JPH1125416A - 磁気ヘッド加工組立用治具 - Google Patents

磁気ヘッド加工組立用治具

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JPH1125416A
JPH1125416A JP9174856A JP17485697A JPH1125416A JP H1125416 A JPH1125416 A JP H1125416A JP 9174856 A JP9174856 A JP 9174856A JP 17485697 A JP17485697 A JP 17485697A JP H1125416 A JPH1125416 A JP H1125416A
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    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/31Structure or manufacture of heads, e.g. inductive using thin films
    • G11B5/3163Fabrication methods or processes specially adapted for a particular head structure, e.g. using base layers for electroplating, using functional layers for masking, using energy or particle beams for shaping the structure or modifying the properties of the basic layers
    • G11B5/3169Working or finishing the interfacing surface of heads, e.g. lapping of heads

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Abstract

(57)【要約】 【課題】磁気ヘッドの加工工程や組立工程に用いる治具
において、長期間にわたって使用でき、かつ被加工物体
に悪影響を及ぼすことなく静電気を逃がす。 【解決手段】体積固有抵抗値が106 〜109 Ω・cm
のセラミックスにより治具を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気ヘッドの加工工
程や組立工程において使用される治具に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】磁気記録装置に使用する磁気ヘッドとし
ては、チタニア系セラミックスからなるスライダーにコ
アを備えたもの、あるいはAl2 3 −TiC系セラミ
ックスからなる基板上に薄膜手段で磁気ヘッドを形成し
た薄膜磁気ヘッド、この薄膜磁気ヘッドの一種であるM
Rヘッド等がある。
【0003】この磁気ヘッドは、微小で複雑な形状をし
ているため、上記のセラミックス材を所定形状に加工
し、磁気ヘッドとして組立てる工程で、さまざまな治具
が用いられている。
【0004】例えば、図1に示す治具10は、トランス
ファーツールと呼ばれるもので、異形の貫通孔11を有
する板状体からなり、Al2 3 −TiC系セラミック
スの基板1の研磨工程で使用する。即ち、治具10の下
面13に基板1を貼り付けた状態で、上面12側を保持
し、図2に示すように回転する研磨盤14に押し当てて
研磨加工すると、上記貫通孔11によって基板1を弾性
的に押圧することができ、厚みを均一に調整することが
できる。
【0005】また、その他に、基板1等のセラミックス
材をイオンミリング等で加工する際に保持するための治
具や、作製された磁気ヘッドを装置に組立てる際に保持
するための治具等もある。
【0006】これらの磁気ヘッド加工組立用治具は、従
来より、ステンレスなどの金属やアルミナなどのセラミ
ックスにより形成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、薄膜磁気ヘ
ッド、特にMRヘッドの加工工程や組立工程において使
用される金属製の治具は、導電性が高すぎるため導通短
絡による取り扱い事故や、金属打痕による精度劣化に起
因する歩留まりの低下が発生しやすいという問題があっ
た。また、治具自体が磁気を帯びやすいため、薄膜磁気
ヘッド、特にMRヘッド等の部品に悪影響を与えるとい
った問題もあった。
【0008】これに対し、アルミナなどのセラミックス
からなる治具は、絶縁材料であるため導通短絡による不
具合は解消でき、打痕による精度劣化に起因する歩留ま
り低下も改善することができる反面、静電気を逃がしに
くいため、磁気ヘッドに悪影響を及ぼしやすいという問
題点があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、磁気ヘ
ッドの加工工程や組立工程において使用される治具を、
体積固有抵抗値が106 〜109 Ω・cmで、非磁性の
セラミックスにより形成したことを特徴とする。
【0010】ここで、体積固有抵抗値を106 〜109
