JPS6225708B2 - - Google Patents
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- JPS6225708B2 JPS6225708B2 JP57229843A JP22984382A JPS6225708B2 JP S6225708 B2 JPS6225708 B2 JP S6225708B2 JP 57229843 A JP57229843 A JP 57229843A JP 22984382 A JP22984382 A JP 22984382A JP S6225708 B2 JPS6225708 B2 JP S6225708B2
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Description
本発明は表面処理球状硫酸バリウムの製造方法
に関し、詳しくは、すぐれた樹脂親和性を有し、
従つて、隠蔽力を除いて酸化チタンと同等若しく
はそれ以上の顔料特性を有する表面処理球状硫酸
バリウムの製造方法に関する。 硫酸バリウムは一般に塩化バリウム、硫化バリ
ウム、硝酸バリウム等のバリウム塩水溶液に硫酸
塩又は硫酸の水溶液を反応させる水溶液反応によ
つて生成され、このような硫酸バリウムは、一次
粒子が普通、0.3〜2.0μ程度の球状粒子であり、
濾過、水洗後、得られた湿潤ケーキを乾燥、粉砕
して、製品として種々の用途に供される。 従来、硫酸バリウムは一般に、シート、フイル
ム、容器、工業部品、装飾品等の樹脂成形品や、
塗料、インキ等の製造等の種々の分野で樹脂系に
配合されて使用されているが、かかる使用は、本
来、硫酸バリウムが化学的、物理的に安定である
特性を利用した体質顔料としての使用であり、こ
のために、その使用に際しては従来より種々の制
約を余儀なくされていた。 例えば、硫酸バリウムは上記したように、その
一次粒子の大きさが普通、0.3〜2.0μであるが、
乾燥、粉砕を経る間に一次粒子が凝集を起こし、
製品として供されるときには、2μ以上の大きな
粒子が数十%も含まれることとなり、このような
粒度分布をもつ硫酸バリウムは、塗膜の光沢を低
下させるので、鮮映性光沢を必要とする塗料には
使用に適さない。また、硫酸バリウム粒子表面が
前記のように不活性であるため、樹脂によつては
親和性が悪く、このような樹脂を含有する塗料に
使用したとき、硫酸バリウムが凝集を起こして塗
料粘度が高くなり、必要な塗料性能が得られな
い。 一方、塗料工業においては、従来より塗膜に強
度を与えるために、酸化チタンが顔料として多く
使用されているが、酸化チタンは高価であるので
従来よりこれに代替する顔料の開発が要望されて
いる。 本発明者らは、上記した種々の問題を解決する
ために鋭意研究した結果、硫酸バリウム粒子の不
活性な表面に含水とリカを沈着させて、その表面
を改質することにより、樹脂との親和性にすぐれ
た硫酸バリウムを得ることができ、かくして得ら
れる硫酸バリウムは、隠蔽力を除いて、酸化チタ
ンと同等若しくはそれ以上の顔料特性を有し、か
くして、従来、塗膜強度を得るために酸化チタン
を使用していた分野において、酸化チタンに代替
し得ることを見出して、本発明に至つたものであ
る。 従つて、本発明は、樹脂親和性にすぐれ、塗料
等に使用した場合、良好な強度、硬度及び鮮映性
光沢等の塗膜物性を有する塗膜を形成することが
できる表面処理硫酸バリウムの製造方法を提供す
ることを目的とする。 本発明による表面処理硫酸バリウムの製造方法
は、バリウムイオンを含有する平均粒子経0,1
〜0.5μの硫酸バリウムの水スラリーにケイ酸ア
ルカリ水溶液を加えて硫酸バリウムの表面にケイ
酸バリウムを生成させ、次いで、スラリーに鉱酸
を加え、上記ケイ酸バリウムを含水シリカに分解
して硫酸バリウム表面に沈着させることを特徴と
する。 本発明において用いる硫酸バリウムは、平均粒
子径が0.1〜0.5μの範囲にあることを要する。平
均粒子径が0.1μよりも小さい場合は、本発明に
より表面処理しても、通常、粒子間の凝集力が強
く、例えば、塗料中における分散性が悪いため、
塗膜が光沢性に劣るようになる。一方、0.5μよ
りも大きい場合も、塗料に配合したときに塗膜光
沢が十分でない。 上記のような平均粒子径を有する硫酸バリウム
は、例えば、好ましくは、濃度0.3〜1.2モル/
、温度30〜70℃の硫化バリウム水溶液と、濃度
0.5〜5モル/、温度20〜70℃の硫酸水溶液と
を連続的に反応槽に導き、反応液中のバリウムイ
オン過剰量を0.01〜0.1モル/となるように、
上記原料水溶液の反応槽への送入量を制御するこ
とによつて製造される。 生成する硫酸バリウムの粒子径に最も大きい影
響を及ぼす因子は、反応槽におけるバリウムイオ
ンの過剰量である。反応槽におけるバリウムイオ
ンの過剰量が0.01モル/より少ないときは、板
状に近い粒子が生成すると共に、粒子径が巨大化
する傾向が認められる。一方、過剰量が0.1モ
ル/より大きいときは、工業的な実施において
は製造費用を高くするので好ましくない。バリウ
ムイオンの過剰量は、通常、上記のように硫化バ
リウムによつて供給されるが、塩化バリウム、硝
酸バリウム等の水溶性塩を硫化バリウムと共に共
存させることにより、その過剰量を供給してもよ
い。 用いる硫化バリウム及び硫酸水溶液の濃度及び
温度も、生成する硫酸バリウムの粒子径に影響を
及ぼし、一般に濃度が高い程、粒子径は小さくな
り、低くなると粒子径は大きくなる。また、反応
温度が高い程、粒子径は大きくなる。従つて、反
応温度は用いる硫化バリウムや硫酸水溶液の濃
度、温度等によつて適宜に選ばれるが、通常、30
〜70℃の範囲が好適である。更に、反応槽におけ
る滞留時間も、これが長くなるにつれて、生成す
る硫酸バリウムの粒子径が大きくなるため、通
常、10分以下が好ましい。しかし、硫化バリウム
や硫酸水溶液の濃度、反応温度等によつては、滞
留時間をより長くすることもできる。 本発明の方法においては、上記のように硫化バ
リウムと硫酸水溶液との水溶液反応によつて硫酸
バリウムが生成された水スラリーをケイ酸アルカ
リで処理するのが、操作上都合がよい。従つて、
