JPH11255826A - 狭分散性のポリ{1−(1−アルコキシアルコキシ)−4−エテニルベンゼン}およびその製造方法 - Google Patents

狭分散性のポリ{1−(1−アルコキシアルコキシ)−4−エテニルベンゼン}およびその製造方法

Info

Publication number
JPH11255826A
JPH11255826A JP10061454A JP6145498A JPH11255826A JP H11255826 A JPH11255826 A JP H11255826A JP 10061454 A JP10061454 A JP 10061454A JP 6145498 A JP6145498 A JP 6145498A JP H11255826 A JPH11255826 A JP H11255826A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ethenylbenzene
alkoxyalkoxy
vinyl ether
carbon atoms
polymerization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10061454A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiro Yamamoto
喜博 山本
Toshiro Takao
俊郎 高尾
Ritsuko Fukuda
立子 福田
Keiichi Ikeda
圭一 池田
Retsu Hara
烈 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP10061454A priority Critical patent/JPH11255826A/ja
Publication of JPH11255826A publication Critical patent/JPH11255826A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polymerization Catalysts (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 化学増幅型ポジ型レジスト材として有用な狭
分散性のポリ{1−(1−アルコキシアルコキシ)−4
−エテニルベンゼン}、および工業的に入手容易なアル
キルビニルエーテル類を用いた狭分散性のポリ{1−
(1−アルコキシアルコキシ)−4−エテニルベンゼ
ン}の簡便かつ効率的な製造方法を提供する。 【解決手段】 p-ヒドロキシスチレンを酸の存在下アル
キルビニルエーテル類との反応によりアルコキシアルコ
キシ化した後、有機アルカリ金属化合物またはアルカリ
金属を重合開始剤としてアニオン重合させることによ
り、狭分散性のポリ{1−(1−アルコキシアルコキ
シ)−4−エテニルベンゼン}を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、狭分散性のポリ
{1-(1-アルコキシアルコキシ)-4-エテニルベンゼ
ン}およびその製造方法に関する。詳しくは、化学増幅
型ポジ型レジスト材として有用な狭分散性のポリ{1-
(1-アルコキシアルコキシ)-4-エテニルベンゼン}お
よび工業的に入手容易なアルキルビニルエーテル類を用
いてp-ヒドロキシスチレンの水酸基を1-アルコキシアル
コキシ化した1-(1-アルコキシアルコキシ)-4-エテニ
ルベンゼンを原料とする狭分散性のポリ{1-(1-アルコ
キシアルコキシ)-4-エテニルベンゼン}の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】集積回路の更なる高密度化を達成するた
めに、近年、化学増幅型レジスト材の検討が種々行われ
ている。上記のレジストにおいては、酸によって容易に
脱離可能な官能基を有すると共に、その脱離前後でのア
ルカリ水溶液への溶解性が著しく異なるものが賞用され
ている。さらに、プラズマエッチング工程における耐ド
ライエッチング性能および248nmでの透明性など高
解像度・高現像性を達成する上で多くの機能がレジスト
材に対して要求されている。係る観点から、スチレン誘
導体が好適なものとして知られており、ポリ{1-(1-ア
ルコキシアルコキシ)-4-エテニルベンゼン}は、高感
度、高解像度、高耐ドライエッチング性を有する化学増
幅型ポジ型レジスト材として有用である。また、ポリマ
ー中の一部または全部の1-アルコキシアルコキシ基を脱
離させることによるp-ヒドロキシスチレン重合体の製造
原料としても有用である。
【0003】ポリ{1-(1-アルコキシアルコキシ)-4-
エテニルベンゼン}の製造方法としては以下に示す2つ
の方法が知られている。 p-ブロムフェノールとアルキルビニルエーテルとを
反応させてp-ブロム-(1-アルコキシエトキシ)ベンゼ
ンを得、次いで金属マグネシウムとさせた後、触媒とし
てジクロロ{1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタ
ン}ニッケルの存在下、臭化ビニルとグリニァール反応
させてp-(1-アルコキシエトキシ)スチレンを得、これ
に開始剤として2,2'-アゾビスイソブチロニトリルを添
加してラジカル重合させて製造する方法(特開平6−1
94842、特開平5−249682)。
【0004】 p-tert-ブトキシスチレンに開始剤と
して2,2'-アゾビスイソブチロニトリルを添加してラジ
カル重合させてポリ(p-tert-ブトキシスチレン)を
得、次いで濃塩酸によりtert-ブトキシ基を脱離させて
ポリ(p-ヒドロキシスチレン)を得、これとアルキルビ
ニルエーテルとを反応させて製造する方法(特開昭7−
319155)。
【0005】しかしながら、これらの方法では狭分散性
の重合体は得られておらず、高度な解像度が要求される
化学増幅型レジスト材としては不充分なものであった。
しかもこれらのうち、の方法は、p-ブロムフェノール
を原料として、まずフェノールの水酸基をアルコキシエ
トキシ化した後、グリニァール反応を行ない、そしてラ
ジカル重合する方法であり、反応が多段階であるばかり
でなくグリニァール反応に際し高価なホスフィン配位子
を有する触媒を用いるため、この回収・再使用が不可欠
であり製造工程が更に複雑になっている。また、多量の
臭化マグネシウムの副生も問題であり、工業的なポリ
{1-(1-アルコキシアルコキシ)-4-エテニルベンゼ
ン}の製造方法とはなり得ていない。
【0006】また、の方法は、一旦ポリ(p-ヒドロキ
シスチレン)を得た後にアルコキシアルコキシ化する方
法であるが、アルキルビニルエーテルとポリマーとの反
応であるためアルコキシアルコキシ化反応を充分に行な
うことは困難であり、反応生成物はp-(1-アルコキシア
ルコキシ)スチレンとp-ヒドロキシスチレンとの共重合
体であって、1-(1-アルコキシアルコキシ)-4-エテニ
ルベンゼンのホモポリマーは得られていない。
【0007】特開平5−1115にはジヒドロピランと
p-ビニルフェノールとをピリジニウム-p-トルエンスル
フォネートの存在下で反応させ、p-ビニルフェノールの
水酸基がテトラヒドロピラニル基で保護されたテトラヒ
ドロピラニルオキシスチレンを用いてポリ(p-テトラヒ
ドロピラニルオキシスチレン)を得る方法が記載されて
いる。上記のテトラヒドロピラニル化反応は触媒的に進
行し、アルカリ金属ハライドの副生もない。
【0008】しかしながら、原料として用いるジヒドロ
ピランは、例えば、フルフリルアルデヒドの高圧水素添
加によって得られたフルフリルアルコールを、さらに高
圧水素添加しテトラヒドロフルフリルアルコールとし、
その後アルミナによるテトラヒドロフルフリルアルコー
ルの脱水素転位反応等によって得られる(J. Am. Chem.
