JPH11209855A - 高面圧付加条件下ですぐれた耐摩耗性を発揮するFe基焼結合金製バルブシート - Google Patents
高面圧付加条件下ですぐれた耐摩耗性を発揮するFe基焼結合金製バルブシートInfo
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- JPH11209855A JPH11209855A JP10012298A JP1229898A JPH11209855A JP H11209855 A JPH11209855 A JP H11209855A JP 10012298 A JP10012298 A JP 10012298A JP 1229898 A JP1229898 A JP 1229898A JP H11209855 A JPH11209855 A JP H11209855A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高面圧付加条件下ですぐれた耐摩耗性を発揮
するFe基焼結合金製バルブシートを提供する。 【解決手段】 バルブシートが、重量%で、C:0.7
〜1.4%、Si:0.2〜0.9%、Co:15.1
〜26%、Mo:6.1〜11%、Cr:2.6〜4.
7%、Ni:0.5〜1.2%、Nb:0.2〜0.7
%を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる全体組
成、合金鋼の素地に、Co−Mo−Cr系合金からなる
耐摩耗性Co基合金硬質粒子が、10〜24面積%の割
合で分散分布した組織、および5〜15%の気孔率をも
ったFe基焼結合金からなり、さらに必要に応じてこれ
に銅または銅合金、あるいは鉛または鉛合金を溶浸した
ものからなる。
するFe基焼結合金製バルブシートを提供する。 【解決手段】 バルブシートが、重量%で、C:0.7
〜1.4%、Si:0.2〜0.9%、Co:15.1
〜26%、Mo:6.1〜11%、Cr:2.6〜4.
7%、Ni:0.5〜1.2%、Nb:0.2〜0.7
%を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる全体組
成、合金鋼の素地に、Co−Mo−Cr系合金からなる
耐摩耗性Co基合金硬質粒子が、10〜24面積%の割
合で分散分布した組織、および5〜15%の気孔率をも
ったFe基焼結合金からなり、さらに必要に応じてこれ
に銅または銅合金、あるいは鉛または鉛合金を溶浸した
ものからなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ディーゼルエン
ジンやガソリンエンジンなどの内燃機関の構造部材であ
るバルブシートにかかり、特に高面圧付加条件下ですぐ
れた耐摩耗性を発揮するFe基焼結合金製バルブシート
に関するものである。
ジンやガソリンエンジンなどの内燃機関の構造部材であ
るバルブシートにかかり、特に高面圧付加条件下ですぐ
れた耐摩耗性を発揮するFe基焼結合金製バルブシート
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ディーゼルエンジンやガソリンエ
ンジンなどの内燃機関のバルブシートとしては、例えば
特開昭55−164063号公報や特開昭58−178
073号公報などに記載されるように、素地に硬質粒子
が分散分布した組織を有するFe基焼結合金で構成され
たものが多く提案されている。
ンジンなどの内燃機関のバルブシートとしては、例えば
特開昭55−164063号公報や特開昭58−178
073号公報などに記載されるように、素地に硬質粒子
が分散分布した組織を有するFe基焼結合金で構成され
たものが多く提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の内燃機関
の高出力化および大型化はめざましく、これに伴ない、
燃焼ガスのガス抜けを防止する目的でバルブスプリング
のバネ定数は高くなる傾向にあり、このためバルブシー
トのバルブ当接面にかかる着座荷重はより一段と大きく
なり、このようにバルブシートは高面圧付加条件下での