この場合、硫酸バリウムを含有する水スラリー中
のバリウムイオンの過剰量は、前記したように、
0.01〜0.1モル/である。しかし、本発明にお
いては、予め粉末化された硫酸バリウムを水スラ
リー化し、これに水溶性バリウム塩、例えば、硫
化バリウム、塩化バリウム、硝酸バリウム等を加
え、溶解させて、バリウムイオンを含有する硫酸
バリウムの水スラリーとし、これをケイ酸アルカ
リで処理することもできる。この場合も、好まし
くは水スラリー中のバリウムイオンの量は上記の
ように0.01〜0.1モル/の範囲に調整される。 バリウムイオン量が少なすぎるときは、ケイ酸
アルカリとバリウムイオンとの反応に基づく硫酸
バリウム表面でのケイ酸バリウムの生成が不十分
となり、後続する鉱酸によるケイ酸バリウムの加
水分解によつて十分な量の含水シリカが硫酸バリ
ウム表面に沈着しない。一方、バリウムイオン量
が多すぎるときは、不経済であると共に、多量の
硫酸バリウムが新たに生成することになり、かく
して得られる硫酸バリウムが全体として濾過性に
劣り、また、樹脂系での分散性にも劣るようにな
るので好ましくない。 また、硫酸バリウムの水スラリー中の硫酸バリ
ウムの濃度は0.2〜1モル/が好ましいが、こ
れに限定されるものではない。この濃度は、硫化
バリウムと硫酸の水溶液反応によるスラリーを用
いるときは、原料硫化バリウムと硫酸水溶液の濃
度によつても決まるが、水スラリーを別に調整す
る場合も、濃度が余りに小さいときは、処理液量
が過大となつて、処理に手間を要し、また、余り
に多いときは、水スラリーの粘度が高くなりすぎ
て、処理性が悪くなるので好ましくない。 本発明の方法は、上記のような硫酸バリウムの
水スラリーにケイ酸アルカリを添加し、アルカリ
性下で水スラリー中の過剰のバリウムイオンと反
応させてケイ酸バリウムを生成させ、硫酸バリウ
ム表面に沈着させる。ケイ酸バリウムを安定に生
成させるためには、PH9は以上であることが望ま
しい。ケイ酸アルカリとしては、具体的にはケイ
酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等が好ましく用い
られる。硫酸バリウムの水スラリーに添加するケ
イ酸アルカリの量は、スラリー中に存在するバリ
ウムイオンとの反応によつて硫酸バリウム表面上
に均一にケイ酸バリウムを沈着させるために、硫
酸バリウムに対して、SiO2換算で0.1〜10重量
%、好ましくは0.5〜5重量%である。ケイ酸ア
ルカリ量が余りに少ないときは、硫酸バリウムの
表面に均一に沈着せず、余りに多いときは、加水
分解した含水シリカが硫酸バリウムを凝集させ、
かくして得られる硫酸バリウムを塗料に使用した
場合、形成される塗膜がその分散性や光沢性に劣
るようになるので好ましくない。 次いで、鉱酸を加えて、硫酸バリウム表面に沈
着したケイ酸バリウムを加水分解し、含水シリカ
(SiC2・nH2O)として硫酸バリウム表面に沈着さ
せる。鉱酸としては、塩酸、硝酸等のように、ス
ラリー中に尚バリウムイオンが存在しても、水不
溶性バリウム塩を生成しないものが好ましいが、
必要ならば硫酸も用いることができる。この加水
分解反応はPHが7以下で十分に起こるので、通
常、水スラリーのPHは2〜7の範囲に調整される
が、好ましくは、得られる硫酸バリウムの顔料PH
7±1とするために、そのPHは6±1とされる。
このケイ酸バリウムの加水分解反応の温度は特に
制限されないが、普通、40℃以上、好ましくは60
〜90℃である。 以上のようにして得られる表面処理硫酸バリウ
ムは、樹脂親和性にすぐれるので、これを顔料と
して塗料、インキ、樹脂成形品等の製造において
配合使用したとき、強度、硬度、光沢等の物性に
すぐれる樹脂製品を与えるが、本発明によれば、
かかる表面処理硫酸バリウムを更にシランカツプ
リング剤にて処理し、又はアルミニウム、チタ
ン、ジルコニウム、悪鉛等の金属の含水酸化物を
沈着させて、一層、硫酸バリウムの樹脂親和性を
高めることができる。 即ち、本発明による表面処理硫酸バリウムの別
の製造方法は、バリウムイオンを含有する平均粒
子径0.1〜0.5μの硫酸バリウムの水スラリーにケ
イ酸アルカリ水溶液を加えて硫酸バリウムの表面
にケイ酸バリウムを生成させ、次いで、スラリー
に鉱酸を加え、上記ケイ酸バリウムを含水シリカ
に分解して硫酸バリウム表面に沈着させ、かくし
て得た硫酸バリウムをシランカツプリング剤にて
処理することを特徴とする。 含水シリカを沈着させた硫酸バリウムをシラン
カツプリング剤で処理するに際して、硫酸バリウ
ムの水スラリーにシランカツプリング剤を添加混
合してもよく、或いは含水シリカを沈着させた硫
酸バリウムを濾過、水洗、乾燥した後に、シラン
カツプリング剤と混合してもよいが、作業性の点
からは、前記のように水スラリー中で硫酸バリウ
ムに含水シリカを沈着させた後、この水スラリー
にシランカツプリング剤を添加するのが好まし
い。いずれにしても、シランカツプリング剤の添
加量は、硫酸バリウムに対して0.01〜2重量%、
好ましくは0.05〜1重量%である。 シランカツプリング剤は既に種々のものが知ら
れており、通常、次の一般式 X―Si(OR)3 (但し、Xはアルキル基、ビニル基、アルカリ
基、メタクリル基、アミノ基、エポキシ基、メル
カプト基、ハロゲン等を含む有機基を示し、Rは
アルキル基を示す。) で表わされ、好ましい具体例として、例えば、ビ
ニルトリメトキシシラン、γ―アニリノプロピル
トリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラ
ン、γ―メタアクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ―グリシドキシトリメトキシシラン等
を挙げることができる。 硫酸バリウムをそのままでシランカツプリング
剤で処理しても、硫酸バリウム粒子表面は不活性
であるため、シランカツプリング剤は硫酸バリウ
ム上に沈着しないが、本発明によれば、予め含水
シリカを沈着させてあるので、シランカツプリン
グ剤が含水シリカの有する水酸基と反応して、硫
酸バリウム粒子表面に結合され、従つて、このよ
