JPH11514328A - 疎水性調製物 - Google Patents

疎水性調製物

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JPH11514328A JP7514287A JP51428795A JPH11514328A JP H11514328 A JPH11514328 A JP H11514328A JP 7514287 A JP7514287 A JP 7514287A JP 51428795 A JP51428795 A JP 51428795A JP H11514328 A JPH11514328 A JP H11514328A
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ジョン カービー,クリストファー
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Abstract

(57)【要約】 油糖の疎水性溶剤における親水性物質、特にタンパク質や糖タンパク質等の高分子化合物、の単相調製物が、両親媒性物質の親水性のヘッドグループが親水性物質の方に向く親水性物質/両親媒性物質のアレイを調製し、アレイを疎水性溶剤と接触させることによって得られる。本発明の調製物は、単独で用いても、または水相と組み合わせて親水性物質が疎水性相中に存在する乳濁液を形成してもよい。本発明の組成物は、多能であり、製薬、食品、化粧品、化学及び農業工業において適用できる。

Description

【発明の詳細な説明】 疎水性調製物 本発明は、一般的には溶解しない疎水性溶剤における物質の調製物およびこれ らの調製物の製造方法に関するものである。特に、本発明は、油等の疎水性溶剤 における親水性形態の調製物に関するものである。 本発明は、油または他の疎水性溶剤には通常溶解しない親水性の高分子に特に 適用される。 製薬科学において、食品技術または化粧品工業において等、数多く使用するに あたって、タンパク質及び同様の高分子を用いた研究は、それらの親水性及び高 い極性により脂質相と相互作用するまたは脂質相中に取り込まれることができる 範囲が制限されるため、問題を有する。多くの自然界の機構は、脂質のバリアー (例えば、皮膚、細胞膜)を使用しており、内部のコンパートメントへの親水性 分子の接近を阻害している;脂質媒介物中にタンパク質を分散することが可能に なることによって、生物学的システムにこのような高分子を取り込むための新規 なルートを開発でき、これにより、タンパク質を含む脂質媒質が、バリアーの疎 水性成分を排除せずに、これらの成分と1つになることができる。 油中にタンパク質を溶解することによる他の長所は、有機相中で酵素が使用で きることである。酵素による合成は、かなりより低いエネルギーの必要性、より 大きな基質や生成物の特異性、高い収率、及び化学的な手段によっては不可能で ある多くの反応を触媒するという事実により、化学的な方法に比べてますます重 要になってきている。酵素は有機的な環境下で活性を維持できるという近年の発 見によって、さらに多くの可能性が開かれた。これにより、親油性の基質及び生 成物を伴う反応を効 率的に触媒し、酵素の安定性は水性の環境下よりもかなり向上することが多く、 これにより親油性の基質や生成物を高温等のより過酷な条件下で使用することが 可能になる。リパーゼやペプチダーゼ等の加水分解酵素を伴う反応は水分の低い 環境下では逆方向に優先的に進行するということは非常に重要な概念であり、こ れにより広範な工業的に重要な化合物の合成が可能になる。多数の触媒単位が相 互にかなり近接して維持されなければならない反応の複合鎖(complex chain)を 伴う際にも適用できる。このような反応としては光開始レドックス反応の場合が 挙げられる。さらなる可能性としては、有機金属化合物の基質上で作用すること による無機質化(mineralization)を誘導する酵素を用いた、油相におけるナノ粒 子(nanoparticulate)の制御された製造が挙げられる。油相において実施された ナノ粒子の安定した分散液の調製はまた、ある種の表面触媒反応の実施にあたっ て好ましい。 水性の媒質ではなく油相における親水性物質の分散液には、温度が介在する変 性、加水分解、光感受性等に関する安定性を増すという点でさらに長所を有する 。水溶液より広範な温度範囲にわたって流動性を維持し、またはより高い粘性を 有するため物理的なダメージに対してより大きな保護が得られる油が選ばれる。 混合相のシステムにおいては、油中でタンパク質が分離することによって、水可 溶性化合物との相互に有害な相互作用−例えば、酸化−が制限できる。 高分子及び油双方を含む配合物の例はあり、その一例がEP−A−03662 77号に開示されている。上記公報に開示されている配合物は、疎水性相が乳び 脂粒または乳び脂粒形成脂質を含む、疎水性及び親水性相を有する乳濁液である 。しかしながら、高分子は疎水性相ではなく親水性相に溶解してしまう。 EP−A−0521994号は、レシチンと会合する生物学的に活性 のある材料またはインビボにおいてレシチンの前駆体として作用することができ る化合物からなる高分子の経口投与に適した組成物に関するものである。例示さ れたすべての組成物は親水性及び親油性相からなる配合物である。再度繰り返す が、上記従来の文献では、高分子は親油性相ではなく親水性相に溶解してしまう 。 上述した配合物は高分子及び油を両方含むものであるにもかかわらず、全ての 場合において、高分子は親油性相ではなく親水性相に溶解してしまう。油中に高 分子を溶解した溶液を形成する試みは限られた範囲でしか成功していない。 本発明は、親水性物質を特定の条件下で両親媒性物質(amphiphile)と混合する と、得られた組成物が油等の疎水性溶剤に容易に溶解するという驚くべき発見に 関するものである。 本発明の第一の概念によると、以下よりなる、疎水性溶剤において、親水性物 質からなる単相の疎水性調製物の調製方法を提供するものである: (i)液状媒質中では両親媒性物質と親水性物質との間で化学的な相互作用が 生じないように液状媒質中で親水性物質と両親媒性物質とを会合する; (ii)液状媒質を除去し、親水性のヘッドグループ(head group)が親水性物 質の方に向いた両親媒性分子のアレイ(array)を残す;および (iii)親水性物質/両親媒性物質のアレイの周りに疎水性溶剤を供給する 。 本発明においては、「化学的な相互作用」という言葉は、共有若しくはイオン 結合または水素結合等の相互作用に関するものであり、ファンデルワールス力ま たはこのようなオーダーの大きさの他の相互作用を含むことを意図するものでは ない。 調製物の成分を混合する順序が特に重要であることが分かった。分子の分散液 を調製しようとする際に、我々は、高分子化合物(親水性物質の一例)を疎水性 溶剤と混合した後に両親媒性物質を添加する一方、別に、高分子化合物を疎水性 溶剤と両親媒性物質の混合物に加えた。しかしながら、上記方法では両方とも、 目的とする分子の分散液ではなく溶剤中に高分子化合物が粒状に分散したものが 得られる。両親媒性物質の親水性のヘッドグループ(head group)が高分子方向に 向いたアレイが得られるように高分子化合物を両親媒性物質に加え、さらにアレ イを疎水性溶剤に溶解することによってのみ、単相の調製物が製造できることが 分かった。 上述したように、親水性物質及び両親媒性物質は液状媒質中で会合して、多く の場合、液状媒質が除去される前にアレイが液状媒質中で形成される。このこと は、両親媒性物質と液状媒質がアレイが親水性物質が存在しなくとも液状媒質中 で形成されるようなものである際に起こる。 本発明において、「親水性物質(hydrophilic species)」ということばは、通 常、水性溶剤には可溶性であるが疎水性溶剤には不溶性である物質を意味するも のである。本発明において使用される親水性物質の範囲は多用であるが、親水性 高分子は使用できる物質の一例を表わすものである。 広範な様々な高分子が本発明において好ましく使用される。油溶液中に疎水性 高分子を可溶化させることは一般的にほとんど難しくないので、通常、高分子化 合物は親水性であるまたは少なくとも親水性領域を有するものである。適当な高 分子の例としては、タンパク質及び糖タンパク質、DNAやRNA等の、オリゴ −及びポリ核酸(oligo-or polynucleic acid)、多糖及び場合によっては、全細 胞または細胞小器官を含むこれらのいずれかの超分子集合体(supermolecular as sembly)が挙げられ る。