JPH1152580A - 平版印刷版 - Google Patents

平版印刷版

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JPH1152580A
JPH1152580A JP21221897A JP21221897A JPH1152580A JP H1152580 A JPH1152580 A JP H1152580A JP 21221897 A JP21221897 A JP 21221897A JP 21221897 A JP21221897 A JP 21221897A JP H1152580 A JPH1152580 A JP H1152580A
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JP
Japan
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water
swelling layer
hydrophilic
printing plate
hydrophilic swelling
Prior art date
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Pending
Application number
JP21221897A
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English (en)
Inventor
Shingo Aoki
新悟 青木
Koichi Fujimaru
浩一 藤丸
Kenichi Tabata
憲一 田畑
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】インキ反発性に優れ、湿し水許容幅が広く、イ
ンキ着肉性の高い、さらに印刷耐久性に優れた平版印刷
版を提供する。 【解決手段】親水性膨潤層を備えた平版印刷版であっ
て、その親水性膨潤層が親水化処理を施された酸化チタ
ンを含有する平版印刷版。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は平版印刷版に関する
ものであり、不感脂化処理を行なうことなく高いインキ
反発性を有し、湿し水のコントロール幅が広い新規な平
版印刷版に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、平版印刷に供する版としては、親
水化処理されたアルミニウム基板上に親油性の感光層を
塗布し、フォトリソグラフィの技術により画線部には感
光層が残存し、非画線部にはアルミニウム基板表面が露
出し、表面に湿し水層を形成しインキを反発することを
利用してインキ画像を形成する水ありPS版と、湿し水
の代わりにシリコーンゴム層をインキ反発層として用い
る水なしPS版、いわゆる水なし平版が知られている。
【0003】水ありPS版は実用上優れた印刷版で、支
持体に通常砂目立てされたアルミニウムが用いられ、さ
らに必要に応じてこの砂目の表面を陽極酸化するなどの
処理が施され、湿し水の保水性の向上と感光層に対する
接着性が補強されている。またアルミニウム表面は、感
光層の保存安定性を得るために、フッ化ジルコニウムや
ケイ酸ナトリウムなどの化学処理が施される場合が一般
的である。
【0004】この水ありPS版は、耐刷性や画像再現性
などの優れた印刷特性から広く使用されているが、その
一方で、水ありPS版は上記のように製造工程が複雑で
あり、その簡略化が望まれている。
【0005】また、水ありPS版の簡便な形態として、
紙などの支持体上にトナーなどの画像受理層を有し、電
子写真技術を用いて画像形成し、非画像部をエッチ液な
どで不感脂化処理して画像受理層をインキ反発層に変換
させて使用する直描型平版印刷原版が広く実用に供され
ている。具体的には、耐水性支持体上に水溶性バインダ
ポリマ、無機顔料、耐水化剤等からなる画像受理層を設
けたものが一般的で、刊行物として米国特許第2532
865号明細書、特公昭40−23581号公報、特開
昭48−9802号公報、特開昭57−205196号
公報、特開昭60−2309号公報、特開昭57−17
91号公報、特開昭57−15998号公報、特開昭5
7−96900号公報、特開昭57−205196号公
報、特開昭63−166590号公報、特開昭63−1
66591号公報、特開昭63−317388号公報、
特開平1−114488号公報および特開平4−367
868号公報などが挙げられる。これらの直描型平版印
刷原版は、インキ反撥層に変換させる画像受理層とし
て、PVA、澱粉、ヒドロキシエチルセルロース、カゼ
イン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、酢酸ビニルー
クロトン酸共重合体およびスチレンーマレイン酸共重合
体などのような不感脂化処理する以前から親水性を示す
水溶性バインダポリマ、アクリル系樹脂エマルジョン等
の水分散性ポリマ、シリカや炭酸カルシウム等のような
無機顔料、およびメラミン・ホルムアルデヒド樹脂縮合
物のような耐水化剤で構成されているものが提案されて
いる。
【0006】このような直描型平版印刷原版は、いずれ
も画像受理層をインキ反発層に変換するために不感脂化
処理が必須であり、不感脂化処理なしではインキ反発性
をほとんど示さなかったり、また印刷時に湿し水として
特殊な薬剤を使用する必要があった。
【0007】また、水ありPS版の場合、印刷に際して
湿し水の量を常時コントロールする必要があり、適正な
湿し水を制御するには相当の技術や経験が必要とされて
きた。また、湿し水に必須成分として添加されるIPA
(イソプロパノール)が近年、労働衛生環境や廃水処理
