JPH1135631A - 塩化ビニル系マス - Google Patents

塩化ビニル系マス

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JPH1135631A
JPH1135631A JP19114097A JP19114097A JPH1135631A JP H1135631 A JPH1135631 A JP H1135631A JP 19114097 A JP19114097 A JP 19114097A JP 19114097 A JP19114097 A JP 19114097A JP H1135631 A JPH1135631 A JP H1135631A
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JP
Japan
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vinyl chloride
weight
composite
resin composition
mass
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Application number
JP19114097A
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English (en)
Inventor
Kenichi Matsumura
健一 松村
Tadashi Shinko
忠 新子
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可とう性、高速変形性に優れ、かつ、接着接
合が可能であり、従来の硬質ポリ塩化ビニルと同様の設
備を用いて、射出成形により成形され、後加工を必要と
しない塩化ビニル系マスを提供する。 【解決手段】 単独重合体のTgが−140〜−20℃
であるアルキル(メタ)アクリレートモノマーを50重
量%以上含むアクリル系モノマー100重量部と、多官
能性モノマー0.1〜30重量部とを共重合した部分架
橋アクリル系共重合体10〜20重量%に、塩化ビニル
を90〜80重量%グラフト共重合してなり、上記塩化
ビニルの粘度平均重合度が400〜1200であり、成
形体としたときの曲げ弾性率が10000〜20000
kgf/cm2 である複合塩化ビニル系樹脂組成物を射
出成形してなる塩化ビニル系マス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可とう性、高速変
形性、施工性、生産性に優れた塩化ビニル系マスに関す
る。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系樹脂は、機械強度、耐候
性、耐薬品性等において優れた材料であるので、パイプ
や継ぎ手等の管路材料、建築部材、住宅資材等の分野に
広く用いられている。
【0003】ところが近年、地震後に管路構成部材が破
損や抜け等の為、使用不能となる等の問題が顕在化して
きており、これら管路構成部材の耐震性の要求が大きく
なっている。現在、一般的に使用されている硬質ポリ塩
化ビニル樹脂を用いた管路構成部材は、剛性が高いがた
めに、地震波による縦及び横振動に追随することができ
ずに、破損や抜けが発生している。
【0004】これらの問題を解決するために、可とう性
及び耐衝撃性に優れたポリエチレンを用いた管路構成部
材が使用されつつあるが、このものは、耐震性には優れ
るものの、ポリ塩化ビニルの大きな長所である簡便な接
着接合ができないという欠点があった。
【0005】特開昭58−131025号公報には、熱
可塑性材料を本体とした電気溶着装置に関する技術が開
示されている。この装置は、本体である熱可塑性材料を
溶融させて溶着されるべき部材を溶着させるものであ
る。しかしながら、この方法では、装置が複雑でコスト
等にも問題があった。
【0006】また、特開昭55−500185号公報、
特開昭55−500479号公報等には、熱可塑性材料
からなる溶接ブシュや溶接スリーブが開示されている
が、いずれも複雑な構造を有し、施工性が悪く、簡便な
接合方法にはほど遠かった。
【0007】従来の水道管、排水管等を接続する伸縮継
手としては、実開昭61−126180号公報に開示さ
れている構造がよく知られている。この伸縮継手は、構
造上、高速変形性に優れているものの、地震等により生
じる地盤変動で被接続管に伸縮許容範囲を超えた大きな
抜け力が作用すると、被接続管は継手本体から抜けはず
れることがあった。
【0008】そこで、伸縮継手に耐震性を付与するた
め、特開平9−4774号公報には、伸縮継手本体に、
接続管を嵌挿する部分に一対の抜け止めコアーと、互い
に対向する先端部外周にパッキングを係止する係止突起
とを設け、締め付け手段にて全体を締め付けることによ
りパッキングが一対の抜け止めコアーの外周面を圧接
し、地震等により生じる地盤変動で被接続管に伸縮許容
範囲を超えた大きな抜け力が作用しても、被接続管が継
手本体から抜けはずれることを防ぐ手法が開示されてい
る。しかしながら、成形品の構造が複雑であり、精密な
後加工を必要とするため、成形品の生産性に問題があ
り、施工も簡便な接着接合に比べて非常に手間のかかる
ものであった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、可とう性、高速変形性に優れ、かつ、接着接合が可
能であり、従来の硬質ポリ塩化ビニルと同様の設備を用
いて、射出成形により成形され、後加工を必要としない
塩化ビニル系マスを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明1は、単独重合体
の二次転移温度(Tg)が−140〜−20℃であるア
ルキル(メタ)アクリレートモノマーを50重量%以上
及び残部をなすその他のアクリル系モノマーからなるア
クリル系モノマー成分100重量部と、多官能性モノマ
ー成分0.1〜30重量部とを共重合した部分架橋アク
リル系共重合体10〜20重量%に、塩化ビニル、又
は、塩化ビニル及びその他の共重合性モノマーを、90
〜80重量%グラフト共重合してなる複合塩化ビニル系
樹脂組成物(1)を射出成形してなる塩化ビニル系マス
であって、上記複合塩化ビニル系樹脂組成物(1)は、
上記塩化ビニル、又は、塩化ビニル及びその他の共重合
性モノマーの粘度平均重合度が、400〜1200であ
り、成形体としたときの曲げ弾性率が、10000〜2
0000kgf/cm2 であるものである塩化ビニル系
マスである。
