JPS6214111B2 - - Google Patents
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- JPS6214111B2 JPS6214111B2 JP56158102A JP15810281A JPS6214111B2 JP S6214111 B2 JPS6214111 B2 JP S6214111B2 JP 56158102 A JP56158102 A JP 56158102A JP 15810281 A JP15810281 A JP 15810281A JP S6214111 B2 JPS6214111 B2 JP S6214111B2
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- H10F71/00—Manufacture or treatment of devices covered by this subclass
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- Photovoltaic Devices (AREA)
Description
本発明は、太陽電池用充填接着材シートおよび
それを用いる接着方法に関する。更に詳しくは、
改善された接着性を示す太陽電池用充填接着材シ
ートおよびそれを用いる接着方法に関する。 近年、石油を主とする既存のエネルギー源の枯
渇が指摘され、代替エネルギー源の開発が必要と
なつてきており、この中で太陽光発電はクリーン
なエネルギー源として、また無尽蔵な太陽幅射エ
ネルギーを利用するものとして、それの早急な実
用化および普及化が望まれている。太陽光発電
は、太陽電池により太陽の幅射エネルギーを直接
電気エネルギーに変えるものであり、この機能は
半導体、一般にはシリコン半導体、セレン半導体
などの量子効果を利用することにより得られる。 ところで、シリコン半導体などは、直接外気に
さらされるとその機能が低下するので、外気から
の保護を目的として、例えばガラス、アクリル樹
脂、カーボネート樹脂などからなる上部透明保護
材およびガラス、ステンレススチール、アルミニ
ウム、プラスチツクなどからなる下部基板保護材
によつて保護される。この際、太陽光発電に利用
される高性能なシリコン半導体は、通常はウエハ
(薄膜小片)であるので、このウエハをインター
コネクターを用いて直列または並列に配列し、電
気的に結線、固定化する必要があり、こうした必
要性から充填接着材が一般に使用される。 この充填接着材に要求される物性としては、次
のようなものが挙げられる。 (1) シリコン半導体などのウエハが、熱膨張収縮
に基因する内部歪によつて破壊されるのを防ぐ
ために、エラストマー的特性を有していなけれ
ばならない。 (2) 太陽光が外部保護材、充填接着材、シリコン
半導体と順次透過して始めて発電が可能となる
訳であるから、この間に使用される充填接着材
は太陽光の光線透過率が高くなければならな
い。 (3) 外部保護材との接着性が良好でなければなら
ない。 (4) シリコン半導体などのウエハは起動力が小さ
く、このためウエハを直列または並列に連結す
ることにより有用な電圧が得られるので、連結
材料を腐食せずかつ絶縁耐圧が高くなければな
らない。 (5) 長期間にわたる屋外放置により、上記の各性
質に変化がないこと。 これらの特性を有するものとして、従来は加熱
架橋型の液状シリコン樹脂が使用されてきたが、
これは高価であり、塗布および接着の工程が長
く、自動化に不適であるなどの欠点があつた。こ
のため、最近では合せガラスで実績のあるポリビ
ニルプチラール樹脂のシートが利用され始めてい
るが、これも太陽電池用の充填接着材としては必
ずしも満足できるものとはいえない。即ち、ポリ
ビニルブチラールシートは、その表面にブロツキ
ング防止のためにでん粉や重炭酸ナトリウムが付
着されており、使用に先立つて、それを水洗除去
し、乾燥、調湿しなければならない。また、貼り
合せには、樹脂の流動性が悪いためオートクレー
ブを用いる必要があり、従つて工程時間が長く、
自動化にも適さない。更に、品質的には、吸水率
が高いため対湿度特性が悪く、長時間高湿度下に
放置されると失透現象を起し、光線透過率が低下
するばかりではなく、接着強度も著しく低下し、
上部透明保護材、下部基板保護材と太陽電池素子
との界面で剥離現象を起す。また、低温特性(柔
軟性)が必ずしもよくない。 こうした問題点のあるポリビニルブチラールシ
ートに代つて、エチレン―酢酸ビニル共重合体シ
ートが太陽電池モジユールの低コスト化の観点か
ら、最近検討され始めている。しかしながら、通
常用いられているエチレン―酢酸ビニル共重合体
では、太陽電池用の充填接着材として求められて
いる特性を満足させることができない。即ち、こ
の共重合体中の酢酸ビニル含量が増すと、透明
性、柔軟性などは向上するが、シートの成形性、
ブロツキング性などが悪化し、その両方の特性を
同時に満足させることが難かしく、また耐熱性、
耐光性も不十分である。更に、太陽電池モジユー
ルの信頼性を決定づける上部透明保護材および下
部基板保護材との耐久接着性も十分ではない。 本発明者らは、エチレン―酢酸ビニル共重合体
などのエチレン系共重合樹脂を用い、なお太陽電
池用充填接着材に求められる諸特性、特に保護材
との初期接着性および耐久接着性にすぐれ、かつ
貼り合せ過程の自動化および短縮化に適合した充
填接着材シートおよびそれを用いる接着方法を求
めて種々検討の結果、カツプリング剤および有機
過酸化物を含有するエチレン系共重合樹脂から成
形されたシートがかかる目的に十分適合し得るこ
とを見出し、ここに本発明を完成させた。 従つて、本発明は太陽電池用充填接着材シート
に係り、この充填接着材シートはカツプリング剤
および有機過酸化物を含有するエチレン系共重合
樹脂からなる。本発明はまた、太陽電池用保護材
と充填材との接着方法に係り、この保護材と充填
材との接着は、太陽電池素子をカツプリング剤お
よび有機過酸化物を含有するエチレン系共重合樹
脂からなる少くとも2枚の充填接着材シートで挾
み、更にその両側に上部透明保護材および下部基
板保護材を重ねた状態、あるいはカツプリング剤
および有機過酸化物を含有するエチレン系共重合
樹脂からなる充填接着材シートを中間層とし、い
ずれか一方の保護材の内向面上に太陽電池素子を
形成させた上部透明保護材および下部基板保護材
を前記中間層充填接着材シートの上下に重ねた状
態でのモジユール貼り合せ過程において、前記有
機過酸化物の分解温度以上に加熱することにより
行われる。 エチレン系共重合樹脂としては、光線透過率が
約80%以上、好ましくは約90%以上で、弾性モジ
ユラスが約1〜30MPa、好ましくは約3〜12MPa
のものが、適当な共重合樹脂として用いられる。
具体的には、例えばエチレンと酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニルなどのビニルエステルとの共重合
体、エチレンとアクリル酸エチル、アクリル酸ブ
チル、メタクリル酸メチルなどの不飽和脂肪酸エ
ステルとの共重合体、エチレンとプロピレン、ブ
テン―1、4―メチルペンテン―1などのα―オ
レフインとの共重合体、更にはエチレン―ビニル
エステル―不飽和脂肪酸3元共重合体、エチレン
―不飽和脂肪酸エステル―不飽和脂肪酸3元共重
合体またはそれらの金属塩(アイオノマー樹脂)
などが用いられる。 これらのエチレン系共重合樹脂の中で、経済性
の点からみて最も好ましいものはエチレン―酢酸
ビニル共重合体であり、その場合共重合体中の酢
酸ビニル含量は約20〜40重量%、好ましくは約25
〜40重量%のものが適する。酢酸ビニル含量がこ
れより少ないと、光線透過率が低くなつてモジユ
ールの発電効率が小さくなり、また弾性モジユラ
スが高くなつて、発電素子が熱膨張収縮のため、
破損する危険性が増してくる。ただし、上部透明
保護材下面に形成させた太陽電池素子の下に充填
接着材シートを貼り合せる態様にあつては、その
部分の光線透過率は関係がないので、酢酸ビニル
含量が約20重量%以下のエチレン―酢酸ビニル共
重合体を用いることもできる。一方、これ以上に
酢酸ビニル含量が増すと、シートの押出成形性が
悪化すると共に、得られるシートのべたつきが増
してブロツキングし易くなる。 これらのエチレン系共重合樹脂中には、カツプ
リング剤および有機過酸化物を含有せしめる。 カツプリング剤としては、有機過酸化物の共存
下において、それらを含有するエチレン系共重合
樹脂を外部各保護材と加熱貼り合せる際、良好な
