JPS6047538B2 - 物体の温度と放射率の測定方法 - Google Patents

物体の温度と放射率の測定方法

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JPS6047538B2
JPS6047538B2 JP55027108A JP2710880A JPS6047538B2 JP S6047538 B2 JPS6047538 B2 JP S6047538B2 JP 55027108 A JP55027108 A JP 55027108A JP 2710880 A JP2710880 A JP 2710880A JP S6047538 B2 JPS6047538 B2 JP S6047538B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、放射率が変化する銅板等の加熱物体の放射
測温法において、該物体の放射率も同時に測定すること
によつて、該物体の表面温度を正確に測定する方法に関
するものである。
より詳細には本発明は、連続焼鈍炉等の工業用炉にお
いて、鋼板その他炉内において加熱される物体や、大気
中において常温付近の金属の放射測温のように、周囲か
らの放射エネルギーすなわち背光雑音が、測定物体から
の放射エネルギーと同等ないしそれ以上放射されている
ような環境や雰 囲気中の放射エネルギー透過係数が変
化するよう な環境において、しかも該測定物体の放射
率が変化している場合のように、通常の放射測温法が適
用不可能なときに、特に有効な放射測温法に関す るも
のである。
工業炉内において静止または走行状態の加熱された物
体の表面温度を測定するには、非接触で測温可能な放射
温度計または放射計が好都合であり・実際多くの分野で
使用されている。
即ち、炉内においては炉壁や熱源からの放射エネルギー
が、該測定物体で反射したのち放射計で検出されるので
大きな外乱、すなわち雑音となり、この外乱エネルギー
を遮蔽しなければ正確な測温は不可能であフる。また、
測定物体の放射率が変動するとき、放射測温は一般に大
きな測温誤差を生じることは公知のことである。炉内に
おける放射測温は上記2つの問題をかかえているために
事実上意味のない測温をしている場合も多くみられると
ころであ5る。特に測定物体が焼鈍炉中の薄板や厚板な
どの鋼板の場合、炉内て加熱されるにつれて該鋼板の表
面は通常酸化が進行し、したがつて該鋼板の放射率はそ
れに伴なつて大きく変化するために、放射測温は大きな
誤差を生じ、実質的に測温不可能となる。同様な事情は
大気中における、常温付近の金属の放射測温の際にも生
じることである。すなわち、測定物体(例えば金属)の
温度が常温付近であるために、その面からの放射エネル
ギーが外乱である周囲からの放射エネルギーより同等以
下であることが多いからである。また、測定系の雰囲気
が使用する放射計の検出波長域において吸収特性をもつ
とき、雰囲気の濃度によつて放射エネルギーの透過係数
が変化する場合にも、放射測温は大きな測温誤差を生じ
ることになる。
本発明の目的は、上記のような環境において生ずる放射
測温の問題点を克服し、常に正確な表面温度を測定する
ことを可能にすることである。
本発明者の1人ほ、すでに特願昭52−153447に
おいて上記の放射測温の問題点を克服し、正確な測温を
可能ならしめる方法を提案した。この方法5は、加熱物
体の面法線に対して互いに鏡面対称的な方向に、温度可
変なる黒体放射源と、該加熱物体面が鏡面的な反射特性
を示すように、検出放射線の波長帯を選択した放射計を
それぞれ該加熱物体に向けて配置し、該黒体放射源の温
度を変化さ!せてそれに対応した該放射計の出力を用い
て演算することにより、該加熱物体の放射率を求め、次
いでその表面温度を求めることを特徴とするものであつ
た。したがつて、この方法においては、測定物体面が鏡
