JPS6223096B2 - - Google Patents

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JPS6223096B2
JPS6223096B2 JP57203484A JP20348482A JPS6223096B2 JP S6223096 B2 JPS6223096 B2 JP S6223096B2 JP 57203484 A JP57203484 A JP 57203484A JP 20348482 A JP20348482 A JP 20348482A JP S6223096 B2 JPS6223096 B2 JP S6223096B2
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JP
Japan
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JP57203484A
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JPS5994647A (ja
Inventor
Masao Matsui
Taneo Okamoto
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
Application filed by Kanebo Ltd filed Critical Kanebo Ltd
Priority to JP57203484A priority Critical patent/JPS5994647A/ja
Publication of JPS5994647A publication Critical patent/JPS5994647A/ja
Publication of JPS6223096B2 publication Critical patent/JPS6223096B2/ja
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  • Woven Fabrics (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Multicomponent Fibers (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は立毛製品に関する。立毛製品特に長い
カツトパイルを有するものは毛皮様の外観を有し
極めて有用である。しかしながら人工の毛皮様製
品は、天然の毛皮に較べていまだ劣り、低級品の
域に留まつている。 天然の高級な毛皮は細く短かい綿毛と太く長い
刺毛の2重構造からなつている。人工品におい
て、刺毛についてはかなり多くの改善がなされ
つゝあるが、綿毛についてはあまり研究されてお
らず改善の提案も少ない。しかしながら綿毛は断
熱性、嵩高性、外観、触感などの点で極めて重要
であり、優れた綿毛が望まれている。 本発明の目的は、断熱性、嵩高性、毛さばき、
毛うごき、触感、外観などの点で天然物に優ると
も劣らない高度の綿毛を有する立毛製品を提供す
るにある。 本発明の立毛製品は、扁平率1.5〜5.0、くびれ
率3〜30%及び繊度1.1〜3.0デニールの範囲のま
ゆ形横断面を有する溶融紡糸された扁平糸よりな
り、長さ5mm以上及び巻縮率30%以下で巻縮数2
〜40/25mmの巻縮した綿毛を有し、且つ該綿毛の
立毛密度が3000〜30000本/cm2であることを特徴
とする。 本発明の立毛製品の製造方法は、扁平率1.5〜
5.0、くびれ率3〜30%、繊度1.1〜3.0デニールの
まゆ形横断面のセグメント及び、該セグメントの
成分よりも溶解又は分解速度の大きい成分からな
る複合繊維を用いてカツトパイルを有する繊維構
