JPH11247022A - 細繊度超高強度ナイロン糸の製造方法および細繊度超高強度ナイロン糸 - Google Patents

細繊度超高強度ナイロン糸の製造方法および細繊度超高強度ナイロン糸

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JPH11247022A
JPH11247022A JP4736398A JP4736398A JPH11247022A JP H11247022 A JPH11247022 A JP H11247022A JP 4736398 A JP4736398 A JP 4736398A JP 4736398 A JP4736398 A JP 4736398A JP H11247022 A JPH11247022 A JP H11247022A
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yarn
strength
nylon yarn
denier
nylon
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JP4736398A
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Shigeru Mizutani
茂 水谷
Yoshimitsu Ueshima
祥光 植島
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SCALAR HIGH TOUCH KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】実用的な細繊度超高強度ナイロン糸の製造方
法。 【解決手段】延伸熱固定または熱延伸されてパッケージ
に巻き取られた、強度が6.5g/デニール以上、伸度
が28%以上のナイロン糸を走行させながら、走行方向
と直角方向に往復トラバースさせつつ、170℃ないし
205℃の加熱板に接触させて少なくとも1.15倍に
熱延伸することにより得られる、総繊度が70デニール
以下、あるいは55デニール以下であって、強度が8.
5g/デニール以上、伸度が23%以下のナイロン糸
を、リング撚糸巻取りまたはドラム巻取りする。編物用
ではストッキング、下着ガードルなどの超薄地編物分
野、織物用では、パラシュート、パラグライダー、ウイ
ンド用サーフなどの超薄地織物分野で好ましく使用され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に薄地編・織物
で強度を必要とする繊維製品用の細繊度超高強度ナイロ
ン糸の製造方法および細繊度超高強度ナイロン糸に関す
る。本発明にかかる繊維製品用の細繊度超高強度ナイロ
ン糸は、編物用ではストッキング、下着ガードルなどの
超薄地編物分野、織物用では、パラシュート、パラグラ
イダー、ウインド用サーフなどの超薄地織物分野で好ま
しく使用される。
【0002】
【従来の技術】婦人用ストッキングをはじめとするスト
ッキングは、脚を細く肌を美しくファショナブルに見せ
るために、極細繊度で耐久性のあるナイロン糸が好んで
用いられている。一方、下着やガードルなどの編物や、
パラシュート、パラグライダー、ウインド用サーフなど
の風力利用用途においても同様であって、超薄地の織・
編物を製造するために、優れた細繊度超高強度ナイロン
糸とその経済的供給手段が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記の求
めに応じるべく研究の結果、本発明の、総繊度が70デ
ニール以下の、とくに55デニールを超えない、8.5
g/デニール以上の強度を有する細繊度超高強度ナイロ
ン糸、および前記のナイロン糸を安定して1kg以上を
巻取ることのできる細繊度超高強度ナイロン糸の製造方
法を完成することができた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決する手段として、延伸熱固定または熱延伸されてパ
ッケージに巻き取られた、強度が6.5g/デニール以
上、伸度が28%以上のナイロン糸を走行させながら、
走行方向と直角方向に往復トラバースさせつつ、170
℃ないし205℃の加熱板に接触させて少なくとも1.
