JPH08232029A - Ni基粒子分散型銅系焼結合金とその製造方法 - Google Patents
Ni基粒子分散型銅系焼結合金とその製造方法Info
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- JPH08232029A JPH08232029A JP3665895A JP3665895A JPH08232029A JP H08232029 A JPH08232029 A JP H08232029A JP 3665895 A JP3665895 A JP 3665895A JP 3665895 A JP3665895 A JP 3665895A JP H08232029 A JPH08232029 A JP H08232029A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、粒子分散型銅系焼結合金において
硬質相と銅合金素地との界面における密着性を向上させ
ることで、優れた摩擦摺動特性および機械的特性を有し
た銅系焼結材料を提供することを目的とする。 【構成】 上記の目的の達成のため、銅系焼結合金にお
いて、Ni基硬質粒子5−60重量%を銅粉末素地中に
均一に分散させ、銅合金素地と該Ni基粒子との界面に
CuおよびNiからなる拡散層を生成させたものであ
る。本発明材料を摺動材料として用いた場合、上記拡散
相により素地からの硬質粒子の剥離・脱落が抑制でき、
また優れた機械的特性を有する分散型銅系焼結合金が製
造できる。
硬質相と銅合金素地との界面における密着性を向上させ
ることで、優れた摩擦摺動特性および機械的特性を有し
た銅系焼結材料を提供することを目的とする。 【構成】 上記の目的の達成のため、銅系焼結合金にお
いて、Ni基硬質粒子5−60重量%を銅粉末素地中に
均一に分散させ、銅合金素地と該Ni基粒子との界面に
CuおよびNiからなる拡散層を生成させたものであ
る。本発明材料を摺動材料として用いた場合、上記拡散
相により素地からの硬質粒子の剥離・脱落が抑制でき、
また優れた機械的特性を有する分散型銅系焼結合金が製
造できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車や自動二輪車のブ
レーキパッド材やクラッチ材あるいはトランスミッショ
ン用同期リング等の摩擦摺動材料として有用な、銅合金
素地に硬質相をなす硬質粒子を分散させてなる分散型銅
系焼結合金の耐摩耗性および耐焼き付き性の改良に関す
るものである。
レーキパッド材やクラッチ材あるいはトランスミッショ
ン用同期リング等の摩擦摺動材料として有用な、銅合金
素地に硬質相をなす硬質粒子を分散させてなる分散型銅
系焼結合金の耐摩耗性および耐焼き付き性の改良に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の摩擦摺動材料においては、耐摩耗
性や耐焼き付き性を向上させるために、粒子状あるいは
繊維状の硬質相の添加がおこなわれてきた。しかし、こ
のような材料においては、硬質相と素地(マトリック
ス)の界面に隙間が存在するため、(1)摺動時に高い
せん断荷重が付与されると、硬質相が素地から剥離・脱
落し、摩耗粉となるためにかえって摩耗現象を促進させ
る、(2)構造用部材として使用した際に高応力が付与
されると、上記の界面が亀裂発生の起点となり、さらに
は亀裂の伝播経路となることから焼結体の機械的特性を
低下させる、といった問題がある。銅系摺動材料の耐摩
耗性を向上させる方法として特開平3−247732号
が提案されている。ここでは、マトリックスの腐食によ
り硬質粒子の脱落が起こることに着目し、耐食性向上の
手段としてPbを含有させないCu−Snの2元素合金
に、硬質粒子としてFe系等の硬質物を添加し、硬質物
の脱落を防止する事を特徴とするものである。他方、こ
れらの問題を解消する手段として、硬質相と素地との界
面間に反応層を形成させる「In−situプロセス」
とよばれる製法が提案されている。これは、例えばTi
粉末を成形固化して空孔を有する圧粉体を製造し、この
内部に溶融したAlを溶浸させることでTiとAlを反
応させ、Ti圧粉体中に均一にTiAlを生成させる方
法で、これによるとTiAlの硬質相はTi圧粉体との
間に反応生成することができ、耐摩耗性を向上させるこ
とができる。
性や耐焼き付き性を向上させるために、粒子状あるいは
繊維状の硬質相の添加がおこなわれてきた。しかし、こ
のような材料においては、硬質相と素地(マトリック
ス)の界面に隙間が存在するため、(1)摺動時に高い
せん断荷重が付与されると、硬質相が素地から剥離・脱
落し、摩耗粉となるためにかえって摩耗現象を促進させ
る、(2)構造用部材として使用した際に高応力が付与
されると、上記の界面が亀裂発生の起点となり、さらに
は亀裂の伝播経路となることから焼結体の機械的特性を
低下させる、といった問題がある。銅系摺動材料の耐摩
耗性を向上させる方法として特開平3−247732号
が提案されている。ここでは、マトリックスの腐食によ
り硬質粒子の脱落が起こることに着目し、耐食性向上の
手段としてPbを含有させないCu−Snの2元素合金
に、硬質粒子としてFe系等の硬質物を添加し、硬質物
の脱落を防止する事を特徴とするものである。他方、こ
れらの問題を解消する手段として、硬質相と素地との界
面間に反応層を形成させる「In−situプロセス」
とよばれる製法が提案されている。これは、例えばTi
粉末を成形固化して空孔を有する圧粉体を製造し、この
内部に溶融したAlを溶浸させることでTiとAlを反
応させ、Ti圧粉体中に均一にTiAlを生成させる方
法で、これによるとTiAlの硬質相はTi圧粉体との
間に反応生成することができ、耐摩耗性を向上させるこ
とができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】後者の方法は前者の方
法に比べ、耐摩耗性の向上に優れるが、この製法では実
験室レベルにおいては上記の複合材料を製造できるが、
経済性よく量産化することは非常に困難であると同時
に、この製法が適用できる合金系は限定され、本発明が
対象とする銅系材料においては現在のところ適用不可能
