JPS6259105B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPS6259105B2 JPS6259105B2 JP57032437A JP3243782A JPS6259105B2 JP S6259105 B2 JPS6259105 B2 JP S6259105B2 JP 57032437 A JP57032437 A JP 57032437A JP 3243782 A JP3243782 A JP 3243782A JP S6259105 B2 JPS6259105 B2 JP S6259105B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ester compound
- general formula
- macrocyclic
- propylene glycol
- linear
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)
- Fats And Perfumes (AREA)
Description
本発明は大環状エステル化合物の改良された製
造方法に関する。 エチレンブラシレートに代表される大環状エス
テル化合物は一般にジヤ香様の香気を有しムスク
香料として有用な化合物である。この化合物は周
知のように該当する脂肪族ジカルボン酸もしくは
その低級アルキルエステルとアルキレングリコー
ル、又は脂肪族ジカルボン酸とアルキレンオキシ
ドを反応させて線状ポリエステルとし、しかる後
このポリエステルを熱解重合閉環させることによ
り得られており、この熱解重合閉環反応は通常触
媒の存在下加熱減圧下に行なわれてきた。更に、
上記の如き、先行技術にあつては、目的とする解
重合閉環反応と併行して反応系内の線状ポリエス
テルの重縮合及び分子間の架橋反応が起つて残留
物の粘度が著しく上昇して撹拌が非常に困難にな
つて伝熱が著しく悪くなり、その結果収率の低下
や、不均一加熱による変化、分解ガスの発生が起
り、留出大環状エステル化合物の匂い、色などの
品質を悪くする等の種々の欠点があつた。 これらの解重合に伴い残留物が高粘度化する欠
点を解決する方法として、高沸点の不活性溶剤を
解重合時に添加するという例(特開昭53−56681
号公報、特開昭55−81875号公報、同56−51472号
公報等)が見られるがこの方法において実質的に
用いられる溶媒は流動パラフイン、固体パラフイ
ンであり、これらは周知の如く前述の線状ポリエ
ステルを溶解するものではなく高粘度のポリマー
が比較的低粘度の媒体に分散せしめる効果のみ
で、従つて場合によつてはポリマーが凝集して大
きな塊になつたり、多量の媒体を使用するために
反応器の利用効率が著しく低下したりする。ある
いは留出大環状エステル化合物と溶剤が互いに溶
解し合うために分離するための煩雑な操作を必要
とする。あるいは、ポリオキシアルキレングリコ
ール及びその誘導体又は高沸点の一価アルコー
ル、一価脂肪酸およびこれらの誘導体を存在せし
めて解重合する方法(特開昭55−120581号公報)
が提案されているがこの方法においては、添加し
たポリオキシアルキレングリコールのエーテル結
合が分解して種々の分解生成物を生成したり分解
ガスが著しく発生して真空度の低下を招いたり大
環状エステル化合物の品質を悪くする。あるいは
一価アルコール、一価脂肪酸及びその誘導体の匂
いが留出大環状エステル化合物に混入して香料と
しての香気に悪影響を与えたりする等の欠点があ
つた。 本発明者らは先に線状ポリエチレンジオエート
と特定の重縮合度を持つ同種のオリゴエチレンジ
オエートを用い本発明方法と同種の方法を用いて
環状エチレンジオエートを製造する方法を提案
(特願昭56−7279号公報)したが、以後、更に詳
しく検討した所、線状エステル系化合物として、
プロピレングリコールと脂肪族二塩基酸からな
り、従来周知の脂肪族ポリエステルなる表現で示
される高重合体以外に、一般に高重合体特有の物
性を示さない低重縮合体を用いても、同種のオリ
ゴマー等を添加すれば大環状エステル化合物の製
造が可能であること、及び添加するオリゴマー等
として、該エステル系化合物の構成成分であるプ
