JPH11281652A - 検体検査前処理システム及びその運用方法 - Google Patents

検体検査前処理システム及びその運用方法

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JPH11281652A
JPH11281652A JP10081480A JP8148098A JPH11281652A JP H11281652 A JPH11281652 A JP H11281652A JP 10081480 A JP10081480 A JP 10081480A JP 8148098 A JP8148098 A JP 8148098A JP H11281652 A JPH11281652 A JP H11281652A
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利幸 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】システムに投入された検体の出力順を任意に変
えてその迅速処理を行うようにすること。 【解決手段】検体の入ったラックは投入部11又は12
から搬送ライン40によって搬送され、各種の検査前処
理が施される。ラックは最初に遠心処理部41で遠心分
離処理され、その後開栓処理部24で開栓処理される。
その後、分注処理部34で分注処理がなされ、閉栓処理
部32を介して分類処理部34に搬送されて分類処理さ
れ、出力部36に搬送される。ラックに対してはそれぞ
れ優先度が設定され、ラックはその優先度に応じて搬送
される。また、設定されたラックの優先度は画面を見な
がら入力部103から自由に変更できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は検体検査前処理シス
テム及びその運用方法、特に血液、尿のような検体の検
査を行うためにその検査に先立って遠心、分注等の処理
を行う検体検査前処理システム及びその運用方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】病院の検査では、検体は病院内の各科で
集められ、検査室に持ち込まれる。検査項目は、病状に
より多様であり、オンラインの情報処理システムを利用
して医師より検査室に伝えられる。検査の多くは、検査
の分析に先立って遠心処理、分注処理、開栓処理、閉栓
処理等の前処理作業を必要とする。その前処理作業が検
査作業時間全体に占める割合は大きい。
【0003】遠心処理は血液から血清成分を分離して検
査試料とするための処理である。分注処理は検査項目数
に応じて検査試料を必要量採取し別の容器に移し替える
処理である。開栓処理は、遠心処理後に試験管の栓を開
ける処理であり、閉栓処理は、ただちに使用しない保存
用の検体の試験管に栓を締める処理である。
【0004】今日、前処理自動化システムは広く普及し
てきており、従来、人手に頼っていた前処理作業を自動
化することにより、作業の正確性、安全性を確保しつ
つ、処理時間を短縮し、検査業務の作業効率を向上させ
ている。
【0005】検査の前処理業務が高度化するにつれ、自
動化システムには、高い信頼性と同時に、機能の充実及
びシステム運用の柔軟性が要求されている。信頼性向上
の観点では、情報処理の信頼性を向上させたり、ユーザ
インターフェースを充実することでオペレータの認知錯
誤を排除している。
【0006】一方、機能の充実及びシステムの柔軟性の
面では、到着順に処理する一般検体の処理中に緊急度の
高い緊急検体が割り込む場合のシステム運用に課題が残
されている。緊急検体の迅速な処理が可能で、かつ柔軟
なシステム運用方式の提案が強く望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、基本的
に検査システムはシステムに投入された検体から順に処
理するような設計であるため、急患検体等の検査で、医
師が急を要すと判断する緊急の検査が頻繁に割り込む場
合、システム運用が難しい。
【0008】これまで、検体検査前処理システムでは、
個々の処理工程の処理速度をいかに高めるかに主眼をお
いて開発されてきている。そのため、これまでのシステ
ムでは、優先検体に対する処理機能は重要視されず、緊
急の検査は人手によるか、別に緊急専用のシステムを用
意して対応している。
【0009】検査検体の順位付けをするためにシステム
内で検体に優先度をもつ方法は、既に述べたように今ま
でに実施されているシステムとして存在する。しかしな
がら、今までのシステムでは、検体の投入場所にしたが
い固定した優先度を与えるシステム、“一般検体”及び
