JPS6364461B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPS6364461B2 JPS6364461B2 JP55175530A JP17553080A JPS6364461B2 JP S6364461 B2 JPS6364461 B2 JP S6364461B2 JP 55175530 A JP55175530 A JP 55175530A JP 17553080 A JP17553080 A JP 17553080A JP S6364461 B2 JPS6364461 B2 JP S6364461B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polymer
- film
- polymers
- pores
- stretching
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
Description
本発明は多孔性フイルムに関するものである。
多孔性フイルムとしては単一重合体からなるも
のもしくは単一重合体の物性改良のために他の重
合体や化合物を均一に混合使用するか或いは単一
重合体のフイルム上へ他の重合体や化合物をコー
テイングしたもの等がある。 多孔性フイルムの製造方法としてはこれまで公
知のものとして、重合体溶液中に重合体の非溶剤
である化合物を添加、成形したのち該化合物を抽
出する方法、重合体溶液に固体を添加し成形後、
該固体を抽出する方法、重合体溶液の湿式凝固に
よるボイド形成を制御する方法などがあるが、い
ずれも製造条件が複雑であり且つ孔径及び多孔性
の調節が困難である。 他の方法としては中性子線照射―エツチング
法、焼結法、延伸―エンボス加工法等があるが、
製造法が一般的でなくしかも性能の良い膜は得ら
れていない。 本発明者等はかゝる欠点を改善するべく鋭意研
究を進めた結果、本発明を完成したものである。 本発明の目的は孔径及び多孔性が広範囲に調節
出来且つ多様な機能性を有する多孔性フイルムを
提供するにある。 本発明はアクリル系重合体、モダクリル系重合
体、酢酸セルローズ、酢酸ビニル、ブタジエン系
重合体及びウレタン系重合体の少なくとも1種の
フイルム形成性重合体A50重量%以上と、該重合
体Aと非相溶の少なくとも1種の重合体B50重量
%以下とよりなり、重合体Bが重合体Aに粒状で
分散し且つ重合体Aと重合体Bとの界面に空孔を
含有する、少なくとも1方向に延伸された多孔性
フイルムである。 フイルム形成性重合体Aとしては上記のものを
用いるが、中でもアクリル系重合体、モダクリル
系重合体、酢酸セルローズが好ましい。 重合体Bは重合体Aと非相溶である事が必須条
件である。非相溶とは重合体Aの溶液と重合体B
の溶液とを混合した時、両者が互いに溶解せず相
分離しているが、又は脱溶剤、成形中に重合体A
と重合体Bが相分離する事、もしくは重合体Aと
重合体Bを混合溶融混練したのちも互いに均一ブ
レンドされず相分離している事を意味する。 相分離状態としては一般に重合体Bが球状又は
回転楕円体状などの粒状であることが好ましく、
更に好ましくはより均一な大きさを有する球状を
呈することである。球状でなくても、重合体Bが
凝集し合つていなければ差し支えないが、重合体
Bが多数凝集した相分離状態となるものは、フイ
ルムの均一性低下の原因となり好ましくない。 重合体Bは2種以上の重合体を使用する事も可
能であるが、この場合も重合体Aと非相溶である
事が必要である。 重合体Bとしては重合体Aと非相溶性であれ
ば、特に限定されないが、例えば重合体Aと重合
体Bの組合せで示すとアクリル系重合体又はモダ
クリル系重合体と、酢酸セルローズ、スチレン系
重合体、酢酸ビニル系重合体、塩化ビニル系重合
体、ポリビニルアセタール、シアノエチル化ポリ
ビニルアルコール等のポリビニルアルコール系誘
導体、メタクリル酸アルキルエステル系重合体、
ポリウレタン又はブタジエン系重合体等から選ば
れた少なくとも1種との組合せ、酢酸セルローズ
と、アクリル系重合体、モダクリル系重合体、ア
クリル酸アルキルエステル系重合体、メタクリル
酸アルキルエステル系重合体、スチレン系重合
体、ポリビニルアルコール系誘導体、酢酸ビニル
系重合体、塩化ビニル系重合体から選ばれた少な
くとも1種との組合せ、更にポリ酢酸ビニルとア
クリル系重合体又はモダクリル系重合体との組合
せ、ポリエチレンとポリスチレン系重合体との組
合せ、ブタジエン系重合体とポリビニルアルコー
ルの組合せ等非相溶のポリマーの組合せであれば
任意に使用できる。 重合体Aの量は少なくとも50重量%、特に70〜
98重量%であることが好ましく、50重量%未満で
