JPS6252021B2 - - Google Patents
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- JPS6252021B2 JPS6252021B2 JP19039084A JP19039084A JPS6252021B2 JP S6252021 B2 JPS6252021 B2 JP S6252021B2 JP 19039084 A JP19039084 A JP 19039084A JP 19039084 A JP19039084 A JP 19039084A JP S6252021 B2 JPS6252021 B2 JP S6252021B2
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Description
[産業上の利用分野]
本発明はニツケル(Ni)基超合金の製造方法
に係り、特にニツケル基超合金の溶湯の精錬方法
に改良を加えることにより、酸素、窒素ならびに
硫黄含有量を極めて少なくするNi基超合金の製
造方法に関するものである。 [従来の技術] Ni基超合金は、機械的性質、耐熱性ならびに
耐食性等に優れた性質を有し、超耐熱合金として
広範な用途を有する。このNi基超合金において
も、通常の合金と同様に残留酸素、窒素及び硫黄
が多いと加工性が低下するので、残留酸素、窒素
及び硫黄を十分に少なくすることが重要である。 真空またはアルゴンガス雰囲気下での、精錬中
の脱酸、脱硫について、特開昭50−126511号、特
開昭50−126516及び特開昭52−58010号に、それ
ぞれCaO(酸化カルシウム)含有率の高い塩基性
耐火物で裏付けされた溶解炉又は取鍋を用い、真
空又はアルゴンガス雰囲気中で溶湯中にアルミニ
ウム(Al)またはその合金を添加することを特
徴とする脱酸、脱硫方法が提案されている。この
原理は、Alの添加により耐火物中のCaOを還元
し、還元生成物であるカルシウム(Ca)により
溶湯中の硫黄(S)酸素(O)を除去するもので
ある。 この方法によれば、Ni基超合金戻り材を含む
Ni基超合金溶湯の、一応の脱酸、脱硫が可能で
あるが、より十分な脱酸、脱硫が可能となる合金
の製造方法が期待されている。 また合金溶湯の脱酸、脱硫法として金属カルシ
ウム(Ca)を添加することも従来行なわれてい
る。(例えば、特開昭50−128633、特公昭56−
39364等)ところが、CaO含有率の少ない耐火物
で裏付けされた溶解槽中のNi基超合金溶湯にCa
を添加した場合には、Caの添加効率が低いと共
に酸化物介在量が多くなつてしまうという問題が
ある。 また、従来、ジルコニア系耐火物、スピネル系
耐火物で裏付けされた溶解槽中のNi基合金の溶
湯に、第1工程でCを添加し、脱酸と脱窒とを行
なわせた後、第2工程でAlとTi、又はAlとZr等
の添加し真空処理する精錬方法もあるが、第1工
程では脱硫が殆ど行なわれず、また脱窒も不十分
であり、第2工程で添加されたAl、Ti、Zr等が
Nと化合してしまい脱窒効果が小さなものとな
る。更に、Al、Ti、Zrの歩留りも低い。加え
て、炉材の耐食性が悪く、合金中の酸化物介在量
が多くなる。 [発明が解決しようとする問題点] 上述の如く、従来の方法では、Ni基超合金の
溶湯中のO、N、Sを十分に減少させることがで
きない。また耐火物に帰因する非金属介在物量が
増加する場合もある。 [問題点を解決するための手段] 本発明は、 CaO40%以上を含有する耐火物で裏付けされた
溶解炉又は取鍋内の、ニツケル基超合金の溶湯
に、真空又はアルゴン雰囲気でAlを0.2〜2%添
加し、脱酸、脱硫及び脱窒した後、C0.01〜0.6%
添加して更に脱窒し、しかる後、Al、Ti、Zrの
少なくとも1種を添加することにより、 O、N:その少なくとも一方が30ppm以下で、
OとNとの合量が100ppm以下、 S:50ppm以下、 とすることを特徴とする酸素、硫黄及び窒素含有
量の少ないニツケル基超合金の製造方法(以下、
第1の発明ということがある。)、 及び CaO40%以上を含有する耐火物で裏付けされた
溶解炉又は取鍋内の、ニツケル基超合金の溶湯
に、真空又はアルゴン雰囲気でAlを0.5〜1%添
加し、脱酸、脱硫及び脱窒した後、C0.01〜0.6%
