JPH11276184A - 抗菌活性物質及びその製造方法 - Google Patents

抗菌活性物質及びその製造方法

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JPH11276184A
JPH11276184A JP10102233A JP10223398A JPH11276184A JP H11276184 A JPH11276184 A JP H11276184A JP 10102233 A JP10102233 A JP 10102233A JP 10223398 A JP10223398 A JP 10223398A JP H11276184 A JPH11276184 A JP H11276184A
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antibacterial
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sponge
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JP10102233A
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English (en)
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Isamune Kamei
勇統 亀井
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Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
Original Assignee
Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 海綿藻付着性微生物から、ヒトや動物用の抗
菌剤等として有用な新規な抗菌活性物質を得る。 【解決手段】 アシネトバクター カルコアセティカス
(Acinetobacter calcoaceticus)が産生する抗菌活性
物質。アシネトバクター カルコアセティカス(Acineto
bacter calcoaceticus)を培養し、その培養上清から採
取することを特徴とする抗菌活性物質の製造方法。アシ
ネトバクター カルコアセティカス(Acinetobacter cal
coaceticus)は、海綿藻を海水およびリン酸緩衝液で洗
浄した後、リン酸緩衝液に浸漬し、その浸漬液から単離
することが好ましい。前記抗菌活性物質を含有する抗菌
剤または殺菌剤。前記抗菌活性物質と1種以上の薬学的
に許容され得る担体とを含有する抗菌剤組成物または殺
菌剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な抗菌活性物
質、特に海洋性微生物から分離して得られる抗菌活性物
質およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年来の医学および環境の整備の進歩に
より、我が国や先進国において伝染病は制圧され、感染
症も制御できるようになってきている。そのため、従来
の病原微生物による疾病は、抗生物質や抗菌剤の適用に
よりかなり克服されている。しかしながら、病原微生物
の進化は予想外に急速であり、思わぬ感染症が社会的に
大きな脅威となる場合が存在している。これは起因菌の
変化や耐性菌の出現によるものであり、劇症連鎖球菌、
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、バンコマ
イシン耐性腸球菌、腸管出血性大腸菌O157:H7な
どが我が国でも大きな問題となった。これらの病原菌の
なかには、ヒトの常在菌も存在しており、保菌者である
患者や医療従事者が院内に存在することが多く、感染予
防対策を困難にしている。しかも、耐性菌を起因菌とし
た症例は難治性である場合が多く、臨床上の問題となっ
ている。また、抗菌剤及び殺菌剤には、一般に同一薬剤
を長期間に亘って使用することにより生じる耐性菌の問
題がある。従って、抗菌活性、殺菌活性が高い異種の抗
菌剤、殺菌剤を提供することは、ヒトまたは動物用の感
染症治療にとって有意義なことであり、新規の抗菌物質
の開発が切望されている。
【0003】現在、陸上および水中に生息する動植物あ
るいは微生物の産生物質に関して、医薬品製剤として有
用な活性を見出すための抽出およびスクリーニングが精
力的に行われている。特に近年、その対象が陸上から淡
水系および海洋へ移行し、そこに生息する魚貝類、藻類
から抽出される物質の活性評価、構造解析、全合成経路
探索などが行われている。これまでにも、海綿藻類から
細胞毒性を有する色素化合物が抽出されており、それら
の抗腫瘍および抗菌作用が報告されている(特開平1-
500993号公報、Tetrahedron 44, 1727-1734 (198
8)、J. Natural Products 58, 1596-1599(1995))。こ
れらの物質は、海綿藻を有機系抽出溶媒に供して得られ
る化合物である。
【0004】また、海綿藻表面に付着し、生息する微生
物であるアシネトバクター属(Acinetobacter sp.)の
菌株が産生する物質に関しても数種抽出されているが、
薬理活性に関しては、抗腫瘍作用が報告されている(特
開昭54-20196号公報)のみであり、抗菌活性は
未だ報告がない。また、同公報に記載の物質は抗菌活性
を有していない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、既存のヒトまたは動物用の抗菌剤または殺菌剤とし
て用いられている天然抽出物とは由来を異にし、しかも
抗菌活性および殺菌活性が非常に高い天然抽出物を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、日本近海
およびミクロネシア海域に生息する海藻類に対し、広範
な抽出とスクリーニングを鋭意進めた結果、海綿藻に付
着するアシネトバクター カルコアセティカス(Acineto
bacter calcoaceticus)が産生する物質が、グラム陽性
菌(ブドウ球菌)およびグラム陰性菌の発育に対して極
めて優れた阻止作用を有することを見出し、本発明を完
成させた。
【0007】すなわち、本発明は、アシネトバクター
