JPS6214801B2 - - Google Patents
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- JPS6214801B2 JPS6214801B2 JP58011780A JP1178083A JPS6214801B2 JP S6214801 B2 JPS6214801 B2 JP S6214801B2 JP 58011780 A JP58011780 A JP 58011780A JP 1178083 A JP1178083 A JP 1178083A JP S6214801 B2 JPS6214801 B2 JP S6214801B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- layer
- absorption
- optical
- znse
- Prior art date
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- Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明は、炭酸ガスレーザ光(波長10.6μm)
に対して低吸収であつてなおかつ0.6328μm波長
のHe―Neレーザ光に対しても良好なる透過性を
有し、更には耐水性をも兼ね備えたレーザ光学部
品に関するものである。 従来例の構成とその問題点 一般に、レーザ発振装置内部及びその周辺にて
使用される光学部品用誘電体膜は、発振波長に対
して光吸収が微少である事、光軸調整作業時に採
用されるHe―Neレーザ光(波長0.6328μm)に
ても良好なる透過性で代表される高品位光学特性
を有し、更には、耐薬品性(耐水性を含む)であ
るところの化学的安定性に富む総合的特性を具備
していなければならない。特に加工用炭酸ガスレ
ーザの出力レベルが増加するにつれて光学部品用
誘電体膜での熱発生が重要視される。光軸調整作
業で広く採用されているHe―Neレーザ光追跡法
を容易ならしめる0.6328μm波長光透明性は被加
工物の最終仕上り寸法精度に、耐水性は光学部品
の寿命に直接的影響を与える因子であるため、現
場作業担当者から強く要望されている誘電体膜特
性である。 以下に反射防止膜を例に従来例について説明す
る。 従来、炭酸ガスレーザ用のZnSe用反射防止膜
には、単層膜構造、二層膜構造、三層膜構造等が
試みられている。それ以上の多層でも反射防止膜
は構成出来るが蒸着膜形成時の作業容易性に難点
が生じたり、レーザ光に対する膜厚増加に供う吸
収増大を招いたりするという問題が生ずるので特
殊な場合を除き反射防止膜の層数は三層が限度で
ある。 単層膜構造がもつとも製作上容易である。光学
の理論によれば、屈折率nが基板の屈折率nsの
平方根√sに等しい条件を満足すれば、光学的
厚みnd=λ/4(λ=10.6μmの場合、nd=2.65
μm)で基板上に蒸着した場合の反射率は零にな
り単層反射防止膜となる。自然界にはなかなか上
記の条件を満足するものが存在しないが、幸なこ
とに弗化鉛(PbF2)なる物質は屈折率nが約1.55
でZnSe基板の屈折率nsの平方根√s=√2.40≒
1.55に等しく上記条件を満足する。さらにPbF2
蒸着膜の吸収係数βは約2cm-1の程度と低く充
分、大出力CO2レーザ光にも使用出来、さらに
He―Ne光にも透過性が良いという利点がある
が、残念ながら水に対して弱く、あやまつて表面
に水をかけたりするとPbF2膜にひび割れが生じ
たり、散乱が増加し使用出来なくなるという欠点
を有した。 上記の欠点を改良するために二層膜構造の反射
防止膜が考えられた。二層膜構造に関する
Schusterの関係式を満足する様に二種類の誘電
体物質とそれぞれの光学的膜厚が求められた。す
なわち(イ)ZnSe基板上にまず弗化バリウム
(BaF2)をnd=1.5455μm、さらにその上にZnSe
をnd=0.4961μm付ける事により、膜の吸収が無
いとすれば反射率を零にすることが出来る。現実
には、BaF2膜の吸収係数がβ=15cm-1と大きく
大出力CO2レーザ用としては不適当であることが
結論された。(ロ)他の組合せとしてBaF2の替りに
四弗化トリウムを使用した二層反射防止膜として
ZnSe基板上にThF4をnd=1.3992μm付けさらに
ZnSeをnd=0.5565μm付ける事が考えられる。
この方法の欠点はThF4が放射性物質であるため
