JPS6330407B2 - - Google Patents
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- JPS6330407B2 JPS6330407B2 JP1865979A JP1865979A JPS6330407B2 JP S6330407 B2 JPS6330407 B2 JP S6330407B2 JP 1865979 A JP1865979 A JP 1865979A JP 1865979 A JP1865979 A JP 1865979A JP S6330407 B2 JPS6330407 B2 JP S6330407B2
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- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
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Description
本発明は優れた抗ピル性と表面特性を有するポ
リエステル繊維及びその製造法に関するものであ
る。 ポリエステル繊維、特にポリエチレンテレフタ
レートを主成分とするポリエステル繊維は、すぐ
れた機械的性質や良好な風合いを有しており、衣
料用、インテリア用などに広く用いられている。
しかし衣料用あるいはインテリア用に用いられる
場合、ピリングが生じやすく外観を著しくそこね
たり、繊維表面のなめらかさのため特有の鏡面光
沢があつたり、羊毛や絹に比べて色の深みが得ら
れない等の欠点を有している。 これらの欠点を解消するために従来種々の方法
が試みられてきた。ピリング性の改良方法として
は、特公昭35−8562号に見られる如く、低重合度
ポリエステルを使用する方法があるが、溶融粘度
が低いために紡糸が困難であり、又かろうじて紡
糸しても、繊維が弱すぎて延伸が不調となるなど
の製造工程上の欠点がある。低重合度ポリエステ
ルを使用する際に増粘剤を添加して紡糸性や延伸
性を改良する方法が特公昭37−12150号などに見
られるが大きな効果は得られていない。ペンタエ
リスリトールの如き多官能性の分岐剤を共重合す
る方法が特公昭43−4545号に見られるがピリング
性改良効果が不十分である。又、別のピリング性
改良手段として、リン酸エステル結合を含有する
共重合ポリエステルを紡糸してポリエステル繊維
とした後、熱処理、熱水処理、水蒸気処理等を行
なう方法が特開昭50−135331号、特開昭51−
123315号に開示されている。しかしこの方法では
ピリング性は改良されるものの充分ではなく、
又、ポリエステル繊維の艶消し剤として通常用い
られる二酸化チタンを使用すると、多量のリン化
合物を含むために二酸化チタンが凝集して粗大粒
子となり、これが紡糸パツクのフイルター等に著
しく詰まるために、非常に頻度の高い紡糸パツク
の交換を要すると言う製造工程上の欠点が非常に
大きく、工業的に実施する可能性が乏しいもので
ある。又、繊維表面の改良については特公昭45−
39055号に粒子径10ミクロン〜150ミクロンのシリ
カを重合体に対し0.05〜30重量%含有せしめ、突
起部を形成せしめること、特公昭46−26887号に
は無定形の未延伸繊維に結晶化剤を接触せしめ、
結晶化剤を除去することにより無定形の芯部と結
晶化したスキン部を形成し、延伸することにより
繊維表面に微細な凹凸を得る方法、特公昭43−
14186号、特公昭43−16665号の様に微粒子状不活
性物質を含有せしめ、繊維がおかされず微粒子状
不活性物質の可溶性能を有する酸やアルカリで除
去する方法等、繊維表面に凹凸を形成することが
試みられているが、表面の凹凸が粗であつたり、
繊維内部に生じる空洞のために、染色した場合、
いずれもパステル調の色となり、深みのある色は
得られなかつた。 本発明者らはポリエステル繊維のもつこれら2
つの欠点を同時に改良すべく検討した結果本発明
に達したものである。即ち本発明は、繰り返し単
位80%以上がエチレンテレフタレート単位からな
り、全エステル結合の0.1〜10%がリン酸エステ
ル結合で、且つ粒径80ミリミクロン以下のシリカ
ゾルを0.5〜10重量%含有した共重合ポリエステ
ルを紡糸、延伸してなるポリエステル繊維を、(i)
熱水又は水蒸気で処理すると共に該ポリエステル
繊維の可溶性物質あるいは分解性物質で処理する
か、あるいは(ii)該ポリエステル繊維の可溶性物質
あるいは分解性物質を含む熱水で処理することを
特徴とする優れた抗ピル性と表面特性を有するポ
リエステル繊維の製造法である。 ポリエステル繊維のピリング性改良手段として
最も容易なものはポリエステル繊維のもつ高い強
力を天然繊維並に下げることである。しかしピリ
ング性を改良する程度にまで強力を下げるには、
ほとんど紡糸性が不良になるような程度にまで重
合度を下げなければならず、有効なピリング性改
良手段とはなつていない。本発明は予め加水分解
に弱いリン酸エステル結合を導入し、且つ粒子径
80ミリミクロン以下のシリカゾルを0.5〜10重量
%含有せしめたポリエステルを紡糸延伸してなる
強度3.5〜5.0g/dr、伸度30〜50%のポリエステ
ル繊維を熱水又は水蒸気で処理すると共に該ポリ
エステル繊維の可溶性物質あるいは分解性物質で
処理するか、あるいは該ポリエステル繊維の可溶
性物質あるいは分解性物質を含む熱水で処理する
ことによつて、極めて微細かつ複雑な凹凸形状を
繊維表面全体に発現させて絹や羊毛と同等の染色
後の色の深みを与え、同時に繊維の強度を1.5〜
2.8g/dr、伸度を15〜30%に低下させてJIS L
