JPS6112919B2 - - Google Patents
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- JPS6112919B2 JPS6112919B2 JP7608279A JP7608279A JPS6112919B2 JP S6112919 B2 JPS6112919 B2 JP S6112919B2 JP 7608279 A JP7608279 A JP 7608279A JP 7608279 A JP7608279 A JP 7608279A JP S6112919 B2 JPS6112919 B2 JP S6112919B2
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- alkyl ester
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Description
本発明はα−L−アスパルチル−L−フエニル
アラニン低級アルキルエステル、特にα−L−ア
スパルチル−L−フエニルアラニンメチルエステ
ル(以下APMと略記する)の新規な精製法に関
するものである。 α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニン
低級アルキルエステル、特にAPMは低カロリー
甘味剤として注目されている有用な物質である。 α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニン
低級アルキルエステル製造途中、あるいは熱によ
り容易に環化して甘味性のない3−ベンジル−6
−カルボキシメチル−2・5−ジケトピペラジン
(以下DKPと略記する)に変化する。従つて製造
工程より得られるα−L−アスパルチル−L−フ
エニルアラニン低級アルキルエステルは必然的に
DKPを含むので、これを除去して精製すること
が必要である。 α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニン
低級アルキルエステルからDKPを除去する在来
法としては、例えばイオン交換樹脂による方法
(特公昭52−35660号)、DKPを含有するα−L−
アスパルチル−L−フエニルアラニン低級アルキ
ルエステルを鉱酸水溶液中に溶解し、不溶物とし
て残るDKPを過等の操作により分離し、液
を中和してα−L−アスパルチル−L−フエニル
アラニン低級アルキルエステルを固形物として単
離する方法(特開昭48−67243号)等が知られて
いる。 本発明者らは工業的により容易かつ効果的な精
製法について鋭意研究した結果、DKPを含むα
−L−アスパルチル−L−フエニルアラニン低級
アルキルエステルの結晶をPH4.5を越える液性の
水性媒体と接触させることにより結晶中のDKP
が効果的に除去されることを見出し、本発明を完
成するに至つた。 即ち本発明は少なくとも夾雑物として3−ベン
ジル−6−カルボキシメチル−2・5−ジケトピ
ペラジンを含むα−L−アスパルチル−L−フエ
ニルアラニン低級アルキルエステルの結晶を、PH
4.5を越えかつ8以下の液性の水性媒体と、結晶
中の3−ベンジル−6−カルボキシメチル−2・
5−ジケトピペラジンの実質的部分が溶出するに
充分な時間接触させることを特徴とするα−L−
アスパルチル−L−フエニルアラニン低級アルキ
ルエステルの精製法を提供するものである。 本発明の精製法が適用できるα−L−アスパル
チル−L−フエニルアラニンの低級アルキルエス
テルは、そのC1ないしC3アルコールとのエステ
ル、特にメチルエステルである。 α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニン
低級アルキルエステルの結晶と接触させる水性媒
体としては水、または水および水と均一に混和す
る有機溶媒の混合液を使用する。この様な混合液
を用いる場合、本発明の方法で精製される化合物
の大きな用途が甘味剤であり、しかもその製造に
おいて最終工程である精製工程でこの溶媒は使用
されるので、毒性の低い有機溶媒を用いるのが好
ましい。従つてエタノール等の低級アルコールを
有機溶媒の最も好ましい例として挙げることがで
きる。 これらの水性媒体は電解質を含んでもよい。ま
たα−L−アスパルチル−L−フエニルアラニン
低級アルキルエステルを水性媒体の溶液から晶析
させた母液に塩基性物質を加えて所定の液性とし
た溶液は本発明の水性媒体として極めて適当であ
る。 水性媒体の使用量はα−L−アスパルチル−L
