JPH11208439A - 車輌の停止制御装置 - Google Patents

車輌の停止制御装置

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JPH11208439A
JPH11208439A JP10029255A JP2925598A JPH11208439A JP H11208439 A JPH11208439 A JP H11208439A JP 10029255 A JP10029255 A JP 10029255A JP 2925598 A JP2925598 A JP 2925598A JP H11208439 A JPH11208439 A JP H11208439A
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wheels
braking
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vehicle body
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和也 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車輌の制動距離が長くなることを回避しつつ
車体の揺り返し及びこれに起因するショックを低減す
る。 【解決手段】 車輌が比較的急激な制動停止状態にあり
車体の揺り返しが生じる虞れがあるか否かを判定し(S
20、50、60)、車体が実質的に停止したか否かを
判別し(S70)、水平路での走行時に車輌の制動によ
り車体が停止したときには(S70及び90)、前後輪
のサスペンションのストローク速度が実質的に0になる
まで、各輪の制動力を0に制御し、サスペンションの復
元力の反作用により車輪を車体に対し相対的に前方へ移
動させて車体の揺り返しを防止すると共に、前輪のショ
ックアブソーバの伸び側減衰力及び後輪のショックアブ
ソーバの縮み側減衰力を最大に制御して車体の姿勢復元
速度を低減する(S100、140、150)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輌の停止制御装
置に係り、更に詳細には車輌の停止時に於ける車体の揺
り返しに起因するショックを低減する停止制御装置に係
る。
【0002】
【従来の技術】周知の如く、自動車等の車輌が制動によ
り停止する場合には、車輌の停止直前に車体(ばね上)
が前方への荷重移動によって前傾姿勢(ノーズダイブ)
になり、車輌の停止直後にサスペンションの復元力によ
り車体の重心が車輌後方へ移動されることにより車体が
ピッチングし、車輌の乗員は車体のこの挙動を不快な車
体の揺り返しとして感じる。
【0003】かかる車輌の停止時に於ける車体の揺り返
し及びこれに起因するショックを低減する車輌の停止制
御装置の一つとして、例えば本願出願人の出願にかかる
特開平1−164656号公報に記載されている如く、
車輌の停止時に車速が所定値以下になると、車輪に対す
る制動力を自動的に低減し、これにより車体の揺り返し
及びこれに起因するショックを低減するよう構成された
停止制御装置(ブレーキ装置)が従来より知られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の如き停止制御装
置によれば、車輌の停止時に於ける車体の揺り返し及び
これに起因するショックを低減することはできるが、か
かる従来の停止制御装置に於いては停止前の車体の減速
加速度が低減されることによって車体揺り返しのエネル
ギが低減されるため、必然的に車輌の制動距離が長くな
るという不具合がある。
【0005】本発明は、車輌の停止時に車速が所定値以
下になると車輪に対する制動力を自動的に低減するよう
構成された従来の停止制御装置に於ける上述の如き問題
に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、
車輌の停止時に車輪が車体に対し相対的に前方へ移動す
るよう制動力を制御することにより、車輌の制動距離が
長くなることを回避しつつ車体の揺り返し及びこれに起
因するショックを低減することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の主要な課題は、本
発明によれば、請求項1の構成、車輌の制動状態を検出
する手段と、ばね上としての車体が実質的に停止したこ
とを検出する手段と、必要に応じて運転者による制動操
作に関係なく車輪に対する制動力を制御可能な制動装置
と、車輌の制動時に前記ばね上が実質的に停止した瞬間
より所定の時間車輪に対する制動力を実質的に解除する
制御手段とを有する車輌の停止制御装置によって達成さ
れる。
【0007】一般に、車輪(ばね下)の質量は車体(ば
