JPS6237109B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPS6237109B2 JPS6237109B2 JP56126283A JP12628381A JPS6237109B2 JP S6237109 B2 JPS6237109 B2 JP S6237109B2 JP 56126283 A JP56126283 A JP 56126283A JP 12628381 A JP12628381 A JP 12628381A JP S6237109 B2 JPS6237109 B2 JP S6237109B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel
- amount
- less
- spring
- hardenability
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Springs (AREA)
Description
本発明は、耐へたり性の優れたばね用鋼に関す
るものである。 従来、自動車等の懸架装置に用いられるばね用
鋼としてはSUP6、SUP9が主なものであつた。近
年自動車の軽量化が要請され、懸架装置自体の軽
量化も強く求められるようになつてきた。 これに対して、懸架装置全般にわたつて各種の
手段が試みられているが、その中でもばね設計応
力を上昇させる手段が効果的とされている。この
ように高応力設計にともない、従来の上記ばね用
鋼を素材としばねを製作した場合、へたりが増大
という問題が発生した。特に乗用車に用いた場合
へたりの増大はバンパ高さの低下につながり安全
上の大きな問題となつた。 そこで、各種の研究がなされた結果、ばね用鋼
中のSi含有量を増加させると耐へたり性が向上す
るということを見い出し近時、SUP6よりもさら
にSi含有量が多く、JISG4801に規定されるばね
用鋼中では最も高いSiのSUP7が乗用車懸架ばね
用鋼として広く使用されるに至つている。 しかるに、懸架ばねの軽量化に対する要求は厳
しいものがあり、SUP7よりもさらに耐へたり性
の優れたばね用鋼の開発が強く望まれていた。 本発明はこのような背景の下に、本発明者等が
研究を重ねた結果、高Siばね用鋼に適量のV、
Nbを添加し、さらに目的に応じてBあるいはB
とNi、希土類元素のうち1種、あるいはまたTi
を添加することにより、SUP7よりも耐へたり
性、焼入性、靭性がすぐれ、かつ、ばね用鋼とし
て必要な耐疲労性についてもSUP7と同等の性能
を有するばね用鋼を開発したものである。 V、Nbは鋼中において炭化物を形成し、この
バナジウム・カーバイト、ニオブ・カーバイト
(以下、合金炭化物という)は焼入れ時の加熱に
際して、オーステナイト中に溶解する。これを急
冷して焼入れするとこれら元素を過飽和に固溶し
たマルテンサイトが得られる。 これを焼もどしするとその過程で微細な合金炭
化物が再析出を始め、これが鋼中において転位の
動きを阻止し、二次硬化を生じ、V、Nbを添加
しないばね用鋼よりも硬さを上昇させ、さらに耐
へたり性を向上させる働きをする。また、焼入れ
時の加熱においてオーステナイト中に溶解されな
い合金炭化物は、オーステナイト結晶粒を微細化
するとともにその粗大化を防止し得る。 また、このような微細な結晶粒は転位の移動量
を少なくすることにより耐へたり性を向上させ
る。 本発明鋼においてMn量を低くしたのは、焼入
れに際しての残留オーステナイトの形成を抑える
ことにより鋼の靭性を高めるためである。ばねの
へたりを少なくするために、最近ばねの硬さを上
げる傾向にあるが、ばねの硬さを上げた場合に
は、靭性の低下という新たな問題が生じる。 そこで本発明鋼は、Mn量を低く限定すること
によつてこの新たに生じた問題の解決を図つたも
のである。 このことを明らかにするために後述の0.38%の
Mnを含有するA2鋼と、0.86%のMnを含有する従
来鋼で実質的にSUP7であるB1鋼について実施し
た衝撃試験の結果を第1表に示す。 第1表から明らかなように、本発明鋼である