接着機能を有するものが用いられる。かかるカツ
プリング剤として、一般式RSiX3(ここで、Rは
ビニル基、アミノアルキル基、メタクリロキシア
ルキル基、アクリロキシアルキル基、メルカプト
アルキル基、エポキシ基の如き反応性有機基であ
り、Xはハロゲン原子、アルコキシ基、アセトキ
シ基の如き加水分解し得る基である)で示される
有機シラン化合物、一般式R′4-oSi(OOR″)o(こ
こで、R′はビニル基またはアルキル基であり、
R″は炭化水素基であり、nは1〜4の整数であ
る)で示される有機シラン過酸化物または一般式
ROTi(OYRZ)3(ここで、Rはアル
キル基であり、Yはカルボキシル基、ホスフエー
ト基、ピロホスフエート基、ホスフアイト基また
はスルホニル基であり、Zは水素原子、アミノ
基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アクリル基
またはメタクリル基である)で示される有機チタ
ネート化合物などを代表的な例としと挙げること
ができる。 これらのカツプリング剤については、前記の接
着機能に加えて、エチレン系共重合樹脂との混練
性および相溶性、臭気、耐光性、インターコネク
ターなどに対する非腐食性、コストなどに考慮を
払う必要がある。かかる観点からみて好ましいカ
ツプリング剤は、ビニルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリス(β―メトキシエトキシ)シラン、γ
―メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
ビニルトリアセトキシシラン、γ―グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ―グリシドキシ
プロピルトリエトキシシラン、β―(3,4―エ
ポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラ
ンなどの不飽和基またはエポキシ基を有する有機
シラン化合物である。 カツプリング剤として有機シラン過酸化物を用
いる場合には、その分解温度(半減期が1時間で
ある温度)が約90〜190℃、好ましくは約120〜
160℃であるものが適している。かかる有機シラ
ン過酸化物として、CH3Si(OO―t―Bu)3、
CH2―CHSi(OOR″)(ここで、R″は第3ブチル
基、クミル基、p―メンチル基である)などを例
示することができる。 これらのカツプリング剤は、エチレン系共重合
樹脂100重量部に対し、経済性および接着性の観
点から一般に約0.1〜10重量部、好ましくは約0.5
〜5重量部の割合で用いられる。そして、これと
有機過酸化物との組合せにより、エチレン系共重
合樹脂―外部各保護材間により強固にして実用上
有益な接着力を与える。即ち、カツプリング剤ま
たは有機過酸化物のみを用いた場合と比較して、
これらを組合せて用いた場合の方が明らかに接着
性が向上する。 この原因については十分に解明されていない
が、例えば不飽和基を有するシランカツプリング
剤を用いた場合、加熱貼り合せ時に有機過酸化物
が分解し、エチレン系共重合樹脂にラジカルを生
成させ、このポリマーラジカルの過半はエチレン
系共重合樹脂の架橋反応に関与するものとみられ
るが、残りの一部はシランカツプリング剤の不飽
和基と反応し、即ちカツプリング剤がエチレン系
共重合樹脂にグラフト化され、このグラフト化さ
れたカツプリング剤がエチレン系共重合樹脂―外
部各保護材間に存在して、より強固な接着の形成
に関与するものとも考えられる。 カツプリング剤として用いられる有機シラン過
酸化物も、併用される有機過酸化物と同様にエチ
レン系共重合樹脂を架橋化せしめる機能を有する
と考えられるが、その架橋効率は有機過酸化物の
それよりも劣り、コスト的にも不利であるので、
有機シラン過酸化物を有機過酸化物の代用とする
ことは好ましくなく、両者を併用することが好ま
しい。 カツプリング剤と併用される有機過酸化物(従
つて、有機シラン過酸化物は当然除外される)と
しては、押出機でシート成形する際の成形温度お
よびこの温度に維持される時間において実質的に
分解せず、しかもモジユール化過程でエチレン系
共重合樹脂の分解温度以下の温度で速かに分解す
るようなものが用いられる。一般には、約90〜
190℃、好ましくは約120〜160℃の分解温度(半
減期が1時間である温度)を有するものが用いら
れる。 かかる有機過酸化物としては、例えば第3ブチ
ルパーオキシイソプロピルカーボネート、第3ブ
チルパ―オキシアセテート、第3ブチルパ―オキ
シベンゾエート、ジクミルパ―オキサイド、2,
5―ジメチル―2,5―ビス(第3ブチルパ―オ
キシ)ヘキサン、ジ第3ブチルパ―オキサイド、
2,5―ジメチル―2,5―ビス(第3ブチルパ
―オキシ)ヘキシル―3、1,1―ビス(第3ブ
チルパ―オキシ)―3,3,5―トリメチルシク
ロヘキサン、1,1―ビス(第3ブチルパ―オキ
シ)シクロヘキサン、メチルエチルケトンパ―オ
キサイド、2,5―ジメチルヘキシル―2,5―
ビスパ―オキシベンゾエート、第3ブチルハイド
ロパ―オキサイド、p―メンタンハイドロパ―オ
キサイド、ベンゾイルパ―オキサイド、p―クロ
ルベンゾイルパ―オキサイド、第3ブチルパ―オ
キシイソブチレート、ヒドロキシヘプチルパ―オ
キサイド、シクロヘキサノンパ―オキサイドなど
が挙げられる。 これらの有機過酸化物は、太陽電池モジユール
の貼り合せ過程の際の加熱で、エチレン系共重合
樹脂が架橋化し、耐熱性を向上させ、かつカツプ
リング剤と充填接着材とが相互作用を生じ、接着
性の向上に寄与するのに必要な量だけ添加され
る。一般には、エチレン系共重合樹脂100重量部
に対し約0.1〜5重量部、好ましくは約0.5〜3重
量部の有機過酸化物が添加される。添加割合がこ
れより少ないと、透明性、耐熱性および充填接着
剤―外部各保護材間の接着性が十分ではない。 充填接着剤に対して、より厳しい耐光性が要求
される場合には、耐光安定剤を添加しておくこと
が好ましく、例えば2―ヒドロキシ―4―メトキ
シベンゾフエノン、2,2′―ジヒドロキシ―4―
メトキシベンゾフエノン、2―ヒドロキシ―4―
メトキシ―2′―カルボキシベンゾフエノン、2―
ヒドロキシ―4―n―オクトキシベンゾフエノン
などのベンゾフエノン系、2―(2′―ヒドロキシ
―3′,5′―ジ第3ブチルフエニル)ベンゾトリア
ゾール、2―(2′―ヒドロキシ―5―メチルフエ
ニル)ベンゾトリアゾール、2―(2′―ヒドロキ
シ―5―第3オクチルフエニル)ベンゾトリアゾ
ールなどのベンゾトリアゾール系、フエニルサリ
チレート、p―オクチルフエニルサリチレートな
どのサリチル酸エステル系、ニツケル錯塩系、ヒ
ンダードアミン系などが耐光安定剤として用いら
れる。これらの耐光安定剤はまた、ヒンダードフ
エノール系、ホスフアイト系などの酸化防止剤と
併用することによつて、そこに相乗効果が期待で
きる場合もある。 充填接着材として用いられるシートの成形は、
T―ダイ押出機などを用いる公知の方法によつて
行なうことができる。即ち、エチレン系共重合樹
脂、カツプリング剤、有機過酸化物および必要に
応じて添加される耐光安定剤を予めドライブレン
ドして押出機のホツパーから供給し、有機過酸化
物が実質的に分解しない成形温度でシート状に押
出し、好ましくはエンボス模様入り引取ロールを
通すことによつて成形が行われる。任意のエンボ
ス模様の形成は、シートのブロツキング防止およ
び太陽電池のモジユール化過程での脱気に対して
有効である。シートの厚みは特に規定されない
が、一般には約0.1〜1mm程度である。 また、カツプリング剤や有機過酸化物などが溶
液である場合あるいは溶液として用いられる場合
には、周知のベント機能を有する押出機を用い、
予め溶媒を除去したペレツトを調製し、その後上
記の工程を経るか、またはベント機能を有する押
出機の先端に直接T―ダイを設置して、ベント装
置により前記溶媒を除去しながら一度にシート化
する方法をとることもできる。 太陽電池のモジユール化は、次のようにして行
なうことができる。太陽電池素子がシリコン半導
体やセレン半導体ウエハーからなる場合には、こ
れらの太陽電池素子を少くとも2枚の充填接着材
シートで挾み、更に必要な場合にはその両側に必
要に応じて界面活性剤溶液や有機溶媒による洗浄
処理あるいはコロナ放電や化学薬品などによる表
面処理がなされた保護材、即ち上部透明保護材と
下部基板保護材とを重ねた状態で、真空にするこ
とにより脱気操作した後またはこれと同時に加熱
