JPH11216360A - リガンド固定化無孔性構造体 - Google Patents

リガンド固定化無孔性構造体

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JPH11216360A
JPH11216360A JP5731998A JP5731998A JPH11216360A JP H11216360 A JPH11216360 A JP H11216360A JP 5731998 A JP5731998 A JP 5731998A JP 5731998 A JP5731998 A JP 5731998A JP H11216360 A JPH11216360 A JP H11216360A
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lectin
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hollow fiber
human
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JP5731998A
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Seizo Funayama
政蔵 船山
Kazuhiro Seko
和弘 世古
Masashi Funayama
政志 船山
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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間、省エネルギー、省スペース、高吸着
性能の生理活性物質およびヒト血液細胞の吸着体を提供
する。 【解決手段】 リガンドを固定化した無孔性構造体(無
孔膜および無孔中空繊維)により構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生理活性物質およ
びヒト細胞の吸着体に関し、更に詳しくは、リガンドを
固定化した無孔膜、または無孔中空繊維から成る生理活
性物質およびヒト血液細胞の吸着分離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】膜で分離を行なうことによる最大の利点
は、省エネルギーにある。それ故に、逆浸透膜(R
O)、限外ろ過膜(UF)、精密ろ過膜(MF)等のろ
過分離膜は、半導体工業、医薬品工業、食品工業等の分
野で幅広く使用されている。一方、多孔質膜を上記の様
なろ過膜としてではなく、吸着体として利用しようとす
ることがBrandtらによって提案されている(S.
Brandt et al.,Bio/Technol
ogy,6,779−782,1988)。
【0003】Brandtらは、蛋白質をクロマトグラ
フィーの様に吸着回収する為の理想的な吸着体は、厚み
が薄く、面積が大きな多孔性構造体すなわち多孔性膜で
あると記述している。Brandtらの提案する理想的
な吸着体とは、短時間、省エネルギー、省スペースで、
高回収率で蛋白質を行なうということであり、現在セフ
ァロースゲル等のゲルを用いてアフィニティー吸着、分
離が実施されている分野に多孔性構造体を応用すること
で効率化(省エネルギー)を図ろうとする提案と解釈で
きる。Brandtらは、蛋白吸着のリガンドとしてプ
ロテインAを固定化した多孔性膜を作製している(上記
文献)。
【0004】また、藤里らもセルロースダイアライザー
に抗体を固定化することを提案している(The Th
ird Far−Eastern Sympsium
onBaiomedical Materials)。
更にまた、斎藤らも蛋白質回収を目的とした、リガンド
を放射線グラフト重合した多孔性中空糸膜を提案してい
る(J.Cromatogr.A,585,45(19
91))。当該方法は、リガンドの固定密度を高くでき
る、リガンドが脱離しにくい、大量作製が可能である等
の利点がある。
【0005】これらの提案に使用される担体は、何れも
