JPH1120572A - 自動車車室内用防音材 - Google Patents

自動車車室内用防音材

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JPH1120572A
JPH1120572A JP9224500A JP22450097A JPH1120572A JP H1120572 A JPH1120572 A JP H1120572A JP 9224500 A JP9224500 A JP 9224500A JP 22450097 A JP22450097 A JP 22450097A JP H1120572 A JPH1120572 A JP H1120572A
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万喜夫 酒井
Hirobumi Kondo
博文 近藤
Masataka Terajima
政隆 寺嶌
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Nihon Tokushu Toryo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車室内に用いる防音材において、極めて重点
的かつ効果的な防音対策が可能な車室内用防音材を開発
すること。 【構成】 自動車の車室内側に使用する、吸音層と遮音
層からなる防音材であって、遮音材層は吹付け塗材によ
って形成してなる自動車車室内用防音材であり、遮音層
を形成する吹付け塗材としては、塩化ビニルプラスチゾ
ル、瀝青質物を含むホットメルト、エマルジョン系塗料
から任意に選ばれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車車両の、特
に乗員が乗車する車室内に装着する車室内用防音材に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車の車室内には、エンジ
ンルームから発生するエンジン音や、自動車の走行時に
発生するロードノイズ、風切り音などの騒音が侵入する
ことを防ぐため、各種の防音材や吸音効果のある内装材
が使用されてきた。
【0003】このうち、エンジンに起因する車室内への
侵入音が最も大きな騒音であるため、エンジンルームで
発生する騒音の車室内への遮音対策は、重要視されてい
る。エンジンルームと車室内とは通常ダッシュパネルに
より隔離されており、このダッシュパネル自体を厚くす
る、あるいは二重構造にするなどの構造的な対策もなさ
れてきたが、遮音効果はある程度は認められるものの重
量の過大な増加を伴う対策であり、車体重量増による燃
費の著しい悪化という問題があった。
【0004】そこで、ダッシュパネルに、吸音層と遮音
層とからなる防音材を装着することによってエンジン音
の遮音対策がなされているのが現状である。吸音層とし
ては嵩高性フェルト、ウレタンフォーム材が多く使用さ
れ、遮音層としてはゴム、アスファルトなどを含むシー
ト状物などが使用されている。
【0005】しかし、かかる対策では、より優れた防音
効果を得んとすれば、吸音層の厚みを上げるか、遮音層
の重量を上げる方法が考えられるが、吸音層の厚みは車
室内のクリアランスの点で制限があり、遮音層の重量の
増加は、車体の軽量化に逆行する結果となる欠点があっ
た。
【0006】また、従来、自動車のエンジンルーム内を
対象とするエンジンルームインシュレータとして、繊維
端末のほつれ、エンジンルーム内に飛散するオイルある
いは雨水の侵入に対処するために高粘度樹脂液を成形フ
ェルト吸音材に塗布した技術は既に提案されている(実
開昭58-122751)。
【0007】しかしながら車室内を対象とした防音材
で、防音材の全面にわたって遮音層の重量を増加するの
ではなく、エンジンルームからの透過音の大きい部分の
遮音層をより重点的に重量付与し、透過音の小さい部分
は従来と変わらない重量かもしくは低減することさえ可
能とする防音材が望まれていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
車室内で使用する防音材において、重点的かつ効果的な
防音対策が可能な遮音層を形成することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決せんと
して、本発明者らは鋭意研究の結果、塗材を用いて、遮
音層の厚みを部分的に変化させることにより、重点的か
つ効果的な防音対策が可能な遮音層の形成を可能とする
ものである。
【0010】本発明になる車両用防音材は、自動車の車
室内側に使用する、吸音層と遮音層からなる防音材であ
