JPH11224811A - 希土類ボンド磁石とその製造方法 - Google Patents

希土類ボンド磁石とその製造方法

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JPH11224811A
JPH11224811A JP10024320A JP2432098A JPH11224811A JP H11224811 A JPH11224811 A JP H11224811A JP 10024320 A JP10024320 A JP 10024320A JP 2432098 A JP2432098 A JP 2432098A JP H11224811 A JPH11224811 A JP H11224811A
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magnet
rare earth
resin
earth bonded
bonded magnet
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JP10024320A
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English (en)
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Yoshiyasu Koike
吉康 小池
Yasumitsu Hayashi
保光 林
Takeshi Anpo
武志 安保
Takao Yokomakura
多賀夫 横枕
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Original Assignee
DAIDO DENSHI KK
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    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
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    • H01F41/02Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets
    • H01F41/0253Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets for manufacturing permanent magnets
    • H01F41/026Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets for manufacturing permanent magnets protecting methods against environmental influences, e.g. oxygen, by surface treatment

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Abstract

(57)【要約】 【課題】錆びにくく且つ熱変化による割れや欠けを生じ
にくい強固な希土類ボンド磁石と、その製造方法を提供
する。 【解決手段】Nd−Fe−B系合金からなる希土類磁石
粉末2をバインダのエポキシ系樹脂3で結合した磁石素
材1に対し、その表層面に位置する希土類磁石粉末2の
表面上に直にNiメッキ層6を形成した希土類ボンド磁
石8。また、このボンド磁石8のNiメッキ層6の表面
上に更にエポキシ系樹脂の樹脂被覆層7を形成した希土
類ボンド磁石9も含む。更に、アクリル樹脂5を上記磁
石素材1中に含浸させ、且つ磁石粉末2の外表面を覆う
エポキシ系樹脂3等をドライエッチングにより除去し、
得られた磁石素材1′の露出した磁石粉末2の表面上に
直接Niメッキを施し、上記Niメッキ層6を形成する
希土類ボンド磁石8や、これに更に樹脂被覆層7を形成
した希土類ボンド磁石9の製造方法も含まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータ用、或いは
