JPS6343401B2 - - Google Patents
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- JPS6343401B2 JPS6343401B2 JP17892685A JP17892685A JPS6343401B2 JP S6343401 B2 JPS6343401 B2 JP S6343401B2 JP 17892685 A JP17892685 A JP 17892685A JP 17892685 A JP17892685 A JP 17892685A JP S6343401 B2 JPS6343401 B2 JP S6343401B2
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Description
A 産業上の利用分野
本発明はカチオン性エマルジヨンの製造法に関
し、更に詳しくは、第4級窒素原子を含みかつ一
般式 (ここにRおよびR′は炭素原子を1〜20個有
するアルキル基を表わし、R″は炭素原子を1〜
20個有するアルキル基または炭素原子を6〜15個
有する含芳香族ないしは含脂環基を表わし、R
は炭素原子を2〜6個有しかつエチレン結合を1
個有する脂肪族炭化水素基を表わし、Xは塩素ま
たは臭素原子を表わす。) を有する重合性第4級アンモニウム塩及びアクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロ
ピル、アクリル酸ブチル、メタアクリル酸メチ
ル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸プロ
ピル、メタアクリル酸ブチル、メタアクリル酸ヒ
ドロキシエチル等のアクリル酸エステル系単量
体、スチレン、アクリロニトリル、ブタジエン、
イソプレン、塩化ビニルまたは酢酸ビニルの中の
少くとも一種とからなるカチオン性共重合体の存
在下に、ビニル系モノマーを重合することを特徴
とするカチオン性エマルジヨンの製造法に関する
ものである。 B 従来の技術 従来、カチオン性乳化剤の存在下にビニル系モ
ノマーを重合することにより得られるカチオン性
エマルジヨンは種々の用途が考えられるにもかか
わらず、工業的規模での生産は殆んど行なわれて
いないのが現状である。その理由は色々挙げられ
るが、一つには重合工程全域にわたつての安定性
が欠如しており多量の凝固物の発生をともない易
いことがある。この点を解決することは不可能で
はないにしても、そのために選ばれるカチオン性
乳化剤の毒性が強く、エマルジヨン廃液の処理に
問題が発生するばかりか場合によつてはエマルジ
ヨンの応用される用途によつてはカチオン性乳化
剤の遊離のための公害すら予想される。 また、カチオン性乳化剤の存在下にビニル系モ
ノマーを重合することにより得られるカチオン性
エマルジヨンもしくはノニオン性乳化剤の存在下
または親水性高分子物質を保護コロイドとしてビ
ニル系モノマーを重合して得られたエマルジヨン
にカチオン性乳化剤を添加することにより得られ
るカチオン性エマルジヨンはそのカチオン特性を
生かした使用法に際し、しばしば重大な欠陥が認
められる。即ちアニオン性物質への吸着の際にエ
マルジヨン粒子表面からカチオン性乳化剤の脱離
が優先し、エマルジヨン粒子の不安定化を引き起
す。その結果、アニオン性物質へのエマルジヨン
粒子の均質な吸着が起らず、目的を達することが
できない。 一方カチオン性基が粒子表面に化学結合もしく
は強固に吸着したタイプのエマルジヨンでは上記
の如き現象は認められずアニオン性物質への吸着
も均質におこるが、目的とした性能が得られない
といつたケースがしばしばある。これはエマルジ
ヨンの粒子径に問題がある場合が多く、エマルジ
ヨンが単にカチオン性であるだけでは吸着はおこ
るものの十分な性能が得られないといつた場合が
多い。 C 発明が解決しようとする問題点 本発明は、上述した従来技術の欠点に鑑み、負
に帯電した物質への吸着能において著しく優れ
た、安定性のある、かつ粒子径の小さなカチオン
性エマルジヨンを製造する方法を提供するもので
ある。 D 問題点を解決する為の手段 本発明者らは上述した従来技術の欠点にかんが
み、負に帯電した物質への吸着能において著しく
優れた、安定性のある、かつ粒子径の小さなカチ
オン性エマルジヨンを製造する方法について鋭意
検討した結果、第4級窒素原子を含みかつ一般式 (ここにRおよびR′は炭素原子を1〜20個有
するアルキル基を表わし、R″は炭素原子を1〜
20個有するアルキル基または炭素原子を6〜15個
有する含芳香族ないしは含脂環族基を表わし、R
は炭素原子を2〜6個有し、かつエチレン結合
を1個有する脂肪族炭化水素基を表わし、Xは塩
素または臭素原子を表わす。) を有する重合性第4級アンモニウム塩及びアクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロ
ピル、アクリル酸ブチル、メタアクリル酸メチ
ル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸プロ
ピル、メタアクリル酸ブチル、メタアクリル酸ヒ
ドロキシエチル等のアクリル酸エステル系単量
体、スチレン、アクリロニトリル、ブタジエン、
イソプレン、塩化ビニルまたは酢酸ビニルの中か
ら選ばれた少くとも一種の疎水性の重合性単量体
とからなるカチオン性共重合体の存在下に、ビニ
ル系モノマーを重合する事により、前述した所期
の目的を達成することができることを見出し、本
発明を完成するに到つた。 本発明において使用されるカチオン性共重合体
とは第4級窒素原子を含みかつ一般式 (ここにRおよびR′は炭素原子を1〜20個有
するアルキル基を表わし、R″は炭素原子を1〜
20個有するアルキル基または炭素原子を6〜15個
有する含芳香族ないしは含脂環族基を表わし、R
は炭素原子を2〜6個有し、かつエチレン結合
を1個有する脂肪族炭化水素基を表わし、Xは塩
素または臭素原子を表わす。) を有する重合性第4級アンモニウム塩及びアクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロ
ピル、アクリル酸ブチル、メタアクリル酸メチ
ル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸プロ
ピル、メタアクリル酸ブチル、メタアクリル酸ヒ
ドロキシエチル等のアクリル酸エステル系単量
体、スチレン、アクリロニトリル、ブタジエン、
イソプレン、塩化ビニルまたは酢酸ビニルの中か
ら選ばれた少くとも一種の疎水性の重合性単量体
との共重合体を意味する。 前記一般式で示される重合性第4級アンモニウ
ム塩の具体例としては2―ヒドロキシ―3―メタ
クリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムク
ロライド、2―ヒドロキシ―3―アクリルオキシ
プロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2
―ヒドロキシ―3―メタクリルオキシプロピルト
リエチルアンモニウムブロマイド、2―ヒドロキ
シ―3―メタクリルオキシプロピルトリブチルア
ンモニウムクロライド、2―ヒドロキシ―3―メ
タクリルオキシプロピルメチルエチルブチルアン
モニウムクロライド、2―ヒドロキシ―3―メタ
クリルオキシプロピルジメチルフエニルアンモニ
ウムクロライド、2―ヒドロキシ―3―メタクリ
ルオキシプロピルジメチルシクロヘキシルアンモ
ニウムクロライド、などが挙げられる。これらは
単独もしくは2種以上併せ用いることができ、な
かでも2―ヒドロキシ―3―メタクリルオキシプ
ロピルトリメチルアンモニウムクロライドが好ま
しく用いられる。 本発明で使用されるカチオン性共重合体は前記
重合性第4級アンモニウム塩と、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、ア
クリル酸ブチル、メタアクリル酸メチル、メタア
クリル酸エチル、メタアクリル酸プロピル、メタ
アクリル酸ブチル、メタアクリル酸ヒドロキシエ
チル等のアクリル酸エステル系単量体、スチレ
ン、アクリロニトリル、ブタジエン、イソプレ
ン、塩化ビニルまたは酢酸ビニルの中から選ばれ
た少くとも一種の疎水性の重合性単量体とを重合
開始剤を用いてラジカル共重合することにより得
られる。重合開始剤としてはカチオン性またはノ
ニオン性フリーラジカルを発生する化合物であれ
ばいずれも使用することが可能であり、例えば
2,2′―アゾビス(2―アミジノプロパン)塩酸
塩、過酸化水素あるいはこれと還元剤との組み合
わせ、キユメンハイドロパーオキサイドやt―ブ
チルハイドロパーオキサイドあるいはこれらと還
元剤との組み合わせが挙げられる。その他本発明
の所期の効果を損わない限り公知のアニオン性重
合開始剤も使用可能である。重合溶媒は通常使用
されているものであればいずれのものも使用可能
であるが、カチオン性共重合体の製造後そのまま
本発明のエマルジヨン重合に進み得るという点で
水が好ましく用いられる。 使用されるカチオン性共重合体のより好適な例
としては、2―ヒドロキシ―3―メタクリルオキ
シプロピルトリメチルアンモニウムクロライドと
アクリル酸エステル系モノマー、スチレンあるい
は酢酸ビニルとの1種または2種以上とからなる
単量体との共重合体などが目的とする安定性のあ
る、かつ粒子径の小さなカチオン性エマルジヨン
を得るうえで特に好ましく用いられる。 重合性第4級アンモニウム塩及びアクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、
アクリル酸ブチル、メタアクリル酸メチル、メタ
アクリル酸エチル、メタアクリル酸プロピル、メ
タアクリル酸ブチル、メタアクリル酸ヒドロキシ
エチル等のアクリル酸エステル系単量体、スチレ
ン、アクリロニトリル、ブタジエン、イソプレ
ン、塩化ビニルまたは酢酸ビニルの中から選ばれ
た少くとも一種の疎水性の重合性単量体との共重
合体中の重合性第4級アンモニウム塩の含有量
は、共重合体中の10重量%〜90重量%が好まし
く、特に20重量%〜85重量%がより好ましく、と
りわけ35重量%〜85重量%が特に好ましい。更に
また目的とするエマルジヨン粒子にカチオン性を
付与する目的からエマルジヨン中の全ポリマーあ
たり0.01重量%以上存在するのが好ましい。 本発明のエマルジヨン重合において使用される
ビニル系モノマーとしては酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル、置換バーサテイツク酸ビニル、塩化
ビニル、塩化ビニリデンなどがあり、これらは単
独であるいは2種以上組合せて使用することがで
きるがなかでも酢酸ビニルが最も好ましく使用さ
れる。その他にスチレン、置換スチレン、アクリ
ル酸またはメタアクリル酸の炭素数1〜12個のア
ルコールとのエステル、アクリロニトリル、ブタ
ジエン、イソプレンなどが使用できるが、これら
は上述の酢酸ビニルなどとの組み合わせで使用さ
れるのが望ましく、その際にはエマルジヨンの安
定性が良好となる。また、上述したエマルジヨン
の変性を目的としてエチレン、イソブテン、アク
リルアミド、N―メチロールアクリルアミド、
N,N―ジメチルメタアクリルアミド、メタアク
リロニトリル、ジビニルベンゼン、エチレングリ
コールジメチルアクリレートなどが共重合されて
も何ら差し支えない。さらにジメチルアミノエチ
ルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタク
リレート、2―ヒドロキシ―3―メタクリルオキ
シプロピルトリメチルアンモニウムクロライドな
どのカチオン性モノマーも重合中少量加えること
もできる。 本発明におけるエマルジヨン重合法としては、
重合性第4級アンモニウム塩及びアクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、ア
クリル酸ブチル、メタアクリル酸メチル、メタア
クリル酸エチル、メタアクリル酸プロピル、メタ
アクリル酸ブチル、メタアクリル酸ヒドロキシエ
チル等のアクリル酸エステル系単量体、スチレ
ン、アクリロニトリル、ブタジエン、イソプレ
ン、塩化ビニルまたは酢酸ビニルの中から選ばれ
た少くとも一種の疎水性の重合性単量体との共重
合体をまず合成し、これの存在下にビニル系モノ
マーをエマルジヨン重合するという明瞭に分離さ
れた工程からなる方法が好ましいが、次に挙げる
方法も包含している。すなわち、例えば重合性第
4級アンモニウム塩とエマルジヨン重合される酢
酸ビニルとを水性媒体中で共重合するとみかけ上
エマルジヨンが得られるが、重合の初期には重合
性第4級アンモニウム塩を比較的多く含む極めて
親水性の共重合体が生成し、さらに重合が進むに
つれて新たに生成する共重合体中の重合性第4級
アンモニウム塩の含有量が減少し、場合によつて
は最終重合物は実質上ポリ酢酸ビニルとなるもの
もある。この場合には初期に生成した重合性第4
級アンモニウムを含む極めて親水性の共重合体が
一種の保護コロイドとなり、エマルジヨン重合が
進行するのである。その際ポリビニルアルコール
などの親水性高分子物質を存在させると重合中の
安定性が向上する。 ここで使用される重合開使剤としては重合性第
4級アンモニウム塩及びアクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸
