JPS63149132A - 高結晶化ポリアリ−レンチオエ−テル成形物 - Google Patents

高結晶化ポリアリ−レンチオエ−テル成形物

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JPS63149132A
JPS63149132A JP29645486A JP29645486A JPS63149132A JP S63149132 A JPS63149132 A JP S63149132A JP 29645486 A JP29645486 A JP 29645486A JP 29645486 A JP29645486 A JP 29645486A JP S63149132 A JPS63149132 A JP S63149132A
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crystallized
resin
pate
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Akio Kobayashi
昭夫 小林
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 技術分野 本発明は、ポリアリーレンチオエーテル(以降PATE
と略記)樹脂の結晶化成形物に関するものである。さら
に詳しくは、本発明は、PATE溶融成形物を有機溶剤
で処理して予備結晶化させ、次いで熱処理して高結晶化
させたところの、表面の枝打状変形が少なく、耐熱性が
高く、強靭な結晶化PATE樹脂成形物に関するもので
ある。またさらに、本発明は、当該結晶化成形物を15
0℃以上の温度で押型、延伸して再賦形してなる成形物
に関するものである。
従来技術 ポリパラフェニレンチオエーテル樹脂等のPATH樹脂
は耐熱性、耐湿性、耐薬品性、難燃性、機械的特性など
に優れたエンジニアリング樹脂の一つであるが、これら
の緒特性はPATHの結晶化を充分に行なわせることに
よって発現するものである。それ故、PATH成形物の
結晶化度を高めることは、極めて重要な事項である。
しかしながら、PATE樹脂の非晶成形物を充分に結晶
化させる目的で、大きな応力(張力や圧縮力等)を加え
ること無く熱処理をすると、通常は粗大な球晶が発達し
、同時に不均一な弛緩や収縮などが起って、成形物が波
を打ったような変形が起こり、熱処理前の原型を保持し
得ないという大きい問題があった。
したがって、溶融成形物、特に圧力や張力という応力を
加えながら、熱処理することが困難な押出成形物(シー
ト、プレート、パイプ、プロファイル等)等を、無応力
下で、枝打状変形を伴わず、原型を保持したま\熱処理
することは極めて困難であった。
一つの解決策 そこで、発明者らは既に無応力下で、枝打状変形を伴わ
ずに高結晶化させる方法として、PATEと親和性のあ
る有機溶剤で処理する方法を開発した(特願昭61−1
2889号)。
しかし、この方法による高結晶化は、処理に比較的長時
間を要するという問題があった。
〔発明の概要〕
発明の経緯 発明者らは、フリーもしくは実質的無応力下で、枝打状
変形を伴わずに、溶融成形物を熱処理して、高結晶化さ
せる方法について鋭意検討した。そして遂に、PATH
樹脂に充分な親和性を有する有機溶剤で、溶融成形物を
低温で結晶化させてやるという既述の方法(特願昭61
−12889号)と熱処理とを組合せて、溶剤を用いる
方法で成形物を予備結晶化させ、然る後熱処理して、高
結晶化させてやることによって実質的に枝打状を伴わな
いで、殆んど原型を保存したま\、高結晶化成形物を短
時間で得ることができることがわかった。
しかも、このようにして得られた高結晶化成形物は、溶
剤処理を経ない直接の熱処理による高結晶化成形物に比
較して、伸度、強度が高く、特に高温で、その特長が顕
