JPS6339617B2 - - Google Patents

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JPS6339617B2
JPS6339617B2 JP23629986A JP23629986A JPS6339617B2 JP S6339617 B2 JPS6339617 B2 JP S6339617B2 JP 23629986 A JP23629986 A JP 23629986A JP 23629986 A JP23629986 A JP 23629986A JP S6339617 B2 JPS6339617 B2 JP S6339617B2
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Japan
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polysilastyrene
polycarbosilastyrene
producing
copolymer
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JP23629986A
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Keizo Shimada
Eiji Yoshida
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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  • Silicon Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、シリコンカーバイド繊維、シリコン
カーバイドフイルムあるいはシリコンカーバイド
焼結成形体の製造に有用な原料である新規なポリ
カルボシラスチレン共重合体及び該共重合体を工
業的に収率よく製造する方法に関するものであ
る。 〔従来技術〕 シリコンカーバイドの繊維、焼結成形体等の製
造法として、従来、いろいろな方法が提案されて
いる。 その中で、シリコンカーバイド繊維の製造法は
大きく分けて、(1)化学蒸着法、(2)形骸繊維化学加
工法及び(3)ポリマー前駆体法に分類され、これら
の中ですでに工業化されている製造法には、化学
蒸着法とポリマー前駆体法とがある。 化学蒸着法としては、例えば炭素繊維やタング
ステン繊維の表面に1000〜1200℃の温度で四塩化
珪素、炭化水素、水素の3種のガスを通して反応
させ、蒸着させて製造する方法がある。その他に
これと類似の方法として、炭素繊維に四塩化珪素
の熱分解で生成した珪素と反応させて、シリコン
カーバイド繊維を製造する方法がある。しかしな
がら、これらの方法は高温下で化学反応を起こさ
せて蒸着するため、操作が困難となり、コストが
高くなる。しかも生成する繊維が太く、使用上の
制限を受け、用途が限定される。 また、ポリマー前駆体法は、有機珪素ポリマー
であるポリカルボシランを用いて紡糸し、不融
化,焼成の各処理を施してシリコンカーバイド繊
維とする方法である(特公昭57−26527号、特公
昭58−38534号、特公昭58−38535号、特公昭59−
33681号、特開昭56−9209号、特開昭56−74126
号)。 このポリカルボシランを用いて、シリコンカー
バイド繊維を製造する方法においては、繊維径が
10〜50μmの任意の繊維を製造することが可能で
あるが、製造工程が数工程にも及び、非効率的で
ある。 しかも、この方法では高温焼成前に予備加熱工
程が必要で、この予備加熱工程での処理が不充分
であると後の高温焼成工程において繊維の融着が
生じ、高強度繊維としてはもちろん、強化用繊維
としての機能さえ持たなくなる。 近年、これらの問題点を改良する方法として、
有機珪素高分子化合物としてポリシラスチレン
(ジメチル・メチルフエニルポリシラン)を用い
ることにより、酸化性雰囲気中での加熱処理を行
うことなく簡便な手段でポリシラスチレン架橋不
融化させるシリコンカー方法が提案されており
(特開昭58−215426号)、この方法を利用してシリ
コンカーバイド繊維の製造が可能とされている。 この方法は、ポリシラスチレンのポリマーを、
電子線ビーム照射又は可視光線より波長の短かい
電子スペクトル中での照射により、架橋不融化す
る方法である。 上記の両方法を比較すると、ポリカルボシラン
を紡糸用原料とする前者の方法においては、例え
ば現在工業化されている方法をみると、ジクロロ
ジメチルシランをトルエン、キシレン等の炭化水
素溶媒中、ナトリウム金属触媒の存在下で重合さ
せジメチルポリシランを合成するが、このジメチ
ルポリシランは、溶融点と分解点が接近している
ため溶融紡糸ができず、また、有機溶媒に難溶で
乾式紡糸も不可能である。そこでこのジメチルポ
リシランを加熱処理して(400〜800℃、オートク
レーブ中)、可融可溶のポリカルボシランに転化
させた後、これを繊維化する方法が採用される。 これに対して、ポリシラスチレンを原料とする
後者の方法においては、ジクロロジメチルシラン
とジクロロメチルフエニルシランとをトルエン
(又はキシレン)溶媒中ナトリウム金属触媒の存
在下で、重合させてポリシラスチレンを合成す
る。このポリシラスチレンは可融可溶で溶融成形
や乾式成形によつて容易に繊維、フイルム等に成
形することができる。 後者の方法は、上記の如く、ジクロロジメチル
シランとジクロロメチルフエニルシランとの重合
によつて得られたポリシラスチレンを使用して、
繊維、フイルムを成形する方法であり、このポリ
シラスチレンは融点(軟化点)80〜130℃のもの
が容易に合成され、これを成形して例えば繊維化
すると直径10〜30μmのポリシラスチレン繊維を
容易に得ることができ、その成形性はきわめてす
ぐれている。しかし、このポリシラスチレン繊維
は、紫外線照射による架橋不融化の際に、融着を
生ずるばかりでなく収縮を起しやすく、しかも収
縮量がきわめて大きい(1/3〜1/2まで収縮する)
ため、成形品(繊維)の形態維持が困難である。
従つて、このポリシラスチレンを用いて高強度シ
リコンカーバイド繊維、フイルム等を得るために
は、紫外線の照度を弱くし真空室で長時間照射す
るとか、きわめてよくバランスのとれた張力をか
けて照射する必要があり、また、次の焼成工程に
おいても低温から高温(約1200℃)焼成までは20
〜200時間も要し、工業的に必ずしも有利な方法