稼働を余儀なくされるが、上記の従来Fe基焼結合金製
バルブシートはじめ、その他多くのバルブシートを高面
圧付加条件で用いた場合、摩耗進行が急激に促進される
ようになり、比較的短時間で使用寿命に至るのが現状で
ある。
の高出力化および大型化はめざましく、これに伴ない、
燃焼ガスのガス抜けを防止する目的でバルブスプリング
のバネ定数は高くなる傾向にあり、このためバルブシー
トのバルブ当接面にかかる着座荷重はより一段と大きく
なり、このようにバルブシートは高面圧付加条件下での
稼働を余儀なくされるが、上記の従来Fe基焼結合金製
バルブシートはじめ、その他多くのバルブシートを高面
圧付加条件で用いた場合、摩耗進行が急激に促進される
ようになり、比較的短時間で使用寿命に至るのが現状で
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、特に高面圧付加条件下での実用
に際しても、すぐれた耐摩耗性を発揮するバルブシート
を開発すべく研究を行なった結果、バルブシートを、重
量%で(以下、組成に関する%は重量を示す)、 C:0.7〜1.4%、 Si:0.2〜0.9%、 Co:15.1〜26%、 Mo:6.1〜11%、 Cr:2.6〜4.7%、 Ni:0.5〜1.2%、 Nb:0.2〜0.7%、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる全体組
成、合金鋼の素地に、Co−Mo−Cr系合金からなる
Co基合金硬質粒子が、光学顕微鏡組織写真で観察し
て、合量で10〜24面積%の割合で分散分布した組
織、および5〜15%の気孔率、を有するFe基焼結合
金で構成すると、この結果のFe基焼結合金製バルブシ
ートにおいては、特に上記硬質粒子が高面圧付加条件下
での摩耗進行を著しく抑制するように作用することか
ら、大型および高出力の内燃機関に適用してもすぐれた
耐摩耗性を発揮し、さらにこれに銅または銅合金を溶浸
させると熱伝導性および強度が向上し、鉛または鉛合金
を溶浸させると潤滑性、制振性、および被削性が向上す
るようになるという研究結果を得たのである。
上述のような観点から、特に高面圧付加条件下での実用
に際しても、すぐれた耐摩耗性を発揮するバルブシート
を開発すべく研究を行なった結果、バルブシートを、重
量%で(以下、組成に関する%は重量を示す)、 C:0.7〜1.4%、 Si:0.2〜0.9%、 Co:15.1〜26%、 Mo:6.1〜11%、 Cr:2.6〜4.7%、 Ni:0.5〜1.2%、 Nb:0.2〜0.7%、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる全体組
成、合金鋼の素地に、Co−Mo−Cr系合金からなる
Co基合金硬質粒子が、光学顕微鏡組織写真で観察し
て、合量で10〜24面積%の割合で分散分布した組
織、および5〜15%の気孔率、を有するFe基焼結合
金で構成すると、この結果のFe基焼結合金製バルブシ
ートにおいては、特に上記硬質粒子が高面圧付加条件下
での摩耗進行を著しく抑制するように作用することか
ら、大型および高出力の内燃機関に適用してもすぐれた
耐摩耗性を発揮し、さらにこれに銅または銅合金を溶浸
させると熱伝導性および強度が向上し、鉛または鉛合金
を溶浸させると潤滑性、制振性、および被削性が向上す
るようになるという研究結果を得たのである。
【0005】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、 C:0.7〜1.4%、 Si:0.2〜0.9%、 Co:15.1〜26%、 Mo:6.1〜11%、 Cr:2.6〜4.7%、 Ni:0.5〜1.2%、 Nb:0.2〜0.7%、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる全体組
成、合金鋼の素地中に、Co−Mo−Cr系合金からな
る耐摩耗性Co基合金硬質粒子が、光学顕微鏡組織写真
で観察して、10〜24面積%の割合で分散分布した組
織、および5〜15%の気孔率、を有するFe基焼結合
金で構成し、さらに必要に応じてこれに銅または銅合
