JPH1160723A - ポリアルキレンオキサイド重合体の製造方法および湿気硬化性組成物 - Google Patents

ポリアルキレンオキサイド重合体の製造方法および湿気硬化性組成物

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JPH1160723A
JPH1160723A JP9222813A JP22281397A JPH1160723A JP H1160723 A JPH1160723 A JP H1160723A JP 9222813 A JP9222813 A JP 9222813A JP 22281397 A JP22281397 A JP 22281397A JP H1160723 A JPH1160723 A JP H1160723A
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polyalkylene oxide
polymer
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JP9222813A
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English (en)
Inventor
Satoshi Yamazaki
聡 山崎
Tomohiro Osada
智博 長田
Tadahito Nobori
忠仁 昇
Usaji Takagi
夘三治 高木
Masaaki Aoki
正昭 青木
Tsukuru Izukawa
作 伊豆川
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産性に優れ、低粘度で着色のない高分子量
のポリオキシアルキレンポリオールを用いた不飽和基末
端ポリアルキレンオキサイド重合体の製造方法、該重合
体に特定の構造を有するケイ素化合物を反応させた加水
分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の
製造方法、および該重合体を硬化成分とする力学物性に
優れた湿気硬化性組成物を提供する。 【解決手段】 ホスファゼニウム化合物を触媒とし、活
性水素化合物にアルキレンオキサイドの付加重合を行っ
たポリオキシアルキレンポリオール中の水酸基を不飽和
基に変換し、さらに特定の構造を有したケイ素化合物と
反応させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は生産性に優れたポリ
アルキレンオキサイド重合体の製造方法およびそれを含
む湿気硬化性組成物に関する。詳しくは、本発明は不飽
和基末端ポリアルキレンオキサイド重合体の製造方法、
加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合
体の製造方法、および該加水分解性ケイ素基含有ポリア
ルキレンオキサイド重合体を硬化成分とする湿気硬化性
組成物に関する。加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレ
ンオキサイド重合体を硬化成分とする湿気硬化性組成物
は一液および二液型シーリング材、塗料、床材、接着
剤、ローラー等の工業部品等に利用されている。
【0002】
【従来の技術】不飽和基末端ポリアルキレンオキサイド
重合体は、硬化触媒の存在下、分子量延長反応と架橋反
応が促進されゴム状弾性体となる。また、不飽和基末端
に加水分解性基を導入した加水分解性ケイ素基含有ポリ
アルキレンオキサイド重合体も、水分および硬化触媒に
より分子量延長反応と架橋反応が促進されシロキサン結
合を有したゴム状弾性体となる。これらの硬化物には柔
軟性、変性追随性、耐水性などの特性が要求されるた
め、前述したポリアルキレンオキサイド重合体の原料に
はプロピレンオキサイドを主モノマーとしたポリオキシ
アルキレンポリオールが広く使用されている。ポリオキ
シアルキレンポリオールは、通常、水酸化カリウム(以
下、KOHと略する。)触媒の存在下、活性水素化合物
にアルキレンオキサイドを付加重合して工業的規模で生
産されているが、プロピレンオキサイドの場合、分子量
の増加とともにプロピレンオキサイドの副反応が顕著と
なり、主反応である分子量生長反応が抑制される。その
ため、市販されているプロピレンオキサイド副反応物が
少ないポリオキシプロピレンジオールの最大分子量は約
3000であり、このようなポリオールを原料とした加
水分解性ケイ素基含有重合体による硬化物では柔軟性、
伸長性等の力学物性が低下することが知られている。こ
れらの問題点を解消するために、高分子量のポリオキシ
アルキレンポリオールの製造方法に関する検討がなされ
てきた。
【0003】特許第2558165号公報には、主鎖が
式−R1 −O−(式中−R1 −は炭素数が2〜8である
2価のアルキレン基)で示される繰り返し単位よりな
り、末端に水酸基を有するポリアルキレンオキシドを原
料とし、これにアルカリ金属および/又は水と反応して
アルカリ金属水酸化物を生成するアルカリ金属化合物を
加えて、末端水酸基をアルカリ金属アルコキシド化し、
次に多価ハロゲン化合物と反応させてポリアルキレンオ
キシドの分子量を増加させる方法が開示されている。本
発明者らが調べた結果、該方法ではポリオキシアルキレ
ンポリオール中の水酸基1当量に対してほぼ当量のアル
コキシド化剤(アルカリ金属化合物)を使用しなけれ
ば、収率よく高分子量のポリオキシアルキレンポリオー
ルが得られないこと、ならびに末端水酸基のアルコキシ
ド化工程と多価ハロゲン化合物を用いた分子量増大反応
工程を要するため、得られるポリオキシアルキレンポリ
オールの分子量分布が広く、高分子量ポリオキシアルキ
レンポリオールを製造するためにはかなりの反応時間を
要することがわかった。
【0004】特開平9−12863号公報には、複合金
属シアン化物錯体(DoubleMetal Cyan
ide complex;以下、DMCと略する。)を
触媒として開始剤にアルキレンオキサイドを重合させて
得られる水酸基含有ポリオキシアルキレン重合体から誘
導された加水分解性ケイ素基を有し、かつイオン性不純
物の総量が50ppm以下である有機重合体、有機スズ
カルボン酸、および有機アミン化合物を含有する室温硬
化性組成物が例示されている。該公報には、DMCを使
用することにより、従来のアルカリ金属触媒を使用する
よりMw/Mnが小さく、より高分子量で、より低粘度
の水酸基含有ポリオキシアルキレン重合体を得ることが
できることが記載されている(カラム4、1〜5行)。
しかし、USP5,300,535にはDMCを触媒と
した高分子量ポリオキシアルキレンポリオールは粘度が
高いため、アクリレート系、ビニルエーテル系の化合物
を低粘度化剤として使用することが教示されているうえ
(カラム2、5行〜カラム4、12行)、特開平8−1
34203号公報には、DMCを用いるポリアルキレン
オキシドの重合では、重合条件幅が狭く、重合制御が容
易でないという問題があることが記載されている(カラ
ム2、20〜23行)。
【0005】DMCはプロピレンオキサイドの重合触媒
として優れた性能を示すが、アルキレンオキサイドとし
てエチレンオキサイドを付加重合する場合には、一旦、
酸素を含んだガス、過酸化物、硫酸などの酸化剤との反
応によりDMCを失活させ、ポリオールから触媒残渣を
分別し、更にKOHのようなアルカリ金属水酸化物やそ
のアルコキシド等を用いてエチレンオキサイドを付加重
合する必要がある(USP5,144,093、USP
5,235,114)。DMC触媒を失活させるため
に、酸化剤の他にアルカリ金属アルコキシドまたはアル
カリ土類金属アルコキシドを用いる方法(特開平5−5
08833号公報)、強塩基とイオン交換樹脂による処
理法(USP4,355,188)も提案されている
が、いずれの方法も製造工程が複雑で経済性が悪いう
え、微量の触媒残渣がポリオキシアルキレンポリオール
に残存していると加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレ
ンオキサイド重合体の貯蔵安定性が悪化する、あるいは
硬化触媒の作用を妨害するといった問題がある。
【0006】また、特開平4−59825号公報に記載
されているようにDMCを用いてポリエーテル類を製造
する場合、イニシエーター(重合開始剤)が低分子量で
あるとモノエポキサイドの反応が起こらない、あるいは
反応速度が極めて遅いという問題がある。これらの問題
を解決するため、特開平4−59825号公報ではあら
かじめプロピレンオキサイドを付加重合したポリオキシ
プロピレングリコールをその重合開始剤として使用する
ことが提案されているが、使用可能な重合開始剤を制約
される上、製造工程が煩雑になる。
【0007】特公平6−13604号公報には、分子末
端に不飽和基を含有しかつ分子量分布の狭いポリアルキ
レンオキシドの製造方法が教示されている。該公報で
は、プロピレンオキサイドのKOH触媒による通常のア
ニオン重合では、生長末端がプロピレンオキサイドモノ
マーに対し連鎖移動反応を起こすために、3,000以
上の分子量をもつポリオキシプロピレングリコールの製
造は困難であり、また分子量分布が広くなるという問題
を有していること、ならびに3,000以上の分子量を
もつポリマーをうるためには、ポリオキシプロピレング
リコールの水酸基同士を反応させて分子鎖延長反応を行
わなければならないという複雑な反応工程が必要にな
り、また、狭い分子量分布をもつポリマーをうることも
難しいという問題を有していることが記載されている
(カラム3、6〜18行)。これらの問題を解決するた
めに、該公報では有機アルミニウム化合物とポルフィリ
ンとを反応させてえられる錯体触媒(以下、アルミニウ
ムポルフィリン錯体と略する。)を用いて活性水素含有
化合物の存在下でプロピレンオキサイドの重合を行うこ
とにより、高分子量で分子量分布の狭いポリプロピレン
オキシドを製造する方法が教示されているが、特開平8
−134203号公報では、触媒として用いる金属ポル
フィリン錯体の影響でポリアルキレンオキシドが着色す
るなどの問題があることが記載されている(カラム2、
12〜19行)。本発明者らがアルミニウムポルフィリ
ン錯体を用いてプロピレンオキサイドの重合を行った結
果、特開平8−134203号公報で教示されているよ
うに、該触媒により合成されたポリオキシアルキレンポ
リオールは着色し易く、また、ポリオキシアルキレンポ
リオールからの触媒除去が容易でないという問題があ
り、さらに本発明者らが期待する高分子量のポリオキシ
アルキレンポリオールを高生産性で収率よく合成するこ
とは困難であった。
【0008】KOH触媒、分子量増大反応、DMC触媒
およびアルミニウムポルフィリン錯体触媒での高分子量
ポリオキシアルキレンポリオールの製造方法の問題を解
決するために、特開平8−134203号公報では、セ
シウム系触媒を用いてモノエポキサイドを重合させるこ
とにより、従来のKOH触媒と同様に簡便な操作で重合
可能で、しかもこうして重合したポリアルキレンオキシ
ドに末端不飽和基を導入することによって、高分子量体
で分子量分布がせまく、すなわちMw/Mnが1に近
く、しかも着色等が少ない、実用性の高い不飽和基末端
ポリアルキレンオキシドが得られることが記載されてい
る(カラム2、26〜33行)。本発明者らが、セシウ
ム系触媒である水酸化セシウムを用いてプロピレンオキ
サイドの重合を行った結果、着色がなく比較的高分子量
のポリオキシアルキレンポリオールが得られるが、分子
量分布の狭いポリオールを製造するためにはかなりの反
応時間を要することがわかった。さらに、前述した各々
の方法により重合したポリオキシアルキレンポリオール
を用いて不飽和基末端ポリアルキレンオキサイド重合体
ならびに加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサ
イド重合体を合成し、硬化物の物性を調べた結果、本発
明者らが期待する力学物性が得られなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、アル
キレンオキサイドの重合において、複雑な工程を経るこ
となく生産性に優れ、かつ低粘度で着色のない高分子量
のポリオキシアルキレンポリオールを得、該ポリオキシ
アルキレンポリオールを用いた不飽和基末端ポリアルキ
レンオキサイド重合体の製造方法、および、該重合体の
不飽和基に特定の構造を有するケイ素化合物を反応させ
た貯蔵安定性に優れた加水分解性ケイ素基含有ポリアル
キレンオキサイド重合体の製造方法、ならびに、該加水
分解性ケイ素基含有重合体を硬化成分とした力学物性に
優れる湿気硬化性組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意検討した結果、ホスファゼニウム化
合物を触媒として、活性水素化合物にアルキレンオキサ
イドの付加重合を行ってポリオキシアルキレンポリオー
ルを製造した後、該ポリオキシアルキレンポリオールを
含むポリオール中の水酸基を不飽和基に変換することに
より、生産性に優れ、かつ低粘度で高分子量の不飽和基
末端ポリアルキレンオキサイド重合体が得られることを
見出した。また、該不飽和基末端ポリアルキレンオキサ
イド重合体と特定の構造を有するケイ素化合物と反応さ
せることにより、貯蔵安定性に優れた加水分解性ケイ素
基含有ポリアルキレンオキサイド重合体が得られること
を見出した。さらに、該加水分解性ケイ素基含有ポリア
ルキレンオキサイド重合体を含む硬化組成物が優れた柔
軟性、高伸長性有し、且つ外観が良好な硬化物を与える
ことを見出した。
【0011】すなわち、本発明の第一の目的は、(工程
1)ホスファゼニウム化合物を触媒として活性水素化合
物にアルキレンオキサイドを付加重合したポリオキシア
ルキレンポリオールの製造工程、(工程2)工程1で得
られたポリオキシアルキレンポリオールを60〜100
重量%含むポリオール中の水酸基を不飽和基に変換する
工程、からなる不飽和基末端ポリアルキレンオキサイド
重合体の製造方法である。
【0012】本発明の第二の目的は、本発明の第一の目
的の工程1で用いるホスファゼニウム化合物が化学式
(3)〔化3〕
【0013】
【化3】 〔化学式(3)中のa、b、cおよびdは、それぞれ0
〜3の整数であるが、a、b、cおよびdの全てが同時
に0ではない。Rは同種または異種の炭素数1〜10個
の炭化水素基であり、同一窒素原子上の2個のRが互い
に結合して環構造を形成する場合もある。rは1〜3の
整数であってホスファゼニウムカチオンの数を表し、T
r-は価数rの無機アニオンを表す。〕で表されるホスフ
ァゼニウムカチオンと無機アニオンとの塩、および活性
水素化合物のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の
塩の存在下、または、化学式(4)〔化4〕
【0014】
【化4】 〔化学式(4)中のa、b、cおよびdは、0〜3の整
数であるが、a、b、cおよびdの全てが同時に0では
ない。Rは同種または異種の炭素数1〜10個の炭化水
素基であり、同一窒素原子上の2個のRが互いに結合し
て環構造を形成する場合もある。Q- はヒドロキシアニ
オン、アルコキシアニオン、アリールオキシアニオンま
たはカルボキシアニオンを表す。〕で表されるホスファ
ゼニウム化合物である本発明の第一の目的である不飽和
基末端ポリアルキレンオキサイド重合体の製造法であ
る。
【0015】本発明の第三の目的は、ホスファゼニウム
化合物と活性水素化合物の存在下に、活性水素化合物1
モルに対して化学式(3)または化学式(4)で表され
るホスファゼニウム化合物が5×10-5〜1モルの範囲
で調製され、反応温度が15〜160℃、最大反応圧力
が9kgf/cm2 (882kPa)である条件下でア
ルキレンオキサイドの付加重合を行ったポリオキシアル
キレンポリオールを60〜100重量%含むポリオール
を用いる本発明の第一の目的である不飽和基末端ポリア
ルキレンオキサイド重合体の製造方法であり、
【0016】本発明の第四の目的は、ホスファゼニウム
化合物を触媒として活性水素化合物にアルキレンオキサ
イドを付加重合した水酸基価が2〜100mgKOH/
gであるポリオキシアルキレンポリオールを用いる本発
明の第一の目的である不飽和基末端ポリアルキレンオキ