高分子、特にシクロデキストリン等の多糖、と共にビタミン等の小分子を一 緒に可溶化(co-solubilise)することも簡便である。ビタミンB12等の小分子も また、高分子と化学的に共役するため、本組成物中に含まれてもよい。 本発明の方法によって好ましく可溶化されるタンパク質の例としては、インス リン、カルシトニン、ヘモグロビン、シトクロムC、西洋ワサビのペルオキシダ ーゼ、アプロチニン、マッシュルームのチロシナーゼ、エリトロポエチン、ソマ トトロピン、成長ホルモン、成長ホルモン放出因子、ガ ラニン(galanin)、ウ ロキナーゼ、因子IX、組織プラスミノーゲン活性化因子、スーパーオキシドジ スムターゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ、フェリチン、インターフェロン、 因子VIII及びこれらの断片(上記タンパク質はすべて適当な源由来である) が挙げられる。他の使用できる高分子としては、FITC−標識デキストラン(F ITC-labelled dextran)及びトルラ属の酵母(Torulla yeast)からのRNA抽出物 がある。 約1,000,000の分子量を有するデキストランは本発明の方法によって 容易に可溶化できるので、高分子化合物の分子量の上限は存在しないと考えられ る。 高分子に加えて、本発明の方法はより小さい有機分子を可溶化するのにも使用 できる。小さな有機分子の例としては、グルコース、カルボキシフルオレシン(c arboxyfluorescin)及び抗癌剤等の数多くの薬剤が挙げられるが、本方法は他の 小さな有機分子、例えば、ビタミン類または製薬上若しくは生物学的に活性を有 する物質、にも同様にして使用できることはいうまでもない。さらに、塩化カル シウムやリン酸ナトリウム等の化合物もまた本方法を用いて可溶化できる。本発 明は、非水溶液の使用によって分子が体内に入り変化する、例えば、生物学的利 用能を向 上するようなルートが可能になるので、製薬上若しくは生物学的に活性を有する 物質に対して特に好ましい。 本発明の疎水性組成物に含まれる他の型の物質は、小さな無機分子等の無機材 料またはコロイド金属等のコロイド物質である。本発明の方法は、コロイド金、 パラジウム、白金若しくはロジウム等のある種の性質を有するコロイド金属を、 粒子が一般的な環境下では凝集してしまう疎水性溶剤中でさえ保持することが可 能である。このことは有機溶剤中で行われる反応の触媒に特に有用である。 本発明の方法とある程度類似する方法がオカハタ(Okahata)ら[ジェー ケム ソク ケム コミュン(J.Chem.Soc.Chem.Commun.)、1988年、頁13 92〜1394]に開示されている。しかしながら、上記文献の著者等によって 製造された両親媒性分子に囲まれたタンパク質のアレイは本発明の方法によって 製造されたものとかなり異なると考えられる。特に、著者等は、両親媒性分子は 水素結合によってまたは静電的な相互作用を経て液状媒質中でタンパク質と反応 して固体の沈殿物を形成すると述べていた。これに対して、本発明では、親水性 物質は液状媒質において両親媒性分子と化学的に相互作用しないと考えられる。 本発明において使用される両親媒性物質は数多く存在し、リン脂質等の双性イ オンの両親媒性物質は特に好ましいことが知られているものに含まれる。ホスフ ァチジルコリンのヘッドグループを有するリン脂質は特に好ましく用いられ、こ のようなリン脂質の例としては、ホスファチジルコリン(PC)それ自身、リゾ −ホスファチジルコリン(lyso−PC)、スフィンゴミエリン、ヘキサデシ ルホスホコリン等のこれらの誘導体またはホスホリルコリンを含む両親媒性ポリ マーが挙げられる。本願において、「ホスファチジルコリン(PC)」及び「レ シチン」という言葉は交互に使用される。適当な天然のレシチンは、例えば、卵 、 及び特に大豆等の簡便な源由来である。ほとんどの場合、使用する疎水性溶剤と 化学的に類似の両親媒性物質を選ぶことが好ましく、この件に関しては以下によ り詳細に説明する。 本発明者らがリン脂質等の双性イオンの両親媒性物質が本方法において特に好 ましく使用されることを発見したという事実は、本発明とオカハタ(Okahata)ら の方法の有為な差をさらに示すものである。さらに、従来の文献の著者等は、陰 イオンの及び双性イオンの脂質は著者等の方法に使用するには全く適当でないと 結論付けており、これらの脂質を用いると複合体の収率はゼロであったと述べて いた。 使用される疎水性溶剤は、組成物が使用される目的、可溶化される物質の型、 及び両親媒性物質によって異なる。適当な溶剤としては、長鎖の脂肪酸(オレイ ン酸やリノレン酸等の不飽和脂肪酸が好ましい)、アルコール類、特にオクタノ ール等の中鎖のアルコール類やフィトール等の枝分れ長鎖アルコール類、グリセ ロールモノオレエート(GMO)等のモノグリセリド、ジグリセリド及びトリグ リセリド、特に中鎖のトリグリセリド及びこれらの混合物が挙げられる。 最適な結果は、通常、疎水性溶剤及び両親媒性物質を適当に使用する際に得ら れる。例えば、オレイン酸等の溶剤には、lyso−PCがPCよりも好ましく 選ばれた両親媒性物質であり、疎水性溶剤がトリグリセリドである際には逆が好 ましい。 さらに、場合によっては、親水性物質/両親媒性物質のアレイと接触させる前 に大量の両親媒性物質を疎水性溶剤に添加することが好ましいことが分かった。 このことは、疎水性溶剤に対する両親媒性物質の高い親和性により、両親媒性分 子が親水性物質周辺の位置から除かれないことを示すものである。 本発明の調製物は、肉眼では透明で、さらに、可視波長での濁度を測 定することにより、及び場合によってはある一定の期間沈降を調べることにより 検出できることが非常に好ましい。 両親媒性物質の親水性のヘッドグループが親水性物質の方に向いている親水性 物質/両親媒性物質のアレイは以前にも製造されていたが、このようなタイプの 組成物が親油性溶剤に可溶であることは全く示唆されていなかった。 カービー(Kirby)らは、バイオ/テクノロジー(Bio/Technology)、1984年 11月、頁979〜984において及びリポソーム テクノロジー(Liposome Te chnology)、I巻、頁19〜27、グレゴリアディス著、シーアールシー プレ ス,インコーポレイテッド、ボカ レイトン、フロリダ、ユーエスエー(Gregori adis,Ed.,CRC Press,Inc.,Boca Raton,Florida,USA)において、リン脂質 を蒸留水に懸濁して小さい単層の小胞または多層の小胞を形成し、包埋する材料 と混合し凍結乾燥するリポソームの調製方法を記載している。さらに、この混合 物を再含水させてリポソームを得る。 上記文献が公表された時期には、リポソームの調製には世界中でかなりの興味 があったものの、高分子の単相の疎水性調製物を製造する考えは全く考えられて いなかったかまたは不可能である若しくはほとんど価値がないと考えられていた 。確かに、中間アレイをリポソームの調製以外に使用するという示唆は従来技術 のどこにもない。たとえ単相の疎水性調製物が望ましい目的であったとしても、 親水性ではなく疎水性溶剤を加えるという考えは、親水性分子の疎水性調製物に 対して当該分野において強い偏見があったため、重要とは考えられていなかった 。 親水性のヘッドグループが親水性物質部分に面するアレイ中への両親媒性分子 の向きは多様に得られ、特に適当な方法の例は以下により詳細に記載する。 上記、カービー(Kirby)らによって記載された方法と同様の出発点を有する、 第一の方法では、親水性物質を両親媒性物質の親水性溶剤の分散液と混合するこ とにより、両親媒性分子は親水性のヘッドグループが親水性物質を含む親水性相 に向かって外側に面する集合体を形成する。次に、親水性溶剤を除去して、両親 媒性分子の親水性のヘッドグループが親水性物質に向かう乾燥組成物を残す。 オカハタ(Okahata)らによる方法においても、タンパク質溶液は両親媒性物質 の水の分散液と混合した。しかしながら、上記文献の著者等は、さらに疎水性溶 剤に可溶性となる沈殿物を得ることが必要であると信じていた。本発明の多くの 好ましい両親媒性物質はこのような沈殿物を形成しないので、オカハタ(Okahata )らはこれらは使用できないと結論付けた。本発明の方法によると、沈殿物は必 要とせず、むしろ、目的となる生成物の収率が減少するので沈殿物を形成させる ことは望ましくないと一般的に考えられている。 第一の方法によると、親水性溶剤は水であることが好ましいが、他の極性溶剤 を使用してもよい。 