し、次いで加圧することにより接着させて貼り合
せる。この際、下部基板保護材、充填接着材シー
ト、太陽電池素子、充填接着材シートおよび上部
透明保護材を順次重ね合せまたは配列してモジユ
ールの貼り合せを行なうことが工業的には好まし
く、また太陽電池素子をカツプリング剤および有
機過酸化物を含有するエチレン系共重合樹脂から
なる少くとも2枚の充填接着材シートで予めラミ
ネート化し、上部透明保護材および下部基板保護
材と貼り合せてもよい。加熱は、最終的に充填接
着材シート中に添加されている有機過酸化物がほ
ぼ完全に分解する迄行なうことが望ましい。この
加熱処理によつて充填接着材は架橋され、充填接
着材と外部各保護材とは強固に接着され、太陽電
池素子が2枚の充填接着材シートでラミネート化
され、かつそれがその上部透明保護材と下部基板
保護材とに強固に貼り合された太陽電池モジユー
ルがそこに形成される。 ここで行われる加熱処理は、2段階に分けて行
なうことが望ましい。即ち、有機過酸化物が完全
に分解しない温度でかつモジユールがゆるやかに
接着する条件、例えば分解温度が140℃の有機過
酸化物では、140℃の真空ラミネーター内で約0.1
〜5分間仮接着を行なう工程と、この過酸化物が
ほぼ完全に分解する条件、例えば140℃、常温下
で約60〜200分間加熱する工程とを別々の工程で
おこなうことが工業的には有利である。その理由
は、次の如くである。 (1) 仮接着では、設備費の高価な真空ラミネータ
ーを必要とするので、このラミネーターを使用
する仮接着工程の生産能力を上げるには、接着
工程を仮接着工程とこのラミネーターを使用せ
ずに常圧下で加熱する工程の2段階に分けて行
なう方が有利であること。 (2) 真空ラミネーターで加熱と加圧とを継続する
と、充填接着材シートが融解流動し、それの一
部がパネルの端部から流れ出し、そのために太
陽電池素子の位置ずれによる素子の短絡や充填
接着材シート層の厚さが薄くなることによる太
陽電池素子またはインターコネクターと下部基
板保護材との間の絶縁(耐)電圧の低下を生ず
るが、2段階に分けて加熱することにより、こ
のような好ましくない現象を防止することがで
きること。 ところで、仮接着積層物は、一旦冷却してから
次の加熱工程に付することもできるが、作業上許
容される限り、冷却しない方が必要熱量が少なく
て済むので望ましい。 また、太陽電池素子がガラス、プラスチツク、
セラミツク、ステンレスなどの保護材上に形成さ
れている場合には、充填接着材シートを中間層と
し、いずれか一方の保護材の内向面(充填接着材
シート接触面)上に太陽電池素子を形成させた上
部透明保護材および下部基板保護材を前記中間層
充填接着材シートの上下に重ねた状態で、具体的
には下部基板保護材上面に形成させた太陽電池素
子の上に充填接着材シートおよび下部透明保護材
を、または上部透明保護材下面に形成させた太陽
電池素子の下に充填接着材シートおよび下部基板
保護材をそれぞれ順次重ねた状態で、これを前記
の場合と同様に真空下で加熱接着させると、太陽
電池素子を形成させた一方の保護材、充填接着材
シートおよび他方の保護材が強固に貼り合された
太陽電池モジユールがそこに形成される。 このようにして、本発明に係る充填接着材シー
トを用いる方法によつて接着し、形成された太陽
電池は、保護材と充填接着材との剥離強度が大き
く、湿度条件下における耐剥離性にすぐれている
などの良好な初期接着性および耐久接着性を示
し、また紫外線照射に対する変化が少なく、光線
透過率も良好であるなど、太陽電池モジユールに
求められる諸特性をいずれも十分に満足させ、ま
た自動化および短縮化された貼り合せを可能とす
るなどの効果を奏する。 次に、実施例について本発明を説明する。 実施例 1 エチレン―酢酸ビニル共重合体(三井ポリケミ
カル製品エバフレツクス250、酢酸ビニル含量28
重量%、メルトインデツクス15)100部(重量、
以下同じ)、第3ブチルパーオキシベンゾエート
1.5部、γ―メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン1部、2―ヒドロキシ―4―n―オクチ
ルベンゾフエノン0.3部およびテトラキス―〔メ
チレン―3―(3′,5′―ジ第3ブチル―4′―ヒド
ロキシフエニル)プロピオネート〕メタン0.1部
をドライブレンドした混合物を、T―ダイ押出成
形機を用いて、樹脂温度95℃にてシート状に押出
し、エンボス模様入り引取ロールで引取ることに
よつて、シート両面にエンボス模様を付した厚さ
0.5mmのエンボスシートを成形した。 このエンボスシートを用いての太陽電池のモジ
ユール化を、次のようにして行なつた。 中性洗剤水溶液で表面を洗浄した後更に蒸留水
で洗浄し、風乾させた白板ガラス(厚さ3mm、
450mμにおける光線透過率91%)の上に前記エ
ンボスシートを置き、その上にインターコネクタ
ーを用いて複数個の太陽電池用シリコン半導体ウ
エハ(素子受光面積18cm2/個)を直列に配列し、
更に前記エンボスシートおよびポリフツ化ビニル
シート(米国デユポン社製品テドラー400BS
30WH)を順次重ね合せ、真空ラミネーターを用
いて、加熱温度110℃で溶融貼り合せを行つた
(仮接着)。この仮接着積層物を、更に常圧下に
150℃で30分間ホツトプレート上で加熱すること
によつて有機過酸化物を分解させ、エチレン―酢
酸ビニル共重合体を架橋させると共に、外部各保
護材とも強固に接着せしめたモジユールを作製し
た。この太陽電池モジユールの発電性能を測定す
ると、入射エネルギー100mW/cm2で短絡電流
370mA/18cm2、また電圧6V/18cm2の値が得られ
た。 実施例 2 実施例1においてそれぞれ用いられた白板ガラ
ス―エンボスシート―ポリフツ化ビニルシート積
層物を実施例1にならつて作製し、この積層物の
剥離強度を、引張試験機を用い、引張速度20cm/
分、温度23℃、相対湿度60%の条件件下で、T型
剥離させることによつて測定し、5試料の平均値
を算出した。後記表の結果に示される如く、エン
ボスシートと白板ガラスまたはポリフツ化ビニル
シートとの間には、良好な剥離強度がみられた。 実施例 3 実施例1においてそれぞれ用いられ白板ガラス
―エンボスシート―白板ガラス積層物を実施例1
にならつて作成し、この積層物について、UVメ
ーターを用い、波長500mμにおける光線透過率
を測定し、また紫外線照射器を用い、紫外線を連
続100時間照射してその外観を観察した。後記表
の結果に示される如く、光線透過率は良好であ
り、また紫外線照射による外観も良好であつた。 実施例 4 実施例1で作製されたモジユールについて、温
度サイクル試験および湿度サイクル試験をそれぞ
れ行なつた。温度サイクル試験では、高温(+90
℃)および低温(−40℃)で、各々4時間を1サ
イクルとし、これを20サイクル実施した後のモジ
ユールの外観を観察したところ、何らの異常も認
められなかつた。湿度サイクル試験では、90%相
湿度、40℃の雰囲気下に16時間、90℃相対湿度、
23℃の雰囲気下に6時間を1サイクルとし、これ
を20サイクル実施した後のモジユールの外観を観
察したところ、何ら異常はなかつた。 以上の実施例1〜4の結果から、本発明で用い
られているエチレン系共重合樹脂、カツプリング
剤および有機過酸化物を含有するシートは、太陽
電池用充填接着材シートとしてきわめて有用であ
ることが判る。 実施例 5 エチレン―酢酸ビニル共重合体(三井ポリケミ
カル製品エバフレツクス150、酢酸ビニル含量33
重量%、メルトインデツクス30)100部、2,5
―ジメチル―2,5―ビス(第3ブチルパーオキ
シ)ヘキサン1.5部、γ―メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン1部、2―ヒドロキシ―4
―n―オクチルベンゾフエノン0.3部、ビス
(2,2,6,6―テトラメチル―4―ピペリジ
ン)セバケート0.1部およびトリス(混合モノ・
ジノニルフエニル)ホスフアイト0.2部をドラト
ブレンドした混合物を用い、実施例1と同様にし
てエンボスシートを成形し、かつこのエンボスシ
ートを用いて太陽電池モジユールを作製した。 実施例 6 実施例5においてそれぞれ用いられた白板ガラ
ス―エンボスシート―ポリフツ化ビニルシート積
層物を実施例1にならつて作製し、この積層物の
剥離強度を実施例2と同様にして測定した。後記
表の結果に示される如く、エンボスシートと白板
ガラスまたはポリフツ化ビニルシートとの間に
は、良好な剥離強度がみられた。 実施例 7 実施例5においてそれぞれ用いられた白板ガラ