ブチル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸
エチル、メタアクリル酸プロピル、メタアクリル
酸ブチル、メタアクリル酸ヒドロキシエチル等の
アクリル酸エステル系単量体、スチレン、アクリ
ロニトリル、ブタジエン、イソプレン、塩化ビニ
ルまたは酢酸ビニルの中から選ばれた少くとも一
種の疎水性の重合性単量体との共重合に用いたも
のと同じものが用いられる。 本発明において使用されるカチオン性共重合体
としてはエマルジヨン重合されるビニル系モノマ
ー100重量部あたり0.01〜20重量部、好ましくは
0.05〜10重量部の範囲で使用される。なお、重合
中の安定性を保つために必要に応じて、他の保護
コロイド、例えばポリビニルアルコールおよびそ
の誘導体、ヒドロキシルエチルセルロース、メチ
ルセルロースのようなセルロース誘導体などの水
溶性高分子物質を重合系に加えることができる。
また本発明の趣旨を損わないかぎり公知のノニオ
ン性乳化剤やカチオン性乳化剤を加えることがで
きる。 本発明で得られるエマルジヨンは負に帯電した
物質への吸着能において著しく優れ、安定であ
り、かつ粒子径の小さなものが得られるという効
果に加えて、それから作つたフイルムの耐水性が
優れているということにもひとつの特徴を有して
いる。また、通常の乳化剤を使用して製造された
エマルジヨン、あるいはポリビニルアルコールの
ような親水性高分子物質を保護コロイドとするエ
マルジヨンの製造法に比べて本発明方法に従えば
乳化剤あるいは親水性高分子物質を使用するとし
ても少量でよいという点にも特徴がある。 E 作用及び発明の効果 本発明で得られるカチオン性エマルジヨンは、
負に帯電した物質への吸着能において著しく優
れ、安定性が良好であり、かつ粒子径が小さいと
いう特長を有しており、接着剤、セメント打継剤
などに有用である。エマルジヨン中のポリマーの
外部可塑剤としてジブチルフタレートなどの物質
を重合中あるいは重合終了後にエマルジヨン中に
加えることは最終目的に応じて適宜行なうことが
できる。 以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はそれら実施例に何ら限定さ
れるものではない。なお、実施例において「部」
は特にことわらない限り「重量部」を意味する。 実施例 1 撹拌機、窒素導入管を備えたセパラブルフラス
コを窒素置換したのち、2―ヒドロキシ―3―メ
タクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム
クロライドモノマー(以下、モノマー〔〕と略
記する。)2.0部およびメタアクリル酸メチルモノ
マー0.5部にあらかじめ窒素置換したイオン交換
水70部を加え、常温で溶解した。70℃に昇温した
のち、2,2′―アゾビス(2―アミジノプロパ
ン)塩酸塩0.5部とイオン交換水5部の開始剤水
溶液を添加し、1時間重合して〔〕とメタアク
リル酸メチルとの共重合体水溶液を得た。つづい
て60℃に温度調節し、5部の酢酸ビニルモノマー
を加え、30分間重合したのち、90部の酢酸ビニル
モノマーを100分間にわたつて連続的に添加し、
重合した。途中酢酸ビニルモノマーの添加開始
後、10分してから10%のニユーポールPE―68(ノ
ニオン性乳化剤、三洋化成工業(株)製)水溶液を30
部一括添加した。酢酸ビニルモノマーの連続添加
が終了したのち、70℃に昇温し、1時間反応熟成
を行ない、重合を完結せしめた。 得られたエマルジヨンは安定であり、固形分濃
度48.0%、粒子径0.1〜0.3μであつた。 実施例 2 撹拌機、窒素導入管を備えたセパラブルフラス
コを窒素置換したのちモノマー〔〕2.0部およ
び酢酸ビニルモノマー0.5部にあらかじめ窒素置
換したイオン交換水70部を加え常温で溶解した。
70℃に昇温したのち、2,2′―アゾビス(2―ア
ミジノプロパン)塩酸塩0.5部とイオン交換水5
部の開始剤水溶液を添加し1時間重合して〔〕
と酢酸ビニルとの共重合体を得た。つづいて60℃
に温度調節し5部の酢酸ビニルモノマーを加え30
分間重合したのち90部の酢酸ビニルモノマーを
100分間にわたつて連続的に添加し重合した。途
中酢酸ビニルモノマーの添加開始後30分してか
ら、10%(重量)のポリビニルアルコール(部分
けん化物、重合度500)水溶液20部の連続添加を
はじめ酢酸ビニルモノマーの連続添加が終了した
のち70℃に昇温し1時間反応熟成を行ない重合を
完結せしめた。 得られたエマルジヨンは安定であり、固形分濃
度47.9%、粒子径は0.1〜0.3μと小さかつた。 実施例 3 撹拌機、窒素導入管を備えたセパラブルフラス
コを窒素置換したのちモノマー〔〕2.0部およ
びアクリル酸メチルモノマー1.0部にあらかじめ
窒素置換したイオン交換水70部を加え常温で溶解
した。70℃に昇温したのち、2,2′―アゾビス
(2―アミジノプロパン)塩酸塩0.5部とイオン交
換水5部の開始剤水溶液を添加し1時間重合して
〔〕とアクリル酸メチルとの共重合体を得た。
つづいて60℃に温度調節し5部の酢酸ビニルモノ
マーを加え30分間重合したのち90部の酢酸ビニル
モノマーを100分間にわたつて連続的に添加し重
合した。途中酢酸ビニルモノマーの添加開始後30
分してから、10%(重量)のポリビニルアルコー
ル(部分けん化物、重合度500)水溶液20部の連
続添加をはじめ酢酸ビニルモノマーの連続添加が
終了したのち70℃に昇温し1時間反応熟成を行な
い重合を完結せしめた。 得られたエマルジヨンは安定であり、固形分濃
度48.1%、粒子径は0.1〜0.3μと小さかつた。 比較例 1 実施例1と同様の反応器を窒素置換したのち、
モノマー〔〕2.0部にあらかじめ窒素置換した
イオン交換水70部を加え、常温で溶解した。70℃
に昇温したのち、2,2′―アゾビス(2―アミジ
ノプロパン)塩酸塩0.5部とイオン交換水10部の
開始剤水溶液を添加し、1時間重合して〔η〕が
0.18の〔〕の単独重合体水溶液を得た。つづい
て60℃に温度調節し、5部の酢酸ビニルモノマー
を加え、30分間重合したのち、90部の酢酸ビニル
モノマーを100分間にわたつて連続的に添加し、
重合した。途中酢酸ビニルモノマーの添加開始後
30分してから、10%(重量)のポリビニルアルコ
ール(部分ケン化物、重合度500)水溶液20部の
連続添加をはじめ、酢酸ビニルモノマーの添加と
同時に終了するようにした。連続添加が終了した
のち70℃に昇温し、1時間反応熟成を行ない、重
合を完結せしめた。 得られたエマルジヨン(固形分濃度50.2%)は
良好な安定性を示すものの、粒子径は0.2〜0.4μ
と比較的大きいものであつた。 比較例 2 実施例1と同様の反応器を窒素置換した後、モ
ノマー〔〕0.5部および親水性の重合性の単量
体としてアクリルアミド0.75部にあらかじめ窒素