カルコアセティカス(Acinetobactercalcoaceticus)が
産生する抗菌活性物質、アシネトバクター カルコアセ
ティカス(Acinetobacter calcoaceticus)を培養し、
その培養物から採取して得られることを特徴とする抗菌
活性物質、アシネトバクター カルコアセティカス(Aci
netobacter calcoaceticus)を培養し、その培養上清か
ら採取することを特徴とする抗菌活性物質の製造方法、
前記抗菌活性物質を含有する抗菌剤および殺菌剤、また
は前記抗菌活性物質と1種以上の薬学的に許容され得る
担体とを含有する抗菌剤組成物および殺菌剤組成物であ
る。
【0008】以下、本発明を詳しく説明する。アシネト
バクター属に属する細菌は、ナイセリア科(Neisseriac
eae)に属するグラム陰性好気性菌である。しかし、ア
シネトバクター属はナイセリア科の中でも例外的にオキ
シダーゼ陰性菌である。アシネトバクター属の種として
は、アシネトバクター カルコアセティカス(Acinetoba
cter calcoaceticus)1種にまとめられ、芽胞や鞭毛を
欠き、培養すると桿菌状を呈する。元来、水中や土壌中
に存在する菌であるが、典型的な日和見病原体で院内感
染の原因菌として知られている。このアシネトバクター
カルコアセティカス(Acinetobacter calcoaceticus)
は容易に入手することができ、例えば、淡水、海水、土
壌などを遠心分離した上清を寒天培地に展開することに
より培養、単離が可能となる。
【0009】本発明の抗菌活性物質は、海綿藻類に付
着、生息しているアシネトバクターを単離、培養し、こ
の微生物が産生する物質を抽出して得ることができる。
海綿藻(学名:Ceratodictyon spongiosum Zanardini)
は、表日本南部、西南諸島、マレー群島、ポリネシア、
豪州、インド洋、大西洋に分布し、その体は海綿状をな
し、不規則に分岐し、先端の結実部だけが毛状に突出し
ており、潮間帯の岩上に生息する。本発明の抗菌活性物
質は、海綿藻から抽出された公知の物質(特開平1−5
00993、Tetrahenron, 44,1727-1734,(1988)、J.Na
tural Products 58,1596-1599(1955))とは、抽出方法
も海綿藻自身の生息域も異なり、全く異種の物質であ
る。また、土壌や水中に生息しているアシネトバクター
カルコアセティカス(Acinetobacter calcoaceticus)
が産生する公知の物質(特開昭54−20196号公
報)と比較しても、微生物の生息域が異なる全く新規の
海洋性微生物産生物である。
【0010】本発明の抗菌活性物質を分離する方法とし
ては、海藻類から物質を抽出するために通常用いられる
方法であれば特に制限はないが、本発明における好まし
い方法を説明する。
【0011】(抽出方法) (1)最初に海綿藻を人工海水およびリン酸緩衝液で洗
浄し、さらにリン酸緩衝液を添加し、海綿藻を破砕する
ことにより、海綿藻から得られる抽出物のみならず海綿
藻に付着している微生物を遊離する。因みに、従来にお
いて、海藻類から抽出物を得ようとする場合は、採取し
た海藻類を最初にメタノールなどの低級アルコール類、
またはその他の有機系溶媒に供する方法が一般的であ
り、抽出物の大半がアルカロイド化合物であった。 (2)得れらたリン酸緩衝液と海綿藻破砕物の混合液を
遠心分離し、上清からアシネトバクター カルコアセテ
ィカス(Acinetobacter calcoaceticus)株を単離す
る。
【0012】(3)得られたアシネトバクター カルコ
アセティカス(Acinetobacter calcoaceticus)株を液
体培地で4日間培養し、遠心分離により得た上清から酢
酸エチルで抽出し、得られた抽出物をカラムクロマトグ
ラフィーにより精製する。カラムクロマトグラフィーは
シリカゲルカラムクロマトグラフィーが好ましく、特に
図1に示すシリカゲルカラムクロマトグラフィーを二段
階実施することにより、純度の高い抽出物を得ることが
できる。
【0013】第一段階の溶出溶媒は、ヘキサン、酢酸エ
チル、エーテル、クロロホルム、ジエチルエーテル、ジ
クロロメタン、ベンゼンなどの水不混和性有機溶媒であ
ればとくに制限はないが、特に好ましくは、n−ヘキサ
ン、ジエチルエーテル、酢酸エチル(2:3:5)の溶
媒混合液を用いる。溶出された試料のうち最も有意な抗
菌作用を有す活性留分(図1中のPEAK I)を、第二
段階目のシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供す
る。このときの溶出溶媒も特に制限はないが、ベンゼ
ン、クロロホルム(1:10)の混合液を用いることが
好ましく、さらに不純物のない抽出物を含む活性留分
(図1中のPEAK A)を得ることができる。また、
活性留分から純度の高い抽出物を得るためには、上記操
作の後、活性留分をシリカゲル薄層クロマトグラフィー
および/または高速液体クロマトグラフィーによりさら
に純化すると、完全に純化された抽出物を得ることがで
きる。
【0014】本発明の抽出物(抗菌活性物質)を含有す
る画分は、プールして蒸発乾燥し、残留物をメタノー
ル、酢酸エチル、アセトン、アセトニトリル等で結晶化
することも可能である。この方法により得られる抽出物
は、培養液10Lに対して10mg〜100mg程度で
ある。このようにして得られる抽出物は、ブドウ球菌お
よび連鎖球菌等のグラム陽性菌の発育抑制に極めて強い
活性を有し、グラム陰性菌にも抗菌活性を有しているの
で、人体、動物および魚類用の医薬として、または農薬
や食品用の保存剤として使用することができる。以下、
この抽出物を本発明の抗菌活性物質と称する。
【0015】本発明の抗菌活性物質をヒト用の医薬とし
て使用する場合、投与量は投与の目的(治療または予
防)、投与対象者の症状の重症度、性別、体重、年齢、
感染した病原菌の種類等によって異なるが、一般的に
は、成人1日当り50mg〜1g、特に100mg〜3
00mgの範囲とすることが好ましい。また、本発明の
抗菌活性物質を動物用の医薬として使用する場合も、投
与量は投与の目的、投与対象の動物の種類や大きさ、感
染した病原菌の種類等の程度によって異なるが、一般的
には、1日当り1mg〜200mg/体重1kg、特に
5mg〜100mg/体重1kgの範囲とすることが好
ましい。なお、ヒト用の医薬とする場合も動物用の医薬
とする場合も、これらの1日量を1日1回、あるいは2