サイド重合体の製造方法である。
【0017】本発明の第五の目的は、ホスファゼニウム
化合物を触媒として活性水素化合物にアルキレンオキサ
イドを付加重合したポリオキシアルキレンポリオールの
他に用いるポリオールが、液状ポリブタジエンポリオー
ル、ポリテトラメチレングリコール、ポリカプロラクト
ンポリオール、ポリエチレンアジペート、ポリカーボネ
ートポリオール、炭化水素系ポリオールおよびヒマシ油
系ポリオールから選ばれる少なくとも1種のポリオール
である本発明の第一の目的である不飽和基末端ポリアル
キレンオキサイド重合体の製造方法である。
【0018】本発明の第六の目的は、(工程3)ホスフ
ァゼニウム化合物を触媒として活性水素化合物にアルキ
レンオキサイドを付加重合したポリオキシアルキレンポ
リオールの製造工程、(工程4)工程3で得られたポリ
オキシアルキレンポリオールを60〜100重量%含む
ポリオール中の水酸基を不飽和基に変換する工程、(工
程5)工程4で得られた不飽和基末端ポリアルキレンオ
キサイド重合体を化学式(1)〔化5〕
【0019】
【化5】 〔化学式(1)中のR1 は炭素数1〜20の置換または
非置換の1価の有機基またはハロゲン化炭化水素基で、
1 が2個存在する時は、R1 は互いに異なっていても
よい。Xは水酸基または加水分解性基であり、Xが2個
以上存在する時は、Xは互いに異なっていてもよい。a
は1〜3の整数である。〕または、化学式(2)〔化
6〕
【0020】
【化6】 〔化学式(2)中のR1は炭素数1〜20の置換または
非置換の1価の有機基またはハロゲン化炭化水素基で、
1 が2個存在する時は、R1 は互いに異なっていても
よい。Xは水酸基または加水分解性基であり、Xが2個
以上存在する時は、Xは互いに異なっていてもよい。a
は1〜3の整数である。R2 は炭素数1〜20の2価の
有機基で、Wはメルカプト基である。〕で表されるケイ
素化合物の少なくとも1種の化合物と反応させる工程、
からなることを特徴とする加水分解性ケイ素基含有ポリ
アルキレンオキサイド重合体の製造方法である。
【0021】本発明の第七の目的は、本発明の第六の目
的の工程3で用いるアルキレンオキサイド付加重合触媒
が本発明の第二の目的のホスファゼニウム化合物である
本発明の第六の目的の加水分解性ケイ素基含有ポリアル
キレンオキサイド重合体の製造方法である。
【0022】本発明の第八の目的は、本発明の第六の目
的の工程4が本発明の第三の目的に記載の方法で製造さ
れたポリオキシアルキレンポリオールを60〜100重
量%含むポリオールを用いる本発明の第六の目的の加水
分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の
製造方法である。
【0023】本発明の第九の目的は、本発明の第二の目
的のホスファゼニウム化合物を触媒として、活性水素化
合物にアルキレンオキサイドを付加重合したポリオキシ
アルキレンポリオールの水酸基価が2〜100mgKO
H/gである本発明の第六の目的の加水分解性ケイ素基
含有ポリアルキレンオキサイド重合体の製造方法であ
る。
【0024】本発明の第十の目的は、本発明の第六の目
的の工程4のホスファゼニウム化合物を触媒として、活
性水素化合物にアルキレンオキサイドを付加重合したポ
リオキシアルキレンポリオールの他に用いるポリオール
が、液状ポリブタジエンポリオール、ポリテトラメチレ
ングリコール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエ
チレンアジペート、ポリカーボネートポリオール、炭化
水素系ポリオールおよびヒマシ油系ポリオールから選ば
れる少なくとも1種のポリオールである本発明の第六の
目的である加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキ
サイド重合体の製造方法である。
【0025】本発明の第十一の目的は、本発明の第六の
目的の工程3で用いたホスファゼニウム化合物由来のリ
ンの含有量が100ppm以下である本発明の第六の目
的の加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド
重合体の製造方法である。
【0026】本発明の第十二の目的は、本発明の第六の
目的で製造された加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレ
ンオキサイド重合体を硬化成分とする湿気硬化性組成物
である。
【0027】
【発明の実施の形態】先ず、工程1について説明する。
本発明におけるホスファゼニウム化合物は化学式(3)
または化学式(4)で表されるホスファゼニウム化合物
中のホスファゼニウムカチオンはその正電荷が中心のリ
ン原子上に局在する極限構造式で代表されているが、こ
れ以外に無数の無限構造式が描かれ実際にはその正電荷
は全体に非局在化している。
【0028】本発明における化学式(3)または化学式
(4)で表されるホスファゼニウムカチオン中のa、
b、cおよびdは、それぞれ0〜3の整数である。好ま
しくは0〜2の整数である。ただし、いずれの場合も全
てが同時に0ではない。より好ましくはa、b、cおよ
びdの順序に関わらず、(2,1,1,1)、(1,
1,1,1)、(0,1,1,1)、(0,0,1,
1)または(0,0,0,1)の組み合わせ中の数であ
る。さらに好ましくは、(1,1,1,1)、(0,
1,1,1)、(0,0,1,1)または(0,0,
0,1)の組み合わせ中の数である。
【0029】本発明における化学式(3)または化学式
(4)で表されるホスファゼニウムカチオン中のRは同
種または異種の、炭素数1〜10個の炭化水素基であ
り、具体的には、このRは、例えばメチル、エチル、n
−プロピル、イソプロピル、アリル、n−ブチル、se
c−ブチル、tert−ブチル、2−ブテニル、1−ペ
ンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2−メチル−1
−ブチル、イソペンチル、tert−ペンチル、3−メ
チル−2−ブチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、4−
メチル−2−ペンチル、シクロペンチル、シクロヘキシ
ル、1−ヘプチル、3−ヘプチル、1−オクチル、2−
オクチル、2−エチル−1−ヘキシル、tert−オク
チル、ノニル、デシル、フェニル、4−トルイル、ベン
ジル、1−フェニルエチルまたは2−フェニルエチル等
の脂肪族または芳香族の炭化水素基から選ばれる。これ
らのうち、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、tert−ブチル、tert−ペンチル、1−オク
チルまたはtert−オクチル等の炭素数1〜10個の
脂肪族炭化水素基が好ましく、メチル基またはエチル基
がより好ましい。
【0030】また、ホスファゼニウムカチオン中の同一
窒素原子上の2個のRが結合して環構造を形成する場合
の該窒素原子上の2価の炭化水素基は、4〜6個の炭素
原子からなる主鎖を有する2価の炭化水素基であり(環
は窒素原子を含んだ5〜7員環となる)、好ましくは例
えばテトラメチレン、ペンタメチレンまたはヘキサメチ
レン等であり、また、それらの主鎖にメチルまたはエチ
ル等のアルキル基が置換したものである。より好ましく
は、テトラメチレンまたはペンタメチレン基である。ホ
スファゼニウムカチオン中の、可能な全ての窒素原子に
ついてこのような環構造をとっていても構わず、一部で
あってもよい。
【0031】本発明における化学式(3)中のTr-は価
数rの無機アニオンを表す。そして、rは1〜3の整数
である。このような無機アニオンとしては、例えばホウ
酸、テトラフルオロホウ酸、シアン化水素酸、チオシア
ン酸、フッ化水素酸、塩酸またはシュウ化水素酸などの
ハロゲン化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、亜リン酸、ヘ
キサフルオロリン酸、炭酸、ヘキサフルオロアンチモン
酸、ヘキサフルオロタリウム酸および過塩素酸などの無
機アニオンが挙げられる。また、無機アニオンとしてH
SO4 - 、HCO3 - もある。場合によっては、これら
の無機アニオンはイオン交換反応により互いに交換する
ことができる。これらの無機アニオンのうち、ホウ酸、
テトラフルオロホウ酸、ハロゲン化水素酸、リン酸、ヘ
キサフルオロリン酸および過塩素酸等の無機酸のアニオ
ンが好ましく、塩素アニオンがより好ましい。
【0032】本発明の化学式(3)で表されるホスファ
ゼニウムカチオンと無機アニオンとの塩の合成について
は、その一般的な例として次のような方法が挙げられ
る。 (a)五塩化リン1当量と3当量の二置換アミン(HN
2 )を反応させ、さらに1当量のアンモニアを反応さ
せた後、これを塩基で処理して化学式(5)〔化7〕
【0033】
【化7】 で表される2,2,2−トリス(二置換アミノ)−2λ
5 −ホスファゼンを合成する。
【0034】(b)このホスファゼン化合物〔化学式
(5)〕とビス(二置換アミノ)ホスフォロクロリデー
ト{(R2 N)2 P(O)Cl}を反応させて得られる
ビス(二置換アミノ)トリス(二置換アミノ)ホスフォ
ラニリデンアミノホスフィンオキシドをオキシ塩化リン
でクロル化し、次いで、これをアンモニアと反応させた
後、塩基で処理して、化学式(6)〔化8〕
【0035】
【化8】 で表される2,2,4,4−ペンタキス(二置換アミ
ノ)−2λ5 、4λ5 −ホスファゼンを得る。
【0036】(c)このホスファゼン化合物〔化学式
(6)〕を(b)で用いたホスファゼン化合物〔化学式
(5)〕の代わりに用い、(b)と同様の操作で反応さ
せることにより、化学式(7)〔化9〕
【0037】
【化9】 〔式中、qは0および1〜3の整数を表す。qが0の場
合は二置換アミンであり、1の場合は化学式(5)の化
合物、2の場合は化学式(6)の化合物そして3の場合
は(c)で得られたオリゴホスファゼンを表す。〕で表
される化合物のうちのqが3であるオリゴホスファゼン
を得る。
【0038】(d)異なるqおよび/またはRの化学式
(7)の化合物を順次に、または同一のqおよびRの化
学式(7)の化合物を同時に、五塩化リンと4当量反応
させることにより、化学式(3)でr=1、Tr-=Cl
- である所望のホスファゼニウムカチオンと塩素アニオ
ンとの塩が得られる。塩素アニオン以外の無機アニオン
の塩を得たい場合には、通常の方法、例えば、アルカリ
金属カチオンと所望の無機アニオンとの塩等で処理する
方法やイオン交換樹脂を利用する方法等でイオン交換す
ることができる。このようにして化学式(3)で表され
る一般的なホスファゼニウムカチオンと無機アニオンと
の塩が得られる。
【0039】化学式(3)とともに共存させる活性水素
化合物のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩と
は、活性水素化合物の活性水素が水素イオンとして解離
してアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属イオンと置
き換わった形の塩である。そのような塩を与える活性水
素化合物としては、アリルアルコール、プロペニルアル
コール等の1価の不飽和基含有アルコール類、2価以上
のアルコール類、フェノール化合物、ポリアミン、アル
カノールアミンなどが好ましい。例えば、水、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオ
ール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−ブタ
ンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、メチルペンタジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘ
キサンジオール等の2価アルコール類、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンな
どのアルカノールアミン類、グリセリン、ジグリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
ジペンタエリスリトール、グルコース、ソルビトール、
蔗糖、メチルグリコシド等の多価アルコール類、ビスフ
ェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、レ
ゾルシン、ハイドロキノン等のフェノール化合物、エチ
レンジアミン、ジ(2−アミノエチル)アミン、ヘキサ
ンメチレンジアミン等の脂肪族アミン類等が挙げられ
る。
【0040】あるいは分子量100〜1000のポリエ
チレングリコールも使用できる。これらの活性水素化合
物は2種以上併用して使用することもできる。さらにこ
れらの活性水素化合物に従来公知の方法でアルキレンオ
キサイドを活性水素基1当量あたり約2〜8モル付加重
合して得られる化合物も使用できる。これらの活性水素
化合物で好ましくは、1分子中に1〜4個の活性水素基
を有する化合物である。
【0041】これらの活性水素化合物からそれらのアル
カリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩を得るには、該
活性水素化合物とアルカリ金属類もしくはアルカリ土類
金属類から選ばれた金属または塩基性アルカリ金属もし
くはアルカリ土類金属の化合物とを反応させる通常の方
法が用いられる。アルカリ金属類もしくはアルカリ土類
金属類から選ばれた金属としては、金属リチウム、金属
ナトリウム、金属カリウム、金属セシウム、金属ルビジ
ウム、金属マグネシウム、金属カルシウム、金属ストロ
ンチウムまたは金属バリウム等が挙げられ、塩基性アル
カリ金属もしくはアルカリ土類金属の化合物としては、
ナトリウムアミド、カリウムアミド、マグネシウムアミ
ドまたはバリウムアミド等のアルカリ金属もしくはアル
カリ土類金属のアミド類であり、n−プロピルリチウ
ム、n−ブチルリチウム、ビニルリチウム、シクロペン
タジエニルリチウム、エチニルナトリウム、n−ブチル
ナトリウム、フェニルナトリウム、シクロペンタジエニ
ルナトリウム、エチルカリウム、シクロペンタジエニル
カリウム、フェニルカリウム、ベンジルカリウム、ジエ
チルマグネシウム、エチルイソプロピルマグネシウム、
ジ−n−ブチルマグネシウム、ジ−tert−ブチルマ
グネシウム、臭化ビニルマグネシウム、臭化フェニルマ
グネシウム、ジシクロペンタジエニルマグネシウム、ジ
メチルカルシウム、カリウムアセチリド、臭化エチルス
トロンチウム、ヨウ化フェニルバリウム等の有機アルカ
リ金属もしくはアルカリ土類金属の化合物であり、ナト
リウムヒドリド、カリウムヒドリド、カルシウムヒドリ
ド等のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属のヒドリ
ド化合物であり、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化リチウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、
水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロ
ンチウムまたは水酸化バリウム等のアルカリ金属もしく
はアルカリ土類金属の水酸化物であり、炭酸リチウム、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸
セシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムまたは炭
酸バリウム等のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属
の炭酸塩であり、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素セシウムなどの炭酸水素塩等である。
【0042】これらのアルカリ金属類もしくはアルカリ
土類金属類から選ばれた金属、または塩基性アルカリ金
属もしくはアルカリ土類金属の化合物は、活性水素化合
物の酸性の強さに応じて選ばれる。また、このようにし
