JPH1192582A - 発泡断熱材と発泡断熱材の製造方法及び断熱箱体 - Google Patents

発泡断熱材と発泡断熱材の製造方法及び断熱箱体

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JPH1192582A
JPH1192582A JP25200197A JP25200197A JPH1192582A JP H1192582 A JPH1192582 A JP H1192582A JP 25200197 A JP25200197 A JP 25200197A JP 25200197 A JP25200197 A JP 25200197A JP H1192582 A JPH1192582 A JP H1192582A
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hydroxide
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英夫 中元
Yoshiyuki Tsuda
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、アルカリ金属の水酸化物またはア
ルカリ土金属の水酸化物と、有機または無機化合物の少
なくとも一種からなる吸水性物質と、炭酸塩を中性化す
る金属化合物を、ウレタン反応系に悪影響を及ぼさない
様に、親水基と親油基を有する界面活性剤に分散させた
懸濁液としてウレタン原料中へ供給することにより、ウ
レタンフォーム中の炭酸ガス、及び、さらに炭酸ガスの
吸着反応の副反応により発生する水を除去し、かつ廃棄
後アルカリ成分の土壌溶出を防ぐ優れた断熱性能を持つ
断熱材、及びその製造方法を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 発泡断熱材4は、アルカリ金属またはア
ルカリ土金属の水酸化物と炭酸ガスが反応して生成した
炭酸塩7と、前記炭酸塩を中和する性質を有する金属化
合物8と、水分を含有した吸水性物質9がそれぞれ分散
されており、揮発性発泡剤で満たされた独立気泡を有す
る発泡ポリウレタン樹脂組成から構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷蔵庫,冷凍庫な
どに用いる発泡断熱材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、省エネルギーの観点より発泡断熱
材の熱伝導率を低減し、断熱性を向上させるというニー
ズがあると同時に、クロロフルオロカーボン(以下CF
Cと称する)、更にはハイドロクロロフルオロカーボン
(以下HCFCと称する)によるオゾン層破壊、及び、
地球温暖化等の環境問題が注目されており、これらを解
決することが極めて重要なテーマとなっている。
【0003】このため、代表的な発泡断熱材である硬質
ウレタンフォームの製造にあたっては、CFC、及び、
HCFCの使用量削減を目的として、オゾン層破壊に対
する影響が全く無く、ハイドロフルオロカーボン(以下
HFC)、更に地球温暖化に対しても影響の少ないハイ
ドロカーボン(以下HCと称する)による発泡につい
て、種々取り組みが検討されている。
【0004】基本的に、硬質ウレタンフォームの断熱性
能を向上するには、フォーム気泡内ガス成分の気体熱伝
導率を低減することが重要であり、独立気泡内部のガス
成分の中から気体熱伝導率の大きい炭酸ガスを取り除
き、揮発性発泡剤で満たすことが効果的手段とされてき
た。一方においては、揮発性発泡剤の使用量低減、発泡
剤と原料成分との相溶性の問題、及び、フォーム諸物性
の改善等を目的に、水などの反応性発泡剤と有機ポリイ
ソシアネートとの反応により発生する炭酸ガスを発泡剤
成分として用いることが必要不可欠であった。
【0005】しかし、このような構成においては、気体
熱伝導率の大きい炭酸ガスが発泡断熱材の気泡内に残存
するため、発泡断熱材の断熱性能は悪いものとなる。こ
うした課題解決のアプローチとして例えば、特開平6−
322166号公報で示されているように炭酸ガス吸着
剤で炭酸ガス成分を除去する方法が提案されている。す
なわち、炭酸ガス吸着性能に優れたアルカリ金属の水酸
化物等から成る吸着剤を原料中にあらかじめ添加混合
し、生成した炭酸ガスを吸着剤にて吸着除去し、気泡内
を発泡剤ガスで満たすことにより断熱性能を向上させる
ことが特徴となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6−322166号公報において用いられている構成で
は、アルカリ金属の水酸化物等から成る吸着剤は、炭酸
ガスを吸着する反応において次式に示すようにアルカリ
金属炭酸塩を反応物として生成する。
【0007】
【化1】
【0008】すなわち、発泡断熱材の独立気泡内部の炭
酸ガスは、アルカリ金属の水酸化物等から成る吸着剤に
よって吸着除去され、独立気泡内部は、熱伝導率の低い
揮発性発泡剤の比率を増加させることが可能となるが、
廃棄後埋めたてられるなど反応生成物であるアルカリ金
属炭酸塩を含む断熱材が積極的に水分と接触するような
条件においては、周辺環境に影響を与える可能性が考え
られる。
【0009】従って、アルカリ金属の水酸化物などの炭
酸ガス吸着剤によって発泡断熱材の気泡内の炭酸ガスを
吸着除去すると共に、反応物として生じるアルカリ金属
炭酸塩による環境への悪影響のない優れた断熱性能を有
する発泡断熱材、及び、断熱箱体を得ることが課題であ
った。
【0010】本発明は、上記課題を鑑み、発泡断熱材の
気泡内の炭酸ガスを速やかに吸着除去し、さらに副反応
により発生した水を水分吸着剤によって吸着除去し、か
つ廃棄後反応生成物であるアルカリ金属またはアルカリ
土金属の炭酸塩を含む断熱材が水分を含有した場合に
も、炭酸塩が土壌に溶出し周辺環境に影響を与えること
のない優れた断熱性能を有する発泡断熱材、及び、その
製造方法を提供することを目的とするものである。
【0011】また、発泡断熱材の気泡内の炭酸ガスを速
やかに吸着除去すると共に、反応により生成した炭酸塩
を反応中性化する金属化合物を添加した発泡断熱材を充
填することによって、環境負荷の低い優れた断熱性能を
有する断熱箱体を提供することを目的とするものであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の発泡断熱材は、
揮発性発泡剤で満たされた独立気泡を有する発泡ポリウ
レタン樹脂組成物から構成され、アルカリ金属またはア
ルカリ土金属の炭酸塩と、前記炭酸塩を中和する性質を
有する金属化合物と、水分を含有した有機または無機化
合物の少なくとも一種からなる吸水性物質が内包される
ことを特徴とするものである。
【0013】また、アルカリ金属、または、アルカリ土
金属の少なくとも一種以上の炭酸塩が、炭酸リチウム,
炭酸バリウムの少なくとも一種以上からなることを特徴
とするものである。
【0014】また、本発明の発泡断熱材は、揮発性発泡
剤で満たされた独立気泡を有する発泡ポリウレタン樹脂
組成物から構成され、アルカリ金属の炭酸塩と、前記炭
酸塩を中和する性質を有する金属化合物が内包されるこ
とを特徴とするものである。
【0015】また、前記アルカリ金属炭酸塩が、炭酸ナ
トリウム,炭酸カリウム、及び、石灰ソーダ炭酸塩の少
なくとも一種以上からなることを特徴とするものであ
る。
【0016】また、前記炭酸塩と前記金属化合物との反
応生成物の25℃における水への溶解度が、2.2mg
/水100g以下であることを特徴とするものである。
【0017】本発明の発泡断熱材の製造方法は、アルカ
リ金属、または、アルカリ土金属の少なくとも一種以上
の水酸化物と、前記水酸化物が炭酸ガスを吸着して形成
する炭酸塩を中和する性質を有する金属化合物と、有機
または無機化合物の少なくとも一種以上の吸水性物質と
を親水基と親油基を有する界面活性剤に分散させた懸濁
液を調整する懸濁液調製ステップと、前記懸濁液とポリ
オール,整泡剤,触媒,反応性発泡剤,揮発性発泡剤、
及び、ポリイソシアネートを混合して発泡させ、独立気
泡内部に水とポリイソシアネートとの反応により発生し
た炭酸ガス、及び、揮発性発泡剤を含む発泡ポリウレタ
ン樹脂組成物を形成する樹脂形成ステップと、前記水酸
化物が発泡ポリウレタン樹脂組成物の独立気泡内の炭酸
ガスを吸着して炭酸塩を形成し、前記独立気泡内を実質
的に揮発性発泡剤で満たす炭酸ガス除去ステップと、前
記水酸化物が発泡ポリウレタン樹脂組成物の独立気泡内
の炭酸ガスを吸着する時に発生する水分が、前記吸水性
物質に吸水される水分除去ステップとを有するものであ
る。
【0018】また、アルカリ金属、または、アルカリ土
金属の少なくとも一種以上の水酸化物が、水酸化リチウ
ム,水酸化バリウムの少なくとも一種以上からなること
を特徴とするものである。
【0019】また、懸濁液中の金属化合物が、アルカリ
金属、または、アルカリ土金属の水酸化物のモル数に対
して0.5モルから1モルの範囲内であり、かつ、懸濁
液中の吸水性物質が、アルカリ金属、またはアルカリ土
金属の水酸化物の重量に対して0.8から1.2の範囲
内であり、かつ、懸濁液中の界面活性剤が、全固体成分
の重量に対して0.5から3の範囲内にあることを特徴
とするものである。
【0020】また、懸濁液の添加量が、ポリオール10
0重量部に対し40乃至80重量部の範囲内にあること
