JPS6316485B2 - - Google Patents
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- JPS6316485B2 JPS6316485B2 JP5965383A JP5965383A JPS6316485B2 JP S6316485 B2 JPS6316485 B2 JP S6316485B2 JP 5965383 A JP5965383 A JP 5965383A JP 5965383 A JP5965383 A JP 5965383A JP S6316485 B2 JPS6316485 B2 JP S6316485B2
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Description
本発明はポリビニルアルコール系繊維(以下
PVA繊維)を原料とし、吸着性能にすぐれた活
性炭繊維を製造する方法に関するものである。 活性炭繊維としては天然繊維、再生セルロース
繊維、フエノール繊維、ポリアクリロニトリル繊
維、およびPVA繊維等を原料としたものが、知
られている。炭素質繊維は粒状あるいは粉末活性
炭にくらべ吸着速度が速いことや繊維状であるた
めの形態的な利点も多い。 PVA繊維を原料として活性炭繊維を作る方法
として特公昭54−3973に記載されている様に、脱
水剤としてリン酸アンモニウム化合物をポリビニ
ルアルコールに対し3〜15%添加した紡糸原液を
乾式紡糸したPVA繊維を重量収率が65〜85%な
るまで脱水処理し、さらに600℃〜1000℃の賦活
温度で、重量収率10〜35%になるまで賦活処理す
ることにより、活性炭繊維が得られることが知ら
れている。 しかしこの発明においては、脱水剤として用い
るリン酸アンモニウム化合物が水溶性物質のた
め、それをPVA原液に添加して乾式紡糸するに
限りにおいては、該脱水剤を有効に含有した
PVA繊維をつくることができ該PVA繊維を有効
に用いることができるが、湿式紡糸法でPVA繊
維を得る場合においては、リン酸アンモニウム化
合物が凝固浴に溶出してしまうので該脱水剤を有
効に含有したPVA繊維を得ることができず、湿
式法PVA繊維には適応できない、という問題点
があつた。 また、この発明においては、前記脱水剤を加え
ないでつくつた通常のビニロン繊維に後加工的に
前記脱水剤を付着させたものを使つたのでは吸着
性に優れた活性炭繊維を得ることができないこと
が開示され(公報明細書第3頁、6欄、5〜8行
目)、この点でも制約のあるものであつた。 ところで湿式紡糸方法は歴史的に乾式紡糸方法
よりも古く、今でも広く行なわれているPVA繊
維の紡糸方法であり、また湿式紡糸の場合の方が
単繊維デニールが細いPVA繊維が得られ、乾式
法PVA繊維は細繊度のものがつくりにくい。 また後加工的に脱水加工剤を付着させる場合で
も吸着性の優れた活性炭繊維が得られるならば、
紡糸方式に関係なくPVA繊維が使用できるので、
その工業的な意味は大きい。 本発明は以上のような点に鑑みなされたもの
で、前記公知発明のごとき制約を全くとり払うこ
とができヨウ素吸着量で1000mg/g〜30000mg/
gとなる方法を提供せんとするものである。 即ち本発明は、脱水剤を付着あるいは含有した
ポリビニルアルコール系繊維を、該ポリビニルア
ルコール系繊維の重量減少が35%以上になるまで
加熱し、脱水と炭化反応を行なわせ炭素質繊維と
なす工程と、得られた炭素質繊維を800〜1200℃
の温度かつ微量の酸素の存在下で賦活する工程と
からなる活性炭繊維の製造方法である。 本発明者は、前記公知発明に否定的に開示され
ている、脱水剤の後加工法ビニロン繊維の使用で
はよくない、とする前記公知発明の条件を詳細に
検討する内、前記公知発明で開示される製造条件
とは異なる条件、即ち、出発PVA繊維と脱水と
炭化反応を行なわせて炭素質繊維となすときの炭
素質繊維の炭化条件と、引続いて該炭素質繊維を
賦活し活性化するときの賦活条件との両条件を特
定下に組合わせることにより、用いるPVA繊維
あるいは脱水剤あるいはその処理法に制約のな