うにして得られる硫酸バリウムは、樹脂に対して
すぐれた親和性を有するに至る。 また、本発明による表面処理硫酸バリウムの更
に別の製造方法は、バリウムイオンを含有する平
均粒子径0.1〜0.5μの硫酸バリウムの水スラリー
にケイ酸アルカリ水溶液を加えて硫酸バリウムの
表面にケイ酸バリウムを生成させ、次いで、スラ
リーに鉱酸を加え、上記ケイ酸バリウムを含水シ
リカに分解して硫酸バリウム表面に沈着させ、か
くして得た硫酸バリウムのスラリーに水溶性金属
化合物の水溶液を加えた後、上記金属化合物に応
じてアルカリ又は酸で中和して、硫酸バリウムの
表面に上記金属の含水酸化物を沈着させることも
特徴とする。 この方法において、上記のように、硫酸バリウ
ムの水スラリー中で硫酸バリウムに含水シリカを
沈着させた後、引き続いてこのスラリーを処理す
るのが好ましいが、しかし、シリカ沈着させた硫
酸バリウムを一旦濾過、水洗、乾燥し、粉末化し
た後、改めてスラリー化して処理することもでき
る。 水スラリー中のシリカ沈着硫酸バリウムの量は
特に制限されないが、通常、0.2〜1モル/、
好ましくは0.4〜0.8モル/の範囲である。ま
た、この水スラリーに加える水溶性金属化合物の
量は、前記と同様に硫酸バリウム上に均一に含水
酸化物を沈着させるために、硫酸バリウムに対し
てその金属の酸化物換算で0.2〜10重量%が好ま
しく、特に0.5〜5重量%が好ましい。 上記水溶性金属化合物を分解するためのアルカ
リ又は酸は特に制限されないが、通常、アルカリ
としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ア
ンモニア等が、酸としては塩酸、硝酸等が適宜に
用いられ、その量は上記水溶性金属化合物が含水
酸化物を形成するに足る量であり、通常、水スラ
リーのPHが7±1になるように添加される。ま
た、この加水分解反応の温度は特に制限されない
が、通常、40℃以上、好ましくは60〜90℃であ
る。 本発明において、上記水溶金属化合物は、シリ
カ沈着硫酸バリウムスラリーに水溶液として添加
後、アルカリ又は酸により含水酸化物を形成し得
るものであれば、特に制限されず、前記したアル
ミニウム、チタン、ジルコニウム及び亜鉛のほ
か、種々の金属化合物を用いることができること
は明らかであろう。 例えば、含水アルミナを形成させるためには、
水溶性アルミニウム化合物としてアルミン酸ナト
リウムが好適に用いられる。また、含水酸化チタ
ンを沈着させるためには、例えば硫酸チタニルを
好適に用いることができる。 尚、本発明によれば、より高温加圧下にこの反
応を行なわせることもでき、この場合、含水アル
ミナ等の含水金属酸化物をより安定に硫酸バリウ
ム表面上に沈着させることができる。 シリカ処理をしていない硫酸バリウムの水スラ
リーを用いた場合は、硫酸バリウムがこれら金属
酸化物に対して殆ど親和性を有しないために、含
水酸化物が硫酸バリウム上に沈着することなく独
立に沈殿するので、硫酸バリウムは何ら表面処理
されない。しかし、本発明の方法によれば、硫酸
バリウム表面の沈着含水シリカが含水金属酸化物
と結合を生じるためであると考えられるが、含水
金属酸化物が硫酸バリウム表面に均一に強く沈着
し、かくして、極めて樹脂親和性にすぐれる硫酸
バリウムが得られる。また、このように処理され
た硫酸バリウムは、その後の濾過性等の作業性に
もすぐれる。 以上のように、シリカを沈着させた硫酸バリウ
ム、又はこれを更にシランカツプリング剤処理し
た硫酸バリウムや、含水アルミナ等の含水金属酸
化物を沈着させた硫酸バリウムは、通常の方法に
よつて濾過、水洗、乾燥され、この後、粉砕して
製品として使用に供される。しかし、水溶性樹脂
塗料やインキ、コーテイング紙等への用途には、
濾過水洗後の湿潤ケーキのままで使用に供するこ
とができる。 以上のようにして、本発明によつて得られる表
面処理硫酸バリウムは、著しく樹脂親和性にすぐ
れるため、塗料等に使用した場合、機械的強度及
び光沢にすぐれた塗膜を形成し、従来、塗膜強度
等を得るために使用されていた酸化チタンと同等
若しくはそれ以上の顔料特性を有し、かくして、
従来の酸化チタンに代替することができる。 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本
発明はこれら実施例により何ら限定されるもので
はない。尚、以下において、部及び%はそれぞれ
重量部及び重量%を示す。 実施例 1 (a) 表面処理硫酸バリウムの製造 濃度0.74モル/、温度48℃の硫化バリウム水
溶液と、濃度1.28モル/、温度25℃の硫酸水溶
液とを、硫酸水溶液900/時、硫化バリウム水
溶液1600〜1800/時の流量で撹拌機を備えた容
量250の反応槽へ連続的に供給し、反応液中の
過剰バリウムイオンが0.03モル/となるように
硫化バリウム水溶液の流量を調整しつつ、温度52
℃、平均滞留時間6分にて反応させた。このよう
にして得られた硫酸バリウムの平均粒子径は約
0.2μであつた。 この硫酸バリウムの水スラリーを四等分し、第
一の水スラリーはフイルタープレスにて濾過水洗
し、乾燥した後、流体エネルギーミルにて粉砕し
た。このようにして得られた硫酸バリウムを比較
品硫酸バリウムとする。 第二のスラリーは、これを70℃に加温し、30%
カ性ソーダ水溶液を加えてPHを10に調整した後、
SiO2換算で100g/のケイ酸ナトリウム水溶液
を硫酸バリウムに対してSiO2換算で1.0%添加し
た。10分間撹拌した後、約10%塩酸水溶液でPHを
6.0に調整し、30分間熟成して、含水シリカを硫
酸バリウム上に沈着させた後、上記比較品硫酸バ
リウムと同様に、濾過水洗、乾燥し、粉砕し、本
発明品硫酸バリウム1を得た。 第三の水スラリーは、上記本発明品の製造にお
いて、熟成を含め、この熟成まで同様に処理した
後、30%カ性ソーダ水溶液を加えてPHを7とし、
このスラリーにγ―メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシランを硫酸バリウムに対して0.5%添
加し、更に30分間熟成した。この後、上記と同様
に濾過、水洗、乾燥、粉砕して、本発明品硫酸バ