“緊急検体”の2区分を設けるシステム等、検体の優先
度の利用は限定的なものに止まっている。
【0010】本発明の目的は、システムに投入された検
体の出力順を任意に変えてその迅速な処理を行うのに適
した検体検査前処理システム及びその運用方法を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明においては、検体
又は検体群を搬送する検体搬送ラインと、前記検体又は
検体群の検査前処理のための、前記検体搬送ラインと結
合された検体処理ユニットとが備えられる。検体又は検
体群の優先度が設定されると、その設定された優先度に
したがって検体又は検体群が搬送されるように前記検体
搬送ラインが制御される。そして、設定された優先度は
自由に変更し得るようになっている。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明にもとづく検体検査
前処理システムの一実施例の概要を示す。システムの処
理対象とする検体は血液、尿などの液体試料である。
【0013】検体は通常、栓をして試験管に入れられ、
そして一定個数ずつ、例えば5個ずつ検体群としてラッ
クによって保持され、検体群単位すなわちラック単位で
投入部11及び12にセットされる。投入部11及び1
2にセットされたラックは、搬送ライン40によって、
該搬送ラインと結合された様々な処理部に搬送されて、
ラックによって保持された検体について処理(処理部で
の単純な一時停止も処理とみてよい)がなされた上、出
力部36へと搬送される。図1では、処理部はバッファ
部18、遠心処理部41、開栓処理部24、迂回部28
及び29、分注処理部30、閉栓処理部32並びに分類
処理部34を含む。投入部11及び12と出力部36と
の間の13〜17、19、26、27、31、33及び
35は搬送ライン40のラックの搬送路部を示す。
【0014】投入部11にセットされたラックは搬送路
部13を介して搬送路部15に、投入部12にセットさ
れたラックは搬送路部14を介して搬送路部15に搬送
される。搬送路部15は合流部であるので、それらのラ
ックのうちのどちらが先にその合流部である搬送路部1
5に搬送されるかは後述する優先度によって決定され
る。搬送路部15に搬送されたラックは搬送路部16に
搬送される。この場合、待機部あるいはバッファ部18
に待機しているラックがあれば、後述するようにそのラ
ックの優先度と搬送路部16に搬送されたラックの優先
度との比較が行われ、優先度の高いラックが搬送路部1
7、19を介して遠心処理部41に搬送される。以上の
ステップが繰り返され、それによって遠心処理部41に
搬送されたラックはそれぞれその中のラック取り込み部
に取り込まれる。図の例では4つのラックが取り込み部
20〜23にそれぞれ取り込まれ、それらのラックによ
って保持されている検体は遠心処理される。検体が血液
の場合は、その遠心処理は血液中の血清を分離するため
の処理である。
【0015】遠心処理が終了したラックは搬送路部24
を介して開栓処理部25に搬送されて、ここで開栓処理
され、その処理が終了したラックは搬送路部26に搬送
される。後述するように、そのラックは、続いて開栓処
理部25で開栓処理されたラックとの間で優先度の比較
が行われる。後続するラックの方が優先度が高いとすれ
ば、先行して搬送路部26にあったラックは迂回部28
に搬送される。すなわち、先行するラックは後続するラ
ックによって追い越される。その優先度の比較の結果と
して搬送路部26に残ったラックは、迂回部29にラッ
クがあるとすれば、後述するように、そのラックとの間
で優先度の比較が行われ、優先度の高いラックが搬送路
部27に搬送される。搬送路部27に搬送されたラック
は分注処理部30に搬送され、ここで、検査項目毎に元
の検体から検査に必要な量の血清を採取し、図示しない
自動分析装置別の専用カップ又は試験管に分配される。
分注された検体は子検体と呼び、それに対して、元の検
体を親検体と呼ぶ。
【0016】親検体及び子検体は保管用として貯蔵され
たり、若しくは遠隔の場所にある他の分析装置に運び出
される場合は、その検体は搬送路部31を介して閉栓処
理部32に搬送され、閉栓処理される。
【0017】子検体は搬送路部31、閉栓処理部32及
び搬送路部33を介して閉栓処理されずに分類処理部3
4に搬送され、ここで行き先ごとに分類される。検体検
査前処理システムが直接自動分析装置に繋がっている場
合には、子検体は搬送路部35を介して出力部36を経
て分析システムへ投入される。
【0018】システム全体は制御管理部101により統