両親媒性物質の集合体によって取られる形態は、ミセル、単層の小胞、好まし くは約25mmの著系を有すると通常考えられる小さな単層の小胞、多層の小胞 または管状構造物、例えば渦巻形のシリンダー、六角形相(hexagonal phase)、 立方形相(cubic phase)またはミエリン型構造物(myelin type structure)がある 。使用される形態は使用する両親媒性物質によって異なり、例えば、ホスファチ ジルコリン(PC)等の両親媒性物質は小さな単層の小胞を形成する傾向にある が、リゾ−ホスファチジルコリンはミセルを形成する。しかしながら、これらの すべての構造物において、両親媒性分子の疎水性のテールは構造物の中心に向か って内側に面しているが、親水性のヘッドグループは親水性物質が分散 する溶剤に向かって外側に面している。 両親媒性物質:親水性物質の重量比は、通常、1:1〜100:1、好ましく は2:1〜20:1の範囲内であり、最も好ましくは、PCで約8:1であり、 lyso−PCでは4:1である。 これらの割合は好ましい割合であるのみであり、特に、上限は最小限の可能な 量の両親媒性物質を用いることが好ましいという経済的な考慮によって設定され ていることを指摘するべきである。より低い限度はより臨界的であり、2:1ま たはそれより低い割合のみが親水性物質がかなり疎水性部分を有するまたは非常 に大きい場合に用いられると考えられる。 溶剤を速やかに除去すると良好に実施でき、溶剤の簡便な除去方法は凍結乾燥 法でありが、他の方法を用いてもよい。 場合によっては、特に、親水性物質が大きなタンパク質等の高分子化合物であ る際には、親水性溶液中に塩を含ませることが有用である。しかしながら、大量 の無機塩の存在によって結晶が形成したり、曇った溶液になりやすくなるため、 有機塩が塩化ナトリウム等の無機塩より使用されるのが好ましい。酢酸アンモニ ウムが、凍結乾燥によって容易に除去できるというさらなる長所があるため、こ のように目的には特に好ましい。 ヘッドグループが親水性物質部分方向に向いている両親媒性物質のアレイを含 む組成物の第二の調製方法は、共有の溶剤に親水性物質及び両親媒性物質を一緒 に可溶化し(co-solubilise)た後溶剤を除去することである。 アレイの第二の形成方法は新規であり、それ自体本発明の一部を成すものであ る。 したがって、本発明の第二の概念によると、共有の溶剤に親水性物質 及び両親媒性物質を一緒に可溶化した後この共通溶剤を除去することからなる、 両親媒性分子の親水性のヘッドグループが親水性物質の方向に向かう親水性物質 /両親媒性物質のアレイの形成方法を提供するものである。 本方法を使用する際には、両親媒性物質:親水性物質の重量比は約1:1〜5 0:1、好ましくは2:1〜10:1、最も好ましくは約4:1であることが好 ましい。 共通溶剤は、当然、両親媒性物質及び親水性物質の両方を溶解する必要があり 、好ましくは、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、まはた最も適当 には、氷酢酸等の極性有機溶剤である。 上記方法では、第一の方法に対して、アレイを、共通溶剤を除去する前に形成 することが異なっている。 溶剤を除去すると、両親媒性分子はそれ自体がシート中に並ぶ傾向にあり、こ の際、ヘッドグループは親水性物質の方に向かい親油性のテールグループ(tail group)は親水性物質から離れた方向に向くと考えられる。しかしながら、本発明 の有効性は上記所見の正確さ等によるものではない。 両親媒性分子が再度並ぶための時間がより多くとれると考えられるので、例え ば、窒素気流下で乾燥することによって、溶剤をゆっくり除去すると、良好な結 果が得られることが観察された。 親水性物質/両親媒性物質のアレイの第三の形成方法は、親水性溶剤中に溶解 した親水性物質の溶液を用いて疎水性溶剤中で両親媒性物質の溶液を乳化して乳 濁液を得、さらに疎水性溶剤を除去することからなる。 上記乳濁液は、油中水滴形または水中油滴形のいずれであってもよいが、高分 子ではなく小さな親水性物質を用いる際には、油中水滴形乳濁液がより好ましい 。 両親媒性物質に対してはどのような疎水性溶剤を用いてもよいが、小さな親水 性物質を用いる際に好ましい油中水滴形乳濁液に対しては、疎水性溶剤を蒸発等 の緩やかな方法によってゆっくり除去すると最良の結果が得られることが知られ ているので、ジエチルエーテル等の低沸点の溶剤が好ましく、明らかに、低沸点 の溶剤を用いることが最も有効である。低沸点の溶剤はまた油中水滴形乳濁液に 対しても好ましいが、このような乳濁液に関しては、凍結乾燥がより好ましい溶 剤除去方法である。親水性溶剤は水性であることが好ましい。 両親媒性物質:親水性物質の重量比は約1:1〜50:1、好ましくは2:1 〜10:1、最も好ましくは約4:1である。 疎水性溶液に対する親水性溶液の割合は重要ではないが、小さな親水性物質を 用いる際には、水中油滴形乳濁液ではなく油中水滴形乳濁液を形成させることが 好ましい。 油中水滴形乳濁液を形成する場合には、第三の方法がどのような型の親水性物 質と共に用いる際にも適当であるが、第一及び第二の方法は第三の方法に比べる と小さい分子と共に用いるには適さないことが分かった。 小さな親水性物質と共に使用するのに特に適する、別のアレイの形成方法とし ては、親水性溶剤中に分散した小さな単層の小胞(SUV)等の密閉脂質小胞中 に親水性物質を包埋した後、溶剤を除去することが挙げられる。 本発明の方法の生成物は、疎水性溶剤中では一般的には溶解しない親水性物質 からなる単相の疎水性調製物の製造が可能になるので、新規である。したがって 、本発明の第三の概念によると、本発明の方法によって得られる疎水性溶剤にお ける親水性物質からなる単相の疎水性調製物を提供するものである。 さらに、本発明はまた、親水性物質部分が両親媒性分子に囲まれ、両親媒性分 子の親水性のヘッドグループが親水性物質の方に向いていることを特徴とする、 疎水性溶剤における親水性物質及び両親媒性物質からなる単相の疎水性調製物を も提供するものである。 好ましい親水性物質、両親媒性物質及び疎水性溶剤は先に説明した方法に関し て記載したのと同様である。 親水性物質に加えて単相の疎水性調製物中に他の成分を含ませることも望まし い。このことは、親水性物質が高分子である際に、しばしば特に好ましく、この 場合には、調製物は、例えば、胆汁酸塩、ビタミン類または高分子に結合する若 しくは高分子と会合する他の小さい分子を含んでいてもよい。 高分子/両親媒性物質のアレイによっては上記したカービー(Kirby)らによっ て開示されているが、開示されているアレイはすべてリポソームの形成における 中間体であり、上述したように、このような型のものからなる非リポソームのま たは疎水性の組成物には従来は何等興味がなかった。したがって、両親媒性物質 が小さな単相の小胞を形成しないためリポソームを形成するとは考えられないも のである本発明のアレイは新規である。 本発明のさらなる概念によると、両親媒性物質が水をアレイに添加した際にリ ポソームを形成できないものである際に、両親媒性分子の親水性のヘッドグルー プが親水性物質の方を向き、両親媒性物質と親水性物質との間には化学的な相互 作用が存在しないことを特徴とする、両親媒性分子及び親水性物質からなるアレ イを提供するものである。 リポソームを形成できない両親媒性物質の一例にリゾーレシチン(lyso-lecith in)がある。最も水性の環境下では、このような両親媒性物質は、小さな単層の 小胞ではなくミセルを形成するため、リポソームの調 製に用いるには不適切である。しかしながら、本発明の方法には、特にオレイン 酸等の相溶性の疎水性溶剤と共に使用する際には、非常に有用である。 本発明の調製物の一つの長所としては、本質的に無水であるため加水分解に対 して安定であることが挙げられる。本調製物はまた、タンパク質が開いて(unfol d)変性するには水が存在していなければならないと考えられるため、凍結融解に 安定であり、高温でより大きな安定性を有する。このことは、親水性物質の水性 の調製物に比べると非常により長い寿命を有すると考えられることを意味する。 本発明の溶液は非常に多能であり多くの用途がある。これらはまた、単独で使 用してもまたは水相と組み合わせて使用して乳濁液または同様の2相組成物を形 成してもよく、このことは本発明のさらなる概念を形成するものである。 本発明の上記概念によると、親水性相および疎水性相からなる2相組成物であ って、該疎水性相が上記方法によって得られる親油性溶剤における親水性物質の 調製物からなるものである2相組成物を提供するものである。 一般的には、このようなタイプの組成物では、疎水性相は親水性相中に分散し ている。 