である。そこで、本発明は、粒子分散型銅系焼結合金に
おいて硬質相と素地との密着性を向上させ、優れた摩擦
摺動特性および機械的特性を有した銅系焼結材料を、お
よびその焼結材料を経済性よく製造できる方法を提供す
ることを目的とする。
法に比べ、耐摩耗性の向上に優れるが、この製法では実
験室レベルにおいては上記の複合材料を製造できるが、
経済性よく量産化することは非常に困難であると同時
に、この製法が適用できる合金系は限定され、本発明が
対象とする銅系材料においては現在のところ適用不可能
である。そこで、本発明は、粒子分散型銅系焼結合金に
おいて硬質相と素地との密着性を向上させ、優れた摩擦
摺動特性および機械的特性を有した銅系焼結材料を、お
よびその焼結材料を経済性よく製造できる方法を提供す
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく種々の実験及び検討を行った結果、銅系
焼結合金において、銅粉末素地中に硬質粒子を均一に分
散させるにあたり、硬質粒子をNiを主成分とする硬質
の合金粒子とすることにより、そのNi基硬質粒子とC
u素地の界面の間に拡散層が生成され、該硬質粒子が素
地と優れた密着性を有することが可能となることを見い
出し、本発明を完成した。即ち、本発明は、銅合金素地
に硬質相をなす硬質粒子を分散させてなる分散型銅系焼
結合金において、上記硬質粒子をNiを主成分とする硬
質元素との混合物あるいは化合物であるNi基硬質粒子
となし、合金重量基準で5−60%を含有し、残部が銅
または銅基合金および不可避的不純物からなり、かつ上
記銅合金素地と該Ni基硬質粒子との界面に該硬質粒子
と上記銅合金素地との密着性を向上させるCuおよびN
iからなる拡散層が存在することを特徴とするNi基粒
子分散型銅系焼結合金にある。
的を達成すべく種々の実験及び検討を行った結果、銅系
焼結合金において、銅粉末素地中に硬質粒子を均一に分
散させるにあたり、硬質粒子をNiを主成分とする硬質
の合金粒子とすることにより、そのNi基硬質粒子とC
u素地の界面の間に拡散層が生成され、該硬質粒子が素
地と優れた密着性を有することが可能となることを見い
出し、本発明を完成した。即ち、本発明は、銅合金素地
に硬質相をなす硬質粒子を分散させてなる分散型銅系焼
結合金において、上記硬質粒子をNiを主成分とする硬
質元素との混合物あるいは化合物であるNi基硬質粒子
となし、合金重量基準で5−60%を含有し、残部が銅
または銅基合金および不可避的不純物からなり、かつ上
記銅合金素地と該Ni基硬質粒子との界面に該硬質粒子
と上記銅合金素地との密着性を向上させるCuおよびN
iからなる拡散層が存在することを特徴とするNi基粒
子分散型銅系焼結合金にある。
【0005】上記焼結合金中に分散するNi基硬質粒子
がマイクロビッカース硬さで400以上の硬質粒子であ
るのが好ましい。
がマイクロビッカース硬さで400以上の硬質粒子であ
るのが好ましい。
【0006】上記Ni基粒子は、Niを主成分とし、銅
系焼結合金の硬質相として機能し、Niと合金組織を形
成することができるCr、W、Fe、Si、B、Mo、
Co、C、Mn、Cuからなる群から選ばれる、少なく
とも1以上の元素を含有することにより構成される混合
物あるいは化合物である。硬質元素の合計含有量は10
重量%以上であるのが好ましい。
系焼結合金の硬質相として機能し、Niと合金組織を形
成することができるCr、W、Fe、Si、B、Mo、
Co、C、Mn、Cuからなる群から選ばれる、少なく
とも1以上の元素を含有することにより構成される混合
物あるいは化合物である。硬質元素の合計含有量は10
重量%以上であるのが好ましい。
【0007】また、本発明は上記焼結合金を製造する方
法を提供するものであり、銅合金素地に硬質相をなす硬
質粒子を分散させてなる分散型銅系焼結合金を製造する
にあたり、上記焼結合金の素地を構成する混合銅粉末あ
るいは銅合金粉末を準備する工程と、上記硬質粒子とし
てNiを主成分とする硬質粒子との混合物あるいは化合
物であるNi基硬質粒子を準備する工程と、上記混合銅
粉末または銅合金粉末に上記Ni基硬質粒子を合金重量
基準で5−60%の割合で均一に混合する工程と、上記
混合物を出発原料粉末として型押・成形することにより
圧粉体を形成する工程と、該圧粉体を非酸化性雰囲気ま
たは還元性雰囲気または不活性ガス雰囲気において素地
の銅系合金と該Ni基粒子との間に拡散層を生成するよ
うに焼結する工程からなるのがよい。
法を提供するものであり、銅合金素地に硬質相をなす硬
質粒子を分散させてなる分散型銅系焼結合金を製造する
にあたり、上記焼結合金の素地を構成する混合銅粉末あ
るいは銅合金粉末を準備する工程と、上記硬質粒子とし
てNiを主成分とする硬質粒子との混合物あるいは化合
物であるNi基硬質粒子を準備する工程と、上記混合銅
粉末または銅合金粉末に上記Ni基硬質粒子を合金重量
基準で5−60%の割合で均一に混合する工程と、上記
混合物を出発原料粉末として型押・成形することにより
圧粉体を形成する工程と、該圧粉体を非酸化性雰囲気ま
たは還元性雰囲気または不活性ガス雰囲気において素地
の銅系合金と該Ni基粒子との間に拡散層を生成するよ
うに焼結する工程からなるのがよい。
【0008】特に、上記焼結工程を600℃以上かつ該
素地合金の固相線温度以下の温度範囲で30分以上加熱
・保持することにより、または800℃以上かつ該素地
合金の固相線温度以下の温度範囲で10分以上加熱・保
持することにより行うことができる。
素地合金の固相線温度以下の温度範囲で30分以上加熱
・保持することにより、または800℃以上かつ該素地
合金の固相線温度以下の温度範囲で10分以上加熱・保
持することにより行うことができる。
【0009】上記混合物から圧粉体を形成する工程にお
いて上記混合物をメカニカルアロイング、メカニカルグ
ラインディング、造粒法のいずれかを適用した後、型押
・成形するのがよい。
いて上記混合物をメカニカルアロイング、メカニカルグ
ラインディング、造粒法のいずれかを適用した後、型押
・成形するのがよい。
【0010】次に、本発明のNi基粒子分散型銅系焼結
合金において、上記の如く合金組成および組織形態を設