15倍に熱延伸することにより得られた、総繊度が70
デニールを超えない、糸強度が8.5g/デニール以
上、伸度が23%以下のナイロン糸を、リング撚糸巻取
りまたはドラム巻取りすることを特徴とする細繊度超高
強度ナイロン糸の製造方法を提供する。また、延伸熱固
定または熱延伸されてパッケージに巻き取られた、強度
が6.5g/デニール以上、伸度が28%以上のナイロ
ン糸を走行させながら、200℃ないし350℃の非接
触加熱装置により加熱して1.15倍以上に熱延伸する
ことにより得られた、総繊度が70デニールを超えな
い、糸強度が8.5g/デニール以上、伸度が23%以
下のナイロン糸を、リング撚糸巻取りまたはドラム巻取
りすることを特徴とする細繊度超高強度ナイロン糸の製
造方法を提供する。前記の細繊度超高強度ナイロン糸の
製造方法において、延伸熱固定されてパッケージに巻き
取られた、強度が6.5g/デニール以上、伸度が28
%以上のナイロン糸として、好ましくは紡糸直接延伸法
で製造されたナイロン糸が用いられる。
【0005】さらに本発明は、前記のいずれかの細繊度
超高強度ナイロン糸の製造方法により製造された、総繊
度が55デニールを超えず、糸強度が8.5g/デニー
ル以上、伸度が23%以下であって、リング撚糸巻取り
またはドラム巻取りされていることを特徴とする細繊度
超高強度ナイロン糸を提供する。また、70デニール、
好ましくは55デニールを超えない総繊度であって、糸
強度が8.8g/デニール以上、伸度が23%以下のリ
ング撚糸巻上げされた細繊度超高強度ナイロン糸を提供
する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明にかかる細繊度超高強度ナ
イロン糸の製造方法および細繊度超高強度ナイロン糸に
ついて、実施形態例をあげながら本発明の各種の共通要
件および個別の要件を具体的に説明する。ただし、説明
順は要件の重要性の順を示すものではない。
【0007】さて、本願発明の細繊度超高強度ナイロン
糸の製造方法では、いずれも中間に巻取工程をはさんだ
多段熱延伸法を採用する。まず、本発明の第1の共通要
件として、本発明では、原糸として延伸熱固定または熱
延伸により得られる、強度が6.5g/d(dはデニー
ル)以上であって伸度が28%以上の水準にあるナイロ
ン糸(以下、本発明においては原糸という)を、一旦、
パッケージに巻き取ったものを用いる。原糸は、経済性
を含む他の要件を満たしておれば強度、伸度ともに高い
方が望ましい。原糸の単糸繊度および総繊度は、目的の
細繊度超高強度ナイロン糸の所要の繊度および製造工程
における延伸倍率を見込んで選定すればよい。
【0008】前記の第1の要件は、後述する第2の要件
である高温度加熱延伸配向処理に耐えることができる程
度に、配向度および結晶化度がある程度高く、耐熱性を
有し、一定水準の強度と伸度とを有するナイロン糸を原
糸として使用することにある。一般に高強度糸と称され
ている強度が6.5g/d以上のナイロン糸は、通常、
熱延伸あるいは延伸熱固定され、分子配向や結晶化が比
較的高められた状態にあるため、本発明に用いる加熱延
伸条件に十分に耐え得る。伸度が28%以上であること
が要求されているのは、第2の要件の1つである1.1
5倍以上の延伸条件を容易にするためである。これらの
要件を満たすことにより、最終的に強度の極めて高いナ
イロン糸を安定して製造することができる。たとえ強度
6.5g/d以上であっても、伸度が28%未満のナイ
ロン糸を原糸に用いれば、超高強度のナイロン糸が得ら
れるにしても延伸時に糸切れが多発し、工業的実施は甚
だ困難になる。
【0009】一般に、紡糸直接延伸法で製造した細繊度
ナイロン糸は延伸熱固定されており、他の従来法で製造
したナイロン糸に較べて同一強度における伸度が大であ
り、糸の均一性も高いので、本発明に好ましく用いるこ
とができる。紡糸直接延伸法で製造したナイロン糸は、
通常、糸強度6.5g/d〜7.7g/d、伸度30%
〜45%の水準にあり、安定して第2の要件である熱延
伸を実施することができ、かつ経済的にも優れている。
一方、紡糸工程で未延伸糸を巻き取り、熱延伸する旧来
方式で製造したナイロン糸は、同一強度でも伸度が低
く、均一性に劣る。しかし、前記要件を満たしておれば
使用可能である。パッケージ巻きにした原糸用のナイロ
ン糸には、前記にあげた要件以外の特別の制限はない。
第1の要件を満たすナイロン糸は、新たに設備を設ける
ことなく、市中において目的に応じた品質の製品を原糸
