JPH11226408A - 金属酸化物触媒の製造方法 - Google Patents

金属酸化物触媒の製造方法

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JPH11226408A
JPH11226408A JP10035683A JP3568398A JPH11226408A JP H11226408 A JPH11226408 A JP H11226408A JP 10035683 A JP10035683 A JP 10035683A JP 3568398 A JP3568398 A JP 3568398A JP H11226408 A JPH11226408 A JP H11226408A
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JP
Japan
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oxide catalyst
metal oxide
metal
catalyst
antimony
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JP10035683A
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Nobu Watanabe
展 渡辺
Takashi Ushikubo
孝 牛窪
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属を原料として金属酸化物触媒を得るこ
と。 【解決手段】 元素M(Mはテルル、アンチモンおよび
ビスマスから選ばれた1種以上)および元素N(Nはモ
リブデン、タングステンおよびバナジウムから選ばれた
1種以上)を含む酸化物触媒を調製するに際し、溶媒中
で元素Nを含むオキソメタレートと金属Mとを反応させ
ることにより得られた、元素Mと元素Nとを含む溶液を
用いることを特徴とする金属酸化物触媒の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合酸化物触媒の
製造方法に関する。詳しくは、気相接触酸化反応に使用
される、複合酸化物触媒の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】テルルあるいはアンチモン、ビスマスを
必須成分として含有する複合酸化物としては、触媒分
野、とくに部分酸化触媒として従来から広くその存在が
知られている。特開平9−157241号の明細書は4
50℃以下の温度に於けるプロパンからアクリロニトリ
ルへのアンモ酸化反応について開示している。
【0003】パラフィンのような不活性な物質を比較的
低い温度で気相接触酸化し、工業的に有用な不飽和ニト
リル、不飽和カルボン酸などを製造する触媒を再現性よ
く調製するためには、触媒原料の選択が重要である。一
般に、金属複合酸化物触媒の調製には、原料塩類を均一
に混合する必要性から、水または有機溶媒に可溶性の原
料を溶媒に溶解した溶液を混合し、乾燥、焼成する方法
が用いられる。この方法が用いられない場合は、固相に
て高温で原料金属あるいは酸化物を反応させる方法が用
いられるが、均一な水溶液から調製されたものと比較し
て、表面積等の物理的な性質が異なったり、生成する複
合酸化物の構造が異なるなどの理由により、触媒として
の性能が劣る場合が多い。したがって、従来は工業的な
規模で触媒を製造するにあたり、水または有機溶媒に溶
解性の原料の入手が困難な場合には、しばしば原料金属
を硝酸等の鉱酸に溶解して用いる必要があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特にテルル、アンチモ
ン、ビスマスは接触部分酸化反応用触媒の必須元素とし
て知られているにも関わらす、安価かつ工業規模の入手
が容易な溶解性の化合物が存在せず、しばしば、触媒の
性能が優れていても工業規模の実施には充分な経済性が
確保できなかったり、本来の活性が充分に発揮されない
場合がある。また、鉱酸の使用は触媒製造施設の腐食、
触媒原料中に存在するアンモニウムイオンなどと化合し
て爆発性の化合物を形成する、触媒の熱処理時に有害な
ガスを発生する、などの理由により望ましくない。鉱酸