〜4回に分けて投与することが好ましい。また、1日量
は必要により上記の量を超えてもよい。本発明の抗菌活
性物質は、各種の感染症の原因となる広範囲の微生物に
対して活性を有しており、これらの病原体によって引き
起こされる疾病の治療、予防または症状の軽減のために
使用することができる。
【0016】本発明の抗菌活性物質が有効な細菌類また
は細菌様微生物類としては、スタフィロコッカス属、ス
トレプトコッカス属、エンテロコッカス属、ペプトスト
レプトコッカス属、ナイセリア属、エシェリキア属、サ
ルモネラ属、ビブリオ属、シトロバクター属、シゲラ
属、クレブシェラ属、エンテロバクター属、セラチア
属、ブロテウス属、シュードモナズ属、インフルエンザ
菌、アシネトバクター属、ヘリコバクター属、カンピロ
バクター属、トラコーマクラミジア等を例示することが
できる。
【0017】これらの病原体によって引き起こされる疾
病としては、毛嚢炎、せつ、よう、丹毒、蜂巣炎、リン
パ管炎、ひょう疽、皮下膿瘍、汗腺炎、集簇性座瘡、感
染性粉瘤、肛門周囲膿瘍、乳腺炎、外傷・熱傷・手術創
などの表在性二次感染、咽喉頭炎、急性・慢性気管支
炎、扁桃炎、気管支拡張症、びまん性汎細気管支炎、慢
性呼吸器疾患の二次感染、肺炎、腎盂腎炎、膀胱炎、前
立腺炎、副睾丸炎、淋菌性尿道炎、非淋菌性尿道炎、胆
嚢炎、胆管炎、細菌性赤痢、腸炎、子宮付属器炎、子宮
内感染、バルトリン腺炎、眼瞼炎、麦粒腫、涙嚢炎、瞼
板腺炎、角膜潰瘍、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯
冠周囲炎、顎炎、心内膜炎、敗血症、髄膜炎、皮膚感染
症等を例示することができる。
【0018】また、本発明の抗菌活性物質は、動物の感
染症の原因となる各種の微生物、例えばエシェリキア
属、サルモネラ属、パスツレラ属、ヘモフィルス属、ボ
ルデテラ属、バシラス属、スタフィロコッカス属、マイ
コプラズマ属等に有効である。これらの病原体によって
引き起こされる具体的な疾病名としては、鳥類では大腸
菌症、ひな白痢、鶏パラチフス症、家禽コレラ、伝染性
コリーザ、ブドウ球菌症、マイコプラズマ感染症等、豚
では大腸菌症、サルモネラ症、パスツレラ症、ヘモフィ
ルス感染症、萎縮性鼻炎、滲出性表皮炎、マイコプラズ
マ感染症等、牛では大腸菌症、サルモネラ症、出血性敗
血症、マイコプラズマ感染症、牛肺疫、炭疽、乳房炎
等、犬では大腸菌性敗血症、サルモネラ感染症、出血性
敗血症、子宮蓄膿症、膀胱炎等、そして猫では滲出性胸
膜炎、膀胱炎、慢性鼻炎、ヘモフィルス感染症、仔猫の
下痢、マイコプラズマ感染症等を例示することができ
る。
【0019】本発明の抗菌活性物質は、1種以上の薬学
的に許容され得る担体と配合して医薬製剤として使用す
ることができ、公知のいずれの製剤形態とすることもで
きる。薬学的に許容され得る担体の例としては、充填
剤、増量剤、結合剤、保湿剤、崩壊剤、表面活性剤、滑
沢剤等を挙げることができる。医薬製剤の形態の代表的
な例としては、錠剤、丸剤、坐剤、注射剤、ペースト
剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、ゲル状クリーム剤、
ローション剤、湿布剤、硬膏剤、リニメント剤、液剤、
エアゾール剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ
剤、口腔剤、点眼剤、点鼻剤等が挙げられ、通常全身的
あるいは局所的に、経口的または非経口的に安定に投与
することができる。
【0020】以下、代表的な医薬製剤の調製例を示す。 (錠剤の製剤例)錠剤は、公知の担体を使用して、公知
の方法により調製することができる。このような担体と
しては、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、尿
素、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロ
ース、ケイ酸等の賦形剤、水、エタノール、プロパノー
ル、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶
液、カルボキシメチルセルロース、セラック、メチルセ
ルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン等の
結合剤、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテ
ン末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシ
ウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセ
リド、デンプン、乳糖等の崩壊剤、白糖、ステアリン、
カカオバター、水素添加油等の崩壊抑制剤、第4級アン
モニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進
剤、グリセリン、デンプン等の保湿剤、デンプン、乳
糖、カオリン、ペントナイト、コロイド状ケイ酸等の吸
着剤、精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ酸末、ポリエ
チレングリコール等の滑沢剤等を例示することができ
る。さらに、錠剤は必要に応じて、通常のコーティング
を施した錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被包腸溶被錠、
フィルムコーティング錠あるいは二重錠、多層錠とする
ことができる。
【0021】(丸剤)丸剤は、公知の担体を使用して、
公知の方法により調製することができる。このような担
体としては、ブドウ糖、乳糖、デンプン、カカオ脂、硬
化植物油、カオリン、タルク等の賦形剤、アラビアゴム
末、トラガント末、ゼラチン、エタノール等の結合剤、
ラミナランカンテン等の崩壊剤等を例示することができ
る。
【0022】(坐剤)坐剤は、公知の坐剤基剤を使用し
て、公知の方法により調製することができる。このよう
な坐剤基剤としては、親油性基剤、水溶性基剤、乳剤性
基剤等が挙げられ、適宜選択して用いることができる。
このような坐剤基剤の例としては、カカオ脂、水素添加
ラッカセイ油、水素添加ヤシ油、ポリエチレングリコー
ル類、モノレン、ツウレン、プルロニックを挙げること
ができる。坐剤は、例えば、このような基剤に本発明の
抗菌活性物質0.01〜10重量%、紫外線吸収剤0.
