JPH1122224A - 変位体の落下防止装置 - Google Patents

変位体の落下防止装置

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JPH1122224A
JPH1122224A JP19200597A JP19200597A JPH1122224A JP H1122224 A JPH1122224 A JP H1122224A JP 19200597 A JP19200597 A JP 19200597A JP 19200597 A JP19200597 A JP 19200597A JP H1122224 A JPH1122224 A JP H1122224A
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Kinji Tsuboi
勤治 坪井
Katsunori Sasaki
勝則 佐々木
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Tokyu Car Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全性を低下させることなく製造費および運
転費用を削減でき、しかも、感電事故の危険も小さい、
変位体の落下防止装置を提供する。 【解決手段】 受け止め部材25と、作動媒介部材27
と、作動媒介部材制御装置33と、弾性部材37とを備
える。該弾性部材37は、所定の弾性を有する。該所定
の弾性は、受け止め部材25を受け止め待機姿勢に保持
せしめるとともに、作動媒介部材制御装置33により揺
動不能に固定された作動媒介部材27上で受け止め待機
姿勢に保持されている受け止め部材25に変位体3が上
から当接したときには圧縮され、且つ、作動媒介部材制
御装置33による固定状態が解除されている作動媒介部
材27上で受け止め待機姿勢に保持されている受け止め
部材25に変位体3が上から当接したときには作動媒介
部材27と受け止め部材25との間の相対的位置関係を
維持せしめ得る弾性である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の変位通路を
上下に変位するとともに所定の高さに保持される変位体
がその保持位置から落下することを防止する装置に関す
る。本発明は、例えば、前記変位体として車両を載置す
るパレットを備え、該パレットを所定の変位通路内で昇
降あるいは傾動させることにより、前記パレットとその
下方とに複数段に渡って車両を格納できるようにした駐
車装置に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】前記の如き駐車装置にあっては、所定の
高さに保持された前記パレットが不測に落下する危険が
予想される。
【0003】そこで、前記パレットが前記保持位置から
異常事態として不測に落下することを防止する装置の一
種として、次のような構成の落下防止装置が提供されて
いる。
【0004】該落下防止装置は、パレット受け止め部材
を備えている。該受け止め部材は、前記変位体の保持位
置の若干下方の前記変位通路内に突出して、前記変位体
の落下を食い止める。
【0005】ところで、前記受け止め部材は、前記パレ
ットが正常に下方へ変位する際には、その下方変位動作
の邪魔にならないように、前記パレットの前記変位通路
から退避しなければならない。そこで、前記受け止め部
材を、前記変位体の前記変位通路外に退避移動自在にせ
しめるとともに、可動鉄心と、該可動鉄心をその軸線方
向に進退移動せしめるソレノイドとからなるソレノイド
装置を用い、前記パレットが正常に下方へ変位する際に
は、前記可動鉄心の作動により前記受け止め部材を動か
して、前記変位通路から一時的に退避せしめるようにし
ていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の構
成では、前記可動鉄心の移動力によって前記受け止め部
材を前記変位通路から退避移動せしめるようにしていた
ので、前記ソレノイド装置として、ハイパワーで大型の
ものを使用しなければならなかった。すなわち、前記受
け止め部材は、前記パレットの重量と該パレット上の車
両の重量との合計重量を支えることができるように、鋼
材を用いて重厚に形成されている関係上、これを前記パ
レットの前記変位通路から強制的に退避移動させるため
には、大きな力を要するからである。
【0007】このため、コスト高を免れないほか、電力
消費量も多く(一般に200V電源)、感電事故の危険