定した理由を以下に説明する。まず、本発明による材料
の最大の特徴は、Ni基硬質粒子とCu素地の界面間に
拡散層を生成することである。従来の粉末冶金法による
と、原料粉末を型押・成形し、それを加熱・焼結するこ
とで粉末間での拡散現象を促進させる。つまり、拡散現
象のドライビングフォースとなる熱が焼結過程において
付与される。この点に着目し、素地の銅と相互拡散する
金属元素を硬質相の主たる成分として選択することで硬
質粒子と素地の界面間に拡散層を生成することが可能で
あることを見い出した。このような観点から、本発明者
らはCuと固溶しやすい金属元素であるNiに着目し、
これを選択した。つまり、NiとCuは全率固溶である
ことから、Ni粒子を銅粉末と混合・成形した後、熱を
付与するとNiが銅素地中に、またCuがNi粒子中に
拡散する、いわゆる相互拡散現象が進行し、上記拡散層
が形成される。
合金において、上記の如く合金組成および組織形態を設
定した理由を以下に説明する。まず、本発明による材料
の最大の特徴は、Ni基硬質粒子とCu素地の界面間に
拡散層を生成することである。従来の粉末冶金法による
と、原料粉末を型押・成形し、それを加熱・焼結するこ
とで粉末間での拡散現象を促進させる。つまり、拡散現
象のドライビングフォースとなる熱が焼結過程において
付与される。この点に着目し、素地の銅と相互拡散する
金属元素を硬質相の主たる成分として選択することで硬
質粒子と素地の界面間に拡散層を生成することが可能で
あることを見い出した。このような観点から、本発明者
らはCuと固溶しやすい金属元素であるNiに着目し、
これを選択した。つまり、NiとCuは全率固溶である
ことから、Ni粒子を銅粉末と混合・成形した後、熱を
付与するとNiが銅素地中に、またCuがNi粒子中に
拡散する、いわゆる相互拡散現象が進行し、上記拡散層
が形成される。
【0011】詳細は後述するが、原料粉末に対して有効
な粉砕・混合工程を適用することにより、Cu素地とN
i粒子の界面の間に拡散層の生成をさらに容易にするこ
とができる。なお、Niは比較的融点が高い金属元素で
あることから、焼結合金の耐熱性を低下させることはな
いので、本発明を構成するのに最適である。
な粉砕・混合工程を適用することにより、Cu素地とN
i粒子の界面の間に拡散層の生成をさらに容易にするこ
とができる。なお、Niは比較的融点が高い金属元素で
あることから、焼結合金の耐熱性を低下させることはな
いので、本発明を構成するのに最適である。
【0012】そこで、本発明によるNi基粒子分散型銅
系焼結合金における具体的な上記に記載の合金組成につ
き、各元素の効果および適正量について以下に詳細に説
明する。
系焼結合金における具体的な上記に記載の合金組成につ
き、各元素の効果および適正量について以下に詳細に説
明する。
【0013】1)Ni基粒子 Ni基粒子とは、Niを主成分とする上記の硬質粒子で
あり、銅系焼結合金において硬質相として均一に分散
し、しかもCu素地との界面間でCu−Ni相互拡散層
を形成し、その結果、界面での隙間を消失させて硬質粒
子にCu素地に対する優れた密着性を付与するため、N
i基粒子の利用は摩擦摺動特性および機械的特性を向上
させる効果を有する。その添加量は、上記効果を実現さ
せるためには5重量%以上のNi基粒子の添加が必要で
ある。添加量が5%未満では、十分な耐摩耗性、耐焼き
付き性、摩擦摺動特性を得ることができない。一方、N
i基粒子を60%を越えて添加しても、上記の効果はさ
らには向上せず、かえって高価なNi基粒子を過剰に添
加することで不経済性が生じる。したがって、Ni基粒
子の適正な添加量は重量基準で5%以上60%以下であ
る。
あり、銅系焼結合金において硬質相として均一に分散
し、しかもCu素地との界面間でCu−Ni相互拡散層
を形成し、その結果、界面での隙間を消失させて硬質粒
子にCu素地に対する優れた密着性を付与するため、N
i基粒子の利用は摩擦摺動特性および機械的特性を向上
させる効果を有する。その添加量は、上記効果を実現さ
せるためには5重量%以上のNi基粒子の添加が必要で
ある。添加量が5%未満では、十分な耐摩耗性、耐焼き
付き性、摩擦摺動特性を得ることができない。一方、N
i基粒子を60%を越えて添加しても、上記の効果はさ
らには向上せず、かえって高価なNi基粒子を過剰に添
加することで不経済性が生じる。したがって、Ni基粒
子の適正な添加量は重量基準で5%以上60%以下であ
る。
【0014】Ni基硬質粒子の硬さとしては、マイクロ
ビッカース硬さで400以上であることが好ましい。な
ぜなら、Ni基粒子は上述したように耐摩耗性を向上さ
せる役割を有するが、通常の摩擦摺動部品として使用す
る際の相手材には鋼材を使用することが多く、鋼材の硬
さを考慮して銅系焼結材料の耐摩耗性を確保するために
は、硬質粒子の硬さは400以上であることが好まし
い。つまり、マイクロビッカース硬さ400未満の硬質
粒子を添加しても、十分な耐摩耗性を得ることが困難と
なる。Ni基粒子において上記の硬さを実現させるため
には、Cr、W、Fe、Si、B、Mo、Co、C、M
n、Cuのうち少なくとも1種あるいは2種以上の元素
からなり、これら元素の合計含有量が10重量%以上で
ある必要がある。つまり、上記元素の合計含有量が10
重量%未満である場合、Ni基粒子のマイクロビッカー
ス硬さは400に達しない。また上記元素のうち、Cr
はNiと全率固溶であることから、Cu素地中にNiが
拡散する際に、CrもNiと共にCu素地中に拡散し、
Ni基粒子と素地との密着性を向上させる効果があるこ
とを確認した。
ビッカース硬さで400以上であることが好ましい。な
ぜなら、Ni基粒子は上述したように耐摩耗性を向上さ
せる役割を有するが、通常の摩擦摺動部品として使用す
る際の相手材には鋼材を使用することが多く、鋼材の硬
さを考慮して銅系焼結材料の耐摩耗性を確保するために
は、硬質粒子の硬さは400以上であることが好まし
い。つまり、マイクロビッカース硬さ400未満の硬質
粒子を添加しても、十分な耐摩耗性を得ることが困難と
なる。Ni基粒子において上記の硬さを実現させるため
には、Cr、W、Fe、Si、B、Mo、Co、C、M
n、Cuのうち少なくとも1種あるいは2種以上の元素
