JPH11217280A - 無機質吸音材 - Google Patents

無機質吸音材

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JPH11217280A
JPH11217280A JP2088398A JP2088398A JPH11217280A JP H11217280 A JPH11217280 A JP H11217280A JP 2088398 A JP2088398 A JP 2088398A JP 2088398 A JP2088398 A JP 2088398A JP H11217280 A JPH11217280 A JP H11217280A
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JP
Japan
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inorganic
weight
inorganic porous
sound absorbing
porous material
Prior art date
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Application number
JP2088398A
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English (en)
Inventor
Yuzo Yokoyama
祐三 横山
Yoichi Ikemoto
陽一 池本
Kunio Kusano
邦雄 草野
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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    • C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/24—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing alkyl, ammonium or metal silicates; containing silica sols
    • C04B28/26—Silicates of the alkali metals
    • C—CHEMISTRY; METALLURGY
    • C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00—Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/20—Resistance against chemical, physical or biological attack
    • C04B2111/27—Water resistance, i.e. waterproof or water-repellent materials
    • C—CHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多孔体で高度の吸音性を有しながら、優れた
耐凍結融解性(又は、耐凍結破壊性)を有する無機質吸
音材を提供する。 【解決手段】 非晶質SiO2 −Al2 O3 系粉体、ア
ルカリ金属珪酸塩、及び、水から製せられ、連続気孔径
が0.05〜0.3mmである無機質多孔体に、下記の
一般式〔1〕で示される有機珪素化合物が0.03〜
0.1g/cm2 塗布されていることを特徴とする。 (R1 は炭素数1〜16のアルキル基、R2 は炭素数1
〜5のアルキル基、nは1〜20の自然数)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は不燃性の建築材料と
して好適に使用され、耐凍結融解性に優れた無機質吸音
材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、無機質吸音材は数多く提案さ
れている。例えば、特開平4─292482号公報に
は、SiO2 −Al2 O3 系粉体、アルカリ金属珪酸塩
水溶液、充填材、発泡剤との混合物に液状シリコーンオ
イルを所定の割合で添加することにより、疎水性を有す
る吸音性に優れた無機質多孔体を得ることができると記
載されている。
【0003】しかしながら、上述の如き従来の無機質多
孔体は、連続気孔径が大きく、撥水性も不充分で、吸水
率が大きいため、これが冬の凍結期に屋外で使用される
と、吸収した水が膨張収縮を繰り返すため、無機質多孔
体自体が崩壊する‘所謂’凍結破壊が起こるという問題
があった。
【0004】これを防止するためには、高水準の吸水防
止性を多孔体に付与する必要性があり、多量の撥水剤が
塗布されなければならなかった。その結果、連続気孔が
撥水剤によって封鎖されて、吸音性が低下するばかり