も大きい等の問題があった。
【0008】本発明は、こうした事情に鑑みてなされた
もので、その解決しようとする課題は、安全性を低下さ
せることなく製造費および運転費用を削減でき、しか
も、感電事故の危険も小さい、変位体の落下防止装置を
提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明に係る変位体の落下防止装置は、所定の変位
通路を上下に変位するとともに所定の高さに保持される
変位体がその保持位置から落下することを防止する装置
であって、受け止め部材と、作動媒介部材と、作動媒介
部材制御装置と、弾性部材と、を備えている。
【0010】前記受け止め部材は、前記変位体の保持位
置の若干下方の前記変位通路内に突出し、前記変位通路
の外側にあるストッパに当接して前記変位体の落下を食
い止める。
【0011】前記作動媒介部材は、前記変位通路の外側
にある固定部に設けられてその下部側が前記変位通路か
ら離れる方向と該変位通路に近づく方向とに揺動自在で
あり、前記下部側で前記受け止め部材を前記変位体の前
記変位通路外に退避回動自在に支持する。
【0012】前記作動媒介部材制御装置は、前記作動媒
介部材を前記固定部に対して揺動不能に固定するととも
に、前記変位体が正常に下方変位するときに前記固定部
に対する前記作動媒介部材の固定状態を解除する。
【0013】前記弾性部材は、前記作動媒介部材と前記
受け止め部材との間に設けられていて、次の三つの要件
を同時に満足する大きさの弾性を有している。
【0014】第一に、前記作動媒介部材上における前記
受け止め部材の姿勢を、受け止め待機姿勢に保持せしめ
ることができる程度の弾性である。ここで、前記受け止
め部材の前記受け止め待機姿勢とは、前記変位通路内へ
突出し、且つ、前記作動媒介部材が前記変位通路から離
れる方向へ揺動するときに前記ストッパに当接すること
なく該ストッパを通過し得るような姿勢である。
【0015】第二に、前記作動媒介部材制御装置により
前記固定部に対して揺動不能に固定された前記作動媒介
部材上で前記受け止め待機姿勢に保持されている前記受
け止め部材に前記変位体が上から当接したときに、前記
受け止め部材に与えられる回動力により圧縮されて、該
受け止め部材が前記ストッパに当接することを許容し得
る程度の弾性である。
【0016】第三に、前記固定部に対する固定状態が解
除されている前記作動媒介部材上で前記受け止め待機姿
勢に保持されている前記受け止め部材に前記変位体が上
から当接したときに、前記受け止め部材に与えられる回
動力に抗して、前記作動媒介部材と前記受け止め部材と
の間の相対的位置関係を維持せしめることができる程度
の弾性である。
【0017】本発明に係る変位体の落下防止装置は、次
のように作動する。
【0018】前記変位体が前記保持位置にあるとき、前
記作動媒介部材は、前記作動媒介部材制御装置によっ
て、前記固定部に対して揺動不能に固定されている。こ
うした固定状態の前記作動媒介部材上において、前記受
け止め部材は、前記弾性部材のはたらきによって、前記
受け止め待機姿勢に保持されている。
【0019】ここで、異常事態として前記変位体が前記
保持位置から落下したとする。すると、前記変位体が前
記受け止め部材に当接してこれを下方へ回動させようと
し、前記弾性部材が前記受け止め部材と前記作動媒介部
材との間で圧縮されて、前記受け止め部材が前記ストッ
パに当接する。これにより、前記変位体の落下が食い止
められる。
【0020】一方、前記変位体が前記保持位置から正常
に下方変位するときには、前記作動媒介部材制御装置が
作動し、前記固定部に対する前記作動媒介部材の固定状
態を解除する。下方変位する前記変位体は、前記受け止
め待機姿勢に保持されている前記受け止め部材に当接し
てこれを下方へ回動させようとする。しかし、前記弾性
部材が前記第三の要件を満たす弾性を有しているので、
前記作動媒介部材上では前記受け止め部材は回動しな
い。このため、前記変位体の下方変位力は、前記受け止
め部材を介して前記作動媒介部材に伝わり、前記受け止
め部材が前記変位通路外へ離脱するように前記作動媒介
部材を前記変位通路から離れる方向に揺動せしめる。そ
して、前記変位体が通過すると、前記作動媒介部材は元
の位置に復帰して前記作動媒介部材制御装置の作用で前
記固定部に揺動不能に固定され、必然的に、前記受け止
め部材は前記受け止め待機姿勢に復帰する。
【0021】前記変位体が前記保持位置へ向って上方変
位するときには、前記受け止め部材は、前記変位体が下
から当接することにより前記作動媒介部材上で回動せし