添加して更に脱窒し、しかる後、Al、Ti、Zrの
少なくとも1種とCa及び/又はCa合金とを添加
し、次いで、その添加時の温度よりも50℃以上高
い温度に保持して脱Ca処理し、 O、N:その少なくとも一方が30ppm以下で、
OとNとの合量が100ppm以下、 S:50ppm以下、 Ca:100ppm以下、 とすることを特徴とするニツケル基超合金の製造
方法(以下、第2の発明ということがある。)、を
要旨とするものである。 なお本明細書において%は重量%を表わす。 以下本発明の構成について詳細に説明する。 本発明方法が対象とする合金はNi基超合金で
あるが、一般にNi基超合金には極めて多くの種
類のものがある。一例を第1表に示す。なお第1
表以外にもTRWVIA、TWR−1900、MAR−
M412、No.64BC等が挙げられる。
に係り、特にニツケル基超合金の溶湯の精錬方法
に改良を加えることにより、酸素、窒素ならびに
硫黄含有量を極めて少なくするNi基超合金の製
造方法に関するものである。 [従来の技術] Ni基超合金は、機械的性質、耐熱性ならびに
耐食性等に優れた性質を有し、超耐熱合金として
広範な用途を有する。このNi基超合金において
も、通常の合金と同様に残留酸素、窒素及び硫黄
が多いと加工性が低下するので、残留酸素、窒素
及び硫黄を十分に少なくすることが重要である。 真空またはアルゴンガス雰囲気下での、精錬中
の脱酸、脱硫について、特開昭50−126511号、特
開昭50−126516及び特開昭52−58010号に、それ
ぞれCaO(酸化カルシウム)含有率の高い塩基性
耐火物で裏付けされた溶解炉又は取鍋を用い、真
空又はアルゴンガス雰囲気中で溶湯中にアルミニ
ウム(Al)またはその合金を添加することを特
徴とする脱酸、脱硫方法が提案されている。この
原理は、Alの添加により耐火物中のCaOを還元
し、還元生成物であるカルシウム(Ca)により
溶湯中の硫黄(S)酸素(O)を除去するもので
ある。 この方法によれば、Ni基超合金戻り材を含む
Ni基超合金溶湯の、一応の脱酸、脱硫が可能で
あるが、より十分な脱酸、脱硫が可能となる合金
の製造方法が期待されている。 また合金溶湯の脱酸、脱硫法として金属カルシ
ウム(Ca)を添加することも従来行なわれてい
る。(例えば、特開昭50−128633、特公昭56−
39364等)ところが、CaO含有率の少ない耐火物
で裏付けされた溶解槽中のNi基超合金溶湯にCa
を添加した場合には、Caの添加効率が低いと共
に酸化物介在量が多くなつてしまうという問題が
ある。 また、従来、ジルコニア系耐火物、スピネル系
耐火物で裏付けされた溶解槽中のNi基合金の溶
湯に、第1工程でCを添加し、脱酸と脱窒とを行
なわせた後、第2工程でAlとTi、又はAlとZr等
の添加し真空処理する精錬方法もあるが、第1工
程では脱硫が殆ど行なわれず、また脱窒も不十分
であり、第2工程で添加されたAl、Ti、Zr等が
Nと化合してしまい脱窒効果が小さなものとな
る。更に、Al、Ti、Zrの歩留りも低い。加え
て、炉材の耐食性が悪く、合金中の酸化物介在量
が多くなる。 [発明が解決しようとする問題点] 上述の如く、従来の方法では、Ni基超合金の
溶湯中のO、N、Sを十分に減少させることがで
きない。また耐火物に帰因する非金属介在物量が
増加する場合もある。 [問題点を解決するための手段] 本発明は、 CaO40%以上を含有する耐火物で裏付けされた
溶解炉又は取鍋内の、ニツケル基超合金の溶湯
に、真空又はアルゴン雰囲気でAlを0.2〜2%添
加し、脱酸、脱硫及び脱窒した後、C0.01〜0.6%
添加して更に脱窒し、しかる後、Al、Ti、Zrの
少なくとも1種を添加することにより、 O、N:その少なくとも一方が30ppm以下で、
OとNとの合量が100ppm以下、 S:50ppm以下、 とすることを特徴とする酸素、硫黄及び窒素含有
量の少ないニツケル基超合金の製造方法(以下、
第1の発明ということがある。)、 及び CaO40%以上を含有する耐火物で裏付けされた
溶解炉又は取鍋内の、ニツケル基超合金の溶湯
に、真空又はアルゴン雰囲気でAlを0.5〜1%添
加し、脱酸、脱硫及び脱窒した後、C0.01〜0.6%
添加して更に脱窒し、しかる後、Al、Ti、Zrの
少なくとも1種とCa及び/又はCa合金とを添加