【0011】本発明2は、エチレン−酢酸ビニル共重合
体10〜25重量%に、塩化ビニル、又は、塩化ビニル
及びその他の共重合性モノマーを、90〜75重量%グ
ラフト共重合してなる複合塩化ビニル系樹脂組成物
(2)を射出成形してなる塩化ビニル系マスであって、
上記複合塩化ビニル系樹脂組成物(2)は、上記塩化ビ
ニル、又は、塩化ビニル及びその他の共重合性モノマー
の粘度平均重合度が、400〜1200であり、成形体
としたときの曲げ弾性率が、10000〜20000k
gf/cm2 であるものである塩化ビニル系マスであ
る。
【0012】本発明3は、塩化ビニル系樹脂100重量
部に対して、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリロニト
リル−ブタジエン共重合体、塩素化ポリエチレン、(メ
タ)アクリル酸エステル系共重合体、メタクリル酸メチ
ル−スチレン−ブタジエン共重合体、クロルスルホン化
ポリエチレン及びポリウレタンからなる群より選択され
る少なくとも1種を15〜40重量部ブレンドしてなる
複合塩化ビニル系樹脂組成物(3)を射出成形してなる
塩化ビニル系マスであって、上記複合塩化ビニル系樹脂
組成物(3)は、成形体としたときの曲げ弾性率が、1
0000〜20000kgf/cm2 であるものである
塩化ビニル系マスである。以下に本発明を詳述する。
【0013】本発明1で用いられる複合塩化ビニル系樹
脂組成物(1)は、単独重合体のTgが、−140〜−
20℃であるアルキル(メタ)アクリレートモノマーを
50重量%以上及び残部をなすその他のアクリル系モノ
マーからなるアクリル系モノマー成分100重量部と多
官能性モノマー成分0.1〜30重量部とを共重合した
部分架橋アクリル系共重合体10〜20重量%に、塩化
ビニル、又は、塩化ビニル及びその他の共重合性モノマ
ー90〜80重量%をグラフト共重合したものである。
【0014】上記アルキル(メタ)アクリレートモノマ
ーの単独重合体のTgは、−140〜−20℃である。
−20℃を超えると、得られる塩化ビニル系マスが、埋
設管路における冬場の使用時において、充分な可とう性
と高速変形性とが得られず、−140℃未満であると、
成形体の引張強度、曲げ弾性率等の機械的強度が充分に
得られないおそれがあるため、上記範囲に限定される。
【0015】上記アルキル(メタ)アクリレートモノマ
ーとしては、単独重合体のTgが−140〜−20℃で
あれば特に限定されず、例えば、エチルアクリレート
(Tg=−24℃、以下括弧内に温度のみ示す)、n−
プロピルアクリレート(−37℃)、n−ブチルアクリ
レート(−54℃)、イソブチルアクリレート(−24
℃)、sec−ブチルアクリレート(−21℃)、n−
ヘキシルアクリレート(−57℃)、2−エチルヘキシ
ルアクリレート(−85℃)、n−オクチルアクリレー
ト(−85℃)、n−オクチルメタクリレート(−25
℃)、イソオクチルアクリレート(−45℃)、n−ノ
ニルアクリレート(−63℃)、n−ノニルメタクリレ
ート(−35℃)、イソノニルアクリレート(−85
℃)、n−デシルアクリレート(−70℃)、n−デシ
ルメタクリレート(−45℃)、ラウリルメタクリレー
ト(−65℃)等が挙げられる。これらは単独でも2種
以上併用して用いてもよい。
【0016】上記その他のアクリル系モノマーとしては
特に限定されず、例えば、アクリル酸フェニル、アクリ
ル酸2−クロロエチル、メチルメタクリル酸フェニル、
ヒドロキシエチルアクリレート等が挙げられる。
【0017】上記アクリル系モノマー成分中の上記アル
キル(メタ)アクリレートモノマーの割合は、50重量
%以上である。50重量%未満であると、成形体に充分
な耐衝撃性が付与できなくなるため、上記範囲に限定さ
れる。
【0018】上記多官能性モノマー成分としては、従来
公知のものが使用でき、上記アルキル(メタ)アクリレ
ートモノマーと共重合可能なものであれば特に限定され
ず、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ト
リメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の多官能
アクリレート類;ジアリルフタレート、ジアリルマレー
ト、トリアリルイソシアヌレート等の多官能アリル化合
物;ブタジエン等の不飽和化合物等が挙げられる。これ
らは単独でも2種以上併用して用いてもよい。
【0019】本発明1で用いられるアクリル系共重合体
は、上記アクリル系モノマー成分100重量部と上記多
官能性モノマー成分0.1〜30重量部とを共重合体し
た部分架橋アクリル系共重合体である。上記多官能性モ
ノマーが0.1重量部未満であったり、30重量部を超
えると、ゴムとして機能せず、充分な耐衝撃性を発現す
ることができないので、上記範囲に限定される。
【0020】上記アクリル系共重合体は、例えば、乳化
重合法、懸濁重合法、分散重合法等により得ることがで
きるが、なかでも、樹脂粒径の制御が容易な点から乳化
重合法が好ましく用いられる。上記乳化重合法は、従来
公知の方法で行うことができ、例えば、必要に応じて、
乳化分散剤、重合開始剤、pH調整剤、酸化防止剤等が
添加されてもよい。上記乳化分散剤としては特に限定さ
れず、例えば、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面
活性剤、部分けん化ポリビニルアルコール、セルロース
系分散剤、ゼラチン等が挙げられ、アニオン系界面活性
剤の市販品としては、例えば、ポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテルサルフェート(第一工業製薬社製、
ハイテノールN−08)等が挙げられる。
【0021】上記重合開始剤としては特に限定されず、
例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過酸化
水素等の水溶性開始剤;ベンゾイルパーオキシド、ラウ
ロイルパーオキシド等の有機系過酸化物;アゾビスイソ
ブチロニトリル等のアゾ系開始剤等が挙げられる。
【0022】上記乳化重合法の具体的な方法としては特
に限定されず、例えば、一括重合法、モノマー滴下法、
エマルジョン滴下法等が挙げられる。上記一括重合法
は、ジャケット付重合反応器内に、純水、乳化分散剤、
重合開始剤、混合モノマー(上記アルキル(メタ)アク
リレートモノマー+多官能性モノマー)を一括して添加
し、窒素気流加圧下で攪拌して充分乳化した後、反応器
内をジャケットで昇温し反応を開始させる方法である。
【0023】上記モノマー滴下法は、ジャケット付重合