−1076−1978A法によるピリングテストで3〜5
級の良好な抗ピル性を付与するものである。 リン酸エステル結合を含むポリエステル繊維を
熱水や水蒸気で処理して加水分解させると繊維の
強度は0.5g/dr程度低下し、繊維強度を若干低
下させることができる。又、シリカを含むポリエ
ステル繊維をアルカリ減量すると、繊維強度が
0.2〜0.3g/dr程度低下する。しかし本発明者等
はリン酸エステル結合を含み且つシリカを含むポ
リエステル繊維を熱水又は水蒸気で処理すると共
に該ポリエステル繊維の可溶性物質あるいは分解
性物質で処理するか、あるいは(ii)該ポリエステル
繊維の可溶性物質あるいは分解性物質を含む熱水
で処理すると、繊維強度が2g/dr程度も低下す
る事を見出した。このことは両者の組合わせが予
想外に効果的であることを物語るものであり、単
なる組合せの域を超えたものと考えられる。 そして上記のような処理により繊維はその表面
に独特の不規則な凹凸のランダム表面が形成され
る。本発明でランダム表面とは、その高低並びに
その間隔とも不規則な各凹凸が並んだ面を意味す
る。該ランダム表面を形成する凹凸状態につき、
本発明では、繊維軸に直角な外周方向に存在する
凹部の最底点と隣り合う凹部の最底点の平面距離
Xで定義する。即ち本発明で言う凹凸とは上記平
面距離(間隔)を意味するものであり、凹凸の高
さ(深さ)を意味するものではない。上記の処理
により繊維表面には個々のXはそれぞれ異なるも
ので、各Xが0.1ミクロンから0.8ミクロン程度の
凹凸が付与されるが、本発明においては、Xが
0.2〜0.7ミクロンを満足する互いに一定間隔では
ない凹凸が繊維軸に直角な外周方向の平面距離10
ミクロン当り10ないし50個の密度で存在し、しか
も該凹凸部内にさらに、0.2ミクロンより小さい
微細な凹凸が単独であるいは部分的に重なり合つ
て存在している状態からなるランダム表面が本発
明で言う優れた効果に寄与しているものと考えら
れる。 即ち、本発明により、ポリエステル繊維のもつ
特有の鏡面光沢を消し、なおかつ色の深みを増加
させるには繊維表面に、上記のような不規則な凹
凸でランダム表面を形成していることと、そのラ
ンダム表面を形成する凹凸内に更に50〜200ミリ
ミクロンの微細凹凸を有していることが重要であ
る。上記Xが0.2ミクロン以下のものしかない場
合には鏡面的反射率の低下が認められず、染色後
の色の深みも従来のものと大差なく品質改良効果
は認めがたい。又、Xが0.7ミクロンより大であ
れば可視光線の反射率が高くなり、色がくすみ白
つぽくなりやすくかえつて効果がなくなる。Xが
0.2ミクロンより大きく0.7ミクロンより小さい場
合でも、その密度が繊維軸と直角な外周方向の長
さ10ミクロン当り10以上とならない場合は発色性
改良効果や色の深みの改良効果が不十分である。 本発明の良好なピリング性を有し、かつ微細か
つ複雑な凹凸形状を有するポリエステル繊維を得
るには、繰り返し単位の80%以上がエチレンテレ
フタレート単位からなり、全エステル結合の0.1
〜10%がリン酸エステル結合で、かつ粒径80ミリ
ミクロン以下のシリカゾルを0.5〜10重量%含有
した共重合ポリエステルが必要である。リン酸エ
ステル結合の全エステル結合に対する割合が0.1
%に満たない場合はピリング性の改良効果が十分
でなく、又、10%を越えると繊維の強力低下が激
しく好ましくない。又、シリカゾルの粒径が80ミ
リミクロンを越えると繊維表面層溶出液の凹凸を
表示するXが大きくなり、ランダム表面を形成す
る凹凸が少なくなり、色のくすみや染色後の白つ
ぽさが目立つてきて望ましくない。又、シリカゾ
ルの添加量が0.5重量%に満たない場合は、ラン
ダム表面の凹凸が不十分になり色の深さや光沢の
改良効果は認められず、10重量%を越えて添加し
た場合、紡糸が困難になる。 リン酸エステル結合をこの共重合ポリエステル
に導入するには、リン酸エステル結合形成能を有
するリン化合物を、エステル交換法ではテレフタ
ル酸ジメチルとエチレングリコールのエステル交
換反応開始の時点より重縮合反応完了直前までの
任意の段階で、又直接エステル化法においてはテ
レフタル酸とエチレングリコールのエステル化反
応開始より重縮合反応完了直前までの任意の段階
で添加共重合すればよく、このようなリン化合物
としてはたとえばリン酸、亜リン酸、リン酸トリ
メチル、リン酸ジブチル、リン酸トリブチル、リ
ン酸ヒドロキシエチル、リン酸ジヒドロキシエチ
ル、リン酸トリヒドロキシエチル、亜リン酸トリ
メチル、亜リン酸ジブチル、亜リン酸トリブチ
ル、亜リン酸ヒドロキシエチル、亜リン酸ジヒド
ロキシエチル、亜リン酸トリヒドロキシエチル等
を挙げることができる。 シリカゾルを共重合ポリエステルに含有せしめ
る方法としては、粒径80ミリミクロン以下のシリ
カ微粒子が単粒子状で存在するコロイダルシリカ
を、エステル交換法ではテレフタル酸ジメチルと
エチレングリコールのエステル交換反応開始直前
又は反応中の任意の段階で、直接エステル化法に
おいてはテレフタル酸とエチレングリコールのエ
ステル化反応開始直前又は反応中の任意の段階で
加えればよい。最も好ましい添加方法としてはコ
ロイダルシリカを、エステル化もしくはエステル
交換反応の前もしくは初期に急激な分散液の離散
を防ぐようにして行なうことである。なおコロイ
ダルシリカとはケイ素酸化物を主成分とする微粒
子が水または単価のアルコール類またはジオール
類またはこれらの混合物を分散媒としたコロイド
として存在するものを言う。 本発明の熱水又は水蒸気処理は、熱水処理にあ
つては80℃以上好ましくは95℃以上が良く、80℃
未満の場合はピリング性改良効果が小さく好まし
