JPH11223554A - 温度測定装置 - Google Patents

温度測定装置

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JPH11223554A
JPH11223554A JP2446998A JP2446998A JPH11223554A JP H11223554 A JPH11223554 A JP H11223554A JP 2446998 A JP2446998 A JP 2446998A JP 2446998 A JP2446998 A JP 2446998A JP H11223554 A JPH11223554 A JP H11223554A
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JP
Japan
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measured
radiation
temperature
lens
reflection
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JP2446998A
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English (en)
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Hidekazu Tamaoki
英一 玉置
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非接触による精度の高い温度測定が行える温
度測定装置を提供する。 【解決手段】 ガルバノメータミラー20、集光レンズ
30および反射鏡40は協働して光ファイバ51上端を
1つの焦点とし、それと光学的に共役な点を被温度測定
物OBの下面を鏡面とした場合の反射板10の虚像位置
VIの近傍に位置させる。さらに、ガルバノメータミラ
ー20は光ファイバ51上端と光学的に共役な点を反射
板10の反射面10a内と貫通孔10b内との間で切替
える。このような光学的に共役な点の切替えのそれぞれ
の状態において熱放射の放射量を放射温度計50により
測定し、それらをもとに被温度測定物OBの温度を算出
するので、精度の高い非接触による温度測定が行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、熱放射を基に被
温度測定物の温度を測定する温度測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、被温度測定物と非接触でその
温度を測定する温度測定装置では、被温度測定物からの
直接または間接的な熱放射の放射量を捉えて、それをも
とに被温度測定物の温度を測定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、そのような
放射量から被温度測定物の温度を求めるためにはその放
射率の値を知る必要があり、そのため従来の装置では予
め被温度測定物の放射率を求めておき、それを用いてそ
の温度を算出しているが、その放射率は被測定物の材質
(性質)やその表面状態により異なるため、材質(性
質)が互いに異なる複数の被温度測定物の温度測定を行
う際に、各被測定物の正確な放射率を求めることができ
ず、その温度測定結果は精度の低いものとなっていた。
【0004】この発明は、従来技術における上述の問題
の克服を意図しており、非接触による精度の高い温度測
定が行える温度測定装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明の請求項1に記載の装置は、熱放射を基に
被温度測定物の温度を測定する温度測定装置であって、
被温度測定物に対向するとともに、第1の反射率を有す
る第1反射領域と第2の反射率を有する第2反射領域と
を備えた反射板と、反射板の側において被温度測定物か
らの熱放射の放射量を測定する放射量測定手段と、被温
度測定物と放射量測定手段の受光部との間において、被
温度測定物の反射板に対向した面が仮想的に鏡面である
とした場合の受光部と光学的に共役な位置をほぼ反射板
上に位置させる光学系と、放射量測定手段により得られ