ス―エンボスシート―白板ガラス積層物を実施例
1にならつて作製し、この積層物について実施例
3と同様にして光線透過率の測定および紫外線照
射試験を行なつた。後記表の結果に示される如
く、光線透過率は良好であり、また紫外線照射に
よる外観も良好であつた。 実施例 8 実施例1において、γ―メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシランの代りにγ―グリシドキシ
プロピルトリメトキシシランの同量を用い、エン
ポスシートの成形およびこのエンボスシートを使
用した太陽電池モジユールの作製を行なつた。 実施例 9 実施例8においてそれぞれ用いられた白板ガラ
ス―エンボスシート―ポリフツ化ビニルシート積
層物を実施例1にならつて作製し、この積層物の
剥離強度を実施例2と同様にして測定し、その結
果を後記表に示した。 実施例 10 実施例1において、γ―メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシランの代りにγ―メルカプトプ
ロピルトリメトキシシランの同量を用い、エンボ
スシートの成形およびこのエンボスシートを使用
した太陽電池モジユールの作製を行なつた。 実施例 11 実施例10においてそれぞれ用いられた白板ガラ
ス―エンボスシート―ポリフツ化ビニルシート積
層物を実施例1にならつて作製し、この積層物の
剥離強度を実施例2と同様にして測定し、その結
果を後記表に示した。 実施例 12 実施例1において、γ―メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン1部の代りにCH2―CH―
Si―(OO―t―Bu)3の30重量%トルエン溶液
(信越シリコン製品X―12―530)3部を用い、こ
のシラン化合物溶液とエチレン―酢酸ビニル共重
合体とをブレンドし、ベント押出機を用いて樹脂
温度90℃にて押出し、トルエンを除去したペレツ
トを調製し、このペレツトに他の配合成分を加え
て、エンボスシートを成形した。また、このエン
ボスシートを用いて、太陽電池モジユールを作製
した。 実施例 13 実施例12においてそれぞれ用いられた白板ガラ
ス―エンボスシート―ポリフツ化ビニルシート積
層物を実施例1にならつて作製し、この積層物の
剥離強度を実施例2と同様にして測定し、その結
果を後記表に示した。 実施例 14 実施例1において、γ―メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシランの代りにビニルトリエトキ
シシランの同量を用い、エンボスシートの成形お
よびこのエンボスシートを使用した太陽電池モジ
ユールの作製を行なつた。 実施例 15 実施例14においてそれぞれ用いられた白板ガラ
ス―エンボスシート―ポリフツ化ビニルシート積
層物を実施例1にならつて作製し、この積層物の
剥離強度を実施例2と同様にして測定し、その結
果を後記表に示した。 比較例 1 実施例1において、γ―メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシランを用いずにエンボスシート
を成形した。このエンボスシートを用い、実施例
2と同様にして白板ガラス―エンボスシート―ポ
リフツ化ビニルシート積層物を作製し、この積層
物の剥離強度を実施例2と同様に測定した。後記
表の結果に示される如く、エンボスシートと白板
ガラスまたはポリフツ化ビニルシートとの間に
は、実用上十分な接着強度が得られなかつた。 比較例 2 実施例5において、2,5―ジメチル―2,5
―ビス(第3ブチルパ―オキシ)ヘキサンを用い
ずにエンボスシートを成形した。このエンボスシ
ートを用い、実施例2と同様にして白板ガラス―
エンボスシート―ポリフツ化ビニルシート積層物
を作製し、この積層物の剥離強度を実施例2と同
様に測定した。後記表の結果に示される如く、エ
ンボスシートと白板ガラスまたはポリフツ化ビニ
ルシートとの間には、実用上十分な接着強度が得
られなかつた。 以上の実施例2、6、9、11と比較例1、2と
の対比から、これらの積層物にあつては、カツプ
リング剤と有機過酸化物との反応が各層間の接着
に大きく寄与していることが判る。 比較例 3 実施例1において、酢酸ビニル含量が28重量の
ものの代りに45重量%のエチレン―酢酸ビニル共
重合体(三井ポリケミカル製品エバフレツクス
45X、メルトインデツクス80)を用いてエンボス
シートの成形を行なつたが、引取ロールへの粘着
が著しく、満足なエンボスシートを得ることがで
きなかつた。 比較例 4 実施例1において、酢酸ビニル含量が28重量%
のものの代りに14重量%のエチレン―酢酸ビニル
共重合体(三井ポリケミカル製品エバフレツクス
550、メルトインデツクス15)を用いてエンボス
シートの成形を行ない(ただし、樹脂温度110
℃)、このエンボスシートを用いて実施例3と同
様にて白板ガラス―エンボスシート―白板ガラス
積層物を作製し、この積層物について光線透過率
を測定し、その結果を後記表に示した。 以上の実施例1、3、5、7と比較例3、4と
の対比から、酢酸ビニル含量約20〜40重量%のエ
チレン―酢酸ビニル共重合体を用いることが好ま
しいことが判る。 比較例 5 実施例1において、エチレン―酢酸ビニル共重
合体のみを用いてエンボスシートの成形を行な
い、このエンボスシートを用いて実施例2と同様
にして白板ガラス―エンボスシート―ポリフツ化
ビニルシート積層物を作製し、この積層物の剥離
強度を実施例2と同様に測定した。後記表の結果
に示される如く、エンボスシートと白板ガラスま
たはポリフツ化ビニルシートとの間には、実用上
不十分な接着強度しか得られなかつた。 比較例 6 ブチラール樹脂シート(デユポン社製品ブタサ
イト)の表面に付着されているでん粉を水洗除去
し、乾燥、調湿したものを中間層として用い、オ
ートクレーブを用いて加圧下に、加熱温度160℃
で前記白板ガラスおよびポリフツ化ビニルシート
との溶融貼り合せを30分間行なつて積層物を作製
し、この積層物の剥離強度を実施例2と同様に測
定して、その結果を次の表に示した。
それを用いる接着方法に関する。更に詳しくは、
改善された接着性を示す太陽電池用充填接着材シ
ートおよびそれを用いる接着方法に関する。 近年、石油を主とする既存のエネルギー源の枯
渇が指摘され、代替エネルギー源の開発が必要と
なつてきており、この中で太陽光発電はクリーン
なエネルギー源として、また無尽蔵な太陽幅射エ
ネルギーを利用するものとして、それの早急な実
用化および普及化が望まれている。太陽光発電
は、太陽電池により太陽の幅射エネルギーを直接
電気エネルギーに変えるものであり、この機能は
半導体、一般にはシリコン半導体、セレン半導体
などの量子効果を利用することにより得られる。 ところで、シリコン半導体などは、直接外気に
さらされるとその機能が低下するので、外気から
の保護を目的として、例えばガラス、アクリル樹
脂、カーボネート樹脂などからなる上部透明保護
材およびガラス、ステンレススチール、アルミニ
ウム、プラスチツクなどからなる下部基板保護材
によつて保護される。この際、太陽光発電に利用
される高性能なシリコン半導体は、通常はウエハ
(薄膜小片)であるので、このウエハをインター
コネクターを用いて直列または並列に配列し、電
気的に結線、固定化する必要があり、こうした必
要性から充填接着材が一般に使用される。 この充填接着材に要求される物性としては、次
のようなものが挙げられる。 (1) シリコン半導体などのウエハが、熱膨張収縮
に基因する内部歪によつて破壊されるのを防ぐ
ために、エラストマー的特性を有していなけれ
ばならない。 (2) 太陽光が外部保護材、充填接着材、シリコン
半導体と順次透過して始めて発電が可能となる
訳であるから、この間に使用される充填接着材
は太陽光の光線透過率が高くなければならな
い。 (3) 外部保護材との接着性が良好でなければなら
ない。 (4) シリコン半導体などのウエハは起動力が小さ
く、このためウエハを直列または並列に連結す
ることにより有用な電圧が得られるので、連結
材料を腐食せずかつ絶縁耐圧が高くなければな
らない。 (5) 長期間にわたる屋外放置により、上記の各性
質に変化がないこと。 これらの特性を有するものとして、従来は加熱
架橋型の液状シリコン樹脂が使用されてきたが、
これは高価であり、塗布および接着の工程が長
く、自動化に不適であるなどの欠点があつた。こ
のため、最近では合せガラスで実績のあるポリビ
ニルプチラール樹脂のシートが利用され始めてい
るが、これも太陽電池用の充填接着材としては必