くない。又水蒸気処理にあつては110〜150℃が好
ましい。この熱水又は水蒸気処理は延伸後の任意
の段階で行なうのが良く、又単独で行なつても良
いし、仕上げ、染色工程と併用してもよい。ポリ
エステル繊維の可溶性物質あるいは分解性物質に
よる処理に用いられる液中に水が含まれる場合に
は、該可溶性物質あるいは分解性物質による処理
や染色と同時に行なつてもよい。ポリエステル繊
維の可溶性物質あるいは分解性物質による処理は
延伸後の任意の段階で行なつても良いが、染色前
に行なう方が色合せが容易であり好ましい。又、
この処理は、苛性ソーダ等アルカリ水溶液による
アルカリ減量処理が適当であるがポリエステル繊
維の可溶性物質あるいは分解性物質を含む液体に
よる処理なら何でもよく、アルカリ減量処理に限
定されるものではない。 ポリエステル繊維を衣料用やインテリア用、特
に衣料用として使用する場合、繊維の艶消しを行
なうのが普通であり、艶消しを行なわないのは特
別な場合である。ポリエステル繊維の艶消しのた
めに通常用いられている二酸化チタンを使用する
時、本発明の如くリンを多量に含むポリエステル
の場合は二酸化チタンが凝集して粗大粒子となり
紡糸パツクのフイルター等を激しく閉塞し、高頻
度の紡糸パツクの交換を余儀無くさせ、製造工程
上の大きなトラブルとなり、実施が困難となる。
ポリエステル繊維の艶消し方法は、二酸化チタン
以外にもあるが、いずれの方法も、二酸化チタン
に比べて特別な方法であり、製造工程的、コスト
的に不利であり、単に艶消しを目的とするだけで
は、工業的にはメリツトが極めて小さいものであ
る。それに対し本発明は微細なシリカゾルを含む
ポリエステル繊維を、該ポリエステル繊維の可溶
性物質あるいは分解性物質で処理し、繊維表面に
前記のような極めて微細かつ複雑な凹凸形状を発
現させる事により艶消しを行ない、且つ染色後の
色の深みを発現させるという従来のポリエステル
にない重要な性質をも与えるものである。また、
ポリエステル繊維の可溶性物質あるいは分解性物
質による処理は、染色前に苛性ソーダ等のアルカ
リ水溶液によるアルカリ減量処理が適当である
が、アルカリ減量処理は工業的には水の沸点近い
温度即ち90〜100℃で行なわれるのが通常である。
又ポリエステル繊維の染色は130℃近い高温で行
なわれるのが通常である。従つて本発明の方法を
工業的に実施する場合、特別なことをしなくと
も、熱水又は水蒸気処理を2回実施することにな
るため、加水分解による繊維の強度低下が大きく
なり、抗ピル性の発現をより高度なものとでき
る。又、リン酸エステル結合とシリカがポリエス
テル繊維中に含まれる場合、この繊維を熱水又は
水蒸気処理および該ポリエステル繊維の可溶性物
質あるいは分解性物質で処理した時、繊維強度の
低下が非常に大きいので、これらの処理を行なう
前の繊維強度は高いものである。従つてこれらの
処理前の製造工程、例えばフイラメントにあつて
は紡糸、延伸、撚糸、製編、製織などの工程、ス
テープルフアイバーにあつては、紡糸、延伸、捲
縮付与、切断、紡績、製編、製織などの工程での
トラブルが非常に少ないという利点をもつてい
る。即ち本発明は製造工程上のトラブルが極めて
少なく、かつ良好な抗ピル性と染色後の深みをも
つポリエステル繊維を提供するものである。 本発明において、前述の共重合ポリエステルに
1種又は2種以上の第3成分を重縮合反応完了以
前又は重縮合反応完了後紡糸するまでの任意の段
階で配合したりあるいは溶融混合して、ポリエス
テル繊維の融点、二次転移点を下げれば、抗ピル
化処理がより低温で行なうことができる。この場
合には表面に凹凸を与える処理との併用が可能と
なり、又これによつてポリエステル繊維の他の物
性も改良することができる。かかる第3成分とし
ては、1個又は2個以上のエステル結合形成能を
有する化合物を言い、イソフタル酸、フタル酸、
アジピン酸、セバシン酸、トリメシン酸、ナフタ
リンジカルボン酸、スルホイソフタル酸などの有
機カルボン酸及びこれらの機能的誘導体、プロピ
レングリコール、ネオペンチルグリコール、1・
4ブタンジオール、1・4シクロヘキサンジメタ
ノールペンタエリスリトール、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコールなどのアルコ
ール類及びこれらの機能的誘導体などが例示され
る。 次に実施例をもつて本発明を説明するが、本発
明は以下の実施例に限定されるものではない。実
施例中添加量を示す「部」は全て重量部を意味す
る。極限粘度〔η〕とはポリエステルをフエノー
ルとテトラクロロエタンの等重量混合溶剤に溶解
し30℃で測定して求めた値(単位はdl/g)であ
る。 実施例1〜5、比較例1、2 テレフタル酸83部、エチレングリコール62部、
10〜20ミリミクロンの範囲の粒子径分布をもつ濃
度20重量%の水系シリカゾル14.4部、三酸化アン
チモン0.038部をスラリー状にして反応器に仕込
み、250℃、1.5Kg/cm2・Gで4時間エステル化を
行なつた後、リン酸トリブチルを加え、徐々に減
圧及び昇温し、50分間で圧力1mmHg以下、温度
280℃に達しめた後2時間重縮合反応を行ない、
得られたポリエステルを反応器下方より押し出し
てポリエステルチツプを得た。この時、リン酸ト
リブチルの添加量をリン酸エステル結合が0.01〜
10%となる様にして各チツプを得た。続いてポリ
エステルチツプを乾燥、紡糸し、更に通常の延伸
を行なつて100デニール/36本のポリエステルフ
イラメントを得た。この時、重合、紡糸、延伸は
各チツプ共にトラブルがなく順調であつた。次に
このポリエステルフイラメントを22ゲージの筒編
みにし、4重量%の苛性ソーダ水溶液で95℃でア