リウム2を得た。 第四の水スラリーは、上記本発明品硫酸バリウ
ムと同様にして含水シリカを沈着させたPH6.0の
水スラリーに、硫酸バリウムに対して、A12O3換
算で2.0%のアルミン酸ナトリウムを添加した
後、約10%塩酸水溶液でPHを7.0に調整して、硫
酸バリウム上に含水アルミナを沈着させた。この
後、濾過水洗、乾燥、粉砕して、本発明品硫酸バ
リウム3を得た。 (b) 塗料の調製及び塗膜物性の評価 ポリエステル樹脂(大日本化学工業(株)製M―
6003)/メラミン樹脂(大日本化学工業(株)製J―
820)(固形分比85/15)の樹脂混合液に溶剤ソル
ベツソ#150/n―ブタノール/ブチルセロソル
ブ(重量比70/20/10)を加え、樹脂固形分50重
量%の樹脂溶液を調製した。 この溶液100部について、表に示すように、本
発明品硫酸バリウム1,2,3、比較品硫酸バリ
ウム又はシリカーアルミナ処理をした平均粒子径
0.3μの市販酸化チタンをカーボンブラツクと共
に添加混合して、塗料を調製した。この塗料をス
プレー粘度に調整し、寸法70×150×0.6mmのリン
酸亜鉛処理軟鋼板に乾燥膜厚が30μと
に関し、詳しくは、すぐれた樹脂親和性を有し、
従つて、隠蔽力を除いて酸化チタンと同等若しく
はそれ以上の顔料特性を有する表面処理球状硫酸
バリウムの製造方法に関する。 硫酸バリウムは一般に塩化バリウム、硫化バリ
ウム、硝酸バリウム等のバリウム塩水溶液に硫酸
塩又は硫酸の水溶液を反応させる水溶液反応によ
つて生成され、このような硫酸バリウムは、一次
粒子が普通、0.3〜2.0μ程度の球状粒子であり、
濾過、水洗後、得られた湿潤ケーキを乾燥、粉砕
して、製品として種々の用途に供される。 従来、硫酸バリウムは一般に、シート、フイル
ム、容器、工業部品、装飾品等の樹脂成形品や、
塗料、インキ等の製造等の種々の分野で樹脂系に
配合されて使用されているが、かかる使用は、本
来、硫酸バリウムが化学的、物理的に安定である
特性を利用した体質顔料としての使用であり、こ
のために、その使用に際しては従来より種々の制
約を余儀なくされていた。 例えば、硫酸バリウムは上記したように、その
一次粒子の大きさが普通、0.3〜2.0μであるが、
乾燥、粉砕を経る間に一次粒子が凝集を起こし、
製品として供されるときには、2μ以上の大きな
粒子が数十%も含まれることとなり、このような
粒度分布をもつ硫酸バリウムは、塗膜の光沢を低
下させるので、鮮映性光沢を必要とする塗料には
使用に適さない。また、硫酸バリウム粒子表面が
前記のように不活性であるため、樹脂によつては
親和性が悪く、このような樹脂を含有する塗料に
使用したとき、硫酸バリウムが凝集を起こして塗
料粘度が高くなり、必要な塗料性能が得られな
い。 一方、塗料工業においては、従来より塗膜に強
度を与えるために、酸化チタンが顔料として多く
使用されているが、酸化チタンは高価であるので
従来よりこれに代替する顔料の開発が要望されて
いる。 本発明者らは、上記した種々の問題を解決する
ために鋭意研究した結果、硫酸バリウム粒子の不
活性な表面に含水とリカを沈着させて、その表面
を改質することにより、樹脂との親和性にすぐれ
た硫酸バリウムを得ることができ、かくして得ら
れる硫酸バリウムは、隠蔽力を除いて、酸化チタ
ンと同等若しくはそれ以上の顔料特性を有し、か
くして、従来、塗膜強度を得るために酸化チタン
を使用していた分野において、酸化チタンに代替
し得ることを見出して、本発明に至つたものであ
る。 従つて、本発明は、樹脂親和性にすぐれ、塗料
等に使用した場合、良好な強度、硬度及び鮮映性
光沢等の塗膜物性を有する塗膜を形成することが
できる表面処理硫酸バリウムの製造方法を提供す
ることを目的とする。 本発明による表面処理硫酸バリウムの製造方法
は、バリウムイオンを含有する平均粒子経0,1
〜0.5μの硫酸バリウムの水スラリーにケイ酸ア
ルカリ水溶液を加えて硫酸バリウムの表面にケイ
酸バリウムを生成させ、次いで、スラリーに鉱酸
を加え、上記ケイ酸バリウムを含水シリカに分解
して硫酸バリウム表面に沈着させることを特徴と
する。 本発明において用いる硫酸バリウムは、平均粒
子径が0.1〜0.5μの範囲にあることを要する。平
均粒子径が0.1μよりも小さい場合は、本発明に
より表面処理しても、通常、粒子間の凝集力が強
く、例えば、塗料中における分散性が悪いため、
塗膜が光沢性に劣るようになる。一方、0.5μよ
りも大きい場合も、塗料に配合したときに塗膜光
沢が十分でない。 上記のような平均粒子径を有する硫酸バリウム
は、例えば、好ましくは、濃度0.3〜1.2モル/
、温度30〜70℃の硫化バリウム水溶液と、濃度
0.5〜5モル/、温度20〜70℃の硫酸水溶液と
を連続的に反応槽に導き、反応液中のバリウムイ
オン過剰量を0.01〜0.1モル/となるように、
上記原料水溶液の反応槽への送入量を制御するこ
とによつて製造される。 生成する硫酸バリウムの粒子径に最も大きい影
響を及ぼす因子は、反応槽におけるバリウムイオ
ンの過剰量である。反応槽におけるバリウムイオ
ンの過剰量が0.01モル/より少ないときは、板
状に近い粒子が生成すると共に、粒子径が巨大化
する傾向が認められる。一方、過剰量が0.1モ
ル/より大きいときは、工業的な実施において
は製造費用を高くするので好ましくない。バリウ
ムイオンの過剰量は、通常、上記のように硫化バ
リウムによつて供給されるが、塩化バリウム、硝
酸バリウム等の水溶性塩を硫化バリウムと共に共
存させることにより、その過剰量を供給してもよ
い。 用いる硫化バリウム及び硫酸水溶液の濃度及び
温度も、生成する硫酸バリウムの粒子径に影響を
及ぼし、一般に濃度が高い程、粒子径は小さくな
り、低くなると粒子径は大きくなる。また、反応
温度が高い程、粒子径は大きくなる。従つて、反
応温度は用いる硫化バリウムや硫酸水溶液の濃
度、温度等によつて適宜に選ばれるが、通常、30
〜70℃の範囲が好適である。更に、反応槽におけ
る滞留時間も、これが長くなるにつれて、生成す
る硫酸バリウムの粒子径が大きくなるため、通
常、10分以下が好ましい。しかし、硫化バリウム
や硫酸水溶液の濃度、反応温度等によつては、滞
