JPH09302124A - 発泡断熱材と発泡断熱材の製造方法、及び断熱箱体 - Google Patents

発泡断熱材と発泡断熱材の製造方法、及び断熱箱体

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JPH09302124A
JPH09302124A JP11455696A JP11455696A JPH09302124A JP H09302124 A JPH09302124 A JP H09302124A JP 11455696 A JP11455696 A JP 11455696A JP 11455696 A JP11455696 A JP 11455696A JP H09302124 A JPH09302124 A JP H09302124A
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heat insulating
hydroxide
insulating material
carbon dioxide
epoxy compound
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JP11455696A
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English (en)
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Hideo Nakamoto
英夫 中元
Yoshiyuki Tsuda
善之 津田
Tomonao Amayoshi
智尚 天良
Tsukasa Takushima
司 宅島
Akiko Komura
明子 香村
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、発泡断熱材の独立気泡内部の炭酸
ガスを速やかに吸着除去すると共に、副反応として発生
する水を反応固定化することにより、優れた断熱性能の
発泡断熱材と発泡断熱材の製造方法、及び、断熱箱体を
提供することを目的とする。 【解決手段】 発泡断熱材4が、揮発性発泡剤で満たさ
れた独立気泡を有する発泡ポリウレタン樹脂組成物から
構成され、樹脂組成物中に、少なくともウレタン結合
と、ウレア結合と、アルカリ金属水酸化物またはアルカ
リ土金属水酸化物が炭酸ガスと反応して成るアルカリ金
属の炭酸塩またはアルカリ土金属の炭酸塩の少なくとも
一種の炭酸塩と、エポキシ化合物が水と反応して成る化
合物とを含むことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷蔵庫、冷凍庫等に
用いる発泡断熱材としてその製造方法、及び、発泡断熱
材を充填してなる断熱箱体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、省エネルギーの観点より発泡断熱
材の熱伝導率を低減し、断熱性を向上させるというニー
ズがあると同時に、クロロフルオロカーボン(以下CF
Cと称する)、更にはハイドロクロロフルオロカーボン
(以下HCFCと称する)によるオゾン層破壊、及び、
地球温暖化等の環境問題が注目されており、これらを解
決することが極めて重要なテーマとなっている。
【0003】このため、代表的な発泡断熱材である硬質
ウレタンフォームの製造にあたっては、CFC、及び、
HCFCの使用量削減を目的として、オゾン層破壊に対
する影響が全く無く、ハイドロフルオロカーボン(以下
HFC)、更に地球温暖化に対しても影響の少ないハイ
ドロカーボン(以下HCと称する)などによる発泡につ
いて、種々取り組みが検討されている。
【0004】基本的に、硬質ウレタンフォームの断熱性
能を向上するには、フォーム独立気泡内ガス成分の気体
熱伝導率を低減することが重要であり、独立気泡内部の
ガス成分の中から気体熱伝導率の大きい炭酸ガスを取り
除き、揮発性発泡剤で満たすことが効果的手段とされて
きた。
【0005】一方においては、揮発性発泡剤の使用量低
減、発泡剤と原料成分との相溶性の問題、及び、フォー
ム諸物性の改善等を目的に、水などの反応性発泡剤と有
機ポリイソシアネートとの反応により発生する炭酸ガス
を発泡剤成分として用いることが必要不可欠であった。
【0006】しかし、このような構成においては、気体
熱伝導率の大きい炭酸ガスが発泡断熱剤の独立気泡内に
残存するため、発泡断熱材の断熱性能は悪いものとな
る。こうした課題解決のアプローチとして例えば、特開
平6−322166号公報で示されているように炭酸ガ
ス吸着剤で炭酸ガス成分を除去する方法が提案されてい
る。
【0007】すなわち、炭酸ガス吸着性能に優れたアル
カリ金属の水酸化物等から成る吸着剤を原料中にあらか
じめ添加混合し、生成した炭酸ガスを吸着剤にて吸着除
去し、独立気泡内を発泡剤ガスで満たすことにより断熱
性能を向上させることが特徴となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6−322166号公報において用いられている構成で
は、アルカリ金属の水酸化物等から成る吸着剤は、炭酸
ガスを吸着する反応過程において次式(化2)に示すよ
うに水を副反応物として生成する。
【0009】
【化2】
【0010】すなわち、発泡断熱材の独立気泡内部の炭
酸ガスは、アルカリ金属の水酸化物等から成る吸着剤に
よって吸着除去され、実質的に独立気泡内部は、熱伝導
率の低い揮発性発泡剤の比率を増加させることが可能と
なるが、同時に副反応物として生成した水が、一定の蒸
気圧に達するまで独立気泡内部に拡散する。これによっ
て、発泡断熱材の独立気泡内部のガス成分は、気体成分
として存在する水の気体熱伝導率が極めて大きいため、
十分な気体熱伝導率の低減効果が発揮できない場合が考
えられる。
【0011】従って、アルカリ金属の水酸化物等から成
る吸着剤によって、発泡断熱材の独立気泡内の炭酸ガス
を吸着除去すると共に、副反応として発生する水による
熱伝導率への影響のない優れた断熱性能を有する発泡断
熱材、及び、断熱箱体を得ることが課題があった。