とは言い難い、このためポリシラスチレンをその
まま成形して高強度シリコンカーバイド繊維、フ
イルム等を工業的に製造することは、実際上困難
であることが明らかになつた。 一方、シリコンカーバイド焼結成形体(以下焼
結体と略称する)の製造法としては、従来、有機
珪素化合物を結合剤(焼結助剤)とする方法、ホ
ウ素と炭素粉末を添加する方法、酸化マグネシウ
ム,酸化イツトニウム,アルミナ等の酸化物を用
いる方法等が提案されている。 有機珪素化合物を結合剤とする方法としては、
Si―C,Si―Si,Si―OR結合等を有する有機珪
素化合物やポリカルボシランを添加する方法(特
開昭52−103407号、特開昭59−174575号)、ポリ
シラスチレンを使用して焼結体を製造する方法
(特開昭58−215426号)がある。しかし、前記有
機珪素化合物は、その単量体のみから直接焼結体
を得ることは困難であり、また、これらの有機珪
素化合物のみを結合剤とする場合、焼結体の強度
発現が不十分であるという問題が存する。 即ち、従来の有機珪素化合物を使用する焼結体
の製法では、成形体の加熱不融化工程において成
形体が溶融変形しやすく、成形時の形態を保持し
た状態で不融化するためには、低温(50〜450℃)
で長時間(20〜500時間)の処理を必要とする。 また、ポリカルボシランやポリシラスチレン類
は、それ単独で成形した成形体を焼成してシリコ
ンカーバイド焼結体を製造することは極めて困難
である。そのため、ポリカルボシランやポリシラ
スチレンを使用する方法においては、これらの化
合物を結合剤として用い、シリコンカーバイド粉
末と混合して成形した成形体を加熱処理して不融
化・焼結する方法がとられる。しかし、この方法
においても、ポリカルボシランやポリシラスチレ
ンの分解反応が多く、昇温速度を速くすると成形
体が一部溶融して変形したり、気泡が多く発生し
たりして、製造されるシリコンカーバイド焼結体
の性能が十分に発現し得ないという問題がある。 また、上記の他に、ポリシランの有機金属架橋
重合体とその製造方法(特開昭58−21326号)や、
有機珪素重合体と有機チタン化合物又は有機ジル
コニウム化合物とから誘導された新規な有機金属
架橋重合体とその製造方法(特開昭58−213026
号)も提案されている。 後者の重合体は、主として―(Si―CH2―)及び―(
Si―Si―)の両結合単位からなる有機珪素重合体
と、―(Ti―O―)又は―(Zr―O―)構造単位の有機
チタン化合物又は有機ジルコニウム化合物から誘
導されるもので、重合体中に―(Si―Si―)結合単位
を有するため、チタノカルボシランやチタノジル
コシラン等に比べて不融化しやすいと説明されて
いる。この重合体は、たしかに不融化は容易であ
るが、成形時に架橋してゲル化しやすく成形性が
不良であり、安定な溶融紡糸が困難である。ま
た、辛うじて成形できたとしても最終繊維の強度
が不十分となり、良好な物性の繊維となり難い。 〔発明の目的〕 本発明の第1の目的は、シリコンカーバイド
(SiC)の繊維、フイルムあるいは焼結体を製造
するのに好適な原料となる新規な有機珪素重合
体、即ちポリカルボシラスチレン共重合体を提供
することにあり、第2の目的は、ポリシラスチレ
ンを原料としてかかる新規なポリカルボシラスチ
レン共重合体を効率よく製造する方法を提供する
ことにある。 〔発明の構成〕 本発明にポリカルボシラスチレン共重合体は、
上述の如きポリカルボシランやポリシラスチレン
とは異なる新規な有機珪素重合体であつて、その
主鎖の80モル%以上が下記のカルボシラン結合単
位〔〕及びシラスチレン結合単位〔〕とから
構成され、カルボシラン結合単位〔〕とシラス
チレン結合単位〔〕との共重合合比が7:3〜
3:7の範囲内にあり、かつ、その平均重合度が
1000以上であることを特徴とするものである。 即ち、本発明に係るポリカルボシラスチレン共
重合体は、後述の如く工業的にはポリシラスチレ
ン類を原料として製造され得るものであり、その
場合は、原料のポリシラスチレン類の組成及びそ
の処理条件によつて該共重合体の化学組成及び構
造に若干の差が生じることがあり、場合によつて
は部分的な架橋を有することもあるが、典型的な
ポリカルボシラスチレン共重合体は、次の一般式
〔〕で表わすことができる。 ポリカルボシラスチレン共重合体(PCSS) (ただし、R1は―H又は―CH3,R2及びR3
―CH3,―C6H5又は―Hであり、mは分子量に
して1000以上となる数値、xとyはx/y=3/
7〜7/3となる数値である。) このように、本発明のポリカルボシラスチレン
共重合体は、主としてカルボシラン
【式】結合単位〔〕、例えば
【式】
【式】
【式】及び
【式】の各結合 単位のうち少くとも1種、及びシラスチレン
【式】結合単位〔〕、具体的には次式 で表わされる結合単位のうち少くとも1種、 〔ただし、R2及びR3は、―H,―CH3,―
C6H5のいずれかであり、多くの場合R2は―H(又
は―CH3)R3は―CH3(又は―C6H5もしくは―H
である。〕 から構成され、場合によつては一部架橋した結合
を有する、有機珪素高分子共重合体である。該共
重合体における前記結合単位〔〕及び〔〕の
割合は、モル比にして〔〕/〔〕=7/3〜
3/7の範囲内にあり、その平均重合度は1000以
上、好ましくは1500〜50000の範囲内にある。 この共重合体の組成は、赤外吸収スペクトル分
析及び核磁気共鳴(NMR)スペクトル分析によ
つて確認することができ、特に赤外吸収スペクト
ル分析における特定の化学結合に基づく吸収の波
数及びその程度(吸光度)に基づいて求めるのが
適当である。 第1図〜第4図は各種有機珪素重合体の赤外吸
収スペクトルを示し、第1図はポリジメチルシラ
ン(PS)、第2図はポリカルボシラン(PCS)、
第3図はポリシラスチレン(PSS)であり、第4
図は本発明に係るポリカルボシラスチレン共重合
体(PCSS)の赤外吸収スペクトルである。 第1図に示すように、ポリジメチルシラン
(PS)の赤外吸収スペクトルには、C6H5―Si結
合に基づく3122―2998cm-1の吸収、Si―H結合に
基づく2230―1985cm-1の吸収及び―Si―Si―
C6H5結合に基づく531―444cm-1の吸収は見られ
ない。また、第2図に示すように、ポリカルボシ
ラン(PCS)ではC6H5―Si結合に基づく3112―
2998cm-1の吸収及びSi―Si―C6H5結合には531―
444cm-1の吸収は見られない。 一方、ロバート・ウエストらによると(J.