あると、フイルム形成時重合体A中に重合体Bが
球状に分散しがたく、空孔の大きさにむらが発生
し易い。 重合体Bの量は高々50重量%迄の範囲で目的と
する用途、性能に合せて適宜変化させる事が出来
る。空孔率を小さくか又はより小さい孔径を得る
目的の場合は重合体Bの量は少ない方が良く、空
孔率を大きくか、又はより大きい孔径を得る目的
の場合は重合体Bの量は多い方が良い。 但し空孔径の大小は他の方法例えば撹拌力の変
化や分散性改良剤の添加により容易に変える事が
出来る。重合体Bの分散粒子の厚み方向の大きさ
はフイルム厚さの半分以下が好ましい。 フイルムへの成形については従来公知の多孔性
フイルムの成形方法が使用できる。多孔性を発生
させるためには少なくとも1方向に延伸させるこ
とが必要であり、延伸により始めて空孔が発生す
る。 フイルム中及びある程度脱溶剤の進んだフイル
ム中に於いて重合体Aの中に重合体Bが相分離し
た状態で存在しており、この二相間の相互作用が
Bの変形に要する力より小さいためにフイルムを
延伸した場合AとBの界面に空孔を発生させると
考えられる。この空孔はA、Bの界面すべてに同
様に発生するものであり、その空孔の量及び大き
さはBの分散領域の大きさ及び延伸倍率によつて
適宜変える事が出来る。 こゝで得られる空孔の大きさは(1)式で表される
範囲のものであり、実施例1及び2に示すように
多くの場合5μ以下である。 l≦(λ−1)D (1) こゝでl:空孔の延伸方向への最大長 D:重合体Bの延伸方向への最大長 λ:延伸倍率であり通常7以下 更に図を用いて空孔の形状を詳しく説明する。 第1図は成形後の延伸フイルムの拡大説明図で
ある。1は重合体Aを2は重合体Bを又3は空孔
を示し、重合体Bが球状に重合体A中に分散して
いる事を示す。 第2図及び第3図は本発明に係る多孔性フイル
ムの空孔部の説明図であり、第2図は未延伸フイ
ルムを図中左右方向への一軸延伸を行なつたもの
で、第3図は図中、左右及び上下方向へ二軸延伸
を行つたものである。 3に延伸により重合体A及びBの界面に形成さ
れた空孔を示し、l+D又はl′+D′は延伸方向へ
の空孔と重合体Bの最大長であり、D又はD′は
延伸方向への重合体Bの最大長を示す。 空孔の形状は従来の球形、円柱形又は不定形と
は明らかに異なり、なめらかな形状を有しており
空孔の容積のわりには表面積の大きい特徴を有す
る。 本発明のフイルムの多孔性は主として前記の式
で表わされるものであるが、他に製造上生じた脱
溶剤による微多孔又はゲル網目構造形成による微
多孔等を含有しても良い。 次に本発明のフイルムを製造する方法の一例に
ついて述べる。 重合体Aと重合体Bとの混合は特に限定されな
いが、各々の溶液を混合するか又は溶融混合する
方法等が採用される。然し工業的容易に且つ目標
とする多孔性を能率的により精度良く得るために
は重合体A及び重合体Bとを溶液状態で混合する
事が好ましい。 重合体Bが重合体Aの溶剤に可溶の時は両者に
共通の溶剤を使用する。例えば重合体Aがアクリ
ル系重合体であればジメチルホルムアミド(以下
DMFと略称する)、ジメチルアセトアミド等であ
る。 重合体Bが重合体Aの溶剤に難溶の時は異なる
溶剤を使用する必要があり、この場合二種の溶剤
が互いに非相溶性であることが好ましい。 重合体A及び重合体Bの溶液は撹拌混合するこ
とによつて容易に成形原液を調製することができ
る。 非常に混和性の良好なもの例えば重合体Aとし
てアクリル系重合体のDMF溶液を使用し、且つ
重合体Bとして酢酸セルローズ又はポリビニルブ
チラールのDMF溶液を使用した場合は簡単な撹
拌で容易に安定な成形溶液を調製し得る。混和性
の小さいものや粘度の高いものは高速回転又は大
きなずり応力を伴なう撹拌機、例えばホモミキサ
ー、グラインダー等を用いるのが良い。熱可塑性
重合体同志の混合は溶融状態で混練することによ
つても成形原液を調製することができる。 調製された成形原液は重合体A及びBの非相溶
性のために一般的には曇化しており定性的な分散
状態の目安となる。より精度の良い多孔性を得る
ためには分散状態を位相差顕微鏡等により随時確
認しながら混合撹拌条件を設定した方が好まし
い。脱溶剤成形は従来の多孔性フイルムの成形方
法を使用できるが、溶剤を蒸発させる乾式法が好
ましい。 溶剤の蒸発条件や蒸発程度によつてフイルムの
両面又は片面のち密化、フイルム全体のち密化或
いは全体がポーラスという形をとりうるが、分離
膜等に使用する目的においてはフイルムの少なく
とも1つの面をち密化し、その後の延伸によつて
相分離界面に空孔を発生させる方が好ましい。 湿式成形或いは乾湿式成形においてはフイルム
の全面又は大部分に脱溶剤時の微小な空孔が発生