ね上)の質量よりも遥かに小さいので、車輌の停止時に
於ける車体の停止と同時に車輪に対する制動力を解除す
れば、サスペンションの復元力の反作用により車輪が車
体に対し相対的に車輌前方へ移動され、これにより実質
的に車体が車輪に対し相対的に車輌後方へ移動されるこ
となく車体の姿勢が前傾姿勢より通常の姿勢に復元す
る。
【0008】上記請求項1の構成によれば、車輌の制動
時にばね上が実質的に停止した瞬間より所定の時間制御
手段により車輪に対する制動力が実質的に解除されるの
で、車体が前傾姿勢より通常の姿勢に復元する際にも車
輪が車体に対し相対的に車輌前方へ移動し、車体は車輪
に対し相対的に車輌後方へ移動せず、これにより車輌の
停止時に於ける車体の揺り返し及びこれに起因するショ
ックが効果的に低減される。またばね上が実質的に停止
した状態になる前に制動力が解除されたり低減されたり
する訳ではないので、停止制御装置による制御により車
輌の制動距離が長くなることもない。
【0009】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前
記車輌は減衰力可変式のショックアブソーバを有し、前
記制御手段は前記車体が実質的に停止した瞬間より少な
くとも前記所定の時間が経過するまでの間前記ショック
アブソーバの減衰力を増大させるよう構成される(請求
項2の構成)。
【0010】請求項2の構成によれば、車体が実質的に
停止した瞬間より少なくとも所定の時間が経過するまで
の間制御手段によりショックアブソーバの減衰力が増大
されるので、車体が前傾姿勢より通常の姿勢に復元する
際に於けるピッチング角の変化が穏やかになり、従って
ショックアブソーバの減衰力が上述の如く増大されない
場合に比して車体の揺り返しに起因するショックが更に
一層効果的に低減される。
【0011】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前
記停止制御装置は路面の傾斜方向を検出する手段を有
し、路面の傾斜方向に応じて異なる制御を行うよう構成
される(請求項3の構成)。
【0012】一般に、車輌が傾斜路に於いて停止する場
合には、車輌には重力の車輌前後方向の成分が作用し、
また傾斜路が下り坂であるか上り坂であるかにより、換
言すれば路面の傾斜方向により車輌に作用する重力の車
輌前後方向の成分の方向が異なり、そのため車輌の停止
時に車体に作用する車輌前後方向の力は車輌が水平路に
於いて停止する場合とは相違し、また路面の傾斜方向に
よっても相違する。
【0013】請求項3の構成によれば、路面の傾斜方向
に応じて異なる制御が行われるので、路面の傾斜方向に
拘わらず同一の制御が行われる場合に比して車輌の停止
時に車体に作用する車輌前後方向の力に応じて適切に車
輌を停止させることが可能になる。
【0014】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前
記停止制御装置は前記車輌が停止する路面が下り坂であ
るときには車輪に対する制動力を実質的に解除する前記
制御を禁止するよう構成される(請求項4の構成)。
【0015】一般に、車輌が下り坂に於いて停止する場
合には、車輌に作用する重力の車輌前方への成分に起因
して水平路での停止時に比して車輌の停止直後に於ける
車体の後方への移動量は小さいが、車輌の制動距離が長
くなり易い。上記請求項4の構成によれば、車輌が停止
する路面が下り坂であるときには車輪に対する制動力を
実質的に解除する制御が禁止されるので、車輌が下り坂
で停止する際に車輌の制動距離が長くなることが確実に
回避される。
【0016】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前
記停止制御装置は運転者による駆動操作に関係なく車輪
に対する駆動力を制御可能な駆動装置を有し、前記車輌
が停止する路面が上り坂であるときには車輪が後退しな
い程度に前記駆動装置により車輪に駆動力を与えるよう
構成される(請求項5の構成)。
【0017】一般に、車輌が上り坂に於いて停止する場
合には、車輌に作用する重力の車輌後方への成分に起因
して水平路での停止時に比して車輌の停止直後に於ける
車体の後方への移動量が大きくなり易いと共に車輌が後
退し易い。上記請求項5の構成によれば、車輌が停止す
る路面が上り坂であるときには車輪に対する制動力が解
除されると共に車輪が後退しない程度に駆動装置により
車輪に駆動力が与えられるので、車輌が上り坂で停止す
る際にもサスペンションの復元力の反作用により車輪が
確実に車体に対し相対的に前方へ移動されることによっ
て車体の揺り返し及びこれに起因するショックが効果的
に低減されると共に、車輌が後退し車輌の停止位置が所
望の位置よりも後方になることが確実に回避される。