て得られた活性水素化合物のアルカリ金属もしくはアル
カリ土類金属の塩が塩基性アルカリ金属もしくはアルカ
リ土類金属の化合物として作用し、他の活性水素化合物
をそのアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩とな
し得る場合もある。
【0043】複数の活性水素を有する活性水素化合物に
おいては、それらの活性水素の全てが離脱してアルカリ
金属類もしくはアルカリ土類金属類から選ばれた金属ま
たは塩基性アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の化
合物によってアニオンに導かれる場合もあるが、その一
部だけが離脱してアニオンとなる場合もある。これらの
活性水素化合物のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金
属の塩のうち、活性水素化合物のアルカリ金属塩が好ま
しく、その活性水素化合物のアルカリ金属塩のカチオン
は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムまた
はセシウムから選ばれるカチオンがより好ましい。
【0044】化学式(3)で表されるホスファゼニウム
カチオンと無機アニオンとの塩および活性水素化合物の
アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩の存在下に
アルキレンオキサイドを付加重合させる。この際、アル
カリ金属もしくはアルカリ土類金属のカチオンと無機ア
ニオンとの塩が副生するが、この副生塩が重合反応を阻
害する場合は、重合反応に先立ちこれを濾過等の方法で
除去しておくこともできる。
【0045】また、化学式(3)で表される塩と活性水
素化合物のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩
から導かれれる活性水素化合物のホスファゼニウム塩を
予め単離し、これの存在下にアルキレンオキサイドを重
合させることもできる。
【0046】予めこの活性水素化合物のホスファゼニウ
ム塩を得る方法としては、化学式(3)で表される塩と
活性水素化合物のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金
属の塩とを反応させるが、その2種類の塩の使用比につ
いては目的の塩が生成する限り特に制限はなく、何れか
の塩が過剰にあっても特に問題がない。通常、活性水素
化合物のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩の
使用量は、ホスファゼニウムカチオンと無機アニオンと
の塩の1当量に対して、0.2〜5当量であり、好まし
くは0.5〜3当量であり、より好ましくは0.7〜
1.5当量の範囲である。
【0047】両者の接触を効果的にするために溶媒を使
用することも可能である。それらの溶媒としては、反応
を阻害しなければいかなる溶媒でも構わないが、例え
ば、水、メタノール、エタノールまたはプロパノール等
のアルコール類、アセトンまたはメチルエチルケトン等
のケトン類、n−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキ
サン、ベンゼン、トルエンまたはキシレン等の脂肪族ま
たは芳香族の炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホル
ム、ブロモホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、オル
トジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、酢酸エ
チル、プロピオン酸メチルまたは安息香酸メチル等のエ
ステル類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
1,4−ジオキサン、エチレングリコールジメチルエー
テルまたはトリエチレングリコールジメチルエーテル等
のエーテル類、アセトニトリルまたはプロピオニトリル
等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、スルホラン、ヘキサメチルリン酸ト
リアミドまたは1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン等の極性非プロトン溶媒等が挙げられる。これらの溶
媒は、反応に用いる原料の塩の化学的安定性に応じて選
ばれる。好ましくは、ベンゼン、トルエンまたはキシレ
ン等の芳香族炭化水素類であり、ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、1,4−ジオキサンまたはエチレン
グリコールジメチルエーテル等のエーテル類であり、ア
セトニトリル等のニトリル類であり、N,N−ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ヘ
キサメチルリン酸トリアミドまたは1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノン等の極性非プロトン溶媒等であ
る。溶媒は、単独でも2種以上混合して使用しても良
い。原料の塩が溶解していることが好ましいが、懸濁状
態でも構わない。この反応の温度は用いる塩の種類、量
および濃度等により一様ではないが、通常150℃以下
であり、好ましくは−78〜80℃、より好ましくは0
〜50℃の範囲である。反応圧力は減圧、常圧および加
圧の何れでも実施できるが、好ましくは0.1〜10k
gf/cm2 (絶対圧、以下同様 9.8〜980kP
a)であり、より好ましくは1〜3kgf/cm2 (9
8〜294kPa)の範囲である。反応時間は、通常1
分〜24時間の範囲であり、好ましくは1分〜10時
間、より好ましくは5分〜6時間である。
【0048】この反応液から、目的の活性水素化合物の
ホスファゼニウム塩を単離する場合には、常套の手段を
組み合わせた常用の方法が用いられる。目的の塩の種
類、用いた2種の原料の塩の種類や過剰率、用いた溶媒
の種類や量などにより、その方法は一様ではない。通
常、副生するアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の
カチオンと無機アニオンとの塩は固体として析出してい
るので、そのままあるいは若干の濃縮を行った後、濾過
や遠心分離等の方法で固液分離してこれを除き、液を濃
縮乾固して目的の塩を得ることができる。副生する塩が
濃縮してもなお溶解している場合には、そのままあるい
は濃縮後に貧溶媒を加え副生塩または目的の塩の何れか
を析出させたり、または濃縮乾固後、一方を抽出する等
の方法で分離することができる。過剰に使用した方の原
料の塩が目的の塩に多量に混入している場合には、その
ままあるいは再溶解後に好適な他の溶媒で抽出し、これ
らを分離することができる。さらに、必要であれば再結
晶またはカラムクロマトグラフィー等で精製することも
できる。目的の塩は通常中、高粘度の液体または固体と
して得られる。
【0049】化学式(3)で表されるホスファゼニウム
カチオンと無機アニオンとの塩および活性水素化合物の
アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩の存在下
に、アルキレンオキサイドを付加重合させる。この時、
活性水素化合物のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金
属の塩またはそれから導かれる活性水素化合物のホスフ
ァゼニウム塩を構成する活性水素化合物と同種または異
種の活性水素化合物を反応系に存在させてもよい。塩を
存在させる場合のその量は、特に制限がないが、アルキ
レンオキサイド1モルに対して、1×10-15 〜5×1
-1モルであり、好ましくは1×10-7〜1×10-1
ルの範囲である。
【0050】本発明のポリオキシアルキレンポリオール
の製造方法のもう1つの場合、すなわち、化学式(4)
で表されるホスファゼニウム化合物と活性水素化合物の
存在下、アルキレンオキサイドを付加重合させてポリオ
キシアルキレンポリオールを製造する場合について述べ
る。化学式(4)で表されるホスファゼニウム化合物中
のQ- は、ヒドロキシアニオン、アルコキシアニオン、
アリールオキシアニオンおよびカルボキシアニオンより
なる群から選ばれるアニオンである。
【0051】これらのQ- のうち、好ましくは、ヒドロ
キシアニオンであり、例えばメタノール、エタノール、
n−プロパノール、イソプロパノール等の脂肪族アルコ
ール類から導かれるアルコキシアニオンであり、例えば
フェノール、クレゾール等の芳香族ヒドロキシ化合物か
ら導かれるアリールオキシアニオンであり、例えばギ
酸、酢酸、プロピオン酸等から導かれるカルボキシアニ
オンである。
【0052】これらのうち、より好ましくは、ヒドロキ
シアニオン、例えばメタノール、エタノール、n−プロ
パノールなどの低沸点アルキルアルコールから導かれる
アルコキシアニオン、またはギ酸、酢酸等のカルボン酸
から導かれるカルボキシアニオンである。さらに好まし
くは、ヒドロキシアニオン、メトキシアニオン、エトキ
シアニオンおよび酢酸アニオンである。これらのホスフ
ァゼニウム化合物は、単独で用いても2種以上を混合し
て用いてもよい。
【0053】化学式(4)で表されるホスファゼニウム
化合物の一般的合成法としては、まず前述した化学式
(3)で表される塩を合成する方法と同様にして、化学
式(3)でr=1、Tr-=Cl- であるホスファゼニウ
ムクロライドを合成する。次いでこのホスファゼニウム
クロライドを例えばアルカリ金属またはアルカリ土類金
属の水酸化物、アルコキシド、アリールオキシドまたは
カルボキシドで処理する方法やイオン交換樹脂を利用す
る方法等によりその塩素アニオンを所望のアニオンQ-
に置き換えることができる。このようにして化学式
(4)で表される一般的なホスファゼニウム化合物が得
られる。
【0054】化学式(4)と共存させる活性水素化合物
は、活性水素化合物のアルカリ金属もしくはアルカリ土
類金属の塩を与える活性水素化合物として先に詳細に述
べたものと同一である。
【0055】化学式(4)で表されるホスファゼニウム
化合物と活性水素化合物の存在下、モノエポキサイド化
合物を付加重合させる本発明の方法においては、通常過
剰に用いられる活性水素化合物の過剰分はそのまま残存
するが、この他に、水、アルコール、芳香族ヒドロキシ
化合物またはカルボン酸はホスファゼニウム化合物の種
類に応じて副生する。必要であれば、これらの副生物を
アルキレンオキサイドの付加重合反応に先だって除去し
ておく。その方法としては、それらの副生物の物性に応
じて、加熱もしくは減圧で留去する方法、不活性気体を
通ずる方法または吸着剤を用いる方法などの常用の方法
が用いられる。
【0056】ホスファゼニウム化合物の存在下、活性水
素化合物へ付加重合させるアルキレンオキサイドとして
は、プロピレンオキサイド、エチレンオキサイド、ブチ
レンオキサイド、スチレンオキサイド、シクロヘキセン
オキサイド、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリ
ン、メチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエー
テル、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジル
エーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、s
ec−ブチルフェノールグリシジルエーテル、2−メチ
ルオクチルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレ
ート、グリシジルアクリレート、トリフルオロプロピレ
ンオキサイドなどが挙げられる。これらは2種以上併用
してもよい。これらのうち、好ましくはプロピレンオキ
サイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、エ
チレンオキサイドである。特に好ましくはプロピレンオ
キサイド、エチレンオキサイドである。
【0057】本発明におけるポリオキシアルキレンポリ
オールの製造に際しては、通常、以下の条件で行う。す
なわち、活性水素化合物1モルに対する化学式(3)ま
たは化学式(4)で表されるホスファゼニウム化合物は
5×10-5〜1モル、好ましくは1×10-4〜1×10
-1モル、より好ましくは1×10-3〜8×10-2モルの
範囲である。ポリオキシアルキレンポリオールを高分子
量化する際には、活性水素化合物に対するホスファゼニ
ウム化合物の濃度を上記範囲内で高めることが好まし
い。活性水素化合物1モルに対して化学式(3)または
化学式(4)で表されるホスファゼニウム化合物が5×
10-5モルより低い場合には、アルキレンオキサイドの
重合速度が低下し、ポリオキシアルキレンポリオールの
製造時間が長くなる。活性水素化合物1モルに対して化
学式(3)または化学式(4)で表されるホスファゼニ
ウム化合物が1モルより多くなると、ポリアルキレンオ
キサイド重合体の製造コストに占めるホスファゼニウム
化合物のコストが高くなる。
【0058】また、アルキレンオキサイドの反応温度
は、通常15〜160℃、好ましくは40〜150℃、
さらに好ましくは50〜130℃の範囲である。アルキ
レンオキサイドの反応温度を上記範囲内で低い温度で行
う場合は、活性水素化合物に対するホスファゼニウム化
合物の濃度を先に述べた範囲内で高めることが好まし
い。耐圧反応機に仕込んだホスファゼニウム化合物を触
媒とする活性水素化合物へのアルキレンオキサイド供給
方法は、必要量のアルキレンオキサイドの一部を一括し
て供給する方法、または連続的にもしくは間欠的にアル
キレンオキサイドを供給する方法が用いられる。必要量
のアルキレンオキサイドの一部を一括して供給する方法
においては、アルキレンオキサイド重合反応初期の反応
温度は上記範囲内でより低温側とし、アルキレンオキサ
イド装入後に次第に反応温度を上昇する方法が好まし
い。反応温度が15℃より低い場合には、アルキレンオ
キサイドの重合速度が低下し、ポリオキシアルキレンポ
リオールの製造時間が長くなる。反応温度が160℃を
越えるとアルキレンオキサイドとしてプロピレンオキサ
イドを用いた場合、ポリオキシアルキレンポリオールの
分子量分布が広くなる。
【0059】アルキレンオキサイドの反応時の最大圧力
は9kgf/cm2 (882kPa、絶対圧、以下同
様)が好適である。通常、耐圧反応機によりアルキレン
オキサイドの反応が行われる。アルキレンオキサイドの
反応は減圧状態から開始しても、大気圧の状態から開始
してもよい。大気圧状態から反応を開始する場合には、
窒素またはヘリウム等の不活性気体存在下で行うことが
望ましい。アルキレンオキサイドの最大反応圧力が9k
gf/cm2 (882kPa)を越えるとポリオキシア
ルキレンポリオールの分子量分布が広くなる。最大反応
圧力として好ましくは8kgf/cm2 (784kP
a)、より好ましくは6kgf/cm2 (588kP
a)である。アルキレンオキサイドとして、プロピレン
オキサイドを用いる場合には、最大反応圧力は6kgf
/cm2 (588kPa)が好ましい。アルキレンオキ
サイド付加重合反応に際して、必要ならば溶媒を使用す
ることもできる。使用する場合の溶媒としては、例え
ば、ペンタン、ヘキサン、ペプタン等の脂肪族炭化水素
類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類ま
たはジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムア
ミド等の非プロトン性極性溶媒等である。溶媒を使用す
る場合には、ポリオキシアルキレンポリオールの製造コ
ストを上げないためにも、製造後に溶媒を回収し再利用
する方法が望ましい。
【0060】前述した方法により製造されたポリオキシ
アルキレンポリオールの水酸基価(以降、OHVと略す
る。)は2〜100mgKOH/gである。好ましく
は、5〜80mgKOH/gで、より好ましくは8〜5
