋼板の脱スケール酸洗工程を連続式溶融めっきラ
インに組み込んで生産コストを低減すると共に、酸洗速
度を調整できる高速酸洗装置を用いて、従来から問題と
なっていた酸洗後のスマットの悪影響を一挙に解決し、
さらに還元焼鈍時の加熱温度の低減を可能とし操業コス
ト・設備コストを低減し、連続式溶融めっき設備におい
て安価でめっき密着性に優れた溶融めっき鋼板を製造す
る方法を提供することを目的とする。
る熱延鋼板の脱スケール酸洗工程を連続式溶融めっきラ
インに組み込んで生産コストを低減すると共に、酸洗速
度を調整できる高速酸洗装置を用いて、従来から問題と
なっていた酸洗後のスマットの悪影響を一挙に解決し、
さらに還元焼鈍時の加熱温度の低減を可能とし操業コス
ト・設備コストを低減し、連続式溶融めっき設備におい
て安価でめっき密着性に優れた溶融めっき鋼板を製造す
る方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために、種々の検討を行った結果、前記課題
を解決できることを見出し、前記課題を解決できる連続
溶融めっき設備と溶融めっき鋼板の製造方法について特
許出願した(特願平9-55427号)。
を解決するために、種々の検討を行った結果、前記課題
を解決できることを見出し、前記課題を解決できる連続
溶融めっき設備と溶融めっき鋼板の製造方法について特
許出願した(特願平9-55427号)。
【0019】特願平9-55427号では、溶融めっき装置
と、その入側に鋼板を加熱する鋼板加熱部と、鋼板が浸
漬される酸洗槽部とを備え、前記酸洗槽部には浸漬され
た鋼板の少なくとも一方の面に酸液を噴射する装置を設
置した連続溶融めっき設備が提案され、また、溶融めっ
き鋼板の製造に際して、鋼板を加熱した後酸液に浸漬
し、熱衝撃によってスケールを破壊、もしくはスケール
内部まで酸液を浸透させ、さらにさ酸洗槽内部で酸液を
噴射することにより酸液の新陳代謝を促進する効果によ
って、脱スケール速度を高速化しており、またスマット
を原因とする不めっきの発生を解決している。加えて、
連続溶融めっき装置の入側に設置した場合に問題になる
酸洗速度の調整を、鋼板加熱温度、酸液噴流速度を調節
することによって可能としている。
と、その入側に鋼板を加熱する鋼板加熱部と、鋼板が浸
漬される酸洗槽部とを備え、前記酸洗槽部には浸漬され
た鋼板の少なくとも一方の面に酸液を噴射する装置を設
置した連続溶融めっき設備が提案され、また、溶融めっ
き鋼板の製造に際して、鋼板を加熱した後酸液に浸漬
し、熱衝撃によってスケールを破壊、もしくはスケール
内部まで酸液を浸透させ、さらにさ酸洗槽内部で酸液を
噴射することにより酸液の新陳代謝を促進する効果によ
って、脱スケール速度を高速化しており、またスマット
を原因とする不めっきの発生を解決している。加えて、
連続溶融めっき装置の入側に設置した場合に問題になる
酸洗速度の調整を、鋼板加熱温度、酸液噴流速度を調節
することによって可能としている。
【0020】この発明によれば、通常行われる熱延鋼板
の脱スケール酸洗工程を連続式溶融めっきラインに組み
込んで、生産コストを低減すると共に、従来から問題と
なっていた酸洗後のスマットの問題、還元焼鈍時の加熱
温度低減の問題を一挙に解決し、操業コスト・設備コス
トを低減し、連続式溶融めっき設備において安価でめっ
き密着性に優れた溶融めっき鋼板を製造することができ
る。
の脱スケール酸洗工程を連続式溶融めっきラインに組み
込んで、生産コストを低減すると共に、従来から問題と
なっていた酸洗後のスマットの問題、還元焼鈍時の加熱
温度低減の問題を一挙に解決し、操業コスト・設備コス
トを低減し、連続式溶融めっき設備において安価でめっ
き密着性に優れた溶融めっき鋼板を製造することができ
る。
【0021】また、高速の酸洗処理が可能で、かつ酸洗
速度を制御できるので、焼鈍工程やめっき工程などの工
程の制約を受けることがなく所要の脱スケールと過酸洗
処理が可能であり、また既存の連続溶融めっき装置に酸
洗処理装置を新設して本発明の実施をすることも容易で
ある。
速度を制御できるので、焼鈍工程やめっき工程などの工
程の制約を受けることがなく所要の脱スケールと過酸洗
処理が可能であり、また既存の連続溶融めっき装置に酸
洗処理装置を新設して本発明の実施をすることも容易で
ある。
【0022】しかしながら、前記発明の方法によって、
高速酸洗し、溶融めっきを行うと、酸洗条件によっては
めっき密着性や表面外観が劣化する場合があるというこ
とがわかった。
高速酸洗し、溶融めっきを行うと、酸洗条件によっては
めっき密着性や表面外観が劣化する場合があるというこ
とがわかった。
【0023】前記めっき密着性や表面外観の劣化原因に