反応器内に、純水、乳化分散剤、重合開始剤を入れ、窒
素気流下で反応器内を昇温した後、混合モノマー(上記
アルキル(メタ)アクリレートモノマー+多官能性モノ
マー)を、一定量ずつ滴下して重合反応を開始させる方
法である。
【0024】上記エマルジョン滴下法は、混合モノマー
(上記アルキル(メタ)アクリレートモノマー+多官能
性モノマー)、乳化分散剤、純水を攪拌して乳化モノマ
ーを予め調製し、次いで、ジャケット付重合反応器内に
純水、重合開始剤を入れ、窒素気流下で反応器内を昇温
した後、上記乳化モノマーを一定量ずつ滴下して重合反
応を開始させる方法である。
【0025】上記アクリル系共重合体は、形態や構造に
ついては特に限定されないが、例えば、樹脂粒子の表層
部と内部とでモノマー組成や架橋構造が異なる、いわゆ
るコア−シェル構造は、樹脂粒子の安定性及び成形体の
強度性能の向上が図られるので好ましく用いられる。上
記コア−シェル構造の形成方法としては、例えば、上記
コア部を構成する混合モノマー、純水、乳化剤から調製
した乳化モノマーに重合開始剤を加えて重合反応を行
い、まず、コア部の樹脂粒子を形成する。次いで、上記
シェル部を構成する混合モノマー、純水、乳化剤から調
製した乳化モノマーを添加し、上記コア部にグラフト共
重合させる方法等が挙げられる。
【0026】このようにして得られた樹脂粒子は、上記
コア部の表面を上記シェル部が三次元的に覆い、上記シ
ェル部を構成する共重合体と上記コア部を構成する共重
合体とが部分的に共有結合し、上記シェル部が三次元的
な架橋構造を形成する。上記方法において、上記シェル
部のグラフト共重合は、上記コア部の重合と同一の重合
工程で連続して行ってもよい。上記コア部と上記シェル
部の割合は、上記乳化重合法において、上記コア部を形
成する混合モノマーと、上記シェル部を形成する混合モ
ノマーとの割合を調整することによって調節可能であ
る。また、架橋構造を形成するために、多官能性モノマ
ーをシェル部のみに使用してもよく、シェル部に偏らせ
て使用してもよい。この場合も、多官能性モノマーの使
用量は、アクリル系共重合体全体としてアクリル系モノ
マー成分100重量部に対して、0.1〜30重量部と
される。
【0027】本発明1の複合塩化ビニル系樹脂組成物
(1)は、上記アクリル系共重合体10〜20重量%
に、塩化ビニル、又は、塩化ビニル及びその他の共重合
性モノマーを、90〜80重量%グラフト共重合したも
のである。上記アクリル系共重合体の含有量が、10重
量%未満であると、得られる塩化ビニル系マスの可とう
性、高速変形性が充分でなく、20重量%を超えると、
充分な強度が得られず、土中埋設時に成形品の座屈を生
じ、塩化ビニル本来の特徴である接着性、耐薬品性が低
下するため、上記範囲に限定される。
【0028】上記その他の共重合性モノマーとしては、
塩化ビニルと共重合可能なモノマーであれば特に限定さ
れず、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン等のα
オレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビ
ニルエステル類;エチルビニルエーテル、ブチルビニル
エーテル等のビニルエーテル類;メチルアクリレート、
ブチルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート等
のアクリル酸エステル類;メチルメタクリレート、ブチ
ルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート等
のメタクリル酸エステル類;スチレン、αメチルスチレ
ン等の芳香族ビニル類;フッ化ビニル、フッ化ビニリデ
ン、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル類;N−フェ
ニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のN
−置換マレイミド類等が挙げられる。これらは単独でも
2種以上併用して用いてもよい。
【0029】上記アクリル系共重合体と塩化ビニルとの
グラフト共重合時には、塩化ビニルを単独で用い、塩化
ビニル及びその他の共重合性モノマーとのグラフト共重
合時には、上記塩化ビニルに上記塩化ビニルと共重合で
きるモノマーを混合して用いればよい。塩化ビニルに上
記その他の共重合性モノマーを混合して用いる場合、上
記その他の共重合性モノマーの含有量は、目的に応じて
適宜選択されるが、20重量%以下が好ましい。含有量
が20重量%を超えると、塩化ビニル系樹脂が持つ本来
の特性を失ってしまう。
【0030】上記複合塩化ビニル系樹脂組成物(1)
は、該樹脂組成物中における上記塩化ビニル、又は、塩
化ビニル及びその他の共重合性モノマーの粘度平均重合
度が、400〜1200である。上記粘度平均重合度
は、塩化ビニル系樹脂をテトラヒドロフラン(THF)
に溶解させ、不溶成分を除去した後に、THFを乾燥除
去した樹脂を、JIS K6721に準拠して測定した
ものである。上記粘度平均重合度が、400未満である
と、耐久性に劣り、1200を超えると、成形性が悪く
なるため、上記範囲に限定される。
【0031】上記複合塩化ビニル系樹脂組成物(1)
は、成形体としたときの曲げ弾性率が、10000〜2
0000kgf/cm2 である。上記曲げ弾性率は、J
IS K 7203に準拠して測定されたものである。
上記曲げ弾性率が、10000kgf/cm2 未満であ
ると、充分な強度が得られず、土中埋設時に成形品の座
屈を生じ、塩化ビニル本来の特徴である接着性が低下
し、20000kgf/cm2 を超えると、得られる塩
化ビニル系マスの可とう性、高速変形性が充分でなくな
るため、上記範囲に限定される。
【0032】上記アクリル系共重合体と塩化ビニル、又
は、塩化ビニル及び上記その他の共重合性モノマーとの
グラフト共重合は、常法に従い行うことができる。例え
ば、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法等が挙げられ
るが、一般的には、乳化状態の上記アクリル系共重合体
を、塩化ビニル、又は、塩化ビニル及び上記その他の共
重合性モノマーと懸濁重合する方法が用いられる。上記
懸濁重合法には、分散剤、重合開始剤等が用いられる。
【0033】上記懸濁重合法は、具体的には、以下の方
法が用いられる。すなわち、温度調整機及び攪拌機付き
の重合器に、純水、分散剤、重合開始剤、アクリル系共
重合体ラテックスを仕込み、重合器内の空気を真空ポン
プで排除した後、塩化ビニル、又は、塩化ビニル及び上