著であるという予期しない事実も発見された。さらに又
、高温、伸度が大きいことから、この高結晶化成形物は
、高温で押型・延伸による再賦形も容易に行うことがで
きるという予期しない事実も発見された。
本発明は、これらの発見に基づいて完成に至ったもので
ある。
発明の要旨 すなわち、本発明による高結晶化ポリアリーレを70モ
ル%以上含むポリアリーレンチオエーテルを主成分とす
る樹脂から成り、当該樹脂中のポリアリーレンチオエー
テルの密度法による結晶化度が15重量%以下である成
形物を、先ず溶解性パラメーターSP値が8〜12の範
囲内の有機溶剤の少なくとも一種又はこれを50重量%
以上含む混合溶剤と当該処理溶剤の凝固点〜130 ’
Cの範囲内の温度で接触させて結晶化度上昇分が6重量
96以上になるまで予備結晶化させ、その後実質的に応
力を加えることなぐ、当該予備結晶化成形物を温度14
0〜300°Cの範囲内で、結晶化度20重量%以上に
なるまで熱処理することによって得られたものであるこ
と、を特徴とする特許ある。
発明の効果 本発明によって、従来困難であったところの、波釘状変
形を伴わない無応力下での溶融成形物の熱処理、が可能
になった。しかも、強靭性も改良された高結晶化成形物
が得られるようになった。
これによって、従来入手が難しかった、耐熱性及び強靭
性の優れた高結晶化PATE樹脂成形物、特に押出し成
形物(シート、プレート、パイプ、プロファイルなど)
高結晶化物が短時間で得られるようになった。
また、特に、当該高結晶化PATE樹脂成形物をさらに
押型や延伸して再賦形(例えばスタンピング成形、マツ
チド・グイ成形、真空成形等)も、容易にできるように
なった。
本発明による高結晶化PATE成形物は、表面凹凸度(
詳細後記)がたとえば0.08m+a以下と小さくて、
表面の平滑性が極めて良好である。無緊張下での加熱で
このような平滑度が得られるということは思いがけなか
ったといえよう。
また、本発明による高結晶化PATH成形物は、耐熱性
が良好であって、たとえばハンダ耐熱性(250℃/3
0秒間)が「優」である。
〔発明の詳細な説明〕
素材樹脂 本発明で対象とする素材樹脂は、PATEを主成分とす
るものである(「主成分」の定義は後記)。
PATE 本発明に用いられるPATHは、式+Ar−3+の繰り
返し単位を主要構成単位とするホモポリマーまたはコポ
リマーである。Arは、アリーレン基を示す。この繰り
返し単位を主要構成単位とす枝結合または架橋結合を含
むこともできる。
(R:アルキル基またはアルコキシ基。特にC1〜C4
程度。)などがあり、Ar’ としては特に好ましく用
いられるPATEとしては、ポリマーの主構成単位とし
てp−フェニレンチオエーテル単位÷(巨ΣSすを70
モル96以上含有するパラフェニレンチオエーテルホモ
ポリマー及びフェニレンチオエーテルコポリマーがあげ
られる。
コポリマーとしては、耐熱性、加工性の点から特にブロ
ックコポリマーが好ましい。バラフェニレンチオエーテ
ル以外の共重合体単位としては、ジフェニルケトンチオ
エーテル単位 2.6−ナフタレンチオエーテル単位 などがあげられる。ただし、三官能単位は1モル%以下
が望ましい。
このようなPATEとしては、公知の方法によって合成
されたものを用いることができる。合成法としては、例
えば、米国特許第3354129号明細書に開示されて
いる方法がある。この方法は、例えば、ポリフェニレン
チオエーテルを生成させる為にN−メチルピロリドン(
NMP)中でp−ジクロルベンゼンと硫化ソーダとを反
応させる方法である。特公昭52−12240号公報に
言己載されているように、NMP中でのジクロルべンゼ
ンと硫化ソーダとの反応時に酢酸リチウムや酢酸ナトリ
ウムのような有機酸のアルカリ金属塩を共存させること
による、より高分子量のポリアリーレンチオエーテルを
