JPH1143581A - 熱可塑性樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物及びその製造方法Info
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- JPH1143581A JPH1143581A JP20133397A JP20133397A JPH1143581A JP H1143581 A JPH1143581 A JP H1143581A JP 20133397 A JP20133397 A JP 20133397A JP 20133397 A JP20133397 A JP 20133397A JP H1143581 A JPH1143581 A JP H1143581A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】芳香族ポリエステル樹脂を含む樹脂組成物のも
つ耐薬品性、耐衝撃性及び表面外観を維持したまま、経
済性、生産性、成形加工性を向上させること。 【解決手段】ジエン系ゴム質重合体の存在下に、芳香族
ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体及びこれらと
共重合可能な他のビニル系単量体からなる群より選択さ
れた一種以上の単量体を重合してなる特定のグラフト重
合体および非グラフト重合体からなるグラフト重合体組
成物であって、グラフト重合体のグラフト率が10%以
上、非グラフト重合体のグラフト重合体組成物に占める
重量割合が5重量%以上であり、かつ非グラフト重合体
のメチルエチルケトン溶媒、30℃で測定した極限粘度
が0.3dl/g以下であるグラフト重合体組成物
(A)1〜50重量部、芳香族ビニル系単量体50〜9
9重量%、シアン化ビニル系単量体1〜50重量%、及
びこれらと共重合可能な他のビニル系単量体0〜50重
量%からなる重合体(B)0〜50重量部、芳香族ポリ
エステル樹脂(C)1〜90重量部からなる熱可塑性樹
脂組成物。
つ耐薬品性、耐衝撃性及び表面外観を維持したまま、経
済性、生産性、成形加工性を向上させること。 【解決手段】ジエン系ゴム質重合体の存在下に、芳香族
ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体及びこれらと
共重合可能な他のビニル系単量体からなる群より選択さ
れた一種以上の単量体を重合してなる特定のグラフト重
合体および非グラフト重合体からなるグラフト重合体組
成物であって、グラフト重合体のグラフト率が10%以
上、非グラフト重合体のグラフト重合体組成物に占める
重量割合が5重量%以上であり、かつ非グラフト重合体
のメチルエチルケトン溶媒、30℃で測定した極限粘度
が0.3dl/g以下であるグラフト重合体組成物
(A)1〜50重量部、芳香族ビニル系単量体50〜9
9重量%、シアン化ビニル系単量体1〜50重量%、及
びこれらと共重合可能な他のビニル系単量体0〜50重
量%からなる重合体(B)0〜50重量部、芳香族ポリ
エステル樹脂(C)1〜90重量部からなる熱可塑性樹
脂組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、良好な耐衝撃性、
表面外観、成形加工性を有し、経済性及び生産性に優れ
た熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
表面外観、成形加工性を有し、経済性及び生産性に優れ
た熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン共重合体(ABS樹脂)は、マトリックス樹脂中にゴ
ム質重合体粒子が分散することで耐衝撃性の優れた樹脂
として知られている。しかし耐薬品性に問題となる点が
あるため、過酷な条件下での使用は制限されている。そ
こでこのABS樹脂の耐薬品性を補い、成形加工性を高
めるため芳香族ポリエステル樹脂とのブレンドが近年よ
く用いられている。ポリブチレンテレフタレートに代表
される芳香族ポリエステル樹脂は優れた機械的性質、電
気的性質、耐薬品性、耐熱性、低吸湿性、成形加工性な
どを有しており、エンジニアリングプラスチックとして
広く利用されている。
ン共重合体(ABS樹脂)は、マトリックス樹脂中にゴ
ム質重合体粒子が分散することで耐衝撃性の優れた樹脂
として知られている。しかし耐薬品性に問題となる点が
あるため、過酷な条件下での使用は制限されている。そ
こでこのABS樹脂の耐薬品性を補い、成形加工性を高
めるため芳香族ポリエステル樹脂とのブレンドが近年よ
く用いられている。ポリブチレンテレフタレートに代表
される芳香族ポリエステル樹脂は優れた機械的性質、電
気的性質、耐薬品性、耐熱性、低吸湿性、成形加工性な
どを有しており、エンジニアリングプラスチックとして
広く利用されている。
【0003】また、ブレンド時にはABS樹脂と芳香族
ポリエステル樹脂との相容性を高めるためにα,β−不
飽和カルボン酸系単量体やエポキシ基を有する単量体を
共重合成分として導入した共重合体を相容化剤として用
いる方法が提案されている(特開昭59−138256
号公報、特開昭59−149951号公報、特開昭60
−262847号公報など)。
ポリエステル樹脂との相容性を高めるためにα,β−不
飽和カルボン酸系単量体やエポキシ基を有する単量体を
共重合成分として導入した共重合体を相容化剤として用
いる方法が提案されている(特開昭59−138256
号公報、特開昭59−149951号公報、特開昭60
−262847号公報など)。
【0004】一方、ABS樹脂においては、ゴム質重合
体粒子とマトリックス樹脂であるAS(アクリロニトリ
ル−スチレン)樹脂との相容性を高め、かつゴム質重合
体を均一に分散させるためには、このゴム質重合体粒子
にAS成分をグラフトすることが必要である。
体粒子とマトリックス樹脂であるAS(アクリロニトリ
ル−スチレン)樹脂との相容性を高め、かつゴム質重合
体を均一に分散させるためには、このゴム質重合体粒子
にAS成分をグラフトすることが必要である。
【0005】このグラフト重合には重合安定性、グラフ
ト特性のコントロールの点から乳化重合法が一般的であ
るが、凝固などの複雑なプロセスが含まれるので経済
性、生産性に難点がある。これに対しマトリックス樹脂
であるAS樹脂は塊状重合、懸濁重合などの比較的安価
なプロセスで製造可能であるため、ABS樹脂の製造に
はグラフト重合体組成物とマトリックス樹脂をブレンド
する方法が広く用いられている。そして、生産性、経済
性の観点から、ゴム質重合体の含量の高いグラフト重合
体をブレンドする方法が一層有利である。
ト特性のコントロールの点から乳化重合法が一般的であ
るが、凝固などの複雑なプロセスが含まれるので経済
性、生産性に難点がある。これに対しマトリックス樹脂
であるAS樹脂は塊状重合、懸濁重合などの比較的安価
なプロセスで製造可能であるため、ABS樹脂の製造に
はグラフト重合体組成物とマトリックス樹脂をブレンド
する方法が広く用いられている。そして、生産性、経済
性の観点から、ゴム質重合体の含量の高いグラフト重合
体をブレンドする方法が一層有利である。
【0006】この点については、ABS/芳香族ポリエ
ステル樹脂のブレンドにおいても、ゴム質重合体含量一
定の組成物を得るには、グラフト重合体組成物中のゴム
質重合体含量が高いほどグラフト重合体組成物の使用量
を抑えることができるため、経済性、生産性の面で有利
である。
ステル樹脂のブレンドにおいても、ゴム質重合体含量一
定の組成物を得るには、グラフト重合体組成物中のゴム
質重合体含量が高いほどグラフト重合体組成物の使用量
を抑えることができるため、経済性、生産性の面で有利
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ABS
/芳香族ポリエステル樹脂のブレンドに使用されるグラ
フト重合体組成物中のゴム質重合体含量を高めるとグラ
フト成分の相対的不足からゴム質重合体粒子が分散せ
ず、更にはゴム質重合体粒子同士が凝集を起こして耐衝
撃性及び表面外観が著しく悪化するため、グラフト重合
体組成物中のゴム質重合体含量は十分に高められること
なく使用されてきた。
/芳香族ポリエステル樹脂のブレンドに使用されるグラ
フト重合体組成物中のゴム質重合体含量を高めるとグラ
フト成分の相対的不足からゴム質重合体粒子が分散せ
ず、更にはゴム質重合体粒子同士が凝集を起こして耐衝
撃性及び表面外観が著しく悪化するため、グラフト重合
体組成物中のゴム質重合体含量は十分に高められること
なく使用されてきた。
【0008】本発明の目的は、グラフト重合体組成物中
のゴム質重合体含量を高めたABS/芳香族ポリエステ
ル樹脂のブレンドにおいて、ゴム質重合体粒子同士の凝
集を抑え、耐衝撃性、表面外観や他の物性に優れた樹脂
組成物を提供することにある。
のゴム質重合体含量を高めたABS/芳香族ポリエステ
ル樹脂のブレンドにおいて、ゴム質重合体粒子同士の凝
集を抑え、耐衝撃性、表面外観や他の物性に優れた樹脂
組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題の
解決を鋭意検討した結果、グラフト重合体及び非グラフ
ト重合体の特性を特定のものにすることによって熱可塑
性樹脂の良好な耐衝撃性、表面外観、成形加工性などの
特性を維持したまま、経済性、生産性に有利な、グラフ
ト重合体組成物中のゴム含量を高めることができること
を見出した。
解決を鋭意検討した結果、グラフト重合体及び非グラフ
ト重合体の特性を特定のものにすることによって熱可塑
性樹脂の良好な耐衝撃性、表面外観、成形加工性などの
特性を維持したまま、経済性、生産性に有利な、グラフ
ト重合体組成物中のゴム含量を高めることができること
を見出した。
【0010】即ち、本発明は、「ジエン系ゴム質重合体
65〜85重量部の存在下に、芳香族ビニル系単量体、
シアン化ビニル系単量体及びこれらと共重合可能な他の
ビニル系単量体からなる群より選択された一種以上の単
量体15〜35重量部を重合してなるグラフト重合体お
よび非グラフト重合体からなるグラフト重合体組成物で
あって、グラフト重合体のグラフト率が10%以上、非
グラフト重合体のグラフト重合体組成物に占める重量割
合が5重量%以上であり、かつ非グラフト重合体のメチ
ルエチルケトン溶媒、30℃で測定した極限粘度が0.