Polym.Sci,Polym Ed22,225―238(1983)及び
23,159―170(1980)参照)、ポリシラスチレン
(PSS)の赤外吸収スペクトルは、第3図に示す
ように、Si―C6H5結合のベンゼン環のCHに基づ
く吸収が3065cm-1に、
【式】結合の ―Si―Siに基づく吸収が463cm-1にそれぞれ存在
し、一方、Si―Hに基づく2115―2080cm-1の吸収
及びSi―CH2―Siに基づく1026cm-1の吸収は存在
しない。 これに対し、本発明の新規ポリカルボシラスチ
レン共重合体(PCSS)は、第4図に示すように
―Si―C6H5結合に基づく吸収
【式】結 合(シラスチレン結合)に基づく吸収が減少し、
新たにSi―H結合に基づく吸収が2150〜2080cm-1
に、また―CH2―Si―結合(カルボシラン結合)
に基づく吸収が1026cm-1に現われ、結局本発明の
ポリカルボシラスチレン共重合体(PCSS)は、
カルボシラン結合とシラスチレン結合よりなる珪
素―水素結合(Si―H)を含む有機珪素共重合体
であることが判る。 また、赤外吸収スペクトル分析及びNMRスペ
クトル分析により、本発明のポリカルボシラスチ
レン共重合体(PCSS)におけるカルボシラン結
合単位数とシラスチレン結合単位数との比は3:
7〜7:3であり、カルボシラン結合とSi―H結
合の比は2:1〜1:2であることが判る。 次に、赤外吸収スペクトル分析について若干詳
しく説明する。 赤外吸収スペクトル分析では、本発明の共重合
体組成は、 (a) 3112―2998cm-1のSi―C6H5に基づく吸光度
面積百分率(SiPp)の値、2230―1985cm-1のSi
―Hに基づく吸光度面積百分率(SiHp)の値、
及び531―444cm-1
【式】に基づ く吸光度面積百分率(SiP)の値がそれぞれ
特定の範囲にあるか、又は、 (b) 原料ポリシラスチレン類の後記Sの百分率中
の3112―2998cm-1の吸光度面積百分率(SiPM
の値と531―444cm-1の吸光度面積百分率
(SiHM)の値に対する生成ポリカルボシラスチ
レン共重合体のそれぞれの吸光度面積百分率の
比、即ちSiPo=SiPp/SiPM×100,Sip=Si
p/SiM×100としたときのSiPoの値、Sip
の値及び上記SiHpの値がそれぞれ特定の範囲
にあること により確認される。 本発明のポリカルボシラスチレン共重合体
(PCSS)の典型的なものについて、赤外吸収ス
ペクトルにおける各結合の吸光度、即ち、3112―
2998cm-1(Si―C6H5),2998―2744cm-1(C―H),
2230―1985cm-1Si―H),1286―1207cm-1(Si―
CH3),1207―947cm-1(Si―CH2―Si,Si―
CH3),944―531cm-1(Si―C,Si―CH3),531―
444cm-1(Si―Si―C6H5)における吸光度面積百
分率を、ポリジメチルシラン(PS),ポリカルボ
シラン(PCS),ポリシラスチレン(PSS)の代
表的化合物の吸光度面積百分率と対比して要約す
ると次表のようになる。 なお、赤外吸収スペクトル分析において、各吸
収ピークの吸光度面積百分率は、第1〜4図に示
す透過率(I/I0×100)を吸光度(log I0/I)
に変換し、上述した各結合単位ごとの特定2波数
間を直線で結んだベースラインより上方の各ピー
クの面積(吸光度面積)を求め、各吸光度面積の
和(S)を100としたときの値で表わされる。
【表】
【表】 この表より明らかな如く、全分子がカルボシラ
ン結合〔〕からなるポリカルボシランの珪素―
水素結合(―Si―H)の吸光度面積百分率は9.8
〜14である。さらに、この表から本発明の共重合
体(PCSS)は原料であるポリシラスチレンや反
応時に一部生成するポリカルボシランやその原料
であるポリジメチルシランとは明確に区別され、
該共重合体(PCSS)中の結合組成を同定するこ
とができる。 即ち、本発明のポリカルボシラスチレン共重合
体(PCSS)は、3112―2998cm-1(Si―C6H5)の
吸収帯及びその吸光度面積百分率(SiPp)、2230
―1985cm-1(Si―H)の吸収帯及びその吸光度面
積百分率(SiHp)、531―444cm-1
【式】の吸収帯とその吸光度面積百 分率(Sip)により、その組成が明確にされる。
従つて、本発明のポリカルボシラスチレン共重合
体(PCSS)はこの三つの吸収帯を用いて同定さ
れる。該共重合体中の3112―2998cm-1(Si―
C6H5)の吸光度面積百分率をSiPp、2230―1985
cm-1(Si―H)の吸光度面積百分率をSiHp、531
―444cm-1
【式】の吸光度面積百分 率をSipで表わしたとき、本発明のポリカルボ
シラスチレン共重合体(PCSS)では、これらの
数値がそれぞれ次の範囲内にある。(なお、併記
したSiPM,SiHM,SiMはそれぞれ原料となるポ
リシラスチレンの対応する吸光度面積百分率であ
る。) SiPp=0.5〜6%、好ましくは1.5〜5.0% (SiPM=5〜6%) SiHp=1〜9%、好ましくは2〜8% (SiHM=0〜0.2%) Sip=0.3〜3.5%、好ましくは0.5〜3.0% (SiM=3.5〜5%) SiPpの値が0.5%未満であると、すなわちフエ
ニル基が切断され反応が進行してベンゼン環が除
去されすぎると、架橋が起りやすく紡糸性や成形