Ω・cmとしたのは、体積固有抵抗値が109 Ω・cm
より大きいと絶縁性が高いために静電気の除去効果が得
られないからであり、逆に体積固有抵抗値が106 Ω・
cmより小さくなると帯電した静電気が一気に逃げるた
め、大気摩擦による放電作用を防ぐことができないから
である。
【0011】また、非磁性のセラミックスとは、残留磁
束密度が14ガウス以下であるようなセラミックスのこ
とである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明す
る。
【0013】図1に示す治具10は、異形の貫通孔11
を有する板状体からなり、Al2 3 −TiC系セラミ
ックスの基板1等の研磨工程で使用する。即ち、治具1
0の下面13に基板1を貼り付けた状態で、上面12側
を保持し、図2に示すように回転する研磨盤14に押し
当てて研磨加工すると、上記貫通孔11によって基板1
を弾性的に押圧することができ、厚みを均一に調整する
ことができる。
【0014】また、上記治具10は、体積固有抵抗値が
106 〜109 Ω・cmである非磁性のセラミックスに
より形成してある。
【0015】このように適度な体積固有抵抗値を有して
いるため、静電気を徐々に放出できることから、一気に
静電気が放出して大気摩擦による放電作用を防ぎ、磁気
ヘッドに悪影響を及ぼすことを防止できる。
【0016】ここで重要なことは、治具10の体積固有
抵抗値が低すぎると、静電気が一気に放出して大気摩擦
による放電作用を生じ、磁気ヘッドに悪影響を及ぼして
しまう点である。そこで、本発明では、体積固有抵抗値
が106 〜109 Ω・cmと適度に導電性を有する範囲
に制御することによって、静電気を徐々に放出し、磁気
ヘッドに悪影響を及ぼしにくい治具10を得るようにし
た。
【0017】しかも、上記のように体積固有抵抗値を1
6 〜109 Ω・cmの範囲としておけば、導通短絡に
よる取り扱い事故を防止できる。また、非磁性のセラミ
ックスを用いることによって、磁気ヘッドへの悪影響を
防止できる。さらに、治具10は硬度の高いセラミック
スからなるため打痕や摩耗による精度劣化も防ぐことが
できる。
【0018】次に、本発明の他の実施形態を説明する。
【0019】図2に示す治具20は、体積固有抵抗値が
106 〜109 Ω・cmである非磁性のセラミックスか
らなり、溝21を備えた板状体である。そして、この溝
21にAl2 3 −TiC系焼結体の基板1を載置し、
上面からイオンミリング装置22で加工を施すことがで
きる。
【0020】また、図3に示す治具30は、体積固有抵
抗値が106 〜109 Ω・cmである非磁性のセラミッ
クスからなり、二つのスリット31、31を備えたもの
である。そして、製造した磁気ヘッドを磁気記録装置に
組み立てる際に、磁気ヘッドを保持したジンバルの一部
を上記スリット31、31に保持することができる。
【0021】このように、本発明の磁気ヘッド加工組立
用治具とは、磁気ヘッドを成すセラミックス材に研削、
研磨、イオンミリング等の加工工程で、被加工物を保持
するための治具や、磁気ヘッドとして組み立てる際又は
得られた磁気ヘッドを磁気記録装置に組み立てる際等の
組立工程で、ヘッド等を保持するための治具等を意味す
る。
【0022】また、本発明の磁気ヘッド加工組立用治具
は、さまざまな磁気ヘッドの加工や組立に使用できる
が、特に薄膜磁気ヘッド、中でもMRヘッドの加工や組
立に使用することが好ましい。
【0023】なお、以上の実施形態では、治具の全体を
体積固有抵抗値が106 〜109 Ω・cmで非磁性のセ
ラミックスで形成した例を示したが、少なくとも基板1
等の被加工物と接触する部位を上記セラミックスで形成
しておけばよく、他の材質と組み合わせて治具を構成す
ることもできる。
【0024】このような本発明の磁気ヘッド加工組立用
治具において、体積固有抵抗値が106 〜109 Ω・c
mである非磁性のセラミックスとしては、例えば導電性
ジルコニアセラミックス、導電性アルミナセラミック
ス、炭化珪素質セラミックス、チタニア系セラミック
ス、導電性フォルステライト系セラミックスを用いる。
【0025】導電性ジルコニアセラミックスとしては、
導電性付与剤として、Fe2 3 、NiO、Co
3 4 、Cr2 3 のうち一種以上を10〜35重量%
の範囲で含有するか、あるいはTiC、WC、TaCな
どの炭化物のうち一種以上を10〜25重量%の範囲で
含有し、残部がY2 3 、CaO、MgO、CeO2
の安定化剤により部分安定化されたジルコニアからなり
焼結体中における全ジルコニア量に対し、単斜晶以外の
ジルコニア量が90%以上、好ましくは95%以上であ
るものが良い。
【0026】すなわち、ジルコニアの結晶結晶状態には
立方晶、正方晶、単斜晶の3つの状態があり、特に正方
晶ジルコニアは外部応力に対し、応力誘軌変態を受けて
単斜晶ジルコニアに相変態し、この時に生じる体積膨張
によって単斜晶ジルコニアの周囲に微少なマイクロクラ
ックを形成して外部応力の進行を阻止できるため、ジル
コニアセラミックスの強度を高めることができるのであ
るが、単斜晶以外のジルコニア量が90%未満である
と、導電性付与剤を含有することによる強度劣化が生じ
るからである。
【0027】なお、ジルコニアの平均結晶粒子径が0.
