JPH116089A - 過酸化水素の製造方法 - Google Patents
過酸化水素の製造方法Info
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- JPH116089A JPH116089A JP9154880A JP15488097A JPH116089A JP H116089 A JPH116089 A JP H116089A JP 9154880 A JP9154880 A JP 9154880A JP 15488097 A JP15488097 A JP 15488097A JP H116089 A JPH116089 A JP H116089A
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- hydrogen peroxide
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- Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 過酸化水素の製造方法において電解反応後に
排出されるアルカリ性の陽極電解液を再利用するに当た
り、排出される陽極電解液中に含まれる重金属化合物を
無害化して、長時間高い電流効率と低い槽電圧を維持で
きるとともに、イオン交換膜の劣化等も起きにくい、連
続運転に適した実用的な過酸化水素の製造方法の提供。 【解決手段】 陰極室と陽極室とが隔膜で隔てられた電
解槽を用い、陽極室にアルカリ性水溶液を流通させ、陰
極において酸素を還元して過酸化水素を製造する方法で
あって、陽極室から排出された水溶液にアルカリ源を補
充して再度陽極液として使用する方法において、前記陽
極室から排出された水溶液及び/又はこの水溶液にアル
カリ源を補充して調製された水溶液を活性炭と接触させ
て、陽極室に供給されるアルカリ性水溶液中の鉄、クロ
ム及びニッケルの総量を0.5ppm以下にする方法。
排出されるアルカリ性の陽極電解液を再利用するに当た
り、排出される陽極電解液中に含まれる重金属化合物を
無害化して、長時間高い電流効率と低い槽電圧を維持で
きるとともに、イオン交換膜の劣化等も起きにくい、連
続運転に適した実用的な過酸化水素の製造方法の提供。 【解決手段】 陰極室と陽極室とが隔膜で隔てられた電
解槽を用い、陽極室にアルカリ性水溶液を流通させ、陰
極において酸素を還元して過酸化水素を製造する方法で
あって、陽極室から排出された水溶液にアルカリ源を補
充して再度陽極液として使用する方法において、前記陽
極室から排出された水溶液及び/又はこの水溶液にアル
カリ源を補充して調製された水溶液を活性炭と接触させ
て、陽極室に供給されるアルカリ性水溶液中の鉄、クロ
ム及びニッケルの総量を0.5ppm以下にする方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、過酸化水素の製造
方法に関する。特に本発明は、パルプの漂白に適した組
成及び濃度の過酸化水素水溶液の製造方法に関する。特
に本発明は、アルカリ比が2.5以下であるアルカリ性
過酸化水素水溶液を長期間安定に製造可能な過酸化水素
の製造方法に関する。
方法に関する。特に本発明は、パルプの漂白に適した組
成及び濃度の過酸化水素水溶液の製造方法に関する。特
に本発明は、アルカリ比が2.5以下であるアルカリ性
過酸化水素水溶液を長期間安定に製造可能な過酸化水素
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】過酸化水素は古くから有用な漂白剤、酸
化剤として食品、医療品、パルプ、繊維、半導体工業に
おいて使用されている。従来、過酸化水素は2−アルキ
ルアントラキノールを自動酸化させることにより工業的
に得られ、同時に得られるアントラキノンを水素還元し
て元のアントラキノンに戻すことで連続的に大量合成が
行われている。しかし精製するためには精留を繰り返す
等の煩雑な操作が必要であり、しかも過酸化水素が不安
定であり、長期間の保存が不可能なため、さらに輸送に
伴う安全性および汚染対策の面から、オンサイト型の過
酸化水素製造装置の需要が高まっている。そこで、オン
サイト型の簡便な過酸化水素の製造法として、酸素ガス
の還元反応を用いた過酸化水素の製造方法がいくつか提
案されている。
化剤として食品、医療品、パルプ、繊維、半導体工業に
おいて使用されている。従来、過酸化水素は2−アルキ
ルアントラキノールを自動酸化させることにより工業的
に得られ、同時に得られるアントラキノンを水素還元し
て元のアントラキノンに戻すことで連続的に大量合成が
行われている。しかし精製するためには精留を繰り返す
等の煩雑な操作が必要であり、しかも過酸化水素が不安
定であり、長期間の保存が不可能なため、さらに輸送に
伴う安全性および汚染対策の面から、オンサイト型の過
酸化水素製造装置の需要が高まっている。そこで、オン
サイト型の簡便な過酸化水素の製造法として、酸素ガス
の還元反応を用いた過酸化水素の製造方法がいくつか提
案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開平6−20038
9号公報、特開平6−336687号公報、特開平6−
