JPS636639B2 - - Google Patents
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- JPS636639B2 JPS636639B2 JP1466281A JP1466281A JPS636639B2 JP S636639 B2 JPS636639 B2 JP S636639B2 JP 1466281 A JP1466281 A JP 1466281A JP 1466281 A JP1466281 A JP 1466281A JP S636639 B2 JPS636639 B2 JP S636639B2
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Description
この発明は、電解コンデンサ電極用アルミニウ
ム合金箔の製造方法に関する。 電解コンデンサ用のアルミニウム電極箔は、そ
の実効表面積を拡大して単位体積当りの静電容量
を増大するため、一般に電気的或いは化学的エツ
チング処理が施されている。そして、この拡面率
をあげるために、従来からエツチング孔をなるべ
く多くする研究が種々なされてきた。ところが、
従来の電解エツチング技術では、一般的にエツチ
ング孔を多くしようとすると、箔の表面の溶解も
同時に進行して腐食減量が増大し、機械的強度が
損われるという問題があつた。このため、拡面率
はエツチング後の機械的強度に制限されて、これ
を顕著に拡大せしめることが困難であつた。 この発明は、かかる問題点を解決し、拡面率を
増大して静電容量を大幅に向上し、しかも機械的
強度はこれを損うことのないコンデンサ電極用ア
ルミニウム合金箔の製造方法を提供しようとする
ものである。 而して、この発明はアルミニウム純度が99.9%
以上であり、かつリンおよびヒ素の少なくともい
ずれか一方の元素を0.5〜100wt−ppm含有するア
ルミニウム合金箔を用い、該アルミニウム合金箔
を、塩素イオン2〜15%と、アノード分極により
多孔質の酸化膜を生成する酸1〜35%とを含む50
〜100℃の水溶液中で、電流密度5〜40A/dm2
の直流を用いて前段エツチング処理した後、次い
でこれを、塩素イオン2〜15%と酸化性酸0.03〜
3%とを含む50〜100℃の水溶液中で、電流密度
0.5〜7A/dm2の直流を用いて後段エツチング処
理することを特徴とするものである。 以下、これを更に詳しく説明する。 〔アルミニウム合金箔組成〕 この発明に用いるアルミニウム合金箔に含有さ
れるリンおよびヒ素は、箔の静電容量を増大させ
る点において均等物であり、これらの一方または
両者がアルミニウムに添加される。しかしその箔
中の両者の合計含有量またはいずれか一方の元素
の含有量が0.5wt−ppm(0.00005wt%)未満では
静電容量を増大する効果が少なく、100wt−ppm
(0.03wt%)を超えると、腐食減量が大となり箔
の強度保持の点で好ましくない。従つて、この含
有量は0.5〜100wt−ppmの範囲内で選ぶべきであ
るが、特に1.0〜30ppmの範囲が好ましい。この
ようなリンおよび/またはヒ素の含有が箔の静電
容量を増大させるのは、次の理由によるものと考
えられる。即ち、エツチング液に対するアルミニ
ウムとリンおよびヒ素との電気的ポテンシヤルの
差がエツチングの駆動力となつて、エツチング孔
の数を顕著に増大せしめると共に、リンおよびヒ
素は加熱することによつて材料中で拡散し易いか
ら、箔の製造過程での熱履歴により材料表面中に
均等に分散し、その際他の含有元素も伴つて分散
するため、エツチング孔を均一に分散せしめるこ
とによるものと推測される。しかしながら、それ
らの含有量が100wt−ppmを超えると、エツチン
グ孔の密度が大になる反面、箔の表面も溶解する
ので、結果的には静電容量が低下し、強度が弱く
なるものと考えられる。 一方、コンデンサ電極用アルミニウム箔とし
て、アルミニウムの純度が99.9%以上要求される
ことは周知のとおりであり、いうまでもなく純度
99.99%以上のものの方が好ましい。 従つて、この発明に用いるアルミニウム合金箔
は、リンおよび/またはヒ素の含有のほかに、不