い、優れた吸着性を有する活性炭繊維が得られる
ことを見出したものである。 以下にさらにくわしく、本発明の態様を説明す
る。PVA繊維には乾式と湿式の紡糸方法がある。
乾式紡糸はポリビニルアルコールを水溶液にした
紡糸原液を空気中に紡出し、乾燥、延伸して糸と
する方法であり、湿式紡糸は紡糸原液をNa2SO4
やNaOH等の濃厚電解質水溶液中に紡出し、水
洗・乾燥、延伸して糸とする方法である。PVA
繊維にその物理的性質を向上させる目的で微量添
加されるホウ酸やMgSO4の存在や耐水性向上の
目的にアルデヒド類等の架橋剤で架橋反応を行な
つたPVA繊維であつても何ら支障なく、本発明
の活性炭繊維を作ることができる。また本発明で
は、ポリ塩化ビニル(PVC)を主原料としたエ
マルジヨンにPVAの水溶液を混合して芒硝浴中
に紡糸し、通常のPVA繊維の湿式紡糸の場合と
同様にして製造したいわゆるPVA―PVC繊維を
原材料繊維として用いることもできる。 PVA繊維の脱水剤としては酸性の強い無機酸
が良い。無機酸としては硫酸、塩酸、硝酸、リン
酸、メタリン酸等が良く、さらにZnCl2,AICl3,
TiCl2等のルイス酸と呼ばれる酸も有効である。
PVA繊維の脱水剤としてこれらのものはよく知
られている。処理液が酸性であると安全面や機械
材質の点で問題がある場合にはアンモニア等の有
機アミン類で中和したアンモニウム塩類の処理液
で処理すると、加熱時にアンモニアは飛散し、無
機酸が出現し、作用する。しかし無機酸のNa,
K,Ca塩類を脱水剤として使うと、活性炭繊維
中にNa,K,Ca等が残存し、好ましくない。無
機酸のアンモニウム塩類としては硫酸アンモニウ
ム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン
酸アンモニウム、リン酸1水素2アンモニウム、
リン酸2水素1アンモニウム、メタリン酸アンモ
ニウム、ボリリン酸アンモニウム等が有効であ
る。 後加工的にPVA繊維に脱水剤を付着する方法
としては繊維工業でよく使うマングルロールによ
るデイツプ,ニツプ方式などいずれでも良く、水
溶液の処理液が繊維に均一に塗布されるならば、
付着に際し温水溶液である必要も、浸漬時間も任
意である。乾燥は風乾でもよいが、120℃程度の
温風で2〜3分で乾燥する。脱水反応を行なう
150℃以上の温風で脱水と同時に行なつてもよい。
脱水剤のPVA繊維に対する付着率は2〜20重量
%が良い。2%より少なくては脱水反応が速く進
行せず、不適当である。また20%より多くても不
必要に脱水剤がPVA繊維表面に付着しているの
で脱水剤が粉となつて脱落したり、繊維が硬くな
つてしまう。 またPVA水溶液の紡糸原液に脱水剤を添加し
て乾式紡糸して得られたPVA繊維も使用できる。
この場合紡糸原液に添加する脱水剤の量は、
PVAに対して2〜20重量%が適当である。2%
より少なくては脱水反応が速く進行せず不適当で
あり、また20%より多くても紡糸性と得られる炭
素繊維の物性が低下し好ましくない。 脱水剤の付着したあるいは脱水剤と含有した
PVA繊維は、加熱により脱水反応により、重量
減少を生じる。脱水反応は高温程好ましいのであ
るが、PVA繊維は220〜240℃付近に軟化点があ
る。これ以上の温度にPVA繊維を急に加熱する
と、収縮硬化し、繊維状でなくなる。軟化点以下
の温度に長時間放置し、PVA繊維の脱水反応を
進行させると、PVA繊維は黒褐色になる。そし
て軟化点も上昇し、300℃以上にしても、もはや
PVA繊維は繊維状を損なうことがない。あるい
は150℃程度の温度から1℃/分程度にゆつくり
と昇温すると220〜240℃の軟化点を通過する時に
は脱水反応が進み、400℃まで昇温しても、やは
り繊維状を損うことがない。 脱水反応によつてPVA繊維の重量減少を少な
くとも約35%まで減少するように脱水することが
必要で、この35%までの脱水は、220℃以下の温
度下で60分程度で進行する。なお本明細書におい
て重量減少率とは(脱水・炭化処理前の繊維の絶
乾重量―処理後繊維の絶乾重量)÷(脱水触媒付着
前のPVA繊維の絶乾重量)×100で計算される値
