JPS5919933B2 - β−イオノンエノ−ルエステルの酸素酸化反応による4置換β−イオノン誘導体の新規な製造法 - Google Patents

β−イオノンエノ−ルエステルの酸素酸化反応による4置換β−イオノン誘導体の新規な製造法

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JPS5919933B2
JPS5919933B2 JP13245079A JP13245079A JPS5919933B2 JP S5919933 B2 JPS5919933 B2 JP S5919933B2 JP 13245079 A JP13245079 A JP 13245079A JP 13245079 A JP13245079 A JP 13245079A JP S5919933 B2 JPS5919933 B2 JP S5919933B2
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勲 大西
功 森下
幹夫 志賀
明美 三内
邦雄 加藤
肇 金子
嶺 藤森
広康 高原
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は飲食品、し好品、たばこ等の香味改善および化
粧品の香気改善に有効な下記一般式(1)で表わされる
4−置換一β−イオノン誘導体の新規な製造法を提供す
るものである。
(式中、xは酸素、水酸基またはアルコオキシ基を表わ
す)。
上記式(1)の化合物のうち、まずそのxが酸素である
場合、すなわち4−ケト−β−イオノン(以下符号2で
表わす;他の化合物についても同様。
)は紅茶およびたばこから夫々見い出されている公知の
物質である〔アグリカルチユラル・バイオロジカル・ケ
ミストリ一、第35巻(1971)、962頁;同書、
第42巻(1976)、303頁〕。その合成法として
は、下記反応式に示すように、β−イオノン5のクロム
酸酸化による方法が知られている〔丸善(株)発行「実
験化学講座」VOl.l7(1)、1957、138頁
〕。この方法によれば、4−ケト−β−イオノン2を4
0〜45%の収率(対理論)で合成することができるが
、クロム廃液の処理に大きな問題が残る。また、式(1
)の化合物でそのxが水酸基の場合、すなわち4−ハイ
ドロオキシ−β−イオノン3は天然物中から未だ発見さ
れていないが、ジヤーナル・オブ・ケミカル・ソサエテ
イー、1951年、1074頁に記載されている公知の
物質である。上記文献にすれば、下記反応式に示すよう
に、β−イオノン5をN−プロモサクシンイミド(N.
B.S.)でブロム化して4−プロモーβ−イオノン6
とし、この化合物・6を蟻酸ナトリウムでエステル化し
、得られたエステルを炭酸ナトリウムで加水分解するこ
とにより、4−ハイドロオキシーβ−イオノン3を製す
るものである。化合物5→3の通算収率(対理論)は5
9%である。しかし、この方法は高価なN.B.S.を
使用し、しかも急激な発熱反応であるため反応温度のコ
ントロールが難しく、工業的規模での製造には不向きで
ある。また最近、アグリカルチユラル・バイオロジカル
・ケミストリ一、第42巻、1075頁に、β−イオノ
ン5の微生物転換による4−ハイドロオキシ−β−イオ
ノン3の製法が記載されている(対理論収率45%)。
上記の方法は=段階で化合物3を作るすぐれた方法であ
るが、30%の収率(対理論)で副生する2−ハイドロ
オキシ−β−イオノンとの分離に難がある。また、式(
1)のXがアルコオキシ基の場合、すなわち4−アルコ
オキシ−β−イオノン4は前記公知の4−ブロモ−β−
イオノン6または4−ハイドロオキシ−β−イオノン3
から常法により合成することができるが、デバイドロー
β−イオノン等の副生成物が多く、収率は良くない〔丸
善(株)発行「実験化学講座」01.19(1)、19
57、91頁〕。
本発明は工業的に容易かつ安全に一般式(1)の化合物
、すなわち4−ケト−β−イオノン2、4ハイドロオキ
シ一β−イオノン3および4−アルコオキシ−β−イオ
ノン4を製造する新規な方法を提供するものである。
すなわち、本発明者らはβ−イオノンのエノールエステ
ル7の酸素酸化において、その反応条件を種々変えるこ
とにより、上記三種の物質を選択的に製造することがで