面的反射面となるように、放射計の3検出波長を選択す
ることが発明の主たるポイントであつた。これに対して
本発明は、これを更に一般化し測定物体表面が粗面、即
ち非完全鏡面的反射面であつてもまた測定環境に例えば
CO2、H2O等の放射エネルギーの透過を害するもの
が存在し3ていても測定物体の表面温度を高精度で測定
するものである。次に、本発明の構成を前述の特願昭5
2−153447と比較しつつ図面を参照して詳述する
。測定物体面が光学的に滑らかで平担であると4、き、
すなわち完全鏡面的な反射面であるとき、測定物体の法
線Nに対して角度θ方向の放射率をE(θ)、その方向
の反射率をr(0)とすると次式の関係が成り立つ。
第1図を参照して本方法の原理を展関する。
放射計1と黒体放射源2を法線Nに対して角度θの方向
に互いに鏡面対称的に配置する。いま、測定物体3の温
度をT1、黒体放射源の温度をT2とすると放射計1に
よつて検出される放射エネルギーE2が、次式で表わす
ことができる。ここで、Eb(T)は温度Tの黒体放射
源からの放射エネルギーである。
(2)式においては、右辺第1項は、測定物体面自体か
ら放射されるエネルギー、第2項は、黒体放射源からの
放射Eb(T2)のうち、測定物体面て鏡面反射する成
分(放射率r(0)=1−ε(0))である。次に、該
黒体放射源2の温度をT3に変更したときの検出値をE
3とすると、同様に次式で示される。(2)式と(3)
式は、求むべき2つの未知数ε(θ)、T1を含む2つ
の本程式てあるから、両者を連立方程式として解けば、
ε (0)とT1を同時に求めることができる。(2)
式から(3)式を辺々差し引くと(4)式を整理すると
、ε(0)が次式のように求められる。
?)式?(3)式に代人して整理すると が得られる。
(6)式より、T1が放射計1の出力特性から求めらる
。以上の議論は、測定物体面が完全鏡面的反射面の場合
について成立するもので、これは特願昭52−1534
47によつて実現できる方法である。一方、一般の物体
面はある程度粗面であるから、理想状態からずれてくる
この事情は、(1)式の放射率r(0)=1−ε(0)
が拡散反射のために理想状態より小さくなることを意味
している。そこで、r (0)の代りに、O<f〈1な
るfを用いてみかけの放射率をr(0) ・f:(1一
E(0))・fとおいて、(2)式と(3)式を整理す
ると、それぞれ(7)式、(8)式になる。E,=E(
0)・Eb(T,)+(1−E(0))・f −Eb(
T,) ・・・・・(7)E3=E (0) ・Eb(
T1)+(1−E(0))・f −Eb(T(3) ・
・・・(8)fを鏡面反射の割合を表わす「鏡面反射係
数」と名づける。
上記の2式より、演算による放射率は次式で求められる
。このt (0)を用いて、温度が次式から求められる
Eb(T,)=このように、鏡面反射係数fを導入し、
測定物体面の反射特性が非完全鏡面的反射特性、すなわ
ち放射計の検出域の波長に対して粗面の状態に対しても
容易に正確な測定可能ならしめるが本発明の第・lの特
徴である。
非完全鏡面的反射面の場合に第1図において周囲壁4が
高温でそこからの放射が無視できないとき、この背光雑
音の処理も必要である。
周囲壁温度をT4とし、その実効放射率E4を1.0と
すると(7)式および(8)式は、それぞれ次のように
書き換えられる。ここで、pは測定面3の拡散的反射の
程度を表わす係数で「拡散反射係数」と名づける。
上述の2式の右辺第3項は、周囲壁4からの放射Eb(
T4)のうち、測定面3で拡散反射して放射計で検出さ
れる放射エネルギーを表わしている。次に、p<5fの
間の間係を求めてる。いま、T,=T,=T3=L=T
,すなわち測温系が完全熱平衡であれば、Eb(T,)
=Eb(T2)=Eb(T3)=Eb(T4)=Eb(
T)であるから、(11)式および(12)式はいずれ