留時間をより長くすることもできる。 本発明の方法においては、上記のように硫化バ
リウムと硫酸水溶液との水溶液反応によつて硫酸
バリウムが生成された水スラリーをケイ酸アルカ
リで処理するのが、操作上都合がよい。従つて、
この場合、硫酸バリウムを含有する水スラリー中
のバリウムイオンの過剰量は、前記したように、
0.01〜0.1モル/である。しかし、本発明にお
いては、予め粉末化された硫酸バリウムを水スラ
リー化し、これに水溶性バリウム塩、例えば、硫
化バリウム、塩化バリウム、硝酸バリウム等を加
え、溶解させて、バリウムイオンを含有する硫酸
バリウムの水スラリーとし、これをケイ酸アルカ
リで処理することもできる。この場合も、好まし
くは水スラリー中のバリウムイオンの量は上記の
ように0.01〜0.1モル/の範囲に調整される。 バリウムイオン量が少なすぎるときは、ケイ酸
アルカリとバリウムイオンとの反応に基づく硫酸
バリウム表面でのケイ酸バリウムの生成が不十分
となり、後続する鉱酸によるケイ酸バリウムの加
水分解によつて十分な量の含水シリカが硫酸バリ
ウム表面に沈着しない。一方、バリウムイオン量
が多すぎるときは、不経済であると共に、多量の
硫酸バリウムが新たに生成することになり、かく
して得られる硫酸バリウムが全体として濾過性に
劣り、また、樹脂系での分散性にも劣るようにな
るので好ましくない。 また、硫酸バリウムの水スラリー中の硫酸バリ
ウムの濃度は0.2〜1モル/が好ましいが、こ
れに限定されるものではない。この濃度は、硫化
バリウムと硫酸の水溶液反応によるスラリーを用
いるときは、原料硫化バリウムと硫酸水溶液の濃
度によつても決まるが、水スラリーを別に調整す
る場合も、濃度が余りに小さいときは、処理液量
が過大となつて、処理に手間を要し、また、余り
に多いときは、水スラリーの粘度が高くなりすぎ
て、処理性が悪くなるので好ましくない。 本発明の方法は、上記のような硫酸バリウムの
水スラリーにケイ酸アルカリを添加し、アルカリ
性下で水スラリー中の過剰のバリウムイオンと反
応させてケイ酸バリウムを生成させ、硫酸バリウ
ム表面に沈着させる。ケイ酸バリウムを安定に生
成させるためには、PH9は以上であることが望ま
しい。ケイ酸アルカリとしては、具体的にはケイ
酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等が好ましく用い
られる。硫酸バリウムの水スラリーに添加するケ
イ酸アルカリの量は、スラリー中に存在するバリ
ウムイオンとの反応によつて硫酸バリウム表面上
に均一にケイ酸バリウムを沈着させるために、硫
酸バリウムに対して、SiO2換算で0.1〜10重量
%、好ましくは0.5〜5重量%である。ケイ酸ア
ルカリ量が余りに少ないときは、硫酸バリウムの
表面に均一に沈着せず、余りに多いときは、加水
分解した含水シリカが硫酸バリウムを凝集させ、
かくして得られる硫酸バリウムを塗料に使用した
場合、形成される塗膜がその分散性や光沢性に劣
るようになるので好ましくない。 次いで、鉱酸を加えて、硫酸バリウム表面に沈
着したケイ酸バリウムを加水分解し、含水シリカ
(SiC2・nH2O)として硫酸バリウム表面に沈着さ
せる。鉱酸としては、塩酸、硝酸等のように、ス
ラリー中に尚バリウムイオンが存在しても、水不
溶性バリウム塩を生成しないものが好ましいが、
必要ならば硫酸も用いることができる。この加水
分解反応はPHが7以下で十分に起こるので、通
常、水スラリーのPHは2〜7の範囲に調整される
が、好ましくは、得られる硫酸バリウムの顔料PH
7±1とするために、そのPHは6±1とされる。
このケイ酸バリウムの加水分解反応の温度は特に
制限されないが、普通、40℃以上、好ましくは60
〜90℃である。 以上のようにして得られる表面処理硫酸バリウ
ムは、樹脂親和性にすぐれるので、これを顔料と
して塗料、インキ、樹脂成形品等の製造において
配合使用したとき、強度、硬度、光沢等の物性に
すぐれる樹脂製品を与えるが、本発明によれば、
かかる表面処理硫酸バリウムを更にシランカツプ
リング剤にて処理し、又はアルミニウム、チタ
ン、ジルコニウム、悪鉛等の金属の含水酸化物を
沈着させて、一層、硫酸バリウムの樹脂親和性を
高めることができる。 即ち、本発明による表面処理硫酸バリウムの別
の製造方法は、バリウムイオンを含有する平均粒
子径0.1〜0.5μの硫酸バリウムの水スラリーにケ
イ酸アルカリ水溶液を加えて硫酸バリウムの表面
にケイ酸バリウムを生成させ、次いで、スラリー
に鉱酸を加え、上記ケイ酸バリウムを含水シリカ
に分解して硫酸バリウム表面に沈着させ、かくし
て得た硫酸バリウムをシランカツプリング剤にて
処理することを特徴とする。 含水シリカを沈着させた硫酸バリウムをシラン
カツプリング剤で処理するに際して、硫酸バリウ
ムの水スラリーにシランカツプリング剤を添加混
合してもよく、或いは含水シリカを沈着させた硫
酸バリウムを濾過、水洗、乾燥した後に、シラン
カツプリング剤と混合してもよいが、作業性の点
からは、前記のように水スラリー中で硫酸バリウ
ムに含水シリカを沈着させた後、この水スラリー
にシランカツプリング剤を添加するのが好まし
い。いずれにしても、シランカツプリング剤の添
加量は、硫酸バリウムに対して0.01〜2重量%、
好ましくは0.05〜1重量%である。 シランカツプリング剤は既に種々のものが知ら
れており、通常、次の一般式 X―Si(OR)3 (但し、Xはアルキル基、ビニル基、アルカリ
基、メタクリル基、アミノ基、エポキシ基、メル
カプト基、ハロゲン等を含む有機基を示し、Rは
アルキル基を示す。) で表わされ、好ましい具体例として、例えば、ビ
ニルトリメトキシシラン、γ―アニリノプロピル
トリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラ
ン、γ―メタアクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ―グリシドキシトリメトキシシラン等
を挙げることができる。 硫酸バリウムをそのままでシランカツプリング
剤で処理しても、硫酸バリウム粒子表面は不活性