の立場から使用が厳しく規制される方向にあり、その対
策が急務となっている。また、特開平8−282142
号公報、特開平8−283144号公報および特開平8
−292558号公報には、親水性膨潤層を備えたイン
キ反発性の良好な平版印刷版が開示されているが、さら
に優れたインキ反発性、湿し水許容幅およびインキ着肉
性を有する平版印刷版用素材が求められている。
【0008】さらに、特開平5−19460号公報に
は、コロイド状シリカや二酸化チタンなどの微粒子を親
水性層に添加した平版印刷版が開示されている。これ
は、主成分である微粒子をポリビニルアルコールのよう
なバインダー樹脂や架橋剤で固めた親水性層から構成さ
れており、親水性層の表面の凹凸上の粗い組織により湿
し水を貯留させ、ポリビニルアルコールの保水力を補っ
ている類の平版印刷版であった。そのため、親水性層自
体が硬く、実質的に水膨潤性がない結果、インキ反発性
および湿し水許容幅は必ずしも良好でなく、しかも印刷
耐久性の点でも劣っていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、不感脂
化処理を行なうことなく高いインキ反発性を有し、湿し
水の許容幅が広く、湿し水のIPAレス化が可能な新規
な平版印刷版であって、インキ反発性に一層優れ、印刷
耐久性の高い平版印刷版について鋭意検討した結果、親
水性膨潤層に特定の微粒子を導入することにより所期の
目的が実現できることを見出し、本発明に到達した。
【0010】本発明の目的は、不感脂化処理を行なうこ
となく高いインキ反発性を有し、湿し水の許容幅が広
く、湿し水のIPAレス化が可能な新規な平版印刷版で
あって、インキ反発性に一層優れ、印刷耐久性の高い平
版印刷版を提供すねことにあるる。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は滋養記目的を達
成せんとするものであって、本発明の平版印刷版は、基
板上に少なくとも親水性膨潤層を備えた平版印刷版にお
いて、該親水性膨潤層が表面親水化処理された酸化チタ
ンを含有することを特徴とするものであり、本発明にお
いては、親水性膨潤層の固形分100重量部に対して、
平均一次粒子径が0.005〜5μmの酸化チタンを5
〜60重量部含有することが好ましい態様として包含さ
れる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、親水性膨潤層に、表面
親水化処理を施された酸化チタンを含有することを特徴
とするものである。親水性膨潤層が表面親水化処理され
た酸化チタンを含有することにより、インキ反発性によ
り優れ、湿し水許容幅がより広くなるだけでなく、画線
部の着肉性もより高くなる、などの効果が得られるが、
その理由は必ずしも明確ではない。しかしながら、印刷
時に湿し水が供給されたとき親水性膨潤層が親水性膨潤
層全体として大きく膨潤するが、詳細に見ると親水性膨
潤層内に実質的に膨潤しない部分が存在しておりこれが
重要であると考える。すなわち、このような実質的に膨
潤しない部分の大きさが適度な大きさであることが、上
記のインキ反発性、湿し水許容幅およびインキ着肉性に
対する効果の発現に寄与すると共に、水膨潤する部分と
酸化チタンの界面の濡れ、接着が良好であることが印刷
耐久性の面から重要であると推察される。
【0013】本発明で用いられる酸化チタンとしては、
硫酸法や塩素法等により造粒した酸化チタンを、それ自
体または粉砕分級して製造された酸化チタンであって、
具体的にはアナターゼ形酸化チタン、ルチル形酸化チタ
ンなどを挙げることができる。
【0014】本発明で用いられる酸化チタンの平均一次
粒子径は、好ましくは0.005〜5μm、より好まし
くは0.007〜1μmである。平均一次粒子径が5μ
mよりも大きいと、インキ反発性の向上、湿し水許容幅
の拡大に効果が見られないだけでなく、画像形成時に微
小な網点を再現することが難しく、解像度の低下を招
き、さらに、水膨潤する部分と微粒子の界面の濡れ・接
着が不十分であるためか版面の耐擦り強度が低下し、印
刷耐久性が大きく低下する傾向がある。一方、平均一次
粒子径が0.005よりも小さいと、水膨潤しない部分
の大きさが小さすぎるためか、インキ反発性の向上、湿
し水許容幅の拡大、インキ着肉性の向上の効果が見られ
なくなる傾向を示す。
【0015】本発明で用いられる酸化チタンは、以下の
方法にしたがって算出される平均一次粒子径が特定の範
囲であることが好ましい。
【0016】 D1=ΣnD/Σn1 :平均一次粒子径 ΣnD:全粒子の径の総和 Σn :全粒子数 [平均一次粒子径の測定法]測定しようとする微粒子を
銅板上に散布し、カーボンと銅の蒸着膜を順に設ける。
これを試料台に載せ、電子顕微鏡により特定の倍率まで
拡大し、顕微鏡写真を撮影する。顕微鏡写真中の微粒子
の定方向径を300〜400個(Σn)に関して測定し
ΣnDを得る。
【0017】また本発明で用いられる酸化チタンの含有
量は、親水性膨潤層の固形分100重量部のうち、5〜
60重量部であることが好ましい。より好ましくは10
〜40重量部である。酸化チタンの含有量が5重量部よ
りも少ない場合には、水膨潤しない部分の領域が少なす
ぎるためか、インキ反発性の向上、湿し水許容幅の拡
大、インキ着肉性の向上の効果が見られなくなる傾向が
ある。また酸化チタンの含有量が60重量部よりも多く
なると、親水性膨潤層の水膨潤率が低下して、親水性膨
潤層本来の高いインキ反発性、広い湿し水許容幅等の優
れた性質が得られなくなる傾向を示す。
【0018】本発明の親水性膨潤層は、湿し水を層内に
包含することによって膨潤し、親水性膨潤層自体がゴム
弾性の性質を有している。したがって、親水性膨潤層は
インキ反発層として機能するだけではなく、版面上のイ
ンキを被印刷体に転位させるにあたっては、クッション