か、コストまでも上昇させてしうという欠陥があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な問題を解消するためになされたもので、多孔体で高度
の吸音性を有しながら、優れた耐凍結融解性(又は、耐
凍結破壊性)を有する無機質吸音材を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に記載の
発明(以下、第1発明という)の無機質吸音材は、非晶
質SiO2 −Al2 O3 系粉体、アルカリ金属珪酸塩、
及び、水から製せられ、連続気孔径が0.05〜0.3
mmである無機質多孔体に、下記の一般式〔1〕で示さ
れる有機珪素化合物が0.03〜0.1g/cm2 塗布
されていることを特徴とする。 (R1 は炭素数1〜16のアルキル基、R2 は炭素数1
〜5のアルキル基、nは1〜20の自然数)
【0007】本願の請求項2に記載の発明(以下、第2
発明という)の無機質吸音材は、第1発明に於いて、無
機質多孔体を脱アルカリ処理後、一般式〔1〕で示され
る有機珪素化合物が0.01〜0.1g/cm2 塗布さ
れていることを特徴とする。
【0008】第1発明及び第2発明は、無機質吸音材に
関するもので、相互に緊密な関連性を持っているので、
以後、これらを纏めて、本発明の無機質吸音材と呼んで
説明する。
【0009】非晶質SiO2 −Al2 O3 系粉体は、S
iO2 が10〜90重量%、Al2O3 が90〜10重
量%の組成のものが使用され、具体的に例示すれば、ア
ルミナ系研磨剤を製造する際のダスト、フライアッシ
ュ、フライアッシュの分級品や粉砕品、メタカオリン、
フライアッシュを溶融し気体中に噴霧させて得られる粉
体、シリカアルミナ系粉体からなる粘土を溶融し気体中
に噴霧させて得られる粉体、シリカアルミナ系粉体に機
械的エネルギーを作用させて得られる粉体、粘土鉱物を
500〜900℃で加熱脱水して得られる粉体に機械的
エネルギーを作用させて得られる粉体などが使用できる
が、組成と粒度が適当であれば、これに限定されるもの
ではない。
【0010】アルカリ金属珪酸塩は、一般式がM2 O・
n SiO2 (M=Li、K、Na又それらの混合物)で
表されるもので、nの数は、好ましくは、n=0.05
〜8、さらに好ましくは、n=0.1〜3、最も好まし
くは、n=0.5〜2.5である。nが8を越えると、
アルカリ金属珪酸塩水溶液はゲル化を起こし易く、粘度
が急激に上昇する為、粉体との混合が困難になる。又、
nが0.05未満になると、無機質多孔体の機械的強度
が低下する。尚、アルカリ金属珪酸塩は反応制御の面か
ら、水溶液にして、添加・混合することが好ましい。
【0011】アルカリ金属珪酸塩水溶液の濃度は、特に
限定はないが、10〜60重量%が好ましい。アルカリ
金属珪酸塩水溶液の濃度が、60重量%を超えると、無
機質多孔体の製造に適した粘度が得られない。又、10
重量%未満の場合は、水が過剰である為、硬化の際に収
縮が大きく、所定の機械的強度が得られない。
【0012】アルカリ金属珪酸塩の添加量は、非晶質S
iO2 −Al2 O3 系粉体100重量部に対し、0.2
〜450重量部が好ましく、更に好ましくは、10〜3
50重量部、最も好ましくは、20〜250重量部であ
る。アルカリ金属珪酸塩の添加量が0.2重量部未満の
場合は、反応に必要なアルカリの量が少な過ぎるため
に、硬化不良になる。逆に、450重量部を越えると、
硬化剤が多量となるため、無機質多孔体の耐水性が悪く
なる。
【0013】非晶質SiO2 −Al2 O3 系粉体、アル
カリ金属珪酸塩に配合する水の添加量は、非晶質SiO
2 −Al2 O3 系粉体100重量部に対して、35〜1
500重量部が好ましく、更に好ましくは、45〜10
00重量部であり、最も好ましくは、50〜500重量
部である。水の添加量が1500重量部を超えると、無
機質多孔体を製造する時の粘度が低下し、発泡安定性が
悪くなり、得られる多孔体の強度も低下する。又、35
重量部が未満の場合は、粘度が高過ぎて、発泡適性に合
わない。
【0014】本発明に於いて、必要に応じて、無機充填
材、補強繊維、発泡助剤、無機質発泡材を、適宜、添加
しても構わない。以下、上記添加物に就いて、逐次、説
明をする。
【0015】無機充填材は、硬化時の収縮低減、スラリ
ーの流動性の向上、セルの緻密化、気泡の安定化などに
寄与し、例えば、珪砂、珪石粉、フライアッシュ、スラ
グ、シリカヒューム、マイカ、タルク、ウオラストナイ
ト、炭酸カルシウム、エアロジル、シリカゲル、ゼオラ
イト、活性炭、アルミナゲルの多孔体などが挙げられ
る。
【0016】無機充填材の平均粒径は、0.01μm〜
1mmの範囲が好ましく、1mmを超えると、安定した
無機質多孔体が得られず、0.01μm以下になると、
吸着水量が増加して、無機質多孔体の原料の粘度が増加
して、作業性が悪く、発泡性が低下する。
【0017】無機充填材の添加量は、非晶質SiO2 −
Al2 O3 系粉体100重量部に対し、20〜600重