0mgKOH/gである。OHVが2mgKOH/gよ
り小さくなると、ポリオキシアルキレンポリオールの製
造時間が長くなる。OHVが100mgKOH/gより
大きくなると、我々が着目しているポリオキシアルキレ
ンポリオールの分子量分布は従来のKOH触媒系で得ら
れるポリオキシアルキレンポリオールと有意差がなくな
る。
【0061】本発明のホスファゼニウム化合物を触媒と
したポリオキシアルキレンポリオールにおけるプロピレ
ンオキサイド付加重合によるヘッド−トウ−テイル(H
ead−to−Tail)結合選択率は95%以上であ
る。へッド−トウ−テイル(Head−to−Tai
l)結合選択率が95%より少なくなるとポリオキシア
ルキレンポリオールの粘度が上昇する。
【0062】ホスファゼニウム化合物を触媒として活性
水素化合物にアルキレンオキサイドを付加重合した後、
ポリオキシアルキレンポリオールからホスファゼニウム
化合物の除去操作を行わなくても工程2で使用できる。
ホスファゼニウム化合物をポリオキシアルキレンポリオ
ールから除去する場合は、通常、塩酸、リン酸、硝酸、
ピロリン酸、酸性ピロリン酸ナトリウム、硫酸等の無機
塩、ギ酸、酢酸、シュウ酸、コハク酸、フタル酸、マレ
イン酸、サリチル酸等の有機酸、二酸化炭素から選ばれ
る少なくとも1種類の中和剤により処理する方法、イオ
ン交換樹脂によるホスファゼニウム化合物の吸着除去方
法、あるいはトミックスシリーズ、例えばトミックスA
D−600、トミックスAD−700(富田製薬製)、
キョウワードシリーズ、例えばキョーワード400、キ
ョーワード500、キョーワード600、キョーワード
700(協和化学工業製)、MAGNESOL(DAL
LAS社製)等各種の商品名で市販されている吸着剤に
より処理する方法、さらに前述した中和処理と吸着剤を
併用する方法によりホスファゼニウム化合物を除去して
使用する。また、水、ポリオキシアルキレンポリオール
に不活性な有機溶剤、およびそれらの混合物を用いてポ
リオキシアルキレンポリオールの精製を行った後に使用
することもできる。
【0063】続いて、工程2について説明する。工程2
は、前述した工程1で得られたポリオキシアルキレンポ
リオールを60〜100重量%含むポリオール中の水酸
基を不飽和基に変換する工程である。
【0064】本発明のホスファゼニウム化合物を触媒と
したポリオキシアルキレンポリオールの他に用いるポリ
オールは、液状ポリブタジエンポリオール、ポリテトラ
メチレングリコール、ポリカプロラクトンポリオール、
ポリエチレンアジペート、ポリカーボネートポリオー
ル、炭化水素系ポリオールおよびヒマシ油系ポリオール
から選ばれる少なくとも1種のポリオールである。この
中で好ましいポリオールは、液状ポリブタジエンポリオ
ール、ポリテトラメチレングリコールである。これらの
ポリオールの分子量は1000〜10,000の範囲で
ある。本発明のホスファゼニウム化合物を触媒としたポ
リオキシアルキレンポリオールが60重量%より少なく
なると、得られるポリアルキレンオキサイド重合体の柔
軟性、伸長性等の力学物性が低下する。
【0065】ポリオール中の水酸基を不飽和基に変換す
るには、例えば、水酸基をアルカリ金属もしくはアルカ
リ土類金属のアルコキシドとし、次いで不飽和基を有す
る化合物と反応させる方法が具体的に例示できるが、該
方法のみに限定されるものでない。
【0066】ポリオール中の水酸基をアルカリ金属もし
くはアルカリ土類金属のアルコキシドに変換する際に用
いられる化合物としては、金属リチウム、金属ナトリウ
ム、金属カリウム、金属セシウム、金属ルビジウム、金
属マグネシウム、金属カルシウム、金属ストロンチウム
または金属バリウム等が挙げられ、塩基性アルカリ金属
もしくはアルカリ土類金属の化合物としては、ナトリウ
ムアミド、カリウムアミド、マグネシウムアミドまたは
バリウムアミド等のアルカリ金属もしくはアルカリ土類
金属のアミド類であり、n−プロピルリチウム、n−ブ
チルリチウム、ビニルリチウム、シクロペンタジエニル
リチウム、エチニルナトリウム、n−ブチルナトリウ
ム、フェニルナトリウム、シクロペンタジエニルナトリ
ウム、エチルカリウム、シクロペンタジエニルカリウ
ム、フェニルカリウム、ベンジルカリウム、ジエチルマ
グネシウム、エチルイソプロピルマグネシウム、ジ−n
−ブチルマグネシウム、ジ−tert−ブチルマグネシ
ウム、臭化ビニルマグネシウム、臭化フェニルマグネシ
ウム、ジシクロペンタジエニルマグネシウム、ジメチル
カルシウム、カリウムアセチリド、臭化エチルストロン
チウム、ヨウ化フェニルバリウム等の有機アルカリ金属
もしくはアルカリ土類金属の化合物であり、ナトリウム
ヒドリド、カリウムヒドリド、カルシウムヒドリド等の
アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属のヒドリド化合
物であり、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
リチウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化
マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウ
ムまたは水酸化バリウム等のアルカリ金属もしくはアル
カリ土類金属の水酸化物であり、水素化ナトリウム、水
素化カリウム等のアルカリ金属水素化物、ナトリウムメ
チラート、カリウムメチラート、セシウムメチラート、
ナトリウムエチラート、カリウムエチラート、セシウム
エチラート等のアルカリ金属アルコキシド、あるいは炭
酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビ
ジウム、炭酸セシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシ
ウムまたは炭酸バリウム等のアルカリ金属もしくはアル
カリ土類金属の炭酸塩であり、炭酸水素カリウム、炭酸
水素ナトリウム、炭酸水素セシウムなどの炭酸水素塩等
が挙げられる。これらの化合物の中で好ましくは、アル
カリ金属もしくはアルカリ土類金属の水酸化物、アルカ
リ金属水素化物およびアルカリ金属アルコキシドであ
り、最も好ましくは水素化ナトリウム、水素化カリウム
等のアルカリ金属水素化物とナトリウムメチラート、カ
リウムメチラート、セシウムメチラート、ナトリウムエ
チラート、カリウムエチラート、セシウムエチラート等
のアルカリ金属アルコキシドである。
【0067】ポリオール中の水酸基1当量に対して、使
用するアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属化合物
は、通常、0.8〜1.5当量、好ましくは0.9〜
1.4当量、最も好ましくは0.95〜1.3当量であ
る。アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属化合物の使
用量がポリオール中の水酸基1当量に対して0.8当量
より少ないと、不飽和基末端ポリアルキレンオキサイド
重合体中の水酸基の残存率が高くなる。また、1.5当
量より多くなると不飽和基を有する化合物と反応させた
後の金属除去工程等で副生塩が多くなる。
【0068】水酸基をアルコキシド基に変換する反応条
件は、特に限定されるものでないが、通常、反応温度5
0〜150℃、圧力は50mmHgabs.(6650
Pa)以下、より好ましくは20mmHgabs.(2
660Pa)以下、最も好ましくは10mmHgab
s.(1330Pa)以下である。反応時間は反応スケ
ールにもよるが、通常、1時間〜10時間行う。
【0069】ポリオール中の水酸基をアルコキシド基の
変換した後に、不飽和基を有する化合物と反応させる。
不飽和基を有する化合物としては、例えば、化学式
(8)〔化10〕
【0070】
【化10】 〔化学式(8)中、R1 は炭素数1〜20の置換または
非置換の1価の有機基である。R3は2価の有機基、X
はハロゲン原子である。〕が例示される。このような化
合物の例としては、アリルクロライド、アリルブロマイ
ド、ビニル(クロロメチル)ベンゼン、アリル(クロロ
メチル)ベンゼン、アリル(ブロモメチル)ベンゼン、
アリル(クロロメチル)エーテル、アリル(クロロメト
キシ)ベンゼン、1−ブテニル(クロロメチル)エーテ
ル、1−ヘキセニル(クロロメトキシ)ベンゼン、アリ
ルオキシ(クロロメチル)ベンゼン等が挙げられる。こ
れらは単独で使用してもよいし、2種以上併用して用い
てもよい。
【0071】不飽和基を有する化合物の使用量はポリオ
ール中の水酸基1当量に対して0.8〜1.9モル、好
ましくは0.85〜1.7モル、最も好ましくは0.9
〜1.5モルである。ポリオール中の水酸基1当量に対
して該化合物の使用量が0.8モルより少ないと不飽和
基末端ポリアルキレンオキサイド重合体中の不飽和基含
有量が低下する。一方、1.9モルより多くなると未反
応の不飽和基を有する化合物が多くなる。
【0072】アルコキシド基末端ポリアルキレンオキサ
イド重合体と不飽和基を有する化合物との反応条件は、
特に限定されるものではないが、通常、反応温度が20
〜160℃、好ましくは、50〜150℃、最も好まし
くは70〜150℃である。大気圧下もしくは9kg/
cm2 (882kPa)以下の加圧下で反応を行う。ポ
リアルキレンオキサイド重合体の着色を防止する目的
で、窒素、ヘリウム等の不活性ガス存在下で反応を行う
ことが好ましい。重合体の末端アルコキシド基が不飽和
基に変換されるまで反応を行う。反応スケールにもよる
が、反応時間は通常、1時間〜7時間である。
【0073】工程1および工程2を経て不飽和基末端ポ
リアルキレンオキサイド重合体が生成するが、ポリアル
キレンオキサイド重合体に不飽和基を導入する際に用い
たアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属化合物を除去
することが好ましい。不飽和基末端ポリアルキレンオキ
サイド重合体からのアルカリ金属もしくはアルカリ土類
金属化合物の除去法は、通常、該重合体、水およびアル
カリ金属もしくはアルカリ土類金属化合物に不活性な有
機溶剤を用いた酸中和水洗処理法により実施することが
好ましい。
【0074】アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属化
合物を含有した不飽和基末端ポリアルキレンオキサイド
重合体100重量部に対して該重合体、水およびアルカ
リ金属もしくはアルカリ土類金属化合物に不活性な有機
溶剤を1〜600重量部加え均一に溶解させた後、水を
不飽和基末端ポリアルキレンオキサイド重合体100重
量部に対して50〜600重量部加え、さらに水層のp
Hが4以下、好ましくはpHが3以下になるように無機
酸あるいは有機酸から選ばれる少なくとも1種類の中和
剤を加え撹拌し、分液する方法が好ましいが、不飽和基
末端ポリアルキレンオキサイド重合体、有機溶剤および
水を同時に仕込み、所定量の中和剤を添加しても構わな
い。
【0075】使用する有機溶剤としては、不飽和基末端
ポリアルキレンオキサイド重合体、水およびアルカリ金
属もしくはアルカリ土類金属化合物に不活性なものであ
ればいかなる溶剤を使用してもよい。このような有機溶
剤としては、例えば、脂肪族、脂環族、芳香族炭化水素
類、ケトン類、アルコール類、エーテル類およびそれら
のハロゲン化物であり、例えば、ブタン類、ペンタン
類、ヘキサン類、ヘプタン類、オクタン類、ノナン類、
デカン類、ドデカン類、シクロヘキサン、シクロペンタ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン類、アセトン、メチ
ルエチルケトン、イソプロパノール、ブタノール、ペン
タノール、メチルエーテル、エチルエーテル、イソプロ
ピルエーテル、塩化メチレン、クロロホルム等が挙げら
れる。これらの有機溶剤は単独もしくは2種類以上併用
しても構わない。
【0076】中和剤としては、例えば、塩酸、リン酸、
硝酸、ピロリン酸、酸性ピロリン酸ナトリウム、硫酸、
亜リン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム等の無機塩、ギ
酸、酢酸、シュウ酸、酢酸、コハク酸、フタル酸、マレ
イン酸、サリチル酸、アジピン酸等の有機酸が挙げられ
る。これらの中和剤は単独もしくは2種類以上併用して
も構わない。水層のpHが4以下、好ましくは3以下に
なるまで中和剤を添加する。水層のpHが4より大きい
と不飽和基末端ポリアルキレンオキサイド重合体層と水
層の分離時間が長くなる。
【0077】不飽和基末端ポリアルキレンオキサイド重
合体層の水層からの回収は、遠心分離、静置分液など一
般の液体同士の分離で用いられている方法が適用でき
る。水層にアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属化合
物および中和剤が抽出されているが、分離した不飽和基
末端ポリアルキレンオキサイド重合体層にも、微量の
水、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属化合物、中
和剤あるいは有機溶剤が含まれているので、前述した吸
着剤、例えば、トミックスAD−600、トミックスA
D−700(富田製薬製)、キョーワードシリーズ、例
えばキョーワード400、キョーワード500、キョー
ワード600、キョーワード700(協和化学工業
製)、MAGNESOL(DALLAS社製)等各種の
商品名で市販されている吸着剤による処理を行った後に
減圧脱水、脱有機溶剤処理を行い、不飽和基末端ポリア
ルキレンオキサイド重合体を精製することが好ましい。
吸着剤を使用する際には、不飽和基末端ポリアルキレン
オキサイド重合体100重量部に対して、通常0.01
〜3重量部の吸着剤を使用する。減圧処理の条件は特に
限定されるものではないが、通常、50〜160℃、圧
力は50mmHgabs.(6650Pa)以下、好ま
しくは10mmHgabs.(1330Pa)以下の条
件で、2時間〜8時間行う。
【0078】このようにして得られた不飽和基末端ポリ
アルキレンオキサイド重合体の分子量は3000〜3
0,000の範囲が好ましい。また、ポリオキシアルキ
レンポリオールの触媒として使用したホスファゼニウム
化合物由来のリンの含有量は100ppm以下が好まし
い。より好ましくは、80ppm以下である。該重合体
は不飽和基の反応性を利用してビニルモノマー等と共重
合させ、硬化性樹脂あるいは硬化触媒を用いてゴム状弾
性体にすることができる。あるいは高分子量の可塑剤と
して樹脂の改質剤としても使用できる。また、不飽和基
末端を加水分解性ケイ素基に変換した加水分解性ケイ素
基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の原料として使
用できる。
【0079】次に、加水分解性ケイ素基含有ポリアルキ
レンオキサイド重合体の製造方法について説明する。該
重合体は、(工程3)ホスファゼニウム化合物を触媒と
して活性水素化合物にアルキレンオキサイドを付加重合
したポリオキシアルキレンポリオールの製造工程、(工
程4)工程3で得られたポリオキシアルキレンポリオー
ルを60〜100重量%含むポリオール中の水酸基を不
飽和基に変換する工程、(工程5)工程4で得られた不
飽和基末端ポリアルキレンオキサイド重合体を化学式
(1)または化学式(2)で表されるケイ素化合物の少
なくとも1種の化合物と反応させる工程から製造され
る。
【0080】工程3および工程4は前述した工程1およ
び工程2の方法と同様である。工程5において、化学式
(1)あるいは化学式(2)で表される特定の構造を有
したケイ素化合物と不飽和基末端ポリアルキレンオキサ
イド重合体を反応させる。化学式(1)中のR1 は炭素
数1〜20の置換または非置換の1価の有機基またはハ
ロゲン化炭化水素基で、R1 が2個以上存在する時は、
1 は互いに異なっていてもよい。有機基としては例え
ば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ア
リル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチ
ル、2−ブテニル、1−ペンチル、2−ペンチル、3−