得る方法も好適である。
より高分子量のポリアリーレンチオエーテルを得る為に
用いられる他の方法、例えばNMP中での重合反応時に
炭酸リチウムや水酸化カルシウムなどのような無機塩を
共存させる方法あるいは共存H20量、重合温度のコン
トロールはよる方法(特願昭58−164691号、5
8−164692号、59−126725号)等も用い
られる。また、重合仕上りのポリマーを粉末状態で酸素
共存下(好ましくは気中)で融点以下の温度で加熱して
溶融粘度を増加させたものも用いることができる。
フェニレンチオエーテルブロックコポリマーとしては、
パラフェニレンチオエーテルとメタフェニレンチオエー
テルとのブロックコポリマーが好適である。
このブロックコポリマーは、繰り返し単位ロックからな
る限り、各ブロックの形成および両ブロックの結合が可
能な限り任意の方法によって製造することができる。例
えば、特願昭59−134633号明細書に示された方
法が用いられる。具体的な製造法としては、一方のブロ
ックを形成させてからそこで他方のブロックを形成させ
て両ブロックの結合を同時に実現する方法を挙げること
ができる。このようにブロックの形成および結合ならび
にフェニレンスルフィド繰返し単位′の種類に配慮する
ことを除けば、また必要に応じて行なうべき改変を除け
ば、本発明に用いるブロックコポリマーの製造法は従来
のフェニレンチオエーテルポリマーの製造法と本質的に
は異ならないということができる。すなわち、このブロ
ックポリマーの製造法は、アルカリ金属硫化物とジハロ
芳香族化合物(主としてp−およびm−ジハロベンゼン
からなる)とを非プロトン性極性有機溶媒(たとえばN
MP)中での加熱による縮合(脱アルカリ金属ハロゲン
化物)からなるものである。
なお、このブロックコポリマーは、310℃/剪断速度
200(秒)−1の条件で測定した溶融粘度が50〜2
0,000ポイズの範囲にあることが望ましい。
PATH樹脂 本発明で対象とする成形物を構成すべき樹脂は、PAT
Hを主成分とするものである。ここで「主成分とする」
ということは、PATEを優位量即ち50%以上(重量
)、好ましくは80%以上を含むということである。本
発明の特色を最大限に享有するのは、実質的にPATE
  100%からなるものである。
このようなところから、PATHはそのまま用いること
が好ましいが、成形加工に支障を来たさない限度におい
て、後述の有機溶剤と反応もしくは相溶しない無機フィ
ラー、繊維状フィラー、他の熱可塑樹脂、結晶核剤、結
晶化調整剤、顔料、安定剤、滑剤、離型剤、防錆剤など
を添加して用いることも可能である(詳細後記)。
高結晶化成形物の製造 本発明の高結晶化成形物の製造方法は、上述した本発明
に適したPATH樹脂を、 ■ 溶融成形して成形物となすこと、 ■ 次いで、当該成形物を、PATEと充分な親和性を
有する有機溶剤で処理して、予備結晶化させること、さ
らに ■ 実質的無応力下で、これを熱処理して、高度に結晶
化させること、 からなるものである。
(1)  PATE樹脂成形工程 既述のような本発明に適したPATH樹脂を融点以上で
400℃以下の温度で溶融させて賦形し、次いで二次転
移温度まで冷却して、非晶又は低結晶化成形物とする。
具体的な成形方法としては、押出成形、圧縮成形、射出
成形、溶融紡糸、ブロー成形、インフレーション成形な
どの、常法の溶融成形法が採用できるが、特に押出成形
によるものは、本発明の適用に好適である。
このようにして得られた溶融成形は、次の溶剤処理を行
なう前に、延伸などの加工をしておくことも可能である
次の溶剤による予備結晶化工程に付すべき溶融成形物と
しては、結晶化度(密度法)15重量%以下、より好ま
しくは10重量%以下、さらに好ましくは8重量%以下
、の非晶もしくは低結晶化成形物であることが望ましい