親水性物質は疎水性相には残らずに親水性相中に通ると考えられていたので、 このような安定した2相組成物が形成できることは驚くべきことである。しかし ながら、多くの場合、このようなことは起こらず、親水性物質は分散した疎水性 相と会合したままで遊離した溶液(free solution)中には存在しないことが示さ れた。これは残った水または両親媒性分子の親水性のヘッドグループに結合した ままの他の親水性物質の結果であると考えられる。このことの一つの長所として は、親水性物質の 浸透圧による漏れが、既知のシステム、特にリポソームのシステムによる場合の ように、本発明の組成物では問題とならないことである。 2相組成物は、必要とされる目的によっては、一時的であるまたは安定である 乳濁液である。 乳濁液粒子の平均的な大きさは疎水性相および水相両方の性質によって異なる 。しかしながら、2μm程度の範囲内である。 水相における疎水性調製物の分散液は、混合によって、例えば、約10〜60 秒、一般的には約15秒間等の短期間激しくボルテックスする(vortexing)、ま たは例えばオービタルシェーカー(orbital shaker)を用いて数時間緩やかに混合 することによって、得られる。 本発明の疎水性調製物を含む乳濁液はまたマイクロカプセルの調製に使用でき る。乳濁液をゼラチンを含む水相から形成すると、ゼラチンは既知の方法による コアセルベート化(coacervation)によって溶液から沈殿でき、親水性物質含有疎 水性相の液滴の周辺に膜を形成する。親水性相を除くと、マイクロカプセルが残 る。この技術は公知であるが、本発明の調製物と組み合わせると特に有用である ことが分かった。 本発明の組成物を使用する一方法としては、通常の環境下では親油性の溶剤に 溶解しない物質の、ヒトを含む、哺乳動物への経口投与を目的とするものがある 。これは、ビタミン等の食事の補助剤の投与用にまたは生物学的な活性物質、特 にインスリンや成長ホルモン等のタンパク質及び糖タンパク質の投与用に使用さ れる。 さらなる用途としては、ヒトの食事の補助剤としてのみでなく農業や水産養殖 において、使用できるビタミン等の栄養物を、例えば上記した方法によって、カ プセルに入れるまたはマイクロカプセルに入れることも可能である。後者の一例 としてえびの幼虫の培養用の飼料の製造が挙げられる。 さらに、本組成物は、非経口投与用の薬剤または他の配合物、さらには局所的 な若しくは眼への使用のための配合物の調製に使用されてもよい。このような利 用に関しては、上記したような油溶液の乳濁液及び水相を使用することが好まし いことが多い。 多くの治療及び予防用の処置は、一定の若しくは遅延した放出を目的としてな される、または例えば、即座に放出することを目的とした成分を遅延した若しく は一定の放出を目的とした成分と共に含む等、2成分システムを伴うものである 。本発明の調製物は、その高い安定性によって、一定のまたは遅延した放出を目 的とした高分子の配合に特に有用である。 本発明の組成物のより長い寿命は製薬領域では特に好ましい。 油中親水性物質形の調製物は、フレーバーのマスキング(flavor masking)を目 的とした製薬または同様の工業において適用できる。このようなことは、多くの 薬剤は不快なフレーバーを有しており、患者、特に小児に不人気であるため、特 に問題となっている。 化粧品工業でもさらに使用することができ、この際、再度繰り返すが、親水性 化合物の疎水性調製物を化粧品配合物中に非常に容易に加えることができる。こ のようにして使用される高分子の例としては、ある種の湿分を与えるまたは酵素 の作用によるものが挙げられる。本発明はまた、皮膚科用のクリームやローショ ン中にコラーゲン等のタンパク質を取り込むためにも使用できる。 最後に、本発明は、例えば、非水の酵素による合成等、化学的なおよび生物学 的な合成分野において数多くの利用可能性を有するものである。 本発明を以下の実施例を参照しながらさらに説明する。 実施例1 以下のようにしてサケのカルシトニンを油相中に可溶化した。本実施 例及び他の実施例で使用されたすべての薬品は分析用または化学用であった。 クロロホルム/メタノール[2:1(v/v)]に溶解した精製した卵のホスフ ァチジルコリンをロータリーエバポレートして(rotary evaporate)乾燥フィルム を形成し、蒸留水を加えて脂質濃度を100mg/mlにした。窒素で完全にフ ラッシした後、小さな単層の小胞(SUV)の乳白色の分散液が得られるまで、 脂質を激しくボルテックスしさらに全体で5分間プローブソニケーション(probe sonication)することによって分散した。音波処理(ソニケーション(sonicatio n))段階中、容器を氷冷のスラリーバス(ice slurry bath)中に漬けて音波処理 を30秒バースト(burst)で行い、30秒の冷却間隔をあけた。SUVの懸濁液 を1000×gで10分間遠心し、凝集脂質をペレット化し、上清をデカンテー ションし、蒸留水で2倍希釈することによって、1ml当たり50mg濃度の脂 質を得た。 サケのカルシトニンの溶液を、5mgのタンパク質を1mlの蒸留水に溶解す ることによって調製し、澄んだ溶液を得た。等量(0.5ml)のタンパク質溶 液及び脂質分散液を一緒に10ml容の丸底の試験管中に加え、よく混ぜた。得 られた混合物を液体窒素中でシェルフリーズ(shell-freeze)して0.1mbar 未満の真空下でかつ−45℃の冷却器温度で一晩凍結乾燥した。 翌日、300mgのオレイン酸BPを凍結乾燥物に加え、緩やかに混合してす べての乾燥固体を油と接触させた。この混合物を、時々混合しながら、約1〜2 時間室温で放置し、その間にすべての固体は油中に取り込まれ、目視では透明な 澄んだ脂質の単相を形成した。 実施例2 100mg/ml濃度の大豆のホスファチジルコリンのSUVを、蒸 留水中で乾燥脂質をボルテックスし、実施例1と同様にして音波処理することに よって調製した。サケのカルシトニンの水溶液を10mg/mlで調製して0. 8gのアリコートを試験管に移した。1gのSUVを加え、内容物をシェルフリ ーズ(shell-freeze)し、一晩凍結乾燥した。1.2gの95%オレイン酸を凍結 乾燥物に加え、実施例1と同様にして分散を行った。6.7mgタンパク質/g オレイン酸を含む、カルシトニン調製物は完全に透明であった。 実施例3 アプロチニン含有凍結乾燥物を上記実施例2におけるサケのカルシトニンに関 して記載したのと同様の条件下で調製した後、実質的にすべての水は、結合して いても遊離していても、除去されたと考えられる条件下で、五酸化リンの入った デシケーター内で、4℃で5日間貯蔵した。300mgのオレイン酸を加えるこ とによって目視では明るい油相が得られたので、次のオレイン酸への分散は損な われなかった。 実施例4 蒸留水に溶解した100mg/mlの大豆のホスファチジルコリンのSUVを 実施例2と同様にして調製した。20mg/mlのサケのカルシトニン溶液を、 31.8mgを1.59gの蒸留水に溶解することによって調製し、0.67g の澄んだ溶液(13.4mgのタンパク質)を1.0gのSUV(100mgの PC)と試験管内で混合した。この混合物をシェルフリーズ(shell-freeze)し、 凍結乾燥した後、200mgのオレイン酸を用いる以外は実施例1と同様にして オレイン酸中に分散した。得られた澄んだ油相は1g当たり42.7mgのカル シトニンを含んでいた。 実施例5 100mgPC/ml濃度の卵のPCのSUVを実施例1と同様にし て調製した。10mg/mlのインスリン溶液を、やや高い濃度で水性の懸濁液 を調製し、使用するインスリン1g当たり20mgの割合で氷酢酸を加えた後、 十分量の水を加えて目的とするインスリン濃度を得ることによって作製した。1 5分間混合、放置した後、澄んだ溶液が形成された。試験管内の1.25mlの SUVに対して、1.25mlのインスリン溶液を添加し、この混合物をシェル フリーズし、一晩凍結乾燥した。翌日、0.252gのオレイン酸を加え、試験 管をボルテックスして凍結乾燥物を完全に「湿潤させた(wet)」。この調製物を 一晩放置して完全に分散させると、強く乳白光を発する、黄色の目視では澄んだ 分散液の外観を呈した。密閉チューブ内で窒素下室温で7週間貯蔵した後も、D PLC調製物の外観の明白な変化(沈降等)はなかった。 実施例6 SUVを、1g当たり100mgの大豆のホスファチジルコリンを用いて実施 例2と同様にして調製し、インスリン溶液を実施例2と同様にして調製した。5 0mgのSUV(5mgのPC)及び47mgのインスリン溶液(0.47mg タンパク質)を小さなガラス製のバイアルに入れ、凍結し、凍結乾燥し、100 mgのジオレイン(diolein)に分散した。