3dl/g以下であるグラフト重合体組成物(A)1〜
50重量部、芳香族ビニル系単量体50〜99重量%、
シアン化ビニル系単量体1〜50重量%、及びこれらと
共重合可能な他のビニル系単量体0〜50重量%からな
る重合体(B)0〜50重量部、芳香族ポリエステル樹
脂(C)1〜90重量部からなる熱可塑性樹脂組成物」
である。
65〜85重量部の存在下に、芳香族ビニル系単量体、
シアン化ビニル系単量体及びこれらと共重合可能な他の
ビニル系単量体からなる群より選択された一種以上の単
量体15〜35重量部を重合してなるグラフト重合体お
よび非グラフト重合体からなるグラフト重合体組成物で
あって、グラフト重合体のグラフト率が10%以上、非
グラフト重合体のグラフト重合体組成物に占める重量割
合が5重量%以上であり、かつ非グラフト重合体のメチ
ルエチルケトン溶媒、30℃で測定した極限粘度が0.
3dl/g以下であるグラフト重合体組成物(A)1〜
50重量部、芳香族ビニル系単量体50〜99重量%、
シアン化ビニル系単量体1〜50重量%、及びこれらと
共重合可能な他のビニル系単量体0〜50重量%からな
る重合体(B)0〜50重量部、芳香族ポリエステル樹
脂(C)1〜90重量部からなる熱可塑性樹脂組成物」
である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的に説明する。本発明で重量とは質量を意味する。
的に説明する。本発明で重量とは質量を意味する。
【0012】本発明で用いられるグラフト重合体組成物
(A)中のジエン系ゴム質重合体としては、共役ジエン
を主成分とした重合体または共重合体が好適である。こ
のうち共役ジエンの含有量は75重量%以上、特に85
重量%以上が好ましい。具体的には、ポリブタジエン、
スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体、アクリル酸ブチル−ブタジエン共重
合体およびイソプレンゴムなどを使用することができ
る。
(A)中のジエン系ゴム質重合体としては、共役ジエン
を主成分とした重合体または共重合体が好適である。こ
のうち共役ジエンの含有量は75重量%以上、特に85
重量%以上が好ましい。具体的には、ポリブタジエン、
スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体、アクリル酸ブチル−ブタジエン共重
合体およびイソプレンゴムなどを使用することができ
る。
【0013】これらのジエン系ゴム質重合体の平均粒子
径は通常は0.1〜0.6μmのものを用いるが、特に
0.2〜0.4μmのものが好ましく用いられる。ま
た、ゲル含有率については、熱可塑性樹脂とブレンドし
たときの耐衝撃性を考慮して、60重量%以上が好まし
い。ここでゲル含有率とは、ゴム質重合体のラテックス
を凝固・乾燥した後のトルエン不溶分の重量分率を示
す。
径は通常は0.1〜0.6μmのものを用いるが、特に
0.2〜0.4μmのものが好ましく用いられる。ま
た、ゲル含有率については、熱可塑性樹脂とブレンドし
たときの耐衝撃性を考慮して、60重量%以上が好まし
い。ここでゲル含有率とは、ゴム質重合体のラテックス
を凝固・乾燥した後のトルエン不溶分の重量分率を示
す。
【0014】本発明において、上記ゴム質重合体の存在
下にグラフト重合する単量体は、芳香族ビニル系単量体
およびシアン化ビニル単量体、必要に応じこれらと共重
合可能な他の単量体の混合物である。
下にグラフト重合する単量体は、芳香族ビニル系単量体
およびシアン化ビニル単量体、必要に応じこれらと共重
合可能な他の単量体の混合物である。
【0015】ここで、本発明のグラフト重合体組成物
(A)はジエン系ゴム質重合体65〜85重量部、好ま
しくは70〜80重量部に対し、芳香族ビニル系単量
体、シアン化ビニル系単量体及びこれらと共重合可能な
他のビニル系単量体からなる単量体混合物15〜35重
量部、好ましくは20〜30重量部をグラフト重合する
ことにより得られる。ゴム質重合体が85重量部を越え
るとグラフト率の相対的低下により熱可塑性樹脂の耐衝
撃性が低下する。65重量部未満は経済性、生産性を高
めるという本発明の意図するところではない。
(A)はジエン系ゴム質重合体65〜85重量部、好ま
しくは70〜80重量部に対し、芳香族ビニル系単量
体、シアン化ビニル系単量体及びこれらと共重合可能な
他のビニル系単量体からなる単量体混合物15〜35重
量部、好ましくは20〜30重量部をグラフト重合する
ことにより得られる。ゴム質重合体が85重量部を越え
るとグラフト率の相対的低下により熱可塑性樹脂の耐衝
撃性が低下する。65重量部未満は経済性、生産性を高
めるという本発明の意図するところではない。
【0016】グラフトを目的とする成分である芳香族ビ
ニル系単量体としてはスチレン、α−メチルスチレン、
p−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチ
レン、o−エチルスチレン、o−クロロスチレンおよび
o,p−ジクロロスチレンなどが挙げられるが、特にス
チレンが好ましく用いられる。これらは1種または2種
以上を併用してもよい。
ニル系単量体としてはスチレン、α−メチルスチレン、
p−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチ
レン、o−エチルスチレン、o−クロロスチレンおよび
o,p−ジクロロスチレンなどが挙げられるが、特にス
チレンが好ましく用いられる。これらは1種または2種
以上を併用してもよい。
【0017】シアン化ビニル系単量体としては、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリルおよびエタクリロニト
リルなどが挙げられるが、特にアクリロニトリルが好ま
しい。これらは1種または2種以上を併用してもよい。
ロニトリル、メタクリロニトリルおよびエタクリロニト
リルなどが挙げられるが、特にアクリロニトリルが好ま
しい。これらは1種または2種以上を併用してもよい。
【0018】また、これらと共重合可能な他の単量体と
しては、不飽和カルボン酸系単量体、不飽和カルボン酸
無水物系単量体、不飽和カルボン酸エステル系単量体、
またはマレイミド系単量体などを用いることができる。
具体的には、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリ
ル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メ
タ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸クロ
ロメチル、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミ
ド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレ
イミドを使用できる。
しては、不飽和カルボン酸系単量体、不飽和カルボン酸
無水物系単量体、不飽和カルボン酸エステル系単量体、
またはマレイミド系単量体などを用いることができる。
具体的には、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリ
ル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メ
タ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸クロ
ロメチル、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミ
ド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレ
イミドを使用できる。
【0019】ここで、グラフト重合する芳香族ビニル系
単量体の割合は全ビニル系単量体に対し好ましくは50
〜99重量%、より好ましくは60〜90重量%、さら
に好ましくは70〜80重量%であり、シアン化ビニル
系単量体の割合は好ましくは1〜50重量%、より好ま
しくは10〜40重量%、さらに好ましくは20〜30
重量%である。芳香族ビニル系単量体の割合が99重量
%を越えても50重量%未満でも、またシアン化ビニル
系単量体の割合が50重量%を超えても、1重量%未満
でも他のブレンド成分との相溶性低下等が発生し、目標
の樹脂特性が得られない場合がある。また、これらと共
重合可能な他のビニル系単量体は50重量%以下で用い
ることが好ましい。
単量体の割合は全ビニル系単量体に対し好ましくは50
〜99重量%、より好ましくは60〜90重量%、さら
に好ましくは70〜80重量%であり、シアン化ビニル
系単量体の割合は好ましくは1〜50重量%、より好ま
しくは10〜40重量%、さらに好ましくは20〜30
重量%である。芳香族ビニル系単量体の割合が99重量
%を越えても50重量%未満でも、またシアン化ビニル
系単量体の割合が50重量%を超えても、1重量%未満
でも他のブレンド成分との相溶性低下等が発生し、目標