Soc. 1946. 68. 1646)。この様にジヒドロピランの製
造には多段階で複雑な工程を必要とするため、ジヒドロ
ピランを用いたポリ(p-テトラヒドロピラニルスチレ
ン)の合成方法は実用的であるとは言えず、また工業的
に入手可能なジヒドロピラン類の種類も限定される。
【0009】レジスト材として要求される性能は、使用
する膜厚、基盤、溶剤または光酸発生剤等の外的要因に
よって多様に変化する。これらの要求に適宜対応するた
めには様々な性質を有する一連の化合物を容易に、しか
も工業的に入手可能な原料を用いて製造できることが必
要不可欠である。しかしながら、上記したジヒドロピラ
ンは、入手容易で且つアニオン重合可能な類縁体が極め
て少なく、性質の改善が困難であった。一方、アルキル
ビニルエーテルはアセチレン類へのアルコールの付加反
応により容易に得ることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、化学増幅型レジスト材のベースポリマー等として有
用な、狭分散性の一連のポリスチレン誘導体を簡便かつ
高収率で製造する方法について鋭意検討した結果、p-ヒ
ドロキシスチレンをアルキルビニルエーテル類と反応さ
せアルコキシアルコキシ化した後、ある種の開始剤によ
りアニオン重合させ、任意の分子量で、狭分散性のポリ
{1-(1-アルコキシアルコキシ)-4-エテニルベンゼ
ン}を容易に、しかも高収率で製造できることを見出
し、本発明に到達した。得られた狭分散性のポリ{1-
(1-アルコキシアルコキシ)-4-エテニルベンゼン}の
性質は、用いるアルキルビニルエーテル類の種類を変え
ることにより変化させることができる。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、 〔請求項1〕 化学式(1)
【0012】
【化3】 (式中、R1は、水素または炭素数1ないし3のアルキル
基、R2は、水素、炭素数1ないし6のアルキル基または
炭素数1ないし6のアルコキシ基、R3は、炭素数1ない
し20の無置換またはアルコキシ置換のアルキル基、炭
素数5ないし10のシクロアルキル基、または炭素数6
ないし20の無置換またはアルコキシ置換のアリール基
を示す。)で示される繰り返し単位を有し、かつ、重量
平均分子量が1000ないし100000であり、重量
平均分子量と数平均分子量のとの比が1.0〜1.6で
ある狭分散性のポリ{1−(1−アルコキシアルコキ
シ)−4−エテニルベンゼン}、 〔請求項2〕 化学式(2)
【0013】
【化4】 (式中、R1は、水素または炭素数1ないし3のアルキル
基、R2は、水素、炭素数1ないし6のアルキル基または
炭素数1ないし6のアルコキシ基、R3は、炭素数1ない
し20の無置換またはアルコキシ置換のアルキル基、炭
素数5ないし10のシクロアルキル基、または炭素数6
ないし20の無置換またはアルコキシ置換のアリール基
を示す。)で示される1−(1−アルコキシアルコキ
シ)−4−エテニルベンゼンを、有機アルカリ金属化合
物またはアルカリ金属を重合開始剤としてアニオン重合
させることを特徴とする狭分散性のポリ{1−(1−ア
ルコキシアルコキシ)−4−エテニルベンゼン}の製造
方法、 〔請求項3〕 1−(1−アルコキシアルコキシ)−4
−エテニルベンゼンが、アルキルビニルエーテル類とp-
ヒドロキシスチレンとを酸の存在下に反応させて得られ
た1−(1−アルコキシアルコキシ)−4−エテニルベ
ンゼンである請求項2に記載の方法、 〔請求項4〕 アルキルビニルエーテル類が、エチルビ
ニルエーテル、n-プロピルビニルエーテル、n-ブチルビ
ニルエーテル、tert-ブチルビニルエーテル、またはシ
クロヘキシルビニルエーテルである請求項3に記載の方
法、である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明における狭分散性のポリ
{1-(1-アルコキシアルコキシ)-4-エテニルベンゼ
ン}は、重量平均分子量が1000ないし10000
0、好ましくは2000ないし50000、更に好まし
くは3000ないし30000であり、そして重量平均
分子量と数平均分子量との比が1.6以下、好ましくは
1.0ないし1.5の範囲である。
【0015】本発明の方法では、化学式(2)で示され
る1-(1-アルコキシアルコキシ)-4-エテニルベンゼン
は、p-ヒドロキシスチレンとアルキルビニルエーテル類
とを酸の存在下に反応させて製造することが出来る。
【0016】アルキルビニルエーテル類とは、例えば、
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n-プロ
ピルビニルエーテル、iso-プロピルビニルエーテル、n-
ブチルビニルエーテル、sec-ブチルビニルエーテル、te
rt-ブチルビニルエーテル、iso-オクチルビニルエーテ
ル、デシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、
シクロヘキシルビニルエーテル、2-エチルヘキシルビニ
ルエーテル、tert-ペンチルビニルエーテル、オクタデ
シルビニルエーテル、セシルビニルエーテル、2-メトキ
シエチルビニルエーテル、ビニル-2-(2-エトキシエト
キシ)エチルエーテル、エチレングリコールブチルビニ
ルエーテルまたはtert-アミルビニルエーテル等であり
アルコキシ置換または無置換のアルキルビニルエーテル
類である。これらのうち、メチルビニルエーテル、エチ
ルビニルエーテル、n-プロピルビニルエーテル、iso-プ
ロピルビニルエーテル、n-ブチルビニルエーテル、sec-
ブチルビニルエーテル、tert-ブチルビニルエーテル、
シクロヘキシルビニルエーテルまたはtert-アミルビニ
ルエーテルが好ましい。より好ましくはエチルビニルエ
ーテル、n-プロピルビニルエーテル、iso-プロピルビニ
ルエーテル、n-ブチルビニルエーテル、sec-ブチルビニ
ルエーテル、tert-ブチルビニルエーテル、シクロヘキ
シルビニルエーテルであり、更に好ましくはエチルビニ
ルエーテル、n-プロピルビニルエーテル、n-ブチルビニ
ルエーテル、tert-ブチルビニルエーテル、またはシク
ロヘキシルビニルエーテルである。これらのアルキルビ
ニルエーテル類の使用量は、p-ヒドロキシスチレン1モ
ルに対して通常10モル以下であり、好ましくは0.1
ないし5モルの範囲であり、より好ましくは0.5ない
し3モルの範囲である。
【0017】原料として用いるp-ヒドロキシスチレンや
アルキルビニルエーテル類には、安定剤として水酸化カ