多孔性膜および多孔性中空繊維から成る為に、生理活性
物質の一定量はリガンドへ結合するものの、分子量がお
よそ10万以下の生理活性物質の場合は、多量の生理活
性物質が孔から透析液中へ漏洩し、生理活性物質の回収
率が低下するという問題があった。また、当該多孔性膜
および多孔性中空繊維から成る担体は、生理活性物質が
リガンドへ結合すると同時に除水(濃縮)も行なわれ
る。当該除水(濃縮)が意図的になされる場合の他は、
除水(濃縮)は行なわれないことが好ましい。また、当
該多孔性膜および多孔性中空繊維から成る担体は、充填
するモジュールに、必ず透析液の出入口を設けなければ
ならず、また同時に、透析液も必要となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は前記問
題点の解決にある。即ち、現在、リガンドの担体として
多孔性膜および多孔性中空繊維を選択しているが、これ
を無孔膜および無孔中空繊維に変更することにより、第
一に、生理活性物質の回収率を上昇させることが可能に
なる。第二に、除水(濃縮)の問題を解決することが可
能になる。第三に、当該多孔性膜および多孔性中空繊維
から成る担体を充填するモジュールの構造および取り扱
い方法の簡素化が可能になるという利点が生ずる。換言
すれば、短時間、省エネルギー、省スペース、高吸着性
能の生理活性物質およびヒト細胞の吸着分離方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為、
本発明の発明者は鋭意研究を重ねた結果、リガンドを固
定化した無孔構造体(無孔膜および無孔中空繊維)が、
生理活性物質およびヒト細胞を良好に吸着し、短時間、
省エネルギー、省スペースの条件をも満たすことを発見
し、本発明を完成した。
【0008】即ち、本発明は以下の様な構成を有するも
のである。 (1)無孔膜または無孔中空繊維にリガンドを固定化し
たことを特徴とする、生理活性物質およびヒト血液細胞
の吸着体。 (2)無孔膜または無孔中空繊維が血液適合性素材から
なることを特徴とする、(1)に記載の生理活性物質お
よびヒト血液細胞の吸着体。 (3)リガンドを、プロテインA、シバクロンブルー、
ヘパリン、フェニル水銀、フェニルホウ酸、N−ヒドロ
キシスクシンイミド、ヒドラジド、ジエチルアミノエチ
ル、カルボキシルメチル、イミノジ酢酸、ゼラチン、硫
酸エステル、レクチン(ダツラレクチン、ヒイロチャワ
ンタケレクチン、レンチルレクチン、イヌエンジレクチ
ン、インゲンマメレクチン、ピーナッツレクチン、ヒマ
マメレクチン、ニホンニワトコレクチン、小麦胚芽レク
チン、ヒママメレクチン、ロータスレクチン、アメリカ
ヤマゴボウレクチン等)、ヘキサノールアミン、キトオ
リゴ糖、コンカナバリンA、フコースバインディングプ
ロテイン、フコース、セロトニン、ラクトース、マルト
ース、プロテインG、アルギニン、ベンズアミジン、カ
ルモジュリン、リジン、プロシオンレッド、5’AM
P、2’5’AMP、−NH、−COOH、不活化仔
牛胸腺 DNA、天然型仔牛胸腺 DNA、7メチルG
TPのパラアミノフェニルエステル、ポリウリジル酸、
ポリリボイノシン酸、ポリリボシチジル酸、オリゴd
T、オリゴdA、ヒト白血球分化抗原に対する抗体、I
gM、IgG、パプトグロビンからなる群から選択する
ことを特徴とする、(1)に記載の生理活性物質および
ヒト血液細胞の吸着体。 (4)リガンドと担体との結合がスペーサーを介してな
されることを特徴とする、(1)に記載の生理活性物質
およびヒト血液細胞の吸着体。 (5)生理活性物質含有溶液またはヒト血液細胞含有溶
液の出入口を有し、透析液出入口のない外筒に(1)に
記載の無孔中空繊維を複数本平行に収束して収容し、外
筒端部内に硬化性樹脂の隔壁を設けたことを特徴とする
無孔中空繊維膜モジュール。 (6)生理活性物質含有溶液またはヒト血液細胞含有溶
液の出入口を有し、透析液の出入口のない外筒に(1)
に記載の無孔膜を収容したことを特徴とする無孔膜モジ
ュール。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の生理活性物質およびヒト