に作業上の安全性におとり、さらに我が国におい
ては放射性規制物資の指定を受けており法律的に
も使用が難かしく、かつ高純度のThF4を入手す
ることが困難な状況にある。現在我々が入手出来
る純度のThF4の蒸着膜の吸収係数はβ=15〜30
cm-1と大きく大出力CO2レーザ用としては不適当
であることが結論された。 以上の従来例をまとめると表の様になる。
に対して低吸収であつてなおかつ0.6328μm波長
のHe―Neレーザ光に対しても良好なる透過性を
有し、更には耐水性をも兼ね備えたレーザ光学部
品に関するものである。 従来例の構成とその問題点 一般に、レーザ発振装置内部及びその周辺にて
使用される光学部品用誘電体膜は、発振波長に対
して光吸収が微少である事、光軸調整作業時に採
用されるHe―Neレーザ光(波長0.6328μm)に
ても良好なる透過性で代表される高品位光学特性
を有し、更には、耐薬品性(耐水性を含む)であ
るところの化学的安定性に富む総合的特性を具備
していなければならない。特に加工用炭酸ガスレ
ーザの出力レベルが増加するにつれて光学部品用
誘電体膜での熱発生が重要視される。光軸調整作
業で広く採用されているHe―Neレーザ光追跡法
を容易ならしめる0.6328μm波長光透明性は被加
工物の最終仕上り寸法精度に、耐水性は光学部品
の寿命に直接的影響を与える因子であるため、現
場作業担当者から強く要望されている誘電体膜特
性である。 以下に反射防止膜を例に従来例について説明す
る。 従来、炭酸ガスレーザ用のZnSe用反射防止膜
には、単層膜構造、二層膜構造、三層膜構造等が
試みられている。それ以上の多層でも反射防止膜
は構成出来るが蒸着膜形成時の作業容易性に難点
が生じたり、レーザ光に対する膜厚増加に供う吸
収増大を招いたりするという問題が生ずるので特
殊な場合を除き反射防止膜の層数は三層が限度で
ある。 単層膜構造がもつとも製作上容易である。光学
の理論によれば、屈折率nが基板の屈折率nsの
平方根√sに等しい条件を満足すれば、光学的
厚みnd=λ/4(λ=10.6μmの場合、nd=2.65
μm)で基板上に蒸着した場合の反射率は零にな
り単層反射防止膜となる。自然界にはなかなか上
記の条件を満足するものが存在しないが、幸なこ
とに弗化鉛(PbF2)なる物質は屈折率nが約1.55
でZnSe基板の屈折率nsの平方根√s=√2.40≒
1.55に等しく上記条件を満足する。さらにPbF2
蒸着膜の吸収係数βは約2cm-1の程度と低く充
分、大出力CO2レーザ光にも使用出来、さらに
He―Ne光にも透過性が良いという利点がある
が、残念ながら水に対して弱く、あやまつて表面
に水をかけたりするとPbF2膜にひび割れが生じ
たり、散乱が増加し使用出来なくなるという欠点
を有した。 上記の欠点を改良するために二層膜構造の反射
防止膜が考えられた。二層膜構造に関する
Schusterの関係式を満足する様に二種類の誘電
体物質とそれぞれの光学的膜厚が求められた。す
なわち(イ)ZnSe基板上にまず弗化バリウム
(BaF2)をnd=1.5455μm、さらにその上にZnSe
をnd=0.4961μm付ける事により、膜の吸収が無
いとすれば反射率を零にすることが出来る。現実
には、BaF2膜の吸収係数がβ=15cm-1と大きく
大出力CO2レーザ用としては不適当であることが
結論された。(ロ)他の組合せとしてBaF2の替りに
四弗化トリウムを使用した二層反射防止膜として
ZnSe基板上にThF4をnd=1.3992μm付けさらに
ZnSeをnd=0.5565μm付ける事が考えられる。
この方法の欠点はThF4が放射性物質であるため
に作業上の安全性におとり、さらに我が国におい
ては放射性規制物資の指定を受けており法律的に
も使用が難かしく、かつ高純度のThF4を入手す
ることが困難な状況にある。現在我々が入手出来
る純度のThF4の蒸着膜の吸収係数はβ=15〜30
cm-1と大きく大出力CO2レーザ用としては不適当
であることが結論された。 以上の従来例をまとめると表の様になる。
【表】
上記表から判る様に吸収が少なく大パワー用に
使用出来るものはPbF2にかぎられるが耐環境性
に劣るため総合的に満足なものは無い。 発明の目的 本発明の目的はAs2Se3がピンホールの出来に
くいというアモルフアス状態の膜であるという利
点とPbF2の持つ低吸収性の利点を利用すること
により、化学的安定性が高く、He―Neレーザ光
に対しても良好な透過特性を有し、大パワー炭酸