た放射量の測定結果をもとに被温度測定物の温度を検出
する温度算出手段と、を備え、さらに、光学系が放射量
測定手段の受光部と共役な位置を反射板における第1反
射領域と第2反射領域との間で切替える放射経路切替え
手段を備える。
【0006】また、この発明の請求項2に記載の装置
は、請求項1に記載の温度測定装置であって、反射板に
おける第1反射領域および第2反射領域のうちの一方が
反射板を貫通する貫通孔であり、他方が貫通孔以外の反
射面であることを特徴とする。
【0007】また、この発明の請求項3に記載の装置
は、請求項2に記載の温度測定装置であって、放射経路
切替え手段がガルバノメータミラーであることを特徴と
する。
【0008】また、この発明の請求項4に記載の装置
は、請求項2に記載の温度測定装置であって、放射経路
切替え手段が、放射量測定手段の受光部に熱放射を集光
するレンズと、レンズをその光軸にほぼ垂直な面内で移
動させるレンズ移動手段と、を備えるものであることを
特徴とする。
【0009】また、この発明の請求項5に記載の装置
は、請求項4に記載の温度測定装置であって、レンズ移
動手段が、レンズを保持するレンズ保持手段と、レンズ
保持手段をレンズの光軸と離隔した位置を中心としてレ
ンズの光軸に垂直な面内で回転する回転手段と、を備え
るものであることを特徴とする。
【0010】さらに、この発明の請求項6に記載の装置
は、請求項4に記載の温度測定装置において、放射経路
変更手段が、レンズを複数備えるものであって、レンズ
移動手段が、複数のレンズをそれぞれの光軸が平行で、
かつそれぞれ半径の異なる同心円周上に保持するレンズ
保持手段と、半径の異なる同心円周の中心を軸として光
軸に垂直な面内でレンズ保持手段を回転する回転手段
と、を備えるものであることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】<1.発明の原理>各実施の形態
の説明の前に、以下においてこの発明の温度測定の原理
について説明していく。
【0012】一般に、不透明(透過率が「0」)の物体
が熱平衡状態にある場合には、キルヒホッフの法則によ
り以下の関係式が成り立つ。
【0013】
【数1】
【0014】ここで、ρおよびεはそれぞれ被温度測定
物の反射率および放射率を表わす「1」以下の正の値を
とる。
【0015】以下、このような被温度測定物からの熱放
射をもとにその温度を測定する場合について説明する。
【0016】図1はこの発明の温度測定の原理を説明す
るための図である。図示のように、この発明では反射板
の近くにそれに対向して被温度測定物を保持する。そし
て、その下方には放射量を測定するための放射量測定手
段が設けられている。
【0017】黒体の温度Tにおける熱放射の放射量をL
b(T)と表わすと、放射率εの被温度測定物からの直
接の熱放射の放射量はεLb(T)で表わされる。さら
に、その熱放射は反射板により反射されると、その放射
量は反射板の反射率Rを用いてRεLb(T)と表わさ
れる熱放射となり、被温度測定物に向かう。さらに、そ
の熱放射は再び反射板により反射されると、その放射量
は数1の式を用いてεR(1−ε)Lb(T)となる。
このようにして、順次、被温度測定物と反射板との間で
多重反射を繰り返していくと、反射板側で受ける被温度
測定物からの見かけの放射量Ieffは初項εLb(T)、
公比R(1−ε)(>1)の無限等比級数として表わさ
れるため、次式となる。
【0018】
【数2】
【0019】ただし、ここで見かけの放射率εeffは次
式で与えられる。
【0020】
【数3】
【0021】したがって、反射板の反射率Rおよび被温
度測定物の放射率εが既知であれば、見かけの放射量I
effを測定することにより数2および数3の式から被温
度測定物の温度Tは求められるはずであるが、実際には
反射板の反射率Rおよび被温度測定物の放射率εは、様
々な要因により異なる値をとるものであり、とりわけ、
被温度測定物の放射率εはその材質および表面状態に大
きく依存するため、これを予め測定しておいて、数3の
式に用いると正確な被温度測定物の温度Tが得られな
い。
【0022】すなわち、数3の式を代入した数2の式に
おいて未知数は被温度測定物の温度Tと放射率εの2つ
となるため、この式のみからでは被温度測定物の温度T
