JPS6367809B2 - - Google Patents

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JPS6367809B2
JPS6367809B2 JP59248933A JP24893384A JPS6367809B2 JP S6367809 B2 JPS6367809 B2 JP S6367809B2 JP 59248933 A JP59248933 A JP 59248933A JP 24893384 A JP24893384 A JP 24893384A JP S6367809 B2 JPS6367809 B2 JP S6367809B2
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JP
Japan
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weight
synthetic resin
resin molded
dipentaerythritol
parts
Prior art date
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Application number
JP59248933A
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English (en)
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JPS60149634A (ja
Inventor
Kazumasa Kamata
Kenji Kushi
Keisuke Yoshihara
Hideo Nakamoto
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP59248933A priority Critical patent/JPS60149634A/ja
Publication of JPS60149634A publication Critical patent/JPS60149634A/ja
Publication of JPS6367809B2 publication Critical patent/JPS6367809B2/ja
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  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、耐摩耗性の改良された合成樹脂成形
品の製造方法に関する。 ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリアリルジグリコールカーボネート
樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン―アクリロニ
トリル共重合樹脂(AS樹脂)、ポリ塩化ビニル樹
脂、アセテート樹脂、アクリロニトリル―ブタジ
エン―スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)、ポリエ
ステル樹脂などから製造された合成樹脂成形品は
ガラス製品に比較して軽量で耐衝撃性に優れてい
るばかりでなく、安価で成形加工が容易であるな
ど種々の利点を有しており、有機板ガラス、照明
器具カバー、光学用レンズ、眼鏡用レンズ、反射
鏡、鏡などの光学的用途、看板、デイスプレーな
どの装飾的用途あるいはネームプレート、ダスト
カバーケース、自動車部品など多くの分野でその
用途開発が進められている。 しかしこれらの合成樹脂成形品はその表面の耐
摩耗性が不足しているため成形品の輸送中、部品
の取付時あるいは使用中に他の物体との接触、衝
突、引つかきなどの作用によつて表面が損傷を受
け製品歩留を低下させたり、美観がそこなわれた
りする。特に成形品の用途がカメラ、虫メガネな
どの光学用レンズ、フアツシヨングラス、サング
ラス、矯正用レンズなどの眼鏡用レンズあるいは
窓ガラス、装飾用のケース、カバー、時計用レン
ズ、反射鏡、鏡などの場合には、その表面に発生
する損傷はその商品価値を著しく低下させたり、
短期間で使用不能となるので、表面の耐摩耗性を
改良することが強く要求されている。 このような合成樹脂成形品の欠点を改良する方
法が従来より種々検討されてきており、例えばそ
の1つとして合成樹脂成形品の表面にシリコン系
塗料あるいはメラミン系塗料を塗布し、加熱硬化
処理するいわゆる熱硬化型の架橋硬化被膜を合成
樹脂成形品の表面に形成させる方法がある。しか
しこれらの方法は熱硬化型であるために塗料の貯
蔵安定性が良くないばかりでなく、架橋硬化被膜
を形成させるのに高温で長時間加熱する必要があ
り、そのために作業性、生産性が悪く、更に架橋
硬化処理をした後においても、徐々に硬化反応が
進行するために製品化した後の架橋硬化膜にクラ
ツクが発生したり、基材との界面に亀裂を生じ基
材との密着性が低下したり、又耐水性、耐候性な
どの性能上の欠点がある。 もう1つの方法として1分子中に重合性のエチ
レン性不飽和基を2個以上を有する多官能のアク
リレートあるいはメタアクリレート単量体を架橋
硬化塗料として合成樹脂成形品の表面に塗布し、
活性エネルギー線を照射して合成樹脂成形品の表
面でラジカル重合によつて架橋硬化被膜を形成さ
せる方法がある。 従来このような多官能のアクリレート又はメタ
アクリレート単量体は活性エネルギー線照射によ
る重合活性が優れているので、速乾性のインキ用
素材として、米国特許第3661614号、同第3551311
号、同第3551246号、あるいは英国特許第1198259
号明細書などに提案されており、またこれら多官
能のアクリレート又はメタクリレート単量体を合
成樹脂成形品の表面改質材としての応用に関して
は、米国特許第3552986号、同第2413973号、ある
いは同第3770490号明細書などに提案されている。 一方、本出願人らも早くより多官能のアクリレ
ート又はメタクリレート単量体が活性エネルギー
線照射による架橋硬化重合性に優れ、かつそれが
合成樹脂成形品の表面の耐摩耗性を改良しうる架
橋硬化膜形成用素材として有効であることを見出
し多くの提案を行なつてきた(特公昭48―42211
号、同49―12886号、同49―22951号、同49―
14859号、同49―22952号公報)。 これらの多官能のアクリレート又はメタクリレ
ート単量体を架橋硬化性塗料として合成樹脂成形
品の表面に塗布し、活性エネルギー線を照射して
合成樹脂成形品の表面に架橋硬化被膜を形成させ