の樹脂特性が得られない場合がある。また、これらと共
重合可能な他のビニル系単量体は50重量%以下で用い
ることが好ましい。
【0020】本発明に用いられる芳香族ポリエステル樹
脂(C)とは、芳香環を重合体の連鎖単位に有するポリ
エステルで、芳香族ジカルボン酸(あるいはそのエステ
ル形成性誘導体)と、ジオール(あるいはそのエステル
形成性誘導体)とを主成分とする重縮合反応により得ら
れる重合体ないし共重合体である。
脂(C)とは、芳香環を重合体の連鎖単位に有するポリ
エステルで、芳香族ジカルボン酸(あるいはそのエステ
ル形成性誘導体)と、ジオール(あるいはそのエステル
形成性誘導体)とを主成分とする重縮合反応により得ら
れる重合体ないし共重合体である。
【0021】ここでいう芳香族ジカルボン酸としてはテ
レフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、1,5−
ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボ
ン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,2’−ビ
フェニルジカルボン酸、3,3’−ビフェニルジカルボ
ン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−
ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ジフェニ
ルメタンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルフォ
ンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルイソプロピリデ
ンジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−
4,4’−ジカルボン酸、2,5−アントラセンジカル
ボン酸、2,6−アントラセンジカルボン酸、4,4’
−p−タ−フェニレンジカルボン酸、2,5−ピリジン
ジカルボン酸などである。
レフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、1,5−
ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボ
ン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,2’−ビ
フェニルジカルボン酸、3,3’−ビフェニルジカルボ
ン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−
ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ジフェニ
ルメタンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルフォ
ンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルイソプロピリデ
ンジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−
4,4’−ジカルボン酸、2,5−アントラセンジカル
ボン酸、2,6−アントラセンジカルボン酸、4,4’
−p−タ−フェニレンジカルボン酸、2,5−ピリジン
ジカルボン酸などである。
【0022】これらの芳香族ジカルボン酸は2種以上を
混合して使用してもよい。なお、少量であれば、これら
の芳香族ジカルボン酸とともにアジピン酸、アゼライン
酸、ドデカンジオン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカル
ボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカ
ルボン酸を1種以上混合して使用することができる。
混合して使用してもよい。なお、少量であれば、これら
の芳香族ジカルボン酸とともにアジピン酸、アゼライン
酸、ドデカンジオン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカル
ボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカ
ルボン酸を1種以上混合して使用することができる。
【0023】また、ジオール成分としては、エチレング
リコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、ヘキシレングリコール、ネオペンチルグリコール、
2−メチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコールなどの脂肪族ジオー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族
ジオールなどおよびそれらの混合物などが挙げられる。
なお、少量であれば分子量400〜6,000の長鎖ジ
オール、すなわち、ポリエチレングリコール、ポリ−
1,3−プロピレングリコール、ポリテトラメチレング
リコールなどを1種以上共重合せしめてもよい。
リコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、ヘキシレングリコール、ネオペンチルグリコール、
2−メチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコールなどの脂肪族ジオー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族
ジオールなどおよびそれらの混合物などが挙げられる。
なお、少量であれば分子量400〜6,000の長鎖ジ
オール、すなわち、ポリエチレングリコール、ポリ−
1,3−プロピレングリコール、ポリテトラメチレング
リコールなどを1種以上共重合せしめてもよい。
【0024】具体的な芳香族ポリエステル樹脂(C)と
しては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリ
エチレン−1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,
4’−ジカルボキシレートなどのほか、ポリエチレンイ
ソフタレート/テレフタレート、ポリブチレンテレフタ
レート/イソフタレート、ポリブチレンテレフタレート
/デカンジカルボキシレートなどの共重合ポリエステル
が挙げられる。これらのうち機械的性質、成形性などの
バランスのとれたポリブチレンテレフタレート及びポリ
エチレンテレフタレートが好ましく使用できる。
しては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリ
エチレン−1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,
4’−ジカルボキシレートなどのほか、ポリエチレンイ
ソフタレート/テレフタレート、ポリブチレンテレフタ
レート/イソフタレート、ポリブチレンテレフタレート
/デカンジカルボキシレートなどの共重合ポリエステル
が挙げられる。これらのうち機械的性質、成形性などの
バランスのとれたポリブチレンテレフタレート及びポリ
エチレンテレフタレートが好ましく使用できる。
【0025】本発明において使用する芳香族ポリエステ
ル樹脂(C)は0.5%のo−クロルフェノール溶液を
25℃で測定した極限粘度が0.4〜3が好ましく、よ
り好ましくは0.6〜2.5である。得られる成形品の
衝撃強度を高めるために相対粘度が0.4以上が好まし
く、成形品表面の光沢を低下させないために、3以下が
好ましい。
ル樹脂(C)は0.5%のo−クロルフェノール溶液を
25℃で測定した極限粘度が0.4〜3が好ましく、よ
り好ましくは0.6〜2.5である。得られる成形品の
衝撃強度を高めるために相対粘度が0.4以上が好まし
く、成形品表面の光沢を低下させないために、3以下が
好ましい。
【0026】グラフト重合体組成物(A)と芳香族ポリ
エステル樹脂(C)とに芳香族ビニル系重合体(B)を
ブレンドすることにより目的とする樹脂特性のバランス
を容易にコントロールすることができる。芳香族ビニル
系重合体(B)とは、芳香族ビニル系単量体50〜99
重量%、シアン化ビニル系単量体1〜50重量%、及び
これらと共重合可能な他のビニル系単量体0〜50重量
%からなる重合体である。芳香族ビニル系単量体として
はスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、o−エチル
スチレン、o−クロロスチレンおよびo,p−ジクロロ
スチレンなどが挙げられるが、特にスチレンが好ましく
用いられる。これらは1種または2種以上を併用しても
よい。
エステル樹脂(C)とに芳香族ビニル系重合体(B)を
ブレンドすることにより目的とする樹脂特性のバランス
を容易にコントロールすることができる。芳香族ビニル