5μmより大きくなると、曲げ強度や硬度等の機械的特
性が大きく低下し、逆に0.2μm未満とすることは製
造上難しい。したがって、ジルコニアの平均結晶粒径は
0.2〜0.5μmとすることが良い。
【0028】また、導電性付与剤として、Fe2 3
NiO、Co3 4 、Cr2 3 のうち一種以上を用い
た場合において、これら導電性付与剤の含有量を10〜
35重量%としたのは、10重量%では抵抗値を下げる
効果が小さく、109 Ω・cm以下とすることができな
いからであり、逆に、35重量%より多くなると強度が
極端に低下するとともに、抵抗値が106 Ω・cm未満
となり、さらには磁性を生じる恐れがあるからである。
【0029】また、導電性付与剤として、TiC、W
C、TaCなどの炭化物のうち一種以上を用いた場合に
おいても、これら導電性付与剤の含有量が10重量%未
満では抵抗値を109 Ω・cm以下とすることができ
ず、逆に、25重量%より多くなると、抵抗値が106
Ω・cm未満となり、さらには磁性を生じる恐れがある
からである。
【0030】なお、これらの導電性付与剤の平均結晶粒
子径が大きすぎるとジルコニアセラミックスの曲げ強度
や硬度等の機械的特性が低下するため、5μm以下、好
ましくは3μm以下とすることが良い。
【0031】さらに、上記ジルコニアおよび導電性付与
剤以外に、焼成温度抑制剤を3重量%以下の範囲で含有
させても良い。焼成温度抑制剤としては、導電性付与剤
としてFe2 3 、NiO、Co3 4 、Cr2 3
用いる場合は、Ca、K、Na、Mg、Zn、Scなど
の酸化物を含有すれば良く、導電性付与剤としてTi
C、WC、TaCなどの炭化物を用いる場合は、Al2
3 、TiO2 を含有すればよい。
【0032】これらの焼成温度抑制剤を3重量%以下の
範囲で含有させれば、焼成温度を下げてジルコニアおよ
び導電性付与剤の粒成長を抑えることができるため、曲
げ強度や硬度等の機械的特性を高めることができる。
【0033】このような導電性ジルコニアセラミックス
は、ビッカース硬度10〜13GPa、3点曲げ強度6
50〜1400MPaとすることができる。
【0034】また、導電性アルミナセラミックスとして
は、65〜85重量%のAl2 3を主成分とし、導電
性付与剤としてFe2 3 、NiO、Co3 4 、Cr
2 3 のうち一種以上を15〜35重量%の範囲で含有
し、残部をMgO、CaO、SiO2 等の焼結助剤と
し、大気雰囲気中にて焼成したものを使用する。
【0035】この導電性アルミナセラミックスは、ビッ
カース硬度10.5〜18GPa、3点曲げ強度200
〜450MPaとすることができる。
【0036】さらに、炭化珪素質セラミックスとして
は、90〜98重量%のSiCを主成分とし、焼結助剤
としてAl2 3 を1〜7重量%とY2 3 、CeO2
を合計で1〜5重量%の範囲でそれぞれ添加し、真空中
または不活性ガス雰囲気中で焼成したものを用いれば良
い。このように、上記範囲で焼結助剤をそれぞれ添加す
ることにより焼結性を高め、靱性を向上させることがで
きる。
【0037】この炭化珪素質セラミックスは、ビッカー
ス硬度22〜24.5GPa、3点曲げ強度450〜6
00MPaとすることができる。
【0038】また、チタニア系セラミックスとしては、
TiO2 50〜99重量%で、残部がBaO、CaO、
SrO、Al2 3 、ZrO2 、SiO2 、MgOのう