として選択、入手できる利点がある。なお、本発明を実
施するに際し、一旦パッケージに巻き取ることの必要性
については第3の要件として、後述する。
【0010】本発明の第2の要件は、前記の原糸の加熱
延伸処理である。一定の条件を満たせば加熱延伸手段に
制限はないが、おもな手段に、原糸を加熱板などの加熱
源に接触させて加熱延伸する方法と、非接触型加熱装置
を用い熱源に非接触で加熱延伸する方法とがあり、いず
れも好ましく利用することができる。
【0011】前者の場合、前記の原糸要件を満たすナイ
ロン糸を走行させながら、走行方向と直角方向に往復ト
ラバースさせつつ、170℃好ましくは175℃、ない
し205℃の加熱板に接触させて少なくとも1.15倍
に熱延伸する。トラバース操作は定常的であっても間欠
的であっても差支えない。この熱延伸は、原糸であるナ
イロン糸の一層の配向結晶化を推進し、ナイロン糸を超
高強度糸にする作用がある。一般に、強度6.5g/d
〜7.7g/d、伸度28%〜45%のナイロン糸を
1.15倍以上の工業的に実施可能な範囲内で延伸し、
強度を少なくとも8.5g/dにすると、得られる超高
強度ナイロン糸の伸度は23%以下、9%程度になる。
この関係は分子の重合度により多少変化し、高重合度ナ
イロンを用いた場合、ナイロン糸の伸度は高めとなって
高い強度を得やすい。
【0012】ナイロン6やナイロン66の加熱延伸処理
において、加熱板の温度を170℃好ましくは175
℃、ないし205℃に維持するのは、安定して熱延伸処
理を施すのに必要な温度であり、とくに従来適用される
ことのなかった190℃以上において操業性の安定する
ことが判明した。170℃未満では十分な強度のナイロ
ン糸あるいは安定した操業状態を得られい。しかし、高
温度になるに従い、スタート時にトラブル等を生ずるこ
とがあるので、前記範囲内において適切な温度を設定す
ることが望ましい。
【0013】加熱板上のナイロン糸は、操業中、走行方
向対し直角方向にトラバースさせる理由は、本発明では
加熱板の温度を高く設定する関係で、加熱板上の走行糸
の接触部分が一定になると、走行糸の油剤やその他の付
着物、あるいは揮発物が加熱板上の一部分に集中して焼
焦げを発生し、走行中のナイロン糸を損傷、糸切れを多
発させるのを、接触部分を移動させることにより防止
し、長時間の連続操業を容易にすることにある。もちろ
ん、加熱板の洗浄は適宜の周期で必要であるが、トラバ
ースさせる結果、付着物が加熱板上に比較的均等に分布
することになるので、走行糸を損傷することが少なく、
長時間の操業でも糸切れが増加せず、安定生産に有効で
ある。
【0014】次に非接触型加熱装置を用いる場合を説明
する。本発明の熱延伸を非接触で施すには、非接触型加
熱装置を200℃ないし350℃に加熱して、1.15
倍以上の倍率で熱延伸する。非接触型加熱装置を用いる
ので、延伸走行中のナイロン糸は擦過損傷作用を受ける
ことなく、糸切れが多発することはない。欠点は、非接
触型であるために加熱効率が低下するので、原糸を有効
な熱延伸温度まで加熱するには、装置内を200℃ない
し350℃に保持しなければならないことである。適用
温度範囲は、非接触型であることから広範囲になるが、
低温度では加熱が不十分となり、一方、温度が高くなる
につれ操作性の問題やエネルギーロスが多く、自ずと限
界がある。
【0015】さて、原糸を一旦パッケージ巻上げる、本
発明第3の要件、すなわち前記の第1の共通要件の特性
を満たすナイロン糸を一旦パッケージに巻き上げてか
ら、第2の要件である熱延伸することの必要性について
説明する。総繊度が70d以下の細繊度ナイロン糸を、
前記の紡糸直接延伸と第2の要件の熱延伸とを連続工程
で直接組合わせ、多段延伸して製造することは理論的に
可能であリ、経済的であると考えられる。しかし、単一
糸条の繊度が500d〜1,000dの一般産業用や、
それに近い100dを超える大繊度ナイロン糸の製造に
は利用できても、本発明の対象である糸条繊度および単
糸繊度の小さい細繊度超高強度ナイロン糸製造に適用す
ることは、現状では実用的でない。
【0016】すなわち、細繊度であるためにポリマの吐
出量が著しく少なくなって紡糸機内の溶融ポリマの滞留
時間が長くなり、流動速度が遅く、ポリマーの変質、ゲ
ル化が進行するという紡糸技術上の基本的な難問があ
る。とくに伸度が23%以下の細繊度ナイロン糸の製造
においては、糸切れが多発しても連続的に溶融ポリマー
