JPH1179797A - 複層ガラス - Google Patents

複層ガラス

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JPH1179797A
JPH1179797A JP9233016A JP23301697A JPH1179797A JP H1179797 A JPH1179797 A JP H1179797A JP 9233016 A JP9233016 A JP 9233016A JP 23301697 A JP23301697 A JP 23301697A JP H1179797 A JPH1179797 A JP H1179797A
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崇 澁谷
Shogo Kodera
省吾 小寺
Yoshitaka Matsuyama
祥孝 松山
Mika Yokoyama
みか 横山
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複層ガラスのこれまでにない高い生産性を実現
し、複層ガラスをより安価にかつ簡便に提供する。 【解決手段】スペーサ2が、ゲル化分率が50〜100
%である反応性ケイ素含有基を含有した硬化型の飽和炭
化水素系樹脂組成物に乾燥剤が練り込まれたスペーサか
らなることを特徴とする複層ガラス10。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂製スペーサを
用いた複層ガラスに関する
【0002】
【従来の技術】近年、複層ガラスは省エネルギーの観点
から注目され、その需要が増加しつづけている商品であ
る。その製造には多くの工程が必要であるため、通常の
ガラス板に比べコストが高く、さらなる低コスト化が望
まれている。
【0003】現在の複層ガラスの多くは、図2に示すよ
うに、最低2枚のガラス板1a,1bをスペーサ12を
介して対向させ、ガラス板1a,1bとの間に中空層を
形成してなる。そして、ガラス板1a,1bとスペーサ
12との間に一次シール材3を介在させることによっ
て、中空層を外気から遮断し、対向しているそれらのガ
ラス板の周縁部の内面とスペーサ外周面とで構成された
空隙(凹部)をポリスルフィド系またはシリコーン系で
代表される常温硬化型の二次シール材で封着してなって
いる。
【0004】これまで、複層ガラスの製造工程におい
て、種々の簡略化あるいは自動化による生産性改良、ひ
いてはコストダウンなどが検討され、提案されてきた。
例えば、アルミニウムスペーサを折り曲げ方式にした
り、二次シール材の塗布方法を自動化させることが挙げ
られる。しかしながら、金属等のスペーサ、一次シール
材および二次シール材を用いる方法は構成が複雑である
ため、コストダウンの余地が少ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】複層ガラスの低コスト
化の点からは、乾燥剤を練り込んだ樹脂からなる成形物
をスペーサとして用い、二次シール材を用いずに複層ガ
ラスを製造する方法が提案されている(特公昭61−2
0501)。しかし、このスペーサ用樹脂はスペーサと
しては硬度が不足し、実際には上記樹脂からなるスペー
サ単独では複層ガラスとしての形状の維持が困難であっ
た。
【0006】また、押出成形可能な硬質樹脂、例えば、
塩化ビニル樹脂やホットメルトブチルなどの熱可塑性樹
脂に乾燥剤を練り込んだJIS A硬度(HsA)95
の硬さを有する材料をスペーサとして用いる複層ガラス
が知られている(特開平7−17748号公報)。しか
し、このHsA95の硬さを有する材料を、複層ガラス
のスペーサまたはシール材として用いた場合には、複層
ガラスのシール部またはガラス板にかかる応力が大き
く、シール部の剥離や複層ガラス自体のガラス割れが生
じるなどの難点がある。したがって現状では、二次シー
ル材を用いずに、複層ガラスとして要求されるスペーサ
のみで寿命、形状維持性、成形性などの特性を全て満足
する複層ガラスは知られていない。
【0007】本発明の目的は、上記の二次シール材を実
質的に必要としない複層ガラスを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記本発
明の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、縮合
型硬化様式を採用し、かつ、無機および有機材料との接
着性、一液性、の諸特性をも満足する技術を見いだし
た。このことにより、本発明の課題を解決しうる硬化性
組成物およびシーリング材料を得ることができ、本発明
を完成するに至った。すなわち、本発明は、2枚以上の
ガラス板が、その間に中空層を形成するようにスペーサ
を介して隔置されて対向配置された複層ガラスにおい
て、前記スペーサは、硬化後のゲル化分率が50〜10
0%である硬化型の飽和炭化水素系樹脂組成物からなる
ことを特徴とする複層ガラスを提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明をさ
らに詳細に説明する。図1は、本発明の複層ガラスの構
成の一例を示す断面図であり、複層ガラス10は、2枚
のガラス板1aおよび1bを、以下の配合割合の熱可塑
性樹脂組成物からなるスペーサ2のみによって所定の間
隔に保持されている。なお、上記の「スペーサ2のみに
よる」の意味は、他に二次シール材や金属製のスペーサ
などを不要とすることを指すものであり、必要に応じて
適用されるプライマー処理を含むものとする。
【0010】本発明におけるスペーサ用樹脂組成物は、
硬化後のゲル化分率が50〜100%である硬化型の飽
和炭化水素系樹脂を必須とする組成物である。本発明に
おいて飽和炭化水素系重合体とは、反応性ケイ素含有基
を少なくとも1個有する飽和炭化水素系重合体のことで
ある。この反応性ケイ素含有基を少なくとも1個有する
飽和炭化水素系重合体のことを以下に飽和炭化水素系重
合体(A)ということもある。
