JPH11328178A - 機械翻訳装置 - Google Patents

機械翻訳装置

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JPH11328178A
JPH11328178A JP10126167A JP12616798A JPH11328178A JP H11328178 A JPH11328178 A JP H11328178A JP 10126167 A JP10126167 A JP 10126167A JP 12616798 A JP12616798 A JP 12616798A JP H11328178 A JPH11328178 A JP H11328178A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連語に代表されるような原文テクスト中の一
まとまりの表現形態を一の形態素として処理し、統語解
析の精度を向上させると共に統語解析に要する時間の短
縮を図る。 【解決手段】 HD装置に英和連語辞書を用意し、この
英和連語辞書には、いわゆる連語に代表されるような一
まとまりの表現形態を格納しておく。そして、統語解析
処理において、等位接続詞によって結合された単語から
構成される表現形態を英文テクスト中で検索し(S20
0)、英和連語辞書に格納されている場合(S210:
YES)、あるいは、検索した表現形態を構成する単語
の接頭辞又は接尾辞が同一である場合には(S240:
YES)、その検索された表現形態を一の形態素として
認識し、分離することなく構文の解析を行う(S25
0)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力された原文テ
クストを目標言語に変換して翻訳文を出力する機械翻訳
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、機械翻訳システムでは、周知
のように、翻訳対象である原文テクストに対する一文単
位での解析処理を解析部において行う。たとえば、形態
素解析(Morephore Analysis)→統語解析(構文解析と
もいう。Syntax Analysis, Parsing)→意味解析(Mean
ing Analysis)という解析処理系が知られている。まず
形態素解析によって、形態素としての単語の切り出しを
行い、続いて統語解析を行う。統語解析は、切り出され
た単語の並びがどのような規則的配列になっているかを
解析する処理である。統語解析処理の一例として、トッ
プダウン縦型探索法を採用した統語解析がある。この統
語解析処理では、文脈自由文法(ContextFree Grammar,
CFG )などに則って、根→節→葉へと分岐していく解
析過程を、解析最少単位である終端に達するまで繰り返
すことで、統語構造を解析木(Parsing Tree)として分
析する。意味解析処理では、たとえば、システム辞書に
記述された名詞意味属性を参照・照合することで、主部
の意味属性を決定すると共に、検出された述部が形成可
能な文型についての情報を参照・照合することで、文型
と意味とを決定する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、原文テクス
トには、例えば等位接続詞で結ばれた同一品詞の連語が
存在する。例えば、increase and decrease (増減)や
an editor,a translatorand a detranslator(編集手
段、変換手段、復刻手段)というように、A and B、あ
るいは、A, B and Cというような形態をなすものであ
る。これら連語は、英文中によく見られる表現形態であ
り、特に A, B and Cという形態は、トリアーデ(tria
d)と呼ばれている。このような連語は、一まとまりと
なって意味をなすものであり、本来の形態素と言える。
従って、このような連語等の表現形態の連鎖として英文
を把握することが、英文解析を行う上では望ましい。し
かし、上述したような単語の切り出しを行う形態素解析
では、このような連語を機械的に分離してしまう。
【0004】従って、従来の統語解析においては、連語
であるにもかかわらず、その連語を構成する個々の単語
毎に解析を行い、特に、その等位接続詞の直前で英文を
区切ってしまうことが多かった。従って、統語解析にお
ける誤りが発生しやすいという問題があった。また、途
中で分離する必要のない連語を分離して解析するため、
統語解析に多くの時間を要するという問題があった。統
語解析は、長文、複雑な構文となるほど指数関数的に解
析時間が大きくなる。そのため、特に、英文特許明細書
等のように長文、複雑な構文が極めて多い英文の統語解
析においては、解析時間の増大を招く要因となってい
た。
【0005】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、連語に代表されるような原文テ
クスト中の一まとまりの表現形態を一の形態素として処
理し、統語解析の精度を向上させると共に統語解析に要
する時間の短縮を図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上述した
目的を達成するためになされた請求項1に記載の機械翻
訳装置は、入力された原文テクストを目標言語に変換し
て翻訳文を出力する機械翻訳装置において、文字データ
の配列に共通な部分を有した単語が等位接続詞によって
結合され構成された表現形態を少なくとも格納した表現
形態格納手段と、等位接続詞によって結合された単語で
構成される表現形態を原文テクスト中で検索する検索手
段と、検索手段によって検索された表現形態が、表現形
態格納手段に格納されている場合には、当該表現形態を
一の形態素として認識し、構文の解析を行う構文解析手
段とを備えることを特徴としている。
【0007】ここで文字データとは、例えばincreaseと
いう単語を例に挙げれば、単語を構成するi,n,c,
・・・という各アルファベットをいう。そして、この文
字データに共通な部分を有する単語というのは、一例と
してincreaseとdecreaseとが挙げられる。すなわち、こ
の場合は「crease」の文字データc,r,e,a,s,
eの配列が共通となっている。
【0008】表現形態格納手段は、このように文字デー
タに共通な部分を有する単語を等位接続詞にて結合した
表現形態を格納している。このような表現形態は、2つ
の単語のみで構成されるものには限られず、3つ以上の
単語から構成されるものも含まれる。例えば、上述した
ようなan editor,a translator and a detranslator
(編集手段、変換手段、復刻手段)が挙げられる。な
お、特に、このように文字データの配列が共通する単語
で構成される表現形態は、接頭辞(prefix)又は接尾辞
(suffix)が共通する単語で構成されたものが多い。従
って、接頭辞又は接尾辞が同一である単語で構成される
表現形態を格納しておいてもよい。
【0009】検索手段は、等位接続詞によって結合され
た単語で構成される表現形態を原文テクスト中で検索す
る。つまり、A and B という表現形態、トリアーデと呼
ばれるA,B and C という表現形態、あるいは、A or Bと
いう表現形態などを原文テクスト中で検索するのであ
る。そして、構文解析手段は、検索手段によって検索さ
れた表現形態が表現形態格納手段に格納されている場合