置換したイオン交換水70部を加え、常温で溶解し
た。70℃に昇温したのち、2,2′―アゾビス(2
―アミジノプロパン)塩酸塩0.25部とイオン交換
水5部の開始剤水溶液を添加し、1時間重合して
〔〕と親水性の重合性の単量体としてのアクリ
ルアミドとの共重合体を得た。つづいて60℃に温
度調節して3部の酢酸ビニルモノマーを加え、30
分間重合したのち、92部の酢酸ビニルモノマーを
100分間にわたつて連続的に添加し、重合した。
途中酢酸ビニルモノマーの添加開始後10分してか
ら10%(重量)のポリビニルアルコール(部分ケ
ン化物、重合度500)水溶液20部を一括添加した。
酢酸ビニルモノマーの連続添加が終了したのち70
℃に昇温し、1時間熟成を行ない、重合を完結せ
しめた。 得られたエマルジヨン(固形分濃度49.8%)は
安定ではあるものの、粒子径が0.5〜1.0μとかな
り大きいものであつた。 比較例 3 撹拌機、窒素導入管を備えたセパラブルフラス
コを窒素置換したのちモノマー〔〕2.0部およ
びメタクリル酸メチルモノマー0.1部にあらかじ
め窒素置換したイオン交換水70部を加え常温で溶
解した。70℃に昇温したのち、2,2′―アゾビス
(2―アミジノプロパン)塩酸塩0.5部とイオン交
換水5部の開始剤水溶液を添加し1時間重合して
〔〕とメタクリル酸メチルとの共重合体を得た。
つづいて60℃に温度調節し5部の酢酸ビニルモノ
マーを加え30分間重合したのち90部の酢酸ビニル
モノマーを100分間にわたつて連続的に添加し重
合した。途中酢酸ビニルモノマーの添加開始後10
分してから、10%(重量)のニユーポールPE−
68(ノニオン性乳化剤、三洋化成工業(株)製)水溶
液30部を一括添加した。酢酸ビニルモノマーの連
続添加が終了したのち70℃に昇温し1時間反応熟
成を行ない重合を完結せしめた。 得られたエマルジヨンは安定であり、固形分濃
度47.9%、粒子径は0.2〜0.4μとメタクリル酸メチ
ルを共重合した効果は認められなかつた。 比較例 4 撹拌機、窒素導入管を備えたセパラブルフラス
コを窒素置換したのちモノマー〔〕0.15部およ
びメタクリル酸メチルモノマー2.0部にあらかじ
め窒素置換したイオン交換水70部を加え常温で溶
解した。70℃に昇温したのち、2,2′―アゾビス
(2―アミジノプロパン)塩酸塩0.5部とイオン交
換水5部の開始剤水溶液を添加し1時間重合して
〔〕とメタクリル酸メチルとの共重合体を得た。
つづいて60℃に温度調節し5部の酢酸ビニルモノ
マーを加え30分間重合したのち90部の酢酸ビニル
モノマーを100分間にわたつて連続的に添加し重
合した。途中酢酸ビニルモノマーの添加開始後30
分してから、10%(重量)のニユーポールPE−
68(ノニオン性乳化剤、三洋化成工業(株)製)水溶
液30部を一括添加した。しかし酢酸ビニルモノマ
ーの連続添加が終了した時点で凝固物を生じ安定
なエマルジヨンが得られなかつた。 次に上記の実施例および比較例で得られたカチ
オン性エマルジヨンの効果をみるために以下の2
つの試験を実施した。 (1) 接着試験 実施例1、比較例1および比較例2の各エマル
ジヨンに固形分に対して10wt%のフタル酸ジブ
チルを添加したものを固形分濃度40%に稀釈して
石綿スレート板上に乾燥皮膜が200μmとなるよう
に塗布し、その上に補強材として綿布をおいて3
日間風乾して皮膜を形成した。この皮膜をカツタ
ーナイフで巾1cmに切れ目を入れ、温度20℃、相
対湿度65%RH下で3日間調温調湿し、オートグ
ラフにて90゜の角度ではくり強度を測定した。結
果を第1表に示す。
し、更に詳しくは、第4級窒素原子を含みかつ一
般式 (ここにRおよびR′は炭素原子を1〜20個有
するアルキル基を表わし、R″は炭素原子を1〜
20個有するアルキル基または炭素原子を6〜15個
有する含芳香族ないしは含脂環基を表わし、R
は炭素原子を2〜6個有しかつエチレン結合を1
個有する脂肪族炭化水素基を表わし、Xは塩素ま
たは臭素原子を表わす。) を有する重合性第4級アンモニウム塩及びアクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロ
ピル、アクリル酸ブチル、メタアクリル酸メチ
ル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸プロ
ピル、メタアクリル酸ブチル、メタアクリル酸ヒ
ドロキシエチル等のアクリル酸エステル系単量
体、スチレン、アクリロニトリル、ブタジエン、
イソプレン、塩化ビニルまたは酢酸ビニルの中の
少くとも一種とからなるカチオン性共重合体の存
在下に、ビニル系モノマーを重合することを特徴
とするカチオン性エマルジヨンの製造法に関する
ものである。 B 従来の技術 従来、カチオン性乳化剤の存在下にビニル系モ
ノマーを重合することにより得られるカチオン性
エマルジヨンは種々の用途が考えられるにもかか
わらず、工業的規模での生産は殆んど行なわれて
いないのが現状である。その理由は色々挙げられ
るが、一つには重合工程全域にわたつての安定性
が欠如しており多量の凝固物の発生をともない易
いことがある。この点を解決することは不可能で
はないにしても、そのために選ばれるカチオン性
乳化剤の毒性が強く、エマルジヨン廃液の処理に
問題が発生するばかりか場合によつてはエマルジ
ヨンの応用される用途によつてはカチオン性乳化
剤の遊離のための公害すら予想される。 また、カチオン性乳化剤の存在下にビニル系モ
ノマーを重合することにより得られるカチオン性
エマルジヨンもしくはノニオン性乳化剤の存在下
または親水性高分子物質を保護コロイドとしてビ
ニル系モノマーを重合して得られたエマルジヨン
にカチオン性乳化剤を添加することにより得られ
るカチオン性エマルジヨンはそのカチオン特性を
生かした使用法に際し、しばしば重大な欠陥が認
められる。即ちアニオン性物質への吸着の際にエ
マルジヨン粒子表面からカチオン性乳化剤の脱離
が優先し、エマルジヨン粒子の不安定化を引き起
す。その結果、アニオン性物質へのエマルジヨン
粒子の均質な吸着が起らず、目的を達することが
できない。 一方カチオン性基が粒子表面に化学結合もしく
は強固に吸着したタイプのエマルジヨンでは上記
の如き現象は認められずアニオン性物質への吸着
も均質におこるが、目的とした性能が得られない
といつたケースがしばしばある。これはエマルジ
ヨンの粒子径に問題がある場合が多く、エマルジ
ヨンが単にカチオン性であるだけでは吸着はおこ
るものの十分な性能が得られないといつた場合が
多い。 C 発明が解決しようとする問題点 本発明は、上述した従来技術の欠点に鑑み、負
に帯電した物質への吸着能において著しく優れ
た、安定性のある、かつ粒子径の小さなカチオン
性エマルジヨンを製造する方法を提供するもので