を特徴とするものである。
【0021】また、本発明の発泡断熱材の製造方法は、
アルカリ金属水酸化物と前記水酸化物が炭酸ガスを吸着
して形成する炭酸塩を中和する性質を有する金属化合物
とを親水基と親油基を有する界面活性剤に分散させた懸
濁液を調整する懸濁液調製ステップと、前記懸濁液とポ
リオール,整泡剤,触媒,反応性発泡剤,揮発性発泡
剤、及び、ポリイソシアネートを混合して発泡させ、独
立気泡内部に水とポリイソシアネートとの反応により発
生した炭酸ガス、及び、揮発性発泡剤を含む発泡ポリウ
レタン樹脂組成物を形成する樹脂形成ステップと、前記
水酸化物が発泡ポリウレタン樹脂組成物の独立気泡内の
炭酸ガスを吸着して炭酸塩を形成し、前記独立気泡内を
実質的に揮発性発泡剤で満たす炭酸ガス除去ステップ
と、前記水酸化物が発泡ポリウレタン樹脂組成物の独立
気泡内の炭酸ガスを吸着する時に発生する水分が、前記
水酸化物に吸水される水分除去ステップとを有するもの
である。
【0022】また、前記アルカリ金属水酸化物が、水酸
化ナトリウム,水酸化カリウム、及び、石灰ソーダの少
なくとも一種以上からなることを特徴とするものであ
る。
【0023】また、懸濁液中の金属化合物が、アルカリ
金属水酸化物のモル数に対して0.5モルから1モルの
範囲内であり、かつ、懸濁液中の界面活性剤が、全固体
成分の重量に対して0.5から3の範囲内にあることを
特徴とするものである。
【0024】また、懸濁液の添加量が、ポリオール10
0重量部に対し30乃至60重量部の範囲内にあること
を特徴とするものである。
【0025】また、前記炭酸塩と前記金属化合物との反
応生成物の25℃における水への溶解度が、2.2mg
/水100g以下であることを特徴とするものである。
【0026】また、前記界面活性剤が、シリコン系界面
活性剤であることを特徴とするものである。
【0027】また、ポリオール,整泡剤,触媒,反応性
発泡剤、及び、揮発性発泡剤を含む成分と、ポリイソシ
アネート成分と、アルカリ金属水酸化物と有機または無
機化合物の少なくとも一種からなる吸水性物質と、前記
水酸化物が炭酸ガスを吸着して形成する炭酸塩を中和す
る性質を有する金属化合物とを界面活性剤に分散させた
懸濁液成分を、同時に混合することを特徴とするもので
ある。
【0028】本発明の断熱箱体は、第一の壁部材と、第
二の壁部材と、前記第一の壁部材、及び、前記第二の壁
部材によって形成される空間部に、揮発性発泡剤で満た
された独立気泡を有する発泡ポリウレタン樹脂組成物が
充填され、樹脂組成中に、アルカリ金属またはアルカリ
土金属の炭酸塩と、前記炭酸塩を中和する性質を有する
金属化合物と、水分を含有した有機または無機化合物か
らなる吸水性物質とが内包されることを特徴とするもの
である。
【0029】また、アルカリ金属、または、アルカリ土
金属の少なくとも一種以上の炭酸塩が、炭酸リチウム,
炭酸バリウムの少なくとも一種以上からなることを特徴
とするものである。
【0030】また、本発明の断熱箱体は、第一の壁部材
と、第二の壁部材と、前記第一の壁部材、及び、前記第
二の壁部材によって形成される空間部に、揮発性発泡剤
で満たされた独立気泡を有する発泡ポリウレタン樹脂組
成物が充填され、樹脂組成中に、アルカリ金属の炭酸塩
と、前記炭酸塩を中和する性質を有する金属化合物とが
内包されることを特徴とするものである。
【0031】また、前記アルカリ金属炭酸塩が、炭酸ナ
トリウム,炭酸カリウム、及び、石灰ソーダ炭酸塩の少
なくとも一種以上からなることを特徴とするものであ
る。
【0032】また、前記炭酸塩と前記金属化合物との反
応生成物の25℃における水への溶解度が、2.2mg
/水100g以下であることを特徴とするものである。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発泡断
熱材は、揮発性発泡剤で満たされた独立気泡を有する発
泡ポリウレタン樹脂組成物から構成され、アルカリ金属
またはアルカリ土金属の炭酸塩と、前記炭酸塩を中和す
る性質を有する金属化合物と、水分を含有した有機また
は無機化合物の少なくとも一種からなる吸水性物質が内
包されることを特徴とするものであり、発泡断熱材の気
泡内の炭酸ガスが吸着除去され、また炭酸ガス吸着反応
時に発生した水分が断熱性能に悪影響を及ぼさない、か
つ廃棄後反応生成物であるアルカリ金属またはアルカリ
土金属の炭酸塩を含む断熱材が水分を含有した場合に
も、炭酸塩が土壌に溶出し周辺環境に影響を与えること
のない断熱性能に優れた発泡断熱材が得られる。
【0034】上記構成によって、アルカリ金属またはア
ルカリ土金属の水酸化物は、発泡断熱材が形成された後
の気泡内部に残存する炭酸ガスと反応し、アルカリ金属
またはアルカリ土金属の炭酸塩を形成する。これによっ
て、独立気泡内部に残存するガス成分を実質的に揮発性
発泡剤で満たすことが可能となる。
【0035】更に、水分吸着剤は、アルカリ金属または
アルカリ土金属の水酸化物と炭酸ガスの反応により、副
反応物として発生する水を吸着する。これによって、気
泡内部に残存するガス成分中の揮発性発泡剤比率を更に
増加させ、発泡断熱材の独立気泡内部の気体熱伝導率の
改善を可能とするものである。
【0036】更に、金属化合物は、アルカリ金属または
アルカリ土金属の炭酸塩と反応し、中性の金属塩を生成
する。これによって、廃棄後アルカリ金属またはアルカ
リ土金属の炭酸塩が土壌に溶出し、周辺環境に与える影
響を低減することが可能となる。
【0037】本発明の請求項2に記載の発泡断熱材は、
炭酸塩が、炭酸リチウム,炭酸化バリウムの少なくとも
一種以上の炭酸塩であることを特徴とするものであり、
発泡断熱材の気泡内の炭酸ガスが吸着除去され、また炭
酸ガス吸着反応時に発生した水分が断熱性能に悪影響を
及ぼさない、かつ廃棄後反応生成物であるアルカリ金属
またはアルカリ土金属の炭酸塩を含む断熱材が水分を含
有した場合にも、炭酸塩が土壌に溶出し周辺環境に影響
を与えることのない断熱性能に優れた発泡断熱材が得ら
れる。
【0038】本発明の請求項3に記載の発泡断熱材は、
揮発性発泡剤で満たされた独立気泡を有する発泡ポリウ
レタン樹脂組成物から構成され、アルカリ金属炭酸塩
と、前記炭酸塩を中和する性質を有する金属化合物が内
包されることを特徴とするものであり、発泡断熱材の気
泡内の炭酸ガスが吸着除去され、また炭酸ガス吸着反応
時に発生した水分が断熱性能に悪影響を及ぼさない、か
つ廃棄後反応生成物であるアルカリ金属炭酸塩を含む断
熱材が水分を含有した場合にも、炭酸塩が土壌に溶出し
周辺環境に影響を与えることのない断熱性能に優れた発
泡断熱材が得られる。
【0039】上記構成によって、アルカリ金属水酸化物
は、発泡断熱材が形成された後の気泡内部に残存する炭
酸ガスと反応し、アルカリ金属炭酸塩を形成する。これ
によって、独立気泡内部に残存するガス成分を実質的に
揮発性発泡剤で満たすことが可能となる。
【0040】更に、アルカリ金属水酸化物は、アルカリ
金属水酸化物と炭酸ガスの反応により、副反応物として
発生する水を吸着する。これによって、気泡内部に残存
するガス成分中の揮発性発泡剤比率を更に増加させ、発
泡断熱材の独立気泡内部の気体熱伝導率の改善を可能と
するものである。
【0041】更に、金属化合物は、アルカリ金属炭酸塩
と反応し、中性の金属塩を生成する。これによって、廃
棄後アルカリ金属またはアルカリ土金属の炭酸塩が土壌
に溶出し、周辺環境に与える影響を低減することが可能
となる。
【0042】本発明の請求項4に記載の発泡断熱材は、
アルカリ金属炭酸塩が、炭酸ナトリウム,炭酸カリウ
ム、及び石灰ソーダ炭酸塩の少なくとも一種以上からな
ることを特徴とするものであり、発泡断熱材の気泡内の
炭酸ガスが吸着除去され、また炭酸ガス吸着反応時に発
生した水分が断熱性能に悪影響を及ぼさない、かつ廃棄
後反応生成物であるアルカリ金属炭酸塩を含む断熱材が
水分を含有した場合にも、炭酸塩が土壌に溶出し周辺環
境に影響を与えることのない断熱性能に優れた発泡断熱
材が得られる。
【0043】上記構成によって、水分吸着性の高い炭酸
ナトリウム,炭酸カリウム、及び、石灰ソーダ炭酸塩
は、自身と炭酸ガスとの副反応物として生成した水分を
自ら吸着するため吸水性物質を添加する必要がなく、樹
脂熱伝導率の悪化が抑えられ、かつ、生成した水の独立
気泡内部への拡散を防ぎ、断熱性能に悪影響を及ぼさな
い。
【0044】本発明の請求項5に記載の発泡断熱材は、
炭酸塩と金属化合物との反応生成物の25℃における水
への溶解度が、2.2mg/水100g以下であること
を特徴とするものであり、発泡断熱材の気泡内の炭酸ガ
スが吸着除去され、また炭酸ガス吸着反応時に発生した
水分が断熱性能に悪影響を及ぼさない、かつ廃棄後反応
生成物であるアルカリ金属またはアルカリ土金属の炭酸
塩を含む断熱材が水分を含有した場合にも、炭酸塩が土
壌に溶出し周辺環境に影響を与えることのない断熱性能
に優れた発泡断熱材が得られる。
【0045】上記構成により、金属化合物と炭酸塩との
反応生成物である金属炭酸塩の25℃における水への溶
解度が、2.2mg/水100g以下であり、この反応
はほとんど非可逆反応であるといえる。その結果、断熱
箱体が水を含んだ際に断熱箱体から溶出する水溶液はほ
ぼ中性を示すため、炭酸塩が土壌に溶出し周辺環境に影
響を与えることのない発泡断熱材が得られる。
【0046】本発明の請求項6に記載の発泡断熱材の製