【0018】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前
記停止制御装置はサスペンションのストローク速度を検
出する手段を有し、前記所定の時間は前記サスペンショ
ンのストローク速度が実質的に0になるまでの時間であ
るよう構成される(請求項6の構成)。
【0019】前述の如く、車輌の停止時に於ける車体の
揺り返しはサスペンションの復元力により発生される現
象であり、車体の停止後でサスペンションのストローク
速度が実質的に0になった時点が車体の揺り返し挙動の
終了時点である。上記請求項6の構成によれば、サスペ
ンションのストローク速度が実質的に0になるまでの時
間を所定の時間として、ばね上が実質的に停止した瞬間
より所定の時間制御手段により車輪に対する制動力が実
質的に解除されるので、車輪に対する制動力の解除を過
不足なく最適な時間に亘り実行することが可能になる。
【0020】
【課題解決手段の好ましい態様】本発明の一つの好まし
い態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、車輌の
制動状態を検出する手段は運転者により操作されるブレ
ーキペダルの踏み込み状態を検出するよう構成される
(好ましい態様1)。
【0021】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1の構成に於いて、車体が実質的に停止
したことを検出する手段は車体の対地速度が実質的に0
になったことを検出するよう構成される(好ましい態様
2)。
【0022】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1の構成に於いて、停止制御装置は車輌
の減速度を検出する手段を有し、制御手段は車輌の制動
時であって車輌の減速度が基準値以上であるときに車体
が実質的に停止した瞬間より所定の時間車輪に対する制
動力を実質的に解除するよう構成される(好ましい態様
3)。
【0023】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1の構成に於いて、停止制御装置は運転
者により操作されるメインスイッチを含み、メインスイ
ッチがオン状態にあるときにのみ作動するよう構成され
る(好ましい態様4)。
【0024】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項2の構成に於いて、ショックアブソーバ
は伸び側及び縮み側の減衰力を相互に独立に制御可能で
あり、制御手段は前輪用ショックアブソーバの伸び側の
減衰力及び後輪用ショックアブソーバの縮み側の減衰力
を増大させるよう構成される(好ましい態様5)。
【0025】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記好ましい態様5の構成に於いて、制御手段は前
輪用ショックアブソーバの伸び側の減衰係数及び後輪用
ショックアブソーバの縮み側の減衰係数を実質的に臨界
減衰係数に制御するよう構成される(好ましい態様
6)。
【0026】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記好ましい態様5又は6の構成に於いて、制御手
段は車体が実質的に停止するまで前輪用ショックアブソ
ーバの縮み側の減衰力及び後輪用ショックアブソーバの
伸び側の減衰力を増大させるよう構成される(好ましい
態様7)。
【0027】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項5の構成に於いて、路面の傾斜方向を検
出する手段は路面の傾斜角をも検出し、停止制御装置は
路面の傾斜角に応じて車輪に駆動力を与えるよう構成さ
れる(好ましい態様8)。
【0028】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項6の構成に於いて、サスペンションのス
トローク速度を検出する手段はサスペンションのストロ
ークを検出する手段と、該検出手段により検出されたス
トロークの時間微分値を演算する手段とを含むよう構成
される(好ましい態様9)。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照しつつ、本
発明を好ましい実施形態について詳細に説明する。
【0030】図1は後輪駆動車に適用された本発明によ
る車輌の停止制御装置の一つの実施形態を示す概略構成
図(A)及び制御系のブロック線図(B)である。
【0031】図1に於いて、10はエンジンを示してお
り、エンジン10の駆動力はトルクコンバータ12及び
トランスミッション14を含む自動変速機16を介して
プロペラシャフト18へ伝達される。プロペラシャフト
18の駆動力はディファレンシャル20により左後輪車
軸22L 及び右後輪車軸22R へ伝達され、これにより