である。この脱水処理で得られる重量減少率35%
以下の脱水化PVA繊維では、優れた吸着性を付
与する本発明の賦活処理(本発明では賦活雰囲気
中にO2が存在していることにより賦活速度が高
められることとなるので、以下本発明の賦活を急
速賦活と称することがある)に供することができ
なかつた。賦活時にPVA繊維は燃焼したり、硬
化し繊維状を保ちえない。重量減少率35%以下で
は脱水化PVA繊維は空気中で火を付けると炎と
煙を出して燃えるが、40%重量減の脱水化PVA
繊維は木炭の様な無炎および無煙燃焼する。この
様な状態になつたPVA繊維を炭化PVA繊維ある
いは炭素質繊維と呼ぶことにする。PVA繊維の
重量減少率を35〜50%の範囲とすることによりそ
の後の急速賦活に耐える炭化PVA繊維が得られ
る。重量減少率が50%を越えると繊維がもろくな
つてくる。したがつて好ましい脱水化率としては
40〜45%の範囲のものがよい。炭化PVA繊維と
するにはPVA繊維の軟化点以上の温度でさらに
炭化処理する必要がある。35%以上の重量減少率
にする工程は脱水処理ではなくあえて炭化処理と
言うことにする。この脱水と炭化処理は酸化性雰
囲気中である方が良い。すなわち空気中での加熱
方法であり、簡便な方法でもある。炭化処理とは
脱水後のボリエン構造のPVAをさらに炭素構造
にする弱い燃焼酸化反応である。炭化は300℃で
1時間程度で完了する。脱水化PVA繊維の様な
黒カツ色ではなく完全な黒色の繊維である炭化
PVA繊維(炭素質繊維)が得られる。 賦活処理はプロパンガスの燃焼ガスにより800
℃〜1200℃に保たれた炉内に炭化したPVA繊維
を投入することによつて高温急速賦活ができる。
プロパンガスの燃焼ガスを使う賦活方法は工業的
に行なわれている方法で、水蒸気やCO2等を含む
不活性ガス(N2)中で賦活する実験室的な方法
とは微量(0.1〜1体積%、好ましくは0.1〜0.5体
積%)に存在するO2による燃焼作用が異なり、
急速賦活となる。脱水による重量減少率が35%以
下脱水PVA繊維では、上記の様な急速賦活炉に
入れると、硬化凝集や燃焼してしまい満足しえる
ような活性炭繊維ができない。 前記公知発明では乾式PVA繊維の脱水剤の後
加工方法では不充分な吸着能の活性炭繊維となる
と記述されている。事実実験室的なマイルドな賦
活条件では520mg/gのヨウ素吸着能のものしか
できなかつた。 なお本明細書でヨウ素吸着量はJIS K―1474に
よる方法で測定した値である。 これに対して重量減少率を35%以上とした炭素
質繊維とし、これを用いて急速賦活を行なうこと
により、乾式紡糸のPVA繊維の脱水剤の後加工
による付着方法によつても、ヨウ素吸着量1000
mg/g以上の活性炭繊維が得られることを見出し
た。 また脱水剤を含有させた乾式法PVA繊維を用
いる場合も、本発明においては上記乾式法PVA
繊維を使つた後添加法の場合にくらべて、より以
上の優れた活性炭繊維が得られることも見出し
た。 さらにまた乾式紡糸のPVA繊維にくらば、湿
式紡糸のPVA繊維の方が、同じ条件で作られた
活性炭繊維の吸着能が大幅にすぐれていることを
見出した。おそらく湿式PVA繊維の方が表面が
粗な構造になつている事と関係があると思われ
る。また湿式PVA繊維の方が単繊維デニールの
細いPVA繊維が得られることも表面積の増加に
対し有利であると思われる。 上記説明したように本発明は、湿式紡糸あるい
は乾式紡糸して得られた通常のPVA繊維を出発
原料とし、後加工で脱水剤を付着させて用いると
いう簡便な方法を採る場合でも炭素質繊維の炭化
条件と引続く賦活条件とを特定条件下で組合わせ
ることにより、賦活収率(=賦活後の繊維重量÷
賦活前の炭素質繊維の重量×100)12%でヨウ素
吸着量1810mg/gといつた優れた吸着量を示す活
性炭繊維を得ることができるものであり、また無
論脱水剤含有PVA繊維を出発原料とする場合も
上記同様優れた活性炭繊維を得ることができるも
のである。 次に本発明と前記特公昭54−3973号公報に記載
されている方法との相違点および本発明の有位性
についてまとめると次の通りである。
