JPH115910A - 抗菌・難燃樹脂組成物 - Google Patents

抗菌・難燃樹脂組成物

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JPH115910A
JPH115910A JP16124697A JP16124697A JPH115910A JP H115910 A JPH115910 A JP H115910A JP 16124697 A JP16124697 A JP 16124697A JP 16124697 A JP16124697 A JP 16124697A JP H115910 A JPH115910 A JP H115910A
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resin
thermoplastic resin
zinc carbonate
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antibacterial
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JP16124697A
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Keiichi Nakazawa
桂一 中沢
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な難燃性、優れた抗菌性を有する熱可塑
性樹脂組成物、および該樹脂組成物よりなる抗菌性材料
の提供。 【解決手段】 (A)ポリスチレン、ポリフェニレンエ
ーテル等の熱可塑性樹脂99.9〜50重量%、(B)
炭酸亜鉛0.1〜50重量%からなる原料を、少なくと
も一回以上250℃以上で加熱してなる熱可塑性樹脂組
成物、および該樹脂組成物よりなる抗菌性材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌性ないし難燃
性に優れる熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂は成形性に優れることに加
え、耐衝撃性に優れることから自動車部品、家電部品、
OA機器部品をはじめとして多岐の分野で使用されてい
る。この反面、近年火災に対する熱可塑性樹脂の安全性
への要求がとみにクローズアップされ、家電製品、OA
機器などに対する米国UL(アンダーライターズ・ラボ
ラトリー)垂直法燃焼試験の規制が年とともに厳しくな
り、成形性と耐衝撃性を保持しつつ、難燃性を向上させ
る技術開発が強く望まれている。
【0003】また、熱可塑性樹脂にリン系、ハロゲン
系、あるいは無機系の難燃剤を配合すると成形性や成形
体の熱的特性、機械的特性が損なわれることがある。従
って、熱可塑性樹脂が本来有する熱的特性、機械的特性
を維持するためには、熱可塑性樹脂に対して使用する難
燃剤の添加量を少なくする事が大きな課題である。
【0004】一方、熱可塑性樹脂は電子・電気分野、家
電分野、自動車分野、便座・台所・風呂場まわり等のサ
ニタリー分野、雑貨などの幅広い分野でも使用されてい
るが、近年、これらに使われている製品において細菌が
繁殖し、人体に悪影響を及ぼすことが指摘されている。
抗菌性を熱可塑性樹脂に付与する方法としては抗菌剤を
熱可塑性樹脂に練り込むか、あるいは熱可塑性樹脂製品
の表面に抗菌剤を塗布する方法がある。
【0005】現状では、抗菌剤としては無機系抗菌剤が
主に練り込みに使用され、一方、有機系抗菌剤が主に液
状で製品に塗布して使用されている。無機系抗菌剤の代
表例は銀などの金属で置換されたゼオライトや合成鉱物
などが挙げられ、有機抗菌剤としてはクロロヘキシジ
ン、第4級アンモニウム塩等が挙げられる。炭酸亜鉛を
抗菌性熱可塑性樹脂に添加することは、例えば、特開昭
63−179934号公報に塩化ビニル樹脂シートに抗
菌剤(N(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミド
粉末)と共に添加している例、特開平2−255844
号公報には抗菌性ゼオライトを樹脂に混合した際の着色
を抑える目的で、抗菌性金属イオンを保持しているゼオ
ライト及び塩基性金属化合物を含有してなることを特徴
とする樹脂組成物について記載されており、塩基性金属
化合物の一つに塩基性炭酸亜鉛が挙げられている。特開
平8−100102号公報では防かび・抗菌性ポリアセ
タール樹脂の作製を目的として、ポリアセタール樹脂、
酸化防止剤、特定の亜鉛化合物、テトラクロロイソフタ