【0011】ここで、反応性ケイ素含有基とは、詳しく
は、ケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を
有しシロキサン結合を形成することにより硬化しうるケ
イ素含有基のことである。また以下に、反応性ケイ素含
有基を単に反応性ケイ素基ということもある。ケイ素原
子に結合した水酸基または加水分解性基は、1個のケイ
素原子に1〜3個の範囲で結合することができ、反応性
ケイ素基を表す下記式(1)中の(a+mb)の値は1
〜5の範囲が好ましい。
【0012】
【化3】
【0013】{式中、R1 およびR2 はいずれも炭素数
1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、
炭素数7〜20のアラルキル基または(R’)3 SiO
−(R’は炭素数1〜20の1価の炭化水素基のいずれ
かであり、3個のR’は同じであってもよく、異なって
いてもよい)で示されるトリオルガノシロキシ基であ
り、RまたはR2 が2個以上存在するとき、それらは同
じであってもよく、異なっていてもよい。Xは水酸基ま
たは加水分解性基であり、2個以上存在するとき、それ
らは同じであってもよく、異なっていてもよい。aは
0、1、2または3、bは0、1または2、ただしa+
mb≧1、またm個の下記式(2)で表す反応基におけ
るbは同じである必要はない。mは0または1〜19の
整数}
【0014】
【化4】
【0015】反応性ケイ素含有基を形成するケイ素原子
数は1個でもよく、2個以上であってもよいが、上限は
20個が好ましい。特にm=0である場合の下記式
(3){式(2)中、R2 、X、aは前記と同じ}で表
わされる反応性ケイ素基が、入手が容易であるので好ま
しい。
【0016】
【化5】
【0017】反応性ケイ素含有基は、飽和炭化水素系重
合体(A)1分子中に少なくとも1個、好ましくは平均
して1.1〜5個存在する。分子中に含まれる反応性ケ
イ素含有基の数が1個未満になると、硬化性が不充分に
なり、スペーサとしての良好なゴム弾性挙動を発現しに
くくなる。反応性ケイ素含有基は、飽和炭化水素系重合
体分子鎖の末端に存在してもよく、内部に存在してもよ
く、両方に存在してもよい。とくに反応性ケイ素含有基
が分子鎖末端に存在する場合には、最終的に形成される
硬化物に含まれる飽和炭化水素系重合体(A)の有効網
目鎖量が多くなるため、高強度で高伸びのゴム状硬化物
が得られやすくなるなどの点から好ましい。また、これ
ら反応性ケイ素含有基を有する飽和炭化水素系重合体
(A)は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよ
い。
【0018】本発明に用いられ得る飽和炭化水素系重合
体(A)は、重合体の骨格を形成させた後に反応性ケイ
素含有基を導入する方法または重合時に反応性ケイ素含
有基を導入する方法で製造できる。重合体の骨格をなす
重合体は、(1)エチレン、プロピレン、1−ブテン、
イソブチレンなどのような炭素数1〜6のオレフィン系
化合物を主モノマーとして重合させる方法、(2)ブタ
ジエン、イソプレンなどのようなジエン系化合物を単独
重合させる方法、(3)上記オレフィン系化合物とジエ
ン系化合物とを共重合させた後に水素添加する方法、な
どの諸種の方法により得ることができるが、末端に官能
基を導入しやすい、分子量が制御しやすい、末端官能基
の数を多くすることができるなどの点から、イソブチレ
ンを主モノマーとして重合させたイソブチレン系重合体
や、ブタジエンを主モノマーとして重合させた後に水素
添加した水添ポリブタジエン系重合体であるのが好まし
い。なお、本明細書にいう飽和炭化水素系重合体とは、
芳香環以外の炭素−炭素不飽和結合を実質的に含有しな
い重合体を意味する概念である。
【0019】イソブチレン系重合体は、単量体単位のす
べてがイソブチレン単位から形成されていてもよく、イ
ソブチレンと共重合性を有する単量体単位をイソブチレ
ン重合体中に好ましくは50%(重量%、以下同様)以
下、さらに好ましくは30%以下、とくに好ましくは1
0%以下の範囲で含有してもよい。
【0020】イソブチレンと共重合性を有する単量体成
分としては、たとえば炭素数4〜12のオレフィン、ビ
ニルエーテル、芳香族ビニル化合物、ビニルシラン類、
アリルシラン類などが挙げられる。具体例としては、た
とえば1−ブテン、2−ブテン、2−メチル−1−ブテ
ン、3−メチル−1−ブテン、ペンテン、4−メチル−
1−ペンテン、ヘキセン、ビニルシクロヘキサン、メチ
ルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチル
ビニルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、ジメ
チルスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレ
ン、β−ピネン、インデン、ビニルトリクロロシラン、
ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチルクロロシ
ラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリメチ
ルシラン、ジビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキ
シシラン、ジビニルジメチルシラン、1,3−ジビニル
−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、トリビ
ニルメチルシラン、テトラビニルシラン、アリルトリク
ロロシラン、アリルメチルジクロロシラン、アリルジメ
チルクロロシラン、アリルジメチルメトキシシラン、ア
リルトリメチルシラン、ジアリルジクロロシラン、ジア
リルジメトキシシラン、ジアリルジメチルシラン、γ−
メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラ
ンなどが挙げられる。なお、前記イソブチレンと共重合
性を有する単量体としてビニルシラン類やアリルシラン
類を使用すると、反応性ケイ素基含有量が増加し、得ら
れる組成物の接着性が向上する。
【0021】水添ポリブタジエン系重合体や他の飽和炭
化水素系重合体を骨格とする重合体の製造方法は、上記
イソブチレン系重合体の場合と同様に実施され、主成分
となる単量体単位の他に他の単量体単位を含有させても
よい。また本発明に用いる飽和炭化水素系重合体には、
本発明の目的が達成される範囲でブタジエン、イソプレ
ンのようなポリエン化合物のごとき重合後に2重結合が
残る単量体単位を、好ましくは10%以下、さら好まし
くは5%以下、とくに好ましくは1%以下の範囲で含有
させてもよい。
【0022】つぎに得られた飽和炭化水素系重合体
(A)の骨格に反応性ケイ素基(反応性ケイ素含有基)
を導入する方法をイソブチレン系重合体を例に挙げて説
明する。反応性ケイ素基を有するイソブチレン系重合体
のうち、分子鎖末端に反応性ケイ素基を有するイソブチ
レン系重合体は、イニファー法と呼ばれる重合法を利用
して製造することができる。すなわち、イニファー法と
呼ばれる重合法は、イニファーと呼ばれる開始剤と連鎖
移動剤を兼用する特定の化合物を用いるカチオン重合法
であり、このイニファー法と呼ばれる重合法によって得
られたイソブチレンを重合させることにより末端の少な
くとも1個に塩素原子が結合した末端官能型、好ましく
は末端の全てに塩素原子が結合した全末端官能型イソブ
チレン系重合体が得られる。このような製造法は、たと
えば特開昭63−6041、特開昭63−6003、特
開昭64−22904などに記載されている。さらに末
端塩素原子を脱塩酸して2重結合を形成させ、これにト
リメトキシシラン、HSi(OCH33 などを白金触
媒の存在下に付加させることにより飽和炭化水素系重合
体(A)が得られる。
【0023】これに対して、方法(ロ)は分子鎖内部に
反応性ケイ素基を有するイソブチレン系重合体を製造す
る方法である。すなわち、イソブチレンを主体とするモ
ノマー中に、反応性ケイ素基を有するビニルシラン類や
アリルシラン類を添加し、共重合せしめることにより製
造される。
【0024】反応性ケイ素基を有するビニルシラン類や
アリルシラン類などの具体例としては、たとえばビニル
トリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニ
ルジメチルクロロシラン、ビニルジメチルメトキシシラ
ン、ジビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラ
ン、アリルトリクロロシラン、アリルメチルジクロロシ
ラン、アリルジメチルクロロシラン、アリルジメチルメ
トキシシラン、ジアリルジクロロシラン、ジアリルジメ
トキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリ
メトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメ
チルジメトキシシランなどが挙げられる。
【0025】さらに、前記分子鎖末端に反応性ケイ素基
を有するイソブチレン系重合体を製造する際の重合に際
して、主成分であるイソブチレンモノマー以外に、反応
性ケイ素基を有するビニルシラン類やアリルシラン類な
どを共重合せしめた後、末端に反応性ケイ素基を導入す
ることにより、末端および分子鎖内部の両部分に反応性
ケイ素基を有するイソブチレン系重合体を製造すること
ができる。
【0026】前記水添ポリブタジエン系重合体として、
末端ヒドロキシ水添ポリブタジエン系重合体を入手し、
この水酸基を−ONaや−OKなどのオキシメタル基に
した後、下記式(4)で示される有機ハロゲン化合物を
反応させることにより、末端オレフィン基を有する水添
ポリブタジエン系重合体(以下、末端オレフィン水添ポ
リブタジエン系重合体ともいう)が製造される。
【0027】CH2 =CH−R3 −Y・・・式(4) {式中、Yは塩素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原
子、R3 は−R4 −、−R4 −O−(C=O)−または
−R4 −(C=O)−(R4 は炭素数1〜20の2価の
炭化水素基で、好ましい具体例としてはアルキレン基、
シクロアルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基、
またはこれらの基を含有する基が挙げられる)で示され
る2価の有機基で、−CH2 −、−R”−(C64
−CH2 −(R”は炭素数1〜10の炭化水素基)より
選ばれる2価の基がとくに好ましい。}
【0028】末端ヒドロキシ水添ポリブタジエン系重合
体の末端水酸基をオキシメタル基にする方法としては、
Na、Kのごときアルカリ金属;NaHのごとき金属水
素化物;NaOCH3 のごとき金属アルコキシド;苛性
ソーダ、苛性カリのごとき苛性アルカリなどと反応させ
る方法が挙げられる。前記方法では、出発原料として使
用した末端ヒドロキシ水添ポリブタジエン系重合体とほ
ぼ同じ分子量をもつ末端オレフィン水添ポリブタジエン
系重合体が得られるが、より高分子量の重合体を得たい
場合には、式(4)の有機ハロゲン化合物を反応させる
前に、塩化メチレン、ビス(クロロメチル)ベンゼン、
ビス(クロロメチル)エーテルなどのごとき、1分子中
にハロゲンを2個以上含む多価有機ハロゲン化合物と反
応させれば分子量を増大させることができ、その後式
(4)で示される有機ハロゲン化合物と反応させれば、
より高分子量でかつ末端にオレフィン基を有する水添ポ
リブタジエン系重合体を得ることができる。
【0029】式(4)で示される有機ハロゲン化合物の
具体例としては、たとえばアリルクロライド、アリルブ
ロマイド、ビニル(クロロメチル)ベンゼン、アリル
(クロロメチル)ベンゼン、アリル(ブロモメチル)ベ
ンゼン、アリル(クロロメチル)エーテル、アリル(ク
ロロメトキシ)ベンゼン、1−ブテニル(クロロメチ
