JPS625151B2 - - Google Patents
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- JPS625151B2 JPS625151B2 JP13703278A JP13703278A JPS625151B2 JP S625151 B2 JPS625151 B2 JP S625151B2 JP 13703278 A JP13703278 A JP 13703278A JP 13703278 A JP13703278 A JP 13703278A JP S625151 B2 JPS625151 B2 JP S625151B2
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Description
本発明は常温で固体のアロオシメンの無水マレ
イン酸付加物の液状化方法に関するものである。 一般にアロオシメンと無水マレイン酸との付加
反応生成物は常温で固体のものが多く、これをエ
ポキシ樹脂硬化剤等の用途に用いるには液状化さ
せるのが望ましい。このように、常温で固体のア
ロオシメンの無水マレイン酸付加物はこれを液状
化させる必要性がある。 本発明は常温で固体のアロオシメンの無水マレ
イン酸付加物を容易に、かつ工業的有利に液状化
する処理方法を提供せんとするものである。 固体のアロオシメンの無水マレイン酸付加物を
液状化する方法としては、次記の方法が公知であ
る。 例えば、英国特許第906017号明細書にはアロオ
シメンの無水マレイン酸付加物を190〜240℃の温
度で長時間加熱処理して熱異性化により液状化す
ることが記載されている。 しかし、このような長時間加熱による異性化方
法は、窒素気流中で行なつた場合でも熱分解を起
すので蒸留精製後に得られる液状アロオシメンの
無水マレイン酸付加物の収率が低い欠点がある。 また、その蒸留精製物は一時的に液状であつて
も、2〜3日後には結晶が析出してくることが多
いし、常温では液状であつても0〜10℃程度の低
温で結晶化する。同明細書の例6には、アロオシ
メンの無水マレイン酸付加物を210〜220℃で14時
間加熱処理した場合の生成物を放置すれば結晶化
するが、これをさらに210〜220℃で5時間加熱す
れば、室温に放置しても結晶化しない液状物が得
られたと記載されている。かかる長時間の加熱処
理によりはじめて液状化できるような方法は工業
的に著しく不利な方法である。 また、米国特許第3078235号明細書には、固体
のアロオシメンの無水マレイン酸付加物と、固体
のミルセンの無水マレイン酸付加物と、ヘキサヒ
ドロ無水フタル酸とをブレンドして液状化させた
エポキシ樹脂硬化剤が提案されているが、このよ
うな常温で固体のものどうしをブレンドして液状
化させるには、溶融混合工程が必要であり、コス
ト高となる欠点がある。 これらの欠点を改良する目的で先に本出願人は
常温で固体のアロオシメン等のジメチルオクタト
リエンの無水マレイン酸付加物をヨウ化アルカリ
の存在下で加熱処理して液状化する方法を提供し
た(特願昭52−103230号明細書参照)。その後、
我々はヨウ化アルカリの他に種々の化合物を検討
したところ、ある特定の化合物がヨウ化アルカリ
と同等の機能を有することを発見し、本発明を完
成した。 すなわち、本発明は常温で固体のアロオシメン
の無水マレイン酸付加物を下記の(a)乃至(c)群より
選ばれた化合物の存在下で加熱処理して液状化す
る方法を提供するものである。 (a) ホスフイン化合物、第4級ホスホニウム塩よ
り選ばれた燐元素含有有機化合物 (b) アルカリ金属の塩化物、チオシアン酸塩、及
び酢酸塩より選ばれたアルカリ金属塩 (c) 酸化マグネシウム。 このように常温で固体のアロオシメンの無水マ
レイン酸付加物(以下、これを「アロオシメンマ
レイン化物」という。)は、これを単に上記(a)乃
至(c)群より選ばれた化合物の存在下で加熱処理す
るだけで容易に液状化させることができる。この
液状化は、アロオシメンマレイン化物が異性化反
応を起して数種の異性体を生成し、それら数種の
異性体の共存により凝固点を低下させると推測さ
れるが、その詳細は不明な部分が多い。 本発明に使用されるアロオシメンは、α−ピネ
ン等の熱異性化反応によつて容易に得られる。 α−ピネンの熱異性化反応によつて得られるア
ロオシメンには、トランス−シス型と、トランス
−トランス型の2種類の異性体が存在し、一般市
販品は通常、トランス−シス体が50〜70%、トラ
ンス−トランス体が30〜50%含有されている。 かかるアロオシメンにデイールス・アルダー反
応によつて無水マレイン酸を付加させれば、容易
にアロオシメンマレイン化物となる。かかる方法
によつて得られるアロオシメンマレイン化物は、
通常、下記の2種類の異性体混合物であり、その
融点が70℃以上、たとえば83〜84℃であり、常温
で固体である。 本発明の方法において固体のアロオシメンマレ
イン化物を液状化する際に存在する化合物、(以
下、「異性化触媒」という。)として用いられる(a)
及び(b)群の化合物について次に詳述する。 (a)のホスフイン化合物は一般式 〔式中、R1、R2、R3は炭素数1〜25のアルキル
基、シクロアルキル基、アリール基、アルカリー
ル基あるいはアリールアルキル基であり、R1、
R2、R3はそれぞれ同一であつても異なつていて
もよい。〕 で示される化合物であつて、例えばトリメチルホ
スフイン、トリエチルホスフイン、トリイソプロ
ピルホスフイン、トリ−n−ブチルホスフイン、
トリイソブチルホスフイン、トリ−第2・ブチル
ホスフイン、トリス−2−エチル−ヘキシルホス
フイン、トリオクチルホスフイン、トリオクタデ
シルホスフイン、ブチルジフエニルホスフイン、
メチルブチルオクチルホスフイン、ジメチルオク
チルホスフイン、トリフエニルホスフイン、トリ
シクロヘキシルホスフイン、トリベンジルホスフ