PVA繊維)を原料とし、吸着性能にすぐれた活
性炭繊維を製造する方法に関するものである。 活性炭繊維としては天然繊維、再生セルロース
繊維、フエノール繊維、ポリアクリロニトリル繊
維、およびPVA繊維等を原料としたものが、知
られている。炭素質繊維は粒状あるいは粉末活性
炭にくらべ吸着速度が速いことや繊維状であるた
めの形態的な利点も多い。 PVA繊維を原料として活性炭繊維を作る方法
として特公昭54−3973に記載されている様に、脱
水剤としてリン酸アンモニウム化合物をポリビニ
ルアルコールに対し3〜15%添加した紡糸原液を
乾式紡糸したPVA繊維を重量収率が65〜85%な
るまで脱水処理し、さらに600℃〜1000℃の賦活
温度で、重量収率10〜35%になるまで賦活処理す
ることにより、活性炭繊維が得られることが知ら
れている。 しかしこの発明においては、脱水剤として用い
るリン酸アンモニウム化合物が水溶性物質のた
め、それをPVA原液に添加して乾式紡糸するに
限りにおいては、該脱水剤を有効に含有した
PVA繊維をつくることができ該PVA繊維を有効
に用いることができるが、湿式紡糸法でPVA繊
維を得る場合においては、リン酸アンモニウム化
合物が凝固浴に溶出してしまうので該脱水剤を有
効に含有したPVA繊維を得ることができず、湿
式法PVA繊維には適応できない、という問題点
があつた。 また、この発明においては、前記脱水剤を加え
ないでつくつた通常のビニロン繊維に後加工的に
前記脱水剤を付着させたものを使つたのでは吸着
性に優れた活性炭繊維を得ることができないこと
が開示され(公報明細書第3頁、6欄、5〜8行
目)、この点でも制約のあるものであつた。 ところで湿式紡糸方法は歴史的に乾式紡糸方法
よりも古く、今でも広く行なわれているPVA繊
維の紡糸方法であり、また湿式紡糸の場合の方が
単繊維デニールが細いPVA繊維が得られ、乾式
法PVA繊維は細繊度のものがつくりにくい。 また後加工的に脱水加工剤を付着させる場合で
も吸着性の優れた活性炭繊維が得られるならば、
紡糸方式に関係なくPVA繊維が使用できるので、
その工業的な意味は大きい。 本発明は以上のような点に鑑みなされたもの
で、前記公知発明のごとき制約を全くとり払うこ
とができヨウ素吸着量で1000mg/g〜30000mg/
gとなる方法を提供せんとするものである。 即ち本発明は、脱水剤を付着あるいは含有した
ポリビニルアルコール系繊維を、該ポリビニルア
ルコール系繊維の重量減少が35%以上になるまで
加熱し、脱水と炭化反応を行なわせ炭素質繊維と
なす工程と、得られた炭素質繊維を800〜1200℃
の温度かつ微量の酸素の存在下で賦活する工程と
からなる活性炭繊維の製造方法である。 本発明者は、前記公知発明に否定的に開示され
ている、脱水剤の後加工法ビニロン繊維の使用で
はよくない、とする前記公知発明の条件を詳細に
検討する内、前記公知発明で開示される製造条件
とは異なる条件、即ち、出発PVA繊維と脱水と
炭化反応を行なわせて炭素質繊維となすときの炭
素質繊維の炭化条件と、引続いて該炭素質繊維を
賦活し活性化するときの賦活条件との両条件を特
定下に組合わせることにより、用いるPVA繊維
あるいは脱水剤あるいはその処理法に制約のな
い、優れた吸着性を有する活性炭繊維が得られる
ことを見出したものである。 以下にさらにくわしく、本発明の態様を説明す
る。PVA繊維には乾式と湿式の紡糸方法がある。
乾式紡糸はポリビニルアルコールを水溶液にした
紡糸原液を空気中に紡出し、乾燥、延伸して糸と
する方法であり、湿式紡糸は紡糸原液をNa2SO4
やNaOH等の濃厚電解質水溶液中に紡出し、水
洗・乾燥、延伸して糸とする方法である。PVA
繊維にその物理的性質を向上させる目的で微量添
加されるホウ酸やMgSO4の存在や耐水性向上の
目的にアルデヒド類等の架橋剤で架橋反応を行な
つたPVA繊維であつても何ら支障なく、本発明
の活性炭繊維を作ることができる。また本発明で
は、ポリ塩化ビニル(PVC)を主原料としたエ
マルジヨンにPVAの水溶液を混合して芒硝浴中
に紡糸し、通常のPVA繊維の湿式紡糸の場合と
同様にして製造したいわゆるPVA―PVC繊維を