の役割を果たすために高い画質の印刷物を得ることがで
きると考えられる。加えて、親水性膨潤層のこのゴム弾
性は、親水性膨潤層内に包含されている水の量により変
化する点も重要であると推察される。すなわち、版面に
湿し水を供給し親水性膨潤層を湿潤させ版面に油性イン
キを着肉させ、版のインキ付着面を被印刷体に圧着し、
油性インキを被印刷体に転位させるという一連のサイク
ルにおいて、湿し水が供給され、親水性膨潤層がもっと
も膨潤したときにゴム弾性が大きく、版面が被印刷体に
圧着されて親水性膨潤層から水が押し出されたときに
は、親水性膨潤層が包含する水の量は少なくなりゴム弾
性は低下する。したがって、被印刷体に圧着する初期に
おいてはソフトに、圧着の後半においては比較的しっか
りと版面が被印刷体に接する点が画質に強く影響すると
考えられる。
【0019】本発明において親水性膨潤層に表面処理さ
れた酸化チタンを添加することにより、より湿し水供給
量の多い場合であっても水負けすることなく刷り濃度の
高いインキ画像を得ることができるという効果が得られ
る。
【0020】本発明において酸化チタンの親水化処理と
は、水または水に対して任意の割合で混和が可能な有機
溶媒に対して、酸化チタンが時間の経過に関わらず沈降
せず、一時粒子または一時粒子に近い状態で分散され、
保持されることを意味する。
【0021】具体的な微粒子の親水化処理方法として
は、(1)微粒子表面に親水性基(水酸基、カルボキシ
ル基、アミノ基など)をもたせる方法、(2)水または
水に対して任意の割合で混和が可能な有機溶媒に湿潤分
散剤を加え、溶媒に対して微粒子表面が濡らした後、バ
インダーポリマを加えて微粒子表面をバインダーポリマ
に分散させる方法、(3)湿潤分散効果のある化学構造
を有するポリマをバインダーポリマとして用いる方法、
およぴ(4)微粒子表面の官能基を、バインダーポリマ
またはバインダーポリマと反応可能な架橋剤と反応させ
て、微粒子とバインダーポリマとの間に化学結合をもた
せる方法、などが挙げられる。これら(1)〜(4)の
方法は、単独で用いることも2以上の方法を併用するこ
ともできる。
【0022】本発明においては湿潤分散剤が好ましく用
いられる。この湿潤分散剤としては、ジアルキルスルホ
コハク酸ソーダ、フッ素系界面活性剤や低分子量界面活
性剤などの界面活性剤、ポリリン酸塩などの無機塩、ナ
フタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、またはポリ
スチレンスルホン酸塩、またはポリアクリル酸塩、また
はビニル系モノマとカルボン酸系モノマとの共重合体の
塩、またはカルボキシメチルセルロース、またはポリビ
ニルアルコールなどの高分子型分散剤、を挙げることが
できる。
【0023】これらのうち、高分子型分散剤それ自体を
親水性膨潤層を構成する親水性ポリマとして用いること
も好ましい実施態様である。具体的には、アクリル酸ユ
ニット、メタアクリル酸ユニット、アクリル酸塩ユニッ
トまたはメタアクリル酸塩ユニット、および/またはビ
ニルアルコールユニットを構成単位とするバインダーポ
リマが特に好ましい。このような湿潤分散効果のある化
学構造を有するポリマをバインダーポリマとして用いる
場合には、予め少量のバインダーポリマー溶液または水
溶液で微粒子表面を処理してから、残りのバインダーポ
リマを添加・混合してもよく、最初からバインダーポリ
マ溶液または水溶液と微粒子を混合・撹拌してもよい。
【0024】さらに、本発明においては、インダーポリ
マまたはバインダーポリマと架橋可能な架橋剤が水酸
基、カルボキシル基、アルデヒド基、イソシアネート
基、エポキシ基などの反応性の官能基を有し、微粒子表
面の官能基との間で化学結合を通じて結合することによ
って、分散および分散安定化する方法も好ましく用いら
れる。
【0025】このような親水化処理を施すにあたり、強
い撹拌や震蕩が必要な場合には、例えば、ボールミル、
ホモジナイザー、スーパーミル、三本ロール、二軸ミキ
サー、ミキシングロール、プラネタリミキサー、ニーダ
ー、アトライター、ユニバーサルミル、などのような機
器を用いることができる。
【0026】また、微粒子の親水化処理として、親水化
処理剤の溶液または水溶液を霧状にし、その雰囲気中を
微粒子を通過させて、微粒子表面に均一に親水化処理剤
を添着または反応させる、いわゆるスプレードライヤー
方式も好ましく用いられる。
【0027】本発明において、酸化チタンは単独で用い
てもよく、また異なる種類、粒子径の酸化チタンを2種
以上併用してもよい。また、無機微粒子、有機微粒子、
無機−有機複合微粒子などと併用することもできる。
【0028】本発明の平版印刷版の非画線部は、親水性
膨潤層からなるが、次にかかる親水性膨潤層について説
明する。
【0029】本発明でいう親水性とは、水に対して実質
的に不溶でかつ水膨潤性を示す性質を意味し、公知の親
水性ポリマを基板上に塗布または転写などにより積層
し、公知の方法を用いて架橋または疑似架橋し、水に不
溶化せしめて水膨潤性とした親水性膨潤層が用いられ
る。
【0030】ここでいう親水性ポリマとは、公知の水溶
性ポリマ(水に完全溶解するものを意味する)、疑似水
溶性ポリマ(両親媒性を意味し、マクロには水に溶解す
るがミクロには非溶解部分を含むものを意味する)、水
膨潤性ポリマ(水に膨潤するが溶解しないものを意味す
る)を意味する。すなわち、通常の使用条件下で水を吸
着または吸収するポリマを意味し、水に溶けるか或いは
水に膨潤するポリマを意味する。
【0031】本発明において親水性ポリマとしては公知
のものを使用することができ、これには動物系ポリマ、
植物系ポリマおよび合成系ポリマがある。例えば「Fu
nctional Monomers」(Y.Nyqu