記その他の共重合性モノマーを重合器内に導入する。重
合器を昇温し、所望の重合温度で重合を開始させる。反
応終了後、残存モノマーを重合器外に排出しスラリーを
得る。脱水機で脱水した後に乾燥して、複合塩化ビニル
系樹脂組成物(1)を得る。
【0034】本発明1の塩化ビニル系マスは、上記の方
法で得られた複合塩化ビニル系樹脂組成物(1)に、必
要に応じて、安定剤、安定化助剤、滑剤、加工助剤、紫
外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、可塑剤、顔料、充
填剤等の配合剤が添加されてもよい。これらの配合剤の
添加順序や方法は特に限定されず、任意の方法を用いる
ことができる。
【0035】上記安定剤としては特に限定されず、例え
ば、ジブチル錫マレート、ジオクチル錫ラウレート等の
有機錫系化合物;鉛白、塩基性亜硫酸鉛、二塩基性亜硫
酸鉛、三塩基性硫酸鉛、二塩基性亜リン酸鉛、シリカゲ
ル共沈硅酸鉛、ステアリン酸鉛、安息香酸鉛、二塩基性
ステアリン酸鉛、ナフテン酸鉛等の鉛系化合物;ステア
リン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン
酸亜鉛等の金属石鹸;ハイドロタルサイト、ゼオライト
等の無機系安定剤等が挙げられる。
【0036】上記安定化助剤としては特に限定されず、
例えば、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、りん
酸エステル等が挙げられる。上記滑剤としては特に限定
されず、例えば、ステアリン酸等の脂肪酸類;脂肪酸エ
ステル類;オレフィンワックス類等が挙げられる。上記
加工助剤としては特に限定されず、例えば、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチ
ル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート系モ
ノマーの単独重合体;上記(メタ)アクリレート系モノ
マーから選ばれた2種以上のモノマーの共重合体;(メ
タ)アクリレートとスチレン、ビニルトルエン、アクリ
ロニトリル等のビニルモノマーとの共重合体等が挙げら
れる。
【0037】上記紫外線吸収剤としては特に限定され
ず、例えば、サリチル酸エステル系、ベンゾフェノン
系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系等が
挙げられる。上記光安定剤としては特に限定されず、例
えば、ヒンダードアミン系の光安定剤等が挙げられる。
上記充填剤としては特に限定されず、例えば、炭酸カル
シウム、タルク等が挙げられる。上記酸化防止剤として
は特に限定されず、例えば、フェノール系抗酸化剤等が
挙げられる。上記可塑剤としては特に限定されず、例え
ば、ジオクチルテレフタレート等の芳香族エステル類等
が挙げられる。上記顔料としては特に限定されず、例え
ば、アゾ系、フタロシアン系、スレン系、染料レーキ系
等の有機顔料;クロム酸モリブデン系、フェロシアン化
物系等の無機顔料等が挙げられる。
【0038】本発明1の塩化ビニル系マスを成形する方
法としては、材料を加熱軟化し、金型に射出して成形す
る射出成形であれば特に限定されず、上記各成分を、混
合粉体やペレット体として、またそれらの混合物とし
て、射出成形機を用いて成形される。
【0039】本発明2で用いられる複合塩化ビニル系樹
脂組成物(2)は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(E
VA)10〜25重量%に、塩化ビニル、又は、塩化ビ
ニル及びその他の共重合性モノマー90〜75重量%を
グラフト共重合したものである。
【0040】上記EVAの含有量が、10重量%未満で
あると、得られる塩化ビニル系マスの可とう性、高速変
形性が充分発揮されず、25重量%を超えると、充分な
強度が得られず、塩化ビニル本来の特徴である接着強度
を得ることができなくなるため、上記範囲に限定され
る。
【0041】上記EVAは、得られる塩化ビニル系マス
が、埋設管路において充分な可とう性、高速変形性及び
接着性を有するためには、EVA中の酢酸ビニル含有量
が10〜60重量%であることが好ましい。
【0042】上記その他の共重合性モノマーとしては、
本発明1の説明中で例示したもの等が挙げられる。
【0043】上記EVAと塩化ビニルとのグラフト共重
合時には、塩化ビニルを単独で用い、塩化ビニル及びそ
の他の共重合性モノマーとのグラフト共重合時には、上
記塩化ビニルに上記塩化ビニルと共重合できるモノマー
を混合して用いればよい。塩化ビニルに上記その他の共
重合性モノマーを混合して用いる場合、上記その他の共
重合性モノマーの含有量は、目的に応じて適宜選択され
るが、20重量%以下が好ましい。含有量が20重量%
を超えると、塩化ビニル系樹脂が持つ本来の特性を失っ
てしまう。
【0044】上記複合塩化ビニル系樹脂組成物(2)
は、該樹脂組成物中における上記塩化ビニル、又は、塩
化ビニル及びその他の共重合性モノマーの粘度平均重合
度が、400〜1200である。上記粘度平均重合度
は、塩化ビニル系樹脂をテトラヒドロフラン(THF)
に溶解させ、不溶成分を除去した後に、THFを乾燥除
去した樹脂を、JIS K6721に準拠して測定した
ものである。上記粘度平均重合度が、400未満である
と、耐久性に劣り、1200を超えると、成形性が悪く
なるため、上記範囲に限定される。
【0045】上記複合塩化ビニル系樹脂組成物(2)
は、成形体としたときの曲げ弾性率が、10000〜2
0000kgf/cm2 である。上記曲げ弾性率は、J
IS K 7203に準拠して測定されたものである。
上記曲げ弾性率が、10000kgf/cm2 未満であ
ると、充分な強度が得られず、土中埋設時に成形品の座
屈を生じ、塩化ビニル本来の特徴である接着性が低下
し、20000kgf/cm2 を超えると、得られる塩
化ビニル系マスの可とう性、高速変形性が充分でなくな
るため、上記範囲に限定される。
【0046】上記グラフト共重合は、常法に従い行うこ
とができる。例えば、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重
合法等が挙げられるが、一般的には、EVA存在下で塩
化ビニルと懸濁重合する方法が用いられ、具体的には、
本発明1で説明した方法を用いることができる。上記懸
濁重合法には、分散剤、重合開始剤等が用いられる。
【0047】本発明2の塩化ビニル系マスは、上記の方
法で得られた複合塩化ビニル系樹脂組成物(2)に、必
要に応じて、安定剤、安定化助剤、滑剤、加工助剤、紫