可避不純物としての他の諸元素を含むことは当然
許容される。また、従来この種のコンデンサ電極
用アルミニウム合金箔として、単位面積当りのエ
ツチング孔の数を増大せしめるために、積極的に
他の微量元素を添加含有せしめることも行われて
いるが、この発明は、リン、ヒ素の含有のほか
に、斯る強制添加元素を付加的に含む場合もその
範囲に包含される。斯る元素としては、例えば
銅、ストロンチウム、バナジウム、チタン、マン
ガン、マグネシウム、亜鉛、インジウム、錫、
鉛、ビスマス、ホウ素、銀、ガリウム、カドミウ
ム、ジルコニウム、トリウム、鉄、ケイ素等が挙
げられ、その含有量は一般的に0.1〜5000wt−
ppmの範囲内である。リンおよびヒ素のほかにこ
れらの元素を含有する場合には、効果として、リ
ンおよびヒ素と他の元素とのそれぞれのもつ効果
が単に総和的にあらわれる場合のほか、それ以上
の相乗的効果が期待される場合も予測されるが、
この発明はそのいずれの場合も、リンおよび/ま
たはヒ素の含有による効果が実現されている以
上、その範囲に包含されるものである。 〔前段エツチング工程〕 前段エツチング工程に於けるエツチング液中の
塩素イオン濃度は、これが2%未満であると所期
するエツチング効果が得られず、15%を超えると
アルミニウム箔表面の全面的な溶解が進行する。
従つて、上記範囲内で、特に好ましくは5〜8%
程度とするのが良い。 塩素イオンを含む水溶液に添加する酸は、可及
的多孔質の酸化皮膜を生成しうるものを選択使用
すべきであり、例えば硫酸、蓚酸、リン酸、クロ
ム酸等を好適に用いうる。なかでも、特に硫酸
は、単位面積当りに多数個のエツチング孔を緻密
に形成しうる点で好ましい。上記酸の添加量は酸
の種類によつて異るが、1%未満の場合にはエツ
チング核となる多孔質酸化皮膜の生成が充分でな
く、反対に35%を超える場合には全面溶解が起こ
る。従つて、1〜35%の範囲内とすべきであり、
特に好ましくは10〜20%の範囲が良い。このよう
な範囲での上記酸の添加により好結果が得られる
のは、該酸を含む液中でアルミニウム箔をアノー
ド分極させることにより、箔表面に1mm2当り1憶
個以上もの孔をもつたいわゆる多孔質酸化皮膜を
生成し、その孔を塩素イオンが侵食し、孔以外の
部分は酸化皮膜で覆われているために表面の溶解
が抑制され、結果として塩素イオンのみによるエ
ツチングに比べて、エツチング孔が非常に多くな
り、かつ深くなるためと考えられる。 前段エツチングでのエツチング液の温度も効果
に重要な影響を及ぼす。これが50℃未満の場合は
エツチング効果が少なく、100℃を超えると表面
の全面溶解が起こる。従つて50〜100℃の範囲内
で、特に好適には70〜90℃の範囲で処理するのが
良い。 一方、電流密度は、これが5A/dm2未満の場
合にはやはりエツチング効果に乏しく、反対に
40A/dm2を超えると全面溶解が起こる。従つて
この範囲内で、特に好ましくは10〜25A/dm2と
すべきである。 また、前段エツチングの電気量は、500〜3000
クーロン/dm2の範囲が良好であり、特に1500〜
2000クーロン/dm2の範囲が最適である。即ち、
500クーロン/dm2未満の場合はエツチング効果
が少なく、3000クーロン/dm2を超えると全面溶
解が進行する。 前段エツチング工程は、上記のようにエツチン
グ液への酸化性酸の比較的高濃度の添加、高液
温、高電流密度の条件下において行うものであ
る。従つてかかるエツチングは非常に苛酷なもの
であり、このためエツチングが進行するにつれて
エツチング孔内は発生ガスや溶解したアルミニウ
ムイオンなどによつて電気抵抗が高くなり、エツ
チング孔内でのエツチングが停止してしまい、表
面の溶解が進行する。従つて、この発明は、エツ
チング孔内でのエツチングが停止した時点で前段
エツチングを終了し、次に後段エツチングによ
り、表面溶解を抑制しながら、エツチング孔を更
に深く、太くすることにより所期する目的を達成
するものである。 〔後段エツチング工程〕 後段エツチング工程におけるエツチング液中の
塩素イオン濃度は、前段エツチングの場合と同様
の理由から2〜15%の範囲が良好であり、特に5