を吐出しなければならない紡糸工程と、少なくとも4糸
条ないし8糸条を単一の巻取機で巻き取る必要のある細
繊度ナイロン糸の高速度巻取工程との一貫操業に、さら
にナイロン糸の伸度を23%に以下にする延伸工程を組
み合わせて生産活動を実施することは極めて難しい。
【0017】これに対し、紡糸直接延伸などで糸伸度を
28%以上にしてパッケージに巻上げる操作は、細繊度
糸であっても容易に実施可能であり、経済性も高い。し
かも、一般的に擦過損傷がなく紡糸直後で延伸し易いこ
ともあり、比較的高倍率で加熱なしの延伸が行なわれ、
ナイロン糸の延伸残留歪みを減少させるベく熱固定を加
えた後、巻き上げられている。紡糸直後の比較的高倍率
の延伸及び残留歪みの低下処理により、通常、糸の配向
度及び結晶化度が一般糸に比して高められ、本発明に好
適な原糸として利用することができる。
【0018】そして、このようにして製造され、前記の
要件を満足するパッケージ巻の原糸を用い、前記の条件
下で熱延伸すれば、総繊度が70d以下、さらには総繊
度が55d以下であって、伸度23%以下、強度8.5
g/デニール以上の本発明細繊度超高強度ナイロン糸
を、従来にない予想外に安定した操業状態を維持してと
に製造することができる。細繊度超高強度ナイロン糸の
走行速度は、最高1,000m/分程度であり、糸の摩
擦損傷等も軽微で済むことや糸の実質的な高温度加熱が
有効に行なえることなどが、本発明の優秀な操業性を生
ずる一因ともなっている。
【0019】さらに本発明では、細繊度超高強度ナイロ
ン糸をリング撚糸巻取りまたはドラム巻取りする。な
お、熱延伸方式と巻取方式の組合せは目的に応じ任意で
ある。
【0020】リング撚糸巻取りを採用する場合、原糸を
個々の錘で熱延伸し、得られた細繊度超高強度ナイロン
糸を単独のリング撚糸巻取機でパーン又は鍔付きボビン
に巻き上げる。万一、糸切れが発生しても、その糸の給
糸を停止させてその錘のみ生産を中断すればよく、他錘
への影響は全くなく生産を継続することができるので、
安定した生産が可能になる。糸切れがなく巻量を1kg
以上にパーン巻された細繊度超高強度ナイロン糸は、各
分野の用途に汎用的に使用することができる。また、鍔
付きボビンに巻き取れば、被覆弾性糸用途やアップツイ
スト用途などに好適に使用することができる。
【0021】また、ドラム巻取りをする場合には、個々
の錘で熱延伸して製造した細繊度超高強度ナイロン糸
を、単独のドラム巻取機で巻き取る。リング撚糸巻き上
げと同様、糸切れ発生があっても、その錘の原糸供給を
停止して生産を中断すればよく、他の錘では生産を継続
できる。巻取り安定化のための巻取り前のナイロン糸に
熱固定も、適宜実施可能である。さらに、巻取り前で
の、乱流気体利用の単糸交絡処理等による収束性の付加
も任意に適用できる。
【0022】本発明の用途について説明する。本発明
は、総繊度が70d好ましくは55dを超えず、糸強度
が8.5g/d以上、伸度が23%以下の特別な細繊度
超高強度ナイロン糸を対象にしている。総繊度が15d
以下の極細糸であれば、ストッキング用途などに被覆弾
性糸の被覆用糸として、総繊度が10d〜20d程度の
細繊度超高強度ナイロン糸は、パンティストッキング直
接編成用糸として好適である。婦人下着類等でも総繊度
10d〜20d程度のナイロン糸や、総繊度30d程度
のナイロン糸も、パーン巻き糸或はドラム巻き糸の形態
で使用される。また、織物用途においても、繊度にとく
に制約はなく、そのまま或はダブルツイスト或はアップ
ツイスト等による加撚糸として又は糊付け等の処理をし
てたて糸やよこ糸に、本発明の細繊度超高強度ナイロン
糸のパーン巻き糸やドラム巻き糸が使用可能である。と
くに、超薄地編地や超薄地軽量織物として、ストッキン
グ用途や風力利用の織物用途に有用である。
【0023】次に、図1および図2を参照して本発明を
具体的に説明する。図1は加熱板接触加熱装置と熱延伸
リング撚糸巻取装置を用いた本発明実施形態例を示す模
式図であり、図2は非接触加熱装置と熱延伸ドラムワイ
ンダーを用いた本発明実施形態例を示す模式図である。
【0024】まず図1において糸強度6.5g/d以上
かつ伸度28%以上のナイロン糸を巻いたパッケージ1
からナイロン糸2をフィードロール3により引き出し、
延伸ゾーン5に給糸する。ナイロン糸はドローロール7
によりドラフトを掛け、延伸する。そして170℃好ま
しくは175℃、ないし205℃に加熱した加熱板6に
接触走行させて加熱し、分子配向の促進及び冷却時の結