磁気センサ用等の広汎な用途において使用される希土類
ボンド磁石とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、希土類ボンド磁石は、希土類磁
石粉末に対し数wt%ずつの樹脂バインダと成形助剤等を
混合した後、所定の形状にプレス等によって成形し、更
に加熱して上記樹脂バインダを硬化させることにより製
造されている。また、上記希土類磁石粉末は酸化して発
錆し易い性質を有し、且つ樹脂バインダも含めて脆いた
め、組立時等や熱変化によって割れや欠けを生じ易い。
これらを防ぐため、磁石の表面に電着塗装等による樹脂
層が更に被覆されている。
【0003】ところで、上記の希土類ボンド磁石を組み
込んだモータ等が、海岸付近の塩水を含む雰囲気や著し
い温度差の環境において用いられると、希土類ボンド磁
石の表面に錆や割れ等を生じることがある。このため、
電着塗装等による樹脂被覆に替えて、ボンド磁石の表面
に緻密な金属メッキ層を形成することも考えられる。し
かしながら、熱硬化させた希土類ボンド磁石の表面に
は、バインダとして用いた樹脂皮膜が形成されているた
め、この樹脂皮膜がこの金属メッキを施す際に電気不導
体として作用したり、膜形成のブロック作用によってピ
ンホールを形成するという問題がある。
【0004】更に、熱硬化させた希土類ボンド磁石内の
磁石粉末の間や樹脂バインダ中には、空孔が形成される
場合がある。この空孔内には、例えばボンド磁石を洗浄
する際や上記金属メッキのためメッキ浴中に浸漬する
と、水分やメッキ液が残留する。この残留水分等は、表
面に樹脂被覆層又は金属メッキを形成した希土類ボンド
磁石が長年に渉って使用されると、何らかの機会に外気
と連通して周囲の磁石粉末を酸化させ発錆を招くという
問題があった。
【0005】
【発明が解決すべき課題】本発明は、以上における従来
の技術の問題点を解決し、錆にくく且つ熱変化による割
れや欠けを生じにくい高強度の希土類ボンド磁石と、こ
れを製造するのに適した希土類ボンド磁石の製造方法を
提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、希土類ボンド
磁石の表層面における磁石粉末の表面上に直に金属メッ
キ層を形成することに着想して成されたものである。即
ち、本発明の希土類ボンド磁石は、希土類磁石粉末を樹
脂バインダにより結合した希土類ボンド磁石であって、
その表層面に位置する上記磁石粉末の表面上に直に金属
メッキ層が形成されている、ことを特徴とする。これに
よれば、緻密で強固な金属メッキ層が表面に形成された
希土類ボンド磁石となるため、錆にくい優れた耐食性と
熱変化による割れや欠けを生じにくい強度を有し、長期
的に安定した磁気特性を発揮せしめることができる。
【0007】尚、本発明においては、着磁される前のも
のを含めて磁石と称する。また、本発明のもう一つの希
土類ボンド磁石は、希土類磁石粉末を樹脂バインダによ
り結合した希土類ボンド磁石であって、その表層面に位
置する上記磁石粉末の表面上に直に金属メッキ層が形成
されると共に、該金属メッキ層の表面上に更に樹脂被覆
層が形成されている、ことを特徴とする。これによれ
ば、上記に加えて更に一層耐食性に優れた希土類ボンド
磁石を提供することができる。
【0008】更に、前記希土類磁石粉末が超急冷法によ
り得られるNd−Fe−B系磁石合金粉末であり、前記
樹脂バインダがエポキシ系樹脂である、希土類ボンド磁
石も含む。これにより、高磁気エネルギー積等の磁気特
性と優れた耐食性及び高強度を保有させることができ
る。尚、Ndの置換元素としては、Pr,La,Ce,S
m,Mm等の希土類元素の1種又は2種以上が用いら
れ、またFeの置換元素としては、Co,Ni,Mn,Cu
等が用いられ、更にBの置換元素としては、Si,P,C,
N等が適宜用いられる。
【0009】また、前記金属メッキ層がNi又はCu或
いはこれらの何れかをベースとする合金からなる、希土
類ボンド磁石も含まれる。これによれば、緻密で強固な
Ni等の金属メッキ層によって表面が被覆されているた
め、高強度で且つ防錆性に優れた安定した希土類ボンド