する事もあるが、この微小な空孔はフイルムの目
的によつては消去する必要がある。この場合はフ
イルム全体又は一面を加熱等によりち密化しその
後の延伸によつて主として相分離による空孔を有
するフイルムとすることができる。 脱溶剤は水又は他の不活性な媒体により行なう
事が出来る。脱溶剤は成形直後又は後述する延伸
の後、熱処理とかねて行なつても良い。 成形後延伸は少なくとも1.05倍行なうのが好ま
しい。延伸倍率が1.05倍未満であると高分子の弾
性変形のために多孔が発生しにくい。又延伸倍率
を余りにも大きくする事は延伸温度を高くする必
要があり、操作条件も困難になり、又フイルムも
フイブリル化し易くなつたり、はくりし易くなり
特にメリツトはない。通常、延伸は熱水中又はフ
イルムに対して不溶な加熱媒体中で好ましくは
1.05倍以上、更に好ましくは1.05〜5倍、特に好
ましくは1.1〜3倍行なう。延伸は目的とする性
能及び使用素材により一軸又は二軸延伸を行な
う。通常、力が余りかからない所に使う時は一軸
延伸で十分であるが、強度を要求される分野では
二軸延伸が必要である。二軸延伸でも一軸延伸と
同様の発生を示す。二軸延伸は一軸延伸後、他方
向への延伸を行なつても又同時に二方向への延伸
を行なつても良い。 一軸又は二軸延伸後フイルムには重合体A及び
重合体Bの界面に前述の(1)式に示した空孔の発生
がみられる。 延伸後、フイルムは完全な脱溶剤のため、及び
耐熱安定化のために熱処理を行なうことが好まし
い。熱処理は通常、熱水、水蒸気、加熱媒体中で
行なうが、フイルムは固定して行なう方がフイル
ムの形態のたわみ、ゆがみ等の発生防止のために
好ましい。又、熱処理は延伸によつて発生した空
孔を消減させないような温度で行なう事は当然で
ある。熱処理はフイルムの形態安定性及び強伸度
補強のために好ましい操作である。 このように本発明は非相溶性を有す重合体を混
合し、その相分離を利用しその界面に積極的に空
孔を発生させるという知見に基づいており、製
造が容易であること、空孔の径とその量等性能
の調整が容易であること、原料が広範囲に選択
できること、重合体A及びBを選択する事によ
り種々の機能を付与できること等のすぐれた特長
を有する。 なお空孔の大きさは光学顕微鏡又は電子顕微鏡
観察により求め、実施例中には最大孔の大きさを
前記(1)式のlとして表わした。又、空孔率は(2)式
によつて求めるが、実施例1〜3に示すように通
常4vol%以上、多くの場合14vol%以上のものが
得られる。 空孔率V(容積%) =(1−W/S×d×ρ0)×100 (2) 但し S:フイルム片面の表面積(cm2) d:フイルムの厚み(cm) ρ:空孔がない場合のフイルムの密度(g/
cm2) W:フイルムの重量(g) 以下実施例を示して更に詳細な説明を行なう
が、実施例中特に記載しない限り部、%は重量
部、重量%を示す。又、容量%はVol%と略記す
る。 実施例 1 アクリロニトリル:アクリル酸メチル:メタリ
ルスルホン酸ソーダ=90.0:9.4:0.6(%)の組成
を有するアクリル系重合体をA−1とし、重合体
濃度20%のジメチルホルムアミド(以下DMFと
略称する)溶液を調製する。 アクリロニトリル:塩化ビニリデン:アリルス
ルホン酸ソーダ=56.4:41.0:2.6(%)の組成を
有するモダクリル系重合体をA−2とし、重合体
濃度25%のDMF溶液を調製する。 酢酸セルローズ(酢化度55%、平均重合度170)
をA−3とし、重合体濃度15%のDMF溶液を調
製する。 酢酸セルローズ(酢化度55%、平均重合度120)
をB−1とし、重合体濃度10%のDMF溶液を調
製する。 ポリ酢酸ビニル(平均重合度200)をB−2と
し、重合体濃度20%のDMF溶液を調製する。 ポリスチレン(平均分子量5000)をB−3と
し、重合体濃度20%のDMF溶液を調製する。 塩化ビニル酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含
有量24%、平均重合度400)をB−4とし、重合
体濃度10%のDMF溶液を調製する。 塩化ビニル酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含
有量5%、平均重合度1150)をB−5とし、重合
体濃度10%のDMF溶液を調製する。 上記に示したA−1〜A−3及びB−1〜B−
5の重合体溶液を第1表に示す組み合せ、組成に
なるようホモミキサーを用いて撹拌、混合し、混
合溶液をガラス板上へ流延し、熱風乾燥機を用い
85℃で溶剤を蒸発させ厚み約10〜20μの透明な薄
いフイルムを得た。このフイルムを90℃の熱水中
にて1.5倍の一軸延伸を行なつた。延伸後のフイ