金、あるいは鉛または鉛合金を溶浸してなる、高面圧付
加条件下ですぐれた耐摩耗性を発揮するFe基焼結合金
製バルブシートに特徴を有するものである。
なされたものであって、 C:0.7〜1.4%、 Si:0.2〜0.9%、 Co:15.1〜26%、 Mo:6.1〜11%、 Cr:2.6〜4.7%、 Ni:0.5〜1.2%、 Nb:0.2〜0.7%、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる全体組
成、合金鋼の素地中に、Co−Mo−Cr系合金からな
る耐摩耗性Co基合金硬質粒子が、光学顕微鏡組織写真
で観察して、10〜24面積%の割合で分散分布した組
織、および5〜15%の気孔率、を有するFe基焼結合
金で構成し、さらに必要に応じてこれに銅または銅合
金、あるいは鉛または鉛合金を溶浸してなる、高面圧付
加条件下ですぐれた耐摩耗性を発揮するFe基焼結合金
製バルブシートに特徴を有するものである。
【0006】なお、この発明のバルブシートは、 素地
形成用合金粉末として、 C:0.8〜2.1%、 Ni:0.6〜1.7%、 Cr:1.2〜3.6%、 Nb:0.3〜0.9%、 Co:4.3〜13%、 Mo:1.4〜4.2%、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組成を有
する合金鋼粉末、また、硬質粒子形成用合金粉末とし
て、Mo:20〜35%、 Cr:5〜10%、S
i:1〜4%、を含有し、残りがCoと不可避不純物か
らなる組成を有するCo−Mo−Cr系合金からなるC
o基合金粉末、を原料粉末として用い、これら原料粉末
を所定の割合に配合し、以下通常の条件で、混合し、所
定の形状にプレス成形し、焼結し、さらに必要に応じて
銅または銅合金、あるいは鉛または鉛合金を溶浸するこ
とによって製造される。また、上記の素地形成用原料粉
末については、上記合金鋼粉末に代って、要素粉末、あ
るいは要素粉末と合金粉末を用い、これらを上記合金鋼
粉末と同じ組成をもつように配合したものを原料粉末と
して用いてもよい。
形成用合金粉末として、 C:0.8〜2.1%、 Ni:0.6〜1.7%、 Cr:1.2〜3.6%、 Nb:0.3〜0.9%、 Co:4.3〜13%、 Mo:1.4〜4.2%、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組成を有
する合金鋼粉末、また、硬質粒子形成用合金粉末とし
て、Mo:20〜35%、 Cr:5〜10%、S
i:1〜4%、を含有し、残りがCoと不可避不純物か
らなる組成を有するCo−Mo−Cr系合金からなるC
o基合金粉末、を原料粉末として用い、これら原料粉末
を所定の割合に配合し、以下通常の条件で、混合し、所
定の形状にプレス成形し、焼結し、さらに必要に応じて
銅または銅合金、あるいは鉛または鉛合金を溶浸するこ
とによって製造される。また、上記の素地形成用原料粉
末については、上記合金鋼粉末に代って、要素粉末、あ
るいは要素粉末と合金粉末を用い、これらを上記合金鋼
粉末と同じ組成をもつように配合したものを原料粉末と
して用いてもよい。
【0007】つぎに、この発明のバルブシートにおい
て、これを構成するFe基焼結合金の全体組成、硬質粒
子の割合、および気孔率を上記の通りに限定した理由を
説明する。 (A) 成分組成 (a) C C成分には、素地に固溶して、これを強化するほか、素
地に分散する炭化物を形成して素地の耐摩耗性を向上さ
せ、さらに硬質粒子にも含有して、これ自体の耐摩耗性
を向上させる作用があるが、その含有量が0.7%未満
では前記作用に所望の向上効果が得られず、一方その含
有量が1.4%を越えると、相手攻撃性が急激に増大す
るようになることから、その含有量を0.7〜1.4
%、望ましくは1.0〜1.3%と定めた。
て、これを構成するFe基焼結合金の全体組成、硬質粒
子の割合、および気孔率を上記の通りに限定した理由を
説明する。 (A) 成分組成 (a) C C成分には、素地に固溶して、これを強化するほか、素
地に分散する炭化物を形成して素地の耐摩耗性を向上さ