。結晶化度が15重量%を超えると、次の溶剤による予
備結晶化が進み難くなるので好ましくない。
この未延伸成形物もしくは延伸成形物としては、原理的
には、どんな形状のものでも本発明の適用ができるが、
好ましくは肉厚0.01〜5mmの範囲、より好ましく
は0.015〜3mmの範囲、のちのが好ましい。
肉厚は、均一なものの方が、溶剤処理が均一に行いやす
いので好ましい。
このような形状のものとしては、シート、プレート、パ
イプ、フィラメント、ボトルなどが上げられる。
(2) 予備結晶化工程(溶剤処理工程)本発明の最大
の特長は、溶融成形物を、直接熱処理にかけて、高結晶
化させるのではなくて、熱処理工程前に有機溶剤によっ
て予備結晶工程に付してから、熱処理による高結晶化を
行うことである。
有機溶剤処理によって生成する球晶は、電子顕微鏡観察
結果等から、極めて細かいことが見出されている。この
極微細球晶こそが、後続の熱処理工程において、結晶核
となって、多くの微球晶を生成・発達させるのに貢献し
ているものと推論される。
有機溶剤による予備結晶化のメカニズムの詳細は未だ完
全に解明できていないが、当該樹脂の親和性の高い有機
溶剤の液体または蒸気に接触させることによって、有機
溶剤分子を成形物内部へ分子拡散させ、当該樹脂の結晶
化を高めることができるものと推論される。樹脂内部に
拡散した有機溶剤分子が一種のコロのような働きをして
、樹脂内型合物分子の運動を促進して高分子の結晶化を
= 16− 促進するものであろう。たとえ二次転移点以下の温度で
あってもこのコロの作用は働くので、有機溶剤分子の高
分子成形物内部への分子拡散が、結晶化の速度を律する
ものと考えられる。
従って、この拡散を促進する手段としては、高分子と親
和性の高い有機溶剤を選ぶこと及び温度を高めて分子運
動を高めてやる方法がある。
処理温度は、有機溶剤分子が拡散できる凝固点以上であ
れば、本質的には結晶化を起こさせることができる。し
かし、温度はやはり高い方が、結晶化を速めることがで
きて都合がよい。ただし、130℃を超えると、高結晶
化が起って粗球晶が生成し、枝打状変化が起るおそれが
あるので好ましくない。0〜110℃の範囲がより好ま
しい。
予備結晶化は、結晶化度(密度法)の上昇分が6重量%
以上、より好ましくは8重量%以」二、になるまで処理
を行うことが望ましい。結晶化度上昇分か6%未満では
、後の熱処理工程で波釘状変形や、粗大球晶の生成が成
る程度おこるおそれがあるので好ましくない。なお、本
発明での結晶化度」は、密度法によるものである(詳細
後記)。
予備結晶化に要する時間は、成形物の肉厚、使用溶剤の
種類、その濃度、処理温度などによって変動するが、低
温はど長時間を要し、高温はど短時間でよい。通常は、
1秒〜10時間程度の範囲、好ましくは3秒〜5時間の
範囲か用いられる。1秒間未満では、制御が難しく、1
0時間超過では経済的見地から好ましくないであろう。
さて、本発明による予備結晶化工程は、上記の条件の下
で溶剤処理を行なうことからなるものである。
本発明の予備結晶化処理において使用すべき有機溶剤と
しては、PATEに対して充分な親和性を有するものが
有効である。これらは成形物に接触させて使用する。
PATEと溶剤との親和性に関しては、一般にSP値す
なわち溶解性パラメーターが有効な尺度となる。
PATEのSP値は未だ明確ではないが、SP値が低過
ぎるもの(例えば脂肪族炭化水素類など)や、SP値が
高過ぎるもの(例えば、水、アルコール類、アミン類な
ど)は有効でない。本発明で使用する有機溶剤としては
SP値が8〜12の範囲、より好ましくは8,5〜11
.5の範囲、のちのが好ましい。なお、SP値について
の詳細は、たとえば日本ゴム協会誌、第46巻、第8号
に示されている。
本発明の溶剤処理に有効なものとしては、例えば、二硫
化炭素、ハロゲン化炭化水素類(クロロホルム、トリク