−フエニルアラニン低級アルキルエステルに対し
て重量比で約5倍ないし約40倍程度である。 水性媒体は、精製すべきα−L−アスパルチル
−L−フエニルアラニン低級アルキルエステル結
晶との接触に先立ち、またはこれを懸濁させた状
態で、その液性をPH4.5を越えかつ8以下、好ま
しくはPH約5ないし約7.5に調節される。 α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニン
低級アルキルエステルの結晶を析出させた母液を
水性媒体として用いるとき、析出したこの結晶を
必ずしも母液から分離する必要はない。DKPを
含むα−L−アスパルチル−L−フエニルアラニ
ン低級アルキルエステルの水性酸溶液を中和する
と、析出すべきα−L−アスパルチル−L−フエ
ニルアラニン低級アルキルエステルの大部分はPH
4.5までに晶析する。こうして析出した結晶は溶
液中のDKPの大部分を随伴している。この様に
して析出させた結晶を含む母液に更に塩基性物質
を加えてその液性をPH4.5を越えかつ8以下の値
とし、引続き結晶と母液の接触を行なうことによ
つて本発明の結晶と水性媒体の接触は達成され
る。 そしてこの操作により結晶中のDKPの大部分
は除去される。この場合水性媒体の量は結晶析出
の面から要請される量でよい。 水性媒体に緩衝能がない場合、これを結晶と接
触させたとき、DKPおよびα−L−アスパルチ
ル−L−フエニルアラニン低級アルキルエステル
の溶出によつて水性媒体のPHの低下が起ることが
あるので、その様なときは必要に応じて塩基性物
質を添加して再調節を行なつてよい。 水性媒体の液性がPH4.5以下のときはDKPの除
去が充分でなく、PH約8を越えるとα−L−アス
パルチル−L−フエニルアラニン低級アルキルエ
ステルの分解が起り易く、またその溶解度も大き
くなるので回収率が低下する。 本発明で水性媒体の液性調節のために使用でき
る塩基性物質としては格別の限定はないが、水酸
化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリ
ウム、水酸化カリウム、アンモニア等の無機塩
基、トリエチルアミン、メチルアミン、トリスヒ
ドロキシメチルアミノメタン等の有機塩基、無機
もしくは有機の弱酸と水酸化ナトリウム等の強塩
基とから成る塩等を例示することができる。 α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニン
低級アルキルエステルを水性媒体に懸濁させた状
態で液性調節を行なう場合、これらの塩基性物質
が弱塩基性物質であれば、そのまま使用してもよ
いが、α−L−アスパルチル−L−フエニルアラ
ニン低級アルキルエステルが塩基性の条件下で比
較的簡単に分解するので、局部的にPHが高くなる
ことを避けるために水溶液として使用するのが好
ましい。この場合塩基性物質の濃度が低過ぎる
と、それだけ多量の水溶液を用いるのでα−L−
アスパルチル−L−フエニルアラニン低級アルキ
ルエステルの回収率が低くなる傾向があり、濃す
ぎると局部的PH上昇によるα−L−アスパルチル
−L−フエニルアラニン低級アルキルエステルの
分解があり得るので、いずれも好ましくない。こ
れらのことを考慮に入れると一般的には0.01N〜
5N、好ましくは0.05〜1N程度の溶液を用いるの
がよい。しかしこれらの値は何ら限定的でなく、
強塩基の場合にはなるべくうすい濃度のものを用
いるのがよく、弱塩基の場合には濃い溶液もしく
はそのままで用いることができる。 これらの塩基性物質をα−L−アスパルチル−
L−フエニルアラニン低級アルキルエステルを含
む水性媒体に添加するときは局部的に混合物が強
塩基性になることを避けるため、水性媒体を撹拌
しながら徐々に添加することが好ましい。 本発明の特徴は夾雑物としてDKPを含むα−
L−アスパルチル−L−フエニルアラニン低級ア
ルキルエステル結晶を前述した液性の水性媒体
と、結晶中のDKPの実質的部分が溶出するに充
分な時間接触させてDKPをより選沢的に水性媒
体中に溶解させることにある。 DKPの実質的部分が溶出するに要する時間
は、DKPの溶解速度により決り、これが接触時
の温度、混合物のPHその他により変り得るので、
必ずしも限定的でないが通常約20分以上、好まし
くは約30分以上あれば充分である。DKP除去の
面からは接触時間の上限はなく、長時間の接触も
可能であるが、この場合にはα−L−アスパルチ
ル−L−フエニルアラニン低級アルキルエステル
の分解が起り得るので、この面からはできるだけ
短時間が好ましい。これらのことを勘案して通常