イン、ベンジルジメチルホスフイン、トリス−2
−フエニルエチルホスフイン、トリシクロペンチ
ルホスフイン、ジメチルラウリルホスフイン、ト
リトリルホスフイン、トリス−P−第3・ブチル
フエニルホスフイン等が挙げられる。 また、第4級ホスホニウム塩は一般式、 (式中、XはI、Br、Clより選ばれたハロゲン原
子、R1、R2、R3、R4は炭素数1〜25のアルキル
基、シクロアルキル基、アリール基、アルカリー
ル基あるいはアリールアルキル基で、これらは同
一でも異つていてもよい。) で示されるもので、例えば、メチルトリフエニル
ホスホニウム沃化物、エチルトリフエニルホスホ
ニウム沃化物、プロピルトリフエニルホスホニウ
ム沃化物、n−ブチルトリフエニルホスホニウム
沃化物、n−デシルトリフエニルホスホニウム沃
化物、メチルトリブチルホスホニウム沃化物、エ
チルトリフエニルホスホニウム塩化物、n−ブチ
ルトリフエニルホスホニウム塩化物、エチルトリ
フエニルホスホニウム臭化物、テトラキスハイド
ロキシメチルホスホニウム塩化物、テトラフエニ
ルホスホニウム塩化物等である。 (b)のアルカリ金属の塩化物、チオシアン酸塩、
及び酢酸塩より選ばれたアルカリ金属塩として
は、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウ
ム、塩化ルビジウム、塩化セシウム等のアルカリ
金属の塩化物;チオシアン酸ナトリウム、チオシ
アン酸カリウム等のアルカリ金属のチオシアン酸
塩;及び酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カ
リウム等のアルカリ金属の酢酸塩が挙げられる。 これらの中でもホスフイン化合物は、アロオシ
メンマレイン化物に均一に溶解するために反応条
件の調整が容易であることおよび入手が容易であ
る等の理由で好ましい。 上記(a)乃至(c)群の化合物はアロオシメンマレイ
ン化物100重量部に対し、0.005重量部以上、好ま
しくは0.01〜3.0重量部である。これら(a)乃至(c)
群の化合物の添加は、加熱溶融したアロオシメン
マレイン化物にそのまま添加してもよいし、水、
アセトン等の溶剤に溶解して添加するなどの他の
方法で添加してもよい。さらに、これら化合物を
担体に担持させたものを充填塔に充填し、この充
填層にアロオシメンマレイン化物の蒸気を所望の
反応温度で通して反応させてもよい。 本発明における加熱処理条件は、加熱温度があ
まり低温では液状化に長時間を要するし、あまり
高温では分解反応や樹脂化物生成反応が多くな
り、目的の液状化物の収率を低下させる。反応温
度は、通常、60〜250℃、好ましくは100〜220℃
である。また、加熱処理時間は、触媒量及び反応
温度によつても変化し、一概に一般的な規定がで
きないが、通常、10分〜10時間、好ましくは0.5
〜3時間である。 なお、上述のように、(a)乃至(c)群の異性化触媒
を軽石、活性炭、けいそう土、シリカゲル、モレ
キユラーシープ等の担体に担持させ、この担持触
媒を充填した塔内にアロオシメンマレイン化物の
蒸気を所定の反応温度で通過させて、連続的に加
熱処理をすることができるが、このような場合に
は、200〜250℃の高温で短時間の加熱処理をさせ
る。 このようにした異性化された液状物はそれ自身
安定であるが、上記(a)乃至(c)群より選ばれた化合
物の存在下で加熱変性した後、更に酸性触媒(但
し、上記(a)の燐元素含有有機化合物は除く)また
は貴金属触媒を添加し、加熱変性すれば液状安定
性は更に向上する。 この二段目の異性化の酸性触媒としては、例え
ばポリリン酸、三弗化ホウ素のエチルエーテル
塩、五酸化リン、硫酸、リン酸、オキシ塩化リ
ン、五塩化リン、酸性硫酸ナトリウム、ピロリン
酸、メタリン酸、ピロ硫酸、クロルスルホン酸、
シリカ、アルミナ、酸性イオン交換樹脂、芳香族
スルホン酸、酸性白土、活性白土、塩化アルミニ
ウム、四塩化チタン、塩化第2スズ、三塩化ホウ
素等が、貴金属触媒としては、ロジウム、ルテニ
ウム、パラジウム等が挙げられる。 また、この二段目の異性化の加熱処理条件は、
加熱温度があまり低温では液状化に長時間を要す
るし、あまり高温では分解反応や樹脂化生成反応
が多くなり目的の液状化物の収率を低下させる。
反応温度、反応時間、触媒量は触媒の種類によつ
て異るので一概に一般的な規定はできないが、通
常二段目の反応温度は50〜250℃、好ましくは100
〜220℃である。加熱処理時間は5分〜8時間、
好ましくは0.5時間〜5時間である。また触媒量
は貴金属触媒の場合、アロオシメンマレイン化物
100重量部に対して0.001重量部以上、イオン交換
樹脂やシリカ、アルミナ等の場合は1〜15重量部
であり、その他の酸性触媒は0.1〜5重量部であ
る。 なお、アロオシメンマレイン化物を硫酸や
BF3・エーテル塩等の酸性触媒のみの存在下で加
熱してもアロオシメンマレイン化物は液状化せ
ず、固体のままである。 本発明の方法にしたがつて処理して得られる生
成物はそのままエポキシ樹脂硬化剤として使用で
きるが、優れた硬化物を得るために水で洗浄後、
蒸留するのが好ましい。また、脱色のために活性
炭処理、けいそう土等の過助剤添加、さらには
水分を除くための適当な脱水剤処理をしてから
過し、蒸留してもよい。 本発明の方法によつて得られる液状生成物は常
温で液状であるので、エポキシ樹脂硬化剤、アル
キツド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂の酸成分と
して使用することができる。また、この生成物は
アミド、イミド、エステル、塩素付加物、アルキ
レンオキサイド付加物等に変成して防錆剤に使用
することができ、さらにマグネシウム、アルミニ
ウムの塩としてグリースのベース油、ジエステル
としてゴム、樹脂(特に塩ビ)の可塑剤としても