初期の粒状の分散液は2時間後に透明 になった。 実施例7 乾燥形態を有する、95%純度の卵のホスファチジルコリンを、ボルテックス することによって直接蒸留水中に分散させて、100mg/gのリン脂質濃度の 多層の小胞の懸濁液を得た。この材料を、製造社の支持に従って、エマルシフレ ックス(商標)(EmulsiFlexTM)装置で20,000psiの圧力で3回押し出し た。得られた乳白色の分散液を蒸留水で50mg/mlにまで希釈し、窒素でフ ラッシし、必要になるまで4℃で貯蔵した。30mgのサケのカルシトニンを、 30mgのアプロ チニンと共に、6mlの蒸留中に一緒に溶かし、39.6mgの上記で調製した リン脂質の分散液と混合した。この混合物を適当な大きさのアリコートに分け、 シェルフリーズし、凍結乾燥した後、全量で47.52gのグリセロールモノオ レエートBP(glycerol mono-oleate BP)(40℃に加温することによって溶融 する)を加え、実施例1と同様にして混合することによって、DPLCの目視で は澄んだ乳白色の分散液を得た。 実施例8 合成ジパルミチルホスファチジルコリン(dipalmityl phosphatidyl choline) をクロロホルム/メタノール[2:1(v/v)]の混合溶剤中に溶解し、ロータ リーエバポレートして(rotary evaporate)、薄膜を形成した。乾燥脂質を30m g/mlの濃度で蒸留水中に分散し、音波処理することによってSUVの乳白色 の分散液を形成した。この方法は、温度を約45℃、即ち脂質の転移温度を超え た温度、に維持すること以外は通常実施例1と同様であった。10mg/mlの インスリン溶液を実施例4と同様にして調製し、0.14mlのアリコート(1 .4mgのタンパク質)を0.5gのSUVのアリコート(15mgのDPPC )と共に小さなチューブに移した。この混合物をシェルフリーズし、凍結乾燥し 、得られた凍結乾燥物を300mgのオレイン酸中に分散することによって、タ ンパク質の澄んだ「溶液」を得た。比較実験では、凍結乾燥物を分散する際に転 移温度を超えて作業する必要はなかったことが示された。 実施例9 水に溶かした卵のリゾホスファチジルコリンのミセル溶液を36mg/mlの 濃度で調製し、0.137mlを小さなチューブに移した。10mg/mlのイ ンスリン溶液を実施例4と同様にして調製し、0.1 37mlを上記チューブに移した。このチューブの内容物をシェルフリーズし、 凍結乾燥した後、0.3gのオレイン酸と混合して、1gのオレイン酸当たり4 .6mgインスリンを含み、600nmの吸光度が0.023である透明な分散 液を製造した。 実施例10 100mg/mlの大豆のホスファチジルコリンのSUVを実施例2と同様に して調製し、10mg/mlのインスリン溶液を実施例4と同様にして調製した 。5本のチューブのそれぞれに、0.1mlのインスリン(1mgのタンパク質 )、さらには0.3mgのSUV(30mgのPC)を添加し、この混合物をシ ェルフリーズし、一晩凍結乾燥した。得られた凍結乾燥物を、300mgの一連 の分画ヤシ油、即ち、ミグリオール(Miglyol)810、812、818、829 及び840の一つ中にそれぞれ分散した。(「ミグリオール(Miglyol)」という 言葉は商標である。)ミグリオール(Miglyol)829を加えた調製物以外のすべ ての調製物は素早く分散して乳白色の「溶液」を形成したが、ミグリオール(Mig lyol)829を加えた調製物は濃厚で不透明なゲルを形成した。この分散液は放 置すると徐々に澄んできて、翌日にはミグリオール812、818及び840は 完全に透明になり、ミグリオール810はやや乳白色になった。ミグリオール8 29は濁ったゲルのままであった。 実施例11 大豆のホスファチジルコリンのSUVを実施例2と同様にして調製し、サケの カルシトニン溶液を10mg/mlで調製した。100μlのカルシトニン溶液 (1mgのタンパク質)及び300mgのSUV(30mgのPC)を6本の小 試験管の各々に加え、内容物をシェルフリーズし、凍結乾燥した。5個の凍結乾 燥物の各々に、300mgのミグリオール810、812、818、829また は840を加え、300mg の中鎖のトリグリセリド(MCT)油を6番目の試験管に加えた。混合後は、す べての調製物は乳白色または濁っていたが、放置すると徐々に透明になった。翌 朝、ミグリオール810及び840の分散液は濁っており、MCT油及びミグリ オール812の分散液は乳白色であり、ミグリオール818及び829の分散液 は完全に透明であった。緩やかに加温すると、乳白色及び濁った分散液は透明に なったが、室温に一晩放置すると元の形態に戻った。 実施例12 10mg/mlのカンジダ シリンデリカエ(Candida cylindericae)のリパー ゼ水溶液を調製すると共に、100mg/mlの大豆のホスファチジルコリンの SUVを調製した(実施例2を参照)。リパーゼー溶液の50μlのアリコート (0.5mgのタンパク質)を数個の小試験管に加え、さらに100μlのSU V(10mgのPC)を各々に添加した。この混合物を素早く凍結し、凍結乾燥 し、窒素でフラッシした後、パラフィルムで密閉した後フリーザーで貯蔵した。 これらの凍結乾燥物の一つを融解し、0.44gのリノレン酸と混合したところ 、30分後に完全に透明なDPLCの分散液を形成した。0.1gのコレステロ ールを油に溶解し、チューブを窒素でフラッシし、パラフィルムで密閉し、37 ℃の恒温器に移した。2日後、この混合物を逆相薄層クロマトグラフィーで分析 したところ、初期の反応体に加えて、コレステロールリノレエート(cholesterol linoleate)の標準物と一致するRf値のスポットを示した。これより、油相内 で可溶化した酵素は触媒上活性を有することが示される。この合成エステル化反 応は、リパーゼ作用に一般的に関連した通常の加水分解プロセスとは反対である 。 実施例13 100mg/mlの大豆のホスファチジルコリンのSUVを実施例2 と同様にして調製した。2個の0.15mlのアリコート(15mgのPC)を 小試験管に分散し、3mg/mlのマッシュルームのチロシナーゼの水溶液0. 33gを各試験管に添加した。この内容物をシェルフリーズし、凍結乾燥した。 1つの凍結乾燥物には0.3gのオレイン酸を加え、他方には0.3gのMCT 油を加えた。その後、これらの試験管をボルテックスにより混合した。MCT調 製物は45分後に透明な茶色の分散液を形成したが、オレイン酸調製物は2時間 かかった。 これらの分散液を、2つの別の酵素用基質、即ち、カテコール及びチロシンに 対して試験し、結果を何も含まないフリーの酵素水溶液で得られた結果と比較し た。各反応をプロリンの存在かで行った。フリーの酵素を用いた場合には、各基 質は徐々に濃く着色した顔料になっていった。しかしながら、DPLC分散液の 存在下では、カテコールを用いた場合には顔料の形成が起こったが、チロシンで は起こらなかった。色の純度はMCT油よりもオレイン酸調製物を用いた方が少 なかったが、これは酵素活性の低いpHの効果によるものであると考えられる。 同様のパターンの基質の変換が、油相がボルテックスによって一時的に水相内で 乳化した際に見られた。しかしながら、乳化がトリトンX100(商標)(Trito n X100TM)の存在下で行われた際には、顔料の形成が両方の基質で起こった。 観察された挙動に関する説明としては、カテコールは油中で分配してカプセル に入れられた酵素に接近しやすくなれるが、チロシンは水相に閉じ込められるこ とが挙げられる。カテコールへの酵素作用によるキノン生成物は水相に分配され プロリンと相互作用して着色生成物を形成する。本実験によって、酵素は油内で 活性形態でカプセル内に入れられ、分散中には水相中に放出しないことが示され る。しかしながら、トリトンX100(商標)(Triton X100TM)等の界面活性 剤を加えると、酵素 は放出され、どちらの基質にも作用しない。 実施例14 平均粒子径が30nmのコロイド金を調製し、ウシのアルブミンを0.001 %加えることによって安定化した。0.2gのワインレッドの金ゾルを、実施例 1と同様にして調製された、100mg/mlの濃度の0.2gの卵のホスファ チジルコリンのSUVと共に小さな管に秤量した。この混合物をシェルフリーズ し、凍結乾燥した後、0.3gのオレイン酸と混合した。時々振盪しながら約2 時間たった後、分散液は完全に透明になり、元の水性金ゾルによく似た赤色に着 色した油相を形成した。 実施例15 1mgのペプチド抗生物質である、ナイシン(Nisin)を0.2gの実施例14 で使用したのと同様の卵のホスファチジルコリンのSUVと混合し、同様にして 処理した。