Mn量の少ないA2鋼は、従来鋼のB1鋼に比べて高
い靭性を有していることがわかる。
るものである。 従来、自動車等の懸架装置に用いられるばね用
鋼としてはSUP6、SUP9が主なものであつた。近
年自動車の軽量化が要請され、懸架装置自体の軽
量化も強く求められるようになつてきた。 これに対して、懸架装置全般にわたつて各種の
手段が試みられているが、その中でもばね設計応
力を上昇させる手段が効果的とされている。この
ように高応力設計にともない、従来の上記ばね用
鋼を素材としばねを製作した場合、へたりが増大
という問題が発生した。特に乗用車に用いた場合
へたりの増大はバンパ高さの低下につながり安全
上の大きな問題となつた。 そこで、各種の研究がなされた結果、ばね用鋼
中のSi含有量を増加させると耐へたり性が向上す
るということを見い出し近時、SUP6よりもさら
にSi含有量が多く、JISG4801に規定されるばね
用鋼中では最も高いSiのSUP7が乗用車懸架ばね
用鋼として広く使用されるに至つている。 しかるに、懸架ばねの軽量化に対する要求は厳
しいものがあり、SUP7よりもさらに耐へたり性
の優れたばね用鋼の開発が強く望まれていた。 本発明はこのような背景の下に、本発明者等が
研究を重ねた結果、高Siばね用鋼に適量のV、
Nbを添加し、さらに目的に応じてBあるいはB
とNi、希土類元素のうち1種、あるいはまたTi
を添加することにより、SUP7よりも耐へたり
性、焼入性、靭性がすぐれ、かつ、ばね用鋼とし
て必要な耐疲労性についてもSUP7と同等の性能
を有するばね用鋼を開発したものである。 V、Nbは鋼中において炭化物を形成し、この
バナジウム・カーバイト、ニオブ・カーバイト
(以下、合金炭化物という)は焼入れ時の加熱に
際して、オーステナイト中に溶解する。これを急
冷して焼入れするとこれら元素を過飽和に固溶し
たマルテンサイトが得られる。 これを焼もどしするとその過程で微細な合金炭
化物が再析出を始め、これが鋼中において転位の
動きを阻止し、二次硬化を生じ、V、Nbを添加
しないばね用鋼よりも硬さを上昇させ、さらに耐
へたり性を向上させる働きをする。また、焼入れ
時の加熱においてオーステナイト中に溶解されな
い合金炭化物は、オーステナイト結晶粒を微細化
するとともにその粗大化を防止し得る。 また、このような微細な結晶粒は転位の移動量
を少なくすることにより耐へたり性を向上させ
る。 本発明鋼においてMn量を低くしたのは、焼入
れに際しての残留オーステナイトの形成を抑える
ことにより鋼の靭性を高めるためである。ばねの
へたりを少なくするために、最近ばねの硬さを上
げる傾向にあるが、ばねの硬さを上げた場合に
は、靭性の低下という新たな問題が生じる。 そこで本発明鋼は、Mn量を低く限定すること
によつてこの新たに生じた問題の解決を図つたも
のである。 このことを明らかにするために後述の0.38%の
Mnを含有するA2鋼と、0.86%のMnを含有する従
来鋼で実質的にSUP7であるB1鋼について実施し
た衝撃試験の結果を第1表に示す。 第1表から明らかなように、本発明鋼である
Mn量の少ないA2鋼は、従来鋼のB1鋼に比べて高
い靭性を有していることがわかる。
【表】
またB、Ni、希土類元素置は、鋼の焼入性を
高める元素で、特に本発明鋼のような低Mn鋼で
は焼入性が不足する場合があるため、これらの元
素はそれを補う意味で有効に作用するだけでな
く、本発明鋼のさらに大物、厚物のばねへの適用
を可能にするものである。 このことを明らかにするため後述の0.24%のV
と0.11%のNb、0.0022%のBを含有するA4鋼、
0.20%のV、0.13%のNb、0.48%のNi、0.0027%
のBを含有するA6鋼、0.21%のV、0.12%の
Nb、0.0029%のB、0.05%の希土類元素を含有す
るA8鋼と従来鋼のSUP7であるB1鋼について焼入
性を比較した結果を第1表に示す。 第1図から明らかなように、焼入性向上元素の
添加によつてどれも従来鋼以上の焼入性が得られ
ることがわかる。 つぎにTiは鋼中で多くの場合、Nと結合して
窒化物を形成し、熱間圧延段階でオーステナイト