用いることができる。 特に、この液状生成物は各種のエポキシ樹脂
類、たとえば垣内弘編、昭和45年9月30日、昭晃
堂発行の「エポキシ樹脂」の第3章及び第4章に
記載されているような各種のエポキシ樹脂用の硬
化剤として使用すれが優れた硬化性能を発揮でき
る。この液状生成物をエポキシ樹脂硬化剤として
使用する場合の使用量は、エポキシ樹脂100重量
部に対して通常、60〜170重量部、好ましくは80
〜140重量部である。 また、この液状生成物をエポキシ樹脂硬化剤と
して使用する場合に、必要に応じて他の酸無水物
硬化剤などの硬化剤を併用してもよい。たとえば
ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フ
タル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水
メチルナジツク酸、無水フタル酸、無水ピロメリ
ツト酸、ドデシニルサクシニツク酸無水物、無水
ナジツク酸及び無水クロレンド酸、ミルセンの無
水マレイン酸付加物、テルピネンの無水マレイン
酸付加物等があげられる。 これらの酸無水物は液状のアロオシメンマレイ
ン化物100重量部に対し、10〜500重量部、好まし
くは30〜300、重量部の割合で用いられる。 なお、ミルセンおよびテルピネンのそれぞれの
無水マレイン酸付加物は、アロオシメンと無水マ
レイン酸を反応させる際にアロオシメンにミルセ
ンまたはテルピネンを配合し、これを無水マレイ
ン酸と反応させることによつても配合させること
ができる。 さらに、この液状生成物をエポキシ樹脂硬化剤
として使用する場合には、必要に応じて硬化促進
剤を併用することができる。たとえば、トリアル
キルアミン、N−ジメチルベンジルアミン、トリ
エタノールアミン、ピペリジン、ジメチルアミノ
メチルフエノール、トリス(ジメチルアミノメチ
ル)フエノール、トリス(ジメチルアミノメチ
ル)フエノールのヘキソエート、イミダゾール類
(たとえば2−エチル−4−メチルイミダゾー
ル)、ジシアンジアミド及びトリフエニルホスフ
イン等を硬化促進剤として併用することができ
る。硬化促進剤の併用量はエポキシ樹脂100重量
部に対して0.1〜5重量部が好ましい。 なお、(a)の燐元素含有有機化合物を用いて固体
のアロオシメンマレイン化物を液状化し、これを
蒸留等の精製をしないでそのままエポキシ樹脂の
硬化剤として使用する場合は、燐元素を含む有機
化合物の硬化促進剤となるので、新に硬化促進剤
を添加する必要はない。 次に、アロオシメンマレイン化物の製造例、実
施例及び実験例をあげて説明する。 アロオシメンマレイン化物の製造例 無水マレイン酸686g(7.0モル)を撹拌機、温
度計、コンデンサー、滴下ロート、窒素導入管を
付設した容量3の四つ口フラスコに入れ、さら
にベンゼン100c.c.を加えた。室温で撹拌しながら
1000g(0.735モル)のアロオシメン(安原油脂
工業株式会社製品)を徐々に滴下した。反応熱の
ために温度が上昇するのでウオーターバスで冷却
して、反応温度を70〜80℃に保つた。約1時間か
かつてアロオシメンの滴下を終了した。さらに反
応を完結させるために、70〜80℃で約1時間撹拌
した。反応液はアロオシメン滴下時には赤色であ
り、反応が終了するにつれて淡褐色に変化した。 反応終了後、過剰のアロオシメン、溶媒のベン
ゼンを100℃以下のアスピレーター吸引して留去
した(減圧度20mmHg)。 生成アロオシメンマレイン化物は融点が75〜80
℃で常温で固体であつた。 実施例 1 上記で得られたアロオシメンマレイン化物60g
を撹拌器、温度計、コンデンサー、窒素ガス導入
管を備えた四つ口フラスコ内に入れ、窒素ガス気
流下に撹拌しつつ、180℃に加熱し、溶解した。
これにトリフエニルホスフインを0.3g加え、更
に加熱して190℃迄昇温させ、同温度で一時間反
応を続けた。 ついで0.5mmHgの減圧下で145〜175℃の淡黄色
の留分を得た(収率90%)。 この液状化アロオシメンマレイン化物の25℃に
おける粘度は92センチポイズであつた。また、こ
のものは20℃の温度で2週間保持しても結晶化せ
ず、液状を保つた。 なお、この液状化合物10gに製造例で得た固体
のアロオシメンマレイン化物を0.1g添加し、5
℃の恒温室に保存したところ、3日後に結晶化し
た。 実施例 2 実施例1で得た液状のアロオシメンマレイン化
物200gに粉末状のシリカ・アルミナN−631・L
(日揮化学(株)製品名、シリカ87%、アルミナ13
%)16gを加え、180℃で4時間撹拌したのち、
室温まで冷却し、ついでメチルイソブチルケトン
150mlを加えてシリカ、アルミナ等の不溶分を
過、分離し、更に可溶分中のメチルイソブチルケ
トンをエバポレータを用いて除去した。 次に残渣を減圧蒸留して、減圧度1.5mmHgで
145〜170℃の留分を170g(収率85%)得た。 この液状化アロオシメンマレイン化物の25℃に
おける粘度は125センチポイズであつた。 また、この液状物は20℃、50℃、−20℃の各恒
温室中に2カ月間保存しても液状を保つた。 更に、この液状化合物10gに得た固体のアロオ
シメンマレイン化物を0.1g配合し、5℃の恒温
室に2カ月保存して液状を保つていた。 実施例 3〜6 実施例1において燐元素含有有機化合物の触媒
の種類、触媒量、反応温度と時間を表1に示すよ
うにした他は同様にして製造例で得た固体のアロ
オシメンマレイン化物の液状化を行つた。 得られた液状物の収率、25℃における粘度およ
び常温で2週間保存した際の液状安定性を同表に
示す。
イン酸付加物の液状化方法に関するものである。 一般にアロオシメンと無水マレイン酸との付加
反応生成物は常温で固体のものが多く、これをエ
ポキシ樹脂硬化剤等の用途に用いるには液状化さ
せるのが望ましい。このように、常温で固体のア
ロオシメンの無水マレイン酸付加物はこれを液状