には、当該表現形態を一の形態素として認識し、構文の
解析を行う。
【0010】従来より、機械翻訳では、原文テクストを
形態素としての単語に切り出す形態素解析を行い、その
後、統語解析を行う。従って、いわゆる連語であって
も、各単語に機械的に切り出されてしまい、統語解析で
は、連語の中の等位接続詞の直前で英文を区切って解析
してしまうことが多かった。そのため、統語解析の誤り
が発生しやすく、統語解析に要する時間が長くなってし
まっていた。
【0011】そこで、本発明では、文字データの配列に
共通な部分を有する単語が等位接続詞によって結合され
構成された表現形態を予め格納しておき、それらの表現
形態については、一の形態素として構文解析を行う。こ
こで本発明の技術思想の前提となるのは、「連語に代表
されるような一まとまりの表現形態は、その文字データ
の配列が特定の配列となることが極めて多い。」という
事実である。従って、このような文字データの配列が特
定の配列となるような表現形態を一の形態素として認識
することによって、いわゆる連語に代表されるような一
まとまりの表現形態を分離することなく構文の解析をす
ることができる。その結果、統語解析における誤りの発
生を抑えることができると共に、統語解析に要する時間
を短縮することができる。
【0012】なお、さらに、英文の特徴として連語等の
一まとまりの表現形態では、単語を構成する文字データ
の配列に共通性を有するだけでなく、その単語の音(発
音)についても共通性を有していることが多い。そこ
で、請求項2に示すように、表現形態格納手段に格納さ
れた表現形態を、文字データの配列に加え、頭韻又は脚
韻の共通する単語から構成されたものとしてもよい。こ
の場合、文字データの配列だけでなく、頭韻(Allitera
tion)、脚韻(End-Rhyme )が共通する単語で構成され
る表現形態を記憶しておく。その結果、単語の文字デー
タの配列に共通性を有していても一まとまりの表現形態
をなさない例外的な表現形態を頭韻又は脚韻の共通性を
判定することによって排除することができ、統語解析に
おける誤りの発生を効果的に抑えることができる。
【0013】また、請求項3に示すように、表現形態格
納手段には、さらに、前置詞対又は副詞対によって構成
される表現形態を格納しておくことが考えられる。前置
詞対又は副詞対が一まとまりの表現形態を構成すること
があるためである。例えば、動詞句を構成する前置詞対
switch on and off やpower on and offがそれであ
る。
【0014】さらにまた、請求項4に示すように、表現
形態格納手段には、さらに、類義語又は反義語の対によ
って構成される表現形態を格納しておくことも考えられ
る。類義語又は反義語の対が一まとまりの表現形態を構
成することがあるためである。例えば、add and delete
がそれである。
【0015】このように種々の表現形態を予め格納して
おくことによって、原文テクスト中の一まとまりの表現
形態を一の形態素として分離することなく構文の解析を
行うことができ、統語解析における誤りを極力防止する
と共に統語解析に要する時間を極力短縮することができ
る。
【0016】ところで、上述したような表現形態を一つ
の形態素として構文の解析を行う場合、その表現形態が
文のどのような統語的要素となっているかを判断するた
めに、その表現形態に対応する品詞を特定する必要があ
る。このとき、例えば、addtion and deletionであれ
ば、予め記憶された辞書を参照してこの表現形態を構成
する各々の単語の品詞に基づき、この表現形態に対応す
る品詞を名詞として特定することも考えられる。しかし
ながら、上述したように一の形態素として認識する表現
形態が、表現形態格納手段に格納されたものであること
を考えると、請求項5に示す構成を採用することが考え
られる。すなわち、その構成は、請求項1〜4に示した
構成に加えて、表現形態格納手段には、表現形態に対応
させて、当該表現形態を一まとまりとみなした場合の当
該表現形態の品詞を格納しておき、構文解析手段は、表
現形態格納手段に格納された表現形態の品詞を参照し、
構文の解析を行うよう構成されていることを特徴とする
ものである。
【0017】この場合、表現形態格納手段には、各表現
形態と共にそれら表現形態に対応させて、それら表現形
態の品詞が格納されている。例えば、drag and drop は
動詞、addition and deletion は名詞、positive and n
egative は不変化形容詞、directly and immediatelyは
不変化副詞という具合である。また、例えばswitch on
and off 等の特定の動詞と前置詞対又は副詞対とで構成
される表現形態は、句動詞として記憶しておくことが考
えられる。そして、構文解析手段は、この予め記憶され
た表現形態に対応する品詞を参照して構文の解析を行
う。これによって、統語解析に要する時間を短縮するこ
とができる。
【0018】以上説明した機械翻訳装置は、原文テクス
ト中で等位接続詞によって結合された単語から構成され
る表現形態を検索し、その検索した表現形態が表現形態
格納手段に格納されている場合には、その表現形態を一
の形態素として認識し分離することなく構文の解析を行
うものであったが、表現形態格納手段に格納されていな
い表現形態であっても、一まとまりで取り扱うべき表現
形態が原文テクスト中に存在することも考えられる。
【0019】そこで、請求項6に示すように、検索手段
は、さらに、接頭辞又は接尾辞が同一である単語で構成
される表現形態を検索し、構文解析手段は、検索手段に
よって検索された接頭辞又は接尾辞が同一の表現形態に
ついては、一の形態素として認識し、構文の解析を行う
よう構成することが考えられる。この場合、検索手段
は、等位接続詞によって結合された単語から構成される
表現形態を検索すると共に、接頭辞又は接尾辞が同一で
ある単語で構成される表現形態を検索する。そして、構
文解析手段は、接頭辞又は接尾辞が同一である単語で構
成される表現形態については、表現形態格納手段に格納
されている表現形態でなくても、一の形態素として認識
し、構文の解析を行うのである。
【0020】つまり、上述したように連語に代表される
ような一まとまりの表現形態は、接頭辞又は接尾辞が共
通する単語で構成されたものが多いため、このような同
一の接頭辞又は接尾辞を有する単語で構成された表現形
態を検索し、検索された表現形態を一の形態素として構
文解析を行えば、表現形態格納手段に予め格納されてい
ないものであっても、分離することなく構文解析を行う
ことができる。その結果、統語解析における誤りをさら
に防止することができる。また、統語解析に要する時間
のさらなる短縮が期待できる。
【0021】また、英文の特徴として、連語等の一まと
まりの表現形態では、単語を構成する文字データの配列
に共通性を有するだけでなく、その単語の音(発音)に
ついても共通性を有していることが多いという事実に着
目すれば、請求項7に示すように、検索手段が、接尾辞
又は接頭辞が同一であり、しかも、頭韻又は脚韻が共通
する単語で構成される表現形態を検索し、構文解析手段
は、検索手段によって検索された接頭辞又は接尾辞が同
一であって頭韻又は脚韻が同一の表現形態を一の形態素
として認識し、構文の解析を行うよう構成することも有
効である。
【0022】なお、このように検索手段によって検索さ
れた同一の接頭辞又は接尾辞を有する単語で構成される
表現形態や、同一の接頭辞又は接尾辞と共に同一の頭韻