結晶粒を微細化し、オーステナイト化温度に加熱
した時はオーステナイト結晶粒の粗大化を阻止す
る働きを有する。 結晶粒が微細化した組織中では転位の移動量が
少ないことから鋼の耐へたり性を向上することが
できる。 第2図に、Tiを添加した後述のA12鋼と従来鋼
のB1鋼について850〜1100℃の各オーステナイト
化温度に加熱、保持した時のオーステナイト結晶
粒の大きさを示すが、結晶粒の微細化元素の添加
による効果が明瞭に認められる。 本発明鋼の化学組成はC0.50〜0.80%、Si1.50
〜2.50%、Mn0.45%以下を含有し、さらにV0.05
〜0.50%、Nb0.11〜0.50%を含有したもので、使
用目的によつてはさらにB0.0005〜0.0100%ある
いはB0.0005〜0.0100%とNi0.20〜0.60%、希土類
元素0.10%以下のうち1種を含有し、あるいはま
たTi0.02〜0.10%のうち1種を含有し、残り実質
的にFeよりなるものである。 以下に本発明鋼の成分限定理由について説明す
る。C量を0.50〜0.80%としたのは、0.50%以下
では焼入れ、焼もどしにより高応力ばね用鋼とし
て十分な強度が得られないためであり、0.80%を
越えて含有させると過共析鋼となり靭性の低下が
著しくなるためである。 Si量を1.50〜2.50%としたのは、1.50%以下で
はSiの有するフエライト中に固溶することにより
素地の強度を上げ、耐へたり性を改善するという
効果が十分に得られないためであり、2.50%を越
えて含有させても耐へたり性向上の効果が飽和
し、かつ、熱処理により遊離炭素を生じる恐れが
あるためである。 Mn量を0.45%以下としたのは、Mn量を0.45%
以下に限定することにより残留オーステナイトの
形成を低く抑えることにより、鋼に靭性を付与す
るためである。 V、Nbはいずれも本発明鋼においては耐へた
り性を改善する元素である。 このような働きを奏するVの含有量を0.05〜
0.50%としたのは、0.05%以下では上記の効果が
十分に得られないためであり、Nbの含有量を
0.11〜0.50%としたのは、下限以下では上記の効
果が十分に得られないためである。 0.50%を越えて含有させてもその効果が飽和
し、かつ、オーステナイト中に溶解されない合金
炭化物量が増加し、大きな塊となることにより非
金属介在物的な作用により鋼の疲労強度を低下さ
せる恐れがあるためである。 これらのV、Nbはそれぞれを単独で添加する
ほかに、2種を複合添加することにより、V、
Nbを単独で添加した場合に比べ、より低い温度
でオーステナイト中への溶解を開始させ、また焼
もどし過程において微細な合金炭化物の析出は、
二次硬化をより促進させることにより耐へたり性
をさらに向上させるものである。 また鋼の焼入性を高める元素であるB、Ni、
希土類元素の量をそれぞれB0.0005〜0.0100%、
Ni0.20〜0.60%、希土類元素0.10%以下としたの
は、Bについては、0.0005%以下では焼入性向上
に十分でないからであり、0.0100%を越えて含有
させても効果が飽和し、かつ、B化合物の形成に
より熱間脆性を招く恐れがあるためである。 またNiについては、0.20%以下では焼入性の向
上、及び靭性の向上効果が十分に得られないため
であり、0.60%を超えて含有させても効果の向上
が少ないためである。 希土類元素量を0.30%以下としたのは、それ以
上含有させると結晶粒が粗大化する恐れがあるた
めである。 また結晶粒を微細化して耐へたり性を向上させ
るTiの含有量を0.02〜0.10%としたのは、それ以
下では窒化物の分布が疎らで、結晶粒の微細化に
寄与しないからであり、0.10%を越えて含有させ
ると、熱間圧延時に割れを発生したり、非金属介
在物として鋼の靭性を劣化させる恐れがあるため
である。 つぎに本発明鋼の特徴を従来鋼と比べ実施例で
もつて明らかにする。 第2表は、これらの供試鋼の化学成分を示すも
のである。
高める元素で、特に本発明鋼のような低Mn鋼で
は焼入性が不足する場合があるため、これらの元
素はそれを補う意味で有効に作用するだけでな