造物を製造した後、該溶解又は分解速度の大きい
成分を溶解又は分解除去し、立毛繊維の横断面を
まゆ形とすることを特徴とする。 まゆ形横断面の綿毛(以下まゆ形綿毛と記す)
の長さは5mm以上が必要であり、通常7〜50mmの
ものがよく用いられ、10〜30mmのものが最もよく
用いられる。長さ及び繊度は均一なものよりも適
度に分布していることが好ましく、例えば変動
率、すなわち〔標準偏差/平均〕×100(%)が3
〜50%程度、特に5〜30%のものが好ましい。長
さや繊度が分布しているときは代表値として平均
値を用いる。 第1図はまゆ形の横断面を示す説明図である。
第1図において最大径(長径)をA、Aと直角方
向の径を短径Bとするが、まゆ形では中央付近に
くびれ部があるために短径(極大値)はB1及び
B2の2個が存在する。扁平率は長径と短径の最
大のものとの比A/B1と定める。くびれ率はく
びれ部を形成する2つの凹部の深さの和(C1+
C2)と短径の平均との比率〔2(C1+C2)/(B1
+B2)〕×100(%)と定める。 扁平率が大きいほど柔軟性、嵩高性、断熱性が
すぐれるが、5以上では、過度に柔らかくなり毛
さばき性が劣ると共にフイブリル化が容易になり
好ましくない。すなわち扁平率は1.5〜5.0が必要
であり、1.5〜4.0が好ましく1.8〜3.5が最も好ま
しい。 くびれ部、すなわち凹部は立毛同志が密着する
のを防ぎ嵩高性、断熱性及び毛さばき性を向上さ
せるが、過度にくびれると立毛がフイブリル化す
る傾向が生じ、フイブリル化した立毛は製品の外
観及び毛さばき性を著しく劣化させる。このため
くびれ率は1〜40%である必要があり、3〜30%
が特に好ましく5〜20%が最も好ましい。 まゆ形は対称的であることが好ましいが、対称
からの若干のずれは構わない。例えばB2/B1は
0.6以上が好ましく、0.75以上が最も好ましい。
凹部の対称性は低くてもよい、例えばC1/C2が
0.1〜10でもよいが、0.2〜5が好ましく、0.3〜3
が特に好ましい場合が多い。 まゆ形綿毛の繊度は1.1〜3.0デニールであるこ
とが必要である。柔軟性及び嵩高性の点では細い
繊維が好ましいが、実際にはあまり細い繊維から
なる製品は、製造工程中又は着用中に相互に絡み
合い毛玉(ピリング)を生じたり、塊状に固まり
易い傾向を示し、毛さばき性、柔軟性、保温性、
美観が著しく劣る。この見地から綿毛の繊度は特
に1.2〜2.5dが好ましく、1.2〜1.9dが最も好まし
い。 交絡を生じ易い等の人工品の綿毛の欠点は、溶
融紡糸された繊維において特に著しいが、これは
繊維表面が湿式紡糸や乾式紡糸にくらべて単純且
つ平滑であるためと思われる。しかしこの欠点
は、抑制された弱い巻縮を持つ前記のように特定
されたまゆ形横断面の繊維を綿毛に用いることに
より、大巾に改善されることが見出された。 本発明においてまゆ形綿毛の巻縮は抑制された
もの、すなわち巻縮伸張率が30%以下のものであ
る必要がある。ここで巻縮伸張率は式()で定
められ、20℃、65%RHの室内で測定する。 巻縮伸張率=l−lp/lp×100(%) () 但し、 lo:荷重2mg/dの時の試料長(cm) l:荷重50mg/dを加えて2分後の試料長(cm) 試料がパイル用の原糸(連続フイラメント)の
場合は、約1000デニール、長さ30cmの束とし、無
荷重で100℃の水中で20分間処理し20℃、65%RH
の空気中で24時間自然乾燥したものについて20回
測定して平均値を求める。試料が立毛製品より切
り出した短かい綿毛の場合は、出来るだけ長いも
の(例えば試料長5〜40mm程度)を用い、約50デ
ニールの束とし20回測定して平均値を求める。 綿毛が巻縮していない場合は、嵩高性及び断熱
性が劣り、外観が貧弱で触感も劣る。一方巻縮が
強すぎると綿毛同志がからみ合い甚しい時はフエ
