JPS582970B2 - ヨウイオンコウカンマクノセイゾウホウホウ - Google Patents

ヨウイオンコウカンマクノセイゾウホウホウ

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JPS582970B2
JPS582970B2 JP50047395A JP4739575A JPS582970B2 JP S582970 B2 JPS582970 B2 JP S582970B2 JP 50047395 A JP50047395 A JP 50047395A JP 4739575 A JP4739575 A JP 4739575A JP S582970 B2 JPS582970 B2 JP S582970B2
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membrane
cation exchange
impregnated
acid
fluorine
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伊藤順一
佐田俊勝
村上昭爾
中原昭彦
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は弗素系陽イオン交換膜の改質方法に関し、その
電気化学的性質の改良を目的とするものである。
今日、イオン交換膜は各方面で工業的に広く利用されて
いる。
海水の濃縮製塩はその利用の代表的な例である。
更にかん水の脱塩、その他イオン性物質と非イオン性物
質との分離技術などがその若干の例である。
また近年水銀法食塩電解、隔膜法食塩電解と並んで食塩
電解技術分野における新しい技術としてイオン交換膜を
用いる食塩電解が検討されている。
これらに用いられるイオン交換膜は陽イオン交換膜およ
び陰イオン交換膜であり、今日極めて優れた性能のイオ
ン交換膜が開発されている。
しかしイオン交換膜に要求される性質は各種のものがあ
り、これらは相矛盾する性質である。
これらの性質を全て兼ね備えたイオン交換膜が最も望ま
しいが、現状においてはそのような膜は実現されていな
い。
そのため使用目的に応じた膜性質を有する各種イオン交
換膜が開発されている。
一般に炭化水素系のイオン交換膜は電気化学的性能にお
いては極めて優れたものであるが、耐熱性、耐酸化性に
おいて限界がある。
そのために弗素原子を結合した弗素系イオン交換膜が提
案されているが電気化学的性質に若干の難点がある。
即ち、弗素系イオン交換膜では交換容量を高めることが
容易でないために一般に電気抵抗が高く輸率が低い。
また、イオン交換基あるいはイオン交換基に変換しうる
官能基を有する単量体またはイオン交換基を導入しうる
単量体で且つ弗素系のビニル単量体からイオン交換膜を
合成する場合には、適当な架橋性の弗素系ビニル単量体
がないために得られるイオン交換膜の機械的強度に難点
があり、またイオン交換膜の寸法変化も著しいために取
扱いが面倒であり、しかも電気化学的性質でも満足すべ
きものではない。
特にこの種の膜をイオン交換膜食塩電解に用いたとき取
得か性ソーダの電流効率が低いために各種の電流効率を
向上させる方法が試みられている。
例えば、パーフルオロビニルエーテル系のスルホン酸型
陽イオン交換膜の片面をアンモニャによってスルホン酸
アミドとする方法、パーフルオ口系スルホン酸型陽イオ
ン交換膜の片面または両面あるいは内部に陰イオン性ま
たは中性の薄層を存在させる方法などの若干の例があり
、また本出願人はスルホニル基とカルボキシル基とを有
する弗素系陽イオン交換膜を別途に提案した。
これらはいずれも有効な方法であるが、さらに本発明者