性がきわめて悪くなり、一方6%以上では、成形
体が不融化工程で融着や変形を起し好ましくな
い。従つて、好ましいSiPpの値は1.5〜5.0%であ
る。 また、SiHpの値が小さすぎ1%未満になると
成形性はすぐれているが、成形体の不融化工程で
融着や変形を起すため好ましくなく、SiHpの値
が9%を越えると高温下における成形時に不融物
を生成し、成形性が著しく悪くなる。従つて、
SiHpの好ましい値は2〜8%である。 Sipの値については、SiPpの値と同様にその
値があまり小さいと、即ち―Si―Si―結合を少な
くしすぎると架橋などのために不融・不溶物の生
成が多くなり成形性が著しく悪くなり、逆にこの
値が大きいと、不融化工程や焼成工程において融
着や変形が起り好ましくない。従つて、このSi
の好ましい範囲は0.5〜3%である。 一方、本発明のポリカルボシラスチレン共重合
体は、ポリシラスチレンを原料に製造されるた
め、その原料の組成によつて生成共重合体の組成
が変つてくる。従つて、ポリカルボシラスチレン
共重合体の組成は、原料ポリシラスチレン中の
3112―2998cm-1(Si―C6H5)と2230―1980cm-1(Si
―H)と551―444cm-1
【式】の吸光 度面積百分率と本発明のポリカルボシラスチレン
共重合体のそれぞれの波数における吸光度面積百
分率との割合によつて表わすことができる。即
ち、原料ポリシラスチレンにおける3112―2998cm
-1(Si―C6H5)の吸光度面積百分率をSiPMで表わ
し、2230―1985cm-1(Si―H)の吸光度面積百分
率をSiiHMで表わし、551―444cm-1
【式】の吸光度面積百分率SiMで 表わすと、本発明のポリカルボシラスチレン共重
合体の各波数における生成百分率は次のように表
わされる。 SiPp=SiPp/SiPM×100 SiHp=SiHp/SiHM×100 Sip=Sip/SiM×100 そして、本発明のポリカルボシラスチレン共重
合体のSi―C6H5結合と
【式】結合は、 原料ポリシラスチレンに対して少なくとも次のよ
うな値を有するものである。即ち、上記SiPo値
は20〜90%、好ましくは30〜85%、Sip値は10
〜85%、好ましくは20〜75%、更に好ましくは30
〜70%である。 また、上記SiHpの値は、原料ポリシラスチレ
ン中のSiH結合がほとんどない(SiHMが実質的
に0である)ため表示できないので、SiH結合の
生成割合は前記SiHpの値で表示される。即ち、
SiHpの値は1〜9%、好ましくは2〜8%であ
る。 本発明の共重合体におけるカルボシラン結合単
位〔〕とシラスチレン結合単位〔〕との共重
合比は、上述の通り3:7〜7:3であることが
必要で、この範囲外のものは、溶融成形時あるい
は不融化・焼成時に種々の問題を生じ、また焼成
してシリコンカーバイドに変形した後の物性が劣
るなどの欠点がある。 また、該重合体における平均分子量は1000以
上、好ましくは1500〜50000である。平均分子量
が1000未満では、成形性が悪く成形体の寸法安定
性が最終製品の機械的特性等が不良となり、本発
明の目的を達成し難い。 上述の本発明のポリカルボシラスチレン共重合
体は、次の一般式〔〕 〔ただし、R0は―CH3又は―C6H5、xは0.3〜
0.7、nは5以上の整数、好ましくは10〜30000の
整数〕 で表わされるポリシラスチレン類を原料とし、こ
れを熱処理または紫外線処理することによつて製
造することができる。 原料として使用されるポリシラスチレンは、公
知の方法によりジクロロメチルシランとジクロロ
メチルフエニルシランとをトルエン,キシレンの
如き不活性溶媒中でナトリウム金属触媒を用い、
その融点以上で反応させることにより容易に合成
することができる(米国特許第2563005号,特開
昭58−500717号等参照)。 かかるポリシラスチレンとしては、通常次式
(―A〕、 で示される高分子化合物が用いられる。ここでx
の値は0.3〜0.7、好ましくは0.4〜0.6の範囲のも
のであるが、通常は0.45〜0.55のものが使用され
る。nは10以上3000以下の整数である。 また、上記の通常のポリシラスチレンのほか下
記式〔―B〕で示されるポリシラスチレン、い
わゆるポリフエニルシラスチレンを用いることも
できる。 〔ここでxの値は0.3〜0.7、好ましくは0.4〜
0.6であり、通常は0.45〜0.55のものが使用され
る。nは前出のものと同様。〕 本発明の共重合体(PCSS)は、これらポリシ
ラスチレン(PSS)類に、熱処理を施すか又は紫
外線照射処理を施すことにより、製造されるが、
この熱処理又は紫外線照射処理の条件も重要であ
る。 ポリシラスチレンの熱処理は、350〜550℃の温
度範囲、好ましくは380〜480℃の温度範囲で行わ
れる。熱処理時間は10分〜10時間の範囲内で熱処
理温度に応じて適宜選択される。 例えば、350℃の温度で熱処理する場合は、5
〜10時間必要とする。それより低い温度では更に
長時間必要とするので経済的でない。また、550
℃の温度では、10分間以上処理すると生成する共
重合体の軟化点が高くなり、成形温度も300℃以
上となつて成形物中に不溶融物が生成し、成形が
困難になることがある。従つて、熱処理の温度及
び時間は、およそ550℃では5〜10分,450℃では
20〜60分程度で十分である。 本発明の方法では上記ポリシラスチレン
(PSS)類を熱処理してポリカルボシラスチレン