外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、可塑剤、顔料、充
填剤等の配合剤が添加されてもよい。これらの配合剤の
添加順序や方法は特に限定されず、任意の方法を用いる
ことができる。
【0048】上記安定剤、上記安定化助剤、上記滑剤、
上記加工助剤、上記紫外線吸収剤、上記光安定剤、上記
充填剤、上記酸化防止剤、上記可塑剤及び上記顔料とし
ては、本発明1の説明中で例示したもの等が挙げられ
る。
【0049】本発明2の塩化ビニル系マスを成形する方
法としては、材料を加熱軟化し、金型に射出して成形す
る射出成形であれば、特に限定されず、上記各成分を、
混合粉体やペレット体として、またそれらの混合物とし
て、射出成形機を用いて成形される。
【0050】本発明3で用いられる複合塩化ビニル系樹
脂組成物(3)は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対
して、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル−
ブタジエン共重合体、塩素化ポリエチレン、(メタ)ア
クリル酸エステル系共重合体、メタクリル酸メチル−ス
チレン−ブタジエン共重合体、クロルスルホン化ポリエ
チレン及びポリウレタンからなる群より選択される少な
くとも1種を15〜40重量部ブレンドしたものであ
る。
【0051】上記塩化ビニル系樹脂としては特に限定さ
れず、例えば、塩化ビニルのホモポリマー、塩化ビニル
と共重合可能なモノマーとの共重合体、又は、グラフト
共重合体、塩素化塩化ビニル樹脂等が挙げられる。上記
塩化ビニルと共重合可能なモノマーとしては、本発明1
の説明中で例示したもの等が挙げられる。上記塩化ビニ
ルと共重合可能なモノマーの含有量は、目的に応じて適
宜選択されるが、20重量%以下が好ましい。含有量が
20重量%を超えると、塩化ビニル系樹脂が持つ本来の
特性を失ってしまう。
【0052】本発明で使用される塩化ビニル系樹脂の粘
度平均重合度は、JIS K 6721に準拠して測定
したものであり、400〜1200が好ましい。上記粘
度平均重合度が、400未満であると、耐久性に劣り、
1200を超えると、成形性が悪くなる。
【0053】上記複合塩化ビニル系樹脂組成物(3)に
おいて、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エ
チレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体(E
A)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(NB
R)、塩素化ポリエチレン(CPE)、(メタ)アクリ
ル酸エステル系共重合体(AC)、メタクリル酸メチル
−スチレン−ブタジエン共重合体(MBS)、クロルス
ルホン化ポリエチレン(CSPE)及びポリウレタン
(PU)は、エラストマーとして添加される。上記エラ
ストマーの添加量が15重量部未満であると、得られる
塩化ビニル系マスの可とう性、高速変形性が充分発揮さ
れず、40重量部を超えると、充分な強度が得られず、
塩化ビニル本来の特徴である接着強度を得ることができ
なくなるため、上記範囲に限定される。
【0054】上記EVAとしては特に限定されず、例え
ば、酢酸ビニル含有量が35〜80重量%、好ましく
は、35〜60重量%、JIS K 6760に準じて
測定されたメルトフローレート(MFR)値が0.5〜
300のもの等が挙げられる。上記EAとしては特に限
定されず、例えば、アクリル酸エステルの種類がエチル
アクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシ
ルアクリレート等で、アクリル酸エステルの含有量が1
0〜80重量%、MFR値が0.1〜100のもの等が
挙げられる。上記NBRとしては特に限定されず、例え
ば、アクリロニトリルの含有量が20〜50重量%、ム
ーニー粘度(ML1+4 :100℃)が10〜200のも
の等が挙げられる。上記CPEとしては特に限定され
ず、例えば、塩素化度が20〜55重量%、MFR値が
0.1〜100のもの等が挙げられる。
【0055】上記ACとしては特に限定されず、例え
ば、アクリル酸エステルとして、ホモポリマーのTgが
−20℃以下のエチルアクリレート、n−プロピルアク
リレート、ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート等のモノマーを主
体とした重合体、メチルメタクリレート等の高ガラス転
移点温度のモノマーが共重合又は多段階重合により多層
構造となっているもの、2官能性以上のモノマーを用い
て重合体が架橋構造を有しているもの等が挙げられる。
平均粒子径は特に限定されず、一般的には、0.01〜
5μmのもの等が挙げられる。
【0056】上記MBSとしては特に限定されず、例え
ば、ブタジエン成分が50〜90重量%、メチルメタク
リレート成分が5〜45重量%、スチレン成分が5〜4
5重量%のもの等が挙げられる。平均粒子径は特に限定
されず、一般的には、0.01〜5μmのもの等が挙げ
られる。上記CSPEとしては特に限定されず、例え
ば、塩素合有量が20〜50重量%、イオウ含有量が
0.5〜2.0重量%、ムーニー粘度(ML1+4 :10
0℃)が10〜200のもの等が挙げられる。上記PU
としては特に限定されず、例えば、ポリオール等の多官
能性活性水素化合物と全反応系のイソシアネート化合物
を反応させて線状高分子又は一部架橋構造を取るもの等
が挙げられ、一般的には、カプロラクトン型、アジペー
ト型、エーテル型のもの等が挙げられる。
【0057】上記複合塩化ビニル系樹脂組成物(3)
は、成形体としたときの曲げ弾性率が、10000〜2
0000kgf/cm2 である。上記曲げ弾性率は、J
IS K 7203に準拠して測定されたものである。
上記曲げ弾性率が、10000kgf/cm2 未満であ
ると、充分な強度が得られず、土中埋設時に成形品の座
屈を生じ、塩化ビニル本来の特徴である接着性が低下
し、20000kgf/cm2 を超えると、得られる塩
化ビニル系マスの可とう性、高速変形性が充分でなくな
るため、上記範囲に限定される。
【0058】上記複合塩化ビニル系樹脂組成物(3)
は、例えば、塩化ビニル系樹脂、エラストマーをヘンシ
ェルミキサー等でブレンドして調製することができる。
【0059】本発明3の塩化ビニル系マスは、上記複合
塩化ビニル系樹脂組成物(3)に、必要に応じて、安定
剤、安定化助剤、滑剤、加工助剤、紫外線吸収剤、光安