ついて検討したところ、めっき密着性や表面外観が劣化
する原因は、酸洗後の鋼板表面が、熱衝撃によってスケ
ールが剥離した平滑な部分と、酸による溶解によって脱
スケ−ルがなされた微細な凹凸がある部分に分けられる
こと、すなわち、部分的に脱スケール機構が異なる領域
が存在し、それぞれの領域での反応性の不均一にあるこ
とが判明した。
ついて検討したところ、めっき密着性や表面外観が劣化
する原因は、酸洗後の鋼板表面が、熱衝撃によってスケ
ールが剥離した平滑な部分と、酸による溶解によって脱
スケ−ルがなされた微細な凹凸がある部分に分けられる
こと、すなわち、部分的に脱スケール機構が異なる領域
が存在し、それぞれの領域での反応性の不均一にあるこ
とが判明した。
【0024】したがって、高速酸洗装置を使用するにあ
たっては、最終的な脱スケールが同一の方法でなされ、
表面の反応性が均一であることが望ましいことがわかっ
た。
たっては、最終的な脱スケールが同一の方法でなされ、
表面の反応性が均一であることが望ましいことがわかっ
た。
【0025】本発明は、この知見にもとづくものであ
り、その要旨は以下のとおりである。第1の発明は、熱
延鋼板に亜鉛又は亜鉛系の合金を溶融めっきするに際し
て、熱延鋼板を酸液に浸漬し、脱スケール速度が1秒当
たり4g/m2以上の高速で酸洗脱スケ−ル処理を行い、引
き続いて連続する連続めっき工程に、前記処理を施され
た熱延鋼板を導入して、溶融めっきすることを特徴とす
る、めっき密着性および表面外観に優れた熱延下地溶融
亜鉛めっき鋼板の製造方法である。
り、その要旨は以下のとおりである。第1の発明は、熱
延鋼板に亜鉛又は亜鉛系の合金を溶融めっきするに際し
て、熱延鋼板を酸液に浸漬し、脱スケール速度が1秒当
たり4g/m2以上の高速で酸洗脱スケ−ル処理を行い、引
き続いて連続する連続めっき工程に、前記処理を施され
た熱延鋼板を導入して、溶融めっきすることを特徴とす
る、めっき密着性および表面外観に優れた熱延下地溶融
亜鉛めっき鋼板の製造方法である。
【0026】第2の発明は、前記第1発明において、熱
延鋼板を所定の温度に加熱し、加熱直後に前記熱延鋼板
を酸液に浸漬して脱スケール酸洗処理することを特徴と
する、めっき密着性および表面外観に優れた熱延下地溶
融亜鉛めっき鋼板の製造方法である。
延鋼板を所定の温度に加熱し、加熱直後に前記熱延鋼板
を酸液に浸漬して脱スケール酸洗処理することを特徴と
する、めっき密着性および表面外観に優れた熱延下地溶
融亜鉛めっき鋼板の製造方法である。
【0027】第3の発明は、前記第1発明において、熱
延鋼板を酸液に浸漬し、浸漬した前記熱延鋼板の少なく
とも一方の面に酸液を噴射して脱スケール酸洗処理する
ことを特徴とする、めっき密着性および表面外観に優れ
た熱延下地溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法である。
延鋼板を酸液に浸漬し、浸漬した前記熱延鋼板の少なく
とも一方の面に酸液を噴射して脱スケール酸洗処理する
ことを特徴とする、めっき密着性および表面外観に優れ
た熱延下地溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法である。
【0028】第4の発明は、前記第1発明において、熱
延鋼板を所定の温度に加熱し、加熱直後に前記熱延鋼板
を酸液に浸漬し、浸漬された前記熱延鋼板の少なくとも
一方の面に酸液を噴射して脱スケール酸洗処理すること
を特徴とする、めっき密着性および表面外観に優れた熱
延下地溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法である。
延鋼板を所定の温度に加熱し、加熱直後に前記熱延鋼板
を酸液に浸漬し、浸漬された前記熱延鋼板の少なくとも
一方の面に酸液を噴射して脱スケール酸洗処理すること
を特徴とする、めっき密着性および表面外観に優れた熱
延下地溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法である。
【0029】第5の発明は、前記第1発明ないし第4発
明のいずれかの発明の方法に従って溶融亜鉛めっきした
後、めっき層の合金化熱処理を行うことを特徴とする、
耐パウダリング性および表面外観に優れた熱延下地合金
化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法である。
明のいずれかの発明の方法に従って溶融亜鉛めっきした
後、めっき層の合金化熱処理を行うことを特徴とする、
耐パウダリング性および表面外観に優れた熱延下地合金