(PCSS)共重合体を製造するに際して、熱処理
時間に溜出する低分子量シラン重合体を循環使用
すれば、特に収率よく目的とする共重合体を製造
することができる。 この方法では、ポリシラスチレン類を熱処理す
るに当り、窒素の如き不活性雰囲気中で350〜550
℃の温度範囲、好ましくは380〜480℃の温度範囲
で熱処理を行い、その際所定の処理温度に到達す
るまでに溜出する溜分、あるいは密閉系(ゲージ
圧にして数〜十数Kg/cm2)で処理した後、常圧下
で溜出する低分子量の溜分をポリシラスチレン類
に加えて循環使用し加熱処理することにより、収
率が大幅に改善される。この再循環熱処理に使用
される低分子量溜出物は200℃以上での溜出物が
用いられ、沸点200℃未満の溜出分は目的とする
共重合体の収率向上に寄与する溜分が少ない。好
ましい溜分は溜出温度200℃以上、特に250℃以上
のものである。 一方、紫外線照射による処理においては、例え
ば出力5〜500W/cmの紫外線ランプを用いて20
〜200℃の温度で照射するのが好ましい。 この場合も照射処理があまり弱すぎると、その
効果がなく、あまり強すぎると不溶融物の生成が
みられる。従つて、出力5W/cmのランプを用い
る場合は5〜10時間、100〜500W/cmのランプを
用いる場合は、10秒〜100分間照射処理するのが
好ましい。 本発明の方法でポリシラスチレン類を上述の如
く熱処理又は紫外線照射処理すると、低沸物とし
て一部ベンゼンが生成し、同時にメチル基の転位
によるカルボシラン結合が生成されると共に、一
部架橋化により高分子量化され、軟化点が上昇
し、成形温度も上昇する。 また、一部はポリシラスチレンの末端の水酸基
成分
〔発明の効果〕
上述のように本発明に係る新規なポリカルボシ
ラスチレン共重合体は、シリコンカーバイド繊
維、フイルム、焼結体の製造用原料としてきわめ
て有用である。即ち、 (a) シリコンカーバイド繊維、フイルムの製造に
おいて、従来公知原料を用いる方法に比べて製
造工程が簡単であり、しかも、収縮や融着によ
るトラブルが極めて少なく、工業的に有利にシ
リコンカーバイド繊維,フイルムを製造するこ
とができる。しかも、得られる繊維、フイルム
は性能が良好であり、種々の分野に広く使用す
ることができる。 (b) 従来不可能とされていた有機珪素ポリマーの
みを用いてシリコンカーバイド焼結体を製造す
ることが可能となる。 (c) 従来のシリコンカーバイド焼結体の製造方法
に比べて、焼結時間が短縮され、生産性が向上
する。 (d) 更に架橋不融化あるいは焼成工程における成
形品の変形が小さく、発泡がなく、また、成形
品に亀裂が発生しないため、高強度のシリコン
カーバイド焼結体を製造することができる。 等のすぐれた効果を有する。 また、本発明の方法によれば、ポリシラスチレ
ンを原料として、比較的簡単なプロセスによりポ
リカルボシラスチレン共重合体を高い生産性にて
収率良く製造することができる。 そして、本発明に係るポリカルボシラスチレン
共重合体(PCSS)は、上述した繊維、フイル
ム、焼結体の原料とするほか、炭素繊維の表面に
コーテイングして接着性や耐酸化性を向上させた
り、アルミナ繊維、アルミナ・シリカ繊維の表面
にコーテイングして接着性及び耐蝕性を改善する
こともできる。この場合、例えば前記炭素繊維の
前駆体繊維(ピツチ繊維、PAN繊維等)の表面
をこの共重合体にて均一にコーテイングした後、
不融化・焼成するとSiC/C複合繊維とすること
ができる。 また、公知の強化用繊維を用いた複合材料のマ
トリツクとして用いることもでき、例えばポリカ
ルボシラスチレン共重合体を炭素の粉末もしくは
粒子、ピツチあるいは焼成により炭素に変換し得
る重合体(例えばフエノール樹脂)と混合したの
ち不融化・焼成して炭素/シリコンカーバイド複
合成形体とすることができる。この複合成形体
は、炭素成形体に比べて耐酸化性が向上し、また
ブレーキ材として用いたときの寿命が改善される
という種々の利点を有する。 更に、各種有機合成繊維からなる不織布、織編
物等の表面処理剤として使用することもできる。 〔実施例〕 次に本発明の実施例について説明するが、本発
明はこれらによつて限定されるものではない。 実施例 1 ジクロロジメチルシランとジクロロメチルフエ
ニルシランの等モルを使用し、トルエン溶媒中ナ
トリウム分散触媒を用いて110℃で10時間重合反
応することによつて得られたポリシラスチレン
(軟化点86〜94℃)と410℃で15分間減圧下で熱処
理して軟化点175〜185℃のポリカルボシラスチレ
ン共重合体を得た。得られた共重合体は赤外吸収
スペクトル分析及びNMRスペクトル分析により
ポリカルボシラン/シラスチレンの共重合比は
35/45であることが確認された。また、平均分子
量は4500であつた。 実施例 2 ジクロロメチルシランとジクロロメチルフエニ
ルシランの等モルを使用し、キシレン溶媒中ナト
リウム分散触媒を用いて、110℃で重合反応を行
ない軟化点96〜105℃のポリシラスチレンを得た。
この原料を常圧で撹拌下に415℃で15分間加熱処
理し、次いで減圧下(3〜10mmHg)で5分間処
理して、低沸点物を除去し、融化点120〜130℃の
ポリカルボシラスチレン共重合体を得た。 この共重合体を、赤外線吸収スペクトル及び
NMRスペクトルにより分析を行つたところ、共
重合比は30/70であり、該共重合体の平均分子量