造方法は、アルカリ金属、または、アルカリ土金属の少
なくとも一種以上の水酸化物と、前記水酸化物が炭酸ガ
スを吸着して形成する炭酸塩を中和する性質を有する金
属化合物と、有機または無機化合物の少なくとも一種以
上の吸水性物質とを親水基と親油基を有する界面活性剤
に分散させた懸濁液を調整する懸濁液調製ステップと、
前記懸濁液とポリオール,整泡剤,触媒,反応性発泡
剤,揮発性発泡剤、及び、ポリイソシアネートを混合し
て発泡させ、独立気泡内部に水とポリイソシアネートと
の反応により発生した炭酸ガス、及び、揮発性発泡剤を
含む発泡ポリウレタン樹脂組成物を形成する樹脂形成ス
テップと、前記水酸化物が発泡ポリウレタン樹脂組成物
の独立気泡内の炭酸ガスを吸着して炭酸塩を形成し、前
記独立気泡内を実質的に揮発性発泡剤で満たす炭酸ガス
除去ステップと、前記水酸化物が発泡ポリウレタン樹脂
組成物の独立気泡内の炭酸ガスを吸着する時に発生する
水分が、前記吸水性物質に吸水される水分除去ステップ
とを有するものである。
【0047】上記構成によって、懸濁液中で界面活性剤
に分散された水酸化物は、ウレタン原料と混合されるこ
とによって界面活性剤に表面修飾されたコロイド分散微
粒子を形成する。このため、界面活性剤の親油基のみが
水酸化物と接触し、水酸化物は、ウレタン原料とは隔離
された状態を維持することができ、ウレタン原料中の水
を吸着することはなく、発泡効率を低下させることもな
い。また、ウレタン反応系への水酸化物の溶出によるp
H上昇もないため、ゲルタイムを早期化するといった弊
害もなく、発泡断熱材の形成後、水酸化物は、発泡断熱
材の気泡内の炭酸ガスを吸着除去することが可能とな
る。
【0048】また、水酸化物と同時に懸濁液中の界面活
性剤に分散された吸水性物質もまた、同様の作用によ
り、ウレタン原料とは隔離された状態を維持することが
でき、ウレタン原料中の水を吸着することはなく、発泡
効率を低下させることもない。また、発泡断熱材の形成
後には、吸水性物質は、水酸化物と炭酸ガスとの副反応
物として発生し、気泡中に水蒸気として存在する水分を
吸着除去するため、優れた断熱性能を有する発泡断熱材
が得られる。
【0049】更に、金属化合物は、アルカリ金属または
アルカリ土金属の炭酸塩と反応し、中性の金属塩を生成
する。これによって、廃棄後アルカリ金属またはアルカ
リ土金属の炭酸塩が土壌に溶出し、周辺環境に与える影
響を低減することが可能となる。
【0050】本発明の請求項7に記載の発泡断熱材の製
造方法は、アルカリ金属、または、アルカリ土金属の少
なくとも一種以上の水酸化物が、水酸化リチウム,水酸
化バリウムの少なくとも一種以上からなることを特徴と
するものであり、発泡断熱材の気泡内の炭酸ガスが吸着
除去され、また炭酸ガス吸着反応時に発生した水分が断
熱性能に悪影響を及ぼさない、かつ廃棄後反応生成物で
あるアルカリ金属またはアルカリ土金属の炭酸塩を含む
断熱材が水分を含有した場合にも、炭酸塩が土壌に溶出
し周辺環境に影響を与えることのない断熱性能に優れた
発泡断熱材が得られる。
【0051】本発明の請求項8に記載の発泡断熱材の製
造方法は、懸濁液中の吸水性物質が、アルカリ金属、ま
たは、アルカリ土金属の水酸化物の重量に対して0.8
から1.2の範囲内であり、かつ、懸濁液中の金属化合
物が、アルカリ金属、または、アルカリ土金属の水酸化
物のモル数に対して0.5モルから1モルの範囲内であ
り、かつ、懸濁液中の界面活性剤が、全固体成分の重量
に対して0.5から3の範囲内にあることを特徴とする
ものであり、発泡断熱材の気泡内の炭酸ガスが吸着除去
され、また炭酸ガス吸着反応時に発生した水分が断熱性
能に悪影響を及ぼさない、かつ廃棄後反応生成物である
アルカリ金属またはアルカリ土金属の炭酸塩を含む断熱
材が水分を含有した場合にも、炭酸塩が土壌に溶出し周
辺環境に影響を与えることのない断熱性能に優れた発泡
断熱材が得られる。
【0052】上記構成によって、水酸化物と炭酸ガスと
の副反応物として発生し、気泡中に水蒸気として存在す
る水分を吸着除去するための十分な吸水性物質が供給さ
れ、また、過剰量の吸水性物質のため樹脂熱伝導率が悪
化することもない。
【0053】また、廃棄後反応生成物であるアルカリ金
属またはアルカリ土金属の炭酸塩を含む断熱材が水分を
含有した場合にも、炭酸塩を中和するための十分な金属
化合物が供給され、また、過剰量の金属化合物のため樹
脂熱伝導率が悪化することもない。
【0054】また、懸濁液には、水酸化物および水分吸
着物質および金属化合物がウレタン原料中においてコロ
イド分散微粒子となるための十分な界面活性剤が供給さ
れ、水酸化物および水分吸着物質および金属化合物とウ
レタン原料中の水とが非接触の状態を維持できるため、
ウレタン反応系に悪影響を及ぼさない。
【0055】本発明の請求項9に記載の発泡断熱材の製
造方法は、懸濁液の添加量が、ポリオール100重量部
に対し40乃至80重量部の範囲内にあることを特徴と
するものであり、発泡断熱材の気泡内の炭酸ガスが吸着
除去され、また炭酸ガス吸着反応時に発生した水分が断
熱性能に悪影響を及ぼさない、かつ廃棄後反応生成物で
あるアルカリ金属またはアルカリ土金属の炭酸塩を含む
断熱材が水分を含有した場合にも、炭酸塩が土壌に溶出
し周辺環境に影響を与えることのない断熱性能に優れた
発泡断熱材が得られる。
【0056】上記構成によって、フォーム内の炭酸ガス
は完全に除去され、また、固体成分添加による熱伝導率
への影響も極めて小さいものである。
【0057】また、廃棄後反応生成物であるアルカリ金
属またはアルカリ土金属の炭酸塩を含む断熱材が水分を
含有した場合にも、炭酸塩を中和するための十分な金属
化合物が供給されるため、炭酸塩が土壌に溶出し周辺環
境に影響を与えることがない。
【0058】本発明の請求項10に記載の発泡断熱材の
製造方法は、アルカリ金属水酸化物と前記水酸化物が炭
酸ガスを吸着して形成する炭酸塩を中和する性質を有す
る金属化合物とを親水基と親油基を有する界面活性剤に
分散させた懸濁液を調整する懸濁液調製ステップと、前
記懸濁液とポリオール,整泡剤,触媒,反応性発泡剤,
揮発性発泡剤、及び、ポリイソシアネートを混合して発
泡させ、独立気泡内部に水とポリイソシアネートとの反
応により発生した炭酸ガス、及び、揮発性発泡剤を含む
発泡ポリウレタン樹脂組成物を形成する樹脂形成ステッ
プと、前記水酸化物が発泡ポリウレタン樹脂組成物の独
立気泡内の炭酸ガスを吸着して炭酸塩を形成し、前記独
立気泡内を実質的に揮発性発泡剤で満たす炭酸ガス除去
ステップと、前記水酸化物が発泡ポリウレタン樹脂組成
物の独立気泡内の炭酸ガスを吸着する時に発生する水分
が、前記水酸化物に吸水される水分除去ステップとを有
するものである。
【0059】上記構成によって、懸濁液中で界面活性剤
に分散された水酸化物は、ウレタン原料と混合されるこ
とによって界面活性剤に表面修飾されたコロイド分散微
粒子を形成する。このため、界面活性剤の親油基のみが
水酸化物と接触し、水酸化物は、ウレタン原料とは隔離
された状態を維持することができ、ウレタン原料中の水
を吸着することはなく、発泡効率を低下させることもな
い。また、ウレタン反応系への水酸化物の溶出によるp
H上昇もないため、ゲルタイムを早期化するといった弊
害もなく、発泡断熱材の形成後、水酸化物は、発泡断熱
材の気泡内の炭酸ガスを吸着除去することが可能とな
る。
【0060】また、発泡断熱材の形成後、アルカリ金属
水酸化物は、アルカリ金属水酸化物と炭酸ガスとの副反
応物として発生し、気泡中に水蒸気として存在する水分
を吸着除去するため、吸水性物質を添加する必要がな
く、熱伝導率の悪化が抑えられ、断熱性能に優れた発泡
断熱材が得られる。
【0061】更に、金属化合物は、アルカリ金属炭酸塩
と反応し、中性の金属塩を生成する。これによって、廃
棄後アルカリ金属炭酸塩が土壌に溶出し、周辺環境に与
える影響を低減することが可能となる。
【0062】本発明の請求項11に記載の発泡断熱材の
製造方法は、アルカリ金属水酸化物が、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、及び、石灰ソーダの少なくとも一
種以上からなることを特徴とするものであり、発泡断熱
材の気泡内の炭酸ガスが吸着除去され、また炭酸ガス吸
着反応時に発生した水分が断熱性能に悪影響を及ぼさな
い、かつ廃棄後反応生成物であるアルカリ金属炭酸塩を
含む断熱材が水分を含有した場合にも、炭酸塩が土壌に
溶出し周辺環境に影響を与えることのない断熱性能に優
れた発泡断熱材が得られる。
【0063】上記構成によって、水分吸着性の高い水酸
化ナトリウム,水酸化カリウム、及び、石灰ソーダは、
自身と炭酸ガスとの副反応物として生成した水分を自ら
吸着するため吸水性物質を添加する必要がなく、樹脂熱
伝導率の悪化が抑えられ、かつ、生成した水の独立気泡
内部への拡散を防ぎ、断熱性能に悪影響を及ぼさない。
【0064】本発明の請求項12に記載の発泡断熱材の
製造方法は、懸濁液中の金属化合物が、アルカリ金属水
酸化物のモル数に対して0.5モルから1モルの範囲内
であり、かつ、懸濁液中の界面活性剤が、全固体成分の
重量に対して0.5から3の範囲内にあることを特徴と
するものであり、発泡断熱材の気泡内の炭酸ガスが吸着
除去され、また炭酸ガス吸着反応時に発生した水分が断
熱性能に悪影響を及ぼさない、かつ廃棄後反応生成物で
あるアルカリ金属炭酸塩を含む断熱材が水分を含有した