レン、パークロルエチレン、エチレンジクロリド、クロ
ロベンゼンなど)、エーテル類(THF、ジオキサン等
)、有機アミド類(ジメチルアセタミド、NMP、DM
F、テトラメチル尿素、ジメチルイミダゾリジノン、ヘ
キサメチルリン酸トリアミド等)、チオエーテル類(ジ
フェニルチオエーテル等)、芳香族炭化水素類(トルエ
ン等)、ピリジンないしキノリン類、ケトン類(アセト
ン等)、エステル類(酢酸エチル等)、ニトロ化合物類
(ニトロベンゼン等)、スルフォン類(スルフオラン等
)であって、SP−19= 値が8〜12のものが挙げられる。これらのうちでは、
二硫化炭素、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類および
有機アミド類が好ましい。
これらの溶剤は1種又は2種以上の混合溶剤として使用
できる。また、当該有効溶剤とこれ以外の溶剤(希釈剤
)との混合溶剤として使用することもできる。希釈する
場合は、希釈剤の含率が50重量%を超えないものが好
ましい。50重量%を超えると、結晶化効力が大巾に低
減してしまうおそれがあって好ましくない。
処理溶剤によるPATE樹脂溶融成形物の処理方法とし
ては、成形物を当該溶剤に浸漬する方法、成形物に当該
溶剤を塗布する方法、成形物を当該溶剤の蒸気に曝す方
法などが用いられる。溶剤処理後は、成形物表面に付着
している溶剤を速やかに除去することが好ましいことが
あるが、その場合には130°C以下の温度での加熱に
より蒸発させる方法、付着溶剤が可溶であってしかもS
P値が所定範囲外の溶剤(たとえばメタノール)で処理
して付着溶剤を溶解除去する方法、その他の手 20一 段によればよい。
(3) 高結晶化工程(熱処理工程) 熱処理工程は、成形物の結晶化度を充分に高めて成形物
の耐熱性、耐薬品性、機械的特性などを飛躍的に向上さ
せる工程である。溶剤による予備結晶化を経ないで、直
接に溶融成形物を無応力下で熱処理すると、粗大球晶を
生成し、波釘状変形を起こすことは既述の通りである。
本発明の溶剤による予備結晶化を適切に行った成形物は
、極微細球晶が相当量形成されているので、これを無応
力下で熱処理して高結晶化させても、当該極微細球晶を
核として微細な球晶が均一に発達するために、枝打状変
化を殆んど起さず、強靭な高結晶化成形物が得られるも
のと推論される。熱処理温度としては140〜300℃
の範囲、より好ましくは180〜270℃の範囲、が適
当である。140°C未満では、結晶化速度が小さくて
処理時間が長くなるので経済的でない。300℃超過で
は、成形物が軟化・変形を起こすおそれがあるので好ま
しくない。PATH樹脂成形物に充分高い耐熱性、耐薬
品性、耐湿性、機械的特性などの高性能を発現させるた
めには、熱処理は結晶化度が20重量%以上、より好ま
しくは23重量%以上、さらにより好ましくは26重量
%以上、になるまで熱処理を行うことが好ましい。
このような結晶化度を達成するのに要する熱処理時間は
、予備結晶化成形物の結晶化度や熱処理温度などによっ
て変動するが、予備結晶化度が低いほど、また処理温度
が低いほど、長時間が必要である。通常、1秒〜100
時間、好ましくは、3秒〜24時間、の範囲が好ましい
。1秒間未満では制御が難しく、一方100時間超過で
は熱変質の起るおそれがあるので好ましくない。
また、本発明の熱処理は、大きな張力や圧縮力のような
圧力を実質的に加えることなく行っても波釘状変形が少
ないので、熱処理前の原形を実質的に保存したま\で実
施することができることが大きな特色である。例えば、
シート、プレート、パイプ、フィラメント、ボトル等で
応力を加えながら熱処理を行うことが難しい成形物の処
理には、特に好適である。
さらにまた、この熱処理により生成する成形物の靭性が
高いのも、本発明の特長である。生成する球晶の径が微