系重合体(B)とは、芳香族ビニル系単量体50〜99
重量%、シアン化ビニル系単量体1〜50重量%、及び
これらと共重合可能な他のビニル系単量体0〜50重量
%からなる重合体である。芳香族ビニル系単量体として
はスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、o−エチル
スチレン、o−クロロスチレンおよびo,p−ジクロロ
スチレンなどが挙げられるが、特にスチレンが好ましく
用いられる。これらは1種または2種以上を併用しても
よい。
【0027】シアン化ビニル系単量体としては、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリルおよびエタクリロニト
リルなどが挙げられるが、特にアクリロニトリルが好ま
しい。これらは1種または2種以上を併用してもよい。
ロニトリル、メタクリロニトリルおよびエタクリロニト
リルなどが挙げられるが、特にアクリロニトリルが好ま
しい。これらは1種または2種以上を併用してもよい。
【0028】また、これらと共重合可能な他の単量体と
しては、不飽和カルボン酸系単量体、不飽和カルボン酸
無水物系単量体、不飽和カルボン酸エステル系単量体、
またはマレイミド系単量体などを用いることができる。
具体的には、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリ
ル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メ
タ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸クロ
ロメチル、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミ
ド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレ
イミドを使用できる。
しては、不飽和カルボン酸系単量体、不飽和カルボン酸
無水物系単量体、不飽和カルボン酸エステル系単量体、
またはマレイミド系単量体などを用いることができる。
具体的には、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリ
ル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メ
タ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸クロ
ロメチル、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミ
ド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレ
イミドを使用できる。
【0029】芳香族ビニル系単量体の割合は全単量体に
対し50〜99重量%、好ましくは60〜90重量%、
より好ましくは70〜80重量%であり、シアン化ビニ
ル系単量体の割合は1〜50重量%、好ましくは10〜
40重量%、より好ましくは20〜30重量%である。
芳香族ビニル系単量体の割合が99重量%を越えても5
0重量%未満でも、またシアン化ビニル系単量体の割合
が50重量%を超えても、1重量%未満でも他のブレン
ド成分との相溶性低下等から目標の樹脂特性を得ること
ができない。
対し50〜99重量%、好ましくは60〜90重量%、
より好ましくは70〜80重量%であり、シアン化ビニ
ル系単量体の割合は1〜50重量%、好ましくは10〜
40重量%、より好ましくは20〜30重量%である。
芳香族ビニル系単量体の割合が99重量%を越えても5
0重量%未満でも、またシアン化ビニル系単量体の割合
が50重量%を超えても、1重量%未満でも他のブレン
ド成分との相溶性低下等から目標の樹脂特性を得ること
ができない。
【0030】また、これらと共重合可能な他のビニル系
単量体は50重量%以下で用いることにより本発明の目
的を達成させることが可能である。
単量体は50重量%以下で用いることにより本発明の目
的を達成させることが可能である。
【0031】また、上記(A)〜(C)よりなる樹脂組
成物に、さらに変性ビニル系重合体(D)を加えること
によって衝撃強度を向上させることが可能である。本発
明で用いられる変成ビニル系重合体(D)は芳香族ビニ
ル単量体、シアン化ビニル単量体及びポリエステルと化
学結合性を有する官能基を持つ単量体及びこれらと共重
合可能な他の単量体からなるものである。ここでの化学
結合性とは、共有結合、水素結合などの様々な化学的結
合を形成することの出来る性質を意味する。
成物に、さらに変性ビニル系重合体(D)を加えること
によって衝撃強度を向上させることが可能である。本発
明で用いられる変成ビニル系重合体(D)は芳香族ビニ
ル単量体、シアン化ビニル単量体及びポリエステルと化
学結合性を有する官能基を持つ単量体及びこれらと共重
合可能な他の単量体からなるものである。ここでの化学
結合性とは、共有結合、水素結合などの様々な化学的結
合を形成することの出来る性質を意味する。
【0032】芳香族ビニル系単量体としてはスチレン、
α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトル
エン、t−ブチルスチレン、o−エチルスチレン、o−
クロロスチレンおよびo,p−ジクロロスチレンなどが
挙げられるが、特にスチレンが好ましく用いられる。こ
れらは1種または2種以上を併用してもよい。
α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトル
エン、t−ブチルスチレン、o−エチルスチレン、o−
クロロスチレンおよびo,p−ジクロロスチレンなどが
挙げられるが、特にスチレンが好ましく用いられる。こ
れらは1種または2種以上を併用してもよい。
【0033】シアン化ビニル系単量体としては、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリルおよびエタクリロニト
リルなどが挙げられるが、特にアクリロニトリルが好ま
しい。これらは1種または2種以上を併用してもよい。
ロニトリル、メタクリロニトリルおよびエタクリロニト
リルなどが挙げられるが、特にアクリロニトリルが好ま
しい。これらは1種または2種以上を併用してもよい。
【0034】ポリエステルと化学結合性を有する官能基
を持つ単量体としては、α,β−不飽和カルボン酸系単
量体、α,β−不飽和カルボン酸無水物系単量体及びエ
ポキシ基、オキサゾリル基などを有するビニル系単量体
が挙げられる。
を持つ単量体としては、α,β−不飽和カルボン酸系単
量体、α,β−不飽和カルボン酸無水物系単量体及びエ
ポキシ基、オキサゾリル基などを有するビニル系単量体
が挙げられる。
【0035】α,β−不飽和カルボン酸系単量体、α,
β−不飽和カルボン酸無水物系単量体としては、アクリ
ル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸及びこれらの無
水物などが挙げられ、中でもアクリル酸、メタクリル酸
が好ましく用いられる。
β−不飽和カルボン酸無水物系単量体としては、アクリ
ル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸及びこれらの無
水物などが挙げられ、中でもアクリル酸、メタクリル酸
が好ましく用いられる。
【0036】エポキシ基を有するビニル系単量体として
はアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、エ
タクリル酸グリシジル、イタコン酸グリシジルなどの不
飽和有機酸のグリシジルエステル類、アリルグリシジル
エーテルなどのグリシジルエーテル類および2−メチル
グリシジルメタクリレートなどの上記の誘導体類が挙げ
られ、中でもアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリ
シジルが好ましく用いられる。
はアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、エ
タクリル酸グリシジル、イタコン酸グリシジルなどの不
飽和有機酸のグリシジルエステル類、アリルグリシジル
エーテルなどのグリシジルエーテル類および2−メチル
グリシジルメタクリレートなどの上記の誘導体類が挙げ
られ、中でもアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリ
シジルが好ましく用いられる。
【0037】オキサゾリル基を有するビニル系単量体と
しては、2−エチレニルオキサゾリン、2−イソプロペ
ニルオキサゾリンなどが挙げられる。
しては、2−エチレニルオキサゾリン、2−イソプロペ
ニルオキサゾリンなどが挙げられる。
【0038】また、これらと共重合可能な他の単量体と
しては、不飽和カルボン酸無水物系単量体、不飽和カル
ボン酸エステル系単量体、またはマレイミド系単量体な