量部が好ましく、更に好ましくは、40〜400重量部
である。20重量部未満の場合は、充填材を加える意味
がなく、600重量部を超えると、無機質多孔体の強度
が低下する。
【0018】補強繊維は、無機質多孔体の強度を向上さ
せ、クラック防止に役立ち、例えば、ビニロン、ポリプ
ロピレン、アラミド、アクリル、レーヨン、カーボン、
ガラス、チタン酸カリウム、アルミナ、鋼、スラグウー
ルなどが挙げられる。
【0019】補強繊維の長さは、1〜15mmの範囲が
好ましく、長が過ぎると、無機質多孔体原料への補強繊
維の分散性が悪くなり、短か過ぎると、無機質多孔体に
所望の強度が得られない。
【0020】補強繊維の直径は、1〜500μmが好ま
しく、細すぎると、無機質多孔体原料への混合時に、再
凝集し、ファイバーボールが形成し、多孔体の強度が向
上しない。又、太い場合は、補強の効果が少ない。
【0021】補強繊維の添加量は、非晶質SiO2 −A
l2 O3 系粉体100重量部に対し、10重量部以下で
ある。添加量が10重量を超えると、無機質多孔体原料
への分散性が低下する。
【0022】発泡助剤は、発泡の安定化と均一、微細化
に寄与し、多孔質粉体や界面活性剤がある。前者として
は、例えば、シリカゲル、ゼオライト、活性炭、アルミ
ナゲルなどが挙げられ、その添加量は5重量部以下が好
ましく、多いと気泡が破れ、多孔体の製造に悪い影響が
でる。後者としては、ステアリン酸金属塩、オレイン酸
金属塩、パルミチン酸金属塩などの脂肪酸金属塩が挙げ
られ、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシ
ウム、ステアリン酸アルミニウム、オレイン酸ナトリウ
ム、オレイン酸カリウム、パルミチン酸ナトリウム、パ
ルミチン酸カリウム、ラウリルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、ラウリル硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0023】発泡助剤の添加量は、非晶質SiO2 −A
l2 O3 系粉体100重量部に対し、0.05〜5重量
部が好ましく、さらに好ましくは0.3〜3.0重量部
である。添加量が5重量部を超えると、多孔体原料の粘
度が上昇して、製造に悪い影響を及ぼし、逆に、0.0
5重量部未満の場合は、気泡が破れて、製造が安定しな
い。
【0024】無機質発泡材は、無機質多孔体の軽量化に
役立ち、例えば、ガラスバルーン、シラスバルーン、フ
ライアッシュバルーン、シリカバルーン、パーライト、
ヒル石、粒状発泡シリカなどが挙げられ、これらの少な
くとも1種が使用できる。これらの比重は、0.01〜
1が好ましく、更に好ましくは0.03〜0.7であ
る。比重が0.01未満の場合は、無機質多孔体の機械
的強度を低下させ、1を超えると、軽量化に寄与しな
い。無機質発泡体の添加量は、非晶質SiO2 −Al2
O3 系粉体100重量部に対して、10〜100重量部
が好ましく、さらに好ましくは、30〜80重量部であ
る。添加量が10重量部未満の場合は、軽量化の効果が
得られず、100重量部を超えると、機械的強度が低下
する。
【0025】上述の無機質多孔体の製造方法は種々あ
り、発泡剤法、起泡剤法、溶出・焼成法などがある。以
下、これらを順次、説明する。
【0026】発泡剤法は、無機質多孔体原料に過酸化物
や金属粉末などの発泡剤を均一に混合し、これを分解・
ガス化させ、内部に気泡を形成・硬化させる方法であ
る。上記の過酸化物としては、例えば、過酸化水素、過
酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化ホウ酸ナトリ
ウムなどが挙げられ、アルカリ存在下で、酸素が発生す
る。
【0027】過酸化物水溶液の濃度は、0.5〜35重
量%が好ましく、更に好ましくは、1〜25重量%であ
る。0.5重量%未満の場合は、粘度が低過ぎて、気泡
が破れて製造できなく、35重量%を超えると、発泡速
度が早過ぎて、発泡が不安定になる。又、過酸化物の添
加量は、非晶質SiO2 −Al2 O3 系粉体100重量
部に対して、0.01〜10重量部が好ましい。0.0
1重量部未満の場合は、発泡倍率が小さくなり過ぎ、1
0重量部を超えると、発泡ガスが過剰になり、気泡が破
裂してしまう。
【0028】上記の金属粉末としては、例えば、Mg、
Ca、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、A
l、Ga、Sn、Si、フェロシリコンなどが挙げら
れ、アルカリと反応して、水素が発生して、無機質多孔
体原料を発泡させる。金属粉末の平均粒径は、1〜20
0μmが好ましく、1μm未満の場合は、反応が激し過
ぎて、発泡ガスの発生が早過ぎ、200μmを超える
と、反応が遅過ぎて、何れも発泡の安定性が悪い。
【0029】金属粉末の添加量は、非晶質SiO2 −A
l2 O3 系粉体100重量部に対して、0.01〜5.