約30分ないし約1時間の接触時間を用いる。 α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニン
低級アルキルエステルを水性媒体と接触させる際
の温度はこの物質が熱によつて分解し易いので低
温であることがより好ましい。しかしながら上記
PH範囲内で接触時間が短い場合には多少高温であ
つても比較的その分解は少ない。従つて溶媒の凝
固点から沸点までの温度範囲内で選んでよいが、
通常0゜〜80℃程度、好ましくは0゜〜50℃であ
る。α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニ
ン低級アルキルエステル結晶を水性媒体と接触さ
せたのちに混合物を冷却することは回収率を上げ
ることになるので好ましいことである。 本発明の方法が特に効率的に実施できるのは、
前述したα−L−アスパルチル−L−フエニルア
ラニン低級アルキルエステルを析出させて回収す
る際に、本発明を組込んだ場合である。再結晶法
によるα−L−アスパルチル−L−フエニルアラ
ニン低級アルキルエステルの精製法に組込んだ場
合も同様である。 上述の説明から明らかな様に、本発明の方法に
よればα−L−アスパルチル−L−フエニルアラ
ニン低級アルキルエステルから簡単にDKPを除
くことが可能である。特に再結晶法と組合せて実
施すれば、従来の再結晶法では得られないDKP
含量の少ないものを得ることができるので、工業
的にも有利な方法である。 以下実施例により本発明をさらに詳しく説明す
る。 実施例 1 DKPを含む4400gの粗製APM(DKP含有率
9.09%)を水72mlに加えた混合物を80℃に加熱
し、均一溶液とした。この溶液を約3時間室温に
放置し、結晶を析出させた。さらに一夜間冷蔵庫
に放置したあと、生成したスラリーを含む容器を
10℃の冷浴中に浸し、マグネチツクスターラーで
スラリーを撹拌しながら17.0mlのNaHCO3水溶液
(0.1N)をゆつくり滴加した。約30分間10℃で撹
拌したところスラリーのPHは5.7となつた。この
スラリーを過し、結晶を約100mlの冷水で洗浄
した。湿結晶は0.8%の酢酸ナトリウム水溶液に
溶解し、高速液体クロマトグラフイ分析により、
APMの回収率およびDKPの含有量をそれぞれ求
めた。APMの分析に用いた測定装置および測定
条件は下記のとおりである。 装 置:高速液体クロマトグラフ (東洋曹達工業株式会社製、TSK HLC802、商
標) カラム:内径7.5mm×長さ200mm 充填剤:デンプン系ゲル粒径5μ (東洋曹達工業株式会社製、TSK GEL、LS−
170、P5、商標) 溶離液:酢酸ナトリウム水溶液(0.8重量%) 流 速:0.8ml/分 圧損失:20Kg/cm2 検出器:UV検出器(254nm) またDKPの分析に用いた測定装置および測定
条件は下記の通りである。 装 置:高速液体クロマトグラフ (東洋曹達工業株式会社製、TSK HLC802、商
標) カラムおよび充填剤:カチオン交換樹脂系ゲル、
粒径10μ (東洋曹達工業株式会社製、TSK GEL、ITX
−212、P10、商標)を充填した内径4mm×長
さ100mmのカラムとデンプン系ゲル、粒径5μ
(東洋曹達工業株式会社製、TSK GEL、LS−
170、P5、商標)を充填した内径7.5mm×長さ
400mmのカラムを連結したもの、 溶離液:酢酸ナトリウム水溶液(0.8重量%) 流 速:0.8ml/分 圧損失:55Kg/cm2 検出器:UV検出器(256mm) この様にして求めたAPMの回収率は67.7%で
あり、その中のDKP含有率は0.18%であつた。 なお以下の実施例の場合でもAPMの回収率お
よびDKPの含有率の測定には別記のない限り、
すべてこの装置および条件を用いた。 実施例 2〜11 加えた塩基性物質の種類、加えた量、およびそ
のときのPHが異る以外は実施例1と全く同様に操
作を行つた。その結果をまとめて第1表に示し
た。 比較例 1 塩基性物質を加えなかつた以外は実施例1と全
く同様に操作を行なつた。その結果を同様に第1
表に示す。
アラニン低級アルキルエステル、特にα−L−ア
スパルチル−L−フエニルアラニンメチルエステ
ル(以下APMと略記する)の新規な精製法に関
するものである。 α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニン
低級アルキルエステル、特にAPMは低カロリー
甘味剤として注目されている有用な物質である。 α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニン
低級アルキルエステル製造途中、あるいは熱によ
り容易に環化して甘味性のない3−ベンジル−6
−カルボキシメチル−2・5−ジケトピペラジン
(以下DKPと略記する)に変化する。従つて製造
工程より得られるα−L−アスパルチル−L−フ
エニルアラニン低級アルキルエステルは必然的に
DKPを含むので、これを除去して精製すること
が必要である。 α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニン
低級アルキルエステルからDKPを除去する在来
法としては、例えばイオン交換樹脂による方法
(特公昭52−35660号)、DKPを含有するα−L−
アスパルチル−L−フエニルアラニン低級アルキ
ルエステルを鉱酸水溶液中に溶解し、不溶物とし
て残るDKPを過等の操作により分離し、液
を中和してα−L−アスパルチル−L−フエニル
アラニン低級アルキルエステルを固形物として単
離する方法(特開昭48−67243号)等が知られて
いる。 本発明者らは工業的により容易かつ効果的な精
製法について鋭意研究した結果、DKPを含むα
−L−アスパルチル−L−フエニルアラニン低級
アルキルエステルの結晶をPH4.5を越える液性の
水性媒体と接触させることにより結晶中のDKP
が効果的に除去されることを見出し、本発明を完
成するに至つた。 即ち本発明は少なくとも夾雑物として3−ベン
ジル−6−カルボキシメチル−2・5−ジケトピ
ペラジンを含むα−L−アスパルチル−L−フエ
ニルアラニン低級アルキルエステルの結晶を、PH
4.5を越えかつ8以下の液性の水性媒体と、結晶
中の3−ベンジル−6−カルボキシメチル−2・
5−ジケトピペラジンの実質的部分が溶出するに
充分な時間接触させることを特徴とするα−L−
アスパルチル−L−フエニルアラニン低級アルキ
ルエステルの精製法を提供するものである。 本発明の精製法が適用できるα−L−アスパル
チル−L−フエニルアラニンの低級アルキルエス
テルは、そのC1ないしC3アルコールとのエステ
ル、特にメチルエステルである。 α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニン
低級アルキルエステルの結晶と接触させる水性媒
体としては水、または水および水と均一に混和す
る有機溶媒の混合液を使用する。この様な混合液
を用いる場合、本発明の方法で精製される化合物
の大きな用途が甘味剤であり、しかもその製造に
おいて最終工程である精製工程でこの溶媒は使用
されるので、毒性の低い有機溶媒を用いるのが好
ましい。従つてエタノール等の低級アルコールを
有機溶媒の最も好ましい例として挙げることがで
きる。 これらの水性媒体は電解質を含んでもよい。ま
たα−L−アスパルチル−L−フエニルアラニン
低級アルキルエステルを水性媒体の溶液から晶析
させた母液に塩基性物質を加えて所定の液性とし
た溶液は本発明の水性媒体として極めて適当であ
る。 水性媒体の使用量はα−L−アスパルチル−L
−フエニルアラニン低級アルキルエステルに対し
て重量比で約5倍ないし約40倍程度である。 水性媒体は、精製すべきα−L−アスパルチル
−L−フエニルアラニン低級アルキルエステル結
晶との接触に先立ち、またはこれを懸濁させた状
態で、その液性をPH4.5を越えかつ8以下、好ま
しくはPH約5ないし約7.5に調節される。 α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニン
低級アルキルエステルの結晶を析出させた母液を
水性媒体として用いるとき、析出したこの結晶を
必ずしも母液から分離する必要はない。DKPを
含むα−L−アスパルチル−L−フエニルアラニ
ン低級アルキルエステルの水性酸溶液を中和する
と、析出すべきα−L−アスパルチル−L−フエ
ニルアラニン低級アルキルエステルの大部分はPH
4.5までに晶析する。こうして析出した結晶は溶
液中のDKPの大部分を随伴している。この様に
して析出させた結晶を含む母液に更に塩基性物質
を加えてその液性をPH4.5を越えかつ8以下の値
とし、引続き結晶と母液の接触を行なうことによ
つて本発明の結晶と水性媒体の接触は達成され
る。 そしてこの操作により結晶中のDKPの大部分
は除去される。この場合水性媒体の量は結晶析出
の面から要請される量でよい。 水性媒体に緩衝能がない場合、これを結晶と接
触させたとき、DKPおよびα−L−アスパルチ
ル−L−フエニルアラニン低級アルキルエステル
の溶出によつて水性媒体のPHの低下が起ることが