って、遮音材層は吹付け塗材によって形成してなること
を特徴とする自動車車室内用防音材であり、遮音層を形
成する吹付け塗材としては、塩化ビニルプラスチゾル、
瀝青質物を含むホットメルト、エマルジョン系塗料から
任意に選ばれるものである。以下に詳細に説明する。
【00011】本発明になる自動車車室内用防音材は、
吸音層と遮音層とからなる。吸音層は適当な範囲の空気
流れ抵抗値を有することにより吸音効果を得られる材料
であれば特に制限はなく、従来公知の材料が使用でき
る。各種繊維原料を嵩高性にしたレジンフェルト、ニー
ドルフェルト、ウレタンフォーム材などを例示すること
ができる。これらの吸音材料は、装着する自動車の部位
に応じて、加圧成形、加熱加圧成形により任意の形状に
成形される。
【0012】遮音層は、吹付け塗材を吸音層に塗装し、
乾燥させ塗膜を形成することにより得る。基本的に遮音
効果が得られる塗材であれば、材料に制限なく使用でき
るが、塩化ビニルプラスチゾル、ホットメルト、エマル
ジョン系塗料がコスト、作業性、設備上の観点から特に
推奨される。塗材の塗布量は、塗材の乾燥状態で3〜7
kg/m2となすことが推奨される。3kg/m2未満の
塗布量であると、必要な遮音効果を得られない虞があ
る。また、7kg/m2を超える塗布量であると乾燥塗
膜に塗膜欠陥が生じる、あるいは均一に乾燥されずに部
分的に垂れが生じるなどの虞がある他、塗布量に比例し
て遮音効果は向上せず、むしろ重量が増加して自動車に
とっては燃費を悪化させる原因となる。
【0013】塩化ビニルプラスチゾルは、塩化ビニル樹
脂、塩化ビニリデン樹脂等の樹脂をDOP等の可塑剤に
より可塑化し、これに炭酸カルシウム、硫酸バリウム、
リン片状充填材、カーボンなど各種の充填材を混合分散
したものである。吹付け塗布には通常エアレススプレー
装置が使用される。塗布後に100〜150℃で15〜
40分の加熱により塗膜を乾燥させ、遮音層を得る。
【0014】ホットメルトは、従来接着剤工業、包装工
業に広く使用されている、溶剤分を含まない100%固
形分の熱可塑性樹脂もしくはゴム系材料であり、本発明
に使用される塗布材料としては瀝青質物を含む事が推奨
される。瀝青質物としては、ブロンアスファルト、スト
レートアスファルト、ブロンアスファルトとストレート
アスファルトとの混合物といったものが例示される。瀝
青質物を含有することにより、塗膜に制振性を付与する
事が出来るため、防音材の遮音効果の向上を望むことが
できる。ホットメルトは、従来使用されているホットメ
ルト専用のアプリケーターによりホットメルト組成物を
塗布可能な温度に加熱して吸音層に塗布する方法か、適
宜圧力を加えスプレーにより、広範囲に塗布することも
可能である。ホットメルトは塗布後に常温で乾燥塗膜と
なり、遮音層を形成する。
【0015】エマルジョン系塗料としては、オールアク
リル樹脂エマルジョン、スチレン等を導入した変性アク
リル樹脂エマルジョン、スチレンーブタジエン系樹脂エ
マルジョン、ウレタン樹脂エマルジョン、酢酸ビニル系
エマルジョン、酢酸ビニル・エチレン系エマルジョン等
のエマルジョンに各種充填材を混合分散して塗材とな
す。エマルジョン系塗料は、エアレススプレー装置、エ
アスプレー装置、刷毛塗り塗装、ロール塗装などにより
吸音層に塗装され、常温若しくは加熱強制乾燥により塗
膜となり、遮音層を得る。
【0016】ところで、本発明に係る自動車車室内用防
音材、特にダッシュパネルに装着されるダッシュインシ
ュレータと称される防音材の場合には、ステアリング、
各種ケーブルやコード類を通すための貫通孔が必ず設け
られるが、既に必要な孔が設けられた吸音層に本発明に
なる塗材を吹付け塗布する場合には、吸音層の該貫通孔
の孔断面にも遮音層を設けることができる。これにより
貫通孔部からの音漏れが減少し、防音材全体の遮音効果
の向上が期待できる。
【0017】さらに、本発明の防音材を上記ダッシュイ
ンシュレータに使用する場合には、このダッシュインシ
ュレータを上下方向に3分割し、下部の略2/3の範囲
面積には、残りの上部略1/3の範囲面積より吹付け塗
材を厚く塗布することが望ましい。上部は車両構造上パ
ネルが袋状になっているため、エンジンルームからダッ
シュパネルを経由して車室内に侵入する騒音の効率よい
対策としては、下部略2/3のロアー部を重点的に遮音
対策することが、均一のシート状物を遮音層として使用
する場合と比較して、より効率的かつ軽量で遮音対策が
行えるためである。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の理解に供するため、以下
に実施例を記載する。いうまでもなく、本発明は以下の