磁石となる。更にまた、前記樹脂バインダ内にアクリル
系等の嫌気性樹脂が含浸されている希土類ボンド磁石も
含まれる。これにより、内部の少なくとも表層部に空孔
がなく且つ表面にNi等の金属メッキ層を強固に被覆し
た希土類ボンド磁石となる。
【00010】一方、本発明の希土類ボンド磁石の製造
方法は、希土類磁石粉末と樹脂バインダを混合し所定形
状の希土類磁石素材に成形する工程と、この磁石素材に
嫌気性樹脂を含浸する工程と、その後この磁石素材の表
層面を覆う樹脂バインダ等の有機物を除去するクリーニ
ング工程と、該磁石素材の表層面に位置する上記磁石粉
末の表面上に直に金属メッキ層を形成する工程とを含
む、ことを特徴とする。これにより、少なくとも表層部
を空孔のない緻密な組織とし、且つ表面に磁石粉末と直
接結合した金属メッキ層を有する希土類ボンド磁石を確
実に提供することができる。尚、上記の嫌気性樹脂を含
浸する工程は、減圧下で行うか、或いは、減圧した後で
加圧することによって行うことが望ましい。
【0011】また、前記製造方法における前記各工程を
含むと共に、前記金属メッキ層を形成する工程の後に、
更に該金属メッキ層の表面上に樹脂被覆層を形成する工
程を有する、希土類ボンド磁石の製造方法も含まれる。
これにより、上記に加えて一層耐食性に優れた希土類ボ
ンド磁石を提供できる。更に、前記嫌気性樹脂がアクリ
ル系等の樹脂である、希土類ボンド磁石の製造方法も含
む。これにより、内部の空孔を埋めると共に、表層面の
磁石粉末の表面を樹脂分のない状態として強固な金属メ
ッキ層を形成することができる。
【0012】また、前記磁石素材の表層を覆う樹脂バイ
ンダ等の有機物を除去するクリーニング工程が、プラズ
マエッチング、反応性イオンエッチング、イオンビーム
エッチング、反応性イオンビームエッチング、又は、反
応性ガスエッチング等のドライエッチングにより行われ
る、希土類ボンド磁石の製造方法も含まれる。これによ
れば、表層面の磁石粉末の表面を確実に露出させ得るの
で、ボンド磁石の表面に確実に金属メッキ層を形成させ
ることができる。尚、上記クリーニング工程には、上記
の他にオゾンクリーニング、紫外線クリーニング、コロ
ナ放電クリーニング等も含まれる。加えて前記金属メッ
キ層を形成する工程が、ワット浴又はスルファミン酸浴
を用いて行うNiメッキである、希土類ボンド磁石の製
造方法も含まれる。これにより、ボンド磁石の表面に健
全なNiメッキ層を形成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下において本発明の実施に好適
な形態を図面と共に説明する。図1は本発明の希土類ボ
ンド磁石の製造方法のフローチャートを示す。先ず、超
急冷法によりNd16Fe777の組成を有する偏平な希
土類磁石粉末を製造する。この磁石粉末は、略長さ10
0〜200μm、厚さ10〜数10μmで、アスペクト
比(長さ又は幅と厚さとの比)が5〜10の範囲内のもの
である。この希土類磁石粉末:100重量部に対し、エ
ポキシ系樹脂:10重量部と、成形助剤としてのステア
リン酸亜鉛:2重量部を配合し、図示しないダイとポン
チによるプレスを用いて、外径20mm、内径18mm、高
さ7mmのリング形状に成形(S1)する。このリング状成
形体を約140℃に加熱して、バインダたる上記エポキ
シ系樹脂を硬化(S2)させると、図2(A)に示す希土類
磁石素材1となる。
【0014】次に、この希土類磁石素材1をバレルに入
れ表面を研磨し成形時のバリ等を除去し、更に純水中に
浸漬し超音波を与えて磁石素材1の表面を洗浄(S3)す
る。更に、洗浄後の希土類磁石素材1に対し、嫌気性ア
クリル樹脂の含浸(S4)を減圧下等で行う。上記磁石素
材1は、図3(A)に模式的に示すように、扁平な多数の
希土類磁石粉末2がエポキシ系樹脂3によって結合され
ているが、該樹脂3中や磁石粉末2,2間には空孔4が
多数ランダムに存在するポーラスな組織になっている。
また、一部の空孔4は外部とも連通している。この空孔
4を埋めて緻密な組織にすることが、本含浸工程(S4)
の目的である。図2(B)に示すように、圧力容器11か
らなる含浸処理装置10内に予めアクリル等の嫌気性の