【0012】本発明は、上記課題を鑑み、発泡断熱材の
独立気泡内の炭酸ガスを速やかに吸着除去すると共に、
副反応として発生した水を反応固定化することにより優
れた断熱性能を有する発泡断熱材、及び、その製造方法
を提供することを目的とするものである。
【0013】また、発泡断熱材の独立気泡内の炭酸ガス
を速やかに吸着除去すると共に、副反応として発生した
水を反応固定化する発泡断熱材を充填することによっ
て、優れた断熱性能を有する断熱箱体を提供することを
目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の発泡断熱材は、
揮発性発泡剤で満たされた独立気泡を有する発泡ポリウ
レタン樹脂組成物から構成され、樹脂組成物中に、少な
くともウレタン結合と、ウレア結合と、アルカリ金属水
酸化物またはアルカリ土金属水酸化物が炭酸ガスと反応
して成るアルカリ金属の炭酸塩またはアルカリ土金属の
炭酸塩の少なくとも一種の炭酸塩と、エポキシ化合物が
水と反応して成る(化1)の構造式を有する化合物とを
含むことを特徴とするものである。
【0015】また、炭酸塩が、樹脂被膜にて被覆された
ことを特徴するものである。また、アルカリ金属の水酸
化物またはアルカリ土金属の水酸化物の少なくとも一種
の水酸化物が残留することを特徴とするものである。
【0016】本発明によれば、発泡断熱材の独立気泡内
部のガス成分は、揮発性発泡剤で満たされ、気体熱伝導
率の大きい炭酸ガス、及び、水の蒸気圧が極めて低い、
優れた断熱性能を有する発泡断熱材が得られる。
【0017】また、本発明の発泡断熱材の製造方法は、
ポリオールと、整泡剤と、触媒と、反応性発泡剤と、揮
発性発泡剤と、ポリイソシアネートと、アルカリ金属の
水酸化物またはアルカリ土金属水酸化物の少なくとも一
種の水酸化物と、エポキシ化合物とを混合して発泡さ
せ、独立気泡内部に反応性発泡剤とポリイソシアネート
との反応により発生した炭酸ガスと、揮発性発泡剤とを
含む発泡ポリウレタン樹脂組成物を形成するステップ
と、前記水酸化物が発泡ポリウレタン樹脂組成物の独立
気泡内の炭酸ガスを吸着して、炭酸塩を形成し、前記独
立気泡内部を実質的に揮発性発泡剤で満たすステップ
と、前記水酸化物が炭酸ガスと反応する際に同時に発生
する水とエポキシ化合物のエポキシ基が反応し、(化
1)の構造式を有する化合物を生成するステップとを有
するものである。
【0018】また、水酸化物が、あらかじめ樹脂被膜に
て被覆されたことを特徴とするものである。
【0019】また、水酸化物が、あらかじめ水を含む無
機または有機の少なくとも一種の化合物と共に樹脂皮膜
にて被覆されたことを特徴とするものである。
【0020】また、エポキシ化合物が、ポリグリシジル
エーテル類であることを特徴とするものである。
【0021】また、エポキシ化合物が、ポリグリシジル
アミン類であることを特徴とするものである。
【0022】また、エポキシ化合物が、グリセロールエ
ーテル類であることを特徴とするものである。
【0023】また、エポキシ化合物が、アルキレンオキ
サイド類であることを特徴とするものである。
【0024】また、原料中の水酸基に対して0.9〜
1.1当量のNCO基を有するポリイソシアネートを添
加することを特徴とするものである。
【0025】また、エポキシ化合物が、構成原料を混合
して発泡させるステップまでは、少なくともポリオー
ル、触媒、反応性発泡剤、ポリイソシアネートとは別の
成分として取り扱うことを特徴とするものである。
【0026】本発明によれば、発泡断熱材の独立気泡内
部のガス成分は、揮発性発泡剤で満たされ、気体熱伝導
率の大きい炭酸ガス、及び、水の蒸気圧が極めて低い、
優れた断熱性能を有する発泡断熱材の製造方法が提供で
きる。
【0027】また、本発明の断熱箱体は、第一の壁部材
と、第二の壁部材と、前記第一の壁部材、及び、前記第
二の壁部材によって形成される空間部に、揮発性発泡剤
で満たされた独立気泡を有する発泡ポリウレタン樹脂組
成物が充填され、樹脂組成物中に、少なくともウレタン
結合と、ウレア結合と、アルカリ金属水酸化物またはア
ルカリ土金属水酸化物が炭酸ガスと反応して成るアルカ
リ金属の炭酸塩またはアルカリ土金属の炭酸塩の少なく
とも一種の炭酸塩と、エポキシ化合物が水と反応して成
る(化1)の構造式を有する化合物とを含むことを特徴
とするものである。
【0028】また、炭酸塩が、樹脂皮膜にて被覆された
ことを特徴とするものである。また、アルカリ金属の水
酸化物またはアルカリ土金属の水酸化物の少なくとも一
種の水酸化物が残留することを特徴とするものである。
【0029】本発明によれば、断熱箱体に充填された発
泡断熱材の独立気泡内部のガス成分は、揮発性発泡剤で
満たされ、気体熱伝導率の大きい炭酸ガス、及び、水の
蒸気圧が極めて低い、優れた断熱性能を有する断熱箱体
が得られる。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発泡断
熱材は、揮発性発泡剤で満たされた独立気泡を有する発
泡ポリウレタン樹脂組成物から構成され、樹脂組成物中
に、少なくともウレタン結合と、ウレア結合と、アルカ
リ金属水酸化物またはアルカリ土金属水酸化物が炭酸ガ
スと反応して成るアルカリ金属の炭酸塩またはアルカリ
土金属の炭酸塩の少なくとも一種の炭酸塩と、エポキシ
化合物が水と反応して成る(化1)の構造式を有する化
合物とを含むことを特徴とするものであり、発泡断熱材
の独立気泡内部のガス成分は、揮発性発泡剤で満たさ
れ、気体熱伝導率の大きい炭酸ガス、及び、水の蒸気圧
が極めて低い、優れた断熱性能を有する発泡断熱材が得
られる。
【0031】上記構成によって、原料として添加するア
ルカリ金属水酸化物またはアルカリ土金属水酸化物、ま
た、エポキシ化合物は、反応性発泡剤に対して活性が低
く、反応性発泡剤とポリイソシアネートとの反応による
炭酸ガスの発生を阻害することはない。また、アルカリ
金属水酸化物またはアルカリ土金属水酸化物と炭酸ガス
の反応は、炭酸ガスの発生反応に比べて緩やかに進行す
るため、発生した炭酸ガスは、発泡断熱材の独立気泡形