等は鋭意研究を重ねた結果、特定の官能基を有する弗素
系高分子膜状物に単に重合可能な単量体を含浸せしめた
のち重合させ、必要に応じて加水分解することによって
も該弗素系陽イオン交換膜の電気化学的性質を著しく改
良できることを見出し本発明を提案するものである。
即ち、本発明は弗素原子と式、一SO2X〔Xはハロゲ
ン原子(弗素原子を除く)又はーNHR(Rは水素又は
アルキル基)〕で示されるスルホニル基とを有する高分
子膜状物に、重合可能な基を有する化合物を含浸させた
のち重合し、必要に応じて加水分解することを特徴とす
る陽イオン交換膜の製造方法である。
本発明によって改質された弗素系陽イオン交換膜は輸率
とくに濃厚電解質溶液の電気透析において、さらにはア
ルカリ金属塩水溶液の電解におけるアルカリ水酸化物生
成の電流効率を著しく向上できる。
なお本発明で得られる弗素系陽イオン交換膜の電流効率
が向上できる理由については詳らかでないが、本発明者
等は次のように推定している。
即ち、高分子膜状物に含浸、重合させる化合物の種類に
よってその作用効果は異なると思われるが、スチレン、
ビニルトルエン等を含浸重合したときには膜内部に疎水
結合が形成され膜の含水量の低下を来たし固形イオン濃
度の上昇が生じるものと思われる。
更にこれにジビニルベンゼン等の架橋性のビニル単量体
を共重合させたときは疎水結合と同時に陽イオン交換膜
の膨潤を三次元構造によって押えつけ同様に含水量の低
下、さらには固定イオン濃度の増加を来たし同時に緻密
な構造となる結果、水酸イオンのような著しく陽イオン
交換膜を透過し易い陰イオンの拡散および電気泳動によ
る透過を阻止するものと思われる。
アクリル酸、メタアクリル酸のようなカルボン酸基を有
する単量体が含浸重合されたときは、これと水酸イオン
の特殊な相互作用が期待され、同時にイオン交換容量の
増大が生じることになる。
またビニルピリジン等の正の電荷となりうる官能基を含
浸、重合させたときには、これと陽イオン交換基の正の
電荷の間にイオン結合を生じ、より緻密なネットワーク
が膜内に形成されるものと思われる。
いずれにせよ、弗素系の陽イオン交換膜の構造を緻密と
し、且つ、固定イオン濃度を高める結果、水酸イオンの
ような陽イオン交換膜を著しく透過し易い陰イオンの透
過が極端に阻止されるためと推測される。
即ち、本発明の陽イオン交換膜は膜中に新たに樹脂構造
を形成させることによって特定の効果を生じせしめるも
のであるが、更に新たに形成した樹脂にイオン交換基と
くにカルボキジル基を持たせることにより相乗効果が期
待し得るものである。
以下、本発明について詳述する。
本発明において供せられる高分子膜状物は膜内に均一に
弗素原子を結合し且つ式、−So2X(Xはハロゲン原
子(弗素原子を除く)又はーNHR(Rは水素原子又は
アルキル基)〕で示されるスルホニル基を有するもので
あれば特に制限されない。
上記式、一SO2Xで示されたXがハロゲン原子の場合
は弗素原子を除くハロゲン原子特に塩素原子が好適に使
用される。
また上記Xが一NHRで、Rがアルキル基の場合は後述
する実施例で示すように低級アルキル基が一般に好適に
使用される。
上記の高分子膜状物に含浸、重合させる化合物としては
脂肪族系、芳香族系の化合物で重合性の二重結合を有す
る基(以下、ビニル基ともいう)を1ヶ以上結合してい
る単量体(以下、単にビニル単量体ともいう)が用いら
れる。
例えばアクリル酸、メタアクリル酸、α−フエニルアク
リル酸、α一エチルアクリル酸、α−ハロゲン化アクリ
ル酸、マレイン酸、イタコン酸、α一トリルアクリル酸
、α−ブチルアクリル酸、ビニル安息香酸類、ナフタレ