ずしも満足できるものとはいえない。即ち、ポリ
ビニルブチラールシートは、その表面にブロツキ
ング防止のためにでん粉や重炭酸ナトリウムが付
着されており、使用に先立つて、それを水洗除去
し、乾燥、調湿しなければならない。また、貼り
合せには、樹脂の流動性が悪いためオートクレー
ブを用いる必要があり、従つて工程時間が長く、
自動化にも適さない。更に、品質的には、吸水率
が高いため対湿度特性が悪く、長時間高湿度下に
放置されると失透現象を起し、光線透過率が低下
するばかりではなく、接着強度も著しく低下し、
上部透明保護材、下部基板保護材と太陽電池素子
との界面で剥離現象を起す。また、低温特性(柔
軟性)が必ずしもよくない。 こうした問題点のあるポリビニルブチラールシ
ートに代つて、エチレン―酢酸ビニル共重合体シ
ートが太陽電池モジユールの低コスト化の観点か
ら、最近検討され始めている。しかしながら、通
常用いられているエチレン―酢酸ビニル共重合体
では、太陽電池用の充填接着材として求められて
いる特性を満足させることができない。即ち、こ
の共重合体中の酢酸ビニル含量が増すと、透明
性、柔軟性などは向上するが、シートの成形性、
ブロツキング性などが悪化し、その両方の特性を
同時に満足させることが難かしく、また耐熱性、
耐光性も不十分である。更に、太陽電池モジユー
ルの信頼性を決定づける上部透明保護材および下
部基板保護材との耐久接着性も十分ではない。 本発明者らは、エチレン―酢酸ビニル共重合体
などのエチレン系共重合樹脂を用い、なお太陽電
池用充填接着材に求められる諸特性、特に保護材
との初期接着性および耐久接着性にすぐれ、かつ
貼り合せ過程の自動化および短縮化に適合した充
填接着材シートおよびそれを用いる接着方法を求
めて種々検討の結果、カツプリング剤および有機
過酸化物を含有するエチレン系共重合樹脂から成
形されたシートがかかる目的に十分適合し得るこ
とを見出し、ここに本発明を完成させた。 従つて、本発明は太陽電池用充填接着材シート
に係り、この充填接着材シートはカツプリング剤
および有機過酸化物を含有するエチレン系共重合
樹脂からなる。本発明はまた、太陽電池用保護材
と充填材との接着方法に係り、この保護材と充填
材との接着は、太陽電池素子をカツプリング剤お
よび有機過酸化物を含有するエチレン系共重合樹
脂からなる少くとも2枚の充填接着材シートで挾
み、更にその両側に上部透明保護材および下部基
板保護材を重ねた状態、あるいはカツプリング剤
および有機過酸化物を含有するエチレン系共重合
樹脂からなる充填接着材シートを中間層とし、い
ずれか一方の保護材の内向面上に太陽電池素子を
形成させた上部透明保護材および下部基板保護材
を前記中間層充填接着材シートの上下に重ねた状
態でのモジユール貼り合せ過程において、前記有
機過酸化物の分解温度以上に加熱することにより
行われる。 エチレン系共重合樹脂としては、光線透過率が
約80%以上、好ましくは約90%以上で、弾性モジ
ユラスが約1〜30MPa、好ましくは約3〜12MPa
のものが、適当な共重合樹脂として用いられる。
具体的には、例えばエチレンと酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニルなどのビニルエステルとの共重合
体、エチレンとアクリル酸エチル、アクリル酸ブ
チル、メタクリル酸メチルなどの不飽和脂肪酸エ
ステルとの共重合体、エチレンとプロピレン、ブ
テン―1、4―メチルペンテン―1などのα―オ
レフインとの共重合体、更にはエチレン―ビニル
エステル―不飽和脂肪酸3元共重合体、エチレン
―不飽和脂肪酸エステル―不飽和脂肪酸3元共重
合体またはそれらの金属塩(アイオノマー樹脂)
などが用いられる。 これらのエチレン系共重合樹脂の中で、経済性
の点からみて最も好ましいものはエチレン―酢酸
ビニル共重合体であり、その場合共重合体中の酢
酸ビニル含量は約20〜40重量%、好ましくは約25
〜40重量%のものが適する。酢酸ビニル含量がこ
れより少ないと、光線透過率が低くなつてモジユ
ールの発電効率が小さくなり、また弾性モジユラ
スが高くなつて、発電素子が熱膨張収縮のため、
破損する危険性が増してくる。ただし、上部透明
保護材下面に形成させた太陽電池素子の下に充填
接着材シートを貼り合せる態様にあつては、その
部分の光線透過率は関係がないので、酢酸ビニル
含量が約20重量%以下のエチレン―酢酸ビニル共
重合体を用いることもできる。一方、これ以上に
酢酸ビニル含量が増すと、シートの押出成形性が
悪化すると共に、得られるシートのべたつきが増
してブロツキングし易くなる。 これらのエチレン系共重合樹脂中には、カツプ
リング剤および有機過酸化物を含有せしめる。 カツプリング剤としては、有機過酸化物の共存
下において、それらを含有するエチレン系共重合
樹脂を外部各保護材と加熱貼り合せる際、良好な
接着機能を有するものが用いられる。かかるカツ
プリング剤として、一般式RSiX3(ここで、Rは
ビニル基、アミノアルキル基、メタクリロキシア
ルキル基、アクリロキシアルキル基、メルカプト
アルキル基、エポキシ基の如き反応性有機基であ
り、Xはハロゲン原子、アルコキシ基、アセトキ
シ基の如き加水分解し得る基である)で示される
有機シラン化合物、一般式R′4-oSi(OOR″)o(こ
こで、R′はビニル基またはアルキル基であり、
R″は炭化水素基であり、nは1〜4の整数であ
る)で示される有機シラン過酸化物または一般式
ROTi(OYRZ)3(ここで、Rはアル
キル基であり、Yはカルボキシル基、ホスフエー
ト基、ピロホスフエート基、ホスフアイト基また
はスルホニル基であり、Zは水素原子、アミノ
基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アクリル基
またはメタクリル基である)で示される有機チタ
ネート化合物などを代表的な例としと挙げること
ができる。 これらのカツプリング剤については、前記の接
着機能に加えて、エチレン系共重合樹脂との混練
性および相溶性、臭気、耐光性、インターコネク
ターなどに対する非腐食性、コストなどに考慮を
払う必要がある。かかる観点からみて好ましいカ
ツプリング剤は、ビニルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリス(β―メトキシエトキシ)シラン、γ
―メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
ビニルトリアセトキシシラン、γ―グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ―グリシドキシ
プロピルトリエトキシシラン、β―(3,4―エ
ポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラ
ンなどの不飽和基またはエポキシ基を有する有機
シラン化合物である。 カツプリング剤として有機シラン過酸化物を用
いる場合には、その分解温度(半減期が1時間で
ある温度)が約90〜190℃、好ましくは約120〜
160℃であるものが適している。かかる有機シラ
ン過酸化物として、CH3Si(OO―t―Bu)3、
CH2―CHSi(OOR″)(ここで、R″は第3ブチル
基、クミル基、p―メンチル基である)などを例
示することができる。 これらのカツプリング剤は、エチレン系共重合
樹脂100重量部に対し、経済性および接着性の観
点から一般に約0.1〜10重量部、好ましくは約0.5
〜5重量部の割合で用いられる。そして、これと
有機過酸化物との組合せにより、エチレン系共重
合樹脂―外部各保護材間により強固にして実用上
有益な接着力を与える。即ち、カツプリング剤ま
たは有機過酸化物のみを用いた場合と比較して、
これらを組合せて用いた場合の方が明らかに接着
性が向上する。 この原因については十分に解明されていない
が、例えば不飽和基を有するシランカツプリング
剤を用いた場合、加熱貼り合せ時に有機過酸化物
が分解し、エチレン系共重合樹脂にラジカルを生
成させ、このポリマーラジカルの過半はエチレン
系共重合樹脂の架橋反応に関与するものとみられ
るが、残りの一部はシランカツプリング剤の不飽
和基と反応し、即ちカツプリング剤がエチレン系
共重合樹脂にグラフト化され、このグラフト化さ
れたカツプリング剤がエチレン系共重合樹脂―外
部各保護材間に存在して、より強固な接着の形成
に関与するものとも考えられる。 カツプリング剤として用いられる有機シラン過
酸化物も、併用される有機過酸化物と同様にエチ
レン系共重合樹脂を架橋化せしめる機能を有する