駆動輪である左右の後輪24RL及び24RRが回転駆動さ
れる。
【0032】一方左右の前輪24FL及び24FRは従動輪
であると共に操舵輪であり、図1には示されていないが
運転者によるステアリングホイールの転舵に応答して駆
動されるラック・アンド・ピニオン式のパワーステアリ
ング装置によりタイロッドを介して操舵される。
【0033】エンジン10の出力は吸気通路26に設け
られたスロットルバルブ28により制御され、スロット
ルバルブ28の開度は通常時には運転者により操作され
るアクセルペダル30の踏み込み量に応じてエンジン制
御コンピュータ32によりアクチュエータ34を介して
制御され、また後述の如く車輌の制動停止時には必要に
応じて停止制御コンピュータ36よりの制御信号に基づ
き、運転者によるアクセルペダル30の踏み込み量に拘
りなくエンジン制御コンピュータ32によりアクチュエ
ータ34を介して制御される。
【0034】左右の前輪24FL、24FRのサスペンショ
ンにはそれぞれ減衰力可変式のショックアブソーバ38
FL、38FRが設けられており、左右の後輪24RL、24
RRのサスペンションにはそれぞれ減衰力可変式のショッ
クアブソーバ38RL、38RRが設けられている。ショッ
クアブソーバ38FL〜38RRは通常時には図には示され
ていない横加速度センサ等の検出結果に基づき減衰力制
御コンピュータ40により図には示されていないアクチ
ュエータを介して制御され、また後述の如く車輌の制動
停止時には必要に応じて停止制御コンピュータ36より
の制御信号に基づき減衰力制御コンピュータ40により
制御される。
【0035】左右の前輪24FL、24FR及び左右の後輪
24RL、24RRの制動力は制動装置42の油圧回路44
により対応するホイールシリンダ46FL、46FR、46
RL、46RRの制動圧が制御されることによって制御され
る。図には示されていないが、油圧回路44はリザー
バ、オイルポンプ、種々の弁装置等を含み、各ホイール
シリンダの制動圧は通常時には運転者によるブレーキペ
ダル48の踏み込み操作に応じて駆動されるマスタシリ
ンダ50により制御され、また必要に応じて後に詳細に
説明する如く自動ブレーキ制御コンピュータ52により
制御される。
【0036】尚後に詳細に説明する如く、自動ブレーキ
制御コンピュータ52及び制動装置42は停止装置によ
る駐停車時には停止制御コンピュータ36よりの制御信
号に応答して運転者によるブレーキペダル48の踏み込
み操作に拘りなく制動力を制御する自動ブレーキ装置5
4を構成している。
【0037】図1(B)に示されている如く、停止制御
コンピュータ36には、車速センサ56より車速Vを示
す信号、対地車体速度センサ58より対置車体速度Vb
を示す信号、傾斜角センサ60より車輌前後方向の路面
の傾斜角φを示す信号、ストロークセンサ62FL、62
FR、62RL、62RRよりそれぞれ左前輪24FL、右前輪
24FR、左後輪24RL、右後輪24RRのサスペンション
のストロークSfl、Sfr、Srl、Srrを示す信号が入力
される。
【0038】尚傾斜角センサ60は車輌前後方向の路面
の傾斜角を検出し得る限り当技術分野に於いて公知の任
意の構成のものであってよいが、特に重力の路面傾斜角
成分を検出するセンサや車体の前後加速度を検出するセ
ンサである場合には、検出値に車輌の加減速に伴う誤差
が重畳しないよう、車速Vの変化率Vd にて検出値が補
正されることが好ましい。
【0039】また停止制御コンピュータ36には、ブレ
ーキペダルスイッチ(BKSW)64より運転者によっ
てブレーキペダル48が踏み込まれているか否かを示す
信号、パーキングブレーキペダルスイッチ(PBKS
W)66より図1には示されていないパーキングブレー
キがオン状態にあるか否かを示す信号、停止装置を作動
させるためのメインスイッチ68より該スイッチがオン
状態にあるか否かを示す信号が入力される。
【0040】停止制御コンピュータ36は、図2及び図
3に示されたフローチャートに従って車輌が比較的急激
な制動停止状態にあり車体の揺り返しが生じる虞れがあ
るか否かを判定し、車体の揺り返しが生じる虞れがある
ときには路面が水平路、上り坂、下り坂の何れであるか
に応じてエンジン制御コンピュータ32、減衰力制御コ
ンピュータ40、自動ブレーキ制御コンピュータ52へ
制御信号を出力し、これにより車輌の制動距離が長くな
ることを回避しつつ車輌停止時の車体の揺り返しを防止
する。
【0041】尚エンジン制御コンピュータ32、停止制
御コンピュータ36、減衰力制御コンピュータ40、自
動ブレーキ制御コンピュータ52は、実際にはそれぞれ
CPU、ROM、RAM、入出力ポート装置を含む周知
の構成のマイクロコンピュータであってよい。
【0042】次に図2及び図3に示されたフローチャー