あるので、その様なときは必要に応じて塩基性物
質を添加して再調節を行なつてよい。 水性媒体の液性がPH4.5以下のときはDKPの除
去が充分でなく、PH約8を越えるとα−L−アス
パルチル−L−フエニルアラニン低級アルキルエ
ステルの分解が起り易く、またその溶解度も大き
くなるので回収率が低下する。 本発明で水性媒体の液性調節のために使用でき
る塩基性物質としては格別の限定はないが、水酸
化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリ
ウム、水酸化カリウム、アンモニア等の無機塩
基、トリエチルアミン、メチルアミン、トリスヒ
ドロキシメチルアミノメタン等の有機塩基、無機
もしくは有機の弱酸と水酸化ナトリウム等の強塩
基とから成る塩等を例示することができる。 α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニン
低級アルキルエステルを水性媒体に懸濁させた状
態で液性調節を行なう場合、これらの塩基性物質
が弱塩基性物質であれば、そのまま使用してもよ
いが、α−L−アスパルチル−L−フエニルアラ
ニン低級アルキルエステルが塩基性の条件下で比
較的簡単に分解するので、局部的にPHが高くなる
ことを避けるために水溶液として使用するのが好
ましい。この場合塩基性物質の濃度が低過ぎる
と、それだけ多量の水溶液を用いるのでα−L−
アスパルチル−L−フエニルアラニン低級アルキ
ルエステルの回収率が低くなる傾向があり、濃す
ぎると局部的PH上昇によるα−L−アスパルチル
−L−フエニルアラニン低級アルキルエステルの
分解があり得るので、いずれも好ましくない。こ
れらのことを考慮に入れると一般的には0.01N〜
5N、好ましくは0.05〜1N程度の溶液を用いるの
がよい。しかしこれらの値は何ら限定的でなく、
強塩基の場合にはなるべくうすい濃度のものを用
いるのがよく、弱塩基の場合には濃い溶液もしく
はそのままで用いることができる。 これらの塩基性物質をα−L−アスパルチル−
L−フエニルアラニン低級アルキルエステルを含
む水性媒体に添加するときは局部的に混合物が強
塩基性になることを避けるため、水性媒体を撹拌
しながら徐々に添加することが好ましい。 本発明の特徴は夾雑物としてDKPを含むα−
L−アスパルチル−L−フエニルアラニン低級ア
ルキルエステル結晶を前述した液性の水性媒体
と、結晶中のDKPの実質的部分が溶出するに充
分な時間接触させてDKPをより選沢的に水性媒
体中に溶解させることにある。 DKPの実質的部分が溶出するに要する時間
は、DKPの溶解速度により決り、これが接触時
の温度、混合物のPHその他により変り得るので、
必ずしも限定的でないが通常約20分以上、好まし
くは約30分以上あれば充分である。DKP除去の
面からは接触時間の上限はなく、長時間の接触も
可能であるが、この場合にはα−L−アスパルチ
ル−L−フエニルアラニン低級アルキルエステル
の分解が起り得るので、この面からはできるだけ
短時間が好ましい。これらのことを勘案して通常
約30分ないし約1時間の接触時間を用いる。 α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニン
低級アルキルエステルを水性媒体と接触させる際
の温度はこの物質が熱によつて分解し易いので低
温であることがより好ましい。しかしながら上記
PH範囲内で接触時間が短い場合には多少高温であ
つても比較的その分解は少ない。従つて溶媒の凝
固点から沸点までの温度範囲内で選んでよいが、
通常0゜〜80℃程度、好ましくは0゜〜50℃であ
る。α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニ
ン低級アルキルエステル結晶を水性媒体と接触さ
せたのちに混合物を冷却することは回収率を上げ
ることになるので好ましいことである。 本発明の方法が特に効率的に実施できるのは、
前述したα−L−アスパルチル−L−フエニルア
ラニン低級アルキルエステルを析出させて回収す
る際に、本発明を組込んだ場合である。再結晶法
によるα−L−アスパルチル−L−フエニルアラ
ニン低級アルキルエステルの精製法に組込んだ場
合も同様である。 上述の説明から明らかな様に、本発明の方法に
よればα−L−アスパルチル−L−フエニルアラ
ニン低級アルキルエステルから簡単にDKPを除
くことが可能である。特に再結晶法と組合せて実
施すれば、従来の再結晶法では得られないDKP
含量の少ないものを得ることができるので、工業
的にも有利な方法である。 以下実施例により本発明をさらに詳しく説明す