きることを見出した。本発明法で出発原料として用いる
β−イオノンエノールエステル7の調製は、たとえば、
β−イオノンのエノールアセテート7はβ−イオノン5
、イソプロペニルアセテートおよびパラトルエンスルフ
オン酸を用いる方法により合成することができるが(英
国特許黒870699明細書;特公昭38−11616
号公報)、イソプロペニルアセ′テートは比較的高価で
、しかもしばしば重合による発熱反応を引き起こすので
、大量に取り扱うには問題がある。
本発明者らはこれはむしろ安価な無水酢酸などのカルボ
ン酸無水物を用いた方法が安全であることを知つた。イ
ンプロペニルアセテートを用いて得られる生成物と無水
酢酸を用いて得られる生成物とのガスクロマトグラムは
ほとんど同じパターンで、これは第1図に示すように、
A,b,c,dの4ケのピークが存在し、これらのピー
クは夫々異性体と考えられ、その比率は反応温度により
、また経時的に変化する。カルボン酸無水物を用いる方
法の反応式は下記のとおりで、これによると、例えば無
水プロピオン酸、無水酪酸等からも高収率で対応するエ
ノールエステル7が得られるが、その後の酸化反応の反
応性とコストの面でβ−イオノンのエノールアセテート
7が最もすぐれている。このエステル化反応の触媒とし
てはパラトルエンスルフオン酸(P.T.S.)のほか
、トリクロール酢酸、トリフルオール酢酸、濃硫酸、ル
イス酸等が使用できる。カルボン酸無水物の使用量はβ
−イオノン5の2〜3倍モル、触媒量はβ−イオノン5
の重量の%程度が適当である。反応温度は無水酢酸でエ
ステル化する場合は5〜25℃でよく、その他のカルボ
ン酸無水物では50〜60℃に加温する必要がある。反
応は4〜10時間でほぼ完了する。最終生成物のガスク
ロマトグラムにおけるピークの面積比から計算した重量
による収率はメチレート95%、エチレート94%、n
−プロピオネート92%、n−ブチレート89%程度で
ある(以下に述べる他の化合物の生成率、回収率なども
同様の算出方法によつた)。4−ケト−β−イオノン2
の製造: 本発明法によれば、まず、上述したようなβ−イオノン
エノールエステル7をベンゼン等の無極性溶剤中で酸素
酸化することにより、下記反応式に示すように、4−ケ
ト−β−イオノン2と少量の4−ハイドロオキシ−β−
イオノン3、4−アシロオキシ一β−イオノン8および
β−イオノン5との混合物を生成させ、これにより目的
化合物2を分離抽出するものである。
上記に副生するβ−イオノン5はエノールエステル7の
加水分解による生成物と考えられる。この酸化反応の反
応系に硫酸マグネシウム、塩化カルシウム等の脱水性物
質を添加すると、4−ケト−β−イオノン2の生成率が
増加する。
これは上記原料エステル7の加水分解によるβ−イオノ
ン5の生成が防止されるためと思われる。第1表の上半
は後述の実施例1と同様の操作方法によりβ−イオノン
エノールアセテート7を酸素酸化した場合の反応物中の
化合物2,3および8の生成率並びに化合物5の回収率
を示し、各欄中の括弧内は上記各反応物をアルカリ加水
分解したものについての同様の数値を示している。この
本発明法における反応物から4−ケト−β−イオノン2
.を抽出するには、反応混合物を減圧蒸留にかけてβ−
イオノン5を除き、蒸留残をアルカリ加水分解後、n−
ヘキサン抽出することによりGC純度90%程度のもの
が得られるが、さらにシリカゲルクロマト処理によりG
C純度99%以上のものが得られる。
この酸化反応の反応機構については、中間体としてエノ
ールエステルエポオキサイド9が推定されるが、その構
造からみて非常に不安定で開裂しやすく、単離すること
はできなかつた。
また、エノールエステル7の末端二重結合のα位の水素
引き抜き反応による3一置換−β−イオノン誘導体は確
認されなかつた。4−ハイドロオキシ−β−イオノン3
の製造:つぎに、本発明法によれば、上述のようなエノ
ールエステル7をアルコール等の極性溶剤中で酸素酸化
することにより、4−ハイドロ,オキシ一βイオノン3
と少量の4−ケト−β−イオノン2、4−アシロオキシ
一β−イオノン8およびβ−イオノン5との混合物を生
成させ、これより目的化合物3を分離抽出する。
前記第1表の下半部に示すように、たとえばメタノール
中では65%、エタノール中では67%の収率で4−ハ
イドロオキシ−β−イオノン3が生成した。ただし、メ