せ、さらに硬質粒子にも含有して、これ自体の耐摩耗性
を向上させる作用があるが、その含有量が0.7%未満
では前記作用に所望の向上効果が得られず、一方その含
有量が1.4%を越えると、相手攻撃性が急激に増大す
るようになることから、その含有量を0.7〜1.4
%、望ましくは1.0〜1.3%と定めた。
【0008】(b) Si Si成分には、素地に固溶して、これの硬さを高め、も
って耐摩耗性を向上させる作用があるが、その含有量が
0.2%未満では前記作用に所望の効果が得られず、一
方その含有量が0.9%を越えると強度が低下するよう
になることから、その含有量を0.2〜0.9%、望ま
しくは0.4〜0.7%と定めた。
って耐摩耗性を向上させる作用があるが、その含有量が
0.2%未満では前記作用に所望の効果が得られず、一
方その含有量が0.9%を越えると強度が低下するよう
になることから、その含有量を0.2〜0.9%、望ま
しくは0.4〜0.7%と定めた。
【0009】(c) Mo Mo成分には、素地に固溶すると共に、素地に分散する
炭化物を形成して、素地の強度および耐摩耗性を向上さ
せる作用があるほか、CoおよびCrと共に硬質粒子を
形成して高面圧付加条件下での実用に際して、耐摩耗性
を向上させる作用があるが、その含有量が6.1%未満
では前記作用に所望の向上効果が得られず、一方その含
有量が11%を越えると相手攻撃性が増大するようにな
ることから、その含有量を6.1〜11%、望ましくは
6.5〜10%と定めた。
炭化物を形成して、素地の強度および耐摩耗性を向上さ
せる作用があるほか、CoおよびCrと共に硬質粒子を
形成して高面圧付加条件下での実用に際して、耐摩耗性
を向上させる作用があるが、その含有量が6.1%未満
では前記作用に所望の向上効果が得られず、一方その含
有量が11%を越えると相手攻撃性が増大するようにな
ることから、その含有量を6.1〜11%、望ましくは
6.5〜10%と定めた。
【0010】(d) Co Co成分には、素地を固溶強化するほか、MoおよびC
rと共に硬質粒子して高面圧付加条件下での耐摩耗性向
上に寄与する作用があるが、その含有量が15.1%未
満では前記作用に所望の効果が得られず、一方その含有
量が26%を越えると、バルブシート自体の耐摩耗性が
低下するようになることから、その含有量を15.1〜
26%、望ましくは16〜24%と定めた。
rと共に硬質粒子して高面圧付加条件下での耐摩耗性向
上に寄与する作用があるが、その含有量が15.1%未
満では前記作用に所望の効果が得られず、一方その含有
量が26%を越えると、バルブシート自体の耐摩耗性が
低下するようになることから、その含有量を15.1〜
26%、望ましくは16〜24%と定めた。
【0011】(e) Cr Cr成分には、素地に固溶すると共に、素地に分散する
炭化物および金属間化合物を形成して、素地の強度およ
び耐摩耗性を向上させる作用があるほか、CoおよびM
oと共に硬質粒子を形成して高面圧付加条件下での実用
に際して、耐摩耗性を向上させる作用があるが、その含
有量が2.6%未満では前記作用に所望の効果が得られ
ず、一方その含有量が4.7%を越えると焼結性が低下
し、バルブシートに所望の強度を確保することができな
くなることから、その含有量を2.6〜4.7%、望ま
しくは3〜4.3%と定めた。
炭化物および金属間化合物を形成して、素地の強度およ
び耐摩耗性を向上させる作用があるほか、CoおよびM
oと共に硬質粒子を形成して高面圧付加条件下での実用
に際して、耐摩耗性を向上させる作用があるが、その含
有量が2.6%未満では前記作用に所望の効果が得られ
ず、一方その含有量が4.7%を越えると焼結性が低下
し、バルブシートに所望の強度を確保することができな
くなることから、その含有量を2.6〜4.7%、望ま
しくは3〜4.3%と定めた。
【0012】(f) Ni Ni成分には、素地および硬質粒子に固溶して、これを
強化する作用があるが、その含有量が0.5%未満では
前記作用に所望の効果が得られず、一方その含有量が
1.2%を越えると耐摩耗性が低下するようになること
から、その含有量を0.5〜1.2%、望ましくは0.