と考えられるが、その架橋効率は有機過酸化物の
それよりも劣り、コスト的にも不利であるので、
有機シラン過酸化物を有機過酸化物の代用とする
ことは好ましくなく、両者を併用することが好ま
しい。 カツプリング剤と併用される有機過酸化物(従
つて、有機シラン過酸化物は当然除外される)と
しては、押出機でシート成形する際の成形温度お
よびこの温度に維持される時間において実質的に
分解せず、しかもモジユール化過程でエチレン系
共重合樹脂の分解温度以下の温度で速かに分解す
るようなものが用いられる。一般には、約90〜
190℃、好ましくは約120〜160℃の分解温度(半
減期が1時間である温度)を有するものが用いら
れる。 かかる有機過酸化物としては、例えば第3ブチ
ルパーオキシイソプロピルカーボネート、第3ブ
チルパ―オキシアセテート、第3ブチルパ―オキ
シベンゾエート、ジクミルパ―オキサイド、2,
5―ジメチル―2,5―ビス(第3ブチルパ―オ
キシ)ヘキサン、ジ第3ブチルパ―オキサイド、
2,5―ジメチル―2,5―ビス(第3ブチルパ
―オキシ)ヘキシル―3、1,1―ビス(第3ブ
チルパ―オキシ)―3,3,5―トリメチルシク
ロヘキサン、1,1―ビス(第3ブチルパ―オキ
シ)シクロヘキサン、メチルエチルケトンパ―オ
キサイド、2,5―ジメチルヘキシル―2,5―
ビスパ―オキシベンゾエート、第3ブチルハイド
ロパ―オキサイド、p―メンタンハイドロパ―オ
キサイド、ベンゾイルパ―オキサイド、p―クロ
ルベンゾイルパ―オキサイド、第3ブチルパ―オ
キシイソブチレート、ヒドロキシヘプチルパ―オ
キサイド、シクロヘキサノンパ―オキサイドなど
が挙げられる。 これらの有機過酸化物は、太陽電池モジユール
の貼り合せ過程の際の加熱で、エチレン系共重合
樹脂が架橋化し、耐熱性を向上させ、かつカツプ
リング剤と充填接着材とが相互作用を生じ、接着
性の向上に寄与するのに必要な量だけ添加され
る。一般には、エチレン系共重合樹脂100重量部
に対し約0.1〜5重量部、好ましくは約0.5〜3重
量部の有機過酸化物が添加される。添加割合がこ
れより少ないと、透明性、耐熱性および充填接着
剤―外部各保護材間の接着性が十分ではない。 充填接着剤に対して、より厳しい耐光性が要求
される場合には、耐光安定剤を添加しておくこと
が好ましく、例えば2―ヒドロキシ―4―メトキ
シベンゾフエノン、2,2′―ジヒドロキシ―4―
メトキシベンゾフエノン、2―ヒドロキシ―4―
メトキシ―2′―カルボキシベンゾフエノン、2―
ヒドロキシ―4―n―オクトキシベンゾフエノン
などのベンゾフエノン系、2―(2′―ヒドロキシ
―3′,5′―ジ第3ブチルフエニル)ベンゾトリア
ゾール、2―(2′―ヒドロキシ―5―メチルフエ
ニル)ベンゾトリアゾール、2―(2′―ヒドロキ
シ―5―第3オクチルフエニル)ベンゾトリアゾ
ールなどのベンゾトリアゾール系、フエニルサリ
チレート、p―オクチルフエニルサリチレートな
どのサリチル酸エステル系、ニツケル錯塩系、ヒ
ンダードアミン系などが耐光安定剤として用いら
れる。これらの耐光安定剤はまた、ヒンダードフ
エノール系、ホスフアイト系などの酸化防止剤と
併用することによつて、そこに相乗効果が期待で
きる場合もある。 充填接着材として用いられるシートの成形は、
T―ダイ押出機などを用いる公知の方法によつて
行なうことができる。即ち、エチレン系共重合樹
脂、カツプリング剤、有機過酸化物および必要に
応じて添加される耐光安定剤を予めドライブレン
ドして押出機のホツパーから供給し、有機過酸化
物が実質的に分解しない成形温度でシート状に押
出し、好ましくはエンボス模様入り引取ロールを
通すことによつて成形が行われる。任意のエンボ
ス模様の形成は、シートのブロツキング防止およ
び太陽電池のモジユール化過程での脱気に対して
有効である。シートの厚みは特に規定されない
が、一般には約0.1〜1mm程度である。 また、カツプリング剤や有機過酸化物などが溶
液である場合あるいは溶液として用いられる場合
には、周知のベント機能を有する押出機を用い、
予め溶媒を除去したペレツトを調製し、その後上
記の工程を経るか、またはベント機能を有する押
出機の先端に直接T―ダイを設置して、ベント装
置により前記溶媒を除去しながら一度にシート化
する方法をとることもできる。 太陽電池のモジユール化は、次のようにして行
なうことができる。太陽電池素子がシリコン半導
体やセレン半導体ウエハーからなる場合には、こ
れらの太陽電池素子を少くとも2枚の充填接着材
シートで挾み、更に必要な場合にはその両側に必
要に応じて界面活性剤溶液や有機溶媒による洗浄
処理あるいはコロナ放電や化学薬品などによる表
面処理がなされた保護材、即ち上部透明保護材と
下部基板保護材とを重ねた状態で、真空にするこ
とにより脱気操作した後またはこれと同時に加熱
し、次いで加圧することにより接着させて貼り合
せる。この際、下部基板保護材、充填接着材シー
ト、太陽電池素子、充填接着材シートおよび上部
透明保護材を順次重ね合せまたは配列してモジユ
ールの貼り合せを行なうことが工業的には好まし
く、また太陽電池素子をカツプリング剤および有
機過酸化物を含有するエチレン系共重合樹脂から
なる少くとも2枚の充填接着材シートで予めラミ
ネート化し、上部透明保護材および下部基板保護
材と貼り合せてもよい。加熱は、最終的に充填接
着材シート中に添加されている有機過酸化物がほ
ぼ完全に分解する迄行なうことが望ましい。この
加熱処理によつて充填接着材は架橋され、充填接
着材と外部各保護材とは強固に接着され、太陽電
池素子が2枚の充填接着材シートでラミネート化
され、かつそれがその上部透明保護材と下部基板
保護材とに強固に貼り合された太陽電池モジユー
ルがそこに形成される。 ここで行われる加熱処理は、2段階に分けて行
なうことが望ましい。即ち、有機過酸化物が完全
に分解しない温度でかつモジユールがゆるやかに
接着する条件、例えば分解温度が140℃の有機過
酸化物では、140℃の真空ラミネーター内で約0.1
〜5分間仮接着を行なう工程と、この過酸化物が
ほぼ完全に分解する条件、例えば140℃、常温下
で約60〜200分間加熱する工程とを別々の工程で
おこなうことが工業的には有利である。その理由
は、次の如くである。 (1) 仮接着では、設備費の高価な真空ラミネータ
ーを必要とするので、このラミネーターを使用
する仮接着工程の生産能力を上げるには、接着
工程を仮接着工程とこのラミネーターを使用せ
ずに常圧下で加熱する工程の2段階に分けて行
なう方が有利であること。 (2) 真空ラミネーターで加熱と加圧とを継続する
と、充填接着材シートが融解流動し、それの一
部がパネルの端部から流れ出し、そのために太
陽電池素子の位置ずれによる素子の短絡や充填
接着材シート層の厚さが薄くなることによる太
陽電池素子またはインターコネクターと下部基
板保護材との間の絶縁(耐)電圧の低下を生ず
るが、2段階に分けて加熱することにより、こ
のような好ましくない現象を防止することがで
きること。 ところで、仮接着積層物は、一旦冷却してから
次の加熱工程に付することもできるが、作業上許
容される限り、冷却しない方が必要熱量が少なく
て済むので望ましい。 また、太陽電池素子がガラス、プラスチツク、
セラミツク、ステンレスなどの保護材上に形成さ
れている場合には、充填接着材シートを中間層と
し、いずれか一方の保護材の内向面(充填接着材
シート接触面)上に太陽電池素子を形成させた上
部透明保護材および下部基板保護材を前記中間層
充填接着材シートの上下に重ねた状態で、具体的
には下部基板保護材上面に形成させた太陽電池素
子の上に充填接着材シートおよび下部透明保護材
を、または上部透明保護材下面に形成させた太陽
電池素子の下に充填接着材シートおよび下部基板
保護材をそれぞれ順次重ねた状態で、これを前記
の場合と同様に真空下で加熱接着させると、太陽
電池素子を形成させた一方の保護材、充填接着材
シートおよび他方の保護材が強固に貼り合された
太陽電池モジユールがそこに形成される。 このようにして、本発明に係る充填接着材シー
トを用いる方法によつて接着し、形成された太陽
電池は、保護材と充填接着材との剥離強度が大き
く、湿度条件下における耐剥離性にすぐれている
などの良好な初期接着性および耐久接着性を示
し、また紫外線照射に対する変化が少なく、光線
透過率も良好であるなど、太陽電池モジユールに
求められる諸特性をいずれも十分に満足させ、ま
た自動化および短縮化された貼り合せを可能とす
るなどの効果を奏する。 次に、実施例について本発明を説明する。 実施例 1 エチレン―酢酸ビニル共重合体(三井ポリケミ