トを参照して図示の実施形態に於ける停止制御について
説明する。尚図2及び図3に示されたフローチャートに
よる制御は図には示されていないメインスイッチ68の
閉成により開始される。
【0043】まずステップ10に於いては、車速センサ
54により検出された車速Vを示す信号等の読み込みが
行われ、ステップ20に於いては、例えば車速Vの時間
微分値として車速の変化率Vd が演算されると共に、V
doを正の定数として車速の変化率Vd が基準値−Vdo以
下であるか否かの判別、即ち車輌が比較的急激な減速状
態にあるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたと
きにはステップ30に於いてショックアブソーバ38FL
〜38RRが減衰力制御コンピュータ40により通常の制
御モードにて制御され、否定判別が行われたときにはス
テップ40へ進む。
【0044】ステップ40に於いては、左右前輪24F
L、24FRのショックアブソーバ38FL、38FRの縮み
側の減衰力が通常制御モードに於ける減衰力よりも高く
なるよう増大制御されると共に、左右後輪24RL、24
RRのショックアブソーバ38RL、38RRの伸び側の減衰
力が通常制御モードに於ける減衰力よりも高くなるよう
増大制御される。
【0045】ステップ50に於いては、車速Vが基準値
Vo (正の定数)以下であるか否かの判別、即ち車輌が
停止直前の状態にあるか否かの判別が行われ、否定判別
が行われたときにはそのままステップ10へ戻り、肯定
判別が行われたときにはステップ60に於いてブレーキ
ペダルスイッチ64がオン状態にあるか否かの判別、即
ち運転者により制動操作が行われているか否かの判別が
行われ、否定判別が行われたときにはステップ10へ戻
り、肯定判別が行われたときにはステップ70へ進む。
【0046】ステップ70に於いては、対地車体速度V
b が実質的に0であるか否かの判別、即ち車体が実質的
に停止したか否かの判別が行われ、否定判別が行われた
ときにはステップ10へ戻り、肯定判別が行われたとき
にはステップ80に於いて左右前輪のショックアブソー
バ38FL、38FRの伸び側の減衰力が最大値に設定され
ると共に、左右後輪のショックアブソーバ38RL、38
RRの縮み側の減衰力が最大値に設定される。尚この場
合、減衰力を最大値に設定する制御は制動停止時の車体
のピッチングが実質的に1周期にて収束するよう、減衰
係数を例えば臨界減衰係数まで高くすることによって達
成される。
【0047】ステップ90に於いては、例えば傾斜角セ
ンサ60により検出された路面の傾斜角φの絶対値が基
準値以下であるか否かの判別により路面が水平路である
か否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはス
テップ100に於いて自動ブレーキ制御コンピュータ5
2へ制御信号が出力されることにより各輪の制動力が実
質的に0になるよう解除され、否定判別が行われたとき
にはステップ110へ進む。
【0048】ステップ110に於いては、路面の傾斜角
φの符号に基づき路面が上り坂であるか否かの判別が行
われ、否定判別が行われたときにはそのままステップ1
40へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ12
0に於いて各輪の制動力が実質的に0になるよう解除さ
れ、ステップ130に於いて路面の傾斜角φに基づき図
には示されていないマップより車体の後退を防止するに
必要なスロットルバルブ28の目標開度が演算され、該
目標開度を示す信号がエンジン制御コンピュータ32へ
出力され、これにより車体の後退を防止するための駆動
力(エンジン10の出力)の制御が行われる。
【0049】ステップ140に於いては、左右前輪のス
トロークセンサ62FL、62FRにより検出されたストロ
ークSfl、Sfrに基づき、例えば時間微分値としてそれ
ぞれのストローク速度Vsfl 及びVsfr が演算され、そ
れらの平均値として前輪のストローク速度Vsfが演算さ
れると共に、ストローク速度Vsfが実質的に0であるか
否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステ
ップ90へ戻り、肯定判別が行われたときにはステップ
150へ進む。
【0050】同様に、ステップ150に於いては、左右
後輪のストローセンサ62RL、62RRにより検出された
ストロークSrl、Srrに基づき、例えば時間微分値とし
てそれぞれのストローク速度Vsrl 及びVsrr が演算さ
れ、それらの平均値として後輪のストローク速度Vsrが
演算されると共に、ストローク速度Vsrが実質的に0で
あるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときに
はステップ90へ戻り、肯定判別が行われたときにはス