からなり、これら元素の合計含有量が10重量%以上で
ある必要がある。つまり、上記元素の合計含有量が10
重量%未満である場合、Ni基粒子のマイクロビッカー
ス硬さは400に達しない。また上記元素のうち、Cr
はNiと全率固溶であることから、Cu素地中にNiが
拡散する際に、CrもNiと共にCu素地中に拡散し、
Ni基粒子と素地との密着性を向上させる効果があるこ
とを確認した。
【0015】2)Cu合金 素地に適用できる銅合金の組成に関する制約はなく、例
えば、単なる摩擦摺動特性が要求される場合にはCu−
Sn系合金が、また、潤滑オイル中での耐硫化腐食性が
要求される場合にはCu−Zn系あるいはCu−Zn−
Ni系合金が、さらには、摺動すり板(パンタグラフ)
に適用する場合にはCu−Cr系合金が有効であり、い
ずれの銅合金においても本発明が提案するNi基粒子は
Cu素地との界面間に拡散層を形成して優れた密着性を
発現し、摺動時において粒子の剥離・脱落を抑制すると
共に、焼結体の機械的特性の低下を抑制する。
えば、単なる摩擦摺動特性が要求される場合にはCu−
Sn系合金が、また、潤滑オイル中での耐硫化腐食性が
要求される場合にはCu−Zn系あるいはCu−Zn−
Ni系合金が、さらには、摺動すり板(パンタグラフ)
に適用する場合にはCu−Cr系合金が有効であり、い
ずれの銅合金においても本発明が提案するNi基粒子は
Cu素地との界面間に拡散層を形成して優れた密着性を
発現し、摺動時において粒子の剥離・脱落を抑制すると
共に、焼結体の機械的特性の低下を抑制する。
【0016】次に、本発明によるNi基粒子分散型銅系
焼結合金の製造方法に関する具体的な条件について、以
下に詳細に説明する。 1)配合・成形工程 焼結合金の素地を構成する銅粉末、あるいは銅合金粉末
を準備し、この銅系粉末と上記Ni基粒子を所定の割合
で配合し、均一に混合・撹拌した後、この混合粉末を出
発原料粉末としてこれを型押・成形することで圧粉体を
創製する。
焼結合金の製造方法に関する具体的な条件について、以
下に詳細に説明する。 1)配合・成形工程 焼結合金の素地を構成する銅粉末、あるいは銅合金粉末
を準備し、この銅系粉末と上記Ni基粒子を所定の割合
で配合し、均一に混合・撹拌した後、この混合粉末を出
発原料粉末としてこれを型押・成形することで圧粉体を
創製する。
【0017】2)焼結工程 この圧粉体を非酸化性雰囲気、あるいは還元性雰囲気、
あるいは不活性ガス雰囲気にて600℃以上、該素地合
金の固相線温度以下で30分以上加熱・保持する。その
結果、素地の銅合金とNi基粒子の界面間で、CuとN
iとの相互拡散現象が進行し、拡散層が形成される。こ
こで、焼結雰囲気が上記以外の条件、例えば大気中など
の酸化雰囲気で行うと、粉末表面での酸化現象が優先的
に進行し、その結果、焼結現象が抑制されて良好なる焼
結体を創製することが困難となる。また、焼結温度に関
しては、600℃未満ではCu素地とNi粒子間での相
互拡散現象の進行が極めて遅くなるため、Cu素地とN
i粒子間の界面を強固に密着させるには、2〜3時間を
越えるような長時間の焼結過程が必要となり、経済性の
面において課題が生じる。したがって、良好な界面を得
るための焼結条件は、600℃以上で30分以上の加熱
保持であり、より好ましくは800℃以上で焼結すれ
ば、加熱時間は約10分程度に短縮できることも本発明
者らは確認している。一方、素地を構成する銅合金の固
相線温度を超えると、液相が出現して焼結体の寸法精度
が著しく劣化するため、焼結温度の上限は銅合金の固相
線温度を越えないことが望ましい。
あるいは不活性ガス雰囲気にて600℃以上、該素地合
金の固相線温度以下で30分以上加熱・保持する。その
結果、素地の銅合金とNi基粒子の界面間で、CuとN
iとの相互拡散現象が進行し、拡散層が形成される。こ
こで、焼結雰囲気が上記以外の条件、例えば大気中など
の酸化雰囲気で行うと、粉末表面での酸化現象が優先的
に進行し、その結果、焼結現象が抑制されて良好なる焼
結体を創製することが困難となる。また、焼結温度に関
しては、600℃未満ではCu素地とNi粒子間での相
互拡散現象の進行が極めて遅くなるため、Cu素地とN
i粒子間の界面を強固に密着させるには、2〜3時間を
越えるような長時間の焼結過程が必要となり、経済性の
面において課題が生じる。したがって、良好な界面を得
るための焼結条件は、600℃以上で30分以上の加熱
保持であり、より好ましくは800℃以上で焼結すれ
ば、加熱時間は約10分程度に短縮できることも本発明
者らは確認している。一方、素地を構成する銅合金の固
相線温度を超えると、液相が出現して焼結体の寸法精度
が著しく劣化するため、焼結温度の上限は銅合金の固相
線温度を越えないことが望ましい。
【0018】3)粉末の前処理(機械的混合・粉砕・合
金化処理) 前記の如く、素地を構成する銅粉末、あるいは銅合金粉
末とNi基粒子を所定の割合で配合した後、型押・成形
する前に必要に応じて、機械的合金化法(メカニカルア
ロイング)、機械的混合法(メカニカルグラインディン
グ)、造粒法に代表される粉末の機械的混合・粉砕・合
金化処理を行うことも有効である。この方法によると、
Ni基粒子をより微細に粉砕することができ、しかも、
銅粉末の素地中に微細に粉砕されたNi粒子を均一に分
散することができ、同時に、Ni粒子とCu素地の界面
間に、焼結する以前に反応拡散層を形成することができ
る。つまり、本処理によりNi基粒子の表面でNiとC
uの合金化が促進され、焼結する前の粉末の状態で銅合
金粉末の素地とNi基粒子の界面間に反応拡散層を生成
することができる。更に、本処理により素地を構成する
銅の結晶粒径が微細化されるので、焼結温度の低温化、
あるいは焼結温度の短縮化を可能とすることから、経済
性においても有利である。
金化処理) 前記の如く、素地を構成する銅粉末、あるいは銅合金粉
末とNi基粒子を所定の割合で配合した後、型押・成形
する前に必要に応じて、機械的合金化法(メカニカルア
ロイング)、機械的混合法(メカニカルグラインディン
グ)、造粒法に代表される粉末の機械的混合・粉砕・合
金化処理を行うことも有効である。この方法によると、
Ni基粒子をより微細に粉砕することができ、しかも、