0重量部が好ましい。0.01重量部未満の場合は、無
機質多孔体の密度が大き過ぎて、吸音性が発現せず、
5.0重量部を超えると、発泡ガスが過剰で、無機質多
孔体の製造が安定しない。
【0030】起泡剤法は、メカニカルフロス法とも呼ば
れ、起泡剤を多孔体原料に添加し、所定の起泡装置で攪
拌して、安定した発泡流動体を作り、これを硬化させ
て、多孔体にする方法である。起泡剤としては、例え
ば、カゼイン、にかわ、アルブミンなどの動物蛋白系界
面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性
剤、両性界面活性剤、非イオン系界面活性剤が挙げられ
る。起泡剤の添加量は、非晶質SiO2 −Al2 O3 系
粉体100重量部に対して、0.05〜5重量部が好ま
しく、0.05重量部未満の場合は、起泡性と発泡性が
不足し、5重量部を超えると、起泡力が強過ぎて、多孔
体の密度が低下し、機械的強度が低下する。
【0031】溶出・焼成法は、有機発泡体の粉体や粒状
体を、無機質多孔体原料に均一に混合し、硬化させた
後、有機発泡体を溶融温度、焼成温度以上に加熱する
か、又は、有機溶媒で溶解・溶出して、連続気孔構造に
製造する方法である。上記有機発泡体としては、スチレ
ン、エチレン、ポリプロピレン、ウレタン、フェノー
ル、尿素などの発泡体が挙げられ、発泡体の気泡構造は
独立、連続気泡を問わなく、2種類以上を併用しても構
わない。有機発泡体の添加量は、非晶質SiO2 −Al
2 O3 系粉体100重量部に対して、10〜100重量
部が好ましく、更に好ましくは、30〜80重量部であ
る。10重量部未満の場合は吸音性が発現しなく、10
0重量部を超えると、無機質多孔体の機械的強度が低下
する。
【0032】本発明に於いて、無機質多孔体を製造する
には、非晶質SiO2 −Al2 O3系粉体、アルカリ金
属珪酸塩、水の混合物に、多孔化手段として、発泡剤、
起泡剤、有機発泡体の何れかが添加され、場合によって
は、無機充填剤、補強繊維、発泡助剤、無機質発泡材の
少なくとも1種が加えられて、混合機で混合され、均一
なスラリーにされる。しかる後に、所定の容器(成形
型)に該スラリーを流し込み、硬化させる。硬化は常温
でも良いが、50〜100℃で硬化が促進されて、機械
的強度の向上が図られる。硬化時間は2〜24時間が好
ましい。
【0033】本発明の無機質吸音材に使用される無機質
多孔体は、上述のようにして得られ、その連続気孔径が
0.05〜0.3mmであることが必要である。連続気
孔径が0.05mm未満の場合は、一般式〔1〕で示さ
れる有機珪素化合物が塗布された時、連続気孔が封鎖さ
れて、吸音性が著しく低下する。又、連続気孔径が0.