ある。 D 問題点を解決する為の手段 本発明者らは上述した従来技術の欠点にかんが
み、負に帯電した物質への吸着能において著しく
優れた、安定性のある、かつ粒子径の小さなカチ
オン性エマルジヨンを製造する方法について鋭意
検討した結果、第4級窒素原子を含みかつ一般式 (ここにRおよびR′は炭素原子を1〜20個有
するアルキル基を表わし、R″は炭素原子を1〜
20個有するアルキル基または炭素原子を6〜15個
有する含芳香族ないしは含脂環族基を表わし、R
は炭素原子を2〜6個有し、かつエチレン結合
を1個有する脂肪族炭化水素基を表わし、Xは塩
素または臭素原子を表わす。) を有する重合性第4級アンモニウム塩及びアクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロ
ピル、アクリル酸ブチル、メタアクリル酸メチ
ル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸プロ
ピル、メタアクリル酸ブチル、メタアクリル酸ヒ
ドロキシエチル等のアクリル酸エステル系単量
体、スチレン、アクリロニトリル、ブタジエン、
イソプレン、塩化ビニルまたは酢酸ビニルの中か
ら選ばれた少くとも一種の疎水性の重合性単量体
とからなるカチオン性共重合体の存在下に、ビニ
ル系モノマーを重合する事により、前述した所期
の目的を達成することができることを見出し、本
発明を完成するに到つた。 本発明において使用されるカチオン性共重合体
とは第4級窒素原子を含みかつ一般式 (ここにRおよびR′は炭素原子を1〜20個有
するアルキル基を表わし、R″は炭素原子を1〜
20個有するアルキル基または炭素原子を6〜15個
有する含芳香族ないしは含脂環族基を表わし、R
は炭素原子を2〜6個有し、かつエチレン結合
を1個有する脂肪族炭化水素基を表わし、Xは塩
素または臭素原子を表わす。) を有する重合性第4級アンモニウム塩及びアクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロ
ピル、アクリル酸ブチル、メタアクリル酸メチ
ル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸プロ
ピル、メタアクリル酸ブチル、メタアクリル酸ヒ
ドロキシエチル等のアクリル酸エステル系単量
体、スチレン、アクリロニトリル、ブタジエン、
イソプレン、塩化ビニルまたは酢酸ビニルの中か
ら選ばれた少くとも一種の疎水性の重合性単量体
との共重合体を意味する。 前記一般式で示される重合性第4級アンモニウ
ム塩の具体例としては2―ヒドロキシ―3―メタ
クリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムク
ロライド、2―ヒドロキシ―3―アクリルオキシ
プロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2
―ヒドロキシ―3―メタクリルオキシプロピルト
リエチルアンモニウムブロマイド、2―ヒドロキ
シ―3―メタクリルオキシプロピルトリブチルア
ンモニウムクロライド、2―ヒドロキシ―3―メ
タクリルオキシプロピルメチルエチルブチルアン
モニウムクロライド、2―ヒドロキシ―3―メタ
クリルオキシプロピルジメチルフエニルアンモニ
ウムクロライド、2―ヒドロキシ―3―メタクリ
ルオキシプロピルジメチルシクロヘキシルアンモ
ニウムクロライド、などが挙げられる。これらは
単独もしくは2種以上併せ用いることができ、な
かでも2―ヒドロキシ―3―メタクリルオキシプ
ロピルトリメチルアンモニウムクロライドが好ま
しく用いられる。 本発明で使用されるカチオン性共重合体は前記
重合性第4級アンモニウム塩と、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、ア
クリル酸ブチル、メタアクリル酸メチル、メタア
クリル酸エチル、メタアクリル酸プロピル、メタ
アクリル酸ブチル、メタアクリル酸ヒドロキシエ
チル等のアクリル酸エステル系単量体、スチレ
ン、アクリロニトリル、ブタジエン、イソプレ
ン、塩化ビニルまたは酢酸ビニルの中から選ばれ
た少くとも一種の疎水性の重合性単量体とを重合
開始剤を用いてラジカル共重合することにより得
られる。重合開始剤としてはカチオン性またはノ
ニオン性フリーラジカルを発生する化合物であれ
ばいずれも使用することが可能であり、例えば
2,2′―アゾビス(2―アミジノプロパン)塩酸
塩、過酸化水素あるいはこれと還元剤との組み合
わせ、キユメンハイドロパーオキサイドやt―ブ
チルハイドロパーオキサイドあるいはこれらと還
元剤との組み合わせが挙げられる。その他本発明
の所期の効果を損わない限り公知のアニオン性重
合開始剤も使用可能である。重合溶媒は通常使用
されているものであればいずれのものも使用可能
であるが、カチオン性共重合体の製造後そのまま
本発明のエマルジヨン重合に進み得るという点で
水が好ましく用いられる。 使用されるカチオン性共重合体のより好適な例
としては、2―ヒドロキシ―3―メタクリルオキ
シプロピルトリメチルアンモニウムクロライドと
アクリル酸エステル系モノマー、スチレンあるい
は酢酸ビニルとの1種または2種以上とからなる
単量体との共重合体などが目的とする安定性のあ
る、かつ粒子径の小さなカチオン性エマルジヨン
を得るうえで特に好ましく用いられる。 重合性第4級アンモニウム塩及びアクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、
アクリル酸ブチル、メタアクリル酸メチル、メタ
アクリル酸エチル、メタアクリル酸プロピル、メ
タアクリル酸ブチル、メタアクリル酸ヒドロキシ
エチル等のアクリル酸エステル系単量体、スチレ
ン、アクリロニトリル、ブタジエン、イソプレ
ン、塩化ビニルまたは酢酸ビニルの中から選ばれ
た少くとも一種の疎水性の重合性単量体との共重
合体中の重合性第4級アンモニウム塩の含有量
は、共重合体中の10重量%〜90重量%が好まし
く、特に20重量%〜85重量%がより好ましく、と
りわけ35重量%〜85重量%が特に好ましい。更に
また目的とするエマルジヨン粒子にカチオン性を
付与する目的からエマルジヨン中の全ポリマーあ
たり0.01重量%以上存在するのが好ましい。 本発明のエマルジヨン重合において使用される
ビニル系モノマーとしては酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル、置換バーサテイツク酸ビニル、塩化
ビニル、塩化ビニリデンなどがあり、これらは単
独であるいは2種以上組合せて使用することがで
きるがなかでも酢酸ビニルが最も好ましく使用さ
れる。その他にスチレン、置換スチレン、アクリ
ル酸またはメタアクリル酸の炭素数1〜12個のア