88273号公報には、三次元構造のカーボン陰極とイ
オン交換膜を含む過酸化水素製造装置、該装置を使用
し、高収率な過酸化水素の製造方法及び電極材料が開示
されている。本発明者らは、これらの方法を実用的な装
置において運転するためにさらに種々検討を重ねた。そ
の結果、実用化に際して問題点があることが判明した。
即ち、陽極電解液を循環使用するために、反応後に排液
される陽極電解液を電解装置に再供給していくと、経時
的に電流効率が低下し、槽電圧が上昇し、さらにはイオ
ン交換膜の劣化等が引き起こされるという問題があるこ
とがわかった。さらに検討したところ、このような問題
は電解反応時に陽極電解液中に溶出した重金属イオン、
重金属水酸化物、重金属酸化物等の重金属化合物が原因
であることも判明した。
9号公報、特開平6−336687号公報、特開平6−
88273号公報には、三次元構造のカーボン陰極とイ
オン交換膜を含む過酸化水素製造装置、該装置を使用
し、高収率な過酸化水素の製造方法及び電極材料が開示
されている。本発明者らは、これらの方法を実用的な装
置において運転するためにさらに種々検討を重ねた。そ
の結果、実用化に際して問題点があることが判明した。
即ち、陽極電解液を循環使用するために、反応後に排液
される陽極電解液を電解装置に再供給していくと、経時
的に電流効率が低下し、槽電圧が上昇し、さらにはイオ
ン交換膜の劣化等が引き起こされるという問題があるこ
とがわかった。さらに検討したところ、このような問題
は電解反応時に陽極電解液中に溶出した重金属イオン、
重金属水酸化物、重金属酸化物等の重金属化合物が原因
であることも判明した。
【0004】従来の電解による過酸化水素の製造陽極反
応は、陽極室中に存在する水酸イオンの酸化による酸素
ガスの発生反応であり、式で表される。 4OH- → O2+2H2O +4e 一方の過酸化水素製造の陰極反応は酸素ガスの還元反応
であり、式で表される。 O2+H2O +2e → OH- +HO2 - また、従来の電解による過酸化水素の分解は式〜に
より表される。 OH- +HO2 - → O2+H2O +2e H2O +HO2 - +2e → 3OH- 2HO2 - → 2OH- +O2
応は、陽極室中に存在する水酸イオンの酸化による酸素
ガスの発生反応であり、式で表される。 4OH- → O2+2H2O +4e 一方の過酸化水素製造の陰極反応は酸素ガスの還元反応
であり、式で表される。 O2+H2O +2e → OH- +HO2 - また、従来の電解による過酸化水素の分解は式〜に
より表される。 OH- +HO2 - → O2+H2O +2e H2O +HO2 - +2e → 3OH- 2HO2 - → 2OH- +O2
【0005】式〜の過酸化水素分解反応は、生成す
る過酸化水素イオンが接触分解の触媒能を有する金属や
金属酸化物に接触することにより進行することが知られ
ている。一方、電解反応においては、陰極液中に不純物
として金属や金属酸化物が含まれていたり、陰極給電板
から金属や金属酸化物が溶出する可能性がある。さら
に、陽極液中の不純物や陽極からの溶出物が隔膜を通じ
て陰極室に流出する可能性もある。電解法による過酸化
水素の製造における電流効率の経時的低下の原因として
は、これらの金属や金属酸化物が過酸化水素を含んだ生
成液(陰極生成液)中に存在することで、過酸化水素が
接触分解するためと推測される。
る過酸化水素イオンが接触分解の触媒能を有する金属や
金属酸化物に接触することにより進行することが知られ
ている。一方、電解反応においては、陰極液中に不純物
として金属や金属酸化物が含まれていたり、陰極給電板
から金属や金属酸化物が溶出する可能性がある。さら
に、陽極液中の不純物や陽極からの溶出物が隔膜を通じ
て陰極室に流出する可能性もある。電解法による過酸化
水素の製造における電流効率の経時的低下の原因として
は、これらの金属や金属酸化物が過酸化水素を含んだ生
成液(陰極生成液)中に存在することで、過酸化水素が
接触分解するためと推測される。
【0006】ところで過酸化水素の製造に使用される鉄
やステンレスの陽極は、希薄なアルカリ性溶液中では不
安定であり、酸化物が溶出する。そのため、陽極には電
極反応量に対して十分に過剰な濃度のアルカリ性水溶液
が供給され、排出される水溶液も依然としてかなりの濃
度のアルカリ性水溶液である。そこで、経済的な観点及
び環境保全の観点から、陽極から排液されるアルカリ性
水溶液は再利用されることが望ましい。陽極液を再使用
する場合、希薄になった排陽極液にアルカリ(例えば、
苛性ソーダ)を補充して、電解反応以前のアルカリ濃度
となるように調製される。この際、濃度調製用に添加さ
れる濃アルカリ(苛性ソーダ等)中に含まれる重金属化
合物が、循環回数の増加と共に循環陽極液中に蓄積され
る。前述のように、微量に陽極から溶出した重金属化合
物も循環陽極液中に蓄積されるために重金属化合物濃度
は上昇する。
やステンレスの陽極は、希薄なアルカリ性溶液中では不
安定であり、酸化物が溶出する。そのため、陽極には電
極反応量に対して十分に過剰な濃度のアルカリ性水溶液
が供給され、排出される水溶液も依然としてかなりの濃
度のアルカリ性水溶液である。そこで、経済的な観点及