化させる必要性がある。 本発明は常温で固体のアロオシメンの無水マレ
イン酸付加物を容易に、かつ工業的有利に液状化
する処理方法を提供せんとするものである。 固体のアロオシメンの無水マレイン酸付加物を
液状化する方法としては、次記の方法が公知であ
る。 例えば、英国特許第906017号明細書にはアロオ
シメンの無水マレイン酸付加物を190〜240℃の温
度で長時間加熱処理して熱異性化により液状化す
ることが記載されている。 しかし、このような長時間加熱による異性化方
法は、窒素気流中で行なつた場合でも熱分解を起
すので蒸留精製後に得られる液状アロオシメンの
無水マレイン酸付加物の収率が低い欠点がある。 また、その蒸留精製物は一時的に液状であつて
も、2〜3日後には結晶が析出してくることが多
いし、常温では液状であつても0〜10℃程度の低
温で結晶化する。同明細書の例6には、アロオシ
メンの無水マレイン酸付加物を210〜220℃で14時
間加熱処理した場合の生成物を放置すれば結晶化
するが、これをさらに210〜220℃で5時間加熱す
れば、室温に放置しても結晶化しない液状物が得
られたと記載されている。かかる長時間の加熱処
理によりはじめて液状化できるような方法は工業
的に著しく不利な方法である。 また、米国特許第3078235号明細書には、固体
のアロオシメンの無水マレイン酸付加物と、固体
のミルセンの無水マレイン酸付加物と、ヘキサヒ
ドロ無水フタル酸とをブレンドして液状化させた
エポキシ樹脂硬化剤が提案されているが、このよ
うな常温で固体のものどうしをブレンドして液状
化させるには、溶融混合工程が必要であり、コス
ト高となる欠点がある。 これらの欠点を改良する目的で先に本出願人は
常温で固体のアロオシメン等のジメチルオクタト
リエンの無水マレイン酸付加物をヨウ化アルカリ
の存在下で加熱処理して液状化する方法を提供し
た(特願昭52−103230号明細書参照)。その後、
我々はヨウ化アルカリの他に種々の化合物を検討
したところ、ある特定の化合物がヨウ化アルカリ
と同等の機能を有することを発見し、本発明を完
成した。 すなわち、本発明は常温で固体のアロオシメン
の無水マレイン酸付加物を下記の(a)乃至(c)群より
選ばれた化合物の存在下で加熱処理して液状化す
る方法を提供するものである。 (a) ホスフイン化合物、第4級ホスホニウム塩よ
り選ばれた燐元素含有有機化合物 (b) アルカリ金属の塩化物、チオシアン酸塩、及
び酢酸塩より選ばれたアルカリ金属塩 (c) 酸化マグネシウム。 このように常温で固体のアロオシメンの無水マ
レイン酸付加物(以下、これを「アロオシメンマ
レイン化物」という。)は、これを単に上記(a)乃
至(c)群より選ばれた化合物の存在下で加熱処理す
るだけで容易に液状化させることができる。この
液状化は、アロオシメンマレイン化物が異性化反
応を起して数種の異性体を生成し、それら数種の
異性体の共存により凝固点を低下させると推測さ
れるが、その詳細は不明な部分が多い。 本発明に使用されるアロオシメンは、α−ピネ
ン等の熱異性化反応によつて容易に得られる。 α−ピネンの熱異性化反応によつて得られるア
ロオシメンには、トランス−シス型と、トランス
−トランス型の2種類の異性体が存在し、一般市
販品は通常、トランス−シス体が50〜70%、トラ
ンス−トランス体が30〜50%含有されている。 かかるアロオシメンにデイールス・アルダー反
応によつて無水マレイン酸を付加させれば、容易
にアロオシメンマレイン化物となる。かかる方法
によつて得られるアロオシメンマレイン化物は、
通常、下記の2種類の異性体混合物であり、その
融点が70℃以上、たとえば83〜84℃であり、常温
で固体である。 本発明の方法において固体のアロオシメンマレ
イン化物を液状化する際に存在する化合物、(以
下、「異性化触媒」という。)として用いられる(a)
及び(b)群の化合物について次に詳述する。 (a)のホスフイン化合物は一般式 〔式中、R1、R2、R3は炭素数1〜25のアルキル
基、シクロアルキル基、アリール基、アルカリー
ル基あるいはアリールアルキル基であり、R1、
R2、R3はそれぞれ同一であつても異なつていて
もよい。〕 で示される化合物であつて、例えばトリメチルホ
スフイン、トリエチルホスフイン、トリイソプロ
ピルホスフイン、トリ−n−ブチルホスフイン、
トリイソブチルホスフイン、トリ−第2・ブチル
ホスフイン、トリス−2−エチル−ヘキシルホス
フイン、トリオクチルホスフイン、トリオクタデ
シルホスフイン、ブチルジフエニルホスフイン、
メチルブチルオクチルホスフイン、ジメチルオク
チルホスフイン、トリフエニルホスフイン、トリ
シクロヘキシルホスフイン、トリベンジルホスフ
イン、ベンジルジメチルホスフイン、トリス−2
−フエニルエチルホスフイン、トリシクロペンチ
ルホスフイン、ジメチルラウリルホスフイン、ト
リトリルホスフイン、トリス−P−第3・ブチル
フエニルホスフイン等が挙げられる。 また、第4級ホスホニウム塩は一般式、 (式中、XはI、Br、Clより選ばれたハロゲン原
子、R1、R2、R3、R4は炭素数1〜25のアルキル
基、シクロアルキル基、アリール基、アルカリー
ル基あるいはアリールアルキル基で、これらは同
一でも異つていてもよい。) で示されるもので、例えば、メチルトリフエニル
ホスホニウム沃化物、エチルトリフエニルホスホ
ニウム沃化物、プロピルトリフエニルホスホニウ
ム沃化物、n−ブチルトリフエニルホスホニウム
沃化物、n−デシルトリフエニルホスホニウム沃
化物、メチルトリブチルホスホニウム沃化物、エ
チルトリフエニルホスホニウム塩化物、n−ブチ
ルトリフエニルホスホニウム塩化物、エチルトリ
フエニルホスホニウム臭化物、テトラキスハイド
ロキシメチルホスホニウム塩化物、テトラフエニ
ルホスホニウム塩化物等である。 (b)のアルカリ金属の塩化物、チオシアン酸塩、
及び酢酸塩より選ばれたアルカリ金属塩として