化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法である。
【0030】以下、本発明について、さらに説明する。
一般に、熱延鋼板を脱スケール酸洗すると、部分的にス
ケールが残存したり、セメンタイトを主成分とするスマ
ットが付着していることがあり、この様な場合には、溶
融めっきの際に、ピンホール状の不めっきを生じやす
く、品質および歩留まりの低下を招いていた。スケール
は、熱間圧延時に鋼の酸化しやすい部分に優先的に成長
するため、鋼とスケールの界面は平坦な面ではない。
一般に、熱延鋼板を脱スケール酸洗すると、部分的にス
ケールが残存したり、セメンタイトを主成分とするスマ
ットが付着していることがあり、この様な場合には、溶
融めっきの際に、ピンホール状の不めっきを生じやす
く、品質および歩留まりの低下を招いていた。スケール
は、熱間圧延時に鋼の酸化しやすい部分に優先的に成長
するため、鋼とスケールの界面は平坦な面ではない。
【0031】この様な状況で脱スケール酸洗が行われる
ため、酸洗後の鋼板表面には、大きな凹凸が存在してい
る。また、最近の脱スケール酸洗では、鋼の歩留まりを
考慮して、スケールは溶解するが、鋼は溶解させない、
インヒビターが添加されるようになり、前記傾向をさら
に助長している。従って、凹部の奥深い部分では、スケ
ールが取り残されたり、スマットが付着して脱落しにく
い傾向にある。
ため、酸洗後の鋼板表面には、大きな凹凸が存在してい
る。また、最近の脱スケール酸洗では、鋼の歩留まりを
考慮して、スケールは溶解するが、鋼は溶解させない、
インヒビターが添加されるようになり、前記傾向をさら
に助長している。従って、凹部の奥深い部分では、スケ
ールが取り残されたり、スマットが付着して脱落しにく
い傾向にある。
【0032】この様な、残存スケールやスマットを除去
するために、現状では電解清浄法やブラシ研削などの機
械的除去法が採用されている。電解清浄法は、設備が莫
大で製造コストが増大する点で問題があり、ブラシ研削
などの機械的除去法では、ブラシの毛抜けにより欠陥を
生じたり、鋼板の凹凸によってブラシがあたらない部分
が存在するなどにより、除去安定性に欠けていた。
するために、現状では電解清浄法やブラシ研削などの機
械的除去法が採用されている。電解清浄法は、設備が莫
大で製造コストが増大する点で問題があり、ブラシ研削
などの機械的除去法では、ブラシの毛抜けにより欠陥を
生じたり、鋼板の凹凸によってブラシがあたらない部分
が存在するなどにより、除去安定性に欠けていた。
【0033】本発明者らは、脱スケール酸洗処理におい
て、安定して残存スケールやスマットを除去する方法に
ついて検討し、前記特願平9-55427号で出願の発明に至
った。
て、安定して残存スケールやスマットを除去する方法に
ついて検討し、前記特願平9-55427号で出願の発明に至
った。
【0034】しかしながら、この発明には、前述したよ
うに鋼板表面の反応性が不均一になることに起因して、
めっき密着性や表面外観が劣化する場合があることがわ
かった。そこで、連続溶融めっき装置入側に設置する高
速酸洗装置において、酸洗後の鋼板表面の反応性を均一
にする手段を得るために熱延鋼板の酸洗過程について検
討した。その結果、次のようなことが判明した。
うに鋼板表面の反応性が不均一になることに起因して、
めっき密着性や表面外観が劣化する場合があることがわ
かった。そこで、連続溶融めっき装置入側に設置する高
速酸洗装置において、酸洗後の鋼板表面の反応性を均一
にする手段を得るために熱延鋼板の酸洗過程について検
討した。その結果、次のようなことが判明した。
【0035】第1に、熱衝撃によるスケールの破壊能力
を高めることによって酸洗後の鋼板表面が均一化する。
これは熱衝撃による破壊能力を高めることによって酸洗
処理初期の脱スケール速度を高め、酸洗槽後半部におい
ては、地鉄表面全体が酸液にさらされるためである。
を高めることによって酸洗後の鋼板表面が均一化する。
これは熱衝撃による破壊能力を高めることによって酸洗
処理初期の脱スケール速度を高め、酸洗槽後半部におい
ては、地鉄表面全体が酸液にさらされるためである。
【0036】第2に、酸液の噴流速度を高めることによ
っても同様の効果を得られることが判明した。これは熱
衝撃の効果が不十分なために、酸洗処理初期の脱スケー
ル速度が遅くても、酸液の噴流速度を高めることによっ
て、スケールが酸によって表面から均一に溶解されるの
で、脱スケール完了後の鋼板表面を均一にできるためで
ある。噴流速度を高め、酸洗槽後半部の脱スケール能力
を向上させることによって、スケールを残留させること
なく短時間で脱スケールを完了することができる。