ン環にビニル基とカルボキシル基が結合したもの等、ス
チレン、ビニルトルエン類、メタアクリル酸エステル類
、アクリル酸エステル類、アクリ口ニトリル、ビニルピ
リジン類、N−ビニルピロリドン類、ビニルイミダゾー
ル類、ブタジエン類、インプレン類、クロロプレン類、
塩化ビニル、酢酸ヒニル、アクロレイン、メチルビニル
ケトン、クロロメチルスチレン類、モノクロルスチレン
類、ポリクロルスチレン類、α−フルオロスチレン、α
ββ一トリフルオロスチレン・α一メチルスチレン、塩
化ビニリデン、弗化ビニル、弗化ビニリデン、クロルメ
チルスチレン類、ビニルスルホン酸及ヒ塩類、エステル
類、スチレンスルホン酸及び塩類、エステル類、アリル
スルホン酸及び塩類、エステル類、ビニルホスホン酸及
び塩類、エステル類、スチレンホスホン酸及び塩類、エ
ステル類、スチレンホスフィン酸及び塩類、エステル類
、ビニルホスフイン酸及び塩類、エステル類、ビニルフ
ェノール類及び塩類、エステル類、酢酸ビニル、4弗化
エチレン、3弗化エチレン;弗化ビニル、弗化ヒニリデ
ン、ヘキサフルオ口プロピレン、塩化3弗化エチレン、
パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)、エチルビニ
ルベンゼン類、マレイン酸エステル類、イタコン酸エス
テル類、臭化ビニル、またポリビニル化合物として〇一
・m−・P−ジビニルベンゼン及びそれらの混合物、ジ
ビニルピリジン類、トリビニルベンゼン類、ジビニルナ
フタレン類、トリ−ビニルナフタレン類、イソプレン、
クロロプレン、ブタジエン、ジビニルクロルベンゼン類
、ジビニルエチルベンゼン類、パイメタリル、バイアリ
ル、ジビニルエーテル、ジビニルアセチレン、ジビニル
スルホン、2・3−ジエチルブタジエン、ハロブタジエ
ン類等が用いられる。
さらに必要に応じて上記の混合物に線状高分子を溶解し
てもよ《、そのために溶解させる線状高分子物としては
、スチレンーブタジエン共重合体、ポリスチレン、ポリ
アクリル酸エステル類、クロルスルホン化ポリエチレン
、ポリクロロプレン、ポリブタジエン、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリハロゲン化ビニル、ポリハロゲン
化ビニリデン、ポリ3弗化エチレン,ポリ4弗化エチレ
ン、ハロゲン化ポリエチレン類、ハロゲン化プロピレン
類、クロルスルホン化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル
、ポリ塩化ビニリデン等が用いられる。
上記の弗素系高分子膜状物に重合可能な単量体を含浸さ
せる方法は、該単量体の種類によって常温、加温下ある
いは常圧、加圧下の気相または液相化で適宜実施すれば
よい。
例えば単量体が常温でガス状のものである場合には、こ
れを加圧あるいは冷却して液状にしてこの中に上記膜秋
物を浸漬してもよ《、或は単量体の飽和蒸気圧の気体中
に放置して膜状物の中に気体として含浸させて後反応あ
るいは重合させてもよく、あるいは飽和蒸気圧の気体中
で含浸させながら反応あるいは重合させてもよい。
また単量体が液状のもののときには、これに膜状物を浸
漬含浸させてもよく、あるいは飽和蒸気中で含浸させて
もよい。
単量体が固体の場合には適当な溶媒に溶解してこれに膜
状物を浸漬して含浸させてもよい。
上の各々の場合、膜状物は適当な溶媒によって膨潤させ
て後これを上記単量体類と気相あるいは液相で置換させ
てもよい。
次に、膜内部に含浸させた単量体を重合させ、必要に応
じて加水分解することによって本発明の陽イオン交換膜
とすることができる。
重合方法としては、単量体を前記高分子膜状物に含浸さ