銅粉末の素地中に微細に粉砕されたNi粒子を均一に分
散することができ、同時に、Ni粒子とCu素地の界面
間に、焼結する以前に反応拡散層を形成することができ
る。つまり、本処理によりNi基粒子の表面でNiとC
uの合金化が促進され、焼結する前の粉末の状態で銅合
金粉末の素地とNi基粒子の界面間に反応拡散層を生成
することができる。更に、本処理により素地を構成する
銅の結晶粒径が微細化されるので、焼結温度の低温化、
あるいは焼結温度の短縮化を可能とすることから、経済
性においても有利である。
【0019】
【作用及び発明の効果】本発明のNi基粒子分散型銅系
焼結合金においては、Ni基粒子が硬質相の役割を有し
ており、耐摩耗性や耐焼き付き性を向上させると共に、
摩擦抵抗粒子として摩擦係数を向上させる効果があり、
しかもこのNi基粒子が素地のCu合金との界面に拡散
反応層を形成することから優れた密着性を有しており、
摩擦摺動時において硬質粒子が素地から脱落することを
抑制する効果がある。また、素地が銅合金であることか
ら熱伝導性・電気電導性にも優れており、乾式および湿
式摩擦摺動材料のいずれに対しても適用可能であり、例
えば、自動車や自動二輪用のブレーキパッド材やクラッ
チ材あるいはトランスミッション用同期リング等にも有
用である。
焼結合金においては、Ni基粒子が硬質相の役割を有し
ており、耐摩耗性や耐焼き付き性を向上させると共に、
摩擦抵抗粒子として摩擦係数を向上させる効果があり、
しかもこのNi基粒子が素地のCu合金との界面に拡散
反応層を形成することから優れた密着性を有しており、
摩擦摺動時において硬質粒子が素地から脱落することを
抑制する効果がある。また、素地が銅合金であることか
ら熱伝導性・電気電導性にも優れており、乾式および湿
式摩擦摺動材料のいずれに対しても適用可能であり、例
えば、自動車や自動二輪用のブレーキパッド材やクラッ
チ材あるいはトランスミッション用同期リング等にも有
用である。
【0020】
(実施例1)最大粒径149μm以下の電解純Cu粉末
と、表1に示す組成とマイクロビッカース硬さ(MH
v)を有した最大粒径60μm以下のNi基粒子を、重
量比率でCu:Ni=75:25に配合し、V型ミキサ
ーで均一に混合した後、各混合粉末を冷間成形で面圧8
t/cm2により10×30×10mmに固化した。得
られた圧粉体を水素雰囲気中にて焼結温度900℃で1
5分間加熱保持し、各焼結体の機械的特性(引張強さ・
伸び)および摩擦摺動特性、更にNi基粒子とCu素地
の界面付近での拡散層の有無をEPMA分析により確認
した。
と、表1に示す組成とマイクロビッカース硬さ(MH
v)を有した最大粒径60μm以下のNi基粒子を、重
量比率でCu:Ni=75:25に配合し、V型ミキサ
ーで均一に混合した後、各混合粉末を冷間成形で面圧8
t/cm2により10×30×10mmに固化した。得
られた圧粉体を水素雰囲気中にて焼結温度900℃で1
5分間加熱保持し、各焼結体の機械的特性(引張強さ・
伸び)および摩擦摺動特性、更にNi基粒子とCu素地
の界面付近での拡散層の有無をEPMA分析により確認
した。
【0021】
【表1】
【0022】なお、摩擦摺動特性は図1に示す方法によ
り、加圧力30kgf/cm2、周速度5m/se
c.、ATFオイル中で連続30分という摩擦試験条件
下で、大気中において相手材S35C鋼材を選定して評
価した。図1中の(A)は本発明あるいは比較例による
銅系焼結合金(固定側;形状はΦ33×Φ24×10m
m)、図1中の(B)は本発明あるいは比較例によるS
35C鋼材(回転側;形状はΦ60×5mm)である。
また、拡散距離は界面からNi基粒子側へのCu元素の
拡散領域(DCu)、界面からCu素地側へのNi元素
の拡散領域(DNi)をそれぞれ調査した。本発明の範
囲内の合金組成を表2中のNo.1〜6に、比較例をN
o.7、8に示す。
り、加圧力30kgf/cm2、周速度5m/se
c.、ATFオイル中で連続30分という摩擦試験条件
下で、大気中において相手材S35C鋼材を選定して評
価した。図1中の(A)は本発明あるいは比較例による
銅系焼結合金(固定側;形状はΦ33×Φ24×10m
m)、図1中の(B)は本発明あるいは比較例によるS
35C鋼材(回転側;形状はΦ60×5mm)である。
また、拡散距離は界面からNi基粒子側へのCu元素の
拡散領域(DCu)、界面からCu素地側へのNi元素
の拡散領域(DNi)をそれぞれ調査した。本発明の範
囲内の合金組成を表2中のNo.1〜6に、比較例をN
o.7、8に示す。
【0023】
【表2】
【0024】これに見るように、本発明例No.1〜6
では、Cu素地とNi基粒子の界面間においてCuおよ
びNiの相互拡散現象が進行して両者の良好な密着性が
得られ、その結果、優れた機械的特性および摩擦摺動特
性が得られた。一方、比較例No.7、8においては、
以下のような問題が生じた。 No.7:硬質粒子の硬さがマイクロビッカース硬さで
400未満であるため、十分な耐摩耗性が得られなかっ
た。 NO.8:硬質粒子の硬さがマイクロビッカース硬さで
400未満であるため、十分な耐摩耗性が得られなかっ
た。
では、Cu素地とNi基粒子の界面間においてCuおよ
びNiの相互拡散現象が進行して両者の良好な密着性が
得られ、その結果、優れた機械的特性および摩擦摺動特
性が得られた。一方、比較例No.7、8においては、
以下のような問題が生じた。 No.7:硬質粒子の硬さがマイクロビッカース硬さで
400未満であるため、十分な耐摩耗性が得られなかっ
た。 NO.8:硬質粒子の硬さがマイクロビッカース硬さで
400未満であるため、十分な耐摩耗性が得られなかっ
た。
【0025】(実施例2)最大粒径149μm以下の電
解純Cu粉末と、マイクロビッカース硬さの平均値94
5(890〜1025MHv)を有した最大粒径75μ
m以下のNi−20%Cr−11%W−3%Fe−3%
Si(重量基準)のNi基粒子を、表3に示す重量比で
配合し、V型ミキサーで均一に混合した後、各混合粉末
を冷間成形で面圧8t/cm2により10×30×10
mmに固化した。得られた圧粉体を水素雰囲気中にて9
00℃で15分加熱保持し、各焼結体の機械的特性、摩