01〜5重量%、さらに必要に応じて抗酸化剤0.01
〜5重量%を配合することにより調製することができ
る。さらに、局所麻酔薬、抗ヒスタミン剤、局所収れん
剤、サルファ剤、抗生物質、瘡傷治療薬、界面活性剤、
ビタミン類、生薬エキス、胆汁酸類、防腐剤、賦形剤、
吸収促進剤、アミノ酸等の添加剤を必要に応じて配合す
ることができる。
【0023】(注射剤)注射剤は、公知の希釈剤等を用
いて、公知の方法により調製することができる。注射剤
は、無菌の液剤、乳剤及び懸濁剤が用いられ、血液と等
張とすることが好ましい。液剤、乳剤及び懸濁剤の形態
とするために用いる希釈剤としては、例えば、水、乳酸
水溶液、エチルアルコール、プロピレングリコール、ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等を挙げ
ることができ、その他の添加剤として、等張性の溶液を
調製するに充分な量の食塩、ブドウ糖あるいはグリセリ
ン、溶解補助剤、緩衝剤、無痛化剤等の他、着色料、保
存料、香料、風味剤、甘味剤等を用いることができる。
【0024】(軟膏剤)軟膏は、公知の軟膏基剤を用い
て、公知の方法により調製することができる。軟膏基剤
の例としては、高級脂肪酸またはそれらのエステル類
(例:アジピン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステ
アリン酸、オレイン酸、アジピン酸エステル、ミリスチ
ン酸エステル、パルミチン酸エステル、セバシン酸ジエ
チル、ラウリン酸ヘキシル、イソオクタン酸セチル
等)、ロウ類(例:鯨ロウ、ミツロウ、セレシン等)、
界面活性剤(例:ポリオキシエチレンアルキルエーテル
リン酸エステル等)、高級アルコール(例:セタノー
ル、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール
等)、シリコン油(例:ジメチルポリシロキサン、メチ
ルフェニルポリシロキサン、グリコールメチルポリシロ
キサン、シリコーングリコールコポリマー等)、炭化水
素類(例:親水ワセリン、白色ワセリン、精製ラノリ
ン、流動パラフィン等)、水、吸収促進剤(例:炭酸プ
ロピレン、ジイソプロピルアジペート、クロタミトン、
エイゾン、ピロチオデカン等)、保湿剤(例:グリセリ
ン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ソル
ビトール等)、かぶれ防止剤およびその他の添加物が挙
げられ、これらの中から適宜選択して用いられる。
【0025】軟膏剤の具体的な製造例を示すと、高級脂
肪酸エステル5〜15重量%、界面活性剤1〜10重量
%に、本発明の抗菌活性物質0.01〜10重量%を室
温または加温下に混合し、ロウ類4〜10重量%、炭化
水素50〜90重量%を加え、加温または加温融解し、
50〜100℃に保つ。全成分が透明溶解液となった
後、ホモミキサーで均一に混和し、次いで、撹拌しなが
ら温度を室温まで下げることにより、本発明の軟膏剤を
得ることができる。なお、この製造例は一例に過ぎず、
公知またはそれに類似の方法及び処方により製造し得る
ことは言うまでもない。また、各配合物の配合順序等も
特に限定されるものでない。以下、各種製剤の処方例、
製造例を示すが、それらについても同様である。
【0026】(ゲル剤)ゲル剤は、公知のゲル基剤を用
いて、公知の方法により調製することができる。ゲル基
剤の例としては、低級アルコール(例:エタノール、イ
ソプロピルアルコール等)、水、ゲル化剤(例:カルボ
キシビニル重合体、ヒドロキシエチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸
プロピレングリコールエステル等)、中和剤(例:トリ
エタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、水酸化
ナトリウム等)、界面活性剤(例:セスキオレイン酸ソ
ルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノオレイン酸
ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノラウリ
ン酸ソルビタン、モノステアリン酸ポリエチレングリコ
ール、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレン
ラウリルエーテル等)、吸収促進剤(例:炭酸プロピレ
ン、ジエチルセバケート、ジイソプロピルアジペート、
クロタミトン、エイゾン、プロピレングリコール、ピロ
チオデカン等)、かぶれ防止剤およびその他の添加物が
挙げられ、これらの中から適宜選択して用いられる。
【0027】ゲル剤の具体的な製造例を示すと、(A)
水55重量%以下にゲル化剤0.5〜5重量%を加えて
膨潤させ、一方(B)本発明の抗菌活性物質0.01〜
10重量%を溶解剤に溶解、もしくは懸濁し、さらにこ
れをグリコール類40重量%以下と低級アルコール60
重量%以下の混合物に溶解し、次いで(B)を(A)に
加えて中和剤を添加し、pHが4〜7になるよう調整す
ることにより、本発明のゲル剤を得ることができる。
【0028】(クリーム剤)クリーム剤は、公知のクリ
ーム基剤を用いて、公知の方法により調製することがで
きる。クリーム基剤の例としては、高級脂肪酸エステル
類(例:ミリスチン酸エステル、パルミチン酸エステ
ル、セバシン酸ジエチル、ラウリン酸ヘキシル、イソオ
クタン酸セチル等)、低級アルコール(例:エタノー
ル、イソプロパノール等)、炭化水素類(例:流動パラ
フィン、スクワラン等)、多価アルコール(例:プロピ
レングリコール、1,3ーブチレングリコール等)、高