は、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウ
ム、塩化ルビジウム、塩化セシウム等のアルカリ
金属の塩化物;チオシアン酸ナトリウム、チオシ
アン酸カリウム等のアルカリ金属のチオシアン酸
塩;及び酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カ
リウム等のアルカリ金属の酢酸塩が挙げられる。 これらの中でもホスフイン化合物は、アロオシ
メンマレイン化物に均一に溶解するために反応条
件の調整が容易であることおよび入手が容易であ
る等の理由で好ましい。 上記(a)乃至(c)群の化合物はアロオシメンマレイ
ン化物100重量部に対し、0.005重量部以上、好ま
しくは0.01〜3.0重量部である。これら(a)乃至(c)
群の化合物の添加は、加熱溶融したアロオシメン
マレイン化物にそのまま添加してもよいし、水、
アセトン等の溶剤に溶解して添加するなどの他の
方法で添加してもよい。さらに、これら化合物を
担体に担持させたものを充填塔に充填し、この充
填層にアロオシメンマレイン化物の蒸気を所望の
反応温度で通して反応させてもよい。 本発明における加熱処理条件は、加熱温度があ
まり低温では液状化に長時間を要するし、あまり
高温では分解反応や樹脂化物生成反応が多くな
り、目的の液状化物の収率を低下させる。反応温
度は、通常、60〜250℃、好ましくは100〜220℃
である。また、加熱処理時間は、触媒量及び反応
温度によつても変化し、一概に一般的な規定がで
きないが、通常、10分〜10時間、好ましくは0.5
〜3時間である。 なお、上述のように、(a)乃至(c)群の異性化触媒
を軽石、活性炭、けいそう土、シリカゲル、モレ
キユラーシープ等の担体に担持させ、この担持触
媒を充填した塔内にアロオシメンマレイン化物の
蒸気を所定の反応温度で通過させて、連続的に加
熱処理をすることができるが、このような場合に
は、200〜250℃の高温で短時間の加熱処理をさせ
る。 このようにした異性化された液状物はそれ自身
安定であるが、上記(a)乃至(c)群より選ばれた化合
物の存在下で加熱変性した後、更に酸性触媒(但
し、上記(a)の燐元素含有有機化合物は除く)また
は貴金属触媒を添加し、加熱変性すれば液状安定
性は更に向上する。 この二段目の異性化の酸性触媒としては、例え
ばポリリン酸、三弗化ホウ素のエチルエーテル
塩、五酸化リン、硫酸、リン酸、オキシ塩化リ
ン、五塩化リン、酸性硫酸ナトリウム、ピロリン
酸、メタリン酸、ピロ硫酸、クロルスルホン酸、
シリカ、アルミナ、酸性イオン交換樹脂、芳香族
スルホン酸、酸性白土、活性白土、塩化アルミニ
ウム、四塩化チタン、塩化第2スズ、三塩化ホウ
素等が、貴金属触媒としては、ロジウム、ルテニ
ウム、パラジウム等が挙げられる。 また、この二段目の異性化の加熱処理条件は、
加熱温度があまり低温では液状化に長時間を要す
るし、あまり高温では分解反応や樹脂化生成反応
が多くなり目的の液状化物の収率を低下させる。
反応温度、反応時間、触媒量は触媒の種類によつ
て異るので一概に一般的な規定はできないが、通
常二段目の反応温度は50〜250℃、好ましくは100
〜220℃である。加熱処理時間は5分〜8時間、
好ましくは0.5時間〜5時間である。また触媒量
は貴金属触媒の場合、アロオシメンマレイン化物
100重量部に対して0.001重量部以上、イオン交換
樹脂やシリカ、アルミナ等の場合は1〜15重量部
であり、その他の酸性触媒は0.1〜5重量部であ
る。 なお、アロオシメンマレイン化物を硫酸や
BF3・エーテル塩等の酸性触媒のみの存在下で加
熱してもアロオシメンマレイン化物は液状化せ
ず、固体のままである。 本発明の方法にしたがつて処理して得られる生
成物はそのままエポキシ樹脂硬化剤として使用で
きるが、優れた硬化物を得るために水で洗浄後、
蒸留するのが好ましい。また、脱色のために活性
炭処理、けいそう土等の過助剤添加、さらには
水分を除くための適当な脱水剤処理をしてから
過し、蒸留してもよい。 本発明の方法によつて得られる液状生成物は常
温で液状であるので、エポキシ樹脂硬化剤、アル
キツド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂の酸成分と
して使用することができる。また、この生成物は
アミド、イミド、エステル、塩素付加物、アルキ
レンオキサイド付加物等に変成して防錆剤に使用
することができ、さらにマグネシウム、アルミニ
ウムの塩としてグリースのベース油、ジエステル
としてゴム、樹脂(特に塩ビ)の可塑剤としても
用いることができる。 特に、この液状生成物は各種のエポキシ樹脂
類、たとえば垣内弘編、昭和45年9月30日、昭晃
堂発行の「エポキシ樹脂」の第3章及び第4章に
記載されているような各種のエポキシ樹脂用の硬
化剤として使用すれが優れた硬化性能を発揮でき
る。この液状生成物をエポキシ樹脂硬化剤として
使用する場合の使用量は、エポキシ樹脂100重量
部に対して通常、60〜170重量部、好ましくは80
〜140重量部である。 また、この液状生成物をエポキシ樹脂硬化剤と
して使用する場合に、必要に応じて他の酸無水物
硬化剤などの硬化剤を併用してもよい。たとえば
ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フ
タル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水
メチルナジツク酸、無水フタル酸、無水ピロメリ
ツト酸、ドデシニルサクシニツク酸無水物、無水
ナジツク酸及び無水クロレンド酸、ミルセンの無
水マレイン酸付加物、テルピネンの無水マレイン
酸付加物等があげられる。 これらの酸無水物は液状のアロオシメンマレイ
ン化物100重量部に対し、10〜500重量部、好まし