ロニトリル等の有機化合物からなる樹脂組成物に関する
発明が開示されており、特定の亜鉛化合物の例示がなさ
れている。
【0006】しかしながら、いずれも250℃以下の成
形であり、それ以上の温度では炭酸亜鉛は分解するので
これ以上の温度については従来実施されてなかった。一
方、特開平5−140331号公報には粒径0.1μ以
下の酸化亜鉛微粒子を添加する方法が提案されており、
厚さ0.2μのフィルムでの効果が記載されている。こ
の方法では、まず酸化亜鉛微粒子を作製してから添加す
るわけであるが、これを作製するのが難しく工業的にコ
ストが高く、微粒子であるが故に嵩高くなり混練りする
のに困難が伴った。また、特開平8−311239号公
報にも透明熱可塑性樹脂と平均粒径1μm以下の無機系
抗菌剤、滑剤からなる透明抗菌性樹脂組成物の発明に関
する記載があるが、炭酸亜鉛についての記載はない。
【0007】一般に電気製品は難燃性を要求されるが、
近年、清潔志向の増大により抗菌性を付与することがな
されており、従来はこれらの機能は別々に検討されて付
与されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、溶融
樹脂中に練り込み容易であり、優れた難燃性および/ま
たは抗菌性を有する樹脂組成物を安価に提供することで
ある。さらにいえば、難燃性と同時に抗菌性があり、難
燃剤の使用のより少ない樹脂成形品を得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意検討し、本発明に到達した。すなわ
ち、本発明は下記の通りである。 1)(A)熱可塑性樹脂99.9〜50重量%、(B)
炭酸亜鉛0.1〜50重量%からなる原料を、少なくと
も一回以上250℃以上で加熱してなる熱可塑性樹脂組
成物。
【0010】2)酸化亜鉛および/または炭酸亜鉛の微
粒子が熱可塑性樹脂中に分散されている熱可塑性樹脂成
形品。 3)(A)熱可塑性樹脂98.9〜29重量%、(B)
炭酸亜鉛0.1〜50重量%、および(C)難燃剤1〜
70重量%からなる原料を、少なくとも一回以上250
℃以上で加熱してなる熱可塑性樹脂組成物。
【0011】4)上記1または3記載の熱可塑性樹脂組
成物よりなる抗菌性材料。 5)酸化亜鉛および/または炭酸亜鉛の微粒子が熱可塑
性樹脂中に分散されている抗菌性材料。 以下、詳細に本発明を説明する。本発明において(A)
成分として使用される熱可塑性樹脂は、通常の射出成形
や押出成形の際に原料として用いられる熱可塑性樹脂の
中から任意に選ぶことができる。一般に分解温度が25
0℃以上である熱可塑性樹脂がより好ましいが、250
℃以上の温度をかける時間が短時間であればそれ以下の
温度の樹脂も使用可能である。
【0012】このようなものとしては、例えば、スチレ
ン系樹脂、オレフィン系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリ
塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、フッ素樹脂およ
び各種の熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。これ
らの中でもスチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリカ
ーボネート系樹脂が好適である。
【0013】上記のスチレン系樹脂としては、一般に成
形用として使用されているもの、例えばスチレンの単一
重合体(PS)のほか、ハイインパクトポリスチレン
(HIPS)(HIPSの中にも透明性が高い物もあり
これも含む)、メチルメタクリレート・スチレン共重合
体(MS)、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチ
レン共重合体(MBS)、スチレン・無水マレイン酸共
重合体(SMA)、スチレン・メタクリル酸共重合体
(SMAA)、α−メチルスチレンまたはマレイミドを
共重合してなる耐熱性スチレン樹脂、スチレン・アクリ
ロニトリル系共重合樹脂、α−メチルスチレン・アクリ
ロニトリル系共重合樹脂、さらにはポリフェニレンエー
テル系樹脂およびポリフェニレンエーテル系樹脂とポリ
フェニレンエーテル樹脂以外の熱可塑性樹脂樹脂とのア
ロイなどを挙げることができる。
【0014】ここで、スチレン・アクリロニトリル系共
重合樹脂としては、アクリロニトリル・スチレン共重合
体(AS)、アクリロニトリル・スチレン・ブタジエン
共重合体(ABS)、アクリロニトリル・スチレン・ア