リウム等のアルカリ性化合物や重合禁止剤等が含まれて
いる場合があるが、これらは蒸留等の精製操作を行なわ
ずにそのまま使用しても特に問題はない。しかしなが
ら、例えば水酸化カリウムが混入していると触媒として
使用する酸の量が増えることから、事前に精製操作を行
ないこれらの安定剤を除去しておくか、または安定剤を
含まない原料を用いるほうがより好ましい。
【0018】酸としては、例えば、塩化水素ガス等のハ
ロゲン化水素、硫酸、リン酸、塩酸または臭化水素酸等
の鉱酸、ヘテロポリ酸もしくはナフィオン等の固体酸、
またはp-トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、プロ
ピオン酸、マロン酸、シュウ酸、クロルスルホン酸・ピ
リジン塩、トリフルオロ酢酸・ピリジン塩、硫酸・ピリ
ジン塩またはp-トルエンスルホン酸・ピリジン塩等の有
機酸が挙げられ、これらのうち、塩化水素ガス、塩酸、
トリフルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸・ピリジン塩、p-
トルエンスルホン酸・ピリジン塩または硫酸・ピリジン
塩が好ましい。これらの酸は単独でも、または2種以上
を同時にまたは順次に使用することもできる。これらの
酸の使用量は、p-ヒドロキシスチレン1モルに対して通
常2モル以下であり、好ましくは0.00001ないし
0.2モルの範囲であり、より好ましくは0.001な
いし0.05モルの範囲である。
【0019】本発明の方法における反応において、溶媒
を用いずに反応を行ない得る場合もあるが、通常は溶媒
の存在下で実施される。用いる溶媒としては、反応を阻
害しないものであれば何れでも使用することができる
が、具体的には、例えば水;n-ヘキサン、n-ペンタン、
n-ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族または脂環族の
炭化水素類;ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、ク
メン等の芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホ
ルム、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の脂肪族ま
たは芳香族ハロゲン化合物;ジエチルエーテル、ジフェ
ニルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、
エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコ
ールジエチルエーテル等のエーテル類;アセトン、エチ
ルメチルケトン、2-ヘプタノン、シクロヘキサノン、ア
セトフェノン等のケトン類;アセトニトリル、プロピオ
ニトリル等のニトリル類;および酢酸エチルやプロピオ
ン酸エチル等のエステル類等が挙げられる。これらは単
独でもまたは2種以上を混合して使用してもよい。ま
た、これらの溶媒の使用によって反応液が均一相となる
ことが好ましいが、不均一な複数の相となっても構わな
い。
【0020】本発明の方法における反応の実施方式は特
に限定されるものではなく、p-ヒドロキシスチレン、ア
ルキルビニルエーテル類、酸および使用する場合の溶媒
等が効果的に混合され、接触される方法であれば如何な
る方法でもよく、回分式、半回分式または連続流通式の
何れでも構わない。
【0021】反応の際の温度および時間は、原料のアル
キルビニルエーテル類や酸、および使用する場合の溶媒
等の種類や量により異なり一様ではない。しかしなが
ら、通常反応温度は零下10℃ないし100℃の範囲で
あり、好ましくは、0℃ないし60℃の範囲である。反
応時間は、通常20時間以内であり、好ましくは0.0
1ないし10時間の範囲である。反応は場合によって減
圧、常圧または加圧の何れでも実施できる。本発明の方
法における反応は、不活性ガス雰囲気下でも、空気等の
分子状酸素の存在下でも行なうことができる。
【0022】本発明の方法における反応によって、化学
式(2)で示される1-(1-アルコキシアルコキシ)-4-
エテニルベンゼンが得られる。次いで、この得られた1-
(1-アルコキシアルコキシ)-4-エテニルベンゼンを有
機アルカリ金属化合物またはアルカリ金属を重合開始剤
としてアニオン重合させる。
【0023】1-(1-アルコキシアルコキシ)-4-エテニ
ルベンゼンは、上記反応によって得られた反応液より、
抽出、蒸留、および/または結晶化等の常用の方法によ
って処理することにより単離した後使用することもでき
るし、または反応液より抽出、中和、濾別、またはイオ
ン交換樹脂処理等通常の操作で酸を除去した後、単離す
ることなくそのままアニオン重合に使用することもでき
る。また、1-(1-アルコキシアルコキシ)-4-エテニル
ベンゼンは、安定化剤として水酸化カリウムや炭酸ナト
リウム等のアルカリ成分を添加して保存しておくことが
好ましいが、このアルカリ成分は除去せずにそのままア
ニオン重合に用いることもできる。
【0024】アニオン重合に用いる重合開始剤として
は、アニオン重合の重合開始剤として通常用いられる有
機アルカリ金属化合物またはアルカリ金属を用いること
が可能であり、好ましい有機アルカリ金属化合物として
は、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブ
チルリチウム、α−メチルスチレンダイマージカリウ
ム、α−メチルスチレンテトラマージナトリウム、ナト
リウム-ナフタレン、リチウム-ナフタレン、カリウム-
ナフタレン、クミルカリウムまたはクミルセシウムが挙
げられ、また好ましいアルカリ金属としてはリチウム、
ナトリウム、カリウムまたはセシウムが挙げられる。ま
た、クメンとアルカリ金属との組み合わせ等、重合条件
下でこれらの有機アルカリ金属化合物を発生させること
のできる成分の組み合わせであっても、または別途これ
らの有機アルカリ金属化合物を調製した後単離せずにそ
のまま用いてもよい。これらの有機アルカリ金属化合物
またはアルカリ金属の使用量は、それらの種類及び目的
とするポリ{1-(1-アルコキシアルコキシ)-4-エテニ
ルベンゼン}の分子量により一様ではないが、通常1-
(1-アルコキシアルコキシ)-4-エテニルベンゼン1モ
ルに対して0.5モル以下であり、好ましくは0.00
001ないし0.1モルの範囲であり、より好ましくは
0.0001ないし0.05モルの範囲である。