級アルコール(例:2ーヘキシルデカノール、セタノー
ル、2ーオクチルドデカノール等)、乳化剤(例:ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル類、脂肪酸エステル
類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等)、防腐
剤(例:パラオキシ安息香酸エステル)、吸収促進剤
(例:炭酸プロピレン、ジエチルセバケート、ジイソプ
ロピルアジペート、クロタミトン、エイゾン、ピロチオ
デカン等)、かぶれ防止剤およびその他の添加物が挙げ
られ、これらの中から適宜選択して用いられる。
【0029】(ゲル状クリーム剤)クリーム剤とゲル剤
の中間の性質を有するゲル状クリーム剤は、上記のクリ
ーム剤にゲル化剤(例:カルボキシビニル重合体、ヒド
ロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース
等)および中和剤(例:ジイソプロパノールアミン、ト
リエタノールアミン、水酸化ナトリウム等)を加え、p
H値4〜9、好ましくは5〜7に調整することにより得
ることができる。
【0030】ゲル状クリーム剤の具体的な製造例を示す
と、(A)本発明の抗菌活性物質0.01〜10重量%
を高級脂肪酸エステル25重量%以下と低級アルコール
40重量%以下の混合物に溶解し、さらに防腐剤0.5
重量%以下、乳化剤5重量%以下を加える。一方、
(B)水にゲル化剤0.5〜5重量%を加えて膨潤さ
せ、次いで(B)を(A)に加えてホモミキサーで均一
に乳化させ、乳化後中和剤を添加し、pH値を4〜9に
調整することにより、本発明のゲル状クリーム剤を得る
ことができる。
【0031】(湿布剤)湿布剤は、公知の湿布基剤を用
いて、公知の方法により調製することができる。湿布基
剤の例としては、増粘剤(例:ポリアクリル酸ソーダ、
ポリアクリル酸、ポバール、ポリビニルピロリドン、ポ
リエチレンオキサイド、ポリビニルメタアクリレート等
の合成水溶性高分子、アラビアゴム、デンプン、ゼラチ
ン等の天然物、メチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アル
ギン酸アンモニウム、カルボキシメチルセルロースナト
リウム等)、湿潤剤(例:尿素、グリセリン、プロピレ
ングリコール、ブチレングリコール、ソルビトール
等)、充填剤(例:カオリン、酸化亜鉛、タルク、チタ
ン、ベンナイト、エポキシ樹脂類、有機酸(クエン酸、
酒石酸、マレイン酸、無水マレイン酸、コハク酸等)、
カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等)、水、溶
解補助剤(例:炭酸プロピレン、クロタミトン、ジイソ
プロピルアジペート等)、粘着付与剤(例:ロジン、エ
ステルガム、ポリブテン、ポリアクリル酸エステル
等)、かぶれ防止剤(例:塩酸ジフェンヒドラミン、マ
レイン酸クロルフェニラミン、グリチルリチン酸、デキ
サメタゾン、ベタメタゾン、フルオシノロンアセトニド
等)およびその他の添加物(例:サリチル酸、サリチル
酸メチル、サリチル酸グリコール、l−メントール、カ
ンフル、ノニル酸ワニリルアミド、チモール、トウガラ
シエキス、ハッカ油、エイゾン、ピロチオデカン等)等
が挙げられ、これらの中から適宜選択して用いられる。
【0032】湿布剤の具体的な製造例を示すと、(A)
本発明の抗菌活性物質0.01〜10重量%を溶解補助
剤0.5〜8重量%と混合溶解し、均一なものとする。
次に(B)増粘剤5〜20重量%、好ましくは10〜1
5重量%を湿潤剤5〜40重量%、水10〜80重量%
に混合分散溶解し、充填剤20重量%以下を加え均一な
練合物とする。次いで(A)を(B)に加え混合し、均
一な練合物を得る。この練合物を通常の方法で支持体上
に展延塗布した後、その上に剥離被覆物を貼付すること
により、本発明の湿布剤を得ることができる。なお、支
持体は、伸縮性または非伸縮性の布地、不織布、不織紙
等から、剥離被覆物は、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニール、ポリエステル、ポリ塩化ビニリ
デン、シリコン加工紙等からそれぞれ適宜選択して用い
られる。
【0033】(硬膏剤)硬膏剤は、公知の硬膏剤用基剤
を用いて、公知の方法により調製することができる。硬
膏剤用基剤としては、公知の高分子基剤(例:メタアク
リル酸エステル類、アクリロニトリル、酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル等のビニルモノマーとの共重合体であ
るアクリル系組成物、シリコーン樹脂、ポリイソプレン
ゴム、ポリイソブチレンゴム、天然ゴム、アクリルゴ
ム、スチレンーブタジエンースチレンブロック共重合
体、スチレンーイソプレンースチレンブロック共重合体
等)、油脂または高級脂肪酸(例:アーモンド油、オリ
ーブ油、ツバキ油、バーシック油、ラッカセイ油、オレ
イン油、流動パラフィン、ポリブテン等)、粘着付与剤
(例:ロジン、ロジン変成マレイン酸、水添ロジンエス
テル等)、かぶれ防止剤、およびその他の添加物(例:
dl−カンフル、l−メントール、チモール、ノニル酸
ワニリルアミド、トウガラシチンキ、ハッカ油、クロタ
ミトン、ペパーミントオイル、エイゾン、ピロチオデカ
ン等)が挙げられ、これらの中から適宜選択して用いら
れる。
【0034】これらの硬膏剤基剤に本発明の抗菌活性物
質を配合したものを、伸縮性または非伸縮性の支持体
(例:ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリアクリル、ポリウレタン、レーヨン、木綿、
