JPH11300912A - 塗装ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂成形品、断熱パネルおよび製造方法 - Google Patents

塗装ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂成形品、断熱パネルおよび製造方法

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JPH11300912A
JPH11300912A JP10820598A JP10820598A JPH11300912A JP H11300912 A JPH11300912 A JP H11300912A JP 10820598 A JP10820598 A JP 10820598A JP 10820598 A JP10820598 A JP 10820598A JP H11300912 A JPH11300912 A JP H11300912A
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JP
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methyl
pentene
poly
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Application number
JP10820598A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Tanizaki
達也 谷崎
Taku Tokita
卓 時田
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 断熱性、耐熱性および機械的強度に優れると
ともに、塗装むらがなく外観が良好で、しかも塗膜の接
着強度に優れた塗装ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂
成形品を得る。 【解決手段】 ポリ4−メチル−1−ペンテン(A)5
0〜95重量%、エチレン性不飽和化合物でグラフト変
性された変性ポリ4−メチル−1−ペンテン(B)0.
1〜10重量%および無機繊維(C)1〜50重量%を
含むポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂組成物〔I〕か
らなる成形品表面に、芳香環含有ビニル系炭化水素・共
役ジエン共重合体またはその水素化物がエチレン性不飽
和化合物でグラフト変性された変性芳香環含有ビニル系
炭化水素・共役ジエン共重合体または変性水素化物
(D)を含む表面処理剤〔II〕から形成された表面処理
剤層、およびこの表面処理剤層表面に、塗料〔III〕か
ら形成された塗膜を有する塗装ポリ4−メチル−1−ペ
ンテン樹脂成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリ4−メチル−
1−ペンテン樹脂成形品表面に塗膜が形成された塗装ポ
リ4−メチル−1−ペンテン樹脂成形品、特に断熱パネ
ルとして好適に利用することができる塗装ポリ4−メチ
ル−1−ペンテン樹脂成形品およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】特開昭59−120644号には、ポリ
4−メチル−1−ペンテン、不飽和カルボン酸変性ポリ
4−メチル−1−ペンテンおよびガラス繊維を含むガラ
ス繊維強化ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂組成物が
記載され、また特開昭60−53549号には、ポリ4
−メチル−1−ペンテン、不飽和カルボン酸変性ポリ4
−メチル−1−ペンテン、ナイロン66および無機繊維
を含む無機繊維強化ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂
組成物が記載されている。
【0003】これらの組成物は耐熱性、機械的強度が改
善されているが、この組成物からなる成形品は表面の塗
装性能が十分ではなく、例えば粉体塗料を塗装した場
合、塗装むらが生じやすく、外観が良好な塗装物が得ら
れない。また塗膜の十分な接着強度が得られないという
問題点がある。
【0004】ところで、アルミサッシの窓枠部分には断
熱パネルがはめ込まれて使用されているが、従来このよ
うな窓枠断熱パネルには、熱伝導率が小さくて断熱性に
優れ、しかも機械的強度に優れたガラス繊維強化ナイロ
ン樹脂組成物からなる塗装成形品が使用されている。し
かし、ナイロンは吸湿性があるため、塗装性能が経時的
に変化するという問題点がある。またエネルギー節減の
ため、より熱伝導率が小さくて断熱性に優れた断熱パネ
ルが要望されている。
【0005】ナイロンより熱伝導率の低い樹脂として、
ポリプロピレンおよびポリ4−メチル−1−ペンテンが
ある。しかし、ポリプロピレンは耐熱性が不十分であ
り、塗膜の焼付温度が制限される。一方、ポリ4−メチ
ル−1−ペンテンは耐熱性は十分であるが、前記のよう
に塗装性能および塗膜の接着強度に問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、断熱
性、耐熱性および機械的強度に優れるとともに、塗装む
らがなく外観が良好で、しかも塗膜の接着強度に優れた
塗装ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂成形品、および
これからなる断熱パネルを提供することである。本発明
の他の課題は、上記塗装ポリ4−メチル−1−ペンテン
樹脂成形品を簡単に効率よく製造することができる製造
方法を提案することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は次の塗装ポリ4
−メチル−1−ペンテン樹脂成形品、断熱パネルおよび
製造方法である。 (1) ポリ4−メチル−1−ペンテン(A)50〜9
5重量%、エチレン性不飽和化合物でグラフト変性され
た変性ポリ4−メチル−1−ペンテン(B)0.1〜1
0重量%および無機繊維(C)1〜50重量%を含むポ
リ4−メチル−1−ペンテン樹脂組成物〔I〕からなる
成形品表面に、芳香環含有ビニル系炭化水素・共役ジエ
ン共重合体またはその水素化物がエチレン性不飽和化合
物でグラフト変性された変性芳香環含有ビニル系炭化水
素・共役ジエン共重合体または変性水素化物(D)を含
む表面処理剤(プライマー組成物)〔II〕から形成され
た表面処理剤層(プライマー層)、およびこの表面処理