る。 実施例 1 DKPを含む4400gの粗製APM(DKP含有率
9.09%)を水72mlに加えた混合物を80℃に加熱
し、均一溶液とした。この溶液を約3時間室温に
放置し、結晶を析出させた。さらに一夜間冷蔵庫
に放置したあと、生成したスラリーを含む容器を
10℃の冷浴中に浸し、マグネチツクスターラーで
スラリーを撹拌しながら17.0mlのNaHCO3水溶液
(0.1N)をゆつくり滴加した。約30分間10℃で撹
拌したところスラリーのPHは5.7となつた。この
スラリーを過し、結晶を約100mlの冷水で洗浄
した。湿結晶は0.8%の酢酸ナトリウム水溶液に
溶解し、高速液体クロマトグラフイ分析により、
APMの回収率およびDKPの含有量をそれぞれ求
めた。APMの分析に用いた測定装置および測定
条件は下記のとおりである。 装 置:高速液体クロマトグラフ (東洋曹達工業株式会社製、TSK HLC802、商
標) カラム:内径7.5mm×長さ200mm 充填剤:デンプン系ゲル粒径5μ (東洋曹達工業株式会社製、TSK GEL、LS−
170、P5、商標) 溶離液:酢酸ナトリウム水溶液(0.8重量%) 流 速:0.8ml/分 圧損失:20Kg/cm2 検出器:UV検出器(254nm) またDKPの分析に用いた測定装置および測定
条件は下記の通りである。 装 置:高速液体クロマトグラフ (東洋曹達工業株式会社製、TSK HLC802、商
標) カラムおよび充填剤:カチオン交換樹脂系ゲル、
粒径10μ (東洋曹達工業株式会社製、TSK GEL、ITX
−212、P10、商標)を充填した内径4mm×長
さ100mmのカラムとデンプン系ゲル、粒径5μ
(東洋曹達工業株式会社製、TSK GEL、LS−
170、P5、商標)を充填した内径7.5mm×長さ
400mmのカラムを連結したもの、 溶離液:酢酸ナトリウム水溶液(0.8重量%) 流 速:0.8ml/分 圧損失:55Kg/cm2 検出器:UV検出器(256mm) この様にして求めたAPMの回収率は67.7%で
あり、その中のDKP含有率は0.18%であつた。 なお以下の実施例の場合でもAPMの回収率お
よびDKPの含有率の測定には別記のない限り、
すべてこの装置および条件を用いた。 実施例 2〜11 加えた塩基性物質の種類、加えた量、およびそ
のときのPHが異る以外は実施例1と全く同様に操
作を行つた。その結果をまとめて第1表に示し
た。 比較例 1 塩基性物質を加えなかつた以外は実施例1と全
く同様に操作を行なつた。その結果を同様に第1
表に示す。
【表】
【表】
実施例 12
DKPを含む6.05gの粗製APM(DKP含有率
9.09%)をメタノール水溶液(メタノール:水=
2:1)に加えた混合物を55℃に加熱し、均一溶
液とした。この溶液を実施例1と同様にして結晶
を析出させ、生成したスラリーを含む容器を10℃
の冷浴中に浸し、マグネチツクスターラーでスラ
リーを撹拌しながら18.0mlのNaHCO3水溶液
(0.1N)を滴下した。約30分間10℃で撹拌したと
ころスラリーのPHは5.84となつた。このスラリー
を過し、結晶を約100mlの冷水で洗浄した。得
られた湿結晶を実施例1と同様にして分析を行
い、APMの回収率71.9%DKPの含有率0.31%を
得た。 比較例 2 NaHCO3水溶液(0.1N)を加えなかつた以外は
実施例12と全く同様に操作を行つた。その結果、
APMの回収率71.4%、DKPの含有率2.55%であ
つた。
9.09%)をメタノール水溶液(メタノール:水=
2:1)に加えた混合物を55℃に加熱し、均一溶
液とした。この溶液を実施例1と同様にして結晶
を析出させ、生成したスラリーを含む容器を10℃
の冷浴中に浸し、マグネチツクスターラーでスラ
リーを撹拌しながら18.0mlのNaHCO3水溶液
(0.1N)を滴下した。約30分間10℃で撹拌したと
ころスラリーのPHは5.84となつた。このスラリー
を過し、結晶を約100mlの冷水で洗浄した。得
られた湿結晶を実施例1と同様にして分析を行
い、APMの回収率71.9%DKPの含有率0.31%を
得た。 比較例 2 NaHCO3水溶液(0.1N)を加えなかつた以外は
実施例12と全く同様に操作を行つた。その結果、
APMの回収率71.4%、DKPの含有率2.55%であ
つた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 夾雑物として少なくとも3−ベンジル−6−
カルボキシメチル−2・5−ジケトピペラジンを
含むα−L−アスパルチル−L−フエニルアラニ