っても同様の効果を得られることが判明した。これは熱
衝撃の効果が不十分なために、酸洗処理初期の脱スケー
ル速度が遅くても、酸液の噴流速度を高めることによっ
て、スケールが酸によって表面から均一に溶解されるの
で、脱スケール完了後の鋼板表面を均一にできるためで
ある。噴流速度を高め、酸洗槽後半部の脱スケール能力
を向上させることによって、スケールを残留させること
なく短時間で脱スケールを完了することができる。
【0037】さらに検討を続けた結果、酸洗初期の脱ス
ケール速度向上効果と酸洗後期の脱スケール速度向上効
果は相反するものではなく、それぞれを補完しあうもの
であり、酸洗過程における平均脱スケール速度を向上す
ることによって、スケール除去後の熱延鋼板表面を均一
にすることが可能であった。加えて、脱スケール速度向
上効果は、高速酸洗法の種類によらず発揮され、脱スケ
ール速度が1秒当たり4g/m2を越えると、速度向上効果に
よってスケール除去後の鋼板表面が均一になることが判
明した。
ケール速度向上効果と酸洗後期の脱スケール速度向上効
果は相反するものではなく、それぞれを補完しあうもの
であり、酸洗過程における平均脱スケール速度を向上す
ることによって、スケール除去後の熱延鋼板表面を均一
にすることが可能であった。加えて、脱スケール速度向
上効果は、高速酸洗法の種類によらず発揮され、脱スケ
ール速度が1秒当たり4g/m2を越えると、速度向上効果に
よってスケール除去後の鋼板表面が均一になることが判
明した。
【0038】すなわち、酸洗能力を向上することによっ
て、スケ−ルを完全に除去するために必要な時間を短縮
すると同時に、酸洗処理後の熱延鋼板の表面とめっき浴
との反応性が均一になるため、めっき密着性と表面外観
に優れた熱延下地溶融亜鉛めっき鋼板を製造することが
できるようになった。さらにめっき浴との反応性が均一
になったことにより合金化処理の制御も容易になり、耐
パウダリング性と表面外観に優れた熱延下地合金化溶融
亜鉛めっき鋼板を容易に製造することが可能になった。
て、スケ−ルを完全に除去するために必要な時間を短縮
すると同時に、酸洗処理後の熱延鋼板の表面とめっき浴
との反応性が均一になるため、めっき密着性と表面外観
に優れた熱延下地溶融亜鉛めっき鋼板を製造することが
できるようになった。さらにめっき浴との反応性が均一
になったことにより合金化処理の制御も容易になり、耐
パウダリング性と表面外観に優れた熱延下地合金化溶融
亜鉛めっき鋼板を容易に製造することが可能になった。
【0039】加えて、これまでは十分なめっき密着性を
得るために、連続溶融めっき装置の中で700〜800℃の高
温に鋼板を加熱し還元焼鈍を行っていたが、この方法の
採用により、残存スケール、残存スマットが減少し、酸
洗処理後連続して溶融めっき装置に導入されるので、め
っき金属の浴温程度までの加熱で十分なめっき密着性と
表面外観が得られる。
得るために、連続溶融めっき装置の中で700〜800℃の高
温に鋼板を加熱し還元焼鈍を行っていたが、この方法の
採用により、残存スケール、残存スマットが減少し、酸
洗処理後連続して溶融めっき装置に導入されるので、め
っき金属の浴温程度までの加熱で十分なめっき密着性と
表面外観が得られる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1に示す溶融めっき設備を示す概略構成図を用い
て説明する。図1に示す設備では、連続溶融めっき装置
17と、その入側に配置された鋼板加熱部13と、鋼板
加熱部13及び連続溶融めっき装置17の間に鋼板が浸
漬される酸洗槽部14とを備え、酸洗槽部14には、酸
洗槽部14に浸漬された鋼板の少なくとも一方の面に酸
液を噴射する酸液噴射装置16が設けられている。ま
た、連続溶融めっき装置17は、焼鈍装置18と溶融め
っき槽19を備え、溶融めっき槽19の上部に合金化熱
処理部20を備える。
て、図1に示す溶融めっき設備を示す概略構成図を用い
て説明する。図1に示す設備では、連続溶融めっき装置
17と、その入側に配置された鋼板加熱部13と、鋼板
加熱部13及び連続溶融めっき装置17の間に鋼板が浸
漬される酸洗槽部14とを備え、酸洗槽部14には、酸
洗槽部14に浸漬された鋼板の少なくとも一方の面に酸
液を噴射する酸液噴射装置16が設けられている。ま
た、連続溶融めっき装置17は、焼鈍装置18と溶融め
っき槽19を備え、溶融めっき槽19の上部に合金化熱
処理部20を備える。
【0041】この設備において、亜鉛系金属又は合金を
溶融めっきする際には、コイル11から繰り出された熱
延鋼板12を鋼板加熱部13で所定温度に加熱し、加熱
直後に酸洗槽部14に貯留された酸液に熱延鋼板12を