血液細胞の吸着体に使用される無孔構造体の膜素材は、
銅アンモニア法再生セルロース、酢酸セルロース法再生
セルロース、ポリメタクリル酸メチルのステレオコンプ
レックス、ポリアクリルニトリル系、エチレン−ビニル
アルコール系共重合体、キトサン−ビニルアルコール系
共重合体、合成ポリアミノ酸、再生コラーゲン、ポリエ
ーテルカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスル
ホン、キチン、キトサン、ポリマーアロイ、ポリスルホ
ン、ポリメチルメタクリレート、ポリエステルの何れか
であることが好ましいが、必ずしもこれらに限定される
訳ではない。当該膜素材のうち、血液適合性を欠如する
素材については、場合によっては血液適合性を付与して
使用することが好ましい。
【0010】また、膜形態は非対称膜または複合膜であ
ることが好ましい。更に、モジュールの形式は、スパイ
ラル、中空糸または管状であることが好ましい。
【0011】本発明の生理活性物質およびヒト血液細胞
の吸着体に使用される無孔構造体のリガンドは、プロテ
インA、シバクロンブルー、ヘパリン、フェニル水銀、
フェニルホウ酸、N−ヒドロキシスクシンイミド、ヒド
ラジド、ジエチルアミノエチル、カルボキシルメチル、
イミノジ酢酸、ゼラチン、硫酸エステル、レクチン(ダ
ツラレクチン、ヒイロチャワンタケレクチン、レンチル
レクチン、イヌエンジレクチン、インゲンマメレクチ
ン、ピーナッツレクチン、ヒママメレクチン、ニホンニ
ワトコレクチン、小麦胚芽レクチン、ヒママメレクチ
ン、ロータスレクチン、アメリカヤマゴボウレクチン
等)、ヘキサノールアミン、キトオリゴ糖、コンカナバ
リンA、フコースバインディングプロテイン、フコー
ス、セロトニン、ラクトース、マルトース、プロテイン
G、アルギニン、ベンズアミジン、カルモジュリン、リ
ジン、プロシオンレッド、5’AMP、2’5’AM
P、−NH、−COOH、不活化仔牛胸腺 DNA、
天然型仔牛胸腺 DNA、7メチルGTPのパラアミノ
フェニルエステル、ポリウリジル酸、ポリリボイノシン
酸、ポリリボシチジル酸、オリゴdT、オリゴdA、ヒ
ト白血球分化抗原に対する抗体、IgM、IgG、ハプ
トグロビンからなる群から選択することが好ましい。
【0012】本発明の生理活性物質およびヒト血液細胞
の吸着体に使用される無孔構造体のリガンドとの固定化
は、リガンドが剥離することのない共有結合法が好まし
い。共有結合法であれば、臭化シアン法、オキシラン
法、ジビニルスルホン法、グルタルアルデヒド法、酸無
水物法、N−ヒドロキシサクシイミド法、ジアゾカップ
リング法、同反応性二価試薬を用いる方法、異反応性二
価試薬を用いる方法、光化学反応法等のうち何れの方法
を用いても良い。無孔性構造体が反応性官能基を有する
場合には、共有結合法を用い、反応性官能基を有しない
場合には、光化学反応法、グラフト重合法等を用いるこ
とが好ましい。また、無孔構造体と化学療法剤との固定
化は、ポリエチレングリコール、ヘキサチレンジアミン
等のスペーサーを介して行なうことが好ましく、スペー
サーは親水性スペーサーであることがより好ましい。
【0013】上記方法により調製した本発明にかかわる
無孔構造体は、モジュールとした後使用に供する。当該
モジュールは、必要な場合には滅菌後使用に供する。当
該無孔構造体は、医薬品工業、食品工業、化学工業等の
分野でアガロース、セハロース等のゲルの代わりとして
使用される。それにより、生理活性物質およびヒト血液
細胞の分離に要する時間は、飛躍的に短縮される。
【0014】
【実施例】本発明を実施例により更に詳細に説明する。
本発明は実施例により、何ら限定されるものではない。
【0015】《実施例1.》 −− プロテインA固定化無孔中空糸膜の調製 −− セルロース製無孔膜(キュプロファン無孔膜)の内部の
表面に筏等の方法(岸田晶夫、筏義人:人工臓器、1
7:47〜50、1988)に準じて、ポリエチレング
リコールを介してプロテインAを固定化し、モジュール