る方法は前記の熱硬化性の塗料を用いて、加熱処
理によつて架橋硬化被膜を形成させる方法に比
べ、塗料の貯蔵安定性も良く、活性エネルギー線
を照射して重合架橋硬化せしめるので、常温で分
あるいは秒オーダーの短時間で架橋硬化被膜を形
成させることができ、生産性の面でも優れてお
り、かつ性能的にも耐摩耗性に優れ、硬化膜の経
時変化もなく、耐水性、耐候性ならびに基材との
初期密着性に優れるなど多くの利点を有してい
る。 しかし反面次のような問題点があることも判明
している。先ずその第1点は合成樹脂成形品の表
面に塗料を塗布した後、これに活性エネルギー線
を照射して架橋硬化被膜を形成させる際、窒素ガ
ス、炭酸ガスなどの不活性ガス雰囲気下で行なわ
ないと、架橋硬化反応が空気中の酸素によつて抑
制されるため、十分な耐摩耗性を有する架橋硬化
被膜が形成されないことである。これは実用上極
めて重要な問題であり、工程作業が煩雑になるば
かりでなく、雰囲気中の酸素濃度を低い状態で常
時一定に保つことが困難なため、性能にバラツキ
を生じ製品歩留を低下させたり、コストアツプの
原因ともなる。第2点は多官能アクリレート又は
メタクリレート単量体は常温では高粘度のものが
多く、しかも耐摩耗性の改良に対して有効なもの
程高粘度となり、塗布作業性が悪く塗料の塗布方
法が限定されるばかりでなく、架橋硬化被膜の表
面平滑性が十分でなかつたり、膜厚の均一性に劣
つたり、膜厚コントロールが困難であるなどの作
業上問題があり、その他基材との密着性、耐摩耗
性、表面平滑性、膜厚均一性に優れた薄い架橋硬
化被膜の形成を行うことが極めて困難である。 以上述べた如く、多官能のアクリレート又はメ
タクリレート単量体を塗料として合成樹脂成形品
の表面に塗布し、活性エネルギー線を照射して得
られる表面に架橋硬化被膜を有する合成樹脂成形
品は改良すべき多くの問題点を残しており、有用
な利点があるにもかかわらず今だに実用化に至つ
ていないのが現状である。 本発明者らはこのような情況に鑑み、鋭意研究
を重ねた結果、特定の成分を特定の割合に配合さ
せた塗料組成物を用い、かつこれを合成樹脂成形
品の表面に塗布し、特定の条件下で活性エネルギ
ー線を照射して特定の厚み範囲を有する架橋硬化
被膜を形成させることにより、前述の点が一挙に
解決できることを見出し本発明を完成した。 すなわち、本発明は、ペンタエリスリトールト
リアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタ
クリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリ
レート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレ
ート、ジペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールトリメタクリレー
ト、ジペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールテトラメタクリレー
ト、ジペンタエリスリトルペンタアクリレート、
ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート及び
ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレートよ
りなる群から選ばれる少なくとも1種の多官能単
量体30〜98重量%と次の一般式 (式中、R1は水素又はメチル基であり、nは
0又は1〜5の整数であり、Xは炭素原子数6以
下のアルキレン基又はアルキレン基の水素原子1
個が水酸基で置換されたものであり、これらはn
が2以上の時同じもしくは異なつてもよい。)で
示される2官能単量体70〜2重量%からなる単量
体混合物〔A〕100重量部と、光増感剤0〜10重
量部とよりなり、空気中で活性エネルギー線照射
により耐摩耗性に優れた架橋硬化被膜を形成し得
る塗料組成物を合成樹脂成形品の表面に塗布し、
これに活性エネルギー線を照射することによつて
膜1〜30μの架橋硬化被膜を形成させることを特
徴とする耐摩耗性の改良された合成樹脂成形品の
製造方法に関するものである。 本発明の最大の特徴は特定の多官能(メタ)ア
クリレート単量体と特定の2官能(メタ)アクリ
レート及び光増感剤を特定の割合に配合させた組
成物を塗料として使用することにあり、これによ
つて初めて本発明の目的である、空気雰囲気下で
活性エネルギー線を照射しても耐摩耗性、表面平
滑性、可撓性、耐水性、耐熱性、耐薬品性ならび
に基材との密着性に優れた透明な架橋硬化被膜を
有する合成樹脂成形品が得られるのであつて、本
発明に係る以外の多官能単量体あるいは2官能単
量体を使用したり、又はその配合組成割合が異な
る場合には、空気雰囲気下での架橋硬化反応が阻
害されたり、架橋硬化被膜の耐摩耗性や可撓性が
劣つたり、あるいは基材との密着性が低下したり
して上記の如き各種性能にバランスのとれた合成
樹脂成形品は得られず、本発明の目的も達成され
ない。 前記の多官能単量体は活性エネルギー線を照射
するに当つて、空気硬化性を有すると同時に形成
される架橋硬化被膜に高度の耐摩耗性を付与する
ような単量体であつて、具体例を示せばペンタエ
リスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリ
トールトリメタクリレート、ペンタエリスリトー
ルテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテ
トラメタクリレート、ジペンタエリスリトールト
リアクリレート、ジペンタエリスリトールトリメ
タクリレート、ジペンタエリスリトールテトラア
クリレート、ジペンタエリトールテトラメタクリ
レート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレ
ート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレ
ート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレー
ト等があげられる。これらは1種もしくは2種以
上混合して用いることができる。 同じ多官能のアクリレート系単量体であつても
トリメチロールプロパントリアクリレート、トリ
メチロールプロパントリメタクリレート、トリメ
チロールエタントリアクリレート、トリメチロー
ルエタントリメタクリレート、ペンタグリセロー
ルトリアクリレート、ペンタグリセロールトリメ
タクリレートなどの多官能単量体は活性エネルギ
ー線による空気硬化性が劣り、したがつて空気雰