ルコールとのエステル、アクリロニトリル、ブタ
ジエン、イソプレンなどが使用できるが、これら
は上述の酢酸ビニルなどとの組み合わせで使用さ
れるのが望ましく、その際にはエマルジヨンの安
定性が良好となる。また、上述したエマルジヨン
の変性を目的としてエチレン、イソブテン、アク
リルアミド、N―メチロールアクリルアミド、
N,N―ジメチルメタアクリルアミド、メタアク
リロニトリル、ジビニルベンゼン、エチレングリ
コールジメチルアクリレートなどが共重合されて
も何ら差し支えない。さらにジメチルアミノエチ
ルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタク
リレート、2―ヒドロキシ―3―メタクリルオキ
シプロピルトリメチルアンモニウムクロライドな
どのカチオン性モノマーも重合中少量加えること
もできる。 本発明におけるエマルジヨン重合法としては、
重合性第4級アンモニウム塩及びアクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、ア
クリル酸ブチル、メタアクリル酸メチル、メタア
クリル酸エチル、メタアクリル酸プロピル、メタ
アクリル酸ブチル、メタアクリル酸ヒドロキシエ
チル等のアクリル酸エステル系単量体、スチレ
ン、アクリロニトリル、ブタジエン、イソプレ
ン、塩化ビニルまたは酢酸ビニルの中から選ばれ
た少くとも一種の疎水性の重合性単量体との共重
合体をまず合成し、これの存在下にビニル系モノ
マーをエマルジヨン重合するという明瞭に分離さ
れた工程からなる方法が好ましいが、次に挙げる
方法も包含している。すなわち、例えば重合性第
4級アンモニウム塩とエマルジヨン重合される酢
酸ビニルとを水性媒体中で共重合するとみかけ上
エマルジヨンが得られるが、重合の初期には重合
性第4級アンモニウム塩を比較的多く含む極めて
親水性の共重合体が生成し、さらに重合が進むに
つれて新たに生成する共重合体中の重合性第4級
アンモニウム塩の含有量が減少し、場合によつて
は最終重合物は実質上ポリ酢酸ビニルとなるもの
もある。この場合には初期に生成した重合性第4
級アンモニウムを含む極めて親水性の共重合体が
一種の保護コロイドとなり、エマルジヨン重合が
進行するのである。その際ポリビニルアルコール
などの親水性高分子物質を存在させると重合中の
安定性が向上する。 ここで使用される重合開使剤としては重合性第
4級アンモニウム塩及びアクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸
ブチル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸
エチル、メタアクリル酸プロピル、メタアクリル
酸ブチル、メタアクリル酸ヒドロキシエチル等の
アクリル酸エステル系単量体、スチレン、アクリ
ロニトリル、ブタジエン、イソプレン、塩化ビニ
ルまたは酢酸ビニルの中から選ばれた少くとも一
種の疎水性の重合性単量体との共重合に用いたも
のと同じものが用いられる。 本発明において使用されるカチオン性共重合体
としてはエマルジヨン重合されるビニル系モノマ
ー100重量部あたり0.01〜20重量部、好ましくは
0.05〜10重量部の範囲で使用される。なお、重合
中の安定性を保つために必要に応じて、他の保護
コロイド、例えばポリビニルアルコールおよびそ
の誘導体、ヒドロキシルエチルセルロース、メチ
ルセルロースのようなセルロース誘導体などの水
溶性高分子物質を重合系に加えることができる。
また本発明の趣旨を損わないかぎり公知のノニオ
ン性乳化剤やカチオン性乳化剤を加えることがで
きる。 本発明で得られるエマルジヨンは負に帯電した
物質への吸着能において著しく優れ、安定であ
り、かつ粒子径の小さなものが得られるという効
果に加えて、それから作つたフイルムの耐水性が
優れているということにもひとつの特徴を有して
いる。また、通常の乳化剤を使用して製造された
エマルジヨン、あるいはポリビニルアルコールの
ような親水性高分子物質を保護コロイドとするエ
マルジヨンの製造法に比べて本発明方法に従えば
乳化剤あるいは親水性高分子物質を使用するとし
ても少量でよいという点にも特徴がある。 E 作用及び発明の効果 本発明で得られるカチオン性エマルジヨンは、
負に帯電した物質への吸着能において著しく優
れ、安定性が良好であり、かつ粒子径が小さいと
いう特長を有しており、接着剤、セメント打継剤
などに有用である。エマルジヨン中のポリマーの
外部可塑剤としてジブチルフタレートなどの物質
を重合中あるいは重合終了後にエマルジヨン中に
加えることは最終目的に応じて適宜行なうことが
できる。 以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はそれら実施例に何ら限定さ
れるものではない。なお、実施例において「部」
は特にことわらない限り「重量部」を意味する。 実施例 1 撹拌機、窒素導入管を備えたセパラブルフラス
コを窒素置換したのち、2―ヒドロキシ―3―メ
タクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム
クロライドモノマー(以下、モノマー〔〕と略
記する。)2.0部およびメタアクリル酸メチルモノ
マー0.5部にあらかじめ窒素置換したイオン交換
水70部を加え、常温で溶解した。70℃に昇温した
のち、2,2′―アゾビス(2―アミジノプロパ
ン)塩酸塩0.5部とイオン交換水5部の開始剤水
溶液を添加し、1時間重合して〔〕とメタアク
リル酸メチルとの共重合体水溶液を得た。つづい
て60℃に温度調節し、5部の酢酸ビニルモノマー
を加え、30分間重合したのち、90部の酢酸ビニル
モノマーを100分間にわたつて連続的に添加し、
重合した。途中酢酸ビニルモノマーの添加開始
後、10分してから10%のニユーポールPE―68(ノ
ニオン性乳化剤、三洋化成工業(株)製)水溶液を30
部一括添加した。酢酸ビニルモノマーの連続添加
が終了したのち、70℃に昇温し、1時間反応熟成
を行ない、重合を完結せしめた。 得られたエマルジヨンは安定であり、固形分濃
度48.0%、粒子径0.1〜0.3μであつた。 実施例 2 撹拌機、窒素導入管を備えたセパラブルフラス
コを窒素置換したのちモノマー〔〕2.0部およ
び酢酸ビニルモノマー0.5部にあらかじめ窒素置
換したイオン交換水70部を加え常温で溶解した。
70℃に昇温したのち、2,2′―アゾビス(2―ア
ミジノプロパン)塩酸塩0.5部とイオン交換水5
部の開始剤水溶液を添加し1時間重合して〔〕
と酢酸ビニルとの共重合体を得た。つづいて60℃
に温度調節し5部の酢酸ビニルモノマーを加え30
分間重合したのち90部の酢酸ビニルモノマーを
100分間にわたつて連続的に添加し重合した。途