エチレンー酢酸ビニル共重合体、布、不織布、不織紙
等)に展延塗布した後、その上に剥離被覆物を貼付する
ことにより、本発明の硬膏剤を得ることができる。配合
組成の例としては、公知の冷感または温感硬膏剤におい
て、薬効成分を本発明の抗菌活性物質0.01〜10重
量%に置換し、さらに紫外線吸収剤0.01〜5重量%
または必要に応じ抗酸化剤0.01〜5重量%を配合す
ることにより、本発明の硬膏剤を得ることができる。
【0035】(リニメント剤)リニメント剤は、公知の
リニメント剤基剤を用いて、公知の方法により調製する
ことができる。具体的調製例を示すと、アルコール類
(例:エタノール、プロパノール、イソプロパノール等
の1価のアルコール、ポリエチレングリコール、プロピ
レングリコール、ブチレングリコール等の多価アルコー
ル等)10〜70重量%、水55重量%以下、脂肪酸エ
ステル(例:アジピン酸、セバシン酸、ミリスチン酸の
各種エステル等)60重量%以下、界面活性剤(例:ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル)10重量%以下
に、薬効成分である本発明の抗菌活性物質0.01〜1
0重量%を加え、さらに、紫外線吸収剤0.01〜5重
量%、必要に応じ抗酸化剤0.01〜5重量%配合する
ことにより、本発明のリニメント剤を調製することがで
きる。
【0036】また、公知のリニメント剤における薬効成
分を本発明の抗菌活性物質に置換し、さらに紫外線吸収
剤を配合することにより、本発明のリニメント剤を得る
ことができる。なお、本発明のリニメント剤において、
必要に応じpH調整のための中和剤、メチルセルロー
ス、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシプロピルセ
ルロース等の粘性付与剤、かぶれ防止剤またはその他の
添加物(例:サリチル酸、サリチル酸メチル、サリチル
酸グリコール、l−メントール、カンフル、ハッカ油、
トウガラシエキス、ノニル酸ワニリルアミド、チモー
ル、クロタミトン、エイゾン、炭酸プロピレン、ジイソ
プロピルアジペート、ピロチオデカン等)を配合するこ
ともできる。
【0037】(液剤)液剤は、公知の液剤基剤を用いて
公知の方法により調製することができる。本発明の液剤
は、消毒・殺菌剤として用いることができる。本発明の
液剤は、本発明の抗菌活性物質を0.01〜10重量%
程度配合することが好ましい。液剤基剤としては、低級
モノアルコール、非イオン界面活性剤、水溶性高分子化
合物、保湿剤、水等を用いることができる。低級モノア
ルコールとしては、炭素数が1〜4の第一級、第二級、
第三級のモノアルコールが好ましく、例えば、エタノー
ル、消毒用エタノール、無水エタノール、イソプロパノ
ール、プロパノール、ブタノール等が例示される。これ
ら低級モノアルコールの配合量は、液剤全体に対して6
0〜90重量%であるのが好ましい。低級モノアルコー
ルの配合量が60重量%より少ないと充分な抗菌または
殺菌効果が得られず、また90重量%より多いと泡の保
持時間が短く実用的でないことがある。
【0038】また、本発明の液剤に配合される非イオン
界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンソルビ
タンアシルエステル系のポリソルベート80、ポリソル
ベート60、ポリソルベート20、シリコーンポリエー
テルコポリマーのジメチルシロキサン・メチル(PO
E)シロキサン共重合体等;ポリオキシエチレンアシル
エステル系のステアリン酸ポリオキシル40、ポリオキ
シエチレンラウリルエーテル等;ポリオキシエチレンア
ルコールエーテル系のラウロマクロゴール等;ステアリ
ン酸グリセリンエステル系のモノステアリン酸グリセリ
ン及びデカグリセリンモノラウレート等;ソルビタン脂
肪酸エステルのspan60モノステアレート等;ソル
ビタンアシルエステルのセスキオレイン酸ソルビタン
等;ポリオキシ水添ヒマシ油のHCO−60、HCO−
50等;ポリオキシエチレンプロピレングリコールモノ
脂肪酸エステルのプルロニックF68等を挙げることが
できる。これらの非イオン界面活性剤は、単独または2
種以上を適宜の割合で組み合わせて用いてもよい。これ
らの非イオン界面活性剤のHLBは、10以上であるこ
とが好ましい。HLBが10未満であると、適度の安定
性を有する泡沫が得にくくなることがある。また、非イ
オン活性剤の配合量は、液剤全体に対して0.5〜3重
量%、特に1〜3重量%が好ましい。配合量がこの範囲
外となると、前記と同様に適度の安定性を有する泡沫が
得にくくなる場合がある。
【0039】また、本発明の液剤に配合される水溶性高
分子化合物としては、例えば、天然または合成の高分子
化合物が挙げられる。天然高分子化合物としては、例え
ば、可溶性ポリサッカライドであるアカシヤガム、キサ
ンタンガム、ペクチン、カラギナン、アルギン酸ナトリ
ウム等、可溶性ポリペプタイドであるゼラチン等、キチ
ン類であるキチン、キトサン等が挙げられる。また、合
成高分子化合物としては、天然高分子化合物を部分的に
化学的加工した、例えば可溶性ポリサッカライドである
カルボキシメチルセルロースナトリウム、ハイドロキシ
プロピルセルロース等が挙げられ、純合成高分子化合物
としてはポリビニルアルコール系化合物であるポリビニ
ルアルコール及びその誘導体等、ポリビニルピロリドン
系化合物であるポリビニルピロリドン及びその誘導体等
が挙げられる。これらの中でも、泡の安定性の点からキ
サンタンガムが好ましい。これらの水溶性高分子化合物
の配合量は、液剤全体に対して0.01〜3重量%であ
るのが好ましい。配合量がこの範囲外となると、前記と