〜8%の範囲が最適である。 この塩素イオンを含む水溶液に添加する酸化性
酸は、アノード分極によりアルミニウム表面に陽
極酸化皮膜を生成して該表面の溶解を抑制するも
のであり、具体的には蓚酸、リン酸、クロム酸、
ホウ酸、酒石酸、コハク酸、マレイン酸等を好適
に用いることができる。後段エツチングは、アル
ミニウム箔表面の溶解を抑制しながら、エツチン
グ孔内でのエツチングを進めるものであるから、
上記の酸の高濃度の添加は好ましくない。同様に
溶解性の強い硫酸の添加も、化学的な表面溶解を
併発して拡面率を低下せしめるため不適である。
好適性を有する上記の酸もその好適な添加量は酸
の種類によつて異るが0.03〜3%の低濃度の範囲
に限定され、最も好ましくは0.1〜1%の範囲で
ある。この添加量が0.03%未満であると、アルミ
ニウム表面の溶解を抑制する効果が少なく、逆に
3%を超えるとアルミニウム箔表面の全面溶解が
起こる。 後段エツチングにおけるエツチング液の温度
は、これが低すぎると、前段エツチングで形成し
たエツチング孔を太くする効果に乏しく、逆に高
すぎる場合は全面溶解が起こる。従つて好適な温
度範囲は50〜100℃であり、特に60〜70℃の範囲
が最適である。 電流密度について一般的にいえることは、後段
エツチングは、発生ガスなどによりエツチング孔
内でのエツチングが停止しないようにする必要が
あるため、相対的に低い電流密度でエツチングし
なければならない。しかし電流密度が0.5A/d
m2未満と低すぎる場合は、電気化学反応の中に占
める化学反応の割合が高くなりすぎ、エツチング
孔を深くする効果に乏しく全面溶解につながる。
逆に7A/dm2を超える高い電流密度とした場合
にも、アルミニウム箔の全面溶解が起こり、好ま
しくない。従つて、0.5〜7A/dm2の範囲で処理
すべきであり、特に2〜5A/dm2の範囲が最適
である。 一方、後段エツチングの電気量の範囲は、1000
クーロン/dm2未満ではエツチング孔を深く太く
する効果が少なく、4000クーロン/dm2を超える
と全面溶解が起こるため、このような範囲内で、
特に好ましくは2000〜3000クーロン/dm2の範囲
で処理するのが良い。 尚、上記の前段および後段の各エツチングは必
ずしも単一工程で実施する場合のみに限らず、そ
の個々を2段階で実施する場合、即ち全体として
エツチング処理を3段階以上で実施する場合もこ
の発明の範囲に包含される。 この発明は上述のように、リンおよびヒ素の少
なくともいずれかを含有する高純度アルミニウム
箔を用いて、これを先ず、前段エツチングによつ
て表面に専ら多数個のエツチング孔を高密度にし
かも比較的深く形成し、次いで後段エツチングに
より該エツチング孔内を集中的に更に太くかつ深
くするものであり、結果において拡面率を顕著に
増大して静電容量を大幅に向上せしめることがで
き、電解コンデンサの一層の小型化、軽量化を可
能にするのはもとより、拡面率の増大によつて機
械的強度が損われる欠点がなく、エツチング、化
成、組込みなどの一連の工程においてアルミニウ
ム箔の切断等の危険性が少なく、その生産性の向
上をはかることができる。 以下、この発明の実施例を比較例とともに示
す。 供試料 A:アルミニウム純度99.99%、厚さ0.1mmの焼鈍
アルミニウム箔 B:アルミニウム純度99.99%、リン含有量
3ppm、厚さ0.1mmの焼鈍アルミニウム合金箔 C:アルミニウム純度99.99%、リン含有量
20ppm、厚さ0.1mmの焼鈍アルミニウム合金
箔 D:アルミニウム純度99.99%、ヒ素含有量
5ppm、厚さ0.1mmの焼鈍アルミニウム合金箔 E:アルミニウム純度99.99%、リンおよびヒ素
の合計含有量4.0ppm(リン1.5ppm、ヒ素
2.5ppm)、厚さ0.1mmの焼鈍アルミニウム合
金箔 上記各種の箔を供試料とし、これを先ず表−1
に示す各種電解条件で前段エツチング処理し、次
いで更に表−2に示す各種電解条件でそれぞれ後
段エツチング処理を施した。
ム合金箔の製造方法に関する。 電解コンデンサ用のアルミニウム電極箔は、そ
の実効表面積を拡大して単位体積当りの静電容量
を増大するため、一般に電気的或いは化学的エツ