ルカリ減量を行なつた。この時アルカリ減量率は
3〜6%となるように留意した。各編地を次の処
方で染色し、JISL1076−1978A法によつてピリン
グテストを実施した。結果を表1に示す。
リエステル繊維及びその製造法に関するものであ
る。 ポリエステル繊維、特にポリエチレンテレフタ
レートを主成分とするポリエステル繊維は、すぐ
れた機械的性質や良好な風合いを有しており、衣
料用、インテリア用などに広く用いられている。
しかし衣料用あるいはインテリア用に用いられる
場合、ピリングが生じやすく外観を著しくそこね
たり、繊維表面のなめらかさのため特有の鏡面光
沢があつたり、羊毛や絹に比べて色の深みが得ら
れない等の欠点を有している。 これらの欠点を解消するために従来種々の方法
が試みられてきた。ピリング性の改良方法として
は、特公昭35−8562号に見られる如く、低重合度
ポリエステルを使用する方法があるが、溶融粘度
が低いために紡糸が困難であり、又かろうじて紡
糸しても、繊維が弱すぎて延伸が不調となるなど
の製造工程上の欠点がある。低重合度ポリエステ
ルを使用する際に増粘剤を添加して紡糸性や延伸
性を改良する方法が特公昭37−12150号などに見
られるが大きな効果は得られていない。ペンタエ
リスリトールの如き多官能性の分岐剤を共重合す
る方法が特公昭43−4545号に見られるがピリング
性改良効果が不十分である。又、別のピリング性
改良手段として、リン酸エステル結合を含有する
共重合ポリエステルを紡糸してポリエステル繊維
とした後、熱処理、熱水処理、水蒸気処理等を行
なう方法が特開昭50−135331号、特開昭51−
123315号に開示されている。しかしこの方法では
ピリング性は改良されるものの充分ではなく、
又、ポリエステル繊維の艶消し剤として通常用い
られる二酸化チタンを使用すると、多量のリン化
合物を含むために二酸化チタンが凝集して粗大粒
子となり、これが紡糸パツクのフイルター等に著
しく詰まるために、非常に頻度の高い紡糸パツク
の交換を要すると言う製造工程上の欠点が非常に
大きく、工業的に実施する可能性が乏しいもので
ある。又、繊維表面の改良については特公昭45−
39055号に粒子径10ミクロン〜150ミクロンのシリ
カを重合体に対し0.05〜30重量%含有せしめ、突
起部を形成せしめること、特公昭46−26887号に
は無定形の未延伸繊維に結晶化剤を接触せしめ、
結晶化剤を除去することにより無定形の芯部と結
晶化したスキン部を形成し、延伸することにより
繊維表面に微細な凹凸を得る方法、特公昭43−
14186号、特公昭43−16665号の様に微粒子状不活
性物質を含有せしめ、繊維がおかされず微粒子状
不活性物質の可溶性能を有する酸やアルカリで除
去する方法等、繊維表面に凹凸を形成することが
試みられているが、表面の凹凸が粗であつたり、
繊維内部に生じる空洞のために、染色した場合、
いずれもパステル調の色となり、深みのある色は
得られなかつた。 本発明者らはポリエステル繊維のもつこれら2
つの欠点を同時に改良すべく検討した結果本発明
に達したものである。即ち本発明は、繰り返し単
位80%以上がエチレンテレフタレート単位からな
り、全エステル結合の0.1〜10%がリン酸エステ
ル結合で、且つ粒径80ミリミクロン以下のシリカ
ゾルを0.5〜10重量%含有した共重合ポリエステ
ルを紡糸、延伸してなるポリエステル繊維を、(i)
熱水又は水蒸気で処理すると共に該ポリエステル
繊維の可溶性物質あるいは分解性物質で処理する
か、あるいは(ii)該ポリエステル繊維の可溶性物質
あるいは分解性物質を含む熱水で処理することを
特徴とする優れた抗ピル性と表面特性を有するポ
リエステル繊維の製造法である。 ポリエステル繊維のピリング性改良手段として
最も容易なものはポリエステル繊維のもつ高い強
力を天然繊維並に下げることである。しかしピリ
ング性を改良する程度にまで強力を下げるには、
ほとんど紡糸性が不良になるような程度にまで重
合度を下げなければならず、有効なピリング性改
良手段とはなつていない。本発明は予め加水分解
に弱いリン酸エステル結合を導入し、且つ粒子径
80ミリミクロン以下のシリカゾルを0.5〜10重量
%含有せしめたポリエステルを紡糸延伸してなる
強度3.5〜5.0g/dr、伸度30〜50%のポリエステ
ル繊維を熱水又は水蒸気で処理すると共に該ポリ
エステル繊維の可溶性物質あるいは分解性物質で
処理するか、あるいは該ポリエステル繊維の可溶
性物質あるいは分解性物質を含む熱水で処理する
ことによつて、極めて微細かつ複雑な凹凸形状を
繊維表面全体に発現させて絹や羊毛と同等の染色
後の色の深みを与え、同時に繊維の強度を1.5〜
2.8g/dr、伸度を15〜30%に低下させてJIS L
−1076−1978A法によるピリングテストで3〜5
級の良好な抗ピル性を付与するものである。 リン酸エステル結合を含むポリエステル繊維を
熱水や水蒸気で処理して加水分解させると繊維の
強度は0.5g/dr程度低下し、繊維強度を若干低
下させることができる。又、シリカを含むポリエ
ステル繊維をアルカリ減量すると、繊維強度が
0.2〜0.3g/dr程度低下する。しかし本発明者等
はリン酸エステル結合を含み且つシリカを含むポ
リエステル繊維を熱水又は水蒸気で処理すると共
に該ポリエステル繊維の可溶性物質あるいは分解
性物質で処理するか、あるいは(ii)該ポリエステル
繊維の可溶性物質あるいは分解性物質を含む熱水
で処理すると、繊維強度が2g/dr程度も低下す
る事を見出した。このことは両者の組合わせが予
想外に効果的であることを物語るものであり、単
なる組合せの域を超えたものと考えられる。 そして上記のような処理により繊維はその表面