ニト化して固くなり、軽度の場合でも毛玉を生じ
たり毛さばきが悪く外感、触感が劣る。しかし巻
縮伸張率が30%以下の弱められた巻縮を有する綿
毛は、断熱性、嵩高性、触感、外観、毛さばき性
などが優れており、高級天然毛皮の綿毛に匹敵す
る。巻縮伸張率は0.5〜20%が特に好ましく1〜
10%が最も好ましい。 同様にまゆ形綿毛の巻縮数すなわち荷重1mg/
d下の長さ25mm当りの巻縮山数は2〜40が好まし
く、3〜30が特に好ましく、4〜20が最も好まし
い。 上記の如き弱い巻縮を得るために種々の方法を
応用することが出来る。仮撚法では、仮撚後張力
下で熱処理する方法があげられる。例えば仮撚後
仮撚温度と同程度又はやゝ低い温度で加熱しなが
らフイード率10%以下、特に5%以下で巻取り巻
縮を弱めることが出来る。勿論加熱温度が高い
程、フイード率が小さいほど、巻縮が弱められ、
容易に目的に合致する弱められた巻縮を得ること
が出来る。 複合繊維の自発巻縮も本発明に応用出来る。巻
縮を弱める方法としては、複合する成分間の収縮
性の差を小さくすること、複合比を1/1から偏
らせ例えば1/2、1/5等とすること、巻縮性
の弱い複合構造とする(偏心度を低める)こと、
及び張力下の熱処理などがあげられる。 更に巻縮を弱める方法として、立毛製品を回転
体に取付けて回転させ、遠心力によつて立毛を起
立させながら加熱する方法があげられる。遠心力
利用の立毛製品の加工方法については本発明者等
は特開昭56−15486号、特願昭57−39246号(特開
昭58−156070号公報)等に詳しく述べた。勿論加
熱する方法は、加熱された液体、気体による方法
及び幅射などが応用される。 第2図〜第7図は本発明に好適なまゆ形横断面
の例である。図において1,2,3は複合繊維の
成分を示す。第2図は扁平率約2.2、くびれ率約
24%の対称性の高い1/1複合繊維の例であり、
巻縮性を弱めるには成分1及び2の収縮性の差を
小さくすること等があげられる。第3図は角ばつ
たまゆ形断面の例で複合方向が長径方向であるた
め第2図のものよりも巻縮性が弱い。第4図は偏
平率2.0、くびれ率約13%、複合比約1/5の例
であり、第2図のものよりも巻縮性が低い。第5
図は2つの凹部がやゝずれている例である。第6
図は左右の対称性がやゝ低くB2/B1が約0.8であ
り、偏つた3層複合の例である。勿論成分1と3
は同じでもよく異つていてもよい。第2〜6図は
複合繊維の例を示したが、単成分に置替えてもよ
い。また複合する成分は熱や膨潤による収縮性の
異なるもの(自発巻縮性)以外に、着色や、光
沢、透明度、染色性、脱色性その他の物理的又は
化学的性質の異なるものであつてもよい。 第7図は仮撚によつて歪を受けたまゆ形横断面
の例であり、このような多少の変形や小さな凹凸
があつても、本質的に中央付近にくびれ部を有
し、その両側がふくらんでおり2つの短径を定め
得る扁平糸はまゆ形に包含される。 第8図〜第13図は本発明立毛製品の製造に好
適に利用されるまゆ形横断面のセグメントを有す
る複合繊維の横断面の具体例である。第8図はま
ゆ形のセグメント(成分)1と他の成分4とが複
合された円形繊維で、成分4を溶解又は分解除去
し(まゆ形セグメント1を残し)、まゆ形繊維を
得ることが出来る。第9図は2つの成分1,2か
らなるまゆ形セグメントと他成分4とが複合され
た例で、成分4を除去して複合まゆ形繊維を得る
ことが出来る。第10図はまゆ形成分1を2個有
する円形繊維の例、第11図はまゆ形成分1を4
個有する例、第12図は3個のまゆ形成分1を3
個並列的に配置した例、第13図は3個のまゆ形
成分1を放射状に配置した例である。複合の構造
は、第8図、第10図、第12図のような並列
型、第9図、第11図のような芯鞘型及び多芯型
(多島形)、第13図のような放射型などが好適で