囲気下においては耐摩耗性に優れた架橋硬化被膜
を形成し難いので好ましくない。 塗料組成物中の多官能単量体の使用割合は30〜
98重量%の範囲にあることが必要であり、好まし
くは40〜96重量%である。使用割合が30重量%未
満の場合には十分な耐摩耗性を有する架橋硬化被
膜が形成されず、また98重量%をこえる場合には
耐摩耗性の面で問題ないが、架橋硬化被膜の可撓
性ならびに合成樹脂基材の密着性が低下するた
め、クラツクの発生あるいは膜剥げなど好ましく
ない現象を生ずる。 また多官能(メタ)アクリレート単量体を併用
して用いる2官能単量体は架橋硬化被膜の耐摩耗
性を低下させることなく、これに可撓性を与え、
基材に対する密着性を高めかつ活性エネルギーを
照射する場合、空気硬化性を付与する単量体であ
つて次の一般式で示される2官能アクリレート又
はメタクリレート単量体である。 (式中、R1は水素又はメチル基であり、nは
0又は1〜5の整数であり、Xは炭素原子数6以
下のアルキレン基又はそのアルキレン基の水素原
子1個が水酸基で置換されたものであり、これら
はnが2以上の時同じもしくは異なつてもよい。) この一般式で示される化合物においてもXの炭
素数が7個以上になつたり、nの数が6以上の場
合には架橋硬化被膜の耐摩耗性が劣つたり、ある
いは基材との密着性が低下したりして好ましくな
い。より好ましい単量体としては、Xの炭素数が
3個以下で、かつnの数が3以下のものである。 上記の一般式で示される2官能単量体の具体例
としては、例えば2,2ビス(4アクリロキシフ
エニル)プロパン、2,2ビス(4メタクリロキ
シフエニル)プロパン、2,2ビス(4アクリロ
キシエトキシフエニル)プロパン、2,2ビス
(4メタクリロキシエトキシフエニル)プロパン、
2,2ビス(4アクリロキシジエトキシフエニ
ル)プロパン、2,2ビス(4メタクリロキシジ
エトキシフエニル)プロパン、2,2ビス(4ア
クリロキシペンタエトキシフエニル)プロパン、
2,2ビス(4メタクリロキシペンタエトキシフ
エニル)プロパン、2,2ビス(4アクリロキシ
プロポキシフエニル)プロパン、2,2ビス(4
メタクリロキシプロポキシフエニル)プロパン、
2,2ビス〔4アクリロキシ(2ヒドロキシプロ
ポキシ)フエニル〕プロパン、2,2ビス〔4メ
タクリロキシ(2ヒドロキシプロポキシ)フエニ
ル〕プロパン、2,2ビス〔4アクリロキシ(2
ヒドロキシプロポキシエトキシ)フエニル〕プロ
パン、2,2ビス〔4メタクリロキシ(2ヒドロ
キシプロポキシエトキシ)フエニル〕プロパンな
どが挙げられる。 これらの単量体は1種を単独で使用することも
でき、またその組成範囲内においては2種以上混
合して使用してもよい。 一般式で示されるこれら2官能アクリレート又
はメタクリレート単量体の塗料組成物中での使用
割合としては70〜2重量%の範囲にある必要があ
り、より好ましくは60〜4重量%の範囲である。
使用割合が70重量%をこえる場合には架橋硬化被
膜の耐摩耗性が低下し、逆に2重量%未満の場合
には架橋硬化被膜の可撓性が劣り、基材に変形歪
を加えたときに硬化被覆にクラツクが発生した
り、基材との密着性が低下するので好ましくな
い。本発明においては前記塗料組成物中にもし必
要があればこの構成条件を満たし、かつ空気中で
活性エネルギー線を照射した場合の空気硬化性を
大きく低下させない範囲内において、合成樹脂成
形品の表面に形成させる架橋硬化被膜に制電性、
防曇性あるいはその他の機能を付与する目的で他
の単量体を併用してもよい。 本発明で使用する塗料組成物はその必要性によ
つては特定の特性を有する有機溶剤と混合して使
用することができる。混合して使用する場合の有
機溶剤は塗料組成物を合成樹脂成形品の表面に塗
布する際の、塗布作業性、均一な塗布被覆形成性
あるいは貯蔵安定性に極めて好ましい効果を付与
するばかりでなく架橋硬化被膜の基材に対する密
着性を増大させる作用も有している。例えば架橋
硬化被膜を形成させて表面の耐摩耗性の改良され
た合成樹脂成形品を温水浸漬→冷水浸漬→高温乾
燥よりなる苛酷なくり返し試験を行なつた場合な
どのような硬化被膜の基材に対する密着性の経時
変化ないしは耐久性に大きい効果を有している。
これはおどろくべきことであり、その理由につい
て明確ではないが、有機溶剤の基材ならびに多官
能単量体に対する微妙な相互作用、均一でかつ表
面平滑性に極めて優れた架橋硬化被膜が形成され
たことあるいはこれらの相乗作用などがその理由
の一つとして推定される。 従来多官能のアクリレート又はメタクリレート
単量体を合成樹脂成形品その他の物体の表面に塗
布し活性エネルギー線を照射して架橋硬化被膜を
形成される方法においては、重合による架橋硬化
反応が非常に速いため、多官能のアクリレート又
はメタクリレート単量体に有機溶剤を併用するこ
とは、架橋硬化被膜中に有機溶剤が残存したり、
硬化膜の表面平滑性を損う可能性が強いため、む
しろ有機溶剤を使用しない方向でのみその検討が
進められてきた。 本発明者らは有機溶剤併用による塗布作業性の
利点を有効に生かすべくその点に関して詳細な検
討を重ねた結果、有機溶剤が次のような要件を満
足している場合に初めて使用可能となり、それば
かりかむしろ前記した如き架橋硬化被膜の密着性
ないしは耐久性に予想外の効果があることを見出
した。 すなわち本発明において塗料組成物と混合して
使用できる有機溶剤は 1 塗料組成物と混合して均一な溶液を形成する
こと 2 常圧での沸点が50℃以上200℃以下であるこ
と の2つの条件を満足する必要がある。まず第1の
塗料組成物と混合して均一な溶液を形成すること
は、当然でかつ最も重要な条件であつて、例えば
n―ヘキサン、n―ヘプタン、シクロヘキサンな
どの飽和炭化水素系の有機溶剤は均一な溶液を形
成しないので使用できない。第2の常圧での沸点
50℃以上200℃以下の条件は合成樹脂成形品の表
面に塗布した際の均一な被膜形成性あるいは表面
平滑性の優れた架橋硬化被膜を形成させるために
必要な要件である。常圧での沸点が50℃未満の場
合には塗料組成物を塗布した後、塗膜から揮発す
る有機溶剤の潜熱で基材表面が冷却され、そこに
空気中の水分が凝結して塗膜の表面平滑性が失わ
れ、また200℃をこえる場合には、逆に塗膜から
の有機溶剤の揮発が非常に遅いため作業性に問題
があることと、活性エネルギー線照射工程で残存
有機溶剤の揮発逃散と重合による架橋硬化被膜の
形成とのバランスがとれないため架橋硬化被膜の
均一性、表面平滑性が失われたり、あるいは架橋
硬化被膜に有機溶剤が残存し被膜が白化するので
好ましくない。 したがつて使用する有機溶剤の沸点としては常