場合にも、炭酸塩が土壌に溶出し周辺環境に影響を与え
ることのない断熱性能に優れた発泡断熱材が得られる。
【0065】上記構成によって、廃棄後反応生成物であ
るアルカリ金属炭酸塩を含む断熱材が水分を含有した場
合にも、炭酸塩を中和するための十分な金属化合物が供
給され、また、過剰量の金属化合物のため樹脂熱伝導率
が悪化することもない。
【0066】また、懸濁液には、水酸化物および金属化
合物がウレタン原料中においてコロイド分散微粒子とな
るための十分な界面活性剤が供給され、水酸化物および
水分吸着物質および金属化合物とウレタン原料中の水と
が非接触の状態を維持できるため、ウレタン反応系に悪
影響を及ぼさない。
【0067】本発明の請求項13に記載の発泡断熱材の
製造方法は、懸濁液の添加量が、ポリオール100重量
部に対し30乃至60重量部の範囲内にあることを特徴
とするものであり、発泡断熱材の気泡内の炭酸ガスが吸
着除去され、また炭酸ガス吸着反応時に発生した水分が
断熱性能に悪影響を及ぼさない、かつ廃棄後反応生成物
であるアルカリ金属炭酸塩を含む断熱材が水分を含有し
た場合にも、炭酸塩が土壌に溶出し周辺環境に影響を与
えることのない断熱性能に優れた発泡断熱材が得られ
る。
【0068】上記構成によって、フォーム内の炭酸ガス
は完全に除去され、また、固体成分添加による熱伝導率
への影響も極めて小さいものである。
【0069】また、廃棄後反応生成物であるアルカリ金
属炭酸塩を含む断熱材が水分を含有した場合にも、炭酸
塩を中和しうるだけの金属化合物が供給されるため、炭
酸塩が土壌に溶出し周辺環境に影響を与えることがな
い。
【0070】本発明の請求項14に記載の発泡断熱材の
製造方法は、炭酸塩と金属化合物との反応生成物の25
℃における水への溶解度が、2.2mg/水100g以
下であることを特徴とするものであり、発泡断熱材の気
泡内の炭酸ガスが吸着除去され、また炭酸ガス吸着反応
時に発生した水分が断熱性能に悪影響を及ぼさない、か
つ廃棄後反応生成物であるアルカリ金属またはアルカリ
土金属の炭酸塩を含む断熱材が水分を含有した場合に
も、炭酸塩が土壌に溶出し周辺環境に影響を与えること
のない断熱性能に優れた発泡断熱材が得られる。
【0071】上記構成により、金属化合物と炭酸塩との
反応生成物である金属炭酸塩の25℃における水への溶
解度が、2.2mg/水100g以下であり、この反応
はほとんど非可逆反応であるといえる。その結果、断熱
箱体が水分を含んだ際に断熱箱体から溶出する水溶液は
ほぼ中性を示すため、炭酸塩が土壌に溶出し周辺環境に
影響を与えることのない発泡断熱材が得られる。
【0072】本発明の請求項15に記載の発泡断熱材の
製造方法は、界面活性剤が、シリコン系界面活性剤であ
ることを特徴とするものであり、発泡断熱材の気泡内の
炭酸ガスが吸着除去され、また炭酸ガス吸着反応時に発
生した水分が断熱性能に悪影響を及ぼさない、かつ廃棄
後反応生成物であるアルカリ金属またはアルカリ土金属
の炭酸塩を含む断熱材が水分を含有した場合にも、炭酸
塩が土壌に溶出し周辺環境に影響を与えることのない断
熱性能に優れた発泡断熱材が得られる。
【0073】上記構成によって、シリコン系界面活性剤
は、水酸化物および水分吸着物質および金属化合物と激
しく反応することなく、水酸化物をコロイド分散させた
懸濁液として存在することが可能であると共に、ウレタ
ン気泡形成にあたっても起泡の安定化を図ることがで
き、気泡径の微細化にも効果がある。
【0074】本発明の請求項16に記載の発泡断熱材の
製造方法は、ポリオール,整泡剤,触媒,反応性発泡
剤、及び、揮発性発泡剤を含む成分と、ポリイソシアネ
ート成分と、アルカリ金属水酸化物と有機または無機化
合物の少なくとも一種からなる吸水性物質と、前記水酸
化物が炭酸ガスを吸着して形成する炭酸塩を中和する性
質を有する金属化合物とを界面活性剤に分散させた懸濁
液成分とを、同時に混合することを特徴とするものであ
り、発泡断熱材の気泡内の炭酸ガスが吸着除去され、ま
た炭酸ガス吸着反応時に発生した水分が断熱性能に悪影
響を及ぼさない、かつ廃棄後反応生成物であるアルカリ
金属またはアルカリ土金属の炭酸塩を含む断熱材が水分
を含有した場合にも、炭酸塩が土壌に溶出し周辺環境に
影響を与えることのない断熱性能に優れた発泡断熱材が
得られる。
【0075】上記構成によって、懸濁液は、ウレタン原
料中において長時間曝露されることはなく、安定性の低
いコロイド分散状態のアルカリ水酸化物の微粒子を、安
定な状態で発泡工程に導入することができる。
【0076】本発明の請求項17に記載の断熱箱体は、
第一の壁部材と、第二の壁部材と、前記第一の壁部材、
及び、前記第二の壁部材によって形成される空間部に、
揮発性発泡剤で満たされた独立気泡を有する発泡ポリウ
レタン樹脂組成物が充填され、樹脂組成中に、アルカリ
金属またはアルカリ土金属の炭酸塩と、前記炭酸塩を中
和する性質を有する金属化合物と、水分を含有した有機
または無機化合物からなる吸水性物質とが内包されるこ
とを特徴とするものであり、発泡断熱材の気泡内の炭酸
ガスが吸着除去され、また炭酸ガス吸着反応時に発生し
た水分が断熱性能に悪影響を及ぼさない、かつ廃棄後反
応生成物であるアルカリ金属またはアルカリ土金属の炭
酸塩を含む断熱箱体が水分を含有した場合にも、炭酸塩
が土壌に溶出し周辺環境に影響を与えることのない断熱
性能に優れた断熱箱体が得られる。
【0077】本発明の請求項18に記載の断熱箱体は、
アルカリ金属、または、アルカリ土金属の少なくとも一
種以上の炭酸塩が、炭酸リチウム,炭酸バリウムの少な
くとも一種以上からなることを特徴とするものであり、
発泡断熱材の気泡内の炭酸ガスが吸着除去され、また炭
酸ガス吸着反応時に発生した水分が断熱性能に悪影響を
及ぼさない、かつ廃棄後反応生成物であるアルカリ金属
またはアルカリ土金属の炭酸塩を含む断熱箱体が水分を
含有した場合にも、炭酸塩が土壌に溶出し周辺環境に影
響を与えることのない断熱性能に優れた断熱箱体が得ら
れる。
【0078】本発明の請求項19に記載の断熱箱体は、
第一の壁部材と、第二の壁部材と、前記第一の壁部材、
及び、前記第二の壁部材によって形成される空間部に、
揮発性発泡剤で満たされた独立気泡を有する発泡ポリウ
レタン樹脂組成物が充填され、樹脂組成中に、アルカリ
金属の炭酸塩と、前記炭酸塩を中和する性質を有する金
属化合物とが内包されることを特徴とするものであり、
発泡断熱材の気泡内の炭酸ガスが吸着除去され、また炭
酸ガス吸着反応時に発生した水分が断熱性能に悪影響を
及ぼさない、かつ廃棄後反応生成物であるアルカリ金属
炭酸塩を含む断熱箱体が水分を含有した場合にも、炭酸
塩が土壌に溶出し周辺環境に影響を与えることのない断
熱性能に優れた断熱箱体が得られる。
【0079】本発明の請求項20に記載の断熱箱体は、
アルカリ金属炭酸塩が、炭酸ナトリウム,炭酸カリウ
ム、及び、石灰ソーダ炭酸塩の少なくとも一種以上から
なることを特徴とするものであり、発泡断熱材の気泡内
の炭酸ガスが吸着除去され、また炭酸ガス吸着反応時に
発生した水分が断熱性能に悪影響を及ぼさない、かつ廃
棄後反応生成物であるアルカリ金属炭酸塩を含む断熱箱
体が水分を含有した場合にも、炭酸塩が土壌に溶出し周
辺環境に影響を与えることのない断熱性能に優れた断熱
箱体が得られる。
【0080】本発明の請求項21に記載の断熱箱体は、
炭酸塩と金属化合物との反応生成物の25℃における水
への溶解度が、2.2mg/水100g以下であること
を特徴とするものであり、発泡断熱材の気泡内の炭酸ガ
スが吸着除去され、また炭酸ガス吸着反応時に発生した
水分が断熱性能に悪影響を及ぼさない、かつ廃棄後反応
生成物であるアルカリ金属またはアルカリ土金属の炭酸
塩を含む断熱箱体が水分を含有した場合にも、炭酸塩が
土壌に溶出し周辺環境に影響を与えることのない断熱性
能に優れた断熱箱体が得られる。
【0081】なお、本発明の炭酸塩としてはアルカリ金
属の炭酸塩と、アルカリ土金属の炭酸塩と、アルカリ金
属またはアルカリ土金属の炭酸塩の混合物のすべてを含
む。
【0082】以下実施の形態について図1から図3を用
いて説明する。図1は本発明の一実施例における断熱箱
体を一部切り欠いた斜視図であり、図において、1は断
熱箱体を示し、ABS樹脂組成物の真空成形体である第
一の壁部材2と、鋼板を成形加工した第二の壁部材3と
によって形成される空間部に、ポリウレタン樹脂組成物
からなる発泡断熱材4が充填埋設されている。
【0083】(実施の形態1)実施の形態1における発
泡断熱材4を図2を用いて説明すると、独立気泡5と、
気泡壁6で構成され、独立気泡5の内部に揮発性発泡剤
が充填されている。また、独立気泡5内部には、アルカ
リ金属またはアルカリ土金属の水酸化物と炭酸ガスが反
応して生成したアルカリ金属またはアルカリ土金属の炭
酸塩7と、前記炭酸塩を中和する性質を有する金属化合
物8と、水分を含有した吸水性物質9がそれぞれ分散さ
れているものである。
【0084】(実施の形態2)実施の形態2における発
泡断熱材4を図3を用いて説明すると、独立気泡5と、
気泡壁6で構成され、独立気泡5の内部に揮発性発泡剤
が充填されている。また、独立気泡5内部には、アルカ
リ金属水酸化物と炭酸ガスが反応して生成したアルカリ
金属炭酸塩7と、前記炭酸塩を中和する性質を有する金
属化合物8がそれぞれ分散されているものである。
【0085】本発明のアルカリ金属またはアルカリ土金