又は脚韻を有する単語で構成される表現形態が、表現形
態格納手段に格納されていない場合には、請求項8に示
すように、格納制御手段が、当該表現形態を表現形態格
納手段に追加格納するようにしてもよい。
【0023】ところで、このような機械翻訳装置では、
構文解析手段による構文解析の結果を例えば利用者に分
かり易いように編集して原文のまま画面出力するように
してもよいし、あるいは、構文解析を行った後、予め記
憶された辞書を参照し目標言語に変換して翻訳文を出力
するようにしてもよい。但し、翻訳することを考えた場
合、その表現形態特有の訳出を行うのが望ましい場合も
考えられる。例えば、上述したようなincrease and dec
rease は増減と翻訳するという具合である。
【0024】そこで、請求項9に示すように、請求項1
〜8に示した構成に加え、さらに、表現形態格納手段に
は、表現形態に対応させ、当該表現形態の目標言語訳を
格納しておき、表現形態格納手段に格納された目標言語
訳を参照することによって、構文解析手段により解析さ
れた原文テクストを目標言語に変換し、翻訳文を出力す
る翻訳手段を備える構成とすることが考えられる。
【0025】この場合、表現形態格納手段には、各表現
形態と共にそれら表現形態に対応させて、それら表現形
態の目標言語訳が格納されている。例えば、drag and d
ropは「ドラッグしドロップする」、addition and dele
tion は「追加や削除」、positive and negative は
「正および負の」、directly and immediatelyは「直接
かつ直に」という具合である。そして、翻訳手段は、こ
の予め記憶された表現形態に対応する目標言語訳を参照
し、構文解析手段により解析された原文テクストを目標
言語に変換して翻訳文を出力する。結果として、各表現
形態が適切な表現に翻訳されるため、違和感の少ない翻
訳文の出力を実現することができる。
【0026】また、請求項10に示すように、さらに、
翻訳手段によって出力された翻訳文を編集する翻訳文編
集手段を備えるように構成することが考えられる。翻訳
文編集手段は、例えば原文における受動態の表現を能動
態の表現に変換するという具合である。これによって、
さらに違和感の少ない翻訳文の出力を実現することがで
きる。
【0027】なお、どのような言語であっても必ずその
規則に例外が存在することを考えると、例えば接頭辞又
は接尾辞が同一の単語から構成される表現形態であって
も、一まとまりとして取り扱えない場合もある。そこ
で、請求項11に示すように、さらに、入力された原文
テクスト又は構文解析手段によって解析された原文テク
ストを利用者が編集するための編集手段を備え、翻訳手
段は、編集手段によって編集された原文テクストを目標
言語に変換し、翻訳文を出力可能に構成するとよい。こ
の場合、利用者は、編集手段によって例えば画面上で入
力された原文テクストや構文解析手段によって解析され
た原文テクストを編集することができる。そして、翻訳
手段は、この編集手段からの出力を目標言語に変換して
翻訳文を出力することができる。このように、利用者が
原文テクストを編集できるようにすることによって、機
械翻訳装置は利用し易いものとなり、機械翻訳装置の普
及を図ることができる。
【0028】このような観点から言えば、請求項12に
示す構成を採用することも有効である。すなわち、その
構成は、請求項11に示した構成に加え、構文解析手段
による解析結果を出力するモードと、構文解析手段から
の出力を目標言語に変換するモードと、編集手段からの
出力を目標言語に変換するモードとを利用者が選択切換
するためのモード切換手段を備えることを特徴とするも
のである。
【0029】例えば、各モードをメニュー選択できる構
成としておくことが考えられる。構文解析手段による解
析結果を出力するモードでは、翻訳処理を実行せず解析
結果を原文のまま出力する。例えば修飾関係がわかるよ
うに文を編集して画面出力することが考えられる。この
モードは、英文読み込み処理→構文解析という流れとな
っている。このモードは、例えば英文特許明細書等のよ
うに長文や複雑な複文が多くなった場合に、原文ままの
出力を得ることができるため、原文における修飾関係を
簡単に把握できる点で有利である。また、構文解析手段
からの出力を目標言語に変換するモードでは、形態素解
析、統語解析及び意味解析を一括して行う。つまり、英
文読み込み処理→構文解析→翻訳編集処理という流れと
なる。さらに、編集手段からの出力を目標言語に変換す
るモードでは、編集手段によって所定の形式に編集され
た原文テクストを目標言語に変換する。つまり、英文読
み込み処理→翻訳編集処理という流れとなる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図面を参照して説明する。図1は本実施形態の機
械翻訳装置を示すブロック図である。本実施形態の機械
翻訳装置は、情報処理装置10と、ハードディスク装置
(以下「HD装置」という。)13と、CD−ROM装
置(以下「CD装置」という。)15と、プリンタ17
と、光ディスク装置19と、CRT表示装置21と、入
力装置23と、フレキシブルディスク装置(以下「FD
装置」という。)25を備えている。
【0031】情報処理装置10は、論理演算回路として
構成された中央演算部31と、外部インターフェース3
3と、内部インターフェース35と、メモリ装置39
と、通信インターフェース37とを主要部として構成さ
れている。外部インターフェース33には、HD装置1
3と、CD装置15と、プリンタ17と、光ディスク装
置19が着脱可能に接続されている。内部インターフェ
ース35には、CRT表示装置21と、入力装置23
と、FD装置25とが接続されている。
【0032】CD装置15には、米国特許商標庁発行の
特許公報CD−ROM(不図示)がセットされている。
CD−ROMには、特許明細書などの技術情報を収録す
るテクスト・ファイルと共に制御コードが格納されてお
り、この制御コードに従って、例えばクレーム部分のみ
を抽出することが可能となっている。
【0033】プリンタ17及び光ディスク装置19は、
上述したCD−ROM内のテクスト・ファイルを始め、
CD−ROM内の英文特許明細書の構文解析結果や英文
特許明細書の翻訳文の入出力を行う。CRT表示装置2
1も、上記CD−ROM内のデータファイルを始め、C
D−ROM内の英文特許明細書の構文解析結果や訳出さ
れた翻訳文を表示する。また、CRT表示装置21に
は、英文テクストの翻訳処理に関するメニュー表示が行
われる。入力装置23は、キーボード(不図示)と、マ
ウス(不図示)から構成されており、利用者は、キーボ
ード又はマウスによってCRT表示装置21に表示され
る種々のメニューを選択することができる。このメニュ
ーについては、後述する。
【0034】FD装置25は、利用者毎のシステム設定
など、簡単で小容量のデータを読み書きする。中央演算
部31は周知のCPU、ROM及びRAMとから構成さ
れている。メモリ装置39には、英文テクストの翻訳を
行うための作業領域が割り当てられる。
【0035】通信インターフェース37は、外部装置と
の間でデータ送受信を行う。通信インターフェース37
は、復変調機能を有しており、一般回線に接続可能であ
る。そのため、英文テクスト・ファイルを通信回線を介
して先方より受信したり、また翻訳文を通信回線を介し
て先方に送信したりする。
【0036】図2には、上述したHD装置13の内部構