チング処理が施されている。そして、この拡面率
をあげるために、従来からエツチング孔をなるべ
く多くする研究が種々なされてきた。ところが、
従来の電解エツチング技術では、一般的にエツチ
ング孔を多くしようとすると、箔の表面の溶解も
同時に進行して腐食減量が増大し、機械的強度が
損われるという問題があつた。このため、拡面率
はエツチング後の機械的強度に制限されて、これ
を顕著に拡大せしめることが困難であつた。 この発明は、かかる問題点を解決し、拡面率を
増大して静電容量を大幅に向上し、しかも機械的
強度はこれを損うことのないコンデンサ電極用ア
ルミニウム合金箔の製造方法を提供しようとする
ものである。 而して、この発明はアルミニウム純度が99.9%
以上であり、かつリンおよびヒ素の少なくともい
ずれか一方の元素を0.5〜100wt−ppm含有するア
ルミニウム合金箔を用い、該アルミニウム合金箔
を、塩素イオン2〜15%と、アノード分極により
多孔質の酸化膜を生成する酸1〜35%とを含む50
〜100℃の水溶液中で、電流密度5〜40A/dm2
の直流を用いて前段エツチング処理した後、次い
でこれを、塩素イオン2〜15%と酸化性酸0.03〜
3%とを含む50〜100℃の水溶液中で、電流密度
0.5〜7A/dm2の直流を用いて後段エツチング処
理することを特徴とするものである。 以下、これを更に詳しく説明する。 〔アルミニウム合金箔組成〕 この発明に用いるアルミニウム合金箔に含有さ
れるリンおよびヒ素は、箔の静電容量を増大させ
る点において均等物であり、これらの一方または
両者がアルミニウムに添加される。しかしその箔
中の両者の合計含有量またはいずれか一方の元素
の含有量が0.5wt−ppm(0.00005wt%)未満では
静電容量を増大する効果が少なく、100wt−ppm
(0.03wt%)を超えると、腐食減量が大となり箔
の強度保持の点で好ましくない。従つて、この含
有量は0.5〜100wt−ppmの範囲内で選ぶべきであ
るが、特に1.0〜30ppmの範囲が好ましい。この
ようなリンおよび/またはヒ素の含有が箔の静電
容量を増大させるのは、次の理由によるものと考
えられる。即ち、エツチング液に対するアルミニ
ウムとリンおよびヒ素との電気的ポテンシヤルの
差がエツチングの駆動力となつて、エツチング孔
の数を顕著に増大せしめると共に、リンおよびヒ
素は加熱することによつて材料中で拡散し易いか
ら、箔の製造過程での熱履歴により材料表面中に
均等に分散し、その際他の含有元素も伴つて分散
するため、エツチング孔を均一に分散せしめるこ
とによるものと推測される。しかしながら、それ
らの含有量が100wt−ppmを超えると、エツチン
グ孔の密度が大になる反面、箔の表面も溶解する
ので、結果的には静電容量が低下し、強度が弱く
なるものと考えられる。 一方、コンデンサ電極用アルミニウム箔とし
て、アルミニウムの純度が99.9%以上要求される
ことは周知のとおりであり、いうまでもなく純度
99.99%以上のものの方が好ましい。 従つて、この発明に用いるアルミニウム合金箔
は、リンおよび/またはヒ素の含有のほかに、不
可避不純物としての他の諸元素を含むことは当然
許容される。また、従来この種のコンデンサ電極
用アルミニウム合金箔として、単位面積当りのエ
ツチング孔の数を増大せしめるために、積極的に
他の微量元素を添加含有せしめることも行われて
いるが、この発明は、リン、ヒ素の含有のほか
に、斯る強制添加元素を付加的に含む場合もその
範囲に包含される。斯る元素としては、例えば
銅、ストロンチウム、バナジウム、チタン、マン
ガン、マグネシウム、亜鉛、インジウム、錫、
鉛、ビスマス、ホウ素、銀、ガリウム、カドミウ
ム、ジルコニウム、トリウム、鉄、ケイ素等が挙
げられ、その含有量は一般的に0.1〜5000wt−
ppmの範囲内である。リンおよびヒ素のほかにこ
れらの元素を含有する場合には、効果として、リ
ンおよびヒ素と他の元素とのそれぞれのもつ効果
が単に総和的にあらわれる場合のほか、それ以上
の相乗的効果が期待される場合も予測されるが、
この発明はそのいずれの場合も、リンおよび/ま
たはヒ素の含有による効果が実現されている以