剤層表面に、塗料〔III〕から形成された塗膜を有する
塗装ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂成形品。 (2) 変性芳香環含有ビニル系炭化水素・共役ジエン
共重合体または変性水素化物(D)が、スチレン・(エ
チレン/ブチレン)・スチレンブロック共重合体(SE
BS)のマレイン酸変性物である上記(1)記載の塗装
ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂成形品。 (3) 塗料〔III〕が粉体塗料である上記(1)また
は(2)記載の塗装ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂
成形品。 (4) 上記(1)ないし(3)のいずれか記載の塗装
ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂成形品からなる断熱
パネル。 (5) ポリ4−メチル−1−ペンテン(A)50〜9
5重量%、エチレン性不飽和化合物でグラフト変性され
た変性ポリ4−メチル−1−ペンテン(B)0.1〜1
0重量%および無機繊維(C)1〜50重量%を含むポ
リ4−メチル−1−ペンテン樹脂組成物〔I〕からなる
成形品表面に、芳香環含有ビニル系炭化水素・共役ジエ
ン共重合体またはその水素化物がエチレン性不飽和化合
物でグラフト変性された変性芳香環含有ビニル系炭化水
素・共役ジエン共重合体または変性水素化物(D)を含
む表面処理剤〔II〕を塗布して表面処理剤層を形成し、
次に、この表面処理剤層表面に塗料〔III〕を塗布した
後、焼き付けて塗膜を形成する塗装ポリ4−メチル−1
−ペンテン樹脂成形品の製造方法。
【0008】本発明に用いるポリ4−メチル−1−ペン
テン(A)は、4−メチル−1−ペンテンの単独重合体
または4−メチル−1−ペンテンと通常15モル%以
下、好ましくは9モル%以下の他のα−オレフィン、例
えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、1−オクテン、1−デセン、1−テトラデセン、1
−オクタデセン等の炭素数2〜20のα−オレフィンと
の共重合体である。
【0009】ポリ4−メチル−1−ペンテン(A)とし
ては、メルトフローレート(ASTM D1238の試
験法に準じ、荷重5.0kg、温度260℃、以下MF
Rと略す)が5〜500g/10min、好ましくは2
5〜150g/10minのものが望ましい。MFRが
上記範囲にある場合、機械的強度および成形性に優れた
組成物が得られる。
【0010】本発明で用いる変性ポリ4−メチル−1−
ペンテン(B)は、ポリ4−メチル−1−ペンテン(以
下、変性前のポリ4−メチル−1−ペンテン(E)とい
う)にエチレン性不飽和化合物(F)がグラフト共重合
して変性されたグラフト変性物である。この変性物
(B)の基体構造は実質上線状であり、三次元架橋構造
を有しないことを意味し、このことは有機溶媒たとえば
p−キシレンに溶解し、ゲル状物が存在しないことによ
って確認することができる。
【0011】上記変性前のポリ4−メチル−1−ペンテ
ン(E)は、4−メチル−1−ペンテンの単独重合体、
または4−メチル−1−ペンテンと通常15モル%以
下、好ましくは9モル%以下の炭素数2〜20の他のα
−オレフィンとの共重合体である。上記炭素数2〜20
の他のα−オレフィンとしては、前記ポリ4−メチル−
1−ペンテン(A)で例示したものと同じものがあげら
れる。
【0012】変性前のポリ4−メチル−1−ペンテン
(E)としては、135℃、デカヒドロナフタレン中で
測定した極限粘度〔η〕が0.5〜25dl/g、好ま
しくは0.5〜5dl/gのものが好ましい。極限粘度
〔η〕が上記範囲にある場合、変性物の極限粘度〔η〕
として後述する好ましい範囲のものが容易に得られる。
変性前のポリ4−メチル−1−ペンテン(E)は前記ポ
リ4−メチル−1−ペンテン(A)と同じものであって
もよいし、異なるものであってもよい。
【0013】前記エチレン性不飽和化合物(F)として
は、エチレン性不飽和結合を有する極性モノマーが使用
できる。具体的なものとしては、アクリル酸、メタクリ
ル酸などの不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、シトラコン酸、アリルコハク酸、メサ
コン酸、グルタコン酸、ナジック酸TM、メチルナジック
酸、テトラヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル
酸などの不飽和ジカルボン酸;無水マイレン酸、無水イ
タコン酸、無水シトラコン酸、無水アリルコハク酸、無
水グルタコン酸、無水ナジック酸TM、無水メチルナジッ
ク酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒ
ドロフタル酸などの不飽和ジカルボン酸無水物などがあ
げられ、これらの2成分以上の混合成分であっても差し
つかえない。これらのエチレン性不飽和化合物(F)中
では、マレイン酸、無水マレイン酸、ナジック酸TMまた
は無水ナジック酸TMが好ましい。
【0014】エチレン性不飽和化合物(F)のグラフト
量は0.5〜15重量%、好ましくは1〜10重量%で
あるのが好ましい。ここでグラフト量とは、変性物中に
占めるグラフトモノマーから導かれる構造単位の含有量
である。グラフト量が上記範囲にある場合、熱変形温
度、引張強度、曲げ強度、衝撃強度および耐水性に優れ
た組成物が得られる。
【0015】変性ポリ4−メチル−1−ペンテン(B)
としては、135℃、デカヒドロナフタレン中で測定し
た極限粘度〔η〕が0.5〜10dl/g、好ましくは
0.5〜5dl/gであるのが望ましい。極限粘度
〔η〕が上記範囲にある場合、熱変形温度、引張強度、
曲げ強度、衝撃強度および機械的物性に優れた組成物が
得られる。
【0016】また変性ポリ4−メチル−1−ペンテン
(B)としては、分子量分布(Mw/Mn)が1〜8,
融点が170〜245℃、結晶化度が1〜45%、DS
Cパラメーターが4以下のものが好ましく、これらの物
性が上記範囲にある場合、耐熱性および機械的強度によ
り優れた組成物が得られる。なお分子量分布はゲルパー
ミエーションクロマトグラフィーにより、標準物質とし
て単分散のポリスチレンを用いて測定されたポリスチレ
ン換算の重量平均分子量(Mw)および数平均分子量
(Mn)から算出された値である。融点は示差走査型熱
量計(DSC)により測定した値である。結晶化度はD
SCによる試料の融解面積(S)と対照サンプルである
インジウムの融解面積(So)、およびポリ4−メチル