原材料繊維として用いることもできる。 PVA繊維の脱水剤としては酸性の強い無機酸
が良い。無機酸としては硫酸、塩酸、硝酸、リン
酸、メタリン酸等が良く、さらにZnCl2,AICl3,
TiCl2等のルイス酸と呼ばれる酸も有効である。
PVA繊維の脱水剤としてこれらのものはよく知
られている。処理液が酸性であると安全面や機械
材質の点で問題がある場合にはアンモニア等の有
機アミン類で中和したアンモニウム塩類の処理液
で処理すると、加熱時にアンモニアは飛散し、無
機酸が出現し、作用する。しかし無機酸のNa,
K,Ca塩類を脱水剤として使うと、活性炭繊維
中にNa,K,Ca等が残存し、好ましくない。無
機酸のアンモニウム塩類としては硫酸アンモニウ
ム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン
酸アンモニウム、リン酸1水素2アンモニウム、
リン酸2水素1アンモニウム、メタリン酸アンモ
ニウム、ボリリン酸アンモニウム等が有効であ
る。 後加工的にPVA繊維に脱水剤を付着する方法
としては繊維工業でよく使うマングルロールによ
るデイツプ,ニツプ方式などいずれでも良く、水
溶液の処理液が繊維に均一に塗布されるならば、
付着に際し温水溶液である必要も、浸漬時間も任
意である。乾燥は風乾でもよいが、120℃程度の
温風で2〜3分で乾燥する。脱水反応を行なう
150℃以上の温風で脱水と同時に行なつてもよい。
脱水剤のPVA繊維に対する付着率は2〜20重量
%が良い。2%より少なくては脱水反応が速く進
行せず、不適当である。また20%より多くても不
必要に脱水剤がPVA繊維表面に付着しているの
で脱水剤が粉となつて脱落したり、繊維が硬くな
つてしまう。 またPVA水溶液の紡糸原液に脱水剤を添加し
て乾式紡糸して得られたPVA繊維も使用できる。
この場合紡糸原液に添加する脱水剤の量は、
PVAに対して2〜20重量%が適当である。2%
より少なくては脱水反応が速く進行せず不適当で
あり、また20%より多くても紡糸性と得られる炭
素繊維の物性が低下し好ましくない。 脱水剤の付着したあるいは脱水剤と含有した
PVA繊維は、加熱により脱水反応により、重量
減少を生じる。脱水反応は高温程好ましいのであ
るが、PVA繊維は220〜240℃付近に軟化点があ
る。これ以上の温度にPVA繊維を急に加熱する
と、収縮硬化し、繊維状でなくなる。軟化点以下
の温度に長時間放置し、PVA繊維の脱水反応を
進行させると、PVA繊維は黒褐色になる。そし
て軟化点も上昇し、300℃以上にしても、もはや
PVA繊維は繊維状を損なうことがない。あるい
は150℃程度の温度から1℃/分程度にゆつくり
と昇温すると220〜240℃の軟化点を通過する時に
は脱水反応が進み、400℃まで昇温しても、やは
り繊維状を損うことがない。 脱水反応によつてPVA繊維の重量減少を少な
くとも約35%まで減少するように脱水することが
必要で、この35%までの脱水は、220℃以下の温
度下で60分程度で進行する。なお本明細書におい
て重量減少率とは(脱水・炭化処理前の繊維の絶
乾重量―処理後繊維の絶乾重量)÷(脱水触媒付着
前のPVA繊維の絶乾重量)×100で計算される値
である。この脱水処理で得られる重量減少率35%
以下の脱水化PVA繊維では、優れた吸着性を付
与する本発明の賦活処理(本発明では賦活雰囲気
中にO2が存在していることにより賦活速度が高
められることとなるので、以下本発明の賦活を急
速賦活と称することがある)に供することができ
なかつた。賦活時にPVA繊維は燃焼したり、硬
化し繊維状を保ちえない。重量減少率35%以下で
は脱水化PVA繊維は空気中で火を付けると炎と
煙を出して燃えるが、40%重量減の脱水化PVA
繊維は木炭の様な無炎および無煙燃焼する。この
様な状態になつたPVA繊維を炭化PVA繊維ある
いは炭素質繊維と呼ぶことにする。PVA繊維の
重量減少率を35〜50%の範囲とすることによりそ
の後の急速賦活に耐える炭化PVA繊維が得られ
る。重量減少率が50%を越えると繊維がもろくな
つてくる。したがつて好ましい脱水化率としては