浸漬し、この酸液に浸漬された熱延鋼板12の表面に酸
液噴射装置16から酸液を噴射する。これにより、前記
したような作用に基く脱スケール処理を行う。引き続い
て、連続する連続溶融めっき装置17で亜鉛系金属又は
合金の溶融めっきを行う。めっき層の合金化処理を行う
場合、溶融めっき槽19で溶融めっきされた鋼板を、合
金化熱処理部20で加熱して、めっき層中のFe濃度を所
要の濃度にする。
溶融めっきする際には、コイル11から繰り出された熱
延鋼板12を鋼板加熱部13で所定温度に加熱し、加熱
直後に酸洗槽部14に貯留された酸液に熱延鋼板12を
浸漬し、この酸液に浸漬された熱延鋼板12の表面に酸
液噴射装置16から酸液を噴射する。これにより、前記
したような作用に基く脱スケール処理を行う。引き続い
て、連続する連続溶融めっき装置17で亜鉛系金属又は
合金の溶融めっきを行う。めっき層の合金化処理を行う
場合、溶融めっき槽19で溶融めっきされた鋼板を、合
金化熱処理部20で加熱して、めっき層中のFe濃度を所
要の濃度にする。
【0042】鋼板加熱部13における鋼板の加熱と、酸
液噴射装置16からの酸液の噴射は、必用に応じていず
れか一方のみであってもよい。また、酸液の噴射は、熱
延鋼板の両面に噴射してもよいし、必要に応じて片面だ
けであってもよい。脱スケール速度の制御は、鋼板加熱
部13における鋼板温度や酸液噴射装置16における酸
液噴射量などを制御することにより可能である。
液噴射装置16からの酸液の噴射は、必用に応じていず
れか一方のみであってもよい。また、酸液の噴射は、熱
延鋼板の両面に噴射してもよいし、必要に応じて片面だ
けであってもよい。脱スケール速度の制御は、鋼板加熱
部13における鋼板温度や酸液噴射装置16における酸
液噴射量などを制御することにより可能である。
【0043】
【実施例】(実施例1)本発明の効果を確認するため
に、図1に示す装置を備える連続式溶融めっきラインで
製造実験を行った。めっき母材には、板厚が3.0mmの通
常の低炭素Alキルド熱延鋼板を使用して、酸洗、焼鈍後
溶融亜鉛めっきを行った。めっき浴組成はAlが0.16wt%
で残部Zn、めっき浴温465℃、侵入板温475℃、めっき付
着量は両面で150g/m2以上とした。
に、図1に示す装置を備える連続式溶融めっきラインで
製造実験を行った。めっき母材には、板厚が3.0mmの通
常の低炭素Alキルド熱延鋼板を使用して、酸洗、焼鈍後
溶融亜鉛めっきを行った。めっき浴組成はAlが0.16wt%
で残部Zn、めっき浴温465℃、侵入板温475℃、めっき付
着量は両面で150g/m2以上とした。
【0044】高速酸洗方法として、酸洗槽部の入側で鋼
板を加熱する方法、酸液を噴射する方法、両者を同時に
行う方法を用いた。加熱方法は、熱延コイルを常温まで
冷却したものを、インダクションヒーターにて所定の温
度まで加熱して行った。
板を加熱する方法、酸液を噴射する方法、両者を同時に
行う方法を用いた。加熱方法は、熱延コイルを常温まで
冷却したものを、インダクションヒーターにて所定の温
度まで加熱して行った。
【0045】酸洗は、塩酸100g/L、塩化第1鉄250g/L、
塩化第2鉄5g/L、インヒビターとしてヒビロンA−5を
3g/Lを含む酸液を用い、液温85℃で行った。また、実験
材の製造にあたり、種々の速度で脱スケールが行われる
よう入側の鋼板加熱装置、酸液噴流装置を調節した。ま
た、比較のために、通常酸洗による酸洗も行った。
塩化第2鉄5g/L、インヒビターとしてヒビロンA−5を
3g/Lを含む酸液を用い、液温85℃で行った。また、実験
材の製造にあたり、種々の速度で脱スケールが行われる
よう入側の鋼板加熱装置、酸液噴流装置を調節した。ま
た、比較のために、通常酸洗による酸洗も行った。
【0046】製造した実験材について、めっき後に2t曲
げ試験を行い、曲げ部外側のテープ剥離を行ってめっき
密着性を評価した。皮膜が剥離しなかったものを、軽微
の皮膜の損傷が見られるものを△、剥離したものを×と
した。
げ試験を行い、曲げ部外側のテープ剥離を行ってめっき
密着性を評価した。皮膜が剥離しなかったものを、軽微
の皮膜の損傷が見られるものを△、剥離したものを×と
した。
【0047】また、目視観察によって表面外観の程度を
評価した。スパングル異常やめっきやけなど表面外観の
異常がなかったものを○、表面外観の異常が存在し、少
なかったものを△、多かったものを×とした。さらに別
途目視観察により不めっきの程度を評価した。不めっき
がなかったものを○、不めっきが存在し、少なかったも
のを△、多かったものを×とした。
評価した。スパングル異常やめっきやけなど表面外観の
異常がなかったものを○、表面外観の異常が存在し、少