擦摺動特性、Cu素地とNi基粒子の界面付近での拡散
層の有無等を実施例1と同様の方法により評価した。本
発明の範囲内の合金組成を表3中のNo.1〜5に、比
較例をNo.6〜8に示す。
解純Cu粉末と、マイクロビッカース硬さの平均値94
5(890〜1025MHv)を有した最大粒径75μ
m以下のNi−20%Cr−11%W−3%Fe−3%
Si(重量基準)のNi基粒子を、表3に示す重量比で
配合し、V型ミキサーで均一に混合した後、各混合粉末
を冷間成形で面圧8t/cm2により10×30×10
mmに固化した。得られた圧粉体を水素雰囲気中にて9
00℃で15分加熱保持し、各焼結体の機械的特性、摩
擦摺動特性、Cu素地とNi基粒子の界面付近での拡散
層の有無等を実施例1と同様の方法により評価した。本
発明の範囲内の合金組成を表3中のNo.1〜5に、比
較例をNo.6〜8に示す。
【0026】
【表3】
【0027】これに見るように、本発明例No.1〜5
では、Cu粉末とNi粉末の配合比率が適正であるの
で、Cu素地とNi基粒子の界面間においてCuおよび
Niの相互拡散現象が進行して両者の良好な密着性が得
られ、その結果、優れた機械特性および摩擦摺動特性が
得られた。一方、比較例No.6〜8においては、以下
のような問題が生じた。 No.6:Ni基粉末量が2重量%と少ないため、Cu
素地とNi基粒子間において、CuとNiの相互拡散現
象が十分に進行せず、良好な密着性が得られない結果、
機械的特性および摩擦摺動特性の低下を招いた。 No.7:Ni基粉末量が4重量%と少ないため、Cu
素地とNi基粒子間において、CuとNiの相互拡散現
象が十分に進行せず、良好な密着性が得られない結果、
機械的特性および摩擦摺動特性の低下を招いた。 No.8:Ni基粉末量を60%を越えて添加しても、
焼結体の機械的特性および摩擦摺動特性の更なる向上は
見られなかった。
では、Cu粉末とNi粉末の配合比率が適正であるの
で、Cu素地とNi基粒子の界面間においてCuおよび
Niの相互拡散現象が進行して両者の良好な密着性が得
られ、その結果、優れた機械特性および摩擦摺動特性が
得られた。一方、比較例No.6〜8においては、以下
のような問題が生じた。 No.6:Ni基粉末量が2重量%と少ないため、Cu
素地とNi基粒子間において、CuとNiの相互拡散現
象が十分に進行せず、良好な密着性が得られない結果、
機械的特性および摩擦摺動特性の低下を招いた。 No.7:Ni基粉末量が4重量%と少ないため、Cu
素地とNi基粒子間において、CuとNiの相互拡散現
象が十分に進行せず、良好な密着性が得られない結果、
機械的特性および摩擦摺動特性の低下を招いた。 No.8:Ni基粉末量を60%を越えて添加しても、
焼結体の機械的特性および摩擦摺動特性の更なる向上は
見られなかった。
【0028】(実施例3)最大粒径149μm以下の電
解純Cu粉末と、マイクロビッカース硬さの平均値94
5(890〜1025MHv)を有した最大粒径75μ
m以下のNi−20%Cr−11%W−3%Fe−3%
Si(重量基準)のNi基粒子を、重量比率でCu粉
末:Ni基粒子=70:30に配合し、V型ミキサーで
均一に混合した後、各混合粉末を冷間成形で面圧8t/
cm2により10×30×10mmに固化した。得られ
た圧粉体を表4に示す各条件に基づいて焼結し、各焼結
体のCu素地とNi基粒子の界面付近での拡散層の有無
を実施例1と同様の方法により評価した。本発明の範囲
内の合金組成を表4中のNo.1〜5に、比較例をN
o.6〜8に示す。
解純Cu粉末と、マイクロビッカース硬さの平均値94
5(890〜1025MHv)を有した最大粒径75μ
m以下のNi−20%Cr−11%W−3%Fe−3%
Si(重量基準)のNi基粒子を、重量比率でCu粉
末:Ni基粒子=70:30に配合し、V型ミキサーで
均一に混合した後、各混合粉末を冷間成形で面圧8t/
cm2により10×30×10mmに固化した。得られ
た圧粉体を表4に示す各条件に基づいて焼結し、各焼結
体のCu素地とNi基粒子の界面付近での拡散層の有無
を実施例1と同様の方法により評価した。本発明の範囲
内の合金組成を表4中のNo.1〜5に、比較例をN
o.6〜8に示す。
【0029】
【表4】
【0030】これに見るように、本発明例No.1〜5
では、焼結条件が適正であるので、Cu素地とNi基粒
子の界面間においてCuおよびNiの相互拡散現象が進
行して両者の良好な密着性を有する焼結体が得られた。
一方、比較例No.6〜8においては、以下のような問
題が生じた。 No.6:焼結温度が500℃と低いため、Cu素地と
Ni粒子の界面で拡散層が得られなかった。 No.7:焼結温度が1150℃と高いため、固相線温
度を越え、素地からCuの液相が発現して焼結体の寸法
精度が劣化した。 No.8:大気中で加熱したため、粉末表面が酸化して
良好な焼結体が得られなかった。
では、焼結条件が適正であるので、Cu素地とNi基粒
子の界面間においてCuおよびNiの相互拡散現象が進
行して両者の良好な密着性を有する焼結体が得られた。
一方、比較例No.6〜8においては、以下のような問
題が生じた。 No.6:焼結温度が500℃と低いため、Cu素地と
Ni粒子の界面で拡散層が得られなかった。 No.7:焼結温度が1150℃と高いため、固相線温
度を越え、素地からCuの液相が発現して焼結体の寸法
精度が劣化した。 No.8:大気中で加熱したため、粉末表面が酸化して
良好な焼結体が得られなかった。
【0031】(実施例4)素地を構成する銅合金粉末と
して、(I)Cu−9%Sn、(II)Cu−25%Zn
−10%Ni、(III)Cu−30%Cr粉末を準備
し、各銅合金粉末とマイクロビッカース硬さの平均値9
45(890〜1025MHv)を有した最大粒径75
μm以下のNi−20%Cr−11%W−3%Fe−3
%Si(重量基準)のNi基粒子を、重量比率でCu合
金粉末:Ni基粒子=70:30に配合し、V型ミキサ
ーで均一に混合した後、各混合粉末を冷間成形で面圧8
t/cm2により10×30×10mmに固化した。得
られた圧粉体を表5に示す各条件に基づいて焼結し、各
焼結体のCu素地とNi基粒子の界面付近での拡散層の