成へ寄与することが可能となる。
【0032】一方、アルカリ金属水酸化物またはアルカ
リ土金属水酸化物は、発泡断熱材が形成された後の独立
気泡内部に残存する炭酸ガスを速やかに反応し、炭酸塩
を形成する。これによって、独立気泡内部に残存するガ
ス成分を実質的に揮発性発泡剤で満たすことが可能とな
る。
【0033】更に、エポキシ化合物は、ポリウレタン樹
脂組成物の合成を目的に添加した触媒の活性を受け、ア
ルカリ金属水酸化物またはアルカリ土金属水酸化物と炭
酸ガスの反応により、副反応物として発生する水と速や
かに反応し、(化1)の構造式を有する化合物を生成す
る。これによって、独立気泡内部に残存するガス成分中
の揮発性発泡剤比率を更に増加させ、発泡断熱材の独立
気泡内部の気体熱伝導率の改善を可能とするものであ
る。
【0034】また、本発明の請求項2は、炭酸塩が、樹
脂被膜にて被覆されたことを特徴とするものであり、発
泡断熱材の独立気泡内部のガス成分は、揮発性発泡剤で
満たされ、気体熱伝導率の大きい炭酸ガス、及び、水の
蒸気圧が極めて低い、優れた断熱性能を有する発泡断熱
材が得られる。
【0035】上記構成によって、原料として添加する樹
脂被膜にて被覆されたアルカリ金属水酸化物またはアル
カリ土金属水酸化物は、反応性発泡剤に対して活性が低
く、反応性発泡剤とポリイソシアネートとの反応による
炭酸ガスの発生を阻害することはない。また、樹脂被膜
にて被覆されたアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土
金属水酸化物と炭酸ガスの反応は、炭酸ガスの発生反応
に比べて緩やかに進行するため、発生した炭酸ガスは、
発泡断熱材の独立気泡形成へ寄与することが可能とな
る。
【0036】また、樹脂被膜にて被覆されたアルカリ金
属水酸化物またはアルカリ土金属水酸化物は、原料を混
合し発泡が開始するまでの短時間では、その他の構成原
料から完全に隔離された状態にあり、炭酸ガスとの反応
を促進するためにあらかじめ添加された水を被膜外部へ
溶出させることもなく、ウレタン反応活性へ影響を与え
るなどの弊害もない。
【0037】また、本発明の請求項3は、アルカリ金属
の水酸化物またはアルカリ土金属の水酸化物の少なくと
も一種の水酸化物が残留することを特徴とするものであ
り、発泡断熱材の独立気泡内部のガス成分は、揮発性発
泡剤で満たされ、気体熱伝導率の大きい炭酸ガス、及
び、水の蒸気圧が極めて低い、優れた断熱性能を有する
発泡断熱材が得られる。
【0038】上記構成によって、残留するアルカリ金属
の水酸化物またはアルカリ土金属の水酸化物の少なくと
も一種の水酸化物は、未反応のイソシアネートから発生
する炭酸ガスをも吸着除去することが可能であり、経時
的にも優れた断熱性能を維持することが可能となるもの
である。
【0039】本発明の請求項4に記載の発泡断熱材の製
造方法は、ポリオールと、整泡剤と、触媒と、反応性発
泡剤と、揮発性発泡剤と、ポリイソシアネートと、アル
カリ金属の水酸化物またはアルカリ土金属水酸化物の少
なくとも一種の水酸化物と、エポキシ化合物とを混合し
て発泡させ、独立気泡内部に反応性発泡剤とポリイソシ
アネートとの反応により発生した炭酸ガスと、揮発性発
泡剤とを含む発泡ポリウレタン樹脂組成物を形成するス
テップと、前記水酸化物が発泡ポリウレタン樹脂組成物
の独立気泡内の炭酸ガスを吸着して炭酸塩を形成し、前
記独立気泡内部を実質的に揮発性発泡剤で満たすステッ
プと、前記水酸化物が炭酸ガスと反応する際に同時に発
生する水とエポキシ化合物のエポキシ基が反応し、(化
1)の構造式を有する化合物を生成するステップとを有
するものであり、発泡断熱材の独立気泡内部のガス成分
は、揮発性発泡剤で満たされ、気体熱伝導率の大きい炭
酸ガス、及び、水の蒸気圧が極めて低い、優れた断熱性
能を有する発泡断熱材が得られる。
【0040】本発明の請求項5に記載の発泡断熱材の製
造方法は、水酸化物が、あらかじめ樹脂皮膜にて被覆さ
れたことを特徴とするものであり、発泡断熱材の独立気
泡内部のガス成分は、揮発性発泡剤で満たされ、気体熱
伝導率の大きい炭酸ガス、及び、水の蒸気圧が極めて低
く、優れた断熱性能を有する発泡断熱材が得られる。
【0041】本発明の請求項6に記載の発泡断熱材の製
造方法は、水酸化物が、あらかじめ水を含む無機または
有機の少なくとも一種の化合物と共に樹脂皮膜にて被覆
されたことを特徴とするものであり、発泡断熱材の独立
気泡内部のガス成分は、揮発性発泡剤で満たされ、気体
熱伝導率の大きい炭酸ガス、及び、水の蒸気圧が極めて
低い、優れた断熱性能を有する発泡断熱材が得られる。
【0042】上記構成によって、あらかじめ水を含む無
機または有機の化合物は、樹脂被膜にて被覆されている
ため、発泡断熱材の生成過程において、含有する水を被
膜外部に溶出することはなく、ウレタン反応へ影響を与
えることはない。また、アルカリ金属の水酸化物または
アルカリ土金属の水酸化物の炭酸ガスとの反応に必要な
水分を供給することが可能となり、独立気泡内部の炭酸
ガスの減少を促進することが可能となるものである。
【0043】本発明の請求孔7に記載の発泡断熱材の製
造方法は、エポキシ化合物が、ポリグリシジルエーテル
類であることを特徴とするものであり、発泡断熱材の独
立気泡内部のガス成分は、揮発性発泡剤で満たされ、気
体熱伝導率の大きい炭酸ガス、及び、水の蒸気圧が極め
て低い、優れた断熱性能を有する発泡断熱材が得られ
る。
【0044】上記構成によって、ポリグリシジルエーテ
ル類から成るエポキシ化合物は、発泡断熱材の生成過程
における原料成分の触媒作用を受けたエポキシ開環反応
によって、気泡膜や骨格を構成する樹脂成分の一部とし
て架橋構造を構成するため、ウレタン樹脂とエポキシ樹
脂のハイブリッド構造を構成し、発泡断熱材の機械強度
を向上させることが可能である。
【0045】本発明の請求項8に記載の発泡断熱材の製
造方法は、エポキシ化合物が、ポリグリシジルアミン類
であることを特徴とするものであり、発泡断熱材の独立
気泡内部のガス成分は、揮発性発泡剤で満たされ、気体