ist著、Dekker)、「水溶性高分子」(中村
著、化学工業社)、「水溶性高分子 水分散型樹脂の最
新加工・改質技術と用途開発 総合技術資料集」(経営
開発センター出版部)、「新・水溶性ポリマーの応用と
市場」(シーエムシー)などに記載の親水性ポリマが挙
げられる。具体例を下記する。
【0032】(A)天然高分子類 デンプン−アクリロニトリル系グラフト重合体加水分解
物、デンプン−アクリル酸系グラフト重合体、デンプン
−スチレンスルフォン酸系グラフト重合体、デンプン−
ビニルスルフォン酸系グラフト重合体、デンプン−アク
リルアミド系グラフト重合体、カルボキシル化メチルセ
ルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、キサント
ゲン酸セルロース、セルロース−アクリロニトリル系グ
ラフト重合体、セルロース−スチレンスルフォン酸系グ
ラフト重合体、カルボキシメチルセルロース系架橋体、
ヒアルロン酸、アガロース、コラーゲン、ミルクガゼイ
ン、酸ガゼイン、レンネットガセイン、アンモニアガゼ
イン、カリ化ガゼイン、ホウ酸ガゼイン、グルー、ゼラ
チン、グルテン、大豆蛋白、アルギン酸塩、アルギン酸
アンモニウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸ナトリ
ウムアラビアガム、トラガカントガム、カラヤガム、グ
アールガム、ロカアストビーンガム、アイリッシュモ
ス、大豆レシチン、ペクチン酸、澱粉、カルボキシル化
澱粉、寒天、デキストリン、マンナンなど。
【0033】(B)合成高分子類 ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリ
(エチレンオキサイド−CO−プロピレンオキサイ
ド)、水性ウレタン樹脂、水溶性ポリエステル、ポリア
クリル酸アンモニウム、ポリアクリル酸ナトリウム、ポ
リメタクリル酸アンモニウム、N−ビニルカルボン酸系
ポリマ、アクリル酸系コポリマ、アクリルエマルジョン
コポリマ、ポリビニルアルコール系架橋重合体、ポリア
クリル酸ナトリウム系架橋体、ポリアクリロニトリル系
重合体ケン化物、ヒドロキシエチルアクリレート系ポリ
マ、ヒドロキシエチルメタアクリレート系ポリマ、ポリ
(ビニルメチルエーテル−CO−無水マレイン酸)、無
水マレイン酸系共重合体、ビニルピロリドン系共重合
体、ポリエチレングリコールジアクリレート系架橋重合
体、ポリエチレングリコールジメタアクリレート系架橋
重合体、ポリプロピレングリコールジアクリレート系架
橋重合体およびポリプロピレングリコールジメタアクリ
レート系架橋重合体など。
【0034】なお、上記の親水性化合物には発明の効果
が変化しない範囲で、柔軟性を付与したり、親水性を制
御する目的から置換基が異なるモノマや共重合成分を含
有させることが可能である。
【0035】次に、親水性ポリマの架橋方法について説
明する。
【0036】親水性膨潤層は上記の親水性ポリマの少な
くとも1種以上を必要に応じて架橋または疑似架橋し、
水に不溶化せしめることによって基板上に積層形成され
ることができる。通常、架橋反応は、親水性ポリマの有
する反応性官能基を利用して三次元架橋反応することに
より行なわれる。架橋反応は、共有結合性の架橋であっ
ても、イオン結合性の架橋であってもよい。
【0037】架橋反応に用いられる化合物としては、架
橋性を有する公知の多官能性化合物が挙げられ、ポリエ
ポキシ化合物、ポリイソシアネート化合物、ポリアクリ
ル化合物、ポリメタアクリル化合物、ポリメルカプト化
合物、ポリアルコキシシリル化合物、、多価金属塩化合
物、ポリアミン化合物、アルデヒド化合物およびポリビ
ニル化合物などが挙げられ、該架橋反応は公知の触媒を
添加し、反応を促進することが行なわれる。
【0038】これらの親水性ポリマは、親水性膨潤層の
形態保持や水膨潤性の調整などの目的から単体または2
種以上の混合物として用いることが可能であり、非親水
性ポリマをブレンドすることも可能である。
【0039】親水性膨潤層は、塗設時または塗設後に熱
処理などを加え、様々の熱履歴を与えてもよい。この場
合、親水性膨潤層の構成成分が同一であっても、その熱
履歴により吸水量や吸水率などの水膨潤性が変化するこ
ともある。
【0040】また、下層との接着性向上などの目的か
ら、公知のシランカップリング剤やイソシアネート化合
物、触媒などを添加したり中間層として設けることも可
能である。
【0041】本発明で用いられる親水性膨潤層は以下の
方法にしたがって算出される吸水量が特定の範囲である
ことが好ましい。
【0042】 吸水量(g/m2)=WWET−WDRYDRY :乾燥状態における重量(g/m2) WWET :水中に25℃×10分間浸漬した後の重量(g
/m2) [吸水量の測定方法]測定しようとする平版印刷版の非
画線部を所定面積に裁断し、25℃の精製水中に浸漬す
る。10分間浸漬した後、該印刷版の親水性膨潤層表面
および裏面に付着した余分の液体を「ハイゼガーゼ」
(コットン布:旭化成工業株)製)にて素速く拭き取
り、該印刷版の膨潤重量WWETを秤量する。その後、該
印刷版を60℃のオーブンにて約30分間乾燥し、乾燥
重量WDRYを秤量する。
【0043】本発明の親水性膨潤層からなる非画線部の
吸水量は、インキ反発性および形態保持性の観点から1
〜50g/m2であることが好ましく、2〜40g/
2、さらに3〜30g/m2であることがさらに好まし
い。
【0044】また、本発明の親水性膨潤層は以下の定義
に従って測定した吸水率の値が特定の範囲にあることが
好ましい。
【0045】吸水率(%)=吸水量(g/m2)/親水
性膨潤層厚さ(g/m2)×100 ここにおいて、親水性膨潤層厚さは、基板上に塗設され
た乾燥させた平版印刷版の非画線部に相当する部分の親