ペンチル、2−メチル−1−ブチル、イソペンチル、t
ert−ペンチル、3−メチル−2−ブチル、ネオペン
チル、n−ヘキシル、4−メチル−2−ペンチル、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、1−ヘプチル、3−ヘプ
チル、1−オクチル、2−オクチル、2−エチル−1−
ヘキシル、tert−オクチル、ノニル、デシル、フェ
ニル、4−トルイル、ベンジル、1−フェニルエチルま
たは2−フェニルエチル等の脂肪族または芳香族の炭化
水素基が挙げられる。ハロゲン化炭化水素基としては例
えば、塩素原子、フッ素原子等を1個以上有する上記の
炭素数のアルキル基が好ましい。さらに、R1は、トリ
オルガノシロキシ基であってもよい。
【0081】化学式(1)中のXは水酸基または加水分
解性基であり、Xが2個以上存在する時は、Xは互いに
異なっていてもよい。Xの具体例を挙げると、例えば、
水酸基、ハロゲン基、メトキシ基やエトキシ基等のアル
コキシ基、アセトキシ基等のアシルオキシ基、アセトキ
シメート基やジメチルケトキシメート基等のケトキシメ
ート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカ
プト基、アルケニルオキシ基等である。特に好ましいX
は、メトキシ基やエトキシ基である。また、aは1〜3
の整数である。特に、Xが水酸基である場合には、aは
1〜2の整数、好ましくはaは1である。
【0082】化学式(1)で表される水素化ケイ素化合
物としては、例えば、トリクロロシラン、メチルジクロ
ロシラン、ジメチルクロロシラン、トリメチルシロキシ
ジクロロシラン等のハロゲン化ケイ素化合物類や、トリ
メトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルメトキシ
シラン、フェニルジメトキシシラン、1,3,3,5,
5,7,7−ヘプタメチル−1,1−ジメトキシテトラ
シロキサン等のアルコキシケイ素化合物類、メチルジア
セトキシシラン、トリメチルシロキシメチルアセトキシ
シラン等のアシロキシケイ素化合物類、ビス(ジメチル
ケトキシメート)メチルシラン、ビス(シクロヘキシル
ケトキシメート)メチルシラン、ビス(ジエチルケトキ
シメート)トリメチルシロキシシラン等のケトキシメー
トケイ素化合物類、ジメチルシラン、トリメチルシロキ
シメチルシラン、1,1−ジメチル−2,2−ジメチル
ジシロキサン等のケイ素化合物類、メチルトリ(イソプ
ロペニルオキシ)シラン等のアルケニルオキシシラン類
等が挙げられるが、これらの化合物に限定されるもので
はない。また、これらの化合物は単独もしくは2種類以
上併用しても構わない。
【0083】化学式(1)で表されるケイ素化合物の使
用量は不飽和基末端ポリアルキレンオキサイド重合体中
の不飽和基1当量に対して、0.9〜2.5モル、好ま
しくは0.9〜2.2モル、最も好ましくは1.0〜
1.9モルである。不飽和基末端ポリアルキレンオキサ
イド重合体と化学式(1)で表されるケイ素化合物との
反応は、通常、窒素、ヘリウム等の不活性ガスの存在
下、従来公知の白金系化合物、ロジウム系化合物、パラ
ジウム系化合物等の第VIII族遷移金属化合物を触媒とし
て、反応温度40〜130℃、反応スケールにもよるが
1時間〜8時間行う。この時は大気圧下もしくは加圧下
でもよい。触媒は塩化白金酸、微粒子状白金、炭素粉末
担体に吸着させた微粒子状白金、白金アルミナおよび白
金−オレフィン錯体などが挙げられる。これらの触媒は
不飽和基末端ポリアルキレンオキサイド重合体100重
量部に対して、0.001〜3重量部、好ましくは0.
01〜2重量部用いる。また、ケイ素化合物と反応させ
る不飽和基末端ポリアルキレンオキサイド重合体は分子
量の異なる2種類以上の重合体を併用しても構わない。
【0084】前述した方法により得られた加水分解性ケ
イ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体中に残存し
ている触媒は除去することが望ましい。触媒の除去方法
は特に限定されるものでないが、一般的にはろ過、前述
した吸着剤処理後のろ過等により行われる。また、触媒
を溶液の形態で使用した場合には、減圧処理操作により
溶媒を除去することが好ましい。また、未反応ケイ素化
合物が存在しているときも、減圧処理操作等により回収
する。加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイ
ド重合体は空気中の水分により鎖延長反応もしくは架橋
反応が進行するので、前述した操作後に、再度、減圧脱
水操作を実施することが好ましい。
【0085】次に、化学式(2)で表されるケイ素化合
物と不飽和基末端ポリアルキレンオキサイド重合体の反
応について説明する。化学式(2)中のR1 、Xおよび
aは化学式(1)で詳述したものと同様である。化学式
(2)中のR2 は、炭素数1〜20の2価の有機基で、
Wはメルカプト基である。該ケイ素化合物と不飽和基末
端ポリアルキレンオキサイド重合体との反応条件ならび
に精製条件は前述した化学式(1)のケイ素化合物を用
いる方法と同様である。
【0086】このような方法により製造された加水分解
性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体中の、
加水分解性基であるXの一部または全部をさらに他の加
水分解性基または水酸基に変換することができる。例え
ば、Xがハロゲン基の場合はアルコキシ基、アシルオキ
シ基、アミノオキシ基、アルケニルオキシ基あるいはヒ
ドロキシル基等に変換することができる。加水分解性ケ
イ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体における1
分子中の加水分解性ケイ素基の平均数は、1.6以上、
特に1.9以上であることが好ましい。また、該重合体
の分子量は作業性および得られる硬化物の物性を向上さ
せるためには、3,000〜35,000、好ましくは
5,000〜28,000、最も好ましくは5,000
〜25,000である。さらに、精製工程を経た加水分
解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体中の
ホスファゼニウム化合物由来のリンの含有量は100p
pm以下、好ましくは80ppm以下である。加水分解
性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体中のホ
スファゼニウム化合物由来のリンの含有量が100pp
mより多くなると、該重合体の経時的な粘度変化が大き
くなる。
【0087】次に、本発明の製造方法により得られた加
水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体
を硬化成分とする湿気硬化性組成物について説明する。
本発明の湿気硬化性組成物には、目的に応じて硬化触
媒、帯電防止剤、シランカップリング剤等の物性改良
剤、充填剤、補強剤、可塑剤、垂れ防止剤、着色剤、老
化防止剤、難燃剤、含フッ素炭化水素化合物等の各種添
加剤を配合してもよい。
【0088】硬化触媒とは、加水分解性ケイ素基含有ポ
リアルキレンオキサイド重合体をゴム状弾性を有する固
体へと硬化させるための触媒であり、従来公知のシラノ
ール縮合触媒を使用することができる。このような触媒
としては例えば、テトラブチルチタネート、テトラプロ
ピルチタネート等のチタン酸エステル類、ジブチル錫ジ
ラウレート、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫ジアセ
テート、オクチル酸錫、ナフテン酸錫、ラウリン酸錫、
フェルザチック酸錫等の錫カルボン酸塩類、ジブチル錫
オキサイド、ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステル
との反応物、ジブチル錫ジアセチルアセテート、アルミ
ニウムトリアセチルアセテート、アルミニウムトリスエ
チルアセテート、ジイソプロポキシアルミニウム、エチ
ルアセトアセテート等の有機アルミニウム化合物類、ジ
ルコニウムテトラアセチルアセテート、チタンテトラア
セチルアセテート等のキレート化合物類、オクチル酸
鉛、ナフテン酸鉄、ビスマス−トリス(ネオデカノエー
ト)、ビスマス−トリス(2−エチルヘキソエート)等
のビスマス化合物類が挙げられる。さらに、ブチルアミ
ン、オクチルアミン、ジブチルアミン、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、
ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレ
イルアミン、オクチルアミン、シクロヘキシルアミン、
ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシ
リレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、
ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチル
アミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモ
ルホリン、1,3−ジアザビシクロ(5,4,6)ウン
デセン−7(以下、DBUと略する。)等のアミン系化
合物あるいはそれらのカルボン酸塩が例示できる。ま
た、これらのアミン系化合物とエポキシ樹脂との反応生
成物や、アミノ基を有するケイ素化合物、例えば、γ−
アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノ
エチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン等が挙
げられる。これらの金属系およびアミン系化合物触媒は
各々単独で使用してもよいし、2種類以上併用しても構
わない。これらの硬化触媒は本発明の加水分解性ケイ素
基含有ポリアルキレンオキサイド重合体100重量部に
対して、通常、0.001〜5重量部、好ましくは0.
01〜3重量部使用する。
【0089】帯電防止剤とは、静電気による硬化物表面
への埃の付着を少なくするために用いられるものであ
り、従来公知の化合物を使用できる。例えば、ポリオキ
シエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキ
ルアミド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリ
オキシエチレンアルキルフェニルエーテル、グリセリン
部分脂肪酸エステル、ソルビタン部分脂肪酸エステル等
の非イオン系の帯電防止剤、アルキルスルホネート、ア
ルキルベンゼンスルホネート、アルキルサルフェート、
アルキルホスフェート等のアニオン系帯電防止剤、第4
級アンモニウムクロライド、第4級アンモニウムサルフ
ェート、第4級アンモニウムナイトレート等のカチオン
系の帯電防止剤、アルキルベタイン型、アルキルイミダ
ゾリン型、アルキルアラニン型等の両性系の帯電防止
剤、ポリビニルベンジル型カチオン、ポリアクリル酸型
カチオン等の帯電性樹脂系の帯電防止剤が挙げられる。
これらの帯電防止剤は本発明の加水分解性ケイ素基含有
ポリアルキレンオキサイド重合体100重量部に対し
て、通常、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜
8重量部使用する。
【0090】物性改良剤とは、硬化物の基材との接着性
あるいは力学物性を改良するために使用する化合物を示
し、通常、シランカップリング剤等が挙げられる。この
ような化合物としては例えば、γ−グリシドキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノ
プロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエ
チル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカ
プトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプト
プロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシ
ラン、n−プロピルトリメトキシシラン、ジメチルジイ
ソプロペノキシシラン、メチルトリイソプロペノキシシ
ラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルジメチルメト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
トリメチルシラノール、ジフェニルメチルシラノール、
ジメチルフェニルシラノール等が挙げられる。これらの
物性改良剤は単独で使用してもよいし、2種類以上併用
しても構わない。また、これらの物性改良剤は本発明の
加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合
体100重量部に対して、通常、0.01〜10重量
部、好ましくは0.05〜8重量部使用する。
【0091】充填剤としては、ヒュームドシリカ、シリ
カ、無水珪酸、カーボンブラック、炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、タルク、酸
化チタン、硫酸バリウム、ベントナイト、酸化第2鉄、
水添ヒマシ油、ステアリン酸亜鉛などが挙げられる。こ
れらの充填剤は単独で使用してもよいし、2種類以上併
用しても構わない。また、その添加量は本発明の加水分
解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体10
0重量部に対して、通常、10〜200重量部、好まし
くは15〜100重量部である。
【0092】補強剤としては、黒色フィラーのカーボン
ブラックや白色フィラーのホワイトカーボンやシリカ、
ケイ酸塩であるカオリン、ベントナイト、無水微粉ケイ
酸、バライト、石こう、骨粉、ドロマイトなどが挙げら
れる。これらの補強剤は単独で使用してもよいし、2種
類以上併用しても構わない。また、その添加量は本発明
の加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重
合体100重量部に対して、通常、1〜200重量部、
好ましくは6〜100重量部である。
【0093】可塑剤としてはジオクチルフタレート、ジ
ブチルフタレート、ジペプチルフタレート、ジイソデシ
ルフタレート、ジオクチルアジペート、ブチルベンジル
フタレート、ブチルフタリルブチルグリコレート、ジオ
クチルセバケート、トリクレジルホスフェート、トリブ
チルホスフェート、塩素化パラフィン、石油エーテル、
ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレング
リコールジベンゾエート等が、あるいは分子量4000
〜12,000の高分子量化合物が挙げられる。このよ
うな高分子量化合物としては、例えば、ポリオキシアル
キレン化合物、ポリエステル化合物類、ポリスチレン、
ポリα−メチルスチレン、ポリ(スチレン−アクリロニ
トリル)コポリマー、ポリブタジエン、ポリイソプレ
ン、ポリブテン、あるいは本発明の不飽和基末端ポリア
ルキレンオキサイド重合体等が例示できる。これらの高
分子量化合物は、水酸基、カルボキシル基等の親水性官
能基が少ないものが好ましい。また、高分子量可塑剤を
使用するときはその添加量は本発明の加水分解性ケイ素
基含有ポリアルキレンオキサイド重合体100重量部に
対して、0.1〜6重量部である。これらの可塑剤は単
独で使用してもよいし、2種類以上併用しても構わな
い。その添加量は本発明の加水分解性ケイ素基含有ポリ
アルキレンオキサイド重合体100重量部に対して、通
常0.1〜70重量部、好ましく1〜40重量部であ
る。
【0094】垂れ防止剤としては、水添ヒマシ油化合
物、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウ
ム、ステアリン酸バリウム等の化合物が挙げられる。そ
の添加量は本発明の加水分解性ケイ素基含有ポリアルキ
レンオキサイド重合体100重量部に対して、通常0.