ル)エーテル、1−ヘキセニル(クロロメトキシ)ベン
ゼン、アリルオキシ(クロロメチル)ベンゼンなどが挙
げられるが、それらに限定されるものではない。これら
のなかでは、安価で、かつ容易に反応することからアリ
ルクロライドが好ましい。
【0030】末端オレフィン水添ポリブタジエン系重合
体への反応性ケイ素基の導入は、分子鎖末端に反応性ケ
イ素基を有するイソブチレン系重合体の場合と同様、た
とえば式(1)で表わされる基に水素原子が結合したヒ
ドロシラン化合物、好ましくは下記式(3)で示される
基に水素原子が結合した化合物を白金系触媒を用いて付
加反応をさせることにより製造される。
【0031】
【化6】
【0032】{式(3)中、R2 、X、aは前記に同
じ。}
【0033】式(1)で表わされる基に水素原子が結合
したヒドロシラン化合物の具体例としては、たとえばト
リクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルクロ
ロシラン、フェニルジクロロシランのごときハロゲン化
シラン類;トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、
メチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、フ
ェニルジメトキシシランのごときアルコキシシラン類;
メチルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキシシラ
ンのごときアシロキシシラン類;ビス(ジメチルケトキ
シメート)メチルシラン、ビス(シクロヘキシルケトキ
シメート)メチルシランのごときケトキシメートシラン
類などが挙げられるがこれらに限定されるものではな
い。これらのなかではとくにハロゲン化シラン類、アル
コキシシラン類が好ましい。
【0034】飽和炭化水素系重合体(A)が芳香環でな
い不飽和結合を分子中に実質的に含有しないものの場
合、不飽和結合を有する有機系重合体やオキシアルキレ
ン系重合体のような従来のゴム系重合体よりなるスペー
サなどと比べて、著しく耐候性がよくなる。また、該重
合体は炭化水素系重合体であるので湿気遮断性や耐水性
がよく、ガラス、アルミなどの各種無機質基材に対して
優れた接着性能を有するとともに、湿気透過性の低い硬
化物になる。本発明におけるスペーサ中の飽和炭化水素
系重合体(A)の含有率は10%以上が好ましく、30
%以上がさらに好ましく、50%以上がとくに好まし
い。
【0035】飽和炭化水素系重合体(A)、好ましくは
骨格がイソブチレン系重合体または水添ポリブタジエン
系重合体である飽和炭化水素系重合体(A)の数平均分
子量は、500〜30,000程度であるのが好まし
く、とくに1,000〜15,000程度の液状〜流動
性を有するものが取扱い易いなどの点から好ましい。
【0036】本発明における飽和炭化水素系重合体の組
成物には、必要に応じて各種添加物が添加される。この
ような添加物の例としては、たとえばシラノール縮合反
応を促進する硬化触媒、生成する硬化物の引張特性を調
整する物性調整剤、本発明におけるスペーサが保存中に
硬化することを防ぐ保存性改良剤、可塑剤、充填剤、接
着性向上剤、老化防止剤、ラジカル禁止剤、紫外線吸収
剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、光安定剤、リ
ン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤などが挙げら
れる。
【0037】硬化触媒の具体例としては、たとえばテト
ラブチルチタネート、テトラプロピルチタネートなどの
チタン酸エステル類;ジブチルスズジラウレート、ジブ
チルスズマレエート、ジブチルスズジアセテート、オク
チル酸スズ、ナフテン酸スズなどのスズカルボン酸塩
類;ジブチルスズオキサイドとフタル酸エステルとの反
応物;ジブチルスズジアセチルアセトナート;アルミニ
ウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリス
エチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウ
ムエチルアセトアセテートなどの有機アルミニウム化合
物類;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、チタ
ンテトラアセチルアセトナートなどのキレート化合物
類;オクチル酸鉛;ブチルアミン、オクチルアミン、ジ
ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、
トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキ
シルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピル
アミン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、
グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリ
ス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、
N−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデ
セン−7(DBU)などのアミン系化合物あるいはそれ
らのカルボン酸などとの塩;過剰のポリアミンと多塩基
酸とからえられる低分子量ポリアミド樹脂;過剰のポリ
アミンとエポキシ化合物との反応生成物;アミノ基を有
するシランカップリング剤、たとえばγ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミ
ノプロピルメチルジメトキシシランなどのシラノール縮
合触媒、さらには他の酸性触媒、塩基性触媒などの公知
のシラノール縮合触媒などが挙げられる。これらの触媒