定剤、酸化防止剤、可塑剤、顔料、充填剤等の配合剤が
添加されてもよい。これらの配合剤の添加順序や方法は
特に限定されず、任意の方法を用いることができる。
【0060】上記安定剤、上記安定化助剤、上記滑剤、
上記加工助剤、上記紫外線吸収剤、上記光安定剤、上記
充填剤、上記酸化防止剤、上記可塑剤及び上記顔料とし
ては本発明1の説明中で例示したもの等が挙げられる。
【0061】本発明3の塩化ビニル系マスを成形する方
法としては、材料を加熱軟化し、金型に射出して成形す
る射出成形であれば、特に限定されず、上記各成分を、
混合粉体やペレット体として、またそれらの混合物とし
て、射出成形機を用いて成形される。
【0062】本発明1、本発明2及び本発明3におい
て、塩化ビニル系マスのマス径は、150〜350mm
であり、マス本体に管を挿入するための管路受け口は2
〜4個で、その管路受け口に挿入する管の呼び径は、7
5〜150mmであって、挿入する管を接着するための
接着しろ長さは、40〜80mmであることが好まし
い。
【0063】本発明1は、アクリル系共重合体に塩化ビ
ニル、又は、塩化ビニル及びその他の共重合性モノマー
をグラフト共重合させることで、本発明2は、EVAに
塩化ビニル、又は、塩化ビニル及びその他の共重合性モ
ノマーをグラフト共重合させることで、また、本発明3
は、塩化ビニル、又は、塩化ビニル及びその他の共重合
性塩化ビニル系樹脂にエラストマーをブレンドすること
で、それぞれ、後加工することなく、可とう性と高速変
形性を向上させ、地震時における地盤変動に追従できる
塩化ビニル系マスを製造可能とした。
【0064】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を掲げて更
に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定され
るものではない。
【0065】実施例1 (アクリル系共重合体の作成)攪拌機、温度調整機を備
えた反応器(内容積10リットル)に、純水4kg、重
合開始剤として過硫酸アンモニウム24g(10%水溶
液)を入れ、容器内を窒素置換後、攪拌下、反応器内を
75℃に昇温した。乳化モノマー液を純水1.5kg、
乳化剤として第一工業社製薬社製、ハイテノールN−0
8を50g(10%水溶液)、アクリル系モノマーとし
てn−ブチルアクリレート(nBA)2.4kg、多官
能性モノマーとしてトリメチロールプロパントリアクリ
レート(TMPA)10gから調製した。乳化モノマー
を昇温後の反応器内に一定の滴下速度において滴下し
た。全ての乳化モノマーの滴下を3.0時間にて終了
し、その後、1時間攪拌を続けた後、重合を終了し、固
形分の濃度が30重量%のアクリル系共重合体ラテック
スを得た。
【0066】(複合塩化ビニル系樹脂組成物)攪拌機、
温度調整機を備えた反応器(内容量15リットル)に、
純水7.5kg、上記アクリル系共重合体ラテックス
1.5kg、分散剤として部分けん化ポリビニルアルコ
ール(クラレ社製、クラレポバールL−8)330g
(3%水溶液)、重合開始剤としてt−ブチルパーオキ
シデカネート、α−クミルパーオキシネオデカネートを
1.1g添加し、反応器内の空気を真空ポンプで排出し
た後、攪拌下、塩化ビニルモノマー3.2kgを添加し
た。反応器を64℃に昇温し、重合を開始した。反応器
内の圧力の低下で反応の終了を確認し、未反応の塩化ビ
ニルモノマーを排出し、複合塩化ビニル系樹脂を得た。
本発明の効果を確認するため、上記複合塩化ビニル系樹
脂を用いて、下記の配合剤とともに内容量100リット
ルのヘンシェルミキサー(川田工業社製)を用いて混合
し、塩化ビニル製マスの射出成形に供した。各配合剤の
添加量は、上記複合塩化ビニル系樹脂100重量部に対
し、安定剤として有機錫系安定剤ONZ−142F(三
共有機社製)1.0重量部、滑剤としてポリエチレン系
滑剤Hiwax220MP(三井石油化学社製)0.5
重量部、エステル系滑剤リケスターEW100(理研ビ
タミン社製)0.5重量部、加工助剤としてメタブレン
P551A(三菱レーヨン社製)2.0重量部とした。
【0067】(プレスシートの作製)得られた複合塩化
ビニル系樹脂組成物を8インチロールにて混練し、20
0℃でプレス成形して厚さ3mmのシート状に成形し
た。これを用いて、可とう性の尺度を示す曲げ弾性率の
測定を行った。 (塩化ビニル製マスの作製)得られた樹脂組成物を塩化
ビニル系マスとするために、下記の条件において、造粒
(ペレット化)し、射出成形した。
【0068】イ)ペレットの作製 上記配合粉を、下記の押出条件でペレット化した。 成形温度 ;バレル部 100〜130℃、金型部 1
40℃ ペレットカット方式;ホットカット
【0069】ロ)射出成形 イ)で作成したペレットを原料に型締め圧1200トン
の射出成形機(東芝社製、IS−1200DE)を用い
て、JSWAS K−7に記載される宅地マス90度合
流左(略号:90Y左、マス径150)を成形した。射
出条件は、バレル部温度165〜185℃、金型部温度
30℃であった。かくして得られた塩化ビニル製マスを
用い、圧縮試験並びに耐薬品性試験を下記の方法により
行った。結果を表1に示した。なお、表1中のnBA
は、ノルマルブチルアクリレートを表し、MMAは、メ
チルメタアクリレートを表し、TMPAは、トリメチロ
ールプロパンアクリレートを表した。
【0070】評価方法 [粘度平均重合度]得られた樹脂をテトラヒドロフラン
(THF)に溶解させた。架橋されたアクリル系共重合
体はTHFに溶解しないことを利用して、可溶成分であ
るPVCのみを抽出分離した。THFをとばして乾燥さ
せた樹脂を、JIS K 6721に準拠して粘度平均
重合度を測定した。 [流動性]上記のプレスシートを高架式フローテスター
に供給し、直径1mm、長さ10mmのダイを用い、荷
重150kg/cm2 、温度180℃における単位時間
当たりの吐出量(cc/sec)を測定した。
【0071】[可とう性]ペレットを180℃のロール
で3分間混練した後、200℃のプレス機で加熱、冷却
して試験片を作成した。この試験片を用いて、JIS
K 7203に準拠して、23℃における曲げ弾性率を
測定した。 [高速変形性]ペレットを180℃のロールで3分間混
練した後、200℃のプレス機で加熱、冷却して2mm
の板を作成した。この板からJIS K 7113に規
定された2号形試験片を打ち抜き器で切り出し、23
℃、24時間放置して状態調節を行った後、高速引張試
験機(オリエンテック社製、MODEL UTM−5)
を用い、試験速度0.9m/秒の条件での破断点伸度を
測定した。試験速度を0.9m/秒とした理由は、19