タノールを使用する場合反応時間が長いと、一旦生成し
た4−ハイドロオキシ−β−イオノン3がさらにメタノ
ールと縮合して4−メトオキシ一β−イオノン4を生成
するので、他のアルコールを用いた方が無難である。副
生する4−ケト−β−イオノン2、4一了シロオキシ一
β−イオノン8およびβ−イオノン5は反応混合物をn
−ヘキサン抽出することにより容易に除かれ、さらに抽
出残をシリカゲルクロマトで処理すれば高純度の4−ハ
イドロオキシ−β−イオノン3を得ることができる。さ
らに、エノールエステル7をベンゼン等の無極性溶斉沖
、トリクロール酢酸、三弗化ホウ素などの酸性物質の存
在下で酸素酸化して得られる反応混合物をアルカリ加水
分解しても、56%の収率で4−ハイドロオキシ−β−
イオノン3が生成する(第1表参照)。
4−アルコオキシ−β−イオノン4の製造:さらに、本
発明法によれば、β−イオノンエノールエステル7をパ
ラトルエンスルフオン酸等の酸性触媒存在下アルコール
中で酸素酸化することにより、4−アルコオキシ−β−
イオノン4と少量の4−ケト−β−イオノン2およびβ
−イオノン5との混合物を生成させ、これより目的化合
物4を分離抽出する。
とくにメタノール中では61%の収率で4−メトオキシ
一β−イオノン4が生成するが、アルコールの分子量が
大きくなるにしたがつて、対応するアルコオキシ誘導体
4の生成率は低下する。副生するβ−イオノン5は反応
混合物を減圧蒸留することにより、また4−ケト−β−
イオノン2は蒸留残をアルミナクロマト処理することに
より夫々除去することができる。第2表は後述する実施
例3と同様の操作方法でただし各種のアルコールを用い
て酸化反応を行つた場合の反応生成物中の化合物4の生
成率を示す。ン層を分離した。これを濃縮すると142
yの粗4−ケト−β−イオノン(GC純度90%)が得
られる。上記粗生成物をシリカゲルクロマトで処理し、
ベンゼン/酢酸エチル(1シ1)で溶出するフラクシヨ
ンを再度シリカゲルクロマト処理すると、1177の4
−ケト−β−イオノン(GC純度99.3%)が得られ
る。収率はエノールアセテートに対し56.4%o実施
例 2 4−ハイドロオキシ−β−イオノン3の製造:β−イオ
ノン1927(1m01)、無水プロピオン酸3907
(3m01)およびパラトルエンスルフオン酸19.2
7の混合溶液を21容の三けいフラスコに入れ、水浴上
で50〜60℃に加温しながら5時間攪拌する。
冷後、反応混合物を氷水11中に注ぎ、エーテル300
m1を加えて30分攪拌する。エーテル層を分離し、1
0%の冷苛性ソーダ水溶液11とともに21容のビーカ
一に入れて2時間攪拌する。再び分離したエーテル層を
水洗後、硫酸ナトリウムで乾燥する。溶剤留去後、減圧
下で未反応のβ−イオノンを留去すると、GC純度99
.4%のβ−イオノンエノールプロピオネートが234
7得られる。94%収率。
淡黄褐色の液体。元素分析Cl6H24O3として上記
と同様の操作方法で得られたβ−イオノンエノールプロ
ピオネート2487(1m01)および乾燥エタノール
800WLIを21容の三けいフラスコに入れ、水浴上
(15〜20℃)で攪拌しながら60d/分流量の酸素
を導入する。4時間攪拌後、反応混合物を濃縮し、残渣
をエーテル500m1に溶解する。
このエーテル溶液を11の水で洗浄後、5%炭酸ナトリ
ウム水溶液で発泡しなくなるまで振盪し、さらに芒硝で
乾燥する。これを沢過後、溶剤留去し、残渣に800m
1.のn−ヘキサンを加えて、35℃で2時間攪拌後、
O〜−5℃の冷凍庫で24時間静置する。この溶液から
傾斜によりn−ヘキサン層を除去すると、1417のn
−ヘキサン不溶の粘重な液体が得られる。このものはG
C純度89%の4−ハイドロオキシ−βイオノンであり
、これをさらにアルミナクロマトで処理し、クロロフオ
ルムで溶出するフラクシヨンを再度アルミナクロマト処
理すると、1157の4−ハイドロオキシ−β−イオノ
ン(GC純度99%)が得られる。収率はエノールプロ
ピオネートに対し54.7%。ノ つ 実施例 3 4−メトオキシ一β−イオノン4の製造:実施例1と同
様の操作方法で得たβ−イオノンエノールアセテート2
347(1m01)、乾燥メタノール800m1および
パラトルエンスルフオン酸23.47を21容の三けい