に溶解後、イオン交換、分離精製等により、硝酸根、硫
酸根等を含まない水溶性の化合物のみを取り出す方法も
あるが、実施に要する設備、費用の点で触媒製造の一環
として行うのは非常に困難である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を鑑み、金属Mを原料とする気相接触酸化反応触媒の製
造方法について鋭意検討を重ねた結果、固体状態の金属
Mをオキソメタレートを溶解した液と接触させて得られ
た溶液を原料として用いることにより、容易に触媒を製
造することができることを見出し、本発明に到達したも
のである。すなわち、本発明の要旨は、元素M(Mはテ
ルル、アンチモンおよびビスマスから選ばれた1種以
上)および元素N(Nはモリブデン、タングステンおよ
びバナジウムから選ばれた1種以上)を含む酸化物触媒
を調製するに際し、溶媒中で元素Nを含むオキソメタレ
ートと金属Mとを反応させることにより得られた、元素
Mと元素Nとを含む溶液を用いることを特徴とする金属
酸化物触媒の製造方法に存する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
金属Mにおいて、Mは、テルル、アンチモンおよびビス
マスから選ばれた1種以上を示し、好ましくはテルルお
よびアンチモン、さらに好ましくはテルルまたはアンチ
モンである。元素Nとしては、モリブデン、タングステ
ンおよびバナジウムから選ばれた1種以上を示し、好ま
しくはモリブデンあるいはバナジウムである。
【0007】元素Nを含むオキソメタレートとしては、
パラモリブデン酸アンモニウム、メタバナジン酸アンモ
ニウム、パラタングステン酸アンモニウム、メタタング
ステン酸アンモニウム、モリブデン酸、バナジン酸、リ
ンモリブデン酸、リンタングステン酸、ケイモリブデン
酸、ケイタングステン酸等が挙げられ、パラモリブデン
酸アンモニウム、メタバナジン酸アンモニウムが好まし
く用いられる。
【0008】溶媒としては、水、エチレングリコール、
エタノール、メタノールなどのアルコール類あるいはア
セトン、エーテルなどの含酸素有機溶媒が挙げられる
が、水が好ましく用いられる。元素Nを含むオキソメタ
レートと固体状態の金属Mとの溶媒中での反応は、ま
ず、溶媒にオキソメタレートを溶解させ、ついで、固体
状態の金属Mを投入し、溶液を加温することにより、元
素Mと元素Nとを含む溶液を得ることができる。オキソ
メタレート以外に酸化剤が存在しない場合であっても、
オキソメタレート自身が酸化剤となり、金属Mが酸化さ
れ、溶解する。
【0009】元素Nを含むオキソメタレートと金属Mと
の添加割合は、金属M:元素Nのモル比で、通常1:
0.01〜1:100である。元素Nを含むオキソメタ
レート以外の酸化剤を用いない場合、金属M:元素Nの
原子比は、Mがテルルの場合は1:6〜1:100、M
がアンチモンの場合1:5〜1:100の範囲が好まし
い。元素Nの割合が少なすぎると充分な溶解速度が得ら
れず、一方元素Nの割合が多すぎると所望の元素比の触
媒を得ることが困難となり好ましくない。
【0010】元素Nを含むオキソメタレートと金属Mと
を溶媒中に溶解させるに当たり、反応系中に酸化剤を添
加することにより、元素Mの溶解量を増大させたり、溶
解に要する時間を短縮したりすることが可能である。酸
化剤としては、常圧または加圧された空気、常圧または
加圧された酸素、オゾン、過酸化水素などの無機過酸化
物、有機過酸化物などが挙げられ、取り扱いの容易さの
点で酸素、過酸化水素、オゾンが好ましい。
【0011】元素Nを含むオキソメタレートの存在によ
り、金属Mの酸化・溶解が著しく促進される理由は充分
には明らかではないが、オキソメタレート自身の酸素が
活性化されていること、酸化剤が添加された場合にはオ
キソメタレートが酸化剤と化合し、活性化された酸素種
を形成するなどして速やかにMを酸化し、さらに、Mの
酸化により生じたイオンM n+が速やかに共存するオ
キソメタレートとヘテロポリオキソメタレートを形成す
るため溶解が容易になるものと推定される。例えば、ア
ンチモンの場合、他の方法でアンチモンを含む水溶液を
得ることが困難であるのは、アンチモン酸は水溶液中で
は非常に重合し易く、速やかに不溶性の酸化物あるいは
水酸化物の沈殿を生じるためである。本発明者らは水中