せるときにラジカル重合用開始剤を単量体中に含浸させ
て加熱重合してもよい。
また前記高分子膜状物に単量体を含浸させたのち、カチ
オンまたはアニオンのイオン重合触媒によって重合させ
てもよい。
さらにまた、放射線、X線、紫外線等によって重合させ
てもよい。
この場合のラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合
に用いる触媒は特に制限なく、たとえばラジカル重合開
始剤としてペンゾイルパーオキサイド、α・α−アゾイ
ソブチロニトリル、ラウリルパーオキサイド、tert
−ブチルパーアセテイト、tert−ブチルパーベンゾ
エイト、2・5−ジメチル(2・5−ジベンゾイルパー
オキシ)ヘキサン、2・5−ジメチル(2・5−ジベン
ゾイルパーオキシ)ヘキシン−3、p−ノンタンヒド口
ペンオキシド、ジイソプロビルベンゼンヒドロパーオキ
シド、αα′−ジ(tert−プチルパーオキシ)ジイ
ソプロビルベンゼン、シクロヘキサノンパーオキシド、
tert−プチルパーオキシイソグロビルカーボネイト
、2・5−ジメチル−3−ヘキシン、2・5−ジメチル
3−ヘキシン、2・5−ジパーオキシイソグロピル、t
ert−プチルパーオキシラウレイト、ジ−tert−
プチルージパーオキシフタレイト、l・1′−ジー(t
ert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、■・1′
ージー(tert−プチルパーオキシ)−3・3・5−
トリメチルシクロヘキサン、メチルエチルパーオキシド
、メチルイソブチルケトンパーオキシド、tert−プ
チルヒドロパーオキシド、ジーtert−プチルパーオ
キシド、ジーtert−アミルパーオキシド、tert
−プチルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、
2・5′−ジメチル2・5−ジ(tert−ブチルパー
オキシ)ヘキサン、2・5ージメチル2・5−ジ(te
rt−プチルパーオキシ)ヘキシン−3、また分解温度
が135℃以上で半減期がlO時間以上のものとしては
クメンヒドロパーオキシド、2・5−ジメチル2・5−
ジヒドロパーオキシヘキサン、2・5−ジノチル2・5
−ジヒドロパーオキシヘキシン−3等々少な《とも50
℃以上の温度で半減期が10時間以上のものであれば何
ら制限なく用いられる。
以下に本発明の方法をさらに具体的に説明する。
(1) 陽イオン交換基を有さない、あるいは陽イオン
交換基へ変換し得る官能基を有さないビニル単量体の一
種以上を含弗素系高分子膜状物に常温・加温下に含浸さ
せ、常温あるいは加熱して重合させる方法が有効である
この場合重合させる触媒として酸、酸基、ラジカル重合
開始剤等が共に膜状物に同時に含浸されてもよ《、含没
後これら触媒を用いて重合せしめてもよい。
また単量体としてはビニル基を2ヶ以上有する架橋性構
造を形成しうる単量体を共存させると更に有効である。
例えばビニルピリジン、ジビニルベンゼン及びペンゾイ
ルパーオキサイドの混合物に含弗素高分子膜状物を浸漬
含浸させ、これをオートクレーフ沖で加熱重合させる方
法。
スチレン、ビニルトルエン等を含弗素高分子膜状物に含
浸させたのちに、これを濃硫酸などのイオン重合性の触
媒に浸漬して重合させる方法。
スチレン、アセナフチレン、ビニルトルエンなどをペン
ゾイルパーオキサイドなどと混合しスルホニルクロライ
ド基を有する膜状物に含浸させ、これをオートクレープ
中で加熱重合すると同時に、スルホニルクロライド基と
反応せしめる方法。
さらに、必要なら得られた含弗素高分子膜状物に陽イオ
ン基を導入する。
(2)(1)で述べた各種の陽イオン交換性の官能基あ