ガスレーザにも使用出来る吸収の少ない従つて耐
光力の高いレーザ光学部品を提供するものであ
る。 発明の構成 本発明のレーザ光学部品は、As2Se3であらわ
されるカルコゲナイドガラス層を、セレン化亜鉛
(ZnSe)基板上に形成し、その上に1層以上の誘
電体層を形成し、さらに最外誘電体層上に、
AS2Se3であらわされる三セレン化ヒ素なるカル
コゲナイドガラス層を設けるようにしたものであ
る。As2Se3よりなる膜はアモルフアス状態を示
し本質的にピンホールが出来にくい特性を有する
ため中間の誘電体層の化学的不安定性を保護し、
結果として光学部品の化学的安定性を増加するも
のである。 実施例の説明 As2Se3とPbF2を使用したZnSe用反射防止膜を
実施例1に、部分反射膜を実施例2,3に示す。 <実施例 1> 第1図はZnSe基板上の三層反射防止膜の膜構
造を示す図である。図中、1は両面が超精密に研
磨されたZnSe基板、2は屈折率約2.8なる三セレ
ン化ヒ素(As2Se3)ガラスであり、光学的厚みnd
=2.65μmである。3は屈折率約1.55なる弗化鉛
(PbF2)で光学的厚みnd=1.416μmである。4は
2と同じAs2Se3で、光学的厚みnd=0.6132μm
である。以上の様にそれぞれの物質をZnSe基板
1上に順次抵抗加熱真空蒸着法等を用い形成す
る。このような三層構造による反射防止膜の分光
特性は各膜の吸収を零とした近似において第2図
に示す様になり波長10.6μmにおいて反射率が零
になる事が示される。各蒸着膜の吸収係数を考慮
し反射防止膜の全吸収を推定すると以下の様にな
る。三層反射防止膜の場合、反射防止膜内の電界
強度を考慮すると全吸収(βd)totalは各膜の
吸収(βidi)の総和の約2分の1と近似出来
る。ここでβiは、各膜の吸収係数、diは各膜の
厚みである。本実施例の場合第一層の吸収β1d1
は2cm-1×0.95×10-4cm≒1.9×10-4、すなわち約
0.019%である。第二層の吸収β2d2は2cm-1×
0.91×10-4cm≒1.8×10-4、すなわち約0.018%で
ある。第三層の吸収β3d3は2cm-1×0.22×10-4cm
≒0.004%である。従つて三層膜の全吸収は約
0.02%となる。この反射防止膜に10KWという大
パワーの炭酸ガスレーザ光が入射した場合には
10KWの入射パワーの0.02%が熱として発生す
る。すなわち2Wの熱発生源として作用するがこ
の程度の熱発生は実用の冷却方法で十分対処出
来、光学部品の破壊の原因とはならない。 なおこの反射防止膜でのHe―Neレーザ光に対
する透過率は約60%以上ありビームアライメント
も容易である。又水に弱いPbF2をAs2Se3なるピ
ンホールの出来にくいカルコゲナイドガラスで保
護しているので耐水性に優れている。 以上のように、本実施例の三層反射防止膜は
10.6μm波長に対する吸収が0.02%と少なく、光
軸調整作業時に採用されるHe―Neレーザ光にも
良好な透過性を有し、耐水性にもすぐれているた
め、大パワーの炭酸ガスレーザ用の反射防止膜と
して実用上十分な効果を発揮する。 <実施列 2> 第3図は本発明の第2の実施例であるZnSe基
板上での三層部分反射膜(反射率約69%)の膜構
造を示す図である。図中1は両面が超精密に研磨
されたZnSe基板である。2は屈折率約2.8なるカ
ルコゲナイドガラスAs2Se3であり光学的厚みnd
=2.65μmである。5は屈折率約1.55なるPbF2で
光学的厚みnd=2.65μmである。本実施例の場合
PbF2膜5の上に更にAs2Se3膜2が設けられてい
る。以上の様にそれぞれの物質をZnSe基板1上
に順次抵抗加熱真空蒸着法等を用い蒸着する。本
三層構造による部分反射膜の分光特性は各膜の吸
収を零とした近似において第4図に示す様になり
波長10.6μmにおいて反射率が約69%となる事が
示される。部分反射膜の全吸収を推定すると約
0.07%となり、10KWという大パワー炭酸ガスレ
ーザ光による熱発生パワーは7Wでありこの程度
の熱発生は実用の冷却方法で十分対処出来、光学
部品の破壊の原因とはならない。本三層部分透過
膜は実施例1の場合と同様に10.6μm波長に対す
る吸収が少なく、光軸調整作業時に採用される
He―Neレーザ光にも良好な透過性で代表される
高品位光学特性を有し、耐水性に代表されるとこ
ろの化学安定性に富む総合的特性を具備している
ので、大パワーの炭酸ガスレーザ用の部分反射膜