水性膨潤層の塗布層を剥離し、重量法によって測定した
値を意味する。親水性膨潤層厚さは下記式にしたがって
測定した。
【0046】 親水性膨潤層厚さ(g/m2)=(W−W0)/α W :平版印刷版の非画線部のみから形成された部分を
裁断したものの乾燥重量(g) W0 :上記Wから親水性膨潤層を剥離脱落した後の乾燥
重量(g) α :平版印刷版の測定面積(m2) [親水性膨潤層厚さの測定方法]測定しようとする平版
印刷版の非画線部のみから形成された部分を所定面積α
に裁断した後、60℃のオーブンにて30分間乾燥し、
乾燥重量Wを秤量する。その後、平版印刷版を精製水に
浸漬し、親水性膨潤層を膨潤させ、スクレバーなどを用
いて該膨潤層を剥離脱落させる。親水性膨潤層を剥離脱
落させた平版印刷版を再度60℃のオーブンにて30分
間乾燥し、乾燥重量W0を秤量する。
【0047】本発明の親水性膨潤層からなる非画線部
(インキ反発部分)の吸水率は、インキ反発性および形
態保持性の観点から10〜2000%であることが好ま
しく、50〜1700%、さらに50〜700%の範囲
であることがより好ましい。吸水率が10%未満になる
と非画線部のインキ反発性が低下し、一方非画線部の吸
水率が2000%を越える場合には該非画線部の形態保
持性が低いため印刷時に該非画線部が損傷を受け易くな
る傾向がある。
【0048】本発明の親水性膨潤層はゴム弾性を有する
ことが好ましい。すなわち、以下の方法により算出した
親水性膨潤層の初期弾性率が特定の範囲内にあることが
好ましい。
【0049】[初期弾性率の測定方法]平版印刷版の非
画線部に対応した部分と同一組成の溶液をテフロンシャ
ーレ上に展開し、60℃×24時間乾燥させる。得られ
た乾燥硬化膜は、剃刀刃などを用いて、長さ40mm、
幅1.95mm、厚み約0.2mmの短冊状のテストピ
ースに裁断する。
【0050】得られたテストピースは、測定前に25℃
×50%RHの環境下にて24時間以上放置し、調湿し
た後、厚みをマイクロゲージにて測定し、下記の引張条
件で初期弾性率を測定した。データ処理は、JIS K
6301に準じて行なった。
【0051】引張速度 200mm/分 チャック間距離 20mm 繰返し回数 4回 測定機 「RTM−100」((株)オリエンテッ
ク製) 親水性膨潤層の初期弾性率は、0.01〜10kgf/
mm2の範囲内にあることがインキ反発性および形態保
持性の観点から好ましく、0.01〜5kgf/mm2
の範囲がより好ましく、0.01〜2kgf/mm2
範囲がさらに好ましい。初期弾性率が0.01kgf/
mm2未満の場合は、親水性膨潤層の形態保持製が低下
し、印刷の耐久性が劣り、初期弾性率が10kgf/m
2よりも大きくなるとインキ反発性が極端に低下する
傾向がある。
【0052】本発明で用いられる親水性膨潤層は以下の
方法にしたがって算出される水膨潤率が特定の範囲であ
ることが好ましい。
【0053】 水膨潤率(%)=(ΘWET−ΘDRY)/ΘDRY×100 ΘDRY :乾燥状態における非画線部または画線部からな
る親水性膨潤層の厚み(μm) ΘWET :膨潤状態における非画線部または画線部からな
る親水性膨潤層の厚み(μm) [水膨潤層の測定方法(A)]測定しようとする平版印
刷版の非画線部を含む部位が断面となるように切削して
切片を製作する。この切片を常温にて1昼夜真空乾燥し
た後、光学顕微鏡にて当該部位の親水性膨潤層厚さを観
察し、これをΘDRY(μm)とする。なお、光学顕微鏡
観察は23℃、20%RHの環境下において手早く行な
った。
【0054】さらに、この平版印刷版切片に過剰の水滴
を載せ、親水性膨潤層が十分に水膨潤した状態で断面を
光学顕微鏡観察し、当該部位の親水性膨潤層厚さを読み
とり、これをΘWET(μm)とする。
【0055】[水膨潤率の測定方法(B)]測定しよう
とする平版印刷版の非画線部をOsO4水溶液の雰囲気
下に1昼夜さらしてOsO4により親水性膨潤層を固定
した後、所定の部位が断面となるようにミクロトームで
切削して超薄切片を作製する。この切片を透過型電子顕
微鏡(TEM)にて1〜5万倍程度の倍率で当該部位の
親水性膨潤層厚さを観察し、これをΘDRY(μm)とす
る。
【0056】一方、測定しようとする平版印刷版をOs
4水溶液に2〜3日浸漬し親水性膨潤層を水膨潤状態
で固化/固定する。所定の部位が断面となるようにミク
ロトームで切削して超薄切片を作製し、この切片を透過
型電子顕微鏡(TEM)にて1〜5万倍程度の倍率で当
該部位の親水性膨潤層厚さを読みとり、これをΘ
WET(μm)とする。
【0057】本発明の親水性膨潤層からなる非画線部
(インキ反発部分)の水膨潤率は、インキ反発性および
形態保持性の観点から10〜2000%であることが好
ましく、50〜1700%、さらに50〜700%の範
囲であることがより好ましい。水膨潤率が10%未満に
なると非画線部のインキ反発性が低下し、一方非画線部
の水膨潤率が2000%越える場合には該非画線部の形
態保持性が低いため、印刷時に該非画線部が損傷を受け
やすくなる。
【0058】次に本発明における平版印刷版の製造方法
の一例について説明するが、本発明はこれに限定される
ものではない。
【0059】本発明の平版印刷版の画像は、例えば、基
板上に親水性膨潤層を備えた平版印刷版原版の版表面に
活性光線を照射することにより形成することができる。
ここでいう活性光線とは、高圧水銀灯、カーボンアーク
灯、キセノン灯、メタルハライド灯、蛍光灯などの紫外
光〜可視光、また半導体レーザー、YAGレーザー、ア
ルゴンイオンレーザー、ヘリウムネオンレーザー、ヘリ
ウムカドミウムレーザー、炭酸ガスレーザーおよび発光
ダイオードなどの可視光〜赤外光を指す。
【0060】このような画像形成には公知の感光性化合
物が用いられる。公知の光架橋または光硬化性の感光性