熱伝導率の大きい炭酸ガス、及び、水の蒸気圧が極めて
低い、優れた断熱性能を有する発泡断熱材が得られる。
【0046】上記構成よって、ポリグリシジルアミン類
から成るエポキシ化合物は、発泡断熱材の生成過程にお
ける原料成分の触媒作用を受けたエポキシ開環反応によ
って、気泡膜や骨格を形成する樹脂成分の一部として架
橋構造を構成するため、ウレタン樹脂とエポキシ樹脂の
ハイブリッド構造を構成し、発泡断熱材の機械強度を向
上させることが可能である。また、水との反応において
自ら強い反応活性を有するため、速やかに、水と反応
し、(化1)の構造を有する化合物を生成することが可
能となる。
【0047】本発明の請求項9に記載の発泡断熱材の製
造方法は、エポキシ化合物が、グリセロールエーテル類
であることを特徴とするものであり、発泡断熱材の独立
気泡内部のガス成分は、揮発性発泡剤で満たされ、気体
熱伝導率の大きい炭酸ガス、及び、水の蒸気圧が極めて
低い、優れた断熱性能を有する発泡断熱材が得られる。
【0048】上記構成によって、グリセロールエーテル
類から成るエポキシ化合物は、発泡断熱材の生成過程に
おけるエポキシ化合物の水酸基とポリイソシアネートと
の反応によって、気泡膜や骨格を構成する樹脂成分の一
部として架橋構造を構成するため、ウレタン樹脂とエポ
キシ樹脂のハイブリッド構造を構成し、発泡断熱材の機
械強度を向上させることが可能である。
【0049】本発明の請求項10に記載の発泡断熱材の
製造方法は、エポキシ化合物が、アルキレンオキサイド
類であることを特徴とするものであり、発泡断熱材の独
立気泡内部のガス成分は、揮発性発泡剤で満たされ、気
体熱伝導率の大きい炭酸ガス、及び、水の蒸気圧が極め
て低い、優れた断熱性能を有する発泡断熱材が得られ
る。
【0050】本発明の請求項11に記載の発泡断熱材の
製造方法は、原料中の水酸基に対して0.9〜1.1当
量のNCO基を有するポリイソシアネートを添加するこ
とを特徴とするものであり、発泡断熱材の独立気泡内部
のガス成分は、揮発性発泡剤で満たされ、気体熱伝導率
の大きい炭酸ガス、及び、水の蒸気圧が極めて低い、優
れた断熱性能を有する発泡断熱材が得られる。
【0051】上記構成によって、原料中の水酸基に対し
て0.9〜1.1当量のNCO基を有するポリイソシア
ネートは、大半が原料中の水酸基成分と反応し、エポキ
シ化合物との反応は、極めて少なくなる。これによっ
て、発生する水との反応に必要十分なエポキシ化合物の
残存させることが可能となるものである。
【0052】本発明の請求項12に記載の発泡断熱材の
製造方法は、エポキシ化合物が、構成原料を混合して発
泡させるステップまでは、少なくともポリオール、触
媒、反応性発泡剤、ポリイソシアネートとは別の成分と
して取り扱うことを特徴とするものであり、発泡断熱材
の独立気泡内部のガス成分は、揮発性発泡剤で満たさ
れ、気体熱伝導率の大きい炭酸ガス、及び、水の蒸気圧
が極めて、低い、優れた断熱性能を有する発泡断熱材が
得られる。
【0053】上記構成によって、エポキシ化合物は、構
成原料を混合して発泡させるステップまでは、その他の
構成原料との反応、及び、自らの重合反応によってエポ
キシ基が消費されることはない。これによって、発生す
る水との反応に必要十分なエポキシ化合物の残存させる
ことが可能となるものである。
【0054】本発明の請求項13に記載の断熱箱体は、
第一の壁部材と、第二の壁部材と、前記第一の壁部材、
及び、前記第二の壁部材によって形成される空間部に、
揮発性発泡剤で満たされた独立気泡を有する発泡ポリウ
レタン樹脂組成物が充填され、樹脂組成物中に、少なく
ともウレタン結合と、ウレア結合と、アルカリ金属水酸
化物またはアルカリ土金属水酸化物が炭酸ガスと反応し
て成るアルカリ金属の炭酸塩またはアルカリ土金属の炭
酸塩の少なくとも一種の炭酸塩と、エポキシ化合物が水
と反応して成る(化1)の構造式を有する化合物とを含
むことを特徴とするものであり、断熱箱体に充填された
発泡断熱材の独立気泡内部のガス成分は、揮発性発泡剤
で満たされ、気体熱伝導率の大きい炭酸ガス、及び、水
の蒸気圧が極めて低い、優れた断熱性能を有する断熱箱
体が得られる。
【0055】本発明の請求項14に記載の断熱箱体は、
炭酸塩が、樹脂皮膜にて被覆されたことを特徴とするも
のであり、断熱箱体に充填された発泡断熱材の独立気泡
内部のガス成分は、揮発性発泡剤で満たされ、気体熱伝
導率の大きい炭酸ガス、及び、水の蒸気圧が極めて低
い、優れた断熱性能を有する断熱箱体が得られる。
【0056】本発明の請求項15に記載の断熱箱体は、
アルカリ金属の水酸化物またはアルカリ土金属の水酸化
物の少なくとも一種の水酸化物が残留することを特徴と
するものであり、断熱箱体に充填された発泡断熱材の独
立気泡内部のガス成分は、揮発性発泡剤で満たされ、気
体熱伝導率の大きい炭酸ガス、及び、水の蒸気圧が極め
て低く、経時的にも優れた断熱性能を維持する断熱箱体
が得られる。
【0057】以下、本発明の実施の形態について、図
1、図2を用いて説明する。 (実施の形態1)図1は、本発明の一実施例における断
熱箱体を一部切り欠いた斜視図であり、図において、1
は断熱箱体を示し、ABS樹脂組成物の真空形成体であ
る第一の壁部材2と、鋼板を形成加工した第二の壁部材
3とによって形成される空間部に、ポリウレタン樹脂組
成物から成る発泡断熱剤4が充填埋設されている。
【0058】また、図2は、本発明の一実施例における
発泡断熱材の模式図であり、図において、4は発泡断熱
材を示し、主にイソシアネートとポリオール組成物が反
応して生成するウレタン結合と、イソシアネートと反応
性発泡剤である水とが反応して生成する尿素結合と、エ
ポキシ化合物が水と反応して成る(化1)の構造式を有
する化合物とから成る樹脂骨格5によって独立気泡6が
構成されており、独立気泡6内部には、アルカリ金属水
酸化物またはアルカリ土金属水酸化物が炭酸ガスと反応
して成るアルカリ金属の炭酸塩またはアルカリ土金属の
炭酸塩の少なくとも一種の炭酸塩7が分散し、揮発性発
泡剤が充填された構成となっている。
【0059】(実施の形態2)図1の発泡断熱材4の製