るいは容易に陽イオン交換性の官能基に変換しうる官能
基は有さないが陽イオン交換基を導入することの可能な
基を有するビニル単量体の一種以上を含弗素系高分子膜
状物に含浸重合させる方法。
例えば含弗素系高分子膜状物にスチレンージビニルベン
ゼンを含浸重合させたものを適当なスルホン化試薬によ
ってスルホン化処理してもよい。
この場合スルホン化のみでな《、一般に陽イオンを交換
しうる官能基即ち水溶液中で負の電荷を持ちうる官能基
を導入することは全て有効である。
リン酸基、カルボン酸基、亜リン酸基、硫酸エステル基
、亜リン酸エステル基、フェノール性水酸基、チオール
基、金属キレート化合物で負の電荷を持ちうるものは化
学者が容易に想到することのできる方法によってこれら
の陽イオン交換件の官能基の一種以上を導入することが
できる。
陽イオン交換件の官能基の導入は膜状物の断面に関して
均一に分布させるように導入してもよく、また不均一に
分布させてもよい。
即ち.表層部のみ陽イオン交換性の官能基の量を多く導
入し、内部は少ないか導入しなくてもよいし、逆に内部
が多く表層部が少なくてもよい。
また片面のみ陽イオン交換性の官能基が多く導入し裏面
には陽イオン交換性の官能基が少なくてもよい。
この場合、母体含弗素系高分子膜状物に陽イオン交換基
が導入されていないものを用いたときには、これにも陽
イオン交換基を導入しなければならない。
(3)陽イオン交換性の官能基を有するビニル単量体の
一種以上を含弗素系高分子膜状物に含浸させて、常温あ
るいは加温下に重合させる方法が有効である。
この場合陽イオン交換性の官能基を有さない単量体を共
存させてもよく、更には他の重合可能な基を1ヶ以上有
する単量体を共存させて三次元構造を形成させた場合に
は更に良好な結果が得られる。
例えば、メタアクリル酸、スチレン、ジビニルベンゼン
、ラジカル重合開始剤の混合物の中に上記含弗素高分子
膜状物を常温あるいは加温下に浸漬し含浸させたのち、
ついでこれをオートクレープ中で加熱重合させる方法、
あるいは上記単量体混合物でラジカル重合開始剤を加え
ないものを膜状物に含浸させたのち、ついでイオン重合
触媒中に浸漬し重合せしめるなどその例である。
勿論、この場合も必要により膜状物に陽イオン交換基を
導入する。
(4)陽イオン交換基に容易に交換しうる官能基を有す
るビニル単量体の一種以上を含弗素系高分子膜状物に常
温あるいは加温下に含浸させ、次いでこれを重合せしめ
たのちに陽イオン交換基に変換しうる基を陽イオン交換
基に変換する方法がある。
この場合の陽イオン交換基に変換しうる基としてはカル
ボン酸エステル、スルホン酸エステル、リン酸エステル
などのエステル類、ニトリル基等に通常のゆるやかな反
応によって陽イオン交換基に変換しうるものなどである
例えばアクリル酸一n−ブチルエステルをペンゾイルパ
ーオキサイドなどのラジカル重合開始剤と共に含弗素系
の上記高分子膜状物に含浸させ、次いで加熱して重合せ
しめたのちに濃塩酸で環流してエステル結合を加水分解
してカルボン酸基とするものなどである。
以上の各方法で例示した如く一般に重合可能な単量体を
膜状物内に含浸して重合させることが望ましいが、単量
体の種類によっては容易に重合あるいは共重合しないも
のもあり或は重合条件下において単なる重合のみでなく
高分子膜状物の基体と安定な化学結合を形成している場
合が多い。
例えばスルホニルハライド等の酸ハロゲン基を有する膜
状物にスチレン等を含浸しラジカル的に重合させた場合
に膜基体と含浸したスチレンとの間に化学結合が形成さ
れている。
またアリールアミンをスルホニルハライド型の膜状高分
子物に含浸させ加熱したとき一部重合反応も生じるが同