成を示した。HD装置13は、英和辞書41と、専門用
語辞書43と、英和連語辞書45と、プログラム記憶領
域47と、解析結果記憶領域49と、翻訳文記憶領域5
1と、関連性情報モデル53とを備えている。
【0037】プログラム記憶領域47には、後述するよ
うに、入力された英文テクストを解析し、翻訳処理を実
行するためのプログラムが記憶されている。このプログ
ラムは、図1に示した情報処理装置10の中央演算部3
1によって読み出され、情報処理装置10の外部インタ
ーフェース33を介してメモり装置39上に展開され
る。そして、中央演算部31は、この展開されたプログ
ラムに基づいて所定の処理を実行する。このプログラム
は、字句解析モジュール、構文解析モジュール、意味解
析モジュール及び文書合成モジュールという4つの英文
解析モジュールから構成されている。
【0038】字句解析モジュールは、文字列として入力
されたテクストデータから個々の単語を認識する(切り
出す)ためのルールと、切り出すべき単語の属性データ
などからなる。構文解析モジュールは、所定の構文解析
ルールと、切り出された単語の並びとを対応させて、単
語の並びがどのルールに照合するかによって文構造の解
析を行う。構文解析ルールは、たとえば英文の文型が、
バッカス記法(BNF)などのメタ言語で記述されてお
り、所定の構文解析アルゴリズムを採用した解析木に基
づいて統語構造を分析する解析プロセスを動作させるド
ライバールーチン(不図示)によって行われる。意味解
析モジュールは、たとえば時枝・三浦文法に基づく翻訳
規則として記述されており、構文解析モジュールから出
力される解析木に沿って意味解析を行う。文書合成モジ
ュールは、構文解析モジュールから出力される解析木と
意味解析モジュールによる意味解析によって得られた個
々の英単語の日本語訳から、日本語文を生成する。
【0039】また、関連性情報モデル53には、特許明
細書、法律関係書、学術論文、技術文献、新聞、小説、
コラム等、様々な対象テクストに対する最適モデルが用
意されていて、関連性情報モデルはCD−ROM等から
読み込まれた対象テクストに合わせて選択される。
【0040】英和辞書41及び専門用語辞書43には、
単語毎に、品詞・文型・意味等と共に発音記号が記憶さ
れている。英和連語辞書45には、等位接続詞で結ばれ
た同一品詞の単語から構成される連語、あるいは、群前
置詞に類似する連語など、一まとまりであって、構文の
解析において切り離すべきでない表現形態が多数格納さ
れている。また、英和連語辞書45には、このような表
現形態に対応する品詞及び日本語訳が格納されている。
この英和連語辞書45を備える構成は、本実施形態の機
械翻訳装置の特徴的部分であるため、ここで、英和連語
辞書45に格納される表現形態を具体的に例示し、英和
連語辞書45に対する理解を深める。
【0041】「連語」は、例えばBBIの連語辞書(Th
e BBI Dictionary of English WordCombinations,M.Ben
son,E.BEnson,R.Ilson,1997,John Benjamins )に整理
されている。このBBIの連語辞書には、文法的な連語
(Grammatical Collocations)、語彙的な連語(Lexica
l Collocations)として連語が整理されているが、これ
らの連語を英和連語辞書45に格納しておく。さらに、
これらの連語に加えて、本実施形態では、修辞型連語
(Rhetorical Collocations )及び接辞型連語(Affixa
tion Collocations)と呼ぶことができる連語的表現を
も英和連語辞書45に格納することとする。以下にその
具体例を示す。
【0042】はじめに修辞型連語の具体例を示す。 α 反対語の並列による連語 increase and decrease (増減) present or absent (出欠) a client and a server (クライアント/サーバ) これらは日本語における漢字二字の熟語である上下、天
地、左右、内外、高低、強弱、善悪などに対応する。 β 類義語の並列による連語 immorality and criminality (悪徳と犯罪) describe and illustrate (説明・例示する) γ 関連のある言葉の並列による連語 receive and store (受信し格納する) plug and play (差込・動作させる) δ 同じ語の反復 compound deveces and devices drivers the key and key cylinder 続いて、接辞型連語の具体例を品詞別に示す。 1.名詞 1−1−a -ty and -ty の形式 connectivity and reliability (連結性と信頼性) quantity and quality (量および質) 1−1−b -ty or -tyの形式 equality and inequality (等式や不等式) 1−2−a -ion and -ion の形式 allocation and deallocation (割当や割当解除) addition and deletion (追加や削除) 1−2−b -ion or -ionの形式 acceleration or decelerarion (加減速) 1−3−a -or and -or の形式 exterior and interior (外部および内部)(名詞) (内外の)(形容詞) 1−4−a 反対語の対 a client and a server (クライアントおよびサーバ) 1−5 類義語・関連語の対 direction and distance (方向および距離) files and folders (ファイルおよびホルダ) information and instructions (情報および命令) 1−6 同じ言葉の反復 devices and devices drivers (テ゛ハ゛イスおよびテ゛ハ゛イスト゛ライハ゛) このように、接頭辞又は接尾辞が同一となる単語の対を
連語として記憶しておくのである。 ここでVは動詞を示し、adは形容詞を示し、adv は副詞
を示し、prepは前置詞を示すものとする。なお、up及び
downの両方をとる動詞は、連語的表現で用いられる可能
性が高い。例えばscale up or down(伸縮する)という
具合である。次に示す動詞はいずれもup及びdownの両方
をとるため、これらの動詞は、V up and down あるい
はV up or downの形で連語となる可能性が高いため、
英和連語辞書45に格納しておく。
【0043】 ask bang batter bid bear beat belt bid blind blaze bring blow brush back boil buckle bolt buff build bundlebear bunk burn belt break button buy call close crack cut go hang hold jump knock lay let lie lock look make mark paste push rub scale screw scrub set shacke show sit slip splash stand step tear tie touch tumble turn wash write 3.形容詞 positive and negative (input terminals) a syntax and a semantic (data type) a first and a second (region) both active and passive (dispatching) なお、( )内は形容詞に続く名詞の具体例 4.副詞 individually and arbitrarily 5.群前置詞及び前置詞の連語(Group Preposition ) in collision with in comparsion with など 上述したように、英和連語辞書45には、格納した連語