造方法は、ポリオールと、整泡剤と、触媒と、反応性発
泡剤と、揮発性発泡剤と、アルカリ金属の水酸化物また
はアルカリ土金属水酸化物の少なくとも一種の水酸化物
とをあらかじめ混合してプレミックス成分Aとする。
【0060】その後、前記プレミックス成分Aと、エポ
キシド化合物から成る成分Bと、イソシアネートからな
る成分Cの3成分を高圧発泡機を用いて混合攪拌して発
泡生成するものである。
【0061】更に、本発明の構成材料について個々詳細
に説明する。本発明のアルカリ金属の水酸化物またはア
ルカリ土金属水酸化物としては、水酸化カルシウム、水
酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化バリウム等、炭酸ガスを吸着し炭酸塩を生成するア
ルカリ金属又はアルカリ土金属の水酸化物であれば問題
なく使用できる。また、水酸化ナトリウムなど潮解性を
有するアルカリ金属またはアルカリ土金属の水酸化物
は、あらかじめ、樹脂皮膜にて被覆することが好まし
い。また、水酸化カルシウムなど炭酸ガスとの反応に十
分な水を必要とするアルカリ金属又はアルカリ土金属の
水酸化物は、あらかじめ、水を含む無機または有機の化
合物と共に、樹脂被膜にて被覆することが好ましい。
【0062】また、本発明の水を含む無機または有機の
化合部としては、塩化マグネシウム水和物、水酸化バリ
ウム水和物、炭酸ナトリウム水和物の無機水和物や、風
解性を有する亜硫酸ナトリウム水和物、硫酸マグネシウ
ム水和物、第二燐酸ナトリウム水和物、硫酸亜鉛水和物
等の常温で水を解離し得る無機水和物を用いることが好
ましい。また、イオン交換樹脂、高吸水性樹脂など吸水
性に優れた有機化合物も使用できる。
【0063】更に、本発明の樹脂皮膜としては、エチル
セルロース皮膜、アクリルを主成分とした皮膜、酢酸ビ
ニルを主成分とした皮膜、ウレタンを主成分とした皮
膜、シリコーンを主成分とした皮膜等、炭酸ガスが通過
することのできる樹脂皮膜であれば同様の効果を得るこ
とができる。
【0064】また、本発明のエポキシド化合物として
は、エポキシ基を有する化合物ならいずれも適用でき
る。また、エポキシド化合物は、単官能、多官能を問わ
ない。また、分子内に不飽和基を有する化合物やエポキ
シ基を両末端に有するオリゴマーやオキセタンやオキセ
タン誘導体等の利用も可能である。更に、エポキシド化
合物は気体、液体、固体のいずれの形態でも良い。
【0065】具体例として、エチルグリシジルエーテ
ル、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエ
ーテルなどのモノグリシジルエーテル類が使用できる。
【0066】また、発泡断熱材の強度向上の観点から、
ネオペンチルグリコールシグリシジルエーテル、エチレ
ングリコールジグリシジルエーテル、ビス−フェノール
Aとエピクロロヒドリンとの縮合成生物に代表される各
種エポキシ樹脂などのポリグリシジルエーテル類が好ま
しい。
【0067】また、グリシジルアミン類としては、ポリ
グリシジルアミン型エポキシ樹脂に代表される油化シェ
ルエポキシ(株)社製グレード604、住友化学(株)
社製グレードELM−120などがあり、水との反応活
性が強く、速やかに反応除去が可能である。
【0068】また、グリセロールエーテル類としては、
グリシドール、グリセロールポリグリシジルエーテルな
どがある。
【0069】また、アルキレンオキサイド類としては、
エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−ブチ
レンオキシドなどがある。
【0070】また、本発明の反応性発泡剤としては、
水、低級カルボン酸などイソシアネートと反応して二酸
化炭素を発生する化合物であることが望ましい。
【0071】また、本発明の揮発性発泡剤は、樹脂組成
物の主要発泡剤として作用させるものであり、ポリオー
ル組成物との相溶性が良好な化合物で、かつ気体熱伝導
率が小さい化合物が望ましい。具体例としては、シクロ
ペンタン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタ
ン、ブタン、イソブタンなど炭化水素系化合物が地球環
境保護の観点から適しており、それらの中でも、気体熱
伝導率の低いシクロペンタンを適用する事がより望まし
い。また、同様にハイドロフルオロカーボン系の発泡剤
であるHFC−356mmf、HFC−245faなど
が適用できる。
【0072】また、揮発性発泡剤を2種類以上混合して
も何ら問題ない。
【0073】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明の発泡断熱材を
説明する。
【0074】(実施例1)ポリオールは、水酸基価46
5mgKOH/gのトリレンジアミン系ポリエーテルポ
リオールを、整泡剤は、シリコーン系界面活性剤であ
り、信越化学(株)社製F−337を、触媒は、ジメチ
ルシクロヘキシルアミンであり、花王(株)製カオライ
ザーNo.10を、反応性発泡剤として水、揮発性発泡
剤としてシクロペンタンを、炭酸ガスを吸着後炭酸塩と
なる水酸化物として、平均粒径300μmの東洋ケミカ
ルズ(株)社製水酸化リチウム試薬を使用した。以上の
各原料を所定の配合部数で混合し、プレミックス成分A
として構成した。
【0075】また、成分Bのエポキシ化合物は、日本油
脂(株)社製フェニルグリシジルエーテルを用いた。
【0076】また、成分Cのイソシアネート成分は、ア
ミン当量135のクルードMDIを用いた。
【0077】このように調合混合したプレミックス成分
Aとエポキシ化合物からなる成分Bと、イソシアネート
からなる成分Cとを所定の配合部数で混合攪拌し、高圧
発泡機にて発泡、第一の壁部材と第二の壁部材から構成
される空間部に充填し、断熱箱体を得た。なお、発泡断
熱材の充填密度は、コア部の平均密度が38kg/m 3
に成るよう調整した。
【0078】(実施例2)炭酸ガスを吸着後炭酸塩とな
る水酸化物として、平均粒径50μmの和光純薬(株)
社製水酸化ナトリウム試薬を使用し、あらかじめ、樹脂