ルムには第1図に示されるような微小な空孔の発
生が無数にみられた。結果を第1表に示す。
のもしくは単一重合体の物性改良のために他の重
合体や化合物を均一に混合使用するか或いは単一
重合体のフイルム上へ他の重合体や化合物をコー
テイングしたもの等がある。 多孔性フイルムの製造方法としてはこれまで公
知のものとして、重合体溶液中に重合体の非溶剤
である化合物を添加、成形したのち該化合物を抽
出する方法、重合体溶液に固体を添加し成形後、
該固体を抽出する方法、重合体溶液の湿式凝固に
よるボイド形成を制御する方法などがあるが、い
ずれも製造条件が複雑であり且つ孔径及び多孔性
の調節が困難である。 他の方法としては中性子線照射―エツチング
法、焼結法、延伸―エンボス加工法等があるが、
製造法が一般的でなくしかも性能の良い膜は得ら
れていない。 本発明者等はかゝる欠点を改善するべく鋭意研
究を進めた結果、本発明を完成したものである。 本発明の目的は孔径及び多孔性が広範囲に調節
出来且つ多様な機能性を有する多孔性フイルムを
提供するにある。 本発明はアクリル系重合体、モダクリル系重合
体、酢酸セルローズ、酢酸ビニル、ブタジエン系
重合体及びウレタン系重合体の少なくとも1種の
フイルム形成性重合体A50重量%以上と、該重合
体Aと非相溶の少なくとも1種の重合体B50重量
%以下とよりなり、重合体Bが重合体Aに粒状で
分散し且つ重合体Aと重合体Bとの界面に空孔を
含有する、少なくとも1方向に延伸された多孔性
フイルムである。 フイルム形成性重合体Aとしては上記のものを
用いるが、中でもアクリル系重合体、モダクリル
系重合体、酢酸セルローズが好ましい。 重合体Bは重合体Aと非相溶である事が必須条
件である。非相溶とは重合体Aの溶液と重合体B
の溶液とを混合した時、両者が互いに溶解せず相
分離しているが、又は脱溶剤、成形中に重合体A
と重合体Bが相分離する事、もしくは重合体Aと
重合体Bを混合溶融混練したのちも互いに均一ブ
レンドされず相分離している事を意味する。 相分離状態としては一般に重合体Bが球状又は
回転楕円体状などの粒状であることが好ましく、
更に好ましくはより均一な大きさを有する球状を
呈することである。球状でなくても、重合体Bが
凝集し合つていなければ差し支えないが、重合体
Bが多数凝集した相分離状態となるものは、フイ
ルムの均一性低下の原因となり好ましくない。 重合体Bは2種以上の重合体を使用する事も可
能であるが、この場合も重合体Aと非相溶である
事が必要である。 重合体Bとしては重合体Aと非相溶性であれ
ば、特に限定されないが、例えば重合体Aと重合
体Bの組合せで示すとアクリル系重合体又はモダ
クリル系重合体と、酢酸セルローズ、スチレン系
重合体、酢酸ビニル系重合体、塩化ビニル系重合
体、ポリビニルアセタール、シアノエチル化ポリ
ビニルアルコール等のポリビニルアルコール系誘
導体、メタクリル酸アルキルエステル系重合体、
ポリウレタン又はブタジエン系重合体等から選ば
れた少なくとも1種との組合せ、酢酸セルローズ
と、アクリル系重合体、モダクリル系重合体、ア
クリル酸アルキルエステル系重合体、メタクリル
酸アルキルエステル系重合体、スチレン系重合
体、ポリビニルアルコール系誘導体、酢酸ビニル
系重合体、塩化ビニル系重合体から選ばれた少な
くとも1種との組合せ、更にポリ酢酸ビニルとア
クリル系重合体又はモダクリル系重合体との組合
せ、ポリエチレンとポリスチレン系重合体との組
合せ、ブタジエン系重合体とポリビニルアルコー
ルの組合せ等非相溶のポリマーの組合せであれば
任意に使用できる。 重合体Aの量は少なくとも50重量%、特に70〜
98重量%であることが好ましく、50重量%未満で
あると、フイルム形成時重合体A中に重合体Bが
球状に分散しがたく、空孔の大きさにむらが発生
し易い。 重合体Bの量は高々50重量%迄の範囲で目的と
する用途、性能に合せて適宜変化させる事が出来
る。空孔率を小さくか又はより小さい孔径を得る
目的の場合は重合体Bの量は少ない方が良く、空
孔率を大きくか、又はより大きい孔径を得る目的
の場合は重合体Bの量は多い方が良い。 但し空孔径の大小は他の方法例えば撹拌力の変
化や分散性改良剤の添加により容易に変える事が
出来る。重合体Bの分散粒子の厚み方向の大きさ
はフイルム厚さの半分以下が好ましい。 フイルムへの成形については従来公知の多孔性
フイルムの成形方法が使用できる。多孔性を発生
させるためには少なくとも1方向に延伸させるこ
とが必要であり、延伸により始めて空孔が発生す
る。 フイルム中及びある程度脱溶剤の進んだフイル
ム中に於いて重合体Aの中に重合体Bが相分離し
た状態で存在しており、この二相間の相互作用が
Bの変形に要する力より小さいためにフイルムを