び環境保全の観点から、陽極から排液されるアルカリ性
水溶液は再利用されることが望ましい。陽極液を再使用
する場合、希薄になった排陽極液にアルカリ(例えば、
苛性ソーダ)を補充して、電解反応以前のアルカリ濃度
となるように調製される。この際、濃度調製用に添加さ
れる濃アルカリ(苛性ソーダ等)中に含まれる重金属化
合物が、循環回数の増加と共に循環陽極液中に蓄積され
る。前述のように、微量に陽極から溶出した重金属化合
物も循環陽極液中に蓄積されるために重金属化合物濃度
は上昇する。
【0007】廃液中に含まれる重金属、とりわけ水銀の
様な有害重金属を分離し除去する工業的な方法はこれま
でも種類提案されている。例えば、特開昭53−814
77号公報には、排煙処理液中の重金属をアルカリ性で
硫化物とし、生成した沈殿を除去した後、さらに酸性下
で活性炭により除去する方法が開示されている。しかし
ながら、この方法では、排液中の重金属化合物を除去す
るために排液に硫化ソーダやpH調整のための硫酸、塩酸
を加えるなどの処理が必要である。さらに、十分な除去
効果を得るためにはpHをアルカリ性から酸性へ変化させ
る必要もある。そのため、アルカリ性の電解液を再利用
しようとする過酸化水素の製造方法にそのまま適用する
ことは出来ない。
様な有害重金属を分離し除去する工業的な方法はこれま
でも種類提案されている。例えば、特開昭53−814
77号公報には、排煙処理液中の重金属をアルカリ性で
硫化物とし、生成した沈殿を除去した後、さらに酸性下
で活性炭により除去する方法が開示されている。しかし
ながら、この方法では、排液中の重金属化合物を除去す
るために排液に硫化ソーダやpH調整のための硫酸、塩酸
を加えるなどの処理が必要である。さらに、十分な除去
効果を得るためにはpHをアルカリ性から酸性へ変化させ
る必要もある。そのため、アルカリ性の電解液を再利用
しようとする過酸化水素の製造方法にそのまま適用する
ことは出来ない。
【0008】また、特開昭53−67956号公報に
は、重金属を含んだ廃水をアルカリ性にし交流による電
解フェライト法で、重金属をフェライト化し廃液から磁
気分離する方法が開示されている。しかし、フェライト
生成のための電解槽などの除去装置が必要であり、オン
サイト型の装置として実用的でない。
は、重金属を含んだ廃水をアルカリ性にし交流による電
解フェライト法で、重金属をフェライト化し廃液から磁
気分離する方法が開示されている。しかし、フェライト
生成のための電解槽などの除去装置が必要であり、オン
サイト型の装置として実用的でない。
【0009】そこで本発明の目的は、過酸化水素の製造
方法において電解反応後に排出されるアルカリ性の陽極
電解液を再利用するに当たり、排出される陽極電解液中
に含まれる重金属化合物を無害化して、長時間高い電流
効率と低い槽電圧を維持できるとともに、イオン交換膜
の劣化等も起きにくい、連続運転に適した実用的な過酸
化水素の製造方法を提供することにある。
方法において電解反応後に排出されるアルカリ性の陽極
電解液を再利用するに当たり、排出される陽極電解液中
に含まれる重金属化合物を無害化して、長時間高い電流
効率と低い槽電圧を維持できるとともに、イオン交換膜
の劣化等も起きにくい、連続運転に適した実用的な過酸
化水素の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、陰極室と陽極
室とが隔膜で隔てられた電解槽を用い、陽極室にアルカ
リ性水溶液を流通させ、陰極において酸素を還元して過
酸化水素を製造する方法であって、陽極室から排出され
た水溶液にアルカリ源を補充して再度陽極液として使用
する方法において、前記陽極室から排出された水溶液及
び/又はこの水溶液にアルカリ源を補充して調製された
水溶液を活性炭と接触させて、陽極室に供給されるアル
カリ性水溶液中の鉄、クロム及びニッケルの総量を0.
5ppm以下にすることを特徴とする方法に関する。特
に本発明は、上記隔膜がイオン交換膜である場合に有効
である。
室とが隔膜で隔てられた電解槽を用い、陽極室にアルカ
リ性水溶液を流通させ、陰極において酸素を還元して過
酸化水素を製造する方法であって、陽極室から排出され
た水溶液にアルカリ源を補充して再度陽極液として使用
する方法において、前記陽極室から排出された水溶液及
び/又はこの水溶液にアルカリ源を補充して調製された
水溶液を活性炭と接触させて、陽極室に供給されるアル
カリ性水溶液中の鉄、クロム及びニッケルの総量を0.
5ppm以下にすることを特徴とする方法に関する。特
に本発明は、上記隔膜がイオン交換膜である場合に有効
である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の方法では、陽極室から排
出された水溶液にアルカリ源を補充して再度陽極液とし
て使用する。このように陽極液を循環使用すると、金属
や金属酸化物等が蓄積し、これらの金属や金属酸化物等
は、前述の通り、隔膜を通じて陰極室へ流出して陰極液
中の過酸化水素の分解を促進するとともに、隔膜の劣化
を促進してしまう。特に、隔膜がイオン交換膜である場
合、膜の劣化が顕著である。そこで本発明では陽極室か
ら排出された水溶液及び/又はこの水溶液にアルカリ源
を補充して調製された水溶液を活性炭と接触させて、陽