であるため、シランカツプリング剤は硫酸バリウ
ム上に沈着しないが、本発明によれば、予め含水
シリカを沈着させてあるので、シランカツプリン
グ剤が含水シリカの有する水酸基と反応して、硫
酸バリウム粒子表面に結合され、従つて、このよ
うにして得られる硫酸バリウムは、樹脂に対して
すぐれた親和性を有するに至る。 また、本発明による表面処理硫酸バリウムの更
に別の製造方法は、バリウムイオンを含有する平
均粒子径0.1〜0.5μの硫酸バリウムの水スラリー
にケイ酸アルカリ水溶液を加えて硫酸バリウムの
表面にケイ酸バリウムを生成させ、次いで、スラ
リーに鉱酸を加え、上記ケイ酸バリウムを含水シ
リカに分解して硫酸バリウム表面に沈着させ、か
くして得た硫酸バリウムのスラリーに水溶性金属
化合物の水溶液を加えた後、上記金属化合物に応
じてアルカリ又は酸で中和して、硫酸バリウムの
表面に上記金属の含水酸化物を沈着させることも
特徴とする。 この方法において、上記のように、硫酸バリウ
ムの水スラリー中で硫酸バリウムに含水シリカを
沈着させた後、引き続いてこのスラリーを処理す
るのが好ましいが、しかし、シリカ沈着させた硫
酸バリウムを一旦濾過、水洗、乾燥し、粉末化し
た後、改めてスラリー化して処理することもでき
る。 水スラリー中のシリカ沈着硫酸バリウムの量は
特に制限されないが、通常、0.2〜1モル/、
好ましくは0.4〜0.8モル/の範囲である。ま
た、この水スラリーに加える水溶性金属化合物の
量は、前記と同様に硫酸バリウム上に均一に含水
酸化物を沈着させるために、硫酸バリウムに対し
てその金属の酸化物換算で0.2〜10重量%が好ま
しく、特に0.5〜5重量%が好ましい。 上記水溶性金属化合物を分解するためのアルカ
リ又は酸は特に制限されないが、通常、アルカリ
としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ア
ンモニア等が、酸としては塩酸、硝酸等が適宜に
用いられ、その量は上記水溶性金属化合物が含水
酸化物を形成するに足る量であり、通常、水スラ
リーのPHが7±1になるように添加される。ま
た、この加水分解反応の温度は特に制限されない
が、通常、40℃以上、好ましくは60〜90℃であ
る。 本発明において、上記水溶金属化合物は、シリ
カ沈着硫酸バリウムスラリーに水溶液として添加
後、アルカリ又は酸により含水酸化物を形成し得
るものであれば、特に制限されず、前記したアル
ミニウム、チタン、ジルコニウム及び亜鉛のほ
か、種々の金属化合物を用いることができること
は明らかであろう。 例えば、含水アルミナを形成させるためには、
水溶性アルミニウム化合物としてアルミン酸ナト
リウムが好適に用いられる。また、含水酸化チタ
ンを沈着させるためには、例えば硫酸チタニルを
好適に用いることができる。 尚、本発明によれば、より高温加圧下にこの反
応を行なわせることもでき、この場合、含水アル
ミナ等の含水金属酸化物をより安定に硫酸バリウ
ム表面上に沈着させることができる。 シリカ処理をしていない硫酸バリウムの水スラ
リーを用いた場合は、硫酸バリウムがこれら金属
酸化物に対して殆ど親和性を有しないために、含
水酸化物が硫酸バリウム上に沈着することなく独
立に沈殿するので、硫酸バリウムは何ら表面処理
されない。しかし、本発明の方法によれば、硫酸
バリウム表面の沈着含水シリカが含水金属酸化物
と結合を生じるためであると考えられるが、含水
金属酸化物が硫酸バリウム表面に均一に強く沈着
し、かくして、極めて樹脂親和性にすぐれる硫酸
バリウムが得られる。また、このように処理され
た硫酸バリウムは、その後の濾過性等の作業性に
もすぐれる。 以上のように、シリカを沈着させた硫酸バリウ
ム、又はこれを更にシランカツプリング剤処理し
た硫酸バリウムや、含水アルミナ等の含水金属酸
化物を沈着させた硫酸バリウムは、通常の方法に
よつて濾過、水洗、乾燥され、この後、粉砕して
製品として使用に供される。しかし、水溶性樹脂
塗料やインキ、コーテイング紙等への用途には、
濾過水洗後の湿潤ケーキのままで使用に供するこ
とができる。 以上のようにして、本発明によつて得られる表
面処理硫酸バリウムは、著しく樹脂親和性にすぐ
れるため、塗料等に使用した場合、機械的強度及
び光沢にすぐれた塗膜を形成し、従来、塗膜強度
等を得るために使用されていた酸化チタンと同等
若しくはそれ以上の顔料特性を有し、かくして、
従来の酸化チタンに代替することができる。 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本
発明はこれら実施例により何ら限定されるもので
はない。尚、以下において、部及び%はそれぞれ
重量部及び重量%を示す。 実施例 1 (a) 表面処理硫酸バリウムの製造 濃度0.74モル/、温度48℃の硫化バリウム水
溶液と、濃度1.28モル/、温度25℃の硫酸水溶
液とを、硫酸水溶液900/時、硫化バリウム水
溶液1600〜1800/時の流量で撹拌機を備えた容
量250の反応槽へ連続的に供給し、反応液中の
過剰バリウムイオンが0.03モル/となるように
硫化バリウム水溶液の流量を調整しつつ、温度52
℃、平均滞留時間6分にて反応させた。このよう
にして得られた硫酸バリウムの平均粒子径は約
0.2μであつた。 この硫酸バリウムの水スラリーを四等分し、第
一の水スラリーはフイルタープレスにて濾過水洗
し、乾燥した後、流体エネルギーミルにて粉砕し
た。このようにして得られた硫酸バリウムを比較
品硫酸バリウムとする。 第二のスラリーは、これを70℃に加温し、30%
カ性ソーダ水溶液を加えてPHを10に調整した後、
SiO2換算で100g/のケイ酸ナトリウム水溶液
を硫酸バリウムに対してSiO2換算で1.0%添加し
た。10分間撹拌した後、約10%塩酸水溶液でPHを
6.0に調整し、30分間熟成して、含水シリカを硫
酸バリウム上に沈着させた後、上記比較品硫酸バ
リウムと同様に、濾過水洗、乾燥し、粉砕し、本
発明品硫酸バリウム1を得た。 第三の水スラリーは、上記本発明品の製造にお
いて、熟成を含め、この熟成まで同様に処理した
後、30%カ性ソーダ水溶液を加えてPHを7とし、