テップ160へ進む。
【0051】ステップ160に於いては、各ショックア
ブソーバの減衰力の制御が通常制御モードに戻され、ス
テップ170に於いては各車輪にそれらが移動しない程
度の制動力が再度付与され、ステップ180に於いて
は、パーキングブレーキスイッチ66がオン状態にある
か否かの判別、運転者による停止状態維持操作が行われ
たか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときには
ステップ170へ戻り、肯定判別が行われたときにはス
テップ190に於いて自動ブレーキ制御コンピュータ5
2へ制御信号が出力されることにより各輪の制動力の制
御モードが通常の制御モードに戻される。
【0052】尚図2及び図3には示されていないが、メ
インスイッチ68がオフに切り換えられた場合にも、シ
ョックアブソーバの減衰力の制御モード及び各車輪の制
動力の制御モードはそれぞれ通常の制御モードに戻され
る。
【0053】かくして図示の実施形態によれば、ステッ
プ20、50、60に於いて車輌が比較的急激な制動停
止状態にあり車体の揺り返しが生じる虞れがあるか否か
の判定が行われ、ステップ70に於いて車体が実質的に
停止したか否かの判別が行われ、車輌が水平路を走行し
ている際に車輌が制動により停止し車体が停止したとき
にはステップ70及び90に於いて肯定判別が行われ、
ステップ100、140、150により所定の時間各輪
の制動力が0に制御される。
【0054】図4(A)に示されている如く、本発明に
よる停止装置が搭載されていない通常の車輌100が白
抜きの矢印102に示された方向へ実質的に一定の車速
にて走行する場合には、それぞれサスペンションスプリ
ング104F 及び104R を介して前輪106F 及び後
輪106R により支持される車体108は実質的に水平
の状態にある。
【0055】また図4(B)に示されている如く、車輌
100が制動により比較的急激に減速すると、黒塗りの
矢印110にて示されている如く車輌前方への荷重移動
が生じ、前輪側のサスペンションスプリング104F が
縮むと共に後輪側のサスペンションスプリング104R
が伸びることより車体108が前傾姿勢になる。
【0056】更に図4(C)に示されている如く、制動
により車輪106F 及び106R が停止しても車体10
8は慣性力により車輌前方へ移動し、前輪側のサスペン
ションスプリング104F が更に縮むと共に後輪側のサ
スペンションスプリング104R が更に伸張し、これに
より車体108の前傾度合が大きくなり、車体の重心1
12が車輪106F 及び106R に対し相対的に前方へ
変位した状態で車体が停止する。
【0057】そのため図4(D)に示されている如く、
車体108が停止した直後にサスペンションスプリング
104F 及び104R の復元力によって車体は重心11
2が車輌後方へ変位するよう付勢されることにより後傾
姿勢になり、これにより車体のピッチングが発生し、従
って車輌の乗員が車輌の停止直後に車体の後方への変位
を不快な車体の揺り返しとして感じることが避けられな
い。
【0058】これに対し図示の実施形態によれば、図5
(C)に示されている如く車輪106F 及び106R が
停止し車体108が前傾姿勢にて停止すると、車輪10
6F及び106R に対する制動力が解除され、これによ
り図5(D)に示されている如くサスペンションスプリ
ング104F 及び104R の復元力の反作用により車輪
106F 及び106R が僅かに前進し、車体108は実
質的に後方へ変位することなく図5(E)に示されてい
る如く実質的に水平の姿勢に復帰する。従って車輌の乗
員が車輌の停止直後に不快な車体の揺り返し及びこれに
起因するショックを感じることを確実に防止することが
できる。
【0059】また車輌が下り坂に於いて停止する場合に
は、車輌に作用する重力の車輌前方への成分に起因して
水平路での停止時に比して車輌の制動距離が長くなり易
い。図示の実施形態によれば、車輌が下り坂に於いて停
止する場合には制動力の解除が禁止されるので、車輌が
下り坂に於いて停止する際に車輌の制動距離が長くなる
ことを確実に防止することができる。尚この場合、車輌
に作用する重力の車輌前方への成分に起因して水平路で
の停止時に比して車輌停止直後に於ける車体の後方への
移動量は小さいので、制動力の解除が禁止されても車輌
の乗員が車体の大きい揺り返しやこれに起因する強いシ
ョックを感じることはない。
【0060】更に車輌が上り坂に於いて停止する場合に
は、車輌に作用する重力の車輌後方への成分に起因して
水平路での停止時に比して車体の後方への移動量が大き
くなり易く、また車輌が後退し易い。図示の実施形態に
よれば、車輌が上り坂に於いて停止する場合には車輪に
対する制動力が解除されると共に車輪が後退しない程度