クリルゴム共重合体(AAS)、アクリロニトリル・ス
チレン・塩素化ポリエチレン共重合体(ACS)、アク
リロニトリル・スチレン・エチレン−プロピレンゴム共
重合体(AES)、アクリロニトリル・スチレン・エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、α−メチルスチレンまたは
マレイミドを共重合してなる耐熱性ABS樹脂等を包含
し、また、α−メチルスチレン・アクリロニトリル系共
重合樹脂は、スチレン・アクリロニトリル系共重合樹脂
のスチレン部分がα−メチルスチレンに置き変わったα
−メチルスチレン・アクリロニトリル系共重合樹脂を挙
げることができる。
【0015】上記のポリカーボネート系樹脂としては、
種々の二価フェノール化合物とホスゲンの反応(ホスゲ
ン法)、あるいは二価フェノール化合物と炭酸ジエステ
ルとの反応(エステル交換法)などの公知の製造方法に
よって得られたポリカーボネートであり、好ましくは二
価フェノール化合物として、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパンなどのビス(ヒドロキシフェニ
ル)アルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキサンなどのビス(ヒドロキシフェニル)シクロアル
カン、ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ジヒドロキ
シジフェニルスルホン、ジヒドロキシジフェニルケトン
などを使用したポリカーボネートが好ましく、特に好ま
しくは二価フェノール化合物として、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン(すなわちビスフェノ
ールA)が使用されたポリカーボネートである。これら
のポリカーボネイト系樹脂にはポリカーボネイトとAB
S樹脂のアロイも含む。
【0016】上記のオレフィン系樹脂としては、一般に
成形用として使用されているもの、例えば、超低密度ポ
リエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチ
レン、中低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなど
のポリエチレン樹脂、酢酸ビニル含有量が0.1〜25
重量%のエチレン・酢酸ビニル共重合体、プロピレン単
独重合体、エチレン含有量が2〜40モル%の結晶性プ
ロピレン・エチレンブロック共重合体、エチレン含有量
が0.5〜10モル%の結晶性エチレン・プロピレンラ
ンダム共重合体、ポリブテン、エチレン・プロピレンラ
バー、エチレン・プロピレン・ジエンラバーなどを挙げ
ることができる。
【0017】上記のメタクリル系樹脂としては、例え
ば、メチルメタクリレート単独重合体の他、メチルメタ
クリレートにスチレン、α−メチルスチレン、アクリロ
ニトリル、各種のアクリル酸エステルやメタクリル酸エ
ステルなどの他のモノマーを共重合させて各種の性能を
改良したメタクリル樹脂、さらにはアクリル酸エステル
やメタクリル酸エステルを主成分とする重合体あるいは
ブタジエンを主成分とする重合体にメチルメタクリレー
ト、スチレン、アクリロニトリル、各種のアクリル酸エ
ステルやメタクリル酸エステルなどをグラフト共重合し
た耐衝撃性メタクリル樹脂などが挙げられる。
【0018】これらの熱可塑性樹脂は、重量平均分子量
(Mw)が1,000〜1,000,000、好ましく
は10,000〜1,000,000、さらに好ましく
は50,000〜800,000の範囲にあるものが好
ましい。また、これらの熱可塑性樹脂は単独で用いても
よいし、2種以上を組み合わせてポリマーアロイとして
用いてもよい。
【0019】本発明において用いられる(B)炭酸亜鉛
は、一般には塩基性炭酸亜鉛、炭酸・水酸化亜鉛、透明
性亜鉛白と呼ばれる物で、一般式、xZnCO3 ・yZ
n(OH)2 ・zH2 Oで表される。代表的にはx=
2、y=3、z=1またはx=3、y=6、z=2の物
が良く知られているが組成は不定である。炭酸亜鉛の添
加量は0.1〜50重量%、好ましくは0.2〜20重
量%、さらに好ましくは0.5〜10重量%、最も好ま
しくは0.5〜5重量%用いられる。添加量が少ないと
難燃性、抗菌性の効果が少なく、添加量を多くすると衝
撃強度が低下したり成形性が極端に悪くなる。
【0020】炭酸亜鉛の粒径は細かい方が好ましいが、
現実に入手できる範囲では0.1〜30μが好ましく、
0.2〜20μがより好ましく、さらに好ましくは0.