に対応させて、それぞれの連語に対応する品詞を格納し
ておく。これによって、構文の解析において、英和連語
辞書45を参照すれば、連語の品詞を特定することがで
き、後述するような周知の構文解析を実現する。
【0044】また、英和連語辞書45には、格納した連
語に対応させてその日本語訳が格納されている。この日
本語訳の具体例を以下に示す。 1.名詞の連語 (1)反意語から構成される連語 この場合には、”X and Y ”の訳として「XやY」を
基本とする。
【0045】connection and disconnection 「接続や
切断、接続や分離」 addition and deletion 「追加や削除」 creation and destruction 「創造や破壊」「作成
や廃棄」 なお、行為・状態は、相反する状態が同時に発生する事
はないので、「や」の訳語が適切だが、装置や素子など
については、機能が反対のもの同士の対の場合「と」と
いう訳を割り当てる。次に示す例の如くである。
【0046】 encoder and decoder 「暗号器と復号器」 (2)−1 類義語から構成される連語 illustration and description 「図を含む例示、およ
び、説明」 the invention and its practical application 「本発
明及びその実施形態」 the organization and operation of the invention
「発明の構成及び動作」 section and subsection 「セクション及びサブ
セクション」 なお、多義語である場合には、複数の訳語を用意する。
【0047】(2)−2 類義語から構成され、行為や
処理の連鎖・連動・継続を示す連語この場合には、中点
(・)を用いた訳語を用意しておくことを基本とする。 activation and initialization 「起動・初期化」 start location and destination location 「開始位置
・目的地」 disconnection and reconnection「切断・再接続」 error detection and correction「誤り検出・誤り訂
正」 distribution and redemption 「配布・交換」 extraction and purification 「抽出・精製」 2.動詞の連語 (1)行為や処理の連鎖・連動・継続を示す連語 この場合には、中点(・)を用いた訳語を用意しておく
ことを基本とする。
【0048】 select and activate 「選択・起動する」 3.形容詞の連語 この場合、表現上違和感がある場合には「そして」とい
う訳語を暫定的に用意しておく。例えば次に示す例の如
くである。
【0049】 active and passive 「能動的そして受動的な」 次に、本実施形態の機械翻訳装置の情報処理装置10に
おいて実行される処理について説明する。なお、本実施
形態では、上述したCD装置15にセットされた特許公
報CD−ROMに記憶された英文特許明細書を翻訳する
場合を例に挙げて説明する。
【0050】最初に利用者は、入力装置23から所定の
指示、例えばマウスによるファイルメニューのクリック
等を行うことによって、CRT表示装置21にメニュー
を表示させる。このメニューに従って、入力装置23か
ら翻訳の対象となる英文テクスト・ファイルを指定す
る。ここで、特許公報CD−ROMに記憶された英文特
許明細書の英文テクスト・ファイルを指定すると、メモ
リ装置39にその英文テクスト・ファイルが読み込まれ
る。このとき、利用者は、メニューから特許翻訳を選択
する。これによって、上述した関連性情報モデル53か
ら特許明細書に対する最適モデルが読み込まれる。
【0051】その後、情報処理装置10は、形態素解析
処理を実行する。この形態素解析処理について、図3の
フローチャートに基づき説明する。図3は、上述した字
句解析モジュールに組み込まれたサブルーチンである。
まず最初のステップS100において、単語の切り出し
を行う。この処理は、メモリ装置39に読み込まれた英
文特許明細書テクスト・ファイル中の英文テクストの各
文について、先頭から順次、字句解析、句読点識別およ
び文区切り識別の処理を実行するものである。この処理
の実行によって、テクスト全文から、個々の文が識別さ
れ、トークンとして単語・句読点が切出される。なお、
この解析・識別処理は、英文の形態素解析ルールとして
周知である。
【0052】続くS110では、配列構成データの形成
を行う。この処理は、テクスト全文から切り出した単語
に対して、通し番号および属性、当該単語が所属する文
の通し番号を割当てるものである。単語が文頭に位置す
るときはラベル付けを行う。すなわち、配列構造を持つ
コンコーダンス・データとして格納する。また、この処
理では、段落の識別を行う。例えば、前文の最後に改行
コードがあり、且つ前文とその文との間に空白コードが
2個以上ある文については、その空白コードに続く文を
段落開始文と認定し、段落通し番号を割当てるという具
合である。
【0053】そして、上述した段落通し番号と文通し番
号と単語通し番号との階層構造をもつデータテーブルと
して配列する。コンマ位置に限って句構成の解析を行
う。このS110の処理によって、英文テクストの構成
が階層的な配列データ構造として抽出され、パラグラフ
構成数が検出される。
【0054】S120では、編集処理を行う。この処理
は、選択された関連性情報モデルに基づいて関連性情報
の抽出及びテクストの編集を行うものである。副詞・前
置詞句が文頭に位置しているか否かを判断し、当該副詞
(句)・前置詞句の最初の単語通し番号に文頭ラベルが
付いているか否かを判断する。そして、この文頭の副詞
(句)・前置詞句が、所定の語句であるか否かを判断す
る。この判断は、段落開始文の文頭に文脈にかかわる情
報を提示する語句があるかを検出するための処理であ
る。
【0055】また、実際の英文中では、特に、2つの事
象・観念の相互関係を表現するには、複文が適している
ので多用されるが、文法通りに、主節と従属節とが従属
接続詞を介して接続される構造を成しているとは限らな
い。しかしながら、従位関係(Hypotaxis )を有する英
文である複文は、すべて単文結合(Parataxis )と見な
すことができるという観点から、複文を単文結合へ還元
する。
【0056】例えば、継続用法の関係節の場合、原文か
ら接続語句を消去したうえで原文をニ文に分割し、後続
文に接続副詞を付加する。一般式で表せば、Clause A $
conjClause B. → Sentence A: $Adv, Sentence B. 又
は $Conj Clause Y,Clause X. → Sentence Y:$Adv, Se
ntence X. となる(Clauseは節を、$conj は接続詞を、