実施例に限定されるものではない。
【0019】
【実施例1】平均厚みが15mmのフェルトからなるダ
ッシュインシュレータの吸音層上に、塩化ビニル樹脂1
5重量部、可塑剤20重量部、炭酸カルシウム45重量
部、硫酸バリウム20重量部、ミネラルターピン6重量
部からなる配合物をグレンミルにより混合分散してなる
塗材をエアレススプレー装置により塗布し、乾燥状態
で、ダッシュインシュレータの上部略1/3は2kg/
m2、同下部略2/3は5kg/m2となした。
【0020】
【実施例2】平均厚みが15mmのフェルトからなるダ
ッシュインシュレータの吸音層上に、ストレートアスフ
ァルト35重量部、EVA10重量部、炭酸カルシウム
50重量部、石油樹脂5重量部からなるホットメルトを
アプリケーターにより塗布し、乾燥状態で、ダッシュイ
ンシュレータの上部略1/3は2kg/m2、同下部略2
/3は5kg/m2となした。
【0021】
【実施例3】平均厚みが15mmのフェルトからなるダ
ッシュインシュレータの吸音層上に、変性アクリルエマ
ルジョン35重量部、炭酸カルシウム14重量部、マイ
カ15重量部、カーボンブラック0.5重量部、エチレ
ングリコール3重量部、分散剤0.5重量部、タレ防止
剤5重量部、水27重量部からなる配合物を高速羽根型
撹拌器により混合分散してなるエマルジョン塗料をエア
レススプレー装置にて塗布し、乾燥状態で、上部略1/
3は2kg/m2、下部略2/3は5kg/m2となした。
【0022】
【比較例】実施例1と同様の吸音層に、別に成形した4
kg/m2のゴム製遮音材を一体化し、ダッシュインシュ
レータとなした。
【0023】
【試験方法】エンジンルームを想定した残響室と車室内
を想定した無響室の間に、ダッシュパネルをカットし
た、カットボディーをセットする。残響室内でスピーカ
ーを鳴らして、カットボディー及びカットボディーに取
付けた実施例1及び比較例1になるダッシュインシュレ
ータを透過してくる音を無響室で測定する。残響室側音
圧をT2、無響室側インテンシティーをT1とし、透過損
失(TL)を次式で表す。 TL=T2―T1―6(dB)
【0024】
【結果】実施例1〜3及び比較例になるダッシュインシ
ュレータをカットボディーに取付けた状態の透過損失か
らカットボディーにダッシュインシュレータを未装着の
パネル状態での透過損失を減じた防音効果(dB)を表
1に記す。
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明になる防音材は、従来の車室内用
防音材と比較しても優れた遮音効果を得ることができ、
かつ塗布材により遮音層を形成するため、最も対策の必
要な場所に重点的に遮音層を形成できるため、従来の防
音材に比較しても軽量で効率的な遮音対策が可能であ
る。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車の車室内側に使用する、吸音層と遮
    音層からなる防音材であって、遮音材層は吹付け塗材に
    よって形成してなることを特徴とする自動車車室内用防
    音材。
  2. 【請求項2】遮音層を形成する吹付け塗材は塩化ビニル
    プラスチゾルであることを特徴とする請求項1に記載の
    自動車車室内用防音材。
  3. 【請求項3】遮音層を形成する吹付け塗材はホットメル
    トであることを特徴とする請求項1に記載の自動車車室
    内用防音材。
  4. 【請求項4】遮音層を形成する吹付け塗材はエマルジョ
    ン系塗料組成物からなることを特徴とする請求項1に記
    載の自動車車室内用防音材。
  5. 【請求項5】防音材に設けられる貫通孔の吸音材断面
    を、吹付け塗材によって遮音層を形成してなることを特
    徴とする請求項1〜4に記載の自動車車室内用防音材。
  6. 【請求項6】遮音層を形成する吹付け塗材の塗布量を、
    塗材の乾燥状態で3〜7kg/m2となすことを特徴と
    する請求項1〜5に記載の自動車車室内用防音材。
  7. 【請求項7】車室内とエンジンルームを区画するダッシ
    ュパネルの車室内側に装着してなることを特徴とする請
    求項1〜6に記載の自動車車室内用防音材。
  8. 【請求項8】車室内とエンジンルームを区画するダッシ
    ュパネルの車室内側に装着した防音材を上下方向に3分
    割したうち、下部の略2/3の範囲面積には上部の略1
    /3の範囲面積より吹付け塗材を厚く塗布してなること
    を特徴とする請求項1〜7に記載の自動車車室内用防音
    材。
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