極室に供給されるアルカリ性水溶液中の鉄、クロム及び
ニッケルの総量を0.5ppm以下にする。
出された水溶液にアルカリ源を補充して再度陽極液とし
て使用する。このように陽極液を循環使用すると、金属
や金属酸化物等が蓄積し、これらの金属や金属酸化物等
は、前述の通り、隔膜を通じて陰極室へ流出して陰極液
中の過酸化水素の分解を促進するとともに、隔膜の劣化
を促進してしまう。特に、隔膜がイオン交換膜である場
合、膜の劣化が顕著である。そこで本発明では陽極室か
ら排出された水溶液及び/又はこの水溶液にアルカリ源
を補充して調製された水溶液を活性炭と接触させて、陽
極室に供給されるアルカリ性水溶液中の鉄、クロム及び
ニッケルの総量を0.5ppm以下にする。
【0012】活性炭で処理した陽極液を電解装置に再供
給することにより、隔膜を通じて陰極へ移動する金属量
を低減できる。その結果、陰極で生成した過酸化水素の
分解を抑制でき、過酸化水素生成の電流効率が高く維持
される。得られた過酸化水素水溶液は、そのまま陰極液
取出口から槽外に取り出され、所定の用途に使用でき
る。また、隔膜を通じて陰極へ移動する金属酸化物量を
低減できるため、金属酸化物が隔膜中に堆積して寿命が
短縮化することがなくなり、長期間安定した電解操作を
行なうことが可能になる。即ち、隔膜、特にイオン交換
膜の保護の観点からも本発明の方法は有効である。
給することにより、隔膜を通じて陰極へ移動する金属量
を低減できる。その結果、陰極で生成した過酸化水素の
分解を抑制でき、過酸化水素生成の電流効率が高く維持
される。得られた過酸化水素水溶液は、そのまま陰極液
取出口から槽外に取り出され、所定の用途に使用でき
る。また、隔膜を通じて陰極へ移動する金属酸化物量を
低減できるため、金属酸化物が隔膜中に堆積して寿命が
短縮化することがなくなり、長期間安定した電解操作を
行なうことが可能になる。即ち、隔膜、特にイオン交換
膜の保護の観点からも本発明の方法は有効である。
【0013】本発明において活性炭で処理されるのは、
陽極室から排出されアルカリ源を補充する前の水溶液で
あっても、また、陽極室から排出された水溶液にアルカ
リ源を補充して調製された水溶液であってもよい。また
この両者であっても差し支えない。これらの水溶液と活
性炭との接触は、水溶液中の鉄、クロム及びニッケルの
総量が0.5ppm 以下になる条件で行う。活性炭との接触
後の水溶液中の鉄、クロム及びニッケルの総量が0.5pp
m を超える場合、本発明が目的とする十分な効果が得ら
れない。上記鉄、クロム及びニッケルの総量は、好まし
くは0.4 ppm 以下、より好ましくは0.3ppm 以下であ
る。尚、上記鉄、クロム及びニッケルの総量は、低けれ
ばそれだけ、本発明の効果は高くなる。しかし、処理時
間が長くなり過ぎたり、単位処理量当たりに必要な活性
炭量が多くなり過ぎるのは、実用的な観点から好ましく
なく、上記鉄、クロム及びニッケルの総量の下限は0.1
ppm程度である。また、鉄、クロム及びニッケルの各成
分についても、それぞれ0.3ppm 以下であることが好ま
しく、より好ましくは0.2ppm 以下である。
陽極室から排出されアルカリ源を補充する前の水溶液で
あっても、また、陽極室から排出された水溶液にアルカ
リ源を補充して調製された水溶液であってもよい。また
この両者であっても差し支えない。これらの水溶液と活
性炭との接触は、水溶液中の鉄、クロム及びニッケルの
総量が0.5ppm 以下になる条件で行う。活性炭との接触
後の水溶液中の鉄、クロム及びニッケルの総量が0.5pp
m を超える場合、本発明が目的とする十分な効果が得ら
れない。上記鉄、クロム及びニッケルの総量は、好まし
くは0.4 ppm 以下、より好ましくは0.3ppm 以下であ
る。尚、上記鉄、クロム及びニッケルの総量は、低けれ
ばそれだけ、本発明の効果は高くなる。しかし、処理時
間が長くなり過ぎたり、単位処理量当たりに必要な活性
炭量が多くなり過ぎるのは、実用的な観点から好ましく
なく、上記鉄、クロム及びニッケルの総量の下限は0.1
ppm程度である。また、鉄、クロム及びニッケルの各成
分についても、それぞれ0.3ppm 以下であることが好ま
しく、より好ましくは0.2ppm 以下である。
【0014】上記水溶液の活性炭による処理方法に制限
はなく、固定装置に充填された活性炭に処理対象である
水溶液を連続的に接触させることもできるし、攪拌槽中
で処理対象である水溶液を活性炭と接触させ、吸着後に
沈降分離させることもできる。活性炭の量や接触時間も
特に制限はなく、鉄、クロム及びニッケルの総量が上記
範囲となるように処理すればよい。また、使用する活性
炭の種類に制限はなく粒状であっても粉末状であっても
かまわない。粒状活性炭は粉末状活性炭に比べ液体との
接触面積が少ないため、活性炭との接触時間が長くなる
が、固定装置に充填して連続的に処理でき、再生できる
特徴がある。この他にもハニカム状、繊維状の活性炭も
使用することができる。
はなく、固定装置に充填された活性炭に処理対象である
水溶液を連続的に接触させることもできるし、攪拌槽中
で処理対象である水溶液を活性炭と接触させ、吸着後に
沈降分離させることもできる。活性炭の量や接触時間も