−1−ペンテンの結晶部の融解エネルギー(P)(14
1.7J/g)とインジウムの融解エネルギー(Po)
(27J/g)から、次式により求めた値である。 結晶化度(%)=(S/So)×(Po/P)×100 DSCパラメーターはDSCによる試料の融解面積
(S)を融点(すなわち最大ピーク)におけるピーク高
さで除した値である。これらの物性の測定方法の詳細は
特公平3−30624号に記載されている。
【0017】変性ポリ4−メチル−1−ペンテン(B)
は溶液法、溶融混練法など、公知のグラフト共重合法に
より製造することができるが、溶液法が好ましい。溶液
法の具体的な方法としては、ポリ4−メチル−1−ペン
テン(E)を溶媒の存在下に溶液状態でエチレン性不飽
和化合物(F)とラジカル開始剤とを添加し、加熱して
グラフト共重合する方法があげられる。
【0018】エチレン性不飽和化合物(F)の使用割合
は、ポリ4−メチル−1−ペンテン(E)100重量部
に対して通常1〜500重量部、好ましくは2〜100
重量部とするのが望ましい。ラジカル開始剤の使用割合
は、ポリ4−メチル−1−ペンテン(E)100重量部
に対して0.1〜100重量部、好ましくは1〜50重
量部とするのが望ましい。溶媒の使用割合は、ポリ4−
メチル−1−ペンテン(E)100重量部に対して10
0〜100000重量部、好ましくは200〜1000
0重量部とするのが望ましい。反応温度は通常100〜
250℃、好ましくは110〜200℃、反応時間は1
5〜600分、好ましくは30〜360分とするのが望
ましい。
【0019】グラフト変性反応に使用する前記溶剤とし
ては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカ
ン、テトラデカン、灯油等の脂肪族炭化水素;メチルシ
クロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサ
ン、シクロオクタン、シクロドデカン等の脂環族炭化水
素;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、
クメン、エチルトルエン、トリメチルベンゼン、シメ
ン、ジイソプロピルベンゼン等の芳香族炭化水素;クロ
ロベンゼン、ブロモベンゼン、o−ジクロロベンゼン、
四塩化炭素、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、
テトラクロロエタン、テトラクロロエチレン等のハロゲ
ン化炭化水素などを例示することができる。これらの中
ではアルキル芳香族炭化水素が好適である。
【0020】グラフト変性反応に使用する前記ラジカル
開始剤として代表的なものは有機過酸化物であり、さら
に具体的にはアルキルペルオキシド、アリールペルオキ
シド、アシルペルオキシド、アロイルペルオキシド、ケ
トンペルオキシド、ペルオキシカーボネート、ペルオキ
シカルボキシレート、ヒドロペルオキシドなどがあげら
れる。アルキルペルオキシドとしてはジイソプロピルペ
ルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5−
ジメチル−2,5−ジ−tert−ブチルペルオキシヘキシ
ン−3など、アリールペルオキシドとしてはジクミルペ
ルオキシドなど、アリールペルオキシドとしてはジクミ
ルペルオキシドなど、アシルペルオキシドとしてはジラ
ウロイルペルオキシドなど、アロイルペルオキシドとし
てはジベンゾイルペルオキシドなど、ケトンペルオキシ
ドとしてはメチルエチルケトンヒドロペルオキシド、シ
クロヘキサノンペルオキシドなど、ヒドロペルオキシド
としてはtert−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒド
ロペルオキシドなどをあげることができる。これらの中
では、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ−tert−ブチルペルオキシヘキシン−
3、ジクミルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド
などが好ましい。
【0021】本発明に用いる無機繊維(C)は、ガラス
繊維、炭素繊維、ボロン繊維、チタン酸カリウム繊維、
ウオラストナイト、アスベスト繊維等の無機物からなる
繊維状物質である。また無機繊維の表面をシラン系化合
物、例えばビニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン等で表面処理しておいてもよい。
【0022】本発明において成形品の原料となるポリ4
−メチル−1−ペンテン樹脂組成物〔I〕中の各成分の
含有量は、前記ポリ4−メチル−1−ペンテン(A)5
0〜95重量%、好ましくは60〜90重量%、前記変
性ポリ4−メチル−1−ペンテン(B)0.1〜10重
量%、好ましくは0.5〜8重量%、無機繊維(C)1
〜50重量%、好ましくは5〜40重量%である。
【0023】ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂組成物
〔I〕には、本発明の目的を損わない範囲で、耐熱安定
剤、耐候安定剤、核剤、顔料、染料、滑剤、発錆防止剤
等の通常ポリオレフィンに添加混合して用いることので
きる各種配合剤を他の成分として配合することができ
る。
【0024】ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂組成物
〔I〕は前記(A)〜(C)の必須成分および必要によ
り配合する他の成分をヘンシェルミキサー、V−ブレン
ダー、リボンブレンダー、タンブラーブレンダー等で混
合する方法、混合後さらに一軸押出機、二軸押出機、ニ
ーダー等により溶融混練する方法など、公知の方法によ
り調製することができる。
【0025】本発明に用いるポリ4−メチル−1−ペン
テン樹脂組成物〔I〕は、熱伝導率が小さくて断熱性に
優れ、しかも引張強度、曲げ強度および衝撃強度等の機
械的強度、ならびに耐熱性などに優れている。なお、ポ
リ4−メチル−1−ペンテン(A)に無機繊維(C)の
みを配合した場合も機械的強度および耐熱性が向上する
が、変性ポリ4−メチル−1−ペンテン(B)をさらに
配合することにより、これらの物性は顕著に向上する。
【0026】本発明で用いる変性芳香環含有ビニル系炭
化水素・共役ジエン共重合体または変性水素化物(D)
は、芳香環含有ビニル系炭化水素・共役ジエン共重合体
またはその水素化物(以下、変性前の共重合体またはそ
の水素化物(G)という)にエチレン性不飽和化合物
(H)がグラフト共重合して変性されたグラフト変性物