中酢酸ビニルモノマーの添加開始後30分してか
ら、10%(重量)のポリビニルアルコール(部分
けん化物、重合度500)水溶液20部の連続添加を
はじめ酢酸ビニルモノマーの連続添加が終了した
のち70℃に昇温し1時間反応熟成を行ない重合を
完結せしめた。 得られたエマルジヨンは安定であり、固形分濃
度47.9%、粒子径は0.1〜0.3μと小さかつた。 実施例 3 撹拌機、窒素導入管を備えたセパラブルフラス
コを窒素置換したのちモノマー〔〕2.0部およ
びアクリル酸メチルモノマー1.0部にあらかじめ
窒素置換したイオン交換水70部を加え常温で溶解
した。70℃に昇温したのち、2,2′―アゾビス
(2―アミジノプロパン)塩酸塩0.5部とイオン交
換水5部の開始剤水溶液を添加し1時間重合して
〔〕とアクリル酸メチルとの共重合体を得た。
つづいて60℃に温度調節し5部の酢酸ビニルモノ
マーを加え30分間重合したのち90部の酢酸ビニル
モノマーを100分間にわたつて連続的に添加し重
合した。途中酢酸ビニルモノマーの添加開始後30
分してから、10%(重量)のポリビニルアルコー
ル(部分けん化物、重合度500)水溶液20部の連
続添加をはじめ酢酸ビニルモノマーの連続添加が
終了したのち70℃に昇温し1時間反応熟成を行な
い重合を完結せしめた。 得られたエマルジヨンは安定であり、固形分濃
度48.1%、粒子径は0.1〜0.3μと小さかつた。 比較例 1 実施例1と同様の反応器を窒素置換したのち、
モノマー〔〕2.0部にあらかじめ窒素置換した
イオン交換水70部を加え、常温で溶解した。70℃
に昇温したのち、2,2′―アゾビス(2―アミジ
ノプロパン)塩酸塩0.5部とイオン交換水10部の
開始剤水溶液を添加し、1時間重合して〔η〕が
0.18の〔〕の単独重合体水溶液を得た。つづい
て60℃に温度調節し、5部の酢酸ビニルモノマー
を加え、30分間重合したのち、90部の酢酸ビニル
モノマーを100分間にわたつて連続的に添加し、
重合した。途中酢酸ビニルモノマーの添加開始後
30分してから、10%(重量)のポリビニルアルコ
ール(部分ケン化物、重合度500)水溶液20部の
連続添加をはじめ、酢酸ビニルモノマーの添加と
同時に終了するようにした。連続添加が終了した
のち70℃に昇温し、1時間反応熟成を行ない、重
合を完結せしめた。 得られたエマルジヨン(固形分濃度50.2%)は
良好な安定性を示すものの、粒子径は0.2〜0.4μ
と比較的大きいものであつた。 比較例 2 実施例1と同様の反応器を窒素置換した後、モ
ノマー〔〕0.5部および親水性の重合性の単量
体としてアクリルアミド0.75部にあらかじめ窒素
置換したイオン交換水70部を加え、常温で溶解し
た。70℃に昇温したのち、2,2′―アゾビス(2
―アミジノプロパン)塩酸塩0.25部とイオン交換
水5部の開始剤水溶液を添加し、1時間重合して
〔〕と親水性の重合性の単量体としてのアクリ
ルアミドとの共重合体を得た。つづいて60℃に温
度調節して3部の酢酸ビニルモノマーを加え、30
分間重合したのち、92部の酢酸ビニルモノマーを
100分間にわたつて連続的に添加し、重合した。
途中酢酸ビニルモノマーの添加開始後10分してか
ら10%(重量)のポリビニルアルコール(部分ケ
ン化物、重合度500)水溶液20部を一括添加した。
酢酸ビニルモノマーの連続添加が終了したのち70
℃に昇温し、1時間熟成を行ない、重合を完結せ
しめた。 得られたエマルジヨン(固形分濃度49.8%)は
安定ではあるものの、粒子径が0.5〜1.0μとかな
り大きいものであつた。 比較例 3 撹拌機、窒素導入管を備えたセパラブルフラス
コを窒素置換したのちモノマー〔〕2.0部およ
びメタクリル酸メチルモノマー0.1部にあらかじ
め窒素置換したイオン交換水70部を加え常温で溶
解した。70℃に昇温したのち、2,2′―アゾビス
(2―アミジノプロパン)塩酸塩0.5部とイオン交
換水5部の開始剤水溶液を添加し1時間重合して
〔〕とメタクリル酸メチルとの共重合体を得た。
つづいて60℃に温度調節し5部の酢酸ビニルモノ
マーを加え30分間重合したのち90部の酢酸ビニル
モノマーを100分間にわたつて連続的に添加し重
合した。途中酢酸ビニルモノマーの添加開始後10
分してから、10%(重量)のニユーポールPE−
68(ノニオン性乳化剤、三洋化成工業(株)製)水溶
液30部を一括添加した。酢酸ビニルモノマーの連
続添加が終了したのち70℃に昇温し1時間反応熟
成を行ない重合を完結せしめた。 得られたエマルジヨンは安定であり、固形分濃
度47.9%、粒子径は0.2〜0.4μとメタクリル酸メチ
ルを共重合した効果は認められなかつた。 比較例 4 撹拌機、窒素導入管を備えたセパラブルフラス
コを窒素置換したのちモノマー〔〕0.15部およ
びメタクリル酸メチルモノマー2.0部にあらかじ
め窒素置換したイオン交換水70部を加え常温で溶
解した。70℃に昇温したのち、2,2′―アゾビス
(2―アミジノプロパン)塩酸塩0.5部とイオン交
換水5部の開始剤水溶液を添加し1時間重合して
〔〕とメタクリル酸メチルとの共重合体を得た。
つづいて60℃に温度調節し5部の酢酸ビニルモノ
マーを加え30分間重合したのち90部の酢酸ビニル
モノマーを100分間にわたつて連続的に添加し重
合した。途中酢酸ビニルモノマーの添加開始後30
分してから、10%(重量)のニユーポールPE−
68(ノニオン性乳化剤、三洋化成工業(株)製)水溶
液30部を一括添加した。しかし酢酸ビニルモノマ
ーの連続添加が終了した時点で凝固物を生じ安定
なエマルジヨンが得られなかつた。 次に上記の実施例および比較例で得られたカチ
オン性エマルジヨンの効果をみるために以下の2
つの試験を実施した。 (1) 接着試験 実施例1、比較例1および比較例2の各エマル
ジヨンに固形分に対して10wt%のフタル酸ジブ
チルを添加したものを固形分濃度40%に稀釈して
石綿スレート板上に乾燥皮膜が200μmとなるよう
に塗布し、その上に補強材として綿布をおいて3
日間風乾して皮膜を形成した。この皮膜をカツタ
ーナイフで巾1cmに切れ目を入れ、温度20℃、相
対湿度65%RH下で3日間調温調湿し、オートグ
ラフにて90゜の角度ではくり強度を測定した。結
果を第1表に示す。
【表】
第1表から明らかなように、本発明により得ら
れる粒子径の小さなカチオン性エマルジヨンは石
綿スレート板に対して極めて優れた接着力を有す
るのに比して、2―ヒドロキシ―3―メタクリル
オキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライ
ドの単独重合体を用いた場合(比較例1)また
は、2―ヒドロキシ―3―メタクリルオキシプロ
ピルトリメチルアンモニウムクロライドの共重合
体を用いる場合であつても、共重合のもう一方の