どを用いることができる。具体的には、(メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アク
リル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、
(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n
−ヘキシル、(メタ)アクリル酸クロロメチル、(メ
タ)アクリルアミド、N−メチルマレイミド、N−エチ
ルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フ
ェニルマレイミドを使用できる。
しては、不飽和カルボン酸無水物系単量体、不飽和カル
ボン酸エステル系単量体、またはマレイミド系単量体な
どを用いることができる。具体的には、(メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アク
リル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、
(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n
−ヘキシル、(メタ)アクリル酸クロロメチル、(メ
タ)アクリルアミド、N−メチルマレイミド、N−エチ
ルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フ
ェニルマレイミドを使用できる。
【0039】ここで、芳香族ビニル系単量体の割合は変
性ビニル系重合体(D)に対し好ましくは50〜90重
量%、より好ましくは55〜85重量%であり、さらに
好ましくは57〜82重量%である。熱可塑性樹脂の耐
熱性の観点から90重量%以下が好ましく、得られる組
成物の成形加工性の観点から50以上が好ましい。
性ビニル系重合体(D)に対し好ましくは50〜90重
量%、より好ましくは55〜85重量%であり、さらに
好ましくは57〜82重量%である。熱可塑性樹脂の耐
熱性の観点から90重量%以下が好ましく、得られる組
成物の成形加工性の観点から50以上が好ましい。
【0040】シアン化ビニル系単量体の割合は好ましく
は9〜50重量%、より好ましくは15〜45重量%、
さらに好ましくは18〜43重量%である。得られる組
成物の耐衝撃性の観点から9重量%以上が好ましく、樹
脂全体の物性バランスの観点から50重量%以下が好ま
しい。
は9〜50重量%、より好ましくは15〜45重量%、
さらに好ましくは18〜43重量%である。得られる組
成物の耐衝撃性の観点から9重量%以上が好ましく、樹
脂全体の物性バランスの観点から50重量%以下が好ま
しい。
【0041】α,β−不飽和カルボン酸系単量体の割合
は、製法にかかわらず変性ビニル系重合体(D)に対し
好ましくは0.1〜28重量%、より好ましくは0.5
〜10重量%の範囲で用いられる。共重合量が0.1重
量%未満の場合には得られる組成物の衝撃強度が低くな
る場合があり、また28重量%を越える場合には重合体
がゲル化しやすく、表面状態の良好な成形品が得られな
い場合がある。
は、製法にかかわらず変性ビニル系重合体(D)に対し
好ましくは0.1〜28重量%、より好ましくは0.5
〜10重量%の範囲で用いられる。共重合量が0.1重
量%未満の場合には得られる組成物の衝撃強度が低くな
る場合があり、また28重量%を越える場合には重合体
がゲル化しやすく、表面状態の良好な成形品が得られな
い場合がある。
【0042】また、これらと共重合可能な他のビニル系
単量体は好ましくは50重量%以下、より好ましくは2
0重量%以下である。
単量体は好ましくは50重量%以下、より好ましくは2
0重量%以下である。
【0043】本発明の樹脂組成物は上記のグラフト重合
体組成物(A)、重合体(B)及び芳香族ポリエステル
樹脂(C)を溶融混練することにより得られる。溶融混
練法には特に制限はなく、例えば単軸の押出機などを用
いた簡便な方法でも可能である。溶融混練温度は、特に
制限は設けないが、210〜270℃、好ましくは23
0〜250℃のとき樹脂の物性バランスを一層簡便に設
定することが可能である。
体組成物(A)、重合体(B)及び芳香族ポリエステル
樹脂(C)を溶融混練することにより得られる。溶融混
練法には特に制限はなく、例えば単軸の押出機などを用
いた簡便な方法でも可能である。溶融混練温度は、特に
制限は設けないが、210〜270℃、好ましくは23
0〜250℃のとき樹脂の物性バランスを一層簡便に設
定することが可能である。
【0044】ここで、グラフト重合体組成物(A)は1
〜50重量部であることが必要であり、好ましくは3〜
40重量部で用いられる。1重量部未満では得られる樹
脂組成物の耐衝撃性が十分でなく、50重量部を超える
と耐薬品性に劣る。
〜50重量部であることが必要であり、好ましくは3〜
40重量部で用いられる。1重量部未満では得られる樹
脂組成物の耐衝撃性が十分でなく、50重量部を超える
と耐薬品性に劣る。
【0045】重合体(B)は0〜50重量部の範囲で用
いれば目的とする樹脂特性のバランスを容易にコントロ
ールすることができる。
いれば目的とする樹脂特性のバランスを容易にコントロ
ールすることができる。
【0046】芳香族ポリエステル樹脂(C)は1〜90
重量部であることが必要であり、好ましくは5〜80重
量部で用いられる。1重量部未満では耐薬品性に劣り、
90重量部を超えると耐衝撃性が悪化する。
重量部であることが必要であり、好ましくは5〜80重
量部で用いられる。1重量部未満では耐薬品性に劣り、
90重量部を超えると耐衝撃性が悪化する。
【0047】変性ビニル系重合体(D)を配合する場合
には1〜50重量部が好ましく、より好ましくは3〜4
0重量部で用いられる。衝撃強度向上効果を十分発揮す
るためには1重量部以上であることが好ましく、樹脂全
体の物性バランスを悪化させないために、50重量部以
下が好ましい。
には1〜50重量部が好ましく、より好ましくは3〜4
0重量部で用いられる。衝撃強度向上効果を十分発揮す
るためには1重量部以上であることが好ましく、樹脂全
体の物性バランスを悪化させないために、50重量部以
下が好ましい。
【0048】ここで、本発明の目的を達成するために
は、グラフト重合体組成物(A)の特性は以下のように
設定する必要がある。まず、ゴム質重合体に対するグラ
フト成分の重量割合(グラフト率)は10%以上、好ま
しくは15%以上である。グラフト率が10%未満であ
ると溶融混練時にゴム質重合体同士が凝集を起こして、
樹脂の表面外観を著しく損ない、また耐衝撃性が十分に
発揮できないため好ましくない。また、グラフト重合の
過程で発生する非グラフト重合体の割合はグラフト重合
体組成物に対し5重量%以上、好ましくは8重量%以上
であり、かつ非グラフト重合体のメチルエチルケトン溶
媒、30℃で測定した極限粘度が0.3dl/g以下、
好ましくは0.1〜0.28dl/gである。
は、グラフト重合体組成物(A)の特性は以下のように
設定する必要がある。まず、ゴム質重合体に対するグラ
フト成分の重量割合(グラフト率)は10%以上、好ま
しくは15%以上である。グラフト率が10%未満であ
ると溶融混練時にゴム質重合体同士が凝集を起こして、
樹脂の表面外観を著しく損ない、また耐衝撃性が十分に
発揮できないため好ましくない。また、グラフト重合の
過程で発生する非グラフト重合体の割合はグラフト重合
体組成物に対し5重量%以上、好ましくは8重量%以上
であり、かつ非グラフト重合体のメチルエチルケトン溶
媒、30℃で測定した極限粘度が0.3dl/g以下、
好ましくは0.1〜0.28dl/gである。
【0049】非グラフト重合体の割合がグラフト重合体
組成物に対し5重量%未満では、溶融混練の際、ゴム質
重合体が凝集を起こして、成形品表面外観や衝撃特性を
低下させる。
組成物に対し5重量%未満では、溶融混練の際、ゴム質
重合体が凝集を起こして、成形品表面外観や衝撃特性を
低下させる。
【0050】本発明におけるグラフト重合体組成物
(A)に含まれる非グラフト重合体は、一般的に用いら
れるSAN樹脂等よりも低分子量化していることが特徴
であり、これによりグラフト重合体組成物自体の溶融流
動性が飛躍的に向上する。同時に、溶融混練後のゴム質
重合体のマトリックスへの均一分散性を高め、表面外観
特性や耐衝撃性を高める効果を有する。非グラフト重合
体の極限粘度が0.3dl/gを越えるとこの効果は損
なわれてしまう。
(A)に含まれる非グラフト重合体は、一般的に用いら
れるSAN樹脂等よりも低分子量化していることが特徴
であり、これによりグラフト重合体組成物自体の溶融流
動性が飛躍的に向上する。同時に、溶融混練後のゴム質
重合体のマトリックスへの均一分散性を高め、表面外観
特性や耐衝撃性を高める効果を有する。非グラフト重合
体の極限粘度が0.3dl/gを越えるとこの効果は損
なわれてしまう。
【0051】また、重合体(B)のメチルエチルケトン
溶媒、30℃で測定した極限粘度は0.3〜1.0dl
/g、好ましくは0.4〜0.8dl/gである。0.