である。
【0027】上記変性前の共重合体またはその水素化物
(G)としては、スチレン・共役ジエン系ブロック共重
合体であるスチレン・ブタジエン・スチレントリブロッ
ク共重合体(SBS)、スチレン・ブタジエンブロック
共重合体(SBR)、スチレン・イソプレンブロック共
重合体、スチレン・イソプレン・スチレントリブロック
共重合体(SIS)等の他、SBSの水素化物であるス
チレン・(エチレン/ブチレン)・スチレンブロック共
重合体(SEBS)、SISの水素化物であるスチレン
・(エチレン・プロピレン)・スチレンブロック共重合
体(SEPS)などがあげられる。これらの中ではSB
S、SISなどのスチレン・共役ジエン・スチレントリ
ブロック共重合体(G−1)、SBRまたはこれらの水
素化物が好ましく、特にSBS、SEBS、SEPS、
SBRが好ましく、中でもSEBSが好ましい。
【0028】上記のスチレン・共役ジエン・スチレント
リブロック共重合体(G−1)は、分子中に1個以上の
スチレンに由来する構造単位である重合体ブロック(S
b)と、1個以上の共役ジエンに由来する構造単位であ
る共役ジエン重合体ブロック(Db)とを有する共重合
体であり、たとえば下記式 −(Sb−Db−Sb)n− (ここでnは1以上の整数である)で表される構造を有
するブロック共重合体である。スチレン・共役ジエン・
スチレントリブロック共重合体(G−1)を構成する共
役ジエンとしては、たとえばイソプレン、ブタジエン等
があげられる。これらの共役ジエンは、トリブロック共
重合体の中に1種単独でも2種以上が含まれていてもよ
い。
【0029】スチレン・共役ジエン・スチレントリブロ
ック共重合体(G−1)としては、たとえば米国特許第
3,265,765号明細書または特開昭61−192
743号公報等に記載されている方法によって製造され
るものなどをあげることができる。またスチレン・共役
ジエン・スチレントリブロック共重合体(D−1)の水
素化物は、たとえば特公昭43−6636号公報、特公
昭45−20504号公報、特公昭48−3555号公
報に記載されている方法によって製造されるものなどを
あげることができる。
【0030】スチレン・共役ジエン・スチレントリブロ
ック共重合体(G−1)またはその水素化物は、表面処
理剤〔II〕から形成された塗膜の剥離強度および固形分
濃度の点から、テトラヒドロフランを溶媒として、40
℃でゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって
測定される数平均分子量が1×104〜1.8×105
好ましくは1.5×104〜1.2×105であるものが
望ましい。またスチレン含量は表面処理剤〔II〕から形
成された塗膜の剥離強度、低温特性、ベたつき性等の点
から10〜55重量%、好ましくは15〜50重量%で
あることが望ましい。
【0031】スチレン・共役ジエン・スチレントリブロ
ック共重合体(G−1)またはその水素化物としては市
販品を使用することができる。具体的なものとしては、
スチレン・ブタジエン・スチレントリブロック共重合体
(SBS)であるクレイトンTR−1101、TRKX
−65S(いずれもシェル化学社製、商標)、スチレン
・イソプレン・スチレントリブロック共重合体(SI
S)であるクレイトンTR−1107、1111、11
12(いずれもシェル化学社製、商標)、SBSの水素
化物であるクレイトンG−1652、1657(いずれ
もシェル化学社製、商標)、SISの水素化物であるセ
プトン2002、2007(いずれもクラレ社製、商
標)などがあげられる。
【0032】変性前の共重合体(G)の上記以外の市販
品として、「キャリフレックスTR」(シェル化学
(株)製、商標)、「ソルプレン」(フィリップスペト
ロリファム社製、商標)、「ユーロプレンSOLT」
(アニッチ社製、商標)、「タフプレン」(旭化成
(株)製、商標)、「ソルプレン−T」(日本エラスト
マー社製、商標)、「JSRTR」(日本合成ゴム社
製、商標)、「電化STR」(電気化学社製、商標)、
「クインタック」(日本ゼオン社製、商標)、「クレイ
トンG」(シェル化学(株)製、商標)、「タフテッ
ク」(旭化成(株)製、商標)などがあげられる。また
変性前の共重合体の水素化物(G)としては、例えばS
EBSの一種である「クレイトン(Kraton)G1
650、G1701」(シェル化学(株)製、商標)、
「タフテック」(旭化成(株)製、商標)などがあげら
れる。
【0033】なお前記SEBSは、ポリスチレンブロッ
ク単位とポリエチレン/ポリブチレンゴムブロック単位
とからなる熱可塑性エラストマーである。このスチレン
・(エチレン/ブチレン)・スチレンブロック共重合体
では、ハードセグメントであるポリスチレンブロック単
位がゴムブロック単位の橋かけ点として存在して物理架
橋(ドメイン)を形成しており、このポリスチレンブロ
ック単位間に存在するゴムブロック単位はソフトセグメ
ントであってゴム弾性を有している。
【0034】SEBSは、例えば特公昭60−5736
3号などに記載されている公知の方法によって得られ
る。本発明においては、変性前の芳香環含有ビニル系炭
化水素・共役ジエン共重合体またはその水素化物(G)
を2種以上組み合せて用いてもよい。
【0035】前記エチレン性不飽和化合物(H)として
は、前記エチレン性不飽和化合物(F)と同じものが使
用でき、これらの2成分以上の混合成分であっても差し
つかえない。(H)成分としてはマレイン酸、無水マレ
イン酸、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸のハー
フエステル(例えばHOOCCH=CHCOOCH3
などが好ましい。
【0036】さらにエチレン性不飽和化合物(H)につ
いて詳しく説明すると、このエチレン性不飽和化合物
(H)としては、水酸基含有エチレン性不飽和化合物、
アミノ基含有エチレン性不飽和化合物、エポキシ基含有
エチレン性不飽和化合物、不飽和カルボン酸およびその
誘導体、ビニルエステル化合物、ならびに塩化ビニルな
どのエチレン性不飽和結合を有する極性モノマーなどを
使用することができる。これらの中では、水酸基含有エ
チレン性不飽和化合物ならびに不飽和カルボン酸および
その誘導体が好ましい。
【0037】上記水酸基含有エチレン性不飽和化合物と
しては、たとえばヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシ−3−フェノキシ−プロピル(メタ)アクリレー
ト、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アク
リレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ペン
タエリストリールモノ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、テトラメチ
ロールエタンモノ(メタ)アクリレート、ブタンジオー
ルモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、2−(6−ヒドロキシヘキ
サノイルオキシ)エチルアクリレート等の(メタ)アク
リル酸エステル;その他10−ウンデセン−1−オー
ル、1−オクテン−3−オール、2−メタノールノルボ
ルネン、ヒドロキシスチレン、N−メチロールアクリル
アミド、2−(メタ)−アクリロイルオキシエチルアシ
ッドフォスフェート、グリセリンモノアリルエーテル、
アリルアルコール、アリロキシエタノール、2−ブテン
−1,4−ジオール、グリセリンモノアルコールなどを
あげることができる。
【0038】前記アミノ基含有エチレン性不飽和化合物
としては、下式(1)で示されるようなアミノ基または
置換アミノ基を少なくとも1種類有するビニル系単量体
をあげることができる。
【化1】 (式中、R1は水素原子、メチル基またはエチル基であ
り、R2は水素原子、炭素数1〜12、好ましくは炭素
数1〜8のアルキル基、または炭素数6〜12、好まし
くは6〜8のシクロアルキル基である。なお上記アルキ
ル基、シクロアルキル基は、さらに置換基を有してもよ
い。)
【0039】このようなアミノ基含有エチレン性不飽和
化合物としては、たとえば(メタ)アクリル酸アミノエ
チル、(メタ)アクリル酸プロピルアミノエチル、メタ
クリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ア
ミノプロピル、メタクリル酸フェニルアミノエチル、メ
タクリル酸シクロヘキシルアミノエチル等のアクリル酸
またはメタクリル酸のアルキルエステル系誘導体類;N
−ビニルジエチルアミン、N−アセチルビニルアミン等
のビニルアミン系誘導体類;アクリルアミン、メタクリ
ルアミン、N−メチルアクリルアミン、N,N−ジメチ
ルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルア
クリルアミド等のアリルアミン系誘導体;アクリルアミ
ド、N−メチルアクリルアミド等のアクリルアミド系誘
導体;p−アミノヘキシルコハク酸イミド、2−アミノ
エチルコハク酸イミドなどをあげることができる。
【0040】前記エポキシ基含有エチレン性不飽和化合
物としては、1分子中に重合可能な不飽和結合基および
エポキシ基を少なくとも1個以上有するモノマーがあげ
られる。このようなエポキシ基含有エチレン性不飽和化
合物としては、たとえばグリシジルアクリレート、グリ
シジルメタクリレート等;マレイン酸のモノおよびジグ
リシジルエステル、フマル酸のモノおよびジグリシジル
エステル、クロトン酸のモノおよびジグリシジルエステ
ル、テトラヒドロフタル酸のモノおよびジグリシジルエ
ステル、イタコン酸のモノおよびジグリシジルエステ
ル、ブテントリカルボン酸のモノおよびジグリシジルエ
ステル、シトラコン酸のモノおよびジグリシジルエステ
ル、エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5
−エン−2,3−ジカルボン酸(ナジック酸TM)のモノ
およびジグリシジルエステル、エンド−シス−ビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−メチル−2,3
−ジカルボン酸(メチルナジック酸TM)のモノおよびジ
グリシジルエステル等のジカルボン酸モノおよびジグリ
シジルエステル(モノグリシジルエステルの場合のアル
キル基の炭素数1〜12);その他p−スチレンカルボ
ン酸のアルキルグリシジルエステル、アリルグリシジル
エーテル、2−メチルアリルグリシジルエーテル、スチ
レン−p−グリシジルエーテル、3,4−エポキシ−1
−ブテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ブテ
ン、3,4−エポキシ−1−ペンテン、3,4−エポキ
シ−3−メチル−1−ペンテン、5,6−エポキシ−1
−ヘキセン、ビニルシクロヘキセンモノオキシドなどを
あげることができる。
【0041】前記不飽和カルボン酸類としては、たとえ
ばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、
テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ク
ロトン酸、イソクロトン酸、ノルボルネンジカルボン
酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6
−ジカルボン酸の不飽和カルボン酸またはこれらの誘導
体(たとえば酸無水物、酸ハライド、アミド、イミド、
エステル等)をあげることができる。
【0042】前記不飽和カルボン酸類の誘導体として
は、たとえば塩化マレニル、マレニルイミド、無水マレ
イン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒ
ドロ無水フタル酸、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2
−エン−5,6−ジカルボン酸無水物、マレイン酸ジメ
チル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジエチル、フ
マル酸ジエチル、イタコン酸ジメチル、シトラコン酸ジ
エチル、テトラヒドロフタル酸ジメチル、ビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン
酸ジメチル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル
(メタ)アクリレート、メタクリル酸アミノエチルおよ
びメタクリル酸アミノプロピルなどをあげることができ
る。
【0043】前記ビニルエステル化合物としては、たと
えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、n−酪酸ビニ
ル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビ
ニル、バーサティック酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ス
テアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニ
ル、シクロヘキサンカルボン酸ビニルなどをあげること
ができる。
【0044】エチレン性不飽和化合物(H)は単独で使
用することもできるし、2種以上を組み合せて使用する
こともできる。エチレン性不飽和化合物(H)のグラフ
ト量は0.1〜15重量%、好ましくは1〜10重量%
であることが望ましい。
【0045】変性前の共重合体またはその水素化物
(G)に、エチレン性不飽和化合物(H)をグラフト共
重合させる方法として、種々の方法をあげることができ
る。例えば、変性前の共重合体またはその水素化物
(G)を有機溶媒に溶解し、上記のエチレン性不飽和化
合物(H)およびラジカル重合開始剤を添加して加熱、
攪拌してグラフト共重合反応させる方法;変性前の共重
合体またはその水素化物(G)を加熱溶融して、得られ
る溶融物にエチレン性不飽和化合物(H)およびラジカ
ル重合開始剤を添加し、攪拌してグラフト共重合反応さ
せる方法;変性前の共重合体またはその水素化物(G)
およびラジカル開始剤を予め混合し、得られる混合物を
押出機に供給して加熱混合しながらグラフト共重合反応
させる方法;粉末状の変性前の共重合体またはその水素
化物(G)にエチレン性不飽和化合物(H)およびラジ
カル重合開始剤を有機溶媒に溶解してなる溶液を含浸さ
せた後、粉末状の変性前の共重合体またはその水素化物
(G)が溶解しない最高の温度まで加熱し、グラフト共
重合させる方法などをあげることができる。
【0046】反応温度は50℃以上、特に80〜200
℃が好適であり、反応時間は2〜10時間程度である。
反応方式は、回分式、連続式のいずれでもよいが、グラ
フト共重合を均一に行うためには回分式が好ましい。
【0047】ラジカル重合開始剤を使用してグラフト反
応を行う場合、用いられるラジカル重合開始剤は、変性
前の共重合体またはその水素化物(G)とエチレン性不
飽和化合物(H)との反応を促進するものであれば何れ
でもよいが、特に有機ペルオキシド、有機ペルエステル
が好ましい。具体的には、ベンゾイルペルオキシド、ジ
クロルベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシ
ド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(ペルオキシベンゾエート)ヘキシン
−3、1,4−ビス(tert−ブチルペルオキシイソ
プロピル)ベンゼン、ラウロイルペルオキシド、ter
t−ブチルペルアセテート、2,5−ジメチル−2,5
−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペル
オキシド)ヘキサン、tert−ブチルベンゾエート、
tert−ブチルペルフェニルアセテート、tert−
ブチルペルイソブチレート、tert−ブチルペル−s
ec−オクトエート、tert−ブチルペルピバレー
ト、クミルペルピバレートおよびtert−ブチルペル
ジエチルアセテートなどがあげられる。その他アゾ化合
物、例えばアゾビス−イソブチルニトリル、ジメチルア
ゾイソブチルがあげられる。これらの中では、ジクミル
ペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペル
オキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,4−ビ
ス(tert−ブチルペルオキシプロピル)ベンゼン等
のジアルキルペルオキシドが好ましい。ラジカル重合開
始剤は、100重量部に対して0.001〜10重量部
程度の量で使用されることが好ましい。
【0048】有機溶媒を使用してグラフト反応を行う場
合、用いられる有機溶媒は特に限定されないが、たとえ
ばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族系炭
化水素;シクロヘキサン、シクロヘキセン、メチルシク
ロヘキサン等の脂環式炭化水素;エタノール、イソプロ
パノール等の脂肪族アルコール;アセトン、メチルイソ
ブチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;
トリクロルエチレン、ラヒクロエチレン、ジクロルエチ
レン、クロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素などをあ
げることができる。これらの中では芳香族炭化水素が好
ましく、特にアルキル置換芳香族炭化水素が好ましい。
有機溶媒は1種単独で使用することもできるし、2種以
上を組み合せて使用することもできる。
【0049】本発明において表面処理層を形成する表面
処理剤〔II〕は前記変性芳香環含有ビニル系炭化水素・
共役ジエン共重合体(D)だけからなっていてもよく、
本発明の目的を損わない適宜な量の範囲で、必要に応じ
て酸化防止剤、耐候安定剤、耐熱防止剤等の各種安定
剤、無機顔料、有機顔料等の着色剤、カーボンブラッ
ク、フェライト等の導電性付与剤、酸化チタン、亜鉛
華、鉛白、鉛丹、亜酸化銅、べんがら、湿式合成酸化
鉄、鉄黒、カドミウムイエロー等のカドミウム系顔料、
モリブデンレッド、銀朱、黄鉛、ジンクロメート、酸化
クロム、紺青、沈降性硫酸バリウム、バライト粉、普通
軽質炭酸カルシウム、極微細炭酸カルシウム、アルミナ
ホワイト、ホワイトカーボンなどの他の成分が配合され
ていてもよい。これらは1種単独で使用することもでき
るし、2種以上を組み合せて使用することもできる。ま
たこれらの他の成分は、表面処理剤に対して直接分散さ
せてもよいし、マスターバッチとして混合してもよい。
【0050】また表面処理剤〔II〕は通常液状の形態で
塗装されるので、溶剤が配合される。具体的なものとし
ては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族
系炭化水素;シクロヘキサン、シクロヘキセン、メチル
シクロヘキサン等の脂環式炭化水素;エタノール、イソ
プロパノール等の脂肪族アルコール;アセトン、メチル
イソブチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶
媒;トリクロルエチレン、ラヒクロエチレン、ジクロル
エチレン、クロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素など
があげられる。溶剤の使用量は特に制限されず、表面処
理剤〔II〕が塗装できる粘度になるように配合すればよ
く、通常溶剤以外の固形成分100重量部に対して1〜
100重量部、好ましくは5〜80重量部とするのが望
ましい。
【0051】本発明で用いる表面処理剤〔II〕から形成