7〜1%と定めた。
強化する作用があるが、その含有量が0.5%未満では
前記作用に所望の効果が得られず、一方その含有量が
1.2%を越えると耐摩耗性が低下するようになること
から、その含有量を0.5〜1.2%、望ましくは0.
7〜1%と定めた。
【0013】(h) Nb Nb成分には、素地に固溶して、これの耐熱性を向上さ
せ、高温耐摩耗性の向上に寄与する作用があるが、その
含有量が0.2%未満では前記作用に所望の効果が得ら
れず、一方その含有量が0.7%を越えると相手攻撃性
が増すようになることから、その含有量を0.2〜0.
7%、望ましくは0.5〜0.6%と定めた。
せ、高温耐摩耗性の向上に寄与する作用があるが、その
含有量が0.2%未満では前記作用に所望の効果が得ら
れず、一方その含有量が0.7%を越えると相手攻撃性
が増すようになることから、その含有量を0.2〜0.
7%、望ましくは0.5〜0.6%と定めた。
【0014】(B) 硬質粒子の割合 硬質粒子の割合が10面積%未満では所望の耐摩耗性を
確保することができず、一方その割合が24面積%を越
えると相手攻撃性が急激に増大するばかりでなく、強度
も低下するようになることから、その全体割合を10〜
24面積%、望ましくは14〜22面積%と定めた。
確保することができず、一方その割合が24面積%を越
えると相手攻撃性が急激に増大するばかりでなく、強度
も低下するようになることから、その全体割合を10〜
24面積%、望ましくは14〜22面積%と定めた。
【0015】(C) 気孔率 5%未満の気孔率では保油効果による潤滑性向上効果が
期待できないばかりでなく、銅および銅合金や鉛および
鉛合金の溶浸が不均一になって、これら溶浸による効果
を十分に発揮させることができず、一方気孔率が15%
を越えると強度および耐摩耗性の低下が避けられないこ
とから、気孔率を5〜15%、望ましくは7〜13%と
定めた。
期待できないばかりでなく、銅および銅合金や鉛および
鉛合金の溶浸が不均一になって、これら溶浸による効果
を十分に発揮させることができず、一方気孔率が15%
を越えると強度および耐摩耗性の低下が避けられないこ
とから、気孔率を5〜15%、望ましくは7〜13%と
定めた。
【0016】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明のバルブシート
を実施例により具体的に説明する。まず、原料粉末とし
て、それぞれ表1、2に示される平均粒径および成分組
成をもった素地形成用合金粉末M−1〜M−15、およ
び硬質粒子形成用合金粉末H−1〜H−6を用意し、こ
れら原料粉末を表3に示される組合せで所定の割合に配
合し、ステアリン酸亜鉛:1%を加えてミキサーにて3
0分間混合し、この混合粉末を5〜7ton /cm2 の範囲
内の所定の圧力で圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を
500℃に30分間保持して脱脂し、アンモニア分解ガ
ス雰囲気中、1170〜1250℃の範囲内の所定温度
に1時間保持の条件で焼結した後、−100〜−150
℃の範囲内の所定温度に30分間保持し、ついで600
〜700℃の範囲内の所定温度に1時間保持の条件で焼
戻し処理を施すことにより、表4、5に示される全体組
成を有し、かつ表6に示される硬質粒子の割合(100
倍の光学顕微鏡組織写真にもとづいて画像解析装置にて
測定)および気孔率を有するFe基焼結合金で構成さ
れ、外径:42mm×最小内径:34.5mm×厚さ:6.