化合物としては下記の(1)〜(5)の具体例が挙げら
れる。
【0061】(1)光重合性モノマまたはオリゴマ アルコール類(エタノール、プロパノール、ヘキサノー
ル、オクタノール、シクロヘキサノール、グリセリン、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、イソ
アミルアルコール、ラウリルアルコール、ステアリルア
ルコール、ブトキシエチルアルコール、エトキシエチレ
ングリコール、メトキシエチレングリコール、メトキシ
プロピレングリコール、フェノキシエタノール、フェノ
キシジエチレングリコール、テトラヒドロフルフリルア
ルコールなど)のアクリル酸エステルまたはメタアクリ
ル酸エステル、カルボン酸類(酢酸、プロピオン酸、安
息香酸、アクリル酸、メタクリル酸、コハク酸、マレイ
ン酸、フタル酸、酒石酸、クエン酸など)とアクリル酸
グリシジルまたはメタアクリル酸グリシジルとの付加反
応物、m−キシリレンジアミン、ベンジルアミンとアク
リル酸グリシジルまたはメタアクリル酸グリシジルとの
付加反応物とアクリル酸またはメタアクリル酸との付加
反応物など。
【0062】(2)光二量化型の感光性組成物 例えばポリ桂皮酸ビニルなどを含む感光層、例えば、p
−フェニレンジアクリル酸と1,4−ジヒドロキシエチ
ルオキシシクロヘキサンの1:1重縮合不飽和ポリエス
テルやシンナミリデンマロン酸と2官能性グリコール類
とから誘導される感光性ポリエステル、ポリビニルアル
コール、デンプン、セルロースなどのような水酸基含有
ポリマのケイ皮酸エステルなど。
【0063】(3)エポキシ基を有するモノマ、オリゴ
マまたはポリマと公知の光酸発生剤との組合せから成る
組成物 これは露光すると光酸発生剤がルイス酸やブレンステッ
ド酸を生成し、エポキシ基がカチオン重合して架橋す
る。
【0064】(4)アリル基および/またはビニル基を
有するモノマ、オリゴマまたはポリマとメルカプト基を
有するモノマ、オリゴマまたはポリマとの組成物 これは露光するとメルカプト基がアリル基および/また
はビニル基に付加し架橋する。
【0065】(5)ジアゾニウム塩化化合物と水酸基含
有化合物との組成物 p−ジアゾジフェニルアミンとホルムアルデヒドとの縮
合物で代表されるジアゾ樹脂など。具体的には特公昭4
7−1167号公報および特公昭57−43890号公
報に記載されているものが挙げられる。
【0066】(6)ビスアジド化合物と環化したポリイ
ソプレンゴムやポリブタジエンゴム、またはクレゾール
ノボラック樹脂を主成分とする感光性組成物など これらの感光性化合物は、基板上に親水性膨潤層を形成
する際に組成物に添加し層内に存在させる方法、または
親水性膨潤層を形成した後、感光性組成物を層上に塗布
し層内に含浸させる方法などを用いて添加される。
【0067】比較的高分子量のポリマやオリゴマなどを
用いた感光性組成物の場合には、前者の親水性膨潤層形
成時に同時添加する方法が有利に行なわれ、比較的低分
子量のモノマオリゴマなどを用いた感光性組成物の場合
には、後者の含浸方法が有利である。
【0068】また、原版の親水性膨潤層にはこれらの感
光性化合物を増感させる目的から公知の光増感剤を添加
することが可能であり、さらに、該親水性膨潤層には染
料や顔料、pH指示薬、ロイコ染料、界面活性剤および
有機酸などの各種添加剤を微量添加することの可能であ
る。特に、製版工程において画線部または非画線部が染
色または退色することが好ましい。
【0069】本発明においてプライマー層を設ける場合
には、基板と親水性膨潤層の間に設けることが好まし
く、親水性膨潤層に接してプライマー層を設けることが
特に好ましい。
【0070】本発明で用いられる平版印刷版の基板とし
ては、通常の平版印刷機に取り付けられるたわみ性と印
刷時に加わる荷重に耐えうるものである必要がある以外
には一切制限を受けない。代表的なものとしては、アル
ミ、銅、鉄、などの金属板、ポリエステルフィルムやポ
リプロピレンフィルムなどのプラスチックフィルムある
いはコート紙、ゴムシートなどが挙げられる。また、該
基板は上記の素材が複合されたものであってもよい。
【0071】次に、本発明の平版印刷版を用いた製版方
法について説明する。
【0072】本発明の平版印刷版は、ネガティブワーキ
ング用の製版工程を経て刷版とすることができる。すな
わち、ネガ原画フィルムを通じて、通常の露光光源によ
って画像露光される。
【0073】本発明の平版印刷版は、レーザーを用いた
いわゆるダイレクト製版を経て刷版とすることができ
る。すなわち、レーザー光線の照射により、画像形成が
行なわれる。
【0074】このような露光を行なった後、必要に応じ
て、水または現像液でリンスすると、未露光部の親水性
膨潤層内に存在する感光性化合物が溶解除去または不感
光化され、水膨潤性の非画線部となり、露光部は感光性
化合物が光架橋硬化する。
【0075】次に、本発明の平版印刷版を用いた印刷方
法について説明する。
【0076】本発明の平版印刷には公知の平版印刷機が
用いられる。すなわち、オフセットおよび直刷り方式の
枚葉および輪転印刷機などが用いられる。
【0077】本発明の平版印刷版を画像形成したのち、
これらの平版印刷機の版胴に装着し、その版面には接触
するインキ着けローラーからインキが供給される。その
版面上の親水性膨潤層を有する非画線部分は湿し水供給
装置から供給される湿し水によって膨潤し、インキを反
撥する。一方、画線部分はインキを受容し、オフセット
ブランケット胴表面または被印刷体表面にインキを供給
して印刷画像を形成する。
【0078】本発明の平版印刷版を印刷する際に使用さ
れる湿し水は、水ありPS版で使用されるエッチ液を用
いることはもちろん可能であるが、添加剤を一切含有し
ない純水を使用することができる。本発明の平版印刷版