ロピレングリコール及び/又は該グリコールと他
の構成成分であるジカルボン酸とのモノエステ
ル、ジエステル、オリゴエステルを用いても前述
の如き欠点なく、大環状エステル化合物を製造し
うることを見出し、本発明に到達した。すなわ
ち、本発明は下記一般式[] [ここに、R、R′のどちらか一方が水素原子を示
し、他方はメチル基を示し、lは6〜14の正の整
数を示す。] なるくり返し単位を有する線状エステル化合物か
ら下記一般式[] [ここに、R、R′、lは一般式[]と同じ。] にて示される大環状エステル化合物を製造するに
当たり、製造の任意の段階で、一般式[] [ここに、R、R′、lは一般式[]と同じ。m
は0又は20以下の平均重縮合度を示す正数。
R″は−OH基又は
造方法に関する。 エチレンブラシレートに代表される大環状エス
テル化合物は一般にジヤ香様の香気を有しムスク
香料として有用な化合物である。この化合物は周
知のように該当する脂肪族ジカルボン酸もしくは
その低級アルキルエステルとアルキレングリコー
ル、又は脂肪族ジカルボン酸とアルキレンオキシ
ドを反応させて線状ポリエステルとし、しかる後
このポリエステルを熱解重合閉環させることによ
り得られており、この熱解重合閉環反応は通常触
媒の存在下加熱減圧下に行なわれてきた。更に、
上記の如き、先行技術にあつては、目的とする解
重合閉環反応と併行して反応系内の線状ポリエス
テルの重縮合及び分子間の架橋反応が起つて残留
物の粘度が著しく上昇して撹拌が非常に困難にな
つて伝熱が著しく悪くなり、その結果収率の低下
や、不均一加熱による変化、分解ガスの発生が起
り、留出大環状エステル化合物の匂い、色などの
品質を悪くする等の種々の欠点があつた。 これらの解重合に伴い残留物が高粘度化する欠
点を解決する方法として、高沸点の不活性溶剤を
解重合時に添加するという例(特開昭53−56681
号公報、特開昭55−81875号公報、同56−51472号
公報等)が見られるがこの方法において実質的に
用いられる溶媒は流動パラフイン、固体パラフイ
ンであり、これらは周知の如く前述の線状ポリエ
ステルを溶解するものではなく高粘度のポリマー
が比較的低粘度の媒体に分散せしめる効果のみ
で、従つて場合によつてはポリマーが凝集して大
きな塊になつたり、多量の媒体を使用するために
反応器の利用効率が著しく低下したりする。ある
いは留出大環状エステル化合物と溶剤が互いに溶
解し合うために分離するための煩雑な操作を必要
とする。あるいは、ポリオキシアルキレングリコ
ール及びその誘導体又は高沸点の一価アルコー
ル、一価脂肪酸およびこれらの誘導体を存在せし
めて解重合する方法(特開昭55−120581号公報)
が提案されているがこの方法においては、添加し
たポリオキシアルキレングリコールのエーテル結
合が分解して種々の分解生成物を生成したり分解
ガスが著しく発生して真空度の低下を招いたり大
環状エステル化合物の品質を悪くする。あるいは
一価アルコール、一価脂肪酸及びその誘導体の匂
いが留出大環状エステル化合物に混入して香料と
しての香気に悪影響を与えたりする等の欠点があ
つた。 本発明者らは先に線状ポリエチレンジオエート
と特定の重縮合度を持つ同種のオリゴエチレンジ
オエートを用い本発明方法と同種の方法を用いて
環状エチレンジオエートを製造する方法を提案
(特願昭56−7279号公報)したが、以後、更に詳
しく検討した所、線状エステル系化合物として、
プロピレングリコールと脂肪族二塩基酸からな
り、従来周知の脂肪族ポリエステルなる表現で示
される高重合体以外に、一般に高重合体特有の物
性を示さない低重縮合体を用いても、同種のオリ
ゴマー等を添加すれば大環状エステル化合物の製
造が可能であること、及び添加するオリゴマー等
として、該エステル系化合物の構成成分であるプ
ロピレングリコール及び/又は該グリコールと他
の構成成分であるジカルボン酸とのモノエステ
ル、ジエステル、オリゴエステルを用いても前述
の如き欠点なく、大環状エステル化合物を製造し
うることを見出し、本発明に到達した。すなわ
ち、本発明は下記一般式[] [ここに、R、R′のどちらか一方が水素原子を示
し、他方はメチル基を示し、lは6〜14の正の整
数を示す。] なるくり返し単位を有する線状エステル化合物か