5mmの寸法をもった本発明バルブシート1〜15および
比較バルブシート1、2をそれぞれ製造した。なお、上
記比較バルブシート1、2は、いずれも硬質粒子の割合
がこの発明の範囲から外れ、これによって全体組成もこ
の発明の組成範囲から外れるようになったものである。
を実施例により具体的に説明する。まず、原料粉末とし
て、それぞれ表1、2に示される平均粒径および成分組
成をもった素地形成用合金粉末M−1〜M−15、およ
び硬質粒子形成用合金粉末H−1〜H−6を用意し、こ
れら原料粉末を表3に示される組合せで所定の割合に配
合し、ステアリン酸亜鉛:1%を加えてミキサーにて3
0分間混合し、この混合粉末を5〜7ton /cm2 の範囲
内の所定の圧力で圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を
500℃に30分間保持して脱脂し、アンモニア分解ガ
ス雰囲気中、1170〜1250℃の範囲内の所定温度
に1時間保持の条件で焼結した後、−100〜−150
℃の範囲内の所定温度に30分間保持し、ついで600
〜700℃の範囲内の所定温度に1時間保持の条件で焼
戻し処理を施すことにより、表4、5に示される全体組
成を有し、かつ表6に示される硬質粒子の割合(100
倍の光学顕微鏡組織写真にもとづいて画像解析装置にて
測定)および気孔率を有するFe基焼結合金で構成さ
れ、外径:42mm×最小内径:34.5mm×厚さ:6.
5mmの寸法をもった本発明バルブシート1〜15および
比較バルブシート1、2をそれぞれ製造した。なお、上
記比較バルブシート1、2は、いずれも硬質粒子の割合
がこの発明の範囲から外れ、これによって全体組成もこ
の発明の組成範囲から外れるようになったものである。
【0017】さらに、上記本発明バルブシート1〜15
および比較バルブシート1、2を本体とし、これのそれ
ぞれの上面に、純銅、Cu−3%Co合金(以下、Cu
合金1という)またはCu−3%Fe−2%Mn−2%
Zn合金(以下、Cu合金2という)の溶浸材を表6に
示される組合せで載置し、この状態でメタン変成ガス雰
囲気中、温度:1100℃に15分間保持の条件で銅ま
たは銅合金の溶浸処理を施すことにより本発明銅溶浸バ
ルブシート1〜15および比較銅溶浸バルブシート1、
2をそれぞれ製造した。また、同じく上記本発明バルブ
シート1〜15および比較バルブシート1、2を本体と
し、これに表7に示される組合せで、純鉛、Pb−4%
Sb合金(以下、合金aという)、またはPb−5%S
n合金(以下、合金bという)の溶浸材の加熱浴中に、
窒素雰囲気中、浴表面に8kg/cm2 の圧力を付加した状
態で1時間浸漬の条件で鉛または鉛合金の溶浸処理を施
すことにより本発明鉛溶浸バルブシート1〜15および
比較鉛溶浸バルブシート1、2をそれぞれ製造した。
および比較バルブシート1、2を本体とし、これのそれ
ぞれの上面に、純銅、Cu−3%Co合金(以下、Cu
合金1という)またはCu−3%Fe−2%Mn−2%
Zn合金(以下、Cu合金2という)の溶浸材を表6に
示される組合せで載置し、この状態でメタン変成ガス雰
囲気中、温度:1100℃に15分間保持の条件で銅ま
たは銅合金の溶浸処理を施すことにより本発明銅溶浸バ
ルブシート1〜15および比較銅溶浸バルブシート1、
2をそれぞれ製造した。また、同じく上記本発明バルブ
シート1〜15および比較バルブシート1、2を本体と
し、これに表7に示される組合せで、純鉛、Pb−4%
Sb合金(以下、合金aという)、またはPb−5%S
n合金(以下、合金bという)の溶浸材の加熱浴中に、
窒素雰囲気中、浴表面に8kg/cm2 の圧力を付加した状
態で1時間浸漬の条件で鉛または鉛合金の溶浸処理を施
すことにより本発明鉛溶浸バルブシート1〜15および
比較鉛溶浸バルブシート1、2をそれぞれ製造した。
【0018】つぎに、この結果得られた各種のバルブシ
ートについて、バルブシート台上摩耗試験機を用い、 バルブの材質:ステライト−1 バルブの着座回数:2400回/min 、 雰囲気:軽油燃焼ガス、 バルブシートの加熱温度(水冷):300〜400℃、 着座荷重:60kg、 運転時間:連続8時間、 の条件で高面圧付加摩耗試験を行ない、バルブシートの