被膜にて被覆したものを用い、その他の原料は、実施例
1と同様にして断熱箱体を得た。
【0079】なお、樹脂被膜の作成は、フロイント産業
製遠心流動型コーチング造粒装置にてエチルセルロース
を主成分とする樹脂をバインダーとして造粒し、さらに
同装置にて、平均膜厚2μmの被膜を作成したものであ
る。
【0080】(実施例3)炭酸ガスを吸着後炭酸塩とな
る水酸化物として、平均粒径50μmの片山化学(株)
社製水酸化カルシウム試薬を使用し、あらかじめ、和光
純薬(株)社製亜硫酸ナトリウム7水和物試薬と共に樹
脂被膜に被覆したものを用い、その他の原料は、実施例
1と同様にして断熱箱体を得た。
【0081】なお、樹脂被膜の作成は、実施例2と同様
の方法で作成したものである。 (実施例4)成分Bのエポキシ化合物として、ポリグリ
シジルエーテル類である旭電化工業(株)社製ビス−フ
エノールA型エポキシ樹脂EP−4300を用い、その
他の原料は、実施例1と同様にして断熱箱体を得た。
【0082】(実施例5)成分Bのエポキシ化合物とし
て、ポリグリシジルアミン類である油化シェルエポキシ
(株)社製630を用い、その他の原料は、実施例1と
同様にして断熱箱体を得た。
【0083】(実施例6)成分Bのエポキシ化合物とし
て、グリセロールエーテル類である日本油脂(株)社製
グリセロールジグリシジルエーテルG−100を用い、
その他の原料は、実施例1と同様にして断熱箱体を得
た。
【0084】(実施例7)成分Bのエポキシ化合物とし
て、アルキレンオキサイド類である和光純薬(株)製
1,2−エポキシブタン試薬を用い、その他の原料は、
実施例1と同様にして断熱箱体を得た。
【0085】このようにして得られた断熱箱体の硬質ウ
レタンフォームを切りだし、発泡1日後と7日後の熱伝
導率、及び、気泡内ガス組成、伝熱方向の圧縮強度を測
定し、その測定結果を(表1)に示した。なお、熱伝導
率は、英弘精機(株)社製AUTO−Λにて、気泡内ガ
ス組成は、(株)島津製作所社製ガスクロマトグラフィ
ーにて、圧縮強度は、(株)島津製作所社製オートグラ
フにて測定した。
【0086】また、同時に比較例としてエポキシ化合物
を添加せず、水酸化物として水酸化リチウムだけを添加
した場合(比較例A)、エポキシ化合物を添加せず、水
酸化物として水酸化ナトリウムがあらかじめエチルセル
ロースを主成分とする樹脂で被膜したものを使用した場
合(比較例B)、エポキシ化合物を添加せず、水酸化物
として水酸化カルシウムを亜硫酸ナトリウム7水和物と
共に樹脂被膜にて被覆したものを使用した場合(比較例
C)、及び、実施例1と同様の原料を用いて、原料中の
水酸基に対して0.89当量のNCO基を有するイソシ
アネートを添加した場合(比較例D)、1.11当量の
NCO基を有するイソシアネートを添加した場合(比較
例E)についてもそれぞれ(表1)に示した。
【0087】
【表1】
【0088】このように本発明における実施例1の発泡
断熱材は、炭酸ガスと反応する水酸化物として水酸化リ
チウムを、また、炭酸ガスと水酸化物との反応により副
生成物として発生する水と反応するエポキシ化合物とし
てフェニルギルシジルエーテルを用いることで、発泡断
熱材の独立気泡内部のガス成分は、揮発性発泡剤である
シクロペンタンで満たされ、優れた断熱性能を有する発
泡断熱材、及び、断熱箱体が得られることが判った。
【0089】これは、炭酸ガスと反応する水酸化物とし
て添加した水酸化リチウムは、発泡断熱材が形成された
後の独立気泡内部に残存する炭酸ガスと速やかに反応
し、炭酸リチウムを形成する。これによって、独立気泡
内部に残存するガス成分を実質的に揮発性発泡剤である
シクロペンタンで満たすことができる。
【0090】更に、エポキシ化合物であるフェニルグリ
シジルエーテルは、ポリウレタン樹脂組成物の合成を目
的に添加したジメチルシクロヘキシルアミンから成る触
媒の活性を受け、水酸化リチウムと炭酸ガスとの反応に
より、副反応物として発生する水と速やかに反応し、フ
ェニルジグリセロールエーテルを生成する。これによっ
て、独立気泡内部に残存するガス成分中の揮発製発泡剤
シクロペンタンの比率を更に増加させ、発泡断熱材の独
立気泡内部の気体熱伝導率が改善できたものと考える。
【0091】また、本発明における実施例2の発泡断熱
材は、炭酸ガスと反応する水酸化物としてあらかじめ樹
脂被膜で被覆された水酸化ナトリウムを、また、炭酸ガ
スと水酸化物との反応により副生成物として発生する水
と反応するエポキシ化合物としてフェニルグリシジルエ
ーテルを用いることで、発泡断熱材の独立気泡内部のガ
ス成分は、揮発性発泡剤であるシクロペンタンで満たさ
れ、優れた断熱性能を有する発泡断熱材、及び、断熱箱
体が得られることが判った。
【0092】これは、実施例1と同様の効果によるもの
と考える。また、潮解性を有する水酸化ナトリウムは、
あらかじめ、樹脂被膜で被覆されているため、樹脂被膜
外部の水を吸着することもなく、プレミックス成分に添
加され、原料を混合し発泡が開始する短時間では、その
他の構成原料から完全に隔離された状態で存在し、ウレ
タン活性へ影響を与えることもなかった。
【0093】また、本発明における実施例3の発泡断熱
材は、炭酸ガスと反応する水酸化物として水酸化カルシ
ウムを使用し、あらかじめ、亜硫酸ナトリウム7水和物
と共に樹脂被膜にて被覆したものを、また、炭酸ガスと
水酸化物との反応により副生成物として発生する水と反
応するエポキシ化合物としてフェニルグリシジルエーテ
ルを用いることで、発泡断熱材の独立気泡内部のガス成
分は、揮発性発泡剤であるシクロペンタンで満たされ、
優れた断熱性能を有する発泡断熱材、及び、断熱箱体が
得られることが判った。
【0094】これは、実施例1と同様の効果によるもの
と考える。また、炭酸ガスとの反応に十分な水を必要と
する水酸化カルシウムが、あらかじめ、亜硫酸ナトリウ
ム7水和物と共に樹脂被膜にて被覆されているため、速
やかに炭酸ガスを固定化することが可能となり、また、
樹脂被膜外部へ水を溶出することもなく プレミックス
成分に添加され、原料を混合し発泡が開始する短時間で