細なことに因るものと推論される。
本発明の高結晶化PATH樹脂成形物 本発明による成形物は、PATE樹脂中のPATEの結
晶化度が20重量%以上、より好ましくは23重量%以
上、である高結晶化物である。
20重量%未満では、耐熱性、耐薬品性、難燃性等の物
性が不充分のおそれがある。
本発明による高結晶化PATE樹脂成形物は、熱処理(
高結晶化処理)工程の際に発生する枝打状変形が極めて
少ないのが大きい特長である。一方、溶剤による予備結
晶化処理を行なわないで、直接熱処理を行う従来法の場
合は、熱処理の際に大きな応力(張力、圧縮力など)を
加えなければ、通常は成形物の不均一な弛緩や収縮によ
る枝打状変形が顕著に起り、熱処理前の原形から大きく
逸脱してしまうおそれが多い。
本発明による高結晶化PATH樹脂成形物は、一般に枝
打状変形による表面凹凸度が0.08mm以下のもので
あり、より好ましくは0.06+++m以下のものであ
る。
一方、従来法によるものは表面凹凸度が1mm以上のも
のが殆んどである。また、本発明による高結晶化PAT
H成形物は、耐熱性が良好であって、たとえばハンダ耐
熱性(250℃/30秒間)が「優」である(いずれも
、測定法の詳細は後記)。
本発明による高結晶化成形物のもう一つの特色は、伸度
や強度が大きいこと、即ち強靭であることであって、特
に100℃以上の高温でその傾向が著しいことである。
高温における伸度が大きいことから高温における押型や
延伸加工などの二次加工が容易なことも特色の一つであ
る。これらは、生成する球晶が微細なことに由来してい
るものと推論される。この押型や延伸等により二次加工
は130〜270℃の温度で行うことが好ましい。
130℃未満では加工がし難く、一方270℃超過では
結晶化度が低下するおそれがあるので好ましくない。
い傾向にある。延伸した成形物を本発明の方法で高結晶
化したものはこの傾向が高い。これも球晶が微細なこと
に基因するものと推論される。
前述したように、本発明おけるPATH樹脂とさらに、
本発明の高結晶化PATE樹脂成形物の特色として、透
明性も従来のものに比較して高して、成形加工の支障を
来たさない限度において、使用有機溶剤と反応したり相
溶しない、各種充填材をPATEに添加したものも使用
することができる。例えば、無機充填材として、シリカ
、アルミナ、シリカアルミナ、マイカ、カオリン、クレ
イ、タルク、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、硫酸カ
ルシウム、リン酸カルシウム、カーボン黒、チタン白、
ガラス、窒化珪素、窒化硼素、酸化鉄、ジルコニア、な
どの粉末を、あるいはまた繊維状充填材としてガラス、
炭素、シリカなどの繊維もしくはチタン酸カリウム、硅
酸カルシウム、などのウィスカー、あるいは他の合成樹
脂として弗素樹脂、シリコン樹脂、ポリオレフィン、ポ
リイミド、ポリアミド、ポリエステル、PEEK、ポリ
スルホン、ポリエーテルスルホン、ppo、ポリカーボ
ネート等を、PATHに添加した樹脂も使用することが
できる。
用   途 本発明により得られる高結晶化ポリアリーレンチオエー
テル樹脂成形物はその耐熱性、耐薬品性、耐湿性、難燃
性などの特徴を生かして、種々の分野に利用することが
できる。
例えば、種々の成形物品、シート、プレート、パイプ、
プロファイル、ボトル、繊維等が好ましく用いられる。
プレートないしシートは、例えば電子・電気分野ではフ
レキシブル・プリント基板、磁気テープ(塗布タイプ、
蒸着タイプなど)、絶縁テープ、フロッピーディスクな
どとして有用である。押出成形物の結晶化物(プレート
、パイプ、プロフィルなど)は例えば電子・電気分野で
はリジッド・プリント基板、集合配線用保護管など、化
学工業分野では、各種耐食耐熱配管などとして有用であ
る。この樹脂組成物を被覆して結晶化させた電線。