として実用上十分な効果を発揮する。 <実施例 3> 第5図はZnSe基板上での五層部分反射膜(反
射率約89%)の膜構造を示す図である。図中1は
両面が超精密に研磨されたZnSe基板、2は屈折
率約2.8なるカルコゲナイドガラスAs2Se3であ
り、光学的厚みnd=2.65μmである。5は屈折率
約1.55なるPbF2で光学的厚みnd=2.65μmであ
る。以上の様に基板1の上に、As2Se3膜2と
PbF2膜5とをこの順に順次抵抗加熱法等を用い
て蒸着する。本五層構造による部分反射膜の分光
特性は各膜の吸収を零とした近似において第6図
に示す様になり波長10.6μmにおいて反射率が約
89%となる事が示される。部分反射膜の全吸収を
推定すると約0.12%となり、10KWという大パワ
ー炭酸ガスレーザ光による熱発生パワーは12Wで
ありこの程度の熱発生は実用の冷却方法で十分対
処出来、光学部品の破壊の原因とはならない。本
五層部分透過膜は実施例1,2の場合と同様に
10.6μm波長に対する吸収が少なく、光軸調整作
業時に採用されるHe―Neレーザ光にも良好な透
過性で代表される高品位光学特性を有し、耐水性
に代表されるところの化学安定性に富む総合的特
性を具備しているので、大パワーの炭酸ガスレー
ザ用の部分反射膜として実用上十分な効果を発揮
する。 発明の効果 以上の実施例で示した様にZnSe基板に用いる
各種光学特性を持つ誘電体多層膜、(例えば反射
防止膜、部分透過膜等)を構成する要素膜のうち
基板と接する第一層にピンホールの出来にくいカ
ルコゲナイドガラスであるAs2Se3膜を使用し、
さらに一番外側の表面膜としてもAs2Se3膜を使
用することにより中間層の化学的不安定性を保護
する保護膜としての効果をも発揮する。この
As2Se3と中間層に使用するPbF2膜は炭酸ガスレ
ーザ光に対する吸収が少ないので10KWレベルの
大パワー炭酸ガスレーザ用のZnSe窓、レンズ、
出力結合鏡、ビームスプリツター等を実現可能に
するものである。
使用出来るものはPbF2にかぎられるが耐環境性
に劣るため総合的に満足なものは無い。 発明の目的 本発明の目的はAs2Se3がピンホールの出来に
くいというアモルフアス状態の膜であるという利
点とPbF2の持つ低吸収性の利点を利用すること
により、化学的安定性が高く、He―Neレーザ光
に対しても良好な透過特性を有し、大パワー炭酸
ガスレーザにも使用出来る吸収の少ない従つて耐
光力の高いレーザ光学部品を提供するものであ
る。 発明の構成 本発明のレーザ光学部品は、As2Se3であらわ
されるカルコゲナイドガラス層を、セレン化亜鉛
(ZnSe)基板上に形成し、その上に1層以上の誘
電体層を形成し、さらに最外誘電体層上に、
AS2Se3であらわされる三セレン化ヒ素なるカル
コゲナイドガラス層を設けるようにしたものであ
る。As2Se3よりなる膜はアモルフアス状態を示
し本質的にピンホールが出来にくい特性を有する
ため中間の誘電体層の化学的不安定性を保護し、
結果として光学部品の化学的安定性を増加するも
のである。 実施例の説明 As2Se3とPbF2を使用したZnSe用反射防止膜を
実施例1に、部分反射膜を実施例2,3に示す。 <実施例 1> 第1図はZnSe基板上の三層反射防止膜の膜構
造を示す図である。図中、1は両面が超精密に研
磨されたZnSe基板、2は屈折率約2.8なる三セレ
ン化ヒ素(As2Se3)ガラスであり、光学的厚みnd
=2.65μmである。3は屈折率約1.55なる弗化鉛
(PbF2)で光学的厚みnd=1.416μmである。4は
2と同じAs2Se3で、光学的厚みnd=0.6132μm
である。以上の様にそれぞれの物質をZnSe基板
1上に順次抵抗加熱真空蒸着法等を用い形成す
る。このような三層構造による反射防止膜の分光
特性は各膜の吸収を零とした近似において第2図
に示す様になり波長10.6μmにおいて反射率が零
になる事が示される。各蒸着膜の吸収係数を考慮
し反射防止膜の全吸収を推定すると以下の様にな
る。三層反射防止膜の場合、反射防止膜内の電界
強度を考慮すると全吸収(βd)totalは各膜の
吸収(βidi)の総和の約2分の1と近似出来
る。ここでβiは、各膜の吸収係数、diは各膜の
厚みである。本実施例の場合第一層の吸収β1d1
は2cm-1×0.95×10-4cm≒1.9×10-4、すなわち約
0.019%である。第二層の吸収β2d2は2cm-1×
0.91×10-4cm≒1.8×10-4、すなわち約0.018%で