01〜20重量部、好ましく0.1〜10重量部であ
る。
【0095】着色剤としては、目的に応じて従来公知の
無機顔料、有機顔料および染料等が使用できる。その添
加量は本発明の加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレン
オキサイド重合体100重量部に対して、通常0.01
〜30重量部、好ましく0.1〜20重量部である。
【0096】安定剤としては酸化防止剤、紫外線吸収
剤、熱安定剤等が挙げられる。酸化防止剤としては特に
限定されず、例えば、ブチルヒドロキシアニソール、t
−ブチルヒドロキシトルエン、1,3,5−トリメチル
ー2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス[2−[3
−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェ
ニル)−プロピオニロキシ]−1,1−ジメチルエチル]
-2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウ
ンデカン、ジステアリルチオジプロピオネート等が挙げ
られる。紫外線吸収剤としては、p−t−ブチルフェニ
ルサリシレート、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ン等が挙げられる。熱安定剤としては、トリス(2,4
−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリフェニ
ルホスファイト、トリラウリルホスファイトなどが挙げ
られる。これらの添加量は本発明の加水分解性ケイ素基
含有ポリアルキレンオキサイド重合体100重量部に対
して各々100〜8000ppmが好ましい。
【0097】難燃剤としては、例えば、トリス(2−ク
ロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピ
ル)ホスフェート、トリス(ジブロモプロピル)ホスフ
ェート、トリス(2,2−クロロエチル)ホスフェー
ト、ヘキサブロモシクロドデカン、大八化学社製のCR
−505およびCR−507、モンサント化学社製のP
hosagard 2XC−20およびC−22−R、
ストファー化学社製Fyroll−6、アンモニウムポ
リホスフェート、ジエチルビスヒドロキシエチルアミノ
エチルホスフェート、ジブロモプロパノール等が挙げら
れる。その使用量は本発明の加水分解性ケイ素基含有ポ
リアルキレンオキサイド重合体100重量部に対して
0.05〜30重量部、好ましくは0.2〜20重量部
である。
【0098】含フッ素炭化水素合物としては、従来公知
の炭素数1〜20個のパーフルオロ炭化水素基を有した
化合物、あるいは該パーフルオロ炭化水素基にケイ素を
含む化合物が挙げられる。該化合物の使用量は本発明の
加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合
体100重量部に対して、通常、0.01〜20重量
部、好ましくは0.01〜15重量部である。また、本
発明の加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイ
ド重合体の経時的な粘度変化を抑制する目的で、該重合
体にメタノール、エタノール等の低級アルコール、γ−
グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシ
ラン、n−プロピルトリメトキシシラン、ジメチルジイ
ソプロペノキシシラン、メチルトリイソプロペノキシシ
ラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルジメチルメト
キシシラン等のアルコキシシラン化合物を添加しても構
わない。これらの化合物は単独で用いることもできる
が、2種類以上併用しても良い。その使用量は本発明の
加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合
体100重量部に対して0.001〜5重量部、好まし
くは0.003〜4重量部である。
【0099】本発明の加水分解性ケイ素基含有ポリアル
キレンオキサイド重合体に不活性な有機溶剤としては例
えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、ジイソブチルケトン等が挙げられる。これ
らの有機溶剤は単独で用いることもできるが、2種類以
上併用しても良い。その使用量は本発明の加水分解性ケ
イ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体100重量
部に対して0.1〜30重量部、好ましくは0.5〜2
0重量部である。
【0100】さらに、本発明の加水分解性ケイ素基含有
ポリアルキレンオキサイド重合体には目的に応じてビス
(トリ−n−ブチルチン)オキシドなどの防かび剤、該
重合体に不活性な有機溶剤、消泡剤などが使用できる。
硬化物組成物を調整後、合成ゼオライト、活性アルミナ
およびシリカゲル等の水分除去剤と接触させて、充分に
水分を除去しておくことが好ましい。
【0101】前述した湿気硬化性組成物は、予めすべて
の配合成分を混合して密閉保存し、施工後に空気中の水
分により硬化させる一液型硬化性組成物に適用できる。
また、前述した各成分と水を予め配合した硬化剤と本発
明の加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド
重合体に各種成分を配合した主剤とを使用前に混合する
二液型硬化性組成物にも適用できる。
【0102】本発明の湿気硬化性組成物は、接着剤、粘
着剤、塗料、コーティング剤、シーリング材、防水剤、
注型弾性体、吹き付け剤等の各種用途に使用できる。
【0103】
【実施例】以下に本発明の実施例および比較例を示し、
本発明の態様を明らかにするが、本発明はこれら実施例
に限定されるものではない。実施例、比較例のポリオキ
シアルキレンポリオールの水酸基価(以下、OHVと略
する。単位:mgKOH/g)はJIS K−1557
記載の方法により求めた。
【0104】ポリオキシアルキレンポリオールの合成に
おいて、以下のホスファゼニウム化合物をアルキレンオ
キサイドの重合触媒として使用した。ホスファゼニウム
化合物(以下、P5NMe2OHと略する。);Flu
ka社製のテトラキス[ トリス(ジメチルアミノ)ホス
フォラニリデンアミノ] ホスホニウムクロライド
{[(Me2 N)3 P=N]4+ Cl- }をMILLI
−Q Labo(日本ミリポア・リミテッド製、小型超
純水装置)により比抵抗値16MΩ−cmに調整した水
(以降、超純水と略する。)により2.5重量%水溶液
に調製した。次いで、1N−水酸化ナトリウム水溶液に
より交換基を水酸基型にしたイオン交換樹脂レバチット
MP−500(バイエル社製)を充填したポリカーボネ
ート製円筒状カラムにテトラキス[トリス(ジメチルア
ミノ)ホスフォラニリデンアミノ]ホスホニウムクロラ
イドの2.5重量%水溶液を23℃、SV(Space
Velocity)0.7(1/hr)でカラム底部
より上昇流で通液し、テトラキス[トリス(ジメチルア
ミノ)ホスフォラニリデンアミノ]ホスホニウムヒドロ
キシドにイオン交換を行った。更に、該イオン交換樹脂
を充填したカラムに超純水を通液し、カラムに残存して
いるホスファゼニウム化合物の回収を行った。その後、
テトラキス[トリス(ジメチルアミノ)ホスフォラニリ
デンアミノ]ホスホニウムヒドロキシドの水溶液を80
℃、減圧度60mmHgabs.(7980Pa)の条
件下で2時間、更に80℃、1mmHgabs.(13
3Pa)の条件で7時間減圧脱水処理を行うことによ
り、粉末のテトラキス[ トリス(ジメチルアミノ)ホス
フォラニリデンアミノ] ホスホニウムヒドロキシド{[
(Me2N)3 P=N]4+ OH- }を得た。乾燥後の
該化合物の重量測定から求めた収率は97%であった。
重ジメチルホルムアミド溶液によるテトラメチルシラン
を内部標準とした1 H−NMR(日本電子製400MH
zNMR)の化学シフトは2.6ppm(d,J=9.
9Hz、72H)であった。元素分析値はC 38.2
8、H 9.82、N 29.43、P 19.94
(理論値C 38.09、H 9.72、N 29.6
1、P 20.46)であった。該ホスファゼニウム化
合物は化学式(2)においてa,b,c,dの順に
(1,1,1,1)で、Rがメチル基であり、Q- がO
- のヒドロキシアニオンである。
【0105】本発明のホスファゼニウム化合物との比較
には、USP5,144,093(カラム4、52行〜
カラム5、4行)に記載されている複金属シアン化物錯
体〔Zn3[Co(CN)6]2 ・2.48DME・4.6
5H2 O・0.94ZnCl 2 ;以降、DMCと略す
る。DMEとはジメトキシエタンの略号である。)なら
びにケメタル社製の水酸化セシウム(50重量%水酸化
セシウム水溶液の形態)をアルキレンオキサイドの重合
触媒とした。さらに比較例において、特許−02558
165号公報記載の分子量増大反応により高分子量化し
たオキシアルキレンオキサイド重合体を合成し加水分解
性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の調製
を行った。
【0106】ポリオキシアルキレンポリオール、不飽和
基末端ポリアルキレンオキサイド重合体ならびに加水分
解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の合
成装置は、攪拌機、温度計、圧力計、窒素装入口および
モノマーであるアルキレンオキサイド装入口を装着した
内容積1.0Lおよび2.5Lの耐圧製オートクレーブ
(日東高圧製)を使用した。以下、該合成装置をオート
クレーブと略する。
【0107】実施例、比較例の不飽和基末端ポリアルキ
レンオキサイド重合体の末端不飽和基の濃度(単位:モ
ル%)は、日本電子製400MHz1 H核磁気共鳴(N
MR)装置を用い、重クロロホルムを溶媒として測定を
行った。不飽和基末端ポリアルキレンオキサイド重合体
の数平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー(以下、GPCと略する。)により測定を行った。
以下に測定条件を示す。測定および解析装置:島津製作
所(株)製LC−6Aシステム 検出器:島津製作所(株)製RID−6A 示差屈折計 分離カラム:昭和電工(株)製Shodex GPC
KFシリーズ、KF−801、802、802.5、8
03の4本直列 溶離液:液体クロマトグラム用テトラヒドロフラン 液流量:0.8ml/min、カラム温度:40℃ さらに、実施例、比較例の加水分解性ケイ素基含有ポリ
アルキレンオキサイド重合体の粘度(以下、ηと略す
る。単位:poise/25℃)はJIS K−730
1記載の方法により求めた。
【0108】実施例1 ポリアルキレンオキサイド重合体A 攪拌装置、窒素導入管および温度計を装備した500m
lの4つ口フラスコにジプロピレングリコール1モルに
対して0.020モルのP5NMe2OHと0.04モ
ルのトルエンを加え、窒素をキャピラリー管で導入しな
がら85℃、20mmHgabs.(2660Pa)の
条件で3時間、減圧脱水、脱トルエン操作を行った。そ
の後、フラスコ内容物をオートクレーブに仕込み、窒素
置換を行った後、10mmHgabs.(1330P
a)の減圧状態から反応温度110℃で、反応時の最大
圧力が5kgf/cm2 (490kPa)の条件でOH
Vが14.0mgKOH/gになるまでプロピレンオキ
サイドの多段付加重合を行った。オートクレーブの内圧
の変化が無くなった時点で105℃、10mmHgab
s.(1330Pa)の条件で30分間減圧処理を行
い、粗製ポリオキシアルキレンポリオールを得た。粗製
ポリオキシアルキレンポリオール中のホスファゼニウム
化合物を塩酸(8重量%の水溶液の形態)で中和し、O
HVを測定した結果、14.1mgKOH/gであっ
た。次いで、ホスファゼニウム化合物を含んだ状態の粗
製ポリオキシアルキレンポリオール中の水酸基1当量に
対して1.02当量のナトリウムメトキシド〔和光純薬
(株)製、28%のメタノール溶液の形態〕を加え、オ
ートクレーブ内の窒素置換を行った後、130℃、1m
mHgabs.(133Pa)の条件で、3時間減圧脱
メタノール操作を行いポリオール中の水酸基をナトリウ
ムアルコキシドに変換した。45℃に降温した後、粗製
ポリオキシアルキレンポリオール中の水酸基1当量に対
して1.1当量のアリルクロライド〔和光純薬(株)
製〕を装入し、130℃に昇温し、同温度で3時間反応
を行った。その後、100℃に降温し、同温度で10m
mHgabs.(1330Pa)以下の条件で30分間
減圧処理を行い、粗製不飽和基末端ポリアルキレンオキ
サイド重合体を得た。オートクレーブから該重合体を取
り出し、撹拌機を装着した5リットルの分液ロートに該
重合体100重量部に対して300重量部のイオン交換
水を装入し、充分撹拌を行った後に300重量部のn−
ヘキサンを添加し、さらに20分間撹拌を行った。次い
で、水層のpHが2.9になるまでリン酸(75.1重
量%の水溶液の形態)を添加した後、1時間撹拌を行
い、静置分液を行った。その後、水層部を除去し、吸着
剤であるKW−700SN〔協和化学工業(株)製〕を
該重合体100重量部に対して5重量部加え、3時間撹
拌を行った。アドバンテック東洋株式会社製の5Cろ紙