最大摩耗深さと相手材であるバルブの最大摩耗深さを測
定した。これらの測定結果を表6〜8に示した。
ートについて、バルブシート台上摩耗試験機を用い、 バルブの材質:ステライト−1 バルブの着座回数:2400回/min 、 雰囲気:軽油燃焼ガス、 バルブシートの加熱温度(水冷):300〜400℃、 着座荷重:60kg、 運転時間:連続8時間、 の条件で高面圧付加摩耗試験を行ない、バルブシートの
最大摩耗深さと相手材であるバルブの最大摩耗深さを測
定した。これらの測定結果を表6〜8に示した。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】
【表4】
【0023】
【表5】
【0024】
【表6】
【0025】
【表7】
【0026】
【表8】
【0027】
【発明の効果】表6〜8に示される結果から、本発明バ
ルブシート1〜15、本発明銅溶浸バルブシート1〜1
5、および本発明鉛溶浸バルブシート1〜15は、いず
れも低い相手攻撃性で、かつ高面圧付加条件下ですぐれ
た耐摩耗性を示すのに対して、比較バルブシート1、
2、比較銅溶浸バルブシート1、2、および比較鉛溶浸
バルブシート1、2に見られるように、これを構成する
Fe基焼結合金の硬質粒子の割合がこの発明の範囲から
外れると、耐摩耗性が低下したり、相手攻撃性が増した
りすることが明らかである。上述のように、この発明の
Fe基焼結合金製バルブシートは、合金鋼の素地中に分
散分布するCo−Mo−Cr系合金からなる硬質粒子に
よって、特に高面圧付加条件下での実用に際して、すぐ
れた耐摩耗性を発揮するものであり、したがって内燃機
関の大型化および高出力化に十分満足に対応することが
できるものである。
ルブシート1〜15、本発明銅溶浸バルブシート1〜1
5、および本発明鉛溶浸バルブシート1〜15は、いず
れも低い相手攻撃性で、かつ高面圧付加条件下ですぐれ
た耐摩耗性を示すのに対して、比較バルブシート1、
2、比較銅溶浸バルブシート1、2、および比較鉛溶浸
バルブシート1、2に見られるように、これを構成する
Fe基焼結合金の硬質粒子の割合がこの発明の範囲から
外れると、耐摩耗性が低下したり、相手攻撃性が増した
りすることが明らかである。上述のように、この発明の
Fe基焼結合金製バルブシートは、合金鋼の素地中に分
散分布するCo−Mo−Cr系合金からなる硬質粒子に
よって、特に高面圧付加条件下での実用に際して、すぐ
れた耐摩耗性を発揮するものであり、したがって内燃機
関の大型化および高出力化に十分満足に対応することが
できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂井 正昭 新潟県新潟市小金町3−1 三菱マテリア ル株式会社新潟製作所内 (72)発明者 花田 久仁夫 東京都千代田区丸の内1−5−1 三菱マ テリアル株式会社加工事業本部内
Claims (2)
- 【請求項1】 重量%で、 C:0.7〜1.4%、 Si:0.2〜0.9%、 Co:15.1〜26%、 Mo:6.1〜11%、 Cr:2.6〜4.7%、 Ni:0.5〜1.2%、 Nb:0.2〜0.7%、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる全体組
成、 合金鋼の素地に、Co−Mo−Cr系合金からなる耐摩
耗性Co基合金硬質粒子が、光学顕微鏡組織写真で観察
して、10〜24面積%の割合で分散分布した組織、 および5〜15%の気孔率、を有するFe基焼結合金で
構成したことを特徴とする耐摩耗性のすぐれたFe基焼
結合金製バルブシート。 - 【請求項2】 重量%で、 C:0.7〜1.4%、 Si:0.2〜0.9%、 Co:15.1〜26%、 Mo:6.1〜11%、 Cr:2.6〜4.7%、 Ni:0.5〜1.2%、 Nb:0.2〜0.7%、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる全体組
成、 合金鋼の素地に、Co−Mo−Cr系合金からなる耐摩
耗性Co基合金硬質粒子が、光学顕微鏡組織写真で観察
して、10〜24面積%の割合で分散分布した組織、 および5〜15%の気孔率、を有するFe基焼結合金で
構成し、かつ、銅または銅合金、あるいは鉛または鉛合