ち一種または二種以上からなるチタニア系セラミックス
を所定形状に成形し、焼成した後、還元雰囲気、不活性
雰囲気または真空中などの非酸化雰囲気にて900〜1
200℃で加熱処理したものを使用すれば良い。
【0039】このチタニア系セラミックスは、ビッカー
ス硬度6.5〜9GPa、3点曲げ強度170〜300
MPaとすることができる。
【0040】さらに、導電性フォルステライト系セラミ
ックスは、MgOとSiO2 の複合酸化物を40〜80
重量%と、酸化鉄を60〜20重量%の範囲でそれぞれ
含有する焼結体である。この導電性フォルステライト系
セラミックスは、上記組成の原料粉末を所定形状に成形
した後、1200〜1300℃で焼成することによって
得ることができ、焼結体をX線回折により測定した時
に、2MgO・SiO2、MgOSiO3 の結晶を有
し、かつMgFe2 3 、Fe3 4 の少なくとも一種
以上の結晶を有するものである。
【0041】上記の導電性フォルステライト系セラミッ
クスは、ビッカース硬度5.4〜8.3GPa、3点曲
げ強度125〜225MPaとすることができる。この
ように導電性フォルステライト系セラミックスはビッカ
ース硬度が低いため、例えば、図2に示すような治具2
0として使用し、基板1をダイヤモンドツール等で切断
するような場合に、基板1と同時に治具20まで切り込
んでもダイヤモンドツールを破損しにくくすることがで
きる。
【0042】さらに、以上のセラミックスにおいて、磁
気ヘッドに悪影響を及ぼさないために、非磁性とする。
ここで、非磁性であるとは、残留磁束密度が14ガウス
以下であることを言い、上述した導電性付与剤等の含有
量を調整することによって、この範囲内となるようにす
れば良い。
【0043】また、上記のセラミックスにおいて、打痕
や摩耗による精度劣化を防止するためには、ビッカース
硬度8.5GPa以上、特に10.5GPa以上である
ことが好ましい。さらに、使用時の破損等を防止するた
めには、曲げ強度200MPa以上、特に700MPa
以上であることが好ましい。このような機械的特性の点
からは、上述した導電性ジルコニアセラミックスが最適
である。
【0044】なお、本発明の磁気ヘッド加工組立用治具
を製造する場合は、上述した各セラミック原料を調合
し、所定のバインダー成分と混合した後、プレス成形、
押出成形、射出成形、鋳込成形等の方法で所定形状に成
形した後、各原料に応じた条件で焼成することによって
得ることができる。
【0045】
【実施例】以下本発明を具体的に説明する。
【0046】本発明実施例として、図1に示す治具10
を導電性ジルコニアセラミックス、導電性アルミナセラ
ミックス、炭化珪素質セラミックス、チタニア系セラミ
ックス、導電性フォルステライト系セラミックスで作製
した。
【0047】導電性ジルコニアセラミックス、導電性ア
ルミナセラミックス、導電性フォルステライト系セラミ
ックスは、導電性付与剤の含有量を変化させて、体積固
有抵抗値、残留磁束密度を変化させた。炭化珪素質セラ
ミックスは、SiCと焼結助剤の比率を変化させて、体
積固有抵抗値、残留磁束密度を変化させ、チタニア系セ
ラミックスは、焼成後の熱処理条件を変化させて、体積
固有抵抗値、残留磁束密度を変化させた。
【0048】これらを用いて、静電気の除去度合い、お
よび非磁性であるかどうかを測定した。
【0049】静電気の除去度合いについては、治具10