く、本発明鋼のさらに大物、厚物のばねへの適用
を可能にするものである。 このことを明らかにするため後述の0.24%のV
と0.11%のNb、0.0022%のBを含有するA4鋼、
0.20%のV、0.13%のNb、0.48%のNi、0.0027%
のBを含有するA6鋼、0.21%のV、0.12%の
Nb、0.0029%のB、0.05%の希土類元素を含有す
るA8鋼と従来鋼のSUP7であるB1鋼について焼入
性を比較した結果を第1表に示す。 第1図から明らかなように、焼入性向上元素の
添加によつてどれも従来鋼以上の焼入性が得られ
ることがわかる。 つぎにTiは鋼中で多くの場合、Nと結合して
窒化物を形成し、熱間圧延段階でオーステナイト
結晶粒を微細化し、オーステナイト化温度に加熱
した時はオーステナイト結晶粒の粗大化を阻止す
る働きを有する。 結晶粒が微細化した組織中では転位の移動量が
少ないことから鋼の耐へたり性を向上することが
できる。 第2図に、Tiを添加した後述のA12鋼と従来鋼
のB1鋼について850〜1100℃の各オーステナイト
化温度に加熱、保持した時のオーステナイト結晶
粒の大きさを示すが、結晶粒の微細化元素の添加
による効果が明瞭に認められる。 本発明鋼の化学組成はC0.50〜0.80%、Si1.50
〜2.50%、Mn0.45%以下を含有し、さらにV0.05
〜0.50%、Nb0.11〜0.50%を含有したもので、使
用目的によつてはさらにB0.0005〜0.0100%ある
いはB0.0005〜0.0100%とNi0.20〜0.60%、希土類
元素0.10%以下のうち1種を含有し、あるいはま
たTi0.02〜0.10%のうち1種を含有し、残り実質
的にFeよりなるものである。 以下に本発明鋼の成分限定理由について説明す
る。C量を0.50〜0.80%としたのは、0.50%以下
では焼入れ、焼もどしにより高応力ばね用鋼とし
て十分な強度が得られないためであり、0.80%を
越えて含有させると過共析鋼となり靭性の低下が
著しくなるためである。 Si量を1.50〜2.50%としたのは、1.50%以下で
はSiの有するフエライト中に固溶することにより
素地の強度を上げ、耐へたり性を改善するという
効果が十分に得られないためであり、2.50%を越
えて含有させても耐へたり性向上の効果が飽和
し、かつ、熱処理により遊離炭素を生じる恐れが
あるためである。 Mn量を0.45%以下としたのは、Mn量を0.45%
以下に限定することにより残留オーステナイトの
形成を低く抑えることにより、鋼に靭性を付与す
るためである。 V、Nbはいずれも本発明鋼においては耐へた
り性を改善する元素である。 このような働きを奏するVの含有量を0.05〜
0.50%としたのは、0.05%以下では上記の効果が
十分に得られないためであり、Nbの含有量を
0.11〜0.50%としたのは、下限以下では上記の効
果が十分に得られないためである。 0.50%を越えて含有させてもその効果が飽和
し、かつ、オーステナイト中に溶解されない合金
炭化物量が増加し、大きな塊となることにより非
金属介在物的な作用により鋼の疲労強度を低下さ
せる恐れがあるためである。 これらのV、Nbはそれぞれを単独で添加する
ほかに、2種を複合添加することにより、V、
Nbを単独で添加した場合に比べ、より低い温度
でオーステナイト中への溶解を開始させ、また焼
もどし過程において微細な合金炭化物の析出は、
二次硬化をより促進させることにより耐へたり性
をさらに向上させるものである。 また鋼の焼入性を高める元素であるB、Ni、
希土類元素の量をそれぞれB0.0005〜0.0100%、
Ni0.20〜0.60%、希土類元素0.10%以下としたの
は、Bについては、0.0005%以下では焼入性向上
に十分でないからであり、0.0100%を越えて含有
させても効果が飽和し、かつ、B化合物の形成に
より熱間脆性を招く恐れがあるためである。 またNiについては、0.20%以下では焼入性の向
上、及び靭性の向上効果が十分に得られないため
であり、0.60%を超えて含有させても効果の向上
が少ないためである。 希土類元素量を0.30%以下としたのは、それ以