特に制限はなく、鉄、クロム及びニッケルの総量が上記
範囲となるように処理すればよい。また、使用する活性
炭の種類に制限はなく粒状であっても粉末状であっても
かまわない。粒状活性炭は粉末状活性炭に比べ液体との
接触面積が少ないため、活性炭との接触時間が長くなる
が、固定装置に充填して連続的に処理でき、再生できる
特徴がある。この他にもハニカム状、繊維状の活性炭も
使用することができる。
【0015】活性炭処理後、陽極室から排出されアルカ
リ源を補充する前の水溶液の場合、アルカリ源を補充し
て所定のアルカリ濃度となるように調製した後、電解反
応に供給される。また、陽極室から排出された水溶液に
アルカリ源を補充して調製された水溶液の場合、活性炭
処理後にそのまま、電解反応に供給することができる。
尚、重金属化合物が活性炭により除去される理由は明確
ではないが、賦活処理された活性炭中の表面にコロイド
状の重金属化合物が付着し補足されたためと考えられ
る。
リ源を補充する前の水溶液の場合、アルカリ源を補充し
て所定のアルカリ濃度となるように調製した後、電解反
応に供給される。また、陽極室から排出された水溶液に
アルカリ源を補充して調製された水溶液の場合、活性炭
処理後にそのまま、電解反応に供給することができる。
尚、重金属化合物が活性炭により除去される理由は明確
ではないが、賦活処理された活性炭中の表面にコロイド
状の重金属化合物が付着し補足されたためと考えられ
る。
【0016】本発明は、陰極室と陽極室とが隔膜、例え
ば、イオン交換膜で隔てられた電解槽を用い、陽極室に
アルカリ性水溶液を流通させ、陰極において酸素を還元
して過酸化水素を製造する方法である。このような過酸
化水素の製造方法は公知であり、この方法に使用する装
置や条件等は、例えば、特開平6−200389号公
報、特開平6−336687号公報、特開平6−882
73号公報、特開平8−120476号公報、特開平9
−78281号公報等に記載の公知のものをそのまま使
用できる。
ば、イオン交換膜で隔てられた電解槽を用い、陽極室に
アルカリ性水溶液を流通させ、陰極において酸素を還元
して過酸化水素を製造する方法である。このような過酸
化水素の製造方法は公知であり、この方法に使用する装
置や条件等は、例えば、特開平6−200389号公
報、特開平6−336687号公報、特開平6−882
73号公報、特開平8−120476号公報、特開平9
−78281号公報等に記載の公知のものをそのまま使
用できる。
【0017】上記隔膜は、例えばイオン交換膜であり、
イオン交換膜としては、陰極においてアルカリ性の過酸
化水素水溶液を得るので、カチオン交換膜を使用する。
イオン交換膜はフッ素樹脂系及び炭化水素系のいずれで
も良いが、耐食性の面から前者が好ましい。前者の例と
してはスルホン酸基或いはカルボン酸基を有するナフイ
オン117、ナフイオン350、ナフイオン902及び
ナフイオン961(以上デュポン社製)がある。イオン
交換膜は陽極や陰極で生成した各イオンが対極で消費さ
れることを防止するとともに、本発明のような電解液の
電導度が低い場合でも電解を速やかに進行させる機能を
有している。
イオン交換膜としては、陰極においてアルカリ性の過酸
化水素水溶液を得るので、カチオン交換膜を使用する。
イオン交換膜はフッ素樹脂系及び炭化水素系のいずれで
も良いが、耐食性の面から前者が好ましい。前者の例と
してはスルホン酸基或いはカルボン酸基を有するナフイ
オン117、ナフイオン350、ナフイオン902及び
ナフイオン961(以上デュポン社製)がある。イオン
交換膜は陽極や陰極で生成した各イオンが対極で消費さ
れることを防止するとともに、本発明のような電解液の
電導度が低い場合でも電解を速やかに進行させる機能を
有している。
【0018】陰極室及び陽極室に供給されるアルカリ水
溶液としては、通常水酸化ナトリウム水溶液が用いられ
るが、他に水酸化カリウム等の水溶液を用いることもで
きる。
溶液としては、通常水酸化ナトリウム水溶液が用いられ
るが、他に水酸化カリウム等の水溶液を用いることもで
きる。
【0019】陰極で得られたアルカリ性の過酸化水素水
溶液はそのまま、希釈又は濃縮することなしに使用され
ることが好ましく、従って、運転条件も過酸化水素の使
用目的に応じて適宜変動させることができる。例えば、
パルプの漂白に使用する場合、過酸化水素水溶液中のア
ルカリ比率は漂白の使用条件に近い方が好ましい。従っ
て、陰極室に供給されるアルカリ水溶液濃度は高くない
ことが望ましく、陽極室に供給されるアルカリ水溶液濃
度より低いことが好ましい。具体的には陰極室のアルカ
リ濃度は0.6モル以下、好ましくは0.4モル以下が
適当であり、より好ましくは、アルカリを含まない、例
えば、イオン交換水であることが適当である。一方、陽
極室のアルカリ濃度は10重量%以下であるが、低すぎ
ると電解液の抵抗損失が大きくなるばかりか、前述の理
由から陽極の劣化が生じ易くなる。そこで、陽極室のア
ルカリ濃度は、10重量%以下で、0.6モル(2.4 重
量%)以上、好ましくは0.9モル(3.6 重量%)以上
であることが適当である。
溶液はそのまま、希釈又は濃縮することなしに使用され
ることが好ましく、従って、運転条件も過酸化水素の使
用目的に応じて適宜変動させることができる。例えば、