ら下記一般式[] [ここに、R、R′、lは一般式[]と同じ。] にて示される大環状エステル化合物を製造するに
当たり、製造の任意の段階で、一般式[] [ここに、R、R′、lは一般式[]と同じ。m
は0又は20以下の平均重縮合度を示す正数。
R″は−OH基又は
【式】を示
す。]
にて示されるプロピレングリコール及び/又はオ
リゴエステル化合物を添加することを特徴とする
大環状エステル化合物の製造方法である。 本発明方法に於て、大環状エステル化合物の原
料となる前述一般式〔〕にて示されるエステル
化合物は、従来公知のポリエステルの製法を用い
て製造することが出来る。例えば、HOOC−(CH2
)−lCOOHなるジカルボン酸又はこれのエステル
形成性誘導体とプロピレングリコール又はこれの
エステル形成性誘導体を原料とし、必要ならば公
知の触媒の存在下エステル化あるいはエステル交
換反応により、該ジカルボン酸のビスグリコール
エステル又は低重縮合体となし、公知の重合触媒
の存在下、たとえば270℃程度迄加熱し反応を進
めるにつれ、減圧とし、最終的には0.1〜50mmHg
程度の減圧下に重縮合を進めることによつて該エ
ステル化合物を製造することが出来る。該エステ
ル化合物は前述の如く、周知の如き高分子に特有
の粘性、弾性等の性質を示さぬ低重縮合体から、
上記の性質を示す高重縮合体を含む。上記低重縮
合体の重縮合度については、原料として使用する
ジカルボン酸により変化し、明示は出来ないが、
該エステル化合物製造時にあつて重縮合を進める
ため、230〜260℃の温度範囲でプロピレングリコ
ールを発生回収するに必要な圧力が30〜50mmHg
に至つた時点以降の段階のものが好ましい。 本発明で使用する線状エステル化合物の原料の
1つであるジカルボン酸としてはスベリン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸、ノナメチレン−1・9
−ジカルボン酸、デカメチレン−1・10−ジカル
ボン酸(ドデカン二酸)、ウンデカメチレン−
1・11−ジカルボン酸(ブラシル酸)、タプシン
酸等を例示することが出来、これらのエステル形
成性誘導体としてはメチル、エチルエステル等が
例示出来る。これらの酸成分は1種又は2種以上
の混合物として使用することが出来る。他方の原
料はプロピレングリコールであり、これらの1種
又は2種以上を用いて線状エステル化合物を製造
すればよい。 上記の如く、製造される線状エステル化合物か
ら、前述の一般式〔〕で示される大環状エステ
ル化合物を製造する方法においては、従来法にあ
つては上記線状エステル化合物から更に重縮合を
進め、いわゆる高重縮合度になつた時点以降で適
当な解重縮合触媒を添加し、加熱、減圧状態で解
重合、環化して系外へ留出してくる大環状エステ
ル化合物を捕集することによつて製造されてきた
が、この方法だと、前述した様に、大環状エステ
ルが発生する解重合反応と重縮合反応が競争して
起り、反応器内に残存するポリエステルの重縮合
度が極度に上昇し、しかも上記2種の反応に加
え、線状ポリエステルの架橋化反応が生じ、やが
て撹拌も不能となるばかりでなく、大環状エステ
ル化合物の発生が実質的にとまり、しかも、他の
分解ガスの発生が起る。一方、本発明方法によれ
ば、プロピレングリコール及び/又はオリゴエス
テル化合物を該解重合時に加えることにより、反
応系内の線状エステル化合物の重縮合度が必要以
上に上昇することなく、該反応の初期から終期迄
架橋することなく、大環状エステル化合物を発生
せることが出来る。プロピレングリコール及び/
又はオリゴエステルとしては、前述の線状エステ
ル化合物の原料であるプロピレングリコール更に
他の原料であるHOOC−(CH2)−lCOOHと上記グ
リコールとの反応生成物の如何なるものでもよ
く、例えばモノグリコールエステル、ビスグリコ
ールエステル、グリコールカルボキシレートから
なるオリゴマーでこのオリゴマーの平均重縮合度
が20以下のものが好ましく用いられる。これらは
1種又は2種以上のグリコール混合物、あるいは
これらと1種又は2種以上のジカルボン酸との反
応生成物として使用することが出来る。 本発明方法を実施するに当つては、まず前述の
線状エステル化合物を溶融、撹拌下、50mmHg以