フラスコに入れ、水浴上(15〜20℃)で攪拌しなが
ら60m1/分流量の酸素を導入する。
20時間攪拌後、減圧下で濃縮し、残渣をエーテル50
0dに溶解する。
このエーテル溶液を1f!の水で洗浄後、5%炭酸ナト
リウム水溶液で発泡しなくなるまで振盪し、さらに芒硝
で乾燥する。これをf過後、溶剤留去し、残渣を減圧蒸
留にかけて原料のβ−イオノンを除去する。蒸留残をア
ルミナクロマトで処理し、ベンゼンで溶出するフラクシ
ヨンを再度アルミナ゜クロマトで処理すると、1121
の4−メトオキシ一β−イオノン(GC純度99.5%
)が得られる。収率はエノールアセテートに対し、50
.8%oMeOHMeOHU V:λ 220nm)λ 287 maxmaxn mN .M.R(δ、CDCl3):1.06( 3H,.S
)、1.07(3H,S)、1.83(3H,S)、2
.31(3H,.S)、3.41(3H,S)、6.1
5(IH,.d.J=16.6Hz)、7.26(IH
,.d,.J=16.6Hz)元素分析Cl4H22O
2として 計算値:C,56.67%;H) 9.91%実測値:
C,56.26%;H) 10.12%
【図面の簡単な説明】
第1図はβ−イオノン、無水酢酸および触媒の混合物を
加熱した場合の生成反応物のガスクロマトグラフイ一に
よる分析結果である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 β−イオノンエノールエステルを無極性溶剤中で酸
    素酸化し、反応生成物から4−ケト−β−イオノンを分
    離抽出することを特徴とする4−置換−β−イオノン誘
    導体の製造法。 2 酸素酸化反応を脱水性物質の存在下で行なう特許請
    求の範囲第1項記載の4−置換−β−イオノン誘導体の
    製造法。 3 原料として、β−イオノンを過剰のカルボン酸無水
    物中でかつ鉱酸、カルボン酸、スルフォン酸およびルイ
    ス酸から選ばれる酸の存在下で加熱エステル化して生成
    せしめたβ−イオノンエノールエステルを用いる特許請
    求の範囲第1項または第2項記載の4−置換−β−イオ
    ノン誘導体の製造法。 4 β−イオノンエノールエステルを極性溶剤中で酸素
    酸化し、反応生成物から4−ハイドロオキシ−β−イオ
    ノンを分離抽出することを特徴とする4−置換−β−イ
    オノン誘導体の製造法。 5 原料として、β−イオノンを過剰のカルボン酸無水
    物中でかつ鉱酸、カルボン酸、スルフォン酸およびルイ
    ス酸から選ばれる酸の存在下で加熱エステル化して生成
    せしめたβ−イオノンエノールエステルを用いる特許請
    求の範囲第4項記載の4−置換−β−イオノン誘導体の
    製造法。 6 β−イオノンエノールエステルを無極性溶剤中でか
    つ酸性触媒存在下で酸素酸化し、反応生成物から4−ハ
    イドロオキシ−β−イオノンを分離抽出することを特徴
    とする4−置換−β−イオノン誘導体の製造法。 7 原料として、β−イオノンを過剰のカルボン酸無水
    物中でかつ鉱酸、カルボン酸、スルフォン酸およびルイ
    ス酸から選ばれる酸の存在下で加熱エステル化して生成
    せしめたβ−イオノンエノールエステルを用いる特許請
    求の範囲第6項記載の4−置換−β−イオノン誘導体の
    製造法。 8 β−イオノンエノールエステルをアルコール中でか
    つ酸性触媒存在下で酸素酸化し、反応生成物から4−ア
    ルコオキシ−β−イオノンを分離抽出することを特徴と
    する4−置換−β−イオノン誘導体の製造法。 9 原料として、β−イオノンを過剰のカルボン酸無水
    物中でかつ鉱酸、カルボン酸、スルフォン酸およびルイ
    ス酸から選ばれる酸の存在下で加熱エステル化して生成
    せしめたβ−イオノンエノールエステルを用いる特許請
    求の範囲第8項記載の4−置換−β−イオノン誘導体の
    製造法。
JP13245079A 1979-10-16 1979-10-16 β−イオノンエノ−ルエステルの酸素酸化反応による4置換β−イオノン誘導体の新規な製造法 Expired JPS5919933B2 (ja)

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