は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。硬
化触媒を用いる場合の使用量は、飽和炭化水素系重合体
(A)100部(重量部、以下同様)に対して0.1〜
20部が好ましく、1〜10部がさらに好ましい。
【0038】物性調整剤としては、ケイ素原子に結合し
た水酸基や加水分解性基を有する各種ケイ素化合物を挙
げることができる。このような化合物の具体例として
は、たとえば化7〜化12などの加水分解性基やシラノ
ール基を1個以上含有するケイ素化合物やこれらケイ素
化合物の部分加水分解縮合物が挙げられるが、これらに
限定されるものではない。
【0039】
【化7】
【0040】
【化8】
【0041】
【化9】
【0042】
【化10】
【0043】
【化11】
【0044】
【化12】
【0045】なお式中のRは水素原子または炭素数1〜
20の炭化水素基である。物性調整剤を用いる場合の使
用量は、飽和炭化水素系重合体(A)100部に対して
0.1〜10部が好ましく、1〜5部がさらに好まし
い。
【0046】保存安定性改良剤としては、たとえばケイ
素原子に加水分解性基が結合した化合物やオルト有機酸
エステルが挙げられる。このような保存安定性改良剤の
具体例としては、上記物性調整剤の具体例のうちケイ素
原子に加水分解性基が結合した化合物や、オルトギ酸メ
チルなどが挙げられる。保存安定性改良剤を用いる場合
の使用量は、飽和炭化水素系重合体(A)100部に対
して0.5〜20部が好ましく、1〜10部がさらに好
ましい。
【0047】可塑剤にもとくに制限はなく、一般に用い
られている可塑剤が使用できるが、本発明における組成
物と相溶性のよいものが好ましい。このような可塑剤の
具体例としては、たとえばポリブテン、水添ポリブテ
ン、エチレン−α−オレフィンオリゴマー、α−メチル
スチレンオリゴマー、ビフェニル、トリフェニル、トリ
アリールジメタン、アルキレントリフェニル、水添液状
ポリブタジエン、アルキルジフェニル、部分水素添加タ
ーフェニル、パラフィン油、ナフテン油、アタクチック
ポリプロピレンなど、好ましくは不飽和結合を含まない
水添ポリブテン、水添液状ポリブタジエン、パラフィン
油、ナフテン油、アタクチックポリプロピレンなどの炭
化水素系化合物類;塩化パラフィン類;ジブチルフタレ
ート、ジヘプチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシ
ル)フタレート、ブチルベンジルフタレート、ブチルフ
タリルブチルグリコレートなどのフタル酸エステル類;
ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケートなどの非
芳香族2塩基酸エステル類;ジエチレングリコールベン
ゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエートなど
のポリアルキレングリコールのエステル類;トリクレジ
ルホスフェート、トリブチルホスフェートなどのリン酸
エステル類などが挙げられる。これらは単独で用いても
よく、2種以上併用してもよい。
【0048】これらのうちでは炭素−炭素不飽和結合を
有さない炭化水素系化合物類が、飽和炭化水素系重合体
(A)との相溶性および耐候性が良好で、樹脂組成物の
硬化速度への影響が小さく、かつ安価なため好ましい。
これらの可塑剤は反応性ケイ素基を導入する飽和炭化水
素系重合体に反応性ケイ素基を導入する際に、反応温度
の調節、反応系の粘度の調節などの目的で溶剤のかわり
に用いてもよい。可塑剤を用いる場合の使用量は、飽和
炭化水素系重合体(A)100部に対して10〜500
部が好ましく、20〜300部がさらに好ましい。
【0049】充填剤の具体例としては、たとえばアスベ
スト、ガラス繊維、炭素繊維、マイカ、グラファイト、
ケイソウ土、白土、ヒュームシリカ、沈降性シリカ、無
水ケイ酸、カーボンブラック、炭酸カルシウム、クレ
ー、タルク、酸化チタン、炭酸マグネシウム、石英、ア
ルミニウム微粉末、フリント粉末、亜鉛末などの一般的
な無機フィラーが挙げられる。
【0050】さらにこれらのほかにゼオライト、シリカ
ゲル、アルミナなどの乾燥剤の配合が成形後の複層ガラ
ス内部に存在する水分の吸着のために必要となってく
る。乾燥剤としては特にゼオライトなどの乾燥剤を樹脂
組成物中に5〜30重量%配合することが好ましい。
【0051】これら充填剤のうちでは沈降性シリカ、ヒ
ュームシリカ、カーボンブラックなどのチキソトロピッ
ク性を有する充填剤や、炭酸カルシウム、酸化チタン、
タルクなどが好ましい。充填剤を用いる場合の使用量
は、飽和炭化水素系重合体(A)100部に対して10
〜500部が好ましく、20〜300部がさらに好まし
い。
【0052】接着性改良剤としては、一般に用いられて
いる接着剤やアミノシラン化合物、エポキシシラン化合
物などのシランカップリング剤、その他の化合物を用い
ることができる。このような接着性改良剤の具体例とし
ては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、クマロン−イン
デン樹脂、ロジンエステル樹脂、テルペン−フェノール
樹脂、α−メチルスチレン−ビニルトルエン共重合体、
ポリエチルメチルスチレン、アルキルチタネート類、芳
香族ポリイソシアネートなどを挙げることができる。接
着性改良剤の使用量は、飽和炭化水素系重合体(A)1
00部に対して1〜50部が好ましく、5〜30部がさ
らに好ましい。
【0053】老化防止剤としては、一般に用いられてい
る老化防止剤、たとえばクエン酸やリン酸や硫黄系老化
防止剤などが用いうる。前記硫黄系老化防止剤として
は、メルカプタン類、メルカプタンの塩類、スルフィド
カルボン酸エステル類やヒンダードフェノール系スルフ
ィド類を含むスルフィド類、ポリスルフィド類、ジチオ
カルボン酸塩類、チオウレア類、チオホスフェイト類、
スルホニウム化合物、チオアルデヒド類、チオケトン
類、メルカプタール類、メルカプトール類、モノチオ酸