ン低級アルキルエステルの結晶を、PH4.5を越え
かつ8以下の液性の水性媒体と、結晶中の3−ベ
ンジル−6−カルボキシメチル−2・5−ジケト
ピペラジンの実質的部分が溶出するに充分な時間
接触させることを特徴とするα−L−アスパルチ
ル−L−フエニルアラニン低級アルキルエステル
の精製法。 2 α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニ
ン低級アルキルエステルがα−L−アスパルチル
−L−フエニルアラニンメチルエステルである特
許請求の範囲第1項記載の精製法。 3 水性媒体との接触時間が約20分以上である特
許請求の範囲第1項または第2項記載の精製法。 4 水性媒体が水である特許請求の範囲第1項な
いし第3項のいずれかの項記載の精製法。 5 水性媒体が水および水と均一に混和する有機
溶媒の混合液である特許請求の範囲第1項ないし
第3項のいずれかの項記載の精製法。 6 少なくとも夾雑物として3−ベンジル−6−
カルボキシメチル−2・5−ジケトピペラジンを
含むα−L−アスパルチル−L−フエニルアラニ
ン低級アルキルエステルが、その3−ベンジル−
6−カルボキシメチル−2・5−ジケトピペラジ
ンを含む水性溶液から析出させた結晶であり、水
性媒体がこの結晶を析出させた母液に塩基性物質
を加えて所定の液性とした溶液である特許請求の
範囲第1項ないし第5項のいずれかの項記載の精
製法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7608279A JPS55167268A (en) | 1979-06-16 | 1979-06-16 | Purification of alpha-l-aspartyl-l-phenylalanine lower alkyl ester |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7608279A JPS55167268A (en) | 1979-06-16 | 1979-06-16 | Purification of alpha-l-aspartyl-l-phenylalanine lower alkyl ester |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS55167268A JPS55167268A (en) | 1980-12-26 |
| JPS6112919B2 true JPS6112919B2 (ja) | 1986-04-10 |
Family
ID=13594894
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7608279A Granted JPS55167268A (en) | 1979-06-16 | 1979-06-16 | Purification of alpha-l-aspartyl-l-phenylalanine lower alkyl ester |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS55167268A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58177952A (ja) * | 1982-04-12 | 1983-10-18 | Ajinomoto Co Inc | L−α−アスパルチル−L−フエニルアラニンメチルエステルの晶析法 |
| DE3635582A1 (de) * | 1986-10-20 | 1988-04-21 | Hoechst Ag | Verfahren zur reinigung von n-acyl-aspartam |
| WO1992000953A1 (en) * | 1988-02-12 | 1992-01-23 | The Nutrasweet Company | A one-pot process for the preparation of alpha-l-aspartyl-l-phenylalanine methyl ester hydrochloride |
-
1979
- 1979-06-16 JP JP7608279A patent/JPS55167268A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS55167268A (en) | 1980-12-26 |
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