下の減圧状態におくと、該化合物を構成するのと
同種のグリコールであるプロピレングリコールの
発生がはじまる。この段階か反応開始前に添加さ
れる公知の解重合環化触媒の効果により系の減圧
度を0.1〜1mmHg程度に徐々に上昇させると、大
環状エステル化合物とグリコールが留出しはじ
め、線状エステル化合物の粘度の上昇が顕著とな
るので例えば反応器の底部から上記一般式〔〕
にて示される化合物を留出物の留出速度に合せて
連続的あるいは間けつ的に混入させると、線状エ
ステル化合物の粘度がこれ以上上昇することな
く、大環状エステル化合物とプロピレングリコー
ルが同時に留出してくる。オリゴエステルを用い
る場合、この混入を続ける限り、大環状エステル
の留出はとどまることはないが必要ならば、任意
の段階で中断することが出来る。以上の如く、本
発明方法を用いれば解重合反応器の利用効率を著
しく高めることができる他、必要ならば任意の段
階で解重合を終了し、残留ポリマーを排出するに
際しても必要ならばプロピレングリコールを追加
添加することにより極めて容易に溶解排出でき
る。この溶解排出したグリコール分解物には前述
の一般式〔〕なる線状エステル化合物の構成成
分であるジカルボン酸のビスグリコールエステル
が含まれており、従つて、この分解物から触媒の
分解物等の不溶物を別することによつて再び前
述一般式〔〕にて示される線状エステル化合物
の原料の一部又は全部として使用出来る。 本発明の方法における効果の作用機構は詳しく
は明らかでないが、プロピレングリコール又は/
及びオリゴエステルの添加により、線状エステル
化合物の低重合不均化が起つて添加前より重縮合
度が上昇することなく撹拌、伝熱が容易になると
同時に従来考えられていたように、閉環解重合が
必らずしも充分高分子量のポリエステルを必要と
せずに、はるかに低重縮合度の線状エステル化合
物でも極めて容易に環化解重合するためと思われ
る。 本発明方法に於て、一般式〔〕にて示される
線状エステル化合物から大環状エステル化合物を
製造するにあたつては従来公知の解重合環化触媒
が全て使用できる。例えば硝酸鉛、ホウ酸鉛等の
鉛化合物、ジアルキルスズオキシド、炭酸鉛、硫
酸鉛等の無機鉛化合物とアルカリ(アルカリ土
類、アルミニウム)アルコキシドの複合触媒、ア
ルミニウムアルコキシド、炭酸根を有するアルミ
ニウム化合物、チタニウムアルコキシド等を例示
することができる。これら触媒の使用量は、通常
原料として使用するジカルボン酸に対して0.1〜
10重量%である。この触媒は最初の仕込時の線状
エステル化合物に添加し、添加するプロピレング
リコールあるいはオリゴエステルは、無添加で使
用してもよいし、一部の触媒を仕込線状エステル
化合物に添加し、一部の触媒を添加プロピレング
リコールあるいはオリゴエステル中に添加して使
用しても、どちらでも本発明の効果は同じであ
る。 こうして留出した製品留分を必要に応じ精留す
ることにより、高純度の好ましい香気を有する大
環状エステル化合物を得ることが出来る。前述エ
ステル化合物の製造時、大環状エステル化合物の
製造時、及び上記精留中に留出するプロピレング
リコール等を循環使用することも出来る。 このように本発明の方法によれば、事実上任意
の粘度下で大環状エステル化合物を製造すること
ができ高収率、かつ高能率で大環状エステル化合
物を得ることが出来る。 以下に実施例、比較例をあげ本発明を更に詳し
く説明するが本発明はこれらに限定されない。 なお、以下に示す部は特に明記のない限り、重
量部を示す。 実施例 1 (オリゴマーの製造) 蒸留装置及び撹拌器を付した反応器にドデカン
二酸1150部、プロピレングリコール760部、チタ
ンテトラブトキシド1.5部を入れ、150〜200℃の
温度で脱水し、ほぼ36部の水が留出したあとつい
で210〜220℃で脱プロピレングリコールを行いオ
リゴマーを製造した。前述と同様の方法で測定し
た平均分子量は550であつた。 (大環状エステル化合物の製造) 上記のオリゴマー280部を撹拌器付高減圧用反
応器に入れ、徐々に加熱し撹拌しながら系内を
徐々に減圧とした所、240℃、3mmHgでプロピレ
ングリコールと共にプロピレンドデカンジオエー
トの留出がはじまつた。しばらくそのまま留出を
続けた所、内部の粘度が上昇してきたので、内温