$Advは接続副詞を、Sentenceは文を表す)。
【0057】S130では、特殊書き換え処理を行う。
この処理は、選択された関連性情報モデルに基づいてテ
クストに特有の書き換え処理を行うものである。例え
ば、請求の範囲(以下「クレーム」という。)には、複
雑な構文が多く、訳出されたときに修飾句などの関係が
複雑な日本語となる。従って、ここでは、選択された関
連性情報、すなわち特許明細書に対する最適モデルに基
づいて、クレームの書き換え処理を行う。以下、簡単に
その流れを説明する。
【0058】最初に英文特許CD−ROM内の制御コー
ドに従って、クレーム部分を抽出する。このクレーム部
分は、「移行句」を含む特徴的な構成をとることが多
い。そこで、上述した関連性情報モデルには、comprisi
ng:,comprising in combination, the improvement com
prising などの移行句がテーブル形式で記憶されてお
り、このテーブルを参照してクレーム部分を移行句の前
後で分割する。また、関連性情報モデルには、英文クレ
ームの典型的なパターンが格納されている。従って、次
に、このパターンに合わせてクレームを整形し、階層化
を行う。その後、本形態素解析処理を終了する。この形
態素解析処理によって、米国特許明細書の特有の翻訳困
難な表現が、情報的に等価である標準的な英文表現に書
換えられる。
【0059】次に、本実施形態の特徴的処理である統語
解析処理を図4に示すフローチャートに基づいて説明す
る。まず最初のステップS200において、英文テクス
トの検索処理を実行する。この処理は、等位接続詞によ
って結合された単語にて構成される表現形態を検索する
ものである。例えば、つまり、A and B という表現形
態、トリアーデと呼ばれるA,B and C という表現形態、
あるいは、A or Bという表現形態などを原文テクスト中
で検索する。
【0060】続くS210では、図2に示した英和連語
辞書45にS200にて検索された表現形態が格納され
ているか否かを判断する。ここで検索された表現形態が
英和連語辞書45に格納されている場合(S210:Y
ES)、S220にて、その表現形態に対応する品詞を
読み出しを行い、S230にて、その表現形態を一の形
態素として認識し、S250へ移行する。一方、検索さ
れた表現形態が英和連語辞書45に格納されていない場
合(S210:NO)、S240へ移行する。
【0061】S240では、検索された表現形態を構成
する各単語の接頭辞又は接尾辞が同一であるか否かを判
断する。ここで各単語の接頭辞又は接尾辞が同一である
と判断された場合(S240:YES)、S230に
て、その表現形態を一の形態素として認識し、S250
へ移行する。一方、各単語の接頭辞又は接尾辞が同一で
ないと判断された場合(S240:NO)、S250へ
移行する。なお、本実施形態では、接頭辞又は接尾辞の
同一を判断するための接頭辞・接尾辞のデータテーブル
を用意しておく。このデータテーブルは、例えば英和連
語辞書45内に用意され、接辞にどのようなものがある
かをまとめたものである。また、このデータテーブル
に、それら接辞と対応させて発音記号を記憶しておいて
もよい。
【0062】S250では、英文テクストの構文の解析
を行う。ここでは、上述した処理において一の形態素と
して認識された表現形態については、一まとまりとして
分離しない。ここで一の形態素として認識された表現形
態が英和連語辞書45に格納されている場合には、S2
20にて読み出された品詞を参照し、構文の解析を行
う。構文の解析手法については周知であるため、ここで
の詳しい説明は省略する。そして、本統語解析処理を終
了する。
【0063】その後、情報処理装置10では、意味解析
処理が実行される。意味解析処理では、一の形態素とし
て認識された表現形態が英和連語辞書45に格納されて
いる場合には、その表現形態に対応する日本語訳を参照
する。一の形態素として認識された表現形態が英和連語
辞書45に格納されていない場合には、その表現形態を
構成する各単語の意味を英和辞書41又は専門用語辞書
43を参照し、その表現形態を訳出する。続いて、情報
処理装置10は文章合成処理を実行する。本処理では、
上述した構文解析結果である解析木と、意味解析処理に
よって得られた個々の英単語、あるいは、連語の日本語
訳とから、文書合成モジュールによって日本語文を生成
する。また、文章合成処理では、生成した日本語文に受
動態表現がある場合、能動態表現に変換して日本語文を
整形する。
【0064】本実施形態では、日本語文生成ルールとし
て、英語構文から日本語構文への直接的変形を行う変形
規則、あるいは構造還元変換の翻訳方式を採用してい
る。そして、英文を記述の順に従って訳出する翻訳ルー
ルを採用している。いわゆる後ろから前へという訳出方
法を採らない。たとえば、形態素解析処理において、S
120の処理で編集されたテクストでは、接続語句のと
ころで文が分割されている。このために、強制的に、前
出した文(編集前は前出の節)を先に翻訳処理し後続す
る文(編集前は後続の節)を後に翻訳処理する。その結
果、原文の記述の順で翻訳処理を実行するので、原文テ
クストの記述順にしたがった日本語訳文を生成し出力す
る。出力された日本語文章において、後続節の訳文が、
前出節の訳文の前には、けっして記述されない。つま
り、英文を後ろから前へと訳出した日本語文章にはなら
ないのである。
【0065】なお、上述したように、本実施形態の機械
翻訳装置において、利用者は、CRT表示装置21に表
示されるメニューに従って特許翻訳を指定したが、さら
に、CRT表示装置21に表示されるメニュー「特許翻
訳」には、複数のオプションが用意されている。例えば
「特許翻訳(一括処理)」,「特許翻訳(前処理して読
み込み)」,「特許翻訳(前処理なし)」という具合で
ある。ここで「前処理」というのは、複雑な英文を簡単
な英文に編集することや、特定の表現に所定のラベルを
付与することを意味する。従って、「特許翻訳(一括処
理)」を選択した場合には、英文編集→形態素解析処理
(図3参照)→統語解析処理(図4参照)→意味解析処
理→訳文生成→訳文編集処理が連続して行われる。ま
た、「特許翻訳(前処理して読み込み)」を選択した場
合には、英文編集→形態素解析処理→統語解析処理→意
味解析処理→訳文生成が行われ、その後、一旦処理が終
了する。「特許翻訳(前処理なし)」を選択した場合に
は、前処理が行われず、指定したファイルに対して、形
態素解析処理→統語解析処理→意味解析処理→訳文生成
を行う。そして、本実施形態の機械翻訳装置では、入力
装置23を介して、統語解析処理まで実行された英文テ
クストファイルの手作業による編集を行い、その編集テ
クストに対して再度形態素解析処理→統語解析処理→意
味解析処理→訳文生成を行うことが可能に構成されてい
る。
【0066】次に、本実施形態の機械翻訳装置の発揮す
る効果を説明する。なお、ここでの説明に対する理解を
容易にするため、はじめに従来の機械翻訳装置における
問題点を簡単に説明する。従来より、機械翻訳では、原
文テクストを形態素としての単語に切り出す形態素解析
を行い、その後、統語解析を行う。従って、いわゆる連
語であっても、各単語に機械的に切り出されてしまい、
統語解析では、連語の中の等位接続詞の直前で英文を区
切って解析してしまうことが多かった。そのため、統語
解析の誤りが発生しやすく、統語解析に要する時間が長
くなってしまっていた。
【0067】これに対して、本実施形態の機械翻訳装置