延伸した場合AとBの界面に空孔を発生させると
考えられる。この空孔はA、Bの界面すべてに同
様に発生するものであり、その空孔の量及び大き
さはBの分散領域の大きさ及び延伸倍率によつて
適宜変える事が出来る。 こゝで得られる空孔の大きさは(1)式で表される
範囲のものであり、実施例1及び2に示すように
多くの場合5μ以下である。 l≦(λ−1)D (1) こゝでl:空孔の延伸方向への最大長 D:重合体Bの延伸方向への最大長 λ:延伸倍率であり通常7以下 更に図を用いて空孔の形状を詳しく説明する。 第1図は成形後の延伸フイルムの拡大説明図で
ある。1は重合体Aを2は重合体Bを又3は空孔
を示し、重合体Bが球状に重合体A中に分散して
いる事を示す。 第2図及び第3図は本発明に係る多孔性フイル
ムの空孔部の説明図であり、第2図は未延伸フイ
ルムを図中左右方向への一軸延伸を行なつたもの
で、第3図は図中、左右及び上下方向へ二軸延伸
を行つたものである。 3に延伸により重合体A及びBの界面に形成さ
れた空孔を示し、l+D又はl′+D′は延伸方向へ
の空孔と重合体Bの最大長であり、D又はD′は
延伸方向への重合体Bの最大長を示す。 空孔の形状は従来の球形、円柱形又は不定形と
は明らかに異なり、なめらかな形状を有しており
空孔の容積のわりには表面積の大きい特徴を有す
る。 本発明のフイルムの多孔性は主として前記の式
で表わされるものであるが、他に製造上生じた脱
溶剤による微多孔又はゲル網目構造形成による微
多孔等を含有しても良い。 次に本発明のフイルムを製造する方法の一例に
ついて述べる。 重合体Aと重合体Bとの混合は特に限定されな
いが、各々の溶液を混合するか又は溶融混合する
方法等が採用される。然し工業的容易に且つ目標
とする多孔性を能率的により精度良く得るために
は重合体A及び重合体Bとを溶液状態で混合する
事が好ましい。 重合体Bが重合体Aの溶剤に可溶の時は両者に
共通の溶剤を使用する。例えば重合体Aがアクリ
ル系重合体であればジメチルホルムアミド(以下
DMFと略称する)、ジメチルアセトアミド等であ
る。 重合体Bが重合体Aの溶剤に難溶の時は異なる
溶剤を使用する必要があり、この場合二種の溶剤
が互いに非相溶性であることが好ましい。 重合体A及び重合体Bの溶液は撹拌混合するこ
とによつて容易に成形原液を調製することができ
る。 非常に混和性の良好なもの例えば重合体Aとし
てアクリル系重合体のDMF溶液を使用し、且つ
重合体Bとして酢酸セルローズ又はポリビニルブ
チラールのDMF溶液を使用した場合は簡単な撹
拌で容易に安定な成形溶液を調製し得る。混和性
の小さいものや粘度の高いものは高速回転又は大
きなずり応力を伴なう撹拌機、例えばホモミキサ
ー、グラインダー等を用いるのが良い。熱可塑性
重合体同志の混合は溶融状態で混練することによ
つても成形原液を調製することができる。 調製された成形原液は重合体A及びBの非相溶
性のために一般的には曇化しており定性的な分散
状態の目安となる。より精度の良い多孔性を得る
ためには分散状態を位相差顕微鏡等により随時確
認しながら混合撹拌条件を設定した方が好まし
い。脱溶剤成形は従来の多孔性フイルムの成形方
法を使用できるが、溶剤を蒸発させる乾式法が好
ましい。 溶剤の蒸発条件や蒸発程度によつてフイルムの
両面又は片面のち密化、フイルム全体のち密化或
いは全体がポーラスという形をとりうるが、分離
膜等に使用する目的においてはフイルムの少なく
とも1つの面をち密化し、その後の延伸によつて
相分離界面に空孔を発生させる方が好ましい。 湿式成形或いは乾湿式成形においてはフイルム
の全面又は大部分に脱溶剤時の微小な空孔が発生
する事もあるが、この微小な空孔はフイルムの目
的によつては消去する必要がある。この場合はフ
イルム全体又は一面を加熱等によりち密化しその
後の延伸によつて主として相分離による空孔を有
するフイルムとすることができる。 脱溶剤は水又は他の不活性な媒体により行なう
事が出来る。脱溶剤は成形直後又は後述する延伸
の後、熱処理とかねて行なつても良い。 成形後延伸は少なくとも1.05倍行なうのが好ま
しい。延伸倍率が1.05倍未満であると高分子の弾
性変形のために多孔が発生しにくい。又延伸倍率
を余りにも大きくする事は延伸温度を高くする必
要があり、操作条件も困難になり、又フイルムも
フイブリル化し易くなつたり、はくりし易くなり
特にメリツトはない。通常、延伸は熱水中又はフ
イルムに対して不溶な加熱媒体中で好ましくは
1.05倍以上、更に好ましくは1.05〜5倍、特に好
ましくは1.1〜3倍行なう。延伸は目的とする性
能及び使用素材により一軸又は二軸延伸を行な
う。通常、力が余りかからない所に使う時は一軸
延伸で十分であるが、強度を要求される分野では