くは30〜300、重量部の割合で用いられる。 なお、ミルセンおよびテルピネンのそれぞれの
無水マレイン酸付加物は、アロオシメンと無水マ
レイン酸を反応させる際にアロオシメンにミルセ
ンまたはテルピネンを配合し、これを無水マレイ
ン酸と反応させることによつても配合させること
ができる。 さらに、この液状生成物をエポキシ樹脂硬化剤
として使用する場合には、必要に応じて硬化促進
剤を併用することができる。たとえば、トリアル
キルアミン、N−ジメチルベンジルアミン、トリ
エタノールアミン、ピペリジン、ジメチルアミノ
メチルフエノール、トリス(ジメチルアミノメチ
ル)フエノール、トリス(ジメチルアミノメチ
ル)フエノールのヘキソエート、イミダゾール類
(たとえば2−エチル−4−メチルイミダゾー
ル)、ジシアンジアミド及びトリフエニルホスフ
イン等を硬化促進剤として併用することができ
る。硬化促進剤の併用量はエポキシ樹脂100重量
部に対して0.1〜5重量部が好ましい。 なお、(a)の燐元素含有有機化合物を用いて固体
のアロオシメンマレイン化物を液状化し、これを
蒸留等の精製をしないでそのままエポキシ樹脂の
硬化剤として使用する場合は、燐元素を含む有機
化合物の硬化促進剤となるので、新に硬化促進剤
を添加する必要はない。 次に、アロオシメンマレイン化物の製造例、実
施例及び実験例をあげて説明する。 アロオシメンマレイン化物の製造例 無水マレイン酸686g(7.0モル)を撹拌機、温
度計、コンデンサー、滴下ロート、窒素導入管を
付設した容量3の四つ口フラスコに入れ、さら
にベンゼン100c.c.を加えた。室温で撹拌しながら
1000g(0.735モル)のアロオシメン(安原油脂
工業株式会社製品)を徐々に滴下した。反応熱の
ために温度が上昇するのでウオーターバスで冷却
して、反応温度を70〜80℃に保つた。約1時間か
かつてアロオシメンの滴下を終了した。さらに反
応を完結させるために、70〜80℃で約1時間撹拌
した。反応液はアロオシメン滴下時には赤色であ
り、反応が終了するにつれて淡褐色に変化した。 反応終了後、過剰のアロオシメン、溶媒のベン
ゼンを100℃以下のアスピレーター吸引して留去
した(減圧度20mmHg)。 生成アロオシメンマレイン化物は融点が75〜80
℃で常温で固体であつた。 実施例 1 上記で得られたアロオシメンマレイン化物60g
を撹拌器、温度計、コンデンサー、窒素ガス導入
管を備えた四つ口フラスコ内に入れ、窒素ガス気
流下に撹拌しつつ、180℃に加熱し、溶解した。
これにトリフエニルホスフインを0.3g加え、更
に加熱して190℃迄昇温させ、同温度で一時間反
応を続けた。 ついで0.5mmHgの減圧下で145〜175℃の淡黄色
の留分を得た(収率90%)。 この液状化アロオシメンマレイン化物の25℃に
おける粘度は92センチポイズであつた。また、こ
のものは20℃の温度で2週間保持しても結晶化せ
ず、液状を保つた。 なお、この液状化合物10gに製造例で得た固体
のアロオシメンマレイン化物を0.1g添加し、5
℃の恒温室に保存したところ、3日後に結晶化し
た。 実施例 2 実施例1で得た液状のアロオシメンマレイン化
物200gに粉末状のシリカ・アルミナN−631・L
(日揮化学(株)製品名、シリカ87%、アルミナ13
%)16gを加え、180℃で4時間撹拌したのち、
室温まで冷却し、ついでメチルイソブチルケトン
150mlを加えてシリカ、アルミナ等の不溶分を
過、分離し、更に可溶分中のメチルイソブチルケ
トンをエバポレータを用いて除去した。 次に残渣を減圧蒸留して、減圧度1.5mmHgで
145〜170℃の留分を170g(収率85%)得た。 この液状化アロオシメンマレイン化物の25℃に
おける粘度は125センチポイズであつた。 また、この液状物は20℃、50℃、−20℃の各恒
温室中に2カ月間保存しても液状を保つた。 更に、この液状化合物10gに得た固体のアロオ
シメンマレイン化物を0.1g配合し、5℃の恒温
室に2カ月保存して液状を保つていた。 実施例 3〜6 実施例1において燐元素含有有機化合物の触媒
の種類、触媒量、反応温度と時間を表1に示すよ
うにした他は同様にして製造例で得た固体のアロ
オシメンマレイン化物の液状化を行つた。 得られた液状物の収率、25℃における粘度およ
び常温で2週間保存した際の液状安定性を同表に
示す。
【表】
実施例 7
無水マレイン酸69gを実施例1に用いた四口フ
ラスコ内に入れ、窒素ガス気流下に撹拌しながら
140℃の温度まで加熱し、ついで同温度に保ちな
がらアロオシメン50gおよび純度が50%のα−テ
ルピネン100gの混合液を1時間かけて滴下し、
さらに同温度で10分間撹拌した。 その後、トリフエニルホスフインを0.8g、フ
ラスコ内に添加し、190℃に昇温させたのち、同
温度で30分撹拌を続け、異性化を終了した。 反応終了後、0.5mmHgの減圧下で155〜180℃の
淡黄色の留分を145g(収率88%)得た。この液
状物の25℃における粘度は270℃センチポイズで
あつた。また、この液状物は、20℃、50℃、−20
℃の各恒温室内で2カ月保存してもいずれも液状
を保つた。 更にこの液状化合物10gに固体のアロオシメン
マレイン化物を0.1g配合し、5℃の恒温室に2
カ月保存しても液状を保つた。 実施例 8〜9 アロオシメンとα−テルピネンの比を表2に示
す割合で用いる他は実施例7と同様にして異性化
処理し、得られた淡黄色の液状物の安定性、25℃
における粘度を測定した。結果を収率とともに表
2に示す。 実施例 10〜11 α−テルピネンの代りに75%の純度のミルセン
を表2に示す割合で用いる他は実施例7と同様に
して異性化処理し、得られた淡黄色の液状物の安
定性、25℃における、粘度を測定した。結果を収
率とともに表2に示す。 なお、上記実施例7〜11のそれぞれの液状物10
gに固体のアロオシメンマレイン化物を0.1g配
合し、5℃の恒温室に2カ月保存し、それぞれの