パルプの漂白に使用する場合、過酸化水素水溶液中のア
ルカリ比率は漂白の使用条件に近い方が好ましい。従っ
て、陰極室に供給されるアルカリ水溶液濃度は高くない
ことが望ましく、陽極室に供給されるアルカリ水溶液濃
度より低いことが好ましい。具体的には陰極室のアルカ
リ濃度は0.6モル以下、好ましくは0.4モル以下が
適当であり、より好ましくは、アルカリを含まない、例
えば、イオン交換水であることが適当である。一方、陽
極室のアルカリ濃度は10重量%以下であるが、低すぎ
ると電解液の抵抗損失が大きくなるばかりか、前述の理
由から陽極の劣化が生じ易くなる。そこで、陽極室のア
ルカリ濃度は、10重量%以下で、0.6モル(2.4 重
量%)以上、好ましくは0.9モル(3.6 重量%)以上
であることが適当である。
【0020】陽極の形状は特に限定されないが、前述の
通り、金網状、スポンジ状、フェルト状及び粉末焼結に
よる多孔性を有する形状とし、電解液との接触効率の良
い形状とすることが好ましい。尚、陰極やイオン交換膜
の支持体としての剛直を備えるという観点から、上記陽
極は、繊維状金属集合体のシートと金属多孔板とからな
ることが好ましい。そして、前記繊維状金属集合体のシ
ートがカチオン交換膜と密着した状態で電解槽内に設置
されていることが、陰極との極間距離を短縮して、槽電
圧を低下させるという観点から特に好ましい。
通り、金網状、スポンジ状、フェルト状及び粉末焼結に
よる多孔性を有する形状とし、電解液との接触効率の良
い形状とすることが好ましい。尚、陰極やイオン交換膜
の支持体としての剛直を備えるという観点から、上記陽
極は、繊維状金属集合体のシートと金属多孔板とからな
ることが好ましい。そして、前記繊維状金属集合体のシ
ートがカチオン交換膜と密着した状態で電解槽内に設置
されていることが、陰極との極間距離を短縮して、槽電
圧を低下させるという観点から特に好ましい。
【0021】陰極は、アルカリ水溶液中の酸素を還元し
て過酸化水素を製造する方法において用いられるガス拡
散電極をそのまま用いる。例えば、特開平6−2003
89号に記載の充填密度0.3以上の炭素繊維材料を挙
げることができる。炭素繊維材料としては、炭素繊維の
編物を例示することができ、炭素繊維の編物としては、
例えば市販のグラファイトクロスを挙げることができ
る。グラファイトクロス以外の炭素繊維材料であっても
良い。
て過酸化水素を製造する方法において用いられるガス拡
散電極をそのまま用いる。例えば、特開平6−2003
89号に記載の充填密度0.3以上の炭素繊維材料を挙
げることができる。炭素繊維材料としては、炭素繊維の
編物を例示することができ、炭素繊維の編物としては、
例えば市販のグラファイトクロスを挙げることができ
る。グラファイトクロス以外の炭素繊維材料であっても
良い。
【0022】さらに、陰極として、多孔質の無定形炭素
材料を例示することもできる。多孔質の無定形炭素材料
は、非結晶質で実質的に無配向、即ち異方性のない多孔
質の炭素材料である。そのような炭素材料としては、例
えば、多孔質の無定形炭素繊維材料及び多孔質の無定形
炭素成形体を挙げることができる。
材料を例示することもできる。多孔質の無定形炭素材料
は、非結晶質で実質的に無配向、即ち異方性のない多孔
質の炭素材料である。そのような炭素材料としては、例
えば、多孔質の無定形炭素繊維材料及び多孔質の無定形
炭素成形体を挙げることができる。
【0023】本発明の製造方法において、陰極室には、
酸素もしくは酸素含有ガス、空気等の酸素源を供給す
る。この酸素源として、二酸化炭素を除去した酸素もし
くは酸素含有ガス、空気を使用することが好ましい。二
酸化炭素を除去した酸素含有ガスとして、空気より窒素
ガスを吸着して除去し、酸素分を取り出したPSA酸素
を使用することが工業的には好ましい。
酸素もしくは酸素含有ガス、空気等の酸素源を供給す
る。この酸素源として、二酸化炭素を除去した酸素もし
くは酸素含有ガス、空気を使用することが好ましい。二
酸化炭素を除去した酸素含有ガスとして、空気より窒素
ガスを吸着して除去し、酸素分を取り出したPSA酸素
を使用することが工業的には好ましい。
【0024】本発明の方法により、パルプの漂白に適し
た過酸化水素濃度とアルカリ濃度を有する過酸化水素を
長期間安定して効率的に製造することができる。
た過酸化水素濃度とアルカリ濃度を有する過酸化水素を
長期間安定して効率的に製造することができる。
【0025】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、さらに詳しく
説明するが、これらの実施例は本発明を限定するもので
はない。 〔実施例1〕電極面積がそれぞれ0.005m2となるよう
に高さが0.1mで幅が0.005mのステンレス繊維を編
んで調製した陽極、黒鉛製フェルトから成る陰極を陽イ
オン交換膜ナフイオン117(デュポン社製)の両面に
密着させた。陰極室に、市販の酸素ガスボンベから酸素
ガスを毎時4リットルで、かつ純水を毎分1mlで噴霧供
給し、陽極室には濃度80g/lの十分な量の水酸化ナ
トリウムを毎分2mlで供給した。この陽極中の金属量
(鉄、クロム、ニッケル)を表1に示した。温度を30
℃として両極間に2A(400A/m2)の電流を2時間