に独特の不規則な凹凸のランダム表面が形成され
る。本発明でランダム表面とは、その高低並びに
その間隔とも不規則な各凹凸が並んだ面を意味す
る。該ランダム表面を形成する凹凸状態につき、
本発明では、繊維軸に直角な外周方向に存在する
凹部の最底点と隣り合う凹部の最底点の平面距離
Xで定義する。即ち本発明で言う凹凸とは上記平
面距離(間隔)を意味するものであり、凹凸の高
さ(深さ)を意味するものではない。上記の処理
により繊維表面には個々のXはそれぞれ異なるも
ので、各Xが0.1ミクロンから0.8ミクロン程度の
凹凸が付与されるが、本発明においては、Xが
0.2〜0.7ミクロンを満足する互いに一定間隔では
ない凹凸が繊維軸に直角な外周方向の平面距離10
ミクロン当り10ないし50個の密度で存在し、しか
も該凹凸部内にさらに、0.2ミクロンより小さい
微細な凹凸が単独であるいは部分的に重なり合つ
て存在している状態からなるランダム表面が本発
明で言う優れた効果に寄与しているものと考えら
れる。 即ち、本発明により、ポリエステル繊維のもつ
特有の鏡面光沢を消し、なおかつ色の深みを増加
させるには繊維表面に、上記のような不規則な凹
凸でランダム表面を形成していることと、そのラ
ンダム表面を形成する凹凸内に更に50〜200ミリ
ミクロンの微細凹凸を有していることが重要であ
る。上記Xが0.2ミクロン以下のものしかない場
合には鏡面的反射率の低下が認められず、染色後
の色の深みも従来のものと大差なく品質改良効果
は認めがたい。又、Xが0.7ミクロンより大であ
れば可視光線の反射率が高くなり、色がくすみ白
つぽくなりやすくかえつて効果がなくなる。Xが
0.2ミクロンより大きく0.7ミクロンより小さい場
合でも、その密度が繊維軸と直角な外周方向の長
さ10ミクロン当り10以上とならない場合は発色性
改良効果や色の深みの改良効果が不十分である。 本発明の良好なピリング性を有し、かつ微細か
つ複雑な凹凸形状を有するポリエステル繊維を得
るには、繰り返し単位の80%以上がエチレンテレ
フタレート単位からなり、全エステル結合の0.1
〜10%がリン酸エステル結合で、かつ粒径80ミリ
ミクロン以下のシリカゾルを0.5〜10重量%含有
した共重合ポリエステルが必要である。リン酸エ
ステル結合の全エステル結合に対する割合が0.1
%に満たない場合はピリング性の改良効果が十分
でなく、又、10%を越えると繊維の強力低下が激
しく好ましくない。又、シリカゾルの粒径が80ミ
リミクロンを越えると繊維表面層溶出液の凹凸を
表示するXが大きくなり、ランダム表面を形成す
る凹凸が少なくなり、色のくすみや染色後の白つ
ぽさが目立つてきて望ましくない。又、シリカゾ
ルの添加量が0.5重量%に満たない場合は、ラン
ダム表面の凹凸が不十分になり色の深さや光沢の
改良効果は認められず、10重量%を越えて添加し
た場合、紡糸が困難になる。 リン酸エステル結合をこの共重合ポリエステル
に導入するには、リン酸エステル結合形成能を有
するリン化合物を、エステル交換法ではテレフタ
ル酸ジメチルとエチレングリコールのエステル交
換反応開始の時点より重縮合反応完了直前までの
任意の段階で、又直接エステル化法においてはテ
レフタル酸とエチレングリコールのエステル化反
応開始より重縮合反応完了直前までの任意の段階
で添加共重合すればよく、このようなリン化合物
としてはたとえばリン酸、亜リン酸、リン酸トリ
メチル、リン酸ジブチル、リン酸トリブチル、リ
ン酸ヒドロキシエチル、リン酸ジヒドロキシエチ
ル、リン酸トリヒドロキシエチル、亜リン酸トリ
メチル、亜リン酸ジブチル、亜リン酸トリブチ
ル、亜リン酸ヒドロキシエチル、亜リン酸ジヒド
ロキシエチル、亜リン酸トリヒドロキシエチル等
を挙げることができる。 シリカゾルを共重合ポリエステルに含有せしめ
る方法としては、粒径80ミリミクロン以下のシリ
カ微粒子が単粒子状で存在するコロイダルシリカ
を、エステル交換法ではテレフタル酸ジメチルと
エチレングリコールのエステル交換反応開始直前
又は反応中の任意の段階で、直接エステル化法に
おいてはテレフタル酸とエチレングリコールのエ
ステル化反応開始直前又は反応中の任意の段階で
加えればよい。最も好ましい添加方法としてはコ
ロイダルシリカを、エステル化もしくはエステル
交換反応の前もしくは初期に急激な分散液の離散
を防ぐようにして行なうことである。なおコロイ
ダルシリカとはケイ素酸化物を主成分とする微粒
子が水または単価のアルコール類またはジオール
類またはこれらの混合物を分散媒としたコロイド
として存在するものを言う。 本発明の熱水又は水蒸気処理は、熱水処理にあ
つては80℃以上好ましくは95℃以上が良く、80℃
未満の場合はピリング性改良効果が小さく好まし
くない。又水蒸気処理にあつては110〜150℃が好
ましい。この熱水又は水蒸気処理は延伸後の任意
の段階で行なうのが良く、又単独で行なつても良
いし、仕上げ、染色工程と併用してもよい。ポリ
エステル繊維の可溶性物質あるいは分解性物質に
よる処理に用いられる液中に水が含まれる場合に
は、該可溶性物質あるいは分解性物質による処理
や染色と同時に行なつてもよい。ポリエステル繊
維の可溶性物質あるいは分解性物質による処理は
延伸後の任意の段階で行なつても良いが、染色前
に行なう方が色合せが容易であり好ましい。又、
この処理は、苛性ソーダ等アルカリ水溶液による
アルカリ減量処理が適当であるがポリエステル繊
維の可溶性物質あるいは分解性物質を含む液体に
よる処理なら何でもよく、アルカリ減量処理に限
定されるものではない。 ポリエステル繊維を衣料用やインテリア用、特
に衣料用として使用する場合、繊維の艶消しを行
なうのが普通であり、艶消しを行なわないのは特