5〜10μである。製造方法は特に限定されないが、例
えば、亜鉛塩溶液にソーダ灰(炭酸ソーダ)を作用させ
ることにより作製される。炭酸亜鉛は、図1に示す熱天
秤(TGA)の熱減量曲線の様に、200℃では熱減量
は少ないが250℃以上では熱減量し、300℃以上で
は急激に熱減量する。本発明はこの性質を利用して達成
されたものである。すなわち、炭酸亜鉛に250℃以上
の熱をかけることにより酸化亜鉛にし、その際同時に微
粒子状態で樹脂中に分散させる。であるからすべての炭
酸亜鉛を酸化亜鉛に変える事がより望ましいが、原料の
炭酸亜鉛が残っていても構わない。
【0021】250℃の熱履歴は、例えば、押出機、成
形機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等でかけ
ることができる。分解物を排出するため、真空ベント付
きの機械で加熱することがより望ましい。本発明で使用
される(C)成分は難燃剤であり、例えば、リン系難燃
剤、ハロゲン系難燃剤、無機系難燃剤を好ましく使用す
ることができる。この中でも特にリン系難燃剤が好まし
い。この難燃剤は難燃効果を期待する際、1〜70重量
%添加することができる。
【0022】以下、各々の難燃剤について好ましい例と
好ましい添加量を示す。上記のリン系難燃剤としては、
例えば、ホスフィン、ホスフィンオキシド、ビホスフィ
ン、ホスホニウム塩、ホスフィン酸塩、リン酸エステ
ル、亜リン酸エステル、赤リン、およびポリリン酸アン
モニウム系化合物が使用でき、より具体的には、トリフ
ェニルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリス
(β−クロロエチル)ホスフェート、トリスクロロエチ
ルホスフェート、トリスジクロロエチルホスフェート、
トリスジクロロプロピルホスフェート、クレジルジフェ
ニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェー
ト、メチルネオペンチルホスファイト、ペンタエリスリ
トールジエチルジホスファイト、メチルネオペンチルホ
スホネート、フェニルネオペンチルホスフェート、ペン
タエリスリトールジフェニルジホスフェート、ジシクロ
ペンチルハイポジホスフェート、ジネオペンチルハイポ
ホスファイト、フェニルピロカテコールホスファイト、
エチルピロカテコールホスフェート、ジピロカテコール
ハイポジホスフェート、ビスフェノールA−ビス(ジク
レジルホスフェート)、ビスフェノールA−ビス(ジフ
ェニルホスフェート)、酸性燐酸エステル、含窒素リン
化合物などが使用できる。
【0023】また、前記赤リンは、一般の赤リンの他に
その表面をあらかじめ水酸化アルミニウム、水酸化マグ
ネシウム、水酸化亜鉛、水酸化チタンより選ばれる金属
水酸化物の皮膜で被覆処理されたもの;水酸化アルミニ
ウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、水酸化チタン
より選ばれる金属水酸化物および熱硬化性樹脂よりなる
皮膜で被覆処理されたもの;水酸化アルミニウム、水酸
化マグネシウム、水酸化亜鉛、水酸化チタンより選ばれ
る金属水酸化物の皮膜の上に熱硬化性樹脂の皮膜で二重
に被覆処理されたものなども好適に用いることができ
る。
【0024】リン系難燃剤は、本発明の樹脂組成物中に
1〜50重量%、好ましくは3〜40重量%、より好ま
しくは5〜30重量%添加される。添加量が少ないと難
燃効果を得るのが難しく、添加量が多いと熱変形温度を
著しく低下させる。また、有機リン化合物としては、特
にヒドロキシル基含有芳香族リン酸エステルが好まし
く、ヒドロキシル基含有芳香族リン酸エステルを主体に
ヒドロキシル基を含有しない有機リン化合物をも含むこ
とができる。
【0025】上記のハロゲン系難燃剤としては、特に限
定されないが、臭素含有量が40重量%以上の臭素系難
燃剤であることが好ましく、例えば、ハロゲン化エポキ
シ樹脂、ハロゲン化ビスフェノール、芳香族ハロゲン化
合物、ハロゲン化ポリカーボネート、ハロゲン化芳香族
ビニル系重合体、ハロゲン化シアヌレート樹脂、ハロゲ
ン化ポリフェニレンエーテルなどが挙げられ、好ましく
はテトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフ
ェノールAのオリゴマー、ブロム化ビスフェノール系フ
ェノキシ樹脂、ブロム化ビスフェノール系ポリカーボネ
ート、及び含ハロゲンリン酸エステルなどである。
【0026】好ましいハロゲン系難燃剤をさらに詳しく
例示すると、ヘキサブロモシクロドデカン、ペンタブロ
モトルエン、ヘキサブロモベンゼン、デカブロモビフェ
ニル、デカブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジ
フェニルエーテル、ヘキサブロモジフェニルエーテル、
ペンタブロモフタル酸無水物、ペンタブロモフェニルプ
ロピルエーテル、テトラブロムビスフェノールA、テト
ラブロモビスフェノールS、トリス(2,3−ジブロモ
プロピル)イソシアヌレート、デカブロモジフェニルエ
タン、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、ビス(ペ
ンタブロモフェノキシ)エタン、エチレンビス(テトラ
ブロモフタルイミド)、ブロム化ポリスチレン、ブロム
化架橋ポリスチレン、ブロム化ポリフェニレンオキサイ
ド、ポリジブロムフェニレンオキサイド、デカブロムジ
フェニルオキサイドビスフェノール縮合物、含ハロゲン
リン酸エステルなどのハロゲン系難燃剤である。
【0027】上記ハロゲン系難燃剤は、一種のみならず
二種以上を組み合わせて使用することもできる。また、
ハロゲン系難燃剤はアンチモン含有化合物、好ましくは
三酸化アンチモンを併用すると難燃効果が大きくなりよ
り好ましい。本発明の樹脂組成物中に、ハロゲン系難燃
剤とアンチモン含有化合物の合計添加量は1〜45重量
%であることが好ましい。このうちハロゲン系難燃剤の
添加量は1〜30重量%、好ましくは5〜20重量%の
範囲であり、また、アンチモン化合物の添加量は0〜1
5重量%、好ましくは0〜8重量%である。添加量が少
ないと効果がなく、添加量をこれ以上多くしても効果の
向上は望めない。
【0028】上記の無機系難燃剤としては、例えば、水
酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ドロマイト、
ハイドロタルサイト、水酸化カルシウム、水酸化バリウ
ム、塩基性炭酸マグネシウム、水酸化ジルコニウム、酸
化スズの水和物などの無機金属化合物の水和物、ホウ酸
亜鉛、メタホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、炭酸亜
鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム
などを挙げることができる。
【0029】本発明の樹脂組成物中に、無機系難燃剤は
1〜70重量%、好ましくは3〜60重量%、より好ま
しくは10〜55重量%用いられる。添加量が少ないと
効果がなく、添加量を多くすると組成物が脆くなる。ま
た、本発明においては、必要に応じて各種添加剤成分、
例えば、可塑剤、滑剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤、難燃剤、離型剤、などをポリマー成分の重合時や
ポリマー成形体の成形加工時に配合することもできる。
【0030】本発明の樹脂組成物の製造方法について
は、いずれかの過程に於いて250℃以上、好ましくは
280℃以上、より好ましくは300℃以上の温度にす
ること以外特に制限はなく、上記成分を所定の配合比で
ヘンシェルミキサーやタンブラーで混合した後、単軸あ
るいは多軸の押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、
ロールなどの公知の混練装置を用いて溶融混練すること
により得ることができる。また、ヘンシェルミキサーや
タンブラーなどによる原料の混合を省略して各種原料を
別々のフィーダーを用いて溶融混練装置に供給し、混練
して得ることもできる。
【0031】このようにして得られた本発明の樹脂組成
物は、一般に熱可塑性ポリマーの成形に用いられている
公知の方法、例えば、射出成形、押出成形、ブロー成
形、インフレーション成形、真空成形などの方法によっ
て各種成形体に成形される。また、フィルムや二軸延伸