は4200であることが確認された。 実施例 3 ジメチルジクロロシラン0.45当量に対しジクロ
ロメチルフエニルシラン0.55当量を用いて実施例
1と同様の方法でポリシラスチレンを合成した。
得られたポリシラスチレンの軟化点は80〜85℃で
赤外吸収スペクトルの3112―2998cm-1(SiPM)と
2288―1985cm-1(SiHM)と531―444cm-1(SiM
の吸光度面積百分率は、それぞれSiPM=5.4%,
SiHM=0.2%,SiM=2.4%を示した。 この原料を用いて420℃で常圧下に30分間熱処
理し、次いで5分間3〜10mmHg減圧下で5分間
熱処理した。 得られたポリカルボシラスチレン共重合体は軟
化点210〜220℃でり、平均分子量4700であつた。 これを400m/分の紡速で紡糸したときの紡糸
温度は220〜260℃で、230℃での最高紡速は2000
m/分であり、その可紡性はきわめてすぐれてい
た。 また、この生成分を赤外吸収スペクトル及び
NMRスペクトルで分析したところ共重合比は
45/55であることが確認された。 実施例 4 実施例3で使用した軟化点80〜85℃のポリシラ
スチレンを100℃の温度で減圧下(2〜3mmHg)
に5時間紫外線処理した。照射は出力160W/cm
のランプを2灯を用いて行つた。 得られたポリカルボシラスチレン共重合体の軟
化点は110〜115℃で約30℃上昇しており、平均分
子量3300で、400m/分の紡糸速度での紡糸温度
は145〜185℃であつた。また、赤外吸収スペクト
ル分析及びNMRスペクトル分析で共重合比を求
めたところ30/70であることが確認された。 実施例 5 実施例1で得られたポリカルボシラスチレン共
重合体を用いて200〜240の紡糸温度で紡糸すると
200〜600m/分の紡糸速度で紡糸され、可紡性は
きわめて良好であつた。 この共重合体を用い200℃にて400m/分で紡糸
したポリカルボシラスチレン繊維(糸径12μ)を
減圧下で紫外線照射処理を行つた。 照射は出力160W/cmのランプを用いて20℃で
1時間行つた。得られた紫外線処理繊維は融着は
全くみられず収縮も殆んど認められなかつた。こ
の処理繊維を窒素雰囲気中350℃から800℃まで
300℃/時間の昇温速度で昇温し、800℃で30分保
持した後、800から1200℃まで400℃/時間の昇温
速度で昇温焼成し、さらに1200℃で1時間焼成し
た。得られた焼成繊維の収縮は81%であつたが該
繊維に融着は全く認められず、該繊維をX線解析
の結果β―SiC結晶態を持つ主にSiCよりなるシ
リコンカーバイド繊維であつた。この繊維の特性
は、糸径8〜10μmで引張強度318Kg/mm2,引張
弾性率は19T/mm2であつた。 実施例 6 ジメチルジクロロシランとメチルフエニルジク
ロロシランを等モルずつ使用し、キシレン溶媒中
で原料シランに対して2.1等モルのナトリウム分
散触媒を用いて135℃で24時間重合反応を行ない、
黒紫色を呈した反応混合物を得た。 この反応混合物を室温まで冷却した後、メタノ
ールを加えて未反応のナトリウム触媒を分解し、
数回水洗してメタノール及びNaClを除去し、白
濁した混合物を得た。これを濾過して約5%含ま
れる沈澱物を濾別し、残りの反応混合物キシレン
溶液からキシレンを留去し、約90%の収率でポリ
シラスチレン固形物を得た。 このポリシラスチレンを、360〜400℃で60分間
かけて窒素雰囲気中で徐々に熱処理し反応させ、
さらに3〜10mmHgで5分間保持して軟化点180〜
190℃の共重合比50/50平均分子量4000のポリカ
ルボシラスチレン共重合体を得た。 このポリカルボシラスチレン共重合体を溶融紡
糸したところ、400m/分の紡糸速度で紡糸した
ときの紡糸温度は220〜310℃で、240℃における
最高紡糸速度は1200m/分であり、その可紡性は
きわめて良好であつた。 比較例 1 軟化点約170〜175℃のポリカルボシランを紡糸
温度185〜190℃、紡糸速度200〜600m/分で溶融
紡糸した。 このポリカルボシラン繊維を実施例5と同様に
紫外線照射処理して、テトラヒドロフランとトル
エンに浸漬したところ、ほとんど完全に溶解し繊
維の形状を失つた。またこの照射処理繊維を実施
例1と同様な方法で焼成した結果、繊維は収縮し
て融着をおこし繊維の形状は保持でできなかつ
た。 比較例 2 軟化点85〜94℃の実施例1で使用したポリシラ
スチレンを用いて、紡糸温度140〜150℃,紡糸速
度200〜600m/分で紡糸しポリシラスチレン繊維
を得た。この繊維を実施例1と同様の操作で紫外
線照射処理を行つた結果、収縮が著しく、融着が
おこり繊維の形状は全く失われていた。 比較例 3 実施例1で使用した軟化点86〜94℃のポリシラ
スチレンと比較例1で使用した軟化点170〜175℃
のポリカルボシランを等量ずつ混合し、この混合
物を紡糸温度170〜175℃,紡糸速度200〜600m/
分で紡糸したところきわめて良好な可紡性を示し
た。この混合物繊維を実施例1と同様に紫外線照
射処理して、テトラヒドロフランとトルエンに浸
漬したところほとんど完全に溶解し、繊維の形状
は消滅した。 この混合物においてはポリシラスチレンの紫外
線照射効果まで阻害されたことが確認された。 実施例 7 ジクロロジメチルシランとジクロロメチル・フ
エニルシランを等モル使用し、トルエン溶液中で
原料シランに対して2.2等モルのナトリウム分散