なかったものを△、多かったものを×とした。さらに別
途目視観察により不めっきの程度を評価した。不めっき
がなかったものを○、不めっきが存在し、少なかったも
のを△、多かったものを×とした。
【0048】焼鈍温度が750℃の場合の製造条件と調査
結果を表1に示す。また、焼鈍温度を550℃に低下した場
合の製造条件と調査結果を表2に示す。なお、表1、2
に記載されていない製造条件は、連続式溶融めっきライ
ンにて同等材を通板するときの標準的なものとした。
結果を表1に示す。また、焼鈍温度を550℃に低下した場
合の製造条件と調査結果を表2に示す。なお、表1、2
に記載されていない製造条件は、連続式溶融めっきライ
ンにて同等材を通板するときの標準的なものとした。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】表1において、高速酸洗を行っていない通
常酸洗の比較例は、めっき密着性、表面外観が劣ってい
る。高速酸洗によって脱スケ−ルを行ったが脱スケール
速度が本発明範囲を下回る比較例は、めっき密着性、表
面外観が、前記通常酸洗の比較例と同等である。これに
対して、脱スケール速度が本発明範囲内にある本発明例
は、高速酸洗の効果により、めっき密着性、表面外観が
向上した。
常酸洗の比較例は、めっき密着性、表面外観が劣ってい
る。高速酸洗によって脱スケ−ルを行ったが脱スケール
速度が本発明範囲を下回る比較例は、めっき密着性、表
面外観が、前記通常酸洗の比較例と同等である。これに
対して、脱スケール速度が本発明範囲内にある本発明例
は、高速酸洗の効果により、めっき密着性、表面外観が
向上した。
【0052】また、表2において、焼鈍温度が550℃で
高速酸洗を行っていない通常酸洗の比較例、焼鈍温度が
550℃で高速酸洗によって脱スケ−ルを行ったが脱スケ
ール速度が本発明範囲を下回る比較例は、焼鈍温度が75
0℃の場合に比べて、めっき密着性、表面外観が劣化し
た。これに対して、脱スケール速度が本発明範囲内にあ
る本発明例は、焼鈍温度を550℃に低下した場合であっ
ても、高速酸洗の効果により、良好なめっき密着性、表
面外観を示した。
高速酸洗を行っていない通常酸洗の比較例、焼鈍温度が
550℃で高速酸洗によって脱スケ−ルを行ったが脱スケ
ール速度が本発明範囲を下回る比較例は、焼鈍温度が75
0℃の場合に比べて、めっき密着性、表面外観が劣化し
た。これに対して、脱スケール速度が本発明範囲内にあ
る本発明例は、焼鈍温度を550℃に低下した場合であっ
ても、高速酸洗の効果により、良好なめっき密着性、表
面外観を示した。
【0053】(実施例2)本発明の効果を確認するため
に、図1に示す装置を備える連続式溶融めっきラインで
製造実験を行った。めっき母材には、板厚が3.0mmの通
常の低炭素Alキルド熱延鋼板を使用して、酸洗、焼鈍後
溶融亜鉛めっきを行った。めっき浴組成はAlが0.13wt%
で残部Zn、めっき浴温465℃、侵入板温475℃、めっき付
着量は両面で約150g/m2とした。
に、図1に示す装置を備える連続式溶融めっきラインで
製造実験を行った。めっき母材には、板厚が3.0mmの通
常の低炭素Alキルド熱延鋼板を使用して、酸洗、焼鈍後
溶融亜鉛めっきを行った。めっき浴組成はAlが0.13wt%
で残部Zn、めっき浴温465℃、侵入板温475℃、めっき付
着量は両面で約150g/m2とした。
【0054】高速酸洗方法として酸洗槽部の入側で鋼板
を加熱する方法、酸液を噴射する方法、両者を同時に行
う方法を用いた。加熱方法は、熱延コイルを常温まで冷
却したものを、インダクションヒーターにて所定の温度
まで加熱して行った。
を加熱する方法、酸液を噴射する方法、両者を同時に行
う方法を用いた。加熱方法は、熱延コイルを常温まで冷
却したものを、インダクションヒーターにて所定の温度
まで加熱して行った。
【0055】酸洗は、塩酸100g/L、塩化第1鉄250g/L、
塩化第2鉄5g/L、インヒビターとしてヒビロンA−5を
3g/Lを含む酸液を用い、液温85℃で行った。
塩化第2鉄5g/L、インヒビターとしてヒビロンA−5を
3g/Lを含む酸液を用い、液温85℃で行った。
【0056】また、実験材の製造にあたり、種々の速度
で脱スケールが行われるよう入側の鋼板加熱装置、酸液
噴流装置を調節した。また、比較のために、通常酸洗に
よる酸洗も行った。
で脱スケールが行われるよう入側の鋼板加熱装置、酸液
噴流装置を調節した。また、比較のために、通常酸洗に
よる酸洗も行った。
【0057】前記で製造した実験材を、インダクション
ヒーターを用いて、550℃で皮膜中Fe濃度が10wt%になる