も次式にある。(13)式から結局次の(14)式が得
られる。
f +p =1 ・・・・(14)(14)式を(11
)式および(12)式に代人すると、検出値E2、E3
はそれぞれ次のように表わすことができる。
この両式の辺々を差し引いて整理すれば、E(0)が、
(9)式と全く同様に得られる。
t (0)=1このE (0)を(16)式に代人して
、T,が次式から求められる。
(\U !C\vノ (17)式および(18)式が本発明の測定原理式であ
る。
すなわち、被測定物体面3の法線Nに対し、黒体放射源
2と放射計1とを互いに鏡面対称的な角度に配置し、前
記黒体放射源2からの放射エネルギーを変化させて、該
変化に対応する2種類の放射エネルギーEb(T,)ま
たはEb(T3)のうち、被測定物体面3で反射される
放射エネルギー(1上(0)) (1−p)・Eb(T
2)または(1上(0)) (1−p)・Eb(T3)
と被測定物体面3自体からの放射エネルギーE (0)
Eb(T,)および周囲壁4の温度T,により外乱成分
(1−E(0))・d −Eb(T4)の和を前記放射
計で検知し、前記被測定物体3に対応する拡散[反射係
数pを用いて、放射率E (0)を(17)式で、次い
でこのE(0)を用いて、温度T,を(18)式によつ
て求めるものである。本発明の方法を効果的に実現する
演算ブロックダイヤグラムを第2図に示す。
第2図の演算を実施するためには、黒体放射源の温度を
異なる2つの値、T2およびT3に設定する必要がある
。これを実現する1つの方式は、第3図に示すように2
つの黒体放射源2″,2″を用意し、それぞれを温度T
2およびT3に設定し、1つの放射計1に交互に導く2
光束光学システムが考えられる。第3図aにこのシステ
ムの構成を示す。各黒体放射源2″,2″からの放射束
は、測定物体面3の1点Aで交叉し、そこで反射して一
方はミラーM2、他方はミラーM3を介して回転ミラー
M1に導かれ、M1の回転に応じて交互に放射計1に入
射する。また第3図bに示すように、測定地点A″,A
″は若干異なるが、2つのミラー、M2,M3を必要と
せず、1つの回転ミラーM1でけで2光束システムを実
現することができる。もちろん、この場合、測定物体3
が移動しているか、ある面積にわたつて一様な温度、放
射率になつていることが必要てある。2つの黒体放射源
2″,2″を使用する代りに、第4図に示すように1つ
の黒体放射源2と、その開口直前にセクター5をモータ
MTで回転させて2光束と同等のシステムを実現できる
黒体放射源2の温度をT2に設定する。一方、回転セク
ター5の表面5−1を充分に黒化吸収面にして、近似黒
体面とし、かつ水冷等の処理で上記表面の温,度を測定
物体表面温度T1および前記温度T2に比較して充分に
低くする。したがつてEb(T1)およびEb(T2)
に比べて、そこからの放射を無視できる。黒体開口面2
−1を回転セクター5が覆つている状態と覆つていない
状態のときに対応して、放射計1で、交互に2つの放射
エネルギーが検出される。前者の状態における検出値E
1とすれば、(16)式の代りに次式が得られる。
\VlPlν \A4ノ
一 (1υノ .二後者の状態における検出値E
2は、(15)式で与えられるから、この両式より、ε
(θ)が次式のように求められる。
このε(θ)を(19)式に代人して、次式よりT1が
得られる。
(20)式および(21)式は、先に得た(17)式お
よび(18)式より演算が簡単になる。
この演算は、前述の2光束システムにおいても、T,を
T1およびT2に比較して、その放射が無視できるほど
低くすれば全く同様に得られる。第3図および第4図の
構成に、いずれも、本発明者らによる実願昭53−80
108に提示するものであつて、本発明)において、演
算において拡散反射係数pを導入し、被測定物体面が必
ずしも完全鏡面的反射面である必要はなく、より現実的
な測定法を提供するところに特徴がある。次に、本発明