は一意に求められない。そこで、この発明では反射板に
反射率の異なる2つの領域を設け、それぞれの領域(そ
れらの反射率R1,R2)における多重反射後の熱放射
に対して数3の式を適用し、上記2つの未知数に対して
それら2式を連立して被温度測定物の温度Tを求めるこ
とによって温度測定の精度を高めている。すなわち、2
種の見かけの放射量I1,I2を求める式は次式となる。
【0023】
【数4】
【0024】
【数5】
【0025】また、数4および数5の式から黒体の放射
量Lb(T)を消去して被温度測定物の放射率εについ
て解くと次式となる。
【0026】
【数6】
【0027】そして、図1に示すように、この発明の装
置では放射経路変更手段(図1ではガルバノメータミラ
ーを図示)により、反射板における反射率の異なる各領
域により多重反射を受けた熱放射を個別に放射量測定手
段に導くことにより、それぞれの見かけの放射量I1お
よびI2を測定し、それとともに予め測定しておいた反
射率R1およびR2を数6の式に用いて放射率εを求め、
さらにそれを数4または数5に用いて黒体の放射量Lb
(T)を求める。そして、それをもとに予め知られてい
る黒体の放射量Lb(T)の温度分布を基に被温度測定
物の温度Tを求める。
【0028】ただし、数4および数5の式は反射板の反
射率R1またはR2がほぼ「0」の場合にも成立するもの
となっている。すなわち、反射板における反射面と異な
る反射率を有する領域として貫通孔を備える場合には、
その付近における被温度測定物からの熱放射は反射され
ることなく貫通孔に入射するため、多重反射は発生せ
ず、したがって、その際の放射量は前述のようにほぼε
Lb(T)となるものと考えられるが、数4においてR1
=0(または数5においてR2=0)としても、その結
果はεLb(T)となり、したがって数4および数5は
こういった場合も含んだものとなっている。
【0029】<2.第1の実施の形態>以下、第1の実
施の形態について図面に基づいて説明する。
【0030】<<2−1.機構的構成>>図2はこの発
明の第1の実施の形態である温度測定装置の機構的構成
を示す図である。以下、図2を用いて、この温度測定装
置の機構的構成について説明していく。
【0031】図示のようにこの温度測定装置1は反射板
10、ガルバノメータミラー20、集光レンズ30、反
射鏡40および放射温度計50を備えている。
【0032】反射板10はその上面が反射率の高い反射
面10aとして形成され、温度測定の際には、その上面
が被温度測定物OBに対向するように設置される。
【0033】なお、反射板10には貫通孔10bが設け
られており、貫通孔10bは反射板10の反射面10a
と反射率が異なる領域、より詳細には反射率Rがほぼ
「0」の領域となっているとともに、この貫通孔10b
を通じて熱放射が後述の光ファイバ51上端に達するた
めの放射経路としても機能するものとなっている。
【0034】ガルバノメータミラー20は図示のように
軸回りに回動自在に設けられており、集光レンズ30に
向けて反射する熱放射(反射板10との間の多重反射後
の放射も含む)の放射元の方向を変化させる。集光レン
ズ30は反射鏡40を介してガルバノメータミラー20
からの熱放射を放射温度計50の光ファイバ51の上端
に集光する。
【0035】ここで、ガルバノメータミラー20、集光
レンズ30および反射鏡40よりなる光学系は協働して
光ファイバ51上端を1つの焦点とし、それと光学的に
共役な点(「光学的に共役な位置」に相当)を被温度測
定物OBの下面(反射板10に対向した面)が仮想的に
鏡面であるとした場合の反射板10の上面(被温度測定
物OBに対向した面)近傍に位置させるように調整され
ている。換言すれば、被温度測定物OBの測定面に関し
て、反射板10の反射面10aと光学的に面対称な仮想
面の近傍に上記の共役点がある。
【0036】さらに、上記光学系は、ガルバノメータミ
ラー20のミラー面の回動動作によって光ファイバ51
上端と光学的に共役な点が反射板10の貫通孔10b内
の位置CP1にある状態と、反射板10の反射面10a
(上面)内の位置CP2にある状態との間で切替える
(以下、この切替えを「放射経路切替え」という)放射
経路切替え部として機能する。
【0037】これは、言い換えると被温度測定物OBの