を260℃迄あげ、内圧を0.3〜0.5mmHg迄下げ溶解
させた前述のオリゴマー残量全部を内容物の重量
が一定になるよう添加し、プロピレンドデカンジ
オエートの製造を続けた。オリゴマーの添加には
25時間を要し、添加終了後更に1時間反応を続け
た所、撹拌が不能となつたので系の圧力を常圧に
もどし反応を終了した。得られたプロピレンドデ
カンジオエートの収量は1094部であり、反応器内
に残留するドデカン二酸成分を実施例3と同様に
勘案した、ドデカン二酸成分に対する収率は98.8
%であつた。
リゴエステル化合物を添加することを特徴とする
大環状エステル化合物の製造方法である。 本発明方法に於て、大環状エステル化合物の原
料となる前述一般式〔〕にて示されるエステル
化合物は、従来公知のポリエステルの製法を用い
て製造することが出来る。例えば、HOOC−(CH2
)−lCOOHなるジカルボン酸又はこれのエステル
形成性誘導体とプロピレングリコール又はこれの
エステル形成性誘導体を原料とし、必要ならば公
知の触媒の存在下エステル化あるいはエステル交
換反応により、該ジカルボン酸のビスグリコール
エステル又は低重縮合体となし、公知の重合触媒
の存在下、たとえば270℃程度迄加熱し反応を進
めるにつれ、減圧とし、最終的には0.1〜50mmHg
程度の減圧下に重縮合を進めることによつて該エ
ステル化合物を製造することが出来る。該エステ
ル化合物は前述の如く、周知の如き高分子に特有
の粘性、弾性等の性質を示さぬ低重縮合体から、
上記の性質を示す高重縮合体を含む。上記低重縮
合体の重縮合度については、原料として使用する
ジカルボン酸により変化し、明示は出来ないが、
該エステル化合物製造時にあつて重縮合を進める
ため、230〜260℃の温度範囲でプロピレングリコ
ールを発生回収するに必要な圧力が30〜50mmHg
に至つた時点以降の段階のものが好ましい。 本発明で使用する線状エステル化合物の原料の
1つであるジカルボン酸としてはスベリン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸、ノナメチレン−1・9
−ジカルボン酸、デカメチレン−1・10−ジカル
ボン酸(ドデカン二酸)、ウンデカメチレン−
1・11−ジカルボン酸(ブラシル酸)、タプシン
酸等を例示することが出来、これらのエステル形
成性誘導体としてはメチル、エチルエステル等が
例示出来る。これらの酸成分は1種又は2種以上
の混合物として使用することが出来る。他方の原
料はプロピレングリコールであり、これらの1種
又は2種以上を用いて線状エステル化合物を製造
すればよい。 上記の如く、製造される線状エステル化合物か
ら、前述の一般式〔〕で示される大環状エステ
ル化合物を製造する方法においては、従来法にあ
つては上記線状エステル化合物から更に重縮合を
進め、いわゆる高重縮合度になつた時点以降で適
当な解重縮合触媒を添加し、加熱、減圧状態で解
重合、環化して系外へ留出してくる大環状エステ
ル化合物を捕集することによつて製造されてきた
が、この方法だと、前述した様に、大環状エステ
ルが発生する解重合反応と重縮合反応が競争して
起り、反応器内に残存するポリエステルの重縮合
度が極度に上昇し、しかも上記2種の反応に加
え、線状ポリエステルの架橋化反応が生じ、やが
て撹拌も不能となるばかりでなく、大環状エステ
ル化合物の発生が実質的にとまり、しかも、他の
分解ガスの発生が起る。一方、本発明方法によれ
ば、プロピレングリコール及び/又はオリゴエス
テル化合物を該解重合時に加えることにより、反
応系内の線状エステル化合物の重縮合度が必要以
上に上昇することなく、該反応の初期から終期迄
架橋することなく、大環状エステル化合物を発生
せることが出来る。プロピレングリコール及び/
又はオリゴエステルとしては、前述の線状エステ
ル化合物の原料であるプロピレングリコール更に
他の原料であるHOOC−(CH2)−lCOOHと上記グ
リコールとの反応生成物の如何なるものでもよ
く、例えばモノグリコールエステル、ビスグリコ
ールエステル、グリコールカルボキシレートから
なるオリゴマーでこのオリゴマーの平均重縮合度
が20以下のものが好ましく用いられる。これらは
1種又は2種以上のグリコール混合物、あるいは