時に膜状高分子物のスルホニルハライド基と酸アミド結
合によってアリールアミンが結合し大部分の二重結合は
未反応の状態で残っている。
このままでも有効であるが、更にこれをイオン重合触媒
中で重合させることにより一層膜状態を向上させること
ができる。
またスルホニルハライド、等の官能基をもつ含弗素系高
分子膜状物に含弗素ビニルモノマー例えば4弗化エチレ
ン、1塩化3弗化エチレン、ヘキサフルオロプロピレン
、弗化ビニル、弗化ビニリテン、α−フルオロスチレン
、α・β・β一トリフルオロスチレン、パーフルオロビ
ニルエーテル、パーフルオロフタジエン、パーフルオ口
ビニルエーテルスルホン酸及び塩類、エステル類、パー
フルオロビニルエーテルスルホニルハライド等の一種以
上をそのまま、或はラジカル重合開始剤の共存下に含浸
させ、ついでこれをオートクレープ中で加熱したとき単
量体の種類により或は加熱条件によって全てあるいは一
部は重合し残余は膜状高分子物基体上の反応に与ること
になる。
また重合で末端は膜状高分子物基体との結合により膜状
高分子物に架橋構造を形成せしめることになる。
かくして或いは必要に応じて加水分解して得られた陽イ
オン交換膜は弗素系高分子特有の撥水性の作用により膜
内部において一層強い疎水結合が形成され、同時に陽イ
オン交換膜の含水量を減少せしめ、その結果膜の固定イ
オン濃度は高まり、同時にこのような結合が膜の内部で
、或は表層部で起ると、■一固定イオン濃度の高い層が
膜状物の断面に関して存在する場合、■一膜の断面に関
してイオン交換基の粗か無い層が存在するため架橋緻密
な層が形成される場合、■一■と■とが同時に形成され
る場合、■一■、■が1つ以上同時に形成される場合の
4つのうちのいずれか一つが生じることになり本発明の
イオン交換膜としての性能は著しく向上する。
なお重合あるいは反応させる工程は単量体を含浸させた
後に実施してもよく、含浸させながら実施してもよい。
また本発明によって得られる陽イオン交換膜を食塩電解
等の隔膜として用いる場合には、予め含弗素系高分子膜
状物に炭化水素系の高分子鎖のものを含浸せしめて、さ
らに気相または液相において塩素化、弗素化すれば隔膜
の酸化剤に対する耐性は著しく向上することができる。
なお、陽イオン交換膜に含浸、重合せしめた高分子は膜
状物内に全く均一に膜状物の母体高分子鎖とからみ合っ
て存在してもよく、また膜状物の断面に関して不均一に
存在してもよい。
即ち、含浸重合した層は表面近傍は多く存在し膜状物内
部に入るに従って粗であって良いし、また一方の膜状物
表面から膜状物の裏面に向って密から粗になっても良い
また膜状物の一方の側には密に層状に含浸重合した層が
存在し、他方の側には層状に含浸重合の粗な層あるいは
含浸重合されていない層が存在する場合も有効であり、
同様に層状に膜状物の内部あるいは両面に含浸重合の密
な層が存在し、膜状物の両面あるいは内部には含浸重合
の粗なる層あるいは含浸重合のない層が存在していても
良い。
従って、密に且つ均一に含浸重合した膜状物と粗に含浸
重合した膜状物あるいは含浸重合していない膜状物を各
々一枚以上を接着して多層の膜としても良い。
このような弗素系高分子膜状物にビニル単量体を含浸重
合し必要に応じて加水分解して得た陽イオン交換膜は輸
率特に濃厚電解質溶液の電気透析において、更にはアル
カリ金属塩水溶液の電解によって塩素、水素、酸素、ア
ルカリ水酸化物を得る場合のアルカリ水酸化物生成の電
流効率は著しく向上する。
しかし、同時に膜の電気抵抗の増大が生じることもまた
ある程度止むを得ない。
電流効率の向上によって電力原単位が低減しても膜の電
気抵抗の増大が著しい場合には工業的な有用性が少なく