し、次いで、その添加時の温度よりも50℃以上高
い温度に保持して脱Ca処理し、 O、N:その少なくとも一方が30ppm以下で、
OとNとの合量が100ppm以下、 S:50ppm以下、 Ca:100ppm以下、 とすることを特徴とするニツケル基超合金の製造
方法(以下、第2の発明ということがある。)、を
要旨とするものである。 なお本明細書において%は重量%を表わす。 以下本発明の構成について詳細に説明する。 本発明方法が対象とする合金はNi基超合金で
あるが、一般にNi基超合金には極めて多くの種
類のものがある。一例を第1表に示す。なお第1
表以外にもTRWVIA、TWR−1900、MAR−
M412、No.64BC等が挙げられる。
【表】
【表】
本発明においては、真空又はアルゴン雰囲気下
で、Ni基超合金の溶湯に、まずAlを添加する。
このAlの一部は、直接に、溶湯中のOと結合し
て脱酸を行なう。またAlの他の一部は耐火物表
面のCaOと反応して、 2Al+3CaO→Al2O3+3Ca となり、CaとAl2O3が生じる。このCaは脱酸、
脱硫反応し、CaO、CaSとなる。 一方、Al2O3は、溶湯中のO量が多いと(例え
ばOが70ppm以上)、 Al2O3+3CaO→3CaO・Al2O3 なる反応によりC3Aが耐火物表面に生じる。 なおOが少ない場合(例えば70ppm未満)で
あると、このC3Aは殆ど生じなく、12CaO・
7Al2O3(以下C12A7ということがある。)を主体
とする組成物が生じることが認められた。 このようにして生じたC3Aは、周知の如く、
C12A7に比較して脱硫性が著しく高い(例えば
「鉄と鋼」68巻(1982)、6号、P68)。そのた
め、溶湯の脱硫が強力かつ十分に行なわれるよう
になる。また生じた活性なCaによつて脱酸と脱
硫が行なわれる。 またAlを添加した後、時間の経過と共に、次
第に溶湯中のN量が減少してくる。これはCa等
の蒸発(沸騰)等に伴つてNも溶湯から離脱する
ためである。 Alの添加量は0.2〜2%とする。0.2%よりも少
ない場合には、上記の脱酸、脱窒、脱硫が不十分
となり、また2%を超える添加は不必要であると
共に、吸窒をおこしたり合金組成を変動させる要
素になるので不適当である。 以上のAl添加による脱酸、脱窒、脱硫を、以
下、第1工程ということがある。 本発明の第1の発明においては、該第1工程の
後にCを添加する。これにより、更に脱窒が行な
われる。(その理由は、減圧下での耐火物に対す
る溶湯中炭素の還元作用は非常に強いので以下の
反応により、COガスを発生する。 MxOy+yC→yC0(↑)+xM このCOガスが溶湯より離脱するときに同時に
N2ガスを伴つて脱すると推定される。) C添加量は0.01〜0.6%である。0.01%よりも少
ない場合には、脱窒が不十分であり、一方0.6%
よりも多いと合金内に残留するC相又は炭化物相
が増加し、好ましくない。特に好ましいCの添加
量は0.02〜0.2%程度である。 第1の発明においては、C添加を行なつた後、
Al、Ti、Zrの1種又は2種以上を添加する。そ
うすると、仕上げの脱酸、脱硫又は脱窒が行なわ
れ、O、S、Nの含有量が一層少ないものとな
る。このAl、Ti、Zrの添加量の好適な範囲は0.2
〜2%であり、特に0.5〜1%が好適である。0.2
%よりも少量であると、前記仕上げの脱酸、脱
硫、脱窒が不十分であり、2%を超える場合には
合金組成の変動の要素になると共に、吸窒の原因
となるので好ましくない。 本発明の第2の発明においては、前記第1工程
(最初のAl添加工程)の後にCを添加し、その後
Al、Ti、Zrの少なくとも1種とCa及び/又はCa
合金とを添加する。 Cの添加により脱酸、脱硫、脱窒が行なわれ、
Al、Ti、Zrの少くとも1種とCa及び/又はCa合
金とにより脱窒が更に十分に行なわれる。(Caの
沸騰に伴い、窒素が溶湯中から離脱し、脱窒が行
なわれる。) また炉材として高CaO耐火物を用いているが、
この耐火物はCaに対して極めて安定であり、添
加されたCaと実質的に反応しない。そのためCa
の上記脱酸、脱窒、脱硫反応が十分に進行する。
因みに、低CaO耐火物、MgO耐火物等では、炉
材とCaとが反応してCaの歩留りが低くなり、Ca