括制御される。制御管理部101は主にラックの各処理
部及び検体搬送ライン間の搬送制御や処理情報制御を司
る。後述する優先度の決定や比較については制御管理部
101がこれを行い、それにもとづくラックの搬送制御
については搬送ライン40がこれを行う。また、優先度
に関するデータは記憶部105に記憶される。操作者は
表示出力部102においてシステム監視を行い、必要な
らば入力部103よりパラメータ、指示を入力する。優
先度設定のための優先度入力や優先度決定後の優先度変
更は入力部102から行うことができる。データ管理部
104はシステムの設定パラメータや、検体又はラック
の処理情報、検査結果情報を格納する記憶部105を管
理する。
【0019】図2は検体及びラック(検体群)のIDと
優先度を格納する、記憶部105のデータベースを示
す。システムにより検体又はラックの情報の管理方法は
様々であるが、通常、検体及びラックは互いの識別を行
うための検体ID及びラックIDの情報を持っている。
【0020】検体の優先度は検体ごとに持つIDと関連
づけて定義される。また、ラックについても、その優先
度はラックIDに対応して定義され、これによってシス
テムが運用される。
【0021】優先度を加算、減算のできる数体系をもつ
整数又は自然数で表現することで検体及びラックに関し
て任意の優先度を設定することができ、かつ容易に優先
度を演算で合成できる。
【0022】優先度を数値で表し、その数値を任意に設
定できるようにすることで、システム内のラックの出力
順を自由に変化させることができる。例えば、遅く投入
したラックの優先度を先に投入したラックの優先度より
高くし(優先度は例えば数値が大きいほど高いとす
る)、処理部では処理中のラックより優先度の高いラッ
クが到着した時点で、先に到着したラックに対する処理
を一時止め、後の優先度の高いラックを先に処理して次
の工程へ送ることで、後のラックを早く出力するように
することが可能である。また、既にシステム内に投入し
たラックの優先度を必要に応じて任意に変更することに
より、途中で緊急性が高まったラックの優先順序を制御
できる。
【0023】ラックの優先度は、そのラックが例えば5
個の検体を保持するものである場合、図2に示すよう
に、その5個の検体の優先度の総和として決定されるよ
うにしてもよい。図2のラックR0001、R0002のラックI
Dはそのラック上の5個の検体の持つ優先度の和であ
る。その結果、ラックR0002の方がラックR0001よりも優
先度が高い。この場合は、ラック上の検体の平均的な優
先度の相対比較をしていることになる。別の例として、
5個のうちの最大の優先度を持つ検体の優先度をそのラ
ックの優先度として運用する方法もある。この場合はラ
ック上の最も高い優先度を持つ検体の優先度がラックの
代表的優先度となる。
【0024】このようにラックの優先度をラック上の検
体の優先度の関数で定義することにより、ラックの優先
度にそのラック上に載っている検体の優先度を自動的に
反映させることができる。
【0025】ラックの優先度は、前処理工程の数に比例
して決定されるようにしてもよい。前処理項目数すなわ
ち前処理工程数が多いラックほど処理時間が長くなるの
で、システムから出力されるまでの時間は長くなる。処
理項目数の多いラックの優先度を高く設定し、システム
内で可能な限り優先して処理をすることで、後に投入し
た検体が、先に投入した検体の処理を待つ時間損失を少
なくし、出力時間を早くすることができる。
【0026】ラック優先度を前処理工程数に比例させる
場合、処理項目を終了するごとに優先度を減らし、必要
以上に優先されないようにしてもよい。この場合の優先
度の設定は、同時に投入したラックに対してラックの出
力時間帯を均一化したい場合に有効である。
【0027】すなわち、ラック優先度を前処理工程数に
比例させる場合において、前処理の処理項目が多い最初
の優先度が高いラックと処理項目が少ない優先度の低い
ラックが同時にシステムに投入された場合を考える。最
初は処理項目が多く優先度の高いラックが優遇されて先
に処理されてゆく。一方、処理項目が少ない優先度の低
いラックは、実質的な処理時間が短いが、後に処理され
る傾向にある。処理工程がそれぞれ終了するにつれて、
優先度の高いラックは優先度の低いラックに先行し、次
第に優先させる必要がなくなってくる。
【0028】システムによっては、優先度の高いラック
を優先するための機構において処理の中断から再開まで
の切替えに時間損失を生ずるものがある。したがって、
本実施例によれば、必要以上に優先度が設定されたまま
の状態を排除し、全体の処理能力を低下させる弊害をま