液状安定性を観察したが、いずれも液状を保つて
いた。
ラスコ内に入れ、窒素ガス気流下に撹拌しながら
140℃の温度まで加熱し、ついで同温度に保ちな
がらアロオシメン50gおよび純度が50%のα−テ
ルピネン100gの混合液を1時間かけて滴下し、
さらに同温度で10分間撹拌した。 その後、トリフエニルホスフインを0.8g、フ
ラスコ内に添加し、190℃に昇温させたのち、同
温度で30分撹拌を続け、異性化を終了した。 反応終了後、0.5mmHgの減圧下で155〜180℃の
淡黄色の留分を145g(収率88%)得た。この液
状物の25℃における粘度は270℃センチポイズで
あつた。また、この液状物は、20℃、50℃、−20
℃の各恒温室内で2カ月保存してもいずれも液状
を保つた。 更にこの液状化合物10gに固体のアロオシメン
マレイン化物を0.1g配合し、5℃の恒温室に2
カ月保存しても液状を保つた。 実施例 8〜9 アロオシメンとα−テルピネンの比を表2に示
す割合で用いる他は実施例7と同様にして異性化
処理し、得られた淡黄色の液状物の安定性、25℃
における粘度を測定した。結果を収率とともに表
2に示す。 実施例 10〜11 α−テルピネンの代りに75%の純度のミルセン
を表2に示す割合で用いる他は実施例7と同様に
して異性化処理し、得られた淡黄色の液状物の安
定性、25℃における、粘度を測定した。結果を収
率とともに表2に示す。 なお、上記実施例7〜11のそれぞれの液状物10
gに固体のアロオシメンマレイン化物を0.1g配
合し、5℃の恒温室に2カ月保存し、それぞれの
液状安定性を観察したが、いずれも液状を保つて
いた。
【表】
実施例 12〜16
トリフエニルホスフイン0.3gの代りに表3に
示す化合物を同表に示す量用い、かつ、異性化温
度、処理時間を同表に示すように行う他は実施例
1とと同様にして固体のアロオシメンマレイン化
物を液状化処理し、得られた液状物の25℃におけ
る粘度、20℃の恒温室に2時間保存時の液状安定
性を測定した。 結果を収率とともに表3に示す。
示す化合物を同表に示す量用い、かつ、異性化温
度、処理時間を同表に示すように行う他は実施例
1とと同様にして固体のアロオシメンマレイン化
物を液状化処理し、得られた液状物の25℃におけ
る粘度、20℃の恒温室に2時間保存時の液状安定
性を測定した。 結果を収率とともに表3に示す。
【表】
実施例 17
トリフエニルホスフイン0.8gの代りにLiClを
3.3g、および異性化の条件、190℃、30分を200
℃、1時間とする他は実施例と同様にして淡黄色
の液状物(収率85%)を得た。 このものの25℃における粘度は275センチポイ
ズであつた。また、この液状物を、20℃、5℃、
−20℃の各恒温室内で保存してもいずれも液状を
保つた。 更に、この液状化合物10gに固体のアロオシメ
ンマレイン化物を0.1g配合し、5℃の恒温室に
2カ月保存しても液状を保つた。 実施例 18 アロオシメンとα−テルピネンの量を、それぞ
れ90g、60gとする他は実施例17と同様にして淡
黄色の液状物(収率82%)を得た。この液状物の
25℃における粘度は230センチポイズであつた。
また、上記4項目の液状安定性は、いずれも2カ
月経過しても液状を保つた。 実施例 19 α−テルピネンの代りにミルセンを用いる他は
実施例18と同様にして淡黄色の液状物(収率88
%)を得た。このものの25℃における粘度は100
センチポイズであつた。 また、4項目にわたる液状安定性はいずれも2
カ月経過後も液状を保つた。 実施例 20 アロオシメンを105g、ミルセンを45g用いる
他は実施例19と同様にして淡黄色の液状物(収率
90%)を得た。このものの25℃における粘度は
120センチポイズであつた。 また、4項目にわたる液状安定性はいずれも2
カ月経過後も液状を保つた。 実施例 21〜23 実施例12、13および16で得た液状のアロオシメ
ンマレイン化物を実施例1で得たアロオシメンマ
レイン化物の代りに用いる他は実施例2と同様に
して酸性触媒による再異性化を行つた。 得られた液状化合物の25℃における粘度を収率
および4項目にわたる液状安定性とともに表4に
示す。
3.3g、および異性化の条件、190℃、30分を200
℃、1時間とする他は実施例と同様にして淡黄色
の液状物(収率85%)を得た。 このものの25℃における粘度は275センチポイ
ズであつた。また、この液状物を、20℃、5℃、
−20℃の各恒温室内で保存してもいずれも液状を
保つた。 更に、この液状化合物10gに固体のアロオシメ
ンマレイン化物を0.1g配合し、5℃の恒温室に
2カ月保存しても液状を保つた。 実施例 18 アロオシメンとα−テルピネンの量を、それぞ
れ90g、60gとする他は実施例17と同様にして淡
黄色の液状物(収率82%)を得た。この液状物の
25℃における粘度は230センチポイズであつた。
また、上記4項目の液状安定性は、いずれも2カ
月経過しても液状を保つた。 実施例 19 α−テルピネンの代りにミルセンを用いる他は
実施例18と同様にして淡黄色の液状物(収率88
%)を得た。このものの25℃における粘度は100
センチポイズであつた。 また、4項目にわたる液状安定性はいずれも2
カ月経過後も液状を保つた。 実施例 20 アロオシメンを105g、ミルセンを45g用いる
他は実施例19と同様にして淡黄色の液状物(収率
90%)を得た。このものの25℃における粘度は
120センチポイズであつた。 また、4項目にわたる液状安定性はいずれも2
カ月経過後も液状を保つた。 実施例 21〜23 実施例12、13および16で得た液状のアロオシメ
ンマレイン化物を実施例1で得たアロオシメンマ
レイン化物の代りに用いる他は実施例2と同様に
して酸性触媒による再異性化を行つた。 得られた液状化合物の25℃における粘度を収率
および4項目にわたる液状安定性とともに表4に