添加効果が小さくなる。 第2の発明においては、Al、Ti、Zrの少くと
も1種とCa及び/又はCa合金とを添加し、脱
酸、脱窒、脱硫反応させた後、もしくは、これら
の反応が相当に進んだ段階で、溶湯温度を50℃以
上高める。 このように溶湯温度を高くすると、N含有量を
更に少なくすることができると共に、余剰のCa
を蒸発させて除去することができる。なお、一般
に、高温にすると耐火物損耗量が増大し、合金中
の酸化物介在量が増加するのであるが、本発明の
如き高CaO耐火物は極めて安定であり、酸化物介
在量は殆ど増加しないのみならず既に存在する介
在物を吸着し溶湯の清浄化作用をもつ。 なお、Ca合金を添加する場合には、Ca−Ni合
金等が好適であるが、これに限定されない。Ca
及び/又はCa合金は、粉末状、粒状あるいはワ
イヤー状等の形態にて添加されるが、添加直後の
表面での蒸発が少ないことからワイヤー状とする
のが好ましい。 本発明方法において、使用する裏付け耐火物
は、カルシア耐火物(CaO)、ラルナイト耐火物
(安定化2CaO・SiO2)、メルウイナイト耐火物
(3CaO・MgO・2SiO2)ならびにCaOに富化した
ドロマイト耐火物等があり、いずれもCaOを40%
以上含有する塩基性耐火物である。 本発明方法において、裏付け耐火物のCaO含有
率を40%以上に限定する理由は、40%未満のCaO
を含有する塩基性耐火物にあつては、その中の
CaOは他の酸化物と強固に結合しているため、
CaOの活性が少なく、アルミニウムにより還元さ
れず、40%以上CaOを含有する塩基性耐火物中の
CaOは活性が大でアルミニウムによつてよく還元
することができるからである。 また、CaOを40%以上含む耐火物は、Al2O3や
HfO2等の酸化物を反応し易く、従つて、溶湯中
の酸化物を吸収し、酸化物介在量を大幅に減少さ
せる。またCaOを40%以上含む耐火物はC、
Ti、Zr等に対する安定性が高いので、高温溶解
が可能となる。 本発明方法によれば、最終的には、溶湯中の
O、N、S含有量を、 O、N:その少なくとも一方が30ppm以下で、
OとNとの合量が100ppm以下、 S:50ppm以下、 とする。好ましくは、O、N、Sのいずれをも
30ppm以下とする。 O、Sは酸化物、硫化物となり、合金の溶接
性、延性、靭性、鍛造性に影響するが、上記範囲
とすることにより、これらの特性が優れたものに
なる。Nは窒化物又はピンホール上の欠陥とな
り、合金の耐熱性、高温強度、靭性、延性に影響
するが、上記範囲とすることにより、これらの特
性が優れたものになる。 なお本発明においては、フラツクスを添加して
も良い。 [作用] 叙上の如く、Al、Ti、Zr、Ca等の金属及びC
の作用により、脱酸、脱窒、脱硫が行なわれる。
またCaO含有率の高い裏付け材は、上記反応を促
進すると共に、酸化物を吸収し、酸化物介在量を
減少させる。 [実施例] 以下実施例について説明する。 実施例 1 (第1の発明に係る方法) 第2表に示す組成のCaO耐火物をもつて、裏付
けされた高周波誘導溶解炉中に、1×10-3torr下
の真空雰囲気下で、Ni基超合金IN738材(主成分
を第3表に示した)を溶製する目的でNi−Crベ
ース組成の溶湯を溶解した。
で、Ni基超合金の溶湯に、まずAlを添加する。
このAlの一部は、直接に、溶湯中のOと結合し
て脱酸を行なう。またAlの他の一部は耐火物表
面のCaOと反応して、 2Al+3CaO→Al2O3+3Ca となり、CaとAl2O3が生じる。このCaは脱酸、
脱硫反応し、CaO、CaSとなる。 一方、Al2O3は、溶湯中のO量が多いと(例え
ばOが70ppm以上)、 Al2O3+3CaO→3CaO・Al2O3 なる反応によりC3Aが耐火物表面に生じる。 なおOが少ない場合(例えば70ppm未満)で
あると、このC3Aは殆ど生じなく、12CaO・
7Al2O3(以下C12A7ということがある。)を主体
とする組成物が生じることが認められた。 このようにして生じたC3Aは、周知の如く、
C12A7に比較して脱硫性が著しく高い(例えば
「鉄と鋼」68巻(1982)、6号、P68)。そのた
め、溶湯の脱硫が強力かつ十分に行なわれるよう
になる。また生じた活性なCaによつて脱酸と脱
硫が行なわれる。 またAlを添加した後、時間の経過と共に、次