このスラリーにγ―メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシランを硫酸バリウムに対して0.5%添
加し、更に30分間熟成した。この後、上記と同様
に濾過、水洗、乾燥、粉砕して、本発明品硫酸バ
リウム2を得た。 第四の水スラリーは、上記本発明品硫酸バリウ
ムと同様にして含水シリカを沈着させたPH6.0の
水スラリーに、硫酸バリウムに対して、A12O3換
算で2.0%のアルミン酸ナトリウムを添加した
後、約10%塩酸水溶液でPHを7.0に調整して、硫
酸バリウム上に含水アルミナを沈着させた。この
後、濾過水洗、乾燥、粉砕して、本発明品硫酸バ
リウム3を得た。 (b) 塗料の調製及び塗膜物性の評価 ポリエステル樹脂(大日本化学工業(株)製M―
6003)/メラミン樹脂(大日本化学工業(株)製J―
820)(固形分比85/15)の樹脂混合液に溶剤ソル
ベツソ#150/n―ブタノール/ブチルセロソル
ブ(重量比70/20/10)を加え、樹脂固形分50重
量%の樹脂溶液を調製した。 この溶液100部について、表に示すように、本
発明品硫酸バリウム1,2,3、比較品硫酸バリ
ウム又はシリカーアルミナ処理をした平均粒子径
0.3μの市販酸化チタンをカーボンブラツクと共
に添加混合して、塗料を調製した。この塗料をス
プレー粘度に調整し、寸法70×150×0.6mmのリン
酸亜鉛処理軟鋼板に乾燥膜厚が30μと
【表】
なるようにスプレー塗装し、160℃で30分間加熱
して焼き付け、ポリエステル塗料塗膜を形成し
た。この塗膜の機械的強度JIS Z 2247(A法)
によるエリクセン試験及びJIS K 5400―6.13
(B法)による耐衝撃性試験にて調べた。また、
JIS K 5400―6.14による方法にて鉛筆強度を、
更に光沢の変化を20゜―20゜鏡面光沢にて調べ
た。結果を表に併せて示す。 表において、塗料1,2及び3は本発明の方法
により得られた表面処理硫酸バリウムを顔料とし
て含有する塗料、塗料4は表面処理を施されてい
ない比較品硫酸バリウムを含有する塗料、塗料5
は市販酸化チタンを含有する塗料である。 本発明による硫酸バリウムを含有する塗料はい
ずれも光沢、強度、硬度が酸化チタンを含有する
塗料とほぼ同等若しくはそれ以上であり、これに
対して、比較品硫酸バリウムを含有する塗料は上
記の物性のいずれにおいても劣ることが明らかで
ある。
して焼き付け、ポリエステル塗料塗膜を形成し
た。この塗膜の機械的強度JIS Z 2247(A法)
によるエリクセン試験及びJIS K 5400―6.13
(B法)による耐衝撃性試験にて調べた。また、
JIS K 5400―6.14による方法にて鉛筆強度を、
更に光沢の変化を20゜―20゜鏡面光沢にて調べ
た。結果を表に併せて示す。 表において、塗料1,2及び3は本発明の方法
により得られた表面処理硫酸バリウムを顔料とし
て含有する塗料、塗料4は表面処理を施されてい
ない比較品硫酸バリウムを含有する塗料、塗料5
は市販酸化チタンを含有する塗料である。 本発明による硫酸バリウムを含有する塗料はい
ずれも光沢、強度、硬度が酸化チタンを含有する
塗料とほぼ同等若しくはそれ以上であり、これに
対して、比較品硫酸バリウムを含有する塗料は上
記の物性のいずれにおいても劣ることが明らかで
ある。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 バリウムイオンの過剰量の存在下に硫化バリ
ウム水溶液と硫酸水溶液とを反応させる水溶液反
応によつて、平均粒子径0.1〜0.5μmの球状硫酸
バリウムを生成させ、このバリウムイオンを含有
する球状硫酸バリウムの水スラリーにケイ酸アル
カリ水溶液を加えて球状硫酸バリウムの表面にケ
イ酸バリウムを生成させ、次いで、スラリーに鉱
酸を加え、上記ケイ酸バリウムを含水シリカに分
解して球状硫酸バリウム表面に沈着させることを
特徴とする表面処理球状硫酸バリウムの製造方
法。 2 バリウムイオンの過剰量の存在下に硫化バリ
ウム水溶液と硫酸水溶液とを反応させる水溶液反
応によつて、平均粒子径0.1〜0.5μmの球状硫酸
バリウムを生成させ、このバリウムイオンを含有
する球状硫酸バリウムの水スラリーにケイ酸アル
カリ水溶液を加えて球状硫酸バリウムの表面にケ
イ酸バリウムを生成させ、次いで、スラリーに鉱
酸を加え、上記ケイ酸バリウムを含水シリカに分
解して球状硫酸バリウム表面に沈着させ、かくし
て得た球状硫酸バリウムをシランカツプリング剤
にて処理することを特徴とする表面処理球状硫酸
バリウムの製造方法。 3 バリウムイオンの過剰量の存在下に硫化バリ
ウム水溶液と硫酸水溶液とを反応させる水溶液反
応によつて、平均粒子径0.1〜0.5μmの球状硫酸
バリウムを生成させ、このバリウムイオンを含有
する球状硫酸バリウムの水スラリーにケイ酸アル
カリ水溶液を加えて球状硫酸バリウムの表面にケ
イ酸バリウムを生成させ、次いで、スラリーに鉱
酸を加え、上記ケイ酸バリウムを含水シリカに分
解して球状硫酸バリウム表面に沈着させ、かくし
て得た球状硫酸バリウムのスリラーに水溶性金属
化合物の水溶液を加えた後、上記金属化合物に応
じてアルカリ又は酸で中和して、球状硫酸バリウ
ムの表面に上記金属の含水酸化物を沈着させるこ
とを特徴とする表面処理球状硫酸バリウムの製造
方法。
Priority Applications (7)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22984382A JPS59122554A (ja) | 1982-12-28 | 1982-12-28 | 表面処理球状硫酸バリウムの製造方法 |
| US06/486,962 US4505755A (en) | 1982-12-28 | 1983-04-20 | Method of producing surface-treated barium sulfate |
| GB08334361A GB2134094B (en) | 1982-12-28 | 1983-12-23 | A method of producing surface-treated barium sulfate and a resin composition including the same |