樹脂液12を入れておく。先ず、複数の磁石素材1を入
れたカゴ14を上記樹脂液12中に浸漬する。容器11
の左上の排気管15からポンプ16により、容器11内
のエアを排出して容器11内を略真空近くにまで減圧す
る(S4a)。この際、容器11の右上の給気管17はそ
の弁18により閉じておく。この結果、容器11内の圧
力は数Torr〜数10Torr程度まで減圧されるため、上記
樹脂液12は磁石素材1中の各空孔4内に強制的に含浸
する。
【0015】所定時間が経過して磁石素材1中の各空孔
4内に樹脂液12が含浸(S4a)された後、図2(C)に
示すように、上記排気管15のポンプ16を停止し且つ
図示しない弁により排気管15を閉じる。同時に、上記
弁18を開き給気管17を通じてエアを容器11内に強
制的に入れて数気圧程度に容器11内を加圧(S4b)す
る。これによって、磁石素材1中の各空孔4内に上記樹
脂液12を十二分に含浸させることができる。次に、磁
石素材1を取り出し、純水中に浸漬し超音波を与えて磁
石素材1の表面を洗浄(S5)し、磁石素材1の表面に付
着した嫌気性の樹脂12を除去する。この際、上記樹脂
12は嫌気性のため容易に除去される。更に、所定温度
に加熱して空孔4内の嫌気性の樹脂12を硬化(S6)さ
せる。その結果、図3(B)に示すように、上記樹脂12
は各空孔4の位置において硬化したアクリル系樹脂5に
なると共に、磁石素材1内の組織を緻密な状態にする。
尚、上記樹脂12(5)は、図3(B)に示すように、磁石
素材1の表層面には残っていない。
【0016】次いで、この磁石素材1に対し、ドライエ
ッチングを施して、その表層面を覆うエポキシ系樹脂3
等を除去(S7)する。上記ドライエッチングとしてプラ
ズマエッチングを用いる。このプラズマエッチングは、
数Torr以下の減圧状態において2枚の電極間で酸素のプ
ラズマを均一に発生し、このプラズマ中に磁石素材1を
置き、その表層面を覆うエポキシ系樹脂3を主とする有
機物を灰化するものである。その結果、図4(A)に示す
ように、表層面に位置する各磁石粉末2の外側面が露出
する磁石素材1′が得られる。この際、磁石素材1′の
表層面には前記アクリル系樹脂5が覆っていないため、
該素材1′の導電性が良好となる。
【0017】更に、この磁石素材1′に対して金属(N
i)メッキ(S8)を施す。このNiメッキは、例えばワ
ット浴中にNiを陽極、磁石素材1′を陰極として浸漬
し、両電極間に電圧を加える。そして、可溶性陽極のN
iを溶解し金属イオンとして浴中に入れ、且つ陰極側の
磁石素材1′の表面に析出させるものである。上記ワッ
ト浴には、例えば硫酸ニッケル:280g/リットル,塩化ニ
ッケル:20g/リットル,ホウ酸:20g/リットル,光沢剤:少
量を用い、且つ浴温:55℃,浴pH:5.6,電圧:7
V,処理時間:10分のメッキ条件の電解Niメッキを
行う。
【0018】このNiメッキに際し、磁石素材1′の表
層面に位置する各磁石粉末2の露出する外側面が陰極と
して作用する。このため、図4(B)に示すように、緻密
で強固なNiメッキ層6を被覆した希土類ボンド磁石8
を得ることができる。また、前記空孔4はアクリル系樹
脂5によって埋められているため、上記メッキ液がボン
ド磁石9の内部に進入することもない。従って、このボ
ンド磁石8のままでも適宜着磁することで、耐食性に優
れた希土類ボンド磁石として使用できる。尚、係るNi
メッキ工程をメッキ条件を変えて2段階に分け、初め半
光沢Niメッキ層を形成し、更にその上面に光沢Niメ
ッキ層を形成することもできる。また、上記Niメッキ
された後において、ボンド磁石8は、純水中に浸漬され
且つ超音波によって洗浄される。
【0019】最後に、上記ボンド磁石8の表面に対し樹
脂被覆(S9)を行う。この樹脂被覆には、例えば電着塗
装による膜厚が数10μmのエポキシ系樹脂を被覆す
る。すると、図4(C)に示すように、Niメッキ層6の
表面上に樹脂被覆層7が形成された希土類ボンド磁石9
を得ることができる。この希土類ボンド磁石9は、内部
に水分やメッキ液が存在せず、且つ全表面が緻密で強固
なNiメッキ層6と樹脂被覆層7によって被覆されてい