類、ポリチオ酸類、チオアミド類、スルホキシド類など
が挙げられる。このような硫黄系老化防止剤の具体例と
しては、メルカプタン類である2−メルカプトベンゾチ
アゾール、メルカプタンの塩類である2−メルカプトベ
ンゾチアゾールの亜鉛塩、スルフィド類である4,4’
−チオ−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、4,4’−チオ−ビス(2−メチル−6−t−ブ
チルフェノール)、2,2’−チオ−ビス(4−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、ビス(3−メチル−4
−ヒドロキシ−5−t−ブチルベンジル)スルフィド、
テレフタロイルジ(2,6−ジ−メチル−4−t−ブチ
ル−3−ヒドロキシベンジルスルフィド、フェノチアジ
ン、2,2’−チオ−ビス(4−オクチルフェノール)
ニッケル、ジラウリルチオジプロピオネイト、ジステア
リルチオジプロピオネイト、ジミリスチルチオジプロピ
オネイト、ジトリデシルチオジプロピオネイト、ジステ
アリルβ,β’−チオジブチレイト、ラウリル−ステア
リルチオジプロピオネイト、2,2−チオ〔ジエチル−
ビス−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェノール)プロピオネイト〕、ポリスルフィド類である
2−ベンゾチアゾールジスルフィド、ジチオカルボン酸
塩類であるチンクジブチルジチオカルバメイト、チンク
ジエチルジチオカルバメイト、ニッケルジブチルジチオ
カルバメイト、チンクジ−n−ブチルジチオカルバメイ
ト、ジブチルアンモニウムジブチルジチオカルバメイ
ト、チンクエチル−フェニル−ジチオカルバメイト、チ
ンクジメチルカルバメイト、チオウレア類である1−ブ
チル−3−オキシ−ジエチレン−2−チオウレア、ジ−
o−トリル−チオウレア、エチレンチオウレア、チオホ
スフェイト類であるトリラウリルトリチオホスフェイト
などを挙げることができる。前記のごとき硫黄系老化防
止剤は、他の老化防止剤に比べて本発明における組成物
に用いた場合、主鎖の熱による分解劣化を大幅に防止す
ることができ、表面タック(ベトツキ)の発生などを防
止することができる。老化防止剤、たとえば硫黄系老化
防止剤を用いる場合の使用量は、飽和炭化水素系重合体
(A)100部に対して0.01〜50部が好ましく
0.1〜5部がさらに好ましい。
【0054】ラジカル禁止剤としては、たとえば2,
2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフ
ェノール)、テトラキス〔メチレン−3(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕メタンなどのフェノール系ラジカル禁止剤や、フェ
ニル−β−ナフリルアミン、α−ナフチルアミン、N,
N’−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチ
アジン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミ
ンなどのアミン系ラジカル禁止剤などが挙げられる。前
記紫外線吸収剤としては、たとえば2(2’−ヒドロキ
シ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリ
アゾール、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジン)セバケートなどが挙げられる。
【0055】本発明における組成物は飽和炭化水素系重
合体(A)および必要に応じて添加される添加物を含む
組成物であり、これを硬化させることにより優れたスペ
ーサを形成させうる。本発明におけるスペーサに用いる
重合体(A)は室温で容易に硬化させることができ、優
れた機械的性質を有し、ガラスに長時間にわたって安定
して接着させることが可能なゴム状物にすることができ
る。さらに、本発明におけるスペーサは、常温で適度な
粘性、構造粘性(チキソトロピック性)を有する流動物
にすることができ、複層ガラス製造時の作業性などが良
好である。そして、本発明における樹脂組成物が硬化し
たゴム状物は湿気透過性が低く、耐候性、耐候接着性が
良好である。本発明におけるスペーサはこのような特性
を有しているため、この樹脂製スペーサのみで充分な耐
久性を有する複層ガラスを作製することができる。
【0056】ゲル化分率は、硬化物試料を秤量し、これ
を100mlのトルエン中に24時間浸漬し、その後溶
媒を100℃にて24時間乾燥し、完全に溶媒を揮発さ
せた後の硬化物試料の重量を測定し、次式によって算出
される。ゲル化分率=[{(溶媒に浸漬する前の重量)
−(溶媒に浸漬した後の乾燥重量)}/(溶媒に浸漬す
る前の重量)]×100。
【0057】また、上記した樹脂組成物からなるスペー
サの硬化硬化の割合は、ゲル化分率であらわして50〜
100%の間であることが好ましく70〜100%の間
が特に好ましい。ゲル化分率が、50%未満の場合に
は、スペーサが熱により溶融することに起因して、ガラ
スのずれが生じる場合があるため好ましくない。
【0058】成形法としては押出し成形法や射出成形法
などの溶融成形法を使用できる。また成形操作と連続し
て成形物を、2枚以上のガラス板が対向配置された複層
ガラス材料の端部に配置して複層ガラスを製造できる。
この場合成形機から出た高温の組成物を用いることによ
り、ガラス板との高い接着性が得られる。また、アプリ
ケータなどの装置を用いて組成物の温度低下を抑制しな
がら、複層ガラス材料に適用することもできる。この装
置としては加熱可能なものが好ましい。
【0059】以上のように、本発明におけるスペーサ用
樹脂組成物は、上記成分を混練して調製される。その調
製に際しては、得られる樹脂組成物硬化後のJIS A
硬度が25℃において90以下になるように必要成分を
配合することが好ましい。90以下とする理由は次のよ
うである。