| DE19833347191 DE3347191A1 (de) | 1982-12-28 | 1983-12-27 | Verfahren zur herstellung von oberflaechenbehandeltem bariumsulfat und eine dieses bariumsulfat enthaltende harzzusammensetzung |
| DE19833348108 DE3348108C2 (ja) | 1982-12-28 | 1983-12-27 | |
| US06/688,153 US4551497A (en) | 1982-12-28 | 1984-12-31 | Method of producing surface-treated barium sulfate |
| GB08613141A GB2174999B (en) | 1982-12-28 | 1986-05-30 | Resin composition comprising barium sulphate |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22984382A JPS59122554A (ja) | 1982-12-28 | 1982-12-28 | 表面処理球状硫酸バリウムの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59122554A JPS59122554A (ja) | 1984-07-16 |
| JPS6225708B2 true JPS6225708B2 (ja) | 1987-06-04 |
Family
ID=16898547
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22984382A Granted JPS59122554A (ja) | 1982-12-28 | 1982-12-28 | 表面処理球状硫酸バリウムの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59122554A (ja) |
Families Citing this family (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE3718277A1 (de) * | 1987-05-30 | 1988-12-15 | Metallgesellschaft Ag | Verfahren zur herstellung von bariumsulfat mit chemoreaktiver oberflaeche |
| US4921727A (en) * | 1988-12-21 | 1990-05-01 | Rca Licensing Corporation | Surface treatment of silica-coated phosphor particles and method for a CRT screen |
| US7985289B2 (en) | 2005-12-16 | 2011-07-26 | Sakai Chemical Industry., Ltd. | Ultrafine barium sulfate particle, water-based coating composition, and water-based ink composition |
| DE102008026268A1 (de) * | 2008-06-02 | 2009-12-03 | Sachtleben Chemie Gmbh | Verfahren zur Herstellung eines lagerstabilen Bariumsulfats mit guter Dispergierbarkeit |
| CN101475200B (zh) * | 2009-01-06 | 2012-02-29 | 重庆科昌科技有限公司 | 近球形硫酸法硫酸钡的制备方法及在铜箔基板中的应用 |
| EP2571943B8 (de) * | 2010-05-20 | 2019-02-27 | Venator Germany GmbH | Funktionalisierte partikel und deren verwendung |
| JP6060973B2 (ja) * | 2012-07-06 | 2017-01-18 | 堺化学工業株式会社 | 硫酸バリウム複合粒子、それを配合した樹脂組成物及びその製造方法 |
| WO2023176912A1 (ja) * | 2022-03-17 | 2023-09-21 | 堺化学工業株式会社 | 硫酸バリウムとシリカの球状複合粒子及びその製造方法 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US2346188A (en) * | 1940-10-08 | 1944-04-11 | Nat Lead Co | Pigment and method of preparing same |
| JPS5253794A (en) * | 1975-10-30 | 1977-04-30 | Nippon Chem Ind Co Ltd:The | Prepartion of barium sulfate |
| JPS555548A (en) * | 1978-06-28 | 1980-01-16 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Signal control circuit |
-
1982
- 1982-12-28 JP JP22984382A patent/JPS59122554A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59122554A (ja) | 1984-07-16 |
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