の効果を適確に実証する実施例お−よびその実験結果を
示す。
第5図は、背光の影響のない大気中での実験装置の概略
を示すものである。第5図に示すように、100Trf
mφの測定試料3を加熱炉6の上に置いて加熱した。角
度0=56定の方向に、放射計1と黒体放射源2を互い
に鏡面対称的に配置した。黒体放射源2は、開口径D=
5hφ、長さL=125?の黒鉛製円筒キャビティであ
り、その内壁温度T2は底面にとりつけたCA熱電対2
−2によつて検出し、PID温度制御装置で±1℃の精
度でT2=368℃に設定した。測定面3−1から開口
を見込む立体角dΩは0.05πSter.である。放
射計1として検出素子の異なる3種類の放射計を用いた
。その仕様は次の通じである。実験の手順は次の通りで
ある。まず、黒体放射源2の温度T2に対する各放射計
1により検出値Eb(T2)を求めた。次にT2を36
8℃に制御した。各種試料3を加熱炉6の上でヒータ7
で加熱し、試料面3に点溶接したCA熱電対8で表面温
度を測定し、200℃〜450℃までの任意の温度T1
に設定した。各温度T1における放射率ε (θ)を直
接求めるために、表面を黒化した水冷セクター5″を黒
体放射源2の開口2−1直前に設けた。そのときの放射
計1により検出値E1から、 L八へA1ノが
求められる。
ここで、Eb(T1)は、T1がCA熱電対8によつて
求められており、その温度に対応する黒体放射の検出値
てあるからEb(T2)と同様にあらかじめ得られてい
る。(22)式のE (θ)は試料3の真の放射率であ
る。E1は形式的に次式で書くことができる。
次に、本発明方法の原理に基づき、上述の黒化した水冷
セクター5″をはずしたときの検出値E2は(7)式で
表わされる。
ここに再び書いておく。−ε (Uノf −〜
( ・一ーー(23)式と(2
4)式より、本方法の演算よる放射率と温度は、それぞ
れ次の(25)式および(26)式で求められる。とこ
ろで本発明方法の測定精度は真の放射率(22)式と、
本発明方法の演算によつて得られる放射率(25)式を
比較することによつて見積ることができる。
表1は、冷延鋼板、ステンレス鋼板および粗面化したア
ルミニウム板を試料として本発明方法によつて得た測定
結果である。
表1において、fは各試料を任意の温度T1に設定し、
(22)式および(25)式に基づいて得れる放射率ε
(θ)の値が等しくなるように求めたものである。ま
たfの平・均値〒とその変動Δfを求め、〒を用いて(
25)式、および(26)式に基づいて演算した場合の
放射率、温度の相対誤差をも記載している。なお、後者
については、T1=400℃で評価している。(25)
式をfについて次式のように整理する。fがΔfだけ変
動するときのε (θ)の変動をΔEとする。(27)
式の両辺の対数をとり、微分すると(28)式より (29)式より、放射率の相対誤差はfの相対誤差と放
射率の値そのものに依存することがわかる。
温度の相対誤差ΔT/T1は、よく知られた公式から導
くことができる。
(30)式に(29)式を代人して次式を得るただし、
C2=14388μm−K表1のΔE/E(θ)、ΔT
/T1は、(29)式および(31)式においてf=〒
とし、E(θ)に(22)式によるE(0)を用いて求
めたものである。
表1から明らかなように、fは同じ試料に対して波長λ
の長いほど1に近づく。すなわち試料面は鏡面的反射面
に近づく。また、fの相対変動Δf/fも、λの長いほ
ど小さくなる。しかるに、本発明の演算による放射率解
と温度解は、(29)式と(31)式に示されるように
、Δf/f以外にε(θ)とλに依存するので、測定精
度は必すしも長波長がすぐれているとはいえない。表1
から、放射率解の相対誤差は、λ=8μmが最も小さい
が、温度解の相対誤差は、λ=2.2μmが最も小さい
。第6図は、冷延鋼板の多くの試料について、λ=2.