流した。
説明するが、これらの実施例は本発明を限定するもので
はない。 〔実施例1〕電極面積がそれぞれ0.005m2となるよう
に高さが0.1mで幅が0.005mのステンレス繊維を編
んで調製した陽極、黒鉛製フェルトから成る陰極を陽イ
オン交換膜ナフイオン117(デュポン社製)の両面に
密着させた。陰極室に、市販の酸素ガスボンベから酸素
ガスを毎時4リットルで、かつ純水を毎分1mlで噴霧供
給し、陽極室には濃度80g/lの十分な量の水酸化ナ
トリウムを毎分2mlで供給した。この陽極中の金属量
(鉄、クロム、ニッケル)を表1に示した。温度を30
℃として両極間に2A(400A/m2)の電流を2時間
流した。
【0026】この間槽電圧と生成液濃度はほぼ一定して
おり、槽電圧は2.0V、陰極生成液は16.5g/lの過
酸化水素を含む濃度47g/lである水酸化ナトリウム
水溶液が得られた。陰極生成液中の重量比(水酸化ナト
リウム/過酸化水素)は2.8、過酸化水素生成の電流効
率は78%であった。これらの値は参考値として表2に
示した。陽極からは水酸化ナトリウム濃度が61g/l
で排液された。排陽極液中の金属量(鉄、クロム、ニッ
ケル)を表1に示した。
おり、槽電圧は2.0V、陰極生成液は16.5g/lの過
酸化水素を含む濃度47g/lである水酸化ナトリウム
水溶液が得られた。陰極生成液中の重量比(水酸化ナト
リウム/過酸化水素)は2.8、過酸化水素生成の電流効
率は78%であった。これらの値は参考値として表2に
示した。陽極からは水酸化ナトリウム濃度が61g/l
で排液された。排陽極液中の金属量(鉄、クロム、ニッ
ケル)を表1に示した。
【0027】この排陽極液に水酸化ナトリウムを添加し
て、80g/lに調節した後、溶液1リットルに対して
水蒸気賦活された粉末状活性炭(武田化学薬品工業カル
ボラフィン)を0.5g添加し、攪拌後、活性炭を沈殿除
去し、処理液を得た。処理液中の金属量(鉄、クロム、
ニッケル)を表1に示したが、活性炭処理により溶液中
から十分に除去されていた。上述の活性炭処理で得られ
た処理液を再び電解槽の陽極室に毎分2mlで供給した。
温度を30℃とし両極間に2A(400A/m2)の電流
を2時間流した。この間槽電圧と生成液濃度はほぼ一定
しており、槽電圧は2.0V、陰極生成液は15.5g/l
の過酸化水素を含む濃度48g/lである水酸化ナトリ
ウム水溶液が得られた。陰極生成液中の重量比(水酸化
ナトリウム/過酸化水素)は3.1、過酸化水素生成の電
流効率は73%であった。これらの結果を表2に示した
が、参考値をやや下回った値であった。
て、80g/lに調節した後、溶液1リットルに対して
水蒸気賦活された粉末状活性炭(武田化学薬品工業カル
ボラフィン)を0.5g添加し、攪拌後、活性炭を沈殿除
去し、処理液を得た。処理液中の金属量(鉄、クロム、
ニッケル)を表1に示したが、活性炭処理により溶液中
から十分に除去されていた。上述の活性炭処理で得られ
た処理液を再び電解槽の陽極室に毎分2mlで供給した。
温度を30℃とし両極間に2A(400A/m2)の電流
を2時間流した。この間槽電圧と生成液濃度はほぼ一定
しており、槽電圧は2.0V、陰極生成液は15.5g/l
の過酸化水素を含む濃度48g/lである水酸化ナトリ
ウム水溶液が得られた。陰極生成液中の重量比(水酸化
ナトリウム/過酸化水素)は3.1、過酸化水素生成の電
流効率は73%であった。これらの結果を表2に示した
が、参考値をやや下回った値であった。
【0028】〔実施例2〕実施例1で得られた排陽極液
に水酸化ナトリウムを添加して、80g/lに調節した
後、溶液1リットルに対して水蒸気賦活された粉末状活
性炭(武田化学薬品工業カルボラフィン)を1g添加
し、攪拌後、活性炭を沈殿除去し、処理液を得た。処理
液中の金属量(鉄、クロム、ニッケル)を表1に示した
が、実施例1に示した活性炭処理に比べ、さらに重金属
は除去されていた。上述の処理液を再び電解槽の陽極室
に毎分2mlで供給した。温度を30℃とし両極間に2A
(400A/m2)の電流を2時間流した。この間槽電圧
と生成液濃度はほぼ一定しており、槽電圧は2.0V、陰
極生成液は16.6g/lの過酸化水素を含む濃度47g
/lである水酸化ナトリウム水溶液が得られた。陰極生
成液中の重量比(水酸化ナトリウム/過酸化水素)は2.
8、過酸化水素生成の電流効率は79%であった。これ
らの結果を表2に示したが、実施例1で示された参考値
と同様の値であった。
に水酸化ナトリウムを添加して、80g/lに調節した
後、溶液1リットルに対して水蒸気賦活された粉末状活
性炭(武田化学薬品工業カルボラフィン)を1g添加
し、攪拌後、活性炭を沈殿除去し、処理液を得た。処理
液中の金属量(鉄、クロム、ニッケル)を表1に示した
が、実施例1に示した活性炭処理に比べ、さらに重金属
は除去されていた。上述の処理液を再び電解槽の陽極室
に毎分2mlで供給した。温度を30℃とし両極間に2A
(400A/m2)の電流を2時間流した。この間槽電圧
と生成液濃度はほぼ一定しており、槽電圧は2.0V、陰
極生成液は16.6g/lの過酸化水素を含む濃度47g
/lである水酸化ナトリウム水溶液が得られた。陰極生
成液中の重量比(水酸化ナトリウム/過酸化水素)は2.