下面が仮想的に鏡面であるとした場合の虚像空間内での
光ファイバ51上端と光学的に共役な点を反射板10の
虚像位置VIの近傍に位置させ、その虚像空間内での光
ファイバ51上端と光学的に共役な点を、反射板10の
上記虚像位置VIのうち貫通孔10bの虚像位置VI1
内にある状態とその他の反射板10の反射面10aの虚
像位置VI2にある状態との間で切替え可能ということ
である。
【0038】放射温度計50は内部に、その上端が受光
部として機能する光ファイバ51と、センサ部52と、
図示しないCPUおよびメモリ等を備えた演算部53と
を備えており、熱放射をもとに、反射板10の各部の反
射率や被温度測定物OBの温度Tを求める。
【0039】光ファイバ51は上端に入射する熱放射を
センサ部52に導光する。センサ部52は熱放射を捉
え、その放射量I1,I2を示す電気信号を生成し演算部
53に送る放射量測定手段として機能する。
【0040】演算部53はセンサ部52から送られた放
射量I1,I2や予め記憶している検量用物体の放射率ε
を示す電気信号をもとに、被温度測定物OBの温度Tや
反射板10の各部の反射率R1,R2を表わす信号を生成
する温度算出手段として機能する。
【0041】<<2−2.測定手順>>以下において、
第1の実施の形態における温度測定装置1による被温度
測定物OBの温度測定について説明する。
【0042】まず、作業者はこの装置の校正作業を行
う。すなわち、作業者が、熱電対等が取り付けられた放
射率が既知の検量用物体をこの装置の反射板10の反射
面10aに対向するように(図2の被温度測定物OBの
代わりに)設置する。
【0043】そして、この装置を起動すると、放射温度
計50により放射量I1,I2および熱電対により検量用
物体の温度Tが測定される。これらのうち、放射量I
1,I2の検出は、以下のように行われる。すなわち、放
射温度計50は捉えた熱放射の放射量信号を時系列的に
メモリに記録していく。すると、得られる放射量信号は
ガルバノメータミラー20による放射経路切替え動作と
同期した周期的な(正弦波のような)波形を示す。CP
Uは、それに対してピーク検出を行い、その信号の極大
値を光ファイバ51上端と光学的に共役な点が前述の位
置CP2にある状態での多重反射後の熱放射の放射量と
し、逆に放射量信号の極小値を前述の位置CP1にある
状態での放射量として検出する。
【0044】そして、得られた検量用物体の温度Tおよ
び放射量I1,I2の測定値と予めメモリに記憶されてい
た既知の放射率εの値が前述の数4および数5の式に代
入され反射率R1,R2が求められ、放射温度計50のメ
モリに記憶される。
【0045】つぎに、作業者が検量用物体を除去し、代
わりに被温度測定物OBを上記と同様にこの装置に取り
付ける。
【0046】そして、再度この装置を起動すると上記と
同様にして放射量I1,I2が測定され、それらの測定値
と上記校正作業によって求められていた反射率R1およ
びR2が数6の式に用いられ、そのタイミングでの被温
度測定物OBの放射率εが求められ、さらにその放射率
εと放射量I1,I2、反射板10の反射率R1およびR2
を数4または数5に用いることによって被温度測定物O
Bの温度Tが求められる。
【0047】さらに、放射温度計50は、それらととも
に予め記憶されている反射板10の各部の反射率R1,
R2とを前述のように数6の式に用いて放射率εを求
め、それを数4または数5の式に用いることによって被
温度測定物OBの温度Tを算出し、第1の実施の形態に
おける被温度測定物OBの温度測定を終了する。
【0048】以上、説明したように第1の実施の形態に
よれば、ガルバノメータミラー20により、被温度測定
物OBの測定面を鏡面とした場合の光ファイバ51上端
と光学的に共役な位置を反射板10における反射面10
aと貫通孔10bとの間で切替えることができるので、
それぞれの状態での放射量I1,I2の測定値に基づい
て、被温度測定物OBの放射率を求めつつ被温度測定物
OBの温度を求めることにより、1つの放射量測定値と
予め測定しておいた被温度測定物OBの放射率とに基づ
いて温度測定を行う場合に比べて、非接触による精度の
高い温度測定を行うことができる。
【0049】また、反射面10aと反射率の異なる領域
を反射板10を貫通する貫通孔10bとしているため、