は、その他の構成原料から完全に隔離された状態で存在
し、ウレタン反応へ影響を与えることもなかった。
【0095】また、本発明におけるおける実施例4の発
泡断熱材は、炭酸ガスと反応する水酸化物として水酸化
リチウムを、また、炭酸ガスと水酸化物との反応により
副生成物として発生する水と反応するエポキシ化合物と
して、ポリグリシジルエーテル類であるビス−フェノー
ルA型エポキシ樹脂を用いることで、発泡断熱材の独立
気泡内部のガス成分は、揮発性発泡剤であるシクロペン
タンで満たされ、優れた断熱性能を有する発泡断熱材、
及び、断熱箱体が得られることが判った。
【0096】これは、実施例1と同様の効果によるもの
と考える。また、ポリグリシジルエーテル類であるビス
−フェノールA型エポキシ樹脂を用いることで、発泡断
熱材の圧縮強度の向上が図れ、経時的な発泡断熱材の収
縮変形などによる断熱箱体の変形などがない優れた断熱
箱体が得られた。
【0097】これは、ポリグリシジルエーテル類である
ビス−フェノールA型エポキシ樹脂が、発泡断熱材の生
成過程における原料成分の触媒作用を受けたエポキシ開
環反応によって、気泡膜や骨格を構成する樹脂成分の一
部として架橋構造を構成するため、ウレタン樹脂とエポ
キシ樹脂のハイブリッド構造を構成し、発泡断熱材の機
械強度を向上させたものと考える。
【0098】また、本発明における実施例5の発泡断熱
材は、炭酸ガスと反応する水酸化物として水酸化リチウ
ムを、また、炭酸ガスと水酸化物との反応により副生成
物として発生する水と反応するエポキシ化合物として、
ポリグリシジルアミン類を用いることで、発泡断熱材の
独立気泡内部のガス成分は、揮発性発泡剤であるシクロ
ペンタンで満たされ、優れた断熱性能を有する発泡断熱
剤、及び、断熱箱体が得られることが判った。
【0099】これは、実施例1と同様の効果と同時に、
ポリグリシジルアミン類は、水との反応において自ら強
い反応活性を有するため、速やかに、水と反応したもの
と考える。
【0100】また、ポリグリシジルアミン類を用いるこ
とで、発泡断熱材の圧縮強度の向上が図れ、経時的な発
泡断熱材の収縮変形などによる断熱箱体の変形などがな
い優れた断熱箱体が得られた。
【0101】これは、実施例4と同様の効果によるもの
と考える。また、本発明における実施例6の発泡断熱材
は、炭酸ガスと反応する水酸化物として水酸化リチウム
を、また、炭酸ガスと水酸化物との反応により副生成物
として発生する水と反応するエポキシ化合物として、グ
リセロールエーテル類であるグリセロールジグリシジル
エーテルを用いることで、発泡断熱材の独立気泡内部の
ガス成分は、揮発性発泡剤であるシクロペンタンで満た
され、優れた断熱性能を有する発泡断熱材、及び、断熱
箱体が得られることが判った。
【0102】これは、実施例1と同様の効果によるもの
と考える。また、ポリグリシジルアミン類を用いること
で、発泡断熱材の圧縮強度の向上が図れ、経時的な発泡
断熱材の収縮変形などによる断熱箱体の変形などがない
優れた断熱箱体が得られた。
【0103】これは、実施例4と同様の効果によるもの
と考える。また、本発明における実施例7の発泡断熱材
は、炭酸ガスと反応する水酸化物として水酸化リチウム
を、また、炭酸ガスと水酸化物との反応により副生成物
として発生する水と反応するエポキシ化合物として、ア
ルキレンオキサイド類である1,2−エポキシブタンを
用いることで、発泡断熱材の独立気泡内部のガス成分
は、揮発性発泡剤であるシクロペンタンで満たされ、優
れた断熱性能を有する発泡断熱材、及び、断熱箱体が得
られることが判った。
【0104】これは、実施例1と同様の効果と同時に、
アルキレンオキサイド類である1,2−エポキシブタン
は、水との反応において自ら強い反応活性を有するた
め、速やかに、水と反応したものと考える。
【0105】また、アルキレンオキサイド類である1,
2−エポキシブタンを用いることで、発泡断熱材の圧縮
強度の向上が図れ、経時的な発泡断熱材の収縮変形など
による断熱箱体の変形などがない優れた断熱箱体が得ら
れた。
【0106】これは、実施例4と同様の効果によるもの
と考える。なお、比較例において、エポキシ化合物を添
加せず、水酸化物として水酸化リチウムだけを添加した
場合(比較例1)、エポキシ化合物を添加せず、水酸化
物として水酸化ナトリウムがあらかじめエチルセルロー
スを主成分とする樹脂で被覆したものを使用した場合
(比較例2)、及び、エポキシ化合物を添加せず、水酸
化物として水酸化カルシウムを亜硫酸ナトリウム7水和
物と共に樹脂被膜にて被覆したものを使用した場合(比
較例3)では、独立気泡内部の炭酸ガスは、吸着除去で
きたものの、水を低減することができず、得られた発泡
断熱材の熱伝導率を十分に低減することができなかっ
た。
【0107】また、実施例1と同様の原料を用いて、原
料中の水酸基に対して0.89当量のNCO基を有する
イソシアネートを添加した場合(比較例3)では、得ら
れた発泡断熱材の圧縮強度が弱く、断熱箱体の外部品質
を著しく損なう結果となった。
【0108】また、実施例1と同様の原料を用いて、原
料中の水酸基に対して1.11当量のNCO基を有する
イソシアネートを添加した場合(比較例4)では、独立
気泡内部の炭酸ガスは、吸着除去できたものの、水を低
減することができず、得られた発泡断熱材の熱伝導率を
十分に低減することができなかった。これは、エポキシ
化合物であるフェニルグリシジルエーテルが、水酸化リ
チウムと炭酸ガスとの反応により発生した水と反応する
以前に、残存するイソシアネートのNCO基と反応し、
消費されてたことによるものと考える。
【0109】
【発明の効果】以上のように本発明は、炭酸ガスと反応
する水酸化物が、発泡断熱材が形成された後の独立気泡
内部に残存する炭酸ガスと速やかに反応し、炭酸塩を形
成することによって、独立気泡内部に残存するガス成分
を実質的に揮発製発泡剤で満たし、更に、エポキシ化合
物が、ポリウレタン樹脂組成物の合成を目的に添加した
触媒の活性を受け、水酸化物と炭酸ガスとの反応によ
り、副反応物として発生する水と速やかに反応すること