第に溶湯中のN量が減少してくる。これはCa等
の蒸発(沸騰)等に伴つてNも溶湯から離脱する
ためである。 Alの添加量は0.2〜2%とする。0.2%よりも少
ない場合には、上記の脱酸、脱窒、脱硫が不十分
となり、また2%を超える添加は不必要であると
共に、吸窒をおこしたり合金組成を変動させる要
素になるので不適当である。 以上のAl添加による脱酸、脱窒、脱硫を、以
下、第1工程ということがある。 本発明の第1の発明においては、該第1工程の
後にCを添加する。これにより、更に脱窒が行な
われる。(その理由は、減圧下での耐火物に対す
る溶湯中炭素の還元作用は非常に強いので以下の
反応により、COガスを発生する。 MxOy+yC→yC0(↑)+xM このCOガスが溶湯より離脱するときに同時に
N2ガスを伴つて脱すると推定される。) C添加量は0.01〜0.6%である。0.01%よりも少
ない場合には、脱窒が不十分であり、一方0.6%
よりも多いと合金内に残留するC相又は炭化物相
が増加し、好ましくない。特に好ましいCの添加
量は0.02〜0.2%程度である。 第1の発明においては、C添加を行なつた後、
Al、Ti、Zrの1種又は2種以上を添加する。そ
うすると、仕上げの脱酸、脱硫又は脱窒が行なわ
れ、O、S、Nの含有量が一層少ないものとな
る。このAl、Ti、Zrの添加量の好適な範囲は0.2
〜2%であり、特に0.5〜1%が好適である。0.2
%よりも少量であると、前記仕上げの脱酸、脱
硫、脱窒が不十分であり、2%を超える場合には
合金組成の変動の要素になると共に、吸窒の原因
となるので好ましくない。 本発明の第2の発明においては、前記第1工程
(最初のAl添加工程)の後にCを添加し、その後
Al、Ti、Zrの少なくとも1種とCa及び/又はCa
合金とを添加する。 Cの添加により脱酸、脱硫、脱窒が行なわれ、
Al、Ti、Zrの少くとも1種とCa及び/又はCa合
金とにより脱窒が更に十分に行なわれる。(Caの
沸騰に伴い、窒素が溶湯中から離脱し、脱窒が行
なわれる。) また炉材として高CaO耐火物を用いているが、
この耐火物はCaに対して極めて安定であり、添
加されたCaと実質的に反応しない。そのためCa
の上記脱酸、脱窒、脱硫反応が十分に進行する。
因みに、低CaO耐火物、MgO耐火物等では、炉
材とCaとが反応してCaの歩留りが低くなり、Ca
添加効果が小さくなる。 第2の発明においては、Al、Ti、Zrの少くと
も1種とCa及び/又はCa合金とを添加し、脱
酸、脱窒、脱硫反応させた後、もしくは、これら
の反応が相当に進んだ段階で、溶湯温度を50℃以
上高める。 このように溶湯温度を高くすると、N含有量を
更に少なくすることができると共に、余剰のCa
を蒸発させて除去することができる。なお、一般
に、高温にすると耐火物損耗量が増大し、合金中
の酸化物介在量が増加するのであるが、本発明の
如き高CaO耐火物は極めて安定であり、酸化物介
在量は殆ど増加しないのみならず既に存在する介
在物を吸着し溶湯の清浄化作用をもつ。 なお、Ca合金を添加する場合には、Ca−Ni合
金等が好適であるが、これに限定されない。Ca
及び/又はCa合金は、粉末状、粒状あるいはワ
イヤー状等の形態にて添加されるが、添加直後の
表面での蒸発が少ないことからワイヤー状とする
のが好ましい。 本発明方法において、使用する裏付け耐火物
は、カルシア耐火物(CaO)、ラルナイト耐火物
(安定化2CaO・SiO2)、メルウイナイト耐火物
(3CaO・MgO・2SiO2)ならびにCaOに富化した
ドロマイト耐火物等があり、いずれもCaOを40%
以上含有する塩基性耐火物である。 本発明方法において、裏付け耐火物のCaO含有
率を40%以上に限定する理由は、40%未満のCaO
を含有する塩基性耐火物にあつては、その中の
CaOは他の酸化物と強固に結合しているため、
CaOの活性が少なく、アルミニウムにより還元さ
れず、40%以上CaOを含有する塩基性耐火物中の
CaOは活性が大でアルミニウムによつてよく還元
することができるからである。 また、CaOを40%以上含む耐火物は、Al2O3や
HfO2等の酸化物を反応し易く、従つて、溶湯中
の酸化物を吸収し、酸化物介在量を大幅に減少さ
せる。またCaOを40%以上含む耐火物はC、
Ti、Zr等に対する安定性が高いので、高温溶解