【0025】本発明の方法におけるアニオン重合は、有
機溶媒中で行なうことが好ましい。この場合に用いられ
る有機溶媒は、例えば、n-ヘキサン、n-ペンタン、n-ヘ
プタン、シクロヘキサン等の脂肪族または脂環族の炭化
水素類;ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン等の芳香
族炭化水素類;およびジエチルエーテル、ジフェニルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、エチレ
ングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジ
エチルエーテル等のエーテル類等が挙げられる。これら
は単独でもまたは2種以上を混合して使用してもよい。
また、本発明の反応においてこれらの溶媒を用いた場
合、アニオン重合においても同じ溶媒を用いるのが、溶
媒の回収等の操作の省略化のためにも好ましい。
【0026】本発明の方法におけるアニオン重合の実施
方式は特に限定されるものではなく、1-(1-アルコキシ
アルコキシ)-4-エテニルベンゼン、有機アルカリ金属
化合物またはアルカリ金属、および使用する場合の溶媒
等が効果的に混合され接触される方法であれば如何なる
方法でもよく、回分式、半回分式または連続流通式の何
れでも構わない。
【0027】アニオン重合の際の温度および時間は、1-
(1-アルコキシアルコキシ)-4-エテニルベンゼン、有
機アルカリ金属化合物またはアルカリ金属、および使用
する場合の溶媒等の種類や量により異なり一様ではな
い。しかしながら、通常重合温度は零下100℃ないし
150℃の範囲であり、好ましくは零下80℃ないし8
0℃の範囲である。重合時間は、通常100時間以内で
あり、好ましくは0.01ないし20時間の範囲であ
る。重合は場合によって減圧、常圧または加圧の何れで
も実施できる。本発明の方法におけるアニオン重合は、
アルゴンや窒素等の不活性ガス雰囲気下で行なう。
【0028】また、本発明の方法におけるアニオン重合
では、重合速度や重合収率等を高めるために、クラウン
エーテル類やポリグリコール類等、これまでにアニオン
重合において用いられている添加剤等を更に用いること
もできる。
【0029】目的の重合度に達した時点で、重合停止剤
を添加して重合反応を停止させることにより、1-(1-ア
ルコキシアルコキシ)-4-エテニルベンゼンのビニル基
を通して選択的に重合した化学式(1)で示される繰り
返し単位を有する狭分散性のポリ{1-(1-アルコキシア
ルコキシ)-4-エテニルベンゼン}が得られる。重合停
止剤としては、通常のアニオン重合停止剤を用いること
ができ、例えば水;メタノール、エタノール等のアルコ
ール類;臭化メチル、ヨウ化メチル等のハロゲン化アル
キル類;および酢酸、プロピオン酸等の有機カルボン酸
類等が挙げられる。また重合後、二酸化炭素または、例
えば酸化エチレンや酸化プロピレン等の環状エーテル化
合物等で処理した後、更に上記重合停止剤で処理するこ
とにより重合体側鎖にカルボキシル基や水酸基などの官
能基を導入することができる。また必要に応じて公知の
末端変性剤、末端分岐剤、カップリング剤等を用いるこ
とができる。
【0030】次いで、この得られたポリ{1-(1-アルコ
キシアルコキシ)-4-エテニルベンゼン}は、アニオン
重合の重合溶媒として炭化水素等の溶解度の低い有機溶
媒を用いた場合、重合中に固体として析出してくるた
め、濾過やデカンテーション等の通常の分離操作により
単離することができ、またテトラヒドロフラン等の溶解
度の高い有機溶媒を用いた場合、均一に溶解しているた
め抽出、ストリッピングおよびイオン交換等の通常の精
製操作を行なった後、または何ら精製操作を行なわず
に、例えばメタノール等の適当な溶剤を用いて沈殿し、
洗浄、乾燥する方法や、脱溶媒し、スチームストリッピ
ング乾燥または加熱乾燥等の乾燥操作を用いる方法等、
通常の方法によって単離精製することができる。以上の
操作により狭分散性のポリ{1-(1-アルコキシアルコキ
シ)-4-エテニルベンゼン}が得られる。
【0031】
【実施例】次の実施例により本発明を更に詳しく説明す
るが、これらは限定的ではなく単に説明のためと解され
るべきである。 実施例1 1-(1-エトキシエトキシ)-4-エテニルベンゼンの合成 撹拌機、温度計、内容積30ミリリットルの滴下ロートお
よび冷却管を装着した内容積200ミリリットルの4ッ口
フラスコに、p-ヒドロキシスチレン10.0グラム(83.2ミ
リモル)、酸としてp-トルエンスルホン酸・ピリジン塩
10ミリグラム(0.04ミリモル)および溶媒として塩化メ
チレン80.0ミリリットルを仕込んだ。この液を撹拌しな
がら冷却装置を装着したウォーターバスにより内温を10
℃にしたところで、滴下ロートよりエチルビニルエーテ
ル6.13グラム(85.0ミリモル)を塩化メチレン20ミリリ
ットルに溶解させた溶液を滴下し始めた。10分かけて滴
下した後、そのまま空気雰囲気下で6時間反応させた。
反応終了後、この反応液に水素化カルシウム1.0グラム
を加え、更に2時間25℃で撹拌を続け、溶液中の酸およ
び水分を除去した。このようにして得られた有機溶液を
高速液体クロマトグラフィーにて成分分析を行なったと
ころ、目的物である1-(1-エトキシエトキシ)-4-エテ
ニルベンゼンが15.7グラム(81.7ミリモル)、および原
料であるp-ヒドロキシスチレン0.10グラム(0.83ミリモ
ル)が含まれており、よってp-ヒドロキシスチレンの転
化率は99.0%、仕込んだp-ヒドロキシスチレンに対する1
-(1-エトキシエトキシ)-4-エテニルベンゼンの収率は
98.2%であった。このようにして得られた水素化カルシ
ウム処理済み溶液より、水素化カルシウムが存在した状
態のままで塩化メチレンを留去させた後、生成した1-
(1-エトキシエトキシ)-4-エテニルベンゼンを2.0mmH
g、70℃にて蒸留し、精製した。収量は14.1グラムであ
った。なお生成した1-(1-エトキシエトキシ)-4-エテ
ニルベンゼンは以下に示すように1H-NMR分析、13C-NMR
分析および元素分析により同定した。1 H-NMR(90MHz、テトラメチルシラン基準、ppm):1.20
(3H,O-CH2-CH3 ), 1.50(3H,O-CH(CH3 )-O), 3.66
(2H,O-CH2 -CH3), 5.12(1H,CH2 =CH-), 5.36(1H,CH2
=CH-), 5.43(1H,O-CH(CH3)-O), 6.50(1H,CH2=CH