二軸延伸が必要である。二軸延伸でも一軸延伸と
同様の発生を示す。二軸延伸は一軸延伸後、他方
向への延伸を行なつても又同時に二方向への延伸
を行なつても良い。 一軸又は二軸延伸後フイルムには重合体A及び
重合体Bの界面に前述の(1)式に示した空孔の発生
がみられる。 延伸後、フイルムは完全な脱溶剤のため、及び
耐熱安定化のために熱処理を行なうことが好まし
い。熱処理は通常、熱水、水蒸気、加熱媒体中で
行なうが、フイルムは固定して行なう方がフイル
ムの形態のたわみ、ゆがみ等の発生防止のために
好ましい。又、熱処理は延伸によつて発生した空
孔を消減させないような温度で行なう事は当然で
ある。熱処理はフイルムの形態安定性及び強伸度
補強のために好ましい操作である。 このように本発明は非相溶性を有す重合体を混
合し、その相分離を利用しその界面に積極的に空
孔を発生させるという知見に基づいており、製
造が容易であること、空孔の径とその量等性能
の調整が容易であること、原料が広範囲に選択
できること、重合体A及びBを選択する事によ
り種々の機能を付与できること等のすぐれた特長
を有する。 なお空孔の大きさは光学顕微鏡又は電子顕微鏡
観察により求め、実施例中には最大孔の大きさを
前記(1)式のlとして表わした。又、空孔率は(2)式
によつて求めるが、実施例1〜3に示すように通
常4vol%以上、多くの場合14vol%以上のものが
得られる。 空孔率V(容積%) =(1−W/S×d×ρ0)×100 (2) 但し S:フイルム片面の表面積(cm2) d:フイルムの厚み(cm) ρ:空孔がない場合のフイルムの密度(g/
cm2) W:フイルムの重量(g) 以下実施例を示して更に詳細な説明を行なう
が、実施例中特に記載しない限り部、%は重量
部、重量%を示す。又、容量%はVol%と略記す
る。 実施例 1 アクリロニトリル:アクリル酸メチル:メタリ
ルスルホン酸ソーダ=90.0:9.4:0.6(%)の組成
を有するアクリル系重合体をA−1とし、重合体
濃度20%のジメチルホルムアミド(以下DMFと
略称する)溶液を調製する。 アクリロニトリル:塩化ビニリデン:アリルス
ルホン酸ソーダ=56.4:41.0:2.6(%)の組成を
有するモダクリル系重合体をA−2とし、重合体
濃度25%のDMF溶液を調製する。 酢酸セルローズ(酢化度55%、平均重合度170)
をA−3とし、重合体濃度15%のDMF溶液を調
製する。 酢酸セルローズ(酢化度55%、平均重合度120)
をB−1とし、重合体濃度10%のDMF溶液を調
製する。 ポリ酢酸ビニル(平均重合度200)をB−2と
し、重合体濃度20%のDMF溶液を調製する。 ポリスチレン(平均分子量5000)をB−3と
し、重合体濃度20%のDMF溶液を調製する。 塩化ビニル酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含
有量24%、平均重合度400)をB−4とし、重合
体濃度10%のDMF溶液を調製する。 塩化ビニル酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含
有量5%、平均重合度1150)をB−5とし、重合
体濃度10%のDMF溶液を調製する。 上記に示したA−1〜A−3及びB−1〜B−
5の重合体溶液を第1表に示す組み合せ、組成に
なるようホモミキサーを用いて撹拌、混合し、混
合溶液をガラス板上へ流延し、熱風乾燥機を用い
85℃で溶剤を蒸発させ厚み約10〜20μの透明な薄
いフイルムを得た。このフイルムを90℃の熱水中
にて1.5倍の一軸延伸を行なつた。延伸後のフイ
ルムには第1図に示されるような微小な空孔の発
生が無数にみられた。結果を第1表に示す。
【表】
【表】
実施例 2
実施例1の重合体A−1のDMF溶液と、重合
体B−1の重合体溶液を重合体B−1が2%(重
合体比)になるよう撹拌混合した溶液を実施例1
の方法に従つて未延伸の透明フイルムを得た。こ
のフイルムを90℃の熱水中にて第2表に示す条件
にて、一軸又は二軸延伸を行なつた。なお二軸延
伸後に一軸延伸は一軸延伸と直角方向に同様に延
伸した。結果を第2表に示す。
体B−1の重合体溶液を重合体B−1が2%(重
合体比)になるよう撹拌混合した溶液を実施例1
の方法に従つて未延伸の透明フイルムを得た。こ
のフイルムを90℃の熱水中にて第2表に示す条件
にて、一軸又は二軸延伸を行なつた。なお二軸延
伸後に一軸延伸は一軸延伸と直角方向に同様に延
伸した。結果を第2表に示す。
【表】
実施例 3
実施例1の重合体A−1、20部、重合体B−
1、0.4部、ポリエチレングリコール(平均重合
度600)5部、水3部、及びDMF71.6部とよりな