される表面処理剤層は前記ポリ4−メチル−1−ペンテ
ン樹脂組成物〔I〕との接着強度に優れている。また表
面処理剤層は塗装性能に優れ、かつ塗装性能の経時変化
が少ないので、塗料〔III〕を塗装むらを生じさせない
ように均一に付着させることができ、外観良好でかつ高
接着強度の塗膜を容易に形成することができる。
【0052】本発明で用いる塗料〔III〕は特に限定さ
れず、公知の粉体塗料または溶剤型塗料などが使用でき
るが、粉体塗料が好ましい。塗料〔III〕の具体的なも
のとしては、溶剤型熱可塑性アクリル樹脂塗料、溶剤型
熱硬化性アクリル樹脂塗料、アクリル変性アルキッド樹
脂塗料、ポリエステル樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、ア
クリル樹脂塗料、ポリウレタン樹脂塗料、メラミン樹脂
塗料などがあげられる。
【0053】本発明の塗装ポリ4−メチル−1−ペンテ
ン樹脂成形品は、前記ポリ4−メチル−1−ペンテン樹
脂組成物〔I〕からなる成形品表面に、前記表面処理剤
〔II〕から形成された表面処理剤層、およびこの表面処
理剤層の表面に塗料〔III〕から形成された塗膜を有す
る塗装物である。
【0054】成形品の形状は特に限定されず、平板状、
角柱状など任意の形状とすることができる。表面処理剤
層は成形品の表面全体に形成されているのが好ましい。
表面処理剤層の厚さは1〜20μm、好ましくは2〜1
5μmとするのが望ましい。塗膜も成形品表面全体に形
成されているのが好ましい。塗膜の厚さは5〜100μ
m、好ましくは20〜60μmとするのが好ましい。
【0055】本発明の塗装ポリ4−メチル−1−ペンテ
ン樹脂成形品を製造するには、まず前記ポリ4−メチル
−1−ペンテン樹脂組成物〔I〕から成形品を成形す
る。成形法は特に限定されず、目的とする形状の成形品
を成形することができる公知の成形法が採用できる。例
えば、圧縮成形、トランスファ成形、射出成形、押出成
形などの方法を採用することができる。
【0056】次に上記のようにして成形した成形品の表
面に、前記表面処理剤〔II〕を塗布して表面処理剤層を
形成する。塗布方法は特に限定されず、はけ塗り、スプ
レイ、ロールコータ、浸漬法などの方法を採用すること
ができる。表面処理層の形成は、塗布した表面処理剤
〔II〕から溶剤を揮散させることにより行うことができ
る。
【0057】次に上記のようにして形成した表面処理剤
層の表面に、前記塗料〔III〕を塗布した後、焼き付け
て塗膜(硬化塗膜)を形成する。塗料〔III〕の塗布方
法は使用する塗料に応じて選択することができ、粉体塗
料の場合には静電塗装法などの公知の方法により塗料を
付着させることができる。また溶剤型塗料の場合には、
はけ塗り、スプレイ、ロールコータ、浸漬法などの方法
を採用することができる。塗布した塗料〔III〕は、通
常50〜200℃、好ましくは100〜200℃で焼き
付けて塗膜を形成する。焼き付け方法は特に限定され
ず、ニクロム線、赤外線、高周波などにより加熱する通
常の方法が採用でき、成形品の材質、形状、使用する塗
料の性状などにより適宜選択される。
【0058】本発明においては、成形品表面に表面処理
剤層が形成されているので、塗料〔III〕は塗装むらを
生じることなく均一に塗装することができ、外観良好な
塗装成形品を得ることができる。また表面処理剤層は吸
湿性がなく優れた塗装性能を有し、しかもその性能の経
時変化が少ないので、効率よく塗料〔III〕を塗装する
ことができる。また表面処理剤層は、ポリ4−メチル−
1−ペンテン樹脂組成物〔I〕および塗膜の両者に対す
る接着強度に優れているので、ポリ4−メチル−1−ペ
ンテン樹脂組成物〔I〕からなる成形品に対して高接着
強度の塗膜を形成することができる。さらにポリ4−メ
チル−1−ペンテン樹脂組成物〔I〕および表面処理剤
〔II〕は耐熱性に優れているので、前記温度で塗料〔II
I〕を焼き付けても、成形品が変形したり、接着強度が
低下するなどの不具合は生じない。
【0059】本発明の塗装ポリ4−メチル−1−ペンテ
ン樹脂成形品は、断熱性、機械的強度、外観性が要求さ
れる分野において使用することができるが、断熱パネル
として好適に使用することができ、特に窓枠断熱パネル
として好適に使用することができる。
【0060】
【発明の効果】本発明の塗装ポリ4−メチル−1−ペン
テン樹脂成形品は、ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂
組成物からなる成形品表面に、変性芳香環含有ビニル系
炭化水素・共役ジエン共重合体または変性水素化物を含
む表面処理剤から形成された表面処理剤層、さらにその
表面に塗料から形成された塗膜を有しているので、断熱
性、耐熱性および機械的強度に優れるとともに、塗装む
らがなく外観が良好で、しかも塗膜の接着強度に優れて
いる。本発明の断熱パネルは上記塗装ポリ4−メチル−
1−ペンテン樹脂成形品からなっているので、優れた断
熱性が発揮され、しかも外観が良好であるため特に窓枠
断熱パネルとして好適に利用することができる。本発明
の塗装ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂成形品の製造
方法は、成形品表面に変性芳香環含有ビニル系炭化水素
・共役ジエン共重合体を含む表面処理剤を塗布して表面
処理剤層を形成した後、その表面に塗膜を形成するの
で、表面処理剤層により塗装性が改良され、上記塗装ポ
リ4−メチル−1−ペンテン樹脂成形品を簡単に効率よ
く製造することができる。
【0061】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施例について説明
する。 製造例1 4−メチル−1−ペンテン単独重合体(極限粘度〔η〕
=1.7dl/g、Mw/Mn=7.5、融点=241
℃、結晶化度=42%)を用い、トルエン溶媒中、14
5℃でジクミルペルオキシド触媒により無水マレイン酸
のグラフト反応を行った。得られた反応物に大過剰のア
セトンを加えることによりポリマーを沈殿させた後濾取
し、さらに沈殿物をアセトンで繰り返し洗浄することに
より、無水マレイン酸グラフト変性ポリ4−メチル−1
−ペンテンを得た。
【0062】実施例1 製造例1で使用した変性前の4−メチル−1−ペンテン
単独重合体99重量部に、ガラス繊維を10重量部、製
造例1で調製した無水マレイン酸グラフト変性ポリ4−
メチル−1−ペンテンを1重量部添加し、三者を混合
後、通常の押出機で造粒しペレットを得た。このペレッ
トを射出成形機を用いて試験片を作製し、曲げ試験、引
張試験、アイゾット衝撃試験、熱変形試験、熱伝導率試