3mmを超えると、水が内部まで浸透し易くなり、耐水
性、耐凍結融解性(又は、耐凍結破壊性)が低下する。
尚、上記連続気孔径とは、独立気泡同士が互いに隣接
し、その隣接した気泡膜(セル)が破れた部分の空孔の
直径をいい、その測定方法は、後述の評価方法で説明さ
れている。
【0034】かくして得られた無機質多孔体は、そのま
ま、又は、脱アルカリ処理されて、一般式〔1〕で示さ
れる有機珪素化合物が塗布されて、本発明の無機質吸音
材にされる。
【0035】無機質多孔体を脱アルカリ処理には、種々
の方法があり、例えば、水浸漬法、酸水溶液浸漬法、酸
性ガス接触法などが挙げられる。水浸漬法では、無機質
多孔体を80〜90℃の温水に長時間、洗浄、浸漬し、
これが洗浄が数回繰り返された後、室温又は加熱オーブ
ンで乾燥される。酸水溶液浸漬法は、塩酸、硫酸、硝
酸、炭酸などで酸性にされたpH3〜6の水溶液が用意
され、これに無機質多孔体を重量比で1:5以上の割合
で大容量の酸水溶液に2時間以上浸漬されて、アルカリ
分が中和された後、水で充分洗浄され、室温又は加熱オ
ーブンで乾燥される。酸性ガス接触法は、硫化水素、塩
化水素、炭酸ガスなどの酸性ガスの雰囲気に無機質多孔
体を24時間以上放置する方法であり、脱アルカリされ
た後は、水で充分洗浄して、室温又は加熱オーブンで乾
燥される。
【0036】一般式〔1〕で示される有機珪素化合物
は、下記の通りである。
【0037】ここに於いて、R1 は炭素数が1〜16の
アルキル基であることが必要であり、疎水性の向上の点
で、4以上が好ましい。炭素が16を超える場合は、有
機溶剤への溶解性が悪くなり、無機質多孔体への均一な
塗布が困難になる場合がある。R2 は炭素数1〜5のア
ルキル基で、炭素数が5を超えると、硬化するときの反
応性が低下する。又、nは1〜20の自然数であること
が必要であり、好ましくは3〜10である。nが20を
超えると、粘度が大きくなって、無機質多孔体の深部へ
の浸透性が低くなり、連続気孔を塞ぎ吸音性が低下す
る。
【0038】使用する一般式〔1〕で示される有機珪素
化合物は、無機質多孔体に均一に塗布するため、通常、
有機溶剤で希釈することが好ましい。有機溶剤として
は、上記有機珪素化合物が均一に溶解できるものであれ
ば、特に限定されず、例えば、エチルアルコール、n−
プロパノール、i−プロパノール、t−ブタノールなど
のアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエステルエーテル、エチレ
ングリコールジエチルエーテルなどのエーテル類、アセ
トン、メチルエチルケトンなどのケトン類、脂肪酸ナフ
サ、ミネラルスピリットなどのアルカン類、トルエン、
キシレン、ソルベンナフサ、芳香族ナフサなどの炭化水
素、トリクロロエチレン、パークロロエチレンなどのハ
ロゲン化炭化水素などが挙げられ、これらの少なくとも
1種が使用できる。
【0039】有機溶剤の上記有機珪素化合物の溶液濃度
は、5〜20重量%が好ましく、この濃度範囲にある
と、無機質多孔体に好適に塗布できる。上記溶液には、
縮合反応を促進する目的で、ジブチルチンラウレートの
ような触媒が加えられたり、着色、増量の目的で、顔
料、充填剤などを目的に応じて、適宜、添加されても構
わない。
【0040】一般式〔1〕で示される有機珪素化合物の
塗布量は、無機質多孔体がアルカリ処理されている場合
と、処理されていない場合とで異なる。無機質多孔体が
無処理の場合は、有機珪素化合物の固形物換算で、0.
03〜0.1g/cm2 が必要であり、0.03g/c
m2 未満の場合は、耐水性、耐凍結融解性が不充分とな
り、0.1g/cm2 を超えると、無機質多孔体の連続
気孔が封鎖されて、吸音性が得られなくなる。
【0041】又、無機質多孔体がアルカリ処理されてい
る場合は、有機珪素化合物の固形物換算で、0.01〜
0.1g/cm2 が必要であり、0.01g/cm2 未
満の場合は、耐水性、耐凍結融解性が不充分となり、
0.1g/cm2 を超えると、無機質多孔体の連続気孔
が封鎖されて、吸音性が得られなくなる。
【0042】無機質多孔体への塗布方法としては、特に
限定されるものではなく、エアースプレー、ロール、刷
毛、浸漬など公知の手段が適用できる。無機質多孔体へ
の塗布した後は、有機珪素化合物を定着させるため、常
温で、24時間以上放置し、更に50〜110℃で加熱