上含有させると結晶粒が粗大化する恐れがあるた
めである。 また結晶粒を微細化して耐へたり性を向上させ
るTiの含有量を0.02〜0.10%としたのは、それ以
下では窒化物の分布が疎らで、結晶粒の微細化に
寄与しないからであり、0.10%を越えて含有させ
ると、熱間圧延時に割れを発生したり、非金属介
在物として鋼の靭性を劣化させる恐れがあるため
である。 つぎに本発明鋼の特徴を従来鋼と比べ実施例で
もつて明らかにする。 第2表は、これらの供試鋼の化学成分を示すも
のである。
【表】
第2表においてA2鋼は第1発明鋼で、A4鋼は
第2発明鋼、A6、A8鋼は第3発明鋼、A12鋼は
第4発明鋼で、B1鋼は従来鋼でSUP7である。 供試鋼はすべて鋳造後圧延比50以上で熱間圧延
を施し、次に述べるへたり試験に供した。 へたり試験を施行するに当たつては、第3表に
示す諸元を有するコイルばねを成形し、最終硬さ
がHRC45〜55となるように焼入・焼もどし処理
を行つた後、素線の剪断応力τ=115Kg/mm2とな
るようにセツチングを加えてへたり試験片を作製
した。そしてこの試験片を20℃の一定温度で、素
線の剪断応力τ=105Kg/mm2となる荷重を加え、
96時間経過(以下、これを長期荷重という)した
後のコイルばねのへたり量を測定した。
第2発明鋼、A6、A8鋼は第3発明鋼、A12鋼は
第4発明鋼で、B1鋼は従来鋼でSUP7である。 供試鋼はすべて鋳造後圧延比50以上で熱間圧延
を施し、次に述べるへたり試験に供した。 へたり試験を施行するに当たつては、第3表に
示す諸元を有するコイルばねを成形し、最終硬さ
がHRC45〜55となるように焼入・焼もどし処理
を行つた後、素線の剪断応力τ=115Kg/mm2とな
るようにセツチングを加えてへたり試験片を作製
した。そしてこの試験片を20℃の一定温度で、素
線の剪断応力τ=105Kg/mm2となる荷重を加え、
96時間経過(以下、これを長期荷重という)した
後のコイルばねのへたり量を測定した。
【表】
しかし、焼入性向上元素を添加したA4、A6、
A8鋼については、第4表に示す諸元を有するト
ーシヨン・バーを作成し、最終硬さがHRC45〜
55となるように焼入・焼もどし処理を行つた後τ
=110Kgf/mm2の応力でセツチングを施し、その
後、τ=100Kgf/mm2の応力を96時間負荷し、そ
の間に発生したへたり量を測定した。
A8鋼については、第4表に示す諸元を有するト
ーシヨン・バーを作成し、最終硬さがHRC45〜
55となるように焼入・焼もどし処理を行つた後τ
=110Kgf/mm2の応力でセツチングを施し、その
後、τ=100Kgf/mm2の応力を96時間負荷し、そ
の間に発生したへたり量を測定した。
【表】
なお、へたり量は前記長期荷重を加える前にコ
イルばねを一定の高さまで圧縮するに要した荷重
P1と、前記長期荷重を加えた後に同一の高さまで
圧縮するに要した荷重P2とを測定し、その差△P
(=P1−P2)より次式を用いて算出したもので、剪
断ひずみの単位を有し、残留剪断ひずみと称する
値をもつて評価した。 γR=1/G・K8D/πd3△P G:横弾性率(Kgf/mm2) D:コイル中心径(mm) d:素線径(mm) K:ワールの修正係数(コイルばねの形状により
定まる定数) また、トーシヨン・バーからのへたり量は、ね
じり角度の減少量△θからYR=△θ・d/2lに
従つて残留剪断歪量に変換して求めた。 d:線径(mm) l:有効長さ(mm) そして、上記試験片の硬さに対するへたり量を
第3〜6図に示した。第3〜6図より明らかなよ
うに本発明鋼はいずれも従来鋼であるB1鋼に比
べすぐれた耐へたり性を有していることが認めら
れる。 また本発明鋼のA2およびB1鋼については前記
と同じ諸元を有するコイルばねで、またA4、
A6、A8については前記のトーシヨン・バーを用
いて10〜110Kgf/mm2の応力を繰り返し負荷して
疲労試験を実施したが、いずれの試料も20万回繰
り返しても折損しなかつた。 上述の如く、本発明鋼は高Siばね用鋼に、V、
Nbなどの析出強化元素、B、Ni、希土類元素等