別な場合である。ポリエステル繊維の艶消しのた
めに通常用いられている二酸化チタンを使用する
時、本発明の如くリンを多量に含むポリエステル
の場合は二酸化チタンが凝集して粗大粒子となり
紡糸パツクのフイルター等を激しく閉塞し、高頻
度の紡糸パツクの交換を余儀無くさせ、製造工程
上の大きなトラブルとなり、実施が困難となる。
ポリエステル繊維の艶消し方法は、二酸化チタン
以外にもあるが、いずれの方法も、二酸化チタン
に比べて特別な方法であり、製造工程的、コスト
的に不利であり、単に艶消しを目的とするだけで
は、工業的にはメリツトが極めて小さいものであ
る。それに対し本発明は微細なシリカゾルを含む
ポリエステル繊維を、該ポリエステル繊維の可溶
性物質あるいは分解性物質で処理し、繊維表面に
前記のような極めて微細かつ複雑な凹凸形状を発
現させる事により艶消しを行ない、且つ染色後の
色の深みを発現させるという従来のポリエステル
にない重要な性質をも与えるものである。また、
ポリエステル繊維の可溶性物質あるいは分解性物
質による処理は、染色前に苛性ソーダ等のアルカ
リ水溶液によるアルカリ減量処理が適当である
が、アルカリ減量処理は工業的には水の沸点近い
温度即ち90〜100℃で行なわれるのが通常である。
又ポリエステル繊維の染色は130℃近い高温で行
なわれるのが通常である。従つて本発明の方法を
工業的に実施する場合、特別なことをしなくと
も、熱水又は水蒸気処理を2回実施することにな
るため、加水分解による繊維の強度低下が大きく
なり、抗ピル性の発現をより高度なものとでき
る。又、リン酸エステル結合とシリカがポリエス
テル繊維中に含まれる場合、この繊維を熱水又は
水蒸気処理および該ポリエステル繊維の可溶性物
質あるいは分解性物質で処理した時、繊維強度の
低下が非常に大きいので、これらの処理を行なう
前の繊維強度は高いものである。従つてこれらの
処理前の製造工程、例えばフイラメントにあつて
は紡糸、延伸、撚糸、製編、製織などの工程、ス
テープルフアイバーにあつては、紡糸、延伸、捲
縮付与、切断、紡績、製編、製織などの工程での
トラブルが非常に少ないという利点をもつてい
る。即ち本発明は製造工程上のトラブルが極めて
少なく、かつ良好な抗ピル性と染色後の深みをも
つポリエステル繊維を提供するものである。 本発明において、前述の共重合ポリエステルに
1種又は2種以上の第3成分を重縮合反応完了以
前又は重縮合反応完了後紡糸するまでの任意の段
階で配合したりあるいは溶融混合して、ポリエス
テル繊維の融点、二次転移点を下げれば、抗ピル
化処理がより低温で行なうことができる。この場
合には表面に凹凸を与える処理との併用が可能と
なり、又これによつてポリエステル繊維の他の物
性も改良することができる。かかる第3成分とし
ては、1個又は2個以上のエステル結合形成能を
有する化合物を言い、イソフタル酸、フタル酸、
アジピン酸、セバシン酸、トリメシン酸、ナフタ
リンジカルボン酸、スルホイソフタル酸などの有
機カルボン酸及びこれらの機能的誘導体、プロピ
レングリコール、ネオペンチルグリコール、1・
4ブタンジオール、1・4シクロヘキサンジメタ
ノールペンタエリスリトール、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコールなどのアルコ
ール類及びこれらの機能的誘導体などが例示され
る。 次に実施例をもつて本発明を説明するが、本発
明は以下の実施例に限定されるものではない。実
施例中添加量を示す「部」は全て重量部を意味す
る。極限粘度〔η〕とはポリエステルをフエノー
ルとテトラクロロエタンの等重量混合溶剤に溶解
し30℃で測定して求めた値(単位はdl/g)であ
る。 実施例1〜5、比較例1、2 テレフタル酸83部、エチレングリコール62部、
10〜20ミリミクロンの範囲の粒子径分布をもつ濃
度20重量%の水系シリカゾル14.4部、三酸化アン
チモン0.038部をスラリー状にして反応器に仕込
み、250℃、1.5Kg/cm2・Gで4時間エステル化を
行なつた後、リン酸トリブチルを加え、徐々に減
圧及び昇温し、50分間で圧力1mmHg以下、温度
280℃に達しめた後2時間重縮合反応を行ない、
得られたポリエステルを反応器下方より押し出し
てポリエステルチツプを得た。この時、リン酸ト
リブチルの添加量をリン酸エステル結合が0.01〜
10%となる様にして各チツプを得た。続いてポリ
エステルチツプを乾燥、紡糸し、更に通常の延伸
を行なつて100デニール/36本のポリエステルフ
イラメントを得た。この時、重合、紡糸、延伸は
各チツプ共にトラブルがなく順調であつた。次に
このポリエステルフイラメントを22ゲージの筒編
みにし、4重量%の苛性ソーダ水溶液で95℃でア
ルカリ減量を行なつた。この時アルカリ減量率は
3〜6%となるように留意した。各編地を次の処
方で染色し、JISL1076−1978A法によつてピリン
グテストを実施した。結果を表1に示す。
【表】
これよりリン酸エステル結合が必要なことを認
めた。又、各例共に、従来のポリエステルに比べ
色の深みがあり、光沢も改良が認められた。又走
査型電子顕微鏡写真で繊維表面の凹凸形状を求め
ると、各例共50〜200ミリミクロンの粒状構造の
壁よりなる微細な凹凸を有し、更にこの微細凹凸
を含む不規則な凹凸のランダム表面が形成されて
いた。そして凹凸形状を表わすXは一定ではない
が、0.2ミクロン<X<0.7ミクロンを満足する凹
凸が10ミクロン当り10〜50個の範囲内に入る密度
で存在していた。 実施例6、比較例3、4 実施例3と同様に筒編サンプルを作成し、アル
カリ減量を60℃、70℃、80℃で行ない染色は省略