透明な結晶分散液が2時間以内に形成された。 実施例16 チロシナーゼを実施例13と同様にしてオレイン酸に加えた。この分散液1( 重量)部を、50℃に加温された4部の20%ゼラチン水溶液に添加し、ボルテ ックスにより素早く混合した後、小さなビーカーに移しマグネチックスターラー を用いて混合し続けた。2部の20%硫酸ナトリウム水溶液を均一に滴下し、さ らに混合物を15℃で40部の7%ゼラチン水溶液中に注ぎ、後者はマグネチッ クスターラーで攪拌した。さらに1分間混合し続けた後、得られたゼラチンマイ クロカプセルの一部について、基質としてカテコール及びチロシンを用いて酵素 活性を調べた。実施例13と同様、カテコールでは色素の形成が起こったがチロ シンでは起こらなかったことから、酵素/脂質複合体は油のマイクロカ プセル化(microencapsulation)中油相内にそのまま残っていたことが示された。 実施例17 10mgのシトクロムC、ヘモグロビン及びFITC−デキストランをそれぞ れ1mlの蒸留水に溶かした。4.4mgのRNA(トルラ属の(Torula)酵母か ら抽出)を1mlのリン酸緩衝溶液中に溶解した。2×50μlの各々の溶液を 新しいガラス製のチューブ中に分散し、上記溶液のうち一つに、40mg/ml の卵黄のレシチン(PC)濃度で実施例1と同様にして調製されたSUVを25 0μl添加した。 2本のチューブを、上記と同様にして、シェルフリーズし、一晩凍結乾燥した 。翌日、300μlのオレイン酸を各チューブに加えた。これらのサンプルを、 完全な分散液が得られるまで、1時間時々ボルテックスしながら室温で放置し続 けた。油を一晩放置した。PCを含まないで調製されたサンプルの濁度はPCを 含むものより大きかった。 翌日、沈殿物がPCを含まないで調製されたサンプル中に生じた。サンプルを かきまぜずに、各サンプルの上澄150μlを抜き、抜かれたサンプル、および 混合した後の、残ったサンプルの吸光度を測定した;これらの2つの読取結果の 比較を、PCを含む及び含まないサンプルの沈降度(%)を算出して行った(測 定誤差は±5%)。以下の値が得られた。 実施例18 タンパク質溶液が酢酸アンモニウム(10mg/ml)に溶かした10mg/ ml濃度のフェリチンまたは西洋ワサビのペルオキシダーゼ(HRPO)から構 成され、SUVが酢酸アンモニウム(10mg/ml)に溶かした50mg/m l濃度の卵黄のホスファチジルコリンから構成されること以外は実施例1と同様 にして行った。凍結乾燥しオレイン酸中に分散した後、目視では透明な溶液が得 られた(しかしながら、フェリチン溶液はやや乳白色を呈し、強く着色していた )。 HRPO溶液を2つに等しく分け、一方を、繰り返し+4℃にまで冷却してそ の度にオレイン酸を固化した後室温に戻すことによる凍結融解を5回行った。目 視による透明度は、凍結融解したサンプルと何もしなかったサンプルとの間で相 違はなかった。 実施例19 以下のような上記したのとは異なる方法を用いて、油相にインスリンを可溶化 した。調製を、様々な量のホスファチジルコリン(PC)を用いて数回平行して 行った。 100mgのインスリンをボルテックスしながら2mlの氷酢酸に溶解した。 500mgのPCをボルテックスしながら5mlの氷酢酸に溶解した。5個のガ ラス製の2ml容のスクリューキャップ付きのバイア ルの各々に、100μlのインスリン溶液を分散した。様々な量(100、20 0、300、400、500μl)のPC溶液を各バイアルに分散して内容物を よく混合した。 これらの溶液をボルテックスしながら窒素気流下で蒸発乾固させた後、残った 溶剤を一晩凍結乾燥器で真空中(8×10-2mbar)で室温で除去した。次に 日、300μlのオレイン酸を各バイアルに加え、バイアルの内容物をさらに2 4時間オービタルシェーカーで緩やかに混合した。 自動プレートリーダ(automated plate reader)を用いて、各溶液150μlの 吸光度を450nmで測定した。結果は以下の通りであった: #5が濁っていて光を強く散乱する以外は、得られた溶液はすべて目視では透 明に見えた。 実施例20 インスリン/スフィンゴミエリン/オレイン酸の重量比を5/50/200に なるようにしてウシ脳のスフィンゴミエリンをホスファチジルコリンの代わりに 用いる以外は実施例19と同様の方法を用いた。1時間油と乾燥固体を混合する と完全に透明な溶液が得られた。室温で数日間放置し続けると、固体状の不透明 なゲルが形成され、これを37℃に 加温すると再度透明な溶液になった。 実施例21 タンパク質溶液が蒸留水に10mg/mlの濃度で西洋ワサビのペルオキシダ ーゼ(HRPO)から構成され、SUVが卵黄のホスファチジルコリンから構成 され50mg/mlの濃度で実施例7で記載されたエマルシフレックス(商標) (EmulsiflexTM)法を用いて調製された以外は、実施例1と同様の操作を行った 。凍結乾燥後、固体材料をフィトールまたはグリセロールモノオレエートのいず れかに分散した。どの場合においても目視では透明な溶液が得られた。 実施例22 小麦胚tRNAを5mg/mlの濃度で蒸留水中に溶かし、この溶液の50μ lのアリコートを、蒸留水中に50mg/mlの濃度で溶解した大豆のPCから なるSUV 100μlまたは50μlと混合した。tRNAに対するPCの割 合はそれぞれ20:1及び10:1であった。この混合物を−20℃で凍結し、 凍結乾燥して、乾燥白色ケークを得た。100μlのオレイン酸を加えた後、オ ービタルシェーカーで緩やかに混合することによって、650nmにおけるOD の読取により示されるように、20:1のPC:RNAの割合では肉眼では透明 な溶液が得られたが、10:1のPC:RNAの割合、またはPCが存在しない tRNAでは、肉眼では不透明な濁った懸濁液が得られた。 実施例23 アプロチニンを10mg/mlの濃度で蒸留水に溶解した。ヘキサデ シルホスホコリン(HDPoC)を100mg/mlの濃度で蒸留水に溶解した 。100μlのアプロチニン溶液のアリコートに、0から10、20、30、4 0から50μlの範囲の容積のHDPoCを加えた。この混合物を−20℃で凍 結し、一晩凍結乾燥した。翌日、100μlのオレイン酸を各サンプルに加え、 オービタルシェーカーで室温で1時間振盪した。650nmにおけるODの読取 により示されるように、脂質:タンパク質の割合が4:1及び5:1では肉眼で は透明な溶液が得られた。 実施例24 4mgのペルオキシダーゼを4mlの蒸留水に溶解し、100μlのアリコー トをガラス製のスクリューキャップ付きの2ml容のバイアルに分散した。10 0μlの音波処理したDMPC(ジミリストイルホスファチジルコリン、蒸留水 において100mg/ml)を各バイアルに加え、よく混合して凍結乾燥した。 この混合物を完全に乾燥した際に、100μlのt−ブタノール単独であるい は3mg/10mlの濃度で溶液中にOPD(オルトフェニレンジアミン)を含 む100μlのt−ブタノールを各バイアルに加えることによって、タンパク質 /脂質の複合体を分散した。コントロールは、t−ブタノール±OPDを空のあ るいは酵素の不存在下でDMPCを含むチューブに加えることによって調製した 。2連の各組合わせを作製し、片方のチューブには10μlのクメンヒドロペル オキシド基質を混合しながら加えた。30分間室温で放置した後、各サンプルの 光学濃度をマ イクロプレートリーダー(microplate reader)で450nmで読み取った。バッ クグラウンドを引いた後に得られた結果を表に示す。 有機溶剤中のクメンヒドロペルオキシドの存在下での OPDに関するペルオキシダーゼの作用 実施例25 オクチルグリコシド(octyl glycoside)を蒸留水に溶解し、マイクロプレート のウェル中に分散することによって、1ウェル当たり以下の量の両親媒性物質を 得た:0、0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、5、7.5及び10mg 。アプロチニンを5mg/mlの濃度で蒸留水に溶かし、0.5mgのタンパク 質を含む、100μlを上記した各ウェル中に分散した。プレートをよく混合し 、−20℃で凍結し、一晩凍結乾燥した。翌日、100μlのオレイン酸を各ウ ェルに加えた。このプレートを室温で振盪し、プレートリーダーを用いて間隔を あけて550nmでの光学濃度を測定した。低い吸光度の値によって、散乱は低 いレベルであることが示され、これは油中にタンパク質が効率的に分散している ことに相当するものである。 上記した方法を用いることによって、オクチルグルコシドの添加によるオレイ ン酸によるアプロチニンの分散液を補助する両親媒性物質としての作用効果が示 される。