これらと1種又は2種以上のジカルボン酸との反
応生成物として使用することが出来る。 本発明方法を実施するに当つては、まず前述の
線状エステル化合物を溶融、撹拌下、50mmHg以
下の減圧状態におくと、該化合物を構成するのと
同種のグリコールであるプロピレングリコールの
発生がはじまる。この段階か反応開始前に添加さ
れる公知の解重合環化触媒の効果により系の減圧
度を0.1〜1mmHg程度に徐々に上昇させると、大
環状エステル化合物とグリコールが留出しはじ
め、線状エステル化合物の粘度の上昇が顕著とな
るので例えば反応器の底部から上記一般式〔〕
にて示される化合物を留出物の留出速度に合せて
連続的あるいは間けつ的に混入させると、線状エ
ステル化合物の粘度がこれ以上上昇することな
く、大環状エステル化合物とプロピレングリコー
ルが同時に留出してくる。オリゴエステルを用い
る場合、この混入を続ける限り、大環状エステル
の留出はとどまることはないが必要ならば、任意
の段階で中断することが出来る。以上の如く、本
発明方法を用いれば解重合反応器の利用効率を著
しく高めることができる他、必要ならば任意の段
階で解重合を終了し、残留ポリマーを排出するに
際しても必要ならばプロピレングリコールを追加
添加することにより極めて容易に溶解排出でき
る。この溶解排出したグリコール分解物には前述
の一般式〔〕なる線状エステル化合物の構成成
分であるジカルボン酸のビスグリコールエステル
が含まれており、従つて、この分解物から触媒の
分解物等の不溶物を別することによつて再び前
述一般式〔〕にて示される線状エステル化合物
の原料の一部又は全部として使用出来る。 本発明の方法における効果の作用機構は詳しく
は明らかでないが、プロピレングリコール又は/
及びオリゴエステルの添加により、線状エステル
化合物の低重合不均化が起つて添加前より重縮合
度が上昇することなく撹拌、伝熱が容易になると
同時に従来考えられていたように、閉環解重合が
必らずしも充分高分子量のポリエステルを必要と
せずに、はるかに低重縮合度の線状エステル化合
物でも極めて容易に環化解重合するためと思われ
る。 本発明方法に於て、一般式〔〕にて示される
線状エステル化合物から大環状エステル化合物を
製造するにあたつては従来公知の解重合環化触媒
が全て使用できる。例えば硝酸鉛、ホウ酸鉛等の
鉛化合物、ジアルキルスズオキシド、炭酸鉛、硫
酸鉛等の無機鉛化合物とアルカリ(アルカリ土
類、アルミニウム)アルコキシドの複合触媒、ア
ルミニウムアルコキシド、炭酸根を有するアルミ
ニウム化合物、チタニウムアルコキシド等を例示
することができる。これら触媒の使用量は、通常
原料として使用するジカルボン酸に対して0.1〜
10重量%である。この触媒は最初の仕込時の線状
エステル化合物に添加し、添加するプロピレング
リコールあるいはオリゴエステルは、無添加で使
用してもよいし、一部の触媒を仕込線状エステル
化合物に添加し、一部の触媒を添加プロピレング
リコールあるいはオリゴエステル中に添加して使
用しても、どちらでも本発明の効果は同じであ
る。 こうして留出した製品留分を必要に応じ精留す
ることにより、高純度の好ましい香気を有する大
環状エステル化合物を得ることが出来る。前述エ
ステル化合物の製造時、大環状エステル化合物の
製造時、及び上記精留中に留出するプロピレング
リコール等を循環使用することも出来る。 このように本発明の方法によれば、事実上任意
の粘度下で大環状エステル化合物を製造すること
ができ高収率、かつ高能率で大環状エステル化合
物を得ることが出来る。 以下に実施例、比較例をあげ本発明を更に詳し
く説明するが本発明はこれらに限定されない。 なお、以下に示す部は特に明記のない限り、重
量部を示す。 実施例 1 (オリゴマーの製造) 蒸留装置及び撹拌器を付した反応器にドデカン
二酸1150部、プロピレングリコール760部、チタ
ンテトラブトキシド1.5部を入れ、150〜200℃の
温度で脱水し、ほぼ36部の水が留出したあとつい
で210〜220℃で脱プロピレングリコールを行いオ
リゴマーを製造した。前述と同様の方法で測定し
た平均分子量は550であつた。 (大環状エステル化合物の製造) 上記のオリゴマー280部を撹拌器付高減圧用反