物の結晶化物としては例えば電子・電気分野ではプリン
ト基板IC封止材、コネクター、マイクロ波機器部品な
どとして、化学工業分野では大型ポンプ、大型バルブ、
シール材、ライニング材などは、耐熱・耐食電線として
有用である。その他の成形として有用である。
実験例 合成実験例 含水硫化ソーダ(純度46.27%) 371.1kgおよびN−メチルピロリドン(NMP)
1030kgをTi張りオートクレーブに仕込み、約2
03℃まで昇温しで、水144)cgを溜出させた。水
3kg及びNMP39kgを追加した(全水量/NMP
=3.0モル/kg)。
次いで、p−ジクロルベンゼン317.3kgを仕込ん
だ(全アリーレン基/NMP=2.0モル/kg)。2
20℃15時間の反応を行なった後、水95kgを追加
した(全水量/NMP=8.0モル/kg)。そして2
56°C/2時間および245°C/6時間の反応を行
なって、生成ポリマーを含−27= むスラリーを得た。
スラリーを口開0.1mmのスクリーンで篩分して粒状
ポリマーだけを分離し、アセトン洗、水洗して、洗浄ポ
リマーを得た。80°Cで減圧乾燥して、ポリマーを得
た。得られたポリマーの溶液固有粘度(1−クロルナフ
タレン中濃度0.4g/di溶液、206°C)は0.
44 (d 1/g)であった。
ペレット調製 得られたポリマーの一部は、単独で一軸押出機に供給し
、325°Cまで加熱して溶融させ、紐状に押出し、水
浴で急冷し、カットして、ペレットP1を調製した。ま
た、ポリマーの一部はヘンシェルミキサーに供給し、シ
リカビーズ(電気化学■製rFS44J 、9.5.c
zm)2PHR及びチタン酸カリウムウィスカー(チタ
ン工業■製rHT−200J、1.1μm)1.PHR
を添加してブレンドし、−軸押出機に供給して、上記と
同様にしてペレットP2を調製した。
実施例I シートの製造 得られたPATH樹脂ペレットP1及びP2について、
310〜320℃で溶融押出し、急冷して、厚さ0.1
8〜0.20mmのTダイシートS1及びS2を調製し
た。
高結晶化物の製造 TダイシートS1及びS2の短冊形サンプル(10mm
X 100+n+n)を、それぞれ各種溶剤に温度や時
間をかえながら浸漬して、予備結晶化を行った。浸漬後
、直ちにメタノール中に投入して、付着溶剤を洗浄除去
し、室温で1晩減圧乾燥して、予備結晶化成形物サンプ
ルを得た。得られた予備結晶化成形物について、フリー
の状態で、高温オーブンで所定時間熱処理を行なって、
高結晶化成形物を得た。得られた成形物サンプル(未処
理成形物、予備結晶化物、高結晶化物)について、密度
勾配管を用いて、密度を測定し、その値から結晶化度を
算出した(但し、結晶部密度=1.43g/cc、非晶
部密度=1. 32g/ccとして計算)。結果は、表
1に示した通りである。
一方、得られた高結晶化成形物サンプルシートについて
、これを広げて2枚のガラス板ではさみ込み、当該2枚
のガラスの間隙を測定した。一方、サンプルの厚みをダ
イヤルゲージを用いて測定し、間隙値と厚みの差から、
波釘状変形に依る表面凹。
白変を測定した。結果は、表1に示す通りであった。
また、高結晶化成形物について、耐熱性の評価としてハ
ンダ耐熱性を調べた。即ち、サンプルを250℃のハン
ダ浴に30秒間浸漬して、変形の有無を観察した。その
結果、変形のみられたものは「劣」、みられなかったも
のは「優」と評価して表1に示した。但し、高結晶化成
形物がすでに顕著に波釘状変形をしているものは、ハン
ダ耐熱性を評価しても無意味なので、調べなかった。
さらにまた、高結晶化成形物の一部のものについて、テ
ンシロン(東洋ボールドウィン社製)を用いて、25°
C,1,00°C及び]50°Cにおける機械的物性(
伸度及び破断強度)を測定した。結果は、表2に示した
通りである。