-), 6.92(2H,Ph),7.40(2H,Ph)13 C-NMR(22.5MHz、テトラメチルシラン基準、ppm):2
1.8(O-CH2-CH3 ), 23.4(O-CH(CH3 )-O), 62.1(O-C
H2 -CH3), 99.8(O-CH(CH3)-O), 111.7(CH2 =CH-),
117.9(Ph), 127.3(Ph), 135.5(CH2=CH-), 143.8
(Ph), 156.8(Ph) 元素分析:計算値(C12H16O2); C:74.47%, H:8.39%,
測定値; C:74.79%, H:8.54%
【0032】ポリ{1-(1-エトキシエトキシ)-4-エテ
ニルベンゼン}の合成 100ミリリットルのシュレンクフラスコに、アルゴン雰
囲気下、撹拌子を挿入し、次いで溶媒としてテトラヒド
ロフラン50ミリリットル、重合開始剤としてn-ブチルリ
チウムの1.6N n-ヘキサン溶液0.34ミリリットル(0.54
ミリモル)を仕込んだ。この液を撹拌しながらドライア
イス/メタノールバスにより-78℃にした後、蒸留・精
製した1-(1-エトキシエトキシ)-4-エテニルベンゼン1
0.0グラム(52.0ミリモル)を添加した。この溶液は瞬
時に濃赤色を呈した。このまま3時間重合させた後、メ
タノール5.0ミリリットルを加え、重合を停止させた。
この重合溶液をメタノール1.0リットル中に注ぎ、重合
体を沈殿させて濾過・分離し、更に減圧乾燥させて9.68
グラムの白色重合体を得た。仕込んだ1-(1-エトキシエ
トキシ)-4-エテニルベンゼンに対する重量収率は、96.
8%であった。得られた白色重合体は、1H-NMR分析、13C-
NMR分析、および元素分析の結果より、目的とする構造
のポリ{1-(1-エトキシエトキシ)-4-エテニルベンゼ
ン}であることがわかった。1 H-NMR(90MHz、テトラメチルシラン基準、ppm):0.5〜
2.0(9H,-CH2 -CH-/-CH2-CH-/O-CH2-CH3 /O-CH(CH3 )-
O), 3.3〜4.0(2H,O-CH2 -CH3), 5.0〜5.4(1H,O-CH
(CH3)-O), 6.2〜7.1(4H,Ph)13 C-NMR(22.5MHz、テトラメチルシラン基準、ppm):2
1.2(O-CH2-CH3 ), 24.1(O-CH(CH3 )-O), 42.2(-CH
2 -CH-), 60(-CH2-CH-), 62.1(O-CH2 -CH3),99.8(O
-CH(CH3)-O), 116(Ph), 128(Ph), 141(Ph), 1
54(Ph) 元素分析:計算値(C12H16O2); C:74.47%, H:8.39%,
測定値; C:75.01%, H:8.83% また、ポリスチレンを標準とするGPC分析の結果、重量
平均分子量(Mw)は19600であり、そして分子量分散度
(Mw/Mn)は1.04であった。
【0033】比較例1 実施例1において、酸として用いたp-トルエンスルホン
酸・ピリジン塩を用いなかった以外は、全て実施例1と
同様に反応し、同様に水素化カルシウムを添加し、水素
化カルシウム処理済みの液を得た。実施例1と同様に分
析を行なったところ、目的とする1-(1-エトキシエトキ
シ)-4-エテニルベンゼンの生成は認められなかった。
【0034】実施例2 1-(1-tert-ブトキシエトキシ)-4-エテニルベンゼンの
合成 実施例1と同様の反応装置に、p-ヒドロキシスチレン1
0.0グラム(83.2ミリモル)、酸としてトリフルオロ酢
酸・ピリジン塩10ミリグラム(0.05ミリモル)および溶
媒として塩化メチレン80.0ミリリットルを仕込んだ。こ
の液を撹拌しながらウォーターバスにより内温を25℃に
したところで、滴下ロートよりtert-ブチルビニルエー
テル8.51グラム(85.0ミリモル)を塩化メチレン20ミリ
リットルに溶解させた溶液を滴下し始めた。10分かけて
滴下した後、そのまま空気雰囲気下で1時間反応させ
た。反応終了後、この反応液を300ミリリットルの分液
ロートに移し替え、0.2N水酸化ナトリウム水溶液100ミ
リリットルで1回抽出し、更にイオン交換水100ミリリッ
トルにて2回洗浄して酸分を除去した。また、抽出に用
いたアルカリ水と水とは混合し、反応溶媒である塩化メ
チレンにて逆抽出を行い、最初の有機層部分と混合し
た。このように得られた有機溶液を無水硫酸ナトリウム
で乾燥した後、高速液体クロマトグラフィーにて成分分
析を行ったところ、目的物である1-(1-tert-ブトキシ
エトキシ)-4-エテニルベンゼン16.5グラム(74.9ミリ
モル)、および原料のp-ヒドロキシスチレンが0.09グラ
ム(0.75ミリモル)含まれており、よってp-ヒドロキシ
スチレンの転化率は99.1%、仕込んだp-ヒドロキシスチ
レンに対する1-(1-tert-ブトキシエトキシ)-4-エテニ
ルベンゼンの収率は90.0%であった。この得られたアル
カリ処理済みの液より塩化メチレンを留去させた後、生
成した1-(1-tert-ブトキシエトキシ)-4-エテニルベン
ゼンを水素化ナトリウムの存在下、2.0mmHg、85℃にて
蒸留し、精製した。収量は13.2グラムであった。なお生
成した1-(1-tert-ブトキシエトキシ)-4-エテニルベン
ゼンは、1H-NMR分析、 13C-NMR分析および元素分析によ
り同定した。
【0035】ポリ{1-(1-tert-ブトキシエトキシ)-4-
エテニルベンゼン}の合成 200ミリリットルのシュレンクフラスコに、アルゴン雰
囲気下、撹拌子を装入し、次いで溶媒としてテトラヒド
ロフラン50ミリリットルおよびヘキサン50ミリリット
ル、重合開始剤としてナトリウムナフタレンの0.4Nテト
ラヒドロフラン溶液2.5ミリリットル(1.0ミリモル)を
仕込んだ。この溶液を撹拌しながらドライアイス/四塩
化炭素バスにより-20℃にした後、蒸留・精製した1-(1
-tert-ブトキシエトキシ)-4-エテニルベンゼン10.0グ
ラム(45.4ミリモル)を添加した。このまま3時間重合
させた後、メタノール5.0ミリリットルを加え、重合を
停止させた。この重合液をメタノール2.0リットル中に
注ぎ、重合体を沈殿させて濾過・分離し、更に減圧乾燥
させて9.75グラムの白色重合体を得た。仕込んだ1-(1-
tert-ブトキシエトキシ)-4-エテニルベンゼンに対する
重量収率は97.5%であった。得られた重合体は1H-NMR分
析、13C-NMR分析および元素分析により、目的とする構
造のポリ{1-(1-tert-ブトキシエトキシ)-4-エテニル
ベンゼン}であることを確認した。また、ポリスチレン