有無を実施例1と同様の方法により評価した。本発明の
範囲内の合金組成を表5中のNo.1〜6に、比較例を
No.7〜9に示す。
して、(I)Cu−9%Sn、(II)Cu−25%Zn
−10%Ni、(III)Cu−30%Cr粉末を準備
し、各銅合金粉末とマイクロビッカース硬さの平均値9
45(890〜1025MHv)を有した最大粒径75
μm以下のNi−20%Cr−11%W−3%Fe−3
%Si(重量基準)のNi基粒子を、重量比率でCu合
金粉末:Ni基粒子=70:30に配合し、V型ミキサ
ーで均一に混合した後、各混合粉末を冷間成形で面圧8
t/cm2により10×30×10mmに固化した。得
られた圧粉体を表5に示す各条件に基づいて焼結し、各
焼結体のCu素地とNi基粒子の界面付近での拡散層の
有無を実施例1と同様の方法により評価した。本発明の
範囲内の合金組成を表5中のNo.1〜6に、比較例を
No.7〜9に示す。
【0032】
【表5】
【0033】これに見るように、本発明例No.1〜6
では、素地を構成する銅合金の組成がCu−Sn系、C
u−Zn−Ni系、Cu−Cr系のいずれであっても、
本発明者らが提案する適正な焼結条件下で固化する限
り、Cu合金素地とNi基粒子の界面間においてCuお
よびNiの相互拡散現象が進行して両者の良好な密着性
を有する焼結体が得られた。一方、比較例No.7〜9
においては、以下のような問題が生じた。 No.7:焼結温度が500℃と低いため、Cu素地と
Ni粒子の界面で拡散層が得られなかった。 No.8:焼結時間が5分と短いため、Cu素地とNi
粒子の界面で拡散層が得られなかった。 No.9:大気中で加熱したため、粉末表面が酸化して
良好な焼結体が得られなかった。
では、素地を構成する銅合金の組成がCu−Sn系、C
u−Zn−Ni系、Cu−Cr系のいずれであっても、
本発明者らが提案する適正な焼結条件下で固化する限
り、Cu合金素地とNi基粒子の界面間においてCuお
よびNiの相互拡散現象が進行して両者の良好な密着性
を有する焼結体が得られた。一方、比較例No.7〜9
においては、以下のような問題が生じた。 No.7:焼結温度が500℃と低いため、Cu素地と
Ni粒子の界面で拡散層が得られなかった。 No.8:焼結時間が5分と短いため、Cu素地とNi
粒子の界面で拡散層が得られなかった。 No.9:大気中で加熱したため、粉末表面が酸化して
良好な焼結体が得られなかった。
【0034】(実施例5)最大粒径149μm以下の電
解純Cu粉末と、マイクロビッカース硬さで平均値94
5(890〜1025MHv)を有した最大粒径75μ
m以下のNi−20%Cr−11%W−3%Fe−3%
Si(重量基準)のNi基粒子を、重量比率でCu粉
末:Ni基粒子=70:30に配合し、この混合粉末を
振動型ボールミルを用いて、8hrのメカニカルアロイ
ング(MA)処理を行った。ここで、MA処理はステン
レス製ポット容器(容積11リットル)内に上記の混合
粉末1kgを、3/8inch鋼球10kgと共に投入し、
振動型ボールミル内の空気をアルゴンガスにて置換した
後、振動数1200Hz、振幅10mmの条件で行っ
た。得られた粉末を湿式研磨した後、粉末中のCu素地
とNi基粒子の界面付近での拡散層の有無を実施例1と
同様のEPMA分析により評価した。その結果、MAし
た状態(焼結する前)において、Cu元素が界面からN
i粒子内に約6μm拡散しており、また、Ni元素が界
面からCu素地側に約11μm拡散していることが確認
できた。さらに、Ni基粒子が平均粒径14μmまで微
細に粉砕され、粉末のCu素地中に均一に分散している
ことも確認できた。したがって、メカニカルアロイング
処理のような機械的混合・粉砕・合金化処理を施すこと
で、Ni基粒子をより詳細に粉砕することができ、しか
も同時に、銅粉末の素地中に微細に粉砕されたNi粒子
を均一に分散することができ、さらには、Ni粒子とC
u素地の界面間に、焼結する以前の段階で反応拡散層を
形成し、界面の密着性をさらに向上できることを確認し
た。
解純Cu粉末と、マイクロビッカース硬さで平均値94
5(890〜1025MHv)を有した最大粒径75μ
m以下のNi−20%Cr−11%W−3%Fe−3%
Si(重量基準)のNi基粒子を、重量比率でCu粉
末:Ni基粒子=70:30に配合し、この混合粉末を
振動型ボールミルを用いて、8hrのメカニカルアロイ
ング(MA)処理を行った。ここで、MA処理はステン
レス製ポット容器(容積11リットル)内に上記の混合
粉末1kgを、3/8inch鋼球10kgと共に投入し、
振動型ボールミル内の空気をアルゴンガスにて置換した
後、振動数1200Hz、振幅10mmの条件で行っ
た。得られた粉末を湿式研磨した後、粉末中のCu素地
とNi基粒子の界面付近での拡散層の有無を実施例1と
同様のEPMA分析により評価した。その結果、MAし
た状態(焼結する前)において、Cu元素が界面からN
i粒子内に約6μm拡散しており、また、Ni元素が界
面からCu素地側に約11μm拡散していることが確認
できた。さらに、Ni基粒子が平均粒径14μmまで微
細に粉砕され、粉末のCu素地中に均一に分散している
ことも確認できた。したがって、メカニカルアロイング
処理のような機械的混合・粉砕・合金化処理を施すこと
で、Ni基粒子をより詳細に粉砕することができ、しか
も同時に、銅粉末の素地中に微細に粉砕されたNi粒子
を均一に分散することができ、さらには、Ni粒子とC
u素地の界面間に、焼結する以前の段階で反応拡散層を
形成し、界面の密着性をさらに向上できることを確認し
た。
【図1】 図1は摩擦摺動試験方法を示す図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 銅合金素地に硬質相をなす硬質粒子を分
散させてなる分散型銅系焼結合金において、 上記硬質粒子をNiを主成分とする硬質元素との混合物
あるいは化合物であるNi基硬質粒子となし、合金重量
基準で5−60%を含有し、残部が銅または銅基合金お
よび不可避的不純物からなり、かつ上記銅合金素地と該
Ni基硬質粒子との界面に該硬質粒子と上記銅合金素地
との密着性を向上させるCuおよびNiからなる拡散層
が存在することを特徴とするNi基粒子分散型銅系焼結