を調製した。当該無孔中空糸膜へのプロテインAの固定
化量は10マイクログラム/cm−であった。
【0016】《実施例2.》 −− プロテインA固定化無孔中空糸膜によるIgGの
吸着 −− ヒトIgGを0.1%ヒトアルブミンを0.3%含有す
る溶液 1,000mlを調製し、実施例1で調製した
プロテインA固定化無孔中空糸膜充填モジュール(膜面
積1.6m)を組み込んだ1,000mlの閉鎖回路
を作製した。流速100ml/mlで120分間循環さ
せ、30分後、60分後、120分後にサンプリングを
行なった。サンプリング液についてヒトIgGおよびヒ
トアルブミンの定量を行なった。その結果、開始時サン
プルのヒトIgG含量は1mg/mlであった。また、
30分後サンプルのIgG含量は0.1mg/ml、6
0分後、120分後サンプルのIgG含量は何れも検出
限界以下であった。開始時サンプルのヒトアルブミン含
量は3mg/mlであった。また、30分後、60分
後、120分後サンプルのヒトアルブミン含量は何れも
3mg/mlであった。当該閉鎖回路から循環液を除去
し、当該閉鎖回路を燐酸緩衝液で洗浄した後、当該閉鎖
回路に溶出液を流し、ヒトIgGを回収した。ヒトIg
Gの回収率は96%であった。
【0017】《実施例3.》 −− シバクロンブルー固定化無孔中空糸膜の調製 −
− 久保田らの方法に準じて、ポリエチレン製無孔中空糸膜
を基材膜とし、放射線グラフト高分子鎖を導入した後、
エポキシ基に対して、シバクロンブルーを求核付加反応
させ、更に残存エポキシ基をジオール化することによ
り、蛋白質と疎水性相互作用吸着を行なう疎水性リガン
ドおよび蛋白質の非特異的吸着を防ぐ為の水酸基を導入
した(J.Chromatogr.A,718,27−
34(1995))。
【0018】《実施例4.》−− シバクロンブルー固
定化無孔中空糸膜膜充填モジュールによるヒトインター
フェロンの吸着−− 実施例3で調製したシバクロンブルー固定化無孔中空糸
膜充填モジュール(膜面積1.0m)を組み込んだ
1,000mlの閉鎖回路を作製した。当該回路にヒト
インターフェロン培養培地1,000mlをアプライ
し、流速100ml/minで120分間循環させ、3
0分後、60分後、120分後にサンプリングを行なっ
た。サンプリング液についてヒトインターフェロンの定
量を行なった。その結果、開始時サンプルのヒトインタ
ーフェロン含量は1ユニット/mlであった。また30
分後サンプルのヒトインターフェロン含量は0.1ユニ
ット/ml、60分後、120分後サンプルのヒトイン
ターフェロン含量は何れも検出限界以下であった。当該
閉鎖回路から循環液を除去し、当該閉鎖回路を燐酸緩衝
液で洗浄した後、当該閉鎖回路に溶出液を流し、ヒトイ
ンターフェロンを回収した。ヒトインターフェロンの回
収率は98%であった。
【0019】《実施例5.》 −− セルロース平膜へのヘパリングラフト重合反応
−− 銅アンモニア法により再生した無孔セルロース平膜を共
栓付試験管に入れ、ヘパリン燐酸緩衝液(濃度:10m
g/ml)200mlと0.1mmolのCe2+水溶
液(硝酸酸性)10mlとを添加した。次に、当該共栓
付試験管にアルゴンガスを15分間吹き込んだ。次に、
当該共栓付試験管を40°Cの恒温槽で1時間反応させ
た。次に、当該無孔セルロース平膜を注射用蒸留水1,
000mlで洗浄した。当該無孔セルロース平膜へのヘ
パリンの固定化量は12マイクログラム/cm−2であ
った。
【0020】《実施例6.》 −ヘパリングラフト無孔セルロース平膜によるヒト血液
凝固第8因子の吸着− 実施例5で調製した無孔セルロース平膜をモジュールと
し、注射用蒸留水1,000 mlで洗浄し、パイロジ
ェンフリーとした。次に、当該モジュールを組み込んだ
1,000mlの閉鎖回路を作製した。当該閉鎖回路に
ヒト血しょう1,000mlをアプライし、流速100
mlで120分間循環させ、30分後、60分後、12
0分後にサンプリングを行なった。サンプリング液につ
いてヒト血液凝固第8因子の定量を行なった。その結
果、開始時サンプルのヒト血液凝固第8因子含量は0.