を標準とするGPC分析の結果、重量平均分子量(Mw)は1
1000であり、分子量分散度(Mw/Mn)は1.10であった。
【0036】実施例3 1-(1-シクロヘキシロキシエトキシ)-4-エテニルベン
ゼンの合成 実施例1において、エチルビニルエーテルの代わりにシ
クロヘキシルビニルエーテルを10.73グラム(85.0ミリ
モル)用い、また溶媒として塩化メチレンの代わりに、
ジエチルエーテル80.0ミリリットルを用いた以外は、全
て実施例1と同様に反応させ、同様に水素化カルシウム
を加えることにより酸および水分を除去し、水素化カル
シウム処理済みの液を得た。高速液体クロマトグラフィ
ーにより成分分析を行ったところ、目的物である1-(1-
シクロヘキシロキシエトキシ)-4-エテニルベンゼンが1
7.8グラム(72.3ミリモル)、および原料のp-ヒドロキ
シスチレンが0.60グラム(4.99ミリモル)含まれてお
り、よってp-ヒドロキシスチレンの転化率は94.0%、仕
込んだp-ヒドロキシスチレンに対する1-(1-シクロヘキ
シロキシエトキシ)-4-エテニルベンゼンの収率は86.9%
であった。この得られた水素化カルシウム処理済みの液
よりジエチルエーテルを留去させた後、生成した1-(1-
シクロヘキシロキシエトキシ)-4-エテニルベンゼンを
水素化ナトリウムの存在下、2.0mmHg、123℃にて蒸留
し、精製した。収量は14.1グラムであった。なお生成し
た1-(1-シクロヘキシロキシエトキシ)-4-エテニルベ
ンゼンは、1H-NMR分析、13C-NMR分析および元素分析に
より同定した。
【0037】ポリ{1-(1-シクロヘキシロキシエトキ
シ)-4-エテニルベンゼン}の合成 実施例1と同様の重合装置に、溶媒としてベンゼン80ミ
リリットル、重合開始剤として別途調製したアントラセ
ンカリウムの0.3Nテトラヒドロフラン溶液2.0ミリリッ
トル(0.6ミリモル)を仕込んだ。この溶液を撹拌しな
がらウォーターバスにより35℃にした後、1-(1-シクロ
ヘキシロキシエトキシ)-4-エテニルベンゼン10.0グラ
ム(40.6ミリモル)を添加した。このまま6時間重合さ
せた後、メタノール5.0ミリリットルを加え、重合を停
止させた。この重合液をメタノール2.0リットル中に注
ぎ、重合体を沈殿させて濾過・分離し、更に減圧乾燥さ
せて9.28グラムの白色重合体を得た。仕込んだ1-(1-シ
クロヘキシロキシエトキシ)-4-エテニルベンゼンに対
する重量収率は92.8%であった。得られた重合体は1H-NM
R分析、13C-NMR分析および元素分析により、目的とする
ポリ{1-(1-シクロヘキシロキシエトキシ)-4-エテニ
ルベンゼン}であることを確認した。また、ポリスチレ
ンを標準とするGPC分析の結果、重量平均分子量(Mw)
は16500であり、分子量分散度(Mw/Mn)は1.12であっ
た。
【0038】実施例4 1-(1-n-プロポキシエトキシ)-4-エテニルベンゼンの
合成 実施例1において、エチルビニルエーテルの代わりにn-
プロピルビニルエーテルを7.32グラム(85.0ミリモル)
用いた以外は、全て実施例1と同様に4時間反応させ
た。反応終了後、この反応液にICNアルミナN-活性I(IC
Nバイオメディカル社製)10.0グラムを加え、更に4.7セ
ンチメートルのガラスフィルター上に更にこの活性アル
ミナを敷いたフィルターにて、この反応液を減圧濾過
し、塩化メチレン10ミリリットルで2回洗浄し、これら
濾液を合わせて約120ミリリットルの活性アルミナ処理
液を得た。実施例1と同様に反応成績を計算したとこ
ろ、p-ヒドロキシスチレンの転化率は99.4%、仕込んだp
-ヒドロキシスチレンに対する1-(1-n-プロポキシエト
キシ)-4-エテニルベンゼンの収率は97.2%であった。こ
の得られた活性アルミナ処理液より塩化メチレンを留去
させた後、生成した1-(1-n-プロポキシエトキシ)-4-
エテニルベンゼンを水素化ナトリウムの存在下、2.0mmH
g、76℃にて蒸留し、精製した。収量は12.8グラムであ
った。なお生成した1-(1-n-プロポキシエトキシ)-4-
エテニルベンゼンは、1H-NMR分析、13C-NMR分析および
元素分析により同定した。
【0039】ポリ{1-(1-n-プロポキシエトキシ)-4-
エテニルベンゼン}の合成 実施例1と同様の重合装置に、溶媒としてテトラヒドロ
フラン80ミリリットル、重合開始剤として別途調製した
α-メチルスチレンダイマージカリウムの0.5Nテトラヒ
ドロフラン溶液2.0ミリリットル(1.0ミリモル)を仕込
んだ。この溶液を撹拌しながら投げ込み式冷却機を装着
したメタノールバスにより-25℃にした後、1-(1-n-プ
ロポキシエトキシ)-4-エテニルベンゼン10.0グラム(4
8.5ミリモル)を添加した。このまま3時間重合させた
後、メタノール5.0ミリリットルを加え、重合を停止さ
せた。この重合液をメタノール2.0リットル中に注ぎ、
重合体を沈殿させて濾過・分離し、更に減圧乾燥させて
9.57グラムの白色重合体を得た。仕込んだ1-(1-n-プロ
ポキシエトキシ)-4-エテニルベンゼンに対する重量収
率は95.7%であった。得られた重合体は1H-NMR分析、13C
-NMR分析および元素分析により、目的とするポリ{1-
(1-n-プロポキシエトキシ)-4-エテニルベンゼン}で
あることを確認した。また、ポリスチレンを標準とする
GPC分析の結果、重量平均分子量(Mw)は9800であり、
分子量分散度(Mw/Mn)は1.04であった。
【0040】実施例5 実施例1において、溶媒として用いた塩化メチレンの代
わりにテトラヒドロフランを用い、すべての操作を窒素
雰囲気かで行った以外は、すべて実施例1と同様に6時
間反応させた。反応終了後、この反応液にICNアルミナN
-活性I(ICNバイオメディカル社製)10.0グラムを加
え、更に4.7センチメートルのガラスフィルター上に更
にこの活性アルミナを敷いたフィルターにて、この反応
液を減圧濾過し、テトラヒドロフラン10ミリリットルで
2回洗浄し、これら濾液を合わせて約120ミリリットルの
活性アルミナ処理液を得た。実施例1と同様に反応成績
を計算したところ、p-ヒドロキシスチレンの転化率は9
9.4%、仕込んだp-ヒドロキシスチレンに対する1-(1-エ
トキシエトキシ)-4-エテニルベンゼンの収率は97.2%で
あった。このアルミナ処理液100ミリリットルをそのま
ま200ミリリットルのシュレンクフラスコに装入し、撹
拌子を挿入し、充分アルゴン置換を行った後、撹拌しな