カル製品エバフレツクス250、酢酸ビニル含量28
重量%、メルトインデツクス15)100部(重量、
以下同じ)、第3ブチルパーオキシベンゾエート
1.5部、γ―メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン1部、2―ヒドロキシ―4―n―オクチ
ルベンゾフエノン0.3部およびテトラキス―〔メ
チレン―3―(3′,5′―ジ第3ブチル―4′―ヒド
ロキシフエニル)プロピオネート〕メタン0.1部
をドライブレンドした混合物を、T―ダイ押出成
形機を用いて、樹脂温度95℃にてシート状に押出
し、エンボス模様入り引取ロールで引取ることに
よつて、シート両面にエンボス模様を付した厚さ
0.5mmのエンボスシートを成形した。 このエンボスシートを用いての太陽電池のモジ
ユール化を、次のようにして行なつた。 中性洗剤水溶液で表面を洗浄した後更に蒸留水
で洗浄し、風乾させた白板ガラス(厚さ3mm、
450mμにおける光線透過率91%)の上に前記エ
ンボスシートを置き、その上にインターコネクタ
ーを用いて複数個の太陽電池用シリコン半導体ウ
エハ(素子受光面積18cm2/個)を直列に配列し、
更に前記エンボスシートおよびポリフツ化ビニル
シート(米国デユポン社製品テドラー400BS
30WH)を順次重ね合せ、真空ラミネーターを用
いて、加熱温度110℃で溶融貼り合せを行つた
(仮接着)。この仮接着積層物を、更に常圧下に
150℃で30分間ホツトプレート上で加熱すること
によつて有機過酸化物を分解させ、エチレン―酢
酸ビニル共重合体を架橋させると共に、外部各保
護材とも強固に接着せしめたモジユールを作製し
た。この太陽電池モジユールの発電性能を測定す
ると、入射エネルギー100mW/cm2で短絡電流
370mA/18cm2、また電圧6V/18cm2の値が得られ
た。 実施例 2 実施例1においてそれぞれ用いられた白板ガラ
ス―エンボスシート―ポリフツ化ビニルシート積
層物を実施例1にならつて作製し、この積層物の
剥離強度を、引張試験機を用い、引張速度20cm/
分、温度23℃、相対湿度60%の条件件下で、T型
剥離させることによつて測定し、5試料の平均値
を算出した。後記表の結果に示される如く、エン
ボスシートと白板ガラスまたはポリフツ化ビニル
シートとの間には、良好な剥離強度がみられた。 実施例 3 実施例1においてそれぞれ用いられ白板ガラス
―エンボスシート―白板ガラス積層物を実施例1
にならつて作成し、この積層物について、UVメ
ーターを用い、波長500mμにおける光線透過率
を測定し、また紫外線照射器を用い、紫外線を連
続100時間照射してその外観を観察した。後記表
の結果に示される如く、光線透過率は良好であ
り、また紫外線照射による外観も良好であつた。 実施例 4 実施例1で作製されたモジユールについて、温
度サイクル試験および湿度サイクル試験をそれぞ
れ行なつた。温度サイクル試験では、高温(+90
℃)および低温(−40℃)で、各々4時間を1サ
イクルとし、これを20サイクル実施した後のモジ
ユールの外観を観察したところ、何らの異常も認
められなかつた。湿度サイクル試験では、90%相
湿度、40℃の雰囲気下に16時間、90℃相対湿度、
23℃の雰囲気下に6時間を1サイクルとし、これ
を20サイクル実施した後のモジユールの外観を観
察したところ、何ら異常はなかつた。 以上の実施例1〜4の結果から、本発明で用い
られているエチレン系共重合樹脂、カツプリング
剤および有機過酸化物を含有するシートは、太陽
電池用充填接着材シートとしてきわめて有用であ
ることが判る。 実施例 5 エチレン―酢酸ビニル共重合体(三井ポリケミ
カル製品エバフレツクス150、酢酸ビニル含量33
重量%、メルトインデツクス30)100部、2,5
―ジメチル―2,5―ビス(第3ブチルパーオキ
シ)ヘキサン1.5部、γ―メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン1部、2―ヒドロキシ―4
―n―オクチルベンゾフエノン0.3部、ビス
(2,2,6,6―テトラメチル―4―ピペリジ
ン)セバケート0.1部およびトリス(混合モノ・
ジノニルフエニル)ホスフアイト0.2部をドラト
ブレンドした混合物を用い、実施例1と同様にし
てエンボスシートを成形し、かつこのエンボスシ
ートを用いて太陽電池モジユールを作製した。 実施例 6 実施例5においてそれぞれ用いられた白板ガラ
ス―エンボスシート―ポリフツ化ビニルシート積
層物を実施例1にならつて作製し、この積層物の
剥離強度を実施例2と同様にして測定した。後記
表の結果に示される如く、エンボスシートと白板
ガラスまたはポリフツ化ビニルシートとの間に
は、良好な剥離強度がみられた。 実施例 7 実施例5においてそれぞれ用いられた白板ガラ
ス―エンボスシート―白板ガラス積層物を実施例
1にならつて作製し、この積層物について実施例
3と同様にして光線透過率の測定および紫外線照
射試験を行なつた。後記表の結果に示される如
く、光線透過率は良好であり、また紫外線照射に
よる外観も良好であつた。 実施例 8 実施例1において、γ―メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシランの代りにγ―グリシドキシ
プロピルトリメトキシシランの同量を用い、エン
ポスシートの成形およびこのエンボスシートを使
用した太陽電池モジユールの作製を行なつた。 実施例 9 実施例8においてそれぞれ用いられた白板ガラ
ス―エンボスシート―ポリフツ化ビニルシート積
層物を実施例1にならつて作製し、この積層物の
剥離強度を実施例2と同様にして測定し、その結
果を後記表に示した。 実施例 10 実施例1において、γ―メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシランの代りにγ―メルカプトプ
ロピルトリメトキシシランの同量を用い、エンボ
スシートの成形およびこのエンボスシートを使用
した太陽電池モジユールの作製を行なつた。 実施例 11 実施例10においてそれぞれ用いられた白板ガラ
ス―エンボスシート―ポリフツ化ビニルシート積
層物を実施例1にならつて作製し、この積層物の
剥離強度を実施例2と同様にして測定し、その結
果を後記表に示した。 実施例 12 実施例1において、γ―メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン1部の代りにCH2―CH―
Si―(OO―t―Bu)3の30重量%トルエン溶液
(信越シリコン製品X―12―530)3部を用い、こ
のシラン化合物溶液とエチレン―酢酸ビニル共重
合体とをブレンドし、ベント押出機を用いて樹脂
温度90℃にて押出し、トルエンを除去したペレツ
トを調製し、このペレツトに他の配合成分を加え
て、エンボスシートを成形した。また、このエン
ボスシートを用いて、太陽電池モジユールを作製
した。 実施例 13 実施例12においてそれぞれ用いられた白板ガラ
ス―エンボスシート―ポリフツ化ビニルシート積
層物を実施例1にならつて作製し、この積層物の
剥離強度を実施例2と同様にして測定し、その結
果を後記表に示した。 実施例 14 実施例1において、γ―メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシランの代りにビニルトリエトキ
シシランの同量を用い、エンボスシートの成形お
よびこのエンボスシートを使用した太陽電池モジ
ユールの作製を行なつた。 実施例 15 実施例14においてそれぞれ用いられた白板ガラ
ス―エンボスシート―ポリフツ化ビニルシート積
層物を実施例1にならつて作製し、この積層物の
剥離強度を実施例2と同様にして測定し、その結
果を後記表に示した。 比較例 1 実施例1において、γ―メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシランを用いずにエンボスシート
を成形した。このエンボスシートを用い、実施例
2と同様にして白板ガラス―エンボスシート―ポ
リフツ化ビニルシート積層物を作製し、この積層
物の剥離強度を実施例2と同様に測定した。後記
表の結果に示される如く、エンボスシートと白板
ガラスまたはポリフツ化ビニルシートとの間に
は、実用上十分な接着強度が得られなかつた。 比較例 2 実施例5において、2,5―ジメチル―2,5
―ビス(第3ブチルパ―オキシ)ヘキサンを用い
ずにエンボスシートを成形した。このエンボスシ
ートを用い、実施例2と同様にして白板ガラス―