触媒を用いて100〜110℃で還溜下に重合反応を行
ない、黒紫色を呈した反応混合物を得た。この反
応混合物を室温まで冷却した後、メタノールを加
えて未反応のナトリウム触媒を分解し、数回水洗
してメタノール及びNaClを除去し、白濁した混
合物を得た。この白濁混合物を過して沈澱物を
除去し、透明のトルエン反応混合溶液を得た後、
この溶液にメタノール・イソプロパノール=4:
1の混合液を多量に加えると白色重合体が沈澱し
てくる。この白色重合体を分離・乾燥して45%の
理論収率で軟化点96〜104℃のポリシラスチレン
(PSS)を得た。このポリシラスチレン(PSS)
100当量を用いて次表に示される条件下230〜400
℃で窒素中で所定時間処理し、続いて同温で減圧
下10分間処理した。この際、低沸点溜出部分(第
2次溜出)を次回の実験(例えば実験No.1の第2
次溜出分を実験No.2へ供給する)循環再使用する
ことによつて実験No.1の原料ポリシラスチレンに
対して収率38.4%から実験No.5の収率44.7%まで
向上したポリカルボシラスチレン共重合体
(PCSS)を得ることができた。また、この方法
で得たポリカルボシラスチレン共重合体平均重合
度5000〜5100で、共重合比は45/55であつた。こ
のものは、いずれも紡糸性が良好で250℃の紡糸
温度で1400〜1550mm/分の高速で紡糸が可能であ
つた。
【表】
【表】 実施例 8 ジクロロジメチルシランとジクロロ・フエニル
メチルシランが0.45:0.55モル当量の混合物を用
いてトルエン溶媒中で原料シランに対して2.1モ
ル当量のナトリウム分散触媒を用いて100〜110℃
の重合反応を行つた。反応終了後、この反応混合
物を室温まで冷却し、メタノールを加えて未反応
のナトリウム触媒を分解し、数回水洗してメタノ
ールおよびNaClを溶解除去し、白濁した混合物
を得た。この混合物を過し沈澱物を除去した
後、超遠心分離器にかけて透明なトルエン溶液を
得た。このトルエン溶液からトルエンを溜去し、
95%の理論収率でポリシラスチレンが得られた。
このポリシラスチレンを実施例7と同じ操作で熱
処理し、続いて3〜10mmHgの減圧下で5分間保
持した。第1回目の熱処理においては収率32%で
ポリカルボシラスチレンが得られ、第2回〜第5
回はそれぞれ前回の200〜400℃溜分を回収循環再
使用することにより第2回目34%、第3回目35.6
%、第4回目37.8%、第5回目が38.2%と新たに
使用した原料ポリシラスチレンに対して収率が向
上した。また、この一連の実施例で得られたポリ
カルボシラスチレンは平均重合度5050,共重合比
45/55であり、紡糸性はきわめて良好で245℃の
紡糸温度で最高紡速1400m/分で紡糸できた。こ
こで紡糸したポリカルボシラスチレン繊維を空気
中20℃で紫外線(ランプ出力100W/cm)を60分
間照射し不融化した。次に、この不融化繊維を窒
素ガス雰囲気中で200〜1200℃の温度範囲で昇温
しながら焼成して、引張強度310Kg/mm2の高強力
シリコンカーバイド繊維を得た。 実施例 9 ジクロロジメチルシランとジクロロ・ジフエニ
ルシランの等モルを使用しトルエン溶媒中金属ナ
トリウム分散触媒を用いて110℃で重合反応を行
つて得たポリシラスチレン(軟化点81〜91℃)を
420℃で30分間、窒素雰囲気中で還流下に処理し、
続いて減圧下(2〜3mmHg)に15分間熱処理し
て、軟化点200〜210℃のポリカルボシラスチレン
共重合体を得た。得られた共重合体の平均重合度
は4600であり、その組成は赤外収入スペクトル分
析及びNMRスペクトル分析により共重合比は
45/55であることが確認された。 ここで得られたポリカルボシラスチレン共重合
体を用いて、220〜230℃の紡糸温度で紡糸すると
600〜1300m/分の紡糸速度で紡糸され、可紡性
はきわめて良好であつた。この共重合体を240℃
にて600m/分で紡糸したポリカルボシラスチレ
ン繊維を、空気中20℃で1時間、続いて減圧下で
3時間紫外線照射(出力100W/cm)を行つた。
得られた紫外線照射処理繊維は融着は全くみられ
ず収縮もほとんど認められなかつた。 この紫外線照射処理繊維を窒素雰囲気中350℃
で1時間保持し、次いで350〜800℃まで200℃/
時間の昇温速度で昇温し800〜1200℃まで、300
℃/時間の昇温速度で昇温焼成し、さらに1200℃
で30分間焼成した。得られた繊維に融着は認めら
れず、X線解析の結果、β―SiC結晶態を持つ主
にSiCよりなるシリコンカーバイド繊維であるこ
とが確認された。この繊維の特性は、糸経が7〜
9μmで引張強度は320Kg/mm引張弾性率は18T/
mm2であつた。 実施例 10 実施例3と同様の方法で製造した軟化点205℃
のポリカルボシラスチレン共重合体(共重合比
45/55,反応分子量4700)を、紡糸温度250℃、
紡糸速度600m/分で紡糸し、得られた紡出繊維
をまず120℃の空気中で3時間熱処理し、次に180
℃の空気中で3時間熱処理し、さらに350℃で2
時間熱処理して不融化させた。 この不融化繊維を1100℃に設定した焼成炉(内
部を窒素ガスで置換)に10分かけて導入し、その
まま30分間保持し、その後10分かけて取出し焼成
した。 得られた繊維には、融着は全く認められず、X
線回折の結果、β―SiC結晶態をもつ主にSiCよ
りなるシリコンカーバイド繊維であつた。得られ