40〜45%の範囲のものがよい。炭化PVA繊維と
するにはPVA繊維の軟化点以上の温度でさらに
炭化処理する必要がある。35%以上の重量減少率
にする工程は脱水処理ではなくあえて炭化処理と
言うことにする。この脱水と炭化処理は酸化性雰
囲気中である方が良い。すなわち空気中での加熱
方法であり、簡便な方法でもある。炭化処理とは
脱水後のボリエン構造のPVAをさらに炭素構造
にする弱い燃焼酸化反応である。炭化は300℃で
1時間程度で完了する。脱水化PVA繊維の様な
黒カツ色ではなく完全な黒色の繊維である炭化
PVA繊維(炭素質繊維)が得られる。 賦活処理はプロパンガスの燃焼ガスにより800
℃〜1200℃に保たれた炉内に炭化したPVA繊維
を投入することによつて高温急速賦活ができる。
プロパンガスの燃焼ガスを使う賦活方法は工業的
に行なわれている方法で、水蒸気やCO2等を含む
不活性ガス(N2)中で賦活する実験室的な方法
とは微量(0.1〜1体積%、好ましくは0.1〜0.5体
積%)に存在するO2による燃焼作用が異なり、
急速賦活となる。脱水による重量減少率が35%以
下脱水PVA繊維では、上記の様な急速賦活炉に
入れると、硬化凝集や燃焼してしまい満足しえる
ような活性炭繊維ができない。 前記公知発明では乾式PVA繊維の脱水剤の後
加工方法では不充分な吸着能の活性炭繊維となる
と記述されている。事実実験室的なマイルドな賦
活条件では520mg/gのヨウ素吸着能のものしか
できなかつた。 なお本明細書でヨウ素吸着量はJIS K―1474に
よる方法で測定した値である。 これに対して重量減少率を35%以上とした炭素
質繊維とし、これを用いて急速賦活を行なうこと
により、乾式紡糸のPVA繊維の脱水剤の後加工
による付着方法によつても、ヨウ素吸着量1000
mg/g以上の活性炭繊維が得られることを見出し
た。 また脱水剤を含有させた乾式法PVA繊維を用
いる場合も、本発明においては上記乾式法PVA
繊維を使つた後添加法の場合にくらべて、より以
上の優れた活性炭繊維が得られることも見出し
た。 さらにまた乾式紡糸のPVA繊維にくらば、湿
式紡糸のPVA繊維の方が、同じ条件で作られた
活性炭繊維の吸着能が大幅にすぐれていることを
見出した。おそらく湿式PVA繊維の方が表面が
粗な構造になつている事と関係があると思われ
る。また湿式PVA繊維の方が単繊維デニールの
細いPVA繊維が得られることも表面積の増加に
対し有利であると思われる。 上記説明したように本発明は、湿式紡糸あるい
は乾式紡糸して得られた通常のPVA繊維を出発
原料とし、後加工で脱水剤を付着させて用いると
いう簡便な方法を採る場合でも炭素質繊維の炭化
条件と引続く賦活条件とを特定条件下で組合わせ
ることにより、賦活収率(=賦活後の繊維重量÷
賦活前の炭素質繊維の重量×100)12%でヨウ素
吸着量1810mg/gといつた優れた吸着量を示す活
性炭繊維を得ることができるものであり、また無
論脱水剤含有PVA繊維を出発原料とする場合も
上記同様優れた活性炭繊維を得ることができるも
のである。 次に本発明と前記特公昭54−3973号公報に記載
されている方法との相違点および本発明の有位性
についてまとめると次の通りである。
【表】
以上要するに本発明は、特公昭54−3973号公報
記載の方法とは賦活の際にO2を存在させる点で
異なり、そして本発明では、O2を存在させるこ
とにより発生する急激な燃焼を賦活に先立つ脱
水・炭化反応を十分に行なうことにより防いでい
る。そしてこのような手段を用いることに本発明
は、賦活に要する時間を大幅に短縮できると共
に、原料PVA繊維として極めて広範なものを用
いることが可能となつたのである。 以実施例により更に具体的に説明する。 実施例 1 平均重合度1700のPVA水溶液を湿式紡糸法に
より紡糸し、常法によりPVA繊維を製造した。
本例は、このPVA繊維を原料とする。PVA繊維
は1800d/1000f、強度10.5g/d、伸度7%の一
般工業材料用のものであつた。脱水剤として
(NH4)2SO4と(NH4)2HPO4を各50gを1000gの
水に溶解し、その水溶液に上記PVA繊維を5秒