8、過酸化水素生成の電流効率は79%であった。これ
らの結果を表2に示したが、実施例1で示された参考値
と同様の値であった。
【0029】〔比較例1〕排陽極液を活性炭処理しなか
ったこと以外は実施例1と同一条件で排陽極液を電解槽
の陽極室に再供給し、同一条件で電解を行なった。2時
間後には槽電圧が2.0Vから2.2Vに上昇し、陰極生成
液中の過酸化水素濃度は13g/lまで低下していた。
重量比は2.8から3.6となり、過酸化水素の電流効率は
79%から62%に低下した。これらの結果を表2に示
した。また、イオン交換膜表面に鉄、クロムが析出し劣
化していた。
ったこと以外は実施例1と同一条件で排陽極液を電解槽
の陽極室に再供給し、同一条件で電解を行なった。2時
間後には槽電圧が2.0Vから2.2Vに上昇し、陰極生成
液中の過酸化水素濃度は13g/lまで低下していた。
重量比は2.8から3.6となり、過酸化水素の電流効率は
79%から62%に低下した。これらの結果を表2に示
した。また、イオン交換膜表面に鉄、クロムが析出し劣
化していた。
【0030】〔比較例2〕実施例1で得られた排陽極液
に水酸化ナトリウムを添加して、80g/lに調節した
後、溶液1リットルに対して水蒸気賦活された粉末状活
性炭(武田化学薬品工業カルボラフィン)を0.3g添加
し、攪拌後、活性炭を沈殿除去し、処理液を得た。処理
液中の金属量(鉄、クロム、ニッケル)を表1に示した
が、実施例1に示した活性炭処理に比べ、除去された重
金属は少なかった。上述の活性炭処理で得られた処理液
を再び電解槽の陽極室に毎分2mlで供給した。温度を3
0℃とし両極間に2A(400A/m2)の電流を2時間
流した。2時間後の槽電圧は2.0V、陰極生成液中の過
酸化水素濃度は13.5g/lまで低下していた。重量比
は2.8から3.4となり、過酸化水素の電流効果は79%
から64%に低下した。これらの結果を表2に示した
が、実施例1で示された値を下回っていた。
に水酸化ナトリウムを添加して、80g/lに調節した
後、溶液1リットルに対して水蒸気賦活された粉末状活
性炭(武田化学薬品工業カルボラフィン)を0.3g添加
し、攪拌後、活性炭を沈殿除去し、処理液を得た。処理
液中の金属量(鉄、クロム、ニッケル)を表1に示した
が、実施例1に示した活性炭処理に比べ、除去された重
金属は少なかった。上述の活性炭処理で得られた処理液
を再び電解槽の陽極室に毎分2mlで供給した。温度を3
0℃とし両極間に2A(400A/m2)の電流を2時間
流した。2時間後の槽電圧は2.0V、陰極生成液中の過
酸化水素濃度は13.5g/lまで低下していた。重量比
は2.8から3.4となり、過酸化水素の電流効果は79%
から64%に低下した。これらの結果を表2に示した
が、実施例1で示された値を下回っていた。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】本発明の方法によれば、過酸化水素の製
造方法において電解反応後に排出されるアルカリ性の陽
極電解液を再利用するに当たり、排出される陽極電解液
中に含まれる重金属化合物を無害化して、長時間高い電
流効率と低い槽電圧を維持できるとともに、イオン交換
膜の劣化等も起きにくい、連続運転に適した実用的な過
酸化水素の製造方法を提供することができる。さらに、
本発明の方法によれば、隔膜中に堆積して寿命が短縮化
することがなくなり、隔膜保護の観点からも好ましい。
隔膜の寿命を延長できるため長期間安定した電解操作を
行なうことが可能になる。
造方法において電解反応後に排出されるアルカリ性の陽
極電解液を再利用するに当たり、排出される陽極電解液
中に含まれる重金属化合物を無害化して、長時間高い電
流効率と低い槽電圧を維持できるとともに、イオン交換
膜の劣化等も起きにくい、連続運転に適した実用的な過
酸化水素の製造方法を提供することができる。さらに、
本発明の方法によれば、隔膜中に堆積して寿命が短縮化
することがなくなり、隔膜保護の観点からも好ましい。
隔膜の寿命を延長できるため長期間安定した電解操作を
行なうことが可能になる。
Claims (3)
- 【請求項1】 陰極室と陽極室とが隔膜で隔てられた電
解槽を用い、陽極室にアルカリ性水溶液を流通させ、陰
極において酸素を還元して過酸化水素を製造する方法で
あって、 陽極室から排出された水溶液にアルカリ源を補充して再
度陽極液として使用する方法において、 前記陽極室から排出された水溶液及び/又はこの水溶液
にアルカリ源を補充して調製された水溶液を活性炭と接
触させて、陽極室に供給されるアルカリ性水溶液中の
鉄、クロム及びニッケルの総量を0.5ppm以下にす
ることを特徴とする方法。 - 【請求項2】 陽極室に供給されるアルカリ性水溶液中
の鉄、クロム及びニッケルの濃度がそれぞれ0.3pp
m以下である請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】 隔膜がイオン交換膜である請求項1また
は2記載の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9154880A JPH116089A (ja) | 1997-06-12 | 1997-06-12 | 過酸化水素の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9154880A JPH116089A (ja) | 1997-06-12 | 1997-06-12 | 過酸化水素の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH116089A true JPH116089A (ja) | 1999-01-12 |
Family
ID=15593978
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9154880A Pending JPH116089A (ja) | 1997-06-12 | 1997-06-12 | 過酸化水素の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH116089A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013230105A (ja) * | 2012-04-27 | 2013-11-14 | Ito En Ltd | 茶飲料の製造方法 |
-
1997
- 1997-06-12 JP JP9154880A patent/JPH116089A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013230105A (ja) * | 2012-04-27 | 2013-11-14 | Ito En Ltd | 茶飲料の製造方法 |
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