容易かつ安価に反射板10を形成することができる。
【0050】<3.第2の実施の形態>以下、第2の実
施の形態について図面に基づいて説明していく。
【0051】図3は第2の実施の形態である温度測定装
置2の断面図である。第2の実施の形態では第1の実施
の形態においてガルバノメータミラー20、集光レンズ
30、反射鏡40を含めた光学系を集光レンズ30のみ
とし、放射経路変更手段およびレンズ移動手段として超
音波モータ60のロータ61に集光レンズ30を設けた
ものとしている。
【0052】図4は超音波モータ60のロータ61の平
面図である。図示のように集光レンズ30はレンズ保持
手段の機能を果たすロータ61の回転中心RCに対して
わずかに偏芯して設けられており、ロータ61が集光レ
ンズ30の光軸に垂直な面内で回転することにより集光
レンズ30がその面内で移動するようになっており、よ
り詳細には集光レンズ30は最大でレンズ移動距離Δx
だけ水平方向に移動するものとなっている。これによ
り、以下のように十分な放射経路切替えが可能となって
いる。
【0053】図5は集光レンズ30の水平方向の偏位に
よる放射経路切替えの状況を示す図である。図示のよう
に光ファイバ51の上端と光学的に共役な点は、集光レ
ンズ30が第1位置LP1に位置する際には、被温度測
定物OBの下面を鏡面とした場合に反射板10の貫通孔
10b内の位置CP1(虚像空間で考える場合には虚像
位置VI1)にあり、逆に集光レンズ30が第2位置L
P2に位置する際には反射板10の反射面10a内の位
置CP2(虚像空間で考える場合には虚像位置VI2)
にあるものとなっている。
【0054】なお、光ファイバ51の上端断面の内径
r、レンズ移動距離Δx、光ファイバ51上端と集光レ
ンズ30との距離S1および集光レンズ30と被温度測
定物OBの下面による反射板10の虚像位置VIとの距
離S2が以下に示す条件を満足するように形成されてい
るために、第2の実施の形態でも第1の実施の形態と同
様に、光ファイバ51上端と光学的に共役な点が反射板
10の貫通孔10b内の位置CP1にある状態と、反射
板10の反射面10a内の位置CP2にある状態との間
で切替える放射経路切替えが確実に行えるものとなって
いる。
【0055】以下に、その条件を示す。まず、仮想的に
反射板10の虚像位置VIにおける集光レンズ30によ
る光ファイバ51の上端の断面の像を考える。そして、
集光レンズ30がレンズ移動距離Δxだけ離れた状態の
それぞれによる上記の光ファイバ51の上端の断面の像
が互いに重なり合わなければ、放射経路切替えが確実に
行える。以下、そのための条件式を求める。
【0056】集光レンズ30の水平移動による光ファイ
バ51の上端と光学的に共役な点の水平方向の共役点移
動距離Dと集光レンズ30のレンズ移動距離Δxとの関
係は幾何学的関係からほぼ次式で与えられる。
【0057】
【数7】
【0058】また、図5より、集光レンズ30の倍率は
S2/S1で与えられるから、光ファイバ51上端の断
面の内径(直径)をdと表わすと、その虚像位置VIに
おける像の内径はS2d/S1となるから、これが上記
共役点移動距離D以下であればよい。したがって、求め
る理想的な条件式は次式となる。
【0059】
【数8】
【0060】ただし、この条件式はセンサ52で捉える
熱放射の放射量の最大値と最小値が最も異なるようにす
るための条件式であって、必ずしもこの条件式を満たさ
なければ放射経路切替えが行えないわけではない。
【0061】また、これら以外の機構的構成は第1の実
施の形態と同様であり、温度測定も放射経路切替えを超
音波モータ60の回転により集光レンズ30を水平移動
することにより行うこと以外は第1の実施の形態と同様
である。したがって、第2の実施の形態でも第1の実施
の形態と同様の効果を有するのに加えて、1枚の集光レ
ンズ30を移動させることにより、放射経路切替えを行
うことができるので、複数の集光レンズ30を必要とす
る後述の第3の実施の形態のような装置に比べて容易か
つ安価に装置を製作することができる。
【0062】<4.第3の実施の形態>以下、第3の実
施の形態について図面に基づいて説明していく。
【0063】図6は第3の実施の形態である温度測定装
置3の断面図である。第2の実施の形態では放射経路変