2μmの楊合に電熱対によつて直接得られた放射率((
22)式)と、本発明方法によつて得られた演算放射率
解((25)式)を比較図示したものである。
fとして平均値了=0.92を用いた。同図より加熱に
よつて生ずる銅板面の酸化膜生成に伴う放射率の大幅な
変化にもかかわらず両者はよく一致している。第7図は
同様に熱電対による温度指示と、本発明の演算による演
算を比較したものである。両者の差は、ほとんど±5゜
C以内にある。表1、第6図および第7図より、同鋼種
であれば、放射率が大幅に変化しても、fを一定値に設
定して非常によい精度で温度と放射率を同時測定できる
ことが明らかになつた。本発明方法は、鏡面的な反射を
利用するために、特に背光雑音の除去にすぐれている。
したがつて、炉内における測温にきわめて有効と考えら
れる。シミュレーション炉を製作して、本発明方法によ
る炉内での測定実験を実施した。第8図に実験装置の概
略を示す。シミュレーション炉は内壁4は薄い銅板て箱
型である。内壁4の全面は黒化塗料(テツゾールを塗布
して放射率を0.95にした。この内壁4と外壁4″の
間の天井部および側壁部に3つの独立したヒーター9が
設置されており、内壁4を放射加熱している。内壁温度
T4は、銅表面に埋め込んだCAシース熱電対(天井、
側壁23ケ所)によつてそれぞれ独立に制御でき、内壁
4全体をほぼ一様な温度T4にすることができる。炉の
一対の側壁には、幅50Wr1n1長さ100TmIf
Lの開口10が設けられており、その一方の黒体放射源
2を挿入し、他方から放射計1で炉内11を覗くことが
できる。炉の下側からは、試料3と試料加熱炉6が挿入
できる。試料3は、この加熱炉6上で独立に加熱、温度
制御できる。ま,“た、試料3を下側から加熱する代り
に水冷却して常温に保つことができる。黒体放射源2の
開口面2−1の前面には黒体化した水冷セクター5があ
り、モーター12駆動によつて一定時間毎に開口面2−
1を覆うことができる。このような炉構成において、シ
ミュレーション炉の内壁温度T,が一様になつたとき、
周囲壁4は、ほぼその温度の黒体とみなしてよく、炉内
測温における最も厳しい状態にあると考えられる。原理
の有効性についてはすでに大気中での実験によつて確認
したので、ここでは炉内において内壁4からの放射エネ
ルギーが測定面3−1で反射して放射計1で検出される
割合、すなち背光雑音の割合を定量化する実験を実施し
た。図9に示すように、シミュレーション炉の内壁温度
T4が390゜Cになるように温度調節した。
黒体放射源2の開放面2−1を黒化した水冷セクター5
″が覆つた状態にしたのち、各種試料3を下側から炉内
に挿入した。試料3の下面は常時水冷されているために
、炉内でも常温に保たれている。この状態において、放
射計1で放射エネルギーEsを検出した。この検出値の
大部分は、黒体空洞となつている炉内壁4から放射され
るエネルギーEb(T4)のうち、測定面3−1で反射
して放射計1の方向に来る量であるから背光雑音の量を
定量化できる。?光率ηは次式で定義される。
70..、′ 試料3の放射率はあらかじめ測
定してあるので、(33)式から拡散反射係数pが計算
できる。なお、本実験においては、θ=67がに設定し
、測定点から黒化した水冷セクター5″を見込む立体角
dΩを変化させるために、セクターと測定点7の距離を
変化させた。表2に実験結果を示す。
試料として酸化の進行と共に放射率が変化する冷延鋼板
およびステンレス鋼板を用いた。試料の測定点からセク
ター面5″−1までの距離zを変えて、セクター面を見
込む立体角dΩ=27r(1−COs(Ta『1D/2
2′))に対する背光率ηを(32)式に従つて求め、
このηから各試料の放射率ε (θ)を用いて、(33
)式からpとその変動Δpを計算した。
第10図にpとdΩの関係を図示した。表2または第1
0図から、各試料についてpは波長λが長くなるについ
れOに近づく。すなわち、試料は鏡面的反射に近づく、
また、dΩが大きくなるにつれて反射の拡散分は、セク
ター面の存在によつて減少するので、pを小さくする。
P.l!:.fの間には、(14)式の関係がある。実
際、表1のfの実測値を表2にも記載したが、両者の間
にほぼ(14)式が成り立つことがわかる。以上により
本発明方法が炉内でも有効であることが明らかとなつた