では、HD装置13に英和連語辞書45を用意し、この
英和連語辞書45には、いわゆる連語に代表されるよう
な一まとまりの表現形態を格納しておく。そして、統語
解析処理において、等位接続詞によって結合された単語
から構成される表現形態を英文テクスト中で検索し(図
4中のS200)、英和連語辞書45に格納されている
場合(図4中のS210:YES)、あるいは、検索し
た表現形態を構成する単語の接頭辞又は接尾辞が同一で
ある場合には(図4中のS240:YES)、その検索
された表現形態を一の形態素として認識し、分離するこ
となく構文の解析を行う(図4中のS250)。その結
果、統語解析における誤りの発生を抑えることができる
と共に、統語解析に要する時間を短縮することができ
る。
【0068】また、上述した英和連語辞書45には、B
BIの連語辞書に記述された文法的な連語、語彙的な連
語と共に、具体例を挙げて上述した修辞型連語及び接辞
型連語をも格納し、これら連語的表現をも一の形態素と
して認識する。さらにまた、英和連語辞書45に格納さ
れていない表現形態であっても、検索した表現形態を構
成する単語の接頭辞又は接尾辞が同一である場合には、
その検索された表現形態を一の形態素として認識する。
その結果、英文テクスト中に存在する一まとまりの表現
形態を確実に一の形態素として認識し、分離することな
く構文の解析を行うことができる。
【0069】また、英和連語辞書45には、格納された
連語に対応させて、その連語の品詞及び日本語訳が記憶
されている。このように、連語に対応する品詞を記憶し
たことによって、図4中のS220では、正確な構文の
解析を迅速に行うことができる。また、連語に対応する
日本語を記憶したことによって、文書合成処理において
違和感のない日本語の文章を生成することができる。
【0070】さらにまた、本実施形態の機械翻訳装置で
は、翻訳対象の英文テクスト・ファイルを選択する際、
関連性情報モデル53から翻訳対象となる英文テクスト
・ファイルに最適なモデルが選択されるため、個々の英
文テクストに最適な解析処理・翻訳処理を実行すること
ができる。例えば、メニューから「特許翻訳」を選択す
ることによって、関連性情報モデル53から特許明細書
に最適なモデルが選択されて読み込まれる。このとき、
上述したように「特許翻訳(一括処理)」,「特許翻訳
(前処理して読み込み)」,「特許翻訳(前処理な
し)」という具合に「特許翻訳」にも、複数のオプショ
ンが用意されている。このオプションによって、「前処
理」である英文編集と、形態素解析処理・統語解析処理
・意味解析処理と、訳文編集処理とを、別々に実行する
ことができる。また、利用者は、英文テクストを手作業
で編集し、その編集テクストについて、形態素解析処理
・統語解析処理・意味解析処理と、訳文編集処置とを実
行することもできる。
【0071】以下に英和連語辞書45を用いた翻訳処理
の具体例を従来の翻訳処理の具体例と比較して示す。以
下に示す英文を翻訳させた。In one preferred embodim
ent of the present invention, five icons, eachrepr
esenting one of the subject matter categories, are
displayed and may be selected and activated by th
e viewer manipulating the remote control.従来の機
械翻訳装置では、この英文から「1つの本発明の好適な
実施例において、5つのアイコン(内容カテゴリーの各
々を表している一つ)は、表示されて、選んでもよく
て、通って遠隔制御を操作している視聴者をアクティブ
にした。」と翻訳される。
【0072】1)後方のand の解析に失敗し、助動詞が
activated を支配していないとしている。 2)さらに、by the viewer manipulating the remote
control が、受動態の意味上の主語であることを解析で
きず、the viewerをactivated の目的語とし、能動態で
過去形として解析してしまった。
【0073】3)したがって、byを副詞として解析する
ことになり「通って」と訳出してしまった。これに対し
て連語辞書を使用した場合、この英文から「1つの本発
明の好適な実施例において、5つのアイコン(内容カテ
ゴリーの各々の表している一つ)は、表示されて、遠隔
制御を操作している視聴者によって選択・起動されても
よい。」と翻訳された。
【0074】1)selected and activatedが受動態で、
may に支配されていると解析した。may の訳出も正し
い。 2)byが受動態の動作主を目的語にとる前置詞として正
確に解析がなされている。
【0075】なお、上述したHD装置15内の英和連語
辞書45が「表現形態格納手段」に相当し、情報処理装
置10の中央演算部31が「検索手段」、「構文解析手
段」、「翻訳手段」、「翻訳文編集手段」に相当する。
また、CRT表示装置21及び入力装置23が「編集手
段」及び「モード切換手段」に相当する。そして、図4
中のS200の処理が、検索手段としての処理に相当
し、図4中のS250の処理が構文解析手段としての処
理に相当する。
【0076】以上、本発明はこのような実施形態に何等
限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範
囲において種々なる形態で実施し得る。例えば、上記実
施形態の英和連語辞書に以下のような表現形態を追加す
ることも考えられる。
【0077】a.強調の直喩(similie )であるas phr
ase が慣用表現になっているもの busy as bees 「蜜蜂のように忙しい」 cold as ice 「氷のように冷たい」 cool as cucumber 「落ち着き払って」 white as snow 「雪のように白い」 なお、このような表現形態は英和連語辞書45に格納さ
れていない場合であっても、ad as N の形態のとき、形
容詞adと名詞N とが同じ接頭辞又は接尾辞を有している
ときには、一まとまりの表現形態とすることも考えられ
る。次に示す例の如くである。
【0078】 dry as dust 「埃のように乾いた」 still as a stone 「石のように動かない」 b.Z prep Y of Xの形式になっているもの Z(V/N)prep X(unit) of Y 「XのYのZ」 attack by a large swarm of bees 「大群の蜂の襲来」 watch for a school of whales 「鯨の群の観察」 なお、Vは動詞を示し、Nは名詞を示す。
【0079】unitは、特定の物質・動植物・記号などの
集合単位を表す英語特有の表現であり、この他に以下の
ものがある。 a colony(swarm) of bees 「一群の蜂、蜂の群」 a herd of buffaloes 「一群のバッファロー、バッファローの群」 a pack of dogs 「一群の犬、犬の群」 a bounquet of flowers 「一束の花、花の一束」 a pride of lions 「一群の獅子、獅子の群」 a school of whales 「一群の鯨、鯨の群」 以下、訳語は省略するが、次の形態もある。