晶促進を行ない、強度8.5g/d以上、伸度23%以
下の細繊度超高強度ナイロン糸を製造する。給糸ガイド
10を延伸糸の走行方向に直角方向にトラバースさせ
て、加熱板6上の焼着固形物その他の堆積を防ぐ。な
お、糸のスリップ防止などのためドローピン4或はフィ
ードロール3への複数回巻付け方式を使用してもよい。
熱延伸処理を終えた細繊度超高強度のナイロン糸は、ド
ローロール7からリング撚糸巻取部8に給糸され、リン
グ撚糸法によりパーン9に巻取られる。パーン9の代わ
りに鍔付きボビンに巻き上げることも可能である。
【0025】図2においても同様に、糸強度6.5g/
d以上かつ伸度28%以上のナイロン糸を巻いたパッケ
ージ11からナイロン糸12をフィードロール13によ
り引き出し、延伸ゾーン15に給糸する。ナイロン糸は
ドローロール17によりドラフトを掛け、延伸する。そ
して200℃以上350℃以下に加熱した非接触型加熱
装置16中を走行させて加熱し、分子配向の促進及び冷
却時の結晶促進を行ない、糸強度8.5g/d以上、伸
度23%以下の細繊度超高強度ナイロン糸を製造する。
熱延伸を終えたナイロン糸は、ドローロール17からド
ラムワインダー部18に給糸され、ドラム19に巻取ら
れる。
【0026】
【実施例】次に、本発明を実施例をあげ、比較例を参照
して具体的に説明する。なお、以下の実施例および比較
例では、原糸に市販のナイロン糸を用いた。また、評価
手段は、次の通りである。
【0027】1.糸切れ率:%〔糸切れ錘/(糸切れの
ない錘+糸切れ錘)×100〕 2.糸切れ数:9,000km長に対する糸切れ発生回
数 3.強度及び伸度:JIS L1069のストリップ法
に基づく測定値 実施例1〜8、比較例1〜4 市販の紡糸直接延伸法で作られた高強度ナイロン糸及び
高速度紡糸法で作られたPOYナイロン糸(以下高強度
原糸またはPOY原糸という)を、図1または図2に例
示したのと同様の熱延伸リング撚糸巻上機又は熱延伸ド
ラムワインダーで熱延伸処理しながら、鍔付きボビン又
はパーン巻き上げ、ないしはドラム巻き上げを行なっ
た。実施例1〜4の結果を表1に、実施例5〜8の結果
を表2に、比較例1〜4の結果を表3に示した。なお、
表中、*印のある比較例1はトラバースしないで加熱板
による接触加熱を実施した。他の接触加熱例ではトラバ
ースを実施した。また、実施例8では、ドローロールを
170℃に加熱して熱固定を行なった。
【0028】本発明実施例1〜8においては、いずれも
熱延伸時の糸切れ数は生産が維持できる範囲内にあり、
実用性を有していた。得られたナイロン糸の強度は、い
ずれも8.5g/d以上であって、中には10g/d近
くに達するものがあった。しかも、驚くべきことに得ら
れたナイロン糸で伸度が10%を切るものであっても、
工業的に生産が可能な糸切れ状態であった。一方、本発
明外の比較例1〜4においては、糸切れが多発するか或
は超高強度の水準に到達せず、本発明目的が達成されて
いなかった。
【0029】さらに実施例1及び2により得られた本発
明細繊度超高強度ナイロン糸を、被覆糸として10dの
スパンデックス糸にダブルカバリングして、被覆弾性糸
を作り、これでストッキングのレッグ部を編成して製造
したストッキングは、高透明性、ファッション性を有す
ると共に高い耐久性を有していた。また、この被覆弾性
糸と実施例3で得られた細繊度超高強度ナイロン糸とで
交互編成してレッグ部を構成したストッキング製品にお
いては、さらに高透明性の効果を有し、これまでにない
優れたストッキング製品であった。
【0030】実施例7で得られた細繊度超高強度ナイロ
ン糸にダブルツイスターで500t/mの撚りを加えて
たて糸とし、実施例8で得られた糸をそのまま、よこ糸
として、タフタを織成した。たて糸密度は110本/
2.5cm、よこ糸密度を105本/2.5cmとし
た。この織物は50d糸織物相当の軽量性があり、強度
は70dの織物以上であった。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【発明の効果】本発明を利用すれば、高温度に対応性の
ある比較的高い配向結晶化されたナイロン糸を用い、高
温度で結晶を融解し、延伸して配向をさらに推進し、冷
却結晶化することができるので、容易に細繊度超高強度
ナイロン糸を製造することができる。所定の物性を付与
されたナイロン糸を原糸に利用すること、原糸は一旦パ
ッケージに巻かれていること、高温度加熱延伸するこ
と、加熱板上ではナイロン糸をトラバースさせることな