エンボスシート―ポリフツ化ビニルシート積層物
を作製し、この積層物の剥離強度を実施例2と同
様に測定した。後記表の結果に示される如く、エ
ンボスシートと白板ガラスまたはポリフツ化ビニ
ルシートとの間には、実用上十分な接着強度が得
られなかつた。 以上の実施例2、6、9、11と比較例1、2と
の対比から、これらの積層物にあつては、カツプ
リング剤と有機過酸化物との反応が各層間の接着
に大きく寄与していることが判る。 比較例 3 実施例1において、酢酸ビニル含量が28重量の
ものの代りに45重量%のエチレン―酢酸ビニル共
重合体(三井ポリケミカル製品エバフレツクス
45X、メルトインデツクス80)を用いてエンボス
シートの成形を行なつたが、引取ロールへの粘着
が著しく、満足なエンボスシートを得ることがで
きなかつた。 比較例 4 実施例1において、酢酸ビニル含量が28重量%
のものの代りに14重量%のエチレン―酢酸ビニル
共重合体(三井ポリケミカル製品エバフレツクス
550、メルトインデツクス15)を用いてエンボス
シートの成形を行ない(ただし、樹脂温度110
℃)、このエンボスシートを用いて実施例3と同
様にて白板ガラス―エンボスシート―白板ガラス
積層物を作製し、この積層物について光線透過率
を測定し、その結果を後記表に示した。 以上の実施例1、3、5、7と比較例3、4と
の対比から、酢酸ビニル含量約20〜40重量%のエ
チレン―酢酸ビニル共重合体を用いることが好ま
しいことが判る。 比較例 5 実施例1において、エチレン―酢酸ビニル共重
合体のみを用いてエンボスシートの成形を行な
い、このエンボスシートを用いて実施例2と同様
にして白板ガラス―エンボスシート―ポリフツ化
ビニルシート積層物を作製し、この積層物の剥離
強度を実施例2と同様に測定した。後記表の結果
に示される如く、エンボスシートと白板ガラスま
たはポリフツ化ビニルシートとの間には、実用上
不十分な接着強度しか得られなかつた。 比較例 6 ブチラール樹脂シート(デユポン社製品ブタサ
イト)の表面に付着されているでん粉を水洗除去
し、乾燥、調湿したものを中間層として用い、オ
ートクレーブを用いて加圧下に、加熱温度160℃
で前記白板ガラスおよびポリフツ化ビニルシート
との溶融貼り合せを30分間行なつて積層物を作製
し、この積層物の剥離強度を実施例2と同様に測
定して、その結果を次の表に示した。
【表】
【表】
実施例 16
白板ガラス基板上に形成させた太陽電池素子の
上に、実施例1で得られたエンボスシートおよび
ポリフツ化ビニルシートを順次重ね、実施例1と
同様にしてモジユールの貼り合せを行なつた。 得られた太陽電池モジユールについて、実施例
4と同様にして、温度サイクル試験および湿度サ
イクル試験を行なつた。温度サイクル試験では20
サイクル、また湿度サイクル試験では20サイクル
実施した後のモジユールの外観を観察したとこ
ろ、いずれも何ら異常はなかつた。
上に、実施例1で得られたエンボスシートおよび
ポリフツ化ビニルシートを順次重ね、実施例1と
同様にしてモジユールの貼り合せを行なつた。 得られた太陽電池モジユールについて、実施例
4と同様にして、温度サイクル試験および湿度サ
イクル試験を行なつた。温度サイクル試験では20
サイクル、また湿度サイクル試験では20サイクル
実施した後のモジユールの外観を観察したとこ
ろ、いずれも何ら異常はなかつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 カツプリング剤および有機過酸化物を含有す
るエチレン系共重合樹脂からなる太陽電池用充填
接着材シート。 2 カツプリング剤として有機シラン化合物、有
機シラン過酸化物または有機チタネート化合物が
用いられた特許請求の範囲第1項記載の充填接着
材シート。 3 約90〜190℃の分解温度を有する有機過酸化
物が用いられた特許請求の範囲第1項記載の充填
接着材シート。 4 エチレン系共重合樹脂として酢酸ビニル含量
が約40重量%以下のエチレン―酢酸ビニル共重合
体が用いられた特許請求の範囲第1項記載の充填
接着材シート。 5 エチレン系共重合樹脂として酢酸ビニル含量
が約20〜40重量%のエチレン―酢酸ビニル共重合
体が用いられた特許請求の範囲第1項記載の充填
接着材シート。 6 太陽電池素子をカツプリング剤および有機過
酸化物を含有するエチレン系共重合樹脂からなる
少くとも2枚の充填接着材シートで挾み、更にそ
の両側に上部透明保護材および下部基板保護材を
重ねた状態でのモジユール貼り合せ過程におい
て、前記有機過酸化物の分解温度以上に加熱する
ことを特徴とする太陽電池用保護材と充填材との
接着方法。 7 下部基板保護材、充填接着材シート、太陽電
池素子、充填接着材シートおよび上部透明保護材
を順次重ね合せまたは配列し、モジユールの貼り
合せを行なう特許請求の範囲第6項記載の接着方
法。 8 カツプリング剤として有機シラン化合物、有
機シラン過酸化物または有機チタネート化合物が
用いられる特許請求の範囲第6項記載の接着方
法。 9 約90〜190℃の分解温度を有する有機過酸化
物が用いられる特許請求の範囲第6項記載の接着
方法。 10 充填接着材シートに成形されるエチレン系
共重合樹脂として酢酸ビニル含量が約20〜40重量
%のエチレン―酢酸ビニル共重合体が用いられる
特許請求の範囲第6項記載の接着方法。 11 太陽電池素子を少くとも2枚の充填接着材
シートで予めラミネート化し、上部透明保護材お
よび下部基板保護材と貼り合せる特許請求の範囲
第6項記載の接着方法。 12 カツプリング剤および有機過酸化物を含有
するエチレン系共重合樹脂からなる充填接着材シ
ートを中間層とし、いずれか一方の保護材の内向
面上に太陽電池素子を形成させた上部透明保護材
および下部基板保護材を前記中間層充填接着材シ
ートの上下に重ねた状態でのモジユール貼り合せ
過程において、前記有機過酸化物の分解温度以上
に加熱することを特徴とする太陽電池用保護材と
充填材との接着方法。 13 カツプリング剤として有機シラン化合物、
有機シラン過酸化物または有機チタネート化合物
が用いられる特許請求の範囲第12項記載の接着
方法。 14 約90〜190℃の分解温度を有する有機過酸
化物が用いられる特許請求の範囲第12項記載の
接着方法。 15 下部基板保護材上面に形成させた太陽電池
素子の上に貼り合せる充填接着材シートに成形さ
れるエチレン系共重合樹脂として、酢酸ビニル含
量が約20〜40重量%のエチレン―酢酸ビニル共重
合体が用いられる特許請求の範囲第12項記載の
接着方法。 16 上部透明保護材下面に形成させた太陽電池
素子の下に貼り合せる充填接着材シートに成形さ
れるエチレン系共重合樹脂として、酢酸ビニル含
量が約40重量%以下のエチレン―酢酸ビニル共重
合体が用いられる特許請求の範囲第12項記載の
接着方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56158102A JPS5860579A (ja) | 1981-10-06 | 1981-10-06 | 太陽電池用充填接着材シ−トおよびそれを用いる接着方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56158102A JPS5860579A (ja) | 1981-10-06 | 1981-10-06 | 太陽電池用充填接着材シ−トおよびそれを用いる接着方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5860579A JPS5860579A (ja) | 1983-04-11 |
| JPS6214111B2 true JPS6214111B2 (ja) | 1987-03-31 |
Family
ID=15664341
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP56158102A Granted JPS5860579A (ja) | 1981-10-06 | 1981-10-06 | 太陽電池用充填接着材シ−トおよびそれを用いる接着方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5860579A (ja) |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5860579A (ja) | 1983-04-11 |
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