を用いて印刷する場合には、このような添加物を一切有
さない純水を使用することが好ましい。
【0079】以下に実施例により本発明をさらに詳しく
説明する。
【0080】
【実施例】実施例1〜10において用いた微粒子は、次
のとおりである。
【0081】酸化チタン(ルチル形)(石原産業(株)
製「CR−60」、平均一次粒子径0.209μm)・
・・実施例1、 酸化チタン(ルチル形)(石原産業(株)製「R−58
0」、平均一次粒子径0.282μm)・・・実施例
2、 酸化チタン(アナターゼ形)(石原産業(株)製「ST
S−21」、平均一次粒子径0.020μm)・・・実
施例3、 酸化チタン(アナターゼ形)(石原産業(株)製「W−
10」、平均一次粒子径0.154μm)・・・実施例
4、 酸化チタン(ルチル形)(石原産業(株)製「R−93
0」、平均一次粒子径0.255μm)・・・実施例
5、 酸化チタン(アナターゼ形)(古河機械金属(株)製
「FA−80」、平均一次粒子径0.11μm)・・・
実施例6、 酸化亜鉛(堺化学(株)製「FINEX−75」、平均
一次粒子径0.010μm)・・・実施例5、 アクリル樹脂(綜研化学(株)製「MP−1000」、
平均一次粒子径0.40μm)・・・実施例6。
【0082】これら微粒子は予め次の処理例1〜3のい
ずれかの方法で親水化処理を行なってから使用した。
【0083】(処理例1)下記の親水化処理組成物を振
動ミル中に入れ、スチール球と共に3時間振動・撹拌
し、親水化処理を行なった。
【0084】<親水化処理組成物(重量部)> (1)表1記載の微粒子 30重量部 (2)湿潤分散剤 1重量部 (3)精製水 69重量部 (処理例2)下記の親水化処理組成物をホモジナイザー
にて10000回転×5分撹拌して、親水化処理を行な
った。
【0085】 <親水化処理組成物(重量部)> (1)表1記載に微粒子 20重量部 (2)湿潤分散効果のあるバインダーポリマー 0.5重量部 (3)精製水 79.5重量部 (処理例3)下記の親水化処理組成物をフラスコに計量
し、100℃にて8時間反応させた。
【0086】 <親水化処理組成物(重量部)> (1)表1記載の微粒子 10重量部 (2)水酸化アルミニウム(反応性架橋剤) 2重量部 (3)酢酸 少量 (4)エチルセロソルブ 41重量部 (5)精製水 47重量部。
【0087】(実施例1〜6) 親水性膨潤層の塗設例(い) 厚さ0.24mmのアルミ基板(住友軽金属(株)製)
に、下記の親水性膨潤層塗布液を塗布した後、180℃
×3分間熱処理し、乾燥重量で3g/m2の厚みを有す
る親水性膨潤層を塗設した。
【0088】 <親水性膨潤層組成(重量部)> (1)親水性ポリマ[アクリルアミド−n−ブチルメタクリレート共重合体 (重量組成比70/30)] 75重量部 (2)表1記載の微粒子 15重量部 (3)エチレングリコールジグリシジルエーテル 10重量部 (4)精製水 900重量部 親水性膨潤層の塗設例 (ろ) 厚さ0.24mmのアルミ基板(住友軽金属(株)製)
に、下記の親水性膨潤層塗布液を塗布した後、160℃
×10分間熱処理し、乾燥重量で2.4g/m2の厚み
を有する親水性膨潤層を塗設した。
【0089】 (1)親水性ポリマ[酢酸ビニル−アクリル酸メチル共重合体 (重量組成比50/50)ケン化物] 32重量部 (2)水性ラテックス「JSR0596」[カルボキシ変性 スチレン−ブタジエン共重合ラテックス:日本合成ゴム(株)製] 32重量部 (3)表1記載の微粒子 30重量部 (4)2−アミノプロピルトリメトキシシラン 6重量部 (5)精製水 900重量部 親水性膨潤層上に下記のような感光層組成物を塗布し、
その後100℃×2分間熱処理して、1.2g/m2
感光性組成物を塗布・含浸させて、平版印刷版原版を得
た。
【0090】 <感光性組成物(重量部)> (1)パラホルムアルデヒドと縮合したパラジフェニルアミンの塩 20重量部 (2)ポリビニルアルコールGL−05(日本合成化学(株)製) 70重量部 (3)ボクトリアピュアブルーBOH(保土ヶ谷化学(株)製) 2重量部 (4)メチルセロソルブ 898重量部 得られた平版印刷版原版は、高圧水銀灯「ジェットライ
ト330 3kw;オーク製作所(株)製」を用い、PC
W(PLATE CONTOROL WEDGE:KALLE社製)を貼込ん
だネガフィルムを通して90秒間密着露光(3.6mW/c
m2)した。次いで、版全面を水道水でリンスし、未露光
部の感光層組成物を洗浄して刷版とした。
【0091】得られた刷版は、枚葉オフセット印刷機
「スプリント25:小森コーポレーション(株)製」に
装着したのち、湿し水として市販の精製水を供給しなが
ら上質紙(62.5kg/菊)を用いて印刷した。
【0092】評価方法としては、インキ反発性、湿し水
許容幅、インキ着肉性および耐擦り性の評価を行なっ
た。
【0093】インキ反発性の評価としては、通常の印刷
におけるそれよりも厳しい条件で評価をした。すなわ
ち、市販の油性インキ(TRANS−G、墨:大日本イ
ンキ化学工業(株))100重量部にインキ溶剤(三菱
化学(株)製:「ダイアレン168」)を30重量部加
えたインキで印刷を行い、標準の湿し水量(5目盛)で
地汚れが発生しないかを調べた。地汚れのない印刷物が
得られた場合を○、地汚れが見られた場合を×とした。
【0094】湿し水許容幅の評価としては、市販のイン
キ(TRANS−G、墨:大日本インキ化学工業
(株))にて印刷を行い、各湿し水量(目盛り)におい
て地汚れ・水負けがなく良好な印刷物が得られた場合を
○、地汚れまたは水負けが見られる場合を×とした。よ
り広い範囲の湿し水量(目盛り)で印刷可能であること
が湿し水許容幅がより広いことを示すと判断した。
【0095】インキ着肉性の評価としては、湿し水7.