ねくことを防ぐシステム運用ができる。
【0029】以上の説明は、検体を、ラックに乗せてラ
ック単位すなわち検体群単位で搬送する場合を例とする
ものであるが、代りに検体を検体単位で搬送してもよ
く、その場合も考え方は基本的に同じである。
【0030】図3は図1の合流部付近37を模式的に示
すものである。ラック41は、搬送路部13から搬送路
部15、搬送路部16の順に移動し、一方、ラック42
は搬送路部14から搬送路部15、搬送路部16の順に
移動する。ラック41とラック42が同時に搬送路部1
5に搬送されようとする場合は、ラックの優先度の大き
い順に優先順位が決まる。ただし、優先度が同じ場合
は、どちらの経路を優先するかを決める規則は必要であ
る。
【0031】また、通常は、搬送路部13→搬送路部1
5の経路が優先されるが、ラック42の優先度からラッ
ク41の優先度を引いた差がある値以上になった場合、
搬送路部14→搬送路部15の経路を優先する、とする
運用方法も可能である。
【0032】図4は図1のバッファ部付近38を模式的
に示すものである。ラック43は、通常は、搬送路部1
6から搬送路部17、搬送路部19の順に移動する。一
方、ラック44はバッファ部18に待機しており、この
後、搬送路部17、搬送路部19の順に移動する。この
とき、ラック43とラック44の搬送路部17への移動
の優先順位はラックの優先度の大きい順に決まる。ある
いは、通常のラックの優先順序はバッファ18が優先と
固定しておいて、ラック43の優先度からラック44の
優先度を引いた差がある一定値以上になるとラック43
が優先されるようにする運用方法も可能である。ラック
43の優先度がその前段の搬送路部15にあるラックの
優先度よりも低い場合は、ラック43をバッファ部18
に待機させる。
【0033】図5は図1の迂回部付近39を模式的に示
すものである。搬送路部25と搬送路部26のラックの
優先度が比較され、次に搬送路部26と搬送路部29の
ラックの優先度が比較される。搬送路部26にあるラッ
ク47よりも搬送路部25にあるラック46の方がラッ
クの優先度が高い場合には、ラック47は迂回部28に
搬送されて迂回し、ラック46を先行させることができ
る。
【0034】ラック47は迂回部28から迂回部29を
経て搬送路部27に戻るが、先行したラック46が搬送
路部27で止まり、その間に搬送路部24のラック45
が搬送路部26に搬送された後、ラック46が搬送路部
27を退いたときには、搬送路部26のラック47の優
先度と迂回部29のラックの優先度が比較されることに
なる。仮りにラックの優先度が、ラック45>ラック4
6>ラック47の順に高い場合には、ラック47を残り
2つのラックが追い抜くことになる。
【0035】また、ラックが迂回部に入る条件として、
先行するラック47の優先度から後方のラック46の優
先度を引いた差が一定値以上になるとラック47が迂回
部に入ることを採用する運用方法もある。
【0036】図6は本発明による一例としてのラックの
位置及び優先度モニタ画面を示す。これは表示出力部1
02に表示される画面で、図1に対応して示されてい
る。したがって、その対応関係がわかるように互いに対
応するものには同じ符号が付されている。ただし、図6
では図の複雑化を避けるために図1の符号31〜36の
部分は省略されている。
【0037】システム内のラックのID及び優先度は図
1の記憶部105に記憶されて、データ管理部104に
より管理され、必要に応じて参照されるものとする。表
示画面にはラックIDと優先度が対になりラックの順路
と現在位置が表示される。ラックの現在位置情報は周期
的に更新されるものとする。
【0038】ラックの現在位置の画面表示は、ラックの
優先度のレベル範囲で色分けし、視覚的に優先度レベル
の違いが分かるようにすることが望ましい。このような
表示により、オペレータが着目している処理中のラック
の優先度とその周辺のラックの優先度を容易に比較する
ことができる。
【0039】オペレータが優先度を変更したいラックの
IDを検索欄315上段に入力すると、その入力したI
Dのラックの位置とその優先度が反転表示され、オペレ
ータはラックの現在位置を確認できる。ラックの優先度
を変更したい場合、キーボード等の入力部103を利用
して検索欄315の下段に変更する優先度を入力する
と、画面上の優先度が更新される。更新された優先度は
もちろん記憶部105に記憶され、搬送ライン40はそ
の更新した優先度にしたがってそのラックを搬送制御す
る。オペレータがシステム上の任意のラックの出力時間
を早めたい場合には、画面上でラックを指定し、そのラ
ックの優先度を周囲のラックの優先度よりも高くなるよ