【0080】a bit(piece,word) of advice an article of clothing an act of violence a set of instructions a pair of 〜 a couple of 〜 また、上記実施形態においては、図4に示した統語解析
処理中のS240にて、接頭辞又は接尾辞が同一である
か否かを判断したが、これに代えて、接頭辞又は接尾辞
と共に頭韻又は脚韻が同一であるか否かまで判断するよ
うにしてもよい。この場合、上述した英和辞書41及び
専門用語辞書43に記憶されている発音記号に基づい
て、頭韻・脚韻の同一性を判断してもよいし、上述した
ように接頭辞・接尾辞についてのデータ・テーブルに発
音記号が記憶されている場合には、そのデータ・テーブ
ルを参照して頭韻・脚韻の同一性を判断してもよい。こ
のようにすれば、単語の接頭辞又は接尾辞に共通性を有
していても一まとまりの表現形態をなさない例外的な表
現形態を頭韻又は脚韻の共通性を判定することによって
排除することができ、統語解析における誤りの発生を効
果的に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態の機械翻訳装置の概略構成を示すブ
ロック図である。
【図2】 実施形態のHD装置を示す説明図である。
【図3】 情報処理装置で実行される形態素解析処理を
示すフローチャートである。
【図4】 情報処理装置で実行される統語解析処理を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
10…情報処理装置 13…ハードデ
ィスク装置 15…CD−ROM装置 17…プリンタ 19…光ディスク装置 21…CRT表
示装置 23…入力装置 25…フレキシ
ブルディスク装置 39…メモリ装置 31…中央演算
部 41…英和辞書 43…専門用語
辞書 45…英和連語辞書 47…プログラ
ム記憶領域 49…解析結果記憶領域 51…翻訳文記
憶領域 53…関連性情報モデル

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された原文テクストを目標言語に変
    換して翻訳文を出力する機械翻訳装置において、 文字データの配列に共通な部分を有した単語が等位接続
    詞によって結合され構成された表現形態を少なくとも格
    納した表現形態格納手段と、 等位接続詞によって結合された単語で構成される表現形
    態を前記原文テクスト中で検索する検索手段と、 前記検索手段によって検索された表現形態が、前記表現
    形態格納手段に格納されている場合には、当該表現形態
    を一の形態素として認識し、構文の解析を行う構文解析
    手段とを備えることを特徴とする機械翻訳装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の機械翻訳装置におい
    て、 前記表現形態格納手段に格納された表現形態は、前記文
    字データの配列に加え、頭韻又は脚韻の共通する単語か
    ら構成されたものであることを特徴とする機械翻訳装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の機械翻訳装置に
    おいて、 前記表現形態格納手段は、さらに、前置詞対又は副詞対
    によって構成される表現形態を格納していることを特徴
    とする機械翻訳装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の機械翻
    訳装置において、 前記表現形態格納手段は、さらに、類義語又は反義語の
    対によって構成される表現形態を格納していることを特
    徴とする機械翻訳装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の機械翻
    訳装置において、 前記表現形態格納手段には、前記表現形態に対応させ、
    当該表現形態を一まとまりとみなした場合の当該表現形
    態の品詞が格納されており、 前記構文解析手段は、前記表現形態格納手段に格納され
    た表現形態の品詞を参照し、構文の解析を行うよう構成
    されていることを特徴とする機械翻訳装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の機械翻
    訳装置において、 前記検索手段は、さらに、接頭辞又は接尾辞が同一であ
    る単語で構成される表現形態を検索し、 前記構文解析手段は、前記検索手段によって検索された
    前記接頭辞又は接尾辞が同一の表現形態を一の形態素と
    して認識し、構文の解析を行うよう構成されていること
    を特徴とする機械翻訳装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載の機械翻
    訳装置において、 前記検索手段は、接尾辞又は接頭辞が同一であり、しか
    も、頭韻又は脚韻が共通する単語で構成される表現形態
    を検索し、 前記構文解析手段は、前記検索手段によって検索された
    前記接頭辞又は接尾辞が同一であって頭韻又は脚韻が同
    一の表現形態を一の形態素として認識し、構文の解析を
    行うよう構成されていることを特徴とする機械翻訳装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7に記載の機械翻訳装置に
    おいて、 さらに、前記検索手段によって検索された表現形態が、
    前記表現形態格納手段に格納されていない場合には、当
    該表現形態を前記表現形態格納手段に追加格納する格納
    制御手段を備えることを特徴とする機械翻訳装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の機械翻
    訳装置において、 さらに、 前記表現形態格納手段には、前記表現形態に対応させ、
    当該表現形態の目標言語訳が格納されており、 前記表現形態格納手段に格納された目標言語訳を参照す
    ることによって、前記構文解析手段によって解析された
    原文テクストを目標言語に変換し、翻訳文を出力する翻
    訳手段を備えることを特徴とする機械翻訳装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の機械翻訳装置におい
    て、 さらに、前記翻訳手段によって出力された翻訳文を編集
    する翻訳文編集手段を備えることを特徴とする機械翻訳
    装置。
  11. 【請求項11】 請求項9又は10に記載の機械翻訳装
    置において、 さらに、入力された原文テクスト又は前記構文解析手段
    によって解析された原文テクストを利用者が編集するた
    めの編集手段を備え、 前記翻訳手段は、前記編集手段によって編集された原文
    テクストを目標言語に変換し、翻訳文を出力可能に構成
    されていることを特徴とする機械翻訳装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の機械翻訳装置にお
    いて、 さらに、前記構文解析手段による解析結果を出力するモ
    ードと、前記構文解析手段からの出力を目標言語に変換
    するモードと、前記編集手段からの出力を目標言語に変
    換するモードとを利用者が選択切換するためのモード切
    換手段を備えることを特徴とする機械翻訳装置。
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