フイルム、シート、発泡シート、発泡ビーズなどに成形
された後、所望の成形体に成形されてもよい。
【0032】成形方法のより好ましい例としては、混練
り時に250℃以上にして分解し、その際、分解物等を
真空ベントやオープンベントなどにより除去することが
より好ましい。これにより、炭酸亜鉛の分解により泡が
成形体に混入することを防ぐことができる。炭酸亜鉛お
よび/又は酸化亜鉛の粒子の分散形態は10nm〜10
00nmの平均粒径で分散していることが好ましく、よ
り好ましい範囲は20nm〜700nm、さらに好まし
い範囲は50nm〜500nmであり、最も好ましくは
50nm〜300nmである。二次凝集等がないのがよ
り好ましい。これらの形態は透過型電子顕微鏡観察等に
より決定できる。
【0033】本発明の樹脂組成物は、広範囲の用途、例
えば、各種のOA機器や家電製品すなわちテレビ用部
品、電話機用部品、CDラジオカセット用部品、電気掃
除機用部品、扇風機用部品、エアーコンディショナー用
部品、事務機プリンター部品、パーソナルコンピュータ
ー用部品、パーソナルコンピューター用キーボード部
品、VCRカセットテープ用部品、オーディオカセット
テープ用部品、複写機用部品、冷蔵庫内外部品、食器洗
い乾燥機、ポット、カメラ、ビデオカメラ、ビデオ部
品、ファクシミリ、換気扇、炊飯器、レジスター、布団
乾燥機、浄水器等、あるいは各種サニタリー製品すなわ
ち便座、浴槽、タイル、おまる、汚物入れ、トイレブラ
シ、バスコーナー、風呂の蓋、石鹸容器、椅子、脱衣か
ご、シャワー、洗面台用部品等、あるいは建材・住宅用
途すなわち化粧板、壁紙、床板、家具、とって、マッ
ト、人工大理石、手すり、シャワーノズル等、あるいは
自動車部品すなわちハンドル、ドアミラー、手すり、ベ
ゼル、各種レバー、内装品等、あるいは玩具すなわち人
形、ぬいぐるみのパーツ、プラモデル、幼児用玩具、ス
コップ、ブロック等、あるいは文房具すなわちシャープ
ペンシル、ボールペン、鉛筆、定規、下敷き、ファイ
ル、マジック、フロッピーディスク、フロッピー等のケ
ース等、あるいは日用品・雑貨などの幅広い用途に好適
である。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明をさら
に詳しく説明する。なお、各物性の測定は以下に示す方
法に従って行う。 <難燃試験>難燃性評価はUL−94に準拠した垂直燃
焼試験法により評価する。
【0035】<抗菌性試験>樹脂組成物の平板成形体
(厚さ2mm)を50mm×50mmに切り出し、エタ
ノールをしみ込ませたガーゼで成形体表面をワイプして
清浄にし、23℃、60%相対湿度雰囲気下で24時間
放置し、抗菌力試験用検体とした。試験検体に菌液を
0.5ml接種し、45mm×45mmのポリエチレン
フィルムを密着させた後、37℃で保存し、保存開始時
及び24時間後にSCDLP培地(日本製薬(株)製)
で生存菌を洗い出す。この洗い出し液について菌数測定
用標準寒天培地(ニッスイ(株)製)を用いた寒天平板
培養法(37℃、24時間)により、生存菌数を測定
し、検体1枚当たりの生存菌数に換算する。試験結果
は、ブランクとの生存菌数の差の対数値で表す。対数値
であるから1異なると1桁値が違う事を表す。すなわち
値が大きいほどその効果が大きい。
【0036】なお、試験菌は大腸菌(IFO3301)
を使用した。試験菌液は大腸菌を、肉エキス5mg、ペ
プトン10mg、及び塩化ナトリウム5mgを1リット
ルの蒸留水に溶かした溶液に懸濁させ、1mlあたりの
菌数を約106個に調製する。 <使用原料>ゴム補強ポリスチレン(HIPS)として
旭化成工業株式会社製スタイロンを使用する。汎用ポリ
スチレン(GPPS)は重量平均分子量21万のポリス
チレンを使用する。ポリフェニレンエーテル(PPE)
は旭化成工業株式会社製のポリフェニレンエーテル単独
重合体を用いる。難燃剤は大八化学工業株式会社製CR
747およびCR741を、炭酸亜鉛は正同化学株式会
社製を用いる。
【0037】
【実施例1、2、3、比較例1、2】表1に示す組成を
ブレンド後、池貝鉄工(株)製PCM45mm二軸押出
機を用いて混練温度(シリンダ−設定温度)310℃で
溶融混練、ペレタイズを行ってポリマー組成物を得る。