められ、前記変位通路から退避する。前記変位体が通過
すると、前記受け止め部材は前記受け止め待機姿勢に復
帰する。
【0022】このように、本発明では、前記作動媒介部
材制御装置は、前記作動媒介部材を前記固定部に対して
揺動不能に固定し、必要に応じてその固定状態を解除せ
しめるためにのみ用いているので、例えば従来と同様に
ソレノイド装置を用いた場合でも、きわめて小型で消費
電力の少ないもの(例えば24V)を採用することがで
きる。よって、落下防止装置の製造費を低減できるほ
か、その運転費用を削減でき、しかも、前記落下防止装
置による感電事故の被害を小さくすることができる。も
っとも、前記作動媒介部材制御装置は、ソレノイド装置
に限るものではない。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
一実施形態を説明する。
【0024】図6および図7には、本発明の一実施形態
に係る変位体の落下防止装置を備えた機械の一例とし
て、地下格納タイプの二段駐車装置が示されている。
【0025】この駐車装置は、図6に示すように、車両
格納用ピット1と、該ピット1内で上限停止位置と下限
停止位置との間を上下に変位する、変位体としての昇降
体3と、を備えている。
【0026】前記ピット1は、地表面Sを掘削して、前
後方向に延びるようにほぼ直方体形状に形成されてい
る。前記ピット1の内部の左右側壁に沿って、例えば形
鋼材よりなる基礎支柱2a,2bが前後に二本ずつそれ
ぞれ立設されている。
【0027】四本の前記基礎支柱2a,2bの間には、
前記昇降体3が配設されている。該昇降体3は、それぞ
れ車両Cを載置し得る広さを有する平面視でほぼ長方形
の上段パレット4及び下段パレット5を、それらの左右
両側部においてそれぞれ前後二か所ずつ、適当長さの連
結柱6で上下に連結してなるものである。
【0028】前記昇降体3には、駆動源としての正逆回
転自在な減速機付モータ13によって、昇降駆動力が付
与される。該モータ13は、例えば、前記駐車装置の入
出庫口側に立設された操作盤21上の上昇操作用スイッ
チ22または下降操作用スイッチ23を入れることによ
り作動し、前記昇降体3が所定の上限停止位置および下
限停止位置に到達したとき、該昇降体3が図示しない上
限停止用リミットスイッチおよび下限停止用リミットス
イッチに当接することにより、前記モータ13は停止す
る。
【0029】前記昇降体3の昇降駆動機構は、例えば、
次のようになっている。
【0030】図7に示すように、前記下段パレット5の
前部及び後部の下面の左右両側対向位置には、それぞれ
前側吊上げ用スプロケット7及び後側吊上げ用スプロケ
ット8が軸支されている。前記前側吊上げ用スプロケッ
ト7と前記後側吊上げ用スプロケット8とには、それぞ
れ、前側吊上げ用チェーン9と後側吊上げ用チェーン1
0とが下側から巻き掛けられている。
【0031】前記ピット1の内部の一側の地上付近に
は、前後方向水平に延びる駆動軸12が設けられてい
る。該駆動軸12は、前記モータ13と駆動上連結され
ている。前記駆動軸12上には、前側巻上げ用スプロケ
ット14及び後側巻上げ用スプロケット15が固着され
ている。
【0032】前記吊上げ用チェーン9,10の各一端部
9a,10aは、前記ピット1の地上付近位置の固定部
(例えば、H形鋼よりなる横梁部材11)に連結されて
いる。一方、前記吊上げ用チェーン9,10の各他端部
9b,10b側は、前記巻上げ用スプロケット14,1
5に巻き掛けられている。
【0033】前記昇降体3の水平状態を維持せしめるた
めの周知のバランスチェーン16,17は、各一端部1
6a,17aが、地上付近の固定部(例えば、前記横梁
部材11)に連結され、一方、各他端部16b,17b
が、前記ピット1の底部付近の固定部18に連結されて
いる。そして、前記バランスチェーン16,17は、前
記昇降体3の前記下段パレット5の下面の左右両側に設
けたバランスチェーン用スプロケット19,20にたす
き掛けの状態で巻き掛けられている。
【0034】前記のような構成において、駐車装置の利
用者が、前記上昇操作用スイッチまたは下降操作用スイ
ッチを入れると、前記モータ13が正転方向又は逆転方
向に作動し、前記駆動軸12が正転方向又は逆転方向に
駆動される。その結果、前記巻上げ用スプロケット1
4,15が、前記吊上げ用チェーン9,10の他端部9
b,10b側を巻き取り又は巻き解きする。こうして、
前記昇降体3は、水平状態を実質的に維持したまま、前
記上限停止位置と前記下限停止位置との間を昇降する。