(保持粒径1μ)によりろ過を行い吸着剤を除去した
後、105℃、10mmHgabs.(1330Pa)
以下の条件で4時間減圧乾燥を行い、不飽和基末端ポリ
アルキレンオキサイド重合体の回収を行った。GPCに
よる数平均分子量は8250、NMRによる末端不飽和
率は98.0モル%であった。次に得られた不飽和基末
端ポリアルキレンオキサイド重合体をオートクレーブに
仕込み窒素置換を行った後、該重合体100重量部に対
して2.83重量部のメチルジメトキシシランならびに
ヘキサクロロ白金酸・6水和物〔和光純薬(株)製〕の
1.3M−イソプロパノール溶液を0.05重量部加
え、100℃、3時間の反応を行った。その後、同温度
にて10mmHgabs.(1330Pa)以下の条件
で1時間減圧処理を行った後、該重合体100重量部に
対して2重量部の吸着剤KW−500〔協和化学工業
(株)製〕を添加し、2時間撹拌を行った。次いで、ア
ドバンテック東洋株式会社製の5Cろ紙(保持粒径1
μ)により減圧ろ過を行い、加水分解性ケイ素基含有ポ
リアルキレンオキサイド重合体の精製を行った。加水分
解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の粘
度(η)は158poise/25℃であった。
【0109】実施例2 ポリアルキレンオキサイド重合体B 攪拌装置、窒素導入管および温度計を装備した500m
lの4つ口フラスコにジプロピレングリコール1モルに
対して0.022モルのP5NMe2OHと0.08モ
ルのトルエンを加え、窒素をキャピラリー管で導入しな
がら85℃、20mmHgabs.(2660Pa)の
条件で4時間、減圧脱水、脱トルエン操作を行った。そ
の後、フラスコ内容物をオートクレーブに仕込み、窒素
置換を行った後、10mmHgabs.(1330P
a)の減圧状態から反応温度110℃で、反応時の最大
圧力が5kgf/cm2 (490kPa)の条件でOH
Vが11.0mgKOH/gになるまでプロピレンオキ
サイドの多段付加重合を行った。オートクレーブの内圧
の変化が無くなった時点で105℃、10mmHgab
s.(1330Pa)の条件で30分間減圧処理を行
い、粗製ポリオキシアルキレンポリオールを得た。ホス
ファゼニウム化合物を塩酸(8重量%の水溶液の形態)
で中和し、OHVを測定した結果、11.3mgKOH
/gであった。次いで、ホスファゼニウム化合物を含ん
だ状態の粗製ポリオキシアルキレンポリオール中の水酸
基1当量に対して1.02当量のナトリウムメトキシド
〔和光純薬(株)製、28%のメタノール溶液の形態〕
を加え、オートクレーブ内の窒素置換を行った後、13
0℃、1mmHgabs.(133Pa)の条件で、4
時間減圧脱メタノール操作を行いポリオール中の水酸基
をナトリウムアルコキシドに変換した。45℃に降温し
た後、粗製ポリオキシアルキレンポリオール中の水酸基
1当量に対して1.2当量のアリルクロライド〔和光純
薬(株)製〕を装入し、130℃に昇温し、同温度で3
時間反応を行った。その後、100℃に降温し、同温度
で10mmHgabs.(1330Pa)以下の条件で
30分間減圧処理を行い、粗製不飽和基末端ポリアルキ
レンオキサイド重合体を得た。オートクレーブから該重
合体を取り出し、撹拌機を装着した5リットルの分液ロ
ートに該重合体100重量部に対して400重量部のイ
オン交換水を装入し、充分撹拌を行った後に400重量
部のn−ヘキサンを添加し、さらに20分間撹拌を行っ
た。次いで、水層のpHが2.5になるまで硫酸(5重
量%の水溶液の形態)を添加した後、3時間撹拌を行
い、静置分液を行った。その後、水層部を除去し、吸着
剤であるKW−700SN〔協和化学工業(株)製〕を
該重合体100重量部に対して6重量部加え、3時間撹
拌を行った。アドバンテック東洋株式会社製の5Cろ紙
(保持粒径1μ)によりろ過を行い吸着剤を除去した
後、105℃、10mmHgabs.(1330Pa)
以下の条件で4時間減圧乾燥を行い、不飽和基末端ポリ
アルキレンオキサイド重合体の回収を行った。GPCに
よる数平均分子量は11,300、NMRによる末端不
飽和率は97.5モル%であった。次に得られた不飽和
基末端ポリアルキレンオキサイド重合体をオートクレー
ブに仕込み窒素置換を行った後、該重合体100重量部
に対して2.07重量部のメチルジメトキシシランなら
びにヘキサクロロ白金酸・6水和物〔和光純薬(株)
製〕の1.3M−イソプロパノール溶液を0.05重量
部加え、100℃、4時間の反応を行った。その後、同
温度にて10mmHgabs.(1330Pa)以下の
条件で1時間減圧処理を行った後、50℃に降温し、該
重合体100重量部に対して5重量部の吸着剤KW−5
00〔協和化学工業(株)製〕、50重量部のn−ヘキ
サンならびに10重量部のイオン交換水を添加し、2時
間撹拌を行った。次いで、アドバンテック東洋株式会社
製の5Cろ紙(保持粒径1μ)により減圧ろ過を行い、
105℃、10mmHgabs.(1330Pa)以下
の条件で3時間の減圧脱ヘキサン、脱水を行い加水分解
性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の精製
を行った。加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキ
サイド重合体の粘度(η)は210poise/25℃
であった。以下に比較例を示す。比較例1はアルキレン
オキサイドの重合触媒として前述した複金属シアン化物
錯体(DMC)を用いた。DMCを触媒として重合開始
剤である活性水素化合物(本比較例では、ジプロピレン
グリコールを用いた。)にアルキレンオキサイドの付加
重合を試みたが、特開平4−59825号公報に記載さ
れているようにプロピレンオキサイドが付加されていな
い活性水素化合物へのアルキレンオキサイドの付加重合
は困難であったため、水酸化カリウムを触媒としたポリ
オキシアルキレンポリオールを開始剤とし、次いで、D
MC触媒を用いてポリオキシアルキレンポリオールの合
成を行った。
【0110】比較例1 ポリアルキレンオキサイド重合体C プロピレングリコールにプロピレンオキサイドを付加し
たポリプロピレンポリオールDiol400〔三井東圧
化学(株)製〕100重量部に対して0.03重量部の
複金属シアン化物錯体(DMC)を添加し、105℃、
10mmHgabs.(1330Pa)以下の条件で3
時間減圧脱水を行った。次に、オートクレーブに該化合
物を仕込み、窒素置換を行った後、10mmHgab
s.(1330Pa)の減圧状態から反応温度110
℃、反応時の最大圧力4kgf/cm 2 (392kP
a)の条件でOHV14.0mgKOH/gになるまで
プロピレンオキサイドの多段付加重合を行い、DMCを
含有している粗製ポリオキシプロピレンポリオールを得
た。該ポリオキシプロピレンポリオール100重量部に
対して2.8重量部の30重量%のカリウムメチラート
(KOMe)のメタノール溶液を添加し、脱メタノール
反応を90℃、20mmHgabs.(2660Pa)
の条件で2時間行った。その後、水を3重量部とAD−
600NS〔富田製薬(株)製〕を5重量部加え、90
℃、窒素雰囲気下で2時間撹拌し、アドバンテック東洋
株式会社製5Cろ紙(保持粒径1μ)を用いて減圧ろ過
を行った。ろ過後、120℃、10mmHgabs.
(1330Pa)以下の条件で2時間減圧脱水を行い、
DMCの除去処理を行った。DMC除去操作後のポリオ
キシアルキレンポリオールのOHVは14.2mgKO
H/gであった。次いで、DMCを含有している粗製ポ
リオキシアルキレンポリオール中の水酸基1当量に対し
て1.02当量のナトリウムメトキシド〔和光純薬
(株)製、28%のメタノール溶液の形態〕を加え、オ
ートクレーブ内の窒素置換を行った後、130℃、1m
mHgabs.(133Pa)の条件で、3時間減圧脱
メタノール操作を行いポリオール中の水酸基をナトリウ
ムアルコキシドに変換した。45℃に降温した後、粗製
ポリオキシアルキレンポリオール中の水酸基1当量に対
して1.1当量のアリルクロライド〔和光純薬(株)
製〕を装入し、130℃に昇温し、同温度で3時間反応
を行った。その後、100℃に降温し、同温度で10m
mHgabs.(1330Pa)以下の条件で30分間
減圧処理を行い、粗製不飽和基末端ポリアルキレンオキ
サイド重合体を得た。オートクレーブから該重合体を取
り出し、撹拌機を装着した5リットルの分液ロートに該
重合体100重量部に対して300重量部のイオン交換
水を装入し、充分撹拌を行った後に300重量部のn−
ヘキサンを添加し、さらに20分間撹拌を行った。次い
で、水層のpHが2.5になるまでリン酸(75.1重
量%の水溶液の形態)を添加した後、1時間撹拌を行
い、静置分液を行った。その後、水層部を除去し、吸着
剤であるKW−700SN〔協和化学工業(株)製〕を
該重合体100重量部に対して5重量部加え、3時間撹
拌を行った。アドバンテック東洋株式会社製の5Cろ紙
(保持粒径1μ)によりろ過を行い吸着剤を除去した
後、105℃、10mmHgabs.(1330Pa)
以下の条件で4時間減圧乾燥を行い、不飽和基末端ポリ
アルキレンオキサイド重合体の回収を行った。GPCに
よる数平均分子量は8080、NMRによる末端不飽和
率は96.8モル%であった。次に得られた不飽和基末
端ポリアルキレンオキサイド重合体をオートクレーブに
仕込み窒素置換を行った後、該重合体100重量部に対
して2.89重量部のメチルジメトキシシランならびに
ヘキサクロロ白金酸・6水和物〔和光純薬(株)製〕の
1.3M−イソプロパノール溶液を0.05重量部加
え、100℃、3時間の反応を行った。その後、同温度
にて10mmHgabs.(1330Pa)以下の条件
で1時間減圧処理を行った後、該重合体100重量部に
対して2重量部の吸着剤KW−500〔協和化学工業
(株)製〕を添加し、2時間撹拌を行った。次いで、ア
ドバンテック東洋株式会社製の5Cろ紙(保持粒径1
μ)により減圧ろ過を行い、加水分解性ケイ素基含有ポ
リアルキレンオキサイド重合体の精製を行った。加水分
解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の粘
度(η)は198poise/25℃であった
【0111】比較例2 ポリアルキレンオキサイド重合体D 攪拌装置、窒素導入管および温度計を装備した500m
lの4つ口フラスコにジプロピレングリコール1モルに
対して0.36モルの水酸化セシウム(50重量%の水
酸化セシウム水溶液の形態)を加え、窒素をキャピラリ
ー管で導入しながら105℃、10mmHgabs.
(1330Pa)以下の条件で3時間、減圧脱水を行っ
た。その後、フラスコ内容物をオートクレーブに仕込
み、窒素置換を行った後、10mmHgabs.(13
30Pa)の減圧状態から反応温度110℃、反応時の
最大圧力が5kgf/cm2 (490kPa)の条件で
OHVが14.0mgKOH/gになるまでプロピレン
オキサイドの多段付加重合を行った。オートクレーブの
内圧の変化が無くなった時点で105℃、10mmHg
abs.(1330Pa)の条件で20分間減圧処理を
行い、粗製ポリオキシアルキレンポリオールを得た。粗
製ポリオキシアルキレンポリオール中のセシウムを塩酸
(8重量%の水溶液の形態)で中和し、OHVを測定し
た結果、14.6mgKOH/gであった。次いで、セ
シウムを含んだ状態の粗製ポリオキシアルキレンポリオ
ール中の水酸基1当量に対して1.02当量のナトリウ
ムメトキシド〔和光純薬(株)製、28%のメタノール
溶液の形態〕を加え、オートクレーブ内の窒素置換を行
った後、130℃、1mmHgabs.(133Pa)
の条件で、3時間減圧脱メタノール操作を行いポリオー
ル中の水酸基をナトリウムアルコキシドに変換した。4
5℃に降温した後、粗製ポリオキシアルキレンポリオー
ル中の水酸基1当量に対して1.1当量のアリルクロラ
イド〔和光純薬(株)製〕を装入し、130℃に昇温
し、同温度で3時間反応を行った。その後、100℃に
降温し、同温度で10mmHgabs.(1330P
a)以下の条件で30分間減圧処理を行い、粗製不飽和
基末端ポリアルキレンオキサイド重合体を得た。オート
クレーブから該重合体を取り出し、撹拌機を装着した5
リットルの分液ロートに該重合体100重量部に対して
300重量部のイオン交換水を装入し、充分撹拌を行っ
た後に300重量部のn−ヘキサンを添加し、さらに2
0分間撹拌を行った。次いで、水層のpHが2.9にな
るまでリン酸(75.1重量%の水溶液の形態)を添加
した後、1時間撹拌を行い、静置分液を行った。その
後、水層部を除去し、吸着剤であるKW−700SN
〔協和化学工業(株)製〕を該重合体100重量部に対
して5重量部加え、3時間撹拌を行った。アドバンテッ
ク東洋株式会社製の5Cろ紙(保持粒径1μ)によりろ
過を行い吸着剤を除去した後、105℃、10mmHg
abs.(1330Pa)以下の条件で4時間減圧乾燥
を行い、不飽和基末端ポリアルキレンオキサイド重合体
の回収を行った。GPCによる数平均分子量は795
0、NMRによる末端不飽和率は97.6モル%であっ
た。次に得られた不飽和基末端ポリアルキレンオキサイ
ド重合体をオートクレーブに仕込み窒素置換を行った
後、該重合体100重量部に対して2.94重量部のメ
チルジメトキシシランならびにヘキサクロロ白金酸・6
水和物〔和光純薬(株)製〕の1.3M−イソプロパノ
ール溶液を0.05重量部加え、100℃、3時間の反
応を行った。その後、同温度にて10mmHgabs.