。次に黒体放射源の開口3部の寸法を決定する方法を述
べる。大気中でも炉内においても、放射率は(20)式
で与えられる。
測温誤差は、大気中の場合(30)式で示される。した
がつて、大気中では、試料のfの変動が放射率ε(θ)
の変動に置き換えられ・る(29)式だけを基本にして
誤差解析すればよかつた。一方、炉内の場合では、pの
変動による放射率の変動と、炉内壁温度T4の変動も考
慮せねlばならない。そこで、誤差が許容範囲内に収ま
るためには、立体角dΩをどの程度の大きさにすればよ
いか、次のようなステップで検討した。みかけの測定温
度をTaとすると、(19)式において次式が満足され
る。E(θ)の変動範囲をあらかじめ実験によつて予想
し、ε(θ)の最小値を想定してε(θ)=ε而nとお
く。
これを(33)式に代人すると次式を得る。

一 (Oυノこの式を(34)式に代
人し、Eb(T)としてウィーンの公式、Eb(T)=
C1・λ−5・Exp(−C2/λ・T)を使用すれば
、次式が成り立つ。
゜ (36
ノいま、許容測温誤差をΔTa<−Ta−T1℃とすれ
ば、(36)式の左辺においてであるから(゜.゜ΔT
a/T1<1)、この式を(36)式に代人して整理す
ると、拡散反射係数pの許容ャ゜最大値Pmaxが次式
で得られる。
(38)式において、測温領域におけるT1、Lを与え
、λを選択すれば、測温誤差を±ΔTa/2゜C内にす
るPmaxの定量値が得られる。
そこで、このp=Pmaxを与える立体角DOmaxを
第10図から求められばよい。冷延鋼板とステンレス鋼
板について具体的に計算する。
表3にT1=7000C..T4=6000C1700
℃、800℃の場合に、ΔTa=10℃の誤差内に抑え
るのに必要なPmaxおよびdΩMaxの計算結果を示
している。第10図から、pはλが長くなるほど小さく
なり、それだけ背光雑音は少なくなるが、同じ測温誤差
ΔTaを抑えるために必要なDOmaxは表3から明ら
からように、逆にλの小さい方が小さくてよい。Dfl
maxを小さくできることは、技術上の観点から非常に
重要なことである。ステンレス鋼板の場合、非常に小さ
な立体角で充分である。次に測定物体面の粗度をもとに
したpの決定方法について述べる。pは試料面法線に対
して角度をもつ方向の遮蔽状態における拡散的反射の度
合を表わしている。そのために、pと試料面の表面粗度
を表わす平均傾斜角θaの間に相関のあることが考えら
れる。実際、表2の結果を用いて、dΩ=0.2πRa
dの場合についてpと0aの関係を第11図に図示した
。ここで、θaは第12図に示したように、相面の傾斜
角をθc(7)市/淑とするときを中心線として で定義される。
以上詳述したように、炉内において試料面の表面粗度に
応じて必要な立体角を決定して、黒体放射源の開口の寸
法およびその測定面までの距離zを設定すれば、所定の
精度で温度と放射率の測定が可能である。
なおその際粗度以外に測定物体の形状や搬送時の形状変
化または加熱による形状変化を考慮すればより測定精度
を高めることができる。本発明は、測定物体面が一般的
に粗面で非完全鏡面的反射特性を有する場合に、場合と
放射率を測定する必要のある対象に対して特に有効であ
る。
しかも同時に背光雑音も消去できるので、放射率が酸化
の進行によつて大幅に変化する炉内における鋼板の放射
測温に著しい効果を発揮すると考えられる。近年、連続
焼鈍炉の新たな建設が進められている。
これは従来のものと異なり、時代の要求に応じ省エネル
ギー的な見解を徹底させ、熱効率向上によるコストダウ
ンを追及している。そのために、炉内は還元雰囲気では
なく、直火バーナーによる急速加熱方式を焼鈍炉の一部
に適応している。この加熱方式を有する炉をNOE(N
On木Kが常時変化するような場合には、前記黒体放射
源または第3の基準黒体放射源を新たに設置し、前記放
射計または第2の新たな放射計で一定jの光路を介して
該基準黒体放射源からの放射を、前記被測定物体面を経
由せず直接検出し、その変化からKを求め、この値を(
43)式および(44)式に代人することによつてKは
変動しても精度よく放射率ε(θ)および温度T1を求
めることが・できる。なお、設定場所環境条件によつて
は光路中の雰囲気気吸収による透過系数Kの変化をなく
する方法も考えられる。
即ち使用する放射計の検出波長r+[;1,1二Eテ1