3dl/g未満では樹脂組成物が脆弱化し、1.0dl
/g以上では流動性が悪化する。
溶媒、30℃で測定した極限粘度は0.3〜1.0dl
/g、好ましくは0.4〜0.8dl/gである。0.
3dl/g未満では樹脂組成物が脆弱化し、1.0dl
/g以上では流動性が悪化する。
【0052】各成分の製造方法については、特に制限は
なく一般的に公知な手法により製造することができる。
なく一般的に公知な手法により製造することができる。
【0053】例えば、グラフト重合体組成物(A)は、
乳化グラフト重合により得ることができる。ここで使用
する乳化剤、重合開始剤及び連鎖移動剤は通常の乳化重
合で用いられる試薬を使用できる。代表的な乳化剤とし
てはロジン酸カリウム、ステアリン酸カリウム及びオレ
イン酸カリウムなどが、重合開始剤としては有機ハイド
ロパーオキサイドと含糖ピロリン酸−硫酸第一鉄の併用
系及び過流酸塩などが、また連鎖移動剤としてはアルキ
ルチオール化合物が好ましいが、本発明はそれに限定し
たものではない。
乳化グラフト重合により得ることができる。ここで使用
する乳化剤、重合開始剤及び連鎖移動剤は通常の乳化重
合で用いられる試薬を使用できる。代表的な乳化剤とし
てはロジン酸カリウム、ステアリン酸カリウム及びオレ
イン酸カリウムなどが、重合開始剤としては有機ハイド
ロパーオキサイドと含糖ピロリン酸−硫酸第一鉄の併用
系及び過流酸塩などが、また連鎖移動剤としてはアルキ
ルチオール化合物が好ましいが、本発明はそれに限定し
たものではない。
【0054】重合体(B)及び変性ビニル系重合体
(D)については、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、塊
状重合などで製造できるが、工業的には塊状重合か懸濁
重合が好ましい。
(D)については、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、塊
状重合などで製造できるが、工業的には塊状重合か懸濁
重合が好ましい。
【0055】そして、目的の範囲内の特性をもつ各重合
体成分を得るには、重合時間、重合温度、重合開始剤の
種類、量及び添加方法、連鎖移動剤の種類、量及び添加
方法、単量体の組成比、添加時間及び添加方法、また乳
化重合を選択した場合は乳化剤の種類、量及び添加方法
で対応が可能である。
体成分を得るには、重合時間、重合温度、重合開始剤の
種類、量及び添加方法、連鎖移動剤の種類、量及び添加
方法、単量体の組成比、添加時間及び添加方法、また乳
化重合を選択した場合は乳化剤の種類、量及び添加方法
で対応が可能である。
【0056】また、本発明で用いる芳香族ポリエステル
樹脂(C)の製造法についても通常公知の方法を採用す
ることができる。すなわち、ジカルボン酸とジオールを
遷移金属触媒の存在下で加熱溶融重合する方法などが挙
げられる。重合度、重合温度を所望の値にするため、ジ
カルボン酸、ジオールをそれぞれエステル形成性誘導体
に置き換えることも可能である。
樹脂(C)の製造法についても通常公知の方法を採用す
ることができる。すなわち、ジカルボン酸とジオールを
遷移金属触媒の存在下で加熱溶融重合する方法などが挙
げられる。重合度、重合温度を所望の値にするため、ジ
カルボン酸、ジオールをそれぞれエステル形成性誘導体
に置き換えることも可能である。
【0057】また、目的に応じてカーボンブラック、チ
タン化合物及び各種の色素を付与する顔料や染料、リン
系、フェノール系の安定剤、ハロゲン系化合物、アンチ
モン化合物、金属水酸化物などの難燃剤、フェノール
系、ホスファイト系及びイオウ系などの酸化防止剤、ヒ
ンダードフェノール系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾ
フェノン系、ベンゾエート系及びシアノアクリレート系
の紫外線吸収剤、ワックス、高級脂肪酸や酸エステル系
及び酸アミド系、更に高級アルコールなどの滑剤及び可
塑剤、アミン系、スルホン酸系、ポリエーテル系などの
帯電防止剤、ガラス繊維、タルク、鉱物などのフィラー
等を添加することもできる。
タン化合物及び各種の色素を付与する顔料や染料、リン
系、フェノール系の安定剤、ハロゲン系化合物、アンチ
モン化合物、金属水酸化物などの難燃剤、フェノール
系、ホスファイト系及びイオウ系などの酸化防止剤、ヒ
ンダードフェノール系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾ
フェノン系、ベンゾエート系及びシアノアクリレート系
の紫外線吸収剤、ワックス、高級脂肪酸や酸エステル系
及び酸アミド系、更に高級アルコールなどの滑剤及び可
塑剤、アミン系、スルホン酸系、ポリエーテル系などの
帯電防止剤、ガラス繊維、タルク、鉱物などのフィラー
等を添加することもできる。
【0058】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明する。
明する。
【0059】本発明の重合体及びグラフト重合体組成物
の分析法を以下に示す。
の分析法を以下に示す。
【0060】(1)重合体(B) 重合の完結した重合体を十分乾燥した後、約0.4g/
100ccのメチルエチルケトン溶液とし、30℃の恒
温槽内で極限粘度の測定を行った。
100ccのメチルエチルケトン溶液とし、30℃の恒
温槽内で極限粘度の測定を行った。
【0061】(2)グラフト重合体のグラフト率及び非
グラフト重合体の重量割合 グラフト重合体組成物の所定量M(g)にアセトンを加
え、4時間還流した。この溶液を9,000rpmで3
0分間遠心分離後、不溶分を濾過した。この不溶分を6
0℃で5時間減圧乾燥し、重量N(g)を測定した。グ
ラフト率Gは次式により算出した。
グラフト重合体の重量割合 グラフト重合体組成物の所定量M(g)にアセトンを加
え、4時間還流した。この溶液を9,000rpmで3
0分間遠心分離後、不溶分を濾過した。この不溶分を6
0℃で5時間減圧乾燥し、重量N(g)を測定した。グ
ラフト率Gは次式により算出した。
【0062】G=100×(N−M×L)/(M×L) ここで、Lはグラフト重合体組成物中のゴム質重合体の
含有率を表す。
含有率を表す。
【0063】また、非グラフト重合体の重量割合Fは、
Gを用いて次式により算出した。
Gを用いて次式により算出した。
【0064】F=100×(M−N)/M
【0065】(3)非グラフト重合体の極限粘度 グラフト率測定に使用したアセトン溶液から不溶分を濾
過した後、濾液からアセトンを蒸発させ、その残留分に
メタノールを添加して非グラフト重合体を抽出した。そ
の抽出物を60℃で3時間減圧乾燥した後、メチルエチ
ルケトンに溶解し、この溶液を30℃の恒温槽内で極限
粘度の測定を行った。
過した後、濾液からアセトンを蒸発させ、その残留分に
メタノールを添加して非グラフト重合体を抽出した。そ
の抽出物を60℃で3時間減圧乾燥した後、メチルエチ
ルケトンに溶解し、この溶液を30℃の恒温槽内で極限
粘度の測定を行った。
【0066】次に、実施例で用いた各種の物性評価法を
以下に示す。
以下に示す。
【0067】(1)メルトフローレート JIS K7210 B法に従って測定した。 測定温度:260℃ 荷 重:10kgf
【0068】(2)アイゾット衝撃強度 ASTM D−256で測定した。 (1/2インチ、ノッチ付き、23℃)
【0069】(3)フィッシュアイ 成形前の樹脂ペレット約10gを250℃で加熱プレス
後、延伸することにより厚さ10μmのフィルムを作成
した。このフィルム100×200mm中に含まれてい
るゴム状の塊(フィッシュアイ)の数を目視により測定
した。表面の滑らかなフィルムはフィッシュアイ数が1