間デイツプレマングルで絞液し、105℃×3分間
乾燥させた。脱水触媒の付着率は重量法で5%で
あつた。この脱水剤の付着したPVA繊維を210℃
×30分間熱風式オーブンを使い、空気雰囲気無緊
張下で加熱するとPVA繊維はすみやかに褐色に
変色し始め、30分後には黒褐色になる(脱水処理
工程)。この時の重量減少率は26%であつた。こ
の黒褐色のPVA繊維をさらに、300℃の熱風式オ
ーブンを使い空気雰囲気・無緊張下で60分間加熱
するとPVA繊維は完全に黒色に変わつた(炭化
処理工程)。重量減少率は45%であつた。 次にプロパンガスの燃焼ガス(H2O,CO2,
N2が主成分)により1000℃に調整された賦活炉
の中に完全黒色の炭素質繊維を捜入し、30分間賦
活処理をした。賦活後、流水で洗浄し、乾燥し
た。得られた活性炭繊維のI2吸着量(JIS K1474
の測定方法)は1353mg/gであつた。 実施例2〜10、比較例1〜3 実施例1において賦活条件を変えたときの実施
例が第1表中で実施例2,3で示される。また乾
式法で得られたPVA繊維を用いる場合の例が実
施例4であり、また実施例1〜3よりさらに細繊
度のPVA繊維を用いる場合が実施例5で示され
る。実施例6,7は、実施例1〜3の場合とは脱
水剤を変えた場合の例である。また実施例8およ
び比較例1〜2は実施例1〜3の場合の脱水剤の
条件を変えたもので、比較例1によつて脱水剤を
用いない場合が、また比較例2によつて重量減少
率が35%に達しない炭化条件をとる場合がそれぞ
れ示される。また比較例3では急速賦活の条件を
採らない場合が示される。また実施例9では、脱
水および炭化条件による重量減少率が比較的低い
場合の例であり、実施例10は脱水剤を紡糸原液中
に添加したPVA繊維を原材料繊維として用いる
場合の例である。
記載の方法とは賦活の際にO2を存在させる点で
異なり、そして本発明では、O2を存在させるこ
とにより発生する急激な燃焼を賦活に先立つ脱
水・炭化反応を十分に行なうことにより防いでい
る。そしてこのような手段を用いることに本発明
は、賦活に要する時間を大幅に短縮できると共
に、原料PVA繊維として極めて広範なものを用
いることが可能となつたのである。 以実施例により更に具体的に説明する。 実施例 1 平均重合度1700のPVA水溶液を湿式紡糸法に
より紡糸し、常法によりPVA繊維を製造した。
本例は、このPVA繊維を原料とする。PVA繊維
は1800d/1000f、強度10.5g/d、伸度7%の一
般工業材料用のものであつた。脱水剤として
(NH4)2SO4と(NH4)2HPO4を各50gを1000gの
水に溶解し、その水溶液に上記PVA繊維を5秒
間デイツプレマングルで絞液し、105℃×3分間
乾燥させた。脱水触媒の付着率は重量法で5%で
あつた。この脱水剤の付着したPVA繊維を210℃
×30分間熱風式オーブンを使い、空気雰囲気無緊
張下で加熱するとPVA繊維はすみやかに褐色に
変色し始め、30分後には黒褐色になる(脱水処理
工程)。この時の重量減少率は26%であつた。こ
の黒褐色のPVA繊維をさらに、300℃の熱風式オ
ーブンを使い空気雰囲気・無緊張下で60分間加熱
するとPVA繊維は完全に黒色に変わつた(炭化
処理工程)。重量減少率は45%であつた。 次にプロパンガスの燃焼ガス(H2O,CO2,
N2が主成分)により1000℃に調整された賦活炉
の中に完全黒色の炭素質繊維を捜入し、30分間賦
活処理をした。賦活後、流水で洗浄し、乾燥し
た。得られた活性炭繊維のI2吸着量(JIS K1474
の測定方法)は1353mg/gであつた。 実施例2〜10、比較例1〜3 実施例1において賦活条件を変えたときの実施
例が第1表中で実施例2,3で示される。また乾
式法で得られたPVA繊維を用いる場合の例が実
施例4であり、また実施例1〜3よりさらに細繊
度のPVA繊維を用いる場合が実施例5で示され
る。実施例6,7は、実施例1〜3の場合とは脱
水剤を変えた場合の例である。また実施例8およ
び比較例1〜2は実施例1〜3の場合の脱水剤の
条件を変えたもので、比較例1によつて脱水剤を