圧で50℃以上200℃以下のものである必要があり、
より好ましくは60〜150℃の沸点範囲のものであ
る。 有機溶剤の混合量としては使用目的によつても
異なるが、単量体混合物〔A〕5〜90重量部に対
して95〜10重量部(合計100重量部)の範囲が好
ましい。10重量部未満の場合にはその効果が少な
く、95重量部をこえる場合は架橋硬化被膜の膜厚
コントロールが困難となつたり、耐摩耗性が劣つ
たりして好ましくない。 使用できる有機溶剤としては、前述の条件を満
足する必要があり、具体的にはエタノール、イソ
プロパノール、ノルマルプロパノール、イソブチ
ルアルコール、ノルマルブチルアルコールなどの
アルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレン、
エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、アセト
ン、メチルエチルケトンなどのケトン類、ジオキ
サンなどのエーテル類、酢酸エチル、酢酸n―プ
ロピル、酢酸n―ブチル、プロピオン酸エチルな
どの酸エステル類などが挙げられる。これらの有
機溶剤は1種を単独で使用してもよいし、また混
合したものの沸点、成分割合が前述の要件を満す
範囲内であれば、2種以上の混合溶媒を使用して
もよい。 また特定の目的がありかつ有機溶剤と同じよう
な条件を満たし同じ効果を有するものであればメ
チルアクリレート、エチルアクリレート、メチル
メタアクリレート、スチレンなどの重合性単量体
を有機溶剤の1種として使用することも可能であ
る。 これらの有機溶剤は基材となる合成樹脂の種類
によつては、透明な目的で使用するものを曇価さ
せたり、着色基材の染顔料を溶出して変色させた
り、あるいは基材そのものにクラツクを発生しや
すくする場合があるので、使用する有機溶剤の種
類は表面に架橋硬化被膜を形成させる基材の種類
あるいは目的に応じて適宜選択して使用する必要
がある。 本発明において塗料組成物あるいは有機溶剤と
混合した塗料組成物を目的とする合成樹脂成形品
の表面に塗布し、架橋硬化被膜を形成せしめるた
めには、これに紫外線、電子線あるいは放射線な
どの活性エネルギー線を照射する必要がある。こ
の中でも紫外線照射による方法は実用的にみて最
も好ましい架橋硬化方法である。紫外線を塗布被
膜の架橋硬化エネルギー線として利用する場合に
は前記の塗料組成物に対し、紫外線照射によつて
重合開始反応を開始しうる光増感剤を加えておく
必要がある。このような光増感剤の具体例として
は、たとえばベンゾイン、ベンゾインメチルエー
テル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイ
ソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエー
テル、アセトイン、ブチロイン、トルオイン、ベ
ンジル、ベンゾフエノン、p―クロルベンゾフエ
ノン、p―メトキシベンゾフエノンなどのカルボ
ニル化合物、テトラメチルチウラムモノスルフイ
ド、テトラメチルチウラムジスルフイドなどの硫
黄化合物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビ
ス―2,4―ジメチルバレロニトリルなどのアゾ
化合物、ベンゾイルパーオキサイド、ジターシヤ
リーブチルパーオキサイドなどのパーオキサイド
化合物などが挙げられる。これらの光増感剤は単
独で使用してもよいし2種以上組合せて用いても
よい。これら光増感剤の塗料組成物中への添加量
は単量体合物〔A〕又は単量体混合物〔A〕と有
機溶剤〔B〕との合計100重量部に対して0〜10
重量部、好ましくは0.01〜10重量部の範囲であ
る。あまり多量の添加は架橋硬化被膜を着色させ
たり、耐候性の低下などを引き起こすので好まし
くない。 また本発明で使用する塗料組成物中には必要に
応じて帯電防止剤、界面活性剤あるいは貯蔵安定
剤などの添加剤を適宜添加して使用することがで
きる。 本発明に使用される合成樹脂成形品としては熱
可塑性樹脂、熱硬化性樹脂を問わず各種合成樹脂
成形品が用いられ、例えば具体例としてポリメチ
ルメタアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリアリルジグリコールカーボネート樹脂、
ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル―スチレン
共重合樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アセテート樹
脂、ABS樹脂、ポリエステル樹脂などから製造
されるシート状成形品、フイルム状成形品、ロツ
ド状成形品ならびに各種射出成形品などが挙げら
れる。 これらの成形品のうちポリメチルメタアクリレ
ート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリルジ
グリコールカーボネート樹脂などから製造される
成形品はその光学的性質、耐熱性、耐衝撃性など
の特性を生かして使用される場合が多く、かつ耐
摩耗性改良への要求も強いので、これらの成形品
は本発明に使用される合成樹脂成形品としては特
に好ましいものである。 本発明に使用される各種成形品はそのままでも
使用することができるが、もし必要あれば洗浄、
エツチング、コロナ放電、活性エネルギー線照
射、染色、印刷などの前処理を施したものも使用
できる。 これらの合成樹脂成形品に対する前述した塗料
組成物の塗布方法としては、刷毛塗り、流し塗
り、スプレー塗布、回転塗布、あるいは浸漬塗布
などの方法が採用される。それぞれの方法には一
長一短があり、合成樹脂成形品に対する要求性
能、あるいはその使用用途によつて適宜その塗布
方法も選択する必要がある。例えば目的とする合
成樹脂成形品の一部分のみに耐摩耗性を付与した
い場合には刷毛塗りあるいは流し塗りが適してお
り、成形品の表面形状が複雑な場合にはスプレー
塗布、成形品が比較的平たんで対称的な場合には
回転塗布、成形品の形状がロツドあるいはシート
状の場合には浸漬塗布がそれぞれ適している。 塗料組成物の合成樹脂成形品の表面に対する塗
布量としては、得られる成形品の使用用途又は塗
料組成物中の単量体の含有量によつて異なるが、
合成樹脂成形品の表面に形成される架橋硬化膜の
膜厚が1〜30μの範囲になるように塗布すること
が望ましい。膜厚が1μ未満の場合には耐摩耗性
が劣り、逆に30μをこえる場合には被膜の可撓性
が損なわれ、被膜にクラツクが発生しやすくなる
ためそれによつて成形品自体の強度が低下するこ
とがあるので好ましくない。 塗料組成物の塗布方法としては前記した如く