験を行い、表1の結果を得た。
【0063】実施例2、3および比較例1、2 4−メチル−1−ペンテン単独重合体、変性ポリ4−メ
チル−1−ペンテンおよびガラス繊維を表1に示した割
合で用いる他は実施例1と同様の方法により試験を行っ
た。結果を表1および表2に示した。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】表1および表2の注 *1 グラフト変性物:無水マレイン酸グラフト変性ポ
リ4−メチル−1−ペンテン *2 曲げ強度:ASTM D 790 *3 引張強度:ASTM D 638 *4 アイゾット衝撃強度:ASTM D 256 *5 熱変形温度:ASTM D 648、荷重264
psi *6 熱伝導率:BS 874A
【0067】実施例4 攪拌装置を備えた1.0 liter容量のオートクレーブ
に、スチレン・ブタジエン・スチレントリブロック共重
合体の水素添加物であるクレイトンG−1652(シェ
ル化学社製、数平均分子量:88000、スチレン含
量:30重量%)を100g、トルエンを400ml仕
込み、攪拌下に165℃まで昇温した。ついて、無水マ
レイン酸20g、ジ−t−ブチルペルオキシド7.1g
をそれぞれ4時間要して分割して加えた後、さらに16
5℃で2時間攪拌した。このようにして合成した変性水
素化物において、無水マレイン酸のグラフト量は4.4
重量%であり、トルエンで希釈して固形分濃度20重量
%に調整したものの溶液粘度は、E型粘度計で測定して
600mPa・sであった。
【0068】上記溶液150gに、メチルシクロヘキサ
ン285g、導電性マスターバッチ(三井化学(株)製
ユニストールP−4010D、商標、顔料濃度17%)
20gを加え、表面処理剤とした。次に、実施例3で作
成した試験片に、上記表面処理剤をスプレーガンで膜厚
5μmになるように塗装した後、粉体の上塗り塗料(R
−287、日本ビーケミカル社品)を膜厚35μmにな
るように塗布した。室温で10分間おいた後、80℃、
45分間焼き付けを行った。
【0069】これを試料とし、下記方法の碁盤目試験に
より塗膜の密着性を評価したところ、100/100で
あった。 《碁盤目試験》塗装した試験片の表面に、JIS K5
400に記載されている碁盤目試験の方法に準じて、碁
盤目を付けて試験片を作成し、粘着テープ(ニチバン
(株)製、セロハンテープ)を試験片の碁盤目上に貼り
付けた後、これを速やかに90°の方向に引っ張って剥
離させ、碁盤目100個のうちで剥離されなかった碁盤
目の個数を数え、付着性の指標とした。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリ4−メチル−1−ペンテン(A)5
    0〜95重量%、エチレン性不飽和化合物でグラフト変
    性された変性ポリ4−メチル−1−ペンテン(B)0.
    1〜10重量%および無機繊維(C)1〜50重量%を
    含むポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂組成物〔I〕か
    らなる成形品表面に、 芳香環含有ビニル系炭化水素・共役ジエン共重合体また
    はその水素化物がエチレン性不飽和化合物でグラフト変
    性された変性芳香環含有ビニル系炭化水素・共役ジエン
    共重合体または変性水素化物(D)を含む表面処理剤
    〔II〕から形成された表面処理剤層、およびこの表面処
    理剤層表面に、塗料〔III〕から形成された塗膜を有す
    る塗装ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂成形品。
  2. 【請求項2】 変性芳香環含有ビニル系炭化水素・共役
    ジエン共重合体または変性水素化物(D)が、スチレン
    ・(エチレン/ブチレン)・スチレンブロック共重合体
    (SEBS)のマレイン酸変性物である請求項1記載の
    塗装ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂成形品。
  3. 【請求項3】 塗料〔III〕が粉体塗料である請求項1
    または2記載の塗装ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂
    成形品。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか記載の塗装
    ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂成形品からなる断熱
    パネル。
  5. 【請求項5】 ポリ4−メチル−1−ペンテン(A)5
    0〜95重量%、エチレン性不飽和化合物でグラフト変
    性された変性ポリ4−メチル−1−ペンテン(B)0.
    1〜10重量%および無機繊維(C)1〜50重量%を
    含むポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂組成物〔I〕か
    らなる成形品表面に、 芳香環含有ビニル系炭化水素・共役ジエン共重合体また
    はその水素化物がエチレン性不飽和化合物でグラフト変
    性された変性芳香環含有ビニル系炭化水素・共役ジエン
    共重合体または変性水素化物(D)を含む表面処理剤
    〔II〕を塗布して表面処理剤層を形成し、次に、この表
    面処理剤層表面に塗料〔III〕を塗布した後、焼き付け
    て塗膜を形成する塗装ポリ4−メチル−1−ペンテン樹
    脂成形品の製造方法。
JP10820598A 1998-04-17 1998-04-17 塗装ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂成形品、断熱パネルおよび製造方法 Pending JPH11300912A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112810273A (zh) * 2020-12-31 2021-05-18 苏州市新广益电子有限公司 一种含有4-甲基-1-戊烯聚合物的离型膜及其制备方法

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CN112810273A (zh) * 2020-12-31 2021-05-18 苏州市新广益电子有限公司 一种含有4-甲基-1-戊烯聚合物的离型膜及其制备方法

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