した。アルカリ減量及びピリングテストの結果は
表2に示す通りであり、80℃以上の温度での熱水
処理の必要性が確認された。
めた。又、各例共に、従来のポリエステルに比べ
色の深みがあり、光沢も改良が認められた。又走
査型電子顕微鏡写真で繊維表面の凹凸形状を求め
ると、各例共50〜200ミリミクロンの粒状構造の
壁よりなる微細な凹凸を有し、更にこの微細凹凸
を含む不規則な凹凸のランダム表面が形成されて
いた。そして凹凸形状を表わすXは一定ではない
が、0.2ミクロン<X<0.7ミクロンを満足する凹
凸が10ミクロン当り10〜50個の範囲内に入る密度
で存在していた。 実施例6、比較例3、4 実施例3と同様に筒編サンプルを作成し、アル
カリ減量を60℃、70℃、80℃で行ない染色は省略
した。アルカリ減量及びピリングテストの結果は
表2に示す通りであり、80℃以上の温度での熱水
処理の必要性が確認された。
【表】
実施例7〜11、比較例5、6
テレフタル酸83部、エチレングリコール62部、
10〜20ミリミクロンの範囲の粒子径分布をもつ濃
度20重量%の水系シリカゾル、三酸化アンチモン
0.038部をスラリー状にして反応器に仕込み、250
℃、1.5Kg/cm2・Gで4時間エステル化を行なつ
た後、リン酸ジブチル1.58部を加え、徐々に減圧
及び昇温し、50分間で圧力1mmHg以下、温度280
℃に達せしめた後2時間重縮合反応を行ない、得
られたポリエステルを反応器下方より押出してポ
リエステルチツプを得た。この時シリカゾルの添
加量を0.1重量%から15重量%まで変え各ポリエ
ステルチツプを作成した。続いてポリエステルチ
ツプを乾燥、紡糸し、更に通常の延伸を行なつて
100デニール/36本のポリエステルフイラメント
を得た。シリカゾル12重量%と15重量%の場合は
紡糸性が不良で全く試料が得られなかつた。次の
このポリエステルフイラメントを22ゲージの筒編
みにし、実施例1と同様のアルカリ減量、染色を
実施し、各編物の反射率を日立自記分光光度計
EPR−2型を使用して測定し、反射率の変化か
ら色の深み変化、走査型電子顕微鏡写真から繊維
表面の凹凸形状を求めた。またピリングテストを
実施し、結果を表3に示した。
10〜20ミリミクロンの範囲の粒子径分布をもつ濃
度20重量%の水系シリカゾル、三酸化アンチモン
0.038部をスラリー状にして反応器に仕込み、250
℃、1.5Kg/cm2・Gで4時間エステル化を行なつ
た後、リン酸ジブチル1.58部を加え、徐々に減圧
及び昇温し、50分間で圧力1mmHg以下、温度280
℃に達せしめた後2時間重縮合反応を行ない、得
られたポリエステルを反応器下方より押出してポ
リエステルチツプを得た。この時シリカゾルの添
加量を0.1重量%から15重量%まで変え各ポリエ
ステルチツプを作成した。続いてポリエステルチ
ツプを乾燥、紡糸し、更に通常の延伸を行なつて
100デニール/36本のポリエステルフイラメント
を得た。シリカゾル12重量%と15重量%の場合は
紡糸性が不良で全く試料が得られなかつた。次の
このポリエステルフイラメントを22ゲージの筒編
みにし、実施例1と同様のアルカリ減量、染色を
実施し、各編物の反射率を日立自記分光光度計
EPR−2型を使用して測定し、反射率の変化か
ら色の深み変化、走査型電子顕微鏡写真から繊維
表面の凹凸形状を求めた。またピリングテストを
実施し、結果を表3に示した。
【表】
シリカゾル0.1%のものは繊維表面がランダム
表面とはならず、凹凸形状を表わすXが0.7ミク
ロン以上であり、反射率の低下も小さく染色後の
色の深みもなく、光沢の改良も認めがたい。これ
に対しシリカゾル0.5重量%以上を含むものは50
〜200ミリミクロンの粒状構造の微細凹凸を有し、
この微細凹凸を含む不規則な凹凸のランダム表面
が繊維表面に形成されていた。更に凹凸形状を表
わすXが0.2ミクロンないし0.7ミクロンを満足す
る凹凸が10ミクロン当り10〜50個の範囲内に入る
密度で存在していた。又、これらは反射率の低下
も大きく、かつ染色後の色の深みが認められ、光
沢もしつとりとした良好なものとなつた。 実施例 12 テレフタル酸83部、エチレングリコール62部、
30〜40ミリミクロンの範囲の粒子径分布をもつ20
重量%の水系シリカゾル14.4部、三酸化アンチモ
ン0.038部をスラリー状にして反応器に仕込み、
250℃、1.5Kg/cm2・Gで4時間エステル化を行な
つた後、リン酸トリメチル1.4部を加え、徐々に
減圧及び昇温し50分間で圧力1mmHg以下、温度
280℃に達せしめた後2時間重縮合反応を行ない、
得られたポリエステルを反応器下方より押し出し
てポリエステルチツプを得た。このポリエステル
チツプの〔η〕は0.67、リン酸エステル結合量は
3%であつた。続いてこのポリエステルチツプを
乾燥後、紡糸、延伸して3dr×51mmのステープル
を得た。このステープルより30番の紡績糸を得、
30ゲージの筒編みにした。紡績工程はトラブルが
なく順調であつた。この編地を実施例1と同様の
アルカリ減量及び染色を実施した。これをピリン
グテストした結果5級であつた。又色の深みも発
現し、光沢の改良も認められた。
表面とはならず、凹凸形状を表わすXが0.7ミク
ロン以上であり、反射率の低下も小さく染色後の
色の深みもなく、光沢の改良も認めがたい。これ
に対しシリカゾル0.5重量%以上を含むものは50
〜200ミリミクロンの粒状構造の微細凹凸を有し、
この微細凹凸を含む不規則な凹凸のランダム表面
が繊維表面に形成されていた。更に凹凸形状を表
わすXが0.2ミクロンないし0.7ミクロンを満足す
る凹凸が10ミクロン当り10〜50個の範囲内に入る
密度で存在していた。又、これらは反射率の低下