によって、独立気泡内部に残存するガス成分中の揮発性
発泡剤シクロペンタンの比率を更に増加させ、発泡断熱
材の独立気泡内部の気体熱伝導率が改善でき、優れた断
熱性能を有する発泡断熱材とその製造方法、及び、断熱
箱体を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における断熱箱体の一部切り
欠いた斜視図
【図2】本発明の一実施例における発泡断熱材の模式図
【符号の説明】
1 発泡断熱材 2 第一の壁部材 3 第二の壁部材 4 発泡断熱材 5 樹脂骨格 6 独立気泡 7 炭酸塩
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宅島 司 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 (72)発明者 香村 明子 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揮発性発泡剤で満たされた独立気泡を有
    する発泡ポリウレタン樹脂組成物から構成され、樹脂組
    成物中に、少なくともウレタン結合と、ウレア結合と、
    アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土金属水酸化物が
    炭酸ガスと反応して成るアルカリ金属の炭酸塩またはア
    ルカリ土金属の炭酸塩の少なくとも一種の炭酸塩と、エ
    ポキシ化合物が水と反応して成る(化1)の構造式を有
    する化合物とを含むことを特徴とする発泡断熱材。 【化1】
  2. 【請求項2】 炭酸塩が、樹脂皮膜にて被覆されたこと
    を特徴とする請求項1記載の発泡断熱材。
  3. 【請求項3】 アルカリ金属の水酸化物またはアルカリ
    土金属の水酸化物の少なくとも一種の水酸化物が残留す
    ることを特徴とする請求項1または請求項2記載の発泡
    断熱材。
  4. 【請求項4】 ポリオールと、整泡剤と、触媒と、反応
    性発泡剤と、揮発性発泡剤と、ポリイソシアネートと、
    アルカリ金属の水酸化物またはアルカリ土金属水酸化物
    の少なくとも一種の水酸化物と、エポキシ化合物とを混
    合して発泡させ、独立気泡内部に反応性発泡剤とポリイ
    ソシアネートとの反応により発生した炭酸ガスと、揮発
    性発泡剤とを含む発泡ポリウレタン樹脂組成物を形成す
    るステップと、前記水酸化物が発泡ポリウレタン樹脂組
    成物の独立気泡内の炭酸ガスを吸着して炭酸塩を形成
    し、前記独立気泡内部を実質的に揮発性発泡剤で満たす
    ステップと、前記水酸化物が炭酸ガスと反応する際に同
    時に発生する水とエポキシ化合物のエポキシ基が反応
    し、(化1)の構造式を有する化合物を生成するステッ
    プとを有する発泡断熱材の製造方法。
  5. 【請求項5】 水酸化物が、あらかじめ樹脂皮膜にて被
    覆されたことを特徴とする請求項4記載の発泡断熱材の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 水酸化物が、あらかじめ水を含む無機ま
    たは有機の少なくとも一種の化合物と共に樹脂皮膜にて
    被覆されたことを特徴とする請求項4記載の発泡断熱剤
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 エポキシ化合物が、ポリグリシジルエー
    テル類であることを特徴とする請求項4から請求項6の
    いずれか1項記載の発泡断熱材の製造方法。
  8. 【請求項8】 エポキシ化合物が、ポリグリシジルアミ
    ン類であることを特徴とする請求項4から請求項6のい
    ずれか1項記載の発泡断熱材の製造方法。
  9. 【請求項9】 エポキシ化合物が、グリセロールエーテ
    ル類であることを特徴とする請求項4から請求項6のい
    ずれか1項記載の発泡断熱材の製造方法。
  10. 【請求項10】 エポキシ化合物が、アルキレンオキサ
    イド類であることを特徴とする請求項4から請求項6の
    いずれか1項記載の発泡断熱材の製造方法。
  11. 【請求項11】 原料中の水酸基に対して0.9〜1.
    1当量のNCO基を有するポリイソシアネートを添加す
    ることを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1
    項記載の発泡断熱材の製造方法。
  12. 【請求項12】 エポキシ化合物が、構成原料を混合し
    て発泡させるステップまでは、少なくともポリオール、
    触媒、反応性発泡剤、ポリイソシアネートとは別の成分
    として取り扱うことを特徴とする請求項4から請求項6
    のいずれか1項記載の発泡断熱剤の製造方法。
  13. 【請求項13】 第一の壁部材と、第二の壁部材と、前
    記第一の壁部材、及び、前記第二の壁部材によって形成
    される空間部に、揮発性発泡剤で満たされた独立気泡を
    有する発泡ポリウレタン樹脂組成物が充填され、樹脂組
    成物中に、少なくともウレタン結合と、ウレア結合と、
    アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土金属水酸化物が
    炭酸ガスと反応して成るアルカリ金属の炭酸塩まてゃア
    ルカリ土金属の炭酸塩の少なくとも一種の炭酸塩と、エ
    ポキシ化合物が水と反応して成る(化1)の構造式を有
    する化合物とを含むことを特徴とする断熱箱体。
  14. 【請求項14】 炭酸塩が、樹脂皮膜にて被覆されたこ
    とを特徴とする請求項12記載の発泡断熱材。
  15. 【請求項15】 アルカリ金属の水酸化物またはアルカ
    リ土金属の水酸化物の少なくとも一種の水酸化物が残留
    することを特徴とする請求項12または請求項13記載
    の断熱箱体。
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