することが好ましい。
【0043】
【作用】本発明の無機質吸音材は、特定された組成と連
続気孔径に作製された無機質多孔体に、特定の有機珪素
化合物が、所定量塗布されている。該有機珪素化合物は
水が存在すると、自然に加水分解して、アルキルシラノ
ールとアルコールになり、アルキルシラノールは無機質
多孔体の表面にある珪素、アルミニウムの水酸基と反応
して、それ自体が縮合し、シロキサン結合形成して硬化
する。それ故、本発明の無機質吸音材は、多孔体で高度
の吸音性を有しながら、上記有機珪素化合物が表面とそ
の近傍に特に高濃度に塗布・硬化されているので、疎水
・撥水性が高度に付与されて水が内部に浸透せず、耐水
性、耐凍結融解性が優れている。
【0044】
【発明の実施の形態】本発明を実施例、比較例をもって
更に詳しく説明する。 実施例1〜4、比較例1〜7 (1)非晶質SiO2 −Al2 O3 系粉体の用意 非晶質SiO2 −Al2 O3 系粉体として、下記の2種
類の無機質粉体1、2を用意した。 無機質粉体1:アルミナ系研磨材を製造する時のダスト
である。その組成と平均粒子径は、表1に示す通りであ
る。
【0045】
【表1】
【0046】無機質粉体2:フライアッシュ(関電化工
社製、JIS A 6201に準じて測定した平均粒子
径20μm)を分級機(日清エンジニアリング社製、型
式;TC−15)により分級して、平均粒子径が10μ
m以下だけになるようにした。
【0047】(2)無機質多孔体の作製 表2に示した配合に基づいて、非晶質SiO2 −Al2
O3 系粉体(無機質粉体1、2)、珪酸塩ナトリウム水
溶液、タルク(山陽クレー工業社製、タルク83、平均
粒子径;5μm)、マイカ(レプコ社製、コスコバイト
(白雲母)M−200、平均粒子径;60μm)、酸化
カルシウム(カルシード社製、200メッシュ通過粒
子)、ビニロン繊維(クラレ社製、繊維長;3mm)、
粘度調整水、オレイン酸ナトリウム(和光純薬社製)、
シリコーン系整泡剤(信越化学社製、F345)、ジメ
チルシリコーンオイル(信越化学社製)をハンドミキサ
ーで混合攪拌して、各種配合の均一なペーストを作製し
た。
【0048】しかる後に、該ペーストに、表1に示した
20重量%の過酸化水素水(三菱瓦斯化学社製、35重
量%を20重量%に希釈して使用)を所定量添加して、
約30秒間、混合・攪拌し、成形容器に流し込んで、放
置すると、徐々に発泡が起こり、約3分で発泡が完了し
た。発泡完結後、85℃、12時間、硬化加熱し、更
に、室温で24時間で乾燥し最終的に105℃で24時
間乾燥を行って、5種類の無機質多孔体A、B、C、
D、Eを得た。得られた無機質多孔体は、後述する評価
方法に基づいて、平均連続気孔径、かさ比重を測定し
て、表2に纏めた。
【0049】
【表2】
【0050】(3)無機質吸音材の作製と評価 上記(2)で得られた5種類の無機質多孔体A、B、
C、D、Eを直径100mm×高さ60mmの円柱に切
断した。しかる後に、表3、表4に示す様に、種々の有
機珪素化合物をイソプロパノールで10重量%に希釈し
て、その所定量を各無機質多孔体の表面に刷毛で塗布
し、室温で24時間乾燥し、最終的に105℃で24時
間、硬化、乾燥を行って、各種の無機質吸音材を作製し
た。得られた無機質吸音材は、後述する評価方法に基づ
いて、平均連続気孔径、かさ比重、平均吸音率、吸水
率、耐凍結融解性を測定して、表3、4に纏めた。
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】実施例5〜8、比較例8〜12 (1)無機質多孔体の脱アルカリ処理 上記の実施例1〜4、比較例1〜7の(2)で得られた
無機質多孔体A、B、C、Dを直径100mm×高さ6
0mmの円柱に切断して、それぞれ、pH4に調整した
塩酸1リッターに攪拌しながら浸漬し、24時間放置し
た。しかる後に、1リッターの純水に浸漬してよく洗浄
し、これを3回繰り返した後、105℃のオーブンで2
4時間放置、乾燥して、脱アルカリ処理を行った。
【0054】(2)無機質多孔体の作製 上記(1)で脱アルカリ処理された無機質多孔体を用意
し、しかる後に、表5、表6に示す様に、種々の有機珪
素化合物をイソプロパノールで10重量%に希釈して、
その所定量を各無機質多孔体の表面に刷毛で塗布し、室
温で24時間乾燥し、最終的に105℃で24時間、硬