得られたポリマー組成物のペレットを射出成形機(オー
トショット50B、ファナック(株)製)で難燃試験用
短冊(1/8インチ厚)、抗菌試験用平板(100mm
×100mm×2mm(t))に成形する。成形機のシ
リンダー設定温度は300℃とし、金型温度は60℃と
する。
【0038】得られた樹脂成形体の燃焼試験結果および
抗菌性試験結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】表1より明らかなように、比較例1に対し
実施例1、2は総残炎時間が短く難燃性が優れているこ
とが解る。比較例2に対し実施例3でも総残炎時間が短
く難燃性が優れる。また、最大燃焼時間の抑制の効果も
見られ、この見地からも難燃性に優れる。抗菌性につい
ても、炭酸亜鉛を添加した系は比較例と比べ優れている
ことが解る。
【0041】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、優れた
難燃性と優れた抗菌力を示し、各種のOA機器や家電製
品あるいは各種サニタリー製品、建材・住宅用途など広
範囲に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】炭酸亜鉛の、熱天秤(TGA)の熱減量曲線で
ある。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)熱可塑性樹脂99.9〜50重量
    %、(B)炭酸亜鉛0.1〜50重量%からなる原料
    を、少なくとも一回以上250℃以上で加熱してなる熱
    可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】酸化亜鉛および/または炭酸亜鉛の微粒子
    が熱可塑性樹脂中に分散されている熱可塑性樹脂成形
    品。
  3. 【請求項3】(A)熱可塑性樹脂98.9〜29重量
    %、(B)炭酸亜鉛0.1〜50重量%、および(C)
    難燃剤1〜70重量%からなる原料を、少なくとも一回
    以上250℃以上で加熱してなる熱可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項1または3記載の熱可塑性樹脂組成
    物よりなる抗菌性材料。
  5. 【請求項5】酸化亜鉛および/または炭酸亜鉛の微粒子
    が熱可塑性樹脂中に分散されている抗菌性材料。
JP16124697A 1997-06-18 1997-06-18 抗菌・難燃樹脂組成物 Pending JPH115910A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101251333B1 (ko) 2009-12-30 2013-04-05 제일모직주식회사 내후성과 내충격성이 우수한 난연 열가소성 수지 조성물 및 그로부터 제조된 성형품
JP2015189868A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 共栄産業株式会社 変性ポリフェニレンエーテル成形体および発泡体の消臭方法、シート状変性ポリフェニレンエーテル発泡体、シート状変性ポリフェニレンエーテル発泡体の製造方法および発泡食品容器
JP2017193724A (ja) * 2017-08-07 2017-10-26 共栄産業株式会社 シート状変性ポリフェニレンエーテル発泡体の製造方法および発泡食品容器

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JP2015189868A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 共栄産業株式会社 変性ポリフェニレンエーテル成形体および発泡体の消臭方法、シート状変性ポリフェニレンエーテル発泡体、シート状変性ポリフェニレンエーテル発泡体の製造方法および発泡食品容器
JP2017193724A (ja) * 2017-08-07 2017-10-26 共栄産業株式会社 シート状変性ポリフェニレンエーテル発泡体の製造方法および発泡食品容器

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