るため、耐食性、特に耐酸性に優れると共に、強度も高
いので外力や熱変化等によって割れや欠け等を生じるこ
とも防止することが可能となる。即ち、前記ボンド磁石
8を含む本発明の希土類ボンド磁石(8,9)は、内部の少
なくとも表層部が磁石粉末2と樹脂3,5によって緻密
な組織であり、且つ外部に少なくとも緻密で強固な金属
(Ni)メッキ層6を被覆することで、耐食性と強度の双
方を高めたものである。尚、希土類ボンド磁石8,9は
追って適宜着磁されて使用される。
【0020】
【実施例】以下において本発明の希土類ボンド磁石の実
施例を比較例と共に説明する。先ず、Nd16Fe777
組成よりなり且つ平均粒径が140μmの希土類磁石粉
末(2):100重量部と、エポキシ樹脂(3):10重量部
と、ステアリン酸亜鉛:2重量部とを配合してプレスに
より、外径20mm、内径18mm、高さ7mmのリング形状に
成形(S1)する。このリング状成形体を約140℃に加
熱して、上記エポキシ樹脂(3)を硬化(S2)させて、前
記希土類磁石素材(1)を1200個得た。これらの磁石
素材(1)をバレル研磨し、更に洗浄(S3)した。そのう
ち600個の磁石素材(1)対して、アクリル樹脂を用い
て前記含浸処理(S4)を行った。上記アクリル樹脂には
ポリエチレングリコールジメタクリレート;80%以下、
リン酸エステルモノマ;15%以下、その他が有機物から
なる加熱硬化型含浸剤を用いた。また、含浸(S4)にお
ける減圧工程(S4a)の条件は、前記容器11内の圧力
を約10Torrに減圧し且つ30分間保持した。その後、
前記容器11内をエアによって約2気圧に10分間保持
する加圧工程(S4b)を行った。
【0021】次に、含浸(S4)処理した磁石素材(1)を
洗浄(S5)及び硬化(S6)した。その後、この600個
と上記含浸処理(S4)を施さなかった残りの600個の
うちの300個とに対して、ドライエッチングによる表
層樹脂の除去(S7)を行った。これに用いたプラズマエ
ッチングは、3Torr以下の減圧下で電極間に磁石素材
(1)を置いて酸素のプラズマを30分照射するもので、
表層面のエポキシ樹脂(3)等が灰化して除去された実施
例の磁石素材(1′)を900個得た。尚、上記含浸処理
(S4)とドライマエッチング(S7)との双方を施さなか
った残りの300個が比較例の磁石素材(1)である。
【0022】更に、実施例の900個の磁石素材(1′)
と比較例の300個の磁石素材(1)の全てに対し、金属
メッキ(S8)を施した。これに用いたNiメッキは、前
記ワット浴とメッキ条件による電解Niメッキであり、
そのNiメッキ層6の厚さは平均で約5〜35μmであ
り、これを表面に被覆した実施例の希土類ボンド磁石
(8)と比較例のボンド磁石をそれぞれ得た。この実施例
のボンド磁石(8)のうち、前記含浸処理(S4)しなかっ
た300個を実施例1とした。また、残り600個の前
記含浸処理(S4)と表層樹脂の除去(S7)の双方を施し
た実施例のボンド磁石(8)を2グループに分け、上記N
iメッキ(S8)したままの希土類ボンド磁石(8)の30
0個を実施例2とした。
【0023】そして、残り300個のボンド素材(8)に
対して、更に樹脂被覆(S9)を施した。これに用いた電
着塗装は、エポキシ樹脂+顔料:20重量部、酸+溶剤:
2重量部、水:78重量部の溶液を用い、電圧を100V
まで徐々に上昇させることによって上記溶液に気泡が生
じるのを防止しつつ、3〜20分間に渉りボンド磁石
(8)を処理した。この結果、Niメッキ層6の表面上に
厚さ約5〜35μmのガスピンホールのないエポキシ樹
脂からなる電着途膜7を均一に被覆した実施例3の希土
類ボンド磁石(9)が300個得られた。
【0024】以上の各300個ずつの実施例1〜3の希
土類ボンド磁石(8,9)と、300個の比較例のボンド
磁石について、耐食性と熱変化に対する強度を調査し
た。耐食性は、ボイリング試験と湿潤試験との双方を行
った。ボイリング試験は、100℃の沸騰水中に3時間
浸漬して、各ボンド磁石(8,9)の表面の錆の有無を検
査した。また、湿潤試験は、80℃で相対湿度95%の
高温・高湿度の雰囲気中に300時間に渉り保持して、
上記と同様に錆の有無を検査した。