【0060】JIS A硬度が90を超える樹脂を複層
ガラスのスペーサとして用いようとした場合、クリープ
がほとんど起きないために、JIS R3209に示さ
れた耐久試験を実施した際、高温下で空気の膨張による
応力がガラス板とスペーサとの接着界面にかかる。この
ため、接着力が不充分であれば剥離が発生し、仮に接着
力が確保されている場合でもガラスが割れるということ
が起きることがある。現在知られている接着剤でも、高
温あるいは高圧をかけることによって、中空層が膨張す
る応力に耐えるだけの接着力を得ることは可能である
が、高温高圧をかけることによってガラスの破損が発生
し、著しく生産性が低下するため、製造コスト低減を目
標とする本発明の目的には沿わない。
【0061】一方、硬度が低すぎると複層ガラスの形状
維持性に問題が生じるので、樹脂組成物のJIS A硬
度は25℃において10以上になるように必要成分を配
合することが好ましい。さらにJIS A硬度が10以
上であっても硬度が比較的小さい場合、中空層の厚みが
厚いと板ずれを引き起こすことがある。
【0062】一般的に用いられる複層ガラスは、その中
空層の厚みが4〜18mm程度におよぶ(6mmまたは
12mmのものが多い)。したがって、硬度が比較的小
さい場合には中空層の厚みが6mmのものでは板ずれが
生じなくとも、12mmのものでは板ずれが生じてしま
うことがある。上記硬度を40以上にすることによっ
て、中空層の厚みが12mmのものであっても板ずれを
生じないようにできる。このことから、本発明における
複層ガラスにおいて硬化型の飽和炭化水素系樹脂スペー
サのJIS A硬度は40以上が好ましい。
【0063】また、樹脂組成物全体としての水蒸気透過
係数が5000×10-13 cm3 ・cm/cm2 ・se
c・Pa以下、さらに露点性能を維持するために水蒸気
透過係数が500×10-13 cm3 ・cm/cm2 ・s
ec・Pa以下にすることが好ましい。
【0064】本発明の複層ガラスの構成に使用するガラ
ス板は、通常、建材、車両などに広く使用されている
窓、ドアなどのガラス板、強化ガラス、合わせガラス、
金属網入りガラス、熱線吸収ガラス、さらには、熱線反
射ガラス、低反射率ガラスなどのように、内面に金属や
他の無機物を薄くコートしたガラス板、有機ガラスと呼
ばれるアクリル樹脂板、ポリカーボネート板などであ
り、特に限定されない。
【0065】また、複層ガラスは2枚のガラス板から構
成されるものでもよく、3枚以上のガラス板から構成さ
れるものでもよい。
【0066】本発明の複層ガラスは、2枚のガラス板を
所定間隔(例えば6mm、12mm)に保持し、次に汎
用のアプリケーターを用い、前記本発明の樹脂組成物
を、例えば40〜80℃の温度で溶融させ、適当な先端
形状をもつダイから押出ながら、2枚のガラス板間に介
在させて冷却することによって作製される。
【0067】この複層化の方法は一例であって、本発明
の複層ガラスの製造方法自体は上記方法に限定されず、
例えば、前記樹脂組成物から予め所望形状のスペーサを
成形しておき、これを例えば2枚のガラス板で熱圧着さ
せて作製してもよい。
【0068】
【実施例】次に実施例および比較例を挙げて本発明をさ
らに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限
定されない。
【0069】≪スペーサ用樹脂組成物の例≫ [組成例1]イソブチレン95重量%とトリメトキシビ
ニルシラン5重量%との共重合体(数平均分子量500
0)を硬化型の飽和炭化水素系樹脂として用い、前記飽
和炭化水素系樹脂100部に対して、硬化剤ジブチルス
ズジラウレート5部、可塑剤水添ポリブテン50部、充
填剤炭酸カルシウム50部、カーボンブラック50部、
接着性改良剤トリメトキシアミノシラン5部、老化防止
剤2−メルカプトベンゾチアゾール0.5部、乾燥剤ゼ
オライト4Aパウダー50部からなるスペーサ用組成
物。上記組成物の硬化後のゲル化分率は95%であり、
硬度(HsA)はJIS K6301に準じて測定した
ところ70である。
【0070】[組成例2]数平均分子量5000のイソ
ブチレンの重合体の末端にトリメトキシシリル基を導入
した重合体を硬化型の飽和炭化水素系樹脂として用い、
前記飽和炭化水素系樹脂100部に対して、硬化剤ジブ
チルスズジラウレート5部、可塑剤水添ポリブテン50
部、充填剤炭酸カルシウム50部、カーボンブラック5
0部、接着性改良剤トリメトキシアミノシラン5部、老
化防止剤2−メルカプトベンゾチアゾール0.5部、乾
燥剤ゼオライト4Aパウダー50部からなるスペーサ用
組成物。上記組成物の硬化後のゲル化分率は75%であ
り、硬度(HsA)は60である。
【0071】[組成例3]数平均分子量5000の水添
ポリブタジエンの重合体の末端にトリメトキシシリル基
を導入した重合体を硬化型の飽和炭化水素系樹脂として
用い、前記飽和炭化水素系樹脂100部に対して、硬化
剤ジブチルスズジラウレート5部、可塑剤水添ポリブテ
ン50部、充填剤炭酸カルシウム50部、カーボンブラ
ック50部、接着性改良剤トリメトキシアミノシラン5
部、老化防止剤2−メルカプトベンゾチアゾール0.5
部、乾燥剤ゼオライト4Aパウダー50部からなるスペ
ーサ用組成物。上記組成物の硬化後のゲル化分率は80
%であり、硬度(HsA)は60である。
【0072】[組成例4]イソブチレン96重量%とイ
ソプレン4重量%との共重合体(数平均分子量600
0)の末端にトリメトキシシリル基を導入した重合体を
硬化型の飽和炭化水素系樹脂として用い、前記飽和炭化
水素系樹脂100部に対して、硬化剤ジブチルスズジラ
ウレート5部、可塑剤水添ポリブテン50部、充填剤炭
酸カルシウム50部、カーボンブラック50部、接着性
改良剤トリメトキシアミノシラン5部、老化防止剤2−
メルカプトベンゾチアゾール0.5部、乾燥剤ゼオライ
ト4Aパウダー50部からなるスペーサ用組成物。上記
組成物の硬化後のゲル化分率は85%であり、硬度(H
sA)は70である。
【0073】[組成例5]数平均分子量5000の水添