属の水酸化物としては、水酸化リチウム,水酸化カルシ
ウム,水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,水酸化バリ
ウム等、炭酸ガスを吸着し炭酸塩を生成するアルカリ金
属またはアルカリ土金属の水酸化物が利用できる。ま
た、水酸化ナトリウムなど潮解性を有するアルカリ金属
又はアルカリ土金属の水酸化物は、あらかじめ、樹脂被
膜にて被覆することが好ましい。
【0086】本発明の界面活性剤としては、シリコン系
界面活性剤,フッ素系界面活性剤など、ウレタン反応に
影響を与えない親水基と親油基を有する界面活性剤が利
用できる。
【0087】本発明の金属化合物としては、塩化マグネ
シウム,塩化コバルトなどアルカリ金属またはアルカリ
土金属の炭酸塩を中和する性質を有する金属化合物が利
用できる。さらにアルカリ成分による環境への影響を低
減するためには、アルカリ金属またはアルカリ土金属の
炭酸塩と前記金属化合物との中和反応生成物である金属
炭酸塩の25℃における水への溶解度が、2.2mg/
水100g以下である塩化カルシウム,塩化バリウム,
硫化ニッケル,塩化ニッケルなどが望ましい。
【0088】本発明の吸水性物質としては、シリカゲ
ル,ゼオライト,活性炭,活性アルミナ,塩化カルシウ
ム等のように水分を吸着除去し得る化合物であれば、同
様の効果が得られる。
【0089】本発明のアルカリ金属水酸化物としては、
水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,石灰ソーダ等、炭
酸ガスを吸着し炭酸塩を生成し、さらに、水分吸着能力
のあるものが利用できる。
【0090】本発明の反応性発泡剤としては、水,低級
カルボン酸などイソシアネートと反応して炭酸ガスを発
生する化合物であることが望ましい。
【0091】本発明の揮発性発泡剤は、樹脂組成物の主
要発泡剤として作用させるものであり、ポリオール組成
物との相溶性が良好な化合物で、かつ気体熱伝導率が小
さい化合物が望ましい。具体例としては、シクロペンタ
ン,n−ペンタン,イソペンタン,ネオペンタン,ブタ
ン,イソブタンなど炭化水素系化合物が地球環境保護の
観点から適しており、それらの中でも、気体熱伝導率の
低いシクロペンタンを適用する事がより望ましい。ま
た、同様にハイドロフルオロカーボン系の発泡剤である
HFC−356mmf,HFC−245faなどが適用
できる。
【0092】また、揮発性発泡剤を2種類以上混合して
適用しても何ら問題ない。次に、本発明の具体例を説明
する。
【0093】(実施例1)図4に本発明の製造方法のフ
ローチャートを示す。懸濁液調製ステップ1において
は、アルカリ金属水酸化物には平均粒径300μmの東
洋ケミカルズ製水酸化リチウム(1水和物)試薬を、水
分吸着剤には平均粒子径200μmの富士シリシア化学
製シリカゲルA型を、炭酸塩を中性化する金属化合物に
は和光純薬(株)製塩化カルシウムを、界面活性剤には
信越化学(株)社製F−335を使用し、水酸化リチウ
ム対吸水性物質の重量比が1:0.4であり、かつ、水
酸化リチウム対塩化カルシウムのモル比が1:0.5で
あり、かつ、全固形成分対界面活性剤の重量比が1:
0.5のコロイド分散懸濁液を調製した。また、ポリオ
ールは芳香族アミン系ポリエーテルポリオールとエチレ
ンジアミン系ポリエーテルポリオールの混合物でトータ
ル水酸基価460mgKOH/g、整泡剤は信越化学
(株)社製F−335、触媒は花王(株)製カオライザ
ーNo.1、反応性発泡剤は純水、揮発性発泡剤はシク
ロペンタンを使用した。以上の各原料を所定の配合部数
で混合し、プレミックス成分として構成した。
【0094】一方、イソシアネート成分は、アミン当量
135のポリメリックMDIから成る有機ポリイソシア
ネートである。
【0095】樹脂形成ステップ2において、上記プレミ
ックス成分とイソシアネート成分と水酸化リチウムを1
0部、シリカゲルを4部、塩化カルシウム14部含むコ
ロイド分散懸濁液成分42重量部を高圧発泡機にて混合
攪拌し、発泡断熱材を成型した。なお、キュアは45℃
にて5分とした。樹脂形成後、炭酸ガス除去ステップ3
および水分除去ステップ4を経て、高断熱発泡ウレタン
断熱材を得た。
【0096】(実施例2)アルカリ金属水酸化物には平
均粒径50μmの関東電化工業(株)製水酸化ナトリウ
ム試薬を、炭酸塩を中性化する金属化合物には和光純薬
(株)製塩化カルシウムを、界面活性剤には信越化学
(株)社製F−335を使用し、水酸化ナトリウム対塩
化カルシウムのモル比が1:0.5であり、かつ、全固
形成分対界面活性剤の重量比が1:0.5であるコロイ
ド分散懸濁液液を調製した。
【0097】プレミックス成分、及び、イソシアネート
成分は実施例1と同様のものを使用した。
【0098】上記プレミックス成分とイソシアネート成
分と水酸化ナトリウムを10部、塩化カルシウムを14
部含むコロイド分散懸濁液成分36重量部を高圧発泡機
にて混合攪拌し、発泡断熱材を成型した。なお、キュア
は45℃にて5分とした。
【0099】(比較例A)アルカリ金属水酸化物には平
均粒径300μmの東洋ケミカルズ製水酸化リチウム
(1水和物)試薬を、水分吸着物質には平均粒子径20
0μmの富士シリシア化学製シリカゲルA型を、炭酸塩
を中性化する金属化合物には和光純薬(株)製塩化マグ
ネシウムを、界面活性剤には信越化学(株)社製F−3
35を使用し、水酸化リチウム対吸水性物質の重量比が
1:0.4であり、かつ、水酸化リチウム対塩化マグネ
シウムのモル比が1:0.5であり、かつ、全固形成分
対界面活性剤の重量比が1:0.5のコロイド分散懸濁
液を調製した。
【0100】プレミックス成分、及び、イソシアネート
成分は実施例1と同様のものを使用した。
【0101】上記プレミックス成分とイソシアネート成
分と水酸化リチウムを10部、シリカゲルを4部、塩化
マグネシウムを12部含むコロイド分散懸濁液成分39
重量部を高圧発泡機にて混合攪拌し、発泡断熱材を成型
した。なお、キュアは45℃にて5分とした。
【0102】(比較例B)アルカリ金属水酸化物には平
均粒径300μmの東洋ケミカルズ製水酸化リチウム
(1水和物)試薬を、水分吸着物質には平均粒子径20
0μmの富士シリシア化学製シリカゲルA型を、炭酸塩
を中性化する金属化合物には和光純薬(株)製塩化カル
シウムを、担体液体には旭電化工業製エポキシ樹脂EP
−4300を使用し、水酸化リチウム対吸水性物質の重
量比が1:0.4であり、かつ、水酸化リチウム対塩化
カルシウムのモル比が1:0.5であり、かつ、全固形
成分対担体液体の重量比が1:0.5のコロイド分散懸
濁液を調製した。
【0103】プレミックス成分、及び、イソシアネート
成分は実施例1と同様のものを使用した。
【0104】上記プレミックス成分とイソシアネート成
分と水酸化リチウムを10部、シリカゲルを4部、塩化
カルシウムを14部含む懸濁液成分42重量部を高圧発
泡機にて混合攪拌し、発泡断熱材を成型した。なお、キ
ュアは45℃にて5分とした。
【0105】(比較例C)アルカリ金属水酸化物には平
均粒径300μmの東洋ケミカルズ製水酸化リチウム
(1水和物)試薬を、水分吸着物質には平均粒子径20
0μmの富士シリシア化学製シリカゲルA型を、炭酸塩
を中性化する金属化合物には和光純薬(株)製塩化カル
シウムを、界面活性剤には信越化学(株)社製F−33
5を使用し、水酸化リチウム対吸水性物質の重量比が
1:0.2であり、かつ、水酸化リチウム対塩化カルシ
ウムのモル比が1:0.5であり、かつ、全固形成分対
界面活性剤の重量比が1:0.5のコロイド分散懸濁液
を調製した。
【0106】プレミックス成分、及び、イソシアネート
成分は実施例1と同様のものを使用した。
【0107】上記プレミックス成分とイソシアネート成
分と水酸化リチウムを10部、シリカゲルを2部、塩化
カルシウムを14部含むコロイド分散懸濁液成分39重
量部を高圧発泡機にて混合攪拌し、発泡断熱材を成型し
た。なお、キュアは45℃にて5分とした。
【0108】(比較例D)アルカリ金属水酸化物には平
均粒径300μmの東洋ケミカルズ製水酸化リチウム
(1水和物)試薬を、水分吸着物質には平均粒子径20
0μmの富士シリシア化学製シリカゲルA型を、炭酸塩
を中性化する金属化合物には和光純薬(株)製塩化カル
シウムを、界面活性剤には信越化学(株)社製F−33
5を使用し、水酸化リチウム対吸水性物質の重量比が
1:1.5であり、かつ、水酸化リチウム対塩化カルシ
ウムのモル比が1:0.5であり、かつ、全固形成分対
界面活性剤の重量比が1:0.5のコロイド分散懸濁液
を調製した。
【0109】プレミックス成分、及び、イソシアネート
成分は実施例1と同様のものを使用した。
【0110】上記プレミックス成分とイソシアネート成
分と水酸化リチウムを10部、シリカゲルを15部、塩
化カルシウムを14部含むコロイド分散懸濁液成分59
重量部を高圧発泡機にて混合攪拌し、発泡断熱材を成型
した。なお、キュアは45℃にて5分とした。
【0111】(比較例E)アルカリ金属水酸化物には平
均粒径300μmの東洋ケミカルズ製水酸化リチウム
(1水和物)試薬を、水分吸着物質には平均粒子径20
0μmの富士シリシア化学製シリカゲルA型を、炭酸塩
を中性化する金属化合物には和光純薬(株)製塩化カル
シウムを、界面活性剤には信越化学(株)社製F−33
5を使用し、水酸化リチウム対吸水性物質の重量比が