うに変更すればよい。
【0040】図7は図6の画面に関連したオペレータの
操作とシステムの応答との関係をフローで表したもので
ある。図6のモニタ画面が立ち上がると、画面上にシス
テム内のラックのIDと優先度が上下対になって経路順
に表示される(図7(1))。ラックの位置情報は時間と
ともに変化するためシステムが周期的に更新する(図7
(2))。オペレータは例えばキーボードから検体IDを
検索欄315上段に入力し、ENTERキーを押して入力を
確定させる(図7(3))と、システムはシステム内のラ
ック位置を検索し、画面上のラックIDと優先度を反転
表示して、315のラックの下段の優先度入力欄にカー
ソルを移し、オペレータの入力を待つ(図7(4))。次
に、オペレータがラックの優先度を入力部102から入
力し、ENTERキーで入力を確定する(図7(5))と、シス
テムは変更された入力値にしたがい、対応するラックの
優先度データを変更し、画面上の優先度も更新する(図
7(6))。必要ならば、オペレータは(図7(2))に戻り
上記の同じ手順を繰り返す。
【0041】図8はシステム内を流れるラックの優先度
を検索し、変更するとき用いられる表示画面の一例を示
す。これは表示出力部102に表示されるものである。
この画面に関連して優先度の検索、変更のフローを図9
に示す。
【0042】両図を参照するに、まず、オペレータが優
先度を変更したい検体の検体IDをその入力欄112に
入力すると(図9(1))、優先度の表示欄111にその
検体の載ったラックIDの優先度を検索しその結果が反
転表示される(図9(2))。次に、優先度を入力欄11
3に指定して(図9(3))、その入力した優先度以上の
優先度が設定されたラックIDを表示部111中に優先
度の昇順に一覧表示する(図9(4))。このとき前の操
作の結果はクリアされる。その一覧表は表示欄115に
表示されるラックIDに関連づけられて表示される。し
たがって、オペレータは、処理を早めたい検体の検体I
Dからその検体が載ったラックの優先度を知り、また、
システム内で既に設定されているラックの優先度を確認
した上で、変更しようとするラックの優先度をどのくら
いに設定すればよいか判断できる。
【0043】また、これから緊急のラックを投入しよう
とするときには、既にシステム内を流れているラックに
設定されている優先度を知り、これから投入するラック
の緊急性を勘案して初期の優先度を決めることもでき
る。最後に、オペレータがこれから投入するラックID
と優先度を優先度登録欄116に入力することで、その
ラックIDの優先度が変更または登録される(図9
(5)、(6))。
【0044】なお、図8において、114はその左側の
ラック優先度リストが多く、1画面で表示できない場合
にスクロール操作できるスクロールバーである。
【0045】緊急を有する検体が到着したとき、緊急の
度合いによっては、システム内で既に処理中の検体の処
理を中断してでも緊急検体を優先して処理させる場合の
運用方法もある。非常に緊急度の高い緊急検体を投入す
る場合、投入した緊急検体が通過する前処理工程の経路
上のラックはバッファあるいは待避経路に待避させる
か、又は一時的にシステム内から排出させる。この緊急
検体に与える優先度は予め既定値を与えておき、その値
以上の優先度をオペレータが設定すると自動的にシステ
ムの運転モードが変更されるものとする。これにより、
システム内の検体の処理を中断してでも迅速な処理を必
要とする、緊急性の極めて高い検体の検査が必要な場合
のシステム運用が実現できる。
【0046】図4又は図5のようなバッファ又は迂回路
に、長時間ラックが滞在した場合、試料の腐敗を防止し
たりするため、時間の経過とともにラックの優先度を高
くする運用方法がある。バッファ中又は迂回路中のラッ
クの優先度が一定である場合、バッファ又は迂回路出口
に連続して移動してくるラックの優先度が、バッファ中
又は迂回路中のラックの優先度より高い条件が長時間に
わたり続いたとき、ラックはバッファ又は迂回路から出
ることができない。このような場合の措置として、バッ
ファ内のラックの優先度を時間の経過とともに高くす
る。
【0047】以上説明した実施例によれば、次のような
効果を期待することができる。
【0048】(1)検体又は検体群の記憶されている優
先度が自由に変更できるので、システムに投入された検
体の出力順を任意に変えてその迅速処理を行うことがで
きる。
【0049】(2)検体群の優先度は該検体群中の検体
の優先度の関数によって与えられるので、検体群を構成
する検体の優先度から自動的に検体の重要度を反映した
検体群の優先度を構成することができる。