結果を、オレイン酸添加後の様々な時間におけるオクチルグルコシド濃 度(一定のタンパク質濃度における)の機能 としての光学濃度として表わすが、表及び添付図面に示す。 実施例26 10mgのメラニンを1mlの蒸留水に加え、水酸化アンモニウム溶液でpH を上げた後溶解した。50μlの上記濃縮溶液を、950μlの蒸留水に加える ことによって20倍に希釈した。マイクロプレートの7ウェル 2列に、0、1 2.5、25、37.5、及び50μlの希釈溶液、さらには、12.5及び2 5μlの濃縮溶液を加えた。1列目の各ウェル中に、100mg/mlの濃度で 冷却しながら10分間音波処理することによって調製された大豆のホスファチジ ルコリン分散液100μlを添加した。他方の列は何等操作を行わなかった。こ のプレートをよく混合し、−20℃で凍結して一晩凍結乾燥した。翌日、メラニ ン/脂質の複合体を含む列のウェルには100μlのM818を加え、メラニン のみを含む列のウェルには100μlの蒸留水を加えた。すべ ての溶液が、これらは赤茶色に着色したが、完全に透明になった後、600nm における光学濃度を全濃度のメラニンに関して測定した。表及び添付図面より、 上記濃度範囲はベール−ランバートの法則に従い(即ち、応答曲線が直線である )、メラニンの挙動は油及び水溶液両方に関して一致することが示される。ホス ファチジルコリンの不存在下で音波処理によってM818中に分散されたメラニ ンは黒い分散液となり、これは遠心によって沈降させると透明な上清が得られる 。このような変化は、M818に分散したメラニン/脂質の複合体を遠心した後 には、観察されなかった。 600nmにおける測定 実施例27 大豆のホスファチジルコリンの分散液を、冷却しながら蒸留水中で100mg /mlの濃度で10分間プローブソニケーション(probe sonication)によって調 製した。1mlの上記懸濁液をガラス製の容器に分散し、660μlの硫酸ネオ マイシンの溶液(蒸留水において5mg/ml)を加えた。混合後、チューブの 内容物を液体窒素でシェルフリーズ し、一晩凍結乾燥した。翌日、1gのミグリオール818を加え、容器を窒素で フラッシし、よく密閉し、室温で一晩放置した。肉眼では透明な溶液を得た。 実施例28 バソプレシンを硫酸ネオマイシンの代わりに使用する以外は、実施例27と同 様の操作を用いた。 実施例29 5−フルオロウラシルを硫酸ネオマイシンの代わりに使用する以外は、実施例 27と同様の操作を用いた。 実施例30 5−フルオロデオキシウリジン(5-Fluoro deoxyuridine)を硫酸ネオマイシン の代わりに使用する以外は、実施例27と同様の操作を用いた。 実施例31 0.55mlのリボヌクレアーゼ溶液(10mgのRNAase/mlを含む )を実施例2と同様にして調製された大豆のPCのSUV1.6mlと混合し、 液体窒素中でシェルフリーズし、一晩凍結乾燥した。凍結乾燥物を1.6gのミ グリオール818と混合し、ボルテックスし、放置した。数時間後、透明な分散 液が形成された。 実施例32 40μlの水溶液に溶かした32μgのプラスミドDNAに、40μlの0. 2mMのスペルミン溶液を加えた;この調製物を混合し、15分間放置し、DN Aを濃縮した。大豆のPCのSUVを、50mgのPC/gを含む以外は実施例 2と同様して調製し、40μlをDNA/スペルミン混合物に添加した。この調 製物を凍結し、一晩凍結乾燥し、100μlのミグリオール818を得られた凍 結乾燥物に添加した。この調製物を1時間かけて分散すると、透明な分散液が得 られた。 実施例33 3本の小試験管を2列並べた。第一列の各試験管には、実施例5と同様にして 調製した、57μlの10mgインスリン/mlを含む溶液を加えた。第二列の 各試験管には、0.2mlの0.267mMのカルボキシフルオレセイン(carbo xyfluorescein)(CF)を加えた。100mg PC/mlを含む大豆のPCの SUVを実施例2と同様にして調製し、0.2mlを各試験管に加えた。これら の試験管の内容物を混合し、シェルフリーズし、一晩凍結乾燥した。各々が2% (wt/wt)のオレイン酸を含む、高融点のトリグリセリドであるトリパルミ チン(TP)、トリヘプタデカノイン(triheptadecanoin)(TH)及びトリステ アリン(TS)の溶融液を、適当な成分を一緒に加え、液化が起こるまで78℃ に加熱した後短期間ボルテックスすることによって調製した。凍結乾燥物をオー ブンの中で同温度に加熱した。インスリン含有凍結乾燥物の試験管番号1、2及 び3に150mgのTP、TH及びTS−含有溶融液をそれぞれ加えた。CF含 有凍結乾燥物の試験管番号1、2及び3に100mgの溶融液を同様の順で加え た。それぞれを添加した後、試験管にキャップをして短期間ボルテックスした後 、オーブン中に戻した。数分後、すべてのCF分散液は完全に透明であった。イ ンスリン調製物は1から2時間で透明になり、ほとんど透明な分散液を形成した 。 実施例34 0.3mgのグルコース(1.5mg/mlを含む溶液由来)及び6mgの大 豆のPC(実施例2と同様にして調製されたSUV由来)を各々含む、一連の凍 結乾燥物を調製した。3個の凍結乾燥物に、300mgのオクタノール、オレイ ン酸及びミグリオール818をそれぞれ添加した。オクタノール調製物は数分間 で分散し、オレイン酸及びミグリオール調製物は2から3時間で分散し、透明な 分散液を形成した。 実施例35 0.8mlの25mMの塩化カルシウム及び0.8mlの大豆のPCのSUV (実施例2と同様にして調製)由来の凍結乾燥物を調製した。1つの凍結乾燥物 には、500mgのミグリオール818を加え、他方には、500mgのオレイ ン酸を加えた。オレイン酸調製物は数時間後に完全に透明な分散液を形成し、ミ グリオール調製物は一晩放置後に完全に透明な分散液を形成した。 実施例36 別個の小さなガラス製のバイアルに、それぞれ10mg/mlを含む溶液10 0μlの形態を有する、1mgのアプロチニン及び1mgのインスリンを添加し た。インスリン溶液は実施例5と同様にして調製した。次に、各バイアルに、0 .2mlのAOT(10%(w/v)水溶液として供給)を加えた。この混合物 をシェルフリーズし、一晩凍結乾燥し、200mgのオクタノールを各々に添加 した。アプロチニン調製物は直ぐに透明になったが、24時間後には乳白色の分 散液を形成した。インスリン調製物はより遅く分散したが、一晩放置した後は透 明であった。 実施例37 0.8mgのムコール メヒイ(Mucor mehii)のリパーゼを含む20μlのリ パーゼ溶液を2本のガラス製の小バイアルに各々添加した。一つのバイアルには 36mgのリゾPC/mlを含むミセル溶液89μlを加え、他方には実施例2 と同様にして調製した大豆のPCのSUV96μlを加えた。各バイアルの内容 物を混合し、液体窒素中で凍結し、一晩凍結乾燥した。各凍結乾燥物に、88m gのコレステロール/g及び1mgのα−トコフェノール/gを含む500mg のリノレン酸を添加した。これらのバイアルを窒素でフラッシし、密閉し、2時 間ローラーミキサーに移すと、それまでにはそれぞれ透明な分散液を形成した。 次に、バイアルを加熱ブロック(heating block)中で50℃で一晩インキュベー トした。これらの混合物を、適当なコントロールと共に、薄層クロマトグラフィ ーによって分析したところ、コレステロールリノレエート(cholesterol linolea te)が各調製物中で生合成されていたことが分かった。 これより、本発明は、親油性の溶液中に親水性物質を導入する方法および様々 な多くの用途のある多能な生成物を提供するものであることが分かる。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年11月29日 【補正内容】 25.親水性物質部分が両親媒性分子に囲まれ、両親媒性分子の親水性のヘッド グループが親水性物質の方に向いており、かつ両親媒性分子と親水性物質との間 には化学的な相互作用が存在しないことを特徴とする、疎水性溶剤における親水 性物質及び両親媒性物質からなる単相の疎水性調製物。 26.親水性物質と会合する、胆汁酸塩、薬剤またはビタミン類等の小さい分子 からさらになる、請求の範囲第24または25項に記載の調製物。 27.アレイが水をアレイに添加した際にリポソームを形成できないものである 際に、両親媒性分子の親水性のヘッドグループが親水性物質部分の方を向き、か つ両親媒性物質と親水性物質との間には化学的な相互作用が存在しないことを特 徴とする、両親媒性分子及び親水性物質からなるアレイ。 28.