95年に発生した兵庫県南部地震における神戸海洋気象
台発表の最大振動速度が、0.9m/秒とされているか
らである。
【0072】[圧縮強度]上記で得られた成形品を圧縮
試験装置に固定し、圧縮速度10mm/分で圧縮した。
試験時の温度は、23℃であった。JSWAS K−7
に記載される荷重試験規格により荷重12KN時に割
れ、ひび、座屈等外観に異常がなければ充分な圧縮強度
があると判断した。 [耐薬品性]得られた成形品から試験片を切り取り、J
IS K 8541の硝酸の40重量%水溶液、JIS
K 8576の水酸化ナトリウムの40重量%水溶液
に60℃で5時間浸漬した。浸漬後、流水中で5秒間洗
浄し、乾いた布で表面の水分をふき取り、重量変化を測
定した。JSWAS K−7に記載される浸漬試験規格
により、その重量変化が±0.2mg/cm2 以下であ
れば充分な耐薬品性があると判断した。
【0073】[接着強度測定試験]ペレットを180℃
のロールで3分間混練した後、200℃のプレス機で加
熱、冷却して3mmの板を作成した。この板から10m
m×50mmの試験片を切り出し、図1のような形状
に、接着剤(積水化学工業社製、エスダイン#73)を
用いて接着し、23℃、24時間放置した後、抗張力試
験機を用いて接着面が剥離するまでの応力を測定し、接
着強度とした。
【0074】実施例2〜3 複合塩化ビニル系樹脂組成物中のアクリル系共重合体の
成分が表1に示した量になるように重合したこと以外
は、実施例1と同様にして各種の特性値を測定した。そ
の結果を表1に示した。
【0075】実施例4〜6 アクリル系共重合体の構成成分が表1に示した量になる
ように重合したこと以外は、実施例1と同様にして各種
の特性値を測定した。その結果を表1に示した。
【0076】
【表1】
【0077】比較例1 複合塩化ビニル系樹脂組成物中のアクリル系共重合体の
成分が8重量%となるように重合したこと以外は、実施
例1と同様にして各種の特性値を測定した。その結果を
表2に示した。
【0078】比較例2 複合塩化ビニル系樹脂中のアクリル系共重合体の成分が
28重量%となるように重合したこと以外は、実施例1
と同様にして各種の特性値を測定した。その結果を表2
に示した。
【0079】比較例3 アクリル系共重合体の構成成分としてMMAを60重量
%含むように重合したこと以外は、実施例1と同様にし
て各種の特性値を測定した。その結果を表2に示した。
【0080】比較例4 アクリル系共重合体の構成成分としてTMPAを0.0
3重量%含むように重合したこと以外は、実施例1と同
様にして各種の特性値を測定した。その結果を表2に示
した。
【0081】比較例5 アクリル系共重合体の構成成分としてTMPAを36重
量%含むように重合したこと以外は、実施例1と同様に
して各種の特性値を測定した。その結果を表2に示し
た。
【0082】比較例6 複合塩化ビニル系樹脂の粘度平均重合度が1400とな
るように重合したこと以外は、実施例1と同様にして各
種の特性値を測定した。その結果を表2に示した。結果
から明らかなように、流動性が悪く、射出成形機での成
形が困難であった。
【0083】
【表2】
【0084】実施例7 (複合塩化ビニル系樹脂組成物)攪拌機、温度調整機を
備えた反応器(内容量15リットル)に、純水7.5k
g、EVA(ウルトラセン634、酢酸ビニル含有量2
6重量%、MFR4、東ソー社製)0.37kg、分散
剤として部分けん化ポリビニルアルコール(クラレポバ
ールL−8、クラレ社製)300g(3%水溶液)を添
加し、反応器内の空気を真空ポンプで排出した後、攪拌
下、塩化ビニル3.1kgを添加した。EVAを塩化ビ
ニルに溶解させるため、50℃で2時間攪拌した。反応
器内の温度を一度35℃まで徐冷し、重合開始剤として
t−ブチルパーオキシデカネート、α−クミルパーオキ
シデカネートを1.1g添加した。添加後、反応器を6
4℃に昇温し、重合を開始した。反応器内の圧力の低下
で反応の終了を確認し、未反応の塩化ビニルを排出し、
複合塩化ビニル系樹脂を得た。上記複合塩化ビニル系樹
脂を用いて、実施例1と同様にして重合度、曲げ弾性
率、流動性、圧縮強度、接着強度を測定した。結果を表
3に示した。
【0085】粘度平均重合度は、得られた樹脂をテトラ
ヒドロフラン(THF)に溶解させて不溶成分を濾過し
た後の溶液のTHFをとばして乾燥させた樹脂を、JI
SK 6721に準拠して測定した。
【0086】実施例8、9 複合塩化ビニル系樹脂組成物中のEVAの成分が表3に
示した量になるように重合したこと以外は、実施例7と
同様にして各種の特性値を測定した。その結果を表3に
示した。
【0087】実施例10 酢酸ビニルを46重量%含むEVA(エバフレックス4
5LX、MFR2.5、三井デュポンケミカル社製)を
用いて重合したこと以外は、実施例7と同様にして各種
の特性値を測定した。その結果を表3に示した。
【0088】実施例11 酢酸ビニルを14重量%含むEVA(エバフレックス5
60、MFR3.5、三井デュポンケミカル社製)を用
いて重合したこと以外は、実施例7と同様にして各種の
特性値を測定した。その結果を表3に示した。
【0089】
【表3】
【0090】比較例7 複合塩化ビニル系樹脂組成物中のEVAの成分が8重量
%となるように重合したこと以外は、実施例7と同様に
して各種の特性値を測定した。その結果を表4に示し
た。
【0091】比較例8 複合塩化ビニル系樹脂中のEVAの成分が28重量%と
なるように重合したこと以外は、実施例7と同様にして
各種の特性値を測定した。その結果を表4に示した。
【0092】比較例9 複合塩化ビニル系樹脂の粘度平均重合度が1600とな
るように重合したこと以外は、実施例7と同様にして各
種の特性値を測定した。その結果を表4に示した。結果
から明らかなように、流動性不足で射出成形できなかっ
た。
【0093】
【表4】
【0094】実施例12 重合度800のポリ塩化ビニル(徳山積水工業社製、T
S−800E)100重量部、エチレン−酢酸ビニル共
重合体(三井デュポンケミカル社製、エバフレックス4
5LX、酢酸ビニル含量45重量%)18重量部、安定
剤としてジブチル錫メルカプト(三共有機社製、ONZ
−41F)1.5重量部、外滑剤としてポリエチレンワ
ックス(三井石油化学社製、Hiwax220MP)
0.3重量部、内滑剤としてモノグリセライド(理研ビ
タミン社製、S−100)1.0重量部の割合でヘンシ
ェルミキサーでブレンドし、配合粉を作成した。さら
に、この配合粉を30mm二軸押出機を用い、樹脂温度
が180℃となるようにシリンダー温度を調整し、ペレ