ある。第三層の吸収β3d3は2cm-1×0.22×10-4cm
≒0.004%である。従つて三層膜の全吸収は約
0.02%となる。この反射防止膜に10KWという大
パワーの炭酸ガスレーザ光が入射した場合には
10KWの入射パワーの0.02%が熱として発生す
る。すなわち2Wの熱発生源として作用するがこ
の程度の熱発生は実用の冷却方法で十分対処出
来、光学部品の破壊の原因とはならない。 なおこの反射防止膜でのHe―Neレーザ光に対
する透過率は約60%以上ありビームアライメント
も容易である。又水に弱いPbF2をAs2Se3なるピ
ンホールの出来にくいカルコゲナイドガラスで保
護しているので耐水性に優れている。 以上のように、本実施例の三層反射防止膜は
10.6μm波長に対する吸収が0.02%と少なく、光
軸調整作業時に採用されるHe―Neレーザ光にも
良好な透過性を有し、耐水性にもすぐれているた
め、大パワーの炭酸ガスレーザ用の反射防止膜と
して実用上十分な効果を発揮する。 <実施列 2> 第3図は本発明の第2の実施例であるZnSe基
板上での三層部分反射膜(反射率約69%)の膜構
造を示す図である。図中1は両面が超精密に研磨
されたZnSe基板である。2は屈折率約2.8なるカ
ルコゲナイドガラスAs2Se3であり光学的厚みnd
=2.65μmである。5は屈折率約1.55なるPbF2で
光学的厚みnd=2.65μmである。本実施例の場合
PbF2膜5の上に更にAs2Se3膜2が設けられてい
る。以上の様にそれぞれの物質をZnSe基板1上
に順次抵抗加熱真空蒸着法等を用い蒸着する。本
三層構造による部分反射膜の分光特性は各膜の吸
収を零とした近似において第4図に示す様になり
波長10.6μmにおいて反射率が約69%となる事が
示される。部分反射膜の全吸収を推定すると約
0.07%となり、10KWという大パワー炭酸ガスレ
ーザ光による熱発生パワーは7Wでありこの程度
の熱発生は実用の冷却方法で十分対処出来、光学
部品の破壊の原因とはならない。本三層部分透過
膜は実施例1の場合と同様に10.6μm波長に対す
る吸収が少なく、光軸調整作業時に採用される
He―Neレーザ光にも良好な透過性で代表される
高品位光学特性を有し、耐水性に代表されるとこ
ろの化学安定性に富む総合的特性を具備している
ので、大パワーの炭酸ガスレーザ用の部分反射膜
として実用上十分な効果を発揮する。 <実施例 3> 第5図はZnSe基板上での五層部分反射膜(反
射率約89%)の膜構造を示す図である。図中1は
両面が超精密に研磨されたZnSe基板、2は屈折
率約2.8なるカルコゲナイドガラスAs2Se3であ
り、光学的厚みnd=2.65μmである。5は屈折率
約1.55なるPbF2で光学的厚みnd=2.65μmであ
る。以上の様に基板1の上に、As2Se3膜2と
PbF2膜5とをこの順に順次抵抗加熱法等を用い
て蒸着する。本五層構造による部分反射膜の分光
特性は各膜の吸収を零とした近似において第6図
に示す様になり波長10.6μmにおいて反射率が約
89%となる事が示される。部分反射膜の全吸収を
推定すると約0.12%となり、10KWという大パワ
ー炭酸ガスレーザ光による熱発生パワーは12Wで
ありこの程度の熱発生は実用の冷却方法で十分対
処出来、光学部品の破壊の原因とはならない。本
五層部分透過膜は実施例1,2の場合と同様に
10.6μm波長に対する吸収が少なく、光軸調整作
業時に採用されるHe―Neレーザ光にも良好な透
過性で代表される高品位光学特性を有し、耐水性
に代表されるところの化学安定性に富む総合的特
性を具備しているので、大パワーの炭酸ガスレー
ザ用の部分反射膜として実用上十分な効果を発揮
する。 発明の効果 以上の実施例で示した様にZnSe基板に用いる
各種光学特性を持つ誘電体多層膜、(例えば反射
防止膜、部分透過膜等)を構成する要素膜のうち
基板と接する第一層にピンホールの出来にくいカ
ルコゲナイドガラスであるAs2Se3膜を使用し、
さらに一番外側の表面膜としてもAs2Se3膜を使
用することにより中間層の化学的不安定性を保護
する保護膜としての効果をも発揮する。この
As2Se3と中間層に使用するPbF2膜は炭酸ガスレ
ーザ光に対する吸収が少ないので10KWレベルの
大パワー炭酸ガスレーザ用のZnSe窓、レンズ、
出力結合鏡、ビームスプリツター等を実現可能に
するものである。
第1図は、本発明の第1の実施例であるZnSe
用反射防止膜の断面図、第2図は前記反射防止膜