00mm2あたり1以下の場合であり、このとき成形品
の表面外観は良好である。また、フィッシュアイ数が1
00mm2あたり5を越えると成形品外観を著しく損な
うものである。
後、延伸することにより厚さ10μmのフィルムを作成
した。このフィルム100×200mm中に含まれてい
るゴム状の塊(フィッシュアイ)の数を目視により測定
した。表面の滑らかなフィルムはフィッシュアイ数が1
00mm2あたり1以下の場合であり、このとき成形品
の表面外観は良好である。また、フィッシュアイ数が1
00mm2あたり5を越えると成形品外観を著しく損な
うものである。
【0070】(4)耐薬品性 射出成形した角板をメタノール及びガソリンに23℃で
24時間浸漬して角板表面を目視にて観察した。
24時間浸漬して角板表面を目視にて観察した。
【0071】[グラフト重合体組成物(A)の製造方
法]表1に記した組成でジエン系ゴム質重合体(PB
D)のラテックスをガラス製反応容器に仕込み、さらに
撹袢しながらイオン交換水に溶解したブドウ糖、ピロリ
ン酸ナトリウム、硫酸第一鉄を仕込み、反応容器内の温
度を65℃まで昇温した。
法]表1に記した組成でジエン系ゴム質重合体(PB
D)のラテックスをガラス製反応容器に仕込み、さらに
撹袢しながらイオン交換水に溶解したブドウ糖、ピロリ
ン酸ナトリウム、硫酸第一鉄を仕込み、反応容器内の温
度を65℃まで昇温した。
【0072】この混合液に、表1に示した所定のスチレ
ン(ST)、アクリロニトリル(AN)及びt−ドデシ
ルメルカプタンからなる混合液、そしてクメンハイドロ
パーオキサイドのオレイン酸カリウム水溶液を別々にそ
れぞれ3時間、4時間にわたって連続滴下して重合を完
結させた。重合率は全て95〜99%の範囲であった。
ン(ST)、アクリロニトリル(AN)及びt−ドデシ
ルメルカプタンからなる混合液、そしてクメンハイドロ
パーオキサイドのオレイン酸カリウム水溶液を別々にそ
れぞれ3時間、4時間にわたって連続滴下して重合を完
結させた。重合率は全て95〜99%の範囲であった。
【0073】得られたグラフト重合体組成物のラテック
スを硫酸で凝固し、水酸化ナトリウムで中和後、水洗、
脱水、乾燥してグラフト重合体組成物パウダーを得た。
各グラフト重合体のグラフト率(G)、非グラフト重合
体の重量割合(F)及びメチルエチルケトン可溶分の極
限粘度(η)を表1にまとめた。
スを硫酸で凝固し、水酸化ナトリウムで中和後、水洗、
脱水、乾燥してグラフト重合体組成物パウダーを得た。
各グラフト重合体のグラフト率(G)、非グラフト重合
体の重量割合(F)及びメチルエチルケトン可溶分の極
限粘度(η)を表1にまとめた。
【0074】
【表1】
【0075】[重合体(B)の製造方法]スチレン70
重量部、アクリロニトリル30重量部を還流コンデンサ
ー及び攪拌装置を備えた重合槽を用いて懸濁重合を行っ
た。開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.15
重量部、連鎖移動剤としてt−ドデシルメルカプタン
0.12重量部を用い、ケン化ポリビニルアルコール及
びヒドロキシセルロースを溶解したイオン交換水中で重
合し、5時間で重合を完結した。得られたビーズ状樹脂
の極限粘度を測定した結果、0.45dl/gであっ
た。
重量部、アクリロニトリル30重量部を還流コンデンサ
ー及び攪拌装置を備えた重合槽を用いて懸濁重合を行っ
た。開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.15
重量部、連鎖移動剤としてt−ドデシルメルカプタン
0.12重量部を用い、ケン化ポリビニルアルコール及
びヒドロキシセルロースを溶解したイオン交換水中で重
合し、5時間で重合を完結した。得られたビーズ状樹脂
の極限粘度を測定した結果、0.45dl/gであっ
た。
【0076】[変性ビニル系重合体(D)の製造方法]
変性ビニル系重合体(D)と同じ重合槽内でスチレン7
0重量部、アクリロニトリル25重量部及びメタクリル
酸5重量部からなる単量体を同様の手法で懸濁重合し
た。
変性ビニル系重合体(D)と同じ重合槽内でスチレン7
0重量部、アクリロニトリル25重量部及びメタクリル
酸5重量部からなる単量体を同様の手法で懸濁重合し
た。
【0077】[実施例1〜3、比較例1〜8の製造方
法]上記で調製したグラフト重合体組成物(A)、重合
体(B)、芳香族ポリエステル樹脂(o−クロルフェノ
ール中、25℃ 0.9dl/g)(C)及び変性ビニ
ル系重合体(D)をそれぞれ表2に示した割合で配合す
ると共に、エチレンビスステアリルアミド1部、ジフェ
ニルイソデシルホフファイト0.1部を加え、ヘンシェ
ルミキサーで混合した。次に、40mmφ単軸押出機に
より混練温度240℃で押出し、ペレット化した。得ら
れた樹脂組成物はいずれも、樹脂組成物に対しゴム質重
合体を18重量%含有している。
法]上記で調製したグラフト重合体組成物(A)、重合
体(B)、芳香族ポリエステル樹脂(o−クロルフェノ
ール中、25℃ 0.9dl/g)(C)及び変性ビニ
ル系重合体(D)をそれぞれ表2に示した割合で配合す
ると共に、エチレンビスステアリルアミド1部、ジフェ
ニルイソデシルホフファイト0.1部を加え、ヘンシェ
ルミキサーで混合した。次に、40mmφ単軸押出機に
より混練温度240℃で押出し、ペレット化した。得ら
れた樹脂組成物はいずれも、樹脂組成物に対しゴム質重
合体を18重量%含有している。
【0078】物性評価を行うため、成形温度250℃、
金型温度80℃の条件で射出成形し、所定の各試験片を
作製した。それについての物性の評価結果を表2に示
す。
金型温度80℃の条件で射出成形し、所定の各試験片を
作製した。それについての物性の評価結果を表2に示
す。
【0079】
【表2】
【0080】実施例および比較例より次のことが明らか
である。
である。
【0081】すなわち、本発明の範囲内であるグラフト
重合体組成物を含む樹脂組成物(実施例1〜3)は、い
ずれも成形加工性(メルトフローレート)及び耐衝撃性
のバランスに優れるだけでなく、成形品の表面外観性及
び耐薬品性も良好である。
重合体組成物を含む樹脂組成物(実施例1〜3)は、い
ずれも成形加工性(メルトフローレート)及び耐衝撃性
のバランスに優れるだけでなく、成形品の表面外観性及
び耐薬品性も良好である。
【0082】一方、PBD含量が65〜85重量%であ
っても、そのグラフトにおける特性が本発明の範囲内を
満たしていない樹脂組成物(比較例1〜4)は全体的に
耐衝撃性が低く、メルトフローレートも低いものが多
い。また、フィッシュアイも多く成形品の表面外観性に
劣る傾向がある。特に、非グラフト重合体の重量割合
(F値)が範囲内を下回ると耐衝撃性と成形品表面外観
特性が著しく悪化する。
っても、そのグラフトにおける特性が本発明の範囲内を
満たしていない樹脂組成物(比較例1〜4)は全体的に
耐衝撃性が低く、メルトフローレートも低いものが多
い。また、フィッシュアイも多く成形品の表面外観性に
劣る傾向がある。特に、非グラフト重合体の重量割合
(F値)が範囲内を下回ると耐衝撃性と成形品表面外観
特性が著しく悪化する。
【0083】PBD含量が90重量%では、グラフト率
とF値の範囲を共に満たすことが不可能であり、樹脂の
物性が特に低い。
とF値の範囲を共に満たすことが不可能であり、樹脂の
物性が特に低い。
【0084】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、ABS
/芳香族ポリエステルブレンドに代表的な耐薬品性、耐
衝撃性及び成形品表面外観特性を維持したまま経済性、
生産性及び成形加工性を向上させたことが特徴であり、