上、その範囲に包含されるものである。 〔前段エツチング工程〕 前段エツチング工程に於けるエツチング液中の
塩素イオン濃度は、これが2%未満であると所期
するエツチング効果が得られず、15%を超えると
アルミニウム箔表面の全面的な溶解が進行する。
従つて、上記範囲内で、特に好ましくは5〜8%
程度とするのが良い。 塩素イオンを含む水溶液に添加する酸は、可及
的多孔質の酸化皮膜を生成しうるものを選択使用
すべきであり、例えば硫酸、蓚酸、リン酸、クロ
ム酸等を好適に用いうる。なかでも、特に硫酸
は、単位面積当りに多数個のエツチング孔を緻密
に形成しうる点で好ましい。上記酸の添加量は酸
の種類によつて異るが、1%未満の場合にはエツ
チング核となる多孔質酸化皮膜の生成が充分でな
く、反対に35%を超える場合には全面溶解が起こ
る。従つて、1〜35%の範囲内とすべきであり、
特に好ましくは10〜20%の範囲が良い。このよう
な範囲での上記酸の添加により好結果が得られる
のは、該酸を含む液中でアルミニウム箔をアノー
ド分極させることにより、箔表面に1mm2当り1憶
個以上もの孔をもつたいわゆる多孔質酸化皮膜を
生成し、その孔を塩素イオンが侵食し、孔以外の
部分は酸化皮膜で覆われているために表面の溶解
が抑制され、結果として塩素イオンのみによるエ
ツチングに比べて、エツチング孔が非常に多くな
り、かつ深くなるためと考えられる。 前段エツチングでのエツチング液の温度も効果
に重要な影響を及ぼす。これが50℃未満の場合は
エツチング効果が少なく、100℃を超えると表面
の全面溶解が起こる。従つて50〜100℃の範囲内
で、特に好適には70〜90℃の範囲で処理するのが
良い。 一方、電流密度は、これが5A/dm2未満の場
合にはやはりエツチング効果に乏しく、反対に
40A/dm2を超えると全面溶解が起こる。従つて
この範囲内で、特に好ましくは10〜25A/dm2と
すべきである。 また、前段エツチングの電気量は、500〜3000
クーロン/dm2の範囲が良好であり、特に1500〜
2000クーロン/dm2の範囲が最適である。即ち、
500クーロン/dm2未満の場合はエツチング効果
が少なく、3000クーロン/dm2を超えると全面溶
解が進行する。 前段エツチング工程は、上記のようにエツチン
グ液への酸化性酸の比較的高濃度の添加、高液
温、高電流密度の条件下において行うものであ
る。従つてかかるエツチングは非常に苛酷なもの
であり、このためエツチングが進行するにつれて
エツチング孔内は発生ガスや溶解したアルミニウ
ムイオンなどによつて電気抵抗が高くなり、エツ
チング孔内でのエツチングが停止してしまい、表
面の溶解が進行する。従つて、この発明は、エツ
チング孔内でのエツチングが停止した時点で前段
エツチングを終了し、次に後段エツチングによ
り、表面溶解を抑制しながら、エツチング孔を更
に深く、太くすることにより所期する目的を達成
するものである。 〔後段エツチング工程〕 後段エツチング工程におけるエツチング液中の
塩素イオン濃度は、前段エツチングの場合と同様
の理由から2〜15%の範囲が良好であり、特に5
〜8%の範囲が最適である。 この塩素イオンを含む水溶液に添加する酸化性
酸は、アノード分極によりアルミニウム表面に陽
極酸化皮膜を生成して該表面の溶解を抑制するも
のであり、具体的には蓚酸、リン酸、クロム酸、
ホウ酸、酒石酸、コハク酸、マレイン酸等を好適
に用いることができる。後段エツチングは、アル
ミニウム箔表面の溶解を抑制しながら、エツチン
グ孔内でのエツチングを進めるものであるから、
上記の酸の高濃度の添加は好ましくない。同様に
溶解性の強い硫酸の添加も、化学的な表面溶解を
併発して拡面率を低下せしめるため不適である。
好適性を有する上記の酸もその好適な添加量は酸
の種類によつて異るが0.03〜3%の低濃度の範囲
に限定され、最も好ましくは0.1〜1%の範囲で
ある。この添加量が0.03%未満であると、アルミ
ニウム表面の溶解を抑制する効果が少なく、逆に
3%を超えるとアルミニウム箔表面の全面溶解が
起こる。 後段エツチングにおけるエツチング液の温度
は、これが低すぎると、前段エツチングで形成し