の反射率波長依存性を示す図、第3図は本発明の
第2の実施例2であるZnSe用部分反射膜の断面
図、第4図は前記部分反射膜の反射率波長依存性
を示す図、第5図は第3の実施例であるZnSe用
部分反射膜の断面図、第6図は前記部分反射膜の
反射率波長依存性を示す図である。 1……ZnSe基板、2……光学的厚みnd=2.65
μmなるAs2Se3膜、3……光学的厚みnd=1.416
μmなるPbF2膜、4……光学的厚みnd=0.6132
μmなるAs2Se3膜、5……光学的厚みnd=2.65
μmなるAs2Se3膜。
用反射防止膜の断面図、第2図は前記反射防止膜
の反射率波長依存性を示す図、第3図は本発明の
第2の実施例2であるZnSe用部分反射膜の断面
図、第4図は前記部分反射膜の反射率波長依存性
を示す図、第5図は第3の実施例であるZnSe用
部分反射膜の断面図、第6図は前記部分反射膜の
反射率波長依存性を示す図である。 1……ZnSe基板、2……光学的厚みnd=2.65
μmなるAs2Se3膜、3……光学的厚みnd=1.416
μmなるPbF2膜、4……光学的厚みnd=0.6132
μmなるAs2Se3膜、5……光学的厚みnd=2.65
μmなるAs2Se3膜。
Claims (1)
- 1 セレン化亜鉛(ZnSe)基板上に、As2Se3で
表わされる光学的厚みが、2.65μmの第1のカル
コゲナイドガラス層、光学的厚みが1.416μmの
弗化鉛(PbF)膜、およびAs2Se3で表わされる
光学的厚みが0.6132μmの第2のカルコゲナイド
ガラス層を順次形成したことを特徴とするレーザ
光学部品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58011780A JPS5918902A (ja) | 1983-01-27 | 1983-01-27 | レ−ザ光学部品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58011780A JPS5918902A (ja) | 1983-01-27 | 1983-01-27 | レ−ザ光学部品 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57128778A Division JPS5918901A (ja) | 1982-07-22 | 1982-07-22 | レ−ザ光学部品 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5918902A JPS5918902A (ja) | 1984-01-31 |
| JPS6214801B2 true JPS6214801B2 (ja) | 1987-04-03 |
Family
ID=11787462
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58011780A Granted JPS5918902A (ja) | 1983-01-27 | 1983-01-27 | レ−ザ光学部品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5918902A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60242402A (ja) * | 1984-05-17 | 1985-12-02 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | レ−ザ光学部品 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4075385A (en) * | 1977-04-01 | 1978-02-21 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy | Anti-reflective coating for high energy optical components |
-
1983
- 1983-01-27 JP JP58011780A patent/JPS5918902A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5918902A (ja) | 1984-01-31 |
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