疎水性相が請求の範囲第24から27項のいずれかに記載の調製物からな る、親水性相及び疎水性相らなる2相組成物。 29.該疎水性相が連続した親水性相中に分散する、請求の範囲第28項に記載 の組成物。 30.乳濁液である、請求の範囲第28または29項に記載の組成物。 【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年11月23日 【補正内容】 11.親水性溶剤が水である、請求の範囲第10項に記載の方法。 12.両親媒性物質の集合体がミセル、単層の小胞、例えば単層の小胞、多層の 小胞または渦巻形のシリンダー等の管状構造物、六角形相、立方形相またはミエ リン型構造物からなる、請求の範囲第10または11項に記載の方法。 13.親水性物質に対する両親媒性物質の重量比が1:1〜100:1である、 請求の範囲第10から12項のいずれかに記載の方法。 14.該親水性溶剤は凍結乾燥によって除去される、請求の範囲第10から13 項のいずれかに記載の方法。 15.親水性物質/両親媒性物質のアレイが、共通の溶剤に高分子化合物及び両 親媒性物質を一緒に可溶化し、さらに該共通の溶剤を除去することによって形成 される、請求の範囲第1から10項のいずれかに記載の方法。 16.液状媒質中で親水性物質及び両親媒性物質を会合し、さらに該液状媒質を 除去することからなる、親水性物質/両親媒性物質のアレイの調製方法。 17.該共通の溶剤がジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、または氷 酢酸である、請求の範囲第15または16項に記載の方法。 18.該溶剤が窒素気流下で乾燥することによって除去される、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE ,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK, LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,MW,N L,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SI,SK,TJ,TT,UA,US,UZ,VN (72)発明者 カービー,クリストファー ジョン イギリス国,バークシャイアー アールジ ー11 2ワイエル,ウォーキングハム,オ ックスフォード ロード 95

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.以下よりなる、疎水性溶剤において、親水性物質からなる単相の疎水性調製 物の調製方法: (i)液状媒質中で親水性物質と両親媒性物質とを会合する; (ii)液状媒質を除去し、両親媒性物質と親水性物質との間には化学的な相 互作用は存在せずに、親水性のヘッドグループが親水性物質の方に向いた両親媒 性分子のアレイを残す;および (iii)親水性物質/両親媒性物質のアレイの周りに疎水性溶剤を供給する 。 2.該親水性物質が高分子、小さな有機若しくは無機分子またはコロイド物質で ある、請求の範囲第1項に記載の方法。 3.該高分子がタンパク質、糖タンパク質、オリゴ−若しくはポリ核酸、多糖ま たはこれらの超分子集合体である、請求の範囲第2項に記載の方法。 4.該タンパク質がインスリン、カルシトニン、ヘモグロビン、シトクロムC、 西洋ワサビのペルオキシダーゼ、アプロチニン、マッシュルームのチロシナーゼ 、エリトロポエチン、ソマトトロピン、成長ホルモン、成長ホルモン放出因子、 ガラニン、ウロキナーゼ、因子IX、組織プラスミノーゲン活性化因子、スーパ ーオキシドジスムターゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ、フェリチン、インタ ーフェロン、因子VIIIまたはこれらの断片である、請求の範囲第3項に記載 の方法。 5.該両親媒性物質がリン脂質である、請求の範囲第1から4項のいずれかに記 載の方法。 6.該リン脂質がホスファチジルコリンのヘッドグループを有する、請求の範囲 第5項に記載の方法。 7.該リン脂質がホスファチジルコリン(PC)、リゾ−ホスファチジルコリン (lyso−PC)、スフィンゴミエリン、ヘキサデシルホスホコリン等の上記 いずれかの誘導体またはホスホリルコリンを含む両親媒性ポリマーである、請求 の範囲第6項に記載の方法。 8.該疎水性溶剤が長鎖の脂肪酸、中鎖のアルコール、枝分れ長鎖アルコール、 モノグリセリド、ジグリセリドまたは中鎖のトリグリセリドからなる、請求の範 囲第1から7項のいずれかに記載の方法。 9.該両親媒性物質がPCからなり該疎水性溶剤がトリグリセリドからなるまた は該両親媒性物質がlyso−PCからなり該疎水性溶剤がオレイン酸からなる 、請求の範囲第1から8項のいずれかに記載の方法。 10.親水性物質/両親媒性物質のアレイが、親水性溶剤中で高分子または化合 物を両親媒性物質の分散液と混合し、親水性溶剤を除去することによって形成さ れる、請求の範囲第1から9項のいずれかに記載の方法。 11.親水性溶剤が水である、請求の範囲第10項に記載の方法。 12.両親媒性物質の集合体がミセル、単層の小胞、例えば単層の小胞、多層の 小胞または渦巻形のシリンダー等の管状構造物、六角形相、立方形相またはミエ リン型構造物からなる、請求の範囲第10または11項に記載の方法。 13.親水性物質に対する両親媒性物質の重量比が1:1〜100:1である、 請求の範囲第10から12項のいずれかに記載の方法。 14.該親水性溶剤は凍結乾燥によって除去される、請求の範囲第10から13 項のいずれかに記載の方法。 15.親水性物質/両親媒性物質のアレイが、共通の溶剤に高分子化合物及び両 親媒性物質を一緒に可溶化し、さらに該共通の溶剤を除去することによって形成 される、請求の範囲第1から10項のいずれかに記載 の方法。 16.共通の溶剤中に親水性物質及び両親媒性物質を一緒に可溶化し、さらに該 共通の溶剤を除去することからなる、親水性物質/両親媒性物質のアレイの調製 方法。 17.該共通の溶剤がジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、まはた氷 酢酸である、請求の範囲第15または16項に記載の方法。 18.該溶剤が窒素気流下で乾燥することによって除去される、請求の範囲第1 5から17項のいずれかに記載の方法。 19.親水性物質/両親媒性物質のアレイが、疎水性溶剤中に溶解した両親媒性 物質の溶液を親水性溶剤中に溶解した親水性物質の溶液を用いて乳化して乳濁液 を得、さらに該疎水性溶剤を除去することによって形成される、請求の範囲第1 から9項のいずれかに記載の方法。 20.疎水性溶剤中に溶解した両親媒性物質の溶液を親水性溶剤中に溶解した親 水性物質の溶液を用いて乳化して乳濁液を得、さらに該疎水性溶剤を除去するこ とからなる、親水性物質/両親媒性物質のアレイの調製方法。 21.親水性物質に対する両親媒性物質の重量比が約1:1〜50:1である、 請求の範囲第15から20項のいずれかに記載の方法。 22.該乳濁液が油中水滴形乳濁液である、請求の範囲第20または21項に記 載の方法。 23.該疎水性溶剤がジエチルエーテル等の低沸点の有機溶剤である、請求の範 囲第20または21項に記載の方法。 24.請求の範囲第1から23項のいずれかに記載の方法によって得られる、疎 水性溶剤における親水性物質の単相の疎水性調製物。 25.親水性物質部分が両親媒性分子に囲まれ、両親媒性分子の親水性のヘッド グループが親水性物質の方に向いており、かつ両親媒性分子と 親水性物質との間には化学的な相互作用が存在しないことを特徴とする、疎水性 溶剤における親水性物質及び両親媒性物質からなる単相の疎水性調製物。 26.親水性物質と会合する、胆汁酸塩、薬剤またはビタミン類等の小さい分子 からさらになる、請求の範囲第24または25項に記載の調製物。 27.両親媒性物質が水をアレイに添加した際にリポソームを形成できないもの である際に、両親媒性分子の親水性のヘッドグループが親水性物質部分の方を向 き、かつ両親媒性物質と親水性物質との間には化学的な相互作用が存在しないこ とを特徴とする、両親媒性分子及び親水性物質からなるアレイ。 28.疎水性相が請求の範囲第24から27項のいずれかに記載の調製物からな る、親水性相及び疎水性相らなる2相組成物。 29.該疎水性相が連続した親水性相中に分散する、請求の範囲第28項に記載 の組成物。 30.乳濁液である、請求の範囲第28または29項に記載の組成物。
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