1ユニット/mlであった。また、30分後サンプルの
ヒト血液凝固第8因子含量は0.1ユニット/ml、6
0分後、120分後サンプルのヒト血液凝固第8因子含
量は何れも検出限界以下であった。当該閉鎖回路から循
環液を除去し、当該閉鎖回路を燐酸緩衝液で洗浄した
後、当該閉鎖回路に溶出液を流し、ヒト血液凝固第8因
子を回収した。ヒト血液凝固第8因子の回収率は94%
であった。
【0021】《実施例7.》 −− キュプロファン無孔平膜へのCD34抗体グラフ
ト重合反応 −− ラジカル重合により2−(4−アジドベンゾイルオキ
シ)エチルメタクリレート:スチレン:O−ニトロベン
ジルアクリレートの三元共重合体(仕込モル比3:6:
1)(以下PASN)を合成した。銅アンモニア法によ
り再生したキュプロファン無孔平膜に、前記PASNを
塗布、薄膜を形成した後、紫外線を照射した。次に当該
キュプロファン無孔平膜を0.1%のCD34抗体と1
%の水溶性カルボジイミドを含有するリン酸緩衝液に浸
漬し、37℃で16時間反応させた。次に、注射用蒸留
水1,000mlで洗浄、乾燥した。
【0022】《実施例8.》 −−CD34抗体グラフトキュプロファン無孔平膜によ
る血液幹細胞の吸着−− 実施例7で調製したCD34抗体グラフトキュプロファ
ン無孔平膜をモジュールとし、パイロジェンフリー蒸留
水で充分に洗浄した。当該閉鎖回路にヒト血しょう1,
000mlをアプライし、流速100mlで120分間
循環させ、30分後、60分後、120分後にサンプリ
ングを行なった。サンプリング液について、フローサイ
トメーターを用いて、ヒトCD34(+)細胞の定量を
行なった。その結果、開始時サンプルのヒトCD34
(+)細胞量は1cell/100mlであった。ま
た、30分後サンプルのヒトCD34(+)細胞量は1
cell/100ml、60分後、120分後サンプル
のヒトCD34(+)細胞量は何れも検出限界以下であ
った。当該閉鎖回路から循環液を除去し、当該閉鎖回路
を燐酸緩衝液で洗浄した後、当該閉鎖回路にプロテアー
ゼ含有溶出液を流し、ヒトCD34(+)細胞を回収し
た。ヒトCD34(+)細胞の回収量は10cell
sであった。
【0023】《比較例1.》 −− ベンベルダ製中空糸を充填したミニモジュールに
よるヒトCD34(+)細胞の吸着試験 −− ベンベルグ製中空糸を充填したミニモジュール(乾燥状
態での膜面積0.01mm、内径180mm、有効長
16cm、本数100本、モジュール末端接着部の外径
7mm、モジュール末端接着部の長さ15mm:旭化成
製)をパイロジェンフリー蒸留水で充分に洗浄し、パイ
ロジェンフリーとした。当該モジュールにヒト血しょう
100mlをアプライし、流速10mlで120分間循
環させ、30分後、60分後、120分後にサンプリン
グを行なった。サンプリング液について、フローサイト
メーターを用いて、ヒトCD34(+)細胞の定量を行
なった。その結果、開始時サンプルのヒトCD34
(+)細胞量は1cell/100mlであった。ま
た、30分後、60分後、120分後サンプルのヒトC
D34(+)細胞量は何れも1cell/100mlで
あった。即ち、当該モジュールには、ヒトCD34
(+)細胞は吸着しなかった。
【0024】《比較例2.》 −− プロテインA固定化無孔中空糸膜充填モジュール
とプロテインA結合セルロファインとの比較 −− プロテインA結合セルロファイン(プロテインA結合
量:5mg/ml)100mlにヒトIgGを0.1%
ヒトアルブミンを0.3%含有する溶液1,000ml
をアプライし、流速1ml/minで流下させた。開
始時サンプルおよび流下開始2時間後の流下液につい
て、ヒトIgGおよびヒトアルブミンの定量を行なっ
た。その結果、開始時サンプルのヒトIgG含量は10
mg/mlであった。また、120分後サンプルのIg
G含量は検出限界以下であったが、流下開始2時間後に
当該ゲルに吸着したIgG量は、120mgであった。
一方、実施例2に示した様に、本発明になるプロテイン
A固定化無孔中空糸膜充填モジュールの、循環開始2時
間後のIgG回収量は1gであり、当該無孔性担体の優
位性が証明された。
【0025】《比較例3.》 −− シバクロンブルー固定化有孔中空糸膜の調製およ
び当該膜充填モジュールを用いた吸着試験 −− 久保田らの方法に準じて、ポリエチレン製有孔中空糸膜
(孔の大きさ80オングストローム)を基材膜とし、放
射線グラフト高分子鎖を導入した後、エポキシ基に対し
て、シバクロンブルーを求核付加反応させ、更に残存エ
ポキシ基をジオール化することにより、蛋白質と疎水性