10/.:FOZミ木0xidizingFumace
)と称する。このため、炉内鋼板は走行中に炉内弱酸化
性雰囲気により酸化され、その放射率が大幅に変化する
。本発明は、背光雑音と放射率の問題を一挙に解決する
ものであつて、上訃べ0Fにおける測温にきわめて有効
なものである。さらにNOFは微量の未燃02が鋼板酸
化膜形成に微妙な作用をするので、放射率測定さら逆に
酸化膜ないし酸化の状態に関して有益な情報を得ること
もできる。ノ 本発明はさらに放射計の検出波長に対し
て吸収特性を有する雰囲気やシールガラスなどが測定系
の光路に存在する場合にも、その雰囲気などに対する透
過係数を測定して、正確な測温を可能ならしめることが
できる。
たとえば、(15)式および(16)式において、放射
計によつて検出されるエネルギーE2,E3が光路中の
吸収によつて、透過係数K(イ)〈Kく1)だけ小さく
すると、両式に対応してそれぞれ次式が得られる。(4
1)式と(42)式より放射率ε(0)力;−″このE
(θ)を(42)式に代人してT1が次式から求められ
る。
に対して透明なガス体(例えば不活性ガス)を光路中に
流出させればよい。
こうすることによつて、透過系数Kに大幅な変動がある
ような環境においても、安定した既知のKに設定するこ
とができ、したがつて正確な測定が可能である。以上本
発明は放射計と黒体放射源を測定面法線に対して、互い
に拡散反射的に配置し、黒体放射源から異なる2つの放
射量を交互に放射させることによつて、測定物体の表面
温度と放射率を測定する放射測温法において本来、測定
物体が完全鏡面的反射面の場合に成立する方法を拡散反
射係数pを導入して適用範囲をM一般的に非完全拡散的
r+口し1二E1)0/.;トqζ反射面にまで拡
張したものである。
pと測定面の表面粗度の間の密度な関係を明らかにし、
さらにpと検出波長、および黒体放射源の開口径を測定
面から見込む立体角の間の関件を測定誤差に関連させて
測定評価する手順を導き、さらに透過係数Kの変動にも
対応できるものであつて、従来存在しなかつた全く新規
な測温法を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の概念略図、第2図は本発明の演算ブロ
ックダイアグラム図、第3図A,bは本発明の平面概略
図、第4図は本発明の側面概略図、第5図は本発明の大
気中ての一実施例側面図、第6図は真の放射率値と本発
明による放射率測定値の比較図、第7図は真の温度と本
発明による温度測定値の比較図、第8図は本発明を炉内
で実施した例の側面図、第9図は背光雑音の定量化実験
の概略図、第10図はPI:.dΩの関係実験値図、第
11図はpとθaの関係実験値図、第12図は平均傾斜
角θaの定義図である。 ) 図面で1は放射計、2は黒体放射源、3は測定物体
、4は炉壁である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 放射計と黒体放射源を測定面法線に対して、互に鏡
    面対称的に配置し、黒体放射源から異なる2つの放射量
    を交互に放射させることによつて、測定物体の表面温度
    と放射率を測定する放射測温法において、上記放射計で
    検知された測定値と上記黒体放射源自体の温度と前記被
    測定物体に対応する拡散反射係数により被測定物体の放
    射率を求め、次にこれから被測定物体の表面温度を測定
    することを特徴とする物体の温度と放射率の測定方法。 2 放射計と黒体放射源を測定面法線に対して互に鏡面
    対称的に配置し、黒体放射源から異なる2つの放射量を
    交互に放射させることによつて、測定物体の表面温度と
    放射率を測定する放射測温法において、上記放射計で検
    知された測定値と上記黒体放射源自体の温度と前記被測
    定物体に対応した拡散反射係数と更に測定系の光路の透
    過係数とにより被測定物体の放射率を求め次にこれから
    被測定物体の表面温度を測定することを特徴とする物体
    の温度と放射率の測定方法。
JP55027108A 1980-03-04 1980-03-04 物体の温度と放射率の測定方法 Expired JPS6047538B2 (ja)

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