あるが、これらだけに限定されない。 一般に除去成分4は少量の方が好ましい。例え
ば成分4の複合比は、50%(体積比)以下が好ま
しく、40%以下が特に好ましく、30%以下が最も
好ましい。並列型、放射型などは成分4の複合比
を小さく出来るので特に好ましい。除去成分4
と、残留成分1,2等とは、溶解又は分解速度の
差が大きいことが必要である。例えば強酸に対し
てポリアミドは溶解するが、ポリエステルやポリ
オレフインは不溶である。強アルカリに対してポ
リエステルは容易に分解するが、ポリアミド及び
ポリオレフインは充分な抵抗性を有する。ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ートなどの未変性物(ホモポリマー)と、共重合
又は混合法によつて第3成分(例えば、イソフタ
ル酸、スルホイソフタル酸、ポリエチレングリコ
ールなど)を5〜30%程度導入した変性ポリエス
テルとは、アルカリに対する分解性が大きく異な
り、未変性又は変性度の低いポリエステルと変性
ポリエステル(除去成分)とを組合せることが出
来る。ポリアミド、ポリオレフインについても溶
剤や分解剤に対する抵抗を減少させるように変性
(第3成分の混合、共重合など)し得る。除去成
分4としては水系の処理液で除去出来るものが有
利である。例えば水溶性ポリアミド、ポリエチレ
ンオキシド及びその誘導体、変性体、及びアルカ
リ水溶液で容易に分解除去可能なポリエステルが
好適である。上記成分4の除去は繊維状(糸状、
綿状)で実施してもよいが、複合繊維を立毛繊維
に用いて立毛製品(構造物)とした後、その構造
物を処理して成分4を除去する方法が最も有利で
ある。 第14図〜第21図はまゆ形断面の繊維を溶融
紡糸するに好適な紡糸オリフイスの平面図の具体
例である。複合紡糸の紡糸口金において、適切な
形の内部オリフイスと、外部オリフイスを組合せ
て各成分を目的の形に配置接合することは容易で
ある。 本発明立毛製品は前記の特定まゆ形綿毛を有す
る。該綿毛の立毛密度は3000〜30000本/cm2が必
要であり、5000〜20000本/cm2が最も好ましい。
勿論本発明製品はすべての立毛が前記のまゆ形の
綿毛からなるもの及び異種の綿毛又は/及び刺毛
を有するものを包含する。異種の綿毛とは、前記
特定範囲のまゆ形扁平糸以外の3d以下の立毛を
云う。しかし本発明製品の優れた特徴を維持する
ためには、全綿毛の50%(重量)以上が前記特定
のまゆ形扁平糸であることが好ましく、75%以上
であることが特に好ましい。 刺毛とは3.1d以上の立毛を云う。刺毛としては
繊度4〜100d、特に5〜50dのものが好ましく、
長さ(平均)は綿毛と同等又は綿毛よりも2〜50
mm程度長いものが好ましく、立毛密度は100〜
2000本/cm2、特に200〜1000本/cm2程度が好まし
い。刺毛の横断面の形、光沢、色彩、染色性、巻
縮等は任意であるが、扁平なもの例えばまゆ形の
ものが好ましいことが多く、先端は細化されてい
るものが好ましいことが多い。 まゆ形綿毛は一種でもよく、繊度、横断面の
形、光沢、色彩、染色性(例えば、酸性染料、分
散性染料、塩基性染料等に対する染色性、選択
性)、巻縮性等が異なる複数種のものを混用する
ことも出来る。勿論異種の綿毛の光沢、色採、巻
縮等はまゆ形綿毛と同じでもよく異つていてもよ
い。まゆ形綿毛を構成するポリマーは、ナイロン
6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66、ナイ
ロン610、ナイロン612などの繊維形成性ホモポリ
アミド及びそれらを成分とするコポリアミド及び
変性体(混合物など)、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンオキシベンゾエートなどの繊維形成性ポリエス