で金属アンチモン、三酸化アンチモン等の水に不溶性の
アンチモン原料をオキソメタレートで酸化することによ
り、解離したアンチモン酸等を生成せしめ、重合により
不溶性の固体物質へ変化する前に、モリブデン,バナジ
ウム等のオキソメタレートを配位させることにより安定
化して触媒製造に適したアンチモンを含む均一な安定溶
液を得ることが出来ると考えている。
【0012】本発明で得られる溶液状態での含アンチモ
ン物質の構造は充分には明らかでないが、Y.Sasa
kiら(Acta Crystallographic
aSection C:Crystal Struct
ure Communications,1988,
44,1879−1881)の報告によるアンチモンを
ヘテロ原子、モリブデンをポリ原子とするヘテロポリア
ニオン、あるいは、J.Lemerleら(Nouve
au Journal De Chimie、198
7、11、265−270 および Canadian
Journal of Chemistry、199
0,68,36−40)の報告しているような、アンチ
モンとバナジウムあるいはモリブデンのオキソ酸が縮合
した水溶性の無機ボリマーを形成している可能性があ
る。
【0013】このように水溶液中で異種の金属元素の酸
素酸が縮合した構造を形成させることは、異なる元素の
相互作用を容易にするため、アルカンの接触酸化反応に
用いられるような高度に活性化され、かつ複雑な機能を
有することを要求される金属酸化物触媒を製造するにあ
たり、非常に重要な条件であると考えられる。このよう
にして得られた元素Mと元素Nとを含む溶液には、所望
の触媒組成となるように、他の触媒成分を含む化合物や
元素Mを含む化合物、元素Nを含む化合物などを溶解ま
たは懸濁させ、得られた溶液またはスラリーを乾燥、焼
成することにより、金属酸化物触媒が得られる。
【0014】他の触媒成分を含む化合物としては、オキ
ソ酸塩類、カルボン酸塩類、ハロゲン化アンモニウム
塩、酸化物、ハロゲン化物、アセチルアセトナート類、
アルコキシド等を使用することができる。元素Mを含む
化合物としては、テルル酸、二酸化テルル、三酸化テル
ル、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、三酸化ビス
マス、水酸化ビスマス、五酸化ビスマスなどが、元素N
を含む化合物としてはオキソ酸塩類、酸化物などが挙げ
られる。
【0015】乾燥は、蒸発乾固法、噴霧乾燥法、真空乾
燥法で行われる。焼成は、通常、窒素雰囲気下、温度3
50〜700℃、時間0.5〜30hrの範囲で行われ
る。本発明の製造方法により得られる触媒は、元素M
(Mはモリブデン、タングステンおよびバナジウムから
選ばれた1種以上)と元素N(Nはテルル、アンチモン
およびビスマスから選ばれる1種以上)をともに含む金
属酸化物触媒である。
【0016】本発明の製造方法により得られる金属酸化
物触媒は、炭化水素の接触酸化反応による有機化合物の
製造に利用される。炭化水素の気相接触酸化反応とは、
炭化水素を酸素と気相接触酸化させるものであるが、酸
素の他にアンモニアや水蒸気が反応系に存在する反応も
含まれ、含酸素有機化合物、脱水素化有機化合物、ニト
リル類などの各種の有機化合物の製造に利用される。
【0017】本発明の製造方法により得られた金属酸化
物触媒のうち、特に、モリブデン、バナジウム、テルル
および/またはアンチモンをともに含有する触媒(Mo
−V−Te(Sb)含有触媒)は炭化水素の中でも反応
性の低いアルカンの部分酸化反応においても優れた触媒
活性を有し、気相接触酸化反応の条件を適宜選択するこ
とにより、アクリロニトリル等のニトリル類の製造(特
開平2−257、5−148212、5−20813
6、9−157241)、アクリル酸等のα、βー不飽
和カルボン酸類の製造(特開平6−287184)等の
種々の反応に好適に使用される。特に、実験式(1)で
表される触媒組成が好ましく使用される。
【0018】
【数2】Moa b c x n (1)
【0019】式中、XはTeまたはSbの中から選ばれ
た少なくとも一種の元素、Yは、Ti、Zr、Nb、T
a、Cr、W、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、
Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Zn、In、Sn、P
b、Bi、Ce、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の
中から選ばれた少なくとも一種の金属元素を表し、a=
1とするとき、0.01≦b≦1、好ましくは0.1≦
b≦0.6、0<c≦1、好ましくは0.01≦c≦
0.4、0≦x≦1であり、好ましくは0.01≦x≦
0.6、nは他の元素の酸化状態によって決定される値
である。また、実験式(1)のうち、次に示す実験式
(2)、実験式(3)で表されるものが、アルカンの酸
化反応に好ましく用いられる。
【0020】
【数3】Moa b Tec x n (2) Moa b Sbc x n (3)
【0021】本発明の方法で得られた金属酸化物は単独
で触媒として使用できるが,本発明の方法で得られた金
属酸化物とSi、Al、Zr、Ti、アルカリ土類金属
の一種以上の酸化物などの担体成分とを同一粒子内に含
んだ状態で使用してもよい。さらに、金属酸化物を含む
粒子と、Si、Al、Zr、Ti、アルカリ土類金属の
一種以上の酸化物からなる粒子とが混合した状態で反応
に使用してもよい。
【0022】酸化反応の原料の炭化水素としては、炭素
数3〜8のアルカンまたはアルケン、炭素数6〜12の
芳香族化合物などが挙げられる。その反応例としては、
アルカン又はアルケンのアンモ酸化反応によるニトリル
の製造(例えば、プロパンまたはプロペンのアンモ酸化
によるアクリロニトリルの製造、イソブタンまたはイソ
ブテンのアンモ酸化によるメタクリロニトリルの製造
等)、アルカンまたはアルケンの部分酸化反応による不
飽和カルボン酸の製造(例えばプロパンまたはプロペン
からのアクリル酸の製造、イソブタンまたはイソブテン
からのメタクリル酸の製造等)、アンモニア存在下での
アルカンまたはアルケンの部分酸化反応によるニトリル
と不飽和カルボン酸の同時製造(例えばプロパンからの
アクリロニトリルとアクリル酸の同時製造)、飽和カル
ボン酸の酸化脱水素反応(たとえばイソ酪酸からのメタ
クリル酸製造)、炭化水素の酸化脱水素(例えばエタン
からエチレン、プロパンからプロペン、ブテンからブタ
ジエンの製造等)、各種炭化水素の部分酸化反応による
酸無水物の製造(例えば、ナフタレン又はキシレンから
の無水フタル酸、ブタンまたはブテンからの無水マレイ
ン酸の製造等)などがある。
【0023】本発明の製造方法で得られる式(1)で示
される金属酸化物触媒における炭化水素の気相接触酸化
反応の条件としては、アルカンの部分酸化反応の場合、
該触媒は500℃以下の比較的低温下においてもアルカ
ンの部分酸化活性が高いという特性を有するので、反応
温度は300〜500℃、好ましくは350〜480
℃、気相反応におけるガス空間速度(SV)は100〜
10000hr-1、好ましくは300〜6000hr-1
の範囲であり、反応の圧力はとくに制限されない。また
希釈ガスとして、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性
ガスを用いることもできる。反応は、固定床、流動層の
いずれも採用できるが、流動層がより温度制御が容易で
ある。また、反応に不活性な酸化物粒子を反応系内に存
在させることにより、流動層における反応熱の除去を更
に容易にすることができる。
【0024】本発明の製造方法で得られる式(1)で示
される金属酸化物触媒は、アルカンのアンモ酸化による
ニトリルの製造、特にプロパンからのアクリロニトリル
の製造に有効である。この場合、反応供給ガスにおい
て、酸素はプロパンに対して0.2〜4モル倍、アンモ
ニアはプロパンに対し0.1〜3倍モルの範囲が好適で
ある。
【0025】また、本発明の製造方法で得られる式
(1)で示される金属酸化物触媒は、アルカンの部分酸
化により不飽和カルボン酸、特にプロパンの部分酸化反
応により高収率でアクリル酸を得ることができる。反応
原料ガスとしては、プロパン、酸素含有ガスを使用する
が、更に水蒸気を用いるのが好ましく、炭酸ガス等の生
成を抑制しアクリル酸の選択率を更に高めることができ
る。また、本発明の製造方法で得られる式(1)で示さ
れる金属酸化物触媒は、アンモニア存在下でのプロパン
の部分酸化反応の反応条件、特にプロパンに対するアン
モニア、酸素のモル比、反応温度などを制御することに