1:0.4であり、かつ、水酸化リチウム対塩化カルシ
ウムのモル比が1:0.5であり、かつ、全固形成分対
界面活性剤の重量比が1:0.5のコロイド分散懸濁液
を調製した。
【0112】プレミックス成分、及び、イソシアネート
成分は実施例1と同様のものを使用した。
【0113】上記プレミックス成分とイソシアネート成
分と水酸化リチウムを9部、シリカゲルを4部、塩化カ
ルシウムを12部含むコロイド分散懸濁液成分38重量
部を高圧発泡機にて混合攪拌し、発泡断熱材を成型し
た。なお、キュアは45℃にて5分とした。
【0114】(比較例F)アルカリ金属水酸化物には平
均粒径300μmの東洋ケミカルズ製水酸化リチウム
(1水和物)試薬を、水分吸着物質には平均粒子径20
0μmの富士シリシア化学製シリカゲルA型を、炭酸塩
を中性化する金属化合物には和光純薬(株)製塩化カル
シウムを、界面活性剤には信越化学(株)社製F−33
5を使用し、水酸化リチウム対吸水性物質の重量比が
1:0.4であり、かつ、水酸化リチウム対塩化カルシ
ウムのモル比が1:0.5であり、かつ、全固形成分対
界面活性剤の重量比が1:0.5のコロイド分散懸濁液
を調製した。
【0115】プレミックス成分、及び、イソシアネート
成分は実施例1と同様のものを使用した。
【0116】上記プレミックス成分とイソシアネート成
分と水酸化リチウムを20部、シリカゲルを8部、塩化
カルシウムを28部含むコロイド分散懸濁液成分84重
量部を高圧発泡機にて混合攪拌し、発泡断熱材を成型し
た。なお、キュアは45℃にて5分とした。
【0117】(比較例G)アルカリ金属水酸化物には平
均粒径50μmの関東電化工業製水酸化ナトリウム試薬
を、炭酸塩を中性化する金属化合物には和光純薬(株)
製塩化カルシウムを、界面活性剤には信越化学(株)社
製F−335を使用し、水酸化ナトリウム対塩化カルシ
ウムのモル比が1:0.4であり、かつ、全固形成分対
界面活性剤の重量比が1:0.5のコロイド分散懸濁液
を調製した。
【0118】プレミックス成分、及び、イソシアネート
成分は実施例1と同様のものを使用した。
【0119】上記プレミックス成分とイソシアネート成
分と水酸化ナトリウムを10部、塩化カルシウムを12
部含むコロイド分散懸濁液成分33重量部を高圧発泡機
にて混合攪拌し、発泡断熱材を成型した。なお、キュア
は45℃にて5分とした。
【0120】(比較例H)アルカリ金属水酸化物には平
均粒径50μmの関東電化工業製水酸化ナトリウム試薬
を、炭酸塩を中性化する金属化合物には和光純薬(株)
製塩化カルシウムを、界面活性剤には信越化学(株)社
製F−335を使用し、水酸化ナトリウム対塩化カルシ
ウムのモル比が1:1.1であり、かつ、全固形成分対
界面活性剤の重量比が1:0.5のコロイド分散懸濁液
を調製した。
【0121】プレミックス成分、及び、イソシアネート
成分は実施例1と同様のものを使用した。
【0122】上記プレミックス成分とイソシアネート成
分と水酸化ナトリウムを10部、塩化カルシウムを31
部含むコロイド分散懸濁液成分61重量部を高圧発泡機
にて混合攪拌し、発泡断熱材を成型した。なお、キュア
は45℃にて5分とした。
【0123】(比較例I)アルカリ金属水酸化物には平
均粒径50μmの関東電化工業製水酸化ナトリウム試薬
を、炭酸塩を中性化する金属化合物には和光純薬(株)
製塩化カルシウムを、界面活性剤には信越化学(株)社
製F−335を使用し、水酸化ナトリウム対塩化カルシ
ウムのモル比が1:0.5であり、かつ、全固形成分対
界面活性剤の重量比が1:0.4のコロイド分散懸濁液
を調製した。
【0124】プレミックス成分、及び、イソシアネート
成分は実施例1と同様のものを使用した。
【0125】上記プレミックス成分とイソシアネート成
分と水酸化ナトリウムを10部、塩化カルシウムを14
部含むコロイド分散懸濁液成分34重量部を高圧発泡機
にて混合攪拌し、発泡断熱材を成型した。なお、キュア
は45℃にて5分とした。
【0126】(比較例J)アルカリ金属水酸化物には平
均粒径50μmの関東電化工業製水酸化ナトリウム試薬
を、界面活性剤には信越化学(株)社製F−335を使
用し、水酸化ナトリウム対塩化カルシウムのモル比が
1:0.5であり、かつ、全固形成分対界面活性剤の重
量比が1:3.1のコロイド分散懸濁液を調製した。
【0127】プレミックス成分、及び、イソシアネート
成分は実施例1と同様のものを使用した。
【0128】上記プレミックス成分とイソシアネート成
分と水酸化ナトリウムを10部、塩化カルシウムを14
部含むコロイド分散懸濁液成分98重量部を高圧発泡機
にて混合攪拌し、発泡断熱材を成型した。なお、キュア
は45℃にて5分とした。
【0129】(比較例K)アルカリ金属水酸化物には平
均粒径50μmの関東電化工業製水酸化ナトリウム試薬
を、界面活性剤には信越化学(株)社製F−335を使
用し、水酸化ナトリウム対塩化カルシウムのモル比が
1:0.5であり、かつ、全固形成分対界面活性剤の重
量比が1:0.5のコロイド分散懸濁液を調製した。
【0130】プレミックス成分、及び、イソシアネート
成分は実施例1と同様のものを使用した。
【0131】上記プレミックス成分とイソシアネート成
分と水酸化ナトリウムを7部、塩化カルシウムを10部
含むコロイド分散懸濁液成分25重量部を高圧発泡機に
て混合攪拌し、発泡断熱材を成型した。なお、キュアは
45℃にて5分とした。
【0132】(比較例L)アルカリ金属水酸化物には平
均粒径50μmの関東電化工業製水酸化ナトリウム試薬
を、炭酸塩を中性化する金属化合物には和光純薬(株)
製塩化カルシウムを、界面活性剤には信越化学(株)社
製F−335を使用し、水酸化ナトリウム対塩化カルシ
ウムのモル比が1:0.5であり、かつ、全固形成分対
界面活性剤の重量比が1:0.5のコロイド分散懸濁液
を調製した。
【0133】プレミックス成分、及び、イソシアネート
成分は実施例1と同様のものを使用した。
【0134】上記プレミックス成分とイソシアネート成
分と水酸化ナトリウムを18部、塩化カルシウムを25
部含むコロイド分散懸濁液成分65重量部を高圧発泡機
にて混合攪拌し、発泡断熱材を成型した。なお、キュア
は45℃にて5分とした。
【0135】(比較例M)アルカリ金属水酸化物には平
均粒径50μmの関東電化工業製水酸化ナトリウム試薬
を、界面活性剤には信越化学(株)社製F−335を使
用し、全固形成分対界面活性剤の重量比が1:0.5の
コロイド分散懸濁液を調製した。
【0136】プレミックス成分、及び、イソシアネート
成分は実施例1と同様のものを使用した。
【0137】上記プレミックス成分とイソシアネート成
分と水酸化ナトリウムを10部含むコロイド分散懸濁液
成分15重量部を高圧発泡機にて混合攪拌し、発泡断熱
材を成型した。なお、キュアは45℃にて5分とした。
【0138】以上の実施例1、及び、実施例2,比較例
Aから比較例Mの発泡断熱材を解体し、フォームサンプ
ルの初期密度と、気泡内ガス組成と、発泡1日後、及
び、7日後のフォーム熱伝導率,ゲルタイム、及び、フ
ォームを含浸した水溶液のpH値を測定した。
【0139】なお、熱伝導率は、発泡断熱材から20×
20×2.5cmサイズのフォームを切り出し、英弘精
機(株)社製AUTO−Aにて測定した。また、気泡内
ガス組成は、(株)島津製作所社製ガスクロマトグラフ
ィーに測定した。
【0140】(表1)に実施例1、及び、比較例A,比
較例B,比較例C,比較例D,比較例E,比較例Fにつ
いて配合部数と評価結果について示す。
【0141】(表2)に実施例2、及び、比較例G,比
較例H,比較例I,比較例J,比較例K,比較例L,比
較例Mについて配合部数と評価結果について示す。
【0142】
【表1】
【0143】
【表2】
【0144】このように本発明における実施例1では、
炭酸ガスと反応する水酸化物として水酸化リチウムを、
水酸化リチウムと炭酸ガスとの反応の副生成物として生
成する水分を吸着する水分吸着剤としてシリカゲルを、
炭酸塩を中性化する金属化合物として塩化カルシウム
を、また、水酸化リチウム及びシリカゲル及び金属化合
物を表面修飾し、コロイド分散微粒子とするための界面
活性剤としてシリコン系界面活性剤を用いることによ
り、界面活性剤の親油基のみが水酸化リチウムと接触
し、水酸化リチウムは、ウレタン原料とは隔離された状
態を維持することができ、ウレタン原料中の水を吸着す
ることはなく、発泡効率を低下させることもない。ま
た、ウレタン反応系への水酸化リチウムの溶出によるp
H上昇もないため、ゲルタイムを早期化するといった弊
害もなく、発泡断熱材の形成後、水酸化リチウムは、発
泡断熱材の気泡内の炭酸ガスを吸着除去することが可能
となる。
【0145】また、水酸化リチウムと同時に懸濁液中の
界面活性剤に分散されたシリカゲルもまた、同様の作用
により、ウレタン原料とは隔離された状態を維持するこ
とができ、ウレタン原料中の水を吸着することはなく、
発泡効率を低下させることもない。また、発泡断熱材の
形成後には、シリカゲルは、水酸化リチウムと炭酸ガス
との副反応物として発生し、気泡中に水蒸気として存在
する水分を吸着除去するため、断熱性能に優れた発泡断
熱材の製造が可能であることが判った。
【0146】また、懸濁液中の界面活性剤に分散された
金属化合物も同様の作用により、ウレタン原料とは隔離
された状態を維持することができ、ウレタン反応に影響
を与えることはない。