【0025】更に、熱変化に対する強度は、熱衝撃試験
によって測定した。この熱衝撃試験は、ボンド磁石
(8,9)に対し、−20℃×1分間の保持と+80℃×
1分間の保持を、交互に200サイクルに渉り繰り返し
て行い、ボンド磁石(8,9)の表面に熱応力によって生
じる割れや欠けの有無を目視で検査した。以上の各試験
に対し、実施例1〜3の希土類ボンド磁石(8,9)、と
比較例のボンド磁石をそれぞれ3等分して、100個ず
つに分割し、各試験に対し100個ずつを用いて測定し
た。その結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】表1の結果から、比較例のボンド磁石はボ
イリングと湿潤試験の双方で約50%のものが発錆し
た。これに対し、実施例1の希土類ボンド磁石(8)では
約10%に発錆が低下し、実施例2のボンド磁石(8)と
実施例3のボンド磁石(9)では発錆したものは全くなか
った。即ち、比較例のボンド磁石は、前記含浸処理(S
4)と表層樹脂の除去(S7)の双方が施されていないた
め、内部の空孔(4)に水分やメッキ液が残留すると共
に、表層面におけるNiメッキ層(6)も樹脂バインダ
(3)上に不安定なまま形成されているため、約半分のも
のが錆を生じたものと思われる。
【0028】また、実施例1のボンド磁石(8)は、Ni
メッキ層(6)が磁石粉末(2)に直に結合して強固且つ緻
密に形成されているが、前記含浸処理(S4)が施されて
いないため、内部の空孔(4)に水分やメッキ液が残留し
たことにより、約10%の発錆例を生じたものと思われ
る。これらに対し、実施例2のボンド磁石(8)と実施例
3のボンド磁石(9)は、内部の空孔(4)がアクリル樹脂
(5)で埋められ、且つ表層面の磁石粉末(2)に直に結合
したNiメッキ層(6)が強固且つ緻密に形成されている
ため、全く錆びなかったものと考えられる。尚、海水等
の塩基性雰囲気下で使用する場合は、実施例3の希土類
ボンド磁石(9)を用いることが望ましい。
【0029】更に、表1の結果から、比較例のボンド磁
石は、熱衝撃試験において約20%のものに割れ又は欠
けが生じたが、実施例1〜3の希土類ボンド磁石(8,
9)では、何れも全く割れ等を来さなかった。これは、
実施例1〜3のものは表層面の磁石粉末(2)に直にNi
メッキ層(6)が形成されているので、この強固で緻密な
メッキ層(6)によって、激しい熱変化に対しても内部が
保護されたものと考えられる。この熱衝撃試験により、
ボンド磁石(8,9)内の各部分の密着強度が高いことが
理解される。従って、実施例1〜3の希土類ボンド磁石
(8,9)によれば、熱衝撃等による割れや欠けを防止す
ることが十分に可能である。
【0030】本発明は以上に説明した実施形態や実施例
に限定されるものではない。例えば、前記磁石素材1内
の空孔4を埋める嫌気性樹脂には、前記アクリル系の他
に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン等を用
いることもできる。また、金属メッキを電解Niメッキ
に替えて、Cuの電解メッキ、或いはNi基又はCu基
合金の電解メッキを使用することも可能である。更に、
金属メッキ層の表面上に形成する樹脂被覆層には、前記
エポキシ系の他、ポリアミド(ナイロン)、アクリル、又
はポリプロピレン等の各種の合成樹脂を用いることがで
き、且つ均一な塗膜が形成できる浸漬法や電気泳動塗装
(被覆)法等を使用することも可能である。尚、本発明の
希土類ボンド磁石は、前記リング形状に限らず、外径に
対し高さの大きい円筒形や、直線の棒状、直方体状、馬
蹄形状、又は円弧形状等に成形したもの含まれる。
【0031】
【発明の効果】本発明の希土類ボンド磁石は、その表層
面に位置する磁石粉末の表面上に直にNi等の金属メッ
キ層が形成されているので、従来のものに比べて優れた
耐食性と熱変化に対する高い強度を併有することができ
る。従って、長期的に安定した磁気特性と耐久性とを発
揮することが可能になる。また、請求項2の希土類ボン
ド磁石によれば、上記に加えて、更に一層高く安定した
耐食性を保有することができる。更に、本発明の製造方