【0050】(3)優先度は検体又は検体群の処理工程
数の関数で与えられるので、システム内の処理項目の多
い検体又は検体群を優先させて早く出力させることがで
きる。
【0051】(4)優先度は該優先度をもつ検体又は検
体ラックの処理工程が終了する毎に減少するので、検体
またはラックの前処理時間が処理項目数に依存すること
を緩和させることが可能である。
【0052】(5)搬送ラインは検体又は検体群の合流
部を有し、該合流部での検体又は検体群の搬送順位はそ
の優先度によって決定されるので、合流点のあるシステ
ム内での検体又は検体群優先順位の定義づけが可能であ
る。
【0053】(6)搬送ラインに結合されたバッファ部
を有し、該バッファ部での入り口又は出口での検体又は
検体群の搬送順位はその優先度が高い方が高いので、バ
ッファ部のあるシステム内での検体又は検体群の優先順
位の定義つけが可能である。
【0054】(7)搬送ラインに結合された、検体又は
検体群の迂回部を有し、該迂回部には優先度の低い検体
又は検体群を導くようにしているので、検体又は検体群
の優先度を、リアルタイムにかつ自由に設定又は変更し
て、検体の前処理順序を制御できる。
【0055】(8)検体又は検体群の搬送位置と前記優
先度を示す画面を表示する手段を含み、入力手段から前
記表示された優先度を変更し得るので、緊急性の極めて
高い検体を迅速に処理するシステム運用ができる。
【0056】(9)規定基準以上の優先度の検体又は検
体群がシステム内に投入されると処理工程の処理手順が
自動的に変更され、その優先度の高い検体又は検体群の
処理経路中の妨げになる検体又は検体群は待避するか又
はシステム内から一時的に排出し、優先度の高い前記検
体又は検体群処理が終了するまで他の処理を中断するの
で、優先度の低い検体又は検体群がバッファ又は迂回路
に長時間滞在することを回避できる。
【0057】以上を総じて、通常の一般検体に混在して
投入されるさまざまな緊急度の緊急検体をオペレータが
優先度を操作しながら迅速に処理するシステム運用が可
能である。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、システムに投入された
検体の出力順を任意に変えてその迅速処理を行うのに適
した検体検査前処理システム及びその運用方法が提供さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にもとづく検体検査前処理システムの一
実施例の概要図。
【図2】検体及びラック(検体群)のIDと優先度を格
納する、図1の記憶部のデータベースを示す図。
【図3】図1の合流部付近の模式図。
【図4】図1のバッファ部付近の模式図。
【図5】図1の迂回部付近の模式図。
【図6】本発明による一例としてのラックの位置及び優
先度モニタ画面を示す図。
【図7】図6の画面に関連したオペレータの操作とシス
テムの応答との関係を示す一例としてのフロー図。
【図8】システム内を流れるラックの優先度を検索し、
変更するとき用いられる一例としての表示画面を示す
図。
【図9】図8の画面に関連して優先度の検索、変更の一
例としてのフロー図。
【符号の説明】
11、12:投入部、18:バッファ部、41:遠心処
理部、25:開栓処理部、39:迂回部、30:分注処
理部、32:閉栓処理部、34:分類処理部、36:出
力部、40:搬送ライン、13〜17、19、24、2
6、27、31、33、35:搬送ラインの搬送路部、
101:制御管理部、102:表示出力部、103:入
力部、104:データ管理部、105:記憶部。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検体又は検体群を搬送する搬送ラインと、
    前記検体又は検体群の検査前処理のための、前記搬送ラ
    インと結合された処理部とを含む検体検査前処理システ
    ムであって、前記検体又は検体群の優先度を設定する設
    定装置と、その設定優先度にしたがって前記検体又は検
    体群を搬送するように前記搬送ラインを制御する制御装
    置とを含み、前記設定された優先度は自由に変更し得る
    ように構成されていることを特徴とする検体検査前処理
    システム。
  2. 【請求項2】検体又は検体群を搬送する搬送ラインと、
    前記検体又は検体群の検査前処理のための、前記搬送ラ
    インと結合された処理部とを含む検体検査前処理システ
    ムであって、前記検体又は検体群の優先度を入力する入
    力装置と、その入力された優先度を記憶する記憶装置
    と、その記憶された優先度にしたがって前記検体又は検