イソプレンの重合体の末端にトリメトキシシリル基を導
入した重合体を硬化型の飽和炭化水素系樹脂として用
い、前記飽和炭化水素系樹脂100部に対して、硬化剤
ジブチルスズジラウレート5部、可塑剤水添ポリブテン
50部、充填剤炭酸カルシウム50部、カーボンブラッ
ク50部、接着性改良剤トリメトキシアミノシラン5
部、老化防止剤2−メルカプトベンゾチアゾール0.5
部、乾燥剤ゼオライト4Aパウダー50部からなるスペ
ーサ用組成物。上記組成物の硬化後のゲル化分率は70
%であり、硬度(HsA)は58である。
【0074】≪複層ガラスの例≫次に、上記組成例1〜
5のスペーサ用樹脂組成物を用いて複層ガラスを作製し
た例を示す。
【0075】[例1]組成例1のスペーサ用樹脂組成物
をアプリケーターを用いて、サイズ350×500m
m、厚さ5mmの2枚のフロートガラス板の間に6mm
の間隔を保ち、ガラス板の外周部にスペーサを押出成形
して本発明の複層ガラスを得た。
【0076】[例2〜5]例1と同様の手順で、組成例
2〜5のスペーサ用樹脂組成物を用い、他は例1と同様
にして複層ガラスを得た。
【0077】[評価方法] 耐板ずれ試験:得られた各複層ガラスの片側のガラス板
を固定し、他方のガラス板に13kgの荷重をかけ、2
5℃の温度条件で被荷重側のガラス板の低下量を測定し
た。その移動量が20分間で0.5mm以下であるもの
を合格とした。
【0078】加速耐久試験:JIS R3209にした
がい、厚さ6mmのスペーサを有する複層ガラスについ
て行った。
【0079】露点測定:JIS R3209に記載の装
置と方法にしたがって測定した。
【0080】これらの測定結果を表1に示す。
【0081】
【表1】
【0082】表中、評価項目A〜Fおよび評価結果a
は、 A:初期露点(6体中最も露点が高いもの)、 B:JIS R3209加速耐久試験1類終了後露点
(℃)、 C:JIS R3209加速耐久試験2類終了後露点
(℃)、 D:JIS R3209加速耐久試験3類終了後露点
(℃)、 E:JIS3類判定、 F:板ずれ、 a:露点−60℃以下。
【0083】表1の結果よりゲル化分率が50〜100
%である反応性ケイ素含有基を含有した硬化型の飽和炭
化水素系樹脂組成物に乾燥剤が練り込まれた樹脂組成物
が複層ガラス用スペーサとして最適であることがあきら
かである。
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、アルミニウムなどの金
属スペーサの張り付けおよび二次シール材を充填する作
業を削減して、複層ガラス製造時の工程数を大幅に削減
でき、かつ複層ガラスが高い生産性および低コストで提
供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複層ガラスの構成の一例を示す断面図
【図2】従来の複層ガラスの構成の一例を示す断面図
【符号の説明】
10:複層ガラス 1a、1b:ガラス板 2:スペーサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 みか 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2枚以上のガラス板が、その間に中空層を
    形成するようにスペーサを介して隔置されて対向配置さ
    れた複層ガラスにおいて、前記スペーサは、硬化後のゲ
    ル化分率が50〜100%である、反応性ケイ素含有基
    を有する飽和炭化水素重合体の組成物の硬化物からなる
    ことを特徴とする複層ガラス。
  2. 【請求項2】飽和炭化水素系重合体は、分子量が500
    〜300000である重合体であることを特徴とする請
    求項1記載の複層ガラス。
  3. 【請求項3】前記反応性ケイ素含有基は、下記式(1)
    で表わされる反応性ケイ素含有基であることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の複層ガラス。 【化1】 {式中、R1 およびR2 はそれぞれ炭素数1〜20のア
    ルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜2
    0のアラルキル基、または(R’)3 SiO−(R’は
    炭素数1〜20の1価の炭化水素基のいずれかであり、
    3個のR’は同じであってもよく、異なっていてもよ
    い)で表されるトリオルガノシロキシ基であり、R1
    たはR2 が2個以上存在するときは、それらは同じであ
    ってもよく、異なっていてもよい。Xは水酸基または加
    水分解性基であり、2個以上存在するときは、それらは
    同じであってもよく、異なっていてもよい。aは0、
    1、2または3、bは0、1または2、mは0または1
    〜19の整数であり、かつa+mb≧1。またmが2以
    上であるときは、下記式(2)で表される基中のbは同
    じであっても異なっていてもよい。} 【化2】
  4. 【請求項4】式(1)中のXが、水酸基、アルコキシ
    基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、ア
    ミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、またはアルケ
    ニルオキシ基であることを特徴とする請求項3記載の複
    層ガラス。
  5. 【請求項5】前記飽和炭化水素系樹脂組成物の水蒸気透
    過係数が、5000×10-13 cm3 ・cm/cm2
    sec・Pa以下であることを特徴とする請求項1〜4
    のいずれかに記載の複層ガラス。
  6. 【請求項6】前記飽和炭化水素系樹脂組成物には、乾燥
    剤が練り込まれていることを特徴とする請求項1〜5の
    いずれかに記載の複層ガラス。
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