(1330Pa)以下の条件で1時間減圧処理を行った
後、該重合体100重量部に対して2重量部の吸着剤K
W−500〔協和化学工業(株)製〕を添加し、2時間
撹拌を行った。次いで、アドバンテック東洋株式会社製
の5Cろ紙(保持粒径1μ)により減圧ろ過を行い、加
水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体
の精製を行った。加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレ
ンオキサイド重合体の粘度(η)は162poise/
25℃であった
【0112】比較例3 ポリアルキレンオキサイド重合体E 平均分子量3200のポリオキシプロピレンジオール
〔三井東圧化学(株)製Diol−3200〕640g
を窒素置換したオートクレーブに装入し、次いで、ナト
リウムメトキシド〔和光純薬(株)製、28%のメタノ
ール溶液の形態、以下同様〕17.32gを加え、さら
にオートクレーブ内の窒素置換を行った後、130℃、
1mmHgabs.(133Pa)の条件で、2時間減
圧脱メタノール操作を行いポリオール中の水酸基をナト
リウムアルコキシドに変換した。オートクレーブ内の圧
力が1mmHgabs.(1330Pa)の状態でジク
ロロメタン10.2gを加え、130℃で4時間の反応
を行った。次いで、ナトリウムメトキシド5.78gを
加え、130℃、1mmHgabs.(133Pa)の
条件で1時間、減圧脱メタノール操作を行った後、同圧
力の状態でアリルクロライド16.0gを加え、130
℃で2時間反応を行った。反応終了後、オートクレーブ
から該重合体を取り出し、撹拌機を装着した5リットル
の分液ロートに該重合体100重量部に対して300重
量部のイオン交換水を装入し、充分撹拌を行った後に3
00重量部のn−ヘキサンを添加し、さらに20分間撹
拌を行った。次いで、水層のpHが2.9になるまでリ
ン酸(75.1重量%の水溶液の形態)を添加した後、
1時間撹拌を行い、静置分液を行った。その後、水層部
を除去し、吸着剤であるKW−700SN〔協和化学工
業(株)製〕を該重合体100重量部に対して5重量部
加え、3時間撹拌を行った。アドバンテック東洋株式会
社製の5Cろ紙(保持粒径1μ)によりろ過を行い吸着
剤を除去した後、105℃、10mmHgabs.(1
330Pa)以下の条件で4時間減圧乾燥を行い、不飽
和基末端ポリアルキレンオキサイド重合体の回収を行っ
た。GPCによる数平均分子量は7980、NMRによ
る末端不飽和率は97.5モル%であった。次に得られ
た不飽和基末端ポリアルキレンオキサイド重合体をオー
トクレーブに仕込み窒素置換を行った後、該重合体10
0重量部に対して2.93重量部のメチルジメトキシシ
ランならびにヘキサクロロ白金酸・6水和物〔和光純薬
(株)製〕の1.3M−イソプロパノール溶液を0.0
5重量部加え、100℃、3時間の反応を行った。その
後、同温度にて10mmHgabs.(1330Pa)
以下の条件で1時間減圧処理を行った後、該重合体10
0重量部に対して2重量部の吸着剤KW−500〔協和
化学工業(株)製〕を添加し、2時間撹拌を行った。次
いで、アドバンテック東洋株式会社製の5Cろ紙(保持
粒径1μ)により減圧ろ過を行い、加水分解性ケイ素基
含有ポリアルキレンオキサイド重合体の精製を行った。
加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合
体の粘度(η)は189poise/25℃であったさ
らに、本発明のホスファゼニウム化合物によるポリオキ
シアルキレンポリオールの生産性を調べる目的で、プロ
ピレンオキサイドの重合活性の比較を行った。複金属シ
アン化物錯体(DMC)は錯体構造を形成しているた
め、詳細なアルキレンオキサイドの重合活性点は不明で
ある。そこで、実施例で用いたホスファゼニウム化合物
(P5NMe2OH)と比較例で用いた水酸化セシウム
(CsOH)でのプロピレンオキサイドの重合活性を求
めた。プロピレンオキサイド重合前に重合開始剤中に存
在している触媒のモル数を求める(以降、この値をaモ
ルと略する。)。次に、目標のOHVになるまで反応さ
せたプロピレンオキサイドの量(以降、この値をbgと
略する。)、および反応時間〔以降、この値をc分(m
in.)と略する。〕を求める。bgをaモルならびに
cmin.で割った値をプロピレンオキサイドの重合活
性(単位;g/mol・min.)とする。重合開始剤
はジプロピレングリコールを用いた。このようにして求
めたP5NMe2OHによる反応温度80℃におけるプ
ロピレンオキサイド重合活性は、490g/mol・m
in.(実施例3)、CsOHでは8.7g/mol・
min.(比較例4)であった。
【0113】実施例、比較例で得られた加水分解性ケイ
素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体を金属製容器
に窒素雰囲気下で密閉し、50℃のオーブンに30日間
保管し、製造直後の粘度と比較を行った。実施例、比較
例で得られたポリオキシアルキレンポリオール(以下、
ポリオールと略する。)の水酸基価(OHVと略す
る。)、ならびに不飽和基末端ポリアルキレンオキサイ
ド重合体(以下、不飽和重合体と略する。)の数平均分
子量(以下、Mnと略する。)、末端不飽和率(単位;
モル%)ならびに加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレ
ンオキサイド重合体(以下、加水分解性重合体と略す
る。)の製造直後および50℃で30日間放置後の粘度
(ηと略する。単位;poise/25℃)を〔表1〕
にまとめた。さらに、ホスファゼニウム化合物、水酸化
セシウム触媒によるプロピレンオキサイドの重合活性
(単位;g/mol・min.)を〔表2〕に示した。
〔表1〕において、開始剤でDPGはジプロピレングリ
コールを、Diol400はプロピレングリコールにア
ルキレンオキサイドを付加重合したポリオールを、Di
ol3200はプロピレングリコールにアルキレンオキ
サイドを付加重合した平均分子量3200のポリオール
の略号である。また、プロピレンオキサイドをPOと略
する。触媒として用いたホスファゼニウム化合物をPZ
と、複金属シアン化物錯体をDMCと、水酸化セシウム
をCsOHと略する。比較例3では分子量増大反応によ
って合成した不飽和基末端ポリアルキレンオキサイド重
合体ならびに加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオ
キサイド重合体を示す。
【0114】
【表1】
【0115】
【表2】 実施例、比較例より本発明のホスファゼニウム化合物を
触媒としたポリオキシアルキレンポリオールを用い不飽
和基末端ポリアルキレンオキサイド重合体を合成後、さ
らに特定の加水分解性ケイ素化合物と反応させた加水分
解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体は、
複金属シアン化物錯体(DMC)、水酸化セシウム(C
sOH)ならびに分子量増大反応を用いた系と比較して
粘度が低く、50℃で30日間放置後の粘度の変化が少
ない。特に、DMCを触媒として製造された加水分解性
ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の経時的
な粘度は大きい(比較例1)。本発明の製造方法で得ら
れた加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド
重合体は従来の重合体と比較して粘度が低いため、可塑
剤、有機溶剤などの低減が可能である上、作業性に優れ
ている。さらに、本発明のホスファゼニウム化合物によ
るプロピレンオキサイドの重合活性は水酸化セシウム系
より高く、ポリオキシアルキレンポリオールおよびポリ
アルキレンオキサイド重合体の生産性に優れている。
【0116】次に、本発明の加水分解性ケイ素基含有ポ
リアルキレンオキサイド重合体の効果を明らかにするた
め、一液型硬化物を調製し、力学物性および外観の評価
を行った。本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。 実施例4〜5、比較例5〜7 実施例、比較例で得られた加水分解性ケイ素基含有ポリ
アルキレンオキサイド重合体100重量部に対して、γ
−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン1.5
重量部、炭酸カルシウム〔三共製粉(株)製、商品名エ
スカロン#2000〕150重量部、ジオクチルフタレ
ート〔協和発酵工業(株)製〕55重量部、硬化ヒマシ
油〔伊藤製油(株)製、商品名:カスターワックス〕5
重量部、フェノール系老化防止剤〔大内新興化学(株)
製、商品名:ノクラック−SP〕1重量部、オクチル酸
錫4gならびにラウリルアミンの50重量%のプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル溶液2gを高粘度用混
合ミキサーを装着した撹拌機に装入し、十分に撹拌を行
った。次いで、該硬化性組成物をペイントロールに装入
し、厚さ3mmのシートを調製した。その後、23℃、
相対湿度65%の恒温室で1週間放置し、物性測定を行
った。力学物性はJIS A−5758に従って実施し
た。硬化性組成物の硬化性は方法により測定を行った。
さらに、硬化物の表面のタック(べとつき)を指触によ
り評価した。タックがない時は○で、ややタックがある
時は△で、タックが大きい時は×で評価した。〔表3〕
に物性測定結果を示す。
【0117】
【表3】 実施例、比較例より,本発明のホスファゼニウム化合物
を触媒としたポリオキシアルキレンポリオールを用いた
加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合
体による硬化物は、複金属シアン化物錯体(DMC)、
水酸化セシウム(CsOH)を触媒とした系と比較し
て、柔軟で高伸長性である。また、本発明のポリオキシ
アルキレンポリオールを用いた系では、硬化物のタック
(べとつき)が少なく、表面の汚染性が少ない。
【0118】
【発明の効果】実施例、比較例より,本発明のホスファ
ゼニウム化合物を触媒としたポリオキシアルキレンポリ
オールを用い不飽和基末端ポリアルキレンオキサイド重
合体を合成後、さらに特定の加水分解性ケイ素化合物と
反応させた加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキ
サイド重合体は、複金属シアン化物錯体(DMC)、水
酸化セシウム(CsOH)ならびに分子量増大反応を用
いた系と比較して粘度が低く、50℃で30日間放置後
の粘度の変化が少ない。特に、DMCを触媒として製造
された加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイ
ド重合体の経時的な粘度は大きい(比較例1)。本発明
の製造方法で得られた加水分解性ケイ素基含有ポリアル
キレンオキサイド重合体は,従来の重合体と比較して粘
度が低いため、可塑剤、有機溶剤などの低減が可能であ
る上、作業性に優れている。さらに、本発明のホスファ
ゼニウム化合物によるプロピレンオキサイドの重合活性
は水酸化セシウム系より高く、ポリオキシアルキレンポ
リオールおよびポリアルキレンオキサイド重合体の生産
性に優れている。さらに、本発明のホスファゼニウム化
合物を触媒としたポリオキシアルキレンポリオールを用
いた加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド
重合体による硬化物は、複金属シアン化物錯体(DM
C)、水酸化セシウム(CsOH)を触媒とした系と比
較して、柔軟で高伸長性である。また、本発明のポリオ
キシアルキレンポリオールを用いた系では、硬化物のタ
ック(べとつき)が少なく、表面の汚染性が少ない。こ
れらの特徴により、本発明のポリアルキレンオキサイド
重合体はエラストマー、接着剤、粘着剤、塗料、コーテ
ィング剤、シーリング材、防水剤、注型弾性体、吹き付
け剤等の広範囲な分野にわたって利用が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 71/02 C08L 71/02 (72)発明者 高木 夘三治 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 青木 正昭 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 伊豆川 作 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (工程1)ホスファゼニウム化合物を触
    媒として活性水素化合物にアルキレンオキサイドを付加
    重合したポリオキシアルキレンポリオールの製造工程、
    (工程2)工程1で得られたポリオキシアルキレンポリ
    オールを60〜100重量%含むポリオール中の水酸基
    を不飽和基に変換する工程、からなることを特徴とする
    不飽和基末端ポリアルキレンオキサイド重合体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 (工程3)ホスファゼニウム化合物を触
    媒として活性水素化合物にアルキレンオキサイドを付加
    重合したポリオキシアルキレンポリオールの製造工程、
    (工程4)工程3で得られたポリオキシアルキレンポリ
    オールを60〜100重量%含むポリオール中の水酸基
    を不飽和基に変換する工程、(工程5)工程4で得られ
    た不飽和基末端ポリアルキレンオキサイド重合体を化学
    式(1)〔化1〕 【化1】 〔化学式(1)中のR1は炭素数1〜20の置換または
    非置換の1価の有機基またはハロゲン化炭化水素基で、
    1 が2個存在する時は、R1 は互いに異なっていても
    よい。Xは水酸基または加水分解性基であり、Xが2個
    以上存在する時は、Xは互いに異なっていてもよい。a
    は1〜3の整数である。〕、または、化学式(2)〔化
    2〕 【化2】 〔化学式(2)中のR1 は炭素数1〜20の置換または
    非置換の1価の有機基またはハロゲン化炭化水素基で、
    1 が2個存在する時は、R1 は互いに異なっていても
    よい。Xは水酸基または加水分解性基であり、Xが2個
    以上存在する時は、Xは互いに異なっていてもよい。a
    は1〜3の整数である。R2 は炭素数1〜20の2価の
    有機基で、Wはメルカプト基である。〕で表されるケイ
    素化合物の少なくとも1種の化合物と反応させる工程、
    からなることを特徴とする加水分解性ケイ素基含有ポリ
    アルキレンオキサイド重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の方法で製造された加水分
    解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体を硬
    化成分とすることを特徴とする湿気硬化性組成物。
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