たエツチング孔を太くする効果に乏しく、逆に高
すぎる場合は全面溶解が起こる。従つて好適な温
度範囲は50〜100℃であり、特に60〜70℃の範囲
が最適である。 電流密度について一般的にいえることは、後段
エツチングは、発生ガスなどによりエツチング孔
内でのエツチングが停止しないようにする必要が
あるため、相対的に低い電流密度でエツチングし
なければならない。しかし電流密度が0.5A/d
m2未満と低すぎる場合は、電気化学反応の中に占
める化学反応の割合が高くなりすぎ、エツチング
孔を深くする効果に乏しく全面溶解につながる。
逆に7A/dm2を超える高い電流密度とした場合
にも、アルミニウム箔の全面溶解が起こり、好ま
しくない。従つて、0.5〜7A/dm2の範囲で処理
すべきであり、特に2〜5A/dm2の範囲が最適
である。 一方、後段エツチングの電気量の範囲は、1000
クーロン/dm2未満ではエツチング孔を深く太く
する効果が少なく、4000クーロン/dm2を超える
と全面溶解が起こるため、このような範囲内で、
特に好ましくは2000〜3000クーロン/dm2の範囲
で処理するのが良い。 尚、上記の前段および後段の各エツチングは必
ずしも単一工程で実施する場合のみに限らず、そ
の個々を2段階で実施する場合、即ち全体として
エツチング処理を3段階以上で実施する場合もこ
の発明の範囲に包含される。 この発明は上述のように、リンおよびヒ素の少
なくともいずれかを含有する高純度アルミニウム
箔を用いて、これを先ず、前段エツチングによつ
て表面に専ら多数個のエツチング孔を高密度にし
かも比較的深く形成し、次いで後段エツチングに
より該エツチング孔内を集中的に更に太くかつ深
くするものであり、結果において拡面率を顕著に
増大して静電容量を大幅に向上せしめることがで
き、電解コンデンサの一層の小型化、軽量化を可
能にするのはもとより、拡面率の増大によつて機
械的強度が損われる欠点がなく、エツチング、化
成、組込みなどの一連の工程においてアルミニウ
ム箔の切断等の危険性が少なく、その生産性の向
上をはかることができる。 以下、この発明の実施例を比較例とともに示
す。 供試料 A:アルミニウム純度99.99%、厚さ0.1mmの焼鈍
アルミニウム箔 B:アルミニウム純度99.99%、リン含有量
3ppm、厚さ0.1mmの焼鈍アルミニウム合金箔 C:アルミニウム純度99.99%、リン含有量
20ppm、厚さ0.1mmの焼鈍アルミニウム合金
箔 D:アルミニウム純度99.99%、ヒ素含有量
5ppm、厚さ0.1mmの焼鈍アルミニウム合金箔 E:アルミニウム純度99.99%、リンおよびヒ素
の合計含有量4.0ppm(リン1.5ppm、ヒ素
2.5ppm)、厚さ0.1mmの焼鈍アルミニウム合
金箔 上記各種の箔を供試料とし、これを先ず表−1
に示す各種電解条件で前段エツチング処理し、次
いで更に表−2に示す各種電解条件でそれぞれ後
段エツチング処理を施した。
【表】
【表】
【表】
【表】
上記により得られた各エツチング箔を、硼酸溶
液中で380Vに化成したのち、各試料について静
電容量、引張り強さを測定した。その結果を表−
3に示す。
液中で380Vに化成したのち、各試料について静
電容量、引張り強さを測定した。その結果を表−
3に示す。
【表】
【表】
【表】
表−3に示した結果からも明らかなように、こ
の発明によれば極めて高い拡面率を得て静電容量
の大幅な増大をはかりつつ、機械的強度、特に引
張り強度においても優れたアルミニウム電極箔を
得ることができる。
の発明によれば極めて高い拡面率を得て静電容量
の大幅な増大をはかりつつ、機械的強度、特に引
張り強度においても優れたアルミニウム電極箔を
得ることができる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 アルミニウム純度が99.9%以上であり、かつ
リンおよびヒ素の少なくともいずれか一方の元素
を0.5〜100wt−ppm含有するアルミニウム合金箔
を用い、該アルミニウム合金箔を、塩素イオン2
〜15%と、アノード分極により多孔質の酸化皮膜
を生成する酸1〜35%とを含む50〜100℃の水溶