金を溶浸したことを特徴とする耐摩耗性のすぐれたFe
基焼結合金製バルブシート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10012298A JPH11209855A (ja) | 1998-01-26 | 1998-01-26 | 高面圧付加条件下ですぐれた耐摩耗性を発揮するFe基焼結合金製バルブシート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10012298A JPH11209855A (ja) | 1998-01-26 | 1998-01-26 | 高面圧付加条件下ですぐれた耐摩耗性を発揮するFe基焼結合金製バルブシート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11209855A true JPH11209855A (ja) | 1999-08-03 |
Family
ID=11801431
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10012298A Pending JPH11209855A (ja) | 1998-01-26 | 1998-01-26 | 高面圧付加条件下ですぐれた耐摩耗性を発揮するFe基焼結合金製バルブシート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11209855A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1405929A1 (en) * | 2002-10-02 | 2004-04-07 | Mitsubishi Materials Corporation | Production process for Fe-based sintered alloy valve seat |
| CN104630659A (zh) * | 2015-02-05 | 2015-05-20 | 奇瑞汽车股份有限公司 | 一种替代燃料发动机的气门座圈 |
| CN108868941A (zh) * | 2018-06-27 | 2018-11-23 | 浙江吉利控股集团有限公司 | 醇类燃料发动机气门座圈及其制造方法、醇类燃料发动机、汽车 |
| CN119351889A (zh) * | 2024-12-25 | 2025-01-24 | 浙江吉利控股集团有限公司 | 清洁燃料发动机气门座圈及其制备方法、发动机和汽车 |
-
1998
- 1998-01-26 JP JP10012298A patent/JPH11209855A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1405929A1 (en) * | 2002-10-02 | 2004-04-07 | Mitsubishi Materials Corporation | Production process for Fe-based sintered alloy valve seat |
| US6793876B2 (en) | 2002-10-02 | 2004-09-21 | Mitsubishi Materials Corporation | Production process for Fe-based sintered alloy valve seat |
| CN1316050C (zh) * | 2002-10-02 | 2007-05-16 | 三菱综合材料Pmg株式会社 | 一种铁基烧结合金的阀座的生产方法 |
| CN104630659A (zh) * | 2015-02-05 | 2015-05-20 | 奇瑞汽车股份有限公司 | 一种替代燃料发动机的气门座圈 |
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| CN119351889A (zh) * | 2024-12-25 | 2025-01-24 | 浙江吉利控股集团有限公司 | 清洁燃料发动机气门座圈及其制备方法、发动机和汽车 |
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