同様に適度の安定性を有する泡沫が得にくくなる場合が
ある。
【0040】また、本発明の液剤に配合される保湿剤と
しては、例えばグリセリン、プロピレングリコール、ソ
ルビトール、1,3−ブチレングリコール、マクロゴー
ル400、ヒアルロン酸が挙げられ、特に泡の安定性、
消泡性、保湿性の点からグリセリンが好ましい。これら
の保湿剤は、1種または2種以上を任意の割合で配合す
ることができるが、上記のうちヒアルロン酸以外の保湿
剤は液剤全体に対して1〜10重量%、ヒアルロン酸は
液剤全体に対して0.01〜1重量%配合することが好
ましい。
【0041】また、本発明の液剤には水を配合すること
もでき、その場合の配合量は液剤全体の3〜35重量%
とすることが好ましい。水は、界面活性剤と作用して泡
立をよくしたり、水溶性高分子化合物と作用して泡を安
定化するのに効果がある。液剤基剤として有用なエタノ
ール等のアルコール類は、高濃度でフォーム剤に配合す
ると泡が不安定となり、早期に泡が消えることが従来よ
り知られている。従って、高濃度の低級モノアルコール
と所定の非イオン界面活性剤とを組合わせることによ
り、泡の保持時間を適度に調整することができる。通
常、掌に約0.5〜2gのフォーム状液剤をとって手を
摩擦して使用した場合に、液剤が充分に広がり、しかも
泡の残存が長すぎないと使用者が感じる範囲は、経験的
に5〜30秒である。取り扱いが容易で、効果的な液剤
を調整するには高濃度のアルコールを使用しつつ、フォ
ームの保持時間をこの範囲にすることが必要である。さ
らに本発明の液剤は、水溶性高分子化合物を適度に配合
することによりフォームの状態を明瞭かつ安定に保持す
ることができる。
【0042】本発明の液剤は通常噴射剤と配合してエア
ゾール組成物とすることができる。噴射剤としては、通
常エアゾールに用いられるジメチルエーテル、液化石油
ガス、窒素ガス、亜酸化窒素ガス、炭酸ガス、代替フロ
ンガス等を挙げることができる。また、噴射剤を用いな
いで圧縮空気を用いることもできる。さらに、これらの
混合物を用いてもよい。噴射剤の配合量は、特に限定さ
れないが、本発明の液剤全量に対して0.1〜80重量
%とすることが好ましい。また、上記のほかに、必要に
応じて香料や外用剤に通常配合される成分、例えばl−
メントール、酢酸トコフェロールさらにヒマシ油、スク
ワレン等の植物油や動物油等の油脂を適量用いてもよ
い。
【0043】
【実施例】以下に、実施例により本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらの実施例の記載によって何
ら制限されるものではない。(実施例1)鹿児島県奄美
大島沖で採取した海綿藻(学名:Ceratodictyon spongi
osum Zanardini)10kgを、人工海水(Jamalin社
製)およびリン酸緩衝液(PBS、pH7.5)で洗浄
し、4倍のPBS(w/v)に24時間浸漬し、粉砕器
で粉砕した後、遠心分離(3000rpm、20分、4
℃)により上清を得、この上清を0.45μmのフィル
ターで濾過した溶液を分離培養して、アシネトバクター
カルコアセティカス(Acinetobacter calcoaceticus)
菌株を単離した。
【0044】この菌株を液体培地(培地30L中に人工
海水22.5L、ポリペプトン50g、酵母エキス10
gを含む;pH7.6)に添加し、5%CO2雰囲気
下、37℃で4日間培養した後、遠心分離(4000r
pm、20分、20℃)により上清を得、得られた上清
を酢酸エチルで抽出した。この抽出液を減圧濃縮した
後、溶媒としてn−ヘキサン/ジエチルエーテル/酢酸
エチル(2:3:5)を用いるシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(シリカゲル60、35×300mm)に
より分離した。得られた溶出部分を、溶媒としてベンゼ
ンとクロロホルム(1:10)混合溶液を用いる2段階
目のシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供した。さ
らに、展開液としてn−ヘキサン/エタノール(4:1
v/v)を用いるシリカゲル薄層クロマトグラフィーに
より不純物を2回除去し、Rf=0.2の範囲を回収し
た。さらに、高速液体クロマトグラフィーにより精製を
行なった。この高速液体クロマトグラフィーの移動相は
5%のメタノールを含むクロロホルム、カラム固定相は
シリカゲルカラム(Inetsil、20×250m
m、GLScience社製)とし、移動相の流速は5
ml/min、紫外スペクトル測定器の波長は230n
mに設定した。このようにして完全に純化した抽出物2
0mgが得られた。
【0045】本発明の抽出物の純化のフローチャートを
図1に示す。また、高速液体クロマトグラムを図2に、
得られた抽出物のマススペクトルデータを図3に、可視
紫外吸光スペクトルを図4に示す。得られた抽出物の理
化学的性質は以下に示すとおりである。 (1)性状:淡黄色固体(粉末) (2)MS(TOF-MS)(m/z):447.08[M+Na] (3)UV(λmax;nm):210, 270
【0046】(試験例1)本試験に供した試験菌株は、
グラム陽性菌のStaphylococcus aureus (IFO 1503
5)、メチシリン耐性Staphylococcus aureus (GIFU123
61)(MRSA)、Bacillus subtilis (IFO14419)および
グラム陰性菌のVibrio parahaemolyticus (IFO12711)
である。試験菌株の培養は、Staphylococcus aureus
(IFO 15035)、メチシリン耐性Staphylococcus aureus