ように合金化処理を行い、その処理時間によって合金化
処理性を評価した。高速酸洗を行わなかった実験材より
合金化処理時間が短いものを○、同等のものを△、長い
ものを×とした。
ヒーターを用いて、550℃で皮膜中Fe濃度が10wt%になる
ように合金化処理を行い、その処理時間によって合金化
処理性を評価した。高速酸洗を行わなかった実験材より
合金化処理時間が短いものを○、同等のものを△、長い
ものを×とした。
【0058】また、これらの実験材は、めっき後に90゜
曲げ試験を行い、曲げ部外側のテープ剥離を行って耐パ
ウダリング性を評価した。皮膜が剥離しなかったもの
を、軽微の皮膜の損傷が見られるものを△、剥離したも
のを×とした。
曲げ試験を行い、曲げ部外側のテープ剥離を行って耐パ
ウダリング性を評価した。皮膜が剥離しなかったもの
を、軽微の皮膜の損傷が見られるものを△、剥離したも
のを×とした。
【0059】また、目視観察によって表面外観の程度を
評価した。表面外観の異常がなかったものを○、表面外
観の異常が存在し、少なかったものを△、多かったもの
を×とした。
評価した。表面外観の異常がなかったものを○、表面外
観の異常が存在し、少なかったものを△、多かったもの
を×とした。
【0060】製造条件と調査結果を表3に示す。なお、
表3に記載されていない製造条件は、連続式溶融めっき
ラインにて同等材を通板するときの標準的なものとし
た。
表3に記載されていない製造条件は、連続式溶融めっき
ラインにて同等材を通板するときの標準的なものとし
た。
【0061】
【表3】
【0062】高速酸洗を行っていない通常酸洗の比較例
は、合金化処理性、耐パウダリング性、表面外観が劣っ
ている。高速酸洗によって脱スケ−ルを行ったが脱スケ
ール速度が本発明範囲を下回る比較例は、合金化処理
性、耐パウダリング性、表面外観が、前記通常酸洗の比
較例と同等であった。これに対して、脱スケール速度が
本発明範囲内にある本発明例は、高速酸洗の効果によ
り、金化処理性、耐パウダリング性、表面外観が向上し
た。
は、合金化処理性、耐パウダリング性、表面外観が劣っ
ている。高速酸洗によって脱スケ−ルを行ったが脱スケ
ール速度が本発明範囲を下回る比較例は、合金化処理
性、耐パウダリング性、表面外観が、前記通常酸洗の比
較例と同等であった。これに対して、脱スケール速度が
本発明範囲内にある本発明例は、高速酸洗の効果によ
り、金化処理性、耐パウダリング性、表面外観が向上し
た。
【0063】
【発明の効果】以上に示したように、本発明によれば、
通常行われる熱延鋼板の脱スケール酸洗工程を連続式溶
融めっきラインに組み込んで高速化することにより、生
産コストを低減すると共に、従来から問題となってい
た、酸洗後の残留スケ−ルやスマット除去の問題を一挙
に解決し、操業コスト・設備コストを低減し、安価でめ
っき密着性および表面外観に優れた溶融めっき鋼板およ
び耐パウダリング性および表面外観に優れた合金化溶融
亜鉛めっき鋼板を製造することが可能になる。
通常行われる熱延鋼板の脱スケール酸洗工程を連続式溶
融めっきラインに組み込んで高速化することにより、生
産コストを低減すると共に、従来から問題となってい
た、酸洗後の残留スケ−ルやスマット除去の問題を一挙
に解決し、操業コスト・設備コストを低減し、安価でめ
っき密着性および表面外観に優れた溶融めっき鋼板およ
び耐パウダリング性および表面外観に優れた合金化溶融
亜鉛めっき鋼板を製造することが可能になる。
【0064】また、高速の酸洗処理が可能で、かつ酸洗
速度を制御できるので、焼鈍工程やめっき工程などの工
程の制約を受けることがなく所要の脱スケールと過酸洗
処理が可能であり、また既存の連続溶融めっき装置に酸
洗処理装置を新設して本発明の実施をすることも容易で
ある。
速度を制御できるので、焼鈍工程やめっき工程などの工
程の制約を受けることがなく所要の脱スケールと過酸洗
処理が可能であり、また既存の連続溶融めっき装置に酸
洗処理装置を新設して本発明の実施をすることも容易で
ある。
【図1】本発明の実施の形態の説明に用いた溶融めっき
設備の概略構成図を示す図。
設備の概略構成図を示す図。
【図2】従来技術の溶融めっき設備を示す図。
【符号の説明】 11 コイル 12 熱延鋼板 13 鋼板加熱部 14、15 酸洗槽部 16 酸液噴射装置 17 連続溶融めっき装置 18 焼鈍炉 19 溶融めっき槽 20 合金化熱処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鷺山 勝 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 熱延鋼板に亜鉛又は亜鉛系の合金を溶融