がらドライアイス/メタノールバスにより-78℃にし、
重合開始剤として別途調製したクミルセシウムの0.3Nテ
トラヒドロフラン溶液0.6ミリリットル(1.8ミリモル)
を添加した。このまま6時間重合させた後、メタノール
5.0ミリリットルを加え、重合を停止させた。この重合
液をメタノール2.0リットル中に注ぎ、重合体を沈殿さ
せて濾過・分離し、更に減圧乾燥させて5.58グラムのポ
リ{1-(1-エトキシエトキシ)-4-エテニルベンゼン}
を得た。原料であるp-ヒドロキシスチレンに対する重量
収率は、途中のロスを考慮に入れず34.9%であった。ま
た、ポリスチレンを標準とするGPC分析の結果、重量平
均分子量(Mw)は15300であり、分子量分散度(Mw/Mn)
は1.15であった。
【0041】実施例6 ポリ{1-(1-エトキシエトキシ)-4-エテニルベンゼ
ン}の合成 撹拌羽根および内温計を装着した3リットルの3ッ口フ
ラスコに、アルゴン雰囲気下、溶媒としてテトラヒドロ
フラン1リットル、重合開始剤としてsec-ブチルリチウ
ムの1.08Nシクロヘキサン溶液を30ミリリットル(32.4
ミリモル)を仕込んだ。この液を撹拌しながら投げ込み
式冷却装置を装着したメタノールバスにより-25℃にし
た後、実施例1と同様の操作により得られた1-(1-エト
キシエトキシ)-4-エテニルベンゼン300グラム(1.56モ
ル)を添加した。このまま3時間重合させた後、メタノ
ール50ミリリットルを加え、重合を停止させた。この重
合溶液をメタノール10リットル中に注ぎ、重合体を沈殿
させて濾過・分離し、更に減圧乾燥させて281グラムの
ポリ{1-(1-エトキシエトキシ)-4-エテニルベンゼ
ン}を得た。仕込んだ1-(1-エトキシエトキシ)-4-エ
テニルベンゼンに対する重量収率は、93.7%であった。
また、ポリスチレンを標準とするGPC分析の結果、重量
平均分子量(Mw)は9300であり、そして分子量分散度
(Mw/Mn)は1.07であった。
【0042】実施例7 実施例1において用いた重合装置に、金属ナトリウム0.
1グラム(4.3ミリモル)を真空下で蒸着させ、フラスコ
内にナトリウム鏡を作った。アルゴンガスを注入し、ア
ルゴン雰囲気下で溶媒としてテトラヒドロフラン50ミリ
リットルおよび撹拌子を装入した。撹拌しながら、ドラ
イアイス/メタノールバスにより-78℃にしたところ
で、実施例1と同様の操作により得られた1-(1-エトキ
シエトキシ)-4-エテニルベンゼン0.90グラム(4.68ミ
リモル)を加え、30分間撹拌した。フラスコ内のナトリ
ウム鏡は溶解し、溶液は濃赤色を呈した。30分後、再び
実施例1と同様の操作により得られた1-(1-エトキシエ
トキシ)-4-エテニルベンゼン20.0グラム(0.10モル)
を加え、更に6時間撹拌を続けた後、メタノール5.0ミリ
リットルを加え、重合を停止させた。この重合液をメタ
ノール2.0リットル中に注ぎ、重合体を沈殿させて濾過
・分離し、更に減圧乾燥させて18.4グラムのポリ{1-
(1-エトキシエトキシ)-4-エテニルベンゼン}を得
た。用いた1-(1-エトキシエトキシ)-4-エテニルベン
ゼンに対する重量収率は、92.1%であった。また、ポリ
スチレンを標準とするGPC分析の結果、重量平均分子量
(Mw)は4200であり、分子量分散度(Mw/Mn)は1.36で
あった。
【0043】
【発明の効果】本発明の方法によればアルキルビニルエ
ーテル類とp-ヒドロキシスチレンとを酸の存在下に反応
させて得られた1-(1-アルコキシアルコキシ)-4-エテ
ニルベンゼンを、有機アルカリ金属化合物またはアルカ
リ金属を重合開始剤としてアニオン重合させることによ
り、化学増幅型レジスト材のベースポリマー等として有
用な狭分散性のポリ{1-(1-アルコキシアルコキシ)-4
-エテニルベンゼン}を簡便に、しかも高収率で製造す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 圭一 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 原 烈 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学式(1) 【化1】 (式中、R1は、水素または炭素数1ないし3のアルキル
    基、R2は、水素、炭素数1ないし6のアルキル基または
    炭素数1ないし6のアルコキシ基、R3は、炭素数1ない
    し20の無置換またはアルコキシ置換のアルキル基、炭
    素数5ないし10のシクロアルキル基、または炭素数6
    ないし20の無置換またはアルコキシ置換のアリール基
    を示す。)で示される繰り返し単位を有し、かつ、重量
    平均分子量が1000ないし100000であり、重量
    平均分子量と数平均分子量のとの比が1.0〜1.6で
    ある狭分散性のポリ{1−(1−アルコキシアルコキ
    シ)−4−エテニルベンゼン}。
  2. 【請求項2】 化学式(2) 【化2】 (式中、R1は、水素または炭素数1ないし3のアルキル
    基、R2は、水素、炭素数1ないし6のアルキル基または
    炭素数1ないし6のアルコキシ基、R3は、炭素数1ない
    し20の無置換またはアルコキシ置換のアルキル基、炭
    素数5ないし10のシクロアルキル基、または炭素数6
    ないし20の無置換またはアルコキシ置換のアリール基
    を示す。)で示される1−(1−アルコキシアルコキ
    シ)−4−エテニルベンゼンを、有機アルカリ金属化合
    物またはアルカリ金属を重合開始剤としてアニオン重合
    させることを特徴とする狭分散性のポリ{1−(1−ア
    ルコキシアルコキシ)−4−エテニルベンゼン}の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 1−(1−アルコキシアルコキシ)−4
    −エテニルベンゼンが、アルキルビニルエーテル類とp-
    ヒドロキシスチレンとを酸の存在下に反応させて得られ
    た1−(1−アルコキシアルコキシ)−4−エテニルベ
    ンゼンである請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 アルキルビニルエーテル類が、エチルビ
    ニルエーテル、n-プロピルビニルエーテル、n-ブチルビ
    ニルエーテル、tert-ブチルビニルエーテル、またはシ
    クロヘキシルビニルエーテルである請求項3に記載の方
    法。