の焼入性向上元素、またさらにはAl、Tiのよう
な結晶粒の微細化元素を添加することにより、従
来の高Siばね用鋼の優れた耐へたり性をさらに改
善することに成功したもので、かつ、ばね用鋼と
して必要な耐疲労性についても従来鋼と比べそん
色のないもので、特に乗用車懸架ばね用鋼として
極めて高い実用性を有するものである。
イルばねを一定の高さまで圧縮するに要した荷重
P1と、前記長期荷重を加えた後に同一の高さまで
圧縮するに要した荷重P2とを測定し、その差△P
(=P1−P2)より次式を用いて算出したもので、剪
断ひずみの単位を有し、残留剪断ひずみと称する
値をもつて評価した。 γR=1/G・K8D/πd3△P G:横弾性率(Kgf/mm2) D:コイル中心径(mm) d:素線径(mm) K:ワールの修正係数(コイルばねの形状により
定まる定数) また、トーシヨン・バーからのへたり量は、ね
じり角度の減少量△θからYR=△θ・d/2lに
従つて残留剪断歪量に変換して求めた。 d:線径(mm) l:有効長さ(mm) そして、上記試験片の硬さに対するへたり量を
第3〜6図に示した。第3〜6図より明らかなよ
うに本発明鋼はいずれも従来鋼であるB1鋼に比
べすぐれた耐へたり性を有していることが認めら
れる。 また本発明鋼のA2およびB1鋼については前記
と同じ諸元を有するコイルばねで、またA4、
A6、A8については前記のトーシヨン・バーを用
いて10〜110Kgf/mm2の応力を繰り返し負荷して
疲労試験を実施したが、いずれの試料も20万回繰
り返しても折損しなかつた。 上述の如く、本発明鋼は高Siばね用鋼に、V、
Nbなどの析出強化元素、B、Ni、希土類元素等
の焼入性向上元素、またさらにはAl、Tiのよう
な結晶粒の微細化元素を添加することにより、従
来の高Siばね用鋼の優れた耐へたり性をさらに改
善することに成功したもので、かつ、ばね用鋼と
して必要な耐疲労性についても従来鋼と比べそん
色のないもので、特に乗用車懸架ばね用鋼として
極めて高い実用性を有するものである。
第1図は、特に焼入性向上元素を添加した本発
明鋼と従来鋼について焼入性を比較した線図で、
第2図は、本発明鋼と従来鋼を850〜1100℃の各
オーステナイト化温度で加熱保持した時のオース
テナイト結晶粒度を示した線図、第3〜5図は、
本発明鋼と従来鋼を焼入れ・焼もどし処理後、硬
さをHRC45〜55にした時の試験片のへたり量を
示した線図である。
明鋼と従来鋼について焼入性を比較した線図で、
第2図は、本発明鋼と従来鋼を850〜1100℃の各
オーステナイト化温度で加熱保持した時のオース
テナイト結晶粒度を示した線図、第3〜5図は、
本発明鋼と従来鋼を焼入れ・焼もどし処理後、硬
さをHRC45〜55にした時の試験片のへたり量を
示した線図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量比にしてC0.50〜0.80%、Si1.50〜2.50
%、Mn0.45%以下と、V0.05〜0.50%、Nb0.11〜
0.50%を含有し、残り実質的にFeからなること
を特徴とする耐へたり性の優れたばね用鋼。 2 重量比にしてC0.50〜0.80%、Si1.50〜2.50
%、Mn0.45%以下と、V0.05〜0.50%、Nb0.11〜
0.50%を含有し、さらにB0.0005〜0.0100%を含
有し、残り実質的にFeからなることを特徴とす
る耐へたり性の優れたばね用鋼。 3 重量比にしてC0.50〜0.80%、Si1.50〜2.50
%、Mn0.45%以下と、V0.05〜0.50%、Nb0.11〜
0.50%を含有し、さらにB0.0005〜0.0100%と、
Ni0.20〜0.60%、希土類元素0.10%以下のうち1
種を含有し、残り実質的にFeからなることを特
徴とする耐へたり性の優れたばね用鋼。 4 重量比にしてC0.50〜0.80%、Si1.50〜2.50
%、Mn0.45%以下と、V0.05〜0.50%、Nb0.11〜
0.50%を含有し、さらにTi0.020〜0.10%を含有
し、残り実質的にFeからなることを特徴とする