【0035】次に、本発明の一実施形態に係る変位体の
落下防止装置の構成を、図1および図2を参照して説明
する。図1は、本発明の一実施形態に係る変位体の落下
防止装置の正面図(図6のI−I矢視要部拡大図)、図
2は、図1のA矢視図である。
【0036】本発明の一実施形態に係る変位体の落下防
止装置は、前後左右四本の前記基礎支柱2a,2a,2
b,2bに対応してそれぞれ一つづつ、一つの前記昇降
体3について合計4つ、配設されている。
【0037】図1に示すように、前記各落下防止装置
は、受け止め部材としてのアーム25を備えている。該
アーム25は、例えば、前記吊上げ用チェーン9または
10が切れたりしたとき、前記基礎支柱2a,2bの一
部であるアームストッパ26に当接して、前記上昇停止
位置にある前記昇降体3を下から支えてその落下を食い
止める。
【0038】前記アーム25は、作動媒介部材27の下
部側に水平に支持されたアーム支軸28を中心として所
定の角度間を回動自在であり、これにより、前記昇降体
3の変位通路R内に突出自在且つそこから退避自在とな
っている。前記アーム25は、図示例では、その重心G
を前記アーム支軸28より前記昇降体3の前記変位通路
R側へ位置させることにより、自重によってその回動先
端部29側が弧を描いて下降するように付勢されている
が、このような構成に代えて、図示しない適宜のばね等
の付勢手段を用いることもできる。
【0039】ここで、前記作動媒介部材27について説
明する。該作動媒介部材27は、図示例では、細長い縦
長の鋼板からなり、その上部側において、固定部として
の前記各基礎支柱2a,2bに対して、主軸30により
軸支されている。該主軸30は、前記アーム支軸28と
平行に延びていて、前記作動媒介部材27は、前記主軸
30を中心として、その下部側が前記昇降体3の前記変
位通路Rから離れる方向と該変位通路Rに近づく方向と
に揺動自在となっている。
【0040】前記作動媒介部材27は、前記基礎支柱2
a,2bに沿って鉛直方向に延びた図1に示す状態を通
常状態としており、該通常状態を維持するように常時付
勢されている。図示例では、前記基礎支柱2a,2bと
の間に作動媒介部材付勢用ばね31を介装し、図1で見
て反時計回り方向に前記作動媒介部材27を付勢してい
る。そして、該作動媒介部材27は、その下部側が前記
基礎支柱2a,2bの一部である作動媒介部材ストッパ
32に当接することにより、前記通常状態を維持してい
る。
【0041】その他、前記作動媒介部材27を前記通常
状態に維持せしめる手段として、前記作動媒介部材の下
端部に適当なおもり(図示せず)を付ける等してもよ
い。
【0042】図2に示すように、前記作動媒介部材27
は、作動媒介部材制御装置33によって、前記基礎支柱
2a,2bに対して揺動不能に固定されている。前記作
動媒介部材制御装置33は、図面実施の形態では、可動
鉄心34と該可動鉄心34を作動せしめるソレノイド3
5とを備えたものとされ、前記可動鉄心34が前記作動
媒介部材27と前記基礎支柱2a,2bの一部とを貫通
するように可動鉄心付勢用ばね36によって図2で見て
左側に常時付勢されることにより、前記基礎支柱2a,
2bに対して前記作動媒介部材27を揺動不能に固定し
ている。そして、前記ソレノイド35に通電したときに
のみ、前記可動鉄心34が前記可動鉄心付勢用ばね36
の付勢力に抗して図2で見て右方向に移動し、前記基礎
支柱2a,2bに対する前記作動媒介部材27の固定状
態が解除されるようになっている。
【0043】前記アーム25は、前記上限停止位置にあ
る前記昇降体3の若干下方に配置されていて(図6参
照)、通常状態において、前記通常状態にある前記作動
媒介部材27上で、該作動媒介部材27との間に設けら
れた弾性部材37のはたらきによって、図1に実線で示
す受け止め待機姿勢に保持されている。ここで、前記ア
ーム27の受け止め待機姿勢とは、前記変位通路R内へ
突出し、且つ、前記作動媒介部材27の下部側が前記変
位通路Rから離れる方向へ揺動するときに前記アームス
トッパ26に当接することなく該アームストッパ26を
通過し得るような姿勢である。
【0044】図1に示すように、前記アーム25には、
前記アーム支軸28を中心とする円弧状のスリット38
が設けられていて、該円弧状スリット38には、前記作
動媒介部材27に突設された軸39が突入している。そ
して、該突軸39と前記円弧状スリット38の一端部3
8a(前記変位通路Rから遠い側の端部)との間に、前
記弾性部材37が介装されている。
【0045】該弾性部材37は、次の三つの要件を同時