よりアクリロニトリルとアクリル酸を同時に製造するこ
とも可能である。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて更に詳細に説
明するが、本発明はその主旨を超えない限りにおいてこ
れらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の
実施例および比較例におけるプロパン転化率(%)、ア
クリロニトリル選択率(%)、アクリロニトリル収率
(%)はそれぞれ以下の式で示される。 プロパン転化率(%)=(消費プロパンのモル数/供給
プロパンのモル数)×100 アクリロニトリルの選択率(%)=(生成アクリロニト
リルのモル数/消費プロパンのモル数)×100 アクリル酸の選択率(%)=(生成アクリル酸のモル数
/消費プロパンのモル数)×100
【0027】<実施例1>実験式Mo1 0.3 Nb0.12
Te0.23n で表される金属酸化物触媒を次のように調
製した。パラモリブデン酸アンモニウム5.89gを水
30mlに溶解し、テルル粉末(粒径約150ミクロ
ン)0.979gを室温で懸濁させた。これに35%過
酸化水素水溶液2.28gを添加し、攪拌しながら70
℃に加温した。過酸化水素滴下と同時に溶液は無色から
黄色に変わった。加温攪拌を続けると、テルルは完全に
溶解し、溶液は無色となった。溶解後にメタバナジン酸
アンモニウム1.17gを加え、均一溶液としたのち、
シュウ酸ニオブアンモニウム1.8gを水20mlに溶
解したものを添加し、乾燥して乾燥固体を得た。この乾
燥固体を約300℃でアンモニア臭がしなくなるまで処
理した後、窒素気流中で600℃で2時間焼成し、金属
酸化物触媒を得た。金属酸化物触媒を、固定床反応器に
充填し、プロパン/アンモニア/空気のモル比が1/
0.3/4である反応ガス流通下、空間速度(SV)約
5000hr -1の条件でプロパンのアンモ酸化反応を行
った。結果を表1に示す。
【0028】<実施例2>実験式Mo1 0.3 Nb0.12
Te0.23n で表される金属酸化物触媒を次のように調
製した。パラモリブデン酸アンモニウム5.89gおよ
びメタバナジン酸アンモニウム1.17gを水60ml
に溶解し、テルル粉末(粒径約150ミクロン)0.9
79g懸濁させた。この懸濁液を攪拌しながら、還流を
行った。該懸濁液は直ちにモリブデンあるいはバナジウ
ムのオキソメタレートの還元を示す紺色を呈した。この
懸濁液に空気を毎分100mlの流量で吹き込みつつ、
還流を行った。20時間後、テルル粉末が全て溶解した
のを確認した後、シュウ酸ニオブアンモニウム1.8g
を水20mlに溶解したものを添加し、乾燥して乾燥固
体を得た。この乾燥固体を約300℃でアンモニア臭が
しなくなるまで処理した後、窒素気流中で600℃で2
時間焼成し、金属酸化物触媒を得た。金属酸化物触媒
を、固定床反応器に充填し、プロパン/アンモニア/空
気のモル比が1/0.3/4である反応ガス流通下、空
間速度(SV)約3300hr -1の条件でプロパンのア
ンモ酸化反応を行った。結果を表1に示す。
【0029】<実施例3>実験式Mo1 0.3 Nb0.12
Te0.23n で表される金属酸化物触媒を次のように調
製した。実施例2において、空気を吹き込まずに20時
間還流を行った以外は、実施例2と同様の方法で調製を
行った。実施例2と同一の反応条件でプロパンのアンモ
酸化反応を行った。結果を表1に示す。
【0030】<実施例4>実験式Mo1 0.3 Nb0.05
Sb0.15n で表される金属酸化物触媒を次のように調
製した。パラモリブデン酸アンモニウム 5.89gを
水30mlに溶解し、アンチモン粉末(粒径約100ミ
クロン)0.61gを室温で懸濁させる。35%過酸化
水素水溶液3gを添加し、攪拌しつつ70℃に加温し
た。過酸化水素滴下と同時に溶液は無色から黄色に変わ
るが、加温攪拌を続けると、アンチモンは全て溶解し、
完全に均一な無色の溶液となった。溶解後にメタバナジ
ン酸アンモニウム1.17gを加え、均一溶液としたの
ち、シュウ酸ニオブアンモニウム0.75gを水10m
lに溶解したものを添加し、乾燥して乾燥固体を得た。
該乾燥固体を約400℃で処理した後、窒素気流中で6
00℃で2時間焼成し、金属酸化物触媒を得た。該金属
酸化物触媒を、固定床反応器に充填し、プロパン/アン