耐へたり性の優れたばね用鋼。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12628381A JPS5827957A (ja) | 1981-08-11 | 1981-08-11 | 耐へたり性の優れたばね用鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12628381A JPS5827957A (ja) | 1981-08-11 | 1981-08-11 | 耐へたり性の優れたばね用鋼 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5827957A JPS5827957A (ja) | 1983-02-18 |
| JPS6237109B2 true JPS6237109B2 (ja) | 1987-08-11 |
Family
ID=14931376
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12628381A Granted JPS5827957A (ja) | 1981-08-11 | 1981-08-11 | 耐へたり性の優れたばね用鋼 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5827957A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62198007A (ja) * | 1986-02-25 | 1987-09-01 | 松下冷機株式会社 | ワイヤ−ハ−ネス |
| JPH01267910A (ja) * | 1988-03-18 | 1989-10-25 | Dsg Schrumpfschlauch Gmbh | 長軸方向に水密に多重ケーブル・ストランド束を封止する方法及び装置 |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2505235B2 (ja) * | 1988-01-18 | 1996-06-05 | 新日本製鐵株式会社 | 高強度ばね鋼 |
| JP2683960B2 (ja) * | 1991-02-22 | 1997-12-03 | 三菱製鋼 株式会社 | 高強度ばね用鋼 |
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| JP2932943B2 (ja) * | 1993-11-04 | 1999-08-09 | 株式会社神戸製鋼所 | 高耐食性高強度ばね用鋼材 |
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| CN110592319B (zh) * | 2019-09-10 | 2020-12-01 | 中国科学院金属研究所 | 一种稀土微合金化钢及控制方法 |
Family Cites Families (1)
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-
1981
- 1981-08-11 JP JP12628381A patent/JPS5827957A/ja active Granted
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62198007A (ja) * | 1986-02-25 | 1987-09-01 | 松下冷機株式会社 | ワイヤ−ハ−ネス |
| JPH01267910A (ja) * | 1988-03-18 | 1989-10-25 | Dsg Schrumpfschlauch Gmbh | 長軸方向に水密に多重ケーブル・ストランド束を封止する方法及び装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5827957A (ja) | 1983-02-18 |
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