に車輪に駆動力が与えられるので、車輌が上り坂に於い
て停止する場合にもサスペンションの復元力の反作用に
より車輪を確実に車体に対し相対的に前方へ移動させる
ことができ、これにより車体の揺り返し及びこれに起因
するショックを効果的に低減することができる。
【0061】特に図示の実施形態によれば、車輌の制動
停止時に車体が実質的に停止すると、ステップ80に於
いて前輪のショックアブソーバ38FL、38FRの伸び側
の減衰力及び後輪のショックアブソーバ38RL、38RR
の縮み側の減衰力が最大値に設定されるので、車体は前
後の揺動を繰り返すことなくゆっくりと通常の姿勢に復
帰し、従ってかかる減衰力の制御が行われない場合に比
して一層確実に車体の揺り返し及びこれに起因するショ
ックを低減することができる。
【0062】また図示の実施形態によれば、ステップ2
0に於いて車速の変化率Vd が基準値−Vdo以下である
か否かの判別により車体の揺り返しが生じる虞れが高い
か否かの判別が行われ、車体の揺り返しが生じる虞れが
高い状況に於いてのみステップ50以降が実行されるの
で、かかる判別が行われない場合に比して不必要な制動
力の制御及びショックアブソーバの減衰力の制御が行わ
れる虞れを低減することができる。
【0063】更に図示の実施形態によれば、ステップ2
0に於いて肯定判別が行われたときにはステップ40に
於いて前輪のショックアブソーバ38FL、38FRの縮み
側の減衰力及び後輪のショックアブソーバ38RL、38
RRの伸び側の減衰力が通常制御モードに於ける減衰力よ
りも高くなるよう増大制御されるので、車輌の停止時に
於ける車体の前傾度合を低減することができ、これによ
りかかる減衰力の制御が行われない場合に比して一層確
実に車体の揺り返し及びこれに起因するショックを低減
することができる。またこの場合各ショックアブソーバ
の伸び側及び縮み側両方の減衰力が増大制御される訳で
はないので、減衰力の増大制御によって車輌の乗り心地
性が悪化することを確実に回避することができる。
【0064】以上に於いては本発明を特定の実施形態に
ついて詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限
定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の
実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであ
ろう。
【0065】例えば上述の実施形態に於いては、ステッ
プ20に於いて肯定判別が行われたときにはステップ4
0に於いてショックアブソーバの減衰力の増大制御が行
われるようになっているが、ステップ40による減衰力
の増大制御は省略されてもよい。
【0066】また上述の実施形態に於いては、ステップ
140及び150に於いて前後輪のサスペンションのス
トローク速度が実質的に0である旨の判別が行われる
と、それぞれステップ160及び170に於いて減衰力
制御及び制動力解除制御が終了されるようになっている
が、減衰力制御及び制動力解除制御の時間は一定の値に
設定されてもよく、またステップ20に於いて最初に肯
定判別が行われた時点に於ける車速V及びその変化率V
d に基づきこれらが高いほど長くなるよう可変設定され
てもよい。
【0067】更に上述の実施形態に於いては、ステップ
180に於いて否定判別が行われるとそのままステップ
170へ戻るようになっているが、ステップ180に於
いて否定判別が行われたときにはタイマがスタートさ
れ、そのカウント値が基準値を越えたときには図には示
されていない警報装置が作動されるよう構成されてもよ
い。
【0068】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明の請求項1の構成によれば、車輌の制動停止時に車体
が前傾姿勢より通常の姿勢に復元する際にも車輪が車体
に対し相対的に車輌前方へ移動し、車体は車輪に対し相
対的に車輌後方へ移動しないので、車輌の停止時に於け
る車体の揺り返し及びこれに起因するショックを効果的
に低減することができ、またばね上が実質的に停止した
状態になる前に制動力が解除されたり低減されたりする
訳ではないので、停止制御装置による制御により車輌の
制動距離が長くなることを確実に回避することができ
る。
【0069】また請求項2の構成によれば、ばね上が実
質的に停止した瞬間より少なくとも所定の時間が経過す
るまでの間ショックアブソーバの減衰力が増大されるの
で、車体が前傾姿勢より通常の姿勢に復元する際に於け
るピッチング角の変化を穏やかにすることができ、これ
によりショックアブソーバの減衰力が上述の如く増大さ
れない場合に比して車体の揺り返しに起因するショック
を更に一層効果的に低減することができる。
【0070】また請求項3の構成によれば、路面の傾斜