この効果はブレンドするグラフト重合体組成物のゴム質
重合体の含量、グラフト重合体のグラフト率、非グラフ
ト重合体の重量割合及びその極限粘度を所定の範囲にす
ることにより発揮されるものである。
/芳香族ポリエステルブレンドに代表的な耐薬品性、耐
衝撃性及び成形品表面外観特性を維持したまま経済性、
生産性及び成形加工性を向上させたことが特徴であり、
この効果はブレンドするグラフト重合体組成物のゴム質
重合体の含量、グラフト重合体のグラフト率、非グラフ
ト重合体の重量割合及びその極限粘度を所定の範囲にす
ることにより発揮されるものである。
Claims (8)
- 【請求項1】ジエン系ゴム質重合体65〜85重量部の
存在下に、芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単
量体及びこれらと共重合可能な他のビニル系単量体から
なる群より選択された一種以上の単量体15〜35重量
部を重合してなるグラフト重合体および非グラフト重合
体からなるグラフト重合体組成物であって、グラフト重
合体のグラフト率が10%以上、非グラフト重合体のグ
ラフト重合体組成物に占める重量割合が5重量%以上で
あり、かつ非グラフト重合体のメチルエチルケトン溶
媒、30℃で測定した極限粘度が0.3dl/g以下で
あるグラフト重合体組成物(A)1〜50重量部、芳香
族ビニル系単量体50〜99重量%、シアン化ビニル系
単量体1〜50重量%、及びこれらと共重合可能な他の
ビニル系単量体0〜50重量%からなる重合体(B)0
〜50重量部、芳香族ポリエステル樹脂(C)1〜90
重量部からなる熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項2】グラフト重合体組成物(A)のグラフト重
合に供するビニル系単量体が、芳香族ビニル系単量体5
0〜99重量%、シアン化ビニル系単量体1〜50重量
%、及びこれらと共重合可能な他のビニル系単量体0〜
50重量%からなることを特徴とする請求項1に記載の
熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項3】芳香族ポリエステル樹脂(C)が芳香族ジ
カルボン酸あるいは芳香族ジカルボン酸のエステル形成
性誘導体と、ジオールあるいはジオールのエステル形成
性誘導体を重縮合して得られる重合体ないし共重合体で
あり、0.5%o−クロルフェノール溶液として、25
℃で測定した極限粘度が0.4〜3である請求項1また
は2に記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項4】変性ビニル系重合体(D)1〜50重量部
を配合してなる請求項1〜3いずれかに記載の熱可塑性
樹脂組成物。 - 【請求項5】変成ビニル系重合体(D)が、ポリエステ
ルと化学結合性を有する官能基をもつ単量体を含有する
ことを特徴とする請求項4に記載の熱可塑性樹脂組成
物。 - 【請求項6】変性ビニル系重合体(D)が、芳香族ビニ
ル系単量体50〜90重量%、シアン化ビニル系単量体
9〜50重量%、ポリエステルと化学結合性を有する官
能基を持つ単量体0.1〜28重量%、及びこれらと共
重合可能な他のビニル系単量体0〜50重量%からなる
請求項4に記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項7】変性ビニル系重合体(D)中に含まれる、
ポリエステルと化学結合性を有する官能基をもつ単量体
が、α,β−不飽和カルボン酸系単量体、α,β−不飽
和カルボン酸無水物系単量体、エポキシ基を有するビニ
ル系単量体及びオキサゾリル基を有するビニル系単量体
からなる群のうち少なくとも1種である請求項5または
6に記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項8】ジエン系ゴム質重合体65〜85重量部の
存在下に、芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単
量体及びこれらと共重合可能な他のビニル系単量体から
なる群より選択された一種以上の単量体15〜35重量
部を重合してなるグラフト重合体および非グラフト重合
体からなるグラフト重合体組成物であって、グラフト重
合体のグラフト率が10%以上、非グラフト重合体のグ
ラフト重合体組成物に占める重量割合が5重量%以上で
あり、かつ非グラフト重合体のメチルエチルケトン溶
媒、30℃で測定した極限粘度が0.3dl/g以下で
あるグラフト重合体組成物(A)1〜50重量部、芳香
族ビニル系単量体50〜99重量%、シアン化ビニル系
単量体1〜50重量%、及びこれらと共重合可能な他の
ビニル系単量体0〜50重量%からなる重合体(B)0
〜50重量部、芳香族ポリエステル樹脂(C)1〜90
重量部を混合することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20133397A JPH1143581A (ja) | 1997-07-28 | 1997-07-28 | 熱可塑性樹脂組成物及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20133397A JPH1143581A (ja) | 1997-07-28 | 1997-07-28 | 熱可塑性樹脂組成物及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1143581A true JPH1143581A (ja) | 1999-02-16 |
Family
ID=16439284
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20133397A Pending JPH1143581A (ja) | 1997-07-28 | 1997-07-28 | 熱可塑性樹脂組成物及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1143581A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007023098A (ja) * | 2005-07-13 | 2007-02-01 | Umg Abs Ltd | 熱可塑性樹脂組成物およびその成形品 |
| JP2013057084A (ja) * | 2012-12-26 | 2013-03-28 | Umg Abs Ltd | 熱可塑性樹脂組成物およびその成形品 |
| JP2013147672A (ja) * | 2004-11-15 | 2013-08-01 | Umg Abs Ltd | ポリ乳酸系熱可塑性樹脂組成物およびその成形品 |
-
1997
- 1997-07-28 JP JP20133397A patent/JPH1143581A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013147672A (ja) * | 2004-11-15 | 2013-08-01 | Umg Abs Ltd | ポリ乳酸系熱可塑性樹脂組成物およびその成形品 |
| JP2007023098A (ja) * | 2005-07-13 | 2007-02-01 | Umg Abs Ltd | 熱可塑性樹脂組成物およびその成形品 |
| JP2013057084A (ja) * | 2012-12-26 | 2013-03-28 | Umg Abs Ltd | 熱可塑性樹脂組成物およびその成形品 |
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