更手段およびレンズ移動手段として超音波モータ60の
ロータ61に集光レンズ30を設けていたのに対し、第
3の実施の形態ではその代わりに、モータ70と、その
回転軸71に取り付けられ、集光レンズ30を保持する
円盤状のレンズ保持部材80とを備えている。
【0064】図7はこの装置におけるレンズ保持部材8
0の平面図である。図示のように第3の実施の形態の装
置のレンズ保持部材80は6個の集光レンズ30を、互
いに半径の異なる同心の円周C1,C2上に備えるもの
となっている。そして、各集光レンズ30の位置する円
周C1,C2の半径は互いにレンズ移動距離Δxだけ異
なるものとなっている。このような構成のもとに、レン
ズ保持部材80を円周C1,C2の中心を軸として集光
レンズ30の光軸に垂直な面内においてモータ70によ
り回転することによって、光ファイバ51上方を通過す
る際に各集光レンズ30は交互にレンズ移動距離Δxだ
け水平方向にずれることになる。このような動作によ
り、あたかも1つの集光レンズ30が光ファイバ51上
方において移動する第2の実施の形態と同様の状況とな
り、第3の実施の形態の装置でも第2の実施の形態の装
置と同様に放射経路切替えが可能となっている。
【0065】また、上記以外の機構的構成は第1の実施
の形態と同様であり、各部の長さは数8の条件式を満た
すものとなっている。また、温度測定は放射経路切替え
をモータ70の回転により集光レンズ30を水平移動し
て切替えることにより行うこと以外は第1の実施の形態
と同様である。したがって、第3の実施の形態でも第1
の実施の形態と同様の効果を有する。
【0066】<5.変形例>上記の第1〜第3の実施の
形態の温度測定装置では、反射板10の反射面10aと
反射率の異なる領域として貫通孔10bを備えるものと
したが、この発明はこれに限られず、貫通孔10bの代
わりにハーフミラーを設け、それにより異なる放射量I
1,I2を測定するものとしてもよい。
【0067】また、上記第1〜第3の実施の形態では発
明の原理の項で説明したように、数6の式から被温度測
定物OBの放射率εを求め、それを用いて被温度測定物
OBの温度を求めたが、放射率εを求めないで数4およ
び数5の式から放射率εを消去し、直接、放射量I1お
よびI2から温度Tを求めてもよい。
【0068】また、放射経路変更手段として上記第1の
実施の形態ではガルバノメータミラーを用い、第2およ
び第3の実施の形態では集光レンズをその光軸と垂直な
平面内で移動させる機構を用いたが、この発明はこれに
限られず、ガルバノメータミラーの代わりにレゾナント
スキャナ、ペンタプリズム、モノゴンミラーやポリゴン
ミラー等を用いることもできる。
【0069】さらに、上記第1〜第3の実施の形態では
光ファイバ51上端に熱放射を集光させるために集光レ
ンズ30を用いたが、この発明はこれに限られず、凹面
鏡等のその他の集光手段を用いてもよい。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請
求項5の発明によれば、放射経路切替え手段により、被
温度測定物の反射板に対向した面が仮想的に鏡面である
とした場合の放射量測定手段の受光部と光学的に共役な
位置を反射板における第1の反射率を有する第1反射領
域と第2の反射率を有する第2反射領域との間で切替え
ることができるので、それぞれの状態での放射量の測定
値に基づいて被温度測定物の温度を測定することによ
り、1つの測定値に基づいて温度測定を行う場合に比べ
て、非接触による精度の高い温度測定を行うことができ
る。
【0071】さらに、請求項2の発明によれば、反射板
における第1反射領域および第2反射領域のうちの一方
が反射板を貫通する貫通孔であるため、容易かつ安価に
反射板を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の温度測定の原理を説明するための図
である。
【図2】第1の実施の形態である温度測定装置の機構的
構成を示す図である。
【図3】第2の実施の形態である温度測定装置の断面図
である。
【図4】第2の実施の形態における超音波モータのロー
タの平面図である。
【図5】集光レンズの水平方向の偏位による放射経路切
替えの状況を示す図である。
【図6】第3の実施の形態である温度測定装置の断面図