用いない場合が、また比較例2によつて重量減少
率が35%に達しない炭化条件をとる場合がそれぞ
れ示される。また比較例3では急速賦活の条件を
採らない場合が示される。また実施例9では、脱
水および炭化条件による重量減少率が比較的低い
場合の例であり、実施例10は脱水剤を紡糸原液中
に添加したPVA繊維を原材料繊維として用いる
場合の例である。
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 脱水剤を付着あるいは含有したポリビニルア
ルコール系繊維を、該ポリビニルアルコール系繊
維の重量減少が35%以上になるまで加熱し、脱水
と炭化反応を行なわせ炭素質繊維となす工程と、
得られた炭素質繊維を800〜1200℃の温度かつ微
量の酸素の存在下で賦活する工程とからなる活性
炭繊維の製造方法。 2 炭素質繊維となる出発原料繊維が湿式紡糸法
によりつくられたポリビニルアルコール系繊維で
あり、該ポリビニルアルコール系繊維に脱水剤を
付着させたポリビニルアルコール系繊維である特
許請求の範囲第1項記載の活性炭繊維の製造方
法。 3 脱水剤のポリビニルアルコール系繊維に対す
る付着率が2〜20重量%である特許請求の範囲第
1項または第2項記載の活性炭繊維の製造方法。 4 炭素質繊維となす工程において、ポリビニル
アルコール系繊維を、その重量減少が35〜50%と
なるように脱水と炭化反応を行なわせる特許請求
の範囲第1項〜第3項のいずれかに記載の活性炭
繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5965383A JPS59187624A (ja) | 1983-04-04 | 1983-04-04 | 活性炭繊維の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5965383A JPS59187624A (ja) | 1983-04-04 | 1983-04-04 | 活性炭繊維の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59187624A JPS59187624A (ja) | 1984-10-24 |
| JPS6316485B2 true JPS6316485B2 (ja) | 1988-04-08 |
Family
ID=13119372
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5965383A Granted JPS59187624A (ja) | 1983-04-04 | 1983-04-04 | 活性炭繊維の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59187624A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE3584119D1 (de) * | 1984-06-22 | 1991-10-24 | Toray Industries | Kohlenstoffasern mit sehr hoher zugfestigkeit. |
| JPS6391956A (ja) * | 1986-10-06 | 1988-04-22 | Kuraray Co Ltd | 電池 |
| JP2502986B2 (ja) * | 1986-10-14 | 1996-05-29 | 株式会社クラレ | 活性炭 |
| JP6992448B2 (ja) * | 2017-11-28 | 2022-01-13 | 株式会社豊田中央研究所 | 炭素材料前駆体組成物及びそれを用いた炭素材料の製造方法 |
-
1983
- 1983-04-04 JP JP5965383A patent/JPS59187624A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59187624A (ja) | 1984-10-24 |
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