【0147】また、界面活性剤としてシリコン系界面活
性剤を使用したため、水酸化リチウムと激しく反応する
ことなく、水酸化リチウムをコロイド分散させた懸濁液
として存在することが可能であると共に、ウレタン気泡
形成にあたっても起泡の安定化を図ることができ、気泡
径の微細化にも効果がある。
【0148】また、懸濁液中の界面活性剤対水酸化リチ
ウムの重量比が0.5:1であるため、水酸化リチウム
がウレタン原料中でコロイド分散微粒子となるための十
分な界面活性剤が供給され、また、過剰量の界面活性剤
のために樹脂熱伝導率が悪化することもなく、水酸化リ
チウムとウレタン原料中の純水とが非接触の状態を維持
できるため、ウレタン反応系に悪影響を及ぼさない。
【0149】また、懸濁液の添加量が、ポリオール10
0重量部に対し42重量部であるため、フォーム気泡内
の炭酸ガスを完全に吸着除去し、かつ、固体成分の添加
による熱伝導率の悪化も抑制されている。
【0150】また、ポリオール,整泡剤,触媒,反応性
発泡剤、及び、揮発性発泡剤を含む成分と、ポリイソシ
アネート成分と、水酸化リチウムシリカゲルとを界面活
性剤に分散させた懸濁液成分を同時に混合したため、懸
濁液成分が安定な状態でウレタン発泡工程へと供給さ
れ、断熱性能の向上が得られたものである。
【0151】また、塩化カルシウムは廃棄後断熱箱体が
水分を含有した場合など、水の存在下で炭酸リチウムと
反応し炭酸カルシウムを生成する。この反応により、フ
ォームを含浸した水溶液のpHは7となり、アルカリ成
分が環境へ与える影響が低減されることが予想される。
【0152】比較例Aでは、フォームを含浸した水溶液
のpHは8とややアルカリ性であった。これは塩化マグ
ネシウムと炭酸リチウムとの反応生成物である炭酸マグ
ネシウムの水への溶解度が9.4mgであることによる
ものと考えられる。
【0153】比較例Bでは、炭酸ガスが吸着除去されて
いるにも関わらず、熱伝導率の低減が小さかった。これ
は、水酸化リチウム及びシリカゲル及び塩化カルシウム
をエポキシ樹脂による懸濁液で供給したため、水酸化リ
チウム及びシリカゲルがウレタン原料と直接接触し、水
酸化リチウム及びシリカゲルによる純水の吸着が生じ、
その結果フォーム密度が増大したことによるものと考え
られる。また、水酸化リチウムとウレタン原料との反応
が生じたことにより、ゲルタイムが短縮され充填性も悪
化した。
【0154】比較例Cでは、炭酸ガスが吸着除去されて
いるにも関わらず、熱伝導率の低減が小さかった。これ
は吸水性物質量が少ないために、炭酸ガスと水酸化リチ
ウムとの反応によって生じる水分が気泡内に拡散してい
るためであると考えられる。
【0155】比較例Dでは、炭酸ガスが吸着除去されて
いるにも関わらず、熱伝導率の低減が小さかった。これ
は、吸水性物質量が過剰であるために、樹脂熱伝導率が
悪化したためであると考えられる。
【0156】比較例Eでは、炭酸ガスの吸着除去量が少
なく、熱伝導率の低減も小さかった。これは、懸濁液の
添加量が38部であることから、水酸化リチウムの添加
量が十分でないためであると考えられる。
【0157】比較例Fでは、炭酸ガスが吸着除去されて
いるにも関わらず、熱伝導率の低減が小さかった。これ
は、懸濁液の添加量が84部であることから、添加量が
過剰であったため樹脂熱伝導率が悪化したものと考えら
れる。
【0158】本発明における実施例2では、炭酸ガスと
反応する水酸化物として水酸化ナトリウムを、炭酸塩を
中性化する金属化合物として塩化カルシウムを、また、
水酸化ナトリウム及び金属化合物を表面修飾し、コロイ
ド分散微粒子とするための界面活性剤としてシリコン系
界面活性剤を用いることにより、懸濁液中で界面活性剤
に分散された水酸化ナトリウムは、ウレタン原料と混合
されることによって界面活性剤に表面修飾されたコロイ
ド分散微粒子を形成する。このため、界面活性剤の親油
基のみが水酸化ナトリウムと接触し、水酸化ナトリウム
は、ウレタン原料とは隔離された状態を維持することが
でき、ウレタン原料中の水を吸着することはなく、発泡
効率を低下させることもない。また、ウレタン反応系へ
の水酸化ナトリウムの溶出によるpH上昇もないため、
ゲルタイムを早期化するといった弊害もなく、発泡断熱
材の形成後、水酸化ナトリウムは、発泡断熱材の気泡内
の炭酸ガスを吸着除去することが可能となる。
【0159】また、懸濁液中の界面活性剤に分散された
金属化合物も同様の作用により、ウレタン原料とは隔離
された状態を維持することができ、ウレタン反応に影響
を与えることはない。
【0160】さらに、発泡断熱材の形成後、水酸化ナト
リウムは、水酸化ナトリウムと炭酸ガスとの副反応物と
して発生し、気泡中に水蒸気として存在する水分を吸着
除去するため、吸水性物質を添加する必要がなく、熱伝
導率の悪化が抑えられ、断熱性能に優れた発泡断熱材の
製造が可能であることが判った。
【0161】さらに、アルカリ金属水酸化物が、吸湿性
の高い水酸化ナトリウムであるため、発泡断熱材形成後
の炭酸ガス吸着反応過程において副反応物として生成す
る水分を吸着除去する。これによって、水分吸着剤を添
加することなく水酸化物と炭酸ガスとの反応の副生成物
である水分を吸着除去できるため、水分吸着剤の添加に
よる樹脂熱伝導率の悪化が抑制できると考える。
【0162】また、界面活性剤としてシリコン系界面活
性剤を使用したため、水酸化ナトリウムと激しく反応す
ることなく、水酸化ナトリウムをコロイド分散させた懸
濁液として存在することが可能であると共に、ウレタン
気泡形成にあたっても起泡の安定化を図ることができ、
気泡径の微細化にも効果がある。
【0163】また、懸濁液中の界面活性剤対全固形成分
の重量比が0.5:1であるため、水酸化ナトリウムが
ウレタン原料中でコロイド分散微粒子となるための十分
な界面活性剤が供給され、また、過剰量の界面活性剤の
ために樹脂熱伝導率が悪化することもなく、水酸化ナト
リウムとウレタン原料中の純水とが非接触の状態を維持
できるため、ウレタン反応系に悪影響を及ぼさない。
【0164】また、懸濁液の添加量が、ポリオール10
0重量部に対し36重量部であるため、フォーム気泡内
の炭酸ガスを完全に吸着除去し、かつ、固体成分の添加
による熱伝導率の悪化も抑制されている。
【0165】また、ポリオール,整泡剤,触媒,反応性
発泡剤、及び、揮発性発泡剤を含む成分と、ポリイソシ
アネート成分と、水酸化ナトリウムを界面活性剤に分散
させた懸濁液成分を同時に混合したため、懸濁液成分が
安定な状態でウレタン発泡工程へと供給され、断熱性能
の向上が得られたものと考える。
【0166】また、塩化カルシウムは廃棄後断熱箱体が
水分を含有した場合など、水の存在下で炭酸ナトリウム
と反応し炭酸カルシウムを生成する。この反応により、
フォームを含浸した水溶液のpHは7となり、アルカリ
成分が環境へ与える影響が低減されることが予想され
る。
【0167】比較例Iでは、炭酸ガスが吸着除去されて
いるにも関わらず、熱伝導率の低減が小さかった。これ
は、全固形成分に対する界面活性剤量が少ないために、
ウレタン原料中で十分なコロイド分散微粒子とならなか
った水酸化リチウムの一部による純水の吸着が生じ、そ
の結果フォーム密度が増大したことによるものと考えら
れる。また、水酸化ナトリウムとウレタン原料との反応
が生じたことにより、ゲルタイムが短縮され充填性も悪
化した。
【0168】比較例Jでは、炭酸ガスが吸着除去されて
いるにも関わらず、熱伝導率の低減が小さかった。これ
は、界面活性剤の添加量が過剰であるために、樹脂熱伝
導率が悪化したためであると考えられる。
【0169】比較例Kでは、炭酸ガスの吸着除去量が少
なく、熱伝導率の低減も小さかった。これは、懸濁液の
添加量が25部であることから、水酸化ナトリウムの添
加量が十分でないためであると考えられる。
【0170】比較例Lでは、炭酸ガスが吸着除去されて
いるにも関わらず、熱伝導率の低減が小さかった。これ
は、懸濁液の添加量が65部であることから、添加量が
過剰であったため樹脂熱伝導率が悪化したものと考えら
れる。
【0171】なお、比較例Mでは、炭酸ガス及び水分が
除去されているが、炭酸塩を中性化する金属化合物が添
加されていないため、フォーム含浸水溶液のpHは13
と高く、環境に影響を与える可能性がある。
【0172】以上の結果から、本発明により、地球環境
を守る上で必要不可欠なオゾン破壊係数0、地球温暖化
に与える影響も殆ど無いハイドロカーボンの一つである
シクロペンタンをウレタンフォーム用発泡剤として、高
断熱性能を有し、かつ環境負荷の低い高品質な発泡断熱
材と発泡断熱材の製造方法、および、前記発泡断熱材を
発泡充填した高品質な断熱箱体が提供できるのである。
【0173】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、発泡断熱
材の気泡内の炭酸ガスが吸着除去され、かつ炭酸ガスの
吸着反応により発生する水分が断熱性能に悪影響を及ぼ
さない、断熱性能に優れ、かつ環境負荷の低い発泡断熱
材とその製造方法、及び、断熱箱体を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例における断熱箱体の一部切り
欠いた斜視図
【図2】本発明の実施形態1による発泡断熱材の模式図
【図3】本発明の実施形態2による発泡断熱材の模式図
【図4】本発明による発泡断熱材製造方法のフローチャ
ート
【符号の説明】