応器に入れ、徐々に加熱し撹拌しながら系内を
徐々に減圧とした所、240℃、3mmHgでプロピレ
ングリコールと共にプロピレンドデカンジオエー
トの留出がはじまつた。しばらくそのまま留出を
続けた所、内部の粘度が上昇してきたので、内温
を260℃迄あげ、内圧を0.3〜0.5mmHg迄下げ溶解
させた前述のオリゴマー残量全部を内容物の重量
が一定になるよう添加し、プロピレンドデカンジ
オエートの製造を続けた。オリゴマーの添加には
25時間を要し、添加終了後更に1時間反応を続け
た所、撹拌が不能となつたので系の圧力を常圧に
もどし反応を終了した。得られたプロピレンドデ
カンジオエートの収量は1094部であり、反応器内
に残留するドデカン二酸成分を実施例3と同様に
勘案した、ドデカン二酸成分に対する収率は98.8
%であつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 下記一般式[] [ここにR、R′のどちらか一方が水素原子を示
し、他方はメチル基を示し、lは6〜14の正の整
数を示す。] なるくり返し単位を有する線状エステル化合物か
ら下記一般式[] [ここにR、R′、lは一般式[]と同じ。] にて示される大環状エステル化合物を製造するに
当たり製造の任意の段階で該反応系に一般式
[] [ここにR、R′、lは一般式[]と同じ。m
は、0又は20以下の平均重縮合度を示す正数。
R″は−OH基、又は【式】を示 す。] にて示されるプロピレングリコール及び/又はオ
リゴエステル化合物を添加することを特徴とする
大環状エステル化合物の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3243782A JPS58150587A (ja) | 1982-03-03 | 1982-03-03 | 大環状エステル化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3243782A JPS58150587A (ja) | 1982-03-03 | 1982-03-03 | 大環状エステル化合物の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58150587A JPS58150587A (ja) | 1983-09-07 |
| JPS6259105B2 true JPS6259105B2 (ja) | 1987-12-09 |
Family
ID=12358931
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3243782A Granted JPS58150587A (ja) | 1982-03-03 | 1982-03-03 | 大環状エステル化合物の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58150587A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP3392288A1 (en) * | 2017-04-21 | 2018-10-24 | Sulzer Chemtech AG | A process to prepare a cyclic oligomer and a cyclic oligomer obtainable thereby and a process to polymerize it |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS57122078A (en) * | 1981-01-22 | 1982-07-29 | Nisso Yuka Kogyo Kk | Preparation of macrocyclic ethylenedioate |
-
1982
- 1982-03-03 JP JP3243782A patent/JPS58150587A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58150587A (ja) | 1983-09-07 |
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