が可能となる。 本発明方法によれば、最終的には、溶湯中の
O、N、S含有量を、 O、N:その少なくとも一方が30ppm以下で、
OとNとの合量が100ppm以下、 S:50ppm以下、 とする。好ましくは、O、N、Sのいずれをも
30ppm以下とする。 O、Sは酸化物、硫化物となり、合金の溶接
性、延性、靭性、鍛造性に影響するが、上記範囲
とすることにより、これらの特性が優れたものに
なる。Nは窒化物又はピンホール上の欠陥とな
り、合金の耐熱性、高温強度、靭性、延性に影響
するが、上記範囲とすることにより、これらの特
性が優れたものになる。 なお本発明においては、フラツクスを添加して
も良い。 [作用] 叙上の如く、Al、Ti、Zr、Ca等の金属及びC
の作用により、脱酸、脱窒、脱硫が行なわれる。
またCaO含有率の高い裏付け材は、上記反応を促
進すると共に、酸化物を吸収し、酸化物介在量を
減少させる。 [実施例] 以下実施例について説明する。 実施例 1 (第1の発明に係る方法) 第2表に示す組成のCaO耐火物をもつて、裏付
けされた高周波誘導溶解炉中に、1×10-3torr下
の真空雰囲気下で、Ni基超合金IN738材(主成分
を第3表に示した)を溶製する目的でNi−Crベ
ース組成の溶湯を溶解した。
【表】
【表】
【表】
この溶湯の温度を1500℃に維持しながら、金属
Alを0.5%の割合で添加し、20分間保持した。次
いで炭素を0.15%の割合で添加し、1650℃で10分
間保持した後、Alを0.3%の割合で添加し、2分
間保持した。この合金溶湯の窒素含有量、硫黄含
有量、酸素含有量を測定した。 その結果を第4表に示す 比較例 1 耐火物を第2表の比較例の欄のものを用いたこ
と以外は実施例と同様の手順により実験を行なつ
た。その結果を第4表に示す。
Alを0.5%の割合で添加し、20分間保持した。次
いで炭素を0.15%の割合で添加し、1650℃で10分
間保持した後、Alを0.3%の割合で添加し、2分
間保持した。この合金溶湯の窒素含有量、硫黄含
有量、酸素含有量を測定した。 その結果を第4表に示す 比較例 1 耐火物を第2表の比較例の欄のものを用いたこ
と以外は実施例と同様の手順により実験を行なつ
た。その結果を第4表に示す。
【表】
第4表より、第1の発明の方法によれば、O、
S、Nを十分に除去できることが明らかである。 実施例2、比較例2 (第2の発明に係る方法) 第2表の実施例及び比較例の欄の耐火物で裏付
けされた高周波誘導溶解炉にて、第3表の組成の
Ni超基合金のベース組成のものを実施例1と同
様に溶解した。溶湯の温度は1500℃である。 次いで、アルゴン雰囲気下でAlを0.5%添加
し、10分間保持した後、Cを0.15%の割合で添加
し、3分間保持した。更に、Caを0.2%、AlとTi
を0.35%ずつ添加し、その後、溶湯の温度を1650
℃にまで高め10分間保持し、酸素含有量、窒素含
有量及び硫黄含有量を測定した。結果を第5表に
示す。
S、Nを十分に除去できることが明らかである。 実施例2、比較例2 (第2の発明に係る方法) 第2表の実施例及び比較例の欄の耐火物で裏付
けされた高周波誘導溶解炉にて、第3表の組成の
Ni超基合金のベース組成のものを実施例1と同
様に溶解した。溶湯の温度は1500℃である。 次いで、アルゴン雰囲気下でAlを0.5%添加
し、10分間保持した後、Cを0.15%の割合で添加
し、3分間保持した。更に、Caを0.2%、AlとTi
を0.35%ずつ添加し、その後、溶湯の温度を1650
℃にまで高め10分間保持し、酸素含有量、窒素含
有量及び硫黄含有量を測定した。結果を第5表に
示す。
【表】
第5表より、第2の発明の方法によつても、
O、N、Sを十分に除去できることが明らかであ
る。 [効果] 以上の通り、本発明によれば、Ni基超合金の
極めて強力な脱酸、脱窒、脱硫を行なうことがで
き、O、N、Sが極めて少なく、強度、耐熱性、
靭性、延性、溶接性、鍛造性等の諸特性に著しく
優れた合金を製造することができる。また介在さ
れる酸化物も殆ど無い。
O、N、Sを十分に除去できることが明らかであ
る。 [効果] 以上の通り、本発明によれば、Ni基超合金の
極めて強力な脱酸、脱窒、脱硫を行なうことがで
き、O、N、Sが極めて少なく、強度、耐熱性、