    体群を搬送するように前記搬送ラインを制御する制御装
    置とを含み、前記記憶された優先度は前記入力手段から
    自由に変更し得るようにしたことを特徴とする検体検査
    前処理システム。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、前記検体群の優
    先度は該検体群中の検体の優先度の関数によって与えら
    れることを特徴とする検体検査前処理システム。
  4. 【請求項4】請求項1又は2において、前記優先度は前
    記検体又は検体群の処理工程数の関数で与えられること
    を特徴とする検体検査前処理システム。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記優先度は該優先度
    をもつ検体又は検体ラックの処理工程が終了する毎に減
    少することを特徴とする検体検査前処理システム。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかにおいて、前記搬
    送ラインは前記検体又は検体群の合流部を有し、該合流
    部での検体又は検体群の搬送順位はその優先度によって
    決定されることを特徴とする検体検査前処理システム。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかにおいて、前記検
    体搬送ラインと結合されたバッファ部を有し、該バッフ
    ァの入り口又は出口での検体又は検体群の搬送順位はそ
    の優先度によって決定されることを特徴とする検体検査
    前処理システム。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれかにおいて、前記搬
    送ラインと結合された、前記検体又は検体群の迂回部を
    有し、該迂回部には優先度が低い検体又は検体群を導く
    ようにしたことを特徴とする検体検査前処理システム。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれかにおいて、前記検
    体又は検体群の搬送位置と前記優先度を示す画面を表示
    する手段を含み、前記入力手段から前記表示された優先
    度を変更し得るようにしたことを特徴とする検体検査前
    処理システム。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれかにおいて、規定
    基準以上の優先度の検体又は検体群がシステム内に投入
    されると処理工程の処理手順が自動的に変更され、前記
    検体又は検体群に係わる処理経路中の妨げになる検体又
    は検体群は待避させるか又はシステム内から一時的に排
    出し、優先度の高い前記検体又は検体群処理が終了する
    まで他の処理を中断することを特徴とする検体検査前処
    理システム。
  11. 【請求項11】請求項7において、前記バッファ部に長
    時間止まっている検体又は検体群の優先度を時間の経過
    とともに高くすることを特徴とする検体検査前処理シス
    テム。
  12. 【請求項12】検体又は検体群を搬送する搬送ライン
    と、前記検体又は検体群の検査前処理のための、前記搬
    送ラインと結合された処理部とを含む検体検査前処理シ
    ステムの運用方法であって、前記検体又は検体群の優先
    度を設定するステップと、その設定された優先度にした
    がって前記検体又は検体群を搬送するように前記搬送ラ
    インを制御するステップとを含み、前記設定された優先
    度は自由に変更し得ることを特徴とする検体検査前処理
    システム。
  13. 【請求項13】検体又は検体群を搬送する検体搬送ライ
    ンと、前記検体又は検体群の検査前処理のための、前記
    検体搬送ラインと結合された検体処理ユニットとを含む
    検体検査前処理システムの運用方法であって、前記検体
    又は検体群の優先度を入力装置から入力するステップ
    と、その入力された優先度を記憶装置に記憶するステッ
    プと、その記憶された優先度にしたがって前記検体又は
    検体群を搬送するように前記検体搬送ラインを制御する
    ステップとを含み、前記記憶されている優先度は前記入
    力装置から自由に変更し得ることを特徴とする検体検査
    前処理システムの運用方法。
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