なる。
従って、本発明の含浸重合の方法によって電気抵抗の増
大は25℃の0.5N−NaOH中で測定した膜の電気
抵抗が未処理のものに比較して10倍を越えないことが
望ましく、含浸・重合させる単量体の量は該電気抵抗を
勘案して適宜決定すればよい。
さて、本発明の陽イオン交換膜は従来公知のイオン交換
膜を用いる系において何ら制限なく用いられ、また従来
公知の装置に何ら制限なく用いられる。
即ち、透析あるいは電気透析系で濃度勾配による溶質の
移動を行わしめるもの、電位勾配によって溶質の移動を
行わしめるもので、例えば拡散透析、電気透析、電極反
応の隔膜などはその例である。
就中、酸化剤の含まれた溶液を電気透析するとき、或は
酸化剤が発生する電極反応の隔膜等に適している。
例えばアルカリ金属塩の電解などに特に適している。
また本発明のイオン交換膜を用いる装置は拡散透析、電
気透析においては二室以上の多室式の装置が用いられ、
水槽型、締付型の区別なくいずれにも用いられる。
また電極反応の隔膜においても同様であり、アルカリ金
属塩の電解に用いる場合には二室電解槽においても、陽
イオン交換膜と陽極の間に中性の多孔性隔膜、多孔性の
陽イオン交換膜あるいは耐酸化性の陽イオン交換膜を用
いた三室電解に用いてもよい。
また、耐酸化性の比較的性能の低い陽イオン交換膜を本
発明の陽イオン交換膜と陽極との間に配するときには、
中間の部屋にはアルカリ金属塩を流してもよく、アルカ
リ金属塩水酸化物の溶液を流してもよい。
以下の実施例において本発明の陽イオン交換膜について
具体的に説明するが、以下の実施例によって本発明は何
ら拘束されるものではない。
なお実施例中電解実験は二室アルカリ電解槽又は三室ア
ルカリ電解槽によって実施した。
即ち、二室電解の場合は陽極に酸化ルテニウムと酸化チ
タンをコーティングしたものを用い、陰極にはニッケル
の網を用い、中間に本発明のイオン交換膜を配し、陽極
室には飽和アルカリ金属塩水を供給し、陰極室には純水
を定量的に加えて、一定濃度のアルカリ金属水酸化物を
取得した。
有効通電面積は0.5dm2であり、電流密度は2OA
/dm2で、電解温度は60℃〜70℃であった。
三室電解の場合は透水性のアスベスト製の中性隔膜を用
い中間室に水圧をかけて、陽極室に塩水を供給し、陰極
室には純水を供給して一定濃度のNaOHを取得した。
電極有効膜面積、電流密度、電解温度は二室電解の場合
と同一である。
また電気透析は有効膜面積1dm2の締付型電気透析槽
を用いて電気透析した。
その対数はlO対で使用した。膜の電気抵抗は25℃で
0.5N−NaOH中で1000サイクルA.C,で測
定した。
実施例l 弗化ビニリデンの0.2mmのフイルムをテトラリンで
膨潤させたのち、クロルスルホン酸中に70℃で4時間
浸漬反応させて、クロルスルホン基を有する膜状高分子
を得た。
これを第1表に示す反応物質中に16時間常温で浸漬し
、膜表層部にテトラエチレンペンタミン等を酸アミド結
合によって結合せしめた。
ついでこの膜を2.ON−NaOHのか性ソーダ中に6
0℃で10時間浸漬して膜内部のスルホニルクロライド
をスルホン酸ソーダに変え、更にこの膜を2N−HCI
中に浸漬して酸型に変え、風間において乾燥せしめた。
ついでこのスルホン酸型で表層部に酸アミド結合と一部
一級または二級アミンを有する陽イオン交換性の膜をア
クリル酸20部、ジビニルベンゼン10部にペンゾイル
パーオキサイド0.5部からなる単量体混合溶液中に4
時間浸漬し陽イオン交換膜に含浸せしめた後、両面をセ
ロファンでおおい80℃に窒素雰囲気で16時間加熱し
て含浸した単量体を重合せしめた。
この膜を2.ON−NaOHと2.ON−HCIに交互