どの相乗効果により、糸切れを極めて低水準に抑えて、
生産効率、機械効率、生産作業手間、糸屑率及び完成品
率等が有利な生産条件で、汎用性のある細繊度超高強度
ナイロン糸を製造することができる。本発明の細繊度超
高強度ナイロン糸は、ストッキング用途、婦人下着用
途、あるいは風力利用用途の超薄地軽量織物用途などに
好ましく使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】加熱板接触加熱装置と熱延伸リング撚糸巻取装
置を用いた本発明実施形態例を示す模式図
【図2】非接触加熱装置と熱延伸ドラムワインダーを用
いた本発明実施形態例を示す模式図
【符号の説明】
1:原糸パッケージ 2:引出されたナイロン糸 3:フィードロール 4:ドローピン 5:延伸ゾ
ーン 6:接触型加熱装置 7:ドローロール 8:リン
グ撚糸巻取部 9:パーン巻糸 10:糸道トラバースガイド 11:原糸パッケージ 12:引出されたナイロン糸 13:フィードロール 14:ドローピン 15:
延伸ゾーン 16:非接触型加熱装置 17:ドローロール 18:ドラムワインダー部 19:ドラム巻ナイロン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】延伸熱固定または熱延伸されてパッケージ
    に巻き取られた、強度が6.5g/デニール以上、伸度
    が28%以上のナイロン糸を走行させながら、走行方向
    と直角方向に往復トラバースさせつつ、170℃ないし
    205℃の加熱板に接触させて少なくとも1.15倍に
    熱延伸することにより得られた、総繊度が70デニール
    を超えない、糸強度が8.5g/デニール以上、伸度が
    23%以下のナイロン糸を、リング撚糸巻取りまたはド
    ラム巻取りすることを特徴とする細繊度超高強度ナイロ
    ン糸の製造方法。
  2. 【請求項2】延伸熱固定または熱延伸されてパッケージ
    に巻き取られた、強度が6.5g/デニール以上、伸度
    が28%以上のナイロン糸を走行させながら、200℃
    ないし350℃の非接触加熱装置により加熱して1.1
    5倍以上に熱延伸することにより得られた、総繊度が7
    0デニールを超えない、糸強度が8.5g/デニール以
    上、伸度が23%以下のナイロン糸を、リング撚糸巻取
    りまたはドラム巻取りすることを特徴とする細繊度超高
    強度ナイロン糸の製造方法。
  3. 【請求項3】延伸熱固定されてパッケージに巻き取られ
    た、強度が6.5g/デニール以上、伸度が28%以上
    のナイロン糸として、紡糸直接延伸法で製造されたナイ
    ロン糸を用いることを特徴とする請求項1または2記載
    の細繊度超高強度ナイロン糸の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかに記載の細繊
    度超高強度ナイロン糸の製造方法により製造された、総
    繊度が55デニールを超えず、糸強度が8.5g/デニ
    ール以上、伸度が23%以下であって、リング撚糸巻取
    りまたはドラム巻取りされていることを特徴とする細繊
    度超高強度ナイロン糸。
  5. 【請求項5】総繊度が70デニールを超えず、糸強度が
    8.5g/デニール以上、伸度が23%以下であって、
    リング撚糸巻取りまたはドラム巻取りされていることを
    特徴とする細繊度超高強度ナイロン糸。
  6. 【請求項6】総繊度が55デニールを超えず、糸強度が
    8.5g/デニール以上、伸度が23%以下であって、
    リング撚糸巻取りまたはドラム巻取りされていることを
    特徴とする細繊度超高強度ナイロン糸。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8220499B2 (en) 2003-07-29 2012-07-17 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Fabric and production process thereof
WO2022039033A1 (ja) 2020-08-21 2022-02-24 東レ株式会社 ポリアミドマルチフィラメントおよびその製造方法

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