1 断熱箱体 2 第一の壁部材 3 第二の壁部材 4 発泡断熱材 5 気泡 6 気泡壁 7 アルカリ金属またはアルカリ土金属の炭酸塩 8 吸水性物質 9 金属化合物 10 懸濁液調製ステップ 11 樹脂形成ステップ 12 炭酸ガス除去ステップ 13 水分除去ステップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // F25D 23/08 F25D 23/08 A

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揮発性発泡剤で満たされた独立気泡を有
    する発泡ポリウレタン樹脂組成物から構成され、アルカ
    リ金属またはアルカリ土金属の炭酸塩と、前記炭酸塩を
    中和する性質を有する金属化合物と、水分を含有した有
    機または無機化合物の少なくとも一種からなる吸水性物
    質が内包されることを特徴とする発泡断熱材。
  2. 【請求項2】 アルカリ金属、または、アルカリ土金属
    の少なくとも一種以上の炭酸塩が、炭酸リチウム,炭酸
    バリウムの少なくとも一種以上からなることを特徴とす
    る請求項1記載の発泡断熱材。
  3. 【請求項3】 揮発性発泡剤で満たされた独立気泡を有
    する発泡ポリウレタン樹脂組成物から構成され、アルカ
    リ金属の炭酸塩と、前記炭酸塩を中和する性質を有する
    金属化合物が内包されることを特徴とする発泡断熱材。
  4. 【請求項4】 前記アルカリ金属炭酸塩が、炭酸ナトリ
    ウム,炭酸カリウム、及び、石灰ソーダ炭酸塩の少なく
    とも一種以上からなることを特徴とする請求項3記載の
    発泡断熱材。
  5. 【請求項5】 前記炭酸塩と前記金属化合物との反応生
    成物の25℃における水への溶解度が、2.2mg/水
    100g以下であることを特徴とする請求項1から請求
    項4のいずれか一項記載の発泡断熱材。
  6. 【請求項6】 アルカリ金属、または、アルカリ土金属
    の少なくとも一種以上の水酸化物と、前記水酸化物が炭
    酸ガスを吸着して形成する炭酸塩を中和する性質を有す
    る金属化合物と、有機または無機化合物の少なくとも一
    種以上の吸水性物質とを親水基と親油基を有する界面活
    性剤に分散させた懸濁液を調整する懸濁液調製ステップ
    と、前記懸濁液とポリオール,整泡剤,触媒,反応性発
    泡剤,揮発性発泡剤、及び、ポリイソシアネートを混合
    して発泡させ、独立気泡内部に水とポリイソシアネート
    との反応により発生した炭酸ガス、及び、揮発性発泡剤
    を含む発泡ポリウレタン樹脂組成物を形成する樹脂形成
    ステップと、前記水酸化物が発泡ポリウレタン樹脂組成
    物の独立気泡内の炭酸ガスを吸着して炭酸塩を形成し、
    前記独立気泡内を実質的に揮発性発泡剤で満たす炭酸ガ
    ス除去ステップと、前記水酸化物が発泡ポリウレタン樹
    脂組成物の独立気泡内の炭酸ガスを吸着する時に発生す
    る水分が、前記吸水性物質に吸水される水分除去ステッ
    プとを有する発泡断熱材の製造方法。
  7. 【請求項7】 アルカリ金属、または、アルカリ土金属
    の少なくとも一種以上の水酸化物が、水酸化リチウム,
    水酸化バリウムの少なくとも一種以上からなることを特
    徴とする請求項6記載の発泡断熱材の製造方法。
  8. 【請求項8】 懸濁液中の吸水性物質が、アルカリ金
    属、またはアルカリ土金属の水酸化物の重量に対して
    0.4から1.2の範囲内であり、かつ、懸濁液中の金
    属化合物が、アルカリ金属、または、アルカリ土金属の
    水酸化物のモル数に対して0.5モルから1モルの範囲
    内であり、かつ、懸濁液中の界面活性剤が、全固体成分
    の重量に対して0.5から3の範囲内にあることを特徴
    とする請求項6または請求項7記載の発泡断熱材の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 懸濁液の添加量が、ポリオール100重
    量部に対し40乃至80重量部の範囲内にあることを特
    徴とする請求項6または請求項7記載の発泡断熱材の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 アルカリ金属水酸化物と前記水酸化物
    が炭酸ガスを吸着して形成する炭酸塩を中和する性質を
    有する金属化合物とを親水基と親油基を有する界面活性
    剤に分散させた懸濁液を調整する懸濁液調製ステップ
    と、前記懸濁液とポリオール,整泡剤,触媒,反応性発
    泡剤,揮発性発泡剤、及び、ポリイソシアネートを混合
    して発泡させ、独立気泡内部に水とポリイソシアネート
    との反応により発生した炭酸ガス、及び、揮発性発泡剤
    を含む発泡ポリウレタン樹脂組成物を形成する樹脂形成
    ステップと、前記水酸化物が発泡ポリウレタン樹脂組成
    物の独立気泡内の炭酸ガスを吸着して炭酸塩を形成し、
    前記独立気泡内を実質的に揮発性発泡剤で満たす炭酸ガ
    ス除去ステップと、前記水酸化物が発泡ポリウレタン樹
    脂組成物の独立気泡内の炭酸ガスを吸着する時に発生す
    る水分が、前記水酸化物に吸水される水分除去ステップ
    とを有する発泡断熱材の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記アルカリ金属水酸化物が、水酸化
    ナトリウム,水酸化カリウム、及び、石灰ソーダの少な
    くとも一種以上からなることを特徴とする請求項8記載
    の発泡断熱材の製造方法。
  12. 【請求項12】 懸濁液中の金属化合物が、アルカリ金
    属水酸化物のモル数に対して0.5モルから1モルの範
    囲内であり、かつ、懸濁液中の界面活性剤が、全固体成
    分の重量に対して0.5から3の範囲内にあることを特
    徴とする請求項10または請求項11記載の発泡断熱材
    の製造方法。
  13. 【請求項13】 懸濁液の添加量が、ポリオール100
    重量部に対し30乃至60重量部の範囲内にあることを
    特徴とする請求項10または請求項11記載の発泡断熱
    材の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記炭酸塩と前記金属化合物との反応
    生成物の25℃における水への溶解度が、2.2mg/
    水100g以下であることを特徴とする請求項6から請
    求項9のいずれか一項記載の発泡断熱材の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記界面活性剤が、シリコン系界面活
    性剤であることを特徴とする請求項6から請求項13の
    いずれか一項記載の発泡断熱材の製造方法。
  16. 【請求項16】 ポリオール,整泡剤,触媒,反応性発
    泡剤、及び、揮発性発泡剤を含む成分と、ポリイソシア
    ネート成分と、アルカリ金属水酸化物と有機または無機
    化合物の少なくとも一種からなる吸水性物質と、前記水
    酸化物が炭酸ガスを吸着して形成する炭酸塩を中和する
    性質を有する金属化合物とを界面活性剤に分散させた懸
    濁液成分とを、同時に混合することを特徴とする請求項
    6から請求項13のいずれか一項記載の発泡断熱材の製
    造方法。
  17. 【請求項17】 第一の壁部材と、第二の壁部材と、前
    記第一の壁部材、及び、前記第二の壁部材によって形成
    される空間部に、揮発性発泡剤で満たされた独立気泡を
    有する発泡ポリウレタン樹脂組成物が充填され、樹脂組
    成中に、アルカリ金属またはアルカリ土金属の炭酸塩
    と、前記炭酸塩を中和する性質を有する金属化合物と、
    水分を含有した有機または無機化合物からなる吸水性物
    質とが内包されることを特徴とする断熱箱体。
  18. 【請求項18】 アルカリ金属、または、アルカリ土金
    属の少なくとも一種以上の炭酸塩が、炭酸リチウム,炭
    酸バリウムの少なくとも一種以上からなることを特徴と
    する請求項15記載の断熱箱体。
  19. 【請求項19】 第一の壁部材と、第二の壁部材と、前
    記第一の壁部材、及び、前記第二の壁部材によって形成
    される空間部に、揮発性発泡剤で満たされた独立気泡を
    有する発泡ポリウレタン樹脂組成物が充填され、樹脂組
    成中に、アルカリ金属の炭酸塩と、前記炭酸塩を中和す
    る性質を有する金属化合物とが内包されることを特徴と
    する断熱箱体。
  20. 【請求項20】 前記アルカリ金属炭酸塩が、炭酸ナト
    リウム,炭酸カリウム、及び、石灰ソーダ炭酸塩の少な
    くとも一種以上からなることを特徴とする請求項17記
    載の断熱箱体。
  21. 【請求項21】 前記炭酸塩と前記金属化合物との反応
    生成物の25℃における水への溶解度が、2.2mg/
    水100g以下であることを特徴とする請求項15から
    請求項18のいずれか一項記載の断熱箱体。
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