テル及びそれらの共重合体、変性体、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどの繊維形成性ポリオレフ
イン及びそれらの共重合体及び変性体及びこれら
以外の溶融紡糸可能な繊維形成性ポリマーの群か
ら選ぶことが出来る。またそれらのポリマーは艶
消剤、顔料、染料、蛍光染料、紫外線吸収剤、酸
化防止剤、滑剤などの添加剤を含んでいてもよ
い。 綿毛は前記のように、毛さばき性に優れ、交絡
性やフエルト化傾向の少ないことが望まれる。こ
のため滑り性のよい油剤や樹脂を綿毛表面に付与
することが好適である。例えばポリオルガノシロ
キサンなどのようなシリコン化合物の油脂又は樹
脂及び、例えばポリテトラフルオロエチレン、フ
ルオロエチレンと他のビニルモノマーとの共重合
物、ポリ(フルオロアルキル)アクリレートなど
のようなフツ素化合物の油脂又は樹脂の皮膜を綿
毛に付与することが好ましい。 同じく綿毛用ポリマーに少量(0.01〜3%程
度)のシリコン化合物やフツ素化合物を含有させ
ることも好ましい。 本発明において立毛製品及び立毛を有する繊維
構造物とは長さ5mm以上のカツトパイルを有する
編物、織物、不織布、皮革状物、シート状物及び
類似のものを云う。基布の部分には、ゴム、ポリ
ウレタン、ポリエステル等のゴム状弾性体樹脂又
はポリアミド、ポリエステル、ポリビニル樹脂等
を含有していてもよく、含有していなくてもよ
い。植毛の方法はパイル織機(W型、V型等)、
パイル編機、スライバー編機による方法、タフテ
イング法、静電植毛法等あらゆる方法が利用され
る。しかしパイル織機及びパイル編機により、集
束状で植毛する方法が最も高級な製品が得られ好
ましい。集束植毛の場合、綿毛の集束本数が小さ
く、植毛密度が大きいほど、高度の製品が得られ
る。綿毛の集束本数は100本以下、特に80本以下
が好ましく、植毛密度は50ケ所/cm2以上、特に
100ケ所/cm2以上〜1000ケ所/cm2が好ましい。 基布の裏面はそのまゝでもよいが、樹脂含浸、
起毛、静電植毛、他の編織物、皮革状物、シー
ト、フイルム等を接着(ラミネート)することな
ど任意である。 一般にカツトパイル布帛(編織物、不織布等)
は、仕上加工される。仕上加工としては、立毛
(パイル)の切断、失端細化、複合繊維の分割又
は細化、立毛の部分的溶解又は分解除去、染色、
基布の収縮、立毛のブラシング、賦型、基布の樹
脂含浸、コーテイング、ラミネート、起毛、立毛
の表面処理(親水、撥水、防汚、制電、難燃、光
沢、潤滑など)、熱処理など多種多様なものがあ
げられ、それらが目的に応じて種々の順序で組合
せられる。本発明者等は、遠心力によつて立毛を
起立状態に保ち、立毛製品を加工する方法を、特
開昭56−15486号、同昭56−37334号、同昭56−
49048号において開示し、特開昭57−117648号公
報、同昭57−121643号公報にて提案した。この遠
心加工により、立毛の切断、細化、染色、脱色等
が立毛の任意の場所に対して高精度で行ない得
る。特に本発明の目的のためには、遠心力で起立
した立毛を熱処理することにより、立毛の巻縮を
弱め、交絡を防ぎ、更に毛さばき性を向上させる
ことが出来る。また、遠心力で起立した綿毛の1
部(表面)を分解又は溶解除去して細化すること
により、綿毛の交絡の除去又は防止、巻縮の弱化
及び毛さばき性の向上を行なうことが出来る。遠
心力下でなくても同様な処理で巻縮の弱化及び毛
さばき性の向上の効果が認められるが、遠心力で
綿毛を起立させ、必要に応じて遠心力で巻縮を伸
ばしつつ処理する方法にくらべて、効果及び品質
が著しく劣る。 基布の収縮加工については特願昭56−162177号
(特開昭58−65036号公報)、遠心力下の立毛の熱
処理については特願昭57−11097号(特開昭58−