法によれば、内部を緻密な組織にして、上記の優れた耐
食性と高強度を有する希土類ボンド磁石を確実で正確に
製造することができる。加えて、請求項7の製造方法に
よれば、更に一層優れた耐食性を有する希土類ボンド磁
石を確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法の各工程を示すフローチャー
ト。
【図2】(A)は本発明に用いる磁石素材の斜視図、(B)
及び(C)は共に本発明の製造方法における含浸処理の各
工程を示す概略図。
【図3】(A)及び(B)は本発明の希土類ボンド磁石の各
製造工程における磁石素材の模式的な拡大断面図。
【図4】(A)乃至(C)は本発明の希土類ボンド磁石等の
模式的な拡大断面図。
【符号の説明】
1,1′…磁石素材 2…………希土類磁石粉末 3…………エポキシ樹脂(樹脂バインダ) 5…………アクリル樹脂(嫌気性樹脂) 6…………Niメッキ層(金属メッキ層) 7…………樹脂被覆層、 8,9……希土類ボンド磁石

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】希土類磁石粉末を樹脂バインダにより結合
    した希土類ボンド磁石であって、その表層面に位置する
    上記磁石粉末の表面上に直に金属メッキ層が形成されて
    いる、ことを特徴とする希土類ボンド磁石。
  2. 【請求項2】希土類磁石粉末を樹脂バインダにより結合
    した希土類ボンド磁石であって、その表層面に位置する
    上記磁石粉末の表面上に直に金属メッキ層が形成される
    と共に、該金属メッキ層の表面上に更に樹脂被覆層が形
    成されている、ことを特徴とする希土類ボンド磁石。
  3. 【請求項3】前記希土類磁石粉末が超急冷法によるNd
    −Fe−B系磁石合金粉末であり、前記樹脂バインダが
    エポキシ系樹脂である、 ことを特徴とする請求項1又は2に記載の希土類ボンド
    磁石。
  4. 【請求項4】前記金属メッキ層がNi又はCu或いはこ
    れらの何れかをベースとする合金からなる、 ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の希土
    類ボンド磁石。
  5. 【請求項5】前記樹脂バインダ内にアクリル系等の嫌気
    性樹脂が含浸されている、ことを特徴とする請求項1乃
    至4の何れかに記載の希土類ボンド磁石。
  6. 【請求項6】希土類磁石粉末と樹脂バインダを混合し所
    定形状の希土類磁石素材に成形する工程と、この磁石素
    材に嫌気性樹脂を含浸する工程と、その後この磁石素材
    の表層面を覆う樹脂バインダ等の有機物を除去するクリ
    ーニング工程と、該磁石素材の表層面に位置する上記磁
    石粉末の表面上に直に金属メッキ層を形成する工程とを
    含む、ことを特徴とする希土類ボンド磁石の製造方法。
  7. 【請求項7】請求項6における前記各工程を含むと共
    に、前記金属メッキ層を形成する工程の後に、更に該金
    属メッキ層の表面上に樹脂被覆層を形成する工程を有す
    る、ことを特徴とする希土類ボンド磁石の製造方法。
  8. 【請求項8】前記嫌気性樹脂がアクリル系等の樹脂であ
    る、 ことを特徴とする請求項6又は7に記載の希土類ボンド
    磁石の製造方法。
  9. 【請求項9】前記磁石素材の表層を覆う樹脂バインダ等
    の有機物を除去するクリーニング工程が、プラズマエッ
    チング、反応性イオンエッチング、イオンビームエッチ
    ング、反応性イオンビームエッチング、又は、反応性ガ
    スエッチング等のドライエッチングにより行われる、こ
    とを特徴とする請求項6乃至8の何れかに記載の希土類
    ボンド磁石の製造方法。
  10. 【請求項10】前記金属メッキ層を形成する工程が、ワ
    ット浴又はスルファミン酸浴を用いて行うNiメッキで
    ある、ことを特徴とする請求項6乃至9の何れかに記載
    の希土類ボンド磁石の製造方法。
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