5目盛りにおいて、ベタ部の反射濃度が1.7を越えた
場合を○、1.5〜1.7の場合を△、1.5未満の場
合を×とした。
【0096】耐擦り性の評価は、以下の方法で行なっ
た。テスト後の版面を目視観察して、版面に傷が全くな
い場合を○、版面に少し傷が見られる場合(少部数の印
刷(軽印刷)なら使用可能なレベル)を△、版面に剥が
れが見られる場合を×とした。
【0097】<擦り性テスト>6×6cmに切ったハイ
ゼガーゼを3枚重ね、その上に5×5×2.5cmの直
方体(鉄製、約500g)を載せ、水で湿した印刷版を
3000往復擦った。
【0098】(比較例1)酸化チタンを用いないこと以
外は実施例1と同様にして、平版印刷版を作製した。親
水性膨潤層組成として、親水性膨潤層の塗設例(い)に
従った。
【0099】(比較例2)実施例2において酸化チタン
の親水化処理を行わなかったこと以外は実施例2と同様
にして平版印刷版を作製した。
【0100】評価結果を表1にまとめて示す。
【0101】
【表1】 (注1)酸化チタンの結晶構造:ルチル形を(R形)、
アナターゼ形を(A形)と表記した。
【0102】(注2)実施例5は、2種の微粒子を併用
して親水性膨潤層に添加した。添加量は酸化チタンと酸
化亜鉛を10:2の割合で用い、その合計が実施例1と
同量となるようにした。
【0103】(注3)<湿潤分散剤> a:ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム b:フッ素系界面活性剤 c:ナフタレンスルホン酸ソーダのホルマリン縮合物 <評価方法>インキ反発性 :市販のインキ(墨)100重量部に対し
て腰切り剤を10重量部加えたインキで印刷を行ない、 ・地汚れのない印刷物が得られた場合(○) ・地汚れが発生した場合(×)湿し水許容幅 :市販のインキにて印刷を行ない、各湿し
水(目盛り)において、 ・地汚れ・水負けがなく良好な印刷物が得られた場合
(○) ・地汚れまたは水負けが見られる場合(×) より広い範囲の湿し水量(目盛り)で印刷可能であるこ
とが湿し水許容幅がより広いことを示す。
【0104】インキ着肉性:湿し水7.5目盛りにおい
て、 ・ベタ部の反射濃度が1.5を越えた場合(○) ・1.3〜1.5の場合(△) ・1.3未満の場合(×)耐擦り性テスト : ・版面に傷が全くない場合(○) ・版面に少し傷が見られる場合(少部数の印刷(軽印
刷)なら使用可能レベル)(△) ・ 版面に剥がれが見られる場合(×) (実施例7〜10)実施例1において下記のような親水
性膨潤層組成を用いたこと以外は実施例1と同様にして
平版印刷版を得、印刷評価を行なった。親水性ポリマ
ー、酸化チタンの添加量については表2に記載したとお
りである。
【0105】親水性膨潤層の塗設例(は) 厚さ0.24mmのアルミ基板(住友軽金属(株)製)
に、下記の親水性膨潤層塗布液を塗布した後、140℃
×30分間熱処理し、乾燥重量で2.0g/m2の厚み
を有する親水性膨潤層を塗設した。
【0106】 <親水性膨潤層組成(重量部)> (1)親水性ポリマ [アクリルアミド−n−ブチルメタクリレート共重合体 (重量組成比70/30)] (2)実施例1の微粒子 (3)エチレングリコールジグリシジルエーテル 10重量部 (4)精製水 900重量部 評価結果を表2にまとめて示す。
【0107】
【表2】 親水性膨潤層に親水化処理した酸化チタンを導入するこ
とにより、インキ反発性が向上し、湿し水許容幅が広
く、インキ着肉性により優れた平版印刷版が得られるこ
とが分かる。さらに、耐擦り性が向上することから、印
刷耐久性についても向上が期待される。
【0108】
【発明の効果】本発明によれば、不感脂化処理を行なう
ことなく高いインキ反発性を有し、湿し水の許容幅が広
く、湿し水のイソプロパノール(IPA)レス化が可能
な新規な平版印刷版であって、インキ反発性に一層優
れ、印刷耐久性の高い平版印刷版が得られる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に少なくとも親水性膨潤層を備え
    た平版印刷版において、該親水性膨潤層が表面親水化処
    理された酸化チタンを含有することを特徴とする平版印
    刷版。
  2. 【請求項2】 前記酸化チタンの平均一次粒子径が0.
    005〜5μmであることを特徴とするる請求項1記載
    の平版印刷版。
  3. 【請求項3】 前記酸化チタンの含有量が、親水性膨潤
    層の固形分100重量部に対して、5〜60重量部含有
    することを特徴とする請求項1または2記載の平版印刷
    版。
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