相互作用吸着を行なう疎水性リガンドおよび蛋白質の非
特異的吸着を防ぐ為の水酸基を導入した(J.Chro
matogr.A,718,27−34(199
5))。次に、シバクロンブルー固定化有孔中空糸膜充
填モジュール(膜面積1.0m)を組み込んだ1,0
00mlの閉鎖回路を作製し、ヒトアルブミンの吸着試
験を行なった。その結果、ヒトアルブミンの回収率は、
シバクロンブルー固定化無孔中空糸膜膜充填モジュール
よりも低い40%であった。また、透析液が必要な為、
操作が煩雑になり、操作時間も長くなり、本発明にかか
わる無孔性担体の優位性が証明された。
【0026】
【発明の効果】本発明にかかわるリガンドを固定化した
無孔性構造体(無孔膜および無孔中空繊維)により、短
時間、省エネルギー、省スペース、高吸着性能で生理活
性物質およびヒト血液細胞の吸着が可能である。更に、
本発明にかかわる無孔性構造体は、将来は、現在アフィ
ニティー吸着分離が実施されている分野で、セファロー
ス等の担体に置換されるものと考えられる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無孔膜または無孔中空繊維にリガンドを
    固定化したことを特徴とする、生理活性物質およびヒト
    血液細胞の吸着体。
  2. 【請求項2】 無孔膜または無孔中空繊維が血液適合性
    素材からなることを特徴とする、請求項1記載の生理活
    性物質およびヒト血液細胞の吸着体。
  3. 【請求項3】 リガンドを、プロテインA、シバクロン
    ブルー、ヘパリン、フェニル水銀、フェニルホウ酸、N
    −ヒドロキシスクシンイミド、ヒドラジド、ジエチルア
    ミノエチル、カルボキシルメチル、イミノジ酢酸、ゼラ
    チン、硫酸エステル、レクチン(ダツラレクチン、ヒイ
    ロチャワンタケレクチン、レンチルレクチン、イヌエン
    ジレクチン、インゲンマメレクチン、ピーナッツレクチ
    ン、ヒママメレクチン、ニホンニワトコレクチン、小麦
    胚芽レクチン、ヒママメレクチン、ロータスレクチン、
    アメリカヤマゴボウレクチン等)、ヘキサノールアミ
    ン、キトオリゴ糖、コンカナバリンA、フコースバイン
    ディングプロテイン、フコース、セロトニン、ラクトー
    ス、マルトース、プロテインG、アルギニン、ベンズア
    ミジン、カルモジュリン、リジン、プロシオンレッド、
    5’AMP、2’5’AMP、−NH、−COOH、
    不活化仔牛胸腺 DNA、天然型仔牛胸腺DNA、7メ
    チルGTPのパラアミノフェニルエステル、ポリウリジ
    ル酸、ポリリボイノシン酸、ポリリボシチジル酸、オリ
    ゴdT、オリゴdA、ヒト白血球分化抗原に対する抗
    体、IgM、IgG、パプトグロビンからなる群から選
    択することを特徴とする、請求項1記載の生理活性物質
    およびヒト血液細胞の吸着体。
  4. 【請求項4】 リガンドと担体との結合がスペーサーを
    介してなされることを特徴とする、請求項1記載の生理
    活性物質およびヒト血液細胞の吸着体。
  5. 【請求項5】 生理活性物質含有溶液またはヒト血液細
    胞含有溶液の出入口を有し、透析液出入口のない外筒に
    請求項1記載の無孔中空繊維を複数本平行に収束して収
    容し、外筒端部内に硬化性樹脂の隔壁を設けたことを特
    徴とする無孔中空繊維膜モジュール。
  6. 【請求項6】 生理活性物質含有溶液またはヒト血液細
    胞含有溶液の出入口を有し、透析液の出入口のない外筒
    に請求項1記載の無孔膜を収容したことを特徴とする無
    孔膜モジュール。
JP5731998A 1998-02-02 1998-02-02 リガンド固定化無孔性構造体 Pending JPH11216360A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006136802A (ja) * 2004-11-11 2006-06-01 Kuraray Medical Inc 血液成分回収用吸着材

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JP2006136802A (ja) * 2004-11-11 2006-06-01 Kuraray Medical Inc 血液成分回収用吸着材

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