合金。 - 【請求項2】 上記焼結合金中に分散するNi基硬質粒
子がマイクロビッカース硬さで400以上の硬質粒子で
あることを特徴とする請求項1記載のNi基粒子分散型
銅系焼結合金。 - 【請求項3】 上記Ni基粒子が、Cr、W、Fe、S
i、B、Mo、Co、C、Mn、Cuからなる群から選
ばれる少なくとも1以上の元素を含有し、該元素の合計
含有量が10重量%以上であり、残部はNiであること
を特徴とする請求項2記載のNi基粒子分散型銅系焼結
合金。 - 【請求項4】 銅合金素地に硬質相をなす硬質粒子を分
散させてなる分散型銅系焼結合金を製造するにあたり、 上記焼結合金の素地を構成する混合銅粉末あるいは銅合
金粉末を準備する工程と、 上記硬質粒子としてNiを主成分とする硬質粒子との混
合物あるいは化合物であるNi基硬質粒子を準備する工
程と、 上記混合銅粉末または銅合金粉末に上記Ni基硬質粒子
を合金重量基準で5−60%の割合で均一に混合する工
程と、 上記混合物を出発原料粉末として型押・成形することに
より圧粉体を形成する工程と、 該圧粉体を非酸化性雰囲気または還元性雰囲気または不
活性ガス雰囲気において素地の銅系合金と該Ni基粒子
との間に拡散層を生成するように焼結する工程からなる
Ni基硬質粒子分散型銅系焼結合金の製造方法。 - 【請求項5】 上記焼結工程を600℃以上かつ該素地
合金の固相線温度以下の温度範囲で30分以上加熱・保
持することにより、または800℃以上かつ該素地合金
の固相線温度以下の温度範囲で10分以上加熱・保持す
ることにより行う請求項4記載のNi基硬質粒子分散型
銅系焼結合金の製造方法。 - 【請求項6】 上記混合物から圧粉体を形成する工程に
おいて上記混合物をメカニカルアロイング、メカニカル
グラインディング、造粒法のいずれかを適用した後、型
押・成形する請求項4記載のNi基粒子分散型銅系焼結
合金の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3665895A JPH08232029A (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | Ni基粒子分散型銅系焼結合金とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3665895A JPH08232029A (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | Ni基粒子分散型銅系焼結合金とその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08232029A true JPH08232029A (ja) | 1996-09-10 |
Family
ID=12475965
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3665895A Pending JPH08232029A (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | Ni基粒子分散型銅系焼結合金とその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08232029A (ja) |
Cited By (33)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH1096037A (ja) * | 1996-09-20 | 1998-04-14 | Mitsui Mining & Smelting Co Ltd | 耐摩耗性に優れた銅合金 |
| JPH11310837A (ja) * | 1998-02-26 | 1999-11-09 | Mitsui Mining & Smelting Co Ltd | 耐摩耗性に優れた銅合金 |
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| US9057242B2 (en) | 2011-08-05 | 2015-06-16 | Baker Hughes Incorporated | Method of controlling corrosion rate in downhole article, and downhole article having controlled corrosion rate |
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| US9127515B2 (en) | 2010-10-27 | 2015-09-08 | Baker Hughes Incorporated | Nanomatrix carbon composite |
| US9139928B2 (en) | 2011-06-17 | 2015-09-22 | Baker Hughes Incorporated | Corrodible downhole article and method of removing the article from downhole environment |
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| US9243475B2 (en) | 2009-12-08 | 2016-01-26 | Baker Hughes Incorporated | Extruded powder metal compact |
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| US9707739B2 (en) | 2011-07-22 | 2017-07-18 | Baker Hughes Incorporated | Intermetallic metallic composite, method of manufacture thereof and articles comprising the same |
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