種々の方法があるが、それらの塗布方法の中でも
特に浸漬塗布方法は合成樹脂成形品の形状によつ
ては制約される面もあるが、塗布作業が簡単で生
産性にも優れている以外に、架橋硬化被膜の膜厚
が比較的自由に変えられるなどの利点がある。し
かし反面浸漬塗布が可能でかつその利点を生かす
ためには、これに使用する塗料には次のような
種々の条件が要求される。 すなわち、塗料の粘度が比較的自由にコントロ
ールできること、浸漬塗布によつて塗布被膜形成
性に優れていること、塗料の粘度の経時変化がな
く、貯蔵安定性に優れていることなどの条件が満
足されなければならない。 本発明で用いる塗料組成物、とりわけ有機溶剤
を混合した塗料組成物はこれらの要件を満足し、
かつ耐摩耗性、表面平滑性、、可撓性、耐久性、
耐水性、耐溶剤性ならびに基材との密着性に優れ
た透明な架橋硬化被膜を形成し得る浸漬塗布法に
優れた適応性を有する塗料である。 また表面に架橋硬化被膜を形成させた合成樹脂
成形品の用途によつては、表面平滑性の極めて優
れたものが要求されたり、更には架橋硬化被膜を
形成させた後に、適当な加熱下で曲げ加工を行な
つたり、切断ならびに穴あけなどの切削加工を行
なつたり、部品取付時あるいは使用中に大きい変
形歪みが加わつたりなどの苛酷な条件にも耐える
ことが要求される。このような場合には架橋硬化
被膜自体が可撓性ならびに基材樹脂との密着性な
どの特性に優れていることが当然必要であるが第
2の因子として硬化被膜の膜厚の問題がある。す
なわち膜厚としては薄いもの程これらの外的作用
に対する耐性があるが反面極度に薄くなると耐摩
耗性が低下するので架橋硬化被膜の膜厚としては
1〜9μの範囲が望ましい。 従来の多官能アクリレート又はメタクリレート
単量体あるいはその混合物を架橋硬化被膜形成材
として利用する技術レベルにおいては、耐摩耗性
に優れかつ表面平滑性、膜厚均一性ならびに透明
性、被膜外観などに優れた上記のような薄い架橋
硬化被膜を合成樹脂成形品の表面に形成させるこ
とは不可能であつた。 ところが本発明に用いられる有機溶剤を混合し
た塗料組成物の中で25℃の粘度が10センチポイズ
以下となるように調製した塗料組成物を浸漬塗布
法によつて合成樹脂成形品の表面に塗布し、架橋
硬化せしめることによつて耐摩耗性、表面平滑
性、膜厚均一性、被膜外観ならびに基材との密着
性などに優れた1〜9μという範囲の薄い透明な
架橋硬化被膜を形成させることが可能となつた。
これは本発明の重要な点の一つである。 つぎに合成樹脂成形品の形状もしくはその要求
性能に適した方法で塗布した合成樹脂成形品は活
性エネルギー線の照射により架橋硬化されるが、
塗料として有機溶剤を添加した塗料組成物を使用
する場合は、活性エネルギー線を照射して架橋硬
化被膜を形成させる前に特定の条件下に置いて、
合成樹脂成形品の表面に塗布した被膜中に含まれ
る有機溶剤の50重量%以上を揮発逃散させた後、
活性エネルギー線を照射した方がよい。塗布被膜
中に50重量%以上の有機溶剤を含有した状態でこ
れに活性エネルギー線を照射すると、有機溶剤の
種類によつては形成される架橋硬化被膜の表面平
滑性が損われたり、被膜に気泡が発生したり、あ
るいは架橋硬化被膜中に有機溶剤が残存し、被膜
が白化したりするなどの好ましくない現象を生ず
る。 架橋硬化被膜を形成せしめるには、キセノンラ
ンプ、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯又は
超高圧水銀灯などの光源から発せられる紫外線又
は通常20〜2000KVの電子線加速器から取り出さ
れる電子線、α線、β線、γ線などの放射線など
の活性エネルギー線を塗布被膜に照射して架橋硬
化させなければならない。実用性あるいは作業性
からみた場合、照射線源としては紫外線が最も好
ましい。 活性エネルギー線を照射する雰囲気としては窒
素ガス、炭酸ガスなどの不活性ガス雰囲気下ある
いは酸素濃度を低下させた雰囲気下でも勿論さし
つかえないが、本発明で使用する塗料組成物は通
常の空気雰囲気下でも耐摩耗性その他の特性に優
れた架橋硬化被膜を形成させることが可能であ
る。照射雰囲気温度としては常温でもよく又基材
合成樹脂成形品に有害な変形などが生じない程度
に加温された雰囲気でもよい。 本発明の方法によつて製造される表面に架橋硬
化被膜を有する合成樹脂成形品は表面平滑性と美
観に優れ、かつ表面硬度ないしは耐摩耗性、耐擦
傷性に極めて優れたものである。更に表面に形成
された架橋硬化被膜は透明で可撓性を有する均一
な被膜であり、基材との密着性は極めて優れ、苛
酷な条件、環境下においても被膜の剥離、亀裂な
どを生じることがなく、有機窓ガラス、照明器具
カバー、反射鏡、鏡、眼鏡用レンズ、サングラス
用レンズ、光学用レンズ、時計用レンズ、などの
用途に極めて有用である。 以下実施例によつて本発明の内容を更に詳細に
説明する。なお実施例中の測定評価は次のような
方法で行なつた。 (1) 耐摩耗性 a 表面硬度……JISK5651―1966に準じた鉛筆
硬度 b 擦傷テスト…#000のスチールウールによる
擦傷テスト 〇……軽くこすつてもその表面にほとんど傷が
つかない △……軽くこするとその表面に少し傷がつく ×……軽くこすつてもその表面にひどく傷がつ
く (基材樹脂と同程度) (2) 密着性 架橋硬化被膜に対するクロスカツト―セロテー
プ剥離テスト。すなわち被膜に1mm間かくに基材
に達する被膜切断線を、縦、横それぞれに11本入
れて1mm2の目数を100個つくり、その上にセロテ
ープを貼りつけ、急激にはがす。このセロテープ
の操作を同一個所で3回くり返す。 〇……3回くり返しても架橋硬化被膜の剥離目
なし △……3回くり返した後の剥離目の数1〜50個 ×……3回くり返した後の剥離目の数51〜100
個 (3) 可撓性(最大曲げ角度) 厚さ2〜3mmのシート状成形品の表面に架橋硬
化被膜を形成させ、これから巾6mm、長さ5cmの
短冊状の試験片を切り出し、この短冊の両端から
力を加えて曲げ変型歪を与え、被膜にクラツクが
発生したときの試験片の水平面からの角度を求め
る。これが“最大曲げ角度”でこの角度が大きい
程被膜の可撓性がよい。 (4) サーマル、サイクル試験 表面に架橋硬化被膜を形成させた成形品を65℃
の温水に1時間浸漬した後ただちに0℃の氷水に
10分間浸漬し、つづいて80℃で1時間熱風乾燥す
る。これを数回くり返した後で各種試験を行な
う。 実施例 1 回転駆動体を装備した石英筒内の回転板の上に
厚さ2mm、直径4cmの円板状のメタクリル樹脂射
出成形品を回転軸の中心に成形品の中心がくるよ
うに貼りつけ、筒内の温度が40℃になるように保