に平衡にしてコンディショニングしたのち飽和食塩水を
三室電解によって電解した。
その結果を第1表に示す。実施例2 実施例1で製造した陽イオン交換膜と中性膜(セルロー
ス製)を対にして部屋を形成し、これを10対並べて濃
縮室と希釈室を形成した。
希釈室には0.5%のカ性ソーダと塩素酸ソーダの混合
溶液を流し、IA/dm2の電流密度で電気透析しカ性
ソーダと塩素酸ソーダを濃縮し6、5%のカ性ソーダと
塩素酸ソーダの混合物を取得した。
このときの濃縮の電流効率は40%であった。
然るに実施例1の膜を作るための含浸重合していない膜
を陽イオン交換膜として用いたときは23%であった。
実施例3 で示されたパーフルオ口ビニルエーテルスルホン酸型の
陽イオン交換膜を常法により塩化チオール中で還流して
スルホン酸基をスルホニルクロライドに変換した。
次いでこの膜状物を窒素中で乾燥したのちに、これの表
面に過酸化ケイ皮酸の0.01%ベンゼン溶液を噴霧し
てアセトンを飛散させ、一部膜内部に浸み込ませ、表層
部に過酸化物を存在させた。
ついで、これをオートクレープ中で4弗化エチレンの飽
和蒸気圧の中に放置して加温し、膜表層部で4弗化エチ
レンを=部重合させ同時にスルホニルクロライド基と反
応せしめて表層部に4弗化エチレンの重合層を形成させ
た。
ついでこの膜を4.ON−NaOH中に48時間60℃
で浸漬した。
この膜を用いて飽和食塩水を2OA/dm2で二室法に
よって電気分解し20%NaOHを定常的に取得したと
ころ電流効率は89%であり、6.ON−NaOH中の
NaClの量1は0.002Nであった。
他方、このような処理を施していない同一のパーフルオ
ロ系陽イオン交換膜を用いて飽和食塩水を同様の条件で
電気分解したところ電流効率は63%で6.ON−Na
OH中のNaClの量は0.008Nであった。
なお膜の電気抵抗は本発明の処理を施していないものが
3.2Ω一cm2であったのに対して、本発明の処理を
施した膜は5.3Ω−cm2であった。
実施例4 実施例3で用いたパーフルオ口ビニルエーテルスルホン
酸型の陽イオン交換膜を実施例3と同様にスルホン酸基
をスルホニルクロライド型にして、■塩化3弗化エチレ
ン中にトリクロロアセチルパーオキサイドを溶解したも
のの中に常温で浸漬し含浸させ、これをオートクレープ
中で−15℃で10日間重合反応をさせた。
この膜の電気抵抗は10.3Ω−cm2であった。
この膜を用いて飽和食塩水を30A/dm2で電気分解
したところ6.ON−NaOHを取得して電流効率93
%であった。
この膜を3ケ月間同一条件で二室電解を続けたが著しい
性能の劣化はなかった。
実施例5 次の構造を持つパーフルオ口系高分子膜状物を第2表に
示す組成の単量体混合物中に浸漬し単量体を含浸させた
のちに90℃で加熱重合させた。
次いでこの膜状物を50℃で6.ON−NaOH に
24時間浸漬して膜内部の未反応のスルホニルフルオラ
イド基をスルホン酸ソーダに変え、併せて未反応の単量
体を溶出させて二室式電解槽によって飽和食塩水の電解
を実施した。
結果を第2表に示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 弗素原子と式、一SO2X〔Xはハロゲン原子(弗
    素原子を除く)又は−NHR(Rは水素又はアルキル基
    )で示されるスルホニル基とを有する高分子膜状物に、
    重合可能な基を有する化合物を含浸させたのち重合し、
    必要に応じて加水分解することを特徴とする陽イオン交
    換膜の製造方法。
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