化、乾燥を行って、各種の無機質吸音材を作製した。得
られた無機質吸音材は、後述する評価方法に基づいて、
平均連続気孔径、かさ比重、平均吸音率、吸水率、耐凍
結融解性を測定して、表5、6に纏めた。
【0055】
【表5】
【0056】
【表6】
【0057】評価方法 (a)連続気孔径 無機質多孔体から一辺が50mmの立方体を切り取り、
平面と両側面とを13倍に拡大した反射型顕微鏡写真を
撮影して行った。上記写真の上で、各面の稜線に平行な
互いに直交する二本の直線を引き、一本の直線に沿っ
て、任意の気孔膜から次の気孔膜を切る点までの距離を
個々に連続して50個測定し、更に、二本目の直線に就
いても同様な操作を行う。距離の合計を個数(100
個)で割つた値をこの面の連続気孔径と定義した。距離
の測定は、反射型顕微鏡のプレパラートに刻印したスケ
ールで測定・換算した。尚、本発明に使用した連続気孔
径の数値は、無機質多孔体の縦、横、高さ方向の連続気
孔径の平均値を使用した。
【0058】(b)かさ比重ρf 無機質多孔体を直径100×肉厚60mmの円柱に切断
して、その重量W0 を測定し、その体積V0 で除して算
出した。即ち、かさ比重ρf =W0 /V0
【0059】(c)吸水率WAR 無機質吸音材から、直径100×60mmの円柱の試料
を切断して、重量W0を測定し、しかる後に、水面下1
0mmに24時間浸漬し、表面に付着した水を濾紙で軽
く拭き取った後、重量Wを測定した。吸水前と吸水後の
重量差(W−W0 )を試料の気孔率Pで除して、体積%
で表示した。尚、試料の気孔率Pは、ヘリウムピクノメ
ーター(島津製作所社製)で、無機質吸音材の真比重ρ
m を測定し、下式より求めた。即ち、気孔率P=1−
(かさ比重ρf /真比重ρm ) 吸水率WAR=(W−W0 )/P
【0060】(d)平均吸音率 JIS A 1405に準じて、垂直入射吸音率を測定
し、直径100×高さ60mmの円柱の無機質吸音材試
料を肉厚25mmの鋼鉄の円板に密着させ、空気層がな
い状態で測定した。音の周波数は、400〜4000H
zの範囲で行い、表7に示される各周波数毎の垂直入射
吸音率aj を実測し、各周波数毎の加重kj を乗じて、
平均吸音率を下記の式に従って算出した。 平均吸音率=Σaj kj /Σkj
【0061】
【表7】
【0062】(e)耐凍結融解性 JIS A 1435に準じて、試料(無機質吸音材)
を空気中で凍結させた後、水中で融解させるテストを5
0サイクル継続して行った。テストを終了した試料を空
気中で乾燥させて、その外観を目視で観察した。
【0063】
【発明の効果】本発明の無機質吸音材は、上記のように
構成されているので、高度の吸音性を有した多孔体であ
りながら、優れた耐水性と耐凍結融解性(又は、耐凍結
破壊性)が付与されているので、建築分野に於いて、不
燃性の内装材、外装材として極めて好適に使用できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶質SiO2 −Al2 O3 系粉体、ア
    ルカリ金属珪酸塩、及び、水から製せられ、連続気孔径
    が0.05〜0.3mmである無機質多孔体に、下記の
    一般式〔1〕で示される有機珪素化合物が0.03〜
    0.1g/cm 2 塗布されていることを特徴とする無機
    質吸音材。 (R1 は炭素数1〜16のアルキル基、R2 は炭素数1
    〜5のアルキル基、nは1〜20の自然数)
  2. 【請求項2】 上記無機質多孔体を脱アルカリ処理後、
    一般式〔1〕で示される有機珪素化合物が0.01〜
    0.1g/cm2 塗布されていることを特徴とする請求
    項1記載の無機質吸音材。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013163612A (ja) * 2012-02-10 2013-08-22 Fuji Kagaku Kk 耐水性珪酸ソーダ発泡体及びその製造方法
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WO2023190909A1 (ja) * 2022-03-31 2023-10-05 株式会社ジェイエスピー ジオポリマー発泡体の製造方法

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