つた。この円筒状成形品の上面中央部に第1表に
示すつうな塗料組成物約1.0gを流し、ただちに
回転板を3000回転/分の速度で回転させ、成形品
の上部表面に塗布被膜を形成させた。次いで回転
数を5回転/分の速度におとし、ゆつくり回転さ
せながら空気雰囲気下で石英筒外ななめ上方より
100W高圧水銀灯(ウシオ電機製)を10分間照射
して、成形品の上部表面に架橋硬化被膜を形成さ
せた。 得られた成形品についての評価結果を第1表に
示した。 なお、第1表に示す塗料組成物はいずれも2.0
重量部のベンゾインイソブチルエーテルを含有す
る。
【表】
【表】 この結果から明らかな如く、本発明によつて得
られた成形品(実験番号1)は表面平滑性、耐摩
耗性ならびに密着性に優れた架橋硬化被膜を有す
るものであるが、本発明以外の塗料組成物を使用
したものは、密着性が劣つたり(実験番号2)、
耐摩耗性が劣つたり(実験番号3)、あるいは架
橋硬化反応が充分に進まなかつたり(実験番号4
及び5)してバランスのとれた性能を有する成形
品は得られない。 実施例 2 ジペンタエリスリトールペンタアクリレート90
重量部、2,2ビス(4アクリロキシジエトキシ
フエニル)プロパン10重量部及びペンゾインエチ
ルエーテル2重量部を撹拌混合し、得られた塗料
組成物を厚さ2mmのメタクリル樹脂キヤスト成形
板の片面にバーコーターを用いて架橋硬化被膜の
膜厚が第2表になるように均一に塗布した。これ
に被膜面より約30cmはなれた距離から2kwの高圧
水銀灯を空気雰囲気下で15秒間照射して成形品の
表面に透明な架橋硬化被膜を形成させた。得られ
た結果を第2表に示した。
【表】 この結果からわかるように架橋硬化被膜の膜厚
が35μと厚くなるにしたがい、硬化被膜の可撓性
ならびに密着性が悪くなり、また成形品の衝撃強
度も低下することがわかる。なおダインシユタツ
ト衝撃強度は得られた成形品から1cm×2cmの試
験片を切り出し、硬化被膜を有する面から衝撃を
加え、BS―1330に準じて測定した。 実施例 3 ジペンタエリスリトールペンタアクリレート70
重量部、ペンタエリスリトールトリメタアクリレ
ート5重量部、2,2ビス(4アクリロキシプロ
ポキシフエニル)プロパン25重量部、ベンゾイン
イソブチルエーテル0.5重量部、ベンゾインエチ
ルエーテル0.5重量部及びベンゾフエノン1.0重量
部を60℃の加温下で撹拌混合して得られた塗料組
成物を第3表に示すような各種合成樹脂より得ら
れた厚さ3mmの射出成形板の片面にパーコーター
を用いて、塗布被膜の膜厚が12μになるように塗
布した。これに実施例2で行なつたと全く同じよ
うにして紫外線を照射し、各成形品の表面に架橋
硬化被膜を形成させた。 各成形品は優れた表面光沢を有するものであ
り、耐摩耗性ならびに密着性も良好であつた。評
価した結果を第3表に示す。
【表】 実施例 4 ジペンタエリスリトールペンタアクリレート25
重量部、ペンタエリスリトールトリアクリレート
25重量部、2,2ビス(4アクリロキシエトキシ
フエニル)プロパン50重量部及びベンゾインイソ
ブチルエーテル2重量部よりなる塗料組成物を歯
科用メタクリル樹脂で成形されたプラスチツク製
義歯の表面に塗布被膜の厚さが14〜16μになるよ
うに刷毛塗りした。 これを回転駆動体を装備した石英筒内の回転軸
に固定した後、この回転軸を5回転/分の速度で
回転し、筒内に空気を流通させながら、300Wの
遠赤外線を2分間続いて100Wの高圧水銀灯を10
分間石英筒外ななめ上方より照射し、プラスチツ
ク製義歯の表面に架橋硬化被膜を形成させた。得
られた成形品はスチールウール擦傷テストならび
に硬化被膜の密着性も優れたものであつた。 実施例 5 ジペンタエリスリトールペンタアクリレート
360重量部、22ビス(4アクリロキシジエトキシ
フエニル)プロパン40重量部及びベンゾインエチ
ルエーテル20重量部を60℃の加温下で混合撹拌し
て単量体混合物を得た。この単量体混合物とイソ
プロピルアルコール340重量部、キシレン60重量
部を混合した有機溶剤を第4表に示したような割
合に混合して、均一な塗料組成物を得た。 これらの塗料組成物中に厚さ3mmのメタクリル
樹脂製キヤスト成形板を浸漬した後、0.5cm/秒
の速度でゆつくりと引き上げ成形板の表面に前記
塗料組成物の塗布被膜を形成せしめた。 これを25℃の室温に30分間放置した後、2kwの
高圧水銀灯2本を対向させ空気を流通させた高出
力対向紫外線照射ボツクス内に搬送できる駆動体
にとりつけた。次いでボツクス内での紫外線照射
時間が15秒間となるようにセツトし、駆動体を動
かし照射ボツクス内を通過させて、成形板の表面
に架橋硬化被膜を形成させた。得られた成形品の
性能を評価した結果を第4表に示した。
【表】 この結果から明らかな如く、浸漬塗布法は塗料
組成物の粘度調整により架橋硬化被膜の膜厚コン
トロールが比較的容易でかつ表面平滑性、均一性
にも優れている。特に塗料組成物の25℃での粘度
が10センチポイズ以下の場合には膜厚も薄くかつ
均一性にも優れる他可撓性にも優れている。 また実施例2の実験番号1と第4表の実験番号
7とを比較から明らかな如く、架橋硬化被膜の構
成成分は全く同じで、膜厚も大体同程度である
が、サーマルサイクル後の密着性に差を生じ、有
機溶剤使用による有利性が認められる。 本発明のものはすぐれた性能を示すが、実施例
5実験番号9の如く架橋硬化被膜の膜厚が極度に
薄い場合は被膜の可撓性、密着性は優れているが
耐摩耗性が低下する。 実施例 6 ジペンタエリスリトールペンタアクリレート40
重量部、ペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト40重量部、ペンタエリスリトールトリアクリレ
ート12重量部、2,2ビス(4アクリロキシプロ
ポキシフエニル)プロパン8重量部、ベンゾイン
エチルエーテル4重量部及び第5表に示したよう
な種類の有機溶剤を300重量部添加混合して、均
一な塗料組成物を得た。これらの組成物中に厚さ
2mmのメタクリル樹脂製キヤスト成形板を浸漬
し、ゆつくりと引き上げて成形板の表面に塗布被
膜を形成させた。これを40℃の温風を流通させた
ボツクス内に10分間放置した後、実施例5に使用
したと同じ高出力対向紫外線照射装置を用いて15
秒間紫外線を照射して成形品の表面に架橋硬化被
膜を形成させた。 得られた成形品の各種性能を測定しその評価し
た結果を第5表に示した。 第5表の結果から明らかな如く、本発明に使用
する以外の有機溶剤を用いた場合には塗布被膜形
成性、硬化被膜の密着性あるいは架橋硬化被膜の
外観が劣つたりする。
【表】 * 主溶剤であるアルコールの沸点