136856号公報)、同昭57−34261号(特開昭58−
156066号公報)に詳細に記した。基布の収縮加工
は立毛の高密度化に極めて有用である。 本発明によつて、保温性、嵩高性、毛さばき、
毛うごき、触感、外観などの点で天然物に優ると
も劣らない高度の綿毛を有する立毛製品が得られ
る。適当な刺毛と組合せて、例えばチンチラ調、
ミンク調、セープル調、ブルーフオツクス調、銀
狐調などの高級毛皮が容易に得られる。また天然
物にはない優れた独特の製品、例えば綿毛だけか
らなるもの、長い綿毛(例えば25〜60mm)を有す
るもの、極めて高密度の綿毛を有するもの、種々
の色彩、模様や光沢を有する或いは有しないもの
など極めて多様な製品が得られる。 以下の実施例において、部及び%は特記しない
限り重量比率で示す。 実施例 1 分子量17000、酸化チタン(艶消剤)1.2%含有
のポリエチレンテレフタレート(以下PETと記
す)をポリマーP1とする。ポリマーP1を第14図
のようなオリフイスで溶融紡糸して得た。扁平率
2.7、くびれ率17%、第1図に似たまゆ形の輪郭
を有し繊度75d/60f(単糸1.25d)の延伸糸で、
緊張下170℃で熱処理し、熱水収縮率6.5%のもの
をフイラメントF1とする。 フイラメントF1を用いて2段ヒーター式仮撚
機で巻縮加工した。スピナー回転速度34万rpm、
糸束100m/min(撚数3400T/m)、第1ヒータ
ーは接触型で長さ1.2m、第2ヒーターは非接触
型長さ90cmである。抑制された弱い巻縮を与えた
糸を第1表のFT1で示し、通常の強い巻縮を与え
た糸をFT2で示す。巻縮伸張率は、仮撚糸をかせ
状で無荷重で沸とう水中で30分間処理し、25℃、
65%RHの空気中で24時間風乾した試料について
測定した。なお仮撚糸の断面は第7図のような形
であつた。
【表】 酸化チタン含有率0.6%のPET延伸熱処理(150
℃)糸で、端部が丸味を帯びた菱形(扁平率
3.3)の横断面を有する40d/5fのフイラメントを
F2とする。 仮撚糸FT1を3本、F2を2本混繊した後
120T/m加撚し、フイード率−2%で150℃のヒ
ーターに接触させつつ走行させて撚止め及び巻縮
性の抑制を行なつた糸をPY1とする。 PETの1.7d、カツト長38mmの巻縮ステープル70
%、ナイロン6の2.5d、カツト長45mmの巻縮ステ
ーブル30%の混紡糸で40番手双糸の糸をY1とす
る。 Y1を経糸(地糸)及び緯糸(地糸)に用い、
PY1をパイル糸(経糸)に用い、2重パイル織機
でカツトパイル織物CP1を得た。CP1のパイル長
は39mm、植毛密度70ケ所/cm2のW型植毛である。 CP1をベンジルアルコール15%水分散液に15分
間浸漬し、絞つた後、95℃の飽和水蒸気中で20分
間処理して基布を収縮させた。基布の収縮率は経
方向22%、緯方向31%、面積収縮率46%である。
この収縮の結果綿毛の立毛密度は約21600本/cm2
になり、刺毛の立毛密度は約1200本/cm2になつ
た。 上記収縮処理したCP1を本発明者らが特開昭56
−15486号に開示した方法で遠心力を利用した仕
上加工をした。すなわちCP1を直径1mの円筒
に取付けて回転させ、遠心力によつて立毛を起立
させ、同軸同速で回転する直径1.1mの外側容器
(外筒)に加工液を満し種々の加工を行なう。 まず回転速度を600rpmとし、加工液として95
℃のNaOH10%水溶液を内側液面が基布から1mm
の点になるまで満し、5分間処理して綿毛の表面
を約2%分解除去した。次に液を1部抜出して液
面を基布から20mmの点に保ち80分間処理して綿毛
を切断した。加工液を抜去り、次に回転速度を
360rpm(遠心力約70G)にし、95℃の15%NaOH
水溶液を段階的に注入し、液面が基布から37mmの