液中で、電流密度5〜40A/dm2の直流を用いて
前段エツチング処理したのち、次いでこれを、塩
素イオン2〜15%と酸化性酸0.03〜3%とを含む
50〜100℃の水溶液中で、電流密度0.5〜7A/d
m2の直流を用いて後段エツチング処理することを
特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム合
金箔の製造方法。 2 前段エツチングのエツチング液として、塩酸
および硫酸を含む水溶液を用い、後段エツチング
のエツチング液として、塩酸および蓚酸を含む水
溶液を用いる特許請求の範囲第1項記載の電解コ
ンデンサ電極用アルミニウム合金箔の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1466281A JPS57131399A (en) | 1981-02-02 | 1981-02-02 | Manufacture of aluminum alloy foil for electrode of electrolytic capacitor |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1466281A JPS57131399A (en) | 1981-02-02 | 1981-02-02 | Manufacture of aluminum alloy foil for electrode of electrolytic capacitor |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57131399A JPS57131399A (en) | 1982-08-14 |
| JPS636639B2 true JPS636639B2 (ja) | 1988-02-10 |
Family
ID=11867420
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1466281A Granted JPS57131399A (en) | 1981-02-02 | 1981-02-02 | Manufacture of aluminum alloy foil for electrode of electrolytic capacitor |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS57131399A (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2696882B2 (ja) * | 1988-02-19 | 1998-01-14 | 松下電器産業株式会社 | アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法 |
| JP2692108B2 (ja) * | 1988-02-19 | 1997-12-17 | 松下電器産業株式会社 | アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法 |
| JP2692107B2 (ja) * | 1988-02-19 | 1997-12-17 | 松下電器産業株式会社 | アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法 |
| JPH03108711A (ja) * | 1989-05-17 | 1991-05-08 | Elna Co Ltd | 電解コンデンサ用アルミニウム箔のエッチング方法 |
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-
1981
- 1981-02-02 JP JP1466281A patent/JPS57131399A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS57131399A (en) | 1982-08-14 |
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