タイザーによりペレット化した。このペレットを用いて
実施例7と同様の方法で評価を行い、測定結果を表5に
示した。
【0095】なお、表5中のSt−pvcは、TS−8
00E(徳山積水工業社製)、塩ビ−エチレンは、VE
−T(重合度700、エチレン含有量8重量%、徳山積
水工業社製)、EVA1は、エバフレックス45LX
(酢酸ビニル含有量45重量%、MFR4、三井デュポ
ンケミカル社製)、EVA2は、ウルトラセン634
(酢酸ビニル含有量26重量%、MFR4、東ソー社
製)、EAは、エバフレックスEEA A−709(M
FR25、三井デュポンケミカル社製)、NBRは、J
SR PN30A(アクリロニトリル含有量35重量
%、ML1+4 :100℃=42、日本合成ゴム社製)、
CPEは、エラスレン351A(塩素含有量35重量
%、MFR2、昭和電工社製)、ACは、カネエースF
M−21(分散後の平均粒子径0.1〜1μm、鐘淵化
学工業社製)、MBSは、BTA−751(分散後の平
均粒子径0.1〜2μm、呉羽化学社製)、CSPE
は、ハイパロン40(塩素含有量35重量%、イオウ含
有量1.1重量%、ML1+4 :100℃=30、東ソー
社製)、PUは、パンデックス500E(カプロラクト
ン系、大日本インキ社製)を表す。
【0096】実施例13〜21 ブレンドするエラストマーの種類及び添加量を表1に示
した量としたこと以外は実施例12と同様にしてペレッ
トを得た。得られたペレットを用いて評価を行った。結
果を表5に示した。
【0097】
【表5】
【0098】比較例10 塩化ビニル系樹脂を重合度1400の塩化ビニルのホモ
ポリマー(徳山積水工業社製、TS−1400K)を用
いたこと以外は実施例12と同様にして評価を行った。
結果を表6に示した。なお、表6中のSt−pvc2
は、TS−1400K(徳山積水工業社製)を表す。
【0099】比較例11 複合塩化ビニル系樹脂中のEVAの成分を10重量部ブ
レンドしたこと以外は、実施例12と同様にして各種の
特性値を測定した。その結果を表6に示した。
【0100】比較例12 複合塩化ビニル系樹脂中のEVAの成分を50重量部ブ
レンドしたこと以外は、実施例12と同様にして各種の
特性値を測定した。その結果を表6に示した。
【0101】比較例13 複合塩化ビニル系樹脂中のMBSの成分を50重量部ブ
レンドしたこと以外は、実施例12と同様にして各種の
特性値を測定した。その結果を表6に示した。
【0102】
【表6】
【0103】
【発明の効果】本発明は上述の構成からなるので、可と
う性、高速変形性に優れ、更に、従来の設備をそのまま
利用して射出成形でき、特に後加工を要することなく耐
震性に優れたマスを製造することができる。また、本発
明に用いられる複合塩化ビニル系樹脂組成物は、接着
性、耐薬品性を損なうことがないため、これらの特徴を
生かして、従来の塩化ビニル系管路構成部材では用いる
ことのできなかった、可とう性と高速変形性が必要とさ
れるライフライン管路等の用途に好適に使用することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】接着強度測定試験を行うための試験片の接着方
法を示す図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単独重合体の二次転移温度が−140〜
    −20℃であるアルキル(メタ)アクリレートモノマー
    を50重量%以上及び残部をなすその他のアクリル系モ
    ノマーからなるアクリル系モノマー成分100重量部
    と、多官能性モノマー成分0.1〜30重量部とを共重
    合した部分架橋アクリル系共重合体10〜20重量%
    に、塩化ビニル、又は、塩化ビニル及びその他の共重合
    性モノマーを、90〜80重量%グラフト共重合してな
    る複合塩化ビニル系樹脂組成物(1)を射出成形してな
    る塩化ビニル系マスであって、前記複合塩化ビニル系樹
    脂組成物(1)は、前記塩化ビニル、又は、塩化ビニル
    及びその他の共重合性モノマーの粘度平均重合度が、4
    00〜1200であり、成形体としたときの曲げ弾性率
    が、10000〜20000kgf/cm2 であるもの
    であることを特徴とする塩化ビニル系マス。
  2. 【請求項2】 エチレン−酢酸ビニル共重合体10〜2
    5重量%に、塩化ビニル、又は、塩化ビニル及びその他
    の共重合性モノマーを、90〜75重量%グラフト共重
    合してなる複合塩化ビニル系樹脂組成物(2)を射出成
    形してなる塩化ビニル系マスであって、前記複合塩化ビ
    ニル系樹脂組成物(2)は、前記塩化ビニル、又は、塩
    化ビニル及びその他の共重合性モノマーの粘度平均重合
    度が、400〜1200であり、成形体としたときの曲
    げ弾性率が、10000〜20000kgf/cm2
    あるものであることを特徴とする塩化ビニル系マス。
  3. 【請求項3】 エチレン−酢酸ビニル共重合体は、酢酸
    ビニル含有量が10〜60重量%である請求項2記載の
    塩化ビニル系マス。
  4. 【請求項4】 塩化ビニル系樹脂100重量部に対し
    て、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メ
    タ)アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル−
    ブタジエン共重合体、塩素化ポリエチレン、(メタ)ア
    クリル酸エステル系共重合体、メタクリル酸メチル−ス
    チレン−ブタジエン共重合体、クロルスルホン化ポリエ
    チレン及びポリウレタンからなる群より選択される少な
    くとも1種を15〜40重量部ブレンドしてなる複合塩
    化ビニル系樹脂組成物(3)を射出成形してなる塩化ビ
    ニル系マスであって、前記複合塩化ビニル系樹脂組成物
    (3)は、成形体としたときの曲げ弾性率が、1000
    0〜20000kgf/cm2 であるものであることを
    特徴とする塩化ビニル系マス。
  5. 【請求項5】 マス径は、150〜350mmであり、
    マス本体に管を挿入するための管路受け口は2〜4個
    で、その管路受け口に挿入する管の呼び径は、75〜1
    50mmであって、挿入する管を接着するための接着し
    ろ長さは、40〜80mmである請求項1、2、3又は
    4記載の塩化ビニル系マス。
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