も大きく、かつ染色後の色の深みが認められ、光
沢もしつとりとした良好なものとなつた。 実施例 12 テレフタル酸83部、エチレングリコール62部、
30〜40ミリミクロンの範囲の粒子径分布をもつ20
重量%の水系シリカゾル14.4部、三酸化アンチモ
ン0.038部をスラリー状にして反応器に仕込み、
250℃、1.5Kg/cm2・Gで4時間エステル化を行な
つた後、リン酸トリメチル1.4部を加え、徐々に
減圧及び昇温し50分間で圧力1mmHg以下、温度
280℃に達せしめた後2時間重縮合反応を行ない、
得られたポリエステルを反応器下方より押し出し
てポリエステルチツプを得た。このポリエステル
チツプの〔η〕は0.67、リン酸エステル結合量は
3%であつた。続いてこのポリエステルチツプを
乾燥後、紡糸、延伸して3dr×51mmのステープル
を得た。このステープルより30番の紡績糸を得、
30ゲージの筒編みにした。紡績工程はトラブルが
なく順調であつた。この編地を実施例1と同様の
アルカリ減量及び染色を実施した。これをピリン
グテストした結果5級であつた。又色の深みも発
現し、光沢の改良も認められた。
Claims (1)
- 1 繰り返し単位の80%以上がエチレンテレフタ
レート単位からなり、全エステル結合の0.1〜10
%がリン酸エステル結合で、且つ粒径80ミリミク
ロン以下のシリカゾルを0.5〜10重量%含有した
共重合ポリエステルを紡糸、延伸してなるポリエ
ステル繊維を、(i)熱水又は水蒸気で処理すると共
に該ポリエステル繊維の可溶性物質あるいは分解
性物質で処理するか、あるいは(ii)該ポリエステル
繊維の可溶性物質あるいは分解性物質を含む熱水
中で処理することを特徴とする優れた抗ピル性と
表面特性を有するポリエステル繊維の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1865979A JPS55112313A (en) | 1979-02-19 | 1979-02-19 | Polyester fiber with high pilling resistance and good surface property |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1865979A JPS55112313A (en) | 1979-02-19 | 1979-02-19 | Polyester fiber with high pilling resistance and good surface property |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS55112313A JPS55112313A (en) | 1980-08-29 |
| JPS6330407B2 true JPS6330407B2 (ja) | 1988-06-17 |
Family
ID=11977734
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1865979A Granted JPS55112313A (en) | 1979-02-19 | 1979-02-19 | Polyester fiber with high pilling resistance and good surface property |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS55112313A (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5679714A (en) * | 1979-11-29 | 1981-06-30 | Toray Ind Inc | Polyester fiber |
| JPS56144216A (en) * | 1980-04-08 | 1981-11-10 | Toray Ind Inc | Polyester type fiber having improved coloring properties and its preparation |
| JPS584815A (ja) * | 1981-06-26 | 1983-01-12 | Teijin Ltd | ハニカム状表面構造を有するポリエステル繊維及びその製造法 |
| JPS584816A (ja) * | 1981-06-26 | 1983-01-12 | Teijin Ltd | ポリエステル表面加工繊維及びその製造方法 |
| JPS6147818A (ja) * | 1984-08-07 | 1986-03-08 | Kuraray Co Ltd | 抗ピル性ポリエステル繊維の製造法 |
| JPS62215014A (ja) * | 1986-03-12 | 1987-09-21 | Teijin Ltd | 抗ピル性ポリエステル繊維及びその製造法 |
| JPS6433216A (en) * | 1987-07-23 | 1989-02-03 | Kuraray Co | Production of sliver made of polyester fiber sliver |
-
1979
- 1979-02-19 JP JP1865979A patent/JPS55112313A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS55112313A (en) | 1980-08-29 |
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