成分が、アクリルアミドの様な親水性の重合性単
量体の場合(比較例2)には、得られるカチオン
性エマルジヨンの粒子径が0.5〜1.0μとかなり大
きく、石綿スレート板に対して不良な接着力しか
有さないことがわかる。 (2) 耐水性テスト 本発明で得られるエマルジヨン、とりわけポリ
ビニルアルコールを安定剤の一部として使用する
ポリ酢酸ビニルエマルジヨンでは通常のポリ酢酸
ビニルエマルジヨンと異なりフイルムの耐水性が
優れているが、これを市販のポリ酢酸ビニルエマ
ルジヨンとの比較で、実施例1,2及び3で得た
エマルジヨンについて示す。試験方法はJIS
K6828−1977の水滴試験による。(第2表)
れる粒子径の小さなカチオン性エマルジヨンは石
綿スレート板に対して極めて優れた接着力を有す
るのに比して、2―ヒドロキシ―3―メタクリル
オキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライ
ドの単独重合体を用いた場合(比較例1)また
は、2―ヒドロキシ―3―メタクリルオキシプロ
ピルトリメチルアンモニウムクロライドの共重合
体を用いる場合であつても、共重合のもう一方の
成分が、アクリルアミドの様な親水性の重合性単
量体の場合(比較例2)には、得られるカチオン
性エマルジヨンの粒子径が0.5〜1.0μとかなり大
きく、石綿スレート板に対して不良な接着力しか
有さないことがわかる。 (2) 耐水性テスト 本発明で得られるエマルジヨン、とりわけポリ
ビニルアルコールを安定剤の一部として使用する
ポリ酢酸ビニルエマルジヨンでは通常のポリ酢酸
ビニルエマルジヨンと異なりフイルムの耐水性が
優れているが、これを市販のポリ酢酸ビニルエマ
ルジヨンとの比較で、実施例1,2及び3で得た
エマルジヨンについて示す。試験方法はJIS
K6828−1977の水滴試験による。(第2表)
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 第4級窒素原子を含みかつ一般式 (ここにRおよびR′は炭素原子を1〜20個有
するアルキル基を表わし、R″は炭素原子を1〜
20個有するアルキル基または炭素原子を6〜15個
有する含芳香族ないしは含脂環族基を表わし、R
は炭素原子を2〜6個有しかつエチレン結合を
1個有する脂肪族炭化水素基を表わし、Xは塩素
または臭素原子を表わす。) を有する重合性第4級アンモニウム塩及びアクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロ
ピル、アクリル酸ブチル、メタアクリル酸メチ
ル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸プロ
ピル、メタアクリル酸ブチル、メタアクリル酸ヒ
ドロキシエチル等のアクリル酸エステル系単量
体、スチレン、アクリロニトリル、ブタジエン、
イソプレン、塩化ビニルまたは酢酸ビニルの中の
少くとも一種とからなるカチオン性共重合体の存
在下に、ビニル系モノマーを重合することを特徴
とするカチオン性エマルジヨンの製造法。 2 第4級窒素原子を含みかつ一般式 を有する重合性第4級アンモニウム塩が2−ヒド
ロキシ―3―メタクリルオキシプロピルトリメチ
ルアンモニウムクロライドである特許請求の範囲
第1項に記載の製造法。 3 ビニル系モノマーが酢酸ビニルである特許請
求の範囲第1項に記載の製造法。 4 カチオン性重合体が2―ヒドロキシ―3―メ
タクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム
クロライドと酢酸ビニルとの共重合体であり、ビ
ニル系モノマーが酢酸ビニルである特許請求の範
囲第1項に記載の製造法。 5 カチオン性共重合体中の、重合性第4級アン
モニウム塩の含有量が10重量%〜90重量%である
特許請求の範囲第1項に記載の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17892685A JPS61159412A (ja) | 1985-08-13 | 1985-08-13 | カチオン性エマルジヨンの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17892685A JPS61159412A (ja) | 1985-08-13 | 1985-08-13 | カチオン性エマルジヨンの製造法 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP697579A Division JPS5598201A (en) | 1979-01-22 | 1979-01-22 | Production of cationic emulsion |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61159412A JPS61159412A (ja) | 1986-07-19 |
| JPS6343401B2 true JPS6343401B2 (ja) | 1988-08-30 |
Family
ID=16057055
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17892685A Granted JPS61159412A (ja) | 1985-08-13 | 1985-08-13 | カチオン性エマルジヨンの製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61159412A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01167062A (ja) * | 1987-12-21 | 1989-06-30 | Takano:Kk | 包装用材料 |
| WO1997031045A1 (fr) * | 1996-02-23 | 1997-08-28 | Arakawa Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha | Dispersion aqueuse d'un gel de particules cationiques et procede d'elaboration de cette dispersion |
-
1985
- 1985-08-13 JP JP17892685A patent/JPS61159412A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61159412A (ja) | 1986-07-19 |
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