JP10061454A 1998-03-12 1998-03-12 狭分散性のポリ{1−(1−アルコキシアルコキシ)−4−エテニルベンゼン}およびその製造方法 Pending JPH11255826A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10061454A JPH11255826A (ja) 1998-03-12 1998-03-12 狭分散性のポリ{1−(1−アルコキシアルコキシ)−4−エテニルベンゼン}およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10061454A JPH11255826A (ja) 1998-03-12 1998-03-12 狭分散性のポリ{1−(1−アルコキシアルコキシ)−4−エテニルベンゼン}およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11255826A true JPH11255826A (ja) 1999-09-21

Family

ID=13171517

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10061454A Pending JPH11255826A (ja) 1998-03-12 1998-03-12 狭分散性のポリ{1−(1−アルコキシアルコキシ)−4−エテニルベンゼン}およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11255826A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002179605A (ja) * 2000-12-12 2002-06-26 Tosoh Corp エトキシエトキシスチレン用重合禁止剤及びそれを用いた蒸留方法
JP2003342327A (ja) * 2002-05-24 2003-12-03 Tosoh Corp 狭分散性オキシスチレン系共重合体及びその製造方法
WO2006134806A1 (ja) * 2005-06-15 2006-12-21 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002179605A (ja) * 2000-12-12 2002-06-26 Tosoh Corp エトキシエトキシスチレン用重合禁止剤及びそれを用いた蒸留方法
JP2003342327A (ja) * 2002-05-24 2003-12-03 Tosoh Corp 狭分散性オキシスチレン系共重合体及びその製造方法
WO2006134806A1 (ja) * 2005-06-15 2006-12-21 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001139647A (ja) 星型ブロックコポリマー
JPH11255820A (ja) 狭分散性のポリ(p−ヒドロキシスチレン)の製造方法
JPH11255826A (ja) 狭分散性のポリ{1−(1−アルコキシアルコキシ)−4−エテニルベンゼン}およびその製造方法
WO2001087817A1 (en) Process for producing 2-alkyl-2-adamantyl ester
JP3849024B2 (ja) 有機亜鉛錯体およびその製造方法
JP3729593B2 (ja) 狭分散性のポリ(p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン)の製造方法
JP3667074B2 (ja) 狭分散性のポリ{1−(1−アルコキシエトキシ)−4−(1−メチルエテニル)ベンゼン}およびその製造方法
JP3468659B2 (ja) 狭分散性のポリ{1−(2−テトラヒドロフラニルオキシ)−4−(1−メチルエテニル)ベンゼン}およびその製造方法
JP3729599B2 (ja) 狭分散性のポリ(p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン)およびその製造方法
US6281318B1 (en) Poly{1-(1-alkoxyalkoxy)-4-(1-methylethenyl)benzene} having narrow molecular weight distribution, its preparation process, and preparation process of poly{4-methylethenyl)phenol} having narrow molecular weight distribution
JP2588374B2 (ja) ヒドリドカルボニルトリス(トリオガノホスホラス)ロジウム化合物の製造方法
JP4667593B2 (ja) 2−アルキル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート類の製造法
JP4362270B2 (ja) トリオルガノシリル不飽和カルボキシレートの製造法
JP2000230023A (ja) ポリ(p−t−ブトキシスチレン)の製造法
JP3523360B2 (ja) 不飽和アルコールの製造法
JP3779452B2 (ja) アルコール類の製造方法
JPH0632818A (ja) ポリ(p−ヒドロキシスチレン)の製造方法
JPH0258505A (ja) アニオン重合方法
JP4229716B2 (ja) 塩素化芳香族化合物の製造方法
JP2006265106A (ja) アルコラート化合物の製造方法
JPH0311079A (ja) ポルフイリンアルミニウムハロゲノ錯体の回収方法
JP2000229982A (ja) ビニルフェニルマグネシウムハライド類の連続的製造方法
JP2002212149A (ja) フッ化テトラアルキルアンモニウムの製造方法、およびそれを用いたβ−ヒドロキシケトンの製造方法
KR0183512B1 (ko) 1-히드록시 이소프로필 페닐 케톤의 제조방법
JPH04306204A (ja) ポリ(テトラヒドロピラニルオキシスチレン)及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050426

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050623

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060228