である。
【図7】第3の実施の形態におけるレンズ保持部材の平
面図である。
【符号の説明】
1〜3 温度測定装置 10 反射板 10a 反射面(第1反射領域または第2反射領域) 10b 貫通孔(第1反射領域または第2反射領域) 20 ガルバノメータミラー(放射経路切替え部) 30 集光レンズ 50 放射温度計 51 光ファイバ(受光部) 52 センサ部(放射量測定手段) 53 演算部(温度算出手段) 60 超音波モータ 61 ロータ(レンズ保持手段) 70 モータ(回転手段) 80 レンズ保持部材 OB 被温度測定物

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱放射を基に被温度測定物の温度を測定
    する温度測定装置であって、 被温度測定物に対向するとともに、第1の反射率を有す
    る第1反射領域と第2の反射率を有する第2反射領域と
    を備えた反射板と、 前記反射板の側において前記被温度測定物からの熱放射
    の放射量を測定する放射量測定手段と、 被温度測定物と前記放射量測定手段の受光部との間にお
    いて、前記被温度測定物の前記反射板に対向した面が仮
    想的に鏡面であるとした場合の前記受光部と光学的に共
    役な位置をほぼ前記反射板上に位置させる光学系と、 前記放射量測定手段により得られた放射量の測定結果を
    もとに被温度測定物の温度を検出する温度算出手段と、
    を備え、さらに、 前記光学系が前記放射量測定手段の前記受光部と共役な
    位置を前記反射板における前記第1反射領域と前記第2
    反射領域との間で切替える放射経路切替え手段を備える
    ことを特徴とする温度測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の温度測定装置であっ
    て、 前記反射板における前記第1反射領域および前記第2反
    射領域のうちの一方が前記反射板を貫通する貫通孔であ
    り、他方が前記貫通孔以外の反射面であることを特徴と
    する温度測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の温度測定装置であっ
    て、 前記放射経路切替え手段がガルバノメータミラーである
    ことを特徴とする温度測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の温度測定装置であっ
    て、 前記放射経路切替え手段が、 前記放射量測定手段の前記受光部に前記熱放射を集光す
    るレンズと、 前記レンズをその光軸にほぼ垂直な面内で移動させるレ
    ンズ移動手段と、を備えるものであることを特徴とする
    温度測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の温度測定装置であっ
    て、 前記レンズ移動手段が、 前記レンズを保持するレンズ保持手段と、 前記レンズ保持手段を前記レンズの光軸と離隔した位置
    を中心として前記レンズの光軸に垂直な面内で回転する
    回転手段と、を備えるものであることを特徴とする温度
    測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の温度測定装置におい
    て、 前記放射経路変更手段が、前記レンズを複数備えるもの
    であって、 前記レンズ移動手段が、 前記複数のレンズをそれぞれの光軸が平行で、かつそれ
    ぞれ半径の異なる同心円周上に保持するレンズ保持手段
    と、 前記半径の異なる同心円周の中心を軸として前記光軸に
    垂直な面内で前記レンズ保持手段を回転する回転手段
    と、を備えるものであることを特徴とする温度測定装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021139628A (ja) * 2020-03-02 2021-09-16 株式会社チノー 温度測定装置及び温度測定方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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