靭性、延性、溶接性、鍛造性等の諸特性に著しく
優れた合金を製造することができる。また介在さ
れる酸化物も殆ど無い。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 CaO40%以上を含有する耐火物で裏付けされ
た溶解炉又は取鍋内の、ニツケル基超合金の溶湯
に、真空又はアルゴン雰囲気でAlを0.2〜2%添
加し、脱酸、脱硫及び脱窒した後、C0.01〜0.6%
添加して更に脱窒し、しかる後、Al、Ti、Zrの
少なくとも1種を添加することにより、 O、N:その少なくとも一方が30ppm以下で、
OとNとの合量が100ppm以下、 S:50ppm以下、 とすることを特徴とする酸素、硫黄及び窒素含有
量の少ないニツケル基超合金の製造方法。 2 CaO40%以上を含有する耐火物で裏付けされ
た溶解炉又は取鍋内の、ニツケル基超合金の溶湯
に、真空又はアルゴン雰囲気でAlを0.2〜2%添
加し、脱酸、脱硫及び脱窒した後、C0.01〜0.6%
添加して更に脱窒し、しかる後、Al、Ti、Zrの
少なくとも1種とCa及び/又はCa合金とを添加
し、次いで、その添加時の温度よりも50℃以上高
い温度に保持して脱Ca処理し、 O、N:その少なくとも一方が30ppm以下で、
OとNとの合量が100ppm以下、 S:50ppm以下、 Ca:100ppm以下、 とすることを特徴とするニツケル基超合金の製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19039084A JPS6167730A (ja) | 1984-09-11 | 1984-09-11 | ニツケル基超合金の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19039084A JPS6167730A (ja) | 1984-09-11 | 1984-09-11 | ニツケル基超合金の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6167730A JPS6167730A (ja) | 1986-04-07 |
| JPS6252021B2 true JPS6252021B2 (ja) | 1987-11-02 |
Family
ID=16257362
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19039084A Granted JPS6167730A (ja) | 1984-09-11 | 1984-09-11 | ニツケル基超合金の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6167730A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013189695A (ja) * | 2012-03-15 | 2013-09-26 | Mmc Superalloy Corp | Ni基合金の製造方法及びNi基合金 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2576522B2 (ja) * | 1987-08-07 | 1997-01-29 | 三井造船株式会社 | Ni基超合金の脱窒方法 |
| CN110093520B (zh) * | 2019-03-19 | 2021-04-30 | 江苏汉青特种合金有限公司 | 一种耐腐蚀合金的制造方法 |
-
1984
- 1984-09-11 JP JP19039084A patent/JPS6167730A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013189695A (ja) * | 2012-03-15 | 2013-09-26 | Mmc Superalloy Corp | Ni基合金の製造方法及びNi基合金 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6167730A (ja) | 1986-04-07 |
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