方向に応じて異なる制御が行われるので、路面の傾斜方
向に拘わらず同一の制御が行われる場合に比して車輌の
停止時に車体に作用する車輌前後方向の力に応じて適切
に車輌を停止させることができる。
【0071】また請求項4の構成によれば、車輌が停止
する路面が下り坂であるときには車輪に対する制動力を
実質的に解除する制御が禁止されるので、車輌が下り坂
で停止する際に車輌の制動距離が長くなることを確実に
回避することができる。またこの場合車輌に作用する重
力の車輌前方への成分に起因して水平路での停止時に比
して車輌の停止直後に於ける車体の後方への移動量は小
さいので、制動力の解除禁止に起因して車体の過剰な揺
り返しが発生することはない。
【0072】また請求項5の構成によれば、車輌が停止
する路面が上り坂であるときには車輪が後退しない程度
に駆動装置により車輪に駆動力が与えられるので、車輌
が上り坂で停止する際にもサスペンションの復元力の反
作用により車輪が確実に車体に対し相対的に前方へ移動
されることによって車体の揺り返し及びこれに起因する
ショックを効果的に低減することができると共に、車輌
が後退し車輌の停止位置が所望の位置よりも後方になる
ことを確実に回避することができる。
【0073】また請求項6の構成によれば、サスペンシ
ョンのストローク速度が実質的に0になるまでの時間を
所定の時間として、ばね上が実質的に停止した瞬間より
所定の時間制御手段により車輪に対する制動力が実質的
に0に制御されるので、車輪に対する制動力を実質的に
0にする制御を過不足なく最適に実行することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】後輪駆動車に適用された本発明による車輌の停
止制御装置の一つの実施形態を示す概略構成図(A)及
び制御系のブロック線図(B)である。
【図2】実施形態に於ける停止制御ルーチンの前半を示
すフローチャートである。
【図3】実施形態に於ける停止制御ルーチンの後半を示
すフローチャートである。
【図4】従来の車輌が水平路にて制動により停止する際
に於ける車体の挙動を誇張して示す説明図である。
【図5】図示の実施形態による停止制御装置が搭載され
た車輌が水平路にて制動により停止する際に於ける車体
の挙動を誇張して示す説明図である。
【符号の説明】
10…エンジン 30…アクセルペダル 32…エンジン制御コンピュータ 36…停止制御コンピュータ 40…減衰力制御コンピュータ 42…制動装置 48…ブレーキペダル 52…自動ブレーキ制御コンピュータ 54…自動ブレーキ装置 56…車速センサ 58…対地車体速度センサ 60…傾斜角センサ 62FL〜62RR…ストロークセンサ 64…ブレーキペダルスイッチ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輌の制動状態を検出する手段と、ばね上
    としての車体が実質的に停止したことを検出する手段
    と、必要に応じて運転者による制動操作に関係なく車輪
    に対する制動力を制御可能な制動装置と、車輌の制動時
    に前記ばね上が実質的に停止した瞬間より所定の時間車
    輪に対する制動力を実質的に解除する制御手段とを有す
    る車輌の停止制御装置。
  2. 【請求項2】前記車輌は減衰力可変式のショックアブソ
    ーバを有し、前記制御手段は前記車体が実質的に停止し
    た瞬間より少なくとも前記所定の時間が経過するまでの
    間前記ショックアブソーバの減衰力を増大させることを
    特徴とする請求項1に記載の車輌の停止制御装置。
  3. 【請求項3】前記停止制御装置は路面の傾斜方向を検出
    する手段を有し、路面の傾斜方向に応じて異なる制御を
    行うことを特徴とする請求項1に記載の車輌の停止制御
    装置。
  4. 【請求項4】前記停止制御装置は前記車輌が停止する路
    面が下り坂であるときには車輪に対する制動力を実質的
    に解除する制御を禁止することを特徴とする請求項3に
    記載の車輌の停止制御装置。
  5. 【請求項5】前記停止制御装置は運転者による駆動操作
    に関係なく車輪に対する駆動力を制御可能な駆動装置を
    有し、前記車輌が停止する路面が上り坂であるときには
    車輪が後退しない程度に前記駆動装置により車輪に駆動
    力を与えることを特徴とする請求項3に記載の車輌の停
    止制御装置。
  6. 【請求項6】前記停止制御装置はサスペンションのスト
    ローク速度を検出する手段を有し、前記所定の時間は前
    記サスペンションのストローク速度が実質的に0になる
    までの時間であることを特徴とする請求項1に記載の車
    輌の停止制御装置。
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