に満足する大きさの弾性を有している。
【0046】第一に、前にも述べたように、前記作動媒
介部材27上における前記アーム25の姿勢を、前記受
け止め待機姿勢に保持せしめることができる程度の弾性
である。
【0047】第二に、前記作動媒介部材制御装置33に
より前記基礎支柱2a,2bに対して揺動不能に固定さ
れた前記作動媒介部材27上で前記受け止め待機姿勢に
保持されている前記アーム25に前記昇降体3が上から
当接したときに、前記アーム25に与えられる回動力に
より圧縮されて、該アーム25が前記アームストッパ2
6に当接することを許容し得る程度の弾性である。
【0048】第三に、前記基礎支柱2a,2bに対する
固定状態が解除されている前記作動媒介部材27上で前
記受け止め待機姿勢に保持されている前記アーム25に
前記昇降体3が上から当接したときに、前記アーム25
に与えられる回動力に抗して、前記作動媒介部材27と
前記アーム25との間の相対的位置関係を維持せしめる
ことができる程度の弾性である。
【0049】前記アーム25は、前記受け止め待機姿勢
にあるときに、前記昇降体3の前記変位通路Rの外側か
ら内側へ向って滑らかに上向きに延びる傾斜面40を備
えている。前記昇降体3が上方へ変位するとき、該昇降
体3は前記アーム25の前記傾斜面40に下から当接す
る。そして、上方へ変位する前記昇降体3は、前記傾斜
面40を擦り上げるようにして前記通常状態にある前記
作動媒介部材27上で前記アーム25を回転させ、前記
変位通路Rから前記アーム25を押し出す。前記昇降体
3の上方への通過後、前記アーム25は再び前記変位通
路R内に突出して前記受け止め待機姿勢で停止する。
【0050】次に、本実施形態に係る変位体の落下防止
装置の動作を、図3ないし図5を参照して説明する。
【0051】前記昇降体3が前記上限停止位置にあると
き、前記作動媒介部材27は前記通常状態にあり、且
つ、前記作動媒介部材制御装置33によって、前記基礎
支柱2a,2bに対して揺動不能に固定されている。こ
うした固定状態の前記作動媒介部材27上において、前
記アーム25は、前記弾性部材37のはたらきによっ
て、前記受け止め待機姿勢に保持されている。この状態
は、図1に実線で示した通りである。
【0052】ここで、異常事態として前記昇降体3が前
記上限停止位置から落下したとする。すると、図3に示
すように、前記昇降体3が前記アーム25に当接してこ
れを下方へ回動させようとし、前記弾性部材37が前記
アーム25の前記円弧状スリット38の前記一端部38
aと前記作動媒介部材27の前記突軸39との間で圧縮
されて、前記アーム25が前記アームストッパ26に当
接する。これにより、前記昇降体3の落下が食い止めら
れる。
【0053】一方、前記昇降体3が前記上限停止位置か
ら正常に下方変位するときには、前記作動媒介部材制御
装置33を構成する前記ソレノイド35に通電されて前
記可動鉄心34が作動し、前記基礎支柱2a,2bに対
する前記作動媒介部材27の固定状態を解除する。下方
変位する前記昇降体3は、前記受け止め待機姿勢に保持
されている前記アーム25に当接してこれを下方へ回動
させようとする。しかし、前記弾性部材37が前記第三
の要件を満たす弾性を有しているので、前記作動媒介部
材27上では前記アーム25は回動しない。このため、
前記昇降体3の下方変位力は、前記アーム25と前記弾
性部材37とを介して前記作動媒介部材27に伝わり、
図4に示すように、前記アーム25が前記変位通路R外
へ離脱するように前記作動媒介部材27を前記変位通路
Rから離れる方向に揺動せしめる。そして、前記昇降体
3が下方へ通過すると、前記作動媒介部材付勢用ばね3
1のはたらきで前記作動媒介部材27は通常状態に復帰
する。その後、前記作動媒介部材制御装置33を構成す
る前記ソレノイド35への通電が停止し、前記可動鉄心
付勢用ばね36のはたらきで前記可動鉄心34が前記作
動媒介部材27を前記基礎支柱2a,2bに対して揺動
不能に固定する。
【0054】なお、前記下降操作用スイッチ23を入れ
たときに前記ソレノイド35に通電され、図示しない前
記下限停止用リミットスイッチに前記昇降体3が当接し
たときに前記ソレノイド35への通電が停止するよう
に、前記各スイッチと前記作動媒介部材制御装置33と
を接続しておけば好適である。
【0055】前記昇降体3が前記上限停止位置へ向って
上方変位するときには、前記アーム25の前記傾斜面4
0に前記昇降体が下から当接する。これにより、図5に
示すように、前記アーム25は通常状態にある前記作動