の下面13側に1000Vの電圧を印加し、治具10の
上面12側で電圧とその降下時間を測定し、上面12で
の電圧値が100Vとなるまでの降下時間が、0.1〜
20秒の間にあるものを○、それ以外のものを×として
評価した。また、体積固有抵抗値については、JIS−
C2141に規定する超絶縁抵抗計により測定した。
【0050】さらに、非磁性であるかどうかは、振動試
料型磁力計により残留磁束密度を測定し、14ガウス以
下であったものを非磁性として評価した。
【0051】治具10を構成する導電性ジルコニアセラ
ミックスの組成は表1に、その特性と結果は表2に示す
通りである。なお、上記ジルコニアセラミックスは、い
ずれもZrO2 に対しY2 3 を3mol%添加して部
分安定化したものであり、導電性付与剤にはFe
2 3 、NiO、Co3 4 、Cr2 3 、TiC、W
C、TaCを使用した。
【0052】また、導電性アルミナセラミックスの組成
は表3に、その特性と結果は表4に示す通りである。さ
らに、炭化珪素質セラミックスの組成は表5に、その特
性と結果は表6に示す通りである。また、チタニア系セ
ラミックスの組成、熱処理条件は表7に、その特性と結
果は表8に示す通りである。さらに、導電性フォルステ
ライト系セラミックスの組成は表9に、その特性と結果
は表10に示す通りである。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】
【表5】
【0058】
【表6】
【0059】
【表7】
【0060】
【表8】
【0061】
【表9】
【0062】
【表10】
【0063】この結果、導電性ジルコニアセラミックス
に関して、まず試料No.1〜7は導電性付与剤として
Fe2 3 を含有したものであるが、このうち試料N
o.1はFe2 3 の含有量が10重量%未満であるた
め体積固有抵抗値が109 Ω・cmより大きく、その結
果、電圧が所定値になるまでに時間がかかり、静電気除
去効果が得られなかった。
【0064】また、試料No.6、7はFe2 3 の含
有量が35重量%より多く、体積固有抵抗値が106 Ω
・cmより小さいことから短時間で電圧が所定値まで降
下し静電気が一気に逃げることが判った。しかも、Fe
2 3 の含有量が多いため磁性を有していた。
【0065】これに対し、試料No.2〜5はFe2
3 の含有量が10〜35重量%の範囲にあり、非磁性
で、体積固有抵抗値が106 〜109 Ω・cmの範囲に
あるため適度な速度で静電気を除去できることが判っ
た。
【0066】また、試料No.8〜13は導電性付与剤
にNiO、Co3 4 、Cr2 3をそれぞれ用いたも
のであるが、いずれもその含有量が10〜35重量%の
範囲にあり、体積固有抵抗値が106 〜109 Ω・cm
の範囲にあった。そのため適度なスピードで静電気を除
去することができた。
【0067】一方、試料No.14〜17は、導電性付
与剤としてTiCを含有したものであるが、このうち試
料No.14はTiCの含有量が10重量%未満である
ために体積固有抵抗値が109 Ω・cmより大きく、充
分な静電気除去効果が得られなかった。また、試料N
o.17はTiCの含有量が25重量%よりも多いため
に体積固有抵抗値が106 Ω・cmより小さく、一気に
静電気が逃げることが判った。しかも、TiCの含有量
が多いため磁性を有していた。これに対し、試料No.