たシリコンカーバイド繊維の性能は、引張強度
310Kg/mm2,引張弾性率は17T/mm2であつた。 実施例 11 実施例1で得られた軟化点175〜185℃のポリカ
ルボシラスチレン共重合体100gとステアリン酸
40gとをトルエン500c.c.に溶解しシリコンカーバ
イド(セントラル硝子(株)製,UFグレード,平均
粒径3.0μm,比表面積20m2/g)1Kgを加え、ボ
ールミル中で5時間混練した後、乳鉢で撹拌混練
しつつトルエンを完全に除去した。 この粉末を25mm×50mmの金型に入れ、500Kg/
cm2の圧力でプレスして厚さ2mmの板状成形体を得
た。この成形体を空気中において100〜200℃の温
度で徐々に昇温しながら3時間熱処理して不融化
せしめた後、これを窒素ガス雰囲気中で200〜
1300℃まで30〜500℃/時間の昇温速度で昇温し
ながら焼成し、更に1500℃で1時間焼成して成形
体を得た。得られた焼結成形体の曲げ強度は27
Kg/mm2であつた。 実施例 12 ジメチルクロロシラン0.45当量とジクロロメチ
ルフエニルシラン0.55当量から合成された軟化点
78〜84℃のポリシラスチレンを窒素ガス雰囲気中
で430℃にて20分間熱処理し、続いて同温にて減
圧下(3〜10mmHg)で5分間保持した。 得られたポリカルボシラスチレン共重合体は軟
化点が190〜210℃、平均分子量が4500共重合比は
43/57であつた。 この共重合体を230℃で射出成形しダンベル型
の成形体とし、これを空気中で3時間かけて100
℃から300℃に昇温しつつ熱処理して不融化した。
この不融化成形物を窒素雰囲気中で600℃/時の
昇温速度で300℃から1200℃まで昇温し、さらに
1200℃で1時間保持して焼成した。得られた小片
はシリコンカーバイドに転換されており、圧縮強
度4850Kg/cm2であつた。また該小片には、全く気
泡を含まず、亀裂も全く認められなかつた。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は、それぞれ各種の有機珪素重
合体の赤外吸収スペクトルを示す図であり、第1
図はポリジメチルシラン、第2図はポリカルボシ
ラン、第3図はポリシラスチレン、第4図は本発
明に係るポリカルボシラスチレン共重合体の赤外
吸収スペクトルである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリマー主鎖の80モル%以上が下記のカルボ
    シラン結合単位〔〕とシラスチレン結合単位
    〔〕とから構成され、かつ、カルボシラン結合
    単位〔〕とシラスチレン結合単位〔〕との共
    重合比が7:3〜3:7の範囲内にあり、しか
    も、1000以上の平均分子量を有することを特徴と
    するポリカルボシラスチレン共重合体。 2 軟化点が80〜280℃である特許請求の範囲第
    1項記載のカルボシラスチレン共重合体。 3 ポリシラスチレンに熱処理又は/及び紫外線
    照射処理を施して、ポリシラスチレンをポリマー
    主鎖の80モル%以上が下記のカルボシラン結合単
    位〔〕とシラスチレン結合単位〔〕とからな
    り、かつカルボシラン結合単位〔〕とシラスチ
    レン結合単位〔〕との共重合比が7:3〜3:
    7の範囲内にあるポリカルボシラスチレン共重合
    体に変換することを特徴とするポリカルボシラス
    チレン共重合体の製造法。 4 ポリシラスチレンとして、下記一般式〔〕
    で表わされる有機珪素重合体を使用する特許請求
    の範囲第3項記載のポリカルボシラスチレン共重
    合体の製造法。 (ただし、上記〔〕式において、R0は―
    CH3又は―C6H5,xは0.3〜0.7,nは5以上の整
    数をあらわす。) 5 ポリシラスチレンとして、上記〔〕式にお
    けるR0が―CH3,xが0.3〜0.7であり、かつnが
    10〜3000の重合体を使用する特許請求の範囲第4
    項記載のポリカルボシラスチレン共重合体の製造
    法。 6 ポリシラスチレンとして、上記〔〕式にお
    けるR0が―C6H5,xが0.3〜0.7であり、かつnが
    10〜3000である重合体を使用する特許請求の範囲
    第4項記載のポリカルボシラスチレン共重合体の
    製造法。 7 ポリシラスチレンの熱処理を350〜550℃の温
    度で5分〜10時間行う特許請求の範囲第3項記載
    のポリカルボシラスチレン共重合体の製造法。 8 熱処理工程で生成する低沸点溜分を再循環使
    用する特許請求の範囲第7項記載のポリカルボシ
    ラスチレン共重合体の製造法。 9 再循環に供する低沸点溜分として溜出温度が
    200℃以上のものを使用する特許請求の範囲第8
    項記載のポリカルボシラスチレン共重合体の製造
    法。 10 低沸点溜分をポリシラスチレンと混合して
    熱処理する特許請求の範囲第8項記載のポリカル
    ボシラスチレン共重合体の製造法。 11 ポリシラスチレンの紫外線照射処理を出力
    5〜1000W/cmの紫外線ランプを用いて20〜200
    ℃の温度で行う特許請求の範囲第3項記載のポリ
    カルボシラスチレン共重合体の製造法。
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