点で10分間、36mmの点で10分間、35mmの点で10分
間、33mmの点で10分間、30mmの点で10分間、夫々
処理し、次に液を段階的に排出し、32mmの点で10
分間、34mmの点で15分間、36mmの点で15分間、37
mmの点で60分間処理して刺毛の先端を徐々に細化
し、37mmで切断した。アルカリ液を排出後、灰色
の分散染料の水溶液を基布から10mmの位置まで満
し、100℃(キヤリア使用)で30分間染色し、次
に黒色の分散染料水溶液を基布から23mmの点まで
満して60分間染色し、染色後を抜去り水洗乾燥す
る。次に70℃のジメチルホルムアミドを注入し基
布から33mm点まで満し15分間処理し、水洗、乾燥
して取出した。 上記染色及び脱色によつて綿毛は根元が白、上
部が灰色に、刺毛は根元が白、下部が灰色、中間
が黒、先端がやや灰色がかつた白色に着色されて
いた。染色後水洗乾燥して遠心加工機より取出
し、ブラシングした後基布の背後からポリウレタ
ン弾性体(初期重合体)水分散液を噴霧法で付与
し、立毛にはフツ素系撥水撥油、防汚加工剤を噴
霧法で付与し、180℃で乾熱処理してそれらの樹
脂を硬化、乾燥して人工毛皮AF1を得た。 AF1はすぐれた嵩高性、保温性と毛さばき性、
着用時の毛うごき(身体の運動によつて立毛が
活々と動くこと)を有し、ブラシングによつて容
易に毛が揃えられる。また立体的な染色によりミ
ンク等の高級毛皮に劣らぬすぐれた美観を有して
いた。 比較のため仮撚糸FT2を3本、F2を2本混
繊、合撚し、180℃のヒーターに接触させつつフ
イード率+3.5%で撚止めした糸PY2をパイル糸
に用い、以下CP1と同様にしてカツトパイルCP2
を得、更に同様に仕上加工して人工毛皮AF2を得
た。AF2の綿毛は巻縮が強すぎるために、毛さば
き性が悪く、固く、触感外観が劣り、ブラシング
が極めて困難であつた。 同様に比較のため、フイラメントF1を仮撚し
ないで以下AF1と同様にして得た製品をAF3とす
る。フイラメントF1のかわりに円形断面のもの
を用い、以下AF1と同様にして得た製品をAF4と
する。フイラメントF1のかわりに扁平率2.7(く
びれ率0%)の長円形断面のものを用い、以下
AF1と同様にして得た製品をAF5とする。各製品
の綿毛の巻縮性及び比較評価を第2表に示す。
【表】 実施例 2 分子量15.000のPETと分子量22000のPETとを
1/1で複合溶融紡糸した横断面が第2図のよう
な形で、扁平率3.3、くびれ率14%繊度75d/50f
(単糸1.5d)、延伸後180℃のヒーターで緊張熱処
理したものをフイラメントF3とする。フイラメ
ントF3をフイード率+17%で160℃のヒーターに
接触走行させて弱い巻縮を発現させたものをCF3
とする。 分子量600のポリエチレングリコール(以下
PEGと記す)を5%共重合したPETで分子量
17000酸化チタン含有率0.7%のものをポリマーP2
とする。ポリマーP2を溶融紡糸、延伸、熱処理
(150℃)した扁平率2.5の長円形の断面を有し、
繊度18d/1fの糸をF4とする。 CF3を3本とF4を5本混繊し、120T/mで加
撚し、フイード率−1%で160℃のヒーターに接
触させて撚止めしてPY3を得た。 PY3をパイル糸に用い以下実施例1のCP1と同
様にして得たカツトパイル織物を同様に収縮及び
仕上加工して製品AF6を得た。 AF6の綿毛の巻縮伸張率は8.5%、巻縮数12.0
であり、嵩高性、柔軟性毛さばき、毛うごき、ブ
ラシング性共に優れていた。綿毛密度は約18000
本/cm2、刺毛密度は約600本/cm2である。 実施例 3 分子量3500のPEGを20%共重合した分子量
18000のPETをP4とする。P4を除去成分4に用
い、実施例1のP1をまゆ形成分1に用い、第1
0図のような断面で複合溶融紡糸した。複合比は