めっきするに際して、熱延鋼板を酸液に浸漬し、脱スケ
ール速度が1秒当たり4g/m2以上の高速で酸洗脱スケ−ル
処理を行い、引き続いて連続する連続めっき工程に、前
記処理を施された熱延鋼板を導入して、溶融めっきする
ことを特徴とする、めっき密着性および表面外観に優れ
た熱延下地溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。 - 【請求項2】 熱延鋼板を所定の温度に加熱し、加熱直
後に前記熱延鋼板を酸液に浸漬して脱スケール酸洗処理
することを特徴とする、請求項1記載のめっき密着性お
よび表面外観に優れた熱延下地溶融亜鉛めっき鋼板の製
造方法。 - 【請求項3】 熱延鋼板を酸液に浸漬し、浸漬した前記
熱延鋼板の少なくとも一方の面に酸液を噴射して脱スケ
ール酸洗処理することを特徴とする、請求項1記載のめ
っき密着性および表面外観に優れた熱延下地溶融亜鉛め
っき鋼板の製造方法。 - 【請求項4】 熱延鋼板を所定の温度に加熱し、加熱直
後に前記熱延鋼板を酸液に浸漬し、浸漬された前記熱延
鋼板の少なくとも一方の面に酸液を噴射して脱スケール
酸洗処理することを特徴とする、請求項1記載のめっき
密着性および表面外観に優れた熱延下地溶融亜鉛めっき
鋼板の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかの項に
記載の方法に従って溶融亜鉛めっきした後、めっき層の
合金化熱処理を行うことを特徴とする、耐パウダリング
性および表面外観に優れた熱延下地合金化溶融亜鉛めっ
き鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP108698A JPH11200003A (ja) | 1998-01-06 | 1998-01-06 | 熱延下地溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっ き鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP108698A JPH11200003A (ja) | 1998-01-06 | 1998-01-06 | 熱延下地溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっ き鋼板の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11200003A true JPH11200003A (ja) | 1999-07-27 |
Family
ID=11491701
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP108698A Pending JPH11200003A (ja) | 1998-01-06 | 1998-01-06 | 熱延下地溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっ き鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11200003A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007131885A (ja) * | 2005-11-09 | 2007-05-31 | Nippon Steel Corp | 鋼材の酸洗方法及び鋼材酸洗液 |
| JP2008069437A (ja) * | 2006-09-15 | 2008-03-27 | Nisshin Steel Co Ltd | スパングル模様が抑えられた溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
-
1998
- 1998-01-06 JP JP108698A patent/JPH11200003A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007131885A (ja) * | 2005-11-09 | 2007-05-31 | Nippon Steel Corp | 鋼材の酸洗方法及び鋼材酸洗液 |
| JP2008069437A (ja) * | 2006-09-15 | 2008-03-27 | Nisshin Steel Co Ltd | スパングル模様が抑えられた溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
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