媒介部材27上で回動せしめられ、前記変位通路Rから
退避する。前記昇降体3が上方へ通過すると、前記アー
ム25は自重により前記受け止め待機姿勢に復帰する。
【0056】このように、本実施形態では、前記作動媒
介部材制御装置33は、前記作動媒介部材27を前記基
礎支柱2a,2bに対して揺動不能に固定し、前記昇降
体3が正常に下方変位する際に前記作動媒介部材27の
固定状態を解除せしめるためにのみ用いているので、例
えば、従来と同様にソレノイド装置を用いた場合でも、
きわめて小型で消費電力の少ないものを採用することが
できる。よって、落下防止装置の製造費を低減できるほ
か、その運転費用を削減でき、しかも、前記落下防止装
置による感電事故の被害を小さくすることができる。
【0057】特に、図6および図7に示したように、一
機当り前後左右で合計四つの落下防止装置を要する駐車
装置に対して適用すれば、駐車装置全体の製造費および
運転費用について、より大きな節約効果が得られる。
【0058】なお、本実施形態では、前記昇降体3を水
平状態のままで昇降させる形式の駐車装置を例に挙げて
落下防止装置の一例を説明したが、本発明に係る変位体
の落下防止装置は、車両を載置するパレットをその一端
側を中心として傾動させる形式の駐車装置にも適用でき
るほか、上下に変位するとともに所定の高さに保持され
る変位体を備えた機械について広く適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る変位体の落下防止装
置の正面図(図6のI−I矢視要部拡大図)である。
【図2】図1のA矢視図である。
【図3】図1に示した落下防止装置の動作説明図であ
る。
【図4】図1に示した落下防止装置の動作説明図であ
る。
【図5】図1に示した落下防止装置の動作説明図であ
る。
【図6】本発明の一実施形態に係る変位体の落下防止装
置を備えた機械の一例としての駐車装置の概略側面図で
ある。
【図7】図6に示した駐車装置の昇降機構を示す説明図
である。
【符号の説明】
3 変位体 2a,2b 基礎支柱(固定部) 25 アーム(受け止め部材) 26 アームストッパ 27 作動媒介部材 33 作動媒介部材制御装置 37 弾性部材 R 変位通路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の変位通路を上下に変位するととも
    に所定の高さに保持される変位体がその保持位置から落
    下することを防止する装置であって、 前記変位体の保持位置の若干下方の前記変位通路内に突
    出し、前記変位通路の外側にあるストッパに当接して前
    記変位体の落下を食い止める受け止め部材と、 前記変位通路の外側にある固定部に設けられてその下部
    側が前記変位通路から離れる方向と該変位通路に近づく
    方向とに揺動自在であり、前記下部側で前記受け止め部
    材を前記変位体の前記変位通路外に退避回動自在に支持
    する作動媒介部材と、 前記作動媒介部材を前記固定部に対して揺動不能に固定
    するとともに、前記変位体が正常に下方変位するときに
    前記固定部に対する前記作動媒介部材の固定状態を解除
    する作動媒介部材制御装置と、 前記作動媒介部材と前記受け止め部材との間に設けられ
    て、前記作動媒介部材上における前記受け止め部材の姿
    勢を、前記変位通路内へ突出し且つ前記作動媒介部材が
    前記変位通路から離れる方向へ揺動するときに前記受け
    止め部材が前記ストッパに当接することなく該ストッパ
    を通過し得る受け止め待機姿勢に保持せしめるととも
    に、前記作動媒介部材制御装置により前記固定部に対し
    て揺動不能に固定された前記作動媒介部材上で前記受け
    止め待機姿勢に保持されている前記受け止め部材に前記
    変位体が上から当接したときには、前記受け止め部材に
    与えられる回動力により圧縮されて該受け止め部材が前
    記ストッパに当接することを許容し、且つ、前記固定部
    に対する固定状態が解除されている前記作動媒介部材上
    で前記受け止め待機姿勢に保持されている前記受け止め
    部材に前記変位体が上から当接したときには、前記受け
    止め部材に与えられる回動力に抗して前記作動媒介部材
    と前記受け止め部材との間の相対的位置関係を維持せし
    め得る弾性を有する弾性部材と、 を備えてなる、変位体の落下防止装置。
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