(GIFU12361)(MRSA)およびBacillussubtilis (IFO
14419)には、TSA培地(Difco Laboratories社製)
を用い、Vibrio parahaemolyticus (IFO12711)には、
Marine Agar培地(Difco Laboratories社製)を用い
た。また、それぞれの試験菌株の液体培養は、各寒天培
地から寒天成分を除いた培地を使用した。
【0047】抗菌活性試験は以下のように行なった。各
試験菌株1白金耳をそれぞれの液体培地に接触し、25
℃で3日間振盪培養し、得られた培養液0.4mlを軟
寒天培地(0.8%寒天含有)20mlに添加して角形
シャーレに移し、固形培地を作成した。固形培地上に滅
菌ペーパーディスク(直径8mm、東洋濾紙社製)を並
べ、本発明の抽出物の水溶液をディスク当り50μl浸
み込ませた。この培地を25℃で1日間培養した後、ペ
ーパーディスクの周囲に形成された発育阻止円を肉眼観
察し、最小発育阻止濃度(MIC:菌株の発育を完全に
阻止するために必要な最小薬剤濃度)を記録した。結果
を表1に示す。
【0048】
【表1】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 試験菌株 最小発育阻止濃度(MIC,μg/disk) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− Staphylococcus aureus (IFO15035) 0.75 Staphylococcus aureus (GIFU12361)(MRSA) 0.75 Bacillus subtilis (IFO14419) 1.5 Vibrio parahaemolyticus (IFO12711) 6.0 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0049】表1に示されるように、本発明の抽出物
は、試験に用いたグラム陽性菌およびグラム陰性菌に対
して、低濃度において明らかな発育阻止作用を有するこ
とが確認された。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、海綿藻付着性微生物か
ら新規の抗菌活性物質を得ることができる。本発明の抽
出物は、グラム陽性菌およびグラム陰性菌に対して発育
阻止作用を示し、ヒトや動物用の抗菌剤、殺菌剤、農薬
および食品用の保存剤等として利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】海綿藻付着微生物から本発明の抗菌活性物質を
抽出する手順を示すフローチャート図である。
【図2】本発明の抽出物の液体クロマトグラムを示す図
である。
【図3】本発明の抽出物のマススペクトルデータを示す
図である。
【図4】本発明の抽出物の可視紫外吸光スペクトルを示
す図である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アシネトバクター カルコアセティカス
    (Acinetobacter calcoaceticus)が産生する抗菌活性
    物質。
  2. 【請求項2】 アシネトバクター カルコアセティカス
    (Acinetobacter calcoaceticus)を培養し、その培養
    物から採取して得られることを特徴とする抗菌活性物
    質。
  3. 【請求項3】 アシネトバクター カルコアセティカス
    (Acinetobacter calcoaceticus)を培養し、その培養
    上清から採取することを特徴とする抗菌活性物質の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 海綿藻を海水およびリン酸緩衝液で洗浄
    した後、リン酸緩衝液に浸漬し、その浸漬液から単離し
    たアシネトバクター カルコアセティカス(Acinetobact
    er calcoaceticus)を培養することを特徴とする請求項
    3記載の抗菌活性物質の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載の抗菌活性物質を
    含有する抗菌剤。
  6. 【請求項6】 請求項1または2記載の抗菌活性物質を
    含有する殺菌剤。
  7. 【請求項7】 請求項1または2記載の抗菌活性物質と
    1種以上の薬学的に許容され得る担体とを含有する抗菌
    剤組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1または2記載の抗菌活性物質と
    1種以上の薬学的に許容され得る担体とを含有する殺菌
    剤組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100433386B1 (ko) * 2002-03-21 2004-05-31 학교법인 한양학원 조류분해활성을 갖는 박테리아 아시네토박터속(Acinetobacter sp.)KFCC 11296 및이를 이용한 조류제거방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100433386B1 (ko) * 2002-03-21 2004-05-31 학교법인 한양학원 조류분해활성을 갖는 박테리아 아시네토박터속(Acinetobacter sp.)KFCC 11296 및이를 이용한 조류제거방법

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