モニア/空気のモル比が1/0.3/4である反応ガス
流通下、空間速度(SV)約3300hr-1の条件でプ
ロパンのアンモ酸化反応を行った。結果を表1に示す。
【0031】<比較例1>実験式Mo1 0.3 Nb0.12
Te0.23n で表される金属酸化物触媒を次のように調
製した。パラモリブデン酸アンモニウム5.89gおよ
びメタバナジン酸アンモニウム1.17gを水60ml
に溶解し、テルル粉末(粒径約150ミクロン)0.9
79g懸濁させ、直後にシュウ酸ニオブアンモニウム
1.8gを水20mlに溶解したものを添加し、速やか
に乾燥して乾燥固体を得た。実施例2のような溶液の変
色は観察されなかった。該乾燥固体を約300℃でアン
モニア臭がしなくなるまで処理した後、窒素気流中で6
00℃で2時間焼成し、金属酸化物触媒を得た。該金属
酸化物触媒を、固定床反応器に充填し、プロパン/アン
モニア/空気のモル比が1/0.3/4である反応ガス
流通下、空間速度(SV)約3300hr-1の条件でプ
ロパンのアンモ酸化反応を行った。結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、製造設備の腐食や有害
な物質の発生の原因となる鉱酸や有機溶剤、あるいは触
媒製造を困難にする酒石酸等の物質を用いることなく、
金属を原料として金属酸化物触媒を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01J 23/64 B01J 23/64 Z 23/88 23/88 Z 23/89 23/89 Z C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 // C07C 57/05 C07C 57/05 253/24 253/24 255/08 255/08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 元素M(Mはテルル、アンチモンおよび
    ビスマスから選ばれた1種以上)および元素N(Nはモ
    リブデン、タングステンおよびバナジウムから選ばれた
    1種以上)を含む酸化物触媒を調製するに際し、溶媒中
    で元素Nを含むオキソメタレートと金属Mとを反応させ
    ることにより得られた、元素Mと元素Nとを含む溶液を
    用いることを特徴とする金属酸化物触媒の製造方法。
  2. 【請求項2】 溶媒中で元素Nを含むオキソメタレート
    と金属Mとを反応させるにあたり、酸化剤を添加するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の金属酸化物触媒の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 Mがテルルまたはアンチモンである請求
    項1または2に記載の金属酸化物触媒の製造方法。
  4. 【請求項4】 元素Nを含むオキソメタレートがパラモ
    リブデン酸アンモニウム、メタバナジン酸アンモニウ
    ム、パラタングステン酸アンモニウム、またはメタタン
    グステン酸アンモニウムであることを特徴とする請求項
    1ないし3いずれか1項に記載の金属酸化物触媒の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 金属酸化物触媒が実験式(1)で表され
    る複合酸化物触媒であることをを特徴とする請求項1な
    いし4いずれか1項に記載の金属酸化物触媒の製造方
    法。 【数1】Moa b c x n (1) (式中、Xは、Teおよび/またはSb、Yは、Sb、
    Ti、Zr、Nb、Ta、Cr、W、Mn、Fe、R
    u、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、A
    g、Zn、In、Sn、Pb、Bi、Ce、アルカリ金
    属及びアルカリ土類金属の中から選ばれた少なくとも一
    種の金属元素を表し、a=1とするとき、0.01≦b
    ≦1、0<c≦1、0≦x≦1であり、nは他の元素の
    酸化状態によって決定される値である)
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