=  30  − 尚、実施例1の溶剤処理に用いた有機溶剤のSP値は、
下記の通りである。
クロロホルム:9.2、ジオキサン=9.7、二硫化炭
素:10.0.アセトン:9.8、THF:9.5、ピ
リジン:io、6、トルエン:8.9、トリクレン=9
.3、ニトロベンゼン=10.7゜なお、NMP及びス
ルフオランは不明であるが、それぞれ約10及び約10
.5と推定される。
また、希釈剤として用いた溶剤のSP値は、下記の通り
である。
エタノール:12.9、m−ヘキサン=7.3、水:2
3.5゜ 表2 実施例■ 高結晶化シートHC−2及びHC−6について、これを
120℃に予熱し、マツチド・ダイを用いて180℃で
押型成形を行なって、皿状成形物(長さ10cmX巾6
 am X深さ1cm)を製作した。
IC−6からは正常な成形物が得られたが、従来法によ
るHC−2からは、伸度不足のため、稜の部分がちぎれ
て正常な成形物は得られなかった。
出願人代理人  佐  藤  −雄 手続補正書 昭和62年12月と 日

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、繰返し単位▲数式、化学式、表等があります▼を7
    0モル% 以上含むポリアリーレンチオエーテルを主成分とする樹
    脂から成り、当該樹脂中のポリアリーレンチオエーテル
    の密度法による結晶化度が15重量%以下である成形物
    を、先ず溶解性パラメーターSP値が8〜12の範囲内
    の有機溶剤の少なくとも一種又はこれを50重量%以上
    含む混合溶剤と当該処理溶剤の凝固点〜130℃の範囲
    内の温度で接触させて結晶化度上昇分が6重量%以上に
    なるまで予備結晶化させ、その後実質的に応力を加える
    ことなく、当該予備結晶化成形物を温度140〜300
    ℃の範囲内で、結晶化度が20重量%以上になるまで熱
    処理することによって得られたものであることを特徴と
    する、高結晶化ポリアリーレンチオエーテル成形物。 2、SP値8〜12の有機溶剤が、二硫化炭素、ハロゲ
    ン化炭化水素類、エーテル類、チオエーテル類、有機ア
    ミド類、芳香族炭化水素類、ピリジンないしキノリン類
    、ケトン類、エステル類、スルフォン類およびニトロ化
    合物類からなる群から選ばれた少なくとも一種である、
    特許請求の範囲第1項の高結晶化ポリアリーレンチオエ
    ーテル成形物。 3、SP値8〜12の有機溶剤が、二硫化炭素類、ハロ
    ゲン化炭化水素類、エーテル類及び有機アミド類からな
    る群から選ばれた少なくとも一種である、特許請求の範
    囲第2項の高結晶化ポリアリーレンチオエーテル成形物
    。 4、肉厚が0.01〜5mmの範囲内のものである、特
    許請求の範囲第1〜3項のいずれか1項の高結晶化ポリ
    アリーレンチオエーテル成形物。 5、表面凹凸度が0.08mm以下である、特許請求の
    範囲第4項の高結晶化ポリアリーレンチオエーテル成形
    物。
JP29645486A 1986-01-23 1986-12-12 高結晶化ポリアリ−レンチオエ−テル成形物 Expired - Lifetime JPH078545B2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018047569A (ja) * 2016-09-20 2018-03-29 ポリプラスチックス株式会社 電磁波照射による樹脂成形品の耐薬品性を向上させる方法
JP2023158769A (ja) * 2022-04-19 2023-10-31 Dic株式会社 ポリアリーレンスルフィド樹脂成形品の製造方法及び処理方法

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