実施例 7 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート10
重量部、ジペンタエリスリトールペンタアクリレ
ート20重量部、ペンタエリスリトールテトラメタ
アクリレート10重量部、2,2ビス(4メタクリ
ロキシエトキシフエニル)プロパン10重量部、イ
ソプロピルアルコール40重量部及びトルエン10重
量部を混合して均一な溶液とした。更にこれに光
増感剤としてベンゾインイソブチルエーテル0.4
重量部、ベンゾインエチルエーテル0.4重量部な
らびにベンゾフエノン1.2重量部よりなる増感剤
混合物を溶解させて塗料組成物を得た。これを厚
さ3mm、半径6cm、高さ5cmの円錐状メタクリル
樹脂射出成形品の外面にスプレー塗布し、塗布被
膜の平均膜厚が20μ程度になるような被膜を形成
させた。これを25℃の室温に30分間放置した後、
空気雰囲気下で被覆面から約30cmの距離から2kw
の高圧水銀灯からの光線を20秒間照射して、該成
形品の外面に平均膜厚11μの架橋硬化被膜を形成
させた。 得られた成形品外面の耐摩耗性は鉛筆硬度で
8H、スチールウール擦傷テストでも優れた性能
を有していた。また硬化被膜の密着性もクロスカ
ツトセロテープテストで剥離する個所がなくサー
マルサイクルテスト5回後も変化は認められなか
つた。 実施例 8 ジペンタエリスリトールペンタアクリレート20
重量部、2,2ビス(4アクリロキシエトキシフ
エニル)プロパン10重量部、2,2ビス〔4―
(2ヒドロキシ―3アクリロキシプロポキシ)フ
エニル〕プロパン10重量部、n―ブチルアルコー
ル55重量部、トルエン15重量部及びベンゾインイ
ソブチルエーテル1.5重量部からなる塗料組成物
に厚さ2mmのポリカーボネート板状成形品を浸漬
して塗布被膜を形成させた。 これを実施例5と全く同様にして高圧水銀灯か
らの光源を照射して成形品の表面に架橋硬化被膜
を形成させた。得られた成形品の表面は平滑性に
極めて優れ、硬化被膜の膜厚は5.0μであつた。表
面の鉛筆硬度は6Hで、被膜の密着性はクロスカ
ツトセロテープテストで剥離生せず、またサーマ
ルサイクルテストを5回くり返した後も耐摩耗性
ならびに被膜の密着性とも変化は認められなかつ
た。 実施例 9 ペンタエリスリトールテトラアクリレート10重
量部、ペンタエリスリトールトリアクリレート10
重量部、2,2ビス(4アクリロキシエトキシフ
エニル)プロパン4重量部、2,2ビス(4アク
リロキシフエニル)プロパン1重量部、n―ブチ
ルアルコール55重量部、キシレン15重量部及びベ
ンゾインイソブチルエーテル1.5重量部よりなる
塗料組成物にポリアリルジグリコールカーボネー
ト製レンズ(CR―39製レンズ)を浸漬し、ゆつ
くりと引き上げ該レンズの表面に塗布被膜を形成
させた。 これを40℃の熱風を流通させた石英筒内に入
れ、3分間保持した後、そのままの状態で成形品
表面より20cmの距離から100W高圧水銀灯の光線
を両面より10分間照射した。この際、最初の2分
間は300Wの遠赤外線を石英筒外ななめ上方の両
面から紫外線を同時に照射した。得られた成形品
の表面は平滑性に極めて優れ、硬化被膜の膜厚は
5.2μであつた。また表面の鉛筆硬度は8Hでスチ
ールウール擦傷テストも優れ、硬化膜の密着性も
クロスカツトセロテープテストで剥離する個所が
なかつた。 実施例 10 ジペンタエリスリトールペンタアクリレート5
重量部、ペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト10重量部、ペンタエリスリトールトリアクリレ
ート10重量部、2,2ビス(4メタクロキシプロ
ポキシフエニル)プロパン5重量部、ベンゾイン
イソブチルエーテル2重量部及びメタクリル酸メ
チル/イソプロピルアルコール/トルエン=40/
40/20重量%よりなる混合溶剤70重量部を混合し
て均一な塗料組成物を得た。これに厚さ4mmのメ
タクリル樹脂キヤスト成形板を浸漬し、ゆつくり
と引き上げて成形品の表面に塗布被膜を形成させ
た。 実施例5で行なつたのと全く同様の方法で硬化
処理を行ない、膜厚5.5μの架橋硬化被膜を有する
成形品を得た。 成形品の表面外観は極めて良好で、鉛筆硬度も
8Hを示し、またスチールウール擦傷テスト及び
被膜の密着性とも優れ、サーマルサイクルテスト
5回くり返しても耐摩耗性ならびに被膜密着性の
変化は認められなかつた。 実施例 11 ジペンタエリスリトールペンタアクリレート60
重量部、ペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト15重量部、2,2ビス(4アクリロキシエトキ
シフエニル)プロパン10重量部、トルエン10重量
部、エタノール5重量部及びベンゾインイソブチ
ルエーテル2重量部を混合して均一な塗料組成物
を得た。これを実施例1と全く同様にして、厚さ
2mm、直径4cmの円板状メタクリル樹脂射出成形
板に回転塗布した後紫外線を照射して片面に膜厚
13μの架橋硬化被膜を形成させた。 成形品の表面外観は良好で、鉛筆硬度も8Hを
示し、またスチールウール擦傷テスト、被膜の密
着性とも優れ、サーマルサイクルテスト5回後も
耐摩耗性、密着性の変化は認められなかつた。 実施例 12 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート30
重量部、ジペンタエリスリトールペンタアクリレ
ート30重量部、ジペンタエリスリトールテトラア
クリレート30重量部、2,2ビス(4アクリロキ
シペンタエトキシフエニル)プロパン10重量部、
イソプロピルアルコール150重量部、トルエン150
重量部、ベンゾインエチルエーテル2重量部及び
ベンゾフエノン2重量部からなる組成物に、厚さ
2mmのメタクリル樹脂キヤスト成形板を浸漬し、
0.5cm/sec.の速度でゆつくりと引き上げて成形板
の表面に前記組成物の塗布被膜を形成せしめた。 これを5分間放置した後、実施例5で使用した
と同じ照射装置を用いて10秒間紫外線照射して成
形品の表面に膜厚4μの架橋硬化被膜を形成させ
た。得られた成形品の表面は平滑性にすぐれ、鉛
筆硬度も7Hを示し、またステール擦傷テスト及
び被膜の密着性とも優れ、サーマルサイクルテス
ト5回くり返しても耐摩耗性ならびに被膜の密着
性の変化は認められなかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペ
    ンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタ
    エリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリ
    スリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリ
    スリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリ
    トールトリメタクリレート、ジペンタエリスリト
    ールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトー
    ルテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトル
    ペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペ
    ンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘ
    キサアクリレート及びジペンタエリスリトールヘ
    キサメタクリレートよりなる群から選ばれる少な
    くとも1種の多官能単量体30〜98重量%と次の一
    般式 (式中、R1は水素又はメチル基であり、nは
    0又は1〜5の整数であり、Xは炭素原子数6以
    下のアルキレン基又はそのアルキレン基の水素原
    子1個が水酸基で置換されたものであり、これら
    はnが2以上の時同じもしくは異なつてもよい。)
    で示される2官能単量体70〜2重量%からなる単
    量体混合物〔A〕100重量部と、光増感剤0〜10
    重量部とよりなり、空気中で活性エネルギー線照
    射により耐摩耗性に優れた架橋硬化被膜を形成し
    得る塗料組成物を合成樹脂成形品の表面に塗布
    し、これに活性エネルギー線を照射することによ
    つて膜厚1〜30μの架橋硬化被膜を形成させるこ
    とを特徴とする耐摩耗性合成樹脂成形品の製造方
    法。 2 光増感剤の添加量が0.01〜10重量部であり、
    活性エネルギー線が紫外線であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の耐摩耗性合成樹脂
    成形品の製造方法。 3 合成樹脂成形品がメタクリル樹脂、ポリカー
    ボネート樹脂あるいはポリアリルジグリコールカ
    ーボネート樹脂成形品であることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の耐摩耗性合成樹脂成形
    品の製造方法。 4 ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペ
    ンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタ
    エリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリ
    スリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリ
    スリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリ
    トールトリメタクリレート、ジペンタエリスリト
    ールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトー
    ルテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトル
    ペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペ
    ンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘ
    キサアクリレート及びジペンタエリスリトールヘ
    キサメタクリレートよりなる群から選ばれる少な
    くとも1種の多官能単量体30〜98重量%と次の一
    般式 (式中、R1は水素又はメチル基であり、nは
    0又は1〜5の整数であり、Xは炭素原子数6以
    下のアルキレン基又はそのアルキレン基の水素原
    子1個が水酸基で置換されたものであり、これら
    はnが2以上の時同じもしくは異なつてもよい。)
    で示される2官能単量体70〜2重量%からなる単
    量体混合物〔A〕100重量部とこれと混合して均
    一な溶液を形成する少なくとも1種の有機溶剤
    〔B〕95〜10重量部と光増感剤(前記単量体混合
    物〔A〕と有機溶剤〔B〕との合計100重量部に
    対し)0〜10重量部とよりなり、空気中で活性エ
    ネルギー線照射により耐摩耗性に優れた架橋硬化
    被膜を形成し得る塗料組成物を合成樹脂成形品の
    表面に塗布した後、これに活性エネルギー線を照
    射して合成樹脂成形品の表面に膜厚1〜30μの架
    橋硬化被膜を形成させることを特徴とする耐摩耗
    性合成樹脂成形品の製造方法。 5 有機溶剤が常圧での沸点が50℃以上200℃以
    下である特許請求の範囲第4項記載の耐摩耗性合
    成樹脂成形品の製造方法。 6 光増感剤の添加量が0.01〜10重量部であり、
    活性エネルギー線が紫外線であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第4項記載の耐摩耗性合成樹脂
    成形品の製造方法。 7 塗料組成物を合成樹脂の表面に塗布し、塗布
    した被膜中に含まれる有機溶剤の50重量%以上を
    揮発逃散させた後活性エネルギー線を照射して合
    成樹脂成形品の表面に膜厚1〜30μの架橋被膜を
    形成させることを特徴とする特許請求の範囲第4
    項記載の耐摩耗性合成樹脂成形品の製造方法。 8 塗料組成物が25℃で10センチポイズ以下の粘
    度を有するものであり、これを浸漬塗布法によつ
    て合成樹脂成形品の表面に塗布し、架橋硬化被膜
    の膜厚が1〜9μであることを特徴とする特許請
    求の範囲第4又は7項記載の耐摩耗性合成樹脂成
    形品の製造方法。 9 合成樹脂成形品がメタクリル樹脂、ポリカー
    ボネート樹脂あるいはポリアリルジグリコールカ
    ーボネート樹脂成形品であることを特徴とする特
    許請求の範囲第4,7又は8項記載の耐摩耗性合
    成樹脂成形品の製造方法。
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