る、重合体A−1及びB−1の混合溶液を調製し
た。該溶液中においては重合体B−1の微小な分
散液滴が、位相差顕微鏡において観察された。こ
の溶液を巾0.07mmの細長いスリツト状の吐出孔よ
りDMF:水=60:40(%)、10℃の凝固浴中へ線
速度6.4m/minにて巻き取つた。 巻き取られたフイルムは空孔率67.7%であり、
重合体B−1の微小分散球(直径D1とする)と、
その分散球の巻き取り方向側に重合体A−1との
界面に空孔(長さl1とする)が存在するものであ
つた。尚、l1≦(0.5〜2)×D1であつた。 巻き取られたフイルムを更にDMF:水=20:
80、70℃の浴中にて3倍の延伸を行なうと重合体
B−1とA−1の界面に生じた空孔の大きさが更
に大きくなつた。3倍延伸後のB−1の延伸方向
の最大長をD2、界面に生じた空孔の大きさをl2と
するとl2≦(4〜6)×D2となつていた。
1、0.4部、ポリエチレングリコール(平均重合
度600)5部、水3部、及びDMF71.6部とよりな
る、重合体A−1及びB−1の混合溶液を調製し
た。該溶液中においては重合体B−1の微小な分
散液滴が、位相差顕微鏡において観察された。こ
の溶液を巾0.07mmの細長いスリツト状の吐出孔よ
りDMF:水=60:40(%)、10℃の凝固浴中へ線
速度6.4m/minにて巻き取つた。 巻き取られたフイルムは空孔率67.7%であり、
重合体B−1の微小分散球(直径D1とする)と、
その分散球の巻き取り方向側に重合体A−1との
界面に空孔(長さl1とする)が存在するものであ
つた。尚、l1≦(0.5〜2)×D1であつた。 巻き取られたフイルムを更にDMF:水=20:
80、70℃の浴中にて3倍の延伸を行なうと重合体
B−1とA−1の界面に生じた空孔の大きさが更
に大きくなつた。3倍延伸後のB−1の延伸方向
の最大長をD2、界面に生じた空孔の大きさをl2と
するとl2≦(4〜6)×D2となつていた。
第1図は本発明の多孔性フイルムの正面拡大説
明図であり、第2〜3図は重合体A及びBの界面
に生成する空孔部の説明図であつて、第2図は一
軸延伸、第3図は二軸延伸したものである。
明図であり、第2〜3図は重合体A及びBの界面
に生成する空孔部の説明図であつて、第2図は一
軸延伸、第3図は二軸延伸したものである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 アクリル系重合体、モダクリル系重合体、酢
酸セルローズ、酢酸ビニル、ブタジエン系重合体
及びウレタン系重合体の少なくとも1種のフイル
ム形成性重合体A50重量%以上と、該重合体Aと
非相溶の少なくとも1種の重合体B50重量%以下
とよりなり、重合体Bが重合体A中に粒状で分散
し且つ重合体Aと重合体Bとの界面に空孔を含有
する少なくとも1方向に延伸された多孔性フイル
ム。 2 重合体Bが重合体Aの溶剤に可溶である特許
請求の範囲第1項記載のフイルム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17553080A JPS5798531A (en) | 1980-12-11 | 1980-12-11 | Porous film |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17553080A JPS5798531A (en) | 1980-12-11 | 1980-12-11 | Porous film |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5798531A JPS5798531A (en) | 1982-06-18 |
| JPS6364461B2 true JPS6364461B2 (ja) | 1988-12-12 |
Family
ID=15997671
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17553080A Granted JPS5798531A (en) | 1980-12-11 | 1980-12-11 | Porous film |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5798531A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| AU1435883A (en) * | 1983-05-09 | 1984-11-15 | Baxter Travenol Laboratories Inc. | Porous membranes |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5025678A (ja) * | 1973-07-06 | 1975-03-18 | ||