1/4で、延伸後160℃で緊張熱処理して繊度
100d/30fのフイラメントF4を得た。まゆ形成分
は、扁平率2.3、くびれ率22%、繊度1.25dであ
る。F4を実施例1のFT1と同様に仮撚した糸を
3本と、実施例1のフイラメントF2を1本混繊
合撚(120T/m)し、フイード率−1%、温度
160℃で撚止めしてPY4を得た。PY4をパイル糸
に用い、以下実施例1のCP1と同様にしてカツト
パイル織物CP3を得た。CP3を1%NaOH水溶液
で90℃で60分間処理して、ポリマーP4を分解除
去し、水洗後ベンジルアルコール水分散液で基布
の収縮処理(面積収縮率43%)を行ない、以下実
施例1のAF1とほゞ同様に仕上加工して、但し綿
毛を約25mmで切断し、刺毛を長さ25mm〜31mmにわ
たつて細化し、31mmで切断し、綿毛の下部を灰
色、中間部(15〜20mm)を脱色、上部(20〜25
mm)を濃灰色に染色し、刺毛の上部(25〜30mm)
は脱色部(25〜28mm)と濃灰色部(28〜31mm)に
染め分けて、AF7を得た。 AF7は嵩高性、柔軟性、毛さばき、毛うごき、
いずれも優れており、ミンクに優るとも劣らぬ外
観、触感を有していた。AF7の綿毛は扁平率約
2.4、くびれ率約18%のまゆ形断面を有し、繊度
は平均1.24d(変動率12%)、巻縮伸張率5.5%、
巻縮数6.2/25mm、綿毛密度約21600本/cm2、刺毛
密度約600本/cm2であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第7図は本発明製品の綿毛に好適なま
ゆ形横断面の例であり、第8図〜第13図は本発
明製品の製造に好適な、まゆ形成分と除去成分か
らなる複合繊維の横断面の例であり、第14図〜
第21図はまゆ形の横断面の繊維を紡糸するオリ
フイスの平面図の例である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 扁平率1.5〜5.0、くびれ率3〜30%及び繊度
    1.1〜3.0デニールの範囲のまゆ形横断面を有する
    溶融紡糸された扁平糸からなり、長さ5mm以上及
    び巻縮伸張率30%以下で巻縮数2〜40/25mmの巻
    縮した綿毛を有し、且つ該綿毛の立毛密度が3000
    〜30000本/cm2であることを特徴とするカツトパ
    イル立毛製品。 2 綿毛の平均の長さが7〜40mmである特許請求
    の範囲第1項記載の製品。 3 綿毛の巻縮伸張率が0.5〜20%である特許請
    求の範囲第1項記載の製品。 4 綿毛の巻縮伸張率が1〜10%である特許請求
    の範囲第1項記載の製品。 5 綿毛の巻縮数が3〜30/25mmである特許請求
    の範囲第1項記載の製品。 6 綿毛の巻縮数が4〜20/25mmである特許請求
    の範囲第1項記載の製品。 7 綿毛がくびれ率5〜20%、扁平率1.8〜3.5、
    繊度1.2〜1.9デニールである特許請求の範囲第1
    項記載の製品。 8 繊度3.1デニール以上、平均の長さが綿毛の
    平均長さよりも2mm以上長く、且つ先端が細化さ
    れている刺毛を有する特許請求の範囲第1項記載
    の製品。 9 綿毛の巻縮が仮撚によるものである特許請求
    の範囲第1項記載の製品。 10 綿毛の巻縮が複合繊維の自発巻縮によるも
    のである特許請求の範囲第1項記載の製品。 11 植毛密度50〜1000ケ所/cm2で集束植毛され
    た特許請求の範囲第1項記載の製品。 12 扁平糸が、ポリエステル、ポリアミド、ポ
    リオレフイン、ポリエーテルである特許請求の範
    囲第1項記載の製品。
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