15、16はTiC含有量が10〜25重量%の範囲に
あり、体積固有抵抗値が106 〜109 Ω・cmの範囲
とすることができた。そのため、適度なスピードで静電
気を除去できることが判った。
【0068】さらに、試料No.18〜21は導電性付
与剤にWC、TaCをそれぞれ用いたものであるが、い
ずれもその含有量が10〜25重量%の範囲にあり、体
積固有抵抗値を106 〜109 Ω・cmの範囲とするこ
とができた。そのため、適度なスピードで静電気を除去
することができた。
【0069】また、導電性アルミナセラミックス、炭化
珪素質セラミックス、チタニア系セラミックス、導電性
フォルステライト系セラミックスの場合も同様に、試料
No.23、24、26、27、29、30、31、3
2、35〜37、42〜46は、体積固有抵抗値を10
6 〜109 Ω・cmの範囲とすることができた。そのた
め、適度なスピードで静電気を除去することができた。
【0070】この結果、導電性ジルコニアセラミックス
にあっては、導電性付与剤として、Fe2 3 、Ni
O、Co3 4 、Cr2 3 を用いる場合、その含有量
を10〜35重量%とし、導電性付与剤としてTiC、
WC、TaCを用いる場合、その含有量を10〜25重
量%とすれば良いことがわかった。また、導電性アルミ
ナセラミックスにあっては、導電性付与剤としてFe2
3 、NiO、Co3 4 、Cr2 3 を用いる場合、
その含有量を15〜35重量%とすれば良く、炭化珪素
質セラミックスにあっては、90〜98重量%のSiC
に対し、焼結助剤としてAl2 3 を1〜7重量%とY
2 3 、CeO2 を合計で1〜5重量%とすれば良いこ
とがわかった。
【0071】さらに、チタニア系セラミックスにあって
は、TiO2 50〜99重量%で残部がBaO、Ca
O、SrO、Al2 3 、ZrO2 、SiO2 、MgO
のうち一種または二種以上からなるものとし、焼成後
に、還元雰囲気、不活性雰囲気または真空中などの非酸
化雰囲気にて900〜1200℃で加熱処理を行えば良
いことがわかった。また、導電性フォルステライト系セ
ラミックスにあっては、MgOとSiO2 の複合酸化物
を40〜80重量%と、酸化鉄を60〜20重量%の範
囲でそれぞれ含有すれば良いことが判った。
【0072】このようにすれば、体積固有抵抗値106
〜109 Ω・cmであるセラミックスを得ることがで
き、適度なスピードで静電気を除去することが可能な磁
気ヘッド加工組立用治具を提供できることが判る。
【0073】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、磁
気ヘッドの加工工程や組立工程において使用される治具
を、体積固有抵抗値が106 〜109 Ω・cmのセラミ
ックスにより形成したことによって、静電気を徐々に逃
がすことができるため、導通短絡による取り扱い不良事
故を生じることなく静電気を逃がすことができ、しかも
非磁性のセラミックスを用いることにより磁気ヘッドに
悪影響を及ぼすことを防止できる。しかも、導通短絡事
故を防止できるとともに、硬度の高いセラミックスを用
いることによって、長期間にわたって良好に使用するこ
とができる。
【0074】したがって、本発明の治具は、磁気ヘッド
の中でも薄膜磁気ヘッド、特にMRヘッドの製造工程に
おける加工工程や組立工程において、良好に使用するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ヘッド加工組立用治具を示す斜視
図である。
【図2】図1に示す磁気ヘッド加工組立用治具の使用状
態を示す斜視図である。
【図3】本発明の磁気ヘッド加工組立用治具の他の実施
形態を示す斜視図である。
【図4】本発明の磁気ヘッド加工組立用治具の他の実施
形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
10:治具 11:貫通孔 12:上面 13:下面 20:治具 21:溝 30:治具 31:スリット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気ヘッドの加工工程や組立工程で被加工
    物等を保持するために用いる治具であって、体積固有抵
    抗値が106 〜109 Ω・cmで、非磁性のセラミック
    スにより形成したことを特徴とする磁気ヘッド加工組立
    用治具。
  2. 【請求項2】上記セラミックスが、導電性ジルコニアセ
    ラミックス、導電性アルミナセラミックス、炭化珪素質
    セラミックス、チタニア系セラミックス、導電性フォル
    ステライト系セラミックスのいずれかよりなることを特
    徴とする請求項1記載の磁気ヘッド加工組立用治具。
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