| DE2728196C3 (de) * | 1977-06-23 | 1980-01-31 | Wacker-Chemie Gmbh, 8000 Muenchen | Verfahren zur Umwandlung von Organosilanen |
-
1980
- 1980-12-11 JP JP17553080A patent/JPS5798531A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5798531A (en) | 1982-06-18 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPS6259606B2 (ja) | ||
| CN109880016B (zh) | 连续制备油包水型高内相乳液以及聚合物多孔材料的方法 | |
| CA2322855A1 (en) | Microporous membrane | |
| US5156905A (en) | Shaped articles from melt-blown, oriented fibers of polymers containing microbeads | |
| CA1333838C (en) | Crosslinked porous skinless particles of pvc resin and process for producing same | |
| Horák et al. | Effect of inert components on the porous structure of 2-hydroxyethyl methacrylate-ethylene dimethacrylate copolymers | |
| Omi et al. | Synthesis of 100 μm uniform porous spheres by SPG emulsification with subsequent swelling of the droplets | |
| JP2845571B2 (ja) | 極微多孔膜および極微多孔膜用組成物並びに極微多孔膜の製造方法 | |
| Chen et al. | Effect of nonsolvents on the mechanism of wet-casting membrane formation from EVAL copolymers | |
| Liang et al. | Multiple morphologies of molecular assemblies formed by polystyrene-block-poly [2-(β-D-glucopyranosyloxy) ethyl acrylate] in water | |
| US7381330B2 (en) | Cellulose-based microporous membrane | |
| JPS6364461B2 (ja) | ||
| JP2004143261A (ja) | 光拡散性樹脂組成物 | |
| Andrianova et al. | Porous materials from crystallizable polyolefins produced by gel technology | |
| JPH10316795A (ja) | 多孔質フィルムの製造方法 | |
| JP3641321B2 (ja) | ポリオレフィン微多孔膜の製造方法 | |
| JPH0257575B2 (ja) | ||
| US3384503A (en) | Process for the formation of thin opaque coatings | |
| US3560425A (en) | Particulate blend of polyacrylonitrile and a latent solvent | |
| JPH1112385A (ja) | 高分子多孔質体の製造方法 | |
| JPH01278534A (ja) | 分離材用バイモーダル粒子 | |
| US2791000A (en) | Polymeric dispersions and method of use thereof | |
| JP3294783B2 (ja) | 製膜原液 | |
| JPS6136341A (ja) | セルロ−スと合成高分子からなる均一組成物の製造方法 | |
| JPS5891731A (ja) | ポリフツ化ビニル系非対称多孔膜及びその製造方法 |