示す。
【表】
実施例 24〜26
実施例1に得た液状のアロオシメンマレイン化
物200gに、2段目の異性化触媒として表5に示
す各種酸性触媒を用い、この触媒量、2段目の異
性化処理温度、処理時間および後処理法を同表に
示す条件で行つた他は実施例2と同様にして液状
物を得た。 この液状物の25℃における粘度、4項目にわた
る液状安定性試験の結果を収率とともに表5に示
す。
物200gに、2段目の異性化触媒として表5に示
す各種酸性触媒を用い、この触媒量、2段目の異
性化処理温度、処理時間および後処理法を同表に
示す条件で行つた他は実施例2と同様にして液状
物を得た。 この液状物の25℃における粘度、4項目にわた
る液状安定性試験の結果を収率とともに表5に示
す。
【表】
エポキシ樹脂硬化剤としての応用例
応用例 1〜6
エポキシ樹脂“エピコート828”(シエル化学社
製商品名:エポキシ当量189)100重量部に硬化促
進剤としてベンジルメチルアミン2重量部および
硬化剤として表6に示す各実施例で得られた液状
のアロオシメンマレイン化物を同表に示す量配合
し、常温で均一に撹拌混合したのち、2mmHg以
下の減圧下に脱泡し、エポキシ樹脂組成物を調製
した。 この樹脂組成物を80℃で3時間、予備硬化さ
せ、次いで120℃に昇温し、同温度に6時間促
ち、完全に硬化させた。 得られた硬化物の物性を硬化前のエポキシ樹脂
組成物の25℃における粘度とともに表6に示す。 なお、参考のためにアロオシメンマレイン化物
の代りに市販の液状のメチルテトラヒドロフタル
酸無水物“HN−2200”(日立化成製商品名)を用
いた硬化物の物性を同表に示す。
製商品名:エポキシ当量189)100重量部に硬化促
進剤としてベンジルメチルアミン2重量部および
硬化剤として表6に示す各実施例で得られた液状
のアロオシメンマレイン化物を同表に示す量配合
し、常温で均一に撹拌混合したのち、2mmHg以
下の減圧下に脱泡し、エポキシ樹脂組成物を調製
した。 この樹脂組成物を80℃で3時間、予備硬化さ
せ、次いで120℃に昇温し、同温度に6時間促
ち、完全に硬化させた。 得られた硬化物の物性を硬化前のエポキシ樹脂
組成物の25℃における粘度とともに表6に示す。 なお、参考のためにアロオシメンマレイン化物
の代りに市販の液状のメチルテトラヒドロフタル
酸無水物“HN−2200”(日立化成製商品名)を用
いた硬化物の物性を同表に示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 常温で固体のアロオシメンの無水マレイン酸
付加物を下記の(a)乃至(c)群より選ばれた化合物の
存在下で加熱処理することを特徴とするアロオシ
メンの無水マレイン酸付加物の液状化方法 (a) ホスフイン化合物、第4級ホスホニウム塩よ
り選ばれた燐元素含有有機化合物 (b) アルカリ金属の塩化物、チオシアン酸塩、及
び酢酸塩より選ばれたアルカリ金属塩 (c) 酸化マグネシウム。 2 常温で固体のアロオシメンの無水マレイン酸
付加物を予じめ下記の(a)乃至(c)群より選ばれた化
合物の存在下で加熱処理したのち、更に酸性触媒
の存在下で加熱処理することを特徴とするアロオ
シメンの無水マレイン酸付加物の液状化方法 (a) ホスフイン化合物、第4級ホスホニウム塩よ
り選ばれた燐元素含有有機化合物 (b) アルカリ金属の塩化物、チオシアン酸塩、及
び酢酸塩より選ばれたアルカリ金属塩 (c) 酸化マグネシウム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13703278A JPS5564581A (en) | 1978-11-07 | 1978-11-07 | Liquefaction of solid alloocimene adduct with maleic anhydride |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13703278A JPS5564581A (en) | 1978-11-07 | 1978-11-07 | Liquefaction of solid alloocimene adduct with maleic anhydride |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5564581A JPS5564581A (en) | 1980-05-15 |
| JPS625151B2 true JPS625151B2 (ja) | 1987-02-03 |
Family
ID=15189244
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13703278A Granted JPS5564581A (en) | 1978-11-07 | 1978-11-07 | Liquefaction of solid alloocimene adduct with maleic anhydride |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5564581A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH10212285A (ja) * | 1997-01-30 | 1998-08-11 | Yuka Shell Epoxy Kk | 無水カルボン酸の製造方法 |